JP2002193651A - 軽量セメント成形体 - Google Patents

軽量セメント成形体

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JP2002193651A
JP2002193651A JP2000391788A JP2000391788A JP2002193651A JP 2002193651 A JP2002193651 A JP 2002193651A JP 2000391788 A JP2000391788 A JP 2000391788A JP 2000391788 A JP2000391788 A JP 2000391788A JP 2002193651 A JP2002193651 A JP 2002193651A
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Hideki Kamata
英樹 鎌田
Yoichi Yamamoto
洋一 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量であるにもかかわらず、機械的性能及び
靭性に優れた軽量セメント成形体を製造する。 【解決手段】アルカリ液溶出率30%以下のビニルアル
コール系ポリマーから構成された繊維(成分A)、及び
アルカリ液溶出率50%以上のビニルアルコール系ポリ
マー(成分B)を配合してなる嵩密度が0.8〜1.3
g/cm3、比曲げ強度140MPa以上の軽量セメン
ト成形体とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軽量セメント成形
体及びその製造方法、さらにセメントスラリーに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、石綿にかわる補強材として種々の
補強繊維が使用されており、補強繊維として、たとえば
無機繊維や、ポリプロプレン系繊維、ポリビニルアルコ
ール(PVA)系繊維、アクリル系繊維などが使用され
ている。なかでも、セメントとの接着性が良好であり、
機械的性能に優れていることから、PVA系繊維が広く
使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、セメン
トとの接着性に優れたPVA系繊維といえども、低密度
の軽量セメント成形体においてはマトリックスとの接触
面積が著しく低下するために十分な接着性が得られず、
繊維の補強効果が十分に奏されない問題があった。本発
明は、以上の問題を鑑み、軽量であるにもかかわらず、
機械的性能及び靭性に優れた軽量セメント成形体を製造
することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1) アル
カリ液溶出率30%以下のビニルアルコール系ポリマー
から構成された繊維(成分A)、及びアルカリ液溶出率
50%以上のビニルアルコール系ポリマー(成分B)を
配合してなる嵩密度が0.8〜1.3g/cm3、比曲
げ強度140MPa以上の軽量セメント成形体、(2)
セメント、アルカリ液溶出率30%以下のビニルアル
コール系ポリマーから構成された繊維(成分A)、及び
アルカリ液溶出率50%以上のビニルアルコール系ポリ
マー(成分B)を少なくとも配合してなる水硬性スラリ
ーを硬化させる軽量セメント成形体の製造方法、(3)
セメント、水、アルカリ液溶出率30%以下のビニル
アルコール系ポリマーから構成された繊維(成分A)、
及びアルカリ液溶出率50%以上のビニルアルコール系
ポリマー(成分B)を少なくとも配合してなるセメント
スラリー、に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】まず、本発明においては、アルカ
リ液溶出率30%以下のビニルアルコール系ポリマーに
より構成された繊維(以下、PVA系繊維と称する場合
がある)を成分Aとして配合する必要がある。該ビニル
アルコール系ポリマーはセメントとの親和性が高く耐ア
ルカリ性に優れており、さらに繊維状物はセメント成形
体に対する補強効果に優れていることから、かかるPV
A系繊維(成分A)を配合することにより成形体のひび
割れ防止効果、靭性などを改善できる。該繊維の繊度は
特に限定されないが、補強効果及びマトリックスへの均
一分散性などの点からは、繊度0.1〜10000dt
ex、特に0.5〜1000dtex、さらに1〜20
0dtexであるのが好ましい。また同理由から、成分
Aの長さは1〜200mm程度であるのが好ましい。ま
た補強効果の点からは、該繊維のアスペクト比は2以
上、特に5以上、さらに10以上であるのが好ましく、
均一分散性などの点からはアスペクト比2000以下、
特に1000以下であるのが好ましい。なお本発明にい
うアスペクト比とは、繊維長を繊維横断面面積と同一の
面積を有する円の直径で除した値である。補強効果の点
からは、該繊維の強度は4cN/dtex以上であるのが好
ましい。
【0006】成分Aを構成するビニルアルコール系ポリ
マーのアルカリ液溶出率は30%以下、好ましくは20
%以下、さらに好ましくは10%以下である必要があ
る。成分Aの耐アルカリ性が不十分の場合には、セメン
ト成形体を製造する過程で溶出して繊維形態を保持でき
なくなったり、また該繊維の機械的性能が低下して補強
効果やひびわれ防止効果が十分に得られなくなる。特に
オートクレーブ養生を行う場合には、補強効果が一層得
られにくくなる。しかしながら、セメントや後述する成
分Bとの接着性を高度に保持する点からは、成分Aのア
ルカリ液溶出率は0.5%以上、特に1%以上であるの
が好ましい。
【0007】成分Aを構成するビニルアルコール系ポリ
マーの重合度(30℃の水溶液で粘度法により求めた平
均重合度)は、機械的性能、耐熱水性などの点から10
00以上、特に1500以上であるのが好ましく、コス
ト、紡糸性等の点からは10000以下、特に5000
以下、さらに3000以下であるのが好ましい。また耐
熱性、耐久性、寸法安定性等の点からはけん化度は99
モル%以上、さらに99.8モル%以上であるのが好ま
しい。本発明の効果を損わない範囲であれば他のユニッ
トにより共重合されていたり、また変性されていてもか
まわない。けれども、繊維の機械的性能、耐アルカリ
性、耐熱水性等の点から変性ユニットは30モル%以
下、特に10モル%以下とするのが好ましい。本発明に
用いられるPVA系繊維の製造方法は特に限定されず、
公知のあらゆる製造方法が採用できる。たとえば湿式紡
糸法、乾式紡糸法、乾湿式紡糸法などが挙げられる。
【0008】かかる成分Aを配合することにより、セメ
ント成形体の機械的性能、靭性、耐ひび割れ性などを顕
著に高めることができるが、軽量セメント成形体の場
合、密度が小さく繊維とマトリックスの接着面積が少な
くなることから、充分な補強効果が得られにくくなる。
以上のことから、PVA系繊維(成分A)とマトリック
スとの接着性を高めるために、さらにアルカリ液溶出率
50%以上のビニルアルコール系ポリマー(成分B)を
配合する必要がある。かかる成分Bを配合することによ
って、成分Bとマトリックスの接着性が顕著に向上する
ため成形体の機械的性能、耐ひび割れ性、靭性などの諸
性能を高めることができる。なお成分Aを配合せずに成
分Bのみを配合してもセメント成形体の機械的性能など
は向上するが、両者を併用した場合に比して遥かに性能
の劣ったものとなる。成分Bのアルカリ溶出率は50%
以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90〜
100%とする必要がある。成分Bのアルカリ溶出率が
小さすぎると成分Aとマトリックスの接着性を効果的に
改善することが困難となる。成分Bの一部又は全部が成
形体の製造工程で溶出して成形体内の空隙形状にあわせ
て内部に入り込み、次いで成分Bが乾燥・固化すること
によってセメントと成分Aが成分Bを介して強固に接着
し、成分Aの補強効果を効果的に発現することが可能と
なる。なおアルカリ液溶出率は実施例に記載の方法によ
り求めることができる。
【0009】成分Bとして配合されるビニルアルコール
系ポリマーは、適度なアルカリ液溶解性を付与する点か
らはケン化度99モル%以下、さらに98モル%以下で
あるのが好ましく、繊維とマトリックスを強固に接着す
る点からは50モル%以上、特に80モル%以上である
のが好ましい。また同理由から該ビニルアルコール系ポ
リマーの重合度は500以上、3000以下であるのが
好ましい。また無変性のものはもちろんのこと、例えば
カルボン酸基やスルホン酸基、四級アミン塩からなる官
能基、シラノール基、チオール基などの極性官能基を共
重合されたもの、あるいは反応により付加させたものを
使用してもかまわない。
【0010】成分Bの形態は特に限定されない。たとえ
ば溶液(好適には水溶液)、繊維、粉末、フィルム、粒
状物などが挙げられる。コストや歩留まりという点から
は粉末であるのが好ましい。また水溶解性を高め溶融粘
度を低下させる点からは該成分Bに可塑剤を添加しても
構わない。可塑剤としては、PVAのガラス転移温度や
溶融粘度を低下させ得る化合物であれば特に制限はない
が、例えば水、エチレングリコール及びそのオリゴマ
ー、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール及
びそのオリゴマー、ポリプロピレングリコール等のグリ
コール誘導体、グリセリンおよびそのオリゴマー、ポリ
グリセリンやグリセリン等にエチレンオキサイド、プロ
ピレンオキサイドなどが付加したグリセリン誘導体、ソ
ルビトール、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。
なかでもグリセリン、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、ソルビトール、ペンタエリスリトールなど
の多価アルコールおよびその誘導体が好適に使用され
る。可塑剤の添加量に特に制限はないが、ビニルアルコ
ール系ポリマー100質量部に対して0.01〜40質
量部の範囲で添加するのが好ましい。
【0011】本発明においては、成分A及び成分Bの固
形分総配合量を、成形体質量(水硬性スラリー固形分)
の2質量%以上、特に3質量%以上、さらに5質量%以
上とするのが好ましい。成分A及び成分Bの配合量が少
なすぎるとセメント成形体の機械的性能などを十分に改
善することが困難となる。しかしながら、成分A及び成
分Bの総配合量が多すぎるとセメントの水和反応が遅延
して生産性の低下を招くだけでなく成形体の機械的性能
などに悪影響を与える可能性があることから、固形分総
配合量を成形体質量(水硬性スラリー固形分)の20質
量%以下、特に10質量%以下とするのが好ましい。ま
た、成分Aの補強効果をより効率的に発現させる点から
は、成分A/成分Bの固形分配合比を1:10〜10:
1,特に1:2〜5:1とするのが好ましい。また、補
強効果の点からは成分Aの配合量を0.5〜8質量%/
成形体とするのが好ましい。もちろん、本発明の効果を
損わない範囲で成分A及び成分B以外の他のポリマーや
添加物をさらに配合してもかまわない。
【0012】本発明に使用されるセメントは特に限定さ
れず、ポルトランドセメントがその代表的なものである
が、高炉セメント、フライアッシュセメント、アルミナ
セメント等を使用してもよく、これらを併用してもかま
わない。また成形体の機械的性能、軽量性の点からはセ
メントとともにシリカ質粉末を併用するのが好ましい。
シリカ質粉末とは、セメント分野においてポゾランと称
されている石灰と水との存在下で徐々に水硬性を発揮す
るものであり、珪石粉、フライアッシュ、高炉スラグ粉
末、シリカヒューム、珪藻土などのシリカ分の含有率の
高い無機粉末なども含まれる。セメント100質量部に
対して該シリカ質粉末をセメント質量の0〜200質量
部、特に5〜100質量部配合するのが好ましい。
【0013】また必要に応じてさらに骨材を添加しても
かまわない。骨材を配合する場合には、セメントに対し
て10〜150質量%配合するのが好ましい。骨材とし
ては、細骨材としてたとえば川、海、陸の各砂、破砂、
砕石等が用いられ、粗骨材としてたとえばぐり石や破石
などが使用できる。また人工の軽量骨材、充填材を配合
してもよく、具体的には鉱滓、石灰石、その他発泡パ−
ライト、発泡黒よう石、炭酸カルシウム、バ−キュライ
ト、シラスバル−ン等が挙げられる。軽量性に優れたセ
メント成形体を得る点からは軽量骨材、たとえばパーラ
イトを配合するのが好ましい。なお発明にいう細骨材と
は開口径5mmのふるいにかけたとき95質量%以上ふ
るいを通過するものをいい、粗骨材とは開口径5mmの
ふるいにかけたときその0〜10質量%がふるいを通過
するものをいう。
【0014】またさらに混和剤として、空気連行剤(A
E剤)、流動化剤、減水剤、増粘剤、保水剤撥水剤、膨
脹剤、硬化促進剤、凝結遅延剤などを併用してもかまわ
ない。また軽量性を高めるために空気泡や発泡剤を添加
してもよく、抄き上げ性などを高めるために木材パルプ
などを配合してもかまわない。抄き上げ性などを改善す
る点からは木材パルプを1質量%以上/成形体、特に4
質量%以上/成形体配合するのが好ましく、寸法安定性
の点からは8質量%以下/成形体配合するのが好まし
い。
【0015】セメント、水、成分A及び成分Bを少なく
とも混合することにより所望の水硬性スラリーが得られ
る。機械的性能及び流動性などの点からは、固体成分と
水の配合質量比を100/15〜100/60、特に1
00/15〜100/40とするのが好ましい。なかで
もセメント30〜55質量%、シリカ質材料20〜38
質量%、木材パルプ1〜8質量%、パーライト0〜30
質量%、成分A0.5〜8質量%、成分B0.5〜8質
量のように配合して水硬性スラリーとするのが好まし
い。該方法により得られたスラリーを用いて所望の成形
体を得ればよい。
【0016】成形体の製造方法は限定されず、たとえば
コンクリートミキサー、スクリュー型混練機、ペラー型
混練装置により混練して、型枠成形法、押出成形法、抄
造成形法、フローオン法、乾式法などにより成形すれば
よい。また吹付法により吹き付けて硬化させたもの、左
官用剤用として塗布後に硬化させたもの、さらに補修用
などとして間隙に流し込んで硬化させたもの等も本発明
の成形体に包含される。なかでも本発明は抄造成形法を
採用した場合により軽量で機械的性能などに優れた成形
体(抄造体)を効率的に得ることができる。スラリーを
抄造機で湿式抄造し、これをプレスして養生することに
より所望の成形体が得られる。本発明の成形体を得るた
めの養生方法は特に限定されず、たとえば湿度90%以
上(好適には飽和水蒸気下)、温度温度20〜80℃
(好適には30〜60℃)の雰囲気下、6時間以上(好
適には10〜30時間)の養生を行うのが好ましい。な
お、成形体の機械的性能を高め、本発明の効果をより効
率的に得る点からは、かかる自然養生に次いでオートク
レーブ養生を行うのが好ましい。オートクレーブ養生
は、たとえば湿度90%以上(好適には飽和水蒸気
下)、温度温度120〜180℃(好適には140〜1
70℃)の雰囲気下、1時間以上(好適には4〜48時
間)の条件で行うのが好ましい。
【0017】本発明により得られる成形体の嵩密度は、
軽量性の点からは1.3g/cm3以下、特に1.1g
/cm3以下、さらに1.0g/cm3以下であるのが好
ましく、成形体の機械的性能の点からは0.8g/cm
3以上、好ましくは0.9g/cm3以上とする。通常、
低密度の成形体は機械的性能が低く、繊維で補強しても
補強効果が十分に得られない問題があるが、本発明によ
れば低密度にあるにもかかわらず機械的性能に優れた成
形体が得られる。該成形体の比曲げ強度は140MPa
以上、好ましくは150MPa以上、さらに好ましく
は、165MPa以上とするのが好ましい。
【0018】本発明の成形体は、スレ−ト板、パイプ
類、壁パネル、床パネル、屋根板、間仕切り、道路舗
装、土間、トンネルライニング、法面保護、コンクリ−
ト工場製品等のすべてのセメント成形物(コンクリ−ト
成形物を包含する)や2次製品とすることができる。ま
た前述したセメント製品に限らずこれら以外の構造物、
建築内外装部材、土木材料に応用使用することもでき
る。また左官用モルタルとして使用してもよく、機械用
基礎、原子炉圧力容器、液化天然ガスの容器等として用
いてもよい。
【0019】以下更に本発明を実施例でもって説明する
が、本発明は実施例により何等限定されるものではな
い。
【実施例】[ビニルアルコール系ポリマーのケン化度
モル% 粘度平均重合度]JIS−K6726に準じて
測定した。 [繊度 dtex]繊維状物の一定試長の質量を測定し
て見掛け繊度をn=5以上で測定し、平均値を求めた。
なお、一定糸長の質量測定により繊度が測定できないも
の(細径繊維)はバイブロスコ−プにより測定した。 [アルカリ液溶出率 質量%]試料1gを水酸化カリウ
ム3.5g/リットル、水酸化ナトリウム0.9g/リ
ットル、水酸化カルシウム0.4g/リットルからなる
アルカリ水溶液100gに加えた後、耐圧密閉容器中に
入れ、150℃×2時間加熱する。冷却後、溶液を濾紙
上に濾取し充分水洗したのち、105℃で16時間以上
乾燥した後に残査の質量を測定する。初期質量(試験前
の試料質量)と残査の質量からアルカリ液溶出率(質量
%)を計算する。 アルカリ液溶出率(質量%)=(1−[残査質量]/
[初期質量])×100
【0020】[嵩密度 g/cm3]成形体を105℃
×24時間乾燥した後、質量測定を行う。その後、硬化
体の体積を測定し、質量と体積との比をとり嵩密度とし
た。 [比曲げ強度(MPa)]曲げ強度の測定はサンプルを
長さ9cm、幅2.5cm、厚さ1cmに切出した後、
25℃、85%RHの雰囲気下にて1週間以上放置し
た。強度の測定は、島津社製オートグラフAG−500
0Bにかご型圧縮曲げ試験装置を設置し、スパン5c
m、速度0.5mm/分で破断したときの最大応力f
(MPa)を読取り、下記に示す式で補正して比曲げ強
度(MPa)とした。なおFは比曲げ強度(MPa)、
fは応力(MPa)、Lはスパン長(5cm)、Wはサ
ンプル幅(2.5cm)、Hはサンプル厚み(1c
m)、dは比重(g/cm3)を示す。 F=3/2・(f・L)/(W・H2・d2
【0021】[実施例1〜5、比較例1〜3]表1に示
したような配合割合にてTAPPI抄造機で湿式抄造
(固体成分に対する水配合割合300質量%)し、50
kg/cm2にてプレスした後、飽和水蒸気下40℃で
20時間自然養生を行い、引続き160℃の飽和水蒸気
下にて15時間のオートクレーブ養生を行ってセメント
成形体を製造した。結果を表1に示す。なお、セメント
として普通ポルトランドセメント、シリカ(α型)とし
てブレーン値4000の珪石、パーライトとして宇部パ
ーライト、木材パルプとしてパルテック(株)製「セロフ
ァイバーCSF100」を用いた。また成分Aとしてア
ルカリ液溶出率10質量%、繊度3.0dtex、繊維
長6mmのPVA系繊維(株式会社クラレ製、ケン化度
99.9モル%、粘度平均重合度2500)、成分Bと
してアルカリ液溶出率95質量%のPVA系樹脂粉末
(株式会社クラレ製、ケン化度98モル%、粘度平均重
合度1700)を配合した。なお表1の配合は、各成分
(固形分)の質量%を示したものである。
【0022】[比較例4]成分Aとしてアルカリ液溶出
率60質量%、繊度3.0dtex、繊維長6mmのP
VA系繊維(株式会社クラレ製 ケン化度99.9モル
%、粘度平均重合度1700)を配合した以外は実施例
1と同様に行った。結果を表1に示す。 [比較例5]成分Bとしてアルカリ液溶出率40質量%
のPVA系樹脂粉末(株式会社クラレ製、ケン化度9
9.9モル%、粘度平均重合度8000)を配合した以
外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0023】
【表1】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ液溶出率30%以下のビニルア
    ルコール系ポリマーから構成された繊維(成分A)、及
    びアルカリ液溶出率50%以上のビニルアルコール系ポ
    リマー(成分B)を配合してなる嵩密度が0.8〜1.
    3g/cm3、比曲げ強度140MPa以上の軽量セメ
    ント成形体。
  2. 【請求項2】 セメント、アルカリ液溶出率30%以下
    のビニルアルコール系ポリマーから構成された繊維(成
    分A)、及びアルカリ液溶出率50%以上のビニルアル
    コール系ポリマー(成分B)を少なくとも配合してなる
    水硬性スラリーを硬化させる軽量セメント成形体の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 セメント、水、アルカリ液溶出率30%
    以下のビニルアルコール系ポリマーから構成された繊維
    (成分A)、及びアルカリ液溶出率50%以上のビニル
    アルコール系ポリマー(成分B)を少なくとも配合して
    なるセメントスラリー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005240331A (ja) * 2004-02-25 2005-09-08 Achilles Corp 断熱用パネル

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