JP2002194543A - 成膜装置及び膜厚制御方法 - Google Patents
成膜装置及び膜厚制御方法Info
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- JP2002194543A JP2002194543A JP2000397637A JP2000397637A JP2002194543A JP 2002194543 A JP2002194543 A JP 2002194543A JP 2000397637 A JP2000397637 A JP 2000397637A JP 2000397637 A JP2000397637 A JP 2000397637A JP 2002194543 A JP2002194543 A JP 2002194543A
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Abstract
のできる成膜装置及び膜厚制御方法を提供する。 【解決手段】 ワークW1上に成膜された薄膜の透過率
または反射率を監視して膜厚を制御する成膜装置1及び
膜厚制御方法において、所定の時間間隔tで前記薄膜の
透過率または反射率をn回計測し、各計測値を順にyi
(i=1〜n)とした時に、yi−yi-1(i=2〜n)
の正負の回数の差Cに基づいて成膜を停止した。
Description
を成膜する成膜装置及び膜厚制御方法に関する。
スパッタリング等によって成膜され、所望の膜厚が形成
されると成膜が停止される。薄膜の膜厚は一般にダミー
のワークを成膜装置内に設置し、ワークに成膜される薄
膜の反射率または透過率を監視して制御される。
×膜厚)が120nm、1200nmの薄膜の反射率を
示す図である。縦軸は反射率(単位:%)を示し、横軸
は波長(単位:nm)を示している。これらの例に示す
ように、波長λが480nmにおいて、反射率は極大値
または極小値になっている。一般に、波長λにおける反
射率または透過率は、光学膜厚がλ/4の整数倍の時に
極大値または極小値となることが知られている。
視し、最初に反射率が極大値または極小値になったとき
に成膜を停止することによってλ/4の光学膜厚を有す
る薄膜が得られる。また、波長λの光の透過率が最初に
極大値または極小値となった時に成膜を停止しても、光
学膜厚がλ/4の薄膜が得られる。
光の反射率の履歴の一例を示す図である。縦軸は反射率
(単位:%)を示し、横軸は時間を示している。反射率
または透過率は、ワークに照射された光の反射光または
透過光を光電変換素子で受光し、電気信号に変換して出
力される。
の光学膜厚(λ/4)の時に最大値となってその後減少
する。従って、反射率の低下を検出した際に成膜を停止
すればよい。しかし、同図に示すように、受光光束を光
電変換する際等にノイズが発生して反射率の履歴曲線に
重畳されるため、ノイズ成分によって見かけ上反射率の
低下が検出される。その結果、所定の光学膜厚に到達す
る前に反射率の低下を検出して成膜が停止する誤動作が
発生する。
方法は、計測された反射率の最大値に対して、推測され
る最大のノイズの大きさよりも大きな値Bだけ反射率が
低下した際に成膜を停止する遅延制御を行うようになっ
ている。例えば、計測された最大の反射率の時から、光
学膜厚の設計値の3%に相等する反射率が低下した時に
成膜を停止する。これにより、成膜装置の誤動作を防止
するようになっている。
従来の成膜装置による膜厚制御方法によると、所望の膜
厚に略到達した時点から反射率がBだけ低下するまで成
膜を継続するので、所望の膜厚に対して厚く成膜され、
設計値に対して膜厚の誤差が大きくなる問題がある。
が発生すると、設計値の膜厚でないときに見かけ上反射
率の最大値が計測される。更に、停止位置付近で大きな
ノイズが発生すると実際には最大値から反射率が所定量
(B)低下していないのに見かけ上低下したと計測され
る。このため、停止時期にばらつきが生じ、膜厚のばら
つきが大きくなる問題もあった。
1.66の薄膜を成膜し、波長550nmの光の反射率
を監視してBの値を光学膜厚の3%に相等する値として
停止した。その結果、設計値の膜厚が82.8(=550/4/
1.66)nmに対して、成膜された膜厚が100.9nm
になった。従って、薄膜の種類によっても異なるが20
%以上の膜厚誤差を生じる場合がある。
成膜することのできる成膜装置及び膜厚制御方法を提供
することを目的とする。
に請求項1に記載された発明の成膜装置は、ワークに成
膜された薄膜の透過率または反射率を監視して膜厚を制
御する成膜装置において、所定の時間間隔でワークの透
過率または反射率をn回計測し、各計測値を順にy
i(i=1〜n)とした時に、yi−yi-1(i=2〜
n)の正負の回数に基づいて成膜を停止したことを特徴
としている。
膜の反射率または透過率が所定の時間間隔で計測され、
順にy1、y2、・・・、ynの計測値が得られる。そし
て、y2−y1、y3−y2、・・・、yn−yn-1の値がそ
れぞれ正か負かを計算し、例えば反射率または透過率が
極大値をとる場合には、これらの値の負の回数が正の回
数よりも多いときに成膜を停止する。
1に記載された成膜装置において、前記透過率または前
記反射率に替えて、前記薄膜に一定光量で入射した光の
透過光または反射光の光量を計測したことを特徴として
いる。この構成によると、反射光または透過光の光量を
計測し、順にy1、y2、・・・、ynの計測値が得られ
る。
1または請求項2に記載された成膜装置において、n回
の計測時間を1msec以上にしたことを特徴としてい
る。この構成によると、計算に必要な計測値y1を計測
してからynを計測するまでの時間が1msec以上か
かる。
方法は、ワークに成膜された薄膜の透過率または反射率
を監視して膜厚を制御する成膜装置において、所定の時
間間隔でワークの透過率または反射率をn回計測し、各
計測値を順にyi(i=1〜n)とした時に、yi−y
i-1(i=2〜n)の正負の回数に基づいて成膜を停止
したことを特徴としている。
参照して説明する。図1は一実施形態の成膜装置を示す
構成図である。成膜装置1は、真空ポンプ(不図示)に
より真空状態に保持される円筒状の真空チャンバー2を
有している。真空チャンバー2内の下部には薄膜材料D
が配置されており、加熱や電子銃によりベーパ状態とな
った薄膜材料Dが真空チャンバー2内に放出されるよう
になっている。
保持する基板ドーム3が回転可能に配されている。ワー
クWには真空チャンバー2内に放出された薄膜材料Dが
成膜されるようになっている。また、シャッター制御部
11の制御により薄膜材料Dの上方をシャッター8で覆
うことにより、成膜が停止されるようになっている。
尚、15は真空チャンバー2内の真空度を測定する真空
計、16は真空チャンバー2をリークするリーク弁、1
7は基板ドーム3上のワークWの薄膜分布を均一にする
補正板である。
取り付けられている。膜厚制御装置12は光源9、光電
変換素子4、AD変換部13及び演算部14から成って
いる。光源9から出射された光束が基板ドーム3の中央
に取り付けられた監視用のワークW1に導かれてこれを
照射すると、ワークW1上に成膜された薄膜で反射して
フォトダイオード等から成る光電変換素子4に受光され
る。
をAD変換部13を介して演算部14に出力する。光電
変換素子4の出力によって演算部14では薄膜の反射率
が演算され、成膜中の薄膜の反射率が監視されるように
なっている。光源9の光量が一定に制御されている場合
は、光電変換素子4の受光量により監視してもよい。
図8に示すような反射率の履歴が検出される。そして、
所定の測定時間T毎に区分けした区間内でノイズ成分を
除去した反射率が増加しているか減少しているかを判断
し、反射率が減少に転じた際にシャッター8を閉じて成
膜を停止する。この動作を図2のフローチャートを参照
して説明する。
定時間T内でのデータの計測回数nと計測間隔tとが入
力される。ここで、T=t・(n−1)である。入力が終
了すると成膜が開始され、ステップ#11でカウンタi
及び反射率の計測値の増減の回数を記憶する増減数Cが
初期化される。次に、ステップ#12で反射率の計測デ
ータが変数Yaに取り込まれる。
に示すようになる。縦軸は反射率を示し横軸は時間を示
している。そして、1番目の反射率のデータy1が変数
Yaに取り込まれる。尚、図3ではn=11になってい
る。ステップ#13ではカウンタiが1か否かが判断さ
れる。ここではi=1のため、ステップ#17に移行し
てカウンタiが計測回数nに等しいか否かが判断され
る。ここでは等しくないのでステップ#18に移行す
る。
す変数Ybに代入され、ステップ#19でカウンタiが
インクリメントされる。ステップ#20では計測間隔t
の時間経過を待機し、経過するとステップ#12に移行
する。ステップ#12では2番目の反射率のデータy2
が変数Yaに取り込まれ、i=2であるためステップ#
13の判断によりステップ#14に移行する。
a)が前回のデータ(Yb)と比較される。反射率が前
回よりも増加または前回と等しい場合はステップ#15
で増減数Cを1だけ加算する。前回よりも減少した場合
は、ステップ#16で増減数Cを1だけ減算する。ステ
ップ#17ではカウンタiが計測回数nに等しいか否か
が判断され、ここでは等しくないのでステップ#18に
移行する。
なるまでステップ#12〜#20の動作が繰り返し行わ
れて、データy3、y4、y5、・・・、ynを順に変数Y
aに取り込んで演算を行い、i=nになるとステップ#
21に移行する。ステップ#21では増減数Cが負か否
かが判断される。ステップ#15、#16で増減数Cを
加算した回数よりも減算した回数が多い場合はC<0と
なる。即ち、前回の計測データに対して、計測間隔t経
過後の計測データが増加または等しい回数よりも減少し
た回数が多い場合にC<0となる。
減少に転じたと判断してシャッター制御部11に制御信
号が送信され、シャッター8が閉じて成膜を終了する。
増減数が0または正の場合にはステップ#11に移行
し、成膜が継続して次の区間の計測が行われる。
た回数が6回、減少した回数が4回であるためC=2と
なり、成膜が継続される。また、前述の図8の区間A
2、A3を拡大すると、それぞれ図4、図5に示すよう
になる。図4の場合は、反射率のデータが増加した回数
が5回、減少した回数が5回であるためC=0となり、
成膜が継続される。図5の場合は反射率のデータが増加
した回数が4回、減少した回数が6回であるためC=−
2となり、成膜が停止される。
た反射率の増減を、抜き取りデータの増減の回数によっ
て判断している。このため、抜き取ったデータに重畳さ
れたノイズ成分の大小に関わらす増減数Cが同じ値(=
1)だけ加減されるので、偶然大きなノイズを含むデー
タを取得しても影響が小さい。従って、ノイズ成分を除
去した反射率の増減を正確に判断し、精度良く膜厚を制
御することができる。
期の1/2程度になると、一区間の殆どがノイズ波形の
減少部分を捉えて、反射率が増加していても増減数Cが
負となる場合が生じやすくなる。このため、ノイズは数
kHz〜数MHzの周波数で発生するので、各区間の測
定時間Tを1msec以上にすると誤動作の発生を防止
することができる。また、50Hzまたは60Hzの電
源ノイズの影響も考慮して測定時間Tを50msec以
上にするとより望ましい。
法等により直線近似し、近似直線の傾斜によりノイズ成
分を除去した反射率の増減を判断すると、大きなノイズ
によって近似直線の傾斜が影響を受けるため抜き取り数
を多くする必要が生じる。このため、演算時間がかかり
成膜速度に対する遅れが発生して精度良く成膜を停止す
ることができない。
制御を行っているが、反射光の光量を監視しても同様に
膜厚制御を行うことができる。また、透過率を監視する
場合であっても同様に行うことができ、反射率や透過率
が極小値を採る場合も同様に抜き取りデータの増減回数
によって膜厚を高精度に制御することができる。また、
蒸着を行う成膜装置について説明したがスパッタリング
等の他の成膜方法による成膜装置であってもよい。
を成膜した結果を示している。実験No.1は反射率が
極大値を採った場合の例を示している。屈折率1.52
のガラス基板上に屈折率2.05の薄膜材料を蒸着して
おり、膜厚の設計値は85nmである。
率が極小値を採った場合の例を示している。屈折率1.
52のガラス基板上に屈折率1.46の薄膜材料を蒸着
しており、膜厚の設計値は119nmである。尚、成膜
条件によって屈折率が変化し、最適な膜厚が変動するた
め、それぞれの成膜時の最適な膜厚と、実際に成膜され
た膜厚との差の3σで評価している(表中、3σの
欄)。
膜厚の差は平均値でそれぞれ−0.05%、+0.1%
の誤差になり、最適な光学膜厚と成膜膜厚との差の3σ
が光学膜厚の±0.06%以内の高精度の成膜を実施す
ることができる。
反射率または透過率の増減を抜き取りデータの増減の回
数によって判断しているため、偶然大きなノイズを含む
データを取得しても影響が小さい。従って、ノイズ成分
を除去した反射率または透過率の増減を正確に判断し、
精度良く膜厚を制御することができる。
周期よりも長い1msec以上にすることによって、誤
動作の発生を防止することができる。
である。
フローチャートである。
れた薄膜の反射率の一区間を示す図である。
れた薄膜の反射率の他の一区間を示す図である。
れた薄膜の反射率の更に他の一区間を示す図である。
係を示す図である。
の関係を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 ワーク上に成膜された薄膜の透過率また
は反射率を監視して膜厚を制御する成膜装置において、 所定の時間間隔で前記薄膜の透過率または反射率をn回
計測し、各計測値を順にyi(i=1〜n)とした時
に、yi−yi-1(i=2〜n)の正負の回数に基づいて
成膜を停止したことを特徴とする成膜装置。 - 【請求項2】 前記透過率または前記反射率に替えて、
前記薄膜に一定光量で入射した光の透過光または反射光
の光量を計測したことを特徴とする請求項1に記載の成
膜装置。 - 【請求項3】 n回の計測時間を1msec以上にした
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の成膜
装置。 - 【請求項4】 ワークに成膜された薄膜の透過率または
反射率を監視して膜厚を制御する膜厚制御方法におい
て、 所定の時間間隔で前記薄膜の透過率または反射率をn回
計測し、各計測値を順にyi(i=1〜n)とした時
に、yi−yi-1(i=2〜n)の正負の回数に基づいて
成膜を停止したことを特徴とする膜厚制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000397637A JP4196538B2 (ja) | 2000-12-27 | 2000-12-27 | 成膜装置及び膜厚制御方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005344168A (ja) * | 2004-06-03 | 2005-12-15 | Shincron:Kk | 薄膜形成方法,膜厚測定方法及び膜厚測定装置 |
CN116005124A (zh) * | 2022-12-30 | 2023-04-25 | 佛山市博顿光电科技有限公司 | 镀膜换层判停方法、装置及镀膜控制设备 |
-
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- 2000-12-27 JP JP2000397637A patent/JP4196538B2/ja not_active Expired - Fee Related
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