JP2002180900A - エンジンのシリンダ通気孔構造 - Google Patents

エンジンのシリンダ通気孔構造

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JP2002180900A JP2000378783A JP2000378783A JP2002180900A JP 2002180900 A JP2002180900 A JP 2002180900A JP 2000378783 A JP2000378783 A JP 2000378783A JP 2000378783 A JP2000378783 A JP 2000378783A JP 2002180900 A JP2002180900 A JP 2002180900A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明の目的は、ピストンの往復動による
圧力変動を容易に少なくし得て、オイルパン内の油面の
乱れやオイルの飛散等のオイルへの悪影響を防止するこ
とにある。 【構成】 このため、この発明は、エンジンのシリンダ
ブロックにピストンを往復動可能に収容する複数のシリ
ンダを直列に配設し、前記シリンダブロックにクランク
軸を軸支するとともに前記複数のシリンダをクランク軸
軸線方向両側において仕切る隔壁を設け、これら隔壁に
クランク軸軸線方向に貫通して隣接するシリンダ間を連
通する通気孔を形成して設け、これら通気孔は前記エン
ジンが排気側を下方に傾斜させて車両に搭載された状態
においてオイル面から離間するようにシリンダ軸線に対
して吸気側に偏倚させて前記隔壁に形成して設けたこと
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はエンジンのシリン
ダ通気孔構造に係り、特に、ピストンの往復動による圧
力変動を容易に少なくし得て、オイルパン内の油面の乱
れやオイルの飛散等のオイルへの悪影響を防止し得るエ
ンジンのシリンダ通気孔構造に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンには、シリンダブロックにピス
トンを往復動可能に収容する複数のシリンダを直列に配
設しているものがある。シリンダブロックには、クラン
ク軸を軸支するとともに複数のシリンダをクランク軸軸
線方向両側において区画する隔壁を設けている。
【0003】このようなエンジンとしては、図10〜図
13に示すものがある。図10において、102はエン
ジン、104はシリンダブロック、106はオイルパン
である。エンジン102は、シリンダブロック104の
上方に図示しないシリンダヘッドを取付け、下方にオイ
ルパン106を取付けて設け、クランク室108を形成
して設けている。
【0004】エンジン102は、シリンダブロック10
4に複数の第1〜第4シリンダ110−1〜110−4
を設け、第1〜第4ピストン112−1〜112−4を
往復動可能に収容している。また、シリンダブロック1
04には、クランク軸114を軸支するとともに前記第
1〜第4シリンダ110−1〜110−4をクランク軸
軸線C1方向両側において仕切る第1〜第5隔壁116
−1〜116−5を設けている。
【0005】シリンダブロック104には、図11〜図
13に示す如く、第1隔壁116−1〜第5隔壁116
−5に夫々第1〜第5軸受キャップ118−1〜118
−5を第1〜第5キャップ取付ボルト120−1〜12
0−5により取付け、前記クランク軸114を軸支して
いる。クランク軸114には、第1〜第4コンロッド1
22−1〜122−4により前記第1〜第4ピストン1
12−1〜112−4を連結して設けている。
【0006】エンジン102は、第1〜第4シリンダ1
10−1〜110−4内を往復動する第1〜第4ピスト
ン112−1〜112−4のポンプ作用や燃焼時のブロ
ーバイガスの流入により、第1〜第5隔壁116−1〜
116−5及び第1〜第5軸受キャップ118−1〜1
18−5で仕切られたクランク室108内に第1〜第4
シリンダ110−1〜110−4間において圧力変動が
生じる。
【0007】この第1〜第4シリンダ110−1〜11
0−4間の圧力変動は、図10に示す如く、第1〜第5
軸受キャップ118−1〜118−5下方のオイルパン
106に溜められたオイルの油面Pとの間の空間Sを経
路として、隣接する第1〜第4シリンダ110−1〜1
10−4間を伝達する。
【0008】しかし、このエンジン102は、第1〜第
5軸受キャップ118−1〜118−5下方の油面Lと
の間の狭い空間Sを圧力の伝達される経路としているた
め、図10に示す如く、空間Sを通過する圧力変動の気
体により油面Pが乱されてオイルが飛散され、飛散した
オイルがクランク軸114に衝突したり、クランク軸1
14が油面Lの乱れたオイルを掻き揚げたりすることに
より、出力低下を招く不都合がある。
【0009】また、エンジン102は、前記クランク軸
114によるオイルの撹拌によって、エンジン102内
潤滑のために圧送されるオイル内のエアレーションが増
大され、オイルの温度が上昇されることにより、信頼性
を低下させる不都合がある。
【0010】このような不都合に対処するものとして
は、実公昭56−48918号公報、特開平4−885
1号公報、特開平8−158937号公報、特許第28
87996号号公報に開示されるものがある。
【0011】実公昭56−48918号公報に開示され
るものは、ピストン運動の位相が互いに逆になる気筒間
の隔壁の軸受部上方であってシリンダ部下方に位置させ
て、気筒間の圧力変動を緩和する通気孔を設けたもので
ある。
【0012】特開平4−8851号公報に開示されるも
のは、V型エンジンのクランク軸を軸支するバルクヘッ
ドが一対の気筒間に設けられているシリンダブロックに
おいて、前記バルクヘッドの左右バンクの最大爆発圧力
が作用する位相及び各位相から90度及び180度回転
した位相を避けた位置に、気筒間の圧力変動を緩和する
通気孔として機能する肉抜き部を形成したものである。
【0013】特開平8−158937号公報に開示され
るものは、各気筒間に設けられたクランク軸を軸支する
バルク部に通気孔を開設し、所定の通気孔の内側に、ク
ランクケース内のガスを排出するためのガス排出通路の
入口を連通したものである。
【0014】特許第2887996号号公報に開示され
るものは、シリンダブロックのクランクケース側にシリ
ンダボアを区画するとともにクランク軸を軸支するジャ
ーナル壁を設け、このジャーナル壁に前記シリンダボア
の軸線方向に段部を設け、この段部にはシリンダ配列方
向に貫通する貫通孔を設け、この貫通孔の中心軸線をシ
リンダボアの中心軸線と直交する方向としたものであ
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところが、エンジン
は、通常、車両に傾斜して搭載されるため、例えば、実
公昭56−48918号公報に開示されるように、隔壁
の軸受部上方であってシリンダ部下方のシリンダ軸線上
に位置させて設けた場合に、車両に傾斜して搭載された
状態において通気孔がオイルパン内の油面に近づいてし
まい、通気孔を通過する圧力変動の気体によってオイル
パン内の油面の乱れやオイルの飛散等のオイルへの悪影
響を招く不都合がある。
【0016】また、シリンダブロックには、シリンダ軸
線に対してクランク軸の回転方向前側に燃焼時の最大爆
発圧力が作用する位相があり、前記公報に開示されるよ
うに隔壁の軸受部上部のシリンダ軸線上に位置させて通
気孔を設けた場合に、燃焼時の最大爆発圧力が作用して
強度的に不利となるため、剛性を高めるために隔壁の厚
さを増大させる等しなければならず、重量増大を招く成
不都合がある。
【0017】さらに、隔壁には、軸受キャップを取付け
るためのキャップ取付ボルトを螺着するボルト取付孔を
設けているが、このボルト取付孔をオイル通路として利
用している場合に、隔壁形成時の巣を原因としてボルト
取付孔のオイル通路と通気孔とが連通してしまい。オイ
ル漏れの原因となる不都合がある。
【0018】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上
述の不都合を除去するために、エンジンのシリンダブロ
ックにピストンを往復動可能に収容する複数のシリンダ
を直列に配設し、前記シリンダブロックにクランク軸を
軸支するとともに前記複数のシリンダをクランク軸軸線
方向両側において仕切る隔壁を設け、これら隔壁にクラ
ンク軸軸線方向に貫通して隣接するシリンダ間を連通す
る通気孔を形成して設け、これら通気孔は前記エンジン
が排気側を下方に傾斜させて車両に搭載された状態にお
いてオイル面から離間するようにシリンダ軸線に対して
吸気側に偏倚させて前記隔壁に形成して設けたことを特
徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】この発明のエンジンのシリンダ通
気孔構造は、シリンダブロックにクランク軸を軸支する
とともに複数の直列に配設したシリンダをクランク軸軸
線方向両側において仕切る隔壁を設け、これら隔壁にク
ランク軸軸線方向に貫通して隣接するシリンダ間を連通
する通気孔を形成して設けたことにより、ピストンの往
復動による圧力変動を通気孔によって隣接するシリンダ
に作用させることができ、また、通気孔はエンジンが排
気側を下方に傾斜させて車両に搭載された状態において
オイル面から離間するようにシリンダ軸線に対して吸気
側に偏倚させて隔壁に形成して設けたことにより、エン
ジンが車両に傾斜して搭載された状態において通気孔を
オイルパン内の油面から離間させることができる。
【0020】
【実施例】以下図面に基づいて、この発明の実施例を説
明する。図1〜図6は、この発明の第1の実施例を示す
ものである。図3において、2はエンジン、4はシリン
ダブロック、6はオイルパンである。エンジン2は、シ
リンダブロック4の上方に図示しないシリンダヘッドを
取付け、下方にオイルパン6を取付け、クランク室8を
形成して設けている。前記シリンダヘッドは、後述する
第1〜第4シリンダ32−1〜32−4のシリンダ軸線
C2を挟んで一側(図1・図2において左側)に吸気ポ
ート(図示せず)を設け、シリンダ軸線C2を挟んで他
側(図1・図2において右側)に排気ポート(図示せ
ず)を設けている。そこで、以下においては、シリンダ
ブロック4のシリンダ軸線C2を挟んで前記吸気ポート
と対応する側を吸気側とし、シリンダ軸線C2を挟んで
前記排気ポートと対応する側を排気側として説明する。
【0021】シリンダブロック4は、図1・図2に示す
如く、上部にシリンダ部10を設け、シリンダ部10の
下部にスカート部12を設けている。シリンダブロック
4は、シリンダ部10の略平行する各側シリンダ壁14
・16の下部に、スカート部12の漸次拡幅する各側ス
カート壁18・20を連続して設けている。各側シリン
ダ壁14・16及び各側スカート壁18・20の長手方
向両端側は、図4〜図6に示す如く、各側端壁22・2
4により連続して設けている。シリンダブロック4は、
各側シリンダ壁14・16の上端にシリンダヘッドを取
り付け、各側スカート壁18・20下端及び各側端壁2
2・24下端に前記オイルパン6を取付けて設け、各側
スカート壁18・20間に前記クランク室8を形成して
設けている。
【0022】シリンダブロック4には、各側シリンダ壁
14・16及び各側スカート壁18・20間に複数の隔
壁、図においては5つの第1〜第5隔壁26−1〜26
−5を設けている。第1隔壁26−1及び第5隔壁26
−5は、夫々幅方向両端側を前記各側端壁22・24と
一体的に設けている。
【0023】シリンダブロック4は、各側シリンダ壁1
4・16間及び第1〜第5隔壁26−1〜26−6間の
上部に複数のシリンダ保持部28を著間列に設け、各シ
リンダ保持部28に複数のシリンダスリーブ、図におい
ては4つの第1〜第4シリンダスリーブ30−1〜30
−4を圧入して直列に配設し、これら第1〜第4シリン
ダスリーブ30−1〜30−4内に第1〜第4シリンダ
32−1〜32−4を設けている。
【0024】また、シリンダブロック4は、第1〜第5
隔壁26−1〜26−6の下部にクランク軸34を軸支
して設けている。第1〜第5隔壁26−1〜26−6の
下部には、第1〜第5ブロック側軸受部36−1〜36
−5を設け、これら第1〜第5ブロック側軸受部36−
1〜36−5に第1〜第5ブロック側軸受面38−1〜
38−5を設け、これら第1〜第5ブロック側軸受面3
8−1〜38−5のクランク軸34を跨いでクランク軸
軸線C1に対して交差する方向の両側に夫々第1〜第5
ブロック側ボルト取付孔40−1〜40−5を1つずつ
設けている。
【0025】これら第1〜第5ブロック側軸受部36−
1〜36−5毎に夫々2つ設けた第1〜第5ブロック側
ボルト取付孔40−1〜40−5は、いずれか一方、図
においては排気側を後述する第1〜第5ボルト側オイル
通路70−1〜70−5として設けている。
【0026】第1〜第5隔壁26−1〜26−6の第1
〜第5ブロック側軸受部36−1〜36−5には、クラ
ンク軸34を軸支する第1〜第5軸受キャップ42−1
〜42−5が取付けられる。第1〜第5軸受キャップ4
2−1〜42−5には、第1〜第5キャップ側軸受面4
4−1〜44−5を設け、これら第1〜第5キャップ側
軸受面44−1〜44−5のクランク軸34を跨いでク
ランク軸軸線C1に対して交差する方向の両側に夫々第
1〜第5キャップ側ボルト取付孔46−1〜46−5を
1つずつ設けている。
【0027】第1〜第5軸受キャップ42−1〜42−
5は、第1〜第5キャップ側ボルト取付孔46−1〜4
6−5に挿通した第1〜第5キャップ取付ボルト48−
1〜48−5を第1〜第5ブロック側ボルト取付孔40
−1〜40−5に螺着することにより、第1〜第5隔壁
26−1〜26−6の第1〜第5ブロック側軸受部36
−1〜36−5にクランク軸軸線C1に対して交差する
方向の両側からクランク軸34を跨ぐように取付けられ
る。第1〜第5隔壁26−1〜26−6とこの第1〜第
5隔壁26−1〜26−6に取付けられた第1〜第5軸
受キャップ42−1〜42−5とは、第1〜第5ブロッ
ク側軸受面38−1〜38−5と第1〜第5キャップ側
軸受面44−1〜44−5とによりクランク軸34を軸
支して設けている。なお、符号50−1〜50−5は、
第1〜第5キャップ補助取付ボルトである。
【0028】前記クランク軸34には、第1〜第4コン
ロッド52−1〜52−4により第1〜第4ピストン5
4−1〜54−4を連結して設けている。第1〜第4ピ
ストン54−1〜54−4は、前記第1〜第4シリンダ
32−1〜32−4内に往復動可能に収容して設けてい
る。
【0029】エンジン2は、クランク軸34のクランク
軸軸線C1方向一端側の第1隔壁26−1外側にオイル
ポンプ56を設けるとともに図示しないクランクスプロ
ケットを設け、クランク軸34の回転を図示しないシリ
ンダヘッドの動弁系に伝達するタイミングチェーン58
を前記クランクスプロケットに捲掛けて設けている。オ
イルポンプ56は、図5に示す如く、タイミングチェー
ン58を覆って第1隔壁26−1外側のカバー用合わせ
面60に取付けられるチェーンカバー62に一体に設け
られている。オイルポンプ56は、オイルパン6内のオ
イルをストレーナ64を介して吸引し、エンジン2の各
部に圧送して潤滑・冷却を行う。
【0030】シリンダブロック4には、図1・図2に示
す如く、オイルポンプ56の圧送するオイルを供給され
るオイル供給通路66を、排気側の他側スカート壁20
に沿い且つクランク軸軸線C1に対して平行する方向に
指向させて設けている。オイル供給通路66は、第1〜
第5隔壁26−1〜26−5の第1〜第5隔壁側オイル
通路68により排気側に設けた第1〜第5ボルト側オイ
ル通路70−1〜70−5に連通され、第1〜第5連絡
オイル通路72−1〜72−5により第1〜第5ブロッ
ク側軸受面38−1〜38に臨む第1〜第5軸受側オイ
ル通路74−1〜74−5に連通して設けている。クラ
ンク軸34は、第1〜第5軸受側オイル通路74−1〜
74−5から供給されるオイルにより潤滑される。
【0031】また、シリンダブロック4は、クランク軸
34のクランク軸軸線C1方向他端側の第5隔壁26−
5外側にオイルシール76を設けている。オイルシール
76は、図6に示す如く、第5隔壁26−5外側のハウ
ジング用合わせ面78に取付けられるオイルシールハウ
ジング80に保持して設けている。なお、符号82は、
フライホイールである。
【0032】さらに、シリンダブロック4には、吸気側
及び排気側の各側シリンダ壁14・16及び各側スカー
ト壁18・20に沿って、第1〜第4シリンダ32−1
〜32−4間の第2〜第4隔壁26−2〜26−4を通
り、クランク室8とシリンダヘッドとを連通する各側連
通路84・86を設けている。吸気側及び排気側の各側
連通路84・86は、シリンダヘッドから導入する新気
によりクランク室8を換気するとともに、シリンダヘッ
ドの動弁系を潤滑した後のオイルをオイルパン6内に戻
す。
【0033】このエンジン2は、図1・図2に示す如
く、図示しないシリンダヘッドの吸気側に設けた吸気ポ
ート(図示せず)から混合気を第1〜第4シリンダ32
−1〜32−4内に吸入して燃焼させ、燃焼圧力により
第1〜第4ピストン54−1〜54−4を押下して第1
〜第4コンロッド52−1〜52−4を介してクランク
軸34を矢印A方向に回転させ、第1〜第4シリンダ3
2−1〜32−4内の排気を図示しないシリンダヘッド
の排気側に設けた排気ポート(図示せず)から排出す
る。
【0034】このように、このエンジン2は、シリンダ
ブロック4に複数の第1〜第4シリンダ32−1〜32
−4を設け、第1〜第4ピストン54−1〜54−4を
往復動可能に収容している。また、シリンダブロック4
には、クランク軸34を軸支するとともに第1〜第4シ
リンダ32−1〜32−4をクランク軸軸線C1方向両
側において仕切る第1〜第5隔壁26−1〜26−5を
設けている。
【0035】これら第1〜第5隔壁26−1〜26−5
には、図3・図4に示す如く、クランク軸軸線C1方向
に貫通して隣接する第1〜第4シリンダ32−1〜32
−4間を連通する2種の通気孔88・90を夫々複数形
成して設けている。一方の通気孔88は、奥側に配設位
置される4つの奥側第1〜第4通気孔88−1〜88−
4からなる。他方の通気孔90は、外側に配設位置され
る4つの外側第1〜第4通気孔90−1〜90−4から
なる。奥側第1〜第4通気孔88−1〜88−4及び外
側第1〜第4通気孔90−1〜90−4は、一方を他方
に対して相対的に大径に、この実施例においては奥側第
1〜第4通気孔88−1〜88−4を外側第1〜第4通
気孔90−1〜90−4に対して大径に形成して設けて
いる。
【0036】前記奥側第1〜第4通気孔88−1〜88
−4及び外側第1〜第4通気孔90−1〜90−4は、
エンジン2が排気側を下方に傾斜させて車両に搭載され
た状態においてオイル面Pから離間するように、シリン
ダ軸線C2に対して吸気側に偏倚させて第1〜第5隔壁
26−1〜26−5に形成して設けている。
【0037】また、前記奥側通1〜第4通気孔88−1
〜88−4及び外側第1〜第4通気孔90−1〜90−
4は、シリンダ軸線C2に対してクランク軸34の回転
方向Aの後側に偏倚させて、第1〜第5隔壁26−1〜
26−5に形成して設けている。
【0038】さらに、前記奥側1〜第4通気孔88−1
〜88−4及び外側第1〜第4通気孔90−1〜90−
4は、第1〜第5オイル通路70−1〜70−5として
形成される排気側の一方の第1〜第5ブック側ボルト取
付孔40−1〜40−5よりも、吸気側の他方の第1〜
第5ブロック側ボルト取付孔40−1〜40−5側に偏
倚させて、第1〜第5隔壁26−1〜26−5に形成し
て設けている。
【0039】前記第1〜第5隔壁26−1〜26−5に
は、図4・図5に示す如く、クランク軸軸線C1方向一
端側の第1隔壁26−1から、クランク軸軸線C1方向
他端側の第5隔壁26−5を除き、この第5隔壁26−
5に隣接するクランク軸軸線C1方向他端側近傍の第4
隔壁26−4まで、奥側第1〜第4通気孔88−1〜8
8−4を夫々形成して設けるとともに、これら奥側第1
〜第4通気孔88−1〜88−4を第1の軸線L1上に
配設して、第1の通気孔列88−Rを形成して設けてい
る。この第1の通気孔列88Rのクランク軸軸線C1方
向一端側の第1隔壁26−1に形成された奥側第1通気
孔88−1は、タイミングチェーン58を覆ってクラン
ク軸軸線C1方向一端側の第1隔壁26−2外側に取付
けられるチェーンカバー62により覆われる位置に設け
ている。
【0040】また、前記第1〜第5隔壁26−1〜26
−5には、図4・図6に示す如く、第1の通気孔列88
−Rと並列であって、クランク軸軸線C1方向他端側の
第5隔壁26−5から、クランク軸軸線C1方向一端側
の第1隔壁26−1を除き、この第1隔壁26−1に隣
接するクランク軸軸線C1方向一端側近傍の第2隔壁2
6−2まで、外側第1〜第4通気孔90−1〜90−4
を夫々形成して設けるとともに、これら外側第1〜第4
通気孔90−1〜90−4を第1の軸線L1上と平行な
第2の軸線L2上に配設して、第2の通気孔列90−R
を形成して設けている。この第2の通気孔列90−Rの
クランク軸軸線C1方向他端側の第5隔壁26−5に形
成された外側第1通気孔90−1は、オイルシール76
を保持してクランク軸軸線C1方向他端側の第5隔壁2
6−5外側に取付けられるオイルシールハウジング80
により覆われる位置に設けている。
【0041】さらに、シリンダブロック4には、吸気側
の一側シリンダ壁14及び一側スカート壁18に沿って
第2〜第4隔壁26−1〜26−5を通り、クランク室
8とシリンダヘッドとを連通する吸気側の一側連通路8
4に、外側第2〜第4通気孔90−2〜90−4を連通
して設けている。
【0042】次に作用を説明する。
【0043】このエンジン2のシリンダ通気孔構造は、
シリンダブロック4に複数の第1〜第4シリンダ32−
1〜32−4を設け、第1〜第4ピストン54−1〜5
4−4を往復動可能に収容している。また、シリンダブ
ロック4には、クランク軸34を軸支するとともに第1
〜第4シリンダ32−1〜32−4をクランク軸軸線C
1方向両側において仕切る第1〜第5隔壁26−1〜2
6−5を設けている。
【0044】これら第1〜第5隔壁26−1〜26−5
には、クランク軸軸線C1方向に貫通して隣接する第1
〜第4シリンダ32−1〜32−4間を連通する奥側第
1〜第4通気孔88−1〜88−4及び外側第1〜第4
通気孔90−1〜90−4を設けている。
【0045】これにより、このシリンダ通気孔構造は、
第1〜第4ピストン54−1〜54−4の往復動やブロ
ーバイガスの流入による圧力変動を、奥側第1〜第4通
気孔88−1〜88−4及び外側第1〜第4通気孔90
−1〜90−4によって隣接する第1〜第4シリンダ3
2−1〜32−4に作用させることができる。
【0046】このため、このシリンダ通気孔構造は、圧
力変動を容易に少なくすることができる。直列4気筒の
エンジン2では、隣接するシリンダ32のピストン54
の動きが上下方向で逆の動きとなるので、特に有効にで
ある。なお、各通気孔88・90は、加工よる形成でも
鋳抜きによる形成でも良い。また、各通気孔88・90
は、断面形状を円形としたが、異形でも良い。
【0047】また、このエンジン2シリンダ通気孔構造
は、奥側第1〜第4通気孔88−1〜88−4及び外側
第1〜第4通気孔90−1〜90−4を、エンジン2が
排気側を下方に傾斜させて車両に搭載された状態におい
てオイル面Pから離間するように、シリンダ軸線C2に
対して吸気側に偏倚させて第1〜第5隔壁26−1〜2
6−5に形成して設けていることにより、エンジン2が
車両に傾斜して搭載された状態において奥側第1〜第4
通気孔88−1〜88−4及び外側第1〜第4通気孔9
0−1〜90−4をオイルパン6内の油面Pから離間さ
せることができる。
【0048】このため、このシリンダ通気孔構造は、奥
側第1〜第4通気孔88−1〜88−4及び外側第1〜
第4通気孔90−1〜90−4を通過する圧力変動の気
体によるオイルパン6内の油面Pの乱れやオイルの飛
散、油面Pのクランク軸34の衝突、オイルへの空気混
入、油温上昇、ブローバイガスへのオイルミスト混入の
増大等の、オイルへの悪影響を防止することができる。
【0049】このエンジン2のシリンダ通気孔構造は、
奥側第1〜第4通気孔88−1〜88−4及び外側第1
〜第4通気孔90−1〜90−4を、シリンダ軸線C2
に対してクランク軸34の回転方向Aの後側に偏倚させ
て、第1〜第5隔壁26−1〜26−5に形成して設け
ている。
【0050】これにより、このシリンダ通気孔構造は、
シリンダ軸軸線C1に対してクランク軸34の回転方向
前側に存在する最大爆発圧力が作用する位相Bから離間
する位置に、奥側第1〜第4通気孔88−1〜88−4
及び外側第1〜第4通気孔90−1〜90−4が形成さ
れていることから、奥側第1〜第4通気孔88−1〜8
8−4及び外側第1〜第4通気孔90−1〜90−4に
最大爆発圧力が作用することを回避できるため、隔壁の
強度不足を防止することができ、強度不足を補うための
厚肉化等の特別の構成を必要とせず、重量増加やコスト
アップを招くことがない。
【0051】さらに、このエンジン2のシリンダ通気孔
構造は、奥側第1〜第4通気孔88−1〜88−4及び
外側第1〜第4通気孔90−1〜90−4を、第1〜第
5オイル通路70−1〜70−5として形成される排気
側の一方の第1〜第5ブック側ボルト取付孔40−1〜
40−5よりも、吸気側の他方の第1〜第5ブロック側
ボルト取付孔40−1〜40−5側に偏倚させて、第1
〜第5隔壁26−1〜26−5に形成して設けている。
【0052】これにより、このシリンダ通気孔構造は、
一方の第1〜第5ブロック側ボルト取付孔40−1〜4
0−5をオイル通路として利用しても、奥側第1〜第4
通気孔88−1〜88−4及び外側第1〜第4通気孔9
0−1〜90−4が離間して設けられているため、隔壁
形成時の巣を原因とするオイル漏れを防止することがで
き、圧漏れを不良を削減することができる。
【0053】さらにまた、このエンジン2のシリンダ通
気孔構造は、第1〜第5隔壁26−1〜26−5に、ク
ランク軸軸線C1方向一端側の第1隔壁26−1から、
クランク軸軸線C1方向他端側の第5隔壁26−5を除
き、この第5隔壁26−5に隣接する第4隔壁26−4
まで、奥側第1〜第4通気孔88−1〜88−4を夫々
形成して設けるとともに、これら奥側第1〜第4通気孔
88−1〜88−4を第1の軸線L1上に配設して第1
の通気孔列88−Rを形成して設け、クランク軸軸線C
1方向一端側の奥側第1通気孔88−1を第1隔壁26
−2外側に取付けられるチェーンカバー62により覆わ
れる位置に設けている。
【0054】これにより、このシリンダ通気孔構造は、
クランク軸軸線C1方向他端側の第5隔壁26−5に奥
側通気孔88を形成していないことにより、第5隔壁2
6−5に特別な蓋部材を取付ける必要がなく、また、第
1隔壁26−1外側の奥側第1通気孔88−1をチェー
ンカバー62を利用して覆うことにより、特別な蓋部材
を必要せず、部品点数の削減、重量の軽減、コストの低
減を果たすことができる。また、チェーンカバー62
は、比較的大きな部材であるので、通気孔88の形成位
置に制約を受けることがなく、最適な位置に形成するこ
とができる。さらに、奥側第1〜第4通気孔88−1〜
88−4は、第1の軸線L1上に配設して第1の通気孔
列88−Rを形成して設けたことにより、鋳抜きや加工
で容易に形成することができる。
【0055】また、このエンジン2のシリンダ通気孔構
造は、第1〜第5隔壁26−1〜26−5に、クランク
軸軸線C1方向他端側の第5隔壁26−5から、クラン
ク軸軸線C1方向一端側の第1隔壁26−1を除き、こ
の第1隔壁26−1に隣接する第2隔壁26−2まで、
外側第1〜第4通気孔90−1〜90−4を夫々形成し
て設けるとともに、これら外側第1〜第4通気孔90−
1〜90−4を第2の軸線L2上に配設して第2の通気
孔列90−Rを形成して設け、第2の通気孔列90−R
のクランク軸軸線C1方向他端側の外側第1通気孔90
−1を第5隔壁26−5外側に取付けられるオイルシー
ルハウジング80により覆われる位置に設けている。
【0056】これにより、このシリンダ通気孔構造は、
第5隔壁26−5外側の外側第1通気孔90−1をオイ
ルシールハウジング80を利用して覆うことにより、特
別な蓋部材を必要せず、部品点数の削減、重量の軽減、
コストの低減を果たすことができ、2種・複数の奥側第
1〜第4通気孔88−1〜88−4及び外側第1〜第4
通気孔90−1〜90−4を設けたことにより、シリン
ダブロック4の剛性を低下させることなく、通気孔開口
面積を増大させることができる。また、各通気孔88・
90は、シリンダブロック4のシリンダ軸軸線C1方向
の両端側から夫々形成していることにより、通気が特に
有効な隣接するシリンダ32間を連通する通気孔開口面
積を拡大することができるとともに、シリンダ軸軸線C
1方向両端の第1・第5隔壁26−1・26−5の通気
孔開口面積を減少させることができ、第1・第5隔壁2
6−1・26−5に形成されるオイル通路、例えば、図
5のオイル通路92の形成の自由度を向上することがで
きる。
【0057】さらに、このエンジン2のシリンダ通気孔
構造は、シリンダブロック4の吸気側の一側シリンダ壁
14及び一側スカート壁18に沿って第2〜第4隔壁2
6−1〜26−5を通り、クランク室8とシリンダヘッ
ドとを連通する吸気側の一側連通路84に、外側第2〜
第4通気孔90−2〜90−4を連通して設けている。
【0058】これにより、このシリンダ通気孔構造は、
一側連通路84の開口面積が増大し、クランク室8の換
気性能を向上することができる。また、一側連通路84
は、外側第2〜第4通気孔90−2〜90−4によって
分断されることなく、壁面の一部を削除するように外側
第2〜第4通気孔90−2〜90−4を連通すると、一
側連通路84内を滴下するオイルの流れが連通路内壁面
を伝って流れるため、オイルをよりオイルパン6内に良
好に導くことができ、オイルへの悪影響を防止すること
ができる。さらに、一側連通路84は、外側第2〜第4
通気孔90−2〜90−4との連通する開口部分が、外
側第2〜第4通気孔90−2〜90−4流動する圧力変
動の気体に晒されていることよって、常に開口部分のつ
まりを防止することができ、クランク室8の換気性能を
向上することができる。
【0059】図7は、シリンダ通気孔構造の第2の実施
例を示すものである。このシリンダ通気孔構造は、通気
孔88・90の両側の開口端を上方に指向させた隔壁2
6に形成したものである。これにより、このシリンダ通
気孔構造は、両側の開口端を上方に指向させた通気孔8
8・90によって、通過する圧力変動の気体を上方のシ
リンダ32に向かって流すことができるため、下方のオ
イルパン6内の油面Pの乱れやオイルの飛散等のオイル
への悪影響をさらに確実に防止することができる。
【0060】図8は、シリンダ通気孔構造の第3の実施
例を示すものである。このシリンダ通気孔構造は、通気
孔88・90の両側の開口端を漸次拡開させた隔壁26
に形成したものである。これにより、このシリンダ通気
孔構造は、両側の開口端を漸次拡開させた通気孔88・
90によって、ピストン54の上下動により上方や下方
に移動される気体を良好に受け入れて通過させることが
できるため、下方のオイルパン6内の油面Pの乱れやオ
イルの飛散等のオイルへの悪影響をさらに確実に防止す
ることができる。
【0061】図9は、シリンダ通気孔構造の第4の実施
例を示すものである。このシリンダ通気孔構造は、クラ
ンク軸34のバランスウエイト92の通気孔88・90
と対向する部位に、通気孔88・90に向かって気体を
送り込むように傾斜する傾斜面94を形成したものであ
る。このように、このシリンダ通気孔構造は、クランク
軸34のバランスウエイト92に形成した傾斜面94に
よって、隣接するシリンダ32間の気体を通気孔88・
90に積極的に通過させることができるため、下方のオ
イルパン6内の油面Pの乱れやオイルの飛散等のオイル
への悪影響をさらに確実に防止することができる。
【0062】
【発明の効果】このように、この発明のエンジンのシリ
ンダ通気孔構造は、ピストンの往復動による圧力変動を
通気孔によって隣接するシリンダに作用させることがで
きる。このため、このシリンダ通気孔構造は、圧力変動
を容易に少なくすることができる。また、この発明のエ
ンジンのシリンダ通気孔構造は、エンジンが車両に搭載
された状態において通気孔をオイルパン内の油面から離
間させることができる。このため、このシリンダ通気孔
構造は、通気孔を通過する圧力変動の気体によるオイル
パン内の油面の乱れやオイルの飛散等のオイルへの悪影
響を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示すエンジンのシリ
ンダ通気孔構造の図4のI−I線による断面図である。
【図2】図4のII−II線による断面図である。
【図3】エンジンの断面図である。
【図4】シリンダブロックの底面図である。
【図5】図4の矢印IVによる側面図である。
【図6】図4の矢印Vによる側面図である。
【図7】この発明の第2の実施例を示す隔壁の拡大断面
図である。
【図8】この発明の第3の実施例を示す隔壁の拡大断面
図である。
【図9】この発明の第4の実施例を示すクランク軸の隔
壁部位の拡大断面図である。
【図10】従来例を示すエンジンの断面図である。
【図11】シリンダブロックの底面図である。
【図12】図10のXII−XII線による断面図であ
る。
【図13】図10のXIII−XIII線による断面図
である。
【符号の説明】
2 エンジン 4 シリンダブロック 6 オイルパン 8 クランク室 10 シリンダ部 12 スカート部 26−1〜26−5 第1〜第5隔壁 32−1〜32−4 第1〜第4シリンダ 34 クランク軸 40−1〜40−5 第1〜第5ブロック側ボルト取付
孔 42−1〜42−5 第1〜第5軸受キャップ 48−1〜48−5 第1〜第5キャップ取付ボルト 54−1〜54−5 第1〜第5ピストン 62 チェーンカバー 70−1〜70−5 第1〜第5連絡オイル通路 80 オイルシールハウジング 88−1〜88−4 奥側第1〜第4通気孔 90−1〜90−4 外側第1〜第4通気孔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンのシリンダブロックにピストン
    を往復動可能に収容する複数のシリンダを直列に配設
    し、前記シリンダブロックにクランク軸を軸支するとと
    もに前記複数のシリンダをクランク軸軸線方向両側にお
    いて仕切る隔壁を設け、これら隔壁にクランク軸軸線方
    向に貫通して隣接するシリンダ間を連通する通気孔を形
    成して設け、これら通気孔は前記エンジンが排気側を下
    方に傾斜させて車両に搭載された状態においてオイル面
    から離間するようにシリンダ軸線に対して吸気側に偏倚
    させて前記隔壁に形成して設けたことを特徴とするエン
    ジンのシリンダ通気孔構造。
  2. 【請求項2】 エンジンのシリンダブロックにピストン
    を往復動可能に収容する複数のシリンダを直列に配設
    し、前記シリンダブロックにクランク軸を軸支するとと
    もに前記複数のシリンダをクランク軸軸線方向両側にお
    いて仕切る隔壁を設け、これら隔壁にクランク軸軸線方
    向に貫通して隣接するシリンダ間を連通する通気孔を形
    成して設け、これら通気孔はシリンダ軸線に対してクラ
    ンク軸の回転方向後側に偏倚させて前記隔壁に形成して
    設けたことを特徴とするエンジンのシリンダ通気孔構
    造。
  3. 【請求項3】 エンジンのシリンダブロックにピストン
    を往復動可能に収容する複数のシリンダを直列に配設
    し、前記シリンダブロックにクランク軸を軸支するとと
    もに前記複数のシリンダをクランク軸軸線方向両側にお
    いて仕切る隔壁を設け、これら隔壁にクランク軸軸線方
    向に貫通して隣接するシリンダ間を連通する通気孔を形
    成して設け、前記クランク軸は隔壁とこの隔壁に取付け
    られる軸受キャップとにより軸支して設け、前記軸受キ
    ャップはクランク軸軸線方向に対して交差する方向の両
    側から前記クランク軸を跨ぐように前記隔壁にキャップ
    取付ボルトにより取付けて設け、前記隔壁の前記クラン
    ク軸を跨いでクランク軸軸線方向に対して交差する方向
    の両側には前記キャップ取付ボルトが螺着されるボルト
    取付孔を夫々形成して設けるとともにこれらボルト取付
    孔のいずれか一方をオイル通路として形成して設け、前
    記通気孔は前記オイル通路として形成される一方のボル
    ト取付孔よりも他方のボルト取付孔側に偏倚させて前記
    隔壁に形成して設けたことを特徴とするエンジンのシリ
    ンダ通気孔構造。
  4. 【請求項4】 エンジンのシリンダブロックにピストン
    を往復動可能に収容する複数のシリンダを直列に配設
    し、前記シリンダブロックにクランク軸を軸支するとと
    もに前記複数のシリンダをクランク軸軸線方向両側にお
    いて仕切る隔壁を設け、これら隔壁にクランク軸軸線方
    向に貫通して隣接するシリンダ間を連通する通気孔を形
    成して設け、前記シリンダブロックはクランク軸軸線方
    向一端側の隔壁外側に前記クランク軸の回転をシリンダ
    ヘッドの動弁系に伝達するタイミングチェーンを配設
    し、前記隔壁にはクランク軸軸線方向一端側の隔壁から
    クランク軸軸線方向他端側の隔壁を除きこの隔壁に隣接
    するクランク軸軸線方向他端側近傍の隔壁まで前記通気
    孔を夫々形成して設けるとともにこれら通気孔を第1の
    軸線上に配設して第1の通気孔列を形成して設け、この
    第1の通気孔列のクランク軸軸線方向一端側の隔壁に形
    成された通気孔は前記タイミングチェーンを覆ってクラ
    ンク軸軸線方向一端側の隔壁外側に取付けられるチェー
    ンカバーにより覆われる位置に設けたことを特徴とする
    エンジンのシリンダ通気孔構造。
  5. 【請求項5】 前記シリンダブロックはクランク軸軸線
    方向他端側の隔壁外側に前記クランク軸をシールするオ
    イルシールを配設し、前記隔壁には前記第1の通気孔列
    と並列であってクランク軸軸線方向他端側の隔壁からク
    ランク軸軸線方向一端側の隔壁を除きこの隔壁に隣接す
    るクランク軸軸線方向一端側近傍の隔壁まで前記通気孔
    を夫々形成して設けるとともにこれら通気孔を前記第1
    の軸線上と平行な第2の軸線上に配設して第2の通気孔
    列を形成して設け、この第2の通気孔列のクランク軸軸
    線方向他端側の隔壁に形成された通気孔は前記オイルシ
    ールを保持してクランク軸軸線方向他端側の隔壁外側に
    取付けられるオイルシールハウジングにより覆われる位
    置に設けたことを特徴とする請求項4に記載のエンジン
    のシリンダ通気孔構造。
  6. 【請求項6】 前記シリンダブロックには隔壁を通りク
    ランク室とシリンダヘッドとを連通する連通路を形成し
    て設け、この連通路に前記通気孔を連通して設けたこと
    を特徴とする請求項4に記載のエンジンのシリンダ通気
    孔構造。
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