JP2002182875A - 印刷制御装置、印刷制御方法、および記録媒体 - Google Patents

印刷制御装置、印刷制御方法、および記録媒体

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JP2002182875A
JP2002182875A JP2000384812A JP2000384812A JP2002182875A JP 2002182875 A JP2002182875 A JP 2002182875A JP 2000384812 A JP2000384812 A JP 2000384812A JP 2000384812 A JP2000384812 A JP 2000384812A JP 2002182875 A JP2002182875 A JP 2002182875A
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JP2000384812A
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Hideo Toyofuku
英雄 豊福
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 効率的なスケジューリングを行うことが可能
な印刷制御装置および印刷制御方法を提供する。 【解決手段】 印刷制御装置は、複数のジョブのそれぞ
れのラスタライズ処理時間および印刷処理時間を予測
し、予測された各ジョブのラスタライズ処理時間および
印刷処理時間に基づいて、所定の基準の下で複数のジョ
ブについての最適スケジュールを作成する。所定の基準
としては、印刷装置における待ち時間の総和を最小にす
る基準や、各ジョブのラスタライズ処理および印刷処理
を各指定時刻までに終了させる旨の基準などを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷出力装置に対
する制御指令を送出する印刷制御装置等に関し、特に、
複数のジョブについてのラスタライズ処理および印刷処
理に関するスケジューリングを効率的に行う技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】印刷出力装置(印刷機)に対する制御指
令を送出する印刷制御装置(コントローラ)において
は、複数のジョブに関するラスタライズ処理および印刷
出力処理(単に「印刷処理」とも称する)についてのス
ケジューリングが行われる。このスケジューリングは、
印刷制御装置におけるラスタライズ処理(RIP)と印
刷出力装置における印刷出力処理とを複数のジョブにつ
いてどのような順序で行うかを定めるものである。
【0003】このようなスケジューリングとしては、複
数のジョブの投入順序に応じて逐次処理を進めて行く方
式(以下、「逐次処理方式」と称する)が主に採用され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなスケジューリングにおいて、ラスタライズ処理と印
刷処理との比率は、各ジョブに関して同一の値を有する
ものではない。すなわち、比較的長い印刷処理時間と比
較的短いラスタライズ処理時間とを有するジョブが存在
する一方で、比較的短い印刷処理時間と比較的長いラス
タライズ処理時間とを有するジョブも存在する。そのた
め、上記の逐次処理方式においてラスタライズ処理時間
が長いジョブが投入された場合には、そのジョブの印刷
処理時間が比較的短いときであっても、そのジョブのラ
スタライズ処理が終了するまで印刷出力装置に「待ち時
間」が発生することがある。この待ち時間は、リソース
(印刷出力装置)の効率的利用という観点から好ましく
ないものである。
【0005】また、逐次処理方式においては、各処理の
待ち行列が存在する場合には緊急度が高いジョブが投入
されたときでも、前のジョブの処理が終了することを待
つ必要があるため、非効率的である。これに対して、こ
のような緊急度に応じた対応を行うために、各ジョブに
優先順位をつけて、優先順位に応じてスケジューリング
を行うことも考えられる。ただし、後から受け付けられ
るジョブの優先順位を予想できないため、その優先順位
づけを有効に行うことができない場合があるなどの問題
がある。
【0006】そこで、本発明は前記問題点に鑑み、効率
的なスケジューリングを行うことが可能な印刷制御装置
および印刷制御方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の印刷制御装置は、複数のジョブに
ついてのラスタライズ処理および印刷処理に関するスケ
ジューリングを行う印刷制御装置であって、前記複数の
ジョブのそれぞれのラスタライズ処理時間を予測する第
1予測手段と、前記複数のジョブのそれぞれの印刷処理
時間を予測する第2予測手段と、前記第1予測手段によ
って予測された各ジョブの前記ラスタライズ処理時間と
前記第2予測手段によって予測された各ジョブの前記印
刷処理時間とに基づいて、前記複数のジョブの実行順序
を規定するスケジュールを所定の基準の下で作成する作
成手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】請求項2に記載の印刷制御装置は、請求項
1に記載の印刷制御装置において、前記所定の基準は、
印刷装置における待ち時間の総和を最小にする基準であ
ることを特徴とする。
【0009】請求項3に記載の印刷制御装置は、請求項
1または請求項2に記載の印刷制御装置において、前記
所定の基準は、各ジョブのラスタライズ処理および印刷
処理を指定時刻までに終了させる旨の基準であることを
特徴とする。
【0010】請求項4に記載の印刷制御装置は、請求項
3に記載の印刷制御装置において、前記作成手段は、前
記各ジョブに関する前記指定時刻までの残り時間と前記
各ジョブに関するラスタライズ処理時間および印刷処理
時間の合計時間との差が小さい順に前記複数のジョブを
ソートした結果を用いて、前記スケジュールを作成する
ことを特徴とする。
【0011】請求項5に記載の印刷制御装置は、請求項
1ないし請求項4のいずれかに記載の印刷制御装置にお
いて、前記第1予測手段は、各ジョブのデータ内に含ま
れる描画命令毎の命令数に基づいて、各ジョブのラスタ
ライズ処理時間を予測することを特徴とする。
【0012】請求項6に記載の印刷制御装置は、請求項
1ないし請求項5のいずれかに記載の印刷制御装置にお
いて、前記第1予測手段は、各ジョブのデータ内に含ま
れる図形のサイズに基づいて、各ジョブのラスタライズ
処理時間を予測することを特徴とする。
【0013】請求項7に記載の印刷制御装置は、請求項
1ないし請求項6のいずれかに記載の印刷制御装置にお
いて、前記第1予測手段は、各ジョブのデータ内に含ま
れる文字数に基づいて、各ジョブのラスタライズ処理時
間を予測することを特徴とする。
【0014】また、請求項8に記載の印刷制御方法は、
複数のジョブについてのラスタライズ処理および印刷処
理に関するスケジューリングを行う印刷制御方法であっ
て、a)前記複数のジョブのそれぞれのラスタライズ処理
時間を予測するステップと、b)前記複数のジョブのそれ
ぞれの印刷処理時間を予測するステップと、c)前記複数
のジョブのそれぞれについて前記ステップa)において予
測された前記ラスタライズ処理時間と前記複数のジョブ
のそれぞれについて前記ステップb)において予測された
前記印刷処理時間とに基づいて、前記複数のジョブの実
行順序を規定するスケジュールを作成するステップと、
を含むことを特徴とする。
【0015】さらに、請求項9に記載の記録媒体は、コ
ンピュータを、請求項1ないし請求項7のいずれかに記
載の印刷制御装置として機能させるためのプログラムを
記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であるこ
とを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】<A.第1実施形態> <構成>図1は、本発明の実施形態に係る印刷システム
1のシステム構成の概要を示す図である。
【0017】図1に示すように、この印刷システム1
は、デジタルデータに基づいて印刷を行う印刷機(印刷
出力装置)30と、印刷対象となるデジタルデータをラ
スタライズし、ラスタライズされたデジタルデータを印
刷機30に対して供給する印刷制御装置(以下、「コン
トローラ」と称する)20とを備える。コントローラ2
0と印刷機30とは通信線CLを介して互いに接続され
ており、相互に各種の情報を送受信することが可能であ
る。
【0018】この印刷システム1は、コントローラ20
によるスケジューリング結果に基づいて、コントローラ
20においてラスタライズ処理を行うと共に、印刷機3
0において印刷出力装置を行うシステムである。
【0019】また、コントローラ20に対しては、通信
線CLを介して、クライアントコンピュータ(以下、ク
ライアントとも称する)10が接続されている。このク
ライアント10は、コントローラ20に対してジョブを
指示する役割を果たすことができる。
【0020】<コントローラ20>図2は、コントロー
ラ20のハードウエア構成を表す概念図である。図2に
示すように、コントローラ20は、CPU2、半導体メ
モリおよびハードディスクなどを含む記憶部3、各種の
記録媒体から情報を読み出すメディアドライブ4、モニ
タなどを含む表示部5、キーボートおよびマウスなどを
含む入力部6、他の機器との通信を行う通信部7を備え
るコンピュータシステム(以下、単に「コンピュータ」
とも称する)によって構成されている。CPU2は、バ
スラインBLおよび入出力インターフェースIFを介し
て、記憶部3、メディアドライブ4、表示部5、入力部
6、通信部7などに接続されている。また、メディアド
ライブ4は、CD−ROM、DVD(Digital Versatil
e Disk)、フレキシブルディスクなどの可搬性の記録媒
体9からその中に記録されている情報を読み出す。
【0021】このコンピュータは、記録媒体9に記録さ
れたソフトウエアプログラム(以下、単に「プログラ
ム」とも称する)を読み込み、そのプログラムをCPU
2等を用いて実行することによって、後述するような各
種の動作を実現するコントローラ20として機能する。
なお、各機能を有するプログラム(より厳密には、各機
能を有するプログラムを記録したファイルである「プロ
グラムファイル」)は、記録媒体9を介して供給(ない
し配給)される場合に限定されず、LANやインターネ
ットなどのネットワーク(通信回線)および通信部7を
介して、このコンピュータに対して供給(ないし配給)
されてもよい。
【0022】このように、コントローラ20は、コンピ
ュータにおいてソフト的に構築される装置である。
【0023】図3は、コントローラ20の機能ブロック
図である。以下、図3を用いてコントローラ20の機能
について説明する。
【0024】コントローラ20は、ジョブデータベース
DBとコーディネータ20aとジョブ解析部20bと処
理時間予測部20cとラスタライズ処理部20dと印刷
出力制御処理部20eとを備えている。
【0025】ジョブデータベースDBは、複数のジョブ
のラスタライズ処理(RIP)および印刷出力処理(以
下、単に「印刷処理」とも称する)に関する実行順序を
記述するジョブ実行順データや、複数のジョブのそれぞ
れに関するドキュメントデータや、ラスタライズ処理に
よって作成されたラスタライズデータなどを格納するデ
ータベースである。
【0026】コーディネータ20aは、通信線CLによ
ってコントローラ20に接続されたクライアントコンピ
ュータ(以下、クライアントとも称する)10(図1参
照)から送られてくるドキュメントデータを受信し、実
行すべきジョブとしてジョブデータベースDBに登録す
る動作を行う。なお、ジョブの登録は、クライアント1
0を用いて行うものに限定されず、コントローラ20自
身の入力部6等を用いて行っても良い。
【0027】ジョブ解析部20bは、各ジョブに関する
ドキュメントデータを解析してそのジョブの内容を解析
する処理部である。
【0028】処理時間予測部20cは、ジョブ解析部2
0bによる解析結果に基づいて、各ジョブのラスタライ
ズ処理時間TRと、各ジョブの印刷出力処理時間(以
下、単に「印刷処理時間」とも称する)TPを予測する
処理部である。また、予測の際に使用される各種のパラ
メータ(図7および図8参照)は、時間予測テーブルT
BLに記述されている。
【0029】ラスタライズ処理部20dは、各ジョブの
ドキュメントデータに基づいて印刷出力用のラスタライ
ズデータを作成する処理(すなわちラスタライズ処理)
を行う処理部である。
【0030】印刷出力制御処理部20eは、ラスタライ
ズデータを印刷機30に向けて転送しつつ印刷機30に
おける印刷出力動作を制御する処理部である。この印刷
出力制御処理部20eから送信されたラスタライズデー
タは、印刷機30において対して送信される。印刷機3
0は、受信したラスタライズデータに基づいて印刷処理
を行う。
【0031】ここにおいて、「印刷処理(ないし印刷出
力処理)」は、印刷用紙に対してインキ等を用いて描画
する処理のみならず、所定のフィルムなどを感光するこ
となどにより版を作成する処理(いわゆる製版処理)な
どをも含む概念であるものとする。すなわち、ラスタラ
イズ処理が完了したラスタライズデータを何らかの形で
出力する処理を意味するものとする。
【0032】また、上記のコーディネータ20aは、後
述するように、各処理部20b,20c,20d,20
eと協働して、各ジョブのラスタライズ処理時間TRと
印刷処理時間TPとに基づいて、所定の基準の下で複数
のジョブについての実行順序を規定するスケジュールを
作成する。
【0033】なお、コーディネータ20aは、印刷ジョ
ブの進捗状況の管理である進捗管理機能、ラスタライズ
の実行状況の管理であるラスタライズ管理機能、オペレ
ーターによって入力される指示の管理である指示データ
管理機能、およびジョブデータベースDBの管理を行う
ジョブデータベース管理機能をも有している。
【0034】<動作>図4は、このコントローラ20に
おける動作を示すフローチャートである。
【0035】まず、ステップSP10において、各ジョ
ブの受信動作が行われる。具体的には、コントローラ2
0は、クライアント10(図1参照)から送られてくる
ドキュメントデータを受信し、ジョブデータベースDB
に記憶する。
【0036】次のステップSP20においては、ステッ
プSP10において受信された各ジョブに関するドキュ
メントデータが解析される。
【0037】具体的には、各ジョブのドキュメントデー
タに含まれる描画命令の個数(命令数)を種類別(命令
別)に取得することができる。そして、この解析に際し
ては、そのドキュメントデータの形式に応じて各種の手
法を用いることができる。
【0038】たとえば、Post Script(アド
ビ・システムズ社の登録商標)などのインタープリタ系
の言語として規定されるドキュメントデータの場合に
は、そのドキュメントデータを逐次に解釈していくこと
によって、各描画オペレータ(描画命令)の種類別の個
数を得ることが可能である。より具体的には、この解析
時においては、実際の描画動作を描画オブジェクトの計
数動作に変換するルールを用いて解釈を行えばよい。こ
れにより、各ジョブのデータ内に含まれる描画命令毎の
命令数を取得することができる。
【0039】また、PDF(Portable Document Forma
t)などのデータフォーマットとして規定されるドキュ
メントデータの場合には、そのフォーマット(形式)に
従ってドキュメントデータを読むことによって、各ジョ
ブのドキュメントデータ内に含まれる描画命令毎の命令
数を取得することができる。
【0040】図5は、この解析動作によって得られた描
画命令毎の個数を表す図である。ここでは、各描画オペ
レータ「erasepage」,「fill」,「eofill」,「strok
e」,...などの各描画命令の個数が、それぞれ、1個,
100個,100個,500個,...であるとして取得
されている場合が示されている。
【0041】また、このステップSP20の解析動作に
おいては、各ジョブのデータ内に含まれる図形のサイズ
に関する情報をも取得しておくことが好ましい。このよ
うな動作は、上記の描画命令毎の個数の取得動作と同様
に実現することができる。
【0042】図6は、この解析動作によって得られた各
図形のサイズを表す図である。ここでは、1つのドキュ
メントデータに4つの図形が含まれている旨と、各図形
のサイズとが表示されている。
【0043】以上のようにして、このステップSP20
においては、各ジョブのデータ内に含まれる描画命令毎
の命令数と、各ジョブのデータ内に含まれる図形のサイ
ズ情報とを取得することができる。
【0044】次のステップSP30においては、ラスタ
ライズ処理時間(RIP時間)の予測動作を行う。ここ
では、上記のステップSP20において求められた各ジ
ョブのデータ内に含まれる描画命令毎の命令数と図形の
サイズ情報とに基づいて、各ジョブのラスタライズ処理
時間を予測する動作を行う場合について説明する。
【0045】ここにおいて、各ジョブのラスタライズ処
理時間TRは、次の数1によって表現される。
【0046】
【数1】
【0047】ただし、時間TSは、ストローク系オペレ
ータの各描画命令のそれぞれを実行するのに要する時間
の総和を表し、時間TGは、イメージ系オペレータの実
行による時間の総和を表している。
【0048】図7は、ストローク系オペレータの各描画
命令を1つ実行するのに要する時間を表す図である。こ
こでは、各描画オペレータ「erasepage」,「fill」,
「eofill」,「stroke」,...などの描画命令の1つの
処理時間が、それぞれ、3.00(ミリ秒),1.12
(ミリ秒),1.15(ミリ秒),1.20(ミリ
秒),...である場合が示されている。なお、これらの
時間を表すパラメータは、時間予測テーブルTBL(図
3)に記述されている。
【0049】したがって、各ジョブの時間TSは、1つ
の命令の処理時間にその命令数を乗じて得た値を、全て
の描画命令について加算することによってストローク系
の描画命令の実行に要する時間を予測することができ
る。すなわち、時間TSは、次の数2で表現される。
【0050】
【数2】
【0051】ただし、TSiは、各描画命令について1
つの命令を処理するのに要する時間であり、Niは、各
描画命令の個数である。また、Σは、i=1,...,M
(Mは描画命令の種類数)までの総和を表している。
【0052】たとえば、個数Niおよび時間TSiがそ
れぞれ図5および図7に示すような値を有する場合に
は、時間TSは、TS=3.00×1+1.12×10
0+1.15×100+1.20×500+...+2.
99×30=1500.7(ミリ秒)、すなわち約1.
5秒として算出される。
【0053】さらに、イメージ系オペレータの実行に要
する時間TGは、各図形のサイズに依存するため、次の
数3で表される。
【0054】
【数3】
【0055】ただし、SZiは各図形のサイズを表し、
Ciは時間変換係数(単位サイズあたりの処理時間)を
表し、Diは回転係数を表す。
【0056】図8は、回転係数Diについて示す図であ
る。なお、これらの回転係数Diは、時間予測テーブル
TBL(図3)に記述されている。
【0057】図形の描画処理時間は、回転を伴う場合に
は通常時よりも大きな値となるため、図8に示すよう
に、回転角度に応じて係数Diを変更することによっ
て、予測時間TGをより正確に算出することが可能であ
る。
【0058】たとえば、サイズが400キロバイトの図
形を回転させることなく描画する場合には、Ci=0.
0055(ミリ秒/バイト)とすると、その処理時間T
Giは、TGi=400000×0.0055×0.0
01×1.00=2.2秒として算出することができ
る。そして、イメージ系オペレータにより描画される複
数の図形に関する演算結果を加算して総和を求めること
により、時間TGを得ることができる。
【0059】以上のようにして、数2および数3に基づ
いて時間TSおよび時間TGを算出し、さらに数1に基
づいて各ジョブのラスタライズ処理時間TRを算出する
ことができる。
【0060】次のステップSP40においては、各ジョ
ブの印刷処理時間TPを予測する。この時間TPは、主
に印刷枚数に基づいて算出される。具体的には、用紙1
枚あたりの標準的な印刷所要時間を用紙サイズごとにあ
らかじめ定めておき、この1枚あたりの標準印刷所要時
間に枚数を乗じることにより、そのジョブの印刷処理時
間を予測することができる。
【0061】つぎに、ステップSP50において、各ジ
ョブのラスタライズ処理時間TRと印刷処理時間TPと
に基づいて、所定の基準の下で複数のジョブについての
最適スケジュールを作成する。
【0062】このスケジュールの作成にあたっては、様
々な手法を採用することができるが、この実施形態にお
いては、印刷機30における待ち時間の総和を最小にす
る基準を採用して、リソースの有効利用を図るものにつ
いて説明する。
【0063】図9は、ステップSP50の詳細な動作を
示すフローチャートである。この動作に従うことによっ
て、印刷機30における待ち時間の総和を最小にするス
ケジュールを作成することができる。
【0064】このスケジュール作成処理は、初期設定
(ステップSP51)を行った後、印刷機30における
待ち時間が少なくなるような順序に複数のジョブをソー
トし(ステップSP52)、最も待ち時間の少ないジョ
ブを次の処理対象ジョブとして決定する(ステップSP
53)ことを繰り返すことによって実現される。
【0065】以下においては、図10に示すような各ジ
ョブが受信された場合において、これら複数のジョブJ
B1〜JB7についてのスケジュールを作成する場合に
ついて説明する。
【0066】また、図11は、図9のフローチャートに
したがって作成されたスケジュール結果を示す図であ
る。図11の上段の白抜き矢印は、各ジョブについての
ラスタライズ処理を示しており、図11の下段の斜線矢
印は、各ジョブについての印刷出力処理(印刷処理)を
示している。また、各矢印内部の数字は、ジョブを識別
するためのID番号である。
【0067】このようなスケジュールの作成動作につい
て、図12ないし図17を参照しながら説明する。な
お、図12ないし図17における各時刻tは、近傍の括
弧内において、時刻t0(基準時点)からの「分」単位
の経過時間として示されている。また、白抜き矢印およ
び斜線矢印は、図11と同様の意味を有している。
【0068】まず、ステップSP51(図9)の初期設
定において、ジョブJB1〜ジョブJB7は、この順序
で並べられる。
【0069】つぎに、ステップSP52において、各ジ
ョブのソーティングが行われる。
【0070】図12は、最初に処理すべきジョブを決定
する動作を説明する図である。ここでは、初期状態にお
いて、コントローラ20においてラスタライズ処理が行
われておらず、かつ、印刷機30においても印刷出力処
理が行われていない場合を想定している。
【0071】したがって、図12に示すように、時刻t
=t0から各ジョブの処理を開始することが可能であ
る。この場合、ジョブJB1の印刷出力処理は時刻t1
10から開始することが可能であり、ジョブJB2の印
刷出力処理は時刻t120から開始することが可能であ
り、ジョブJB3の印刷出力処理は、時刻t0から開始
することが可能である。
【0072】この場合、まず、ジョブJB1とジョブJ
B2とを比較すると、基準時刻t0から印刷出力処理の
開始可能時点までの待ち時間は、ジョブJB1の方が短
いので、ジョブJB1が次の処理候補として仮決定され
る。
【0073】つぎに、ジョブJB3との比較が行われ
る。ジョブJB1とジョブJB3とを比較すると、印刷
出力処理の開始可能時点までの待ち時間は、ジョブJB
3の方が短いので、ジョブJB3が次の処理候補として
仮決定される。
【0074】以下、同様の比較動作を繰り返すことによ
って、ジョブJB1〜ジョブJB7をソートして、これ
らのジョブのうち印刷出力処理の開始可能時点までの待
ち時間が最も短いジョブを決定することが可能である。
【0075】ただし、ここではジョブJB3の待ち時間
が0(ゼロ)であるので、このジョブJB3を、印刷出
力処理の開始可能時点までの待ち時間が最も短いジョブ
として採用する。これにより、ジョブJB4以降のジョ
ブとの比較動作を行う必要が無くなるので、高速化を図
ることができる。
【0076】このようなソートの結果、ステップSP5
3において、ジョブJB3が、最初にラスタライズ処理
および印刷出力処理を実行すべきジョブとして決定され
る。そして、ステップSP54において全てのジョブの
スケジューリングが完了したか否かの判断が行われる。
ここでは、スケジューリング対象となるジョブが残って
いるため、再びステップSP52に戻る。
【0077】図13は、ジョブJB3の次に処理すべき
ジョブの決定動作(ステップSP52,SP53)につ
いて説明する図である。
【0078】図13の最上段に示すように、ジョブJB
3については、そのラスタライズ処理は不要であるた
め、直ぐに(時刻t0において)印刷出力処理が開始さ
れ、時刻ti1において印刷出力処理が終了する。した
がって、その他のジョブについては、時刻t0からラス
タライズ処理を開始することが可能であり、時刻ti1
から印刷出力処理を開始することが可能である。ただ
し、各ジョブについて、そのラスタライズ処理終了後で
ないと印刷出力処理を開始することができないという制
約が存在する。
【0079】図13にはこのような条件を反映させた上
で、各ジョブJB1,JB2,JB4〜JB7の時刻t
i1から印刷出力処理開始までの待ち時間が表現されて
いる。
【0080】この場合、ジョブJB1の印刷出力処理は
時刻ti1から開始することが可能である。しかも、ジ
ョブJB3の印刷出力処理の終了時点である時刻ti1
において直ぐに印刷出力処理を開始することが可能な状
態、すなわち、待ち時間が0(ゼロ)の状態となる。こ
の場合、以降のソート動作は不要である。
【0081】この結果、ステップSP53において、ジ
ョブJB1が、ジョブJB3の次にラスタライズ処理お
よび印刷出力処理を実行すべきジョブとして決定され
る。そして、ステップSP54において全てのジョブの
スケジューリングが完了したか否かの判断が行われ、再
びステップSP52に戻る。
【0082】図14は、ジョブJB1の次に処理すべき
ジョブの決定動作(ステップSP52,SP53)につ
いて説明する図である。
【0083】図14の上段に示すように、ジョブJB1
について、そのラスタライズ処理は時刻t0から開始さ
れ時刻tr2に終了し、その印刷出力処理は時刻ti1
から開始され時刻ti2に終了する。したがって、その
他のジョブについては、時刻tr2からラスタライズ処
理を開始することが可能であり、時刻ti2から印刷出
力処理を開始することが可能である。ただし、各ジョブ
について、そのラスタライズ処理終了後でないと印刷出
力処理を開始することができない。図14にはこのよう
な条件を反映させた上で、各ジョブJB2,JB4〜J
B7の印刷出力処理開始までの待ち時間が表現されてい
る。
【0084】この場合、まず、ジョブJB2とジョブJ
B4とを比較すると、印刷出力処理の開始可能時点まで
の待ち時間は、ジョブJB4の方が短いので、ジョブJ
B4が次の処理候補として仮決定される。さらに、この
ジョブJB4は、ジョブJB1の印刷出力処理の終了時
点である時刻ti2において直ぐに印刷出力処理を開始
することが可能な状態、すなわち、待ち時間が0(ゼ
ロ)の状態となる。したがって、ジョブJB4が、ジョ
ブJB1の次にラスタライズ処理および印刷出力処理を
実行すべきジョブとして決定される。そして、ステップ
SP54において全てのジョブのスケジューリングが完
了したか否かの判断が行われ、再びステップSP52に
戻る。
【0085】図15は、ジョブJB4の次に処理すべき
ジョブの決定動作(ステップSP52,SP53)につ
いて説明する図である。
【0086】図15の上段に示すように、ジョブJB4
について、そのラスタライズ処理は時刻tr2から開始
され時刻tr3に終了し、その印刷出力処理は時刻ti
2から開始され時刻ti3に終了する。図15には上述
のような条件を反映させた上で、各ジョブJB2,JB
5,JB6,JB7の印刷出力処理までの待ち時間が表
現されている。
【0087】この場合、まず、ジョブJB2は、ジョブ
JB4の印刷出力処理の終了時点である時刻ti3にお
いて直ぐに印刷出力処理を開始することが可能な状態、
すなわち、待ち時間が0(ゼロ)の状態となる。したが
って、ジョブJB2が、ジョブJB4の次にラスタライ
ズ処理および印刷出力処理を実行すべきジョブとして決
定される。そして、ステップSP54において全てのジ
ョブのスケジューリングが完了したか否かの判断が行わ
れ、再びステップSP52に戻る。
【0088】図16は、ジョブJB2の次に処理すべき
ジョブの決定動作(ステップSP52,SP53)につ
いて説明する図である。
【0089】図16の上段に示すように、ジョブJB2
について、そのラスタライズ処理は時刻tr3から開始
され時刻tr4に終了し、その印刷出力処理は時刻ti
3から開始され時刻ti4に終了する。図16には上述
のような条件を反映させた上で、各ジョブJB5,JB
6,JB7の印刷出力処理までの待ち時間が表現されて
いる。
【0090】この場合、まず、ジョブJB5とジョブJ
B6とを比較すると、印刷出力処理の開始可能時点まで
の待ち時間は、ジョブJB6の方が短いので、ジョブJ
B6が次の処理候補として仮決定される。さらに、この
ジョブJB6は、ジョブJB2の印刷出力処理の終了時
点である時刻ti4において直ぐに印刷出力処理を開始
することが可能な状態、すなわち、待ち時間が0(ゼ
ロ)の状態となる。したがって、ジョブJB6が、ジョ
ブJB2の次にラスタライズ処理および印刷出力処理を
実行すべきジョブとして決定される。そして、ステップ
SP54において全てのジョブのスケジューリングが完
了したか否かの判断が行われ、再びステップSP52に
戻る。
【0091】図17は、ジョブJB6の次に処理すべき
ジョブの決定動作(ステップSP52,SP53)につ
いて説明する図である。
【0092】図17の上段に示すように、ジョブJB6
について、そのラスタライズ処理は時刻tr4から開始
され時刻tr5に終了し、その印刷出力処理は時刻ti
4から開始され時刻ti5に終了する。図17には上述
のような条件を反映させた上で、各ジョブJB5,JB
7の印刷出力処理までの待ち時間が表現されている。
【0093】この場合、ジョブJB5とジョブJB7と
を比較すると、印刷出力処理の開始可能時点までの待ち
時間は、ジョブJB7の方が短いので、ジョブJB7
が、ジョブJB6の次にラスタライズ処理および印刷出
力処理を実行すべきジョブとして決定される。そして、
ステップSP54において全てのジョブのスケジューリ
ングが完了したか否かの判断が行われ、再びステップS
P52に戻る。
【0094】そして、残りのジョブJB5が、ジョブJ
B6の次にラスタライズ処理および印刷出力処理を実行
すべきジョブとして決定される。図11は、このような
スケジュール結果を示すものである。なお、ジョブJB
5の印刷出力処理は、ラスタライズ処理が終了するまで
開始できないため多少の待ち時間が生じているが、その
待ち時間は小さな値に抑制されている。
【0095】その後、図4のフローチャートに示すよう
に、ステップSP60において、ラスタライズ処理部2
0dは、図9に示すフローチャートにより作成されたス
ケジュールに従って、各ジョブのドキュメントデータに
基づいて印刷出力用のラスタライズデータを作成する処
理(すなわちラスタライズ処理)を行う。また、印刷出
力制御処理部20eは、このラスタライズ処理が終了し
たジョブについて、ラスタライズデータを印刷機30に
向けて転送しつつ印刷機30における印刷出力動作を制
御し、印刷機30は、受信したラスタライズデータに基
づいて印刷出力処理を行う。
【0096】以上のように、ステップSP50における
スケジューリング結果に基づいて、ステップSP60に
おいてラスタライズ処理および印刷出力処理が実行され
る。ここで、最後のジョブJB5の印刷出力処理が終了
するのは、基準時刻t0から135分経過後である。
【0097】一方、図23は、従来技術に基づいて、各
ジョブJB1〜JB7を投入順序で処理した場合の例を
表す。この場合、最後のジョブJB7の印刷出力処理が
終了するのは、ジョブJB1のラスタライズ処理の開始
時点t0から185分経過後である。
【0098】このように、この実施形態のコントローラ
20によれば、各ジョブのラスタライズ処理時間と印刷
処理時間を用いて、印刷機30における待ち時間の総和
を最小にする基準に基づいて、複数のジョブについての
効率的なスケジュールを作成することが可能である。
【0099】また、このコントローラ20によれば、印
刷装置における待ち時間の総和を最小にする基準に基づ
いてスケジュールが作成されるので、リソースの有効利
用を図ることができる。
【0100】なお、追加のジョブが受信された場合は、
追加ジョブについてのラスタライズ処理時間TRおよび
印刷処理時間TPを予測した上で、処理中のジョブを除
く全ての残りのジョブについて、上記と同様の手法を用
いて再スケジュール作成動作を行うことにより、常に最
適なスケジュールを作成することができる。
【0101】<B.第2実施形態>上記の第1実施形態
においては、スケジュールの作成にあたって、印刷機3
0における待ち時間の総和を最小にする基準を採用する
場合を例示したが、この第2実施形態においては、各ジ
ョブのラスタライズ処理および印刷処理を各指定時刻
(以下、端的に「納期」とも称する)までに終了させる
旨の基準を採用して、効率的なスケジューリング作成を
図るものについて説明する。
【0102】この第2実施形態のコントローラ20等
は、第1実施形態のコントローラ20等と同様の構成を
有しており、以下では、相違点を中心に説明する。
【0103】この第2実施形態においても、図4と同様
のスケジューリング動作を行うものとするが、ステップ
SP50のスケジュール作成工程において、納期までに
印刷出力処理を終了させる旨の基準を採用する。この点
において、第1実施形態と相違する。
【0104】この第2実施形態においては、図18の各
ジョブについてのスケジューリング作成動作について説
明する。なお、この図18に示す各ジョブは図10の各
ジョブと同一のジョブである。また、図18に示すよう
に、各ジョブJB1〜JB7について、それぞれ、納期
が設定されている。
【0105】この納期を考慮するため、まず、複数のジ
ョブJB1〜JB7のそれぞれについて、ラスタライズ
処理時間TRと印刷処理時間TPとを加えた総処理時間
(トータル時間)を算出するとともに、(納期−総処理
時間)を算出する(図18参照)。
【0106】つぎに、複数のジョブJB1〜JB7を、
(納期−総処理時間)の小さい順に並べ替える(図19
参照)。
【0107】ここにおいて、ジョブJB4については
(納期−総処理時間)が負の値を有しており、納期に間
に合わないことが明らかである。この場合、納期までに
印刷出力処理を終了することが不可能である旨の通知を
操作者に対して行うことなどが可能である。したがっ
て、この通知に応じてエラー処理を行うことや、納期の
再設定を要求することなどが可能になる。また、ここで
は、このジョブJB4はエラージョブとして扱い、処理
リストから削除するものとする。すなわち、以下の動作
においては、ジョブJB1〜JB3,JB5〜JB7の
6つのジョブについてのスケジューリングを行うものと
する。
【0108】図20および図21は、ジョブJB1〜J
B3,JB5〜JB7をこの順序で実行した場合のスケ
ジューリング結果を示すものである。このスケジューリ
ング結果は、図20においては表形式で示されており、
図21においては図案化した状態で示されている。な
お、図21においては、白抜き矢印は、各ジョブについ
てのラスタライズ処理を示しており、斜線矢印は、各ジ
ョブについての印刷出力処理を示している。また、黒太
線は各ジョブについての納期を示しており、各矢印内部
の数字は各ジョブを識別するためのID番号である。さ
らに、各時刻tは、括弧内において、時刻t0(基準時
点)からの分単位の経過時間として示されている。
【0109】まず、ジョブJB7について、各処理の開
始時刻と終了時刻とを求める。ジョブJB7はラスタラ
イズ処理は不要であるため、印刷出力処理が時刻t0か
ら開始され時刻t12に終了する。ここで、終了時刻t
12(15分)は、納期(30分)以前の時刻であるた
め、納期に間に合うことが確認できる。
【0110】つぎに、ジョブJB2について、各処理の
開始時刻と終了時刻とを求める。ジョブJB2のラスタ
ライズ処理は、時刻t0から開始され時刻t21(60
分)に終了する。その後、引き続いてジョブJB2の印
刷出力処理が、時刻t21から開始され時刻t22(7
0分)に終了する。
【0111】さらに、ジョブJB5について、各処理の
開始時刻と終了時刻とを求める。ジョブJB5のラスタ
ライズ処理は、時刻t21から開始され時刻t31(9
0分)に終了する。その後、引き続いてジョブJB5の
印刷出力処理が、時刻t31から開始され時刻t32
(70分)に終了する。
【0112】同様に、ジョブJB6,JB1,JB3の
順序で、各ジョブについてのラスタライズ処理および印
刷出力処理のそれぞれについての開始時刻と終了時刻と
を求める。
【0113】この際、印刷出力処理の終了時刻が納期よ
りも遅くなっていないか否かを確認する。JB7,JB
2,JB5,JB6,JB1については、それぞれの印
刷出力処理の終了時刻t32,t42,t52がそれぞ
れの納期以前の時刻であるため、各ジョブの処理が納期
に間に合うことが確認できる。しかしながら、ジョブJ
B3については、その印刷出力処理の終了時刻が時刻t
0から160分を経過した時点となり、納期(150
分)よりも遅くなってしまうことが判明する。
【0114】この場合は、上記のジョブJB4と同様、
エラー処理および納期の再設定要求などを行うことが考
えられる。
【0115】なお、追加ジョブが受信された場合は、追
加ジョブについてのラスタライズ処理時間TRおよび印
刷処理時間TPを予測した上で、処理中のジョブを除く
全ての残りのジョブについて、上記と同様の手法を用い
て再スケジュール作成動作を行うことにより、常に最適
なスケジュールを作成することができる。
【0116】以上のように、各ジョブに関する指定時刻
(納期)までの残り時間と各ジョブに関する総処理時間
(ラスタライズ処理時間および印刷処理時間の合計時
間)との差が小さい順に複数のジョブをソートした結果
を用いてスケジュールを作成することができる。この場
合、納期を考慮した効率的なスケジュールを作成するこ
とが可能である。また、優先順位等を付与する必要がな
いので、追加ジョブを含む複数のジョブに関するスケジ
ュールの再作成が容易である。すなわち、追加ジョブに
柔軟に対応することができる。
【0117】<C.その他>上記第2実施形態において
は、納期を考慮する基準を採用してスケジュールを作成
する場合について説明したが、納期を考慮する基準と印
刷機30における待ち時間の総和を最小にする基準とを
組みあわせた基準を採用してスケジュールを作成しても
良い。
【0118】具体的には、(納期−総処理時間)が少な
い順に各ジョブを並べ替えてスケジュールを仮作成した
後、納期に間に合わないジョブが存在する場合には、そ
のジョブを含めその手前の幾つかのジョブについて上記
の第1実施形態における基準に従って、印刷機30にお
ける待ち時間の総和を最小にするような再スケジューリ
ングを行うようにしても良い。
【0119】図22は、そのようなスケジューリング結
果の一例を表す図である。この例においては、ジョブJ
B7,JB2,JB5までは第2実施形態と同様の順序
であり、その後のジョブJB3,JB6,JB1につい
ては印刷機30における待ち時間の総和を最小にするよ
うなスケジューリングが行われている。この結果、これ
らのジョブJB1〜JB3,JB5〜JB7は、いずれ
も納期以前に印刷出力処理を終了することができる。
【0120】また、上記各実施形態においては、各ジョ
ブのドキュメントデータ内に含まれる描画命令数および
図形サイズに基づいて、ラスタライズ処理時間を予測す
る場合について説明したが、本発明はこれに限定されな
い。たとえば、各ジョブのドキュメントデータ内に含ま
れる文字数に基づいてラスタライズ処理時間を予測して
もよい。具体的には、ステップSP20(図4)におい
て各ジョブのデータ内に含まれる文字数に関する情報を
獲得しておき、ステップSP30において文字数に応じ
たラスタライズ処理時間を求め、ステップSP50にお
いてこのラスタライズ処理時間に応じたスケジュール作
成動作を行うことが可能である。
【0121】
【発明の効果】以上のように、請求項1ないし請求項9
に記載の発明によれば、複数のジョブのそれぞれのラス
タライズ処理時間および印刷処理時間を予測し、その予
測されたラスタライズ処理時間および印刷処理時間に基
づいて、複数のジョブのスケジュールが所定の基準の下
で作成されるので、効率的なスケジューリングを行うこ
とが可能である。
【0122】特に、請求項2に記載の発明によれば、所
定の基準は、印刷装置における待ち時間の総和を最小に
する基準であるので、リソースの有効利用を図ることが
できる。
【0123】また、請求項3に記載の発明によれば、所
定の基準は、各ジョブのラスタライズ処理および印刷処
理を指定時刻までに終了させる旨の基準であるので、指
定時家屋(納期)を明確に考慮してスケジューリングを
行うことができる。
【0124】さらに、請求項5に記載の発明によれば、
各ジョブのデータ内に含まれる描画命令毎の命令数に基
づいて各ジョブのラスタライズ処理時間が予測されるの
で、より正確にラスタライズ処理時間を予測することが
できる。
【0125】また、請求項6に記載の発明によれば、各
ジョブのデータ内に含まれる図形のサイズに基づいて各
ジョブのラスタライズ処理時間が予測されるので、より
正確にラスタライズ処理時間を予測することができる。
【0126】さらに、請求項7に記載の発明によれば、
各ジョブのデータ内に含まれる文字数に基づいて各ジョ
ブのラスタライズ処理時間が予測されるので、より正確
にラスタライズ処理時間を予測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である印刷システム1のシス
テム構成の概要を示す図である。
【図2】コントローラ20のハードウエア構成を表す概
念図である。
【図3】コントローラ20の機能ブロック図である。
【図4】コントローラ20における動作を示すフローチ
ャートである。
【図5】解析動作によって得られた描画命令毎の個数を
表す図である。
【図6】解析動作によって得られた各図形のサイズを表
す図である。
【図7】ストローク系オペレータの各描画命令のそれぞ
れを実行するのに要する時間を表す図である。
【図8】回転係数Diについて示す図である。
【図9】ステップSP50の詳細な動作を示すフローチ
ャートである。
【図10】受信された複数のジョブに関する各処理時間
の予測結果を示す図である。
【図11】スケジュール結果を示す図である。
【図12】スケジュールの作成動作を説明する図であ
る。
【図13】スケジュールの作成動作を説明する図であ
る。
【図14】スケジュールの作成動作を説明する図であ
る。
【図15】スケジュールの作成動作を説明する図であ
る。
【図16】スケジュールの作成動作を説明する図であ
る。
【図17】スケジュールの作成動作を説明する図であ
る。
【図18】第2実施形態に係るスケジューリング作成動
作について説明する図である。
【図19】第2実施形態に係るスケジューリング作成動
作について説明する図である。
【図20】第2実施形態に係るスケジューリング結果を
示す図である。
【図21】第2実施形態に係るスケジューリング結果を
示す図である。
【図22】変形例に係るスケジューリング結果を示す図
である。
【図23】従来技術に係るスケジューリング結果を示す
図である。
【符号の説明】
1 印刷システム 20 コントローラ(印刷制御装置) 30 印刷機(印刷装置) DB ジョブデータベース JB1〜JB7 ジョブ TP 印刷処理時間 TR ラスタライズ処理時間 TG イメージ系オペレータのラスタライズ処理時間 TS ストローク系オペレータのラスタライズ処理時間

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のジョブについてのラスタライズ処
    理および印刷処理に関するスケジューリングを行う印刷
    制御装置であって、 前記複数のジョブのそれぞれのラスタライズ処理時間を
    予測する第1予測手段と、 前記複数のジョブのそれぞれの印刷処理時間を予測する
    第2予測手段と、 前記第1予測手段によって予測された各ジョブの前記ラ
    スタライズ処理時間と前記第2予測手段によって予測さ
    れた各ジョブの前記印刷処理時間とに基づいて、前記複
    数のジョブの実行順序を規定するスケジュールを所定の
    基準の下で作成する作成手段と、を備えることを特徴と
    する印刷制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の印刷制御装置におい
    て、 前記所定の基準は、印刷装置における待ち時間の総和を
    最小にする基準であることを特徴とする印刷制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の印刷制
    御装置において、 前記所定の基準は、各ジョブのラスタライズ処理および
    印刷処理を指定時刻までに終了させる旨の基準であるこ
    とを特徴とする印刷制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の印刷制御装置におい
    て、 前記作成手段は、前記各ジョブに関する前記指定時刻ま
    での残り時間と前記各ジョブに関するラスタライズ処理
    時間および印刷処理時間の合計時間との差が小さい順に
    前記複数のジョブをソートした結果を用いて、前記スケ
    ジュールを作成することを特徴とする印刷制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の印刷制御装置において、 前記第1予測手段は、各ジョブのデータ内に含まれる描
    画命令毎の命令数に基づいて、各ジョブのラスタライズ
    処理時間を予測することを特徴とする印刷制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれかに記
    載の印刷制御装置において、 前記第1予測手段は、各ジョブのデータ内に含まれる図
    形のサイズに基づいて、各ジョブのラスタライズ処理時
    間を予測することを特徴とする印刷制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のいずれかに記
    載の印刷制御装置において、 前記第1予測手段は、各ジョブのデータ内に含まれる文
    字数に基づいて、各ジョブのラスタライズ処理時間を予
    測することを特徴とする印刷制御装置。
  8. 【請求項8】 複数のジョブについてのラスタライズ処
    理および印刷処理に関するスケジューリングを行う印刷
    制御方法であって、 a)前記複数のジョブのそれぞれのラスタライズ処理時間
    を予測するステップと、 b)前記複数のジョブのそれぞれの印刷処理時間を予測す
    るステップと、 c)前記複数のジョブのそれぞれについて前記ステップa)
    において予測された前記ラスタライズ処理時間と前記複
    数のジョブのそれぞれについて前記ステップb)において
    予測された前記印刷処理時間とに基づいて、前記複数の
    ジョブの実行順序を規定するスケジュールを作成するス
    テップと、を含むことを特徴とする印刷制御方法。
  9. 【請求項9】 コンピュータを、 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の印刷制御装
    置として機能させるためのプログラムを記録したコンピ
    ュータ読み取り可能な記録媒体。
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