JP2002177570A - パチンコ機 - Google Patents

パチンコ機

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JP2002177570A
JP2002177570A JP2001323174A JP2001323174A JP2002177570A JP 2002177570 A JP2002177570 A JP 2002177570A JP 2001323174 A JP2001323174 A JP 2001323174A JP 2001323174 A JP2001323174 A JP 2001323174A JP 2002177570 A JP2002177570 A JP 2002177570A
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JP2001323174A
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English (en)
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Nobuo Matsubara
信男 松原
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Sanyo Bussan Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Bussan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 合成樹脂は、加工性が良く仕上がりが綺麗で
ある反面、強度面で不安がある。特にパチンンコ機の前
枠に適用した場合、サイズが大きく遊技盤や機構板が取
り付くため強度が深刻な問題となる。またガラス扉など
を前枠一杯にした場合、ガラス扉などの非ヒンジ側の側
端側に手が掛け易くなるため、不正なこじ開け行為が頻
発する恐れがある。 【解決手段】前枠2の上縁と左右両側縁に、前面側に突
出する線状の補強リブ10を一体成型して設け、前枠の
剛性を向上させるともに、ガラス扉などの側端面などか
らの不正なこじ開けを困難にする。 【効果】合成樹脂の前枠の上縁と左右両側縁に設けた補
強リブによって前枠の剛性を確実に向上させることがで
き、また補強リブによってガラス扉などの側端面からの
こじ開け行為を不能にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ機などの
遊技機の前面に装着される合成樹脂製の前枠に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、パチンコ機の前枠は木製が主流で
あったが、近年それが合成樹脂化されつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に合成樹脂は、加
工性が良く、仕上がりが綺麗である反面、強度面で不安
がある。特にパチンコ機の前枠は、約520cm×730
cm×2cmのサイズで中に大きな窓孔を有する額縁形状で
あり、しかも重い遊技板や機構板が取り付くため、合成
樹脂化した場合に強度不足が深刻な問題になる。また、
現在のパチンコ機は、上球皿を有する前面板とガラス扉
枠とをワイドサイズにして前枠の横幅一杯にまで広げる
ようにしたものがあるが、そうすると、ガラス扉枠や前
面板の非ヒンジ側の側端面に手が掛け易くなるため、不
正なこじ開け行為が頻発するおそれがある。
【0004】本発明は、上記に鑑みなされたもので、そ
の目的は、合成樹脂化に伴う強度対策と、ガラス扉枠な
どのワイド化に伴う不正なこじ開け行為の防止対策が同
時に行えるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明は、上縁と左右両側縁に、前面側に突出する線
状の補強リブを一体成形した合成樹脂製の前枠を提供す
る。
【0006】上縁と左右両側縁に設けた補強リブによっ
て前枠の剛性が確実に向上し、また、補強リブによって
ガラス扉枠や前面板の側端面が覆われるため不正なこじ
開けが困難になる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。なお、図1はパチンコ機の正面
図、図2はパチンコ機の裏面図、図3は前枠の前面斜視
図、図4は前枠の背面斜視図、図5は前枠の下部遊技板
を示す斜視図、図6は樋カバーを外して示す下部遊技板
の斜視図、図7は操作ハンドル部分を示す分解斜視図、
図8は発射装置部分を示すパチンコ機の部分断面図、図
9は前面板部分を示すパチンコ機の部分断面図、図10
は下部遊技板部分を示すパチンコ機の部分断面図、図1
1は非ヒンジ側の前側コーナー部分を示すパチンコ機の
部分断面図、図12は球タンクを示す機構板の断面図、
図13は球タンクを示す機構板の部分斜視図、図14は
球タンクを示す機構板の部分斜視図、図15は機構板の
上部を示す裏面図、図16は球タンク部分を示すパチン
コ機の部分断面図、図17はカーブ樋ユニットの透視斜
視図、図18はカーブ樋ユニットを示す断面図、図19
は球抜き装置を示すパチンコ機の部分断面図、図20は
図18のA−A線断面図、図21は図19のB−B線断
面図、図22は球抜き装置を示すカーブ樋ユニットの断
面図、図23は図22のZ矢示図、図24は景品球排出
樋の終端部分を示す断面図、図25は入賞球処理装置を
示す断面図、図26は図25のC−C線断面図、図27
は機構板の下部を示す裏面図、図28はアウト球口部分
を示すパチンコ機の部分断面図、図29は通路側板を示
す斜視図である。
【0008】パチンコ機は、外枠1、前枠2、遊技板
3、機構板4の四部品により概ね構成されている。
【0009】
【外枠】前記外枠1は、木板を縦長長方形状に枠組みし
てなる枠体5と、該枠体5の正面下部に固着した幕板6
と、枠体5の上部と幕板6の上部にビス止めした前枠2
装着用のヒンジ金具7a,7aと、からなる。
【0010】
【前枠】前枠2は、合成樹脂製であって、前記幕板6を
除く枠体5の前面に合致する大きさで中に広い窓穴8を
設けた額縁形状をなし、一側上下部に固着したヒンジ金
具7b,7bと前記外枠1側のヒンジ金具7a,7aに
よって外枠1前面に開閉可能な状態で取り付けられてい
る。前枠2の非ヒンジ側の側端面(又は両側端面)と下
端面には図8と図11に示したように外枠1に向かって
内寄りに傾く勾配のテーパ面2a,2bが形成されてい
る。側端面のテーパ面2aは、隣接するパチンコ機又は
台間球貸機と前枠2が開閉動作のときに接触して損傷す
る不具合を無くする機能を果たす。一方、下端面のテー
パ面2bは、前枠2を円滑に閉じるためのガイドとして
機能する。すなわち、前枠2は、機構板4や遊技板3な
どの重みによって開放時に若干下がるため、テーパ面2
bがないと前枠2を閉じるときにその下端が幕板6に激
突して合成樹脂のコーナーが損傷するおそれがあるが、
テーパ面2bがあれば幕板6上に前枠2が円滑に導かれ
るのである。なお、テーパ面2bの滑りを良くするた
め、該テーパ面2bは複数のテーパリブ9によって形成
されている。
【0011】前枠2の上縁と左右の側縁には図1,図
3,図11などに示したように額縁状の補強リブ10が
突設されている。この補強リブ10によって前枠2の剛
性を高めると共に後述するガラス扉枠11や前面板12
の側端面を覆って不正なこじ開けが行えないようにして
ある。また、前枠2の下方ほぼ中央には、図3,図10
に示したように下球皿13に連通する下皿口14が開設
されており、該下皿口14に向けて球抜き排出通路15
とファール球排出通路16がそれぞれ前後に位置を違え
て並設されている。下皿口14の後面には後述する景品
球排出樋17に連通する下部球受け18がビス止めされ
ており、該下部球受け18の中間部分に前記ファール球
排出通路16から出たパチンコ球が落下し、また、下部
球受け18の前方部分に前記球抜き排出通路15から出
たパチンコ球が落下する。このように球抜き排出通路1
5とファール球排出通路16を前後に位置を違えて並設
し、パチンコ球の落下点を一箇所に集中させないように
することで、下部球受け18に加わるパチンコ球の衝撃
が分散するから下部球受け18の耐久性を向上させるこ
とができると共に下部球受け18における球流れを整然
とさせることが可能になる。そしてさらに、下部球受け
18に、景品球排出樋17から出たパチンコ球が当たる
落下ポイントを金属板19で覆う、という補強構造を施
せば、パチンコ球の落下衝撃で下部球受け18が損傷す
る、というような従来の問題点は確実に改善できる。
【0012】前記窓穴8の上縁と左右両側縁に、裏側に
張り出す桟部材20a,20b,20cと、窓穴8下部
に同じく裏側に張り出す下部遊技板20dが、樹脂成型
用型枠を用いての樹脂成型時に前枠2と一体成型されて
いる。下部遊技板20dは図3に示したようにコーナー
飾り21を一体に有し、さらに、図5に示したように前
面に合成樹脂製のカバープレート22をビスで別付けす
るようになっており、該カバープレート22で前面を覆
うことにより後述する遊技板3のアウト球通路23に繋
がる排出通路24が作られる。カバープレート22には
発射レール25と前面樋部材26が形成されている。前
面樋部材26は図5と図6に示したようにカバープレー
ト22から一体に突設したファール樋27と、該ファー
ル樋27の前面を覆う樋カバー28とにより形成され、
ファール樋27の終端が前記前枠2のファール球排出通
路16に連通し、また、樋カバー28の前面に設けた球
抜き溝29が球抜き排出通路15に連通している。な
お、前記アウト球用の排出通路24は、機構板4の球回
収ルート30に連通している。
【0013】前記カバープレート22には、前面樋部材
26のファール樋27下部にスピーカ設置部31が形成
してあり、図9に示したようにそのスピーカ設置部31
に遊技用のスピーカ32が取り付けてある。このスピー
カ32は前面板12と上球皿33の内部を貫く空洞の音
響通路34によって外部に繋がっている。このようにス
ピーカ32を前面樋部材26(下部遊技板20dと言っ
てもよい。)に設置して上球皿33の内部を空洞の音響
通路34とすることで、スピーカを上球皿に内蔵する従
来技術に比べて、配線を簡略化すると共に上球皿33の
軽量化をも可能にした。なお、スピーカ32のリード線
は図6に示した前面樋部材26の配線用スリット35か
ら下部遊技板20dのコーナー部に設けた配線開口36
を通り、図27に示したように機構板4の下側面に突設
したコネクター37から機構板4裏面の配線通路38を
通って該機構板4の背面に取り付けた制御装置39に接
続される。
【0014】ところで上記のように下部遊技板20dを
樹脂成型用型枠を用いての樹脂成型時に前枠2と一体成
型し、さらに発射レール25やファール樋27などの部
品を取り付けるカバープレート22を別付けする特徴的
な構成を採用すると、発射レール25やファール樋27
などの部品の取付け作業を分業化することができるよう
になり、また、それらの部品の設計変更にも最小限のコ
ストで対応可能であり、さらにパチンコ機を廃棄する場
合の解体・分別が容易になる、などの効果がある。
【0015】
【前枠−発射装置】前枠2の下側隅角部にはパチンコ球
を発射するための発射装置40が取り付けられている。
該発射装置40は、前枠2の前面下方に配置する操作ハ
ンドル41と、前枠2の裏側に揺動可能に軸着した打球
槌42と、該打球槌42を打球方向に付勢するスプリン
グ43と、一方向に定速回転する発射用のモータ44
と、該モータ44の出力軸に固着されモータ44の回転
運動を打球槌の揺動運動に変換するカム(図示せず)
と、操作ハンドル41の回転軸41Sに直結され該回転
軸41Sと一体となって回転することにより前記スプリ
ング43を伸縮させる調節プーリ(図7,図8に示した
調節プーリ用のプーリボックス45内に回動可能に内蔵
されている。)と、から概略構成される。この発射装置
40は、打球槌42、スプリング43、モータ44、プ
ーリボックス45などが一枚のセットプレート46に組
み付けられていて、そのセットプレート46ごと前枠2
の裏面にビス止めし、次ぎに操作ハンドル41を前枠2
の表側から装着して回転軸41Sをプーリボックス45
内の調節プーリに差し込むものである。
【0016】前記操作ハンドル41を所定の位置に設置
するための取付基台47は、樹脂成型用型枠を用いての
樹脂成型時に前枠2と一体成型されており、該取付基台
47の軸筒部47aに操作ハンドル41の基筒部41T
を外嵌してボルト48で締め付ける。
【0017】
【前枠−ガラス扉枠】前枠2の窓穴8には遊技板3に対
応する前面にガラス扉枠11がヒンジ金具7c,7cで
開閉可能に軸着されている。ガラス扉枠11は図11,
図19に示したように樹脂枠11aの裏面に金属板11
bを重ねた二重構造である。そして、金属板11bの左
右下側縁に図9に示したような溝形態のガラスホルダー
11cが形成されており、該ガラスホルダー11cに、
二枚のガラス板11d,11dを合成樹脂製のフレーム
11eで一体化したガラスユニット11xが嵌まってい
る。このガラスユニット11xのフレーム11eは前記
樹脂枠11aと同系色になっている。これにより、樹脂
枠11aとフレーム11eが一体成型品であるかのごと
く見えるからガラス扉枠11の質感統一及びボリューム
感アップに効果がある。
【0018】また、ガラス扉枠11には後述する球抜装
置49を作動させるための球抜小孔11fが形成されて
いる。該球抜小孔11fは図19に示したように樹脂枠
11aの裏面に突設した円筒体11gの中心を通る。こ
の円筒体11gは、球抜きピン50を前枠2の球抜孔2
hに導くガイド機能と、樹脂枠11aに金属板11bを
重ねる際の位置決め機能とを発揮する。このようにガラ
ス扉枠11に前枠2の球抜孔2hと連通可能な位置に球
抜小孔11fを設けた構成を採用することで、前枠2の
幅一杯にまで横幅を広げたワイドサイズのガラス扉枠1
1を使ったパチンコ機でもガラス扉枠11を閉じたまま
球抜きができる効果を発揮する。因に、前枠2の球抜孔
2hは球抜装置49との関連により位置がほぼ決まって
いるため、ワイドサイズのガラス扉枠11を使用すると
その球抜孔2hが塞がれてしまうから、球抜き操作の度
に一々ガラス扉枠11を開かなければならない煩わしさ
があった。
【0019】さらに、ガラス扉枠11の下縁には図9に
示したように前記前枠2下縁のテーパ面2b及びテーパ
リブ9と同じ目的・効果のガイドリブ11hが設けられ
ている。また、ガラス扉枠11の上部には装飾用のラン
プカバー11jが取り付けられている。このランプカバ
ー11jの内側を、前枠2上部に設けた照明孔2c(図
3,図4参照)からランプ(図示せず)で照らすことに
よりランプカバー11jが明るく光る。なお、ガラス扉
枠11の両サイドも同様の構造で発光させることができ
る。
【0020】
【前枠−前面板】前枠2の窓穴8の下部遊技板20dに
対応する前面に前面板12がヒンジ金具7d,7dで開
閉可能に軸着されている。前面板12は図8〜図10に
示したように合成樹脂製の球皿パネル12aと金属製の
裏パネル12bの重合構造である。球皿パネル12aに
は上球皿33が装着されており、図10に示したように
上球皿33の内部に設けた球抜き樋51の終端が前記下
部遊技板20d側の球抜き溝29に対向する。一方、裏
パネル12bには、上端に曲げ返し部12cが形成され
ており、該曲げ返し部12cにガラス扉枠11の下縁が
嵌まる。なお、ガラス扉枠11の下縁には前記のように
合成樹脂製のガイドリブ11hが形成されているから、
金属製の曲げ返し部12cの上を滑らかに滑る。従っ
て、ガラス扉枠11の開閉がスムーズに行える。
【0021】
【前枠−装飾パネル】前枠2の窓穴8より下の部分には
下球皿13を有する合成樹脂製の装飾パネル52が取り
付けられている。該装飾パネル52には裏面両側に鍵状
の弾性フック片(図示せず)が突設されていて、該弾性
フック片を図3,図4に示した前枠2の受孔2dに嵌合
させる取付構造になっている。この装飾パネル52の上
端には前記前面板12の下縁と対向するように不正防止
用の当たり片52aが突設されており、該当たり片52
aによって前面板12の内側へ異物が差し込まれないよ
うにしてある。なお、従来、このような不正防止用の当
たり片は、窓穴8の周囲を囲う金枠に設けられていたた
め、部品コスト、組立コストが高い、などの問題点があ
ったが、装飾パネル52に当たり片52aを設ければそ
のような問題の解消に効果がある。
【0022】
【遊技板】遊技板3はベニヤ板の表に合成樹脂シートを
貼った周知構造であって、前記前枠2の桟部材20a,
20b,20cと下部遊技板20dによって支持され
る。遊技板3の前面には図1に示したように、ガイドレ
ール53で円形に囲われた遊技領域3zが形成されてい
て、該遊技領域3zに入賞装置55、障害釘56、風車
57、アウト球口58などが設けられている。一方、遊
技板3の裏面には、図16に示したように入賞球集合カ
バー54が遊技領域3zの裏側をほぼカバーするように
対向設置されており、入賞装置55などから入賞したパ
チンコ球が下に集まるようになっている。また、前記ア
ウト球口58の裏側は、図28に示したように遊技板3
の下端に至る溝状のアウト球通路23になっている。従
来、このアウト球通路23は、遊技板3の裏面に金属板
を貼り付けて塞ぐようにしていたが、それでは金属板を
貼り付ける工程が面倒であるため、後述するように機構
板4側の一部品である通路側板59で塞ぐように工夫し
てある。
【0023】
【機構板】前枠2の裏側には遊技板3と下部遊技板20
dのほぼ全体をカバーする大きさの機構板4が前枠2側
のヒンジ金具7e,7eと機構板4側のヒンジ金具7
f,7fで開閉可能に軸着されている。該機構板4は、
景品球の流れ順に上から、球タンク60、導出樋61、
カーブ樋ユニット62、景品球放出装置63、景品球排
出樋17を有し、また、入賞球の流れ順に入賞球集合樋
64、入賞球処理装置65を有し、その他に制御装置3
9や配線通路38などを有する。
【0024】
【機構板−球タンク】球タンク60は、上が広く開口
し、底の傾斜下端に球出口を開設した箱型形態である。
該球タンク60は、両側端に取付片66a,66bを一
体に有し、図12〜図14に示したように一方の取付片
66aが機構板4の固定ポケット67に嵌まり、他方の
取付片66bが機構板4にビス68で固着されている。
ここで明らかなようにこの球タンク60は、一方の取付
片66bだけをビス止めする構造であるから取付作業効
率が従来に比べて良い。また、機構板4には球タンク6
0の上面との接触箇所に複数の突起69が形成してあっ
て球タンク60と点接触するようにしてある。前記のよ
うにこの球タンク60は、ビス止め箇所を減少させるよ
うにしたものであるから、球タンク60と機構板4の間
に遊びがあると有害な”がたつき”の原因になる。そこ
で、球タンク60と機構板4の間に突起69を介在させ
れば、位置決めの最終調整を突起69の加減ですること
ができるため、高い取付精度に仕上げられるのである。
また、周知のように球タンク60の底には図示しないが
球検知用の揺動板が軸着されており、該揺動板の動きに
よってON・OFFするマイクロスイッチSW1が図1
5のように設けられている。このマイクロスイッチSW
1のリード線70を体裁良く通すための配線通路71が
球タンク60の上に設けられている。
【0025】
【機構板−導出樋】導出樋61は球タンク60のパチン
コ球を二列にして下に導くもので、機構板4にビス7
2,72…で固着されている。該導出樋61は流下端を
止めるビス72を中心にして傾斜角度の調節が可能なよ
うに、上流端側のビス孔61hと球均し73に対応する
軸孔73hが長孔になっている。導出樋61の傾斜角度
の調節は、汚れの付着などでパチンコ球が流れ難くなっ
た場合や、流れが速すぎる場合などに行う。また、導出
樋61の底には一方の立壁沿いにゴミ落とし溝74が形
成してある。従来のゴミ落とし溝は、底の中心線上に設
けられていたからパチンコ球が常にゴミ落とし溝の上を
一直線に並ぶ。従って、ゴミ落とし溝74の摩耗が激し
くて導出樋61の傷みが速く、しかも上流から下流に向
かって球圧が真っ直ぐ作用するから導出樋61内で著し
く球圧が増加する不具合があった。これに対して前記の
ようにゴミ落とし溝74を一方の立壁沿いに設ければ、
パチンコ球がゴミ落とし溝74に嵌まり込まないため、
導出樋61内で一直線に並ぶことがなくなり、摩耗によ
る傷みや球圧の増加が軽減される。
【0026】
【機構板−カーブ樋ユニット】カーブ樋ユニット62は
導出樋61の流下端に接続するもので、カーブ樋75と
球切れ検知装置76と球抜装置49が一体化されてい
る。カーブ樋75は図17,図20,図22に示すよう
にベース体75a,カバー体75b,仕切板75cの三
部材で形成され、図20に示したようにベース体75a
に突設したフック片77をカバー体75bの孔78に係
合させる結合構造である。
【0027】また、球切れ検知装置76は、カーブ樋7
5の第一カーブに設けた揺動自在なアーチ形受圧片79
と、該アーチ形受圧片79の外側凸部80にアクチュエ
ータ片81を接触させたマイクロスイッチSW2とから
なる。このアーチ形受圧片79とマイクロスイッチSW
2は二列の球通路に対応して二組づつ設けられている。
アーチ形受圧片79は自己の重量バランスとアクチュエ
ータ片81の弾性により図18中時計回りに付勢されて
おり、パチンコ球の有無により図18実線と二点鎖線の
ように揺動してマイクロスイッチSW2の接点を開閉す
る。このマイクロスイッチSW2の信号により球切れが
検知できる。而して、前記二個のマイクロスイッチSW
2は図17に示したように一個のケース体82の枠内に
一体に嵌め込まれており、該ケース体82ごとカーブ樋
ユニット62に着脱する。ケース体82はその上下に突
設したネジ受け片82aにネジ83を通してカーブ樋ユ
ニット62に固定するようになっており、カーブ樋ユニ
ット62に対し引き出し式に出し入れできる。従って、
初期の組付けはもちろん、修理などのメンテナンスも容
易である。
【0028】球抜装置49は、図17,図18に示した
ように、第一カーブの終端に開口する球抜口84と、球
抜口84の下方に開口する機構板用球抜樋85と、球抜
口84を開閉すると共に機構板用球抜樋85にパチンコ
球を導く揺動自在な可動底板86と、可動底板86を固
定するロック部材87と、ロック部材87の姿勢を制御
する押動板88とからなる。可動底板86は、正面視ほ
ぼ「へ」の字形態であって、中心の屈曲点に円筒部86
aを配し、該円筒部86aにパチンコ球を載せる腕板8
6bと前記ロック部材87に係合する脚板86cを一体
に突設し、さらに円筒部86aに挿通した軸86dを中
心に揺動する。なお、可動底板86の脚板86c下端に
はバランスウェイト86eが一体に形成されていて、自
由状態で図18の実線姿勢に回動するようバランスされ
ている。
【0029】ロック部材87は、一方の端部に軸ピン8
7aを一体に突設し、他方の端部に、前記可動底板86
の脚板86cに係合する上向凸部87bと押動板88に
係合する長孔87cを設けたものであり、ベース体75
aとカバー体75bの間に揺動自在に軸承されている。
【0030】前記可動底板86の軸86d及びロック部
材87の軸ピン87aを支承するカーブ樋ユニット62
の軸受構造は、図23に示したように、軸受凹部89の
回りにU字状の透かし溝90を形成すると共に図22に
示したように軸受凹部89に通じるガイド溝91を設け
たことを特徴とし、前記ベース体75a,カバー体75
b,仕切板75cの三部材をフック片77で接合して組
み立てた後でも可動底板86及びロック部材87を着脱
することができるようにしたものである。すなわち、軸
ピン87a(軸86d)をガイド溝91に嵌めて軸受凹
部89方向に強制スライドさせると、前記透かし溝90
により片持ち梁状になった軸受凹部89が撓んで外方に
逃げ、軸ピン87a(軸86d)が軸受凹部89に至る
と弾性で戻るのである。従って、ベース体75a、カバ
ー体75b、仕切板75cを合体させるときに可動底板
86の軸86dやロック部材87の軸ピン87aの位置
合わせを同時に行わなければならない煩わしさがない。
また、可動底板86及びロック部材87を軸受凹部89
から外す場合も同様に透かし溝90による弾性を利用す
れば、一々ベース体75aとカバー体75bを分離させ
る必要がない。この軸受構造は、他の部品の軸受構造と
しても適用できる。
【0031】押動板88は、ベース体75aと一体の固
定軸92に揺動自在に軸着されており、該固定軸92に
遊嵌する丸パイプ部88aと、丸パイプ部88aから下
向き斜め前方に突設した弾性片88bと、丸パイプ部8
8aから上向突出して前記前枠2の球抜孔2hに対向す
る押圧舌片88cと、押圧舌片88cに突設され前記ロ
ック部材87の長孔87cに係合する作動軸88dと、
から構成される。前記弾性片88bは、カバー体75b
から延設したバネ受け片93に撓み状態で受け止められ
ており、その復元力で押圧舌片88cを起立方向に付勢
する。押圧舌片88cは図19実線の起立姿勢にあると
き、作動軸88dによってロック部材87を図17,図
18のほぼ水平姿勢に保持し、また、図19二点鎖線の
ように球抜きピン50によって押されて前傾姿勢に転じ
たとき、作動軸88dによってロック部材87を図18
において時計回りに下動させる。なお、押動板88はベ
ース体75aと一体の二つのストッパー94a,94b
により揺動範囲が規制されている。
【0032】ところで上記押動板88と固定軸92に
は、従来の抜け止めリングを不要にした簡易接合構造が
採用されている。すなわち、固定軸92には図21に示
したようにほぼ半外周(全周も可)に周溝95を形成
し、一方、押動板88の丸パイプ部88aに、鋸刃状の
内向き爪88eを突設した弾性係合片88fを形成し、
押動板88の丸パイプ部88aを固定軸92に強制嵌合
させて内向き爪88eと周溝95を係合させるようにし
たものである。丸パイプ部88aの内向き爪88eは鋸
刃状であるため、爪の傾斜に沿って簡単に周溝95に嵌
まるが一旦係合すると容易に外れない。そこで、押動板
88を固定軸92から外す必要が生じたときのために、
弾性係合片88fの先端に摘み部88gを延設し、該摘
み部88gで弾性係合片88fを外側に曲げて内向き爪
88eを周溝95から浮かせ得るようにしてある。
【0033】球抜装置49は以上のように構成されてい
るため、球抜きピン50を図19二点鎖線のようにガラ
ス扉枠11の球抜小孔11fから差し込むと、その先端
で押動板88の押圧舌片88cが押されて前傾し、それ
に連動してロック部材87が図18において右下がりに
下動して可動底板86の拘束を解き、その結果、腕板8
6bに加わる球圧で可動底板86が図18二点鎖線のよ
うに回動し、球抜口84より上流にある全てのパチンコ
球が機構板用球抜樋85に流れ込む。そして、球抜き完
了後に球抜きピン50をもう一度球抜小孔11fに差し
込むと、前記と同様にロック部材87が下動するから可
動底板86が自重で回動して通常の状態に戻る。
【0034】
【機構板−景品球放出装置】前記景品球放出装置63
は、カーブ樋ユニット62からパチンコ球の供給を受
け、内蔵モータ96(図2参照)の回転でパチンコ球を
一個単位で放出し得る。この景品球放出装置63は公知
の既製品を使用しているため詳細な説明を省略する。
【0035】
【機構板−景品球排出樋】景品球排出樋17は、景品球
放出装置63から払い出される景品球を前記上球皿33
に導き、さらに上球皿33から溢れた景品球を下球皿1
3に導くものである。この景品球排出樋17の終端部に
は図24に示したように景品球の過量を検知する過量防
止センサー97が設けられている。該過量防止センサー
97は、球圧により揺動する球受板97aと、該球受板
97aの作動腕97bにアクチュエータ片98を接触さ
せたマイクロスイッチSW3とからなる。そして、景品
球排出樋17にパチンコ球が溜まり過ぎると球受板97
aに球圧が作用して作動腕97bがアクチュエータ片9
8を押圧し、マイクロスイッチSW3から過量信号が発
せられる。この過量信号が発せられている状態ではパチ
ンコ機が一時的に機能停止する。なお、前記球受板97
aは、自己の重量バランスとマイクロスイッチSW3の
アクチュエータ片98の弾性力で図24実線の通常位置
に停止している。また、作動腕97bのマイクロスイッ
チSW3側の端部には機構板4に開設した遊動孔99に
臨む軸(図示せず)が延設されている。
【0036】
【機構板−入賞球集合樋】次ぎに入賞球の流れ順に入賞
球集合樋64と入賞球処理装置65を説明する。前記遊
技領域3zで入賞したパチンコ球は、入賞球として一旦
入賞球集合カバー54に集められ、そこから機構板4側
の入賞球集合樋64に流れる。この入賞球集合樋64に
は、図28に示したように遊技板3と接する側に従来か
ら通路側板59が取り付けられているが、従来の通路側
板59は単に入賞球を円滑に流下させるものでしかな
い。しかし、ここで採用した通路側板59には、図29
に示したように前記アウト球通路23を覆う溝カバー5
9aが一体に設けられていて、これまでアウト球通路2
3を形成するために遊技板3に別途打ち付けていた金属
製の板を不要にする新たな機能が付加されている。な
お、図29中符号100は通路側板59の溝カバー59
aに設けた縦リブであり、パチンコ球の流れを長期間ス
ムーズに維持するためのものである。
【0037】
【機構板−入賞球処理装置】入賞球処理装置65は、入
賞球を電気的に検知するためのものであって、図25に
示したように前記入賞球集合樋64の終端に連通し且つ
コ字状に屈曲して球回収ルート30に連通するコ字状通
路65aと、該コ字状通路65aの垂直部分にあって入
賞球の通過を検知する通過スイッチSW4と、同じくコ
字状通路65aの垂直部分に作用して入賞球の流れを一
個づつに制御する球切り部材65bと、該球切り部材6
5bを揺動させるソレノイド65cと、からなり、これ
ら全部品を一枚の基板65dに組み込んでユニット化し
たものである。なお、基板65dの裏側には、図26に
示したように不正防止と後述する静電気対策のために導
電金属板65eがビス止めされている。
【0038】コ字状通路65aに対応する基板65dに
は通過スイッチSW4に至る前の領域に透孔101が穿
設してあり、図26に示したように該透孔101に導電
金属板65eを切り起こした爪102が臨んでいる。こ
の爪102の前を入賞球が通過すると、該入賞球に帯電
している静電気が導電金属板65eを介して放電される
ため、そのような静電気に起因するノイズなどの弊害が
防止できる。
【0039】コ字状通路65aの垂直部分に作用する球
切り部材65bは、図25に示したように、基板65d
に揺動自在に軸着した揺動主板65fと、該揺動主板6
5fが図25一点鎖線の起立状態にあるとき通過スイッ
チSW4の直下に位置してコ字状通路65aを塞ぎ揺動
主板65fがソレノイド65cの作動で傾動したとき通
過スイッチSW4の直下から退いてコ字状通路65aを
開く第一球止め片65gと、同じく揺動主板65fが起
立状態にあるときコ字状通路65aの外に位置し揺動主
板65fがソレノイド65cの作動で傾動したとき通過
スイッチSW4の真上に位置する第二球止め片65h
と、からなり、この第一球止め片65gと第二球止め片
65hでコ字状通路65aを交互に開閉して入賞球を一
個づつ確実に通過スイッチSW4に流下させる。
【0040】なお、入賞球処理装置65は、図9に示し
たようにカバー103で覆うようになし、該カバー10
3に開閉蓋104を設けて球詰まりなどのトラブルに対
応するようにしてある。この開閉蓋104は、係合片1
04aの途中に横U字状に一体成型した弾性摘み104
bを設け、その弾性摘み104bの弾性でカバー103
と係合片104aを係合させ、また、弾性摘み104b
を摘むことによってカバー103と係合片104aの係
合を解除するようにしたものである。
【0041】
【機構板−その他】その他、機構板4には図2に示した
ように制御装置39と、図27に示したように主として
この制御装置39のリード線105を通すための配線通
路38などが設けられている。制御装置39の取付構造
は、前記球タンク60と同一方式であって、図2に示し
たように一方の側縁に取付片106aを突設し、該取付
片106aを機構板4側の固定ポケット67に嵌め、他
方の取付片106bをビス107で機構板4に固定する
ようにしたものである。このように部品の一方を機構板
4の固定ポケット67に嵌めて拘束し、他方をビス止め
して全体を固定する取付構造は、例えば図19に示した
ように機構板4のヒンジ金具7f,7fにも応用されて
いるのであって、パチンコ部品の取付構造として汎用性
がある。また、前記配線通路38は、図27に示したよ
うに機構板4の裏側、すなわち機構板4の遊技板3と接
する側に設けられており、前記制御装置39の近傍に開
口部108があってそこからリード線105が配線通路
38内に導かれる。このリード線105の一部は前記し
たように機構板4の下側面に突設したコネクター37に
接続されており、下部遊技板20dのコーナー部に設け
た配線開口36を介してスピーカ32などと接続され
る。
【0042】
【発明の効果】本発明の合成樹脂製の前枠は、上縁と左
右両側縁に設けた補強リブによって前枠の剛性を確実に
向上させることができ、また、補強リブによってガラス
扉枠や前面板の側端面が覆われるため不正なこじ開け行
為を不能にすることができる、などの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ機の正面図である。
【図2】 パチンコ機の裏面図である。
【図3】 前枠の前面斜視図である。
【図4】 前枠の背面斜視図である。
【図5】 前枠の下部遊技板を示す斜視図である。
【図6】 樋カバーを外して示す下部遊技板の斜視図で
ある。
【図7】 操作ハンドル部分を示す分解斜視図である。
【図8】 発射装置部分を示すパチンコ機の部分断面図
である。
【図9】 前面板部分を示すパチンコ機の部分断面図で
ある。
【図10】 下部遊技板部分を示すパチンコ機の部分断
面図である。
【図11】 非ヒンジ側の前側コーナー部分を示すパチ
ンコ機の部分断面図である。
【図12】 球タンクを示す機構板の断面図である。
【図13】 球タンクを示す機構板の部分斜視図であ
る。
【図14】 球タンクを示す機構板の部分斜視図であ
る。
【図15】 機構板の上部を示す裏面図である。
【図16】 球タンク部分を示すパチンコ機の部分断面
図である。
【図17】 カーブ樋ユニットの透視斜視図である。
【図18】 カーブ樋ユニットを示す断面図である。
【図19】 球抜き装置を示すパチンコ機の部分断面図
である。
【図20】 図18のA−A線断面図である。
【図21】 図19のB−B線断面図である。
【図22】 球抜き装置を示すカーブ樋ユニットの断面
図である。
【図23】 図22のZ矢示図である。
【図24】 景品球排出樋の終端部分を示す断面図であ
る。
【図25】 入賞球処理装置を示す断面図である。
【図26】 図25のC−C線断面図である。
【図27】 機構板の下部を示す裏面図である。
【図28】 アウト球口部分を示すパチンコ機の部分断
面図である。
【図29】 通路側板を示す斜視図である。
【符号の説明】
2 …前枠 10…補強リブ
【手続補正書】
【提出日】平成13年10月22日(2001.10.
22)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 パチンコ機
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、前枠の前面にガラ
ス扉枠を開閉自在に設けたパチンコ機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、前枠の前面にガラス扉枠を開閉自
在に設けたパチンコ機がある。一方、パチンコ機には裏
側の機構板に球抜装置が設けられており、その球抜装置
を作動させるための球抜孔が前枠に設けられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前枠の球抜孔は球抜装
置との関連により位置がほぼ決まっているため、ワイド
サイズのガラス扉枠を使用するとその球抜孔がガラス扉
枠で塞がれてしまうから、球抜き操作の度に一々ガラス
扉枠を開かなければならない煩わしさがあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】前枠の前面にガラス扉枠
を開閉自在に設け、そのガラス扉枠に球抜装置作動用の
球抜小孔を設けるようにしたパチンコ機を提供する。
【0005】ガラス扉枠の球抜小孔と前枠の球抜孔とを
連通させるようにすれば、前枠の幅一杯にまで横幅を広
げたワイドサイズのガラス扉枠を使ったパチンコ機でも
ガラス扉枠を閉じたまま球抜きができる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。なお、図1はパチンコ機の正面
図、図2はパチンコ機の裏面図、図3は前枠の前面斜視
図、図4は前枠の背面斜視図、図5は前枠の下部遊技板
を示す斜視図、図6は樋カバーを外して示す下部遊技板
の斜視図、図7は操作ハンドル部分を示す分解斜視図、
図8は発射装置部分を示すパチンコ機の部分断面図、図
9は前面板部分を示すパチンコ機の部分断面図、図10
は下部遊技板部分を示すパチンコ機の部分断面図、図1
1は非ヒンジ側の前側コーナー部分を示すパチンコ機の
部分断面図、図12は球タンクを示す機構板の断面図、
図13は球タンクを示す機構板の部分斜視図、図14は
球タンクを示す機構板の部分斜視図、図15は機構板の
上部を示す裏面図、図16は球タンク部分を示すパチン
コ機の部分断面図、図17はカーブ樋ユニットの透視斜
視図、図18はカーブ樋ユニットを示す断面図、図19
は球抜き装置を示すパチンコ機の部分断面図、図20は
図18のA−A線断面図、図21は図19のB−B線断
面図、図22は球抜き装置を示すカーブ樋ユニットの断
面図、図23は図22のZ矢示図、図24は景品球排出
樋の終端部分を示す断面図、図25は入賞球処理装置を
示す断面図、図26は図25のC−C線断面図、図27
は機構板の下部を示す裏面図、図28はアウト球口部分
を示すパチンコ機の部分断面図、図29は通路側板を示
す斜視図である。
【0007】パチンコ機は、外枠1、前枠2、遊技板
3、機構板4の四部品により概ね構成されている。
【0008】
【外枠】前記外枠1は、木板を縦長長方形状に枠組みし
てなる枠体5と、該枠体5の正面下部に固着した幕板6
と、枠体5の上部と幕板6の上部にビス止めした前枠2
装着用のヒンジ金具7a,7aと、からなる。
【0009】
【前枠】前枠2は、合成樹脂製であって、前記幕板6を
除く枠体5の前面に合致する大きさで中に広い窓穴8を
設けた額縁形状をなし、一側上下部に固着したヒンジ金
具7b,7bと前記外枠1側のヒンジ金具7a,7aに
よって外枠1前面に開閉可能な状態で取り付けられてい
る。前枠2の非ヒンジ側の側端面(又は両側端面)と下
端面には図8と図11に示したように外枠1に向かって
内寄りに傾く勾配のテーパ面2a,2bが形成されてい
る。側端面のテーパ面2aは、隣接するパチンコ機又は
台間球貸機と前枠2が開閉動作のときに接触して損傷す
る不具合を無くする機能を果たす。一方、下端面のテー
パ面2bは、前枠2を円滑に閉じるためのガイドとして
機能する。すなわち、前枠2は、機構板4や遊技板3な
どの重みによって開放時に若干下がるため、テーパ面2
bがないと前枠2を閉じるときにその下端が幕板6に激
突して合成樹脂のコーナーが損傷するおそれがあるが、
テーパ面2bがあれば幕板6上に前枠2が円滑に導かれ
るのである。なお、テーパ面2bの滑りを良くするた
め、該テーパ面2bは複数のテーパリブ9によって形成
されている。
【0010】前枠2の上縁と左右の側縁には図1,図
3,図11などに示したように額縁状の補強リブ10が
突設されている。この補強リブ10によって前枠2の剛
性を高めると共に後述するガラス扉枠11や前面板12
の側端面を覆って不正なこじ開けが行えないようにして
ある。また、前枠2の下方ほぼ中央には、図3,図10
に示したように下球皿13に連通する下皿口14が開設
されており、該下皿口14に向けて球抜き排出通路15
とファール球排出通路16がそれぞれ前後に位置を違え
て並設されている。下皿口14の後面には後述する景品
球排出樋17に連通する下部球受け18がビス止めされ
ており、該下部球受け18の中間部分に前記ファール球
排出通路16から出たパチンコ球が落下し、また、下部
球受け18の前方部分に前記球抜き排出通路15から出
たパチンコ球が落下する。このように球抜き排出通路1
5とファール球排出通路16を前後に位置を違えて並設
し、パチンコ球の落下点を一箇所に集中させないように
することで、下部球受け18に加わるパチンコ球の衝撃
が分散するから下部球受け18の耐久性を向上させるこ
とができると共に下部球受け18における球流れを整然
とさせることが可能になる。そしてさらに、下部球受け
18に、景品球排出樋17から出たパチンコ球が当たる
落下ポイントを金属板19で覆う、という補強構造を施
せば、パチンコ球の落下衝撃で下部球受け18が損傷す
る、というような従来の問題点は確実に改善できる。
【0011】前記窓穴8の上縁と左右両側縁に、裏側に
張り出す桟部材20a,20b,20cと、窓穴8下部
に同じく裏側に張り出す下部遊技板20dが、樹脂成型
用型枠を用いての樹脂成型時に前枠2と一体成型されて
いる。下部遊技板20dは図3に示したようにコーナー
飾り21を一体に有し、さらに、図5に示したように前
面に合成樹脂製のカバープレート22をビスで別付けす
るようになっており、該カバープレート22で前面を覆
うことにより後述する遊技板3のアウト球通路23に繋
がる排出通路24が作られる。カバープレート22には
発射レール25と前面樋部材26が形成されている。前
面樋部材26は図5と図6に示したようにカバープレー
ト22から一体に突設したファール樋27と、該ファー
ル樋27の前面を覆う樋カバー28とにより形成され、
ファール樋27の終端が前記前枠2のファール球排出通
路16に連通し、また、樋カバー28の前面に設けた球
抜き溝29が球抜き排出通路15に連通している。な
お、前記アウト球用の排出通路24は、機構板4の球回
収ルート30に連通している。
【0012】前記カバープレート22には、前面樋部材
26のファール樋27下部にスピーカ設置部31が形成
してあり、図9に示したようにそのスピーカ設置部31
に遊技用のスピーカ32が取り付けてある。このスピー
カ32は前面板12と上球皿33の内部を貫く空洞の音
響通路34によって外部に繋がっている。このようにス
ピーカ32を前面樋部材26(下部遊技板20dと言っ
てもよい。)に設置して上球皿33の内部を空洞の音響
通路34とすることで、スピーカを上球皿に内蔵する従
来技術に比べて、配線を簡略化すると共に上球皿33の
軽量化をも可能にした。なお、スピーカ32のリード線
は図6に示した前面樋部材26の配線用スリット35か
ら下部遊技板20dのコーナー部に設けた配線開口36
を通り、図27に示したように機構板4の下側面に突設
したコネクター37から機構板4裏面の配線通路38を
通って該機構板4の背面に取り付けた制御装置39に接
続される。
【0013】ところで上記のように下部遊技板20dを
樹脂成型用型枠を用いての樹脂成型時に前枠2と一体成
型し、さらに発射レール25やファール樋27などの部
品を取り付けるカバープレート22を別付けする特徴的
な構成を採用すると、発射レール25やファール樋27
などの部品の取付け作業を分業化することができるよう
になり、また、それらの部品の設計変更にも最小限のコ
ストで対応可能であり、さらにパチンコ機を廃棄する場
合の解体・分別が容易になる、などの効果がある。
【0014】
【前枠−発射装置】前枠2の下側隅角部にはパチンコ球
を発射するための発射装置40が取り付けられている。
該発射装置40は、前枠2の前面下方に配置する操作ハ
ンドル41と、前枠2の裏側に揺動可能に軸着した打球
槌42と、該打球槌42を打球方向に付勢するスプリン
グ43と、一方向に定速回転する発射用のモータ44
と、該モータ44の出力軸に固着されモータ44の回転
運動を打球槌の揺動運動に変換するカム(図示せず)
と、操作ハンドル41の回転軸41Sに直結され該回転
軸41Sと一体となって回転することにより前記スプリ
ング43を伸縮させる調節プーリ(図7,図8に示した
調節プーリ用のプーリボックス45内に回動可能に内蔵
されている。)と、から概略構成される。この発射装置
40は、打球槌42、スプリング43、モータ44、プ
ーリボックス45などが一枚のセットプレート46に組
み付けられていて、そのセットプレート46ごと前枠2
の裏面にビス止めし、次ぎに操作ハンドル41を前枠2
の表側から装着して回転軸41Sをプーリボックス45
内の調節プーリに差し込むものである。
【0015】前記操作ハンドル41を所定の位置に設置
するための取付基台47は、樹脂成型用型枠を用いての
樹脂成型時に前枠2と一体成型されており、該取付基台
47の軸筒部47aに操作ハンドル41の基筒部41T
を外嵌してボルト48で締め付ける。
【0016】
【前枠−ガラス扉枠】前枠2の窓穴8には遊技板3に対
応する前面にガラス扉枠11がヒンジ金具7c,7cで
開閉可能に軸着されている。ガラス扉枠11は図11,
図19に示したように樹脂枠11aの裏面に金属板11
bを重ねた二重構造である。そして、金属板11bの左
右下側縁に図9に示したような溝形態のガラスホルダー
11cが形成されており、該ガラスホルダー11cに、
二枚のガラス板11d,11dを合成樹脂製のフレーム
11eで一体化したガラスユニット11xが嵌まってい
る。このガラスユニット11xのフレーム11eは前記
樹脂枠11aと同系色になっている。これにより、樹脂
枠11aとフレーム11eが一体成型品であるかのごと
く見えるからガラス扉枠11の質感統一及びボリューム
感アップに効果がある。
【0017】また、ガラス扉枠11には後述する球抜装
置49を作動させるための球抜小孔11fが形成されて
いる。該球抜小孔11fは図19に示したように樹脂枠
11aの裏面に突設した円筒体11gの中心を通る。こ
の円筒体11gは、球抜きピン50を前枠2の球抜孔2
hに導くガイド機能と、樹脂枠11aに金属板11bを
重ねる際の位置決め機能とを発揮する。このようにガラ
ス扉枠11に前枠2の球抜孔2hと連通可能な位置に球
抜小孔11fを設けた構成を採用することで、前枠2の
幅一杯にまで横幅を広げたワイドサイズのガラス扉枠1
1を使ったパチンコ機でもガラス扉枠11を閉じたまま
球抜きができる効果を発揮する。因に、前枠2の球抜孔
2hは球抜装置49との関連により位置がほぼ決まって
いるため、ワイドサイズのガラス扉枠11を使用すると
その球抜孔2hが塞がれてしまうから、球抜き操作の度
に一々ガラス扉枠11を開かなければならない煩わしさ
があった。
【0018】さらに、ガラス扉枠11の下縁には図9に
示したように前記前枠2下縁のテーパ面2b及びテーパ
リブ9と同じ目的・効果のガイドリブ11hが設けられ
ている。また、ガラス扉枠11の上部には装飾用のラン
プカバー11jが取り付けられている。このランプカバ
ー11jの内側を、前枠2上部に設けた照明孔2c(図
3,図4参照)からランプ(図示せず)で照らすことに
よりランプカバー11jが明るく光る。なお、ガラス扉
枠11の両サイドも同様の構造で発光させることができ
る。
【0019】
【前枠−前面板】前枠2の窓穴8の下部遊技板20dに
対応する前面に前面板12がヒンジ金具7d,7dで開
閉可能に軸着されている。前面板12は図8〜図10に
示したように合成樹脂製の球皿パネル12aと金属製の
裏パネル12bの重合構造である。球皿パネル12aに
は上球皿33が装着されており、図10に示したように
上球皿33の内部に設けた球抜き樋51の終端が前記下
部遊技板20d側の球抜き溝29に対向する。一方、裏
パネル12bには、上端に曲げ返し部12cが形成され
ており、該曲げ返し部12cにガラス扉枠11の下縁が
嵌まる。なお、ガラス扉枠11の下縁には前記のように
合成樹脂製のガイドリブ11hが形成されているから、
金属製の曲げ返し部12cの上を滑らかに滑る。従っ
て、ガラス扉枠11の開閉がスムーズに行える。
【0020】
【前枠−装飾パネル】前枠2の窓穴8より下の部分には
下球皿13を有する合成樹脂製の装飾パネル52が取り
付けられている。該装飾パネル52には裏面両側に鍵状
の弾性フック片(図示せず)が突設されていて、該弾性
フック片を図3,図4に示した前枠2の受孔2dに嵌合
させる取付構造になっている。この装飾パネル52の上
端には前記前面板12の下縁と対向するように不正防止
用の当たり片52aが突設されており、該当たり片52
aによって前面板12の内側へ異物が差し込まれないよ
うにしてある。なお、従来、このような不正防止用の当
たり片は、窓穴8の周囲を囲う金枠に設けられていたた
め、部品コスト、組立コストが高い、などの問題点があ
ったが、装飾パネル52に当たり片52aを設ければそ
のような問題の解消に効果がある。
【0021】
【遊技板】遊技板3はベニヤ板の表に合成樹脂シートを
貼った周知構造であって、前記前枠2の桟部材20a,
20b,20cと下部遊技板20dによって支持され
る。遊技板3の前面には図1に示したように、ガイドレ
ール53で円形に囲われた遊技領域3zが形成されてい
て、該遊技領域3zに入賞装置55、障害釘56、風車
57、アウト球口58などが設けられている。一方、遊
技板3の裏面には、図16に示したように入賞球集合カ
バー54が遊技領域3zの裏側をほぼカバーするように
対向設置されており、入賞装置55などから入賞したパ
チンコ球が下に集まるようになっている。また、前記ア
ウト球口58の裏側は、図28に示したように遊技板3
の下端に至る溝状のアウト球通路23になっている。従
来、このアウト球通路23は、遊技板3の裏面に金属板
を貼り付けて塞ぐようにしていたが、それでは金属板を
貼り付ける工程が面倒であるため、後述するように機構
板4側の一部品である通路側板59で塞ぐように工夫し
てある。
【0022】
【機構板】前枠2の裏側には遊技板3と下部遊技板20
dのほぼ全体をカバーする大きさの機構板4が前枠2側
のヒンジ金具7e,7eと機構板4側のヒンジ金具7
f,7fで開閉可能に軸着されている。該機構板4は、
景品球の流れ順に上から、球タンク60、導出樋61、
カーブ樋ユニット62、景品球放出装置63、景品球排
出樋17を有し、また、入賞球の流れ順に入賞球集合樋
64、入賞球処理装置65を有し、その他に制御装置3
9や配線通路38などを有する。
【0023】
【機構板−球タンク】球タンク60は、上が広く開口
し、底の傾斜下端に球出口を開設した箱型形態である。
該球タンク60は、両側端に取付片66a,66bを一
体に有し、図12〜図14に示したように一方の取付片
66aが機構板4の固定ポケット67に嵌まり、他方の
取付片66bが機構板4にビス68で固着されている。
ここで明らかなようにこの球タンク60は、一方の取付
片66bだけをビス止めする構造であるから取付作業効
率が従来に比べて良い。また、機構板4には球タンク6
0の上面との接触箇所に複数の突起69が形成してあっ
て球タンク60と点接触するようにしてある。前記のよ
うにこの球タンク60は、ビス止め箇所を減少させるよ
うにしたものであるから、球タンク60と機構板4の間
に遊びがあると有害な”がたつき”の原因になる。そこ
で、球タンク60と機構板4の間に突起69を介在させ
れば、位置決めの最終調整を突起69の加減ですること
ができるため、高い取付精度に仕上げられるのである。
また、周知のように球タンク60の底には図示しないが
球検知用の揺動板が軸着されており、該揺動板の動きに
よってON・OFFするマイクロスイッチSW1が図1
5のように設けられている。このマイクロスイッチSW
1のリード線70を体裁良く通すための配線通路71が
球タンク60の上に設けられている。
【0024】
【機構板−導出樋】導出樋61は球タンク60のパチン
コ球を二列にして下に導くもので、機構板4にビス7
2,72…で固着されている。該導出樋61は流下端を
止めるビス72を中心にして傾斜角度の調節が可能なよ
うに、上流端側のビス孔61hと球均し73に対応する
軸孔73hが長孔になっている。導出樋61の傾斜角度
の調節は、汚れの付着などでパチンコ球が流れ難くなっ
た場合や、流れが速すぎる場合などに行う。また、導出
樋61の底には一方の立壁沿いにゴミ落とし溝74が形
成してある。従来のゴミ落とし溝は、底の中心線上に設
けられていたからパチンコ球が常にゴミ落とし溝の上を
一直線に並ぶ。従って、ゴミ落とし溝74の摩耗が激し
くて導出樋61の傷みが速く、しかも上流から下流に向
かって球圧が真っ直ぐ作用するから導出樋61内で著し
く球圧が増加する不具合があった。これに対して前記の
ようにゴミ落とし溝74を一方の立壁沿いに設ければ、
パチンコ球がゴミ落とし溝74に嵌まり込まないため、
導出樋61内で一直線に並ぶことがなくなり、摩耗によ
る傷みや球圧の増加が軽減される。
【0025】
【機構板−カーブ樋ユニット】カーブ樋ユニット62は
導出樋61の流下端に接続するもので、カーブ樋75と
球切れ検知装置76と球抜装置49が一体化されてい
る。カーブ樋75は図17,図20,図22に示すよう
にベース体75a,カバー体75b,仕切板75cの三
部材で形成され、図20に示したようにベース体75a
に突設したフック片77をカバー体75bの孔78に係
合させる結合構造である。
【0026】また、球切れ検知装置76は、カーブ樋7
5の第一カーブに設けた揺動自在なアーチ形受圧片79
と、該アーチ形受圧片79の外側凸部80にアクチュエ
ータ片81を接触させたマイクロスイッチSW2とから
なる。このアーチ形受圧片79とマイクロスイッチSW
2は二列の球通路に対応して二組づつ設けられている。
アーチ形受圧片79は自己の重量バランスとアクチュエ
ータ片81の弾性により図18中時計回りに付勢されて
おり、パチンコ球の有無により図18実線と二点鎖線の
ように揺動してマイクロスイッチSW2の接点を開閉す
る。このマイクロスイッチSW2の信号により球切れが
検知できる。而して、前記二個のマイクロスイッチSW
2は図17に示したように一個のケース体82の枠内に
一体に嵌め込まれており、該ケース体82ごとカーブ樋
ユニット62に着脱する。ケース体82はその上下に突
設したネジ受け片82aにネジ83を通してカーブ樋ユ
ニット62に固定するようになっており、カーブ樋ユニ
ット62に対し引き出し式に出し入れできる。従って、
初期の組付けはもちろん、修理などのメンテナンスも容
易である。
【0027】球抜装置49は、図17,図18に示した
ように、第一カーブの終端に開口する球抜口84と、球
抜口84の下方に開口する機構板用球抜樋85と、球抜
口84を開閉すると共に機構板用球抜樋85にパチンコ
球を導く揺動自在な可動底板86と、可動底板86を固
定するロック部材87と、ロック部材87の姿勢を制御
する押動板88とからなる。可動底板86は、正面視ほ
ぼ「へ」の字形態であって、中心の屈曲点に円筒部86
aを配し、該円筒部86aにパチンコ球を載せる腕板8
6bと前記ロック部材87に係合する脚板86cを一体
に突設し、さらに円筒部86aに挿通した軸86dを中
心に揺動する。なお、可動底板86の脚板86c下端に
はバランスウェイト86eが一体に形成されていて、自
由状態で図18の実線姿勢に回動するようバランスされ
ている。
【0028】ロック部材87は、一方の端部に軸ピン8
7aを一体に突設し、他方の端部に、前記可動底板86
の脚板86cに係合する上向凸部87bと押動板88に
係合する長孔87cを設けたものであり、ベース体75
aとカバー体75bの間に揺動自在に軸承されている。
【0029】前記可動底板86の軸86d及びロック部
材87の軸ピン87aを支承するカーブ樋ユニット62
の軸受構造は、図23に示したように、軸受凹部89の
回りにU字状の透かし溝90を形成すると共に図22に
示したように軸受凹部89に通じるガイド溝91を設け
たことを特徴とし、前記ベース体75a,カバー体75
b,仕切板75cの三部材をフック片77で接合して組
み立てた後でも可動底板86及びロック部材87を着脱
することができるようにしたものである。すなわち、軸
ピン87a(軸86d)をガイド溝91に嵌めて軸受凹
部89方向に強制スライドさせると、前記透かし溝90
により片持ち梁状になった軸受凹部89が撓んで外方に
逃げ、軸ピン87a(軸86d)が軸受凹部89に至る
と弾性で戻るのである。従って、ベース体75a、カバ
ー体75b、仕切板75cを合体させるときに可動底板
86の軸86dやロック部材87の軸ピン87aの位置
合わせを同時に行わなければならない煩わしさがない。
また、可動底板86及びロック部材87を軸受凹部89
から外す場合も同様に透かし溝90による弾性を利用す
れば、一々ベース体75aとカバー体75bを分離させ
る必要がない。この軸受構造は、他の部品の軸受構造と
しても適用できる。
【0030】押動板88は、ベース体75aと一体の固
定軸92に揺動自在に軸着されており、該固定軸92に
遊嵌する丸パイプ部88aと、丸パイプ部88aから下
向き斜め前方に突設した弾性片88bと、丸パイプ部8
8aから上向突出して前記前枠2の球抜孔2hに対向す
る押圧舌片88cと、押圧舌片88cに突設され前記ロ
ック部材87の長孔87cに係合する作動軸88dと、
から構成される。前記弾性片88bは、カバー体75b
から延設したバネ受け片93に撓み状態で受け止められ
ており、その復元力で押圧舌片88cを起立方向に付勢
する。押圧舌片88cは図19実線の起立姿勢にあると
き、作動軸88dによってロック部材87を図17,図
18のほぼ水平姿勢に保持し、また、図19二点鎖線の
ように球抜きピン50によって押されて前傾姿勢に転じ
たとき、作動軸88dによってロック部材87を図18
において時計回りに下動させる。なお、押動板88はベ
ース体75aと一体の二つのストッパー94a,94b
により揺動範囲が規制されている。
【0031】ところで上記押動板88と固定軸92に
は、従来の抜け止めリングを不要にした簡易接合構造が
採用されている。すなわち、固定軸92には図21に示
したようにほぼ半外周(全周も可)に周溝95を形成
し、一方、押動板88の丸パイプ部88aに、鋸刃状の
内向き爪88eを突設した弾性係合片88fを形成し、
押動板88の丸パイプ部88aを固定軸92に強制嵌合
させて内向き爪88eと周溝95を係合させるようにし
たものである。丸パイプ部88aの内向き爪88eは鋸
刃状であるため、爪の傾斜に沿って簡単に周溝95に嵌
まるが一旦係合すると容易に外れない。そこで、押動板
88を固定軸92から外す必要が生じたときのために、
弾性係合片88fの先端に摘み部88gを延設し、該摘
み部88gで弾性係合片88fを外側に曲げて内向き爪
88eを周溝95から浮かせ得るようにしてある。
【0032】球抜装置49は以上のように構成されてい
るため、球抜きピン50を図19二点鎖線のようにガラ
ス扉枠11の球抜小孔11fから差し込むと、その先端
で押動板88の押圧舌片88cが押されて前傾し、それ
に連動してロック部材87が図18において右下がりに
下動して可動底板86の拘束を解き、その結果、腕板8
6bに加わる球圧で可動底板86が図18二点鎖線のよ
うに回動し、球抜口84より上流にある全てのパチンコ
球が機構板用球抜樋85に流れ込む。そして、球抜き完
了後に球抜きピン50をもう一度球抜小孔11fに差し
込むと、前記と同様にロック部材87が下動するから可
動底板86が自重で回動して通常の状態に戻る。
【0033】
【機構板−景品球放出装置】前記景品球放出装置63
は、カーブ樋ユニット62からパチンコ球の供給を受
け、内蔵モータ96(図2参照)の回転でパチンコ球を
一個単位で放出し得る。この景品球放出装置63は公知
の既製品を使用しているため詳細な説明を省略する。
【0034】
【機構板−景品球排出樋】景品球排出樋17は、景品球
放出装置63から払い出される景品球を前記上球皿33
に導き、さらに上球皿33から溢れた景品球を下球皿1
3に導くものである。この景品球排出樋17の終端部に
は図24に示したように景品球の過量を検知する過量防
止センサー97が設けられている。該過量防止センサー
97は、球圧により揺動する球受板97aと、該球受板
97aの作動腕97bにアクチュエータ片98を接触さ
せたマイクロスイッチSW3とからなる。そして、景品
球排出樋17にパチンコ球が溜まり過ぎると球受板97
aに球圧が作用して作動腕97bがアクチュエータ片9
8を押圧し、マイクロスイッチSW3から過量信号が発
せられる。この過量信号が発せられている状態ではパチ
ンコ機が一時的に機能停止する。なお、前記球受板97
aは、自己の重量バランスとマイクロスイッチSW3の
アクチュエータ片98の弾性力で図24実線の通常位置
に停止している。また、作動腕97bのマイクロスイッ
チSW3側の端部には機構板4に開設した遊動孔99に
臨む軸(図示せず)が延設されている。
【0035】
【機構板−入賞球集合樋】次ぎに入賞球の流れ順に入賞
球集合樋64と入賞球処理装置65を説明する。前記遊
技領域3zで入賞したパチンコ球は、入賞球として一旦
入賞球集合カバー54に集められ、そこから機構板4側
の入賞球集合樋64に流れる。この入賞球集合樋64に
は、図28に示したように遊技板3と接する側に従来か
ら通路側板59が取り付けられているが、従来の通路側
板59は単に入賞球を円滑に流下させるものでしかな
い。しかし、ここで採用した通路側板59には、図29
に示したように前記アウト球通路23を覆う溝カバー5
9aが一体に設けられていて、これまでアウト球通路2
3を形成するために遊技板3に別途打ち付けていた金属
製の板を不要にする新たな機能が付加されている。な
お、図29中符号100は通路側板59の溝カバー59
aに設けた縦リブであり、パチンコ球の流れを長期間ス
ムーズに維持するためのものである。
【0036】
【機構板−入賞球処理装置】入賞球処理装置65は、入
賞球を電気的に検知するためのものであって、図25に
示したように前記入賞球集合樋64の終端に連通し且つ
コ字状に屈曲して球回収ルート30に連通するコ字状通
路65aと、該コ字状通路65aの垂直部分にあって入
賞球の通過を検知する通過スイッチSW4と、同じくコ
字状通路65aの垂直部分に作用して入賞球の流れを一
個づつに制御する球切り部材65bと、該球切り部材6
5bを揺動させるソレノイド65cと、からなり、これ
ら全部品を一枚の基板65dに組み込んでユニット化し
たものである。なお、基板65dの裏側には、図26に
示したように不正防止と後述する静電気対策のために導
電金属板65eがビス止めされている。
【0037】コ字状通路65aに対応する基板65dに
は通過スイッチSW4に至る前の領域に透孔101が穿
設してあり、図26に示したように該透孔101に導電
金属板65eを切り起こした爪102が臨んでいる。こ
の爪102の前を入賞球が通過すると、該入賞球に帯電
している静電気が導電金属板65eを介して放電される
ため、そのような静電気に起因するノイズなどの弊害が
防止できる。
【0038】コ字状通路65aの垂直部分に作用する球
切り部材65bは、図25に示したように、基板65d
に揺動自在に軸着した揺動主板65fと、該揺動主板6
5fが図25一点鎖線の起立状態にあるとき通過スイッ
チSW4の直下に位置してコ字状通路65aを塞ぎ揺動
主板65fがソレノイド65cの作動で傾動したとき通
過スイッチSW4の直下から退いてコ字状通路65aを
開く第一球止め片65gと、同じく揺動主板65fが起
立状態にあるときコ字状通路65aの外に位置し揺動主
板65fがソレノイド65cの作動で傾動したとき通過
スイッチSW4の真上に位置する第二球止め片65h
と、からなり、この第一球止め片65gと第二球止め片
65hでコ字状通路65aを交互に開閉して入賞球を一
個づつ確実に通過スイッチSW4に流下させる。
【0039】なお、入賞球処理装置65は、図9に示し
たようにカバー103で覆うようになし、該カバー10
3に開閉蓋104を設けて球詰まりなどのトラブルに対
応するようにしてある。この開閉蓋104は、係合片1
04aの途中に横U字状に一体成型した弾性摘み104
bを設け、その弾性摘み104bの弾性でカバー103
と係合片104aを係合させ、また、弾性摘み104b
を摘むことによってカバー103と係合片104aの係
合を解除するようにしたものである。
【0040】
【機構板−その他】その他、機構板4には図2に示した
ように制御装置39と、図27に示したように主として
この制御装置39のリード線105を通すための配線通
路38などが設けられている。制御装置39の取付構造
は、前記球タンク60と同一方式であって、図2に示し
たように一方の側縁に取付片106aを突設し、該取付
片106aを機構板4側の固定ポケット67に嵌め、他
方の取付片106bをビス107で機構板4に固定する
ようにしたものである。このように部品の一方を機構板
4の固定ポケット67に嵌めて拘束し、他方をビス止め
して全体を固定する取付構造は、例えば図19に示した
ように機構板4のヒンジ金具7f,7fにも応用されて
いるのであって、パチンコ部品の取付構造として汎用性
がある。また、前記配線通路38は、図27に示したよ
うに機構板4の裏側、すなわち機構板4の遊技板3と接
する側に設けられており、前記制御装置39の近傍に開
口部108があってそこからリード線105が配線通路
38内に導かれる。このリード線105の一部は前記し
たように機構板4の下側面に突設したコネクター37に
接続されており、下部遊技板20dのコーナー部に設け
た配線開口36を介してスピーカ32などと接続され
る。
【0041】
【発明の効果】ガラス扉枠の球抜小孔と前枠の球抜孔と
を連通させるようにすれば、前枠の幅一杯にまで横幅を
広げたワイドサイズのガラス扉枠を使ったパチンコ機で
もガラス扉枠を閉じたまま球抜きができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ機の正面図である。
【図2】 パチンコ機の裏面図である。
【図3】 前枠の前面斜視図である。
【図4】 前枠の背面斜視図である。
【図5】 前枠の下部遊技板を示す斜視図である。
【図6】 樋カバーを外して示す下部遊技板の斜視図で
ある。
【図7】 操作ハンドル部分を示す分解斜視図である。
【図8】 発射装置部分を示すパチンコ機の部分断面図
である。
【図9】 前面板部分を示すパチンコ機の部分断面図で
ある。
【図10】 下部遊技板部分を示すパチンコ機の部分断
面図である。
【図11】 非ヒンジ側の前側コーナー部分を示すパチ
ンコ機の部分断面図である。
【図12】 球タンクを示す機構板の断面図である。
【図13】 球タンクを示す機構板の部分斜視図であ
る。
【図14】 球タンクを示す機構板の部分斜視図であ
る。
【図15】 機構板の上部を示す裏面図である。
【図16】 球タンク部分を示すパチンコ機の部分断面
図である。
【図17】 カーブ樋ユニットの透視斜視図である。
【図18】 カーブ樋ユニットを示す断面図である。
【図19】 球抜き装置を示すパチンコ機の部分断面図
である。
【図20】 図18のA−A線断面図である。
【図21】 図19のB−B線断面図である。
【図22】 球抜き装置を示すカーブ樋ユニットの断面
図である。
【図23】 図22のZ矢示図である。
【図24】 景品球排出樋の終端部分を示す断面図であ
る。
【図25】 入賞球処理装置を示す断面図である。
【図26】 図25のC−C線断面図である。
【図27】 機構板の下部を示す裏面図である。
【図28】 アウト球口部分を示すパチンコ機の部分断
面図である。
【図29】 通路側板を示す斜視図である。
【符号の説明】 2…前枠 11…ガラス扉枠 49…球抜装置 11f…球抜小孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上縁と左右両側縁に、前面側に突出する
    線状の補強リブを一体成形した合成樹脂製の前枠。
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