JP2002179452A - セメント加工成型物及びその製造方法 - Google Patents

セメント加工成型物及びその製造方法

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JP2002179452A JP2000379930A JP2000379930A JP2002179452A JP 2002179452 A JP2002179452 A JP 2002179452A JP 2000379930 A JP2000379930 A JP 2000379930A JP 2000379930 A JP2000379930 A JP 2000379930A JP 2002179452 A JP2002179452 A JP 2002179452A
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molded
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 植木鉢等のセメント加工成型物の軽量化を図
り、通気性、保水性及び吸水性の良好なセメント加工成
型物およびその製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 基材としてのセメント粉体と、骨材とし
ての粒径0.1乃至1mmの溶岩粒体とを含有し、その
体積比率を1:6で混合させたものを材料とし、セメン
ト加工成型物として、例えば、擬木形状の植木鉢30を
製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植木鉢、プランタ
ー、擬木等のセメント加工成型物及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、植木鉢や擬木等の材料は、基材と
してのセメントと、骨材としての砂、砂利などを混合し
た材料を使用していた。
【0003】図2は、従来のセメント加工成型物の製造
方法の各工程を示すフローチャートである。
【0004】まず、ステップ110において、セメント
と、砂と、砂利とを水の存在下で、混練していた。
【0005】次に、ステップ120において、型枠にそ
の混練した混練物を流し込む。
【0006】ステップ130において、その型枠を叩く
ことにより、混練物を型枠の隅々まで行き渡らし、さら
に、混練物中の空気を抜いていた。
【0007】ステップ140において、該混練物を静置
し、乾燥させていた。
【0008】ステップ150において、型枠を外し、成
型物を取り出し、ステップ160において、その成型物
を静置し、ステップ180において、完成品としてい
た。
【0009】また、植木鉢には、土を焼いて作った素焼
き製、釉薬を用いた磁器製、プラスチック製などがあ
る。
【0010】更に、骨材として軽石を使用した植木鉢、
擬木等も存在していた。
【0011】例えば、特開平5−76246号公報に
は、下水汚泥焼却灰、セメント、岩石発泡体及び岩石粉
末から形成された粒体と、セメント及び合成樹脂とから
なる材料を基材とすることを特徴とする植木鉢に関する
発明が開示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の、植木鉢等の製
造材料を使用して、植木鉢を成型した場合は、かなりの
重量を有するため、加工や、運搬に不便が生じていた。
【0013】この点を解消するために、骨材として軽石
を使用したものも存在していたが、植木鉢や擬木等の製
造工程においては、これらの型枠に、セメント、砂、砂
利などを混合した材料を流し込んだ後、隙間を生じない
ようにするため該型枠に振動を加えるが、該材料のうち
軽いもの、粒径が大きいものなどは、上部に上がってく
るため、型による成型が困難であった。
【0014】また、セメント加工成型物は、その組成中
に水分を含んでいないため、その表面に苔をはやすこと
が困難であった。
【0015】一方、素焼き製の植木鉢は、通気性は良い
が、保水性が乏しいため、用土が乾燥し易く、他方、磁
器製やプラスチック製の植木鉢は、保水性は良いが、通
気性がないために用土が過湿になりやすい結果、水分量
の調節が不便であった。
【0016】特開平5−76246号公報に関する発明
は、適度な保水性を備えた植木鉢を提供することを目的
としているが、その保水性をどの程度保有しているか開
示されていない。
【0017】これより、本発明は従来の植木鉢およびそ
の製造方法の問題点に鑑みてなされたものであり、上記
問題点を解消することを目的とする。具体的には、植木
鉢等のセメント加工成型物の軽量化を図り、通気性と保
水性の両方を備えたものであって、粒体の上下方向の移
動を抑え、吸水性の良好なセメント加工成型物およびそ
の製造方法を提供することを課題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明の請求項1は、基材としてのセメント粉体
と、骨材としての溶岩粒体とからなる材料を含有するセ
メント加工成型物を提供する。溶岩粒体は、砂や砂利と
比較して密度が小さいため、骨材として溶岩粒体を用い
ることにより、軽量化を図ることができる。また、従来
の植木鉢の用土は徐々に酸性となっていくため、植物の
生育には好ましくないものであったが、本発明のセメン
ト加工成型物、例えば、植木鉢に用土を入れた場合、ア
ルカリ成分が徐々に浸透し酸性になるのを抑え、植物の
生育を促進するため、土壌を改良することができる。
【0019】請求項2に記載するように、前記溶岩粒体
は、パーライトであることが好ましい。パーライトは、
密度の小さい、非常に軽い岩石であるため、骨材として
用いることにより、軽量化を図ることができる。また、
パーライトは、天然物質であるため植物にやさしく、無
菌であることから、害虫からの侵食を抑えることができ
る。さらに、パーライトは、吸水性が極めて良いため、
植木鉢に使用した場合に、用土の乾燥を防ぎ、適度な吸
水性を保持することができる。その一方で、通気性も良
いため、余分な水分を放出することも可能である。
【0020】請求項3に記載するように、前記溶岩粒体
は、粒径10mm以下の粒体であることが好ましい。こ
の程度の粒径であれば、通気性及び吸水性を備え、か
つ、粉砕加工がし易いため植木鉢等の製造を容易に行え
る。
【0021】請求項4に記載するように、前記溶岩粒体
は、粒径3mm以下の粒体であることが好ましい。粒径
3mm以下とすることにより、セメント加工成型物に細
かい模様を施すことが可能となる。また、これにより4
乃至8割程度の軽量化を図ることができる。さらに、吸
水率を向上させることができる。吸水率を向上させるこ
とにより、長期間保水性を維持でき、用土の乾燥を防ぐ
ことができる。
【0022】請求項5に記載するように、前記溶岩粒体
は、粒径1mm以下の粒体であることが好ましい。通
常、セメント加工成型物の製造工程において、溶岩粒体
とセメント粉体とを水の存在下で混練し、該混練物を、
所望の型枠内に流し込んだあと、型枠を叩くなどの振動
を加えることにより型枠の隅々までセメント粉体が行き
渡るものであるが、軽いもの、粒径が大きいものが上部
に上がってくるため、不均等となり成型に不都合が生じ
ていた。しかし、粒径を1mm程度以下にすれば、振動
を加えることに格別の注意を払わなくても、均一に成型
することができる。また、粒径を1mm程度にすること
により、吸水率が向上し、保水性が極めて良いものとな
る。
【0023】請求項6に記載するように、前記溶岩粒体
は、粒径0.1mm以下の粒体であることが好ましい。
粒径を0.1mm以下の粒体とすることにより、セメン
ト加工成型物に細かい模様を施すことができる。たとえ
ば、擬木などは、その表面に細かい模様を処すことが重
要となるからである。また、セメント加工成型物の表面
からの水分の気化がおこった場合でも、内部まで気化せ
ず、保水性を常に維持することができる。
【0024】請求項7に記載するように、前記セメント
粉体と、前記溶岩粒体とを体積比率1:6で混合したも
のであることが好ましい。これにより適度な強度を保持
しつつ、軽量化を図れ、通気性、保水性を維持すること
ができる。強度を増すにはセメント加工成型物中におけ
るセメントの配合割合を増やすことが必要である一方、
軽量化、通気性、保水性を向上させるためには溶岩粒体
の配合割合を増やすことが必要であり、そのためには上
記の体積比率が最適である。
【0025】請求項8は、前記セメント加工成型物は、
前記セメント粉体と、前記溶岩粒体とを混練後、該混練
物の表面に繊維シートを固着したことを特徴とするセメ
ント加工成型物を提供する。通常、セメントやモルタル
に繊維シートを固着させても繊維シートに水分供給が行
われず、乾燥し、すぐにはがれ落ちてしまっていたが、
本発明によれば、セメント加工成型物から繊維シートへ
の水分供給が行われるため、乾燥しにくく、その形状を
保持することができる。また、セメント加工成型物に苔
を繁殖させることができるため、繊維シートの固着と併
せて、道路脇のブロックなどに使用した場合、緑化が図
られることとなる。
【0026】請求項9に記載するように、前記繊維シー
トは、樹皮であることが好ましい。たとえば、セメント
加工成型物を擬木としたとき、その表面に樹皮を固着さ
せることによりより本物に近い擬木とすることができる
からである。
【0027】請求項10に記載するように、前記繊維シ
ートは、やしの樹皮であることが好ましい。やしの樹皮
は、柔らかく成型加工し易いためである。
【0028】請求項11に記載するように、前記繊維シ
ートは、不織布であることが好ましい。不織布は、縮ん
だり皺になることが少なく、通気性に優れ、柔らかく軽
いため、成型加工し易く、長期間使用することができ
る。
【0029】請求項12に記載するように、前記セメン
ト加工成型物を、植木鉢、プランター、擬木、ブロック
または置物として形成することができる。
【0030】このようにして形成された植木鉢は、適度
な通気性と保水性を有することから、用土の乾燥を抑
え、適度な水分供給を行うことができる。また、擬木に
苔を繁殖させることにより、より本物に近い擬木を製造
することができる。置物としては、例えば、物置台、建
造物、椅子または机などがあるが、これらには限定され
ない。あるいは、本セメント加工成型物を、鳥やリスな
ど小動物の巣箱とすることができ、適度な保水性を維持
するため、生木に近い状態の巣箱とすることができる。
【0031】請求項13は、セメント粉体と、溶岩粒体
とを、水の存在下で混練する第1の工程と、第1の工程
で混練した混練物を、所望の型枠内に流し込む第2の工
程と、第2の工程で流し込まれた混練体を固化する第3
の工程と、第3の工程で固化した後、型枠を外し、成型
物を取り出す第4の工程と、からなるセメント加工成型
物の製造方法であって、前記セメント粉体と、前記溶岩
粒体の体積比率を1:6で混合したものであることを特
徴とするセメント加工成型物の製造方法に関する。これ
により、セメント加工成型物の軽量化が図られ、通気
性、保水性、吸水性に優れた植木鉢や擬木などを提供す
ることができる。
【0032】請求項14は、セメント粉体と、溶岩粒体
とを、水の存在下で混練する第1の工程と、第1の工程
で混練した混練物を、所望の型枠内に流し込む第2の工
程と、第2の工程で流し込まれた混練体を固化する第3
の工程と、第3の工程で固化した後、型枠を外し、成型
物を取り出す第4の工程と、からなるセメント加工成型
物の製造方法であって、前記第3の工程において、第2
の工程で流し込まれた混練体の表面に繊維シートを固着
させることを特徴とするセメント加工成型物の製造方法
に関する。繊維シートを固着させることにより、より擬
木に近いセメント加工成型物の製造ができる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下に、発明の実施の形態を参照
して本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの
発明の実施の形態には限定されない。
【0034】本発明に係る溶岩粒体として、パーライト
を用いる。原石は、長野県篠ノ井上石川地籍より産出さ
れたものを用いた。パーライトは天然のガラス質の鉱物
資源であり、第3乃至4世紀頃地下から噴出した溶岩が
地表に現れ、急激に冷却された火成岩である。松脂岩
や、斑状松脂岩などが知られている。パーライトの化学
的組成を表1に示す。パーライトは、単位容積量0.0
4乃至0.3kg/l、耐火性がよく1200度まで溶
解しない。吸水性が75乃至95%であり、PH7.2
程度の中性の物質である。
【0035】
【表1】 松脂岩を焼成温度1200℃の高温で焼く工程で、約6
倍に膨張し、乳白色の連続多孔質の軽い製品となる。
【0036】松脂岩は、火山性のガラスであり、斑晶は
ほとんどなく、暗色が強くタールやピッチのような光沢
がある。組成は、含有されるガラス量が非常に多いが、
黒曜岩よりも結晶質の鉱物を多く含んでいる。黒曜岩の
水分含有率は約1%以下であるのに対し、松脂岩のそれ
は約10%と大きく異なる点に特徴がある。
【0037】セメント粉体は、一般的に使用されている
ポルトランドセメントを使用するが、特に限定する必要
はない。
【0038】繊維シートは、樹皮、やし、不織布などが
あるがこれらに限定されない。
【0039】図1は、本発明の一実施形態に係るセメン
ト加工成型物の製造方法の各工程を示すフローチャート
である。
【0040】まず、ステップ210において、セメント
粉体と溶岩粒体とを水の存在下で混練する。溶岩粒体と
してパーライトを用いる。
【0041】セメント粉体と、パーライトとの混合割合
は、体積比率で約1:6の割合に設定する。
【0042】水は適宜加えるが、水が多すぎると完成後
の成型物の強度が不足し、逆に水が少なすぎるとセメン
トが水和せず、セメントゲルとならないため硬化が不十
分となる。したがって、セメント粉体の性質と、水和の
度合い、温度などにより適宜変更することが好ましい。
【0043】次に、ステップ220において、ステップ
210で混練した混練物を型枠に流し込む。型枠は、所
望の形状にすることができる。また、型枠に流し込むこ
とから、切削では加工し難い形状であっても容易に成型
することができる。この際、セメント加工成型物は、ス
テップ250で静置し、乾燥させるが、乾燥によりセメ
ントゲル中の水分が失われ、成型物の収縮が行われるた
め、やや多めの材料を流し込む必要がある。
【0044】次に、ステップ230において、混練物が
流し込まれた型枠を叩く。あるいは、型枠を振動させ
る。これにより、混練物が型枠内の隅々まで行き渡るよ
うになり、成型後の凹凸を少なくすることができる。ま
た、セメント加工成型物は、ステップ250で静置し、
乾燥させるが、乾燥によりセメントゲル中の水分が失わ
れ、成型物の収縮が行われるため、混練物中に空気が含
まれている場合は、成型物に亀裂が発生することが生じ
るため、型枠を叩き、あるいは、振動を加え、空気を抜
く作業を行うことにより、これを防止することができ
る。
【0045】次に、ステップ240において、ステップ
210の混練物に繊維シートを固着させる。混練物の上
面に繊維シートを固着させる他、型枠の底面や、内壁面
などに繊維シートを張り付けておき、混練物を流し込ん
だ際に固着させることも可能である。
【0046】繊維シートは、樹木の樹皮や、ナイロン繊
維に代表される高分子繊維、不織布なども使用可能であ
る。
【0047】次に、ステップ250において、型枠に流
し込まれた混練物を静置、乾燥させる。静置時間は、混
練物の状態により異なるが、硬化するまで静置しておく
必要がある。通常、4時間から3昼夜程度静置させてお
く。
【0048】次に、ステップ260において、型枠を外
しセメント加工成型物を取り出す。その後、所望により
塗装を施したり、焼成したりすることもできる。
【0049】最後に、ステップ270において、そのセ
メント加工成型物を再び静置して乾燥させると、ステッ
プ280において完成品となる。
【0050】
【実施例】以下、本発明に係るセメント加工物を具体化
した実施例をいくつか挙げる。
【0051】
【実施例1】実施例1では、セメント加工成型物とし
て、植木鉢の製造を行った。図3は、本実施例1に係る
植木鉢10を示す。
【0052】基材としてのセメント粉体として、一般的
に使用されているポルトランドセメント3リットルを使
用した。骨材としての溶岩粒体は、パーライト18リッ
トルを粒径1mm程度に粉砕し使用した。このパーライ
トは、長野県篠ノ井上石川地籍より産出されたものであ
る。これをミキサーに入れ、水を適宜加えつつ、均一に
なるまで混練させた。
【0053】次に、この混練物を型枠内に流し込み、1
昼夜、静置、乾燥させ、底部外径20cm、上部外径3
0cm、高さ25cmの円錐台形の植木鉢10を製造し
た。この植木鉢10は、従来の植木鉢と比べて60%程
度の軽量化を図ることができた。
【0054】また、従来の植木鉢を計測後、10リット
ルの水中に5分間浸積させた場合、引き上げた後の重量
を計測し、その差から吸水率を求めると、吸水率2%で
あった。これに対し、本実施品にかかる植木鉢10を同
様な操作を行ったところ吸水率30%であった。このこ
とから、明らかに本実施例に係る植木鉢10は、吸水率
が良好であることがわかる。
【0055】一方、従来の植木鉢と、本実施例に係る植
木鉢10に水を吸収させて、平成12年10月4日から
10日までの1週間、日陰に放置した。その重量を計測
したことろ、従来の植木鉢の重量は、2%減少し、完全
に乾燥していたのに対し、本実施例に係る植木鉢10の
重量は、8.6%減少したが、吸水率12%を保持した
ままであった。このことから、保水性がきわめて良好で
あることが判明した。
【0056】
【実施例2】実施例2では、セメント加工成型物とし
て、擬木20の製造を行った。図4は、本実施例2に係
る擬木20を示す。
【0057】実施例2も実施例1と同様に、セメント粉
体として、ポルトランドセメント3リットルを使用し
た。溶岩粒体は、パーライト15リットルを粒径3乃至
5mm程度に粉砕し使用した。これをミキサーに入れ、
水を適宜加えつつ、均一になるまで混練させた。
【0058】次に、この混練物を擬木の形状にした型枠
内に流し込み、3昼夜、静置、乾燥させ、底部直径12
cm、高さ25cmの円柱の擬木を製造した。この擬木
は、数10本並べて菜園の仕切りとして用いたり、庭園
における流土防止のための提として用いたりすることも
できる。これにより、菜園や庭園における擬木周りの用
土の乾燥を抑えることができる。
【0059】
【実施例3】実施例3では、セメント加工成型物とし
て、擬木形状の植木鉢30の製造を行った。図5は、本
実施例3に係る擬木形状の植木鉢30を示す。
【0060】実施例3も実施例1と同様に、セメント粉
体として、ポルトランドセメント3リットルを使用し
た。溶岩粒体は、パーライト18リットルを粒径0.1
乃至1mm程度に粉砕し使用した。これをミキサーに入
れ、水を適宜加えつつ、均一になるまで混練させた。
【0061】次に、この混練物を植木鉢となる型枠内に
流し込む。該植木鉢の型枠の内壁は、擬木の形状を施
し、さらにやしの樹皮を貼り付けてある。該植木鉢を2
昼夜、静置、乾燥させ、底部直径20cm、高さ30c
mの円柱の擬木形状の植木鉢30を製造した。
【0062】この植木鉢30の外側には、やしの樹皮が
固着されている。苔は、微量な水分下でも繁殖するた
め、3月程度放置することにより、その植木鉢の外側に
苔を繁殖させることができ、より木に近い外観を形成す
ることができる。
【0063】
【実施例4】実施例4では、セメント加工成型物とし
て、立方体形状のブロック40の製造を行った。図6
は、本実施例4に係るブロック40である。
【0064】実施例4も実施例1と同様に、セメント粉
体として、ポルトランドセメント3リットルを使用し
た。溶岩粒体は、パーライト12リットルを粒径10m
m程度に粉砕し使用した。これをミキサーに入れ、水を
適宜加えつつ、均一になるまで混練させた。
【0065】次に、この混練物を型枠内に流し込み、そ
の上部にやしの繊維シートを固着させた。3昼夜、静
置、乾燥させ、一辺20cm、高さ5cmの直方体のブ
ロック40を製造した。
【0066】このブロック40は、歩行者用道路や、公
園などの地面に設置することにより、自然の景観を損な
わないようにすることができる。
【0067】
【実施例5】実施例5では、セメント加工成型物とし
て、椅子50及び机51の製造を行った。これら椅子5
0や机51は、置物としても使用できる。図7は、本実
施例5に係る椅子50及び机51を示す。
【0068】実施例5も実施例1と同様に、セメント粉
体として、ポルトランドセメント5リットルを使用し
た。溶岩粒体は、パーライト30リットルを粒径1乃至
10mm程度に粉砕し使用した。これをミキサーに入
れ、水を適宜加えつつ、均一になるまで混練させた。
【0069】次に、この混練物を型枠内に流し込み、3
昼夜、静置、乾燥させ、直径30cm、高さ40cmの
円柱の椅子50と、底部直径45cm、上部直径60c
m、高さ70cmの円錐台形の机51とを製造した。
【0070】本実施例5において製造した椅子50や机
51は、強度を保持しつつ、従来の椅子や机と比較して
50%程度の軽量化を図ることができる。
【0071】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るセメント加
工成型物及びその製造方法によれば、植木鉢、擬木、ブ
ロック等のセメント加工成型物の軽量化を図り、通気
性、保水性、吸水性の優れたセメント加工成型物を提供
することができる。このため、長期間にわたって、用土
の乾燥を防ぐことができ、適度な保水性を保持するた
め、植物の育成に良好な生育を維持することができる植
木鉢や擬木などが提供できる。さらに、その表面に樹木
の樹皮などの繊維シートを固着させたり、苔を繁殖させ
たりできることから、自然の景観を損なわないようにす
ることができるブロックや擬木などが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るセメント加工成型物
の製造方法の各工程を示すフローチャートである。
【図2】従来のセメント加工成型物の製造方法の各工程
を示すフローチャートである。
【図3】本実施例1に係る植木鉢を示す斜視図である。
【図4】本実施例2に係る擬木を示す斜視図である
【図5】本実施例3に係る擬木形状の植木鉢の斜視図で
ある。
【図6】本実施例4に係るブロックの斜視図である。
【図7】本実施例5に係る椅子及び机を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
10 植木鉢 20 擬木 30 植木鉢 40 ブロック 50 椅子 51 机
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C04B 28/02 (C04B 28/02 14:14 14:14 14:18) 14:18) 111:40 111:40

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材としてのセメント粉体と、骨材とし
    ての溶岩粒体とからなる材料を含有するセメント加工成
    型物。
  2. 【請求項2】 前記溶岩粒体は、パーライトであること
    を特徴とする請求項1に記載のセメント加工成型物。
  3. 【請求項3】 前記溶岩粒体は、粒径10mm以下の粒
    体であることを特徴とする請求項1又は2のいずれか一
    項に記載のセメント加工成型物。
  4. 【請求項4】 前記溶岩粒体は、粒径3mm以下の粒体
    であることを特徴とする請求項1又は2のいずれか一項
    に記載のセメント加工成型物。
  5. 【請求項5】 前記溶岩粒体は、粒径1mm以下の粒体
    であることを特徴とする請求項1又は2のいずれか一項
    に記載のセメント加工成型物。
  6. 【請求項6】 前記溶岩粒体は、粒径0.1mm以下の
    粒体であることを特徴とする請求項1又は2のいずれか
    一項に記載のセメント加工成型物。
  7. 【請求項7】 前記セメント粉体と、前記溶岩粒体とを
    体積比率1:6で混合したものであることを特徴とする
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載のセメント加工成
    型物。
  8. 【請求項8】 前記セメント加工成型物は、前記セメン
    ト粉体と、前記溶岩粒体とを混練後、該混練物の表面に
    繊維シートを固着したことを特徴とする請求項1乃至7
    のいずれか一項に記載のセメント加工成型物。
  9. 【請求項9】 前記繊維シートは、樹皮であることを特
    徴とする請求項8に記載のセメント加工成型物。
  10. 【請求項10】 前記繊維シートは、やしの樹皮である
    ことを特徴とする請求項8に記載のセメント加工成型
    物。
  11. 【請求項11】 前記繊維シートは、不織布であること
    を特徴とする請求項8に記載のセメント加工成型物。
  12. 【請求項12】 前記セメント加工成型物は、植木鉢、
    プランター、擬木、ブロック及び置物の何れかであるこ
    とを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載
    のセメント加工成型物。
  13. 【請求項13】 セメント粉体と、溶岩粒体とを、水の
    存在下で混練する第1の工程と、第1の工程で混練した
    混練物を、所望の型枠内に流し込む第2の工程と、第2
    の工程で流し込まれた混練体を固化する第3の工程と、
    第3の工程で固化した後、型枠を外し、成型物を取り出
    す第4の工程と、からなるセメント加工成型物の製造方
    法であって、前記セメント粉体と、前記溶岩粒体の体積
    比率を1:6で混合したものであることを特徴とするセ
    メント加工成型物の製造方法。
  14. 【請求項14】 セメント粉体と、溶岩粒体とを、水の
    存在下で混練する第1の工程と、第1の工程で混練した
    混練物を、所望の型枠内に流し込む第2の工程と、第2
    の工程で流し込まれた混練体を固化する第3の工程と、
    第3の工程で固化した後、型枠を外し、成型物を取り出
    す第4の工程と、からなるセメント加工成型物の製造方
    法であって、前記第3の工程において、第2の工程で流
    し込まれた混練体の表面に繊維シートを固着させたこと
    を特徴とするセメント加工成型物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019195587A (ja) * 2018-05-11 2019-11-14 文男 山越 植物の支持具又は支持方法

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JP2019195587A (ja) * 2018-05-11 2019-11-14 文男 山越 植物の支持具又は支持方法

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