JP2002181606A - ガスメータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 流量センサ等の異常によるガスの積算表示異
常を早期に検出することができるガスメータを提供す
る。 【解決手段】 ガス流路を流れるガスの流量を計測する
主センサ１と、この主センサにより計測されたガスの流
量に基づいてガス使用量の第１積算値を算出する第１ガ
ス使用量積算部２と、第１ガス使用量積算部で積算され
た第１積算値を表示する積算表示部５と、ガス流路を流
れるガスの流量を計測する副センサ１１と、この副セン
サにより計測されたガスの流量に基づいてガス使用量の
第２積算値を算出する第２ガス使用量積算部１２と、第
１積算値と第２積算値との差が予め定められた設定値以
上かどうかを判定する警告判定部２２と、前記差が設定
値以上である場合に積算表示が異常であることを示す積
算表示異常警告を発する警告部２３とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ガス流量を計測す
る流量センサに異常が発生し、該流量センサの異常によ
るガス流量の積算表示異常を早期に検出することができ
るガスメータに関する。

【０００２】

【従来の技術】膜式ガスメータは、のう膜の往復動作回
数によりガスの流量を計測するものであり、図７に、従
来の膜式ガスメータの内の機械式積算ガスメータの連動
・指示機構説明図を示す。図８に、膜式ガスメータの内
の機械式積算ガスメータの要部構造図を示す。

【０００３】この機械式積算ガスメータの動作を図７及
び図８を参照しながら説明する。まず、のう膜（計量
膜）１０１によって仕切られた各部屋に対するガスの供
給排気が行われると、のう膜１０１は、ガスの供給及び
排気によって往復移動する。のう膜１０１の往復運動
は、のう翼１０２及び翼軸１０３を介してリンク機構１
０４に伝達され、このリンク機構１０４により中央軸１
０５の回転運動に変換される。

【０００４】次に、中央軸１０５の回転運動は、ギア１
０９を介して機械式積算表示を行う積算カウンタ１１０
に伝達され、この積算カウンタ１１０によりガス積算値
が表示される。

【０００５】また、中央軸１０５に取り付けられた円板
上にはＮ極及びＳ極が着磁されたマグネット１０６が取
り付けられ 、このマグネット１０６は、中央軸１０５
の回転によって回転することになる。これによって、リ
ードスイッチ１０７がオン／オフを繰り返し、ガスの使
用量に応じたパルスが生成される。なお、マグネット１
０６及びリードスイッチ１０７により流量センサ１０８
を構成している。そして、該パルスが積算部１２０に送
られ、積算部１２０が流量センサ１０８からのパルスを
積算し、通信部１３０が積算部１２０で積算されたパル
スをガス検針を行う外部の監視センタに送信している。

【０００６】一方、膜式ガスメータの内の液晶式積算ガ
スメータにあっては、図８に示すような積算カウンタ１
１０を設けず、この積算カウンタ１１０の代わりに、図
９に示すように、液晶表示素子からなる積算表示部１４
０を設けている。そして、流量センサ１０８からのパル
スを積算部１２０で積算し、積算部１２０で積算された
パルスをガス積算値として積算表示部１４０に表示して
いる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
膜式ガスメータに設けられた流量センサ１０８に異常が
発生した場合、図７及び図８に示すような従来の機械式
積算表示にあっては、流量センサ１０８の異常により、
通信によるガス検針の積算値が異常となる。この場合、
ギア１０９の伝達による積算カウンタ１１０の機械式積
算表示には、流量センサ１０８の異常による影響はな
い。このため、ガス検針の積算値と積算カウンタ１１０
の積算値とを相互に確認すれば、積算表示の異常の有無
を確認することができる。あるいは、異常があった場合
でも、積算カウンタ１１０の機械式積算表示を見れば、
正確な積算値がわかった。

【０００８】一方、図９に示すような従来の液晶式積算
表示にあっては、積算カウンタ１１０を設けておらず、
全てが流量センサ１０８による積算表示であるため、相
互に確認ができないばかりでなく、流量センサ１０８に
異常が発生した場合に、正確な積算値がわからなくな
る。

【０００９】本発明は、このような問題を解消するため
になされたものであり、その目的は、流量センサ等の異
常によるガスの積算表示異常を早期に検出することがで
きるガスメータを提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１の発明のガスメータは、ガス流路を流れる
ガスの流量を計測する第１ガス流量計測手段と、この第
１ガス流量計測手段により計測されたガスの流量に基づ
いてガス使用量の第１積算値を算出する第１ガス使用量
積算手段と、この第１ガス使用量積算手段で積算された
第１積算値を表示する表示手段と、前記ガス流路を流れ
るガスの流量を計測する第２ガス流量計測手段と、この
第２ガス流量計測手段により計測されたガスの流量に基
づいてガス使用量の第２積算値を算出する第２ガス使用
量積算手段と、前記第１積算値と前記第２積算値との差
が予め定められた設定値以上かどうかを判定する警告判
定手段と、前記差が設定値以上である場合に積算表示が
異常であることを示す積算表示異常警告を発する警告手
段とを備えたことを特徴とする。

【００１１】請求項１の発明のガスメータによれば、第
１ガス使用量積算手段は、第１ガス流量計測手段により
計測されたガスの流量に基づいてガス使用量の第１積算
値を算出し、積算された第１積算値は、表示手段に表示
される。また、第２ガス使用量積算手段は、第２ガス流
量計測手段により計測されたガスの流量に基づいてガス
使用量の第２積算値を算出し、警告判定手段は、第１積
算値と第２積算値との差が予め定められた設定値以上か
どうかを判定し、差が設定値以上である場合に警告手段
が積算表示異常警告を発する。従って、第１ガス流量計
測手段又は第２ガス流量計測手段に異常が発生した場合
には、ガス流量計測手段の異常による積算表示の異常を
早期に検出することができる。

【００１２】請求項２の発明のガスメータは、請求項１
記載のガスメータにおいて、ガスの供給及び排気によっ
て往復移動する計量膜、この計量膜の往復運動を回転軸
の回転運動に変換するリンク機構を有する膜式ガスメー
タ本体を備え、前記第１ガス流量計測手段は、前記回転
軸に取り付けられたマグネットと、前記回転軸の回転に
よって前記マグネットが回転することでオン／オフを繰
り返し、ガスの流量に応じたパルスを生成するリードス
イッチとを有する流量センサからなることを特徴とす
る。

【００１３】請求項２のガスメータによれば、第１ガス
流量計測手段がマグネットとリードスイッチとを有する
流量センサからなり、流量センサに異常が発生した場合
には、流量センサの異常による積算表示の異常を早期に
検出することができる。

【００１４】請求項３の発明のガスメータは、前記第２
ガス流量計測手段は、前記ガス流路を流れるガスの流量
を計測するフローセンサからなり、このフローセンサ
は、加熱されるヒータと、このヒータに近接して配置さ
れ且つガスの上流側に配置された上流側サーモパイル
と、前記ヒータに近接して配置され且つガスの下流側に
配置された下流側サーモパイルと、前記上流側サーモパ
イルからの第１温度検出信号と前記下流側サーモパイル
からの第２温度検出信号との差に基づいてガスの流量を
計測する流量計測部とを有することを特徴とする。

【００１５】請求項３の発明のガスメータによれば、第
２ガス流量計測手段として、前記回転軸の回転運動を利
用しないフローセンサを用いることができる。

【００１６】請求項４の発明のガスメータは、請求項１
乃至請求項３のいずれか１項記載のガスメータにおい
て、前記第１ガス使用量積算手段からの前記第１積算値
の第１記憶部に対する書き込み及び読み出しを行う第１
書込読出手段と、前記第２ガス使用量積算手段からの前
記第２積算値の第２記憶部に対する書き込み及び読み出
しを行う第２書込読出手段とを備えることを特徴とす
る。

【００１７】請求項４の発明のガスメータによれば、第
１記憶部には第１積算値が記憶され、第２記憶部には第
２積算値が記憶されているので、第１ガス使用量計測手
段又は第２ガス使用量計測手段のいずれかの計測手段が
故障しても、正常な計測手段による積算値を読み出すこ
とにより、正確な積算値がわかる。

【００１８】請求項５の発明のガスメータは、ガス流路
を流れるガスの流量を計測するガス流量計測手段と、こ
のガス流量計測手段により計測されたガスの流量に基づ
いてガス使用量の積算値を算出するガス使用量積算手段
と、このガス使用量積算手段で積算された積算値を表示
する表示手段と、前記ガス使用量積算手段からのガス使
用量の積算値を一定時間毎に記憶部に書き込む書込手段
と、前記ガス使用量積算手段からの現在の各積算値と前
記記憶部から読み出した、現在に対して一定期間前の各
積算値とを前記一定時間毎に比較し、その差を算出する
積算値比較手段と、前記差が予め定められた設定値以上
かどうかを判定する警告判定手段と、前記差が設定値以
上である場合に積算表示が異常であることを示す積算表
示異常警告を発する警告手段とを備えたことを特徴とす
る。

【００１９】請求項５の発明のガスメータによれば、ガ
ス使用量積算手段は、ガス流量計測手段により計測され
たガスの流量に基づいてガス使用量の積算値を算出し、
積算された積算値が表示手段に表示される。また、書込
手段は、ガス使用量積算手段からのガス使用量の積算値
を一定時間毎に記憶部に書き込み、積算値比較手段は、
ガス使用量積算手段からの現在の各積算値と記憶部から
読み出した、現在に対して一定期間前の各積算値とを一
定時間毎に比較し、その差を算出し、警告判定手段は、
差が予め定められた設定値以上かどうかを判定し、差が
設定値以上である場合に警告手段が積算表示異常警告を
発する。従って、ガス流量計測手段に異常が発生した場
合には、ガス流量計測手段の異常による積算表示の異常
を早期に検出することができる。

【００２０】請求項６の発明のガスメータは、請求項５
記載のガスメータにおいて、ガスの供給及び排気によっ
て往復移動する計量膜、この計量膜の往復運動を回転軸
の回転運動に変換するリンク機構を有する膜式ガスメー
タ本体を備え、前記ガス流量計測手段は、前記回転軸に
取り付けられたマグネットと、前記回転軸の回転によっ
て前記マグネットが回転することでオン／オフを繰り返
し、ガスの流量に応じたパルスを生成するリードスイッ
チとを有する流量センサからなることを特徴とする。

【００２１】請求項６の発明によれば、ガス流量計測手
段がマグネットとリードスイッチとを有する流量センサ
からなり、流量センサに異常が発生した場合には、流量
センサの異常による積算表示の異常を早期に検出するこ
とができる。

【００２２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
ガスメータを図面を参照しながら詳細に説明する。

【００２３】（第１の実施の形態）図１は本発明の第１
の実施の形態のガスメータの構成ブロック図である。図
１に示すガスメータは、計量膜の往復運動を変換した軸
回転運動を利用する流量センサとフローセンサ等の前記
軸回転運動を利用しない方式のセンサとの２種類の計量
用センサをガスメータ内部に配置し、一方のセンサをガ
スメータの積算表示用の主センサとし、他方のセンサを
主センサの積算値と比較する副センサとすることで、流
量センサの異常によるガスの積算表示異常を早期に検出
することを特徴とする。

【００２４】ガスメータは、主センサ１、第１ガス使用
量積算部２、第１書込読出部３、第１記憶部４、積算表
示部５、通信部６、副センサ１１、第２ガス使用量積算
部１２、第２書込読出部１３、第２記憶部１４、積算値
比較部２１、警告判定部２２、警告部２３及び膜式ガス
メータ本体１００を有して構成される。

【００２５】主センサ１は、本発明の第１ガス流量計測
手段に対応し、図８に示すマグネット１０６及びリード
スイッチ１０７を有し、ガス流路を流れるガスの流量を
計測する流量センサ１０８等でありガスの流量に応じた
パルスを出力する。膜式ガスメータ本体１００は、図７
に示すものと同一構成であり、中央軸１０５の回転によ
りマグネット１０６を回転させるようになっている。

【００２６】第１ガス使用量積算部２は、主センサ１に
より計測されたガスの流量に基づいてガス使用量の第１
積算値を算出する。第１書込読出部３は、第１ガス使用
量積算部２から読み出したガス使用量の第１積算値の第
１記憶部４に対する書き込み及び読み出しを行う。ま
た、第１書込読出部３は、第１ガス使用量積算部２から
読み出したガス使用量の第１積算値を積算表示部５及び
通信部６に出力する。

【００２７】積算表示部５は、液晶表示素子等からな
り、ガス使用量の第１積算値を表示する。通信部６は、
ガス使用量の第１積算値を図示しない電話回線を介して
ガス検針を行う外部の監視センタに送信する。

【００２８】副センサ１１は、本発明の第２ガス流量計
測手段に対応し、ガス流路を流れるガスの流量を計測す
るフローセンサ等であり、前記流量センサ等の軸回転運
動を利用しない方式のセンサからなる。

【００２９】フローセンサは、例えば図２に示すよう
に、所定周期のパルス信号又は直流電圧（ＤＣ）により
加熱されるヒータ１１１、このヒータ１１１に近接して
配置され且つガスの上流側に配置された上流側サーモパ
イル１１２、ヒータ１１１に近接して配置され且つガス
の下流側に配置された下流側サーモパイル１１３、上流
側サーモパイル１１２からの第１温度検出信号と下流側
サーモパイル１１３からの第２温度検出信号との差に基
づいてガスの流量を計測する。

【００３０】第２ガス使用量積算部１２は、副センサ１
１により計測されたガスの流量に基づいてガス使用量の
第２積算値を算出する。第２書込読出部１３は、第２ガ
ス使用量積算部１２から読み出したガス使用量の第２積
算値の第２記憶部１４に対する書き込み及び読み出しを
行う。

【００３１】積算値比較部２１は、第１ガス使用量積算
部２からのガス使用量の第１積算値と第２ガス使用量積
算部１２からのガス使用量の第２積算値とを比較し、第
１積算値と第２積算値との差（誤差）を算出する。警告
判定部２２は、第１積算値と第２積算値との差が予め定
められた設定値以上かどうかを判定し、前記差が設定値
以上である場合には積算表示が異常であることを示す警
告信号を警告部２３に出力する。警告部２３は、警告判
定部２２からの警告信号に基づき積算表示異常警告を発
するもので、例えば、警報ブザー等、あるいは７セグメ
ント表示器等の表示器である。

【００３２】次に、このように構成された本発明の第１
の実施の形態のガスメータの積算表示異常検出処理を図
３に示したフローチャートを参照しながら説明する。

【００３３】まず、主センサ１がガスの流量を計測し
（ステップＳ１１ａ）、この処理と同時に、副センサ１
１もガスの流量を計測する（ステップＳ１１ｂ）。そし
て、第１ガス使用量積算部２が主センサ１からのガスの
流量に基づきガス使用量の第１積算値を算出し（ステッ
プＳ１３ａ）、この処理と同時に、第２ガス使用量積算
部１２が副センサ１１からのガスの流量に基づきガス使
用量の第２積算値を算出する（ステップＳ１３ｂ）。

【００３４】そして、第１ガス使用量積算部２からのガ
ス使用量の第１積算値は、第１書込読出部３により第１
記憶部４に記憶され、第２ガス使用量積算部１２からの
ガス使用量の第２積算値は、第２書込読出部１３により
第２記憶部１４に記憶される。また、第１積算値は、積
算表示部５に表示されるとともに、通信部６により、電
話回線を介して監視センタに送られる（ステップＳ１
５）。

【００３５】次に、積算値比較部２１は、第１ガス使用
量積算部２からのガス使用量の第１積算値と第２ガス使
用量積算部１２からのガス使用量の第２積算値とを比較
し、第１積算値と第２積算値との差を算出する（ステッ
プＳ１７）。

【００３６】さらに、警告判定部２２は、第１積算値と
第２積算値との差が予め定められた設定値以上かどうか
を判定する（ステップＳ１９）。前記差が設定値未満で
ある場合には直ちにステップＳ２３の処理に進む。

【００３７】一方、前記差が設定値以上となった場合に
は積算表示が異常であることを示す警告信号を警告部２
３に出力するので、警告部２３が積算表示異常警告を発
する（ステップＳ２１）。

【００３８】すなわち、主センサ１である流量センサ１
０８に異常が発生した場合には、ガス使用量の第１積算
値が不正確になり、積算表示部５の積算表示も異常とな
る。一方、副センサ１１は正常であるので、ガス使用量
の第２積算値は正確であるため、前記差が設定値以上と
なり、積算表示異常警告が発せられることになる。

【００３９】なお、前記異常とは、リードスイッチ１０
７及びマグネット１０６で構成する流量センサ１０８自
体の異常、ガスをのう膜１０１に分配する滑弁の浮きや
外れ等の異常による不動に伴う流量センサ１０８の回転
異常を言う。

【００４０】次に、積算表示異常検出処理を終了するか
どうかが判定され（ステップＳ２３）、積算表示異常検
出処理を終了しない場合には、今回の積算値比較処理時
から一定時間が経過したかどうかが判定され（ステップ
Ｓ２５）、一定時間が経過した場合には、ステップＳ１
７の処理に戻り、ステップＳ１７からステップ２５まで
の処理を繰り返し行う。すなわち、一定時間毎に、積算
値の比較処理、及び警告判定処理を行う。

【００４１】このように、第１の実施の形態のガスメー
タによれば、主センサ１によるガス使用量の第１積算値
と副センサ１１によるガス使用量の第２積算値とを一定
時間毎に比較し、第１積算値と第２積算値との差が設定
値以上になった場合には、積算表示異常警告を発する。
従って、主センサ１である流量センサに異常が発生した
場合には、流量センサの異常による積算表示の異常を早
期に検出することができる。また、流量センサに異常が
生ずると流量遮断等の保安機能も正常に作動しなくなる
ので、積算表示の異常を早期に検出することにより、安
全性を向上させることができる。

【００４２】また、第１記憶部４には主センサ１による
第１積算値が記憶され、第２記憶部１４には副センサ１
１による第２積算値が記憶されているので、主センサ１
又は副センサ１１のいずれかのセンサが故障しても、正
常なセンサによる積算値を読み出すことにより、正確な
積算値がわかる。例えば、ガスメータを取り外して主セ
ンサ１の故障を確認した場合には、第２記憶部１４に記
憶された第２積算値を第２書込読出部１３により読み出
して積算表示部５に表示することで、正確な積算値がわ
かる。

【００４３】また、本発明は、前述したような液晶式積
算表示ガスメータに限らず、積算カウンタ１１０を用い
た機械式積算表示ガスメータにも適用可能である。この
機械式積算表示ガスメータでは、積算表示部５が積算カ
ウンタ１１０となる。この場合、主センサ１が故障し且
つ積算カウンタ１１０が故障した場合には、第２積算値
を正確な積算値とすればよい。従って、この機械式積算
表示ガスメータも液晶式積算表示ガスメータの効果と同
様な効果が得られる。

【００４４】（第２の実施の形態）次に、本発明の第２
の実施の形態のガスメータを説明する。図４は本発明の
第２の実施の形態のガスメータの構成ブロック図であ
る。

【００４５】このガスメータは、流量センサ１ａ、ガス
使用量積算部２ａ、積算表示部５、通信部６、書込部３
１、記憶部３２、読出部３３、第１タイマ３４、第２タ
イマ３５、データ補正部３６、積算値比較部２１ａ、警
告判定部２２ａ、警告部２３及び膜式ガスメータ本体１
００を有して構成される。

【００４６】流量センサ１ａは、本発明のガス流量計測
手段に対応し、図８に示すマグネット１０６及びリード
スイッチ１０７を有し、ガス流路を流れるガスの流量を
計測する流量センサ１０８等でありガスの流量に応じた
パルスを出力する。膜式ガスメータ本体１００は、図７
に示すものと同一構成であり、中央軸１０５の回転によ
りマグネット１０６を回転させるようになっている。

【００４７】ガス使用量積算部２ａは、流量センサ１ａ
により計測されたガスの流量に基づいてガス使用量の積
算値を算出する。積算表示部５は、液晶表示素子等から
なり、ガス使用量積算部２ａからのガス使用量の積算値
を表示する。通信部６は、ガス使用量積算部２ａからの
ガス使用量の積算値を図示しない電話回線を介してガス
検針を行う外部の監視センタに送信する。

【００４８】第１タイマ３４は、一定時間（例えば単位
時間）を示す第１タイマ信号を書込部３１に出力する。
書込部３１は、第１タイマ３４からの第１タイマ信号に
基づき、ガス使用量積算部２ａからのガス使用量の積算
値を一定時間毎に記憶部３２に書き込む。読出部３３
は、第２タイマ３５からの第２タイマ信号に基づき、記
憶部３２への書込開始時から前記一定期間が経過した時
から、記憶部３２に記憶された各積算値を先入れ先出し
法で順番に読み出す。データ補正部３６は、読出部３３
で読み出した各積算値に対して、燃焼器具増加、減少等
によるガス使用量増減予測分だけ補正処理を施す。

【００４９】積算値比較部２１ａは、一定時間毎に、ガ
ス使用量積算部２ａからの現在の各積算値とデータ補正
部３６及び読出部３３を介して記憶部３２から読み出さ
れた一定期間前（現在の１年前）の積算値とを比較し、
その差を算出する。警告判定部２２ａは、前記差が予め
定められた設定値以上かどうかを判定し、前記差が設定
値以上である場合には積算表示が異常であることを示す
警告信号を警告部２３に出力する。警告部２３は、警告
判定部２２ａからの警告信号に基づき積算表示異常警告
を発するもので、例えば、警報ブザー等、あるいは７セ
グメント表示器等の表示器である。

【００５０】次に、このように構成された本発明の第２
の実施の形態のガスメータの積算表示異常検出処理を図
５及び図６に示したフローチャートを参照しながら説明
する。まず、図５を参照してガス使用量の積算値の記憶
部への書込処理を説明する。まず、流量センサ１ａがガ
スの流量を計測し（ステップＳ３１）、ガス使用量積算
部２ａが流量センサ１ａからのガスの流量に基づきガス
使用量の積算値を算出する（ステップＳ３３）。

【００５１】次に、ガス使用量積算部２ａからのガス使
用量の積算値は、積算表示部５に表示されるとともに、
通信部６により、電話回線を介して監視センタに送られ
る（ステップＳ３５）。

【００５２】さらに、書込部３１は、第１タイマ３４か
らの第１タイマ信号に基づき、ガス使用量積算部２ａか
らのガス使用量の積算値を単位時間毎に記憶部３２に１
年間だけ書き込む。これによって、記憶部３２には、単
位時間毎の各積算値からなる１年間の履歴情報が格納さ
れる。

【００５３】次に、図６を参照してガスメータの積算表
示異常検出処理を説明する。まず、流量センサ１ａがガ
スの流量を計測し（ステップＳ５１）、ガス使用量積算
部２ａが流量センサ１ａからのガスの流量に基づきガス
使用量の積算値を算出する（ステップＳ５３）。

【００５４】次に、ガス使用量積算部２ａからのガス使
用量の積算値は、積算表示部５に表示されるとともに、
通信部６により、電話回線を介して監視センタに送られ
る（ステップＳ５５）。

【００５５】次に、読出部３３は、１年間が経過した時
から、記憶部３２に記憶された各積算値を先入れ先出し
法で単位時間毎に順番に読み出し（ステップＳ５７）、
データ補正部３６は、読出部３３で読み出した単位時間
毎の各積算値を補正する（ステップＳ５９）。

【００５６】そして、積算値比較部２１ａは、ガス使用
量積算部２ａからの現在の単位時間毎の各積算値と、補
正された単位時間毎の１年前の積算値とを比較し、その
差を算出する（ステップＳ６１）。警告判定部２２ａ
は、前記差が予め定められた設定値以上かどうかを判定
し（ステップＳ６３）、前記差が設定値以上である場合
には警告信号を警告部２３に出力するので、警告部２３
は、警告信号に基づき積算表示異常警告を発する（ステ
ップＳ６５）。

【００５７】次に、積算表示異常検出処理を終了するか
どうかが判定され（ステップＳ６７）、積算表示異常検
出処理を終了しない場合には、ステップＳ５１の処理に
戻り、ステップＳ５１からステップ６７までの処理を繰
り返し行う。

【００５８】このように、第２の実施の形態のガスメー
タによれば、ガス使用量の積算値を単位時間毎に１年間
だけ履歴情報として記憶部３２に記憶し、次の年度から
は、単位時間毎の現在のガス使用量の積算値を前年同期
のガス使用量の積算値と比較し、その差が設定値以上と
なった場合には、流量センサ１ａや積算表示に異常が発
生していると判断し、警告を発する。従って、流量セン
サに異常が発生した場合には、流量センサの異常による
積算表示の異常を早期に検出することができる。また、
流量センサに異常が生ずると流量遮断等の保安機能も正
常に作動しなくなるので、積算表示の異常を早期に検出
することにより、安全性を向上させることができる。

【００５９】また、本発明は、前述したような液晶式積
算表示ガスメータに限らず、積算カウンタ１１０を用い
た機械式積算表示ガスメータにも適用可能である。

【００６０】

【発明の効果】請求項１の発明のガスメータによれば、
第１ガス使用量積算手段は、第１ガス流量計測手段によ
り計測されたガスの流量に基づいてガス使用量の第１積
算値を算出し、積算された第１積算値は、表示手段に表
示される。また、第２ガス使用量積算手段は、第２ガス
流量計測手段により計測されたガスの流量に基づいてガ
ス使用量の第２積算値を算出し、警告判定手段は、第１
積算値と第２積算値との差が予め定められた設定値以上
かどうかを判定し、差が設定値以上である場合に警告手
段が積算表示異常警告を発する。従って、第１ガス流量
計測手段又は第２ガス流量計測手段に異常が発生した場
合には、ガス流量計測手段の異常による積算表示の異常
を早期に検出することができる。

【００６１】請求項２のガスメータによれば、第１ガス
流量計測手段がマグネットとリードスイッチとを有する
流量センサからなり、流量センサに異常が発生した場合
には、流量センサの異常による積算表示の異常を早期に
検出することができる。

【００６２】請求項３の発明のガスメータによれば、第
２ガス流量計測手段として、前記回転軸の回転運動を利
用しないフローセンサを用いることができる。

【００６３】請求項４の発明のガスメータによれば、第
１記憶部には第１積算値が記憶され、第２記憶部には第
２積算値が記憶されているので、第１ガス使用量計測手
段又は第２ガス使用量計測手段のいずれかの計測手段が
故障しても、正常な計測手段による積算値を読み出すこ
とにより、正確な積算値がわかる。

【００６４】請求項５の発明のガスメータによれば、ガ
ス使用量積算手段は、ガス流量計測手段により計測され
たガスの流量に基づいてガス使用量の積算値を算出し、
積算された積算値が表示手段に表示される。また、書込
手段は、ガス使用量積算手段からのガス使用量の積算値
を一定時間毎に記憶部に書き込み、積算値比較手段は、
ガス使用量積算手段からの現在の各積算値と記憶部から
読み出した、現在に対して一定期間前の各積算値とを一
定時間毎に比較し、その差を算出し、警告判定手段は、
差が予め定められた設定値以上かどうかを判定し、差が
設定値以上である場合に警告手段が積算表示異常警告を
発する。従って、ガス流量計測手段に異常が発生した場
合には、ガス流量計測手段の異常による積算表示の異常
を早期に検出することができる。

【００６５】請求項６の発明によれば、ガス流量計測手
段がマグネットとリードスイッチとを有する流量センサ
からなり、流量センサに異常が発生した場合には、流量
センサの異常による積算表示の異常を早期に検出するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施の形態のガスメータの構成
ブロック図である。

【図２】本発明の第１の実施の形態のガスメータに設け
られた副センサの構成ブロック図である。

【図３】第１の実施の形態のガスメータの積算表示異常
検出処理を示すフローチャートである。

【図４】第２の実施の形態のガスメータの構成ブロック
図である。

【図５】第２の実施の形態のガスメータのガス使用量の
積算値の書き込み処理を示すフローチャートである。

【図６】第２の実施の形態のガスメータの積算表示異常
検出処理を示すフローチャートである。

【図７】従来の膜式ガスメータの内の機械式積算ガスメ
ータの連動・指示機構説明図である。

【図８】図７に示す膜式ガスメータの内の機械式積算ガ
スメータの要部構造図である。

【図９】従来の膜式ガスメータの内の液晶式積算表示ガ
スメータの構成ブロック図である。

【符号の説明】

１ 主センサ（流量センサ） ２ 第１ガス使用量積算部 ３ 第１書込読出部 ４ 第１記憶部 ５ 積算表示部 ６ 通信部 １１ 副センサ（フローセンサ） １２ 第２ガス使用量積算部 １３ 第２書込読出部 １４ 第２記憶部 ２１ 積算値比較部 ２１ａ 積算値比較部 ２２，２２ａ 警告判定部 ３１ 書込部 ３２ 記憶部 ３３ 読出部 ２３ 警告部 ３４ 第１タイマ ３５ 第２タイマ ３６ データ補正部 １００ 膜式ガスメータ本体

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｇ０１Ｆ 1/68 Ｇ０１Ｆ 1/68 Ｂ 15/06 15/06

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ガス流路を流れるガスの流量を計測する
   第１ガス流量計測手段と、 この第１ガス流量計測手段により計測されたガスの流量
   に基づいてガス使用量の第１積算値を算出する第１ガス
   使用量積算手段と、 この第１ガス使用量積算手段で積算された第１積算値を
   表示する表示手段と、 前記ガス流路を流れるガスの流量を計測する第２ガス流
   量計測手段と、 この第２ガス流量計測手段により計測されたガスの流量
   に基づいてガス使用量の第２積算値を算出する第２ガス
   使用量積算手段と、 前記第１積算値と前記第２積算値との差が予め定められ
   た設定値以上かどうかを判定する警告判定手段と、 前記差が設定値以上である場合に積算表示が異常である
   ことを示す積算表示異常警告を発する警告手段と、を備
   えたことを特徴とするガスメータ。
2. 【請求項２】 ガスの供給及び排気によって往復移動す
   る計量膜、この計量膜の往復運動を回転軸の回転運動に
   変換するリンク機構を有する膜式ガスメータ本体を備
   え、前記第１ガス流量計測手段は、前記回転軸に取り付
   けられたマグネットと、前記回転軸の回転によって前記
   マグネットが回転することでオン／オフを繰り返し、ガ
   スの流量に応じたパルスを生成するリードスイッチとを
   有する流量センサからなることを特徴とする請求項１記
   載のガスメータ。
3. 【請求項３】 前記第２ガス流量計測手段は、前記ガス
   流路を流れるガスの流量を計測するフローセンサからな
   り、このフローセンサは、加熱されるヒータと、このヒ
   ータに近接して配置され且つガスの上流側に配置された
   上流側サーモパイルと、前記ヒータに近接して配置され
   且つガスの下流側に配置された下流側サーモパイルと、
   前記上流側サーモパイルからの第１温度検出信号と前記
   下流側サーモパイルからの第２温度検出信号との差に基
   づいてガスの流量を計測する流量計測部とを有すること
   を特徴とする請求項１又は請求項２記載のガスメータ。
4. 【請求項４】 前記第１ガス使用量積算手段からの前記
   第１積算値の第１記憶部に対する書き込み及び読み出し
   を行う第１書込読出手段と、 前記第２ガス使用量積算手段からの前記第２積算値の第
   ２記憶部に対する書き込み及び読み出しを行う第２書込
   読出手段と、を備えることを特徴とする請求項１乃至請
   求項３のいずれか１項記載のガスメータ。
5. 【請求項５】 ガス流路を流れるガスの流量を計測する
   ガス流量計測手段と、 このガス流量計測手段により計測されたガスの流量に基
   づいてガス使用量の積算値を算出するガス使用量積算手
   段と、 このガス使用量積算手段で積算された積算値を表示する
   表示手段と、 前記ガス使用量積算手段からのガス使用量の積算値を一
   定時間毎に記憶部に書き込む書込手段と、 前記ガス使用量積算手段からの現在の各積算値と前記記
   憶部から読み出した、現在に対して一定期間前の各積算
   値とを前記一定時間毎に比較し、その差を算出する積算
   値比較手段と、 前記差が予め定められた設定値以上かどうかを判定する
   警告判定手段と、 前記差が設定値以上である場合に積算表示が異常である
   ことを示す積算表示異常警告を発する警告手段と、を備
   えたことを特徴とするガスメータ。
6. 【請求項６】 ガスの供給及び排気によって往復移動す
   る計量膜、この計量膜の往復運動を回転軸の回転運動に
   変換するリンク機構を有する膜式ガスメータ本体を備
   え、前記ガス流量計測手段は、前記回転軸に取り付けら
   れたマグネットと、前記回転軸の回転によって前記マグ
   ネットが回転することでオン／オフを繰り返し、ガスの
   流量に応じたパルスを生成するリードスイッチとを有す
   る流量センサからなることを特徴とする請求項５記載の
   ガスメータ。