JP2002186237A - ブラシレスモータの回転位置検出装置 - Google Patents

ブラシレスモータの回転位置検出装置

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JP2002186237A
JP2002186237A JP2000380331A JP2000380331A JP2002186237A JP 2002186237 A JP2002186237 A JP 2002186237A JP 2000380331 A JP2000380331 A JP 2000380331A JP 2000380331 A JP2000380331 A JP 2000380331A JP 2002186237 A JP2002186237 A JP 2002186237A
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brushless motor
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negative resistance
rotational position
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JP2000380331A
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Toshio Oide
俊夫 大出
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は温度変化の影響を受けることなく、ロ
ータの回転位置をホール素子により精度よく検出するブ
ラシレスモータの回転位置検出装置を提供する。 【解決手段】ブラシレスモータ1は、ロータ4の回転位
置を検出するホール素子H1〜H3に直列に負性抵抗素
子NR1、NR2が接続されており、ホール素子H1〜
H3と負性抵抗素子NR1、NR2は、ブラシレスモー
タ1の略同じ温度となる位置であるコイル6の中央より
に並べて配設されている。したがって、温度が上昇して
ホール素子H1〜H3の内部抵抗が低下した場合でも、
ホール素子H1〜H3への入力電圧が低下して、ホール
出力電圧が低下することを抑制することができるととも
に、ホール素子H1〜H3への入力電流が最大定格を越
えることを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブラシレスモータ
の回転位置検出装置に関し、詳細には、ロータの回転位
置をホール素子により検出するブラシレスモータの回転
位置検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザー光書込方式のディジタル複写装
置及びプリンタ等の画像形成装置のポリゴンモータ(レ
ーザー光偏向装置)には、ブラシレスモータが一般的に
用いられており、このモータのロータの回転位置の検出
には、ホール素子が一般的に用いられている。
【0003】すなわち、図6に示すように、従来のブラ
シレスモータ100は、ハウジング101の中心部に配
設された軸102にロータ103が取り付けられてお
り、ロータ103には、界磁用マグネット104が取り
付けられている。ブラシレスモータ100は、界磁用マ
グネット104に対向する位置にコイル105が配設さ
れており、また、ステータ側に、ロータ103の外周を
3等分する位置に3個のホール素子H101〜H103
が配設されている。
【0004】ブラシレスモータ100は、ロータ103
の回転位置を、ロータ103に取り付けられた界磁マグ
ネット104の磁極を、ステータ側のロータ103の外
周を3等分する位置に設けられた3個のホール素子H1
01〜H103で検出することで検出している。
【0005】界磁用マグネット104には、図7に示す
ように、4極着磁(N−S−N−S)が施されており、
ロータ103が1回転する毎に、各ホール素子H101
〜H103に、正弦波状のホール出力電圧を2周期分発
生させる。3つのホール素子H101〜H103は、そ
のホール出力電圧の位相が互いに120°ずつずれてお
り、これら3つのホール出力電圧は、図8に示すよう
に、回転速度制御回路110のドライバIC111のホ
ール入力IN1+、IN1−、IN2+、IN2−、I
N3+、IN3−にそれぞれ入力され、ブラシレスモー
タ100のコイル105に供給する電圧(U、V、W)
の切換タイミングの制御に使用される。
【0006】回転速度制御回路110は、ドライバIC
111及び図示しない外付けの抵抗と容量から構成され
ており、この回転速度制御回路110のドライバIC1
11に回転位置検出回路120が接続されている。回転
位置検出回路120は、上記3個のホール素子H1、H
2、H3及び2個の電流制限抵抗R101、R102か
ら構成されている。
【0007】3つのホール素子H101〜H103のホ
ール出力電圧のうちの1つは回転速度制御回路110の
ドライバIC111のFG(Frequency Generator)入
力(FGIN+、FGIN−)にも入力される。ドライ
バIC111のFG入力の回路構成は、シュミットコン
パレータ型となっており、FGIN+>FGIN−のと
きには、「H」となり、FGIN+<FGIN−のとき
には「L」となって、デューティー比50%で、周波数
が回転数[rpm]/30[Hz]のFG信号を作成す
る。
【0008】回転速度制御回路110は、FG信号と、
回転数設定用のクロック信号CLOCKとの周波数が同
じになるように、PLL(Phase Locked Loop )制御
し、ブラシレスモータ100の回転数を、設定された一
定の回転数に制御する。
【0009】ところが、ホール素子は、InSb(イン
ジウム-アンチモン)系の材料で製造されており、低磁
界においても比較的大きな電圧出力を得ることができる
が、その入力抵抗は、負の温度係数を有している。
【0010】そして、上記従来の回転位置検出回路12
0の3個のホール素子H101〜H103は、入力端子
が並列に接続され、その両端に接続された電流制限用抵
抗R1、R2を介して、直流電圧が印加されている。電
流制限用抵抗R1、R2の値を変えることで、ホール素
子H101〜H103に印加される電圧(ホール入力電
圧)を変化させて、ホール出力電圧を調整することがで
きる。
【0011】ところが、ブラシレスモータ100のコイ
ル105に流れる電流によるジュール熱やブラシレスモ
ータ100以外の部分(例えば、ポリゴンモータが組み
込まれたディジタル複写装置またはプリンタのポリゴン
モータ以外の構成部分)からの発熱によりブラシレスモ
ータ100の温度が上昇すると、ブラシレスモータ10
0内部に設けられたホール素子H101〜H103の温
度も上昇する。ホール素子H101〜H103の温度が
上昇すると、ホール素子H101〜H103の内部抵抗
が下がって、ホール入力電圧が下がり、図9に示すよう
に、ホール出力電圧Vhが低下する。
【0012】そして、ホール出力電圧Vhが極端に低下
すると、回転速度制御回路110でホール出力電圧から
作成されるFG信号が、ホール出力電圧に重畳したノイ
ズの影響を受けやすくなり、PLL制御の乱れが生じ
て、ブラシレスモータ100の回転数むらを引き起こし
て、ディジタル複写装置やプリンタの画像出力時に、主
走査方向(レーザー光走査方向)の画像の伸縮を生じさ
せて、画像が悪化するという問題があった。
【0013】そこで、従来、ホール素子を用いてロータ
の回転位置を検出するようにしたブラシレスモータの回
転位置検出装置において、前記ホール素子に直列に接続
される電流制限抵抗と、前記ロータの回転に伴って前記
ホール素子に発生する検出出力のピーク値を検出するピ
ーク値検出手段と、このピーク値検出手段の検出ピーク
値の変動を抑制するように前記ホール素子への印加電圧
を制御する電圧制御手段とを具備したブラシレスモータ
の回転位置検出装置が提案されている(特開平8−16
8289号公報参照)。
【0014】このブラシレスモータの回転位置検出装置
は、具体的には、InSb系のホール素子を用いて、ホ
ール素子に直列に電流制限用の抵抗を接続し、ホール素
子に並列に電圧制御手段、具体的には、シャントレギュ
レータを接続することで、ホール素子へ印加する入力電
圧を定電圧化している。この場合、ホール出力電圧は、
ホール素子の電子移動度の温度変化に依存するため、ホ
ール出力電圧の温度変化は非常に小さくなる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のブラシレスモータの回転位置検出装置にあっ
ては、ホール素子に直列に電流制限用の抵抗を接続し、
ホール素子に並列に電圧制御手段(具体的には、シャン
トレギュレータ)を接続することで、ホール素子へ印加
する入力電圧を定電圧化させているため、ブラシレスモ
ータのロータ回転位置検出のためのホール素子の温度が
上昇した場合でも、ホール出力電圧の変化が小さく、回
転速度制御に影響せずに安定に動作することはできる
が、回転位置検出装置が大型で、高価なものになるとい
う問題があった。
【0016】そこで、請求項1記載の発明は、ブラシレ
スモータのロータの回転位置を検出するホール素子に直
列に少なくとも1つの負性抵抗素子を接続し、当該ホー
ル素子と負性抵抗素子を、ブラシレスモータの略同じ温
度となる位置に配設することにより、温度が上昇してホ
ール素子の内部抵抗が低下した場合でも、ホール素子へ
の入力電圧が低下して、ホール出力電圧が低下すること
を抑制し、ホール出力電圧から作られるFG信号が、ホ
ール出力電圧に重畳したノイズの影響を受けることを防
止して、回転数の制御を制御よく行うとともに、温度が
上昇してホール素子の入力抵抗が低下しても、負性抵抗
素子で電流を制限して、ホール素子への入力電流が最大
定格を越えることを防止することのできるブラシレスモ
ータの回転位置検出装置を提供することを目的としてい
る。
【0017】請求項2記載の発明は、ブラシレスモータ
のロータの回転位置を検出するホール素子に直列に少な
くとも1つの負性抵抗素子を接続し、当該負性抵抗素子
を、ブラシレスモータのハウジングの外側表面に配設す
ることにより、ハウジング内側に負性抵抗素子の設置ス
ペースがない場合にも、温度が上昇してホール素子の内
部抵抗が低下することで、ホール素子への入力電圧が低
下して、ホール出力電圧が低下することを抑制し、ホー
ル出力電圧から作られるFG信号が、ホール出力電圧に
重畳したノイズの影響を受けることを防止して、回転数
の制御を制御よく行うとともに、温度が上昇してホール
素子の入力抵抗が低下しても、負性抵抗素子で電流を制
限して、ホール素子への入力電流が最大定格を越えるこ
とを防止することのできるブラシレスモータの回転位置
検出装置を提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明のブ
ラシレスモータの回転位置検出装置は、ホール素子を用
いてロータの回転位置を検出するブラシレスモータの回
転位置検出装置において、前記ホール素子に直列に少な
くとも1つの負性抵抗素子が接続され、前記ホール素子
と前記負性抵抗素子は、前記ブラシレスモータの略同じ
温度となる位置に配設されていることにより、上記目的
を達成している。
【0019】上記構成によれば、ブラシレスモータのロ
ータの回転位置を検出するホール素子に直列に少なくと
も1つの負性抵抗素子を接続し、当該ホール素子と負性
抵抗素子を、ブラシレスモータの略同じ温度となる位置
に配設しているので、温度が上昇してホール素子の内部
抵抗が低下した場合でも、ホール素子への入力電圧が低
下して、ホール出力電圧が低下することを抑制すること
ができ、ホール出力電圧から作られるFG信号が、ホー
ル出力電圧に重畳したノイズの影響を受けることを防止
して、回転数の制御を制御よく行うことができるととも
に、温度が上昇してホール素子の入力抵抗が低下して
も、負性抵抗素子で電流を制限して、ホール素子への入
力電流が最大定格を越えることを防止することができ
る。
【0020】請求項2記載の発明のブラシレスモータの
回転位置検出装置は、ホール素子を用いてロータの回転
位置を検出するブラシレスモータの回転位置検出装置に
おいて、前記ホール素子に直列に少なくとも1つの負性
抵抗素子が接続され、前記負性抵抗素子は、前記ブラシ
レスモータのハウジングの外側表面に配設されているこ
とにより、上記目的を達成している。
【0021】上記構成によれば、ブラシレスモータのロ
ータの回転位置を検出するホール素子に直列に少なくと
も1つの負性抵抗素子を接続し、当該負性抵抗素子を、
ブラシレスモータのハウジングの外側表面に配設してい
るので、ハウジング内側に負性抵抗素子の設置スペース
がない場合にも、温度が上昇してホール素子の内部抵抗
が低下することで、ホール素子への入力電圧が低下し
て、ホール出力電圧が低下することを抑制することがで
き、ホール出力電圧から作られるFG信号が、ホール出
力電圧に重畳したノイズの影響を受けることを防止し
て、回転数の制御を制御よく行うことができるととも
に、温度が上昇してホール素子の入力抵抗が低下して
も、負性抵抗素子で電流を制限して、ホール素子への入
力電流が最大定格を越えることを防止することができ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるか
ら、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本
発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定す
る旨の記載がない限り、これらの態様に限られるもので
はない。
【0023】図1〜図3は、本発明のブラシレスモータ
の回転位置検出装置の第1の実施の形態を示す図であ
り、図1は、本発明のブラシレスモータの回転位置検出
装置の第1の実施の形態を適用したブラシレスモータ1
の正面要部断面図である。
【0024】図1において、ブラシレスモータ1は、ハ
ウジング2の中心部に軸3が回転可能に配設されてお
り、軸3には、ロータ4が取り付けられている。ロータ
4には、界磁用マグネット5が取り付けられており、界
磁用マグネット5に対向する位置にコイル6が配設され
ている。なお、界磁用マグネット5は、上記図7に示し
た従来の界磁用マグネット104と同様の構成であり、
4極着磁(N−S−N−S)が施されている。界磁用マ
グネット5は、ロータ4が1回転する毎に、各ホール素
子H1〜H3に、正弦波状のホール出力電圧を2周期分
発生させる。
【0025】ブラシレスモータ1は、コイル6のステー
タ側に、ロータ4の外周を3等分する位置に3個のホー
ル素子H1〜H3が配設されており、ホール素子H1〜
H3と隣接した位置に、負性抵抗素子NR1、NR2が
配設されている。すなわち、ホール素子H1〜H3と負
性抵抗素子NR1、NR2は、ブラシレスモータ1の略
同じ温度となる位置に配設されている。
【0026】上記3つのホール素子H1〜H3は、その
ホール出力電圧の位相が互いに120°ずつずれてお
り、図2に示すように、回転速度制御回路10のドライ
バIC11のホール入力IN1+、IN1−、IN2
+、IN2−、IN3+、IN3−にそれぞれ接続され
て、ブラシレスモータ1のコイル6に供給する電圧
(U、V、W)の切換タイミングの制御に使用される。
【0027】回転速度制御回路10は、ドライバIC1
1及び図示しない外付けの抵抗と容量から構成されてお
り、上記3つのホール素子H1〜H3のホール出力電圧
のうちの1つは回転速度制御回路10のドライバIC1
1のFG入力(FGIN+、FGIN−)にも入力され
る。ドライバIC11のFG入力の回路構成は、シュミ
ットコンパレータ型となっており、FGIN+>FGI
N−のときには、「H」となり、FGIN+<FGIN
−のときには「L」となって、デューティー比50%
で、周波数が回転数[rpm]/30[Hz]のFG信
号を作成する。
【0028】回転速度制御回路10は、FG信号と、回
転数設定用のクロック信号CLOCKとの周波数が同じ
になるように、PLL制御し、ブラシレスモータ1の回
転数を、設定された一定の回転数に制御する。
【0029】この回転速度制御回路10のドライバIC
11に回転位置検出回路20が接続されており、回転位
置検出回路20は、上記3個のホール素子H1、H2、
H3及び上記負性抵抗素子NR1、NR2から構成され
ている。
【0030】負性抵抗素子NR1、NR2は、図2に示
すように、ホール素子H1〜H3の両端に直列に接続さ
れており、負性抵抗素子NR1、NR2は、図1に示し
たように、ブラシレスモータ1内に配設されている。
【0031】負性抵抗素子NR1、NR2は、サーミス
タRth1と抵抗Rp1及びサーミスタRth2と抵抗
Rp2で構成されており、サーミスタRth1、Rth
2は、25℃での抵抗値が、1.5[kΩ]で、B定数
が、3950[K]である。また、抵抗Rp1、Rp1
は、470[Ω]である。なお、サーミスタRth1、
Rth2のB定数は、サーミスタRth1、Rth2の
抵抗の温度変化を表しており、B=4098・log
(R25/R85)により算出される。
【0032】次に、本実施の形態の作用を説明する。本
実施の形態の回転位置検出回路20は、3個のホール素
子H1、H2、H3と負性抵抗素子NR1、NR2で構
成されており、負性抵抗素子NR1、NR2は、ホール
素子H1〜H3の両端に直列に接続されている。
【0033】そして、負性抵抗素子NR1、NR2は、
並列接続されたサーミスタRth1と抵抗Rp1及び並
列接続されたサーミスタRth2と抵抗Rp2で構成さ
れている。
【0034】このように、ホール素子H1〜H3の両端
に、並列接続されたサーミスタRth1と抵抗Rp1及
びサーミスタRth2と抵抗Rp2からなる負性抵抗素
子NR1、NR2が直列に接続されており、ブラシレス
モータ1の略同じ温度となる位置に配設されているた
め、ブラシレスモータ1のコイル6に流れる電流による
ジュール熱やブラシレスモータ1以外の部分(例えば、
ブラシレスモータ1の適用されるディジタル複写装置ま
たはプリンタ等のブラシレスモータ1以外の構成部分)
からの発熱によりブラシレスモータ1の温度が上昇し
て、ブラシレスモータ1の内部に設けられたホール素子
H1〜H3の温度が上昇し、ホール素子H1〜H3の温
度が上昇することにより、ホール素子H1〜H3の内部
抵抗が下がっても、負性抵抗素子NR1、NR2で補償
して、図3にホール出力電圧の温度特性を示すように、
ホール素子H1〜H3の出力電圧Vhが低下するのを防
止することができる。
【0035】なお、図3において、ホール出力電圧Vh
は、ロータ4お回転時にホール素子H1〜H3から出力
される正弦波状の電圧出力のピーク値である。
【0036】このように、図8に示した従来のブラシレ
スモータ100の回転位置検出装置120及び回転速度
制御回路110では、温度が上昇するとホール出力電圧
Vhが大きく減少するのに対して、本実施の形態のブラ
シレスモータ1の回転位置検出回路20及び回転速度制
御回路10では、ホール出力電圧Vhは、温度が上昇し
ても減少することがない。
【0037】また、温度が上昇してホール素子H1〜H
3の入力抵抗が低下しても、直列に接続されているサー
ミスタRth1、Rth2及び抵抗Rp1、Rp2によ
り電流が制限され、ホール素子H1〜H3への入力電流
が最大定格を越えることを防止することができる。
【0038】なお、本実施の形態においては、3個のホ
ール素子H1〜H3を並列に接続した場合について説明
したが、複数のホール素子を直列に接続する場合やホー
ル素子を1個だけ使用する場合についても、当該ホール
素子に直列に負性抵抗素子を接続することで、ホール出
力電圧の温度変化を補償することができる。
【0039】図4及び図5は、本発明のブラシレスモー
タの回転位置検出装置の第2の実施の形態を示す図であ
り、図4は、本発明のブラシレスモータの回転位置検出
装置の第2の実施の形態を適用したブラシレスモータ3
0の正面要部断面図である。
【0040】なお、本実施の形態の説明においては、上
記第1の実施の形態と同様の構成部分については、同一
の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0041】図4において、ブラシレスモータ30は、
ハウジング2の中心部に軸3が回転可能に配設されてお
り、軸3には、ロータ4が取り付けられている。ロータ
4には、界磁用マグネット5が取り付けられており、界
磁用マグネット5に対向する位置にコイル6が配設され
ている。界磁用マグネット5は、4極着磁(N−S−N
−S)が施されており、ロータ4が1回転する毎に、各
ホール素子H1〜H3に、正弦波状のホール出力電圧を
2周期分発生させる。
【0042】ブラシレスモータ30は、コイル6のステ
ータ側に、ロータ4の外周を3等分する位置に3個のホ
ール素子H1〜H3が配設されており、ホール素子H1
〜H3に最も近い位置であって、ハウジング2の外側表
面に、負性抵抗素子NR1、NR2が配設されている。
負性抵抗素子NR1、NR2は、ブラシレスモータ30
のハウジング2の外側表面に密着させて、エポキシ系接
着剤等で固定されている。このハウジング2は、通常、
アルミニウム系の金属で形成されており、熱伝導性が良
好である。すなわち、ホール素子H1〜H3と負性抵抗
素子NR1、NR2は、ブラシレスモータ30の略同じ
温度となる位置に配設されている。
【0043】そして、ホール素子H1〜H3及び負性抵
抗素子NR1、NR2は、図2に示したように、回転位
置検出回路20を構成し、回転速度制御回路10に接続
されている。
【0044】上記3つのホール素子H1〜H3は、上記
第1の実施の形態と同様に、そのホール出力電圧の位相
が互いに120°ずつずれており、図2に示したよう
に、回転速度制御回路10のドライバIC11のホール
入力IN1+、IN1−、IN2+、IN2−、IN3
+、IN3−にそれぞれ接続されて、ブラシレスモータ
1のコイル6に供給する電圧(U、V、W)の切換タイ
ミングの制御に使用される。
【0045】回転速度制御回路10は、ドライバIC1
1及び図示しない外付けの抵抗と容量から構成されてお
り、上記3つのホール素子H1〜H3のホール出力電圧
のうちの1つは回転速度制御回路10のドライバIC1
1のFG入力(FGIN+、FGIN−)にも入力され
る。ドライバIC11のFG入力の回路構成は、シュミ
ットコンパレータ型となっており、FGIN+>FGI
N−のときには、「H」となり、FGIN+<FGIN
−のときには「L」となって、デューティー比50%
で、周波数が回転数[rpm]/30[Hz]のFG信
号を作成する。
【0046】回転速度制御回路10は、FG信号と、回
転数設定用のクロック信号CLOCKとの周波数が同じ
になるように、PLL制御し、ブラシレスモータ1の回
転数を、設定された一定の回転数に制御する。
【0047】負性抵抗素子NR1、NR2は、ホール素
子H1〜H3の両端に直列に接続されており、負性抵抗
素子NR1、NR2は、図4に示したように、ブラシレ
スモータ30のハウジングの外側表面に配設されてい
る。
【0048】負性抵抗素子NR1、NR2は、サーミス
タRth1と抵抗Rp1及びサーミスタRth2と抵抗
Rp2で構成されており、サーミスタRth1、Rth
2は、25℃での抵抗値が、1.5[kΩ]で、B定数
が、3950[K]である。また、抵抗Rp1、Rp1
は、470[Ω]である。なお、サーミスタRth1、
Rth2のB定数は、サーミスタRth1、Rth2の
抵抗の温度変化を表しており、B=4098・log
(R25/R85)により算出される。
【0049】そして、ブラシレスモータ30のコイル6
に流れる電流により発生するジュール熱やブラシレスモ
ータ30以外の部分からの発熱によるブラシレスモータ
30の温度上昇は、ブラシレスモータ30の熱容量によ
り、急激には生じず、また、ブラシレスモータ30のハ
ウジング2は、アルミニウム系の金属製であり熱伝導性
が良いため、ブラシレスモータ30内部の温度とハウジ
ング2の表面温度との差は小さい。すなわち、ホール素
子H1〜H3と負性抵抗素子NR1、NR2は、ブラシ
レスモータ30の略同じ温度となる位置に配設されてい
る。
【0050】したがって、ホール素子H1〜H3に直列
に接続している負性抵抗素子NR1、NR2は、ブラシ
レスモータ30のハウジング2の外側表面に設けられて
いても、負性抵抗素子NR1、NR2で補償して、図5
にホール出力電圧の温度特性を示すように、ホール素子
H1〜H3の出力電圧Vhが低下するのを適切に防止す
ることができる。
【0051】以上、本発明者によってなされた発明を好
適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は
上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもな
い。
【0052】
【発明の効果】請求項1記載の発明のブラシレスモータ
の回転位置検出装置によれば、ブラシレスモータのロー
タの回転位置を検出するホール素子に直列に少なくとも
1つの負性抵抗素子を接続し、当該ホール素子と負性抵
抗素子を、ブラシレスモータの略同じ温度となる位置に
配設しているので、温度が上昇してホール素子の内部抵
抗が低下した場合でも、ホール素子への入力電圧が低下
して、ホール出力電圧が低下することを抑制することが
でき、ホール出力電圧から作られるFG信号が、ホール
出力電圧に重畳したノイズの影響を受けることを防止し
て、回転数の制御を制御よく行うことができるととも
に、温度が上昇してホール素子の入力抵抗が低下して
も、負性抵抗素子で電流を制限して、ホール素子への入
力電流が最大定格を越えることを防止することができ
る。
【0053】請求項2記載の発明のブラシレスモータの
回転位置検出装置によれば、ブラシレスモータのロータ
の回転位置を検出するホール素子に直列に少なくとも1
つの負性抵抗素子を接続し、当該負性抵抗素子を、ブラ
シレスモータのハウジングの外側表面に配設しているの
で、ハウジング内側に負性抵抗素子の設置スペースがな
い場合にも、温度が上昇してホール素子の内部抵抗が低
下することで、ホール素子への入力電圧が低下して、ホ
ール出力電圧が低下することを抑制することができ、ホ
ール出力電圧から作られるFG信号が、ホール出力電圧
に重畳したノイズの影響を受けることを防止して、回転
数の制御を制御よく行うことができるとともに、温度が
上昇してホール素子の入力抵抗が低下しても、負性抵抗
素子で電流を制限して、ホール素子への入力電流が最大
定格を越えることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブラシレスモータの回転位置検出装置
の第1の実施の形態を適用したブラシレスモータの正面
要部断面図。
【図2】図1のブラシレスモータの回転速度制御回路と
回転位置検出回路の回路ブロック図。
【図3】図1及び図2のホール素子のホール出力電圧の
温度特性を示す図。
【図4】本発明のブラシレスモータの回転位置検出装置
の第2の実施の形態を適用したブラシレスモータの正面
要部断面図。
【図5】図4のホール素子のホール出力電圧の温度特性
を示す図。
【図6】従来のブラシレスモータの正面要部断面図。
【図7】図6の界磁用マグネットの着磁状態を示す平面
図。
【図8】図6のブラシレスモータの回転速度制御回路と
回転位置検出回路の回路ブロック図。
【図9】図6及び図8のホール素子のホール出力電圧の
温度特性を示す図。
【符号の説明】
1 ブラシレスモータ 2 ハウジング 3 軸 4 ロータ 5 界磁用マグネット 6 コイル H1〜H3 ホール素子 NR1、NR2 負性抵抗素子 10 回転速度制御回路 11 ドライバIC 20 回転位置検出回路 Rth1、Rth2 サーミスタ Rp1、Rp2 抵抗 30 ブラシレスモータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホール素子を用いてロータの回転位置を検
    出するブラシレスモータの回転位置検出装置において、
    前記ホール素子に直列に少なくとも1つの負性抵抗素子
    が接続され、前記ホール素子と前記負性抵抗素子は、前
    記ブラシレスモータの略同じ温度となる位置に配設され
    ていることを特徴とするブラシレスモータの回転位置検
    出装置。
  2. 【請求項2】ホール素子を用いてロータの回転位置を検
    出するブラシレスモータの回転位置検出装置において、
    前記ホール素子に直列に少なくとも1つの負性抵抗素子
    が接続され、前記負性抵抗素子は、前記ブラシレスモー
    タのハウジングの外側表面に配設されていることを特徴
    とするブラシレスモータの回転位置検出装置。
JP2000380331A 2000-12-14 2000-12-14 ブラシレスモータの回転位置検出装置 Pending JP2002186237A (ja)

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