JP2002190639A - レーザダイオード駆動装置 - Google Patents

レーザダイオード駆動装置

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JP2002190639A
JP2002190639A JP2000391313A JP2000391313A JP2002190639A JP 2002190639 A JP2002190639 A JP 2002190639A JP 2000391313 A JP2000391313 A JP 2000391313A JP 2000391313 A JP2000391313 A JP 2000391313A JP 2002190639 A JP2002190639 A JP 2002190639A
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浩史 加藤
Murahito Asano
祐人 浅野
Takuhiro Tani
卓弘 谷
Yasunori Iwasaki
康範 岩崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザダイオードの高速動作を安定して行
う。 【解決手段】 複数のレーザダイオード6,6・・を並
設したサブマウント基板1と、そのレーザダイオード6
を駆動する電流スイッチ回路3,バッファ回路4及び入
力増幅回路5等を有するドライバIC2を有し、レーザ
ダイオード6の列に併設してサブマウント基板1上に帯
状の電源パターン8を形成し、各レーザダイオード6と
の接続部位に隣接して電流スイッチ回路3に電流を供給
するための接続パッド14を設け、そのパッド14から
ワイヤボンディングにより電流スイッチ回路3に動作電
流を供給した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信等に使用さ
れるレーザダイオードの駆動装置に関し、詳しくは駆動
装置配線構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】インターネットに代表される伝送容量の
大きな通信手段の増加に伴い、単位時間あたりの伝送容
量を増加させた光通信用モジュールの開発が進展してお
り、短距離間の光伝送方式(光インターコネクト)とし
てリボンファイバを使用し、複数のレーザダイオードを
並列に配置した並列多チャンネル構造のレーザダイオー
ドを使用した光並列モジュールが送信モジュールとして
近年使用され始めている。
【0003】従来、その様な用途に使用される送信モジ
ュールは、図4のブロック図に示すような構造、即ち複
数のレーザダイオード24,24・・を並列に設けたサ
ブマウント基板25及びそのドライバIC26からなる
並列多チャンネル構造のレーザダイオード駆動装置を有
している。サブマウント基板25は複数搭載されたレー
ザダイオード24の放熱要求と電気的要求を満たすた
め、セラミック基板が使用され、各レーザダイオード2
4への電流供給はそのレーザダイオード24の列に併設
した電源パターン27により行われ、その両端となる左
右基板上に電流供給パッド27a,27aを形成し、サ
ブマウント基板25が搭載されるパッケージの電源ライ
ンからワイヤボンディングによって電流経路が形成され
ているのが常であった。
【0004】一方、ドライバIC26はレーザダイオー
ド24,24・・を駆動する電流スイッチ回路28,2
8・・やバッファ回路29等を具備し、夫々の回路毎に
電流供給パッド30a,30b,30c・・を設け、そ
れらパッドをパッケージ側電源ラインにワイヤボンディ
ング接続して電流の供給を受けていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】送信モジュールでは主
要部品である複数並設したレーザダイオードとそれを駆
動するドライバICの特性が伝送レート向上の大きな要
素を占め、伝送レートを向上させようとした場合、上記
従来の構成ではサブマウント基板に流れる電流が大きく
変動する現象が発生し、レーザダイオード動作の時間遅
れや、多チャンネル化した場合はチャンネル間のクロス
トーク(相互作用)の原因となっていた。特に電気情報
信号を光情報信号に変換する送信モジュールの場合、そ
の現象による障害が顕著になものとなっていた。
【0006】具体的に示すと、上記図4の電流供給形態
の場合のレーザダイオード高速動作時の駆動電流の波形
の一例は図5に示すように、またサブマウント基板25
の電源パターン27の印加電圧波形の一例は図6の特性
Bに示すようになる。図5はレーザダイオード列を複数
個同時駆動させた際の特定部位の1個のレーザ電流波形
を示し、Pは他部位を逆相駆動した場合、Qは他部位を
同相駆動させた場合であり、複数個を同時駆動させた場
合の動作開始時間の変動を示している。また、図6の特
性Bは回路動作時のサブマウント基板25上の電源パタ
ーン27の電圧(Vcc)変動を示している。
【0007】このように、立ち上がりの時間変動が大き
くなり、これが伝送レート向上の阻害要因となってい
た。また、この時間変動が発生する際、サブマウント基
板25上の電源パターン27の印加電圧も大きく変動
し、チャンネル間相互作用の原因になっていた。因み
に、レーザ電流の時間変動は、例えば伝送スピードが
2.5Gbps以上の高速信号伝送において顕著とな
り、エラー発生の大きな要因となっていた。
【0008】そこで、本発明は上記問題点に鑑み、レー
ザダイオードを高速動作させた際に発生する駆動電流の
立ち上がり時間の変動を小さくすると共に、レーザダイ
オードを複数搭載して多チャンネル化したものは、各チ
ャンネル間の相互作用を削減して高速信号伝送を安定し
て行うレーザダイオード駆動装置を提供することを課題
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記電流供給の時間遅れ
に関して、発明者は、実験により電流供給経路がレーザ
ダイオード部とスイッチ部とで異なっていることで、パ
ッケージ内電流経路やボンディングワイヤ等による伝送
路のインピーダンスが同一チャンネルのレーザダイオー
ドと電流供給回路とで異なっていることが原因であるこ
とを突き止めた。
【0010】上記課題を解決するため、請求項1の発明
は、レーザダイオードを搭載したレーザダイオード基板
と、該レーザダイオードをオン/オフ動作させる電流ス
イッチ回路を具備するドライバ回路基板とを有するレー
ザダイオード駆動装置であって、前記レーザダイオード
或いは電流スイッチ回路の何れか一方に電源ラインを併
設し、該電源ラインからレーザダイオード及び電流スイ
ッチ回路の双方へ電流供給することを特徴とする。
【0011】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、レーザダイオードと該レーザダイオードを駆動する
電流スイッチ回路の組は、電源ライン上の略同一点から
電流の供給を受けることを特徴とする。
【0012】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
において、レーザダイオード基板上のレーザダイオード
に併設した導体パターンであることを特徴とする。
【0013】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、電流スイッチ回路への電流供給を、電源ラインのレ
ーザダイオード接続部に近接した部位から電流スイッチ
回路に向けて電源ラインを延設すると共に、その先端に
接続パッドを配置し、該接続パッドからワイヤボンディ
ング接続して行うことを特徴とする。
【0014】請求項5の発明は、請求項1乃至4の何れ
かの発明において、電流スイッチ回路がECL回路を具
備し、レーザダイオードがオフ状態の時もほぼ一定の電
流を消費することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施の
形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明
に係るレーザダイオード駆動装置の一例を示すブロック
図であり、1は複数のレーザダイオード(以下LDとす
る。)6,6・・を搭載したサブマウント基板、2はL
D6をドライブするドライバICで、LDを駆動する電
流スイッチ回路3、バッファ回路4、入力増幅回路5等
を有している。
【0016】サブマウント基板1はセラミックから成
り、複数のLD6,6・・が一列に整列搭載され、その
列に隣接して電源ラインである電源パターン8がLD列
に平行に基板上に印刷形成され、各LD6を接続して動
作電流を供給している。そして、LD列の両端部外側と
なる図示左右2箇所に電流供給パッド9,9を形成し
て、ボンディングワイヤ10により電源パターン8をサ
ブマウント基板を搭載したパッケージ内の電源ライン
(図示せず)に接続して、左右2ヶ所から電流の供給を
受けている。また、ドライバIC2内のバッファ回路4
や入力増幅回路5等は回路毎に電流供給パッド11a,
11bを複数設け、夫々ボンディングワイヤ12a,1
2bによりパッケージ内電源ラインに接続されている。
【0017】電流スイッチ回路3は、LD6を搭載した
サブマウント基板1から電流の供給を受けるように形成
されている。具体的に説明すると、サブマウント基板1
に形成された電源パターン8の各LD接続部に近接した
部位から電流スイッチ回路3に向けて電源パターンを延
設して電源パターン全体を櫛歯形状として、その先端に
接続パッド14を形成して、その接続パッド14と夫々
のチャンネルに対応した電流スイッチ回路3の電流供給
パッド15とをワイヤボンディング接続して、サブマウ
ント基板1から電流の供給を受けている。
【0018】また、この電流スイッチ回路3は、ECL
(Emitter CoupledLogic)回路1
9で形成され、各チャンネルではLD6のオン/オフ動
作に拘わらず常時一定の電流を消費するよう構成されて
いる。そのため、LD6の状態に拘わらず電源パターン
に供給される電流は常時一定となるよう構成されてい
る。そして、各LD6と電流スイッチ回路3とは、双方
をボンディングワイヤ17により接続して、LD動作回
路を形成し、電流スイッチ回路3の電源供給用のボンデ
ィングワイヤ16と合わせて、各チャンネル複数本のボ
ンディングワイヤで接続されている。
【0019】図2はこの装置のLD駆動電流波形の変動
を示す図で、特定部位の1個のレーザダイオードの高速
動作時の駆動電流波形の変動を示し、Lは他部位を逆相
駆動した場合、Mは他部位を同相駆動させた場合であ
り、複数個を同時駆動させた場合の動作開始時間の変動
を示している。また、図6の特性Aはサブマウント基板
の電源パターンの電圧変動、即ちLD6の駆動電圧の変
動を示し、回路動作時のサブマウント基板1上の電源パ
ターン8の電圧(Vcc)変動を示している。これらの
特性図に示すように、レーザ電流の立ち上がり変動は殆
ど発生しないし、駆動電圧の変動も大幅に減少している
ことがわかる。
【0020】このように、電流スイッチ回路3の動作電
源ラインとLD列を駆動する電源ラインとを共通化する
ので、ドライバ回路基板であるドライバIC2内の電源
スイッチ回路ブロックと、LD基板であるサブマウント
基板1上に設けたLDブロックの線路のインピーダンス
を共通化できるし、電源パターン8に流れる電流はLD
の状態即ちオン/オフの何れのタイミングにおいてもほ
ぼ一定の電流が流れるので、LD駆動電流の時間遅れば
らつきを削減できる。従って、上述するようにLDを複
数設けて多チャンネル構造としても、各チャンネルから
出力される光信号パルスの時間変動やチャンネル間の相
互作用(クロストーク)を削減でき、LDの動作を安定
させて伝送帯域の高域、広域化が可能となり、伝送レー
トの向上を図ることができる。また、電源パターン8と
電流スイッチ回路3を接続するボンディングパッド14
をLD間に、即ち電流スイッチ回路3に近づけて形成し
たので、接続するボンディングワイヤを短くでき、ワイ
ヤのインピーダンス成分を削減できる。
【0021】図3は本発明の他の例を示し、上記実施の
形態とはLDと電流スイッチ回路への電流供給形態が異
なっている。図3では、サブマウント基板1に、LD6
に電流を供給する第1の電源パターン8aを設ける他、
電流スイッチ回路3の列に隣接してドライバIC内にも
第2の電源パターン21を併設し、この第2の電源パタ
ーン21から各電流スイッチ回路に動作電流を供給して
いる。
【0022】そして、第1の電源パターン8aを直接電
源に接続せず、第2の電源パターン21にボンディング
ワイヤ22,22・・により接続すると共に、第2の電
源パターン21の左右端部をパッケージの電源ラインに
接続して電流の供給を受けている。第1の電源パターン
8aと第2の電源パターン21の接続は、各チャンネル
に対応する部位を夫々ワイヤボンディング接続して、電
流スイッチ回路3の電流供給点近傍から対応する各LD
6へ駆動電流を供給している。このように、電流スイッ
チ回路側に電源パターンを設けて、このパターンから電
流スイッチ回路及びLDに電流を供給しても良く、上記
実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0023】尚、この場合第1の電源パターン8aは各
LDに渡り連続した帯状に形成しなくても良く、各LD
毎に独立したパターンとしても良い。また、上記実施の
形態では電流スイッチ回路をECL回路としているが、
オン/オフ動作によりチャンネル内の電流変動が小さい
回路であれば他の回路形態であっても良い。
【0024】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明に
よれば、レーザダイオードと電流スイッチ回路の電源ラ
インのインピーダンスの共通化を図ることができ、レー
ザダイオード動作を安定させ、伝送レートの向上を図る
ことが可能である。
【0025】請求項2,3の発明によれば、請求項1の
効果に加えて、レーザダイオードを複数有する多チャン
ネル構造であっても、各チャンネル毎の線路インピーダ
ンスの共通化が図れるので、チャンネル間の相互作用の
削減が可能である。
【0026】請求項4の発明によれば、請求項3の効果
に加えて、電源ラインの接続パッドを電流スイッチ回路
近くに形成したので、接続するボンディングワイヤを短
くできワイヤのインピーダンス成分を削減できる。
【0027】請求項5の発明によれば、請求項1乃至4
の何れかの効果に加えて、レーザダイオードオフ時の電
流スイッチ回路の動作電流をレーザダイオード駆動電流
と略同一電流とすることができ、レーザダイオードのオ
ン/オフ動作に伴う電源ラインの電圧変動も無くなる。
そのため、線路インピーダンスの共通化と合わせてレー
ザダイオード駆動電流の時間変動も確実に抑制でき、伝
送帯域の高域、広域化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーザダイオード駆動装置の一例
を示すブロック図である。
【図2】図1の装置のレーザダイオード駆動電流の変動
を示す駆動電流波形図である。
【図3】本発明の他の例を示すレーザダイオード駆動装
置のブロック図である。
【図4】従来のレーザダイオード駆動装置のブロック図
である。
【図5】図4の装置のレーザダイオード駆動電流の変動
を示す駆動電流波形図である。
【図6】サブマウント基板の電源ラインの電圧変動を示
す図であり、図中Aは図1の特性、Bは図4の従来の装
置の特性である。
【符号の説明】
1・・サブマウント基板、2・・ドライバIC、3・・
電流スイッチ回路、6・・LD(レーザダイオード)、
8・・電源パターン、8a・・第1の電源パターン、9
・・電流供給パッド、10・・ボンディングワイヤ、1
1a,11b・・電流供給パッド、12a,12b・・
ボンディングワイヤ、14・・ボンディングパッド、1
5・・電流供給パッド、16,17・・ボンディングワ
イヤ、19・・ECL回路、21・・第2の電源パター
ン。
フロントページの続き (72)発明者 谷 卓弘 名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日本碍子 株式会社内 (72)発明者 岩崎 康範 名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日本碍子 株式会社内 Fターム(参考) 5F073 BA01 EA14 EA15 FA06 FA15 FA27 GA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザダイオードを搭載したレーザダイ
    オード基板と、該レーザダイオードをオン/オフ動作さ
    せる電流スイッチ回路を具備するドライバ回路基板とを
    有するレーザダイオード駆動装置であって、前記レーザ
    ダイオード或いは電流スイッチ回路の何れか一方に電源
    ラインを併設し、該電源ラインからレーザダイオード及
    び電流スイッチ回路の双方へ電流供給することを特徴と
    するレーザダイオード駆動装置。
  2. 【請求項2】 レーザダイオードと該レーザダイオード
    を駆動する電流スイッチ回路の組は、電源ライン上の略
    同一点から電流の供給を受けることを特徴とする請求項
    1記載のレーザダイオード駆動装置。
  3. 【請求項3】 電源ラインが、レーザダイオード基板上
    のレーザダイオードに併設した導体パターンである請求
    項1又は2記載のレーザダイオード駆動装置。
  4. 【請求項4】 電流スイッチ回路への電流供給を、電源
    ラインのレーザダイオード接続部に近接した部位から電
    流スイッチ回路に向けて電源ラインを延設すると共に、
    その先端に接続パッドを配置し、該接続パッドからワイ
    ヤボンディング接続して行う請求項3記載のレーザダイ
    オード駆動装置。
  5. 【請求項5】 電流スイッチ回路がECL回路を具備
    し、レーザダイオードがオフ状態の時もほぼ一定の電流
    を消費する請求項1乃至4の何れかに記載のレーザダイ
    オード駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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