JP2010225991A - 多波長レーザ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 変調特性の良好な多波長レーザ装置を提供する。
【解決手段】 多波長レーザ装置(100)は、変調可能な単位レーザ部(20a,20b)についてはこれを2個だけ搭載しそれら単位レーザ部の出力が1つの出力光軸に光結合されてなる第1半導体レーザチップ(10a)と、2個以下の変調可能な単位レーザ部(20c,20d)を搭載しそれら単位レーザ部の出力が1つの出力光軸に光結合されてなる第2半導体レーザチップ(10b)と、第1および第2半導体レーザチップの出力光軸を合成する光カプラ(30)と、第1および第2半導体レーザチップの単位レーザ部のそれぞれと接続導体(91〜93)によって接続された複数の駆動電流路あるいは信号伝送路(61〜63)と、を備える。
【選択図】 図3

Description

本発明は、複数の半導体レーザチップを備えた多波長レーザ装置に関する。
情報通信の高速化に伴い、光ファイバを用いた光通信システムの構築が行われている。光通信システムにおいては、波長多重伝送方式が採用されている。特許文献1には、複数の半導体レーザチップを備えたレーザ装置が開示されている。
特開平11−54842号公報
特許文献1の技術では、電力あるいは信号を供給するためのワイヤが多くなり、密集することになる。また、半導体レーザチップを小面積で設計することは1枚のウエハあたりの収量増加につながることから、単位レーザ部同士の間隔は縮小される傾向にある。したがって、ワイヤがさらに密集化することになる。この場合、ワイヤの軌道設計の自由度が低下する。それにより、高周波信号の干渉等に起因して、変調特性が劣化するという問題が生じる。
本発明は、上記課題に鑑み、変調特性の良好な多波長レーザ装置を提供することを目的とする。
本発明に係る多波長レーザ装置は、変調可能な単位レーザ部についてはこれを2個だけ搭載しそれら単位レーザ部の出力が1つの出力光軸に光結合されてなる第1半導体レーザチップと、2個以下の変調可能な単位レーザ部を搭載しそれら単位レーザ部の出力が1つの出力光軸に光結合されてなる第2半導体レーザチップと、第1および第2半導体レーザチップの出力光軸を合成する光カプラと、第1および第2半導体レーザチップの単位レーザ部のそれぞれと接続導体によって接続された複数の駆動電流路あるいは信号伝送路と、を備えることを特徴とするものである。本発明に係る多波長レーザ装置においては、接続導体の密集化を抑制することができる。それにより、光変調器に接続される接続導体の軌道設計の自由度が向上する。その結果、良好な変調特性を実現することができる。
駆動電流路あるいは信号伝送路は、第1および第2半導体レーザチップの側部1つに対して1つずつ設けられていてもよい。この場合、変調器に接続される接続導体の長さを抑えることができる。それにより、変調特性の劣化を抑制することができる。また、変調器に接続される各接続導体の長さを同じにする設計が可能となる。この場合、各変調器に同じ変調特性で動作させることができる。
第1半導体レーザチップと第2半導体レーザチップとは、別個の温度制御装置上に配置されていてもよい。第1半導体レーザチップと第2半導体レーザチップとは、それぞれの出力光軸が直交する関係で配置されていてもよい。第1半導体レーザチップと第2半導体レーザチップとは、それぞれの出力光軸が平行する関係で配置されていてもよい。第1および第2半導体レーザチップおよび光カプラは、1つのパッケージ内に配置されていてもよい。
本発明によれば、変調特性の良好な多波長レーザ装置を提供することができる。
比較例に係る半導体レーザチップの模式的な平面図である。 実施例1に係る多波長レーザ装置の主要部を表わした模式図である。 多波長レーザ装置の全体構成の概略を示す平面図である。 実施例2に係るレーザ装置の全体構成の概略を示す平面図である。 実施例3に係るレーザ装置の全体構成の概略を示す平面図である。
最初に、比較例となる多波長レーザ装置について説明を行い、後述の実施例が解決しようとする課題を明確にする。
(比較例)
図1(a)は、比較例に係る半導体レーザチップ300の模式的な平面図である。図1(a)に示すように、半導体レーザチップ300は、順に配置された4つの単位レーザ部20a〜20dを備えている。単位レーザ部20a〜20dは、それぞれの長手方向が略平行になるようにアレイ状に配置されている。単位レーザ部20a〜20dは、それぞれ、レーザ部21a〜21dの出力端に光変調器22a〜22dおよびSOA(Semiconductor Optical Amplifier)23a〜23dが順に連結された構造を有している。
単位レーザ部20a〜20dから出力された光信号は、それぞれ個別の光軸を形成する光導波路を伝搬する。これらの光導波路は、光合波器24において1つの出力光軸を形成する光導波路に結合される。それにより、単位レーザ部20a〜20dから出力された光信号は、光合波器24において合波されて外部に出力される。
単位レーザ部20a〜20d、各光導波路、および光合波器24によって半導体レーザチップ300が構成される。単位レーザ部20a〜20dのそれぞれが25Gb/sで動作可能であれば、半導体レーザチップ300は、最大で100Gb/sのデータ伝送を可能とする。
図1(b)は、半導体レーザチップ300と配線基板とを接続するボンディングワイヤの配置を説明するための図である。図1(b)に示すように上記アレイの両側からボンディングワイヤを接続したとしても、2つの単位レーザ部の各部にいずれか一方からワイヤボンディングされることになるため、ワイヤが密集化してしまう。それにより、光変調器に接続される接続導体の軌道設計の自由度が低下する。その結果、良好な変調特性が得られない。また、ワイヤの密集化は、製造工程時の歩留低下の要因にもなる。
また、光変調器22a,22dは上記アレイの外側に配置されることから、光変調器22a,22dに接続されるボンディングワイヤの長さは、必要最小限で済む。しかしながら、光変調器22b,22cに対しては隣接する光変調器を越えてボンディングワイヤを接続する必要があるため、光変調器22b,22cに接続されるボンディングワイヤは、光変調器22a,22dに接続されるボンディングワイヤよりも長くなる。この場合、光変調器22b,22cの変調特性が劣化するおそれがある。また、ワイヤ長が異なる場合に各光変調器に同じ特性で動作させるためには、回路設計が複雑化する。
また、半導体レーザチップ300内で4つの単位レーザ部を動作させると、単位レーザ部は動作に伴って発熱する。このため、上記アレイの内側に配置された単位レーザ部20b,20cの温度と単位レーザ部20a,20dの温度との関係が非対称になってしまう。この場合、各単位レーザ部の動作特性が相違してしまう。
図2は、実施例1に係る多波長レーザ装置100の主要部を表わした模式図である。図2に示すように、多波長レーザ装置100は、半導体レーザチップ10aおよび半導体レーザチップ10bを備える。半導体レーザチップ10aには、それぞれの長手方向が略平行になるように単位レーザ部20a,20bが設けられている。半導体レーザチップ10bには、それぞれの長手方向が略平行になるように単位レーザ部20c,20dが設けられている。
単位レーザ部20a〜20dは、それぞれ、レーザ部21a〜21dの出力端に光変調器22a〜22dおよびSOA23a〜23dが順に連結された構造を有している。単位レーザ部20aにおいては、レーザ部21aから出力された光信号は、光変調器22aに入力される。光変調器22aは、入力された光信号を変調して変調信号をSOA23aに供給する。SOA23aは、入力された変調信号を増幅して出力する。単位レーザ部20b〜20dにおいても、同様の過程を経てSOA23b〜23dから変調信号が出力される。
SOA23a,23bから出力された変調信号は、光導波路内の合波器において合波されて変調信号S1として出力される。SOA23c,23dから出力された変調信号は、光導波路内の合波器において合波されて変調信号S2として出力される。本実施例においては、変調信号S1の光軸と変調信号S2の光軸とは、直交する。変調信号S1は、レンズ25を介して光カプラ30に入力される。変調信号S2は、レンズ26を介して光カプラ30に入力される。
本実施例においては、光カプラ30として偏光ビームスプリッタ(PBS:Polarizing Beam Splitter)を用いる。変調信号S1および変調信号S2は、光カプラ30において合波され、レンズ27を介して外部に出力される。
この構成によれば、半導体レーザチップ10aと半導体レーザチップ10bとを離間させることができる。この場合、ボンディングワイヤの密集化を抑制することができる。それにより、光変調器22a〜22dに接続されるボンディングワイヤの軌道設計の自由度が向上する。その結果、良好な変調特性を実現することができる。また、ワイヤの密集化が抑制されることによって、製造工程時の歩留を向上させることができる。
また、本実施例に係る光カプラ30は偏光ビームスプリッタであることから、光カプラ30における合波損を回避することができる。
図3は、多波長レーザ装置100の全体構成の概略を示す平面図である。図3に示すように、多波長レーザ装置100は、図2で示した主要部がパッケージ40に収容された構造を有する。また、パッケージ40内には、温度制御装置50a,50b、配線基板60a〜60d、ドライバIC70a〜70d、および外部接続端子80a,80bが設けられている。パッケージ40の側壁部には、光コネクタ28が設けられている。
半導体レーザチップ10aおよびレンズ25は、温度制御装置50a上に配置されている。半導体レーザチップ10bおよびレンズ26は、温度制御装置50b上に配置されている。
本実施例においては、単位レーザ部20a,20bの出力光軸と単位レーザ部20c,20dの出力光軸とは、異なる方向に伸びる。この場合、単位レーザ部20a,20bと単位レーザ部20c,20dとを離間させて配置することができる。それにより、単位レーザ部20a〜20dのそれぞれに隣接して配線基板60a〜60dを配置することができる。なお、図3においては、単位レーザ部20a〜20dの各部の符号を省略してある。
配線基板60aは、温度制御装置50aの単位レーザ部20a側に配置されている。配線基板60aには、駆動電流路あるいは信号伝送路として機能するメタル配線61a〜63aが設けられている。メタル配線61aの一端とレーザ部21aとは、ボンディングワイヤ91aによって接続されている。メタル配線62aの一端と光変調器22aとは、ボンディングワイヤ92aによって接続されている。メタル配線63aとSOA23aとは、ボンディングワイヤ93aによって接続されている。ボンディングワイヤ91a〜93aは、接続導体として機能する。
メタル配線61a〜63aの他端は、ドライバIC70aに接続されている。それにより、メタル配線61aを介してレーザ部21aにレーザ駆動電流が供給され、メタル配線62aを介して光変調器22aに変調信号が供給され、メタル配線63aを介してSOA23aにSOA駆動電流が供給される。
配線基板60bは、温度制御装置50aの単位レーザ部20b側に配置されている。したがって、配線基板60bは、単位レーザ部20aと反対側に配置されている。配線基板60bには、メタル配線61b〜63bが設けられている。メタル配線61bの一端とレーザ部21bとは、ボンディングワイヤ91bによって接続されている。メタル配線62bの一端と光変調器22bとは、ボンディングワイヤ92bによって接続されている。メタル配線63bとSOA23bとは、ボンディングワイヤ93bによって接続されている。
メタル配線61b〜63bの他端は、ドライバIC70bに接続されている。それにより、メタル配線61bを介してレーザ部21bにレーザ駆動電流が供給され、メタル配線62bを介して光変調器22bに変調信号が供給され、メタル配線63bを介してSOA23bにSOA駆動電流が供給される。
この構成によれば、単位レーザ部20aの各部とメタル配線61a〜63aとの距離を最小限に抑えることができるとともに、単位レーザ部20bの各部とメタル配線61b〜63bとの距離を最小限に抑えることができる。それにより、変調特性の劣化を抑制することができる。また、光変調器22aおよびメタル配線62aを接続するボンディングワイヤ92aの長さと、光変調器22bおよびメタル配線62bを接続するボンディングワイヤ92bの長さと、が同じになる設計が可能である。この場合、光変調器22a,22bに、同じ変調特性で動作させることができる。
同様に、配線基板60cは温度制御装置50bの単位レーザ部20c側に配置されており、配線基板60dは温度制御装置50bの単位レーザ部20d側に配置されている。この場合、単位レーザ部20cの各部と配線基板60cのメタル配線との距離を最小限に抑えることができるとともに、単位レーザ部20dの各部と配線基板60dのメタル配線の距離を最小限に抑えることができる。それにより、半導体レーザチップ20bにおける変調特性の劣化を抑制することができる。また、光変調器22cおよびメタル配線を接続するボンディングワイヤの長さと、光変調器22dおよびメタル配線を接続するボンディングワイヤの長さと、が同じになる設計が可能である。この場合、光変調器22c,22dに、同じ変調特性で動作させることができる。なお、単位レーザ部に対してSOAと光変調器とを、この順に配置してもよい。
また、単位レーザ部20a,20bは、温度制御装置50a上において対称配置されていることから、単位レーザ部20aと単位レーザ部20bとの間には温度差が生じにくい。同様に、単位レーザ部20cと単位レーザ部20dとの間にも温度差が生じにくい。それにより、各単位レーザ部の動作特性の相違を抑制することができる。
なお、半導体レーザチップ10aから出力された光信号および半導体レーザチップ10bから出力された光信号は、光カプラ30において合波され、レンズ26を介して光コネクタ28から外部に出力される。偏波を抑制する観点から、半導体レーザチップ10aおよび半導体レーザチップ10bは、出力光軸に対して回転させて配置されていてもよい。
図4は、実施例2に係る多波長レーザ装置100aの全体構成の概略を示す平面図である。図4に示すように、多波長レーザ装置100aが図3の多波長レーザ装置100と異なる点は、半導体レーザチップ10a,10bが、それぞれの出力光軸が互いに略平行になるように配置されている点である。本実施例においては、光カプラ30として、プレーナ光波回路(PLC:Planar Lightwave Circuit)、WDM(Wavelength Division Duplexing)カプラ等を用いることができる。
本実施例においても、半導体レーザチップ10a,10b内の単位レーザ部の数を2以下に設定していることから、半導体レーザチップ10aと半導体レーザチップ10bとを離間させて配置することができる。それにより、ボンディングワイヤの密集化を抑制することができる。また、各単位レーザ部に半導体レーザチップ10a,10bのそれぞれの両側に配線基板を配置することができる。それにより、光変調器22a〜22dに接続されるボンディングワイヤの長さを最小限に抑えかつ同じにする設計が可能である。
光カプラ30は、パッケージ40の外部に配置されていてもよい。図5は、実施例3に係る多波長レーザ装置100bの全体構成の概略を示す平面図である。図5に示すように、多波長レーザ装置100bが図4の多波長レーザ装置100aと異なる点は、光カプラ30がパッケージ40の外側に配置されている点である。これに伴い、半導体レーザチップ10aの出力光はパッケージ40の側壁部に設けられた光コネクタ28aを介して光カプラ30に入力され、半導体レーザチップ10bの出力光はパッケージ40の側壁部に設けられた光コネクタ28bを介して光カプラ30に入力される。
なお、上記各実施例においては単位レーザ部を2つ備える半導体レーザチップが2つ設けられていたが、それに限られない。一方の半導体レーザチップには、単位レーザ部が1つ設けられていてもよい。
10 半導体レーザチップ
20 単位レーザ部
21 レーザ部
22 変調器部
23 SOA
30 光カプラ
40 パッケージ
50 温度制御装置
60 配線基板
61〜63 メタル配線
70 ICドライバ
91〜93 ボンディングワイヤ
100 多波長レーザ装置

Claims (6)

  1. 変調可能な単位レーザ部については、これを2個だけ搭載し、それら単位レーザ部の出力が1つの出力光軸に光結合されてなる第1半導体レーザチップと、
    2個以下の変調可能な単位レーザ部を搭載し、それら単位レーザ部の出力が1つの出力光軸に光結合されてなる第2半導体レーザチップと、
    前記第1および第2半導体レーザチップの出力光軸を合成する光カプラと、
    前記第1および第2半導体レーザチップの単位レーザ部のそれぞれと接続導体によって接続された複数の駆動電流路あるいは信号伝送路と、を備えることを特徴とする多波長レーザ装置。
  2. 前記駆動電流路あるいは信号伝送路は、前記第1および第2半導体レーザチップの側部1つに対して1つずつ設けられていることを特徴とする請求項1記載の多波長レーザ装置。
  3. 前記第1半導体レーザチップと前記第2半導体レーザチップとは、別個の温度制御装置上に配置されていることを特徴とする請求項1または2記載の多波長レーザ装置。
  4. 前記第1半導体レーザチップと前記第2半導体レーザチップとは、それぞれの出力光軸が直交する関係で配置されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の多波長レーザ装置。
  5. 前記第1半導体レーザチップと前記第2半導体レーザチップとは、それぞれの出力光軸が平行する関係で配置されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の多波長レーザ装置。
  6. 前記第1および第2半導体レーザチップおよび前記光カプラは、1つのパッケージ内に配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の多波長レーザ装置。
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