JP2002188012A - アスファルト組成物、混合物および舗装体 - Google Patents

アスファルト組成物、混合物および舗装体

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JP2002188012A
JP2002188012A JP2000388412A JP2000388412A JP2002188012A JP 2002188012 A JP2002188012 A JP 2002188012A JP 2000388412 A JP2000388412 A JP 2000388412A JP 2000388412 A JP2000388412 A JP 2000388412A JP 2002188012 A JP2002188012 A JP 2002188012A
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asphalt
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polymer
butadiene
block copolymer
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JP2000388412A
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Kiyotaka Saito
清高 斉藤
Kunio Hosaka
邦夫 保坂
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い機械的強度と高い低温粘度を有し、組成
物としての安定性にも優れ、更に、その混合物は良好な
施工性と優れたカンタブロ損失率を有する組成物、およ
びこれを用いた混合物、舗装体を提供する。 【解決手段】 アスファルトに、(A)2−クロロ−
1,3−ブタジエン系重合体及び/または2,3−ジク
ロロ−1,3−ブタジエン系重合体を組成物全量基準で
0.5〜7質量%と(B)ビニル芳香族化合物を主体と
する重合体ブロックと共役ジエン化合物を主体とする重
合体ブロックとからなり、ビニル芳香族化合物の含有量
がブロック共重合体全量基準で20〜50質量%、重量
平均分子量が5万〜40万であるブロック共重合体を組
成物全量基準で4〜12質量%含有してなるアスファル
ト組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、改質アスファルト
組成物に関し、特に道路舗装用アスファルト、とりわけ
排水性舗装体に好適な組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】道路舗装材として、現在、ストレートア
スファルトが主に使用されているが、交通量の増加、重
車両交通の増大化により、夏場の路面温度上昇時に交差
点部や重車両交通地域において轍掘れが発生し、路面が
波打つ問題や、積雪寒冷地域においてはタイヤチェーン
等により舗装体が摩耗してしまう等の問題が指摘されて
いる。
【0003】従来、これらの問題の解決のために、アス
ファルト改質材として高分子量のゴムや樹脂を添加する
ことにより、アスファルトの感温性を改良し、骨材との
接着性を向上させ、低温時の撓み性等を付与して、舗装
用バインダーとしてのアスファルトの性能を改善できる
ことは公知である。
【0004】また、近年、舗装の滑り抵抗性を高めるた
めに、また、自動車による水はねを防止し、雨天に自動
車が高速走行しているときに起きるハイドロプレーニン
グ現象やスモーキング現象を防止し、道路走行時の安全
性を向上するために、さらには通行車両増大や高速化に
伴う騒音低減を目的とした道路周辺住民に対する騒音環
境対策として、開粒度混合物を用いた排水性舗装が広く
採用されてきている。排水性舗装とは、空隙率が15%
以上の開粒度アスファルト混合物より構成されており、
舗装表面に降った雨水がこの空隙を通って排水されるも
のである。排水性舗装により路面に水の滞留が無く、自
動車走行時に発生するハイドロプレーニング現象、スリ
ップ、スモーキングによる視界不良、雨天・夜間走行時
の車両のヘッドライトによるまぶしさが解消され、交通
事故が防止されると同時に、空隙に走行音が吸 収され
走行車両の騒音が低減できる。排水性舗装体用のアスフ
ァルト混合物は、空隙率が15%以上であるため骨材同
士の接触面積が小さい。そのため排水性舗装において
は、骨材の飛散防止や轍防止のために骨材把握力や粘着
力、すなわちタフネス、テナシティ等の機械的強度が大
きなアスファルト組成物が要求される。また、低温(例
えば60℃)における高粘度および車両通行時の石飛の
指標とされているカンタブロ損失率の向上が必要とされ
る。このため改質材の分子量アップ、添加量アップ等の
方法が試みられているが、反面、高温での溶融粘度が高
くなり、施工性が著しく阻害されている。これらの問題
を解決する手段としてスチレン−ブタジエンブロックポ
リマー、スチレン−イソプレンブロックポリマー等の熱
可塑性エラストマーが主として検討され、現在のアスフ
ァルト組成物の主流となっているが、アスファルトへの
溶解性が不十分であり、多量に添加したものは、組成物
の安定性が低下する欠点がある。また、特開平9−95
616号公報には、セミブローンアスファルトとストレ
ートアスファルトにクロロプレンゴムと熱可塑性エラス
トマーを配合した組成物が開示されているが、これを排
水性舗装用に用いるには軟化点、タフネス、テナシテ
ィ、伸度が不十分である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来のアスファルト組成物が有する課題を解決し、高い
機械的強度と高い低温(60℃)粘度、組成物としての
安定性、さらにはその組成物を用いたアスファルト舗装
体が良好なカンタブロ損失率を有した高度にバランスの
とれたアスファルト組成物を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、(A)2−クロロ
−1,3−ブタジエン系重合体及び/または2,3−ジ
クロロ−1,3−ブタジエン系重合体および(B)ブロ
ック共重合体を配合したアスファルト組成物が、各々単
独で配合したアスファルト組成物に比べ、機械的強度
(具体的にはタフネス、テナシティ)、低温粘度、伸度
が高く、組成物としての安定性も良好で、高温での溶融
粘度が低く、その組成物を用いたアスファルト舗装体は
カンタブロ損失率を低く抑えることが可能であることを
見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】すなわち、本発明は、アスファルトに、
(A)2−クロロ−1,3−ブタジエン系重合体及び/
または2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン系重合体
を組成物全量基準で0.5〜7質量%と(B)ビニル芳
香族化合物を主体とする重合体ブロックと共役ジエン化
合物を主体とする重合体ブロックとからなり、ビニル芳
香族化合物の含有量がブロック共重合体全量基準で20
〜50質量%、重量平均分子量が5万〜40万であるブ
ロック共重合体を組成物全量基準で4〜12質量%含有
してなることを特徴とするアスファルト組成物である。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いられるアスファルトは、天然系のアスファルト及び
石油系のアスファルトがあげられる。天然系のアスファ
ルトは、ギルンナイト、グラハマライト、トリニダット
等があり石油系アスファルトは、原油の蒸留により得ら
れる各種針入度のストレートアスファルト、ストレート
アスファルトに空気を吹き込んで酸化重合して得られる
ブローンアスファルト、セミブローンアスファルトがあ
る。これらは2種以上混合して使用することもできる。
【0009】上に例示した天然アスファルトおよび石油
アスファルトは、一般に道路舗装用として知られている
アスファルトである。本発明のアスファルトとして最も
好ましいものは、ストレートアスファルトで単独使用す
ることが好ましく、特に25℃針入度が20〜150、
好ましくは40〜120の範囲に入るものが好ましい。
また、轍掘れを防止するには60℃でのアスファルト粘
度が4万Pa.s以上であることが好ましい。本発明の
組成物におけるアスファルトの割合は組成物全量基準で
81〜95.5質量%、好ましくは85〜94質量%で
ある。
【0010】本発明で用いる(A)成分は、2−クロロ
−1,3−ブタジエン系重合体及び/または2,3−ジ
クロロ−1,3−ブタジエン系重合体である。2−クロ
ロ−1,3−ブタジエン系重合体とは、2−クロロ−
1,3−ブタジエンの単独重合体及び共重合体であり、
共重合可能な単量体の一例を挙げれば、1−クロロ−
1,3−ブタジエン、2,3−ジクロロ−1,3−ブタ
ジエン、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブ
タジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、ス
チレン、硫黄、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、
メタクリル酸エステルなどである。共重合体中の2−ク
ロロ−1,3−ブタジエンの割合は、本発明の特性を発
現させるために50質量%以上、好ましくは75質量%
以上であることが好ましい。2,3−ジクロロ−1,3
−ブタジエン系重合体とは、2,3−ジクロロ−1,3
−ブタジエンの単独重合体及び共重合体であり、共重合
可能な単量体の一例を挙げれば、1−クロロ−1,3−
ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、1,3
−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,
3−ジメチル−1,3−ブタジエン、スチレン、硫黄、
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸、
メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エス
テルなどである。共重合体中の2,3−ジクロロ−1,
3−ブタジエンの割合は、本発明の特性を発現させるた
めに50質量%以上、好ましくは75質量%以上である
ことが好ましい。
【0011】本発明で用いる2−クロロ−1,3−ブタ
ジエン系重合体、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエ
ン系重合体を得るための重合方法としては、乳化重合、
溶液重合、懸濁重合、塊状重合などが挙げられるが、中
でも乳化重合法が好ましい。乳化重合法について、より
詳細に記せば、乳化剤としては、炭素数が6〜22の飽
和または不飽和の脂肪酸のアルカリ金属塩、ロジン酸ま
たは不均化ロジン酸のアルカリ金属塩、β−ナフタレン
スルホン酸のホルマリン縮合物のアルカリ金属塩、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテルなどが用いられる。連
鎖移動剤はアルキルメルカプタン、ジアルキルキサント
ゲンジスルフィドなどが用いられる。重合開始剤として
は、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナト
リウム、過酸化水素、過酸化ベンゾイルなどの有機過酸
化物類が用いられる。重合温度は0〜55℃、単量体転
化率は50〜100%の範囲で用いられる。単量体転化
率が100%に達する前に重合を停止させる場合の重合
禁止剤としては、例えば、チオジフェニルアミン、4−
ターシャリー−ブチルカテコール、2,2−メチレンビ
ス−4−メチル−6−ターシャリー−ブチルフェノー
ル、ジエチルヒドロキシルアミンなどが用いられる。
【0012】本発明の組成物における(A)2−クロロ
−1,3−ブタジエン系重合体及び/または2,3−ジ
クロロ−1,3−ブタジエン系重合体の重量平均分子量
が10万〜30万であることが好ましい。重量平均分子
量が10万未満ではタフネス、テナシティが低く、30
万を越えると安定性および高温での溶融粘度が高くなり
施工性が悪くなる。
【0013】本発明の組成物における(A)2−クロロ
−1,3−ブタジエン系重合体及び/または2,3−ジ
クロロ−1,3−ブタジエン系重合体の割合は、組成物
全量基準で0.5〜7質量%、好ましくは1〜5質量%
である。0.5質量%未満では機械的強度、すなわちタ
フネス、テナシティが低く7質量%を超えると高温での
溶融粘度が高くなり施工性が悪くなる。クロロプレン重
合体はラテックス状が好ましい。
【0014】本発明で用いる(B)成分は、ビニル芳香
族化合物を主体とする重合体ブロックと共役ジエン化合
物を主体とする重合体ブロックとからなるブロック共重
合体で、ビニル芳香族化合物としては、例えばスチレ
ン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニル
キシレン、モノクロルスチレン、ジクロルスチレン、モ
ノブロムスチレン等が挙げられ、これらは単独又は2種
以上組み合わせて使用される。これらのうち特に好まし
いのは、スチレンである。共役ジエン化合物としては、
1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−
1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン等が挙げら
れ、これらは単独又は2種以上組み合わせて使用され
る。これらのうち、好ましいのは1,3−ブタジエン、
イソプレンであり、特に好ましいのは、1,3−ブタジ
エンである。
【0015】本発明に用いる(B)ブロック共重合体中
のビニル芳香族化合物の含有量はブロック共重合体全量
基準で20〜50質量%、好ましくは25〜40質量%
である。20質量%未満ではアスファルト組成物の軟化
点が低くなり、50質量%を超えるとアスファルト組成
物の伸びが低下し、タフネス、テナシティ等の機械的強
度も低下する。
【0016】ブロック共重合体の重量平均分子量は5万
〜40万の範囲が好ましく、特に9万〜30万の範囲が
好ましい。重量平均分子量が5万未満ではアスファルト
組成物のタフネス、テナシティが不十分であり、40万
を超えるとタフネス、テナシティは大きいが高温での溶
融粘度が高くなり施工性が悪くなる。なお、この重量平
均分子量はGPC法により測定し、ポリスチレン換算で
求めたものである。
【0017】従来技術においては、SBSブロック共重
合体が一般にアスファルト改質材として使用されてお
り、このブロック共重合体中のスチレンブロック部とブ
タジエンブロック部が各々アスファルト成分に溶解する
ことにより分散性が発現していることが知られている。
プレミックスタイプのアスファルト改質材は、より分散
性を付与するために石油樹脂等の相溶化剤を添加して混
練分散して得られている。これに対し、本発明のアスフ
ァルト組成物はクロロプレン重合体とブロック共重合体
を併用することによってクロロプレン共重合体が相溶性
向上の作用をして、各々単独でアスファルトに配合して
得られたアスファルト組成物と比べて格段に物性バラン
スが向上するものである。
【0018】本発明の組成物における(B)ビニル芳香
族化合物を主体とする重合体ブロックと共役ジエン化合
物を主体とする重合体ブロックとからなるブロック共重
合体の割合は、組成物全量基準で4〜12質量%、好ま
しくは5〜12質量%である。4質量%未満では機械的
強度、60℃粘度および軟化点が低く、12質量%を超
えると高温での溶融粘度が高くなり施工性が悪くなる。
【0019】本発明に用いる(B)ブロック共重合体は
公知のアニオン重合により製造されるが、ブロック共重
合体の製造に使用される不活性炭化水素溶媒としては、
例えばブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘ
キサン、エチルベンゼン、キシレン等が挙げられる。こ
れらは単独又は2種以上を混合して使用される。これら
の不活性炭化水素溶媒中で、金属リチウム化合物を重合
開始剤として例えばスチレンを重合させ、次いでブタジ
エンを重合させ、再度スチレンを重合させる方法で、G
PC法における重量平均分子量が5〜40万の範囲にな
るように金属リチウム化合物を制御して調製される。
【0020】本発明のアスファルト組成物を製造する際
には、ブロック共重合体はラテックス状で使用するのが
好ましい。ブロック共重合体の乳化分散方法は、ブロッ
ク共重合体を有機溶剤に溶解後、温水および乳化剤を添
加し分散後、溶剤を減圧除去しラテックスを得ることが
できる。有機溶剤としては、例えばトルエン、キシレ
ン、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の中で、ブロック
共重合体が溶解可能なものが挙げられる。乳化剤として
は、アニオン型としてはカルボン酸型、硫酸エステル型
があり、例えばロジン酸のアルカリ金属塩、アルキルス
ルホネート、ナフタレンスルホン酸ナトリウムとホルム
アルデヒドとの縮合物があげられる。ノニオン型として
は、水溶性高分子、エーテル型、エステル型、アルキル
フェノール型、ソルビタンエステル型などがあり、例え
ばポリビニルアルコール、ポリオキシエチレンモノステ
アレート、ソルビタンモノオレエート等がある。
【0021】本発明のアスファルト組成物には、必要に
より従来アスファルト組成物に慣用されている各種添加
材、例えばシリカ、タルク、炭酸カルシウム、各種鉱
物、ガラス等の繊維状および粉末状充填材、補強材、鉱
物質の骨材、顔料あるいはパラフィン系、ナフテン系お
よびアロマ系のプロセスオイルなどの軟化剤、クマロン
インデン樹脂、テルペン樹脂、石油樹脂、ゴム粉末、剥
離防止剤、分散剤、安定剤、凍結防止剤等を本発明の効
果を阻害しない範囲で添加してもよい。
【0022】更に、本発明のアスファルト混合物とは、
前述のアスファルト組成物と骨材、具体的には5号、6
号、7号等の単粒度砕石、粗砂、細砂、スクリーニング
ス等の天然骨材、人工骨材からなるものであり、その構
成比は道路、通路として構造物の機能を全うするもので
あれば、いずれでもかまわない。
【0023】本発明のアスファルト混合物を道路舗装用
として用いる場合、その作製法は特に限定されるもので
はなく、事前に攪拌型加熱溶解釜、ロール、ニーダー、
バンバリーミキサー、押出機等により組成物を作製後、
アスファルトプラントのミキサー内で各種加熱骨材混合
物とフィラーとともに混合する方法と、アスファルトプ
ラントのミキサー内で各種加熱骨材混合物とアスファル
トを混合する際にラテックス状の組成物を添加混合する
方法があり、何れの方法でもよいが、ラテックス状で混
合製造する方法が好ましい。各成分の混合温度は、特に
制限されるものではないが、通常160〜190℃で行
うことができる。
【0024】本発明のアスファルト混合物の施工方法
は、舗装用アスファルト組成物を所定の温度で骨材、フ
ィラー等と混合し、舗装場所に敷設し、転圧することに
より行うことができる。骨材、フィラー等の混合温度
は、通常170〜200℃で行うことができる。また、
転圧時の温度は、通常160〜180℃で行うことがで
きる。また、効果的な排水性舗装とするためには空隙率
を15〜25%をすることが好ましい。
【0025】
【実施例】以下本発明を実施例により具体的に説明する
が、これらの実施例は本発明を限定するものでない。な
お、以下の説明における部および%は質量基準によって
示す。
【0026】(A)成分、(B)成分およびアスファル
ト組成物の評価は、次の評価方法により行った。 (1)(A)成分、(B)成分の重量平均分子量(M
w);GPC装置[東ソー(株)製 HLC−8120
型]で測定し、標準ポリスチレンで換算した。 (2)針入度、軟化点、伸度 JIS K2207に準拠して測定した。 (3)タフネス、テナシティ 「舗装試験法便覧(社団法人日本道路協会刊行)」に準
じて測定した。 (4)溶融粘度 200℃でブルックフィールド型粘度計により測定し
た。 (5)低温粘度 「舗装試験法便覧(社団法人日本道路協会刊行)」に準
じて測定した。 (6)バインダー安定性(貯蔵安定性) 約100gのアスファルト組成物を内径約30mmのチ
ューブに入れ、150℃で24時間放置後、上層と下層
に分けサンプリングし、針入度を測定し、その針入度の
差を層分離の指標とし、以下の基準で判断した。 A(安定性良好):上層と下層の針入度差10未満 B(安定性やや悪い):上層と下層の針入度差10以上
15未満 C(安定性不良):上層と下層の針入度差15以上
【0027】アスファルト混合物の物性測定; カンタブロ損失率:新潟県姫川産の6号砕石。粗砂、新
潟県青海町産の石粉を用い空隙率約20%の混合物を作
製後、日本道路公団規格カンタブロ試験方法(JHS2
31−1992)にて測定した。
【0028】実施例1〜12 クロロプレン重合体の調整 クロロプレン重合体を得るための重合は、内容積200
リットルのステンレス製重合缶を用いて、窒素雰囲気中
で重合温度40℃で過硫酸カリウムを連続的に添加しな
がら行った。重合処方を表1に示した。モノマーの転化
率が約85%に達した時点でターシャリーブチルカテコ
ールを加えて重合を停止した。未反応単量体を減圧除去
し、クロロプレン重合体ラテックスを得た。
【0029】ブロック共重合体の調整 30リットルのステンレス製重合缶を用いて、シクロヘ
キサン溶媒11kg、スチレン200g、テトラヒドロ
フラン10g、開始剤としてn−ブチルリチウムシクロ
ヘキサン溶液(純分で0.1g)を仕込み、スチレンの
重合を開始し、スチレンが完全に重合してからブタジエ
ン1400gとスチレン200gとの混合物を添加し、
重合を継続した。内容物が完全に重合した後、更にスチ
レン200gを加え重合を完結させた。同様に開始剤量
を変えて表2に示すブロック共重合体を作製した。上記
ブロック重合体のシクロヘキサン溶液を固形分40%濃
度に濃縮した。その1kgを70℃に加温後、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム20gを添加し、70℃
の温水を撹拌下60分間で投入して乳化処理を行った。
その後シクロヘキサンを減圧除去して固形分濃度50%
のラテックスを調製した。
【0030】アスファルト組成物試験;表3、表4に示
す配合により、180℃にて加熱溶融した攪拌下の昭和
シェル(株)社製ストレートアスファルト60−80
に、既述の方法で得られたラテックス(表中の添加量は
固形分の量で示した)を所定量逐次添加し、溶融混合し
た。完全溶融混合後、さらに約10分間養生脱泡し、評
価サンプルとした。得られたアスファルト組成物は高い
タフネス、テナシティおよび軟化点、40万poise
以上の60℃粘度、低い200℃粘度を有し、組成物と
しての安定性も問題なかった。
【0031】アスファルト混合物試験;6号砕石/粗砂
/石粉=82/13/5の比率の骨材を所定量、約20
0℃に加熱後、190℃に温調された30kgミキサー
にて30秒間混合後、骨材に対してバインダー量(スト
レートアスファルト+クロロプレン重合体+ブロック共
重合体)が5%になるように相当する量のストレートア
スファルトを添加して1分間、表3、表4に示す配合に
従って既述の方法で得られたラテックスを添加して3分
間混合し、所定の金型に入れて突き固め、空隙率約20
%の供試体を作製した。この供試体のカンタブロ損失率
はいずれも低く良好であった。なお、骨材に対するバイ
ンダーの添加量は、日本道路公団規格JHS232「排
水性アスファルト混合物の付着試験方法」の最適バイン
ダー量から求めた。組成物物性、混合物物性共に優れ、
高度にバランスのとれたアスファルト組成物、混合物で
あることが確認された。
【0032】比較例1〜7 昭和シェル(株)社製ストレートアスファルト60−8
0とクロロプレン重合体及びブロック共重合体を表5記
載の所定量にて、実施例と同様に評価した。組成物とし
ては伸度、タフネス、テナシティ及び60℃粘度が低
く、混合物としてはカンタブロ損失率が高く、満足でき
るものではなかった。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
【0037】
【表5】
【0038】
【発明の効果】本発明のアスファルト組成物は、高い機
械的強度と高い低温粘度を有し、組成物としての安定性
にも優れ、更にその混合物は良好な施工性と優れたカン
タブロ損失率を有し、優れた排水性舗装体を与える。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 11:00 C08L 11:00 53:02) 53:02)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アスファルトに、(A)2−クロロ−
    1,3−ブタジエン系重合体及び/または2,3−ジク
    ロロ−1,3−ブタジエン系重合体を組成物全量基準で
    0.5〜7質量%と(B)ビニル芳香族化合物を主体と
    する重合体ブロックと共役ジエン化合物を主体とする重
    合体ブロックとからなり、ビニル芳香族化合物の含有量
    がブロック共重合体全量基準で20〜50質量%、重量
    平均分子量が5万〜40万であるブロック共重合体を組
    成物全量基準で4〜12質量%含有してなることを特徴
    とするアスファルト組成物。
  2. 【請求項2】 (A)2−クロロ−1,3−ブタジエン
    系重合体及び/または2,3−ジクロロ−1,3−ブタ
    ジエン系重合体の重量平均分子量が10万〜30万であ
    ることを特徴とする請求項1記載のアスファルト組成
    物。
  3. 【請求項3】 (A)2−クロロ−1,3−ブタジエン
    系重合体及び/または2,3−ジクロロ−1,3−ブタ
    ジエン系重合体のラテックスと(B)ビニル芳香族化合
    物を主体とする重合体ブロックと共役ジエン化合物を主
    体とする重合体ブロックとからなるブロック共重合体の
    ラテックスとを混合することを特徴とする請求項1また
    は2記載のアスファルト組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載のアスファルト組
    成物を含有することを特徴とするアスファルト混合物。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のアスファルト混合物から
    なることを特徴とする排水性舗装体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024024927A1 (ja) * 2022-07-28 2024-02-01 株式会社レゾナック アスファルトエマルション組成物およびその製造方法

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