JP2002182180A - 液晶装置の製造方法 - Google Patents

液晶装置の製造方法

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JP2002182180A
JP2002182180A JP2000381932A JP2000381932A JP2002182180A JP 2002182180 A JP2002182180 A JP 2002182180A JP 2000381932 A JP2000381932 A JP 2000381932A JP 2000381932 A JP2000381932 A JP 2000381932A JP 2002182180 A JP2002182180 A JP 2002182180A
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Hidehiro Ito
英博 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より効率的に液晶パネルを製造することので
きる新規の液晶装置の製造方法を提供する。 【解決手段】 大判パネル10を構成する一方の母基板
11にはX方向に伸びるスクライブ溝15xとY方向に
伸びるスクライブ溝15yを形成し、他方の母基板12
にはX方向に伸びるスクライブ溝16xを形成する。次
に、母基板11をスクライブ溝15x,15yに沿って
分割し、母基板12をスクライブ溝16xに沿って分割
することにより、一方の短冊基板131が既に分割され
た短冊パネル13’を形成する。この短冊パネル13’
に対しては他方の短冊基板132を分割するだけで、液
晶パネル14を形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶装置の製造方法
に係り、特に、大判パネルを分割して液晶パネルを形成
する場合に好適な製造技術に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、比較的小型の液晶パネルを有す
る液晶装置の製造工程においては、図9及び図10に示
す多数個取りの製造方法を用いる場合が多い。この製造
方法においては、まず、2枚の母基板11,12を図示
しないシール材によって貼り合わせて図9(a)に示す
大判パネル10を形成する。次に、この大判パネル10
の母基板11,12のそれぞれの表面上に図示X方向に
伸びるスクライブ溝16x(母基板11に同様に形成さ
れたスクライブ溝は図示せず)を形成し(1次スクライ
ブ)、これらのスクライブ溝16xに沿って折割力を加
えることによって母基板11,12をそれぞれ破断させ
(1次ブレイク)、図9(b)に示す短冊パネル13を
形成する。
【0003】この短冊パネル13を形成すると、上記母
基板11,12を破断させた部分にシール材の開口部が
露出するので、この開口部から液晶を注入し、その後、
開口部を封止材等によって閉鎖する。
【0004】次に、図9(c)に示すように、短冊パネ
ル13を構成する2枚の短冊基板のそれぞれにスクライ
ブ溝16y(片方の短冊基板に形成されたスクライブ溝
は図示せず)を形成し(2次スクライブ)、これらのス
クライブ溝16yに沿って折割力を加えることによって
2枚の短冊基板を共に破断させ(2次ブレイク)、図9
(d)に示す液晶パネル14を形成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の製造方法においては、大判パネル10を構成する2
枚の母基板11,12に対してそれぞれスクライブ加工
を施し、ブレイク加工により短冊パネル13を分割形成
した後に、さらに、個々の短冊パネル13に対して2枚
の基板のスクライブ加工及びブレイク加工を行う必要が
あり、また、このようなスクライブ加工及びブレイク加
工を完全に自動化することは困難であるため、分割加工
が煩雑であるとともに多くの人手が必要となり、液晶装
置の生産性を高める上での大きな障害となっている。
【0006】特に、大判パネル10に対するスクライブ
加工及びブレイク加工は、一つの大判パネル10が多数
の液晶パネル相当部分を包含しているためにそれほど非
効率なものではないが、分割された複数の短冊パネル1
3に対しては、複数の短冊パネル13についてそれぞ
れ、短冊パネル13内の液晶パネル相当部分の数に対応
する部位毎にスクライブ加工及びブレイク加工を施す必
要があるので、手間がかかり、生産効率を低下させる原
因となっている。
【0007】また、短冊パネル13に対するスクライブ
加工においては、スクライブ溝15yの形成を開始する
際に液晶パネル14の角部に相当する部分にカッタの衝
突による欠けが生じないようにスクライブ速度を低下さ
せた状態で加工を行う必要があるので、加工効率を高め
ることが原理的に困難であるという問題点がある。
【0008】そこで本発明は上記問題点を解決するもの
であり、その課題は、より効率的に液晶パネルを製造す
ることのできる新規の液晶装置の製造方法を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に第1発明の液晶装置の製造方法は、シール材を介して
一対の第1基板が貼り合わされてなる第1パネル体を第
1分割線に沿って分割して、一対の第2基板が貼り合わ
されてなる第2パネル体を形成する液晶装置の製造方法
であって、一方の前記第1基板を第2分割線に沿って分
割する工程と、前記第1パネル体を分割し、前記第2パ
ネル体を形成する工程とを具備することを特徴とする。
【0010】この発明によれば、一方の第1基板を第2
分割線に沿って分割してから第1パネル体の第1分割線
に沿った分割を完了させ、第2パネル体を形成するよう
にしていることにより、第2パネル体が形成された時点
で既に第2パネル体の一方の第2基板が第2分割線に沿
って分割されているので、全体として分割処理の手間を
削減することができる。例えば、第1パネル体から複数
の第2パネル体を分割形成する場合には、第2パネル体
の形成前に一方の第1基板を第2分割線に沿って分割し
ておくことにより、複数の第2パネル体毎にそれぞれ行
う分割処理を削減できるとともに、従来は複数の第2パ
ネル体に対して行われていた分割処理を第1パネルに対
して行うようにしたことにより、分割処理を一括して行
うことができるため、第1パネル体に対する分割処理の
手間の増加を抑制できる。また、第1パネル体の第1分
割線に沿った分割処理と、一方の第1基板に対する第2
分割線に沿った分割処理とを適宜の手順で行うことが可
能になるので、第1パネル体に対する分割処理の手間を
適宜統合することなどによって全体として手間を削減
し、効率的な処理を行うことができる。
【0011】第2発明の液晶装置の製造方法は、シール
材を介して一対の第1基板を貼り合わされてなる第1パ
ネル体を第1分割線に沿って分割して、一対の第2基板
が貼り合わされてなる第2パネル体を形成し、該第2パ
ネル体を第2分割線に沿って分割して第3パネル体を形
成する液晶装置の製造方法であって、一方の前記第1基
板を前記第2分割線に沿って分割する工程と、前記第1
パネル体を分割し、前記第2パネル体を形成する工程と
を具備することを特徴とする。
【0012】この発明によれば、第2パネル体を形成し
た時点で既に一方の第2基板が第2分割線に沿って分割
されているので、その後に第3パネル体を形成するため
には他方の第2基板のみを分割すれば足りるから、全体
として分割処理の手間を削減できる。
【0013】本発明において、前記第2分割線に沿って
分割されていない前記第2基板を分割することにより前
記第2パネル体を分割して前記第3パネル体を形成する
場合がある。
【0014】本発明において、一方の前記第1基板を前
記第1分割線及び前記第2分割線に沿って分割し、他方
の前記第1基板を前記第1分割線に沿って分割すること
が好ましい。この手段によれば、一方の第1基板を2つ
の分割線に沿って分割した後に、他方の第1基板を分割
して第2パネル体を形成するようにしているので、パネ
ルの反転作業を省略できるなど、分割処理の手間を削減
することができる。
【0015】本発明において、前記第2パネル体を形成
する前に、他方の前記第1基板に前記第2分割線に沿っ
て傷痕を形成することが好ましい。このようにすれば、
第2パネル体が形成された時点で、既に一方の第2基板
は分割され、他方の第2基板には傷痕が形成されている
ので、他方の第2基板に設けられた傷痕に応力を加える
ことによって直ちに他方の第2基板を分割できる。
【0016】なお、上記とは異なり、第2パネル体を形
成する前に他方の第1基板に傷痕を形成しない場合に
は、第2パネル体を構成する分割されていない第2基板
が不所望に傷痕に沿って割れてしまう可能性を低減する
ことができ、製品不良の発生を抑制できる。
【0017】本発明において、前記第1分割線又は前記
第2分割線に沿った分割工程が、基板表面上に前記第1
分割線又は前記第2分割線に沿って傷痕を形成する段階
と、前記傷痕に応力を加えて基板分割を行う段階とを有
することが好ましい。
【0018】第3発明の液晶装置の製造方法は、シール
材を介して一対の第1基板が貼り合わせられてなる第1
パネル体を第1分割線に沿って分割して、一対の第2基
板が貼り合わされてなる第2パネル体を形成する液晶装
置の製造方法であって、一方の前記第1基板に前記第2
分割線に沿って傷痕を形成する工程と、前記第1パネル
体を分割し、前記第2パネル体を形成する工程とを具備
することを特徴とする。
【0019】この発明によれば、一方の第1基板に第2
分割線に沿った傷痕を形成してから第1パネル体の第1
分割線に沿った分割を完了させ、第2パネル体を形成す
るようにしていることにより、第2パネル体を形成した
後にこの第2パネル体の一方の第2基板に第2分割線に
沿った傷痕を形成する必要がなくなるので、全体として
分割処理の手間を削減することができる。
【0020】第4発明の液晶装置の製造方法は、シール
材を介して一対の第1基板が貼り合わせられてなる第1
パネル体を第1分割線に沿って分割して、一対の第2基
板が貼り合わされてなる第2パネル体を形成し、前記第
2パネル体を第2分割線に沿って分割して第3パネル体
を形成する液晶装置の製造方法であって、一方の前記第
1基板に前記第2分割線に沿って傷痕を形成する工程
と、前記第1パネル体を分割し、前記第2パネル体を形
成する工程とを具備することを特徴とする。
【0021】この発明によれば、第2パネル体を形成し
た時点で既に一方の第2基板に第2分割線に沿った傷痕
が形成されているので、その後に第3パネル体を形成す
るためには一対の第2基板を共に分割する必要がある
が、一方の第2基板に対しては当該傷痕に応力を加える
だけで分割することができるから、全体として分割処理
の手間を削減できる。
【0022】本発明において、前記傷痕が形成された一
方の前記第2基板を、前記傷痕に応力を加えることによ
り分割する場合がある。
【0023】本発明において、前記傷痕が形成された一
方の前記第2基板を、前記傷痕に応力を加えることによ
り分割するとともに他方の前記第2基板を分割すること
により、前記第2パネル体を分割して前記第3パネル体
を形成する場合がある。
【0024】本発明において、前記第2パネル体を形成
する前に、他方の前記第1基板に前記第2分割線に沿っ
て傷痕を形成することが好ましい。このようにすれば、
第2パネル体が形成された時点で、既に一対の第2基板
にはいずれも第2分割線に沿った傷痕がそれぞれ形成さ
れていることとなるので、傷痕に応力を加えることによ
り両基板を直ちに分割することができる。
【0025】なお、上記とは異なり、第2パネル体を形
成する前に他方の第1基板に傷痕を形成しない場合に
は、第2パネル体を構成する第2基板が不所望に傷痕に
沿って割れてしまう可能性を低減することができ、製品
不良の発生を抑制できる。
【0026】本発明において、前記第1分割線と前記第
2分割線とが相互に交差する線である場合がある。ここ
で、最終的に第3パネル体を形成する場合には、第1パ
ネル体を(第1分割線の本数+1)×(第2分割線の本
数+1)個の第3パネル体に分割することができる。
【0027】本発明において、前記応力は、前記第1分
割線若しくは前記第2分割線に対する折割力を生み出す
外部応力である場合がある。この場合には、例えば、傷
痕としてスクライブ溝を形成し、ここに外部応力を加え
て基板を分割するスクライブ・ブレイク法を用いること
ができる。
【0028】本発明において、前記応力は、前記第1分
割線若しくは前記第2分割線に対する光照射によって生
ずる内部応力である場合がある。この場合には、例え
ば、レーザ光を照射することにより基板分割を行うレー
ザ割断法を用いることができる。ここで、レーザ光を上
記第1分割線又は第2分割線に沿って走査することによ
って基板分割を行うことが好ましく、また、一対の第1
基板又は第2基板の双方にレーザ光を同時に照射するこ
とにより並行して両基板に分割処理を施すことが望まし
い。
【0029】なお、上記各発明において、パネル体の分
割とは、貼り合わされた2枚の基板を共に分割すること
によって単一のより小さなパネル体を形成したり、複数
のより小さなパネル体を形成したりすることを言い、基
板の分割とは、パネル体が分割されるか否かを問わず、
単にいずれか一方の基板を分割することを意味するもの
とする。また、本発明の液晶装置の製造方法は、シール
材を介して一対の第1基板を貼り合わされてなる第1パ
ネル体を第1分割線に沿って分割して、一対の第2基板
が貼り合わされてなる第2パネル体を形成し、該第2パ
ネル体を第2分割線に沿って分割する液晶装置の製造方
法であって、一方の前記第1基板を前記第2分割線に沿
って分割する工程と、前記第1パネル体を分割し、前記
第2パネル体を形成する工程とを具備することを特徴と
する。この発明によれば、一方の第1基板を第2分割線
に沿って分割してから第1パネル体の第1分割線に沿っ
た分割を完了させ、第2パネル体を形成するようにして
いることにより、第2パネル体が形成された時点で既に
第2パネル体の一方の第2基板が第2分割線に沿って分
割されているので、全体として分割処理の手間を削減す
ることができる。また、本発明の液晶装置の製造方法
は、シール材を介して一対の第1基板が貼り合わせられ
てなる第1パネル体を第1分割線に沿って分割して、一
対の第2基板が貼り合わされてなる第2パネル体を形成
し、前記第2パネル体を第2分割線に沿って分割する液
晶装置の製造方法であって、一方の前記第1基板に前記
第2分割線に沿って傷痕を形成する工程と、前記第1パ
ネル体を分割し、前記第2パネル体を形成する工程とを
具備することを特徴とする液晶装置の製造方法。この発
明によれば、一方の第1基板に第2分割線に沿った傷痕
を形成してから第1パネル体の第1分割線に沿った分割
を完了させ、第2パネル体を形成するようにしているこ
とにより、第2パネル体を形成した後にこの第2パネル
体の一方の第2基板に第2分割線に沿った傷痕を形成す
る必要がなくなるので、全体として分割処理の手間を削
減することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して本発明
に係る液晶装置の製造方法の実施形態について詳細に説
明する。
【0031】[第1実施形態]図1は、本実施形態の主
要工程におけるパネル構造の概略斜視図(a)〜(d)
であり、図2は、本実施形態の主要工程を示す工程フロ
ーチャートである。本実施形態では、まず、図1(a)
に示すように、複数の液晶パネル相当部分を包含するサ
イズを有する母基板11,12を図示しないシール材を
介して貼り合わせてなる大判パネル10を形成する。こ
こで、図2に示すように、この大判パネル10を構成す
る母基板11,12の内面上には、透明電極部及び配線
部を含む導電体パターンと、液晶を所定方向に配向させ
るための配向膜とを含む表面構造が予め形成され、配向
膜に対してはラビング等の配向処理が施される。さら
に、一方の母基板11にはシール材が塗布若しくは印刷
され、他方の母基板12にはスペーサが散布された後、
母基板11と母基板12との貼り合わせ工程が実施され
る。
【0032】大判パネル10が形成されると、図2に示
す1次スクライブ・ブレイク工程として、図1(a)に
示すように、母基板11,12の外面上にそれぞれ図示
X方向に伸びるスクライブ溝15x,16xを形成す
る。また、母基板11の外面上に図示Y方向に伸びるス
クライブ溝15yを形成する。さらに、母基板11,1
2をスクライブ溝15x、15yに沿って分割する。こ
こで、図示X方向とY方向とはほぼ直交している。
【0033】上記の1次スクライブ・ブレイク工程にお
いては、大判パネル10の分割が完了する前に、すなわ
ち母基板11,12を共にスクライブ溝15x、16x
に沿って分割し終わる前に、スクライブ溝15yの形成
及びこのスクライブ溝15yに沿った母基板11の分割
を行うようにしている。そして、最終的に大判パネル1
0を図示X方向に伸びる分割線(すなわちスクライブ溝
15x,16xと一致する仮想線)に沿って分割するこ
とにより、短冊パネル13’を形成する。
【0034】例えば、図7に示すように、第1スクライ
ブ・ブレイク工程Aにおいては、母基板11に対するス
クライブ溝15xの形成(以下、単に「加工15Xs」
という。)とスクライブ溝15yの形成(以下、単に
「加工15Ys」という。)とを順次行った後、大判パ
ネル10を反転させて、スクライブ溝15xに沿った母
基板11の分割(以下、単に「加工15Xb」とい
う。)、スクライブ溝15yに沿った母基板11の分割
(以下、単に「加工15Yb」という。)を行う。最後
に、母基板12に対するスクライブ溝16xの形成(以
下、単に「加工16Xs」という。)、スクライブ溝1
6xに沿った母基板12の分割(以下、単に「加工16
Xb」という。)を順次行い、複数の短冊パネル13’
を形成する。
【0035】この1次スクライブ・ブレイク工程Aにお
いては、加工15Xsは加工15Xbより前に行われな
ければならず、加工15Ysは加工15Ybより前に行
われなければならず、加工16Xsは加工16Xbより
前に行われなければならない。これは、スクライブ溝を
利用して基板分割を実施する限り当然のことである。ま
た、加工15Ybは、加工15Xbと加工16Xbのい
ずれか後に行われるものよりも前に行われなければなら
ない。以上の条件を満たす限り、本実施形態の1次スク
ライブ・ブレイク工程は、どのような加工手順で行って
も構わない。
【0036】上記のようにして図1(b)に示すように
短冊パネル13’が形成される。この短冊パネル13’
は、シール材によって短冊基板131,132が貼り合
わされたものであり、一方の短冊基板131は、上記1
次スクライブ・ブレイク工程において行われたスクライ
ブ溝15yに沿った基板分割によって、既に複数(図示
例では4つ)の基板141,142に分割された状態と
なっている。ここで、基板141は基板142よりも広
い面積を有している。
【0037】次に、上記の短冊パネル13’に対して液
晶の注入及び封止を行う。上記の1次スクライブ・ブレ
イク工程によって短冊パネル13’が形成されると、そ
の分割処理で形成された端面部にシール材の開口部が露
出する。この開口部に対して、例えば周囲を減圧してか
ら開口部を液晶で塞いだ状態とし周囲圧力を大気圧に戻
すなどの方法により、パネル内と外部との間に内外圧力
差を形成し、この内外圧力差を利用して液晶をシール材
の内側に注入する。しかる後に、シール材の開口部を紫
外線硬化樹脂等の封止材によって封鎖する。
【0038】その後、図2に示す2次スクライブ・ブレ
イク工程が実施される。図7に示すように、この2次ス
クライブ・ブレイク工程Bにおいては、図1(c)に示
す短冊パネル13’の短冊基板132の外面上に図示Y
方向に伸びる複数のスクライブ溝16yを形成し(以
下、単に「加工16Ys」という。)、これらのスクラ
イブ溝16yに沿って短冊基板132を分割する(以
下、単に「加工16Yb」という。)ことによって、図
1(d)に示す液晶パネル14が複数形成される。この
液晶パネル14は、一方の基板141と他方の基板14
2とが図示しないシール材によって貼り合わせられた構
造となっている。基板141は、基板142の外縁より
も周囲に張り出した基板張出部を備えている。
【0039】図11及び図12は、上述のようにして形
成された液晶パネル14の概略構造を示すものである。
液晶パネル14は、基板141と142とがシール材1
43によって貼り合わせられ、シール材143の内側で
あって基板141,142の間に液晶144が封入され
ている。ここで、液晶注入口143aは封止材145に
よって封鎖されている。
【0040】基板141の内面上には透明電極146及
び配向膜147が形成され、透明電極146はシール材
143の外側へ出て基板張出部141a上に引き出され
た配線となっている。また、基板142の内面上には透
明電極148及び配向膜149が形成され、透明電極1
48は図示しない上下導通部(例えば異方性導電体とし
て形成されたシール材143の一部によって構成され
る。)を介して基板張出部141a上の配線に接続され
ている。
【0041】基板張出部141aの表面上には、液晶駆
動回路を構成した半導体チップ150が実装される。半
導体チップ150は、上記の透明電極146,148に
導通した基板張出部141a上の配線と、基板張出部1
41aの端部に形成された入力端子151とに共に導電
接続された状態となっている。ここで、液晶装置の構造
に応じて、フレキシブル配線基板を入力端子151に導
電接続したり、基板張出部141aの表面をシリコーン
樹脂等の封止剤によって封止したりするなどの処理が行
われる。
【0042】上記実施形態において行われるスクライブ
加工は、図3に示すスクライブ装置20を用いて行うこ
とができる。このスクライブ装置20は、回転可能に構
成された基台21と、基台21の上方に配置された直動
機構22と、直動機構22によって図示左右に移動可能
に構成されたスクライブヘッド23とを備えている。ス
クライブヘッド23には回転自在に取り付けられた回転
刃状のスクライブカッタ25が設けられている。このス
クライブカッタ25は、その最下位置が所定高さに制限
されているとともに、下方へ向けて常時所定の圧力が加
えられた状態となっている。
【0043】上記の1次スクライブ・ブレイク工程にお
いて、大判パネル10は上記基台21の上に載置され、
真空吸着等の適宜の方法で固定される。そして、上記直
動機構22によってスクライブヘッド23は例えば図示
左端から図示右側へ移動を開始し、スクライブカッタ2
5が基台21上の大判パネル10上に乗り上げ、大判パ
ネル10の上側にある母基板の外面上にスクライブ溝を
形成しながら図示右端まで移動していく。
【0044】図4は、上記スクライブ時の状態を拡大し
て示すものである。スクライブカッタ25には、スクラ
イブヘッド23内の機械的構造によって押し込み量Da
及び押し込み圧Faが付与されている。すなわち、スク
ライブカッタ25の刃先25aの最下位置は、基台21
上に固定された大判パネル10の上側の基板上面位置よ
りも押し込み量Daだけ下方の位置まで降下可能に構成
され、また、スクライブカッタ25は、常時下方へ押し
込み圧Faで押し下げられている。したがって、スクラ
イブカッタ25は最下位置が大判パネル10の基板上面
よりも押し込み量Daだけ下がった状態で大判パネル1
0の角部に衝突し、そのまま大判パネル10の基板上面
上に乗り上げ、刃先25aによって大判パネル10の上
面にスクライブ溝15x,15y,16xを形成しなが
ら移動していく。上記押し込み量Daは、スクライブ加
工時においてスクライブカッタ25が大判パネルの湾曲
等の原因によりその基板上面から離れることを防止する
ためのマージンであり、上記押し込み圧Faは、スクラ
イブカッタ25の刃先25aにより大判パネル10の基
板表面に既定の溝深さDsを有するスクライブ溝15
x,15y,16xを形成するための加工圧である。
【0045】なお、上記2次スクライブ・ブレイク工程
においても、上記のスクライブ装置20を用いて短冊パ
ネル13’に対して同様にスクライブ溝16yを形成す
る。
【0046】図5には、上記の実施形態に用いることの
できるブレイク加工の方法の例を示すものである。この
方法においては、例えば、母基板11が弾性板18側に
配置された姿勢で大判パネル10を弾性板18上に設置
し、スクライブ溝15xの反対側に位置する母基板12
の外面部位に加圧材19を押し当てる。ここで、加圧材
19は、スクライブ溝15xの延長方向に伸びた延長形
状を備えている。このようにすると、加圧材19の押し
当てによって母基板12及びシール材17を介して母基
板11に応力が加わり、母基板11のスクライブ溝15
xの形成部位が弾性板18に押し付けられるために弾性
板18が撓み、その結果、スクライブ溝15xを中心に
して母基板11に折割力が及ぼされ、母基板11はスク
ライブ溝15xの位置で破断され、分割される。
【0047】次に、図5(b)に示すように、弾性板1
8上で加圧材19の姿勢を垂直軸回りに90度回転さ
せ、スクライブ溝15yの延長方向と平行な姿勢とした
加圧材19をスクライブ溝15yの反対側に位置する母
基板12の外面部位に押し当てる。すると、上記と同様
に母基板11はスクライブ溝15yに沿って分割され
る。このようにすると、母基板11はスクライブ溝15
x,15yに沿って縦横に碁盤目状に分割されたことに
なるが、分割された部分はシール材17を介してそれぞ
れもう一方の母基板12に貼り合わされているので、相
互にばらばらに離反することはない。
【0048】次に、図5(c)に示すように、母基板1
2が弾性板18側になるようにして大判パネル10を弾
性板18上に設置し、スクライブ溝16xの反対側に位
置する母基板11の外面部位を、スクライブ溝16xと
平行な姿勢の加圧材19によって押圧し、母基板12を
スクライブ溝16xに沿って分割する。これによって、
大判パネル10はスクライブ溝15x,16xに沿った
端面を有する上記の短冊パネル13となる。この短冊パ
ネル13においては、図1(c)に示すように短冊基板
131が上記スクライブ溝15yに沿った分割により複
数の基板141,142に分かれているが、これらの基
板141,142はそれぞれシール材17を介してもう
一方の分割されていない短冊基板132に貼り合わされ
ているため、ばらばらに離反することはない。
【0049】上記のブレイク方法は、機械的な外部応力
を与えることによってスクライブ溝を中心とした折割力
を生じさせるいわゆるスクライブ・ブレイク法である。
この種のブレイク方法としては、上記のようにスクライ
ブ溝の反対側から外部応力を加える方法に限らず、スク
ライブ溝の形成されている基板のみにスクライブ溝を中
心とした折割力を直接に加える方法であってもよい。
【0050】次に、上記のブレイク方法とは異なる別の
ブレイク方法について、図6を参照して説明する。この
ブレイク方法は、図6に示すレーザ割断装置30を用い
るものである。このレーザ割断装置30は、一対のレー
ザ発振器31,32と、このレーザ発振器31,32か
ら放出されるレーザ光を加工対象に導き、集光するため
の照射光学系33,34と、加工対象を保持するための
保持板35と、保持板35を支持する支持体36と、支
持体36を駆動して加工対象の位置及び姿勢を調整する
ための駆動機構37と、上記レーザ発振器31,32、
照射光学系33,34、及び、駆動機構37を制御する
ための制御部38とを備えている。
【0051】レーザ発振器31,32としては、CO
レーザ等の気体レーザ、YAGレーザ等の固体レーザ、
或いは、半導体レーザその他の各種レーザ発振器を用い
ることができるが、加工対象の光吸収特性を勘案して、
加工対象が有効に吸収しうる帯域の発振波長を備えたも
のを選定する必要がある。例えば、液晶パネルの基板材
料として一般的に用いられるソーダガラス、ホウ珪酸ガ
ラス、石英ガラス等のガラス材料(シリカガラス)を加
工対象とする場合には、COレーザを用いることがで
きる。このレーザ発振器31,32は、その発振出力
(光パワー)を外部から制御できるように構成されてい
る。
【0052】照射光学系33,34としては、通常、図
示の反射ミラー及び集光レンズを備えたものがあるが、
導光経路や照射スポット径に応じて適宜の光学的構成を
設計することができる。この照射光学系33,34は、
その導光経路及び照射スポット径(集光特性)を外部か
ら制御できるようになっている。
【0053】保持板35は、大判パネル10を載置可能
(好ましくは固定可能)に構成されている。保持板35
は、大判パネル10を載置又は固定する面とは反対側か
ら(図示下方から)光を照射できるように、例えば、上
記スクライブ溝に沿ってスリット状に形成された光学窓
35aを備えている。この光学窓35aは開口部であっ
ても、或いは、レーザ光を透過可能な素材で構成されて
いてもよい。保持板35は加工対象の大きさ、スクライ
ブ溝の位置や方向によって取付姿勢を変えることができ
るように構成されていることが好ましい。また、異なる
形状の保持板を交換することができるように支持体36
に取り付けられていることが好ましい。
【0054】支持体36は、保持板35に接続されてい
るとともに、駆動機構37によって水平方向及び垂直方
向に移動可能に構成されている。支持体36を駆動する
駆動機構37は、支持体36を水平方向及び垂直方向に
移動できるように構成されている。
【0055】制御部38は、上記レーザ発振器31,3
2の発振出力、照射光学系33,34の導光経路及び集
光特性、並びに、駆動機構37の駆動の有無及び位置を
それぞれ調整可能に構成されている。また、レーザ発振
器31,32が発振波長を切り換え可能に構成されてい
る場合には、制御部38は発振波長の切り換えも可能に
構成されていることが好ましい。さらに、レーザ光の照
射スポットをパネル上で走査する場合、パネルの所定部
位における照射エネルギー量(密度)はレーザ出力に比
例し、照射スポットの走査速度に反比例する。一方、基
板の割断作用はレーザ光の照射エネルギー量(密度)に
正の相関を有するので、割断作用を良好な状態に維持す
るために、レーザ出力と照射スポットの走査速度とを制
御部38にて制御し、照射エネルギー量(密度)が所定
範囲内に収まるようにすることが好ましい。
【0056】本実施形態においては、上記のレーザ割断
装置30を用いることにより、大判パネル10の表裏の
第1母基板11と第2母基板12とを、それぞれに形成
されたスクライブ溝15x,16xに沿って同時に破断
させることができる。このようにスクライブ線15x,
16xが形成されている場合には、レーザ光を照射する
ことによって基板の照射領域が加熱され、膨張すること
によって一時的に圧縮応力が生ずるが、その後、照射領
域の温度が低下するとともに基板素材が収縮し、スクラ
イブ線の両側へ基板素材を引き離そうとする引張応力が
生ずることにより、スクライブ線に沿って基板が割断さ
れる。したがって、レーザ光をスクライブ線に沿って走
査していくことにより、レーザ光の照射スポットが通過
した後の部位に引張応力が生じるので、レーザ光照射に
やや遅れてスクライブ溝に沿った破断が進行していく。
【0057】ここで、上記引張応力の発生を助長するた
めに、レーザ光の照射スポットよりもやや走査方向後方
位置に気流の吹き付けなどで冷却を行うことも可能であ
る。
【0058】図6に示すレーザ割断装置30を用いて大
判パネル10に対する分割処理を行う場合には、上記レ
ーザ発振器31,32の片方のみを用いて母基板11の
スクライブ溝15yに沿って先にレーザ割断を行ってお
き、その後、母基板11のスクライブ溝15xと、母基
板12のスクライブ溝16xとに対して上述のように同
時にレーザ割断を施すことが効率的に分割処理を行う上
で好ましい。しかしながら、一度に一つのスクライブ溝
だけに沿ってレーザ光を照射し、一方の基板だけを分割
していくことも可能である。
【0059】大判パネル10を構成する表裏の母基板1
1,12に対して同時にレーザ割断を実施することによ
り、母基板11と12とがほぼ同条件でレーザ照射を受
けることになるため、レーザ光の照射によって生ずる基
板素材の温度上昇及び温度降下に伴うパネル歪の発生を
低減することができるとともに、一方の基板の破断作用
がシール材を介して他方の基板によって妨げられること
もなくなるので、より良好な破断面を得ることができ、
パネル強度を高めることができる。
【0060】上記のレーザ割断法は、上記実施形態のよ
うに基板表面に全面的にスクライブ溝が形成されていな
くても、分割予定線上の基板端部に限定的に形成された
傷痕、例えば切り欠き(クラック)、が存在するだけ
で、この傷痕をレーザ光の照射開始位置として他方の基
板端部に向けてレーザ光を走査していくことにより、基
板分割を行うことが可能である。この傷痕は、例えば、
上記スクライブ溝と全く同様の溝を限定的に形成したも
のであってもよい。したがって、上記実施形態におい
て、スクライブ溝15xと15yのうち、先に分割を行
う分割線の方向に伸びるスクライブ溝の代わりに、母基
板11の一方の端部にのみ設けた傷痕を形成してもよ
い。また、スクライブ溝15xと15yのうち、後に分
割を行う分割線の方向に伸びるスクライブ溝の代わり
に、母基板の一方の端部と、先に分割を行う分割線と後
に分割を行う分割線との交点位置とに設けた複数の傷痕
を形成してもよい。さらに、スクライブ溝16xの代わ
りに母基板12の一方の端部にのみ設けた傷痕を形成し
てもよい。
【0061】なお、上記の図5及び図6に示すブレイク
方法は、上記の2次スクライブ・ブレイク工程において
も同様に用いることができる。
【0062】以上説明した上記実施形態においては、大
判パネル10の一方の母基板11をY方向に伸びる分割
線に沿って分割しておき、その後に、大判パネル10の
X方向に伸びる分割線に沿った分割が完了するようにし
ていることにより、短冊パネル13’が形成されたとき
には既に一方の短冊基板131がY方向に伸びる分割線
に沿って分割されているので、短冊基板13’に対して
は他方の短冊基板132のみを分割するだけで液晶パネ
ル14を形成することができる。
【0063】したがって、複数の短冊パネル13’に分
割された後の各短冊パネル13’毎に行う分割加工をそ
れぞれ削減することができるので、全体として効率的に
製造を行うことができる。また、図5に示す上記のスク
ライブ・ブレイク法によって基板分割を行う場合には、
スクライブ加工とブレイク加工とを1回ずつ削減できる
と同時に、短冊パネル13’に対するパネル反転加工の
回数を2回から1回に減らすことができるため、さらに
作業効率を向上させることができる。
【0064】なお、上記実施形態の第1スクライブ・ブ
レイク工程においては、短冊パネル13’が形成された
時点で一方の短冊基板131が既に分割されている一
方、他方の短冊基板132にはスクライブ溝も形成され
ていない。したがって、短冊パネル13’が不所望に割
れてしまう恐れは少ない。これに対して、大判パネル1
0の分割を完了させる前に、母基板12に対してY方向
に伸びるスクライブ溝16yを形成しておいてもよい。
このようにすれば、短冊パネルが工程途中で不所望にス
クライブ溝16yに沿って割れてしまう確率は多少増加
するものの、短冊パネルが形成された時点で既に母基板
12にはスクライブ溝16yが形成されているので、ス
クライブ加工を行うことなく直ちにブレイク加工を行う
ことができる。また、このブレイク加工のみで直ちに液
晶パネル14が形成される。
【0065】[第2実施形態]次に、図8を参照して本
発明に係る液晶装置の製造方法の第2実施形態について
説明する。この実施形態は、第1実施形態と同様のスク
ライブ加工及びブレイク加工を行って、同じ大判パネル
10から短冊パネル13”を経て同じ液晶パネル14を
形成する方法である。したがって、各パネルの構造、加
工方法、加工装置等の説明は省略し、同一のものには同
一符号を付して工程手順のみを説明する。
【0066】本実施形態では、図8に示す第1スクライ
ブ・ブレイク工程Aにおいて、上記と同様のY方向に伸
びるスクライブ溝15yの形成、すなわち加工15Y
s、を行うが、このスクライブ溝15yに沿った母基板
11の分割加工、すなわち加工15Yb、を行わず、こ
の加工15Ybを第2スクライブ・ブレイク工程Bにお
いて行う。そして、本実施形態では、第1スクライブ・
ブレイク工程Aにおいて、大判パネル10の分割が完了
して短冊パネル13”が形成される前に、加工15Ys
が行われている必要がある。
【0067】例えば、図8に示すように、第1スクライ
ブ・ブレイク工程Aにおいては、まず、大判パネル10
を構成する一方の母基板11にスクライブ溝15xを形
成する加工15Xsを実施し、次に、母基板11にスク
ライブ溝15yを形成する加工15Ysを実施し、次
に、スクライブ溝15xに沿って分割を行う加工15X
bを実施する。その後、他方の母基板12にスクライブ
溝16xを形成する加工16Ysを実施し、最後に、ス
クライブ溝16xに沿って母基板12を分割する加工1
6Xbを実施する。
【0068】上記第1スクライブ・ブレイク工程Aによ
って短冊パネル13”が形成される。この短冊パネル1
3”においては、一方の短冊基板の表面上に上記スクラ
イブ溝15y(の一部)が既に形成されており、他方の
短冊基板にはスクライブ溝は何も形成されていない。
【0069】次に、第2スクライブ・ブレイク工程Bに
おいては、まず、短冊パネル13”の一方の短冊基板の
表面上に既に形成されている上記スクライブ溝15y
(の一部)に沿って母基板11を分割する加工15Yb
を実施し、次に、母基板12にスクライブ溝16yを形
成する加工16Ysを実施し、最後に、スクライブ溝1
6yに沿って母基板12を分割する加工16Ybを実施
する。
【0070】この実施形態においては、第1スクライブ
・ブレイク工程において、大判パネル10の一方の母基
板11にスクライブ溝15yを形成してから大判パネル
10の分割を完了させて短冊パネル13”を分割形成し
ているので、第2スクライブ・ブレイク工程において
は、短冊パネル13”の一方の短冊基板にはスクライブ
溝が既に形成されており、当該短冊基板にはスクライブ
加工を施す必要がないため、複数の短冊パネル13”に
対してそれぞれ加工を行わなければならない第2スクラ
イブ・ブレイク工程で、各短冊パネル13”毎に一方の
短冊基板に対するスクライブ加工をそれぞれ省略するこ
とができ、その結果、全体として製造工程の作業の手間
を低減することができる。
【0071】また、外部応力を加える図5に示すスクラ
イブ・ブレイク法を用いる場合には、第2スクライブ・
ブレイク工程において短冊パネル13”の反転作業を2
回から1回に減らすことができるため、さらに作業効率
を向上させることができる。
【0072】なお、上記実施形態の第1スクライブ・ブ
レイク工程においては、短冊パネル13”が形成された
時点で一方の短冊基板に既にスクライブ溝が形成されて
いる一方、他方の短冊基板にはスクライブ溝が形成され
ていない。したがって、短冊パネル13”の一方の短冊
基板がスクライブ溝に沿って不所望に割れてしまう恐れ
は少ない。このような不所望の基板割れは、スクライブ
溝に正確に沿った割れにならない場合が多く、製品不良
となる可能性が高くなる。これに対して、大判パネル1
0の分割を完了させる前に、母基板12に対してもY方
向に伸びるスクライブ溝16yを形成しておいてもよ
い。このようにすれば、短冊パネルが工程途中で不所望
にスクライブ溝16yに沿って割れてしまう確率は多少
増加するものの、短冊パネルが形成された時点で既に母
基板12にはスクライブ溝16yが形成されているの
で、短冊パネルを構成する一対の短冊基板のいずれに対
してもスクライブ加工を行うことなく直ちにブレイク加
工を行うことができる。
【0073】本発明の液晶装置の製造方法は、上述の図
示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸
脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論
である。
【0074】例えば、上記各実施形態では、いずれも大
判パネル10から短冊パネルを分割形成した後に、さら
に短冊パネルから液晶パネルを分割形成しているが、本
発明はこのような製造工程に限らず、例えば、大判パネ
ル10から直接に液晶パネル相当のパネル体に分割した
後に、当該パネル体の少なくとも一方の基板の一部を基
板分割加工により除去して最終的な液晶パネルを構成す
る場合、或いは、短冊パネルから出発してこれを分割し
て液晶パネルを形成し、その後、この液晶パネルの片方
の基板の一部を除去する場合などにも同様に適用できる
ものである。
【0075】また、上記各実施形態では、大判パネル1
0をX方向に伸びる分割線に沿って分割して短冊パネル
を形成し、この短冊パネルをY方向に伸びる分割線に沿
って分割して液晶パネル14を形成するようにしている
が、本発明はこのような分割方向の組合わせに限定され
るものではなく、例えば、大判パネル10の分割方向と
短冊パネルの分割方向とが直交していなくてもよく、特
に、大判パネル10の分割方向と短冊パネルの分割方向
とが平行であっても構わない。
【0076】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
第1パネル体を分割して第2パネル体を形成する製造工
程において、第2パネル体に対する加工処理を削減する
ことができるため、全体として生産効率を向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶装置の製造方法の第1実施形
態における主要工程のパネル外観を示す概略斜視図
(a)〜(d)である。
【図2】第1実施形態の主要工程を示す概略工程図であ
る。
【図3】各実施形態に用いることのできるスクライブ装
置の概略構成図である。
【図4】図3に示すスクライブ装置を用いたスクライブ
加工の様子を示す拡大説明図である。
【図5】各実施形態に用いることのできる外部応力を用
いるスクライブ・ブレイク法を説明する説明図(a)〜
(c)である。
【図6】各実施形態に用いることのできるレーザ割断装
置の概略構成図である。
【図7】第1実施形態における分割工程の詳細な手順を
示す工程図である。
【図8】本発明に係る液晶装置の製造方法の第2実施形
態における分割工程の詳細な手順を示す工程図である。
【図9】従来の液晶装置の製造方法の主要工程における
パネル外観を示す概略斜視図(a)〜(d)である。
【図10】従来の液晶装置の製造方法の主要工程を示す
概略工程図である。
【図11】液晶パネルの構造を示す平面図である。
【図12】液晶パネルの構造を示す概略断面図である。
【符号の説明】
10 大判パネル 11,12 母基板 13’,13” 短冊パネル 131,132 短冊基板 14 液晶パネル 141,142 基板 15x,15y,16x,16y スクライブ溝 17 シール材 18 弾性板 19 加圧材 20 スクライブ装置 30 レーザ割断装置

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シール材を介して一対の第1基板が貼り
    合わされてなる第1パネル体を第1分割線に沿って分割
    して、一対の第2基板が貼り合わされてなる第2パネル
    体を形成する液晶装置の製造方法であって、 一方の前記第1基板を第2分割線に沿って分割する工程
    と、 前記第1パネル体を分割し、前記第2パネル体を形成す
    る工程とを具備することを特徴とする液晶装置の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 シール材を介して一対の第1基板を貼り
    合わされてなる第1パネル体を第1分割線に沿って分割
    して、一対の第2基板が貼り合わされてなる第2パネル
    体を形成し、該第2パネル体を第2分割線に沿って分割
    して第3パネル体を形成する液晶装置の製造方法であっ
    て、 一方の前記第1基板を前記第2分割線に沿って分割する
    工程と、 前記第1パネル体を分割し、前記第2パネル体を形成す
    る工程とを具備することを特徴とする液晶装置の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記第2分割線に沿って分割されていな
    い前記第2基板を分割することにより前記第2パネル体
    を分割して前記第3パネル体を形成することを特徴とす
    る請求項2に記載の液晶装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 一方の前記第1基板を前記第1分割線及
    び前記第2分割線に沿って分割し、他方の前記第1基板
    を前記第1分割線に沿って分割することを特徴とする請
    求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の液晶装置の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第2パネル体を形成する前に、他方
    の前記第1基板に前記第2分割線に沿って傷痕を形成す
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1
    項に記載の液晶装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1分割線又は前記第2分割線に沿
    った分割工程が、基板表面上に前記第1分割線又は前記
    第2分割線に沿って傷痕を形成する段階と、前記傷痕に
    応力を加えて基板分割を行う段階とを有することを特徴
    とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の液
    晶装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 シール材を介して一対の第1基板が貼り
    合わせられてなる第1パネル体を第1分割線に沿って分
    割して、一対の第2基板が貼り合わされてなる第2パネ
    ル体を形成する液晶装置の製造方法であって、 一方の前記第1基板に前記第2分割線に沿って傷痕を形
    成する工程と、 前記第1パネル体を分割し、前記第2パネル体を形成す
    る工程とを具備することを特徴とする液晶装置の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 シール材を介して一対の第1基板が貼り
    合わせられてなる第1パネル体を第1分割線に沿って分
    割して、一対の第2基板が貼り合わされてなる第2パネ
    ル体を形成し、前記第2パネル体を第2分割線に沿って
    分割して第3パネル体を形成する液晶装置の製造方法で
    あって、 一方の前記第1基板に前記第2分割線に沿って傷痕を形
    成する工程と、 前記第1パネル体を分割し、前記第2パネル体を形成す
    る工程とを具備することを特徴とする液晶装置の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 前記傷痕が形成された一方の前記第2基
    板を、前記傷痕に応力を加えることにより分割すること
    を特徴とする請求項7又は請求項8に記載の液晶装置の
    製造方法。
  10. 【請求項10】 前記傷痕が形成された一方の前記第2
    基板を、前記傷痕に応力を加えることにより分割すると
    ともに他方の前記第2基板を分割することにより、前記
    第2パネル体を分割して前記第3パネル体を形成するこ
    とを特徴とする請求項8に記載の液晶装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記第2パネル体を形成する前に、他
    方の前記第1基板に前記第2分割線に沿って傷痕を形成
    することを特徴とする請求項7乃至請求項10のいずれ
    か1項に記載の液晶装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記第1分割線と前記第2分割線とが
    相互に交差する線であることを特徴とする請求項1乃至
    請求項11のいずれか1項に記載の液晶装置の製造方
    法。
  13. 【請求項13】 前記応力は、前記第1分割線若しくは
    前記第2分割線に対する折割力を生み出す外部応力であ
    ることを特徴とする請求項6、請求項9又は請求項10
    に記載の液晶装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記応力は、前記第1分割線若しくは
    前記第2分割線に対する光照射によって生ずる内部応力
    であることを特徴とする請求項6、請求項9又は請求項
    10に記載の液晶装置の製造方法。
  15. 【請求項15】 シール材を介して一対の第1基板を貼
    り合わされてなる第1パネル体を第1分割線に沿って分
    割して、一対の第2基板が貼り合わされてなる第2パネ
    ル体を形成し、該第2パネル体を第2分割線に沿って分
    割する液晶装置の製造方法であって、 一方の前記第1基板を前記第2分割線に沿って分割する
    工程と、 前記第1パネル体を分割し、前記第2パネル体を形成す
    る工程とを具備することを特徴とする液晶装置の製造方
    法。
  16. 【請求項16】 シール材を介して一対の第1基板が貼
    り合わせられてなる第1パネル体を第1分割線に沿って
    分割して、一対の第2基板が貼り合わされてなる第2パ
    ネル体を形成し、前記第2パネル体を第2分割線に沿っ
    て分割する液晶装置の製造方法であって、 一方の前記第1基板に前記第2分割線に沿って傷痕を形
    成する工程と、 前記第1パネル体を分割し、前記第2パネル体を形成す
    る工程とを具備することを特徴とする液晶装置の製造方
    法。
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KR100971449B1 (ko) 2009-06-08 2010-07-22 엔티씨글라스텍 주식회사 전자기기용 윈도우 글라스의 제조방법
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