JP2002177832A - 成形品への塗料のコーティング装置 - Google Patents

成形品への塗料のコーティング装置

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JP2002177832A
JP2002177832A JP2000373581A JP2000373581A JP2002177832A JP 2002177832 A JP2002177832 A JP 2002177832A JP 2000373581 A JP2000373581 A JP 2000373581A JP 2000373581 A JP2000373581 A JP 2000373581A JP 2002177832 A JP2002177832 A JP 2002177832A
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JP
Japan
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coating
paint
gas
molded article
spray gun
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Pending
Application number
JP2000373581A
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English (en)
Inventor
Shingo Moriyama
信吾 森山
Naoyuki Koga
直幸 古賀
Kokichi Uchiyama
光吉 内山
Takeki Onaka
武基 尾仲
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seibu Electric and Machinery Co Ltd
Original Assignee
Seibu Electric and Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 このコーティング装置は,スプレーガンの成
形品への塗布量や移動速度を容易に調節でき,多数の成
形品を連続して短時間にコーティングできる。 【解決手段】 このコーティング装置は,チェーンコン
ベヤ1で搬送されるパレット6上に成形品8を載置する
段取りステーション9,成形品8に塗料をコーティング
するための塗装ブース4,上流側と下流側に設けられた
塗料を噴射するスプレーガン7,及びスプレーガン7を
往復動を調節して成形品8への塗布量を調整する移動調
整手段を有する。エアパイプは,塗装ブース4内のガス
浄化室内の浄化液の液面下に配設され,スリットからエ
アを噴射することで液膜カーテンが形成される。塗料ガ
ス中の塗料が液膜カーテンに触れて液中へ落下し,塗料
ガスが浄化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,籾殻等の植物原
料,天然素材,不織布等から成る生分解性材料から作ら
れた生分解性シート等のシートから加熱圧縮成形によっ
て作製された成形品に塗料をコーティングするコーティ
ング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,成形品等の製品に塗料を塗布する
コーティング装置は,1個のスプレーガンを用いて成形
品に塗料を噴射するのが一般的である(例えば,特開平
11−244768号公報参照)。該公報に開示された
塗装ブースは,液体中に塗料飛沫を取り込む構造を有し
ており,塗装領域の下方にオーバフロー槽の上部開口部
が配置され,オーバフロー槽の底面部には装置下部に接
続された水供給管が接続されている。オーバフロー槽の
開口縁部にはほぼ等間隔にV字状の切り込み部が形成さ
れている。
【0003】また,食品の運搬やショーケースに陳列さ
れる食品用トレイやケースとしての使い捨ての生分解性
不織布で作製した容器は,例えば,特開平4−1897
40号公報に開示されたものが知られている。該食品用
トレイは,セルロース系の天然繊維又はセルロース系の
再生又は半合成繊維或いはこれらの混合繊維より構成す
る繊維ウェブから圧縮成形されて受け皿状に形成された
ものである。
【0004】更に,特開平7−205120号公報に
は,可分解性容器の製造方法が開示されている。該可分
解性容器の製造方法は,穀類の藁と籾殻を基本原料とし
て廃棄による環境汚染を起こさないものであり,穀類の
藁と籾殻を高温殺菌消毒し,これを乾燥後に予め切断繊
維或いは粉砕粉とし,一方,含水澱粉を加熱して糊化
し,両者を混合攪拌した混合材料をダイにて加熱加圧成
形し,次いで,プラスチックフィルムを塗布してカバー
層を形成したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,従来の
コーティング装置は,1個のスプレーガンによって成形
品に塗料を塗布していたので,コーティング時間が長
く,スプレーガンは成形品への塗布工程において1往復
以上の動作が必要であった。また,コーティング装置に
ついて,塗料の噴霧によって発生する塗料の飛沫を含ん
だ塗料ガスはそのまま外部に放出すると,環境汚染や作
業環境を悪化させるので,水中に塗料の飛沫を溶解させ
ることが考えられるが,従来の装置は装置そのものが大
型化したり,完全に塗料ガスを浄化できないという問題
があった。
【0006】また,従来の使い捨て容器は,成形時の流
動性を良好にするため,少量ながら生分解できない材
料,即ち,プラスチックが添加されており,これらの容
器の廃棄処分時に環境汚染を引き起こすことになる。ま
た,従来の可分解性容器は,使用時に十分な剛性,強
度,形状保持性等の機械的物性を有していない欠点があ
った。また,従来の使い捨て容器は,製品の強度が十分
でなく,例えば,食品用容器として使用した場合に,食
品用容器に液体や酢の物等を入れて移送すると,容器自
体の形状を保持できないこと,容器自体が水分を吸収し
て表面が変色すること等の問題が発生した。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は,上記
の課題を解決することであり,籾殻を主成分とする植物
繊維粉末材,天然素材,バインダー等の生分解性材料か
ら成る生分解性シート等で作製した成形品に,耐水性等
を有する塗料をコーティングし,成形品の耐水性等の特
性を向上させると共に,成形品に対して適正な塗布量に
調整し,短時間でコーティングし,しかも連続して多数
の成形品をコーティングすることができる成形品への塗
料のコーティング装置を提供することである。
【0008】この発明は,チェーンコンベヤで搬送され
るパレット上に成形品を載置するための段取りステーシ
ョン,前記段取りステーションの後流に配設された前記
成形品に塗料をコーティングする塗装領域を構成する塗
装ブース,前記塗装ブース内で前記成形品に対して塗料
を噴射するスプレーガン,及び前記スプレーガンを前記
チェーンコンベヤの進行方向に直交する横方向に往復移
動させて前記スプレーガンの移動速度を調節して前記成
形品への塗布量を調整する移動調整手段を有することか
ら成る成形品への塗料のコーティング装置に関する。
【0009】前記スプレーガンは,前記塗装領域の前記
横方向に延びる案内支持ロッドに沿って往復移動するス
ライダに取り付けられた吊り具を介して懸架されてい
る。
【0010】前記スプレーガンは,前記成形品に対して
高さ方向が所定の距離に設定されているか,或いは前記
スプレーガンが上下動可能に構成されている。
【0011】前記スプレーガンは,前記吊り具を介して
前記塗装ブース内の前記成形品の流れ方向の少なくとも
上流側と下流側に設けられている。
【0012】前記チェーンコンベヤは,前記成形品を載
置した前記パレットを送り出す送りチェーンコンベヤと
前記成形品を載置していない前記パレットを回収する戻
りチェーンコンベヤから構成され,前記送りチェーンコ
ンベヤと前記戻りチェーンコンベヤとは互いに並置され
て逆方向に前記パレットを移動させる。
【0013】前記送りチェーンコンベヤと前記戻りチェ
ーンコンベヤとの両端には,前記パレットを前記チェー
ンコンベヤの一方から他方へ乗り換えさせる乗換用ロー
ラが配設されている。
【0014】前記塗装領域の後流には,前記塗料がコー
ティングされた前記成形品を乾燥させる乾燥機が配設さ
れている。
【0015】前記塗装ブース内を通過する前記パレット
の下方には,前記スプレーガンで発生した塗料ガス中の
塗料を液中へ落して前記塗料ガスを浄化するガス浄化室
が設けられ,前記ガス浄化室のガス出口には前記ガス浄
化室内の浄化されたガスを外部に排出する吸引ファンが
設けられている。
【0016】このコーティング装置には,前記ガス浄化
室の底部の張られた浄化液の液面下にエアを噴射するス
リットが形成されたエアパイプが設けられ,前記スリッ
トを通じて噴射された前記エアに同伴された前記浄化液
は一様なフィルム状の液膜カーテンに形成され,前記塗
料ガスが前記液膜カーテンを通過する際に,前記塗料ガ
ス中の前記塗料が前記液膜カーテンに触れて前記浄化液
中へ落下する。
【0017】前記ガス浄化室は,前記スリットによって
前記液膜カーテンが形成されるガス通路を形成する隔壁
によって,前記スプレーガンで発生した前記塗料ガスが
存在する塗料ガス室と,前記液膜カーテンで浄化された
浄化ガスが存在している浄化ガス室とに区画されてい
る。
【0018】前記スリットは,前記塗料ガス室と前記浄
化ガス室との境界においてガス流れの上下流に複数列配
設されている。また,前記吸引ファンの吸引力は,前記
液膜カーテンを乱さない程度に調節されている。
【0019】前記成形品は,生分解性不織布に少なくと
も籾殻粉末とシェラックを含む生分解性泥漿を含浸させ
て成形乾燥された生分解性シートを,加熱圧縮成形して
作製されており,前記塗料は少なくとも生分解性耐水性
ワックスである。また,前記成形品は,食品等を載置す
る容器に適用できる。
【0020】この成形品への塗料のコーティング装置
は,上記のように構成されているので,成形品に生分解
性ワックス等の塗料をコーティングするのに,スプレー
ガンによるコーティングを一回だけで済ませて成形品に
所望の耐水性や耐熱性を持たせることができる。従来の
コーティング装置では,成形品に対してコーティングと
乾燥を数回繰り返す必要があったが,本発明のコーティ
ング装置では,成形品に良好に且つ一様に生分解性ワッ
クス等の塗料をコーティングできるので,繰り返しの回
数を低減でき,例えば,成形品の一面を1回で済ませ,
次いで,他面を1回コーティングすることで成形品への
コーティング工程を済ませることができる。特に,この
コーティング装置は,スプレーガンの横方向に往復移動
する移動速度を適正に調節でき,成形品に対する塗料の
塗布量を適正に調節でき,成形品に極めて均一な良好な
コーティング層を形成することができ,多数の成形品を
連続してコーティングすることができる。また,スプレ
ーガンを成形品の流れに沿って上下流に複数列設けるこ
とが容易であり,一度の往復で成形品に所望の適正なコ
ーティングを達成でき,コーティング作業が短時間で完
結でき,トータルの作業時間を短縮できる。
【0021】また,この成形品への塗料のコーティング
装置は,塗料ガスをガス浄化室に通すことによって塗料
ガスが浄化され,環境汚染になることがなく,作業環境
を常に良好に維持することができる。更に,エアパイプ
にはその長手方向に連続するスリットが形成されている
ので,エアの噴出によって良好な一様なフィルム状の液
膜カーテンを形成することができ,塗料ガス中の塗料を
確実に浄化液中に落下させることができる。
【0022】また,生分解性ワックスとうの塗料がコー
ティングされた成形品は,シェラックが耐水性や耐熱性
を有し,生分解性ワックスが耐水性を有するから,例え
ば,成形品を食品容器に形成した場合に,容器が水分を
吸収して膨潤したり変色や変質を起こすことがなく,好
ましい容器を提供できる。更に,成形品は,生分解性材
料として漂白殺菌剤及び消臭効果のある酸化チタン,離
型性,発水性,流動性や光沢をアップさせる生分解性ワ
ックスを添加できるので,成形品の特性をアップさせる
ことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下,図面を参照して,この発明
による成形品への塗料のコーティング装置の一実施例を
説明する。
【0024】このコーティング装置は,図1,図2及び
図3に示すように,チェーンコンベヤ1,2で搬送され
るパレット6上に成形品8を載置する段取りステーショ
ン9,段取りステーション9の後流に配設された成形品
8に生分解性ワックス等の塗料をコーティングする塗装
領域を構成する塗装ブース4,塗装ブース4内に成形品
8に対して塗料を噴射するスプレーガン7,及びスプレ
ーガン7をチェーンコンベヤ1の進行方向に直交する横
方向に往復動させてスプレーガン7の移動速度を調節し
て成形品8への塗布量を調整する移動調整手段を有す
る。チェーンコンベヤ1,2は,サーボモータ等で駆動
されるスプロケット47にそれぞれ掛けられ,それぞれ
逆方向に回転移動するように構成されている。チェーン
コンベヤ1,2には,網体からなるパレット6を係止す
る係止片が設けられている。従って,チェーンコンベヤ
1,2からの移動は,リフタ38の作動によって乗り換
えがスムースに行われるように構成されている。
【0025】図4,図5及び図6に示すように,塗装領
域を構成する塗装ブース4には,スプレーガン7及び移
動調整手段から成る塗装機30が設けられている。塗装
機30には塗装ポンプ29の駆動によって塗料タンク3
1から塗料が供給されるように構成されている。また,
スプレーガン7の移動調整手段は,成形品8及び塗料の
種類に応じて成形品8に対してサーボモータ11の駆動
によってスプレーガン7の移動速度を調節して成形品8
への塗布量を調整することができ,スプレーガン7の往
復動装置によって構成されている。サーボモータ11
は,架台36に設置されている。架台36には,枠体4
2が取り付けられている。サーボモータ11の出力軸に
はプーリ12が設けられ,プーリ12の回転はチェーン
又はベルト34を介して駆動プーリ18を回転駆動す
る。一方,架台36に取り付けられた枠体42には,一
対の案内支持ロッド10がチェーンコンベヤ1,2の送
り方向に直交する横方向に張られている。スプレーガン
7は,吊り具33によって懸架され,吊り具33がベル
ト32に押え部材41によって固定されている。
【0026】図7,図8及び図9に示すように,ベルト
32には,押え部材41によって支持板46がねじ等で
固定されており,支持板46の両側には,一対のスライ
ダ40が取り付けられている。スライダ40は,支持板
46上に設置され,案内支持ロッド10によって支持さ
れると共にガイドされて往復移動するように設けられて
いる。また,スライダ40の移動は,スライダ40に設
けた検出片48がセンサベース43に取り付けられたセ
ンサ45を通って遮光することによって移動終端である
ことが検出され,そこで,サーボモータ11の回転が逆
転し,往復反転されるように構成されている。従って,
スプレーガン7の往復運動は,サーボモータ11によっ
て駆動されるベルト32の往復移動に伴って行われるも
のであり,サーボモータ11が駆動されると,プーリ1
2,ベルト34及び駆動プーリ18を介してベルト32
が作動され,ベルト32に取り付けられた吊り具33を
介してスプレーガン7が横方向に移動することになる。
【0027】また,スプレーガン7は,好ましくは,塗
装ブース4内の成形品8の流れ方向の上流側と下流側に
設置され,一体となって横方向に往復移動するように構
成されている。スプレーガン7を上下流にそれぞれ設置
することによって,塗布の作業時間を大幅にアップさせ
ることができ,しかも,スプレーガン7は,一回移動さ
せるのみで,成形品8の一面に一様に且つ確実にコーテ
ィング層を形成させることができ,次いで,成形品8を
段取りステーション9で反転させて成形品8の他面を同
様にスプレーガン7を移動させてコーティングする。
【0028】スプレーガン7には,ケーブルカバー17
に保護された塗料チューブ44を通って塗料が供給され
るように構成されている。ケーブルカバー17には,そ
の他のケーブル等を収容させることができ,スプレーガ
ン7の移動をスムースにさせている。ケーブルカバー1
7は,図7と図9に示す位置と,図4と図5に示す位置
とが逆サイドに示されているが,取り付け位置が限定さ
れるものでなく,いずれ側に設けてもよいものである。
また,スプレーガン7を懸架している吊り具33には,
図示していないが,高さを調整できるボールねじ等の高
さ調整手段を設けることができる。
【0029】チェーンコンベヤ1,2は,成形品8を載
置したパレット6を送り出す送りチェーンコンベヤ1
と,成形品8を載置していないパレット6を回収する戻
りチェーンコンベヤ2とから構成され,送りチェーンコ
ンベヤ1と戻りチェーンコンベヤ2とは互いに並置され
て逆方向に移動する。このコーティング装置は,送りチ
ェーンコンベヤ1と戻りチェーンコンベヤ2との両端に
は,パレット6を送りチェーンコンベヤ1から戻りチェ
ーンコンベヤ2へ,又は戻りチェーンコンベヤ2から送
りチェーンコンベヤ1に乗り換えさせる乗換用ローラ3
が配設されている。また,パレット6は,チェーンコン
ベヤ1,2から乗換用ローラ3へ移行させられる時に
は,リフタ38で持ち上げられ,チェーンコンベヤ1,
2に設けた係止片から外されて乗換用ローラ3へ移行さ
せられる。また,パレット6は,乗換用ローラ3からリ
フタ38へ移され,次いでリフタ38が下降してチェー
ンコンベヤ1,2へ載せられる。
【0030】このコーティング装置は,塗装ブース4の
後流に配設され且つ塗料がコーティングされた成形品8
を乾燥させる乾燥機5が設置されている。乾燥機5は,
成形品8が生分解性材料製の容器等の場合には,低温乾
燥することが好ましい。従って,成形品8に塗料を塗布
した後に,連続して成形品8を乾燥機5へ送り込み,成
形品8にコーティングされている塗料を乾燥させること
ができる。塗装ブース4には,図4及び図5に示すよう
に,成形品8の出入口にシャッタ35が設けられてい
る。シャッタ35は,シャッタ作動手段37によって開
閉作動され,成形品8を塗装ブース4内に送り込む時に
開放し,スプレーガン7を作動して成形品8にコーティ
ングを行う時に閉鎖される。
【0031】図10及び図11に示すように,このコー
ティング装置は,塗装ブース4内を通過するパレット6
の下方には,スプレーガン7で発生した塗料ガス中の塗
料を浄化液49中へ落して塗料ガスを浄化するガス浄化
室16が設けられ,ガス浄化室16のガス出口即ち排気
口27にはガス浄化室16内の浄化されたガスを外部に
排出する吸引ファン26が配設されている。ガス浄化室
16は,スプレーガン7で発生した塗料ガスが存在する
塗料ガス室24と,液膜カーテン28で浄化された浄化
ガスが存在している浄化ガス室25とに隔壁21によっ
て区画されている。また,隔壁21にはガスが通過する
ガス通口50が形成され,ガス通口50に液膜カーテン
28が形成されるように構成されている。
【0032】塗装ブース4の下部に形成されたガス浄化
室16には,その底部に浄化液49が張られており,ガ
ス浄化室16内で浄化液49の液面下にエアを噴射する
スリット22が形成されたエアパイプ20が設置されて
いる。エアパイプ20には連続したスリット22が形成
されているので,スリット22を通じて噴射されたエア
は,浄化液を同伴して一様なフィルム状の液膜カーテン
28を形成する。液膜カーテン28は,隔壁21に設け
られた受け板23に衝突して液中に落下する。また,受
け板23は,吸引ファン26の吸引力が液膜カーテン2
8に直接作用させない防御壁を構成している。また,吸
引ファン26の吸引力は,液膜カーテン28を乱さない
程度に調節されている。塗料ガスは,その一様なフィル
ム状の液膜カーテン28を通過する際に,塗料ガス中の
塗料が液膜カーテン28に触れて浄化液49中へ落下
し,塗料ガスは浄化され,浄化されたガスは,吸引ファ
ン26の作動で吸引されて排気口27から外側へ排気さ
れる。
【0033】次に,図12を参照して,この成形品への
塗料のコーティング装置の別の実施例を説明する。この
実施例では,ガス浄化室16内で浄化液49の液面下に
エアパイプ20A,20Bが並置して設置されている。
エアパイプ20A,20Bには,エアを噴射するスリッ
ト22A,22Bがそれぞれ形成されている。エアパイ
プ20A,20Bは,塗料ガス室24と浄化ガス室25
との境界においてガス流れの上下流に配設されている。
従って,エアパイプ20A,20Bのスリット22A,
22Bからエアが噴出すると,エアに同伴されて浄化液
が二列の一様なフィルム状の液膜カーテン28A,28
Bが形成されることになる。
【0034】成形品8は,生分解性材料から加熱成形さ
れた生分解性シートから作製されている。生分解性材料
は,生分解性耐水性ワックスを含浸させた生分解性不織
布に少なくとも籾殻粉末とシェラックを含む生分解性泥
漿を含浸させて成形乾燥されている。また,生分解性シ
ートは,少なくとも消臭と漂白殺菌として機能する酸化
チタンを含有している。このコーティング装置は,上記
のような成形品8に更に耐水性等の特性を持たせるた
め,生分解性ワックス等の塗料を塗布するものであり,
このようにしてコーティング層が塗布された成形品8
は,食品等を収容する容器等に利用して好ましいもので
ある。また,成形品8は,例えば,食器,収納器,包装
用の箱,缶,袋等をはじめ,植木鉢,植生ポット等の植
物栽培用容器にも利用できる。成形品8を構成する素材
は,微生物により分解作用されたり,或いは日光,紫外
線等によって崩壊され,無害な土壌,或いはH2 O,C
2 に転化され,自然界に鉱物として還るものである。
【0035】
【発明の効果】この発明による成形品への塗料のコーテ
ィング装置は,上記のように構成されているので,適正
な量の塗料を成形品に対して連続して短時間にコーティ
ングすることができ,作業時間を大幅に短縮でき,信頼
性に富んだコーティング層を形成することができる。ま
た,成形品にコーティングする塗料としては,成形品が
容器等であれば,例えば,耐水性のワックス等であり,
容器等として有効に使用できる。また,このコーティン
グ装置は,塗料ガスを浄化するのに,エアパイプに形成
された連続するスリットから噴射されるエアによって,
一様なフィルム状の液膜カーテンを確実に形成すること
ができ,液膜カーテンに塗料ガスを通すことによって,
塗料ガスに含まれる塗料を確実に液中に落下させ,塗料
ガスを浄化させて浄化ガスにすることができ,浄化ガス
を外側に排出しても作業環境を悪化させることがない。
【0036】生分解性材シートから成る成形品は,食
器,収納器,トレー,包装や梱包器,袋等の容器,シー
トカバー,敷物,植物プラントシート,包装や梱包シー
ト,植木鉢,育苗ポット,マット等の製品として利用す
ることができ,しかも,これらの成形品は,良好で一様
なコーティング層が形成されているので,信頼性,安全
性,耐久性に富み,適正な強度を確保でき,信頼性の富
んだ製品を提供できる。また,成形品は,植物原料や天
然素材からなる生分解性材料で作製されているので,こ
れらの製品を廃棄する場合には,焼却することなく,バ
クテリヤ等によって分解させたり,日光,特に,紫外線
で崩壊させ,無公害の自然の土壌や土壌改良材として戻
すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による成形品への塗料のコーティング
装置の一実施例を示す平面図である。
【図2】図1のコーティング装置の側面図である。
【図3】図1のコーティング装置の正面図である。
【図4】図1のコーティング装置における塗装機を示す
正面図である。
【図5】図1のコーティング装置における塗装機を示す
側面図である。
【図6】図1のコーティング装置における塗装機を示す
平面図である。
【図7】塗装機の端面を示す概略説明図である。
【図8】塗装機におけるスプレーガンを取り付けるベル
トと案内支持ロッドとの関係を示す斜視図である。
【図9】塗装機におけるスプレーガンを懸架する吊り具
と取付け状態の概略を示す説明図である。
【図10】図4の塗装機における塗料ガスの浄化装置の
一実施例を示す正面図である。
【図11】1図10の塗装機における塗料ガスの浄化装
置を示す側面図である。
【図12】塗装機における塗料ガスの浄化装置の別の実
施例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 送りチェーンコンベヤ 2 戻りチェーンコンベヤ 3 乗換用ローラ 4 塗装ブース 5 乾燥機 6 パレット 7 スプレーガン 8 成形品 9 段取りステーション 10 案内支持ロッド 11 サーボモータ 12 出力プーリ 16 ガス浄化室 17 ケーブルカバー 18 駆動プーリ 19 従動プーリ 20,20A,20B エアパイプ 21 隔壁 22 スリット 23 受け板 24 塗料ガス室 25 浄化ガス室 26 吸引ファン 27 排気口 28,28A,28 液膜カーテン 30 塗装機 32,34 ベルト 33 吊り具 35 シャッタ 36,39 架台 38 リフタ 40 スライダ 41 ベルト押え部材 42 枠体 49 浄化液 50 ガス通口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内山 光吉 福岡県古賀市駅東3丁目3番1号 西部電 機株式会社内 (72)発明者 尾仲 武基 福岡県古賀市駅東3丁目3番1号 西部電 機株式会社内 Fターム(参考) 4D073 AA01 BB03 CA04 CB03 CB20 DA01 DA03 DC02 DC04 DC12 DC25 DD02 DD05 DD24 DD27 DD32 DD36 4F035 AA03 AA04 BA15 BA22 BB12 BC01 CA02 CA05 CB03 CB13 CD02 CD03 CD05 CD15 CF00

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チェーンコンベヤで搬送されるパレット
    上に成形品を載置するための段取りステーション,前記
    段取りステーションの後流に配設された前記成形品に塗
    料をコーティングする塗装領域を構成する塗装ブース,
    前記塗装ブース内で前記成形品に対して塗料を噴射する
    スプレーガン,及び前記スプレーガンを前記チェーンコ
    ンベヤの進行方向に直交する横方向に往復移動させて前
    記スプレーガンの移動速度を調節して前記成形品への塗
    布量を調整する移動調整手段を有することから成る成形
    品への塗料のコーティング装置。
  2. 【請求項2】 前記スプレーガンは,前記塗装領域の前
    記横方向に延びる案内支持ロッドに沿って往復移動する
    スライダに取り付けられた吊り具を介して懸架されてい
    ることから成る請求項1に記載の成形品への塗料のコー
    ティング装置。
  3. 【請求項3】 前記スプレーガンは,前記成形品に対し
    て高さ方向が所定の距離に設定されているか,又は前記
    スプレーガンが上下動可能に構成されていることから成
    る請求項2に記載の成形品への塗料のコーティング装
    置。
  4. 【請求項4】 前記スプレーガンは,前記吊り具を介し
    て前記塗装ブース内の前記成形品の流れ方向の少なくと
    も上流側と下流側に設けられていることから成る請求項
    2又は3に記載の成形品への塗料のコーティング装置。
  5. 【請求項5】 前記チェーンコンベヤは,前記成形品を
    載置した前記パレットを送り出す送りチェーンコンベヤ
    と前記成形品を載置していない前記パレットを回収する
    戻りチェーンコンベヤから構成され,前記送りチェーン
    コンベヤと前記戻りチェーンコンベヤとは互いに並置さ
    れて逆方向に前記パレットを移動させることから成る請
    求項1〜4のいずれか1項に記載の成形品への塗料のコ
    ーティング装置。
  6. 【請求項6】 前記送りチェーンコンベヤと前記戻りチ
    ェーンコンベヤとの両端には,前記パレットを前記チェ
    ーンコンベヤの一方から他方へ乗り換えさせる乗換用ロ
    ーラが配設されていることから成る請求項4又は5に記
    載の成形品への塗料のコーティング装置。
  7. 【請求項7】 前記塗装領域の後流には,前記塗料がコ
    ーティングされた前記成形品を乾燥させる乾燥機が配設
    されていることから成る請求項1〜6のいずれか1項に
    記載の成形品への塗料のコーティング装置。
  8. 【請求項8】 前記塗装ブース内を通過する前記パレッ
    トの下方には,前記スプレーガンで発生した塗料ガス中
    の塗料を液中へ落して前記塗料ガスを浄化するガス浄化
    室が設けられ,前記ガス浄化室のガス出口には前記ガス
    浄化室内の浄化されたガスを外部に排出する吸引ファン
    が設けられていることから成る請求項1〜7のいずれか
    1項に記載の成形品への塗料のコーティング装置。
  9. 【請求項9】 前記ガス浄化室の底部の張られた浄化液
    の液面下にエアを噴射するスリットが形成されたエアパ
    イプが設けられ,前記スリットを通じて噴射された前記
    エアに同伴された前記浄化液は一様なフィルム状の液膜
    カーテンに形成され,前記塗料ガスが前記液膜カーテン
    を通過する際に,前記塗料ガス中の前記塗料が前記液膜
    カーテンに触れて前記浄化液中へ落下することから成る
    請求項8に記載の成形品への塗料のコーティング装置。
  10. 【請求項10】 前記ガス浄化室は,前記スリットによ
    って前記液膜カーテンが形成されるガス通路を形成する
    隔壁によって,前記スプレーガンで発生した前記塗料ガ
    スが存在する塗料ガス室と,前記液膜カーテンで浄化さ
    れた浄化ガスが存在している浄化ガス室とに区画されて
    いることから成る請求項9に記載の成形品への塗料のコ
    ーティング装置。
  11. 【請求項11】 前記スリットは,前記塗料ガス室と前
    記浄化ガス室との境界においてガス流れの上下流に複数
    列配設されていることから成る請求項10に記載の成形
    品への塗料のコーティング装置。
  12. 【請求項12】 前記吸引ファンの吸引力は,前記液膜
    カーテンを乱さない程度に調節されていることから成る
    請求項10又は11に記載の成形品への塗料のコーティ
    ング装置。
  13. 【請求項13】 前記成形品は,生分解性不織布に少な
    くとも籾殻粉末とシェラックを含む生分解性泥漿を含浸
    させて成形乾燥された生分解性シートを,加熱圧縮成形
    して作製されており,前記塗料は少なくとも生分解性耐
    水性ワックスであることから成る請求項1〜12のいず
    れか1項に記載の成形品への塗料のコーティング装置。
  14. 【請求項14】 前記成形品は,食品等を載置する容器
    に適用できることから成る請求項13に記載の成形品へ
    の塗料のコーティング装置。
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