JP2002179633A - 光学活性化合物、光反応型キラル剤、液晶組成物、液晶の螺旋構造を変化させる方法、液晶の螺旋構造を固定化する方法、液晶カラーフィルタ、光学フィルム、及び記録媒体 - Google Patents

光学活性化合物、光反応型キラル剤、液晶組成物、液晶の螺旋構造を変化させる方法、液晶の螺旋構造を固定化する方法、液晶カラーフィルタ、光学フィルム、及び記録媒体

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JP2002179633A
JP2002179633A JP2000381001A JP2000381001A JP2002179633A JP 2002179633 A JP2002179633 A JP 2002179633A JP 2000381001 A JP2000381001 A JP 2000381001A JP 2000381001 A JP2000381001 A JP 2000381001A JP 2002179633 A JP2002179633 A JP 2002179633A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶に添加した場合、光照射による液晶の捻
れ力(捻れ角)の変化率が大きい光学活性化合物、前記
化合物からなる光反応型キラル剤、ならびに前記化合物
を添加した液晶組成物、液晶カラーフィルタ、光学フィ
ルム、および記録媒体を提供し、さらに液晶の螺旋構造
を変化させる方法、および液晶の螺旋構造を固定化する
方法を提供する。 【解決手段】 下記一般式(I)で表される光学活性化
合物である。 【化1】 〔式中、Rは総炭素数1〜30のアルキル基を表し、互
いに結合して環を形成してもよい。また、Arはアリー
ル基又は複素環基を表す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な光学活性化
合物、液晶の螺旋構造を変化させる光反応型キラル剤、
液晶組成物、液晶カラーフィルタ、光学フィルム、記録
媒体、液晶の螺旋構造を変化させる方法、及び液晶の螺
旋構造を固定化する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、螺旋構造を有し、該螺旋の捻れ力
(捻れ角)により多彩な選択反射色を示すコレステリッ
ク液晶等の液晶材料が注目され、しかも該材料がその選
択反射性や選択反射光の色純度に優れることから、光学
フィルム、液晶カラーフィルタ、あるいは記録媒体等に
広く使用されている。例えば、カラー液晶ディスプレー
等に用いられるカラーフィルタは、一般に、赤色
(R)、緑色(G)、青色(B)の各画素と、その間隙
に表示コントラスト向上を目的とするブラックマトリク
スとが形成されて構成される。このようなカラーフィル
タは、従来、樹脂中に顔料を分散させたものや染料を染
着させたものが主流であり、その製造方法も、着色樹脂
液をスピンコート等によりガラス基板上に塗布して着色
レジスト層を形成しフォトリソグラフィ法によるパター
ニングを行ってカラーフィルタ画素を形成したり、着色
画素を基板に直接印刷したりする方法が一般的であっ
た。
【0003】しかし、例えば、印刷法による製造方法で
は、画素の解像度が低く高精細な画像パターンの形成に
は対応が難しいという欠点があり、スピンコート法によ
る製造方法では材料ロスが大きく、また大面積の基板に
塗布する場合の塗布ムラが大きいといった欠点があっ
た。また、電着法による製造方法によると、比較的解像
度が高く、着色層のムラも少ないカラーフィルタを得る
ことができる反面、製造工程が煩雑であり液管理も難し
いといった難点を有していた。以上より、カラーフィル
タの製造工程としては、材料ロスが少なく高効率に、か
つ簡便に高品質なカラーフィルタを製造しうる製造方法
が要望されていた。
【0004】一方、カラーフィルタの性能としては、透
過率、色純度が高いことが求められ、近年、染料を用い
た方法では染料の種類や染着樹脂を最適化したり、顔料
を用いる方法ではより微細分散した顔料を用いることに
より上記要求に対する向上が図られてきた。しかしなが
ら、最近の液晶ディスプレイ(LCD)パネルにおけ
る、カラーフィルタの透過率、色純度に対する要求は極
めて高く、特に反射型LCD用カラーフィルタにおいて
は、ペーパーホワイトの白表示とコントラスト、及び色
再現性の両立が難しい一方、従来の製造方法における、
樹脂中に染料を染着させ、或いは、顔料を分散させて製
造されるカラーフィルタは、いずれも光吸収型のカラー
フィルタであるため、透過率の更なる向上による色純度
の改善はほぼ限界に達していた。
【0005】以上のような状況に対して、コレステリッ
ク液晶を主成分とする偏光利用型カラーフィルタが知ら
れている。この偏光利用型カラーフィルタは、一定の光
量を反射しそれ以外を透過して画像表示を行うため、光
の利用効率が高く、透過率、色純度の点でも光吸収型の
カラーフィルタよりも卓越した性能を有する。他方、そ
の製造方法には、均一厚が得られる観点から、スピンコ
ート法等を用いて基板上に成膜する方法が一般に行われ
てきたが、材料ロスが大きいといった問題がありコスト
の点で不利であった。
【0006】上記問題を解決し、カラーフィルタ膜の色
純度等の均一性を確保することができ、しかも製造工程
数の低減をも実現しうる手段として、光反応型のキラル
化合物を用いる方法が有用である。この方法は、光反応
型のキラル化合物を含む液晶組成物に該キラル化合物の
反応波長の光をパターン状に照射すると、その照射エネ
ルギーの強度に応じてキラル化合物の反応が進行し、液
晶化合物の螺旋ピッチ(螺旋の捻れ角)が変化するの
で、光量差のあるパターン露光のみにより画素ごとに選
択反射色が形成されるという原理を用いている。つま
り、カラーフィルタ形成時におけるパターニングの回数
は透過光量の異なるマスクを用いた一回のマスク露光で
完了しうるといったメリットがある。従って、画像様に
光照射してパターニングした後、パターニングされたコ
レステリック液晶化合物を固定化することにより、カラ
ーフィルタとして機能する膜を形成できる。これは、光
学用のフィルムや画像の記録等にも応用できる。
【0007】特に、一回のマスク露光によってカラーフ
ィルタを作製する場合などは、B(青色)、G(緑色)、R
(赤色)の3原色を一回の露光で色純度良く形成できるこ
とが望まれる。しかし、液晶の捻れの変化率が小さい場
合には十分な色純度が得られない。したがって、一回の
露光で色純度の高い3原色を表示させる観点では、実用
的には、用いる光反応型のキラル化合物として、液晶化
合物の螺旋構造の捻れ力を大きく変化させ得る、捻れ変
化率の大きいキラル化合物(キラル剤)を用いる必要が
ある。即ち、捻れ変化率の大きいキラル化合物を用いる
ことにより、その光量変化により選択反射する色相の幅
が拡大するのである。
【0008】本出願人は、このような、照射する光量に
より液晶の捻れ力(捻れ角)を変化させ得る光反応性を
備え、しかもその捻れ力(捻れ角)の変化率が大きく、
特に、コレステリック液晶相の場合、選択反射可能な波
長領域の幅が広く多彩な選択反射を示し、3原色(B,
G,R)を色純度高く表示させることのできる光反応型
キラル剤(光学活性化合物)について出願した(特願2
000−193142号、特願2000−193143
号)が、さらに異なるタイプのキラル化合物の開発が期
待されている。
【0009】また、J.Am.Chem.Soc.,1
15,1993,4769−4775 には、後記一般
式(I)で表される化合物のRが水素原子で置換された
化合物が光学活性化合物として記載されているが、この
化合物は液晶に対する溶解性が小さく、液晶組成物への
適用が困難であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける諸問題に鑑みてなされたものであり、その目的
は、光異性化が可能で、液晶性化合物に添加した場合、
光照射によって液晶の螺旋構造(捻れ力、捻れ角)を大
きく変化させることが可能な光反応型キラル剤として有
用な光学活性化合物、および前記光学活性化合物からな
る光反応型キラル剤、ならびに前記光学活性化合物を添
加した液晶組成物、液晶カラーフィルタ、光学フィルム
および記録媒体を提供することにある。さらに、本発明
は、前記光学活性化合物を添加した液晶組成物の液晶の
螺旋構造を変化させる方法および螺旋構造を固定化する
方法を提供することをも目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は以下の通りである。即ち、 <1> 下記一般式(I)で表される光学活性化合物で
ある。
【化2】 〔式中、Rは総炭素数1〜30のアルキル基を表し、互
いに結合して環を形成してもよい。また、Arはアリー
ル基又は複素環基を表す。〕
【0012】<2> 前記<1>に記載の光学活性化合
物からなる光反応型キラル剤である。
【0013】<3> 少なくとも液晶性化合物と前記<
1>に記載の光学活性化合物を少なくとも1つ含有する
液晶組成物である。
【0014】<4> 重合性基を少なくとも1つ有する
液晶性化合物、光重合開始剤、および前記<1>に記載
の光学活性化合物を少なくとも1つ含有する液晶組成物
である。 <5> 前記光重合開始剤と、前記<1>に記載の光学
活性化合物とが、それぞれ異なる感光波長領域を持つこ
とを特徴とする前記<4>に記載の液晶組成物である。
【0015】<6> 前記<3>ないし<5>のいずれ
かに記載の液晶組成物に光照射して、前記<1>に記載
の光学活性化合物の構造を変化させることにより液晶の
螺旋構造を変化させる方法である。
【0016】<7> 前記<4>または<5>に記載の
液晶組成物に、前記<1>に記載の光学活性化合物の感
光波長領域にある光を画像様に照射した後に、前記光重
合開始剤の感光波長領域にある光を照射して光重合を行
う工程を有する、液晶の螺旋構造を固定化する方法であ
る。
【0017】<8> 少なくとも液晶性化合物と前記<
1>に記載の光学活性化合物を少なくとも1つ含有する
液晶カラーフィルタである。
【0018】<9> 少なくとも液晶性化合物と前記<
1>に記載の光学活性化合物を少なくとも1つ含有する
光学フィルムである。
【0019】<10> 少なくとも液晶性化合物と<1
>に記載の光学活性化合物を少なくとも1つ含有する記
録媒体である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明について順に説明す
る。 <光学活性化合物>本発明の光学活性化合物は、下記一
般式(I)で表される化合物である。
【0021】
【化3】
【0022】本発明の光学活性化合物は、分子中に二重
結合のトランス/シス光異性化による光異性化基を有し
ており、光異性化が可能で、液晶に添加した場合、光照
射によって液晶の螺旋構造(捻れ力、捻れ角)を大きく
変化させることが可能な光反応型キラル剤として有用な
化合物である。また、通常の光学活性化合物としての使
用も可能であり、STN素子やTN素子における螺旋構
造誘起剤への適用が可能である。さらに、前記従来の光
学活性化合物と比較して液晶に対する溶解度が大きく、
液晶組成物への適用可能性が大きい。
【0023】前記式中、Rはアルキル基を表し、Arは
アリール基又は複素環基を表す。アルキル基は置換基を
有していてもよく、総炭素数1〜30のものが好まし
く、特に1〜20ものが好ましい。前記置換基として
は、例えば、ハロゲン原子、アリール基、アルケニル
基、アルキニル基、アルコキシ基、アシル基、アルコキ
シカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル
オキシ基、シアノ基が好ましく、中でも特に、ハロゲン
原子、アリール基、アルコキシ基、アシルオキシ基が好
ましい。
【0024】このようなアルキル基の例として、メチル
基、ペンチル基、シクロヘキシル基、トリフルオロメチ
ル基、ベンジル基、アリル基、メトキシエチル基、アセ
チルオキシメチル基等が挙げられる。
【0025】また、一般式(I)中の2つのRは互いに
結合して分子内で環を形成していてもよい。この環は5
員環〜8員環が好ましく、特に、5員環又は6員環が好
ましい。5員環、6員環を形成した化合物の例として、
下記式で表される化合物が挙げられる。
【0026】
【化4】
【0027】また、Arのアリール基は置換基を有して
もよく、総炭素数6〜40のものが好ましく、特に6〜
30のものが好ましい。前記置換基としては、ハロゲン
原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アル
コキシ基、ヒドロキシル基、アシル基、アルコキシカル
ボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ
基、シアノ基が好ましく、中でも特に、ハロゲン原子、
アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アシルオキ
シ基が好ましい。
【0028】Arの複素環基は置換基を有してもよく、
総炭素数は4〜40のものが好ましく、特に4〜30の
ものが好ましい。前記置換基としては、ハロゲン原子、
アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ
基、ヒドロキシル基、アシル基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、シ
アノ基が好ましく、中でも特に、ハロゲン原子、アルキ
ル基、アルケニル基、アルコキシ基、アシルオキシ基が
好ましい。このような複素環基としては、ピリジル基、
ピリミジニル基、フリル基、ベンゾフラニル基が好まし
く、中でも特に、ピリジル基、ピリミジニル基が好まし
い。
【0029】前記Arのアリール基、複素環基は下記式
で表されるものが好ましい。下記式中、R1は、例え
ば、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキ
ニル基、アルコキシ基、シアノ基等の置換基を、またL
1〜L3はハロゲン原子、アルキル基、又はアルコキシ基
を表す。L1〜L3のアルキル基、アルコキシ基の総炭素
数はともに1〜20が好ましく、特に1〜10が好まし
い。
【0030】
【化5】
【0031】Arのアリール基は、特に、下記式で表さ
れるものが好ましい。
【0032】
【化6】
【0033】また、Arのアリール基及び複素環基は下
記置換基で置換されていてもよい。
【0034】
【化7】
【0035】前記のようなアリール基の例としては、フ
ェニル基、ビフェニル基、4−メチルフェニル基、4−
ビニルフェニル基、4−フェニルエテニルフェニル基、
4−メトキシフェニル基、3−ブロモ−4−イソプロポ
キシフェニル基、3−メトキシ−4−オクチルオキシフ
ェニル基、4−ベンゾイルフェニル基、4−メトキシカ
ルボニルフェニル基、4−ベンゾイルオキシフェニル
基、4−(6−アクリロイルオキシヘキシルオキシ)フ
ェニル基、β−ナフチル基、6−メトキシナフタレン−
2−イル基、7−クロロ−6−ブトキシナフタレン−2
−イル基、5,7−ジブロモ−6−(2−(4−ビニル
フェノキシ)エトキシ)ナフタレン−2−イル基等が挙
げられる。
【0036】前記一般式(I)中のシクロヘキサンジア
ミン部の不斉は、(1R,2R)−1,2−シクロヘキ
サンジアミンであっても、(1S,2S)−1,2−シ
クロヘキサンジアミンであってもよい。
【0037】前記一般式(I)で表される光学活性化合
物の分子量としては、400以上が好ましい。また、後
述する液晶性化合物との溶解性の高いものが好ましく、
その溶解度パラメータSP値が、液晶性化合物に近似す
るものがより好ましい。
【0038】前記一般式(I)で表される化合物の具体
例(例示化合物(1)〜(30))を示すが、本発明に
おいては、これらに制限されるものではない。
【0039】
【化8】
【0040】
【化9】
【0041】
【化10】
【0042】
【化11】
【0043】
【化12】
【0044】
【化13】
【0045】本発明の光学活性化合物は、一般的には、
N,N’−ジアルキルシクロヘキサンジアミンを出発原
料として、常法に従い、酸ハロゲン化物、酸無水物、又
はカルボン酸によりアミド化することによって得られ
る。アミド化についての詳細は、「日本化学会編 第4
版実験化学講座22」(丸善)137〜173頁に記載
されている。また、出発原料であるN,N’−ジアルキ
ルシクロヘキサンジアミンは市販品又はシクロヘキサン
ジアミンのアルキルハライドによるアルキル化、シクロ
ヘキサンジアミンとアルデヒドによりシッフ塩基とした
のちに還元する手法、若しくはI.Coldhamらの
Synthesis 1463(1998)に記載され
た手法によって得ることができる。アミンのアルキル化
についての詳細は、「日本化学会編 第4版実験化学講
座20」(丸善)279〜318頁に記載されている。
【0046】<光反応型キラル剤>前記光反応型キラル
剤は、前述の一般式(I)で表される化合物(光学活性
化合物)からなり、液晶性化合物の配向を制御し、光照
射により液晶の螺旋ピッチを変化させ得る。前記一般式
(I)で表される光学活性化合物は、液晶、好ましくは
ネマティック液晶性化合物と併用した場合に、該液晶の
螺旋構造を変化させるキラル化合物(光反応型キラル
剤)として機能し、ある波長の光が照射されると、該波
長域に感応波長を持つ光学活性化合物が感応して液晶性
化合物の螺旋構造の捻れ力(HTP:ヘリカルツイステ
ィングパワー)を変化させることができる特質を有す
る。即ち、液晶相に誘起する螺旋構造の捻れ力の変化を
光照射(紫外線〜可視光線〜赤外線)によって起こさせ
る化合物であり、同一分子内にキラル部位と光の照射に
よって構造変化を生じる部位とを備える。
【0047】しかも、前記一般式(I)で表される光反
応型キラル剤は、特に液晶分子へのHTPの変化率が大
きく、特に液晶相がコレステリック液晶相の場合は、そ
のHTPに応じ、液晶の示す選択反射を任意に変化させ
ることができ、B(青色)、G(緑色)、R(赤色)の3原色
を含む広範囲の波長領域にわたる選択反射を得ることが
できる。光の波長の選択反射特性は、液晶分子の螺旋構
造の捻れ角により決まり、その角度が大きく変化するほ
ど選択反射する色幅が広範となり有用といえる。
【0048】尚、前記HTPは、液晶の螺旋構造の捻れ
力、即ち、HTP=1/(ピッチ×キラル剤濃度〔質量
分率〕)を表し、例えば、ある温度での液晶分子の螺旋
ピッチ(螺旋構造の一周期;μm)を測定し、この値を
キラル剤の濃度から換算〔μm-1〕して求めることがで
きる。光反応型キラル剤により光の照度により選択反射
色を形成する場合、前記HTPの変化率(=照射前のH
TP/照射後のHTP)としては、照射後にHTPがよ
り小さくなる場合には1.5以上が好ましく、更に2.
5以上がより好ましく、照射後にHTPがより大きくな
る場合には0.7以下が好ましく、更に0.4以下がよ
り好ましい。
【0049】また、前記一般式(I)で表される光反応
型キラル剤がその同一分子内に重合性の結合基が1以上
導入された構造である場合には、該光学活性化合物を含
む液晶組成物や、例えば液晶カラーフィルタ、光学フィ
ルム等の耐熱性を向上させることができる。また、本発
明の光反応型キラル剤は、捻れ力の温度依存性が大きい
キラル化合物など、光反応性のない公知のキラル剤と併
用することもできる。例えば、特開2000−4445
1号公報、特表平10−509726号公報、WO98
/00428、特表2000−506873号公報、特
表平9−506088号公報、Liquid Crys
tals 1996,21,327、LiquidCr
ystals 1998,24,219に記載のキラル
剤等が挙げられる。
【0050】<液晶組成物>本発明の液晶組成物は、前
記本発明の光学活性化合物、即ち光反応型キラル剤を少
なくとも含有してなり、更に少なくとも一種の液晶性化
合物、好ましくはネマティック液晶性化合物、必要に応
じて、重合性モノマー、重合開始剤(光重合開始剤)
や、バインダ樹脂、溶媒、界面活性剤、重合禁止剤、増
粘剤、色素、顔料、紫外線吸収剤、ゲル化剤等の他の成
分を含んでなる。本発明の液晶組成物は、特に界面活性
剤を併用することが好ましい。例えば、塗布液状の液晶
組成物を塗布し層形成する場合など、層表面の空気界面
における配向状態を立体的に制御でき、特にコレステリ
ック液晶相の場合には、より色純度の高い選択反射波長
を得ることができる。
【0051】(光反応型キラル剤)本発明の液晶組成物
は、光反応型キラル剤として、前記本発明の光反応型キ
ラル剤、即ち前記一般式(I)で表される光学活性化合
物を含み、所望のパターン及び光量で光照射することに
よって、共存する液晶性化合物、好ましくはネマティッ
ク液晶性化合物の捻れ構造を変化させ、広範な波長領域
の選択反射色を発現させる。液晶組成物中における光反
応型キラル剤の含有量としては、特に制限はなく適宜選
択できるが、0.1〜30質量%程度が好ましい。
【0052】(液晶性化合物)前記液晶性化合物は、そ
の屈折率異方性Δnが、0.10〜0.40の低分子液
晶化合物、高分子液晶化合物、重合性液晶化合物の中か
ら適宜選択することができる。中でもネマティック液晶
性化合物が好ましい。これらの液晶性化合物は溶融時の
液晶状態にある間に、例えば、ラビング処理等の配向処
理を施した配向基板を用いる等により配向させることが
できる。また、液晶状態を固相にして固定化する場合に
は、冷却、重合等の手段を用いることができる。
【0053】前記液晶性化合物の具体例としては、下記
化合物を挙げることができる。但し、本発明において
は、これらに制限されるものではない。
【0054】
【化14】
【0055】
【化15】
【0056】
【化16】
【0057】前記式中、nは、1〜1000の整数を表
す。前記各例示化合物においては、芳香環の連結基が以
下の構造に変わったものも同様に好適なものとして挙げ
ることができる。
【0058】
【化17】
【0059】上記のうち、液晶性化合物としては、十分
な硬化性を確保し、層の耐熱性を確保する観点からは、
分子内に少なくとも1つの重合性基あるいは架橋性基を
有する液晶性化合物が好ましい。
【0060】液晶性化合物の含有量としては、液晶組成
物の固形分重量に対して、30〜99.9質量%が好ま
しく、50〜95質量%がより好ましい。前記含有量
が、30質量%未満であると、配向が不十分となり所望
の選択反射色が得られないことがある。
【0061】(光重合開始剤)光照射による捻れ力を変
化させた後の液晶の螺旋構造を固定化するために、重合
性基を有する液晶化合物による重合反応を利用する場合
には、光重合開始剤を添加することが好ましい。また、
所望の螺旋構造を形成した後、該構造を固定化するに
は、液晶組成物の重合硬化反応が迅速であることが好ま
しい。
【0062】前記光重合開始剤としては、公知のものの
中から適宜選択することができ、例えば、p−メトキシ
フェニル−2,4−ビス(トリクロロメチル)−s−ト
リアジン、2−(p−ブトキシスチリル)−5−トリク
ロロメチル−1,3,4−オキサジアゾール、9−フェ
ニルアクリジン、9,10−ジメチルベンズフェナジ
ン、ベンゾフェノン/ミヒラーズケトン、ヘキサアリー
ルビイミダゾール/メルカプトベンズイミダゾール、ベ
ンジルジメチルケタール、チオキサントン/アミン、ト
リアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニル
ホスフィンオキシド等の特開平10−29997号公報
等に記載のビスアシルホスフィンオキシド類、Luci
rin TPOのDE4230555等に記載のアシル
ホスフィンオキシド類等が挙げられる。
【0063】前記光重合開始剤としては、前記一般式
(I)で表される光学活性化合物の感光波長領域とは異
なる感光波長領域を持つものを選択することが好まし
い。ここで、異なる感光波長を持つとは、両者の感光中
心波長が重ならず、例えば、画像の表示特性や選択反射
による色相純度の低下等を起こさない程度に画像露光時
又は重合硬化時に互いに液晶配向を変化させないことを
いう。感光中心波長が重ならないようにするためには、
両者の分子構造によることの他に、バンドパスフィルタ
ー等を通して照射する光の波長を制御することでも行わ
れ得る。
【0064】前記光重合開始剤の添加量としては、液晶
組成物の固形分重量に対して、0.1〜20質量%が好
ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。前記添加量
が、0.1質量%未満であると、光照射時の硬化効率が
低いため長時間を要することがあり、20質量%を越え
ると、紫外線領域から可視光領域での光透過率が劣るこ
とがある。
【0065】(重合性モノマー)本発明の液晶組成物に
は、重合性モノマーを併用してもよい。該重合性モノマ
ーを併用すると、光照射による液晶の捻れ力を変化させ
て選択反射波長の分布を形成(パターニング)した後、
その螺旋構造(選択反射性)を固定化し、固定化後の液
晶組成物の強度をより向上させることができる。但し、
前記ネマティック液晶性化合物が同一分子内に不飽和結
合を有する場合には、必ずしも添加する必要はない。
【0066】前記重合性モノマーとしては、例えば、エ
チレン性不飽和結合を持つモノマー等が挙げられ、具体
的には、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジ
ペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の多官能モ
ノマーが挙げられる。前記エチレン性不飽和結合を持つ
モノマーの具体例としては、以下に示す化合物を挙げる
ことができる、但し、本発明においては、これらに限定
されるものではない。
【0067】
【化18】
【0068】前記重合性モノマーの添加量としては、液
晶組成物の固形分重量に対して、0.5〜50質量%が
好ましい。前記添加量が、0.5質量%未満であると、
十分な硬化性を得ることができないことがあり、50質
量%を越えると、液晶分子の配向を阻害し、十分な発色
が得られないことがある。
【0069】(他の成分)更に、他の成分として、バイ
ンダー樹脂、溶媒、界面活性剤、重合禁止剤、増粘剤、
色素、顔料、紫外線吸収剤、ゲル化剤等を添加すること
もできる。前記バインダー樹脂としては、例えば、ポリ
スチレン、ポリ−α−メチルスチレン等のポリスチレン
化合物、メチルセルロース、エチルセルロース、アセチ
ルセルロース等のセルロース樹脂、側鎖にカルボキシル
基を有する酸性セルロース誘導体、ポリビニルフォルマ
ール、ポリビニルブチラール等のアセタール樹脂、特開
昭59−44615号、特公昭54−34327号、特
公昭58−12577号、特公昭54−25957号、
特開昭59−53836号、特開昭59−71048号
に記載のメタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、
イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸
共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等が挙げ
られる。
【0070】アクリル酸アルキルエステルのホモポリマ
ー及びメタアクリル酸アルキルエステルのホモポリマー
も挙げられ、これらについては、アルキル基がメチル
基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、iso
−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、2−
エチルヘキシル基等のものを挙げることができる。その
他、水酸基を有するポリマーに酸無水物を添加させたも
の、ベンジル(メタ)アクリレート/(メタアクリル酸
のホモポリマータ)アクリル酸共重合体やベンジル(メ
タ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/他のモノマー
の多元共重合体等が挙げられる。
【0071】液晶組成物中におけるバインダー樹脂の含
有量としては、0〜50質量%が好ましく、0〜30質
量%がより好ましい。前記含有量が50質量%を超える
と、液晶性化合物の配向が不十分となることがある。
【0072】本発明の液晶組成物においては、光反応性
キラル剤及び液晶、好ましくはネマティック液晶性化合
物と共に界面活性剤を併用することが好ましい。該界面
活性剤としては、排除体積効果を及ぼす界面活性剤が好
ましい。ここで、排除体積効果を及ぼすとは、例えば塗
布により液晶組成物を含む層を形成した際の、該層表面
の空気界面での空間的な配向状態を立体的に制御するこ
とをいう。具体的には、ノニオン系の界面活性剤が好ま
しく、公知のノニオン系界面活性剤の中から適宜選択し
て使用することができる。
【0073】前記重合禁止剤は、保存性の向上の目的で
添加され得る。例えば、ハイドロキノン、ハイドロキノ
ンモノメチルエーテル、フェノチアジン、ベンゾキノ
ン、及びこれらの誘導体等が挙げられる。該重合禁止剤
の添加量としては、前記重合性モノマーに対して0〜1
0質量%が好ましく、0〜5質量%がより好ましい。
【0074】本発明の液晶組成物は、前記各成分を適当
な溶媒に溶解、分散して調製でき、これを任意の形状に
成形し、あるいは支持体等の上に形成して用いることが
できる。ここで、前記溶媒としては、例えば、2−ブタ
ノン、シクロヘキサノン、塩化メチレン、クロロホルム
等が挙げられる。
【0075】<液晶の螺旋構造を変化させる方法>前述
の通り、本発明の液晶組成物は、光学活性化合物(光反
応型キラル剤)を含んでなり、本発明の液晶の螺旋構造
を変化させる方法においては、前述の本発明の液晶組成
物に光量を変えてパターン状に光照射し液晶の捻れ力を
変化させ、液晶の捻れ構造、即ち、螺旋の捻れの程度
(捻れ力;HTP)の異なる領域を形成することができ
る。
【0076】特に、液晶相がコレステリック液晶相の場
合は、その捻れ力に応じ液晶の示す選択反射色を任意に
変化させることができる。この捻れ力の変化率(捻れ変
化率)が大きい場合は、液晶が選択反射し得る選択反射
色の色幅が拡く、3原色(B,G,R)を含む広範な波長
域の選択反射を得ることが可能であり、このことは、特
にBGRの3原色を色純度高く表示させることができる
点で重要となる。この点において、特に既述の一般式
(I)で表される光学活性化合物は、液晶の螺旋構造の
捻れ力を大きく変化させることができるので、該化合物
(キラル剤)を含む液晶組成物を用いることにより、青
(B)、緑(G)、赤(R)の3原色を含む広範な色相を表示
することができ、しかも色純度に優れた3原色を得るこ
とができる。
【0077】具体的には、以下のようにして行える。即
ち、液晶組成物にある波長の光を照射すると、その照射
強度に応じて共存する光反応型キラル剤(一般式(I)
で表される光学活性化合物)が感応して液晶の螺旋構造
(捻れ角)を変化させ、この構造変化により異なる選択
反射色を示し画像様のパターンが形成される(パターニ
ング)。従って、所望の領域ごとに照射強度を変えて光
照射すれば、照射強度に対応して複数色を呈し、例え
ば、画像様に光透過率を変えて作成された露光用マスク
を介して露光することにより、一回の光照射によって画
像を、即ち異なる選択反射をする有色領域を同時形成す
ることができる。しかも、一般式(I)で表される化合
物に依るので、形成された有色領域は広範な選択反射色
を示し、色純度に優れたBGRの3原色を形成すること
ができる。この光の照射は、露光用マスクによる方法の
ほか、所望の領域ごとに照射強度を変え得る方法であれ
ば、特に制限なく行える。後述の液晶カラーフィルタ、
光学フィルム等を形成する場合には、前述のようにして
ある波長の光を画像様に露光してパターニングした後、
更に光照射して液晶組成物中の重合性基を光重合させて
硬化し、所望の選択反射色に液晶の螺旋構造を固定化す
る。これらの形成方法の詳細は後述する。
【0078】光照射に用いる光源としては、エネルギー
が高く、液晶化合物の構造変化及び重合反応が迅速に行
える点で、紫外線を発する光源が好ましく、例えば、高
圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、Hg−Xeラン
プ等が挙げられる。また、光量可変機能を備えることが
好ましい。
【0079】上記のように、一般式(I)で表されるキ
ラル剤を含む液晶組成物を用いると、光量に対する液晶
の螺旋構造の捻れ力の変化率が大きいので、例えば、コ
レステリック液晶相の場合には、液晶が呈し得る選択反
射色の色幅が拡がり、色純度に優れた青(B)、緑(G)、
赤(R)の3原色を得ることができる。
【0080】既述のように、前記一般式(I)で表され
る光学活性化合物を用いると、該化合物に起因し、光照
射により液晶相に誘起する螺旋ピッチの変化率が大きい
ことを利用して、液晶カラーフィルタや、円偏光分離
膜、立体視用眼鏡、偏光マスク等の光学フィルムを形成
することができる。また、広帯域のスイッチャブルミラ
ー、光書き込み型の記録媒体などへの応用も可能であ
る。強誘電性液晶、反強誘電性液晶、TGB相へドープ
することによる分極状態のパターニング、螺旋ピッチの
パターニングが可能となる。また、当然通常の光学活性
化合物としての使用も可能であり、STN素子やTN素
子における螺旋構造誘起剤への適用も可能である。ま
た、本発明の液晶組成物には、非キラルなアゾ系やスチ
レン系の、光により異性化する化合物を配合させること
もでき、光照射時における螺旋ピッチの変化率を更に増
大させることができることがある。
【0081】<液晶の螺旋構造を固定化する方法>前述
の通り、一般式(I)で表される光学活性化合物(光反
応型キラル剤)に特定波長の光を照射することによっ
て、共存する液晶の捻れ力を変化させ螺旋構造を変化さ
せることができる。本発明の液晶組成物は、その一態様
によると、重合性基を有する液晶性化合物、光重合開始
剤、及び一般式(I)で表される光学活性化合物を少な
くとも1つ含んでなる。そして、本発明の液晶の螺旋構
造を固定化する方法においては、該液晶性化合物を重合
することによって、変化させた螺旋構造を固定化するこ
とができるとともに、固定化後の液晶組成物の強度をよ
り向上させることができる。なお、光重合開始剤と光学
活性化合物は、それぞれ異なる感応波長領域を有するも
のを用いることが好ましい。
【0082】具体的には、以下のようにして行うことが
できる。即ち、まず、前述の「液晶の螺旋構造を変化さ
せる方法」において説明したパターニングと同様に、液
晶組成物中の光学活性化合物の感光波長領域にある光を
画像様に照射する。この光照射により、光学活性化合物
が感応して液晶の螺旋構造を変化させ、画像様のパター
ンが形成される(パターニング)。このパターニングの
後に、液晶組成物中の光重合開始剤の感応波長領域にあ
る光を照射する。すると、光重合開始剤によって液晶性
化合物が重合し、変化後の螺旋構造を保持した状態で固
定化される。この工程の前に、例えば、窒素置換等の工
程を設けてもよい。
【0083】光学活性化合物の感光波長領域と光重合開
始剤の感光波長領域とが異なる場合は、HTPを変化さ
せるための光照射と光重合のための光照射が、互いに影
響を及ぼすことがない。したがって、HTPを変化させ
るために画像様に露光する際、光重合が進行しないた
め、設定どおりのHTP変化率を有するパターニングが
可能となる一方、螺旋構造を固定化するために光重合さ
せる際には、光学活性化合物が光に反応せず、形成され
たHTP変化パターンを確実に固定化することができ
る。
【0084】後述の液晶カラーフィルタ、光学フィルム
等を形成する場合には、前述のようにして光学活性化合
物が感応する波長の光を画像様に露光してパターニング
した後、更に光重合開始剤が感応する波長の光を照射し
て液晶組成物中の重合性基を光重合させて硬化し、所望
の選択反射色に液晶の螺旋構造を固定化する。これらの
形成方法の詳細は後述する。
【0085】光照射に用いる光源としては、前述の「液
晶の螺旋構造を変化させる方法」の説明において例示し
た光源と同様である。
【0086】以下、液晶カラーフィルタ、光学フィル
ム、記録媒体について詳述する。 <液晶カラーフィルタ>本発明の液晶カラーフィルタ
は、前記本発明の光学活性化合物を少なくとも含んでな
り、その他にネマティック液晶性化合物、必要に応じて
重合性モノマー、光重合開始剤、前記本発明の液晶組成
物において列挙した他の成分、及び排除体積効果を及ぼ
す界面活性剤等を含んでなる。前述の「液晶の螺旋構造
を変化させる方法」又は、「液晶の螺旋構造を固定化す
る方法」に基づいて適宜選択された所望のパターン及び
光量で光照射することにより作製できる。
【0087】以下、液晶カラーフィルタの製造方法の説
明を通じて、本発明の液晶カラーフィルタについて詳述
する。本発明の液晶カラーフィルタは、前述の本発明の
液晶組成物、及び公知の組成物に前記一般式(I)で表
される光学活性化合物を含んでなるものの中から適宜選
択して作製することができる。この場合、前記液晶組成
物のみから構成されたシート形態のものであってもよい
し、所望の支持体や仮支持体上に液晶組成物含む層(液
晶層)が設けられた態様のものであってもよく、更に配
向膜や保護膜等の他の層(膜)が設けられていてもよ
い。後者の場合、液晶層を二層以上積層することもで
き、この場合には後述する前記露光工程は複数回設けら
れる。
【0088】前記ネマティック液晶性化合物、光重合開
始剤、重合性モノマー、及び他の成分としては、前記本
発明の液晶組成物で使用可能なものと同様のものが使用
でき、その含有量、好ましい範囲等も該液晶組成物の場
合と同様である。排除体積効果を及ぼす界面活性剤を併
用することが好ましい。また、液晶カラーフィルタを構
成する液晶組成物中における、前記一般式(I)で表さ
れる光学活性化合物の含有量も、既述の本発明の液晶組
成物と同様である。
【0089】本発明の液晶カラーフィルタは、例えば、
前記本発明の液晶組成物により好適に作製することがで
きる。また、液晶カラーフィルタを製造する方法として
は、特に制限はなく、例えば、第一の光により画像様に
露光してパターニングした後、第二の光により光重合さ
せて硬化する工程(以下、「露光工程」ということがあ
る。)を少なくとも一工程含んでなる製造方法であって
もよい。また、選択する製造態様に応じて、適宜液晶組
成物との接触面に配向処理を施す工程(配向処理工
程)、密着・剥離により液晶層を転写形成する工程(転
写工程)、ネマティック液晶組成物を塗布して液晶層を
形成する工程(塗布工程)などを経て形成されてもよ
い。
【0090】以下に、前記露光工程を含む製造方法の例
として、その具体的な一態様を示す。 −露光工程− 露光工程では、液晶化合物のパターニング及び固定化
(重合硬化)のいずれをも光の照射によって行う。即
ち、光学活性化合物(以下、「光反応型キラル剤」とい
うことがある。)が高感度に感応しうる波長の第一の光
により画像様に露光してパターニングした後、重合開始
剤が高感度に感応しうる第二の光により光重合させて硬
化し、所望の選択反射色に液晶化合物の螺旋構造を固定
化する。
【0091】前記第一の光が液晶組成物に照射される
と、その照度に応じて、共存する光反応型キラル剤が感
応して液晶の螺旋構造が変化し、この構造変化により異
なる選択反射色を示し画像様のパターンが形成される。
従って、所望の領域ごとに照射強度を変えて光照射すれ
ば、照射強度に対応して複数色を呈し、例えば、画像様
に光透過率を変えて作成された露光用マスクを介して露
光することにより、一回の光照射によって画像を、即ち
異なる選択反射をする有色領域を同時形成することがで
きる。これに更に、第二の光を照射して硬化(固定化)
させることにより液晶カラーフィルタを作製できる。
【0092】前記第一の光の波長としては、光反応型キ
ラル剤の光感応波長域、特に光感応ピーク波長に近接す
る波長に設定することが、十分なパターニング感度が得
られる点で好ましい。また、第二の光の波長としては、
重合開始剤の光感応波長域、特に光感応ピーク波長に近
接する波長に設定することが、十分な光重合感度が得ら
れる点で好ましい。また、第一及び第二の光の照度(照
射強度)には特に制限はなく、パターニング時及び重合
硬化時の光感度が十分得られるように、使用する材料に
応じて適宜選択できる。前記第一及び第二の光の照射に
用いる光源としては、前記液晶組成物の光照射に使用可
能なものと同様の光源が使用できる。
【0093】更に具体的には、下記第1、第2の態様の
製造方法であってもよく、これら2態様によって、より
好適に作製することができる。 〔第1の態様〕 (1)仮支持体上に塗布液状の液晶組成物を設け、液晶
層を少なくとも有する転写材料を形成する工程。前記塗
布液状の液晶組成物は、各成分を適当な溶媒に溶解、分
散して調製できる。ここで、前記溶媒としては、例え
ば、2−ブタノン、シクロヘキサノン、塩化メチレン、
クロロホルム等が挙げられる。前記液晶層と仮支持体と
の間には、被転写体上に異物等がある場合など、転写時
における密着性を確保する観点から、熱可塑性樹脂等を
含んでなるクッション層を設けることもでき、該クッシ
ョン層等の表面には、ラビング処理等の配向処理(配向
処理工程)を施すことも好ましい。 (2)前記転写材料を光透過性の基板上にラミネートす
る工程。前記光透過性の基板のほか、基体上に受像層を
有する受像材料を用いてもよい。また、前記転写材料を
用いずに、基板上に直接液晶組成物を塗布形成してもよ
い(塗布工程)。塗布は、バーコーターやスピンコータ
ー等を用いた公知の塗布方法の中から適宜選択して行え
る。但し、材料ロス及びコストの点で転写による方法が
好ましい。
【0094】(3)光透過性の基板から転写材料を剥離
して、前記基板上にコレステリック液晶層を形成する工
程(転写工程)。該液晶層は、下記(4)を経た後、更
に積層して複数層より構成することもできる。 (4)コレステリック液晶層に露光マスクを介して画像
様に照度ν1の紫外線を照射し選択反射色を示す画素パ
ターンを形成し、これに更に照度ν2の紫外線を照射し
て層を硬化させる工程(露光工程)。
【0095】〔第2の態様〕 (1)カラーフィルタを構成する支持体上に直接液晶組
成物を設けて液晶層を形成する工程。ここで、液晶層
は、上記同様に塗布液状に調製した液晶組成物をバーコ
ーターやスピンコーター等を用いた公知の塗布方法によ
り塗布形成することができる。また、前記コレステリッ
ク液晶層と仮支持体との間には、上記同様の配向膜が形
成されていてもよい。該配向膜等の表面には、ラビング
処理等の配向処理(配向処理工程)を施すことも好まし
い。
【0096】(2)前記第1の態様の工程(4)と同様
の露光工程。液晶カラーフィルタとして機能する液晶層
(シート状の液晶組成物)の厚みとしては、1.5〜4
μmが好ましい。
【0097】更に、図1から図3を用いて以下に説明す
る。図1〜3は、本発明の液晶カラーフィルタを製造す
る工程の一形態を示す概略図である。まず、既述の各成
分を適当な溶媒に溶解し、塗布液状コレステリック液晶
組成物を調製する。ここで、各成分及び溶媒は既述の通
りである。
【0098】図1−(A)のように、支持体10(以
下、「仮支持体」ともいう)を準備し、該支持体10上
に、例えばアクリル樹脂、ポリエステル、ポリウレタン
等を塗布形成してクッション層(熱可塑性樹脂層)12
を設け、更にポリビニルアルコール等よりなる配向膜1
4を積層する。この配向膜には、図1−(B)に示すよ
うにしてラビング処理が施される。このラビング処理
は、必ずしも必要ではないが、ラビング処理した方がよ
り配向性を向上させることができる。次に、図1−
(C)に示すように、前記配向膜14上に、塗布液状の
コレステリック液晶組成物を塗布、乾燥しコレステリッ
ク液晶層16を形成した後、このコレステリック液晶層
16上にカバーフィルム18を設けて、転写材料を作製
する。以下、該転写材料を転写シート20と称する。
【0099】一方、図1−(D)に示すように、別の支
持体22を準備し、該支持体上に上記と同様にして配向
膜24を形成し、その表面にラビング処理を施す。以
下、これをカラーフィルタ用基板26と称する。
【0100】次いで、転写シート20のカバーフィルム
18を剥がした後、図2−(E)に示すように、該転写
シート20のコレステリック液晶層16の表面と、カラ
ーフィルタ用基板26の配向膜24の表面とが接触する
ように重ね合わせ、図中の矢印方向に回転するロールを
通してラミネートされる。その後、図2−(F)に示す
ように、転写シート20の配向膜14とクッション層1
2との間で剥離され、カラーフィルタ用基板上に、コレ
ステリック液晶層が配向膜14と共に転写される。この
場合、クッション層12は、必ずしも仮支持体10と共
に剥離されなくてもよい。
【0101】転写後、図3−(G)に示すように、配向
膜14の上方に、光の透過率の異なる領域を複数有する
露光マスク28が配置され、このマスク28を介して第
一の光をコレステリック液晶層16にパターン状に照射
される。コレステリック液晶層16には、光照射量によ
って螺旋ピッチが異なるように液晶化合物、キラル化合
物等が含まれており、螺旋ピッチが異なる構造が各パタ
ーン毎に、例えば、緑色(G)を反射し、青色(B)及
び赤色(R)を透過させる領域、青色(B)を反射し、
緑色(G)及び赤色(R)を透過させる領域、赤色
(R)を反射し、緑色(G)及び青色(B)を透過させ
る領域を形成するように形成される。
【0102】次に、図3−(H)に示すように、コレス
テリック液晶層16に対して、上記工程(G)における
光照射と異なる照射強度で更に紫外線照射して、パター
ンを固定化する。その後、2−ブタノン、クロロホルム
等を用いて、コレステリック液晶層16上の不要部分
(例えば、クッション層、中間層等の残存部、未露光
部)を除去することにより、図3−(I)に示すよう
に、BGRの反射領域を有するコレステリック液晶層を
形成できる。
【0103】図1〜3に示す方法は、ラミネート方式に
よるカラーフィルタの製造方法の一形態であるが、カラ
ーフィルタ用基板上に直接液晶層を塗布形成する塗布方
式による製造方法であってもよい。この場合、上記態様
に当てはめると、図1−(D)に示すカラーフィルタ用
基板26の配向膜24上にコレステリック液晶層を塗
布、乾燥した後、上記同様の図3−(G)〜(I)に示
す工程が順次実施される。
【0104】これらの工程及び使用する転写材料、支持
体等の材料については、本発明者らが先に提出した特願
平11−342896号及び特願平11−343665
号の各明細書に詳細に記載されている。
【0105】上記のように、一般式(I)で表される光
学活性化合物を含む液晶組成物を用いると、光量に対す
る液晶の螺旋構造の捻れ力の変化率が大きいので、液晶
が呈し得る選択反射色の色幅が拡がり、色純度に優れた
青(B)、緑(G)、赤(R)の3原色よりなる液晶カラーフ
ィルタを得ることができる。
【0106】<光学フィルム>本発明の光学フィルム
は、前記本発明の光学活性化合物を含んでなり、その他
に液晶性化合物、必要に応じて重合性モノマー、光重合
開始剤、及び排除体積効果を及ぼす界面活性剤等の前記
本発明の液晶組成物において列挙した他の成分等を含ん
でなり、前述の「液晶の螺旋構造を変化させる方法」に
基づき、適宜選択された所望のパターン及び光量で光照
射することにより作製できる。
【0107】本発明の光学フィルムは、前述した本発明
の液晶組成物、及び公知の組成物に前記一般式(I)で
表される光学活性化合物を含んでなるものの中から適宜
選択して作製することができる。ここで、光学フィルム
の形態としては、特に制限はなく、前記液晶組成物のみ
から構成されたシート形態、所望の支持体や仮支持体上
に液晶組成物含む層(液晶層)を設けた形態等のいずれ
であってもよく、更に配向膜や保護膜等の他の層(膜)
が設けられていてもよい。
【0108】前記液晶性化合物、重合性モノマー及び光
重合開始剤及び他の成分としては、前記本発明の液晶組
成物で使用可能なものと同様のものが使用でき、その含
有量、好ましい範囲等も該液晶組成物の場合と同様であ
る。また、光学フィルムを構成する液晶組成物中におけ
る、前記一般式(I)で表される光学活性化合物の含有
量も、既述の本発明の液晶組成物と同様である。
【0109】本発明の光学フィルムは、例えば、前記本
発明の液晶組成物を用いて好適に作製することができ
る。また、光学フィルムを製造する方法としては、前記
液晶カラーフィルタとほぼ同様の方法により作製でき、
前記露光工程を少なくとも一工程含んでなる方法であっ
てもよい。また、選択する製造態様に応じて、前記配向
処理工程、転写工程、塗布工程などの工程を経て形成さ
れてもよい。より具体的には、前記第1の態様、第2の
態様の製造方法とほぼ同様にして作製することもでき
る。
【0110】上記のように、一般式(I)で表される光
学活性化合物を含む液晶組成物を用いると、光量に対す
る液晶の螺旋構造の捻れ力の変化率が大きくさせること
ができる。特に、液晶相がコレステリック液晶相の場
合、液晶の選択反射する色幅が拡く、多彩な選択反射色
よりなる光学フィルム、色純度に優れた原色(B,G,
R)の光学フィルムなどを得ることができる。
【0111】<記録媒体>本発明の記録媒体は、前記本
発明の光学活性化合物を含んでなり、その他に液晶性化
合物、必要に応じて重合性モノマー、光重合開始剤、及
び排除体積効果を及ぼす界面活性剤等の前記本発明の液
晶組成物において列挙した他の成分等を含んでなる。
【0112】本発明の記録媒体は、その形態に制限はな
く、液晶組成物のみからなるシート形態のものであって
もよいし、所望の支持体や仮支持体(以下、「支持体
等」という)上に光反応型キラル剤を含有する液晶組成
物を含む層(液晶層)が設けられた形態のものであって
もよい。ここで、液晶組成物としては、前述した本発明
の液晶組成物、及び公知の組成物に前記一般式(I)で
表される化合物を含んでなるものの中から適宜選択でき
る。また更に、配向膜や保護膜等の他の層(膜)が設け
られていてもよい。
【0113】前記液晶性化合物、重合性モノマー及び光
重合開始剤、及び他の成分としては、前記液晶組成物で
使用可能なものと同様のものが使用でき、その含有量、
好ましい範囲等も液晶組成物の場合と同様である。ま
た、記録媒体を構成する液晶組成物中における、前記一
般式(I)で表される光学活性化合物の含有量も、既述
の本発明の液晶組成物と同様である。
【0114】本発明の記録媒体は、例えば、前述した本
発明の液晶組成物を支持体等上に設けることにより、好
適に作製することができる。液晶組成物を支持体等上に
設ける方法としては、(1)仮支持体上に本発明の液晶
組成物を含む液晶層が設けられた転写材料を用いて、支
持体上に該液晶層を転写する方法、(2)支持体上に、
塗布液状に調製した液晶組成物を直接塗布等する方法、
等が挙げられる。前記方法(1)及び(2)において、
転写材料や塗布の方法などについては、前記本発明の液
晶組成物において例示した態様(第1及び第2の態様)
及び図1〜3の説明に準じて適応できる。
【0115】上記のようにして作製された本発明の記録
媒体は、適宜選択された所望のパターン及び光量で光照
射することにより、液晶の捻れ力の変化率に応じて画像
を、特にコレステリック液晶の場合には螺旋ピッチの変
化率で決まる選択反射色から構成される有色画像を、形
成することができる。画像の形成は、例えば,前述の
「液晶の螺旋構造を変化させる方法」並びに「液晶の螺
旋構造を固定化する方法」に基づいて行ってもよい。し
かも、液晶構造を変化させるキラル剤として前記一般式
(I)で表される光学活性化合物を用いると、光量に対
する液晶の螺旋構造の捻れ力の変化率が大きいので色再
現範囲の広い画像を形成することができ、特にコレステ
リック液晶の場合には、液晶が選択反射する色相幅を拡
げることができ、多彩で色純度の高い多色画像を形成す
ることができる。また、捻れ力の変化率が大きいことは
画像形成の際の高感度化(高速化)にも大きく寄与す
る。また、例えば、重合性の液晶化合物や重合性モノマ
ーを用いることにより、パターニング後の液晶を固定化
することができ、十分な画像安定性に優れた画像を形成
することができる。
【0116】光照射する光源としては、前記本発明の液
晶組成物において使用可能なものと同様の光源を用い
て、好適に光記録を行うことができる。また、液晶の固
定化のための光照射の場合も同様である。
【0117】以上説明したように、液晶分子の螺旋構造
を変化させるキラル剤として、特に前記一般式(I)で
表される光学活性化合物を用いることにより、液晶の捻
れ力(捻れ角)を大きく変化させることができるので、
光照射により得られる選択反射波長域が拡がり、その結
果、BGRの3原色の色純度をもより高めることができ
る。したがって、液晶の色相の選択性、鮮やかさが向上
し、特に液晶カラーフィルタや光学フィルム等において
は、クリアで鮮やかなカラー像の表示が可能となり、記
録媒体においては、形成する画像の色相を多彩化するこ
とができる。
【0118】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、
実施例中の「部」及び「%」は、全て「質量部」及び
「質量%」を表す。
【0119】以下の実施例1〜実施例4は、本発明の光
学活性化合物(一般式(I)で表される化合物)の具体
的合成例である。尚、光学活性化合物のカッコ内の番号
は、前記[化6]〜[化11]に例示した光学活性化合物
(例示化合物)の番号を表す。
【0120】(実施例1):光学活性化合物(5)の合
成 (1R,2R)−(−)−N,N’−ジメチルシクロヘ
キサン−1,2−ジアミン0.5g(3.5mmol)
と、ピリジン0.85ml(10.5mmol)をTH
F(10ml)に混合し、氷浴で冷却した。この混合液
に、4−メトキシシンナモイルクロリド1.52g
(7.7mmol)とテトラヒドロフラン(以下、TH
Fと省略する。)(10ml)の混合物を撹拌下におい
て滴下した。室温で6時間撹拌した後、濃縮し、酢酸エ
チル及び食塩水で抽出し、有機層を硫酸マグネシウムで
乾燥させた。酢酸エチルを濃縮した後にカラムクロマト
グラフィーにより精製し、白色固体である化合物(5)
を0.53g得た。収率は33%であった。
【0121】上記より得られた化合物(5)を同定した
結果を以下に示す。 [α]D 25+158.8°(c0.10,AcOEt).1 H−NMR(CDCl3):δ(TMS)7.60(2
H,d),7.45(4H,d),6.87(4H,
d),6.72(2H,d),4.85(2H,m),
3.82(6H,s),3.00(6H、s),2.0
0−1.30(8H,m).
【0122】(実施例2):光学活性化合物(6)の合
成 (1S,2S)−(+)−1,2−シクロヘキサンジア
ミン5g(43.8mmol)、及びトルエン(50m
l)の混合物に、ベンズアルデヒド10.2g(96.
1mmol)及びトルエン(30ml)の混合物を滴下
した。この混合物を30分間加熱還流した後、トルエン
を留去しヘキサンを加え、得られたシッフ塩基の固体を
濾取し9gを得た。収率は71%であった。
【0123】このシッフ塩基8g(27.5mmol)
をメタノール(50ml)に混合し、氷浴下 水素化ホ
ウ素ナトリウム(52.9mmol)を添加した。4時
間撹拌後、酢酸エチル及び水を加えて抽出し、有機層を
硫酸マグネシウムで乾燥させた後、酢酸エチルを濃縮し
て、N,N’−ジベンジルシクロヘキサン−1,2−ジ
アミンを8.1g得た。収率は100%であった。
【0124】得られたN,N’−ジベンジルシクロヘキ
サン−1,2−ジアミン2.0g(6.8mmol)
を、4−メトキシシンナモイルクロリド2.7g(1
3.6mmol)及び酢酸エチル20mlに混合し、こ
の混合液にピリジン1.64g(21mmol)を滴下
した。室温で3時間撹拌した後、10%塩酸、飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄し有機層
を濃縮した後、カラムクロマトグラフィーにより精製し
た。得られた固体をヘキサン/酢酸エチルで再結晶する
ことにより白色固体である化合物(6)を1.17g得
た。収率は28%であった。
【0125】上記より得られた化合物(6)を同定した
結果を以下に示す。 [α]D 25−64°(c0.10,AcOEt).1 H−NMR(CDCl3):δ(TMS)7.52(2
H,d),7.40−7.20(10H,m),7.1
5(4H,d),6.65(4H,d),6.49(2
H,d),5.10−5.00(2H,m),4.82
(2H,d),4.73(2H、d),3.77(6
H,s),1.90−1.20(8H,m).
【0126】(実施例3):光学活性化合物(7)の合
成 実施例2における4−メトキシシンナモイルクロリド
2.7g(13.6mmol)を、4−ブトキシシンナ
モイルクロリド3.3g(14.9mmol)に置き換
える以外は実施例2と同様な操作により、化合物(7)
を1.3g得た。収率は27%であった。
【0127】上記より得られた化合物(7)を同定した
結果を以下に示す。 [α]D 25−53°(c0.10,AcOEt).1 H−NMR(CDCl3):δ(TMS)7.52(2
H,d),7.40−7.20(10H,m),7.1
3(4H,d),6.70(4H,d),6.48(2
H,d),5.10−5.00(2H,m),4.83
(2H,d),4.75(2H、d),4.00−3.
82(4H,m),1.90−0.90(22H,
m).
【0128】(実施例4):光学活性化合物(29)の
合成 (1S,2S)−(+)−1,2−シクロヘキサンジア
ミン1.5g(13mmol)、パラホルムアルデヒド
(1.2g)、炭酸カリウム6g(43mmol)、硫
酸マグネシウム6g(50mmol)をTHF(50m
l)に混合し、50℃で8.5時間撹拌した。室温まで
冷却した後、トリエチルアミン5.0ml(39mmo
l)を加えた後に4−メトキシシンナモイルクロリド
5.6g(29mmol)とTHF(30ml)の混合
物を滴下した。室温で6時間撹拌した後に不溶物を濾別
し、濾液を濃縮した残渣をカラムクロマトグラフィーに
て精製した。得られた固体をヘキサン/酢酸エチル/ク
ロロホルムより再結晶して白色固体である化合物(2
9)を0.33g得た。収率は5%であった。
【0129】上記より得られた化合物(29)を同定し
た結果を以下に示す。 [α]D 25+172°(c0.10,AcOEt).1 H−NMR(CDCl3):δ(TMS)7.68(2
H,d),7.51(2H,d),6.92(2H,
d),6.54(2H,d),5.20(2H,s),
3.82(6H,s),3.42−3.30(2H,
m),3.07−2.82(2H,m),2.00−
1.35(6H,m).
【0130】(実施例5):光照射による螺旋ピッチの
変化の測定 本発明の光反応型キラル剤(例示化合物(5))2部を
ネマティック液晶組成物(ZLI−1132,メルク社
製)98部と混合し、ポリイミド配向膜で一軸配向処理
を施したクサビ型セル(ガラス厚み1.1mm、青色
板)に注入した。ここで、偏光顕微鏡を用いて室温での
螺旋ピッチを測定したところ、1.05μmであった。
これをヘリカルツイスティングパワー(HTP)に換算
すると、48μm-1となる。
【0131】次いで、上記クサビ型セルに対して高圧水
銀ランプから300mW/cm2の照射強度で3分間紫
外線を照射した。照射後、上記と同様にして室温での螺
旋ピッチを測定したところ、無限大に変化していた。こ
れをHTPに換算すると0μm-1となる。従って、HT
P変化率は無限大であった。上記のように、紫外線の照
射により螺旋の捻れ力(HTP)を大きく変化させるこ
とができた。尚、コンタクト法により、紫外線照射前に
おける捻れの向きを確認したところ、左捻れであった。
【0132】(実施例6):広帯域円偏光反射板の作製 (1) 基板の準備 ガラス基板上に、ポリイミド配向膜(LX−1400,
日立化成デュポン(株)製)塗布液をスピンコーターに
より塗布し、100℃のオーブンで5分間乾燥した後、
250℃のオーブンで1時間焼成して配向膜を形成し
た。更に、該膜の表面をラビング処理により配向処理し
て配向膜付ガラス基板を作製した。
【0133】(2) 作製 上記より得た配向膜付ガラス基板の該配向膜上に、下記
処方にて調製した塗布液をバーコーターにより塗布し、
110℃のホットプレート上にて5分間保持した後、該
温度下で365nmに光源中心波長を持つバンドパスフ
ィルタを介して、超高圧水銀灯により2分間光照射を行
った。
【0134】次いで、110℃に維持した状態で暗所に
5分間保持し、その後バンドパスフィルタを取り除き、
窒素ガスを吹き付けながら上記と同様の超高圧水銀灯に
より照射エネルギー500mJ/cm2で更に全面を露
光し、重合硬化した。以上のようにして、円偏光反射板
を作製した。
【0135】
【化19】
【0136】上記より得た円偏光反射板は、450〜6
80nmに渡る広範な波長領域の選択反射を示し、広帯
域円偏光反射板として十分な帯域特性を有していた。し
かも、550nmの選択反射波長での左円偏光反射率は
95%であった。
【0137】(実施例7):液晶カラーフィルタの作製 (1) フィルタ基板の準備 ガラス基板上にポリイミド配向膜(LX−1400,日
立化成デュポン(株)製)塗布液をスピンコーターによ
り塗布し、100℃のオーブンで5分間乾燥した後、2
50℃のオーブンで1時間焼成して配向膜を形成した。
更に、該膜の表面をラビング処理により配向処理して配
向膜付ガラス基板を作製した。
【0138】(2)フィルタ層の形成 上記より得た配向膜付ガラス基板の該配向膜上に、下記
処方にて調製した感光性樹脂層用塗布液をスピンコータ
ーにより塗布し、これを110℃のオーブンで2分間乾
燥して感光性樹脂層を形成した。
【0139】
【化20】
【0140】次いで、ガラス基板の表面で接触するよう
に110℃のホットプレート上に5分間保持し、感光性
樹脂層を発色させた。更に、該感光性樹脂層上に、透過
率が三段階に異なり(0%、46%、92%)、それぞ
れの領域が青色画素用、緑色画素用、赤色画素用に対応
して配列されたフォトマスクと365nmに中心を持つ
バンドパスフィルタとを介して超高圧水銀灯を配置し、
このフォトマスク及びバンドパスフィルタを通して超高
圧水銀灯により照射しパターニングした。このときの照
射エネルギーは赤色画素用に対して300mJ/cm2
であり、照射強度は30mW/cm2であった。
【0141】次に、フォトマスクとバンドパスフィルタ
とを取り除き、窒素ガスを吹き付けながら上記と同様の
超高圧水銀灯により照射エネルギー500mJ/cm2
で更に全面を露光し、重合硬化した。更に、フィルタ部
(感光性樹脂層)の硬化度を促進するために、220℃
のオーブンで20分間焼成し、赤色画素、緑色画素、青
色画素パターンが形成されたカラーフィルタを得た。上
記パターニング時において、照射によって液晶の螺旋ピ
ッチ(液晶の捻れ力)を大きく変化させることができ、
色純度の高い赤色、緑色、青色よりなる画素パターンを
形成することができた。
【0142】(実施例8):STN素子用光学補償膜の
作製 厚み80μmのトリアセチルセルロース(TAC)上
に、ケン化度99.5%のポリエチレンビニルアルコー
ル(PVA)膜をバーコート法により形成し、110℃
下で3分間加熱した。該PVA膜上にラビング処理を施
し、更に下記処方にて調製した塗布液をバーコーターに
より加温塗布し、これを120℃のオーブンで3分間乾
燥して成膜した。
【0143】
【化21】
【0144】次いで、温度100℃の下、前記膜上から
高圧水銀ランプを用いて紫外線照射(照射エネルギー3
00mJ/cm2)を行って膜を重合硬化させ、STN
素子用光学補償膜を作製した(以下、「STN補償膜」
と称する。)。この時のSTN補償膜の膜厚を測定した
ところ5.0μmであった。また、該STN補償膜の偏
光透過スペクトルプロファイルから、液晶分子の配向
(螺旋構造)が240度で膜厚方向に捻れ、その螺旋の
捻れ角(回転角)が240度であることが判った。ま
た、この膜を該膜とは逆向きの捻れ角(−240度)を
持つSTN補償膜を用意し、これらを合致した部分の液
晶分子が直交するように重ね合わせ、互いに吸収軸が直
交する2枚の偏光板の間に挿入して、目視により観察し
たところ良好な黒色を示した。したがって、上記より形
成された膜(STN補償膜)は、STN素子用光学補償
膜として作用していることが確認できた。
【0145】(実施例9):TN素子用のリバースツイ
ストドメインの発生防止 ITO膜付きのガラス基板の該ITO膜上に、ポリイミ
ド配向膜(LX−1400,日立化成デュポン(株)
製)塗布液をスピンコーターにより塗布し、100℃の
オーブンで5分間乾燥した後、250℃のオーブンで1
時間焼成して配向膜を形成した。更に、該膜の表面にラ
ビング処理を施してラビング角度が90度になるように
配向処理し、配向膜付ガラス基板を2枚作製した。上記
配向膜付ガラス基板の配向膜が互いに対向するように配
置し、直径6μmのスペーサビーズを混合した2液性エ
ポキシ樹脂接着剤により貼り合わせ、駆動用セルを形成
した。該セルの厚みを光干渉法により測定したところ
5.4μmであった。
【0146】前記セル中に、下記組成よりなる組成物を
注入した。 〔組成物〕 ・ネマティック液晶組成物(ZLI-1132,メルク社製)・・99.9% ・本発明の光反応型キラル剤(既述の例示化合物(7)) ・・ 0.1%
【0147】次に、互いに吸収軸が直交する二枚の偏光
板の間に、注入後の駆動用セルを挿入して目視により観
察したところ、リバースツイストドメインの発生は認め
られなかった。したがって、リバースツイストの発生に
よるコントラストの低下がなく、コントラスト、色純度
に優れた画像表示が期待できる。
【0148】
【発明の効果】本発明の光学活性化合物は、光照射によ
って光異性化を起こし、液晶の捻れ力(捻れ角)を大き
く変化させることが可能で、優れた光反応型キラル剤と
して応用することができるほか、通常の光学活性化合物
としての使用も可能である。また、従来の光学活性化合
物と比較して、液晶に対する溶解性が大きいため、液晶
組成物に好適に使用することができる。また、本発明の
光反応型キラル剤は液晶の捻れ力(捻れ角)を大きく変
化させるので、たとえばコレステリック液晶相に用いた
場合、液晶が選択反射する色相幅を拡げることができ、
多彩で色純度の高い色を表示させ得る。本発明の液晶組
成物、液晶の螺旋構造を変化させる方法、液晶の螺旋構
造を固定化する方法においては、前記のごとき光学活性
化合物を用いているので、前記液晶組成物あるいは方法
の目的あるいは適用用途に応じて液晶のHTPを大きく
変化させることができ、たとえば、液晶カラーフィル
タ、円偏光分離膜、立体視用眼鏡、偏光マスク等の光学
フィルム、光書き込み型の記録媒体など広範な用途に適
用することができる。また、本発明の液晶カラーフィル
タは、前記のごとき光学活性化合物を用いているため、
液晶が呈し得る選択反射色の色幅が拡がり、色純度に優
れた青(B)、緑(G)、赤(R)の3原色よりなる液晶カラ
ーフィルタとなり得る。さらに、光学フィルムや記録媒
体においても、前記のごとき光学活性化合物を用いたこ
とにより、液晶性化合物等を適宜選択することにより、
種々の特性を持つ光学フィルムや記録媒体とすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の液晶カラーフィルタを製造する工程
の一部を示す概略図である。
【図2】 本発明の液晶カラーフィルタを製造する工程
の一部を示す概略図である。
【図3】 本発明の液晶カラーフィルタを製造する工程
の一部を示す概略図である。
【符号の説明】
10 支持体(仮支持体) 12 クッション層(熱可塑性樹脂層) 14,24 配向膜 16 液晶層(液晶組成物) 18 カバーフィルム 20 転写シート 22 基板 26 カラーフィルタ用基板 28 露光マスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 5/20 G02B 5/20 4H027 5/30 5/30 G02F 1/13 102 G02F 1/13 102 500 500 1/1335 505 1/1335 505 // C07M 7:00 C07M 7:00 (72)発明者 市橋 光芳 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H048 AA05 AA06 AA12 AA18 AA24 2H049 BA03 BA46 BC02 BC05 BC09 BC21 2H088 EA62 GA03 HA12 MA20 2H091 FA02Y LA12 LA15 4H006 AA01 AB64 BJ20 BJ50 BP30 BV35 BV54 4H027 BA13 BE01 DN01 DN03 DN04 DN05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表される光学活性化
    合物。 【化1】 〔式中、Rは総炭素数1〜30のアルキル基を表し、互
    いに結合して環を形成してもよい。また、Arはアリー
    ル基又は複素環基を表す。〕
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光学活性化合物からな
    る光反応型キラル剤。
  3. 【請求項3】 少なくとも液晶性化合物と請求項1に記
    載の光学活性化合物を少なくとも1つ含有する液晶組成
    物。
  4. 【請求項4】 重合性基を少なくとも1つ有する液晶性
    化合物、光重合開始剤、および請求項1に記載の光学活
    性化合物を少なくとも1つ含有する液晶組成物。
  5. 【請求項5】 前記光重合開始剤と、請求項1に記載の
    光学活性化合物とが、それぞれ異なる感光波長領域を持
    つことを特徴とする請求項4に記載の液晶組成物。
  6. 【請求項6】 請求項3ないし請求項5のいずれか1項
    に記載の液晶組成物に光照射して、請求項1に記載の光
    学活性化合物の構造を変化させることにより液晶の螺旋
    構造を変化させる方法。
  7. 【請求項7】 請求項4または請求項5に記載の液晶組
    成物に、請求項1に記載の光学活性化合物の感光波長領
    域にある光を画像様に照射した後に、前記光重合開始剤
    の感光波長領域にある光を照射して光重合を行う工程を
    有する、液晶の螺旋構造を固定化する方法。
  8. 【請求項8】 少なくとも液晶性化合物と請求項1に記
    載の光学活性化合物を少なくとも1つ含有する液晶カラ
    ーフィルタ。
  9. 【請求項9】 少なくとも液晶性化合物と請求項1に記
    載の光学活性化合物を少なくとも1つ含有する光学フィ
    ルム。
  10. 【請求項10】 少なくとも液晶性化合物と請求項1に
    記載の光学活性化合物を少なくとも1つ含有する記録媒
    体。
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