JP2002178177A - レーザビーム溶接装置 - Google Patents
レーザビーム溶接装置Info
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- B23K26/346—Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring in combination with welding or cutting covered by groups B23K5/00 - B23K25/00, e.g. in combination with resistance welding
- B23K26/348—Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring in combination with welding or cutting covered by groups B23K5/00 - B23K25/00, e.g. in combination with resistance welding in combination with arc heating, e.g. TIG [tungsten inert gas], MIG [metal inert gas] or plasma welding
Abstract
(57)【要約】
【課題】 溶接部のブローホールの発生を防止し、健全
な溶接部を形成させること。 【解決手段】 一対の被溶接材１，１’を当接させた被
溶接線をレーザビーム２で照射して溶融池を形成し、溶
融池にフィラワイヤ１０を供給して被溶接線に沿って溶
接するレーザビーム溶接装置であって、ＴＩＧトーチ３
に内挿されたタングステン電極４を振動させＴＩＧアー
ク１３を揺動させて溶融池を振動、撹拌させるレーザビ
ーム溶接装置。また、フィラワイヤに電流を流して加熱
することにより、ワイヤの曲がり癖を矯正しフィラワイ
ヤ先端を所定位置に送給すると共に、溶接速度を増加さ
せるレーザビーム溶接装置。また、フィラワイヤに電流
を流すと共に、フィラワイヤ１０を細径のワイヤガイド
１１を挿通させてフィラワイヤを送給するレーザビーム
溶接装置。
な溶接部を形成させること。 【解決手段】 一対の被溶接材１，１’を当接させた被
溶接線をレーザビーム２で照射して溶融池を形成し、溶
融池にフィラワイヤ１０を供給して被溶接線に沿って溶
接するレーザビーム溶接装置であって、ＴＩＧトーチ３
に内挿されたタングステン電極４を振動させＴＩＧアー
ク１３を揺動させて溶融池を振動、撹拌させるレーザビ
ーム溶接装置。また、フィラワイヤに電流を流して加熱
することにより、ワイヤの曲がり癖を矯正しフィラワイ
ヤ先端を所定位置に送給すると共に、溶接速度を増加さ
せるレーザビーム溶接装置。また、フィラワイヤに電流
を流すと共に、フィラワイヤ１０を細径のワイヤガイド
１１を挿通させてフィラワイヤを送給するレーザビーム
溶接装置。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザビーム溶接
装置（レーザ溶接装置）に関わり、振動ＴＩＧ溶接法に
より溶融池を振動、撹拌させることにより良好な溶接部
を得ることのできるレーザビーム溶接装置に関するもの
である。
装置（レーザ溶接装置）に関わり、振動ＴＩＧ溶接法に
より溶融池を振動、撹拌させることにより良好な溶接部
を得ることのできるレーザビーム溶接装置に関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】図６は従来のレーザビーム溶接装置を示
す図である。図６において、１は端部をそれぞれ当接さ
せて配置された一対の被溶接材、２は被溶接材１，１’
の当接線すなわち被溶接線に照射されるレーザビーム、
３３はワイヤ供給装置、６はフィラワイヤ１０が巻回さ
れたワイヤリール、７は電源装置、１１はフィラワイヤ
１０をレーザビーム２の照射点に供給できるように支持
したホルダで通電可能なもの、である。
す図である。図６において、１は端部をそれぞれ当接さ
せて配置された一対の被溶接材、２は被溶接材１，１’
の当接線すなわち被溶接線に照射されるレーザビーム、
３３はワイヤ供給装置、６はフィラワイヤ１０が巻回さ
れたワイヤリール、７は電源装置、１１はフィラワイヤ
１０をレーザビーム２の照射点に供給できるように支持
したホルダで通電可能なもの、である。
【０００３】図６に図示したレーザビーム溶接装置にお
いては、被溶接材１とホルダ１１とを電源装置７に接続
し、レーザビーム２の照射で被溶接線に形成される溶融
池８とホルダ１１との間に電流を流し、フィラワイヤ１
０の電気抵抗で発生するジュール熱でフィラワイヤ１０
の温度を上げて、溶融池８へのフィラワイヤ１０の供給
速度を上げ、溶接速度の向上を図るようにされている。
このようにレーザビーム２の照射位置の移動で溶接ビー
ド９が形成される。
いては、被溶接材１とホルダ１１とを電源装置７に接続
し、レーザビーム２の照射で被溶接線に形成される溶融
池８とホルダ１１との間に電流を流し、フィラワイヤ１
０の電気抵抗で発生するジュール熱でフィラワイヤ１０
の温度を上げて、溶融池８へのフィラワイヤ１０の供給
速度を上げ、溶接速度の向上を図るようにされている。
このようにレーザビーム２の照射位置の移動で溶接ビー
ド９が形成される。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のレーザ
ビーム溶接装置において、溶融池に発生するガス成分の
気泡（ポロシティ）は溶融池の自然対流で浮上し蒸発す
ることが期待されているものである。しかしながら、レ
ーザビームの場合、溶接速度が非常に速いため、それに
伴って溶融金属の凝固速度が速く、そのために気泡が溶
融金属中を浮上して表面から逸出する余裕を失って、そ
の中に捕えられて気孔となって残存する可能性が非常に
高いという課題があった。
ビーム溶接装置において、溶融池に発生するガス成分の
気泡（ポロシティ）は溶融池の自然対流で浮上し蒸発す
ることが期待されているものである。しかしながら、レ
ーザビームの場合、溶接速度が非常に速いため、それに
伴って溶融金属の凝固速度が速く、そのために気泡が溶
融金属中を浮上して表面から逸出する余裕を失って、そ
の中に捕えられて気孔となって残存する可能性が非常に
高いという課題があった。
【０００５】本発明は、上述の課題を解消するために、
溶融池を強制的に撹拌動作させることによって、気孔の
発生を防止することが可能なレーザビーム溶接装置を得
ることを目的とする。
溶融池を強制的に撹拌動作させることによって、気孔の
発生を防止することが可能なレーザビーム溶接装置を得
ることを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は次のような構成を採用する。
に、本発明は次のような構成を採用する。
【０００７】一対の被溶接材を当接させた被溶接線をレ
ーザビームで照射して溶融池を形成し、前記溶融池にフ
ィラワイヤを供給して前記被溶接線に沿って溶接するレ
ーザビーム溶接装置であって、ＴＩＧトーチに内挿され
たタングステン電極を振動させＴＩＧアークを揺動させ
て前記溶融池を振動、撹拌させるレーザビーム溶接装
置。
ーザビームで照射して溶融池を形成し、前記溶融池にフ
ィラワイヤを供給して前記被溶接線に沿って溶接するレ
ーザビーム溶接装置であって、ＴＩＧトーチに内挿され
たタングステン電極を振動させＴＩＧアークを揺動させ
て前記溶融池を振動、撹拌させるレーザビーム溶接装
置。
【０００８】また、前記レーザビーム溶接装置におい
て、前記フィラワイヤに電流を流して前記フィラワイヤ
を加熱することにより、ワイヤの曲がり癖を矯正し前記
フィラワイヤ先端を所定位置に送給すると共に、溶接速
度を増加させるレーザビーム溶接装置。
て、前記フィラワイヤに電流を流して前記フィラワイヤ
を加熱することにより、ワイヤの曲がり癖を矯正し前記
フィラワイヤ先端を所定位置に送給すると共に、溶接速
度を増加させるレーザビーム溶接装置。
【０００９】また、前記レーザビーム溶接装置におい
て、前記フィラワイヤに電流を流すと共に、前記フィラ
ワイヤを細径のワイヤガイドを挿通させてフィラワイヤ
を送給するレーザビーム溶接装置。
て、前記フィラワイヤに電流を流すと共に、前記フィラ
ワイヤを細径のワイヤガイドを挿通させてフィラワイヤ
を送給するレーザビーム溶接装置。
【００１０】
【発明の実施の形態】「第１の実施形態」本発明の第１
の実施形態に係るレーザビーム溶接装置（レーザ溶接装
置）を図面に基づいて説明する。図１及び図２はレーザ
ビーム溶接装置の構成を示す斜視図及び前記構成の正面
図である。図において、１は被溶接材、２はレーザビー
ム、３はＴＩＧトーチ、４はタングステン電極、５はＴ
ＩＧシールドガス、６はワイヤリール、７は電源装置、
８は溶融池、９は溶接ビード、１０はフィラワイヤ、１
１はホルダ、１２は揺動、１３はＴＩＧアーク、１４は
ワイヤ送給方向、１７は凝固部、３３はワイヤ送給装
置、をそれぞれ表す。
の実施形態に係るレーザビーム溶接装置（レーザ溶接装
置）を図面に基づいて説明する。図１及び図２はレーザ
ビーム溶接装置の構成を示す斜視図及び前記構成の正面
図である。図において、１は被溶接材、２はレーザビー
ム、３はＴＩＧトーチ、４はタングステン電極、５はＴ
ＩＧシールドガス、６はワイヤリール、７は電源装置、
８は溶融池、９は溶接ビード、１０はフィラワイヤ、１
１はホルダ、１２は揺動、１３はＴＩＧアーク、１４は
ワイヤ送給方向、１７は凝固部、３３はワイヤ送給装
置、をそれぞれ表す。
【００１１】従来技術と異なるのは、ＴＩＧアークトー
チ３をレーザビーム２の先端部に設置し、トーチ内を通
るダングステン電極４を揺動させたことにある。タング
ステン電極４を内挿した前記ＴＩＧトーチ３の設置位置
は、レーザビーム２の前流側又は後流側、又は溶接線方
向に対して平行でも可能であり、特に限定するものでは
ない。
チ３をレーザビーム２の先端部に設置し、トーチ内を通
るダングステン電極４を揺動させたことにある。タング
ステン電極４を内挿した前記ＴＩＧトーチ３の設置位置
は、レーザビーム２の前流側又は後流側、又は溶接線方
向に対して平行でも可能であり、特に限定するものでは
ない。
【００１２】次に、具体的な動作について説明すると、
図示の状態で被溶接材１，１’の溶接線にレーザビーム
２を照射し、それと同時にＴＩＧアークトーチ３を起動
させてアークを発生させ、ＴＩＧアークトーチ３に内挿
されたタングステン電極４を周波数３０〜６０Ｈｚ、揺
動幅０．５〜１０ｍｍで振動させてＴＩＧアークを揺動
させる。形成された溶融池８にフィラワイヤ１０を挿入
するとともに、電源装置７を始動させる。これによって
フィラワイヤ１０と被溶接材１間に流れる電流によって
フィラワイヤ１０の温度が上昇し、供給速度を向上でき
る状態になり、図示矢印１４の方向に所定の速度でフィ
ラワイヤ１０を供給する。
図示の状態で被溶接材１，１’の溶接線にレーザビーム
２を照射し、それと同時にＴＩＧアークトーチ３を起動
させてアークを発生させ、ＴＩＧアークトーチ３に内挿
されたタングステン電極４を周波数３０〜６０Ｈｚ、揺
動幅０．５〜１０ｍｍで振動させてＴＩＧアークを揺動
させる。形成された溶融池８にフィラワイヤ１０を挿入
するとともに、電源装置７を始動させる。これによって
フィラワイヤ１０と被溶接材１間に流れる電流によって
フィラワイヤ１０の温度が上昇し、供給速度を向上でき
る状態になり、図示矢印１４の方向に所定の速度でフィ
ラワイヤ１０を供給する。
【００１３】次に、レーザビーム溶接部の拡大模式図を
図３に示す。特にレーザビーム２はエネルギー密度が非
常に高いため、被溶接材１は溶融した後で蒸発し、プラ
ズマ化１９する。前記ＴＩＧトーチ３のタングステン電
極４を高い周波数で振動させ、ＴＩＧアークを揺動させ
ることによって、図３に示す溶融池８を振動、撹拌させ
る効果がある。その結果、溶融池８の対流による撹拌動
作が活発となり、溶融池に発生するガス成分の気泡（ポ
ロシティ）の浮上、蒸発を促進させることから、溶接部
のブローホールの発生を防止し、健全な溶接部を形成す
ることが可能となる。
図３に示す。特にレーザビーム２はエネルギー密度が非
常に高いため、被溶接材１は溶融した後で蒸発し、プラ
ズマ化１９する。前記ＴＩＧトーチ３のタングステン電
極４を高い周波数で振動させ、ＴＩＧアークを揺動させ
ることによって、図３に示す溶融池８を振動、撹拌させ
る効果がある。その結果、溶融池８の対流による撹拌動
作が活発となり、溶融池に発生するガス成分の気泡（ポ
ロシティ）の浮上、蒸発を促進させることから、溶接部
のブローホールの発生を防止し、健全な溶接部を形成す
ることが可能となる。
【００１４】以上のように、本発明の第１の実施形態に
ついて述べたが、タングステン電極４の周波数及び揺動
幅は、特に溶接速度、アーク電流及びレーザビームの出
力等の溶接条件により可変する必要があり、周波数３０
〜３００Ｈｚ、揺動幅０．５〜１０ｍｍが適正条件とな
る。なお、溶融池８の振動はタングステン電極４の周波
数及び揺動幅を調整することによって制御することがで
きる。
ついて述べたが、タングステン電極４の周波数及び揺動
幅は、特に溶接速度、アーク電流及びレーザビームの出
力等の溶接条件により可変する必要があり、周波数３０
〜３００Ｈｚ、揺動幅０．５〜１０ｍｍが適正条件とな
る。なお、溶融池８の振動はタングステン電極４の周波
数及び揺動幅を調整することによって制御することがで
きる。
【００１５】また、フィラワイヤ１０はワイヤリール６
に巻回されて繰り出されるためフィラワイヤには曲がり
癖が付いているが、フィラワイヤ１０に電流７を流すこ
とによってジュール熱でフィラワイヤが熱せられて軟ら
かくなるとともに、細径のセラミツクガイド２７をフィ
ラワイヤ１０が通過することにより、ワイヤの曲がり癖
が矯正される。その結果、フィラワイヤの先端が常に均
一な送給位置に送給することが可能となる。
に巻回されて繰り出されるためフィラワイヤには曲がり
癖が付いているが、フィラワイヤ１０に電流７を流すこ
とによってジュール熱でフィラワイヤが熱せられて軟ら
かくなるとともに、細径のセラミツクガイド２７をフィ
ラワイヤ１０が通過することにより、ワイヤの曲がり癖
が矯正される。その結果、フィラワイヤの先端が常に均
一な送給位置に送給することが可能となる。
【００１６】即ち、ロボット溶接等の自動溶接では、フ
ィラワイヤの先端がＴＩＧトーチと一定の位置関係を維
持していないと溶融部の正確な位置にワイヤを送給する
ことができないと云う不都合が生じるので、この不都合
を無くするためにもフィラワイヤはガイドを通過した後
に真っ直ぐの形状を保つ必要がある。更に、ＴＩＧトー
チのタングステン電極とフィラワイヤ先端の間隔を既定
値に保持していないとタングステン電極とフィラワイヤ
先端とでアークが発生するという不都合が生じるので、
この不都合を無くするためにもフィラワイヤの曲がり癖
を矯正する必要がある。
ィラワイヤの先端がＴＩＧトーチと一定の位置関係を維
持していないと溶融部の正確な位置にワイヤを送給する
ことができないと云う不都合が生じるので、この不都合
を無くするためにもフィラワイヤはガイドを通過した後
に真っ直ぐの形状を保つ必要がある。更に、ＴＩＧトー
チのタングステン電極とフィラワイヤ先端の間隔を既定
値に保持していないとタングステン電極とフィラワイヤ
先端とでアークが発生するという不都合が生じるので、
この不都合を無くするためにもフィラワイヤの曲がり癖
を矯正する必要がある。
【００１７】また、フィラワイヤに電流を流してジュー
ル熱で当該フィラワイヤを熱することによって、溶着速
度を増加させることができるため高溶接速度化が図れ
る。
ル熱で当該フィラワイヤを熱することによって、溶着速
度を増加させることができるため高溶接速度化が図れ
る。
【００１８】ここで、第１の実施形態においては、フィ
ラワイヤ１０を溶接進行方向の前方から挿入したが、後
方から挿入しても同等の効果が期待できる。
ラワイヤ１０を溶接進行方向の前方から挿入したが、後
方から挿入しても同等の効果が期待できる。
【００１９】また、アーク溶接においては、被溶接材と
タングステン電極との距離が離れ過ぎたりあるいはレー
ザビーム溶接するような高速度溶接の場合などでは陽極
点の不運続移動が起こりアークは不安定となるが、ここ
にレーザを照射するとレーザにより発生したプラズマに
よりアークは安定することも明らかとなっている。
タングステン電極との距離が離れ過ぎたりあるいはレー
ザビーム溶接するような高速度溶接の場合などでは陽極
点の不運続移動が起こりアークは不安定となるが、ここ
にレーザを照射するとレーザにより発生したプラズマに
よりアークは安定することも明らかとなっている。
【００２０】図４はレーザビームと組み合わせる揺動Ｔ
ＩＧの概略図を示す。ＴＩＧ溶接の添加ワイヤにも通電
し、その抵抗発熱でワイヤを加熱するので、１００ｇ／
ｍｉｎなどの高溶着速度が容易に得られる。
ＩＧの概略図を示す。ＴＩＧ溶接の添加ワイヤにも通電
し、その抵抗発熱でワイヤを加熱するので、１００ｇ／
ｍｉｎなどの高溶着速度が容易に得られる。
【００２１】図５は、本実施形態のレーザビーム溶接装
置と図６に示す従来技術とにより溶接した溶接ビードの
断面形状を比較して示した図である。従来技術のレーザ
ビーム単独だけでは図５（ａ）に示すように溶着金属中
に０．１〜０．５ｍｍφのブローホールが多発したが、
図５（ｂ）に示す本発明では溶着金属中にブローホール
の発生は認められなかった。
置と図６に示す従来技術とにより溶接した溶接ビードの
断面形状を比較して示した図である。従来技術のレーザ
ビーム単独だけでは図５（ａ）に示すように溶着金属中
に０．１〜０．５ｍｍφのブローホールが多発したが、
図５（ｂ）に示す本発明では溶着金属中にブローホール
の発生は認められなかった。
【００２２】「第２の実施形態」本発明の第１の実施形
態に係るレーザビーム溶接装置の正面図を示した図２で
は、レーザビームを中央部から照射して、その側面から
ＴＩＧアークを発生させ、タングステン電極を高周波数
で揺動（振動）させるように構成しているが、本発明の
第２の実施形態としてレーザビームと揺動ＴＩＧの配置
を逆にするもの、すなわち、揺動ＴＩＧを中央部に配置
し、その側面からレーザビームを照射するレーザビーム
溶接装置とすることも可能である。さらには揺動ＴＩＧ
とレーザビームを溶接線方向に対して平行移動させて溶
接することも可能である。いずれの実施形態において
も、前記第１の実施形態と同等の効果が期待できる。
態に係るレーザビーム溶接装置の正面図を示した図２で
は、レーザビームを中央部から照射して、その側面から
ＴＩＧアークを発生させ、タングステン電極を高周波数
で揺動（振動）させるように構成しているが、本発明の
第２の実施形態としてレーザビームと揺動ＴＩＧの配置
を逆にするもの、すなわち、揺動ＴＩＧを中央部に配置
し、その側面からレーザビームを照射するレーザビーム
溶接装置とすることも可能である。さらには揺動ＴＩＧ
とレーザビームを溶接線方向に対して平行移動させて溶
接することも可能である。いずれの実施形態において
も、前記第１の実施形態と同等の効果が期待できる。
【００２３】以上説明したように、本発明の実施形態に
係るレーザビーム溶接装置の特徴は、振動ＴＩＧ溶接法
と組み合わせて当該溶接法で用いるタングステン電極を
高速度で揺動させるようにしたものであり、溶融池に振
動を与えることにより、溶融池の対流による撹拌動作が
活発となり、溶融池に発生するガス成分の気泡（ポロシ
ティ）の浮上、蒸発を侭進させるものである。
係るレーザビーム溶接装置の特徴は、振動ＴＩＧ溶接法
と組み合わせて当該溶接法で用いるタングステン電極を
高速度で揺動させるようにしたものであり、溶融池に振
動を与えることにより、溶融池の対流による撹拌動作が
活発となり、溶融池に発生するガス成分の気泡（ポロシ
ティ）の浮上、蒸発を侭進させるものである。
【００２４】
【発明の効果】本発明によれば、溶融池を振動、撹拌さ
せることにより溶融池の対流を促進し、溶融池に発生す
るガス成分の気泡（ポロシティ）の浮上、蒸発を侭進さ
せることが可能となる。その結果、溶接部のブローホー
ルの発生を防止し、健全な溶接部を形成させることがで
きる。
せることにより溶融池の対流を促進し、溶融池に発生す
るガス成分の気泡（ポロシティ）の浮上、蒸発を侭進さ
せることが可能となる。その結果、溶接部のブローホー
ルの発生を防止し、健全な溶接部を形成させることがで
きる。
【図１】本発明の第１の実施形態に係るレーザビーム溶
接装置の構成を示す斜視図である。
接装置の構成を示す斜視図である。
【図２】第１の実施形態に係るレーザビーム溶接装置の
正面図である。
正面図である。
【図３】本発明のレーザビーム溶接部の拡大模式図であ
る。
る。
【図４】レーザビーム溶接と組み合わされた振動ＴＩＧ
溶接の概略を示す図である。
溶接の概略を示す図である。
【図５】本発明と従来技術の溶接ビードの断面形状を示
す模式図である。
す模式図である。
【図６】従来のレーザビーム溶接装置を示す斜視図であ
る。
る。
１ 被溶接材 ２ レーザビーム ３ ＴＩＧトーチ ４ タングステン電極 ５ ＴＩＧシールドガス ６ ワイヤリール ７ 電源装置 ８ 溶融池 ９ 溶接ビード １０ フィラワイヤ １１ ホルダ １２ 揺動 １３ ＴＩＧアーク １４ ワイヤ送給方向 １７ 凝固部 ３３ ワイヤ送給装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 浩 広島県呉市宝町３番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 Ｆターム(参考） 4E001 AA03 BB07 DA01 DF04 4E068 BA06 BC01 BE00
Claims (3)
- 【請求項１】 一対の被溶接材を当接させた被溶接線を
レーザビームで照射して溶融池を形成し、前記溶融池に
フィラワイヤを供給して前記被溶接線に沿って溶接する
レーザビーム溶接装置であって、 ＴＩＧトーチに内挿されたタングステン電極を振動させ
ＴＩＧアークを揺動させて前記溶融池を振動、撹拌させ
ることを特徴とするレーザビーム溶接装置。 - 【請求項２】 請求項１に記載のレーザビーム溶接装置
において、 前記フィラワイヤに電流を流して前記フィラワイヤを加
熱することにより、ワイヤの曲がり癖を矯正し前記フィ
ラワイヤ先端を所定位置に送給すると共に、溶接速度を
増加させることを特徴とするレーザビーム溶接装置。 - 【請求項３】 請求項１に記載のレーザビーム溶接装置
において、 前記フィラワイヤに電流を流すと共に、前記フィラワイ
ヤを細径のワイヤガイドを挿通させてフィラワイヤを送
給することを特徴とするレーザビーム溶接装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000373070A JP2002178177A (ja) | 2000-12-07 | 2000-12-07 | レーザビーム溶接装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000373070A JP2002178177A (ja) | 2000-12-07 | 2000-12-07 | レーザビーム溶接装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002178177A true JP2002178177A (ja) | 2002-06-25 |
Family
ID=18842513
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000373070A Pending JP2002178177A (ja) | 2000-12-07 | 2000-12-07 | レーザビーム溶接装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002178177A (ja) |
Cited By (23)
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