JP2002183406A - 販売ステップ管理システム - Google Patents

販売ステップ管理システム

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JP2002183406A
JP2002183406A JP2000404160A JP2000404160A JP2002183406A JP 2002183406 A JP2002183406 A JP 2002183406A JP 2000404160 A JP2000404160 A JP 2000404160A JP 2000404160 A JP2000404160 A JP 2000404160A JP 2002183406 A JP2002183406 A JP 2002183406A
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Motohide Arayama
元秀 荒山
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KAMAMOTO KK
KARON KK
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KAMAMOTO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】消費者行動の分析を、販売事業者における事業
ツールあるいは販売管理ツール、ひいては経営上の意思
決定システムとして体系付け、もって実効的な収益向上
効果を得ること。 【解決手段】販売店から消費者に対して行うすべてのコ
ミュニケーションをその属性毎に分類するとともに、属
性毎に分類されたコミュニケーションをそのコミュニケ
ーションを構成する要素に細分化し、コミュニケーショ
ンの発生機会の度に販売店が行った要素を入力し、入力
された要素データを接客データとして統計的に加工して
販売ステップに関する情報として体系化すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、消費者が購買に至
るまでのプロセスを販売者側において子細に分析するこ
とで、販売促進効率と販売管理効率の向上を図ることが
でき、さらに店舗における販売員の教育・訓練を中心に
した人事管理システムとして運営できる、情報処理技術
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】経済が成熟化する中、特に一般消費者を
対象とした小売業については、大幅な売上減少など大き
な環境変化に直面している事業者が多くなっている。一
般消費者は産業需要者と異なり、合理性以外の嗜好やこ
だわりなどの要因によって購買するか否かが影響される
場合が多く、販売者側もこの点を十分認識した上で事業
を営まなければならない。この傾向は、消費財の種類に
よって傾向が異なる。一般消費財は、最寄品・買回品・
専門品の3つに分類される。最寄品とは、単価が安く多
頻度に購買され、居住地から近い店舖で購入される商品
で、食料品や日用雑貨品が該当する。買回品とは、相対
的に中価格で購買頻度が低く、購買時点における比較検
討がなされて多様な品揃えの店舗が利用される商品であ
り、衣料品や靴、鞄、アクセサリーなどが該当する。専
門品とは、相対的に高価格で購買頻度は低く、事前の高
い商品知識をベースに消費者が執着を持って専門店で購
入される商品であり、自動車や高級ブランド品などが該
当する。
【0003】最寄品では、POPと言われる購買時点広
告によってプロモートされ、専門品では、商品情報を正
確に伝える商品広告やブランドイメージの維持広告によ
ってプロモートされる。従って最寄品では、消費者側か
ら見た販売者のイメージは弱く、専門品では逆に強くな
る。このようなことから、最寄品についてはスーパーマ
ーケットの食料品売り場で見られるように、各種のPO
P看板によって購買を喚起することがなされ、専門品に
ついては、高級自動車に見られる商品特性や高級感を遡
及したコマーシャルや、ブランド鞄のような高価格維持
といったプロモートがなされる。
【0004】一方買回品については、商品の種類や販売
店舗の種類も多く消費者における特別のブランドロイヤ
ルティも少ない上に、その名の通り消費者が各種の店舗
を回って比較検討するため、販売者にとっては最もプロ
モーションが難しい。チラシや値引きあるいはPOPな
ど、最寄品で一般的に行われるプロモーションが行われ
る場合が多い。対面販売が中心の店舗においては、各販
売員は売り上げを伸ばそうとして様々な働きかけを顧客
に対して展開している。しかし、その内容が各販売員の
裁量と価値判断に依存しているため、各販売員の態度が
顧客に対してどのような印象を与えているかは判断でき
ないのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、買回品は
他の2つの商品と異なり購買活動の中で消費者が行う情
報処理量が多いため、他の2つと同じあるいは類似する
プロモーション活動では、好ましい効果を得ることが困
難である。そして、買回品を取り扱う多くの販売者は、
「買回品の購買に当たっては消費者が最も多くの情報処
理を行っている」という点にスポットを当てていない
為、値引き競争などの間違ったプロモーション手段を行
ってしまう結果、業績の伸び悩みや収益の悪化を招いて
いる。
【0006】消費者の購買行動は、消費者行動分析とい
うマーケティング理論によって論じられることが多い。
主なものとして、ハワード・シェスモデル、消費者情報
処理研究、ライフスタイル研究がある。図9はハワード
・シェスモデル、図10は消費者情報処理研究の概念を
図形化したものである。図9のハワード・シェスモデル
では、消費者は実体的刺激(商品)、象徴的刺激(広
告)、口コミ(社会的刺激)などの多様な刺激を吸収し
(刺激多様化)、消費者自身のライフスタイルなどによ
ってそれらを知覚偏向し、購買動機と購買品の選択基準
を形成する。動機は、ある特定の商品や販売者を嗜好す
るなどの偏向として知覚偏向にフィードバックされ、選
択基準については、店舗内などにおける種々の要因を参
照しつつ、その商品に対する消費者の態度に変化する。
この態度が、商品や店舗に対する好意的な態度となれ
ば、購買決定となる。そして購買品の満足度が高けれ
ば、その商品や店舗はブランド理解として明確にインプ
ットされ、次回の購買時点における態度形成にフィード
バックされる。従ってハワード・シェスモデルでは、消
費者は如何にして好意的な態度を形成するのかという点
にスポットが当てられる。
【0007】図10の消費者情報処理研究では、消費者
は感覚レジスター(目や耳など)を通して様々な情報
(商品知識・広告・口コミ・店舗における印象など)を
取得し、これらの外部情報と長期間記憶内に貯えていた
過去の購買経験などの内部情報を短期記憶内において統
合し、その統合結果に基づいて購買行動が行われる。こ
の統合化には、種々の価値観等に基づく重み付き総合得
点の一番高い商品を選択する線形代償型、すべての属性
の最低要求水準を満たしている商品を選択する連結型、
最重要の属性が最高得点の商品を選択する辞書編纂型の
3つがある。従って消費者情報処理研究では、個々の消
費者がどのような情報に基づきどの類型の統合化を採っ
ているのかなど、主に統合化の内容にスポットが当てら
れる。
【0008】またライフスタイル研究とは、先の2つが
消費者を情報処理系として捉えたのに対して、ライフス
タイルを中心に消費者行動を捉えようとするものであ
る。
【0009】このように消費者行動研究では、消費者が
どのようなプロセスや要因の下で特定の購買行動を起こ
すのかを考察するものであり、販売者側はこのような消
費者の行動特性を十分理解して上で販売戦略を立案する
ことが好ましい。しかしながら、ハワード・シェスモデ
ルや消費者個情報処理研究における購買を決定づける各
要因の形成過程とその内容を明らかにして定量化するこ
とは、極めて困難なことである。従って販売者側は、自
身による予想に基づいて、各種のプロモーションを行っ
ているにすぎない。やはり、消費者行動研究などのマー
ケティング理論に基づいた消費者行動の定量化が必要で
ある。しかし現在では、アンケート程度しかその定量化
手段が無い状況である。
【0011】これを販売者(企業)側の人事管理面から
見ると、店舗における販売員の具体的行動方針が不明確
になるという問題点となって現れる。各販売員は、少し
でも売上を伸ばそうとして努力するものの、どのような
行動が消費者に対して好ましい結果をもたらすかが客観
化できないため、各販売員の行動は統一性を欠いてしま
う。従って、売上高というアウトプットに対して、各販
売員がどのように寄与したかが不明確となり、販売者側
の方針も立案できなくなってしまう。このようなことか
ら、販売員に対する教育訓練の方向付けも不明確にな
り、販売員の能力開発を体系的に行うことが困難になっ
てしまう。すなわち、「売上の向上」などといった全体
目標だけが固定化され、その目標に対して個々の販売員
の行動目標も定まらないため、結果として職場のモラー
ルが低下してしまう。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上に述べたように、こ
れまでは複雑な消費者行動は定量的に分析されておら
ず、従って学術的な概念論の範疇では議論されているも
のの、実際の販売活動の中で、効果を上げるべく事業と
して運営されたことはなかった。そのため、従業員の教
育訓練の方向付けも不明確となり、職場のモラールが低
下するという問題点にもなって現れていた。本発明は、
この消費者行動の分析を、販売事業者における事業ツー
ルや販売管理ツール、あるいは従業員教育のための能力
開発ツールや人事管理ツール、ひいては経営上の意思決
定システムとして体系付け、もって実効的な収益向上効
果を得ることを目的に、開発されたものである。このよ
うな目的は、販売店から消費者に対して行うすべてのコ
ミュニケーションをその属性毎に分類するとともに、属
性毎に分類されたコミュニケーションをそのコミュニケ
ーションを構成する要素に細分化し、コミュニケーショ
ンの発生機会の度に販売店が行った要素を入力し、入力
された要素データを接客データとして統計的に加工して
販売ステップに関する情報として体系化する、販売ステ
ップ管理システムとすることで、実現できる。また、接
客データを、マーケティング論における消費者行動研究
の分析方法として体系付けられている、ハワード・シェ
スモデル又は消費者情報処理研究又はライフスタイル研
究に準拠した体系に則って加工すると、より確かな理論
的裏付けを得ることができる。さらに、販売データを蓄
積して次回購買のために販売者がとるべき行動計画を体
系化することが、リピート客の確保には効果的的であ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて詳細に説明
する。図1は、本発明のシステム内容例である。接客デ
ータと売上データを集計エンジンによってまとめ、種々
の形態に加工し、加工データとしてまとめる。この時に
は、先に説明したハワード・シェスモデルや消費者情報
処理研究のパラメータに準拠した形で加工することもで
きる。接客データや売上データは、一方では生データに
近い形で送信エンジンによりマネジメント階層に対して
送られる。この時、前述の加工データと統合され、意思
決定システムとして活用される。
【0012】接客カードとは、消費者に対するコミュニ
ケーションの発生機会の度に発生した要素データであ
る。「カード」という名称で表記しているが、カード式
に1顧客当たり1ファイル単位で集計されているデータ
である。日報とは、販売店におけるその日の業務実績で
あり、来店者数や売上高、売上点数、従業員の勤怠など
が収容されたデータである。接客データとは、接客カー
ドの内容を単位期間分まとめたものであり、売上データ
も同様、単位期間分まとめたものである。上記の接客カ
ードと日報は、1販売員に1つの情報端末によって運用
するのが好都合であるので、このような場合は接客デー
タや売上データの段階で、上記単位期間分の集計に加え
て全販売員の分の集計も行われることになる。
【0013】商品データと顧客データは、その販売店で
扱う商品の情報やこれまでその販売店を利用した顧客の
情報からなっている。顧客データは、人口属性基準、地
理基準、心理基準、行動基準などの基準によって分類さ
れ格納されている。この分類基準は、本発明において消
費者が購買に至るまでのプロセス、つまり販売者が商品
を販売するプロセスに対して影響を与えるであろう消費
者側の要因を、その解く性別に区分したものであると言
える。人口属性基準とは年齢、性別、収入、家族構成、
職業などの要素からなる。地理基準とは、居住地方、居
住行政区画、居住地の気候風土や人口密度などの要素か
らなる。心理基準とは、性格やライフスタイルなどの要
素からなる。行動基準とは、これまでの累計購買量、購
買頻度、価格変化への反応などの要素からなる。よって
この顧客データは、このような様々な要素別にいつでも
場合分けできるよう、データの格納構造が工夫されてい
る。担当者マスタは、各従業員や従業者の人事データか
らなり、企画マスタは、各種のセールやその対象商品な
どのデータからなっている。集計エンジンとは、上記各
データを種々の基準や分類フォーマットで集計するため
のプログラムから構成されている。加工データとは、こ
の集計エンジンによって意思決定に役立つよう加工編纂
されたデータであり、詳細例は後述する。送信エンジン
とは、意思決定システムサイドの情報機器にデータを送
信する為のモデム等からなっている。これら一連の処理
は図1で示す点線枠内で処理される。この点線枠は原則
として一つの販売店単位で運営されるが、顧客数や販売
員数の多い場合には、販売員単位で運用しても良い。販
売員単位で運用する場合は、同じ機能を持った端末機を
各販売員が持ち、それぞれからのデータを集計エンジン
で集計して運用すると良い。これは図中内側の細かい点
線枠で表示している部分である。
【0014】次に、販売ステップ(消費者側から見れば
購買プロセス)の分析・管理に最も重要となる接客カー
ドの内容について説明する。図2には、宝石販売店に本
発明を適用した場合の接客カードの例を示している。販
売店から消費者に対するコミュニケーションを、待機か
ら手紙接客までの15段階の属性に分類し、それぞれの
属性のコミュニケーションをさらに7つの要素に分類し
ている。この15段階のコミュニケーションは、一人の
顧客が販売店に入ってから商品を購買し、販売店側が販
売後のフォローを完了するまでをカバーしている。
【0015】「待機」とは、顧客が販売店を訪れたとき
に、店内で作業中であったか入り口側に向かって起立し
ていたかなど、販売員が如何なる態度にあったかの内容
である。「出迎え」とは、例えば初めての顧客か再来店
や予約など日時設定の上で来店した顧客かの別である。
両者によって販売員の出迎え方が異なるからである。
「話す」とは、販売員が顧客と交わした会話や話題の内
容である。「見せる」とは、どのような商品を取り出し
て見せたかということであり、顧客が購買したいと思う
商品に対して、どの程度のバリエーションを提示したか
ということになる。「付ける」とは、実際にどの商品を
試しに身につけてもらったかということであり、続く
「鏡」とは、どの商品を身につけた上でその姿を鏡に映
して見てもらったかということである。サービスとは、
顧客側の商品吟味段階に相当し、その間にお茶を出した
り椅子を進めたり、どのような付加的サービスを提供し
たかということである。「購入」とは、実際に購入に至
った場合に、顧客がどのような支払い手段で代金を支払
ったかである。「次提案」とは、主に継続購買を意図と
して、購入品に加えてその購入品と組み合わせのよい別
商品を提案したか否か、したとすれば何を提案したかと
いうことである。「名簿」とは、その顧客をどの名簿に
登録したかということであり、例えば購入に至った場合
は購入者名簿に、購入に至らなかった場合は未購入名簿
に登録する。「見送り」とは、販売員がどのような方法
で退店する顧客を見送ったかということである。「会員
化」とは、特に初めての場合、その販売店の会員になっ
たかどうか、またなったとしたらどのような内容の会員
かを記録するものである。「感謝状」、「電話接客」、
「手紙接客」とは、商品購入後の顧客に対して販売店側
が行ったアフターサービスの内容である。
【0016】このように分類された各コミュニケーショ
ンは、それぞれ7つの要素にさらに分類される。要素の
例は図から明らかなように、各コミュニケーションの構
成内容上のバリエーションである。従って、「サービ
ス」などではお茶やおしぼりなどのサービス内容が要素
となり、「見送り」では店舗の中で見送ったか店舗の外
まで見送りに出たかなど、場所の違いが要素になる。各
要素は1〜7までの数字が割り振られており、データ処
理の際の識別子となる。この数字への割り振りは、顧客
側や販売店側のメリットが軽い(少ない)ものから順に
昇順に割り振ったりすれば良い。これはあくまでデータ
処理上の識別子であるため、運用側の実体や内容によっ
て定められる。
【0017】そして、図2の内容が操作画面上に現れる
ような情報端末を持って、あるいは店舗のカウンターな
どに設置しておいて顧客と対応し、各顧客一回の来店機
会毎に、都度チェックを入れていく。また再来店の顧客
の場合、前回来店時と全く同じ商品を提案したりすると
満足が得られないことが想定されるので、一度来店した
らカードを発行し、少なくとも来店履歴を記録してお
く。このようなカードは入店時に販売員の手によってカ
ードリーダーに通され、瞬時に前記情報端末の表示画面
上に履歴データが表示される。このシステム説明図を図
3として示す。
【0018】図3は、本発明を実現する為のハード機器
の構成例である。点線で囲った部分が販売店内の機器構
成であり、店内のホストコンピュータと4台の情報端末
の間でLANが構成されている。情報端末1〜4は各販
売員につき1台が割り当てられ、各自接客時に入力でき
るようになっている。情報端末はノート型パソコンなど
が用いられ、それぞれにカードリーダーが備えられてい
る。このカードリーダーは、顧客の来店と同時に顧客の
会員カードなどを読み取る為に用いられる。また、この
カードは主として顧客の特定のために用いられるので、
各顧客の持つクレジットカードが読み込めるように、カ
ードリーダーを構成しておけばよい。クレジットカード
は、そのデータ記録領域の違いで何種類かに分類され
る。本発明においては、すべての種類のカードに対応で
きるよう、複数の読み取りセンサーを設けたカードリー
ダーを用いることが望ましい。通常のカードリーダー
は、特定の1種類の記録領域(読み取り部位)を読み取
れるようにしか構成されていない。しかし、2カ所の読
み取り部位に対応できるよう構成しておけば、ほとんど
のカードを読み取ることができるので、本発明では、こ
れを可能とする構造でセンサーを取り付けたカードリー
ダーを用いている。カードを通すと情報端末又は店内ホ
ストに記録されている顧客データから該当する顧客デー
タを呼び出し、これまでの来店履歴データを情報端末の
画面に表示する。また、商品データや企画マスタも、情
報端末側にデータとして持っておくことが好ましい。
【0019】販売員は顧客の対応をしながら、図2に示
すコミュニケーションステップを進め、その要素データ
を入力していく。同時に日報の入力も行う。そして1日
の業務が終了すると、情報端末側に保存されている1日
分の要素データは店内ホストへと転送される。この操作
は全販売員の全ての情報端末で行われ、その販売店の1
日分の接客データと売上データが回収される。回収され
たデータは集計エンジンによって種々の分類で集計され
た後に加工され、加工データとして意思決定システムに
送られる。この意思決定システムとは、図3では経営情
報システムと表記されているもので、通常は全販売店を
統括する本社機構のコンピュータシステムである。この
システムに集約されたデータ内容に基づいて、マーケテ
ィング戦略などが立案されることになる。また加工デー
タとともに接客と売上の生データも意思決定システムに
送られる。この時には、通常の通信ソフトとモデムなど
を組み合わせた送信エンジンが用いられる。なおこれら
一連の処理には、必要に応じて商品の在庫・仕入情報や
顧客への売上債権状況や商品の物流その他会計手続きと
リンクした他システム(図中には商品管理・顧客管理・
物流管理と表記)との連携も行われる。このようにし
て、日々の店舗データが蓄積・加工されていき、本社機
構において全社的なマーケティング戦略の立案等に生か
されることになる。
【0020】次に、加工データの内訳、データの加工方
法例について説明する。図2に示したよう接客カードに
入力されたデータは、図4に示すグラフのように表すこ
とができる。このグラフの意味するところは、横方向の
時系列の変化に対して販売店側の要素(行為を含む)が
どのように推移したかが判るという点である。つまり、
結果として購入に至った場合と至らなかった場合の多く
の接客カードを見比べれば、顧客を商品購入に至らしめ
た要素や行為の違いがスクリーニングできるのである。
例えば1週間や1カ月間の全販売員のデータを集計する
と、図5のような表を作成することができる。この表
は、例えば10店舗を訪れた購買に至った顧客の接客デ
ータを、大阪府内在住という人口属性基準で分類集計し
たものである。横軸は要素、縦軸は販売プロセスとなる
コミュニケーションである。このようにしてまとめる
と、発生頻度の高い要素とそうでない要素が一覧表示し
て観測できる。従って、顧客を購買に至らしめる要因が
どこにあるのかを分析することができる。より多くの分
析を的確に行うには、図6のようなグラフも有効であ
る。
【0021】図6は、図5の表中数値を円の大きさで表
してグラフ化したものである。そして、円の大きさに対
して最小二乗法の考え方で傾向線を引いている。このよ
うに表したグラフを、先に説明した人口属性基準などの
顧客分類基準ごと、あるいは購入に至ったか至らなかっ
たかなどの購入結果別に作成し、傾向線の傾斜度合いや
傾斜方向などを総合的に見れば、どのような顧客にどの
ような店舗内サービスを施せば売上が向上するかが一目
で評価・分析できるのである。何日分のデータを加工す
るか、傾向線をどのような基準で引くかなどは、状況に
応じて適宜最適な方法が採用される。15段階のコミュ
ニケーション毎の要素分布を統計的に処理し、購入に至
ったか至らなかったかの別に、各種の統計数値を比較で
きるものであれば、本図例に何ら限定されるものではな
い。
【0022】このようにして得られたデータは、ハワー
ズ・シェスモデルや消費者情報処理研究の考え方とリン
クしやすい。再び図9、図10を参照しながら説明す
る。図9のハワード・シェスモデルでは、消費者は実体
的刺激(商品)、象徴的刺激(広告)、口コミ(社会的
刺激)などの多様な刺激に基づく知覚偏向により選択基
準を形成し、この基準をもとに商品や店舗に対する好意
的な態度となれば、購買決定となるものであった。つま
り、消費者は如何にして好意的な態度を形成するのかと
いう点にスポットが当てられるので、電話や手紙などに
よる販売者のアプローチや販売員の接し方など店内にお
ける要素のどの部分が好意的態度の形成に寄与している
かが把握できる。しかも、それが人口属性基準などの市
場細分化基準別に明らかになるので、知覚偏向や動機の
形成過程とその内容に影響を与える要因まで分析できる
のである。
【0023】図10の消費者情報処理研究では、消費者
は感覚レジスター(目や耳など)を通して取得した様々
な情報と過去の購買経験などを統合し、その統合結果に
基づいて購買行動が行われる。そして、種々の価値観等
に基づく重み付き総合得点の一番高い商品を選択する線
形代償型、すべての属性の最低要求水準を満たしている
商品を選択する連結型、最重要の属性が最高得点の商品
を選択する辞書編纂型の3つの統合化があった。従っ
て、カードに記録された過去の購買経験と、店内の要素
と購入の有無との関係を、市場細分化基準別に見れば、
個々の顧客が上記3つの統合化のいずれに属しているか
を把握することができる。
【0024】また、再来店者には、アンケートに協力し
てもらい、できるだけライフスタイルに関する情報を収
集しておく。アンケートの内容としては、配偶者や子ど
もの有無、好きな色や音楽、好みの食べ物や服装、さら
に趣味や休日の過ごし方、あるいは無職か勤めているか
自営かの別など、様々な内容が考えられる。このような
ライフスタイル情報とこれまで説明したデータとの組み
合わせにより、ライフスタイル研究に必要なデータに加
工することもできる。つまり、どのようなライフスタイ
ルの顧客が、どのような購買履歴でどのような店内刺激
によって購買行動を起こすかが理解できるので、ライフ
スタイル研究にも役立つのである。
【0025】上記のように、一回購買した顧客をいかに
次回以降も来店させるかという命題は、極めて重要であ
る。このような顧客はリピート客となり、販売者に一定
の収益をもたらすからである。これまでこのようなリピ
ート客の確保のためには、顧客情報データベースを構築
し、定期的なDMや電話による商品情報の発信がほとん
どであった。つまり顧客の購入実績のみによるアフター
セールスが主体であった。しかし本発明のように、販売
時点における様々な顧客特性が把握できると、それら顧
客特性とアフターセールスとの組み合わせが極めて価値
あるものとなる。以下この点を、図面に基づいて説明す
る。
【0026】図7には、アフターセールスまで含んだシ
ステム概要を表している。販売店には、販売時点のデー
タも含めた顧客に関するあらゆる情報データベースが構
築されている。販売時点のデータは販売データとして分
析され、顧客行動の理解に役立てられる。ここでは、販
売時点における顧客行動などから各顧客の属性が理解さ
れ、各顧客についての購買後あるいは再来店に至るまで
の行動類型や、販売者側が採るべき顧客ごとのアクショ
ンプランなどが仮説立案される。この仮説に対し、バッ
チデータマイニングとして実際に各顧客がどのような購
買履歴かを明らかにし、これらを組み合わせて各顧客の
類型や規則パターンを抽出する。抽出された規則パター
ンに基づき、各顧客への好ましいアフターセールスの仮
説検証として、DMや電話案内などの各種手段とそれら
の実施時期が求められる。そしてこれらアフターセール
スの結果、顧客が再来店した場合、過去の販売時点デー
タを併せて参照し、リアルタイムデータマイニングとし
て、好ましい結果を導くであろう顧客(消費者)への行
動パターンが店内において採られることになる。
【0028】また、複雑なデータマイニングを行わず
に、簡便にアフターセールスコントロールを行うことが
できる。以下、簡単に説明する。図8には、アフターセ
ールスコントロールの運用画面例を示している。図は、
運用画面の機能例であり、実際の画面はパソコン画面と
して加工されている。図のように、販売員間の情報交換
を行うための「伝言」、顧客の誕生日や結婚記念日など
の「記念日」、販売セールや展示会などの「イベント予
定」、納品時に対応した販売員などを管理する「納品時
対応」、販売員のその日の出勤予定を管理する「本日の
出勤予定」、顧客のアポイント来店の有無を管理する
「アポイント来店」、その日に販売員がとるべき特に重
要なアクションを表示する「ASC(アフターセールス
コントロール)項目」などの表示部から構成されてい
る。この画面は、毎日更新される。以下、各表示部につ
いて説明する。
【0029】「伝言」は、その日の急な欠勤やその他イ
レギュラーな事項を表示する。本発明では、来店時に加
えて、日々顧客に対して行うべきアプローチを販売員ご
とに管理するため、急な欠勤等によって当該アプローチ
が漏れることを防止するためのものである。「記念日」
とは、顧客の誕生日や結婚記念日などに、お祝いレター
などを発送するためのものである。当該記念日の一定期
間前(10日前など)にアクションが起こされるため、
その該当日になると、どの顧客の何の記念日が何日後に
迫ってきているかが表示される。「イベント予定」は、
前述のように、販売セールなどの各種イベントの開催予
定を表示するもので、準備事項の漏れを事前に防止する
ことを主たる目的として運用されるものである。「納品
時対応」は、その日の来店顧客の履歴を記録するもの
で、来店時間や接客した販売員名、購入商品名などが一
覧表示される。その日のスタート時は空欄で、顧客の来
店ごとに表示データが蓄積されていく。「本日の出勤予
定」は、販売員全員の勤務シフト内容などが表示され
る。また、実際の出退勤時刻や休憩時間も表示される。
全販売員がお互いの勤務時間を確認するとともに、労務
管理や勤怠管理データとして、給与計算にも利用され
る。「アポイント来店」とは、その日に、来店する旨の
約束(予約)の上で来店する顧客が有るかどうかを、表
示するものである。その顧客の来店理由も同時に表示さ
れるので、来店を迎えるときの漏れが無くなるのであ
る。「ASC項目」は、例えば、ある顧客への特注品の
納期連絡など、前述の各項目以外の重要事項を表示する
ものである。例えば納期連絡などは、何日か前の「納品
時対応」のデータとリンクして表示されるようになって
いる。
【0030】このように、一旦販売店と顧客との間で関
係ができてからのあらゆるデータが、種々の形態に加工
され、販売店の運営上有益な形態で提供されることにな
る。
【0031】以上のように、ハワード・シェスモデルと
消費者情報処理研究において消費者行動を決定づけると
考えられている、「好意的な態度」と「情報統合化」の
内容が詳細に把握可能で、しかもライフスタイル研究の
立場からでも情報を得ることができる。従って、各店舗
単位での売上向上の方策や全社的な売上向上戦略を容易
に立案することができるのである。
【0032】これまでの説明では、主に宝飾品などの買
回品を中心に据えてきたが、本発明は専門品や最寄品に
も適用することができる。本発明は、消費者の購買動機
の内容を店舗内のコミュニケーションを中心に捉えてい
るので、最寄品であっても、対面販売を行っているもの
であれば適用可能である。また自動車などの専門品は対
面販売が主であるため、本発明が適用可能であることは
言うまでもない。従って本発明は、その適用範囲を買回
品に限定するものではない。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、消費者の購買決定のプ
ロセス、販売者側から見ると販売ステップの内容を定量
化することができる。消費者の購買心理は極めて複雑で
あり、どのような要因が関係して購買決定に至るかは詳
細に判らなかった。このために的確なプロモーション手
段が設定できず、効果的なマーケティング成果を得るこ
とが困難であった。また販売者側のマネジメントとして
も、現場である販売店において日々行われている活動を
把握することが重要であるところ、人的活動であるため
到底定量化はできなかった。本発明は、これらの問題に
対して定量的なデータや様々な角度からの分析結果を提
供し、複雑な消費者行動を解明するとともに具体的なマ
ーケティング戦略や手段を導くものである。また、消費
者の購買決定に至る情報処理プロセスと販売ステップと
の関係が明白になるので、現場における具体的な販売活
動指針も得ることができる。
【0034】さらに、ハワード・シェスモデルや消費者
情報処理研究、あるいはライフスタイル研究に則ったデ
ータ分析も可能であり、これらの理論に対する現場サイ
ドからのデータを提供でき、学術的にも本発明の果たす
役割は大きい。特に近年のマーケティング論は消費者行
動分析が主流であり、しかも上記3つのモデル・研究は
消費者行動分析の中核をなしているのでなおのことであ
る。また、発展的な顧客管理やアフターセールスの機能
を有するデータマイニングの機能と結合することによ
り、極めて有益かつ正確な顧客情報として構築できる。
すなわち、販売時点とアフターセールスを効果的に組み
合わせることができるシステムであると言える。
【0035】そして、店舗における販売員の好ましい行
動パターンが客観化できるので、これに基づいた教育訓
練や動機付けが可能になることから、教育・訓練用のツ
ールとしても極めて有効なものとなる。つまり、本シス
テムの運用によって、店舗における好ましい接客態度が
明らかになるので、その内容を教育訓練内容として運用
すれば、大きな効果を得ることができるのである。この
ようなことから、本発明は、販売者(企業や販売店)の
効率化とともに、販売員の教育・訓練を中心にした人事
管理システムとしても有用なものであると言える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステム内容例を表す説明図
【図2】宝石販売店に本発明を適用した場合の接客カー
ドの例を表す説明図
【図3】本発明を実現する為のハード機器構成例の説明
【図4】接客カードデータの表示例を表す説明図
【図5】接客カードデータの表示例を表す説明図
【図6】接客カードデータの分析表示例を表す説明図
【図7】販売時点とアフターセールスの組み合わせ例を
表す説明図
【図8】アフターセールスコントロールの運用画面例
【図9】ハワード・シェスモデルの内容説明図
【図10】消費者情報処理研究の内容説明図

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】販売店と消費者の間でなされるすべてのコ
    ミュニケーションをその属性毎に分類するとともに、属
    性毎に分類されたコミュニケーションをそのコミュニケ
    ーションを構成する要素に細分化し、コミュニケーショ
    ンの発生機会の度に販売店が行った要素を入力し、入力
    された要素データを接客データとして統計的に加工して
    販売ステップに関する情報として体系化する、販売ステ
    ップ管理システム。
  2. 【請求項2】接客データを、マーケティング論における
    消費者行動研究の分析方法として体系付けられている、
    ハワード・シェスモデル又は消費者情報処理研究又はラ
    イフスタイル研究に準拠した体系に則って加工する、請
    求項1記載の販売ステップ管理システム。
  3. 【請求項3】販売データを蓄積して次回購買のために販
    売者がとるべき行動計画を体系化する、請求項1または
    2記載の販売ステップ管理システム。
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