JP2002193840A - ヒトのイノシトールモノホスファターゼh1 - Google Patents

ヒトのイノシトールモノホスファターゼh1

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JP2002193840A
JP2002193840A JP2001281794A JP2001281794A JP2002193840A JP 2002193840 A JP2002193840 A JP 2002193840A JP 2001281794 A JP2001281794 A JP 2001281794A JP 2001281794 A JP2001281794 A JP 2001281794A JP 2002193840 A JP2002193840 A JP 2002193840A
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himp
sequence
dna
polynucleotide
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Paul S Meissner
ポール・エス・マイスナー
Jeannine D Gocayne
ジーニー・ディ・ゴカイン
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Human Genome Sciences Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規に確認されたポリヌクレオチド、ヒトイ
ノシトールモノホスファターゼH1およびこれらのポリ
ヌクレオチドがコードするポリペプチドを提供する。 【解決手段】 ヒトのイノシトールモノホスファターゼ
H1ポリヌクレオチドおよびこのポリペプチドをコード
するDNA(RNA)および組換え技術によってこのポ
リペプチドを製造する方法、およびこのポリペプチド
を、例えばhIMP−H1を阻害することのできる化合
物を設計し、検索するようなおよび遺伝子疾病の地図作
成するような治療的目的のために使用する方法を開示す
る。またこのポリペプチドに対する拮抗物質を、例えば
精神病および抑欝性障害の処置などの治療的目的のため
にこの拮抗物質を使用する方法とともに開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は新規に確認された
ポリヌクレオチド、これらのポリヌクレオチドがコード
するポリペプチド、これらのポリヌクレオチドおよびポ
リペプチドの使用法、ならびにこれらのポリヌクレオチ
ドおよびポリペプチドの生産法に関する。特に、本発明
のポリペプチドはヒトのイノシトールモノホスファター
ゼH1であって、以下、時には「hIMP−H1」と記
載する。本発明はこれらのポリペプチドの作用の阻害法
にも関する。
【0002】
【従来の技術】細胞は複雑な応答のネットワークを通し
て細胞外の刺激に応答する。イノシトール脂質代謝は細
胞内シグナル伝達において鍵となる役割を演じている。
作動剤が誘導する細胞の刺激は、ホスホイノシチドのホ
スホリパーゼCによる加水分解によって、シグナル伝達
分子であるジアシルグリセロールおよびイノシトールホ
スフェートを放出させる。ジアシルグリセロールはプロ
テインキナーゼCを刺激する機能を果たし(Nishi
zuka,Y.、Science、233巻:305〜
312頁(1986年))、数種のイノシトールモノホ
スフェート、特に注目すべきはイノシトール−1,4,
5−トリホスフェート、は細胞内および細胞間でカルシ
ウム放出を起こす(Berridge,M.J.とIr
vine,R.F.、Nature(London)、
312巻:315〜321頁(1984年))。イノシ
トールホスファターゼおよびキナーゼの作用でサイトソ
ル中にシグナル伝達分子または調節分子の役目を果たす
過剰のイノシトールホスフェートが生じる(Majer
us,P.W.など、J.Biol.Chem.、26
3巻:3051〜3054頁(1988年))。
【0003】イノシトールモノホスファターゼ(IM
P)はホスファチジルイノシトール・シグナル伝達経路
においてイノシトールモノホスフェートの加水分解を触
媒することによって重要な役割を果たしている。IMP
類は躁鬱病の治療のためのリチウム療法における作用の
分子的側面であると信じられている。リチウムはイノシ
トールモノホスファターゼを阻害し、イノシトール−1
−ホスフェートからの遊離イノシトール蓄積を予防す
る。
【0004】炭酸リチウムは1949年に有効な抗躁病
化合物であることがJohn・Cadeによって証明さ
れ、この化合物は1969年には広範な使用を承認され
た。しかしながら、躁鬱病患者のリチウム療法はある種
の有害な副作用を伴う。これらには震え、体重増加、下
痢、肌荒れ、一過性白血球増加症、甲状腺機能低下、お
よび多尿−煩渇多飲症を含む。長期リチウム療法に伴う
その他の臨床的疾患には腎臓の構造的損傷(細管萎縮
症、糸球体硬化症および間質性繊維症を含む)がある。
これらの副作用は直接的にリチウムの毒性に由来する。
【0005】ホスホイノシチド(PI)のサイクルはリ
チウムの作用の推測上の標的であるため、リチウムで全
身的に処置した時にはラットの脳中でイノシトール−1
−ホスフェートの顕著な増加および遊離イノシトールの
対応する減少が起きることが証明されている。これはイ
ノシトール−1−ホスフェートホスファターゼの阻害に
起因するとされ、リチウムは過剰に刺激された細胞中で
PIサイクルの活性を弱めることができ、それで躁病を
制御する有効性を説明する仮説が導かれた。PIサイク
ルに対するイノシトールの供給はグルコースからまたは
食事からの新たな合成によるイノシトールホスフェート
の加水分解から由来するとすることができる。前者の過
程はイノシトール−1−ホスフェートホスファターゼの
操作に依存し、それ故、リチウムによって阻害される。
末梢性組織中では食事からのイノシトールはリチウムに
よる遮断を迂回できるが、イノシトールは血液脳関門を
通過しないのでCNSではできない。そこで、脳中での
イノシトール−1−ホスフェート増加は遊離イノシトー
ルの等価な減少を伴う。
【0006】マンガンはイノシトールモノホスファター
ゼによる触媒作用をサポートする。一方では、二価イオ
ン、すなわちカルシウムおよびマンガンは競合的阻害剤
である(Hallcher,L.M.とSherma
n,W.R.、J.Biol.Chem.、255巻:
10896〜901頁(1980年))。リチウムはイ
ノシトールモノホスファターゼを非競合的に阻害する。
【0007】IMPは基質INS(1)P、INS
(3)P、およびINS(4)Pからイノシトールを遊
離させる。IMPはこれに限定するものではないが、S
herman、J.Biol.Chem.、224巻:
10896〜10901頁(1980年)、Takim
oto、J.Biol.Chem.(Tokyo)、9
8巻:363〜370頁(1985年)およびGee、
Bio.Chem.J.、249巻:883〜889頁
(1988年)によって開示されたものを含む多様な非
イノシトール含有基質を加水分解することができる。最
初のヒトのIMP・cDNAはMcAllisterな
ど(WO93/25692(1933年))によって分
離され、開示された。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のポリペプチドは
ヒトのイノシトールモノホスファターゼポリペプチドと
して推定的に確認された。この確認はアミノ酸配列相同
性の結果で得られた。本発明の一側面は、hIMP−H
1である新規な推定的な成熟ポリペプチドならびにその
断片、類縁体および誘導体を提供する。本発明のポリペ
プチドはヒト起源のものである。本発明の別の側面で
は、これらのポリペプチドをコードするポリヌクレオチ
ド(DNAまたはRNA)を提供する。本発明のさらに
別の側面は、組換え技術によってこれらのポリペプチド
を製造する方法を提供する。本発明のさらに別の側面
は、これらのポリペプチドまたはこれらポリペプチドを
コードするポリヌクレオチドを、例えばこのクラスの酵
素を阻害することのできる化合物を検索し、設計するた
めおよび精神医学的な障害の処置のためなど、治療目的
のために使用する方法を提供する。本発明のさらに別の
側面は、これらのポリペプチドに対する抗体を提供す
る。本発明のさらに別の側面は、例えば精神疾患および
鬱病(両極性および非両極性)の処置においてこれらの
ポリペプチドの作用を阻害するために使用しうる、これ
らのポリペプチドに対する拮抗物質を提供する。本発明
のこれらおよびその他の側面は本明細書中の開示によっ
て当技術分野における熟練者には明白となる筈である。
【0009】本発明は以下のものに関する: 1)(a)図1に示す演繹したアミノ酸配列を持つhI
MP−H1ポリペプチドまたはこのポリペプチドの断
片、類縁体または誘導体をコードするポリヌクレオチ
ド、(b)ATCC寄託番号75753に含まれるcD
NAがコードするアミノ酸配列を持つhIMP−H1ポ
リペプチドまたはこのポリペプチドの断片、類縁体また
は誘導体をコードするポリヌクレオチド、から構成され
る群から選択した分離されたポリヌクレオチド。 2)ポリヌクレオチドがDNAである1)のポリヌクレ
オチド。 3)ポリヌクレオチドがRNAである1)のポリヌクレ
オチド。 4)ポリヌクレオチドがゲノムDNAである1)のポリ
ヌクレオチド。 5)ポリヌクレオチドが図1に示す演繹したアミノ酸配
列を持つhIMP−H1をコードする2)のポリヌクレ
オチド。 6)ポリヌクレオチドがATCC寄託番号75753の
cDNAがコードするhIMP−H1ポリペプチドをコ
ードする2)のポリヌクレオチド。 7)図1に示すhIMP−H1のコード配列を持つ1)
のポリヌクレオチド。 8)ATCC寄託番号75753として寄託したhIM
P−H1のコード配列を持つ2)のポリヌクレオチド。 9)異種ポリヌクレオチドと融合された1)〜8)のい
ずれかに記載のポリヌクレオチド。 10)異種ポリヌクレオチドが異種ポリペプチドをコー
ドする、9)に記載のポリヌクレオチド。 11)該異種ポリペプチドが、該ポリヌクレオチドによ
ってコードされるポリペプチドと融合されている、1
0)に記載のポリヌクレオチド。 12)2)のDNAを含むベクター。 13)ポリヌクレオチドが調節制御配列に作動可能に連
結されている、12)に記載のベクター。 14)12)のベクターで遺伝子工学的に処理した宿主
細胞。 15)該宿主細胞が原核生物細胞、真核生物細胞、動物
細胞、哺乳類細胞、昆虫細胞、植物細胞、真菌細胞、C
OS細胞、CHO細胞または大腸菌細胞である、14)
に記載の宿主細胞。 16)14)の宿主細胞からそのDNAがコードするポ
リペプチドを発現させることを含むポリペプチドの製造
法。 17)12)のベクターで細胞を遺伝子工学的に処理す
ることを含むポリペプチドを発現することのできる細胞
の製造法。 18)2)のDNAにハイブリッドを形成でき、hIM
P−H1活性を持つポリペプチドをコードする分離され
たDNA。 19)(i)図1に示す演繹されたアミノ酸配列を持つ
hIMP−H1ポリペプチドおよびその断片、類縁体お
よび誘導体および(ii)ATCC寄託番号75753
のcDNAがコードするhIMP−H1ポリペプチドお
よびそのポリペプチドの断片、類縁体および誘導体から
構成される群から選択したポリペプチド。 20)ポリペプチドが図1に示す演繹したアミノ酸配列
を持つhIMP−H1である19)のポリペプチド。 21)該ポリペプチドがラベルされているか、修飾され
ているか、あるいはポリエチレングリコールと融合され
ている、19)または20)に記載のポリペプチド。 22)該ポリペプチドが異種ポリペプチドと融合されて
いる、19)または20)に記載のポリペプチド。 23)該ポリペプチドがN末端メチオニンを欠いてい
る、19)または20)に記載のポリペプチド。 24)該ポリペプチドがN末端メチオニンを有してい
る、19)または20)に記載のポリペプチド。 25)19)のポリペプチドに対する抗体。 26)該抗体が19)〜24)のいずれかに記載のポリ
ペプチドと特異的に結合する、25)に記載の抗体。 27)ポリクローナル、モノクローナル、キメラ、単一
鎖、単一鎖、ヒト抗体、ヒト化抗体またはFab断片で
ある、25)または26)に記載の抗体。 28)19)のポリペプチドに対する拮抗物質。 29)28)の拮抗物質の治療的有効量を含む、hIM
P−H1を阻害する必要がある患者を処置するための医
薬組成物。 30)28)の拮抗物質であるポリペプチドをコード
し、生体内で治療的有効量の該ポリペプチドを発現する
DNAを含む、hIMP−H1を阻害する必要がある患
者を処置するための医薬組成物。 31)1)〜11)のいずれかに記載のポリヌクレオチ
ドおよび製薬的に許容される担体を含む医薬組成物。 32)19)〜24)のいずれかに記載のポリペプチド
および製薬的に許容される担体を含む医薬組成物。 33)25)〜27)のいずれかに記載の抗体および製
薬的に許容される担体を含む医薬組成物。 34)hIMP−H1とイノシトールモノホスフェート
との相互作用を阻害する化合物を検出する方法であっ
て、その化合物をイノシトールモノホスフェートの存在
下にhIMP−H1を発現する細胞系列と接触させるこ
と、およびイノシトールモノホスフェートのhIMP−
H1による加水分解を測定することを含む方法。 35)該化合物がhIMP−H1の類似物である、3
4)に記載の方法。 36)該化合物が1)〜11)のいずれかに記載のポリ
ヌクレオチドに対するアンチセンス分子である、34)
に記載の方法。 37)該化合物が低分子である、34)に記載の方法。 38)薬物の製造における、1)〜11)のいずれかに
記載のポリヌクレオチドの使用。 39)薬物の製造における、19)〜24)のいずれか
に記載のポリペプチドの使用。 40)薬物の製造における、25)〜27)のいずれか
に記載の抗体の使用。
【0010】配列決定の不正確さはポリヌクレオチド配
列の決定を試みる時には、日常的な難題である。従っ
て、図1の配列は数回行った配列決定実験に基づくもの
だが、その配列決定の正確度は少なくとも97%である
と考えられる。本発明の一側面は図1に示す演繹された
アミノ酸配列を持つ成熟ポリペプチドまたはATCC寄
託番号75753として1994年4月25日に寄託し
たクローンのcDNAがコードする成熟ポリペプチドを
コードする分離された核酸(ポリヌクレオチド)を提供
する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のポリペプチドをコードす
るポリヌクレオチドはヒトの脳、リンパ球、および胎盤
から取得しうる。この発明のポリヌクレオチドはヒトの
脳組織から誘導したcDNAライブラリー中に発見され
た。これは構造的にイノシトールモノホスファターゼ族
に関連付けられる。これは約265アミノ酸残基の蛋白
質をコードする読取り枠を含む。この蛋白質はヒトのイ
ノシトールモノホスファターゼに対して265アミノ酸
の長さにわたって同一性55%および類似性65%に達
する最高度の相同性を示す。アミノ酸配列DPIDGT
が本発明のポリペプチドに保存されていることも、この
領域がIMP酵素の活性部位において必須であることが
証明されているので、重要なことである。
【0012】本発明のポリヌクレオチドはRNAの型で
もDNAの型であってもよく、そのDNAにはcDN
A、ゲノムDNA、および合成DNAを包含する。この
DNAは二重鎖または単一鎖であってもよく、もしも単
一鎖ならばコード鎖であっても非コード鎖(アンチセン
ス鎖)であってもよい。成熟ポリペプチドをコードする
コード配列は図1に示すコード配列または寄託したクロ
ーンのものと同一であってもよく、また遺伝子コードの
重複性または縮退性の結果として、コード配列が同じ成
熟ポリペプチドをコードする図1のDNAとも寄託した
cDNAとも異なるコード配列であってもよい。
【0013】図1に示す成熟ポリペプチドをコードする
ポリヌクレオチドまたは寄託したcDNAがコードする
成熟ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは:成
熟ポリペプチドのコード配列のみ;成熟ポリペプチドの
コード配列および、たとえばリーダーまたは分泌配列ま
たはプロ蛋白質配列のような付加的コード配列;成熟ポ
リペプチドのコード配列(および要すれば付加的コード
配列)および、たとえばイントロンまたは成熟ポリペプ
チドのコード配列の5’−および/または3’−の非コ
ード配列のような非コード配列;を包含することもあ
る。そこで、用語「ポリペプチドをコードするポリヌク
レオチド」はコード配列のみを含むポリヌクレオチドな
らびに付加的配列および/または非コード配列を含むポ
リヌクレオチドを包含する。
【0014】本発明はさらに、図1に示す演繹したアミ
ノ酸配列を持つポリペプチドまたは寄託したクローンの
cDNAがコードするポリペプチドの、断片、類縁体お
よび誘導体をコードする前記ポリヌクレオチドの変異体
に関する。このポリヌクレオチドの変異体は本ポリヌク
レオチドの天然起源対立遺伝子変異体であるかまたは本
ポリヌクレオチドの非天然起源変異体であってもよい。
こうして、本発明は図1に示すものと同じ成熟ポリペプ
チドまたは寄託したクローンのcDNAがコードする同
じ成熟ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドなら
びにこれらポリヌクレオチドの変異体であって、これら
の変異体は図1に示すポリペプチドまたは寄託したクロ
ーンのcDNAがコードするポリペプチドの断片、誘導
体または類縁体をコードするものを包含する。このよう
なヌクレオチド変異体には欠失変異体、置換変異体およ
び付加変異体または挿入変異体を包含する。
【0015】前記に指摘した通り、本ポリヌクレオチド
は図1に示すコード配列または寄託したクローンのコー
ド配列の天然起源アレル変異体であるコード配列を持つ
ことがある。当技術分野で知られている通り、アレル変
異体はポリヌクレオチド配列の別型であって、コードす
るポリペプチドの機能を実質的に変化させずにヌクレオ
チドに1個またはそれ以上の、置換、欠失または付加が
あるかもしれないものである。
【0016】本発明のポリヌクレオチドはまた、本発明
の精製を可能にするマーカー配列が融合したコード配列
を枠内に持ちうる。このマーカー配列は細菌性宿主の場
合にpQE−9ベクターによって供給されるこのマーカ
ーに融合した成熟ポリペプチドの精製を提供するヘキサ
ヒスチジンタグでありうるし、または哺乳類宿主、たと
えばCOS−7細胞を使用する時は、例えばこのマーカ
ー配列は赤血球凝集素(HA)タグでもよい。このHA
タグはインフルエンザの赤血球凝集素蛋白質から誘導し
たエピトープに対応する(Wilson,I.など、C
ell、37巻:767頁(1984年))。
【0017】本発明はさらにもし両配列間に少なくとも
50%、好ましくは70%の同一性があれば前記配列に
ハイブリッド形成するポリヌクレオチドに関する。本発
明は殊に前記ポリヌクレオチドにストリンジェントな条
件下にハイブリッド形成するポリヌクレオチドに関す
る。本明細書中に使用する用語「ストリンジェントな条
件」とは両配列間に少なくとも95%、好ましくは97
%の同一性がある時にのみハイブリッド形成が起きるこ
とになることを意味する。好適な態様において前記ポリ
ヌクレオチドにハイブリッド形成するポリヌクレオチド
は図1のcDNAまたは寄託したcDNAがコードする
成熟ポリペプチドと実質的に同じ生物学的機能または活
性を保持するポリペプチドをコードする。
【0018】本明細書に示した寄託は特許手続上の微生
物の寄託の国際的承認に関するブタペスト条約の条項の
もとに維持されることになっている。これらの寄託物は
当技術分野における熟練者の便宜のためにのみ提供する
ものであって、この寄託物が米国特許法第112条の要
件を満たすことを承認するものではない。寄託物に含ま
れるポリヌクレオチドの配列ならびにこれがコードする
ポリペプチドのアミノ酸配列はここに参考のために引用
するものであって、本明細書の配列の記載に関して争い
がある場合に調整するものである。寄託物を製造し、使
用し、または販売するためには許諾が必要であって、そ
の許諾をここで授与するものではない。
【0019】本発明はさらに図1に示す演繹されたアミ
ノ酸配列または寄託したcDNAがコードするするアミ
ノ酸配列を持つhIMP−H1ポリペプチドならびにそ
のポリペプチドの断片、類縁体および誘導体に関する。
用語「断片」、「誘導体」および「類縁体」は図1に示
すポリペプチドまたは寄託したcDNAに関連して言及
する時には、そのポリペプチドと本質的に同じ生物学的
機能または活性を保持するポリペプチドを意味する。そ
こで、類縁体はプロプロテイン部分の切断によって活性
化されて活性な成熟ポリペプチドを生産するプロプロテ
インを包含する。本発明のポリペプチドは組換えポリペ
プチド、天然ポリペプチドまたは合成ポリペプチドであ
ってもよく、好ましくは組換えポリペプチドである。
【0020】図1に示すポリペプチドまたは寄託したc
DNAがコードするポリペプチドの断片、誘導体または
類縁体は(i)アミノ酸残基の1個またはそれ以上が保
存性または非保存性アミノ酸残基(好ましくは保存性ア
ミノ酸残基)で置換されているものであって、この置換
アミノ酸残基は遺伝子コードがコードするものであって
もなくてもよく、または(ii)アミノ酸残基1個また
はそれ以上が置換基を含むもの、または(iii)成熟
ポリペプチドが他の化合物、たとえばポリペプチドの半
減期を増加する化合物(例えばポリエチレングリコー
ル)のようなものに融合しているもの、または(iv)
成熟ポリペプチドに、たとえばリーダーまたは分泌配列
または成熟ポリペプチドの精製のために採用する配列ま
たはプロプロテイン配列のような付加的なアミノ酸が融
合しているものでありうる。これら断片、誘導体および
類縁体は本明細書の教示からはこの技術分野の熟練の範
囲内にあると見做される。
【0021】本発明のポリペプチドおよびポリヌクレオ
チドは、好ましくは分離された型で供給され、好ましく
は均一になるまで精製される。用語「分離された」はそ
の材料がその起源である環境(たとえば、天然起源のも
のであれば天然の環境)から移動したことを意味する。
例えば、生きている動物の中に存在する天然起源ポリヌ
クレオチドまたはポリペプチドは分離されていないが、
天然系における共存物質の一部または全部から分けられ
た同じポリヌクレオチドまたはポリペプチドは分離され
ている。これらのポリヌクレオチドはベクターの一部で
あることができ、および/またはこれらのポリヌクレオ
チドまたはポリペプチドは構成の一部であることがで
き、そのベクターまたは構成が天然環境の一部でないと
いう点でなお分離されている。
【0022】本発明はまた本発明のポリヌクレオチドを
含むベクター、本発明のベクターで遺伝子工学的に処理
された宿主細胞、および組換え技術による本発明のポリ
ペプチドの生産に関する。宿主細胞を、例えばクローニ
ングベクターまたは発現ベクターであってもよい本発明
のベクターで遺伝子工学的に処理(形質導入または形質
転換または遺伝子移入)する。このベクターは、例えば
プラスミド、ウイルス粒子、ファージその他の型であり
うる。遺伝子工学的に処理した宿主細胞はプロモーター
の活性化、形質転換体の選択またはhIMP−H1遺伝
子の増幅のために適当なように修正した通常の栄養培地
中で培養できる。培養条件、たとえば温度、pHその他
のようなものは発現のために選択した宿主細胞について
以前に使用されたものであって通常の当業者には明白と
なるものである。
【0023】本発明のポリヌクレオチドを組換え技術に
よってポリペプチドを製造するために採用することもあ
る。そこで、例えばこのポリヌクレオチドはポリペプチ
ドの発現のために多種の発現ベクターの中のいずれか一
つを含めることもある。これらのベクターには染色体、
非染色体および合成DNA配列、たとえばSV40の誘
導体、細菌プラスミド、ファージDNA、バキュロウイ
ルス、酵母プラスミド、プラスミドとファージDNA、
ワクチニア、アデノウイルス、鶏痘ウイルスおよびシュ
ードラビエスのようなウイルスのウイルスDNAとの組
合せから誘導したベクターを含む。しかしながら、他の
いずれのベクターもそれが宿主内で複製可能で生存可能
であれば使用しうる。
【0024】適当なDNA配列は種々の操作法によって
ベクターに挿入しうる。一般的に、DNA配列は適当な
制限エンドヌクレアーゼ部位に当技術分野で知られてい
る操作法によって挿入する。そのような操作法その他は
当技術の範囲内にあると見做される。発現ベクターにあ
るDNA配列はmRNA合成を指示する適当な発現制御
配列(プロモーター)と作動可能に結合している。その
プロモーターの代表例としてはLTRまたはSV40プ
ロモーター、大腸菌のlacまたはtrp、ファージラ
ムダPLプロモーターおよび原核生物または真核生物細
胞またはそれらのウイルス中の遺伝子の発現を制御する
ことが知られているその他のプロモーターを指摘しう
る。発現ベクターはまた、翻訳開始のためのリボソーム
結合部位および転写終結部位を含む。ベクターはまた増
幅発現のために適当な配列を含みうる。これに加えて、
発現ベクターは、たとえば真核生物細胞培養のためのジ
ヒドロ葉酸還元酵素またはネオマイシン耐性または、た
とえば大腸菌におけるテトラサイクリンまたはアンピシ
リン耐性のような好ましくは形質転換した宿主細胞の選
択用に表現型特性を提供するために選択可能なマーカー
遺伝子を1個またはそれ以上含む。
【0025】前記のような適当なDNA配列ならびに適
当なプロモーターまたは制御配列をを含むベクターを採
用してそのプロテインを発現させるために適当な宿主を
形質転換しうる。適当な宿主の代表例として、たとえば
大腸菌、ストレプトマイセス、サルモネラ・ティフィム
リウムのような細菌細胞、酵母のような菌細胞、ドロソ
フィラおよびSf9のような昆虫細胞、CHO、COS
またはBowesメラノーマのような動物細胞、植物細
胞などを指摘しうる。適当な宿主の選択は本明細書の教
示から当技術分野の熟練の範囲内にあると見做される。
【0026】さらに特異的には、本発明は広義に前記し
たような配列1個またはそれ以上をを含む組換え構築物
も包含する。これらの構築物は正方向または逆方向に本
発明の配列を挿入したプラスミドまたはウイルスベクタ
ーのようなベクターを含む。この態様の好適な側面にお
いて、この構築物はさらに、例えば配列に作動可能に結
合しているプロモーターなどを含む制御配列を包含す
る。多数の適当なベクターとプロモーターが当技術分野
の熟練者に知られており、商業的に入手可能である。以
下のベクターを例示の目的で提示する:細菌:pQE7
0、pQE60、pQE−9(Qiagen社)、pb
s、pD10、phagescript、psiX17
4、pbluescriptSK、pbsks、pNH
8A、pNH16A、pNH18A、pNH46A(S
tratagene社)、ptrc99a、pKK22
3−3、pKK233−3、pDR540、pRIT5
(Pharmacia社)。真核生物用:pWLNE
O、pSV2CAT、pOG44、pXT1、pSG
(Stratagene社)、pSVK3、pBPV、
pMSG、pSVL(Pharmacia社)。しかし
ながら、宿主内で複製可能で存続可能である限り、その
他のプラスミドまたはベクターも使用しうる。
【0027】プロモーター領域はCAT(クロラムフェ
ニコールトランスフェラーゼ)ベクターまたはその他の
選択マーカーを持つベクターを用いて所望のいずれの遺
伝子からでも選択できる。適当なベクターの二種はPK
K232−8およびPCM7である。特に指定する細菌
プロモーターにはlacI、lacZ、T3、T7、g
pt、ラムダPR、PLおよびtrpを包含する。真核
生物プロモーターはCMV即時早期、HSVチミジンキ
ナーゼ、早期および後期SV40、レトロウイルスから
のLTRおよびマウスのメタロチオネイン−Iを包含す
る。適当なベクターおよびプロモーターの選択は当技術
分野における通常の熟練水準内にある。さらに別の態様
では、本発明は前記構築物を含む宿主細胞にに関する。
宿主細胞は哺乳類細胞のような高等真核生物細胞、酵母
細胞のような下等真核生物細胞またはこの宿主細胞は細
菌細胞のような原核生物細胞であることができる。宿主
細胞への構築物の導入は燐酸カルシウム遺伝子移入、D
EAE−デキストラン媒介遺伝子移入または電気穿孔法
で行うことができる(Davis,L、Dibner,
M.、Battey,I.、「分子生物学における基礎
的方法(Basic・Methods・in・Mole
cular・Biology)」(1986年))。
【0028】宿主細胞中の構築物は通常の方法で使用で
き、組換え配列がコードする遺伝子生成物を生産する。
あるいは、本発明のポリペプチドは通常のペプチド合成
器によっても合成的に生産できる。
【0029】成熟蛋白質は哺乳類細胞、酵母、細菌また
はその他の細胞中で適当なプロモーターの制御下に発現
できる。細胞不含翻訳系を本発明のDNA構築物から誘
導したRNAを使用してこれらの蛋白質を生産するため
に採用できる。原核生物宿主および真核生物宿主で使用
するために適当なクローニングおよび発現ベクターはS
ambrookなど、「分子クローニング:実験室便覧
(Molecular・Cloning:A・Labo
ratory・Manual)」、第2版、Cold・
Spring・Harbor社、N.Y.(1989
年)に記載されており、ここに参考のために引用する。
【0030】本発明のポリペプチドをコードするDNA
の高等真核生物による転写はベクターにエンハンサー配
列を挿入することによって増加できる。エンハンサーは
DNAのシス−作用エレメントであって、通常約10か
ら300bpであって、プロモーターに作用してその転
写を増加する。これらの例には複製開始点の後期側にあ
るbp100から270のSV40エンハンサー、サイ
トメガロウイルスの早期プロモーターエンハンサー、複
製開始点の後期側にあるポリオーマエンハンサー、およ
びアデノウイルスエンハンサーを包含する。
【0031】一般に、組換え発現ベクターに複製開始点
および、たとえば大腸菌およびパン酵母のアンピシリン
耐性遺伝子であるTRP1遺伝子など宿主細胞の形質転
換を選択できるマーカーおよび高度に発現された遺伝子
から誘導した下流の構造配列の転写を指示するプロモー
ターを含む。このようなプロモーターは、中でも3−ホ
スホグリセレートキナーゼ(PGK)、α−因子、酸性
ホスファターゼまたは熱ショックプロテインのような解
糖酵素をコードするオペロンから誘導できる。異種構造
配列は翻訳の開始および終結配列、および好ましくは翻
訳した蛋白質の細胞縁辺腔または細胞外の培地への分泌
を指示することができるリーダー配列とともに適当な相
に集合させる。要すれば、この異種配列は、たとえば発
現した組換え生成物の安定化または精製単純化など所望
の特性を与えるN−末端同定ペプチドを含む融合蛋白質
をコードできる。
【0032】細菌に使用する有用な発現ベクターは所望
の蛋白質をコードする構造DNA配列を機能的プロモー
ターとともに作動可能な読取り枠内にある適当な翻訳開
始および終結シグナルとともに挿入することによって構
築する。このベクターにはベクターの持続を確保し、も
し所望なら宿主内での増幅を提供するために表現型選択
マーカーを一つまたはそれ以上および複製開始点を含ま
せる。形質転換のために適当な原核生物宿主には、大腸
菌、枯草菌、サルモネラ・ティフィムリウムおよび緑膿
菌属、ストレプトマイセス属、およびスタフィロコッカ
ス属の中の数々の種を包含するが、選択の問題として
は、その他を採用することもありうる。代表的であるが
非限定的例示として、細菌を使用するのに有用な発現ベ
クターはよく知られているクローニングベクターpBR
322(ATCC37017)の遺伝子エレメントを含
む商業的に入手可能なプラスミドから誘導した選択マー
カーおよび細菌複製開始点を含むことができる。これら
の商業的ベクターには、例えばpKK223−3(Ph
armacia・Fine・Chemicals社、ウ
プサラ、スウェーデン)とGEM1(Promega・
Biotec社、マジソン、WI、米国)とを包含す
る。これらのpBR322「バックボーン」部分を適当
なプロモーターおよび発現すべき構造配列と結合する。
【0033】適当な宿主株を形質転換し、宿主株を適当
な細胞濃度まで生育させ、それに続いて選択したプロモ
ーターを適当な手段(たとえば温度変化または化学的誘
導)で誘導して、細胞をさらに一定期間培養する。典型
的には細胞を遠心分離によって収集し、物理的または化
学的方法によって崩壊させ、得られる粗製抽出物をその
後の精製のために保持する。蛋白質の発現に採用する微
生物細胞は、凍結−解凍反復、超音波処理、機械的崩
壊、または細胞溶解剤の使用を含む通常の方法のいずれ
によっても崩壊でき、このような方法は当技術分野の熟
練者にはよく知られている。
【0034】種々の哺乳類細胞培養系を組換え蛋白質を
発現するために採用できる。哺乳類発現系の例にはGl
uzman、Cell、23巻:175頁(1981
年)が記載したサル腎臓繊維芽細胞のCOS−7細胞系
列、および、例えばC127、3T3、CHO、HeL
aおよびBHK細胞系列などの適合するベクターを発現
することができる他種の細胞系列を包含する。哺乳類発
現ベクターには複製開始点、適当なプロモーターおよび
エンハンサー、およびまた必要なリボソーム結合部位、
ポリアデニル化部位、スプライシング供与体およびスプ
ライシング受容体部位、転写終結配列、および5’−隣
接非転写配列を含ませる。SV40スプライシングから
誘導したDNA配列およびポリアデニル化部位を必要な
非転写遺伝子エレメントを提供するために使用すること
もありうる。
【0035】hIMP−H1ポリペプチドは組換え細胞
培養物から硫酸アンモニウムまたはエタノール沈降、酸
性抽出、アニオンまたはカチオン交換クロマトグラフィ
ー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互
作用クロマトグラフィー、親和性クロマトグラフィー、
ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、およびレ
クチンクロマトグラフィーを包含する方法によって回収
し、精製できる。精製の間に低濃度のカルシウムイオン
(約0.15〜5mM)を存在させるのは好適である
(Priceなど、J.Biol.Chem.、244
巻:917頁(1969年))。蛋白質再折り畳みの段
階を成熟蛋白質の配置を完成するため必要ならば使用で
きる。最後に高速液体クロマトグラフィー(HPLC)
を最終的な精製段階のために採用できる。
【0036】本発明のポリペプチドは、精製天然産生成
物、または化学合成操作の生成物、または原核生物また
は真核生物宿主(例えば培養物中の細菌、酵母、高等植
物、昆虫および哺乳類細胞によって)から組換え技術に
よって生産したものでありうる。組換え生産操作に採用
する宿主に依存して、本発明のポリペプチドはグリコシ
ル化されることも、グリコシル化されないこともある。
本発明のポリペプチドは開始メチオニンアミノ酸残基を
包含することもある。
【0037】hIMP−H1をリチウム以外の異なる躁
鬱病治療用化合物を設計するために採用することもあり
うる。hIMP−H1はそれ故、hIMP−H1を阻害
することのできる化合物を検索し、設計するために有用
である。hIMP−H1の別の用途は遺伝子病の地図作
成である。例えばある種の型の遺伝性躁鬱病の原因であ
る正確な遺伝子座はなお知られておらず、十分な研究の
対象である(Yorkなど、PNAS・USA、90
巻:5833〜5837頁(1993年))。この研究
の標的の一つはIMP遺伝子である。hIMP−H1c
DNAを使用して完全遺伝子の染色体座を分離できる。
この染色体領域を、次に、躁鬱病またはおそらく他の精
神疾患に罹患した族における突然変異のいずれかがこの
領域に局在するかどうかを研究して決定する。
【0038】本発明のポリヌクレオチドは同様な生物学
的活性を持つ別個の分子を確認するためにも有用であ
る。例えばhIMP−H1遺伝子のコード領域の一部を
オリゴヌクレオチドプローブとして採用しうる。本発明
の遺伝子の配列と相補的な配列を持つ標識オリゴヌクレ
オチドは、ライブラリーのどの構成員とこのプローブと
がハイブリッド形成するか決定するためにヒトのcDN
A、ゲノムDNAまたはmRNAのライブラリーを検索
するために使用される。
【0039】本発明はhIMP−H1をその機能から遮
断する化合物(拮抗物質)を確認する検定法に関する。
hIMP−H1を阻害する別個の治療用化合物を設計す
るための構造的基礎を提供するため、hIMP−H1の
精製、クローニングおよびX線結晶学研究を行う。クロ
ーニングした酵素から構造データを作成し、中でもX線
結晶学的および構造データを得て、hIMP−H1に対
する拮抗物質を検索し、設計するために使用する。この
検索の一例にはL−[U−14C]Ins(1)Pを標
識として含有するDL−Ins(1)Pからの
14C]−イノシトールの放出測定(Gumberな
ど、Plant・Physiol.、76巻:40〜4
4頁(1989年)に記載)を包含する。酵素活性1単
位は37℃で毎分基質1μモルを加水分解する活性を示
す。蛋白質濃度はBradfordの方法(Bradf
ord,M.、Anal.Biochem.、72巻:
248〜252頁(1976年))によって決定しう
る。
【0040】前記検定法はPIサイクルに決定的な別種
の酵素を遮断するためにも使用しうるものであって、例
えばホスファチジルイノシトールシグナル伝達経路に関
与する酵素であるホスホイノシトールキナーゼは、すな
わちイノシトール−1,3,4−トリホスフェートおよ
びイノシトール−1,4−ジホスフェートから1位のホ
スフェートの加水分解を触媒する。
【0041】拮抗物質候補にはhIMP−H1に結合し
て基質に結合できないhIMP−H1ポリペプチドを作
る、hIMP−H1ポリペプチドに対する抗体を包含す
る。拮抗物質候補にはhIMP−H1に類似し(hIM
P−H1機能を保持していない近縁蛋白質)、正常には
hIMP−H1が結合するサブタイプの受容体を認識
し、結合する蛋白質も包含する。しかしながら、第二メ
ッセンジャー応答は存在しない。このようにして、hI
MP−H1酵素の機能を妨害し、hIMP−H1阻害の
有益な治療的効果を達成する。これら蛋白質の数例に
は、これに限定するものではないが、オリゴヌクレオチ
ドおよびペプチド低分子を包含する。
【0042】アンチセンス技術をDNAまたはRNAへ
のポリヌクレオチドの結合に基づく方法である三重ラセ
ン形成またはアンチセンスDNAまたはアンチセンスR
NAの両方法によって遺伝子発現を制御するために使用
することもある。例えば本発明の成熟ポリペプチドをコ
ードするこのポリヌクレオチド配列の5’−コード部分
を使用して長さ約10塩基対から約40塩基対までのア
ンチセンスRNAオリゴヌクレオチドを設計する。DN
Aオリゴヌクレオチドを転写に関与する遺伝子領域と相
補的に設計し(三重ラセン−Leeなど、Nucl.A
cids・Res.、6巻:3073頁(1979
年);Cooneyなど、Science、241巻:
456頁(1988年);Dervanなど、Scie
nce、251巻:1360頁(1991年))、そこ
で転写およびhIMP−H1の生産を妨害する。アンチ
センスRNAオリゴヌクレオチドは生体内でmRNAと
ハイブリッド形成してmRNA分子のhIMP−H1へ
の翻訳を遮断する(アンチセンス−Okano,J.N
eurochem、56巻:560頁(1991年);
「遺伝子発現のアンチセンス阻害剤としてのオリゴデオ
キシヌクレオチド(Oligodeoxynucleo
tid・as・Antisense・Inhibito
rs・of・Gene・Expression)」、C
RC・Press社、Boca・Ranton、FL
(1988年))。前記オリゴヌクレオチドはアンチセ
ンスRNAまたはDNAが生体内で発現してhIMP−
H1の生産を阻害しうるように細胞に送達できる。
【0043】その他の拮抗物質候補はhIMP−H1酵
素の触媒部位に結合し、占拠してその触媒部位に基質が
近付けなくして正常な生物学的活性を予防する低分子で
ある。低分子の例には、これに限定するものではない
が、低分子量ペプチドまたは低分子量のペプチド様分子
を包含する。これらの拮抗物質を躁病以外の精神病およ
び鬱病(両極性または非両極性の)を処置するために使
用しうる。拮抗物質はたとえば下記の医薬的に許容され
る担体とともに組成物中で採用することもある。
【0044】hIMP−H1の作用を阻害する化合物を
適当な医薬的担体とともに組成物中で採用することもあ
る。これら組成物は治療的有効量のペプチドおよび医薬
的に許容される担体または添加剤を含む。この担体は、
これに限定するものではないが、食塩水、緩衝食塩水、
デキストロース、水、グリセリン、エタノールおよびこ
れらの組合せを包含する。製剤は投与の態様に適合させ
るべきである。
【0045】これら医薬組成物は、たとえば経口、局
所、静脈内、腹腔内、筋肉内、皮下、鼻内または皮内の
ような経路の好都合な様式で投与しうる。これら医薬的
組成物は特定の徴候の処置および/または予防のために
有効な量を投与する。一般に、投与量は少なくとも約1
0μg/kg体重の量であって、ほとんどの場合に一日
当り約8mg/kg体重を越えない量で投与こととなろ
う。多くの場合、この日用量は投与経路、症状などを考
慮に入れて約10μg/kgから約1mg/kg体重ま
でである。
【0046】hIMP−H1を阻害することが確認され
たポリペプチドであるこれら化合物はしばしば「遺伝子
治療」と呼ばれているそのポリペプチドの生体内での発
現によって本発明に従って採用しうる。そこで、例えば
患者からの細胞を生体外でポリペプチドをコードするポ
リヌクレオチド(DNAまたはRNA)で遺伝子処理し
て、それら処理した細胞を次にそのポリペプチドで処置
すべき患者に供給する。このような方法は当技術分野で
良く知られている。例えば、本発明のポリペプチドをコ
ードするRNAを含むレトロウイルス粒子を使用するこ
とによって当技術分野で知られている操作法によって細
胞を処理する。
【0047】同様にして、例えば当技術分野で知られて
いる操作法によって細胞を生体内で処理してポリペプチ
ドを生体内で発現することもある。当分野で知られてい
るように、本発明のポリペプチドをコードするRNAを
含むレトロウイルス粒子を生産するための生産用細胞を
患者に投与して生体内で細胞に遺伝子工学的処理をして
このポリペプチドを生体内で発現する。本発明のポリペ
プチドを投与するためのこれらおよびその他の方法は当
技術分野における熟練者には本発明の教示から明白とな
ろう。例えば細胞に遺伝子工学的処理をするための発現
伝達体は、例えば適当な送達伝達体と結合した後に生体
内で細胞に遺伝子工学的処理をするために使用しうるア
デノウイルスのようにレトロウイルス以外のものであり
うる。
【0048】本発明の配列はまた染色体確認のためにも
価値がある。この配列はヒトの各染色体上の特定の位置
を特異的標的とし、そこにハイブリッド形成できる。さ
らにその上、染色体上の特定の部位を確認する必要性が
現存する。染色体上の位置に目印するための実際の配列
データ(反復多型)に基づく染色体目印試薬は極めて少
数が入手できるにすぎない。本発明に従って染色体にD
NAを地図作成することはこれら配列を疾病に関連する
遺伝子と相関付ける重要な第一段階である。
【0049】略述すれば、cDNAからPCRプライマ
ー(好ましくは15〜25bp)を調製することによっ
て配列を染色体に地図作成できる。cDNAのコンピュ
ータ解析を使用して迅速にゲノムDNA中のエクソン1
個以上にわたらないので増幅工程を複雑化することのな
いプライマーを選択する。これらプライマーを次にヒト
の各染色体を含む体細胞ハイブリッドのPCR検索に使
用する。このプライマーに対応するヒトの遺伝子を含む
ハイブリッドのみが増幅した断片を与えることとなる。
【0050】体細胞ハイブリッドのPCR地図作成は特
定のDNAを特定の染色体に割付けるための迅速な操作
である。同じオリゴヌクレオチドプライマーで本発明を
使用することで、特定の染色体からの一連の断片を用い
てまたは類似の様式における大きなゲノムクローンの集
積を用いて副局在化を達成できる。同様にして染色体に
地図作成するために使用できるその他の地図作成方策に
は現位置ハイブリッド形成、標識フロー分類染色体によ
る前検索、および染色体特異的cDNAライブラリーを
構築するためのハイブリッド形成による前選択を包含す
る。
【0051】分裂中期染色体展開へのcDNAクローン
による螢光現位置ハイブリッド形成(FISH)は一段
階で正確な染色体位置を提供するために使用できる。こ
の技術は長さ500塩基または600塩基のcDNAで
使用できるが、しかしながら2000bp以上の大きさ
のクローンは独特な染色体位置へのさらに高度な結合可
能性を持ち、単純な検出のために十分なシグナル強度を
有する。FISHにはESTを誘導した元のクローンの
使用が必要で、長いほどよい。例えば、2000bpは
良好で、4000はさらに良く、時間の合理的な割合で
良好な結果を得るためには4000以上はおそらく不要
であろう。この技術の綜説については、Vermaな
ど、「ヒトの染色体:基礎技術便覧(Human・Ch
romosomes:a・Manual・of・Bas
ic・Techniques)」、Pergamon・
Press社、ニューヨーク(1988年)を参照。
【0052】一旦配列が正確な染色体の位置に地図作成
されると、染色体上の配列の物理的位置を遺伝子地図デ
ータと関連付けできる。このデータは、例えばV.Mc
Kusick、「ヒトのメンデル遺伝(Mendeli
an・Inheritance・in・Man)」に見
出される(Johns・Hopkins大学Welch
医学図書館を経由してオンラインで入手できる)。同じ
染色体領域に割付けられた遺伝子と疾病との間の関係を
次にリンケージ分析によって確認する(物理的に隣接す
る遺伝子の共遺伝)。
【0053】次に、罹患個体と非罹患個体との間のcD
NAまたはゲノム配列の相違を決定する必要がある。も
しも、ある突然変異が罹患個体のいくつかまたは全部に
観察されるが、正常な個体にはだれにも観察されなけれ
ば、その突然変異はその疾患の原因であるらしく思われ
る。
【0054】物理的地図作成と遺伝子的地図作成技術と
の現技術で疾病に関連付けられた染色体領域に正確に割
付けられるDNAは原因遺伝子50個と500個との間
の1個である(1メガ塩基の地図作成技術と20kbに
ついて1遺伝子を仮定)。これらポリペプチド、その断
片またはその他の誘導体またはその類縁体、またはそれ
らを発現する細胞はそれに対する抗体を生産するための
免疫原として使用できる。例えばこれら抗体は、ポリク
ローナル抗体またはモノクローナル抗体であることがで
きる。本発明はキメラ抗体、単鎖抗体およびヒト化抗体
ならびにFab抗体またはFab発現ライブラリーの生
成物を包含する。当技術分野で知られている様々な操作
法を抗体およびその断片の生産に使用してもよい。
【0055】本発明の配列に対応するポリペプチドに対
して作成される抗体は、このポリペプチドを動物に直接
的に注射することによってまたはこのポリペプチドを動
物、好ましくは非ヒトに投与することによって取得でき
る。こうして得られる抗体はそこでこのポリペプチド自
体に結合することとなろう。こうして、これらポリペプ
チドの断片のみをコードする配列でさえ在来ポリペプチ
ド全体を結合する抗体を作成するために使用できる。次
にこのような抗体を使用してこのポリペプチドを発現す
る組織からポリペプチドを分離できる。
【0056】モノクローナル抗体の調製のためには、連
続的細胞系列培養で生産される抗体を提供するいかなる
技術も使用できる。例としては、ハイブリドーマ技術
(KohlerとMilstein、Nature、2
56巻:495〜497頁(1975年))、トリオー
マ技術、ヒトのB細胞ハイブリドーマ技術(Kozbo
rなど、Immunology・Today、4巻:7
2頁(1983年))、およびヒトのモノクローナル抗
体を生産するためのEBV−ハイブリドーマ技術(Co
leなど、「モノクローナル抗体と癌治療法(Mono
clonal・Antibodies・and・Can
cer・Therapy)」、Alan・R.Liss
社、77〜96頁(1985年))を包含する。
【0057】単鎖抗体の生産用に記載された技術(米国
特許第4946778号)はこの発明の免疫原ポリペプ
チド生成物に対する単鎖抗体を生産するために適用でき
る。hIMP−H1ポリペプチドに特異的な抗体は診断
用検定法の一部として対象から由来する試料中のhIM
P−H1濃度を検出するために使用できるはずである。
もし検出されればhIMP−H1濃度の異常は対象の脳
中遊離イノシトールの増加および対応する精神病的およ
び/またはその他の生理学的な障害の指標でありうる。
【0058】本発明を以下の実施例を参照してさらに記
載することとする。しかしながら、これらの実施例に限
定するものではないと理解すべきである。特段の指摘が
なければ、部または量はすべてが重量によるものであ
る。
【0059】以下の実施例の理解を促進するために、頻
繁に使用する方法および/または用語をいくつか記載す
ることとする。「プラスミド」は先行する小文字pおよ
び/または後続する大文字および数字で命名する。本明
細書の出発プラスミドは商業的に入手できるか、非制限
的条件で公共的に入手できるか、または公表された操作
に従って入手できるプラスミドから構築できる。これに
加えて、記載されたものと等価なプラスミドは当技術分
野で知られており、通常の技術熟練者には明白となろ
う。
【0060】DNAの「消化」はDNA中にある一定の
配列のみに作用する制限酵素によるDNAの触媒的切断
を示す。本明細書で使用する種々の制限酵素は商業的に
入手可能であり、それらの反応条件、共働因子、および
その他の必要条件は通常の熟練者には知られるようにし
て使用する。分析目的のためには、典型的にはプラスミ
ドまたはDNA断片1μgを酵素約2単位とともに緩衝
液約20μL中で使用する。プラスミド構築のためのD
NA断片の分離の目的のためには、典型的にはDNA5
から50μgを酵素20から250単位で多量の容積中
で消化する。特定の制限酵素のために適当な緩衝液およ
び基質量は製造社が指定している。インキュベーション
時間約1時間を通常37℃で使用するが、しかし供給社
の指示に従って変化することもある。消化後、反応物を
ポリアクリルアミドゲル上で直接電気泳動して所望の断
片を分離する。
【0061】切断断片のサイズ分割はGoeddel,
D.など、Nucleic・Acids・Res.、8
巻:4057頁(1980年)が記載した8%ポリアク
リルアミドゲルを使用して実施する。「オリゴヌクレオ
チド」は化学合成したものでもよい単鎖ポリデオキシヌ
クレオチドまたは相補的ポリデオキシヌクレオチド鎖2
個を示す。このような合成オリゴヌクレオチドは5’−
ホスフェートを持たず、そのため、キナーゼの存在下に
ATPとともにホスフェートを添加しなければ、他のオ
リゴヌクレオチドとは連結しない。合成オリゴヌクレオ
チドは脱燐酸化されていない断片と連結することもあ
る。
【0062】「連結」は二重鎖核酸断片2個の間にホス
ホジエステル結合を形成する工程を示す(Maniat
is,T.など、前出、146頁)。特段の指摘がなけ
ればほぼ等モル量の連結すべき両DNA断片0.5μg
についてT4−DNA連結酵素(「リガーゼ」)10単
位を既知緩衝液および条件を使用して連結を達成しう
る。特段の記述がなければ、形質転換はGraham,
F.およびVan・der・Ebの方法、Virolo
gy、52巻:456〜457頁(1973年)に記載
されたようにして実行した。
【0063】
【実施例】実施例1 細菌によるhIMP−H1の発現および精製 最初にhIMP−H1、ATCC75753をコードす
るDNA配列をプロセッシングされたhIMP−H1蛋
白質(マイナスシグナルペプチド配列)の5’−末端配
列およびhIMP−H1遺伝子の3’へのベクター配列
に対応するPCRオリゴヌクレオチドプライマーを使用
して増幅した。hIMP−H1に対応する付加的なヌク
レオチドを5’−および3’−両配列に追加した。この
5’−オリゴヌクレオチドプライマーは配列:5’−A
CTTGCTACGGATCCATGTGCACCAC
AGGGGCG−3’を持ちBamH1制限酵素部位に
続いてプロセッシングされた蛋白質コドンの推測上の末
端アミノ酸から出発する18ヌクレオチドのhIMP−
H1コード配列を含む。3’−配列:5’−ACTTG
CTACAAGCTTTCACTTCTCATCATC
CCG−3’はHindIII部位を含み、最終終結コ
ドンを含むhIMP−H1の18ヌクレオチドが後続す
る。制限酵素部位は細菌発現ベクターpQE−9(Qi
agen社、9259、Eton・Avenue、Ch
atsworth、CA、91311)上の制限酵素部
位に対応する。
【0064】pQE−9は抗生物質耐性(Amp)、
細菌の複製開始点(ori)、IPTG−調節可能なプ
ロモーターオペレーター(P/O)、リボソーム結合部
位(RBS)、6−His−タグおよび制限酵素部位を
コードする。pQE−9を次にBamH1およびHin
dIIIで消化した。増幅した配列をpQE−9内に連
結し、ヒスチジンタグおよびRBSをコードする配列と
共に枠内に挿入した。次に連結混合物を使用してQia
gen社から商標M15/rep4の下に入手できる大
腸菌株をSambrook,J.など、「分子クローニ
ング:実験室便覧(Molecular・Clonin
g:A・Laboratory・Manual)」、C
old・Spring・Laboratory・Pre
ss社(1989年)に記載の操作によって形質転換し
た。M15/rep4株はプラスミドpREP4を多重
コピー含み、lacIレプレッサーを発現し、またカナ
マイシン耐性(Kan)を与える。形質転換体をLB
プレート上で生育する性能によって確認し、アンピシリ
ン/カナマイシン耐性コロニーを選択した。プラスミド
DNAを単離し、制限分析によって確認した。所望の構
築物を含むクローンをAmp(100μg/mL)およ
びKan(25μg/mL)の両方を添加したLB培地
で液体培養して一夜(O/N)生育させた。O/N培養
物を用いて大量培養基に1:100から1:250まで
の比率で接種した。細胞を最適密度600(O.D.
600)が0.4と0.6との間になるまで生育させ
た。次にIPTG(「イソプロピル−β−D−チオガラ
クトピラノシド」)を最終濃度1mMまで添加した。I
PTGはlacIレプレッサーを不活化してP/Oをク
リアーして遺伝子発現の増加を誘導する。細胞をなお3
時間から4時間生育した。次に遠心分離によって細胞を
収集した。細胞ペレットをカオトロープ剤6M−塩酸グ
アニジン中で溶解した。澄明化の後、溶解したhIMP
−H1をこの溶液からニッケル−キレートカラム上で6
−Hisタグを含む蛋白質が強固に結合する条件(Ho
chuli,E.など、J.Chromatgraph
y、411巻:177〜184頁(1984年))でク
ロマトグラフィーを行って精製した。hIMP−H1
(純度95%)を6M−塩酸グアニジン、pH5.0で
カラムから溶離し、再生の目的で3M−グアニジン塩
酸、100mM−燐酸ナトリウム、10mM−グルタチ
オン(還元型)、および2mM−グルタチオン(酸化
型)に調整した。この溶液中で12時間インキュベーシ
ョンした後、蛋白質を10mM−燐酸ナトリウムに対し
て透析した。
【0065】実施例2 バキュロウイルス発現系を使用するhIMP−H1のク
ローニングおよび発現 全長hIMP−H1蛋白質をコードするDNA配列、A
TCC75753、を遺伝子の5’−および3’−配列
に対応するPCRオリゴヌクレオチドプライマーを使用
して増幅した。 5’−プライマーは配列:5’−CCGGATCCGC
CACCATGTGCACCACAGGGGCGGGG
−3’を持ち、BamH1制限酵素部位(第一の下線)
とそれに続く真核生物細胞中での翻訳開始の効率的シグ
ナルに類似した6ヌクレオチド(Kozak,M.、
J.Mol.Biol.、196巻:947〜950頁
(1987年))をhIMP−H1遺伝子の最初の21
ヌクレオチド(翻訳開始コドン「ATG」に第二の下
線)の直後に含む。 3’−プライマーは配列:5’−CACAGGTACC
CAGCTTTGCCTCAGCCGCAG−3’を持
ち、制限エンドヌクレアーゼAsp718のための切断
部位およびhIMP−H1遺伝子の3’−非翻訳配列に
相補的な20ヌクレオチドを含む。増幅した配列は1%
アガロースゲルから商業的に入手できるキット(「Ge
neclean」、BIO101社、ラホヤ、CA)を
使用して分離した。次に断片をエンドヌクレアーゼBa
mH1およびAsp718で消化し、次に再び1%アガ
ロースゲル上で精製した。この断片をF2と命名する。
【0066】ベクターpRG1(pVL941ベクター
の下記変換体)を使用してバキュロウイルス発現系(綜
説についてはSummers,M.D.とSmith,
G.E.、「バキュロウイルスベクターおよび昆虫細胞
培養操作法の方法便覧(A・manual・of・me
thods・for・baculovirus・vec
tors・and・insect・cell・cult
ure・procedures)」、Texas・Ag
ricultural・Experimental・S
tation・Bulletin、1555号を参照
(1987年))によってhIMP−H1蛋白質を発現
する。この発現ベクターはオートグラファ・カリフォル
ニカの核ポリヘドロージスウイルス(AcMNPV)の
強力なポリヘドリンプロモーターおよびそれに続いて制
限エンドヌクレアーゼBamH1およびAsp718の
ための認識部位を含む。サルのウイルス(SV)40の
ポリアデニル化部位を効率的なポリアデニル化のために
使用する。組換えウイルスの容易な選択のために、大腸
菌からのβ−ガラクトシダーゼ遺伝子をポリヘドリンプ
ロモーターと同じ方向に挿入し、続いてポリヘドリン遺
伝子のポリアデニル化シグナルを挿入する。共遺伝子移
入した野生型ウイルスDNAの細胞媒介相同的再結合の
ためのウイルス配列によってポリヘドリン配列を両端に
隣接させる。たとえばpAc373、pVL941およ
びpAcIM1のような他種のバキュロウイルスベクタ
ー(Luckow,V.A.とSummers,M.
D.、Virology、170巻:31〜39頁)も
多数がpRG1の代わりに使用できるはずである。
【0067】このプラスミドを制限酵素BamH1およ
びAsp718で消化し、次に当技術分野で知られてい
る操作によってウシ小腸ホスファターゼを使用して脱燐
酸化した。次にDNAを1%アガロースゲルから商業的
に入手できるキット(「Geneclean」、BIO
101社、ラホヤ、CA)を使用して分離した。このベ
クターDNAをV2と命名する。断片F2および脱燐酸
化プラスミドV2をT4DNAリガーゼで連結した。大
腸菌HB101細胞を次に形質転換し、hIMP−H1
遺伝子を有するプラスミド(pBachIMP−H1)
を含む細菌を酵素BamH1およびAsp718を使用
して確認した。クローニングした断片の配列はDNA配
列決定によって確認した。
【0068】5μgのプラスミドpBachIMP−H
1を商業的に入手できる線形化バキュロウイルス1.0
μg(「BaculoGold(商標)バキュロウイル
スDNA」、Pharmingen社、サンジェゴ、C
A)とともにリポフェクション法(Felgnerな
ど、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、
84巻:7413〜7417頁(1987年))を使用
して共遺伝子移入した。BaculoGold(商標)
ウイルスDNA1μgとプラスミドpBachIMP−
H1とを血清不含Grace培地50μL(Life・
Technologies社、Gaithersbur
g、MD)を入れたマイクロタイタープレートの無菌ウ
ェル中で混合した。その後、リポフェクチン10μLお
よびGrace培地90μLを添加し、混合し、および
室温で15分間インキュベーションした。次に遺伝子移
入混合物を血清不含Grace培地1mLとともに35
mm組織培養プレート中に接種したSf9昆虫細胞(A
TCC・CRL1711)に滴加した。このプレートを
前後にゆすって新たに加えた溶液と混合した。プレート
を次に27℃で5時間インキュベーションした。5時間
後、遺伝子移入溶液をプレートから去り、10%ウシ胎
児血清添加Grace昆虫培地1mLを添加した。プレ
ートをインキュベーターに戻し、培養を4日間27℃で
継続した。
【0069】4日後、上清液を集めて、Summers
とSmith(前出)が記載したものと同様なプラーク
検定を行った。修正部分として青色に染色されたプラー
クを容易に分離できる「Blue・Gal」(Life
・Technologies社、Gaithersbu
rg)を加えたアガロースゲルを使用した。(「プラー
ク検定」の詳細な記述はLife・Technolog
ies社、Gaithersburgが頒布している昆
虫細胞培養およびバキュロウイルス学のための利用者用
案内書の9〜10頁に見出すことができる)。
【0070】ウイルスの系統的希釈物を細胞に添加して
4日後、青色に染まったプラークをエッペンドルフピペ
ットのチップで釣上げた。組換えウイルスを含む寒天を
次にGrace培地200μLを入れたエッペンドルフ
管中に再懸濁した。簡単に遠心分離して寒天を除き、組
換えバキュロウイルスを含む上清液を用いて35mm皿
に塗布したSf9細胞に感染させた。4日後にこれらの
培養皿の上清液を収集し、次に4℃で貯蔵した。
【0071】Sf9細胞を10%熱不活化FBS添加G
race培地中に生育させた。細胞を組換えバキュロウ
イルスV−DR3−V1に感染多重度(「MOI」)2
で感染させた。6時間後、培地を除き、メチオニンおよ
びシステイン不含のSF900II培地(Life・T
echnologies社、Gaithersbur
g)に交換した。42時間後、35S−メチオニン5μ
Ciおよび35S−システイン5μCi(Amersh
am社)を添加した。細胞をさらに16時間インキュベ
ーションした後、遠心分離して収集し、標識した蛋白質
をSDS−PAGEおよびオートラジオグラフィーによ
って可視化した。
【0072】実施例3 COS細胞中での組換えhIMP−H1の発現 プラスミドhIMP−H1の発現を1)SV40複製開
始点、2)アンピシリン耐性遺伝子、3)大腸菌複製開
始点、4)CMVプロモーターに続いてポリリンカー領
域、SV40イントロンおよびポリアデニル化部位を含
むベクターpcDNAI/Amp(Invitroge
n社)から誘導した。完全hIMP−H1前駆体をコー
ドするDNA断片および枠内でその3’−末端に融合さ
せたHAタグをベクターのポリリンカー領域にクローニ
ングしたので、組換え蛋白質の発現はCMVプロモータ
ーの支配下にある。HAタグは既報(I.Wilso
n,H.Niman、R.Heighten、A.Ch
erenson、M.ConnollyおよびR.Le
rner、Cell、37巻:767頁(1984
年))のようにインフルエンザ赤血球凝集素から誘導し
たエピトープに対応する。標的蛋白質へのHAタグの注
入でHAエピトープを認識する抗体で組換え蛋白質が容
易に検出できる。
【0073】プラスミドの構築方針は次の通り:hIM
P−H1、ATCC75753をコードするDNA配列
はプライマー2個を使用してクローニングした原EST
にPCRによって構築した。5’−プライマー:5’−
CCGGATCCGCCACCATGTGCACCAC
AGGGGCGGGG−3’はBamH1制限酵素部位
(第一の下線)および開始コドン(第二の下線)から始
まるhIMP−H1の18ヌクレオチドを含む。3’−
配列:CGCTCTAGATCAAGCGTAGTCT
GGGACGTCGTATGGGTACTTCTCAT
CATCCCGCCCはXbaI制限部位、翻訳終結コ
ドン、HAタグおよびhIMP−H1コード配列の最後
の18ヌクレオチド(終結コドン不含)に対応する相補
的配列を含む。それ故、このPCR生成物はhIMP−
H1コード配列に続いて枠内に融合するHAタグ、HA
タグに隣接する翻訳終結コドン、およびBamH1およ
びXbaI部位を含む。PCRで増幅したDNA断片お
よびベクターpcDNAI/AmpをBamH1および
XbaI制限酵素で消化して連結した。連結混合物で大
腸菌SURE株(Stratagene・Clonin
g・Systems社、11099・North・To
rrey・Pines・Road、ラホヤ、CA、92
037から入手できる)を形質転換した。形質転換した
培養物をアンピシリン培地プレート上に塗布し、耐性コ
ロニーを選択した。プラスミドDNAを形質転換体から
分離し、正しい断片の存在を制限分析によって検査し
た。組換えhIMP−H1の発現のためにDEAE−D
EXTRAN法(J.Sambrook、E.Frit
sch、T.Maniatis、「分子クローニング:
実験室便覧(Molecular・Cloning:A
・Laboratory・Manual)」、Cold
・Spring・Laboratory・Press社
(1989年))によってCOS細胞に発現ベクターを
遺伝子移入した。hIMP−H1・HA蛋白質の発現は
放射能標識および免疫沈降法(E.Harlow、D.
Lane、「抗体:実験室便覧(Antibodie
s:A・Laboratory・Manual)」、C
old・Spring・Harbor・Laborat
ory・Press社(1988年))によって検出し
た。遺伝子移入の2日後に細胞を35S−システインで
8時間標識した。次に培養培地を集め、細胞を界面活性
剤(RIPA緩衝液:150mM−NaCl、1%NP
−40、0.1%SDS、1%NP−40、0.5%D
OC、50mM−トリス、pH7.5)(Wilso
n,I.など、前出、37巻:767頁、1984年)
で溶解した。菌溶解物および培養培地をHA特異的モノ
クローナル抗体で沈降した。沈殿した蛋白質を15%S
DS−PAGEゲル上で分析した。
【0074】実施例4 ヒトの組織中でのhIMP−H1の発現パターン ノーザンブロット分析を実施してヒトの組織中における
hIMP−H1の発現レベルを検査した。細胞の全RN
A試料をRNAzol(商標)システム(Biotec
x・Laboratories社、6023・Sout
h・Loop・East、ヒューストン、TX、770
33)で分離した。特定のヒトの組織から分離した全R
NA約10μgを1%アガロースゲル上で分離し、ナイ
ロンフィルター上に吸収転移した(Sambrook、
Fritsch、Maniatis、Cold・Spr
ing・Harbor・Press社(1989
年))。標識反応はStratagene・Prime
−Itキットに従ってDNA断片50ngで行った。標
識されたDNAをSelect−G−50カラム(5P
rime−3Prime社、5603、Arapaho
e・Road、Boulder、CO、80303)で
精製した。次にフィルターを1,000,000cpm
/mLの放射能標識全長hIMP−H1遺伝子と0.5
M−NaPO4、pH7.4および7%SDS中、一夜
65℃でハイブリッド形成させた。室温で2回洗浄し、
2回0.5×SSC、0.1%SDSと60℃で洗浄し
た後、−70℃で一夜フィルターを補力焦点板で露出し
た。hIMP−H1のメッセージRNAは数種の組織中
で豊富であった(図4)。前記教示に照らして本発明に
は多数の修飾および変化が可能であり、それ故、添付す
る請求項の範囲内にある。本発明では特定的に記載した
ものと異なる実施をすることもある。
【0075】
【配列表】配 列 表 (1) 一般的情報: (i) 出願人:マイスナー等 (ii) 発明の名称: ヒトのイノシトールモノホスファ
ターゼH1 (iii) 配列の数: 3 (iv) 連絡先: (A) 宛名:カレーラ,バーン,ベイン,ギルフィラ
ン,セッチ,スチュワート・アンド・オルステイン (B) 通り:ベッカー・ファーム・ロード6番 (C) 市:ローズランド (D) 州:ニュー・ジャージー (E) 国:アメリカ合衆国 (F) ZIP:07068 (v) コンピューター解読書式: (A) 媒体型:3.5インチ ディスケット (B) コンピューター:IBM PC/2適合 (C) オペレーティング・システム:MS−DOS (D) ソフトウエア:ワード・パーフェクト5.1 (vi) 本出願のデータ: (A) 出願番号: (B) 出願日:同日 (C) 分類: (vii) 優先権主張出願のデータ: (A) 出願番号: (B) 出願日: (viii) 弁理士/代理人 情報: (A) 氏名:フェラーロ,グレゴリー・ディー (B) 登録番号:36,134 (C) 参照/整理番号:325800−127 (ix) 電話連絡先情報: (A) 電話番号:202−994−1700 (B) ファックス番号:202−994−1744 (2) 配列番号1の情報: (i) 配列の特徴: (A) 長さ:1313塩基対 (B) 型:核酸 (C) 鎖の数:一本鎖 (D) トポロジー:直鎖状 (ii) 配列の種類:cDNA (xi) 配列:配列番号1:
【表1】 (2) 配列番号2の情報: (i) 配列の特徴: (A) 長さ:798塩基対 (B) 型:核酸 (C) 鎖の数:一本鎖 (D) トポロジー:直鎖状 (ii) 配列の種類:cDNA (xi) 配列:配列番号2:
【表2】 (2) 配列番号3の情報: (i) 配列の特徴: (A) 長さ:265アミノ酸 (B) 型:アミノ酸 (C) 鎖の数: (D) トポロジー:直鎖状 (ii) 配列の種類:蛋白質 (xi) 配列:配列番号3:
【表3】
【0076】下記の図面は本発明の態様を例示するもの
であって、請求項が描出するような本発明の範囲を限定
することを意図しているものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1Aである。図1はcDNA配列および成
熟型hIMP−H1の演繹した対応アミノ酸配列を開示
する。アミノ酸DPIDGTはIMP酵素の活性部位に
おいて必須であることが証明されており、太字および下
線で示してある。
【図2】 図1Bである。図1Aの続きである。
【図3】 図1Cである。図1Bの続きである。
【図4】 図2Aである。図2はhIMP−H1cDN
Aの完全ヌクレオチド配列を示す。cDNAをクローニ
ングするために使用した合成BamH1(位置1)およ
びXhoIリンカー(位置1308)は下線で示す。
【図5】 図2Bである。図2Aの続きである。
【図6】 図3はhIMP−H1とhIMPとの間のア
ミノ酸の比較である。四角の枠で囲んだ領域は同一なア
ミノ酸を示す。
【図7】 図4はhIMP−H1のノーザンブロット分
析である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 39/395 A61P 25/24 4C087 A61P 25/24 C12N 9/16 B 4H045 C12N 9/16 C07K 16/40 15/09 ZNA C12N 15/00 ZNAA // C07K 16/40 A61K 37/02 (72)発明者 ポール・エス・マイスナー アメリカ合衆国20838メリーランド州バー ンズビル、ピー・オー・ボックス306、バ ーンスビル・ロード18040番 (72)発明者 ジーニー・ディ・ゴカイン アメリカ合衆国20902メリーランド州シル バー・スプリング、ハーモン・ロード2715 番 Fターム(参考) 4B024 AA01 BA11 CA04 4B050 CC03 DD11 LL01 4C084 AA02 AA03 AA13 BA01 BA02 BA22 CA53 DC22 NA14 ZA122 4C085 AA13 AA14 4C086 AA01 AA02 EA16 MA01 MA04 NA14 ZA12 4C087 AA01 AA02 BC83 NA14 ZA12 4H045 AA11 BA10 DA75

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)図1に示す演繹したアミノ酸配列
    を持つhIMP−H1ポリペプチドまたはこのポリペプ
    チドの断片、類縁体または誘導体をコードするポリヌク
    レオチド、 (b)ATCC寄託番号75753に含まれるcDNA
    がコードするアミノ酸配列を持つhIMP−H1ポリペ
    プチドまたはこのポリペプチドの断片、類縁体または誘
    導体をコードするポリヌクレオチド、から構成される群
    から選択した分離されたポリヌクレオチドの、薬物の製
    造における使用。
  2. 【請求項2】 (i)図1に示す演繹されたアミノ酸配
    列を持つhIMP−H1ポリペプチドおよびその断片、
    類縁体および誘導体および(ii)ATCC寄託番号7
    5753のcDNAがコードするhIMP−H1ポリペ
    プチドおよびそのポリペプチドの断片、類縁体および誘
    導体から構成される群から選択したポリペプチドの、薬
    物の製造における使用。
  3. 【請求項3】 薬物の製造における、請求項2に記載の
    ポリペプチドに対する抗体の使用。
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