JP2002181234A - 更生管の取付管口成形装置 - Google Patents

更生管の取付管口成形装置

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JP2002181234A
JP2002181234A JP2000376087A JP2000376087A JP2002181234A JP 2002181234 A JP2002181234 A JP 2002181234A JP 2000376087 A JP2000376087 A JP 2000376087A JP 2000376087 A JP2000376087 A JP 2000376087A JP 2002181234 A JP2002181234 A JP 2002181234A
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pipe
unit
mounting
rehabilitation
hole
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Application number
JP2000376087A
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English (en)
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Hirohide Nakagawa
裕英 中川
Yukihiro Takano
幸弘 高野
Michihiko Watanabe
充彦 渡辺
Nagao Wagahara
長男 我原
Takuya Yamashita
卓也 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 埋設本管と取付管との接続部分を止水するた
めの機能を兼ね備えた形状として更生管を得るための装
置であって、その更生管の成形動作を迅速に行うことが
できる構成を提供する。 【解決手段】 取付管口成形装置6の装置ベース62上
に、孔開けユニット7、加熱ユニット8及び拡径ユニッ
ト9をスライド移動自在に搭載する。取付管口成形装置
6を更生管1内に搬送し、各ユニット7,8,9をスラ
イドさせて、孔開けユニット7、加熱ユニット8及び拡
径ユニット9を順に取付管の接続位置に対向させなが
ら、孔開け工程、加熱工程、拡径工程を行って取付管口
及びスリーブを更生管に成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、埋設本管を更生管
によってライニングする際に、埋設本管と取付管(枝
管)との接続部分に対応して更生管に取付管口を成形す
るための装置に係る。
【0002】
【従来の技術】一般に、地中に埋設されている下水用等
の管路が老朽化した場合には、この管路内面を樹脂製の
更生管によってライニングして管路を補強することが行
われている。特に、埋設本管の外周部に取付管が接続さ
れている場合、この両者の接続部分では地盤変動などの
影響により老朽化が進んでいることが多く、この接続部
分から湧水や雨水等の土中水が埋設本管内に流入し、こ
の埋設本管内の水量が許容水量以上に達してしまう虞れ
がある。つまり、図20(a)に矢印で示すように、埋
設本管aと取付管bとの間に生じた僅かな隙間から土中
水wが埋設本管aの内部に流入することになる。また、
図20(b)に示すように、取付管bにサドル部cを設
け、このサドル部cを埋設本管aの外周面に接着した場
合においても、その接着強度の経年劣化により、図中矢
印で示すように土中水wが埋設本管aの内部に流入して
しまう可能性がある。
【0003】この不具合を解消するものとして、例えば
特開昭63−167193号公報には、上記ライニング
時に、埋設本管と取付管との接続部分に補強パッドを装
着して止水を行うことが開示されている。詳しくは、樹
脂やゴム等の弾性を有する材料によって補強パッドを形
成しておく。この補強パッドは、取付管の内径に略一致
する外径を有する円筒形の挿入筒と、この挿入筒の基部
に一体形成されたフランジとを備えている。そして、挿
入筒を取付管内に挿入すると共に、フランジを埋設本管
の内面に密着させることで上記接続部分の止水構造を得
るようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記接
続部分を止水するためのこれまでの手法は、上述した公
報に開示されている如く、埋設本管の内面のライニング
とは別工程で行われるのが一般的であった。つまり、上
記接続部分の止水構造を得るための作業と、埋設本管の
内面のライニング作業とを個別に行う必要があり、作業
工程が多く、作業時間の長期化及び作業の煩雑化を避け
ることができなかった。
【0005】また、上記公報に開示されている構成の場
合、補強パッドと更生管(ライニング管)との間のシー
ル性の経年劣化により、この両者間から土中水が埋設本
管の内部に流入する可能性があり、止水性能の信頼性が
十分に確保されているとは言えなかった。
【0006】そこで、本発明の発明者らは、更生管に、
上記埋設本管と取付管との接続部分に対応した取付管口
及びこの取付管口から取付管内部に向かって延びるスリ
ーブを一体的に成形することにより、上記接続部分を止
水するための機能を兼ね備えた形状として更生管を得る
ことについて考察を行った。そして、この更生管に取付
管口及びスリーブを一体的に成形するための装置を具現
化するべく研究を行った。
【0007】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、埋設本管と取付管と
の接続部分を止水するための機能を兼ね備えた形状とし
て更生管を得るための装置であって、その更生管の成形
動作を迅速に行うことができる構成を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】−発明の概要−上記の目
的を達成するために、本発明は、埋設本管の内面をライ
ニングする更生管に、取付管に対応する取付管口及び取
付管内に挿通されるスリーブを一体形成するための装置
に係り、取付管口及びスリーブを形成するための各種ユ
ニットを一つのベース上に搭載することにより装置を実
現したものである。
【0009】−解決手段− 具体的に、第1の解決手段では、埋設本管の内面をライ
ニングする樹脂製の更生管に対し、埋設本管と取付管と
の接続部分に対応した取付管口を成形するための装置を
対象とする。この装置に対し、埋設本管の延長方向に搬
送自在な装置ベースに、孔開けユニットと拡径ユニット
とを搭載させている。孔開けユニットは、更生管におけ
る埋設本管と取付管との接続部分に対応する箇所に、取
付管の内径よりも小径の貫通孔を更生管内側から形成す
るものである。拡径ユニットは、貫通孔の周縁部を更生
管内側から押し広げることで、取付管口及びこの取付管
口に連続するスリーブを更生管に成形するものである。
【0010】この特定事項により、本装置を更生管の内
部に搬入して、各ユニットによる更生管の加工成形を行
うことで、スリーブが埋設本管と取付管との接続部分を
覆う形状として形成され、この接続部分から埋設本管内
に土中水が流入することが阻止できる。このため、各工
程の度に、更生管に搬入するユニットを交換する必要が
無くなり、埋設本管の更生作業時間の短縮化を図ること
ができる。
【0011】作業性を良好にするために更生管を加熱す
るユニットを備えさせた装置として以下の第2及び第3
の解決手段がある。
【0012】第2の解決手段では、上記第1の解決手段
において、装置ベースに搭載され、孔開けユニットによ
る孔開け動作が行われた後、拡径ユニットによる拡径動
作に先立って、貫通孔の周縁部を更生管内側から加熱す
る加熱ユニットを備えさせている。
【0013】一方、第3の解決手段では、上記第1の解
決手段において、装置ベースに搭載され、孔開けユニッ
トによる孔開け動作に先立って、更生管における埋設本
管と取付管との接続部分に対応する箇所を更生管内側か
ら加熱する加熱ユニットを備えさせている。
【0014】上記第2の解決手段によれば、更生管にお
ける貫通孔の周縁部を軟化させた状態で拡径ユニットに
よる拡径動作を行うことができ、この貫通孔の周縁部の
拡径を容易に且つ迅速に行うことが可能になる。また、
第3の解決手段によれば、更生管を軟化させた状態で孔
開けユニットによる孔開け動作を行うことができる。こ
のため、貫通孔の形成を容易に且つ迅速に行うことが可
能になり、孔開けユニットに具備される加工具として、
エンドミル等の切削加工によるものばかりでなく、打ち
抜き刃等の打ち抜き加工によるものを備えさせることも
可能になる。
【0015】第4の解決手段は、上記第2または第3の
解決手段において、孔開けユニット、加熱ユニット及び
拡径ユニットを、装置ベース上で埋設本管の延長方向に
沿ってスライド移動可能に支持するスライド機構を備え
させている。
【0016】この特定事項により、スライド機構による
各ユニットのスライド動作により、取付管口及びスリー
ブを成形する箇所に対して各ユニットを順に対向させて
いくことが可能になる。つまり、装置全体を更生管内で
移動させる必要なしに、孔開け動作、加熱動作、拡径動
作を行うことが可能である。
【0017】第5の解決手段は、上記第1〜4のうち何
れか一つの解決手段において、装置ベースを埋設本管の
延長方向に延びる軸線回りに回動自在に支持する回動機
構を備えさせている。
【0018】この特定事項により、埋設本管の中心軸に
対して直交する面内で取付管が傾斜して接続している場
合であっても、回動機構による装置ベースの回動によ
り、各ユニットを、取付管口及びスリーブを成形しよう
とする箇所に対向させることが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。本形態では、予め断面積が減少す
るように変形して成形され且つ形状記憶温度に加熱する
ことによって形状回復する更生管を使用し、これによっ
て既設配管を更生する際に使用される取付管口成形装置
に本発明を適用した場合について説明する。
【0020】(第1実施形態)先ず、本発明の第1実施
形態について説明する。先ず、取付管口成形装置を説明
する前に、本形態で使用される更生管について説明す
る。
【0021】−更生管の説明−図1は本形態で使用する
更生管1を示す斜視図であり、図2は更生管1の製造工
程を説明するための図である。
【0022】図1に示すように、更生管1は、塩化ビニ
ルや高密度ポリエチレン等の熱可塑性樹脂製であって、
外面に軸方向に沿って延びる凹部11を有するように変
形されて断面外形面積が小さくなる形状に成形されてい
る。また、この更生管1は、所定の形状記憶温度(例え
ば80℃)に加熱されることによって円筒体に形状回復
する性能を有している。
【0023】この更生管1の製造方法は以下のとおりで
ある。図2に示すように、先ず、押出機21にて熱可塑
性樹脂材料の円筒体10を押出成形し、その円筒体10
を冷却水槽22中に通過させて冷却し、変形装置23に
て、形状記憶温度の雰囲気中で外面を押し潰して、図1
に示す如く外面に軸方向に沿って延びる凹部11を形成
する。その後、断面外形面積が減少するように引張装置
24にて円筒体10を引っ張り、この円筒体10を、ト
ラバース部25を経由して、ドラム26に巻き取る。
【0024】このようにして製造された更生管1は、既
設配管の更生現場に搬入されるまでの間は、外気温の影
響を受けて管自身が「自然拡径」することがないよう
に、拘束手段を用いて拘束するか、低温保管することが
好ましい。
【0025】−取付管口成形装置の説明− 次に、本形態の特徴である取付管口成形装置について説
明する。図3は、取付管口成形装置6の一部を断面で示
す側面図である。図4は、埋設本管内にライニングされ
た更生管1の内部に取付管口成形装置6を設置した状態
を更生管1の軸線方向から見た図(図3のIV矢視図)で
ある。
【0026】これら図に示すように、本取付管口成形装
置6は、装置フレーム61上に載置された装置ベース6
2を備えていると共に、この装置ベース62上に搭載さ
れた孔開けユニット7、加熱ユニット8及び拡径ユニッ
ト9を備えて構成されている。以下、各構成部材につい
て詳述する。
【0027】<装置フレーム61の説明>装置フレーム
61は、本取付管口成形装置6の長手方向(図3の左右
方向)の両端に配設された一対のリングギヤ63,63
と、このリングギヤ63,63同士を連結するソリ部6
4とを備えている。
【0028】リングギヤ63は、一部(図4における上
側部分)が切り欠かれた円弧形状であって、その内周面
63aの略全体に亘ってギヤ(図4では図示省略)が形
成されている。また、このリングギヤ63には、その円
弧形状の一端から他端に亘って円弧状に開口されたガイ
ド孔63bが形成されている。このガイド孔63bは、
上記装置ベース62の回動軌跡をガイドするためのもの
である。この装置ベース62を回動させるための構成及
びその回動動作については後述する。
【0029】一方、ソリ部64は、取付管口成形装置6
の長手方向に延びて各リングギヤ63,63の外周面同
士を連結する複数本(本形態では4本)の円柱状シャフ
ト64a,64a,…によって構成されている。つま
り、本取付管口成形装置6を更生管1内で移動させる
際、これら各シャフト64a,64a,…の外周面が更
生管1の内面に接触し、取付管口成形装置6が更生管1
の内面と線接触した状態で、この更生管1内を移動でき
るようになっている。これにより、この両者1,6間の
摩擦抵抗を小さくすることができ、取付管口成形装置6
の移動を円滑に行うことができる。
【0030】<装置ベース62の説明>装置ベース62
は、上記一対のリングギヤ63,63同士の間に配設さ
れている。この装置ベース62の長手方向(図3の左右
方向)の両端には、上記リングギヤ63の内周面63a
に形成されているギヤに噛み合う駆動ギヤ65(この駆
動ギヤ65においても外周面に形成されているギヤは図
4において省略している)が設けられている。この駆動
ギヤ65には図示しない駆動モータの駆動軸が動力伝達
可能に接続されている。このため、この駆動モータの駆
動に伴って各駆動ギヤ65,65が同期して回転する
と、この各駆動ギヤ65,65がリングギヤ63,63
の内周面63a,63aに沿って転動し、これによって
装置ベース62がリングギヤ63の中心軸(図4中の点
A)を回動中心として回動するようになっている(図4
の各矢印参照)。また、この装置ベース62の長手方向
の両端には、上記リングギヤ63のガイド孔63bに挿
通される一対のガイドピン62a,62aが突設されて
いる。つまり、このガイドピン62a,62aがガイド
孔63bにガイドされながら、装置ベース62がリング
ギヤ63の中心軸Aを回動中心として回動するようにな
っている。これにより本発明でいう回動機構が構成され
ている。
【0031】また、この装置ベース62は、その内部に
2本のスライドシャフト66,66を備えている。各ス
ライドシャフト66,66は、所定間隔を存して互いに
平行に配置されていると共に、装置ベース62の長手方
向(図3の左右方向)に延びている。このスライドシャ
フト66,66によって、上記各ユニット7,8,9の
スライド移動が案内されるようになっている。この各ユ
ニット7,8,9をスライド移動させるための構成及び
そのスライド移動動作については後述する。
【0032】<各ユニットの説明>上記孔開けユニット
7、加熱ユニット8及び拡径ユニット9は、平板状の載
置プレートP上に取り付けられている。また、これら各
ユニット7,8,9の取り付け位置は取付管口成形装置
6の長手方向に所定間隔を存した位置となっている。更
に、この載置プレートPの下面の複数箇所にはスライド
ブロックB,B,…が取り付けられている。これらスラ
イドブロックB,B,…には挿通孔B1,B1,…が形
成されており、この挿通孔B1,B1,…に上記スライ
ドシャフト66,66が挿通されている。このため、ス
ライドブロックB,B,…がスライドシャフト66,6
6に沿って移動することによって、各ユニット7,8,
9が載置プレートPと共に装置ベース62上でスライド
移動可能となっている。また、装置ベース62には、こ
のスライド移動を行わせるための油圧シリンダやエアシ
リンダで成る図示しない駆動源が取り付けられている。
これにより、本発明でいうスライド機構が構成されてい
る。
【0033】尚、上記スライドシャフト66,66の長
さ寸法は、載置プレートPの長さ寸法の約2倍に設定さ
れている。これは、上記駆動源の駆動に伴って載置プレ
ートP及び各ユニット7,8,9をスライド移動させる
際、例えば図3に示すように載置プレートPを図中最も
右側に位置させた状態から左方向へスライド移動させた
際に、元の(図3に示す状態での)孔開けユニット7の
位置に拡径ユニット9が移動できるようにするためであ
る。
【0034】<孔開けユニット7の説明>孔開けユニッ
ト7は、鉛直軸回りに回転駆動するエンドミル等の加工
具71を上部に備えていると共に、この加工具71の回
転駆動、昇降動作及び水平移動動作を行うための駆動源
72(電動モータや油圧シリンダ)を備えている。
【0035】<加熱ユニット8の説明>加熱ユニット8
は、バンドヒータや高周波ヒータなどで構成される接触
加熱部81を備えていると共に、この接触加熱部81の
昇降動作を行うための駆動源82(エアシリンダや油圧
シリンダ)を備えている。尚、上記接触加熱部81の上
面は、更生管1の内面に沿うような曲面に形成されてい
る。
【0036】<拡径ユニット9の説明>拡径ユニット9
は、円筒状の押出具91を備えていると共に、この押出
具91の昇降動作を行うための駆動源92を備えている
(図5参照)。上記押出具91の外径寸法は取付管4
(図6参照)の内径寸法よりも僅かに小さく設定されて
いる。また、この押出具91の上部は球面状に形成され
ている。また、この押出具91の上部は三角錐状に形成
されていてもよい。
【0037】上記駆動源92及びこの駆動源92と押出
具91との連結構造について以下に説明する。図5は、
拡径ユニット9の断面図である。この図に示すように、
押出具91の内部には駆動源92を収容するための空間
Sが形成されている。この空間Sに収容された駆動源9
2は、油圧シリンダ93、この油圧シリンダ93のロッ
ド93aと押出具91とを連結する連結ピン94を備え
ていると共に、複数箇所に配設されたボールジョイント
95,96,97を備えている。詳しくは、油圧シリン
ダ93の下端部と載置プレートPとの間、油圧シリンダ
93のロッド93a先端と連結ピン94の下端との間、
連結ピン94の上端と押出具91との間のそれぞれにボ
ールジョイント95,96,97が配設されている。こ
れにより、載置プレートPに対する油圧シリンダ93の
姿勢、油圧シリンダ93に対する連結ピン94の姿勢、
連結ピン94に対する押出具91の姿勢がそれぞれ自在
に変更できるようになっている。
【0038】以上が取付管口成形装置6の構成説明であ
る。
【0039】−既設配管の更生作業− 次に、既設配管である埋設本管の更生作業について説明
する。ここでは、図6に示すように、隣り合うマンホー
ルQ1,Q2間に埋設されている埋設本管3を更生する
場合について説明する。尚、この埋設本管3の上面には
図示しない住宅から延びる取付管4が接続されている。
尚、各管3,4の内径寸法としては、例えば埋設本管3
が250mmであって、取付管4が100mmである。本発
明はこれに限られるものではない。
【0040】本形態における埋設本管3の更生作業で
は、埋設本管3の内面に更生管1を密着させるライニン
グ作業と、上記取付管口成形装置6を使用して更生管1
における埋設本管3と取付管4との接続部分に対応した
位置に取付管口を成形する取付管口成形作業とが連続し
て行われる。以下、各作業について説明する。
【0041】<ライニング作業>上流側マンホールQ1
(図6において左側に位置するマンホール)付近の地上
には、上記ドラム26に巻き取られた更生管1が搬入さ
れている。一方、下流側マンホールQ2(図6において
右側に位置するマンホール)付近の地上には、ウィンチ
51が配設されている。また、下流側マンホールQ2の
下部には更生管1を牽引するワイヤ54を案内するため
のガイド部52が設けられている。尚、更生管1を埋設
本管3に挿入するのに先立って、予め、埋設本管3の内
部を洗浄し且つ突出物を除去しておく。また、埋設本管
3に対する取付管4の接続位置や接続角度を認識するた
めの潜管調査も行っておく。
【0042】ライニング作業が開始されると、先ず、ド
ラム26を回転させながら更生管1を埋設本管3の内部
に送り込んでいく。具体的には、更生管1の先端に先端
具53を取り付けておくと共に、この先端具53に、ウ
ィンチ51から延びるワイヤ54を係止しておく。そし
て、ドラム26から送り出された更生管1の先端を埋設
本管3の内部に挿入した状態で、ウィンチ51によって
ワイヤ54を巻き取ることにより更生管1を牽引し、更
生管1を埋設本管3の内部に引き込んでいく。この動作
により、更生管1を、上流側マンホールQ1と下流側マ
ンホールQ2との間を結ぶ埋設本管3内の全長に亘って
敷設する。この際の埋設本管3内における更生管1の配
置状態を図8(a)に示す。
【0043】次に、図7に示すように、上流側マンホー
ルQ1付近の地上に、蒸気発生・加圧器55を配設し、
下流側マンホールQ2付近の地上に水・蒸気分離器56
を配設する。更生管1の後端にエルボ57を連結し、そ
のエルボ57に蒸気発生・加圧器55から延びるホース
55aを連結するとともに、更生管1の先端に取り付け
られた先端具53に水・蒸気分離器56から延びるホー
ス56aを連結する。また、エルボ57及び先端具53
には図示しない温度センサーを取り付けておく。この状
態で、蒸気発生・加圧器55より更生管1内に蒸気を連
続的に供給し、その蒸気を水・蒸気分離器56へ流下さ
せつつ、更生管1をその内部より形状記憶温度まで加熱
して、略元の円筒体に形状回復させる。この際の埋設本
管3内における更生管1の状態を図8(b)に示す。
【0044】このようにして更生管1を円筒体に形状回
復させた後、先端具53を密閉状態にし、その更生管1
の内部に蒸気発生・加圧器55より圧縮空気を送って、
更生管1を、その内部より加圧膨張させて埋設本管3の
内面に密着させ(この際の埋設本管3内における更生管
1の状態を図8(c)に示す)、この加圧状態にて、冷
却固定して、埋設本管3の内面のライニング作業を終了
する。
【0045】<取付管口成形作業>次に、上記取付管口
成形装置6による取付管口成形作業について説明する。
この取付管口成形作業では、孔開けユニット7による孔
開け工程、加熱ユニット8による加熱工程、拡径ユニッ
ト9による拡径工程が順に行われる。孔開け工程は、更
生管1における埋設本管3と取付管4との接続部分に対
応する箇所に、取付管4の内径よりも小径の貫通孔13
(図9参照)を更生管1の内側から形成する工程であ
る。加熱工程は、上記貫通孔13の周縁部を更生管1の
内側から加熱する工程である。拡径工程は、上記貫通孔
13の周縁部を更生管1の内側から押し広げることで、
取付管口14及びこの取付管口14に連続するスリーブ
15(図11参照)を更生管1に成形する工程である。
以下、各工程の具体的な動作について説明する。尚、こ
こでは、埋設本管3の中心軸線と取付管4の中心軸線と
が鉛直平面上で直交するように各管3,4同士が接続
(所謂T字接続)されている場合について説明する。
【0046】(A)孔開け工程 図9(a)は、孔開け工程時における埋設本管3と取付
管4との接続部分の縦断面図である。図9(b)は、孔
開け工程時における埋設本管3と取付管4との接続部分
の平面図であって、更生管1を実線で示し、埋設本管3
及び取付管4を仮想線で示している。
【0047】この孔開け工程では、先ず、埋設本管3に
ライニングされている更生管1の内部に取付管口成形装
置6を搬入する。この搬入は、取付管口成形装置6に接
続したワイヤやロープをマンホール外側から牽引した
り、取付管口成形装置6に自走機能を備えさせることに
よって行われる。この際、埋設本管3に対する取付管4
の接続位置に孔開けユニット7が対向するように取付管
口成形装置6の設置位置を位置決めする。この位置決め
は、上記潜管調査の際に取付管4の接続位置を認識して
おくか、または予め取付管口成形装置6にセンサやカメ
ラを搭載しておいて、これにより取付管4の接続位置を
確認しながら行う。
【0048】この状態で、孔開けユニット7の駆動源7
2を駆動し、更生管1に向かって加工具71を前進(上
昇移動)させることにより(図9(a)の矢印参照)、
更生管1に長円形状の貫通孔13を形成する。つまり、
孔開けユニット7から更生管1に向かって加工具71を
前進させると共に、この加工具71を埋設本管3の延長
方向(水平方向)に所定ストロークだけ移動させること
により、図9(b)に示すような長円形状の貫通孔13
を形成する。尚、この貫通孔13の形状としては、楕円
形状や真円形状であってもよい。
【0049】(B)加熱工程 図10(a)は、加熱工程時における埋設本管3と取付
管4との接続部分の縦断面図である。図10(b)は、
加熱工程時における埋設本管3と取付管4との接続部分
の平面図であって、更生管1を実線で示し、埋設本管3
及び取付管4を仮想線で示している。
【0050】この加熱工程では、先ず、孔開けユニット
7の加工具71を後退(下降移動)させると共に、装置
ベース62に取り付けられている図示しない駆動源を駆
動して載置プレートP及び各ユニット7,8,9を図1
0の左方向へスライド移動させる。このスライド移動量
は孔開けユニット7の中心位置と加熱ユニット8の中心
位置との間の距離に一致される。このスライド移動によ
り、加熱ユニット8の接触加熱部81が上記貫通孔13
に対向する。この状態で、加熱ユニット8の駆動源82
を駆動し、更生管1に向かって接触加熱部81を前進
(上昇移動)させることにより、図10(a)に示すよ
うに、貫通孔13の周縁部を更生管1の内側から加熱す
る。この際、更生管1の加熱温度は70〜90℃に設定
される。尚、好ましくは80℃程度に設定する。また、
その加熱時間は例えば5分程度に設定される。これによ
り、貫通孔13の周縁部は軟化する。
【0051】(C)拡径工程 図11(a)は、拡径工程時における埋設本管3と取付
管4との接続部分の縦断面図である。図11(b)は、
拡径工程時における埋設本管3と取付管4との接続部分
の平面図であって、更生管1を実線で示し、埋設本管3
及び取付管4を仮想線で示している。
【0052】この拡径工程では、先ず、加熱ユニット8
の接触加熱部81を後退(下降移動)させると共に、装
置ベース62に取り付けられている図示しない駆動源を
駆動して載置プレートP及び各ユニット7,8,9を図
11の左方向へスライド移動させる。このスライド移動
量は加熱ユニット8の中心位置と拡径ユニット9の中心
位置との間の距離に一致される。このスライド移動によ
り、拡径ユニット9の押出具91が上記貫通孔13に対
向する。この状態で、油圧シリンダ93を駆動し、更生
管1に向かって押出具91を前進(上昇移動)させるこ
とにより、図11(a)に示すように、貫通孔13の周
縁部を塑性変形させながら更生管1の内側から押し広げ
ることで、取付管口14及びこの取付管口14に連続す
るスリーブ15を一体的に成形する。尚、上述した如
く、押出具91の外径寸法は取付管4の内径寸法よりも
僅かに小さく設定されているため、この押出具91の前
進に伴って貫通孔13の周縁部は取付管4の内面に沿う
ように塑性変形し、スリーブ15の外面は取付管4の内
面に密着することになる。この際、押出具91を加熱し
ておくことが好ましく、その加熱温度としては40〜1
00℃に設定される。尚、好ましくは、50〜60℃に
設定する。
【0053】また、この押出具91の表面は、更生管1
との間の摩擦抵抗を少なくして押出動作が円滑に行える
ように、メッキなどの表面処理が施されていることが好
ましい。また、押出具91の表面からオイルが染み出す
ような構成(例えば、押出具91の表面に多数の微細孔
を形成しておき、この微細孔からオイルを流出しながら
押出動作を行うようにする)を採用すれば更に押出動作
が円滑になる。また、この押出具91の構成材料として
は熱伝導率の高いものであることが好ましい。この構成
材料としては例えば鉄が採用される。この構成材料とし
ては鉄に限らず、アルミニウムやアルマイトを採用し
て、押出具91の軽量化を図るようにしてもよい。更
に、押出具91の押出動作は、この押出具91を鉛直軸
回り(押出具91の中心軸回り)に回転させながら行う
ようにしてもよい。
【0054】このようにして更生管1にスリーブ15を
一体形成したことにより、このスリーブ15が埋設本管
3と取付管4との接続部分を覆い、この接続部分が良好
に止水されることになる。
【0055】−実施形態の効果− 以上説明したように、本形態に係る取付管口成形装置6
を使用した埋設本管3の更生作業によれば、埋設本管3
の内面をライニングする更生管1が、上記接続部分を止
水するための機能を兼ね備えた形状として容易に成形さ
れる。このため、作業時間の短縮化及び更生作業の簡素
化を図りながらも、埋設本管3と取付管4との接続部分
の止水を確実に行う構成を得ることができ、湧水や雨水
等が上記接続部分から埋設本管3内に流入することを確
実に阻止できる。
【0056】また、本形態の取付管口成形装置6は、孔
開けユニット7、加熱ユニット8及び拡径ユニット8が
共に装置ベース62上に搭載され、各ユニットがスライ
ド移動することによって各工程を連続して行うことがで
きるようになっている。このため、各工程の度に、更生
管に搬入するユニットを交換するといった動作が必要な
くなり、埋設本管3の更生作業時間の短縮化を図ること
ができる。
【0057】(第2実施形態)次に、本発明の第2実施
形態について説明する。本形態は、取付管口成形作業に
おいて、加熱工程を孔開け工程の前に行うようにしたも
のである。その他の構成及び動作は上述した第1実施形
態の場合と同様であるので、ここでは、取付管口成形装
置6の構成、加熱工程及び孔開け工程において第1実施
形態と異なる部分について説明する。
【0058】本形態では、加熱ユニット8によって更生
管1が加熱された状態で、孔開けユニット7による貫通
孔13の形成が行われることになる。このため、載置プ
レートP上での各ユニットの配置状態としては、図12
に示すように、加熱ユニット8、孔開けユニット7、拡
径ユニット9の順で配置されている。つまり、載置プレ
ートPを図中の最も右側に移動させた状態で取付管口成
形装置6を更生管1の内部に搬入し、加熱ユニット8を
取付管4の接続位置に対向させ、この状態で加熱工程を
行った後、載置プレートPを図中の左側に移動させるこ
とで孔開けユニット7を取付管4の接続位置に対向させ
て孔開け工程を行う。そして、その後、更に載置プレー
トPを図中の左側に移動させることで拡径ユニット9を
貫通孔13に対向させて拡径工程を行うようにしてい
る。
【0059】このように加熱工程を孔開け工程の前に行
うようにした場合、更生管1の一部分を軟化させた状態
で貫通孔13の形成を行うことができるので、加工具6
1による貫通孔13の加工を容易且つ迅速に行うことが
可能になる。
【0060】尚、上述した第1実施形態における取付管
口成形装置6によっても同様の動作を行うことは可能で
ある。つまり、先ず、図10に示すように、加熱ユニッ
ト8を取付管4の接続位置に対向させ、この状態で加熱
工程を行った後、載置プレートPを図中の右側に移動さ
せることで、図9に示すように、孔開けユニット7を取
付管4の接続位置に対向させて孔開け工程を行う。そし
て、その後、載置プレートPを図中の左側に移動させる
ことで、図11に示すように、拡径ユニット9を貫通孔
13に対向させて拡径工程を行うのである。
【0061】また、本形態における孔開け工程の変形例
として、図13に示すように、形成しようとする貫通孔
13の形状に合致した打ち抜き刃73を備えた孔開けユ
ニット7を採用することも可能である。図13(a)は
孔開けユニット7の側面図を、図13(b)は孔開けユ
ニット7の平面図をそれぞれ示している。この図に示す
ように、打ち抜き刃73の上端縁は上下に波打った形状
に形成されている。つまり、孔開け工程において打ち抜
き刃73を上昇移動させて更生管1に当接させた場合、
この打ち抜き刃73の一部分のみが先に更生管1に接触
し、この接触部分において更生管1の切断が開始され、
打ち抜き刃73が上昇移動するのに伴って更生管1の切
断箇所が打ち抜き刃73の周方向に順次移動していくこ
とで、更生管1の塑性変形を殆ど伴うことなしに所定形
状の(打ち抜き刃73の平面視形状に合致した形状の)
貫通孔13が打ち抜かれるようになっている。
【0062】また、この孔開けユニット7を使用する場
合、貫通孔13の打ち抜きをより迅速に行うためには、
打ち抜き刃73を所定温度に加熱しておくことが好まし
い。この場合、打ち抜き刃73の加熱温度は150〜2
20℃に設定される。この加熱温度は、好ましくは16
0〜180℃に設定する。
【0063】また、図13の如く、打ち抜き刃73の中
心部には、センタピン74が突設されている。これは、
貫通孔13を打ち抜く際に、打ち抜かれた樹脂材料をセ
ンタピン74が貫通することで、この樹脂材料を保持
し、その回収が容易に行えるようにするためである。
【0064】(第3実施形態)次に、本発明の第3実施
形態について説明する。本形態は、図14(aは、本形
態の拡径工程時の埋設本管3と取付管4との接続部分の
縦断面図である。bは、拡径工程後の埋設本管3と取付
管4との接続部分の平面図であって、更生管1を実線で
示し、埋設本管3及び取付管4を仮想線で示している)
に示すように、埋設本管3の中心軸線3aに対して取付
管4の中心軸線4aが同一平面上で傾斜している場合
(図14に示すものでは傾斜角度θが60°となってい
る)のスリーブ15の形成動作に関するものである。
【0065】このように、取付管4が傾斜している場
合、拡径工程では、図14(a)に示すように、拡径ユ
ニット9に設けられた各ボールジョイント95,96,
97によって、油圧シリンダ93、連結ピン94及び押
出具91の姿勢が変更されながら、油圧シリンダ93の
駆動に伴って押出具91が取付管4の内部に挿入されて
いくことになる。これにより、貫通孔13の周縁部が取
付管4の内面に沿うように塑性変形し、スリーブ15の
外面が取付管4の内面に密着する。
【0066】(第4実施形態)次に、本発明の第4実施
形態について説明する。本形態は、図15(aは、本形
態の拡径工程時の埋設本管3と取付管4との接続部分を
管の軸線方向から見た縦断面図である。bは、拡径工程
後の埋設本管3と取付管4との接続部分の平面図であっ
て、更生管1を実線で示し、埋設本管3及び取付管4を
仮想線で示している)に示すように、埋設本管3の中心
軸線3aに直交する平面内で取付管4の中心軸線4aが
傾斜している場合(図15に示すものでは取付管4の傾
斜角度が30°となっている)のスリーブ15の形成動
作に関するものである。
【0067】このように、取付管4が傾斜している場
合、取付管口成形作業の開始時に、駆動ギヤ65を駆動
させることにより、この駆動ギヤ65がリングギヤ63
の内周面63aに沿って転動する。この駆動ギヤ65の
回転駆動量は、上記取付管4の傾斜角度に応じて設定さ
れる。これによって装置ベース62がリングギヤ63の
中心軸を回動中心として所定角度(本形態の場合は30
°)だけ回動する。
【0068】この状態では、各ユニット7,8,9も所
定角度だけ傾斜され、各工程において、ユニット7,
8,9が取付管の接続位置に対向するようになってい
る。図15は拡径ユニット9による拡径工程が行われて
いる状態を示している。この図のように、取付管4の中
心軸4aと押出具91の中心軸とが一致した状態で押出
具91が取付管4に向かって前進することになるため、
この押出具91が取付管4の内部に容易に挿入され、貫
通孔13の周縁部が押出具91によって塑性変形され
て、スリーブ15が形成されることになる。
【0069】尚、上述した第3実施形態のように、埋設
本管3の中心軸線3aに対して取付管4の中心軸線4a
が同一平面上で傾斜しており、且つ本第4実施形態のよ
うに、埋設本管3の中心軸線3aに直交する平面内で取
付管4の中心軸線4aが傾斜している場合には、これら
第3及び第4実施形態の各手段が併用されることにな
る。
【0070】(第5実施形態)次に、本発明の第5実施
形態について説明する。本形態は拡径ユニット9の変形
例である。その他の構成及び動作は上述した第1実施形
態のものと同様であるので、ここでは拡径ユニット9に
ついてのみ説明する。図16(a)は拡径ユニット9の
平面図、図16(b)〜(d)は拡径ユニット9の動作
を示す図である。これら図に示すように、本形態に係る
拡径ユニット9は、押出具91を駆動源92と共に昇降
移動させるための昇降装置98を備えている。この昇降
装置98は、左右一対の油圧シリンダ98a,98aを
備えていると共に、この油圧シリンダ98aのロッド先
端にスライドブロック98bが取り付けられている。こ
のスライドブロック98bは水平方向に延びる2本のス
ライドシャフト98c,98cによってスライド移動自
在に支持されている。また、押出具91に連結されてい
る油圧シリンダ93を支持する支持ブロック98dとス
ライドブロック98bとの間には連結ロッド98eが架
設されている。このため、油圧シリンダ98aの駆動に
よりスライドブロック98bをユニット中央側に移動さ
せた際、その水平方向の移動が、連結ロッド98eによ
って、支持ブロック98dを上昇させる移動に変換さ
れ、これによって押出具91が駆動源92と共に上昇移
動される構成となっている(図16cの各矢印参照)。
この状態から駆動源92の油圧シリンダ93を駆動させ
て押出具91のみを上昇移動させて(図16dの矢印参
照)、更生管1に取付管口14及びスリーブ15を形成
するようになっている。
【0071】このように、昇降装置98によって押出具
91を駆動源92と共に上昇移動させ、その後、駆動源
92の油圧シリンダ93の駆動によって押出具91を上
昇移動させるようにした場合、油圧シリンダ93の進退
ストロークが十分に得られない構成であってもスリーブ
15の立ち上がり寸法を十分に確保することが可能とな
り、埋設本管3と取付管4との接続部分の止水を良好に
行うことが可能となる。
【0072】−その他の実施形態− 上述した各実施形態では、形状記憶温度に加熱すること
によって形状回復する更生管1を使用して既設配管を更
生する場合について説明した。本発明は、これに限ら
ず、小径円筒形状の更生管を埋設本管に引き込んだ後に
拡径を行う更生方法においても適用可能である。
【0073】また、上記各実施形態では、孔開けユニッ
ト7と拡径ユニット9とを個別に配置するようにした
が、これらを一体的に設けるようにしてもよい。図17
には、拡径ユニット9の押出具91の先端部に、上記図
13を用いて説明した孔開けユニット7の打ち抜き刃7
3を取り付けたものである。これによれば、拡径ユニッ
ト9の駆動源92を孔開けユニット用の駆動源として兼
用することができると共に、装置ベース62上に孔開け
ユニット7の搭載スペースを不要とすることができ、装
置全体の小型化を図ることもできる。尚、この図17に
示す押出具91は内面に加熱用のヒータHが取り付けら
れており、このヒータHが押出具91の加熱及び打ち抜
き刃73の加熱の両機能を発揮する構成となっている。
尚、図17(b),(c)は、上述した第3実施形態の
如く取付管4が傾斜して接続されている場合の工程を示
すものであって、図17(b)は孔開け工程時を、図1
7(c)は拡径工程時をそれぞれ示している。このよう
に孔開けユニット7と拡径ユニット9とを一体的に設け
たものを装置6に搭載した状態を図18に示している。
この図18における6Aは、取付管4の接続位置を確認
するためのセンサである。この図18に示すものでは、
装置ベース62に車輪62b,62bが取り付けられ、
取付管口成形装置6が更生管1内を走行できるようにな
っている。尚、このように孔開けユニット7と拡径ユニ
ット9とを一体的に設ける構成は、上述した各実施形態
に対しても採用可能である。
【0074】また、このように孔開けユニット7と拡径
ユニット9とを一体化させたものにおいて、図19に示
すように、上記打ち抜き刃に代えてドリルDを備えさせ
るようにしてもよい。この構成では、押出具91の内部
に駆動モータMが収容されており、この駆動モータMの
駆動力によってドリルDが回転しながら孔開け工程を行
うようになっている。
【0075】
【発明の効果】以上のように、本発明では、埋設本管の
内面をライニングする更生管に、取付管に対応する取付
管口及び取付管内に挿通されるスリーブを一体形成する
ための各種ユニットを一つの装置ベース上に搭載するこ
とにより装置を実現している。このため、各ユニットに
よる連続した加工成形動作を行うことが可能となる。つ
まり、各工程の度に、更生管に搬入するユニットを交換
する必要が無くなり、埋設本管の更生作業時間の短縮化
を図ることができる。
【0076】また、孔開けユニットによる孔開け動作が
行われた後、拡径ユニットによる拡径動作に先立って、
貫通孔の周縁部を更生管の内側から加熱する加熱ユニッ
トを備えさせた場合には、更生管における貫通孔の周縁
部を軟化させた状態で拡径動作を行うことができるの
で、貫通孔の周縁部の拡径を容易に且つ迅速に行うこと
が可能になって、作業性の向上を図ることができる。ま
た、孔開けユニットによる孔開け動作に先立って、更生
管における埋設本管と取付管との接続部分に対応する箇
所を更生管内側から加熱する加熱ユニットを備えさせた
場合には、更生管を軟化させた状態で孔開け動作を行う
ことができるので、貫通孔の形成を容易に且つ迅速に行
うことが可能になる。また、この場合、打ち抜き刃によ
る打ち抜き加工によっても貫通孔を形成することが可能
になり、孔開け工程の多様化を図ることができる。
【0077】また、装置ベースを埋設本管の延長方向に
延びる軸線回りに回動自在に支持する回動機構を備えさ
せた場合には、埋設本管に対して取付管が傾斜して接続
している場合であっても、各ユニットを取付管口及びス
リーブを成形しようとする箇所に対向させることが可能
となり、装置の汎用性の拡大を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るライニングされる前の更生管を
示す斜視図である。
【図2】更生管の製造工程を説明するための図である。
【図3】取付管口成形装置の一部を断面で示す側面図で
ある。
【図4】更生管の内部に取付管口成形装置を設置した状
態を更生管の軸線方向から見た図である。
【図5】拡径ユニットの断面図である。
【図6】更生管を埋設本管の内部に引き込む動作を説明
するための図である。
【図7】更生管の拡径動作を説明するための図である。
【図8】(a)は埋設本管内に更生管を引き込んだ状態
を示し、(b)は更生管を加熱して形状回復させた状態
を示し、(c)は更生管を加圧膨張させて埋設本管の内
面に密着させた状態を示す図である。
【図9】(a)は孔開け工程時における埋設本管と取付
管との接続部分の縦断面図であり、(b)は孔開け工程
時における埋設本管と取付管との接続部分の平面図であ
る。
【図10】(a)は加熱工程時における埋設本管と取付
管との接続部分の縦断面図であり、(b)は加熱工程時
における埋設本管と取付管との接続部分の平面図であ
る。
【図11】(a)は拡径工程時における埋設本管と取付
管との接続部分の縦断面図であり、(b)は拡径工程時
における埋設本管と取付管との接続部分の平面図であ
る。
【図12】第2実施形態における図3相当図である。
【図13】(a)は孔開け工程の変形例における孔開け
ユニットの側面図であり、(b)はその孔開けユニット
の平面図である。
【図14】第3実施形態に係る図面であって、(a)は
拡径工程時の埋設本管と取付管との接続部分の縦断面図
であり、(b)は拡径工程後の埋設本管と取付管との接
続部分の平面図である。
【図15】第4実施形態に係る図面であって、(a)は
拡径工程時の埋設本管と取付管との接続部分を管の軸線
方向から見た縦断面図であり、(b)は拡径工程後の埋
設本管と取付管との接続部分の平面図である。
【図16】第5実施形態に係る図面であって、(a)は
拡径ユニットの平面図、(b)〜(d)は拡径ユニット
の動作を示す図である。
【図17】その他の実施形態であって、孔開けユニット
と拡径ユニットとを一体化させた場合の断面図である。
【図18】孔開けユニットを兼用した拡径ユニットを搭
載した装置の側面図である。
【図19】孔開けユニットと拡径ユニットとを一体化さ
せた場合の変形例を示す断面図である。
【図20】従来例において、埋設本管への土中水流入を
説明するための図である。
【符号の説明】
1 更生管 13 貫通孔 14 取付管口 15 スリーブ 3 埋設本管 4 取付管 6 取付管口成形装置 62 装置ベース 7 孔開けユニット 8 加熱ユニット 9 拡径ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 充彦 滋賀県栗太郡栗東町野尻75 積水化学工業 株式会社内 (72)発明者 我原 長男 京都府宇治市広野町一里山50番地 ユージ ー基材株式会社内 (72)発明者 山下 卓也 京都府宇治市広野町一里山50番地 ユージ ー基材株式会社内 Fターム(参考) 4F211 AD05 AD12 AG03 AG08 AH43 SA13 SC03 SD04 SH06 SH18 SH20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 埋設本管の内面をライニングする樹脂製
    の更生管に対し、埋設本管と取付管との接続部分に対応
    した取付管口を成形するための装置であって、 埋設本管の延長方向に搬送自在な装置ベースと、 上記装置ベースに搭載され、更生管における埋設本管と
    取付管との接続部分に対応する箇所に、取付管の内径よ
    りも小径の貫通孔を更生管内側から形成する孔開けユニ
    ットと、 上記装置ベースに搭載され、貫通孔の周縁部を更生管内
    側から押し広げることで、取付管口及びこの取付管口に
    連続するスリーブを更生管に成形する拡径ユニットとを
    備えていることを特徴とする更生管の取付管口成形装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の更生管の取付管口成形装
    置において、 装置ベースに搭載され、孔開けユニットによる孔開け動
    作が行われた後、拡径ユニットによる拡径動作に先立っ
    て、貫通孔の周縁部を更生管内側から加熱する加熱ユニ
    ットを備えていることを特徴とする更生管の取付管口成
    形装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の更生管の取付管口成形装
    置において、 装置ベースに搭載され、孔開けユニットによる孔開け動
    作に先立って、更生管における埋設本管と取付管との接
    続部分に対応する箇所を更生管内側から加熱する加熱ユ
    ニットを備えていることを特徴とする更生管の取付管口
    成形装置。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載の更生管の取付管
    口成形装置において、 孔開けユニット、加熱ユニット及び拡径ユニットを、装
    置ベース上で埋設本管の延長方向に沿ってスライド移動
    可能に支持するスライド機構を備えていることを特徴と
    する更生管の取付管口成形装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のうち何れか一つに記載の
    更生管の取付管口成形装置において、 装置ベースを埋設本管の延長方向に延びる軸線回りに回
    動自在に支持する回動機構を備えていることを特徴とす
    る更生管の取付管口成形装置。
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WO2013180169A1 (ja) * 2012-05-29 2013-12-05 カナフレックスコーポレーション株式会社 地中埋設管を更生する為の管ガイド装置、管挿入システム、管更生システム及び更生された管路

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WO2013180169A1 (ja) * 2012-05-29 2013-12-05 カナフレックスコーポレーション株式会社 地中埋設管を更生する為の管ガイド装置、管挿入システム、管更生システム及び更生された管路
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