JP2002177489A - パチンコ球発射装置 - Google Patents

パチンコ球発射装置

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JP2002177489A
JP2002177489A JP2000380850A JP2000380850A JP2002177489A JP 2002177489 A JP2002177489 A JP 2002177489A JP 2000380850 A JP2000380850 A JP 2000380850A JP 2000380850 A JP2000380850 A JP 2000380850A JP 2002177489 A JP2002177489 A JP 2002177489A
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pachinko ball
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Shinichi Nishimura
伸一 西村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】パチンコ球を案内するための円周状の案内部材
が不要で、コンパクトにまとまり、部品点数の少ないパ
チンコ球発射装置を実現する。 【解決手段】パチンコ球供給容器2から供給されるパチ
ンコ球を受け入れる球受け椀4を有する発射アーム3
と、発射アーム3を回転させるモータ9と、モータ9の
回転を制御する回転制御手段とを備え、前記球受け椀4
は、発射アーム3の回転に伴う遠心力が球に作用して
も、球を放射方向に移動させない構造を有しており、前
記回転制御手段は、球を受けた球受け位置Sから回転を
始め、球の発射位置Fで、発射アームの回転を急停止さ
せることにより、その慣性力で球を発射する。 【効果】球受け椀4は、発射アームの回転に伴う遠心力
が球に作用しても、球を放射方向に移動させない構造を
有しているので、球を案内するための円周状の案内部材
が不要となる。球を発射するためには、回転制御手段に
より、発射アームの回転を急停止させると、球は、球の
発射位置Fで、球受け椀4から発射され、所定方向に飛
び出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ球を発射
アームの球受け部の中に入れて、回転加速し、一定の位
置で回転を停止することによって、球を慣性力によって
発射するパチンコ球発射装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】パチンコ球を発射する構造として、回転
する筒状の回転ホルダーに球を受け入れ、この回転ホル
ダーの回転領域に配置された円周状の案内部材により、
回転ホルダーの回転に伴う遠心力により生ずる球の運動
を加速して発射するパチンコ球発射装置が知られている
(特開平6−134084号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記の従来
技術では、加速時、球を案内するための円周状の案内部
材が必要となるので、発射装置の形状が大きくなり、ま
た、部品点数も増加するという問題がある。そこで、本
発明は、球を案内するための円周状の案内部材が不要
で、コンパクトにまとまり、部品点数の少ないパチンコ
球発射装置を実現することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のパチンコ球発射
装置は、パチンコ球供給容器から供給されるパチンコ球
を受け入れる球受け部を有する発射アームと、発射アー
ムを回転させるモータと、モータの回転を制御する回転
制御手段とを備え、前記球受け部は、発射アームの回転
に伴う遠心力が球に作用しても、球を放射方向に移動さ
せない構造を有しており、前記回転制御手段は、球の発
射位置Fで、発射アームの回転を急停止させることによ
り、その慣性力で球を発射することを特徴とする(請求
項1)。
【0005】前記構成のパチンコ球発射装置によれば、
球受け部は、発射アームの回転に伴う遠心力が球に作用
しても、球を放射方向に移動させない構造を有している
ので、球を案内するための円周状の案内部材が不要とな
る。球を発射するためには、回転制御手段により、発射
アームの回転を急停止させると、球は、球受け部から発
射され、所定方向に飛び出す。前記球受け部は、椀状を
していてもよく、U字状をしていてもよい(請求項2,
3)。
【0006】前記球受け部は、球との間に作用する緩衝
部材を備えていることが好ましい(請求項4)。発射ア
ームの回転に伴う衝撃で、球が前記球受け部から飛び出
すのを防止するためである。緩衝部材として、バネやシ
リコンゴムがあげられる。前記球受け部は、パチンコ球
供給容器から供給されるパチンコ球をすくい取る球受け
片を有することが好ましい(請求項5)。前記球受け部
が椀状をしている場合、球受け片を介してでないと、パ
チンコ球供給容器からパチンコ球の供給を受けることは
難しい。球受け片によりすくい取られた球は、球受け片
をころがって、椀状の球受け部に収容される。
【0007】前記球受け片の設置方向に応じて、回転面
に平行な方向から供給されるパチンコ球をすくい取るこ
ともできるし(請求項6)、回転面に直角な方向から供
給されるパチンコ球をすくい取ることもできる(請求項
7)。前記回転制御手段は、球を受けた球受け位置Aか
ら回転を始め、スタート位置Sまで低速で回転し、スタ
ート位置Sから球の発射位置Fまで高速で回転するもの
であってもよい(請求項8)。球受け位置Aと発射位置
Fとの間にスタート位置Sを設け、球受け位置Aからス
タート位置Sまで低速で回転することにより、パチンコ
球が球受け部に確実に入るようにする。スタート位置S
からは、高速で回転して、発射に必要十分な速度にもっ
ていく。
【0008】前記回転制御手段は、球受け位置Aと球の
発射位置Fとが同一位置となってもよい(請求項9)。
例えば、垂直上方に球を発射する場合、発射位置Fを水
平にする必要があり、その位置で停止して、球を受ける
ことになる。前記回転制御手段は、スタート位置Sから
球の発射位置Fまで、回転速度を上げていくものであっ
てもよく(請求項10)、スタート位置Sから球の発射
位置Fまで、回転速度を一定に保つものであってもよい
(請求項11)。
【0009】前者の場合、等加速度運動になり、後者の
場合スタート位置Sでいきなり急発進させる等速度運動
になる。後者のほうは、制御回路の構造が簡単になる
が、球受け部の受ける衝撃が大きいので、前記緩衝部材
を取り付けることが好ましい。前記モータはステッピン
グモータであることが好ましい(請求項12)。回転角
の制御が自在にできるからである。前記パチンコ球発射
装置は、パチンコ台の任意の位置に設置可能である(請
求項13)。球の発射位置Fで、発射アームの回転を急
停止させることにより、その慣性力で球を発射する構造
を有しているので、球の発射位置Fを任意の角度に設定
することにより、どのような方向にも球を発射すること
ができるからである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面を参照しながら詳細に説明する。 −第1の実施形態− 図1は、パチンコ球発射装置1とパチンコ球供給容器2
とを含むパチンコ台の正面図である。パチンコ球発射装
置1及びパチンコ球供給容器2は、パチンコ台の右下に
配設されている。
【0011】本体枠71に前面枠72が装着されている
とともに、この前面枠72に形成した窓穴にゲージ盤7
3が配設され、このゲージ盤73には、渦巻状の案内路
74を形成する。発射台84には案内レールGRが取り
付けられている。この案内レールGRの始端側には、パ
チンコ球供給孔14から供給されたパチンコ球を案内レ
ールGRに発射するパチンコ球発射装置1が配設されて
いる。前記パチンコ球供給孔14には、上皿75に設け
られた供給球送り孔76を介してパチンコ球が導かれる
ようになっている。
【0012】前記パチンコ球発射装置1から発射された
ものの、案内路74途中で戻ってくる、いわゆるファウ
ル球は、案内路74上の開口するファウル球排出孔78
から回収孔79を通して下皿80へ回収されるようにな
っており、また、このファウル球排出孔78までも到達
できなかったファウル球やファウル球排出孔78を通過
して戻ってきたファウル球は、案内レールGRから落下
してファウル球回収溝81及び回収孔79を通して下皿
80へ排出されるようになっているとともに、遊技者が
遊技を終えようとしてパチンコ球供給容器2に残ってい
る残球を回収するとき、ゲージ盤73まで発射しないフ
ァウル球として排出される。
【0013】。さらに、上皿75のパチンコ球は、所定
の操作により賞球送り孔83を通して下皿80へ排出で
きるようになっている。図2は、本発明の第1の実施形
態に係るパチンコ球発射装置の正面図であり、図3は平
面図である。パチンコ球発射装置1は、発射台84に取
付けるための取付板8と、取付板8の裏に設けたモータ
9及び暗箱10と、取付板8の表に設けた発射アーム
3、球受け椀4及び球受け片5を有している。
【0014】発射アーム3は、モータ9の主軸にビス1
1で取り付けられている。図示しないが、モータ9の主
軸及び発射アーム3の中心軸には回転のガタをなくすた
めのDカットが施されている。発射アーム3は、硬質ポ
リエチレン又はポリイミド(ナイロン)等のプラスチッ
ク材からなる。発射アーム3の先端部には、中心に空気
孔7を有する球受け椀4が設けられ、球受け椀4の先端
には、パチンコ球供給容器2から受け取った球を導く球
受け片5が設けられている。また、球受け片5を補強す
るリブ6が形成されている。前記空気孔7は、発射球
を、発射時に球受け椀4の底に密着させるとともに、飛
び出す際の球の密着抵抗を減らすためのものである(パ
チンコ球には、遊技者の手の油や他の汚れが付いてい
て、この空気孔7がなければ、球受け椀4の底との密着
度が高くなり、飛び出す際に抵抗になる)。
【0015】モータ9は、ステッピングモータ、直流モ
ータ(例えばホールモータ、スピンドルモータ、ブラシ
レスモータ)など、回転速度を自在に制御できるモータ
を採用する。このモータ9には、発射アーム3及び球の
重量しかかからないので、慣性モーメントが小さくな
る。よって、消費電力の小さい、小型のモータを使用す
ることができる。特に、ステッピングモータが好まし
い。図4は、発射アーム3の回転位置を検出する機構を
示す部分断面図である。この機構は、モータ9の背面に
取り付けられた暗箱10に収納されている。後ろに突出
したモータ9の主軸12に、取付部材13を介して、円
形スリット板14が同伴回転するように取り付け固定さ
れている。一方、このスリット板14を挟み込むように
してフォトセンサ16が配置されている。このフォトセ
ンサ16は、モータ9の外面に固定されたプリント基板
15の上に実装されている。
【0016】なお、フォトセンサ16に代えてホールセ
ンサを用いてもよい。このときは、スリット板14に代
えて磁気板を備えればよい。また、他の種類のセンサで
もよい(例えばマイクロスイッチ等の機械的スイッ
チ)。図5は、スリット板14を示す正面図である。ス
リット板14には、発射アーム3の3種類の回転位置
(発射位置F、スタート位置S、球受け位置A)に対応
する位置に、それぞれスリットF,A,Sが形成されて
いる。
【0017】図6は、スリット板14に代えて、発射ア
ーム3の回転位置を検出する機構の他の例を示してい
る。発射アーム3の球受け椀4を検出する位置に反射型
赤外線フォトセンサ17を配設している。図6では、反
射型赤外線フォトセンサ17を1つ示しているが、実際
には、発射アーム3の3種類の回転位置に対応して、3
つの反射型赤外線フォトセンサ17を配設している。な
お、反射型赤外線フォトセンサ17の位置は、図6の実
線に示す位置に限られず、図6の破線に示すように、球
受け片5を検出する位置でもよい。その他、発射アーム
3の回転位置を検出することができる位置であれば、ど
こに配設してもよい。
【0018】図7は、発射アーム3がスタート位置Sか
ら回転して、発射位置Fでいったん停止し、再び回転し
て球受け位置Aを通りスタート位置Sに戻るまでの過程
を説明するための図である。スタート位置Sから発射位
置Fまでの領域をI、発射位置Fから球受け位置Aまで
の領域をII、球受け位置Aからスタート位置Sまでの
領域をIIIと表記している。
【0019】図7において、発射アーム3は、スタート
位置Sから加速回転して発射位置Fに向かう。発射位置
Fに至ると発射アーム3はいったん停止し、球が矢印T
に示す方向に発射される。いったん停止した発射アーム
3は再び動き出し、領域IIを遅い速度で定速回転し球
受け位置Aに戻り、さらにやや速い速度でもとのスター
ト位置Sに戻り、1サイクルを終える。この動作は、遊
技者が遊技を続ける間、繰り返し行われる。
【0020】図8は、パチンコ球発射装置1とパチンコ
球供給容器2の関係を示す平面図である。パチンコ球供
給容器2は、断面表示している。また、パチンコ球供給
容器2に乗った供給球は、二点鎖線で表示している。図
9は、パチンコ球供給容器2のC−C断面図である。パ
チンコ球供給容器2の先(球の受け渡し部)には、間隙
21が形成され、発射アーム3の球受け片5がこの間隙
21を通過しながら球をすくい取ることができるように
なっている。この発射アーム3の球受け片5がこの間隙
21を通過する角度は、前記球受け位置Aに相当する。
【0021】図10は、球受け位置に位置する発射アー
ム3の球受け片5が球をすくい取る瞬間を示す断面図で
ある。図11は、発射アーム3の球受け片5が球をすく
い取った直後の状態を示す断面図である。図11を参照
して、球受け片5に載った球は、球受け片5が球をすく
い取った後、傾斜した球受け片5をころがって球受け椀
4の方向に移動しようとしている(方向U参照)。これ
とともに、パチンコ球供給容器2内の供給球は、下方に
ころがり始める。
【0022】図12は、発射アーム3がさらにスタート
位置Sまで回転した状態を示す断面図である。図12に
よれば、球受け片5に載った球は、球受け椀4に入ろう
としている。パチンコ球供給容器2内の供給球は、ころ
がり移動を終えて、先端の球は、球渡し部まで補充され
ている。また、パチンコ球供給孔14から次の球が供給
されている。図13は、発射球を発射した後の状態を示
す正面図である。発射アーム3は、発射位置Fでいった
ん停止しており、球受け椀4の中にあった発射球は、す
でに発射され、空になっている。
【0023】図14、図15は、球受け椀4の中に緩衝
材を設置した状態を示す断面図である。図14(a)(b)は
緩衝材としてコイルバネを用いた場合、図15(a)(b)は
緩衝材としてシリコンゴムを用いた場合を示す。図7の
スタート位置Sから発射位置Fまでの領域Iにおいて、
発射アーム3が急発進すると、その衝撃で、発射球が、
球受け椀4の底から飛び出してしまう。特に、後述する
図18のように、領域Iでいきなり速い速度に持ってい
き、急発射する制御を行う場合は、球が飛び出す可能性
が高い。
【0024】そこで、図14(a)に示すように、飛び出
し防止のために、押しコイルバネ23を球受け椀4に設
置することによって、発射球の動きがコイルバネ23に
よって柔らかく吸収され、飛び出さなくなる(図14
(b)参照)。球受け椀4の形状は、図2に示したもの
と、一部異なっている。球受け椀4の底部には、コイル
バネ23を通す孔が開通され、この孔を底から塞ぐため
の鍋底状の閉塞部材24が、球受け椀4の外周溝と嵌合
している。この閉塞部材24の底に、空気孔7が形成さ
れている。閉塞部材24の内径は、前記「球受け椀4の
底部のコイルバネ23を通す孔」の内径よりも大きくな
っており、ここにコイルバネ23の下端部の一巻き(大
径になっている)を入れるようになっている。この構造
によって、コイルバネ23の下端を閉塞部材24の底に
固定することができるとともに、発射時のコイルバネ2
3の飛び出し防止を兼ねている。
【0025】なお、コイルバネ23の形状は、外径が不
変な円筒状であったが、これに限られず、上が狭くなっ
た円錐状であってもよい。図15(a)(b)は、緩衝材とし
てシリコンゴムを用いた例を示す。この例においても、
発射球の動きがシリコンゴム26によって柔らかく吸収
され、飛び出さなくなる(図15(b)参照)。この例で
は、球受け椀4は、球受け椀4の途中部に、シリコンゴ
ム26が外れないようにするための円周状の嵌合溝25
を設けた形状になっている。この嵌合溝25にシリコン
ゴム26の開口端の厚肉部をはめ込むので、シリコンゴ
ム26自身が飛び出すことはなくなる。
【0026】図16は、パチンコ球発射装置1のモータ
制御回路を示すブロック図である。この図で、電源部分
の図示は省略している。モータ制御回路は、発射数制御
回路41、回転制御回路42、タッチスイッチ回路4
3、イニシャライズ回路44、ドライバ回路46及び位
置センサS,F,Aを有している。発射数制御回路41
は、発射数パルスを出力する無安定マルチバイブレータ
で構成される。発射数パルスは、国内規定で99.9回
/分以下と決まっている。このパルスは、発射数を管理
するカウンタに供給されるとともに、回転制御回路42
に供給される。
【0027】回転制御回路42は、モータ9を駆動する
ドライバに回転数制御信号を供給する無安定マルチバイ
ブレータである。イニシャライズ回路44は、モータ制
御回路の立ち上げ時に、タッチスイッチ回路43のオン
オフにかかわらず、回転制御回路42を駆動することに
より、モータ9の回転位置をスタート位置Sに設定する
回路である。遊技者がハンドルHの金属部に触れると、
タッチスイッチ回路43が働き、発射数制御回路41と
回転制御回路42をONさせる。
【0028】モータ9の加速力(角速度)、急発進の強
弱(高速、低速)の調節は、回転制御回路42で行われ
る。遊技者がハンドルHを手で動かして、回転調節する
のに対応して、ハンドルH内の可変抵抗器(ポテンショ
メータ)の抵抗値が変化する。この抵抗値によって、回
転制御回路42の周期パルスが変化する。すなわち、ハ
ンドルHを右へ回すほど、回転制御回路42のパルス周
期が短くなってモータ9の回転速度を上げる。逆にハン
ドルHを戻せば、パルス周期が長くなってモータ9の回
転速度を下げる。したがって、ハンドルHの回した角度
でモータの回転速度が決定される。
【0029】この周期パルス信号は、ドライバ回路46
に入力され、ドライバの出力に応じてモータ9の回転速
度が変わる。図17は、モータ9の回転速度の時間変化
を示すグラフである。縦軸に回転速度、横軸に時間をと
っている。発射アーム3は、領域Iでは、スタート位置
Sから発射位置Fまで加速される。実線は高速で発射す
る場合を示し、破線は低速で発射する場合を示してい
る。この高速、低速の制御は、前述したように、ハンド
ルHの回し角によって決まる。
【0030】回転制御回路42は、領域IIでは、遊技
者の回すハンドル角にかかわりなく一定速度で動作し、
領域IIIに至ってやや速度を増して一定速度で動作す
る。スタート位置Sに到達すると、1サイクルを終え
る。これ以後、前述したように発射位置Fまで再加速す
る。本実施では、ステッピングモータ9を用いているの
で、微細な発射力の調節を行うことができる。この調節
は、後述するように、遊技者がハンドルHの回転角を調
節することに行うことができる。
【0031】モータ9は、領域Iでの加速を終えると、
発射位置Fで回転を停止する。モータ9の停止は、加速
よりも多くの電流Iをモータ9に通電させ磁気保持する
ことによって行う。そして、再び領域IIにおいて、一
定速度で低速回転する。低速なので、加速時や停止時の
ような多くの電流を消費することはない。モータ9の回
転速度制御は、図17の形態に限定されるものではな
い。図18は、領域Iで加速を行わず、一定速度で急発
射する場合のグラフである。実線は、ハンドルHを最大
限回して高速で発射する場合を示し、破線はハンドルH
を最小限にして低速で発射する場合を示している。
【0032】−第2の実施形態− 図19は、本発明の第2の実施形態に係るパチンコ球発
射装置1とパチンコ球供給容器2とを含むパチンコ台の
正面図である。パチンコ球発射装置1及びパチンコ球供
給容器2は、図1と違って、パチンコ台の左下に配設さ
れている。これが、図1との最も大きな相違である。他
に、図1との相違は、ファウル球排出孔78(図1参
照)がなく、回収孔79がその機能を兼ねていることで
ある。
【0033】図20は、パチンコ球発射装置1に用いる
発射アーム3の形状を示す正面図である。図21は、同
平面図である。図2の発射アーム3との相違は、球受け
片5が球受け椀4に付いている位置が、発射アーム3の
伸びる方向と直角になっていることである。他の構造
は、図2のものと同じである。図22は、発射アーム3
とパチンコ球供給容器2との位置関係を示す平面図であ
る。パチンコ球供給容器2は、断面図示している。
【0034】パチンコ球供給容器2は、図8の形状と異
なり、平面図示で直角にカーブしている。これにより、
パチンコ球発射装置1の正面右側から、球を供給するこ
とができる。したがって、図19に示したように、パチ
ンコ球発射装置1及びパチンコ球供給容器2が、パチン
コ台の左下に配設されている場合に有効である。図23
は、パチンコ球発射装置1から、発射球を高速で垂直に
発射した状態を示している。同図において、発射アーム
3の位置は、発射位置Fで停止しており、球受け椀4に
あった球は、すでに発射され、球受け椀4は空になって
いる。
【0035】前記発射位置Fは、厳密に水平位置になっ
ている。水平位置より手前で停止すると、発射球は案内
レールGRの下側にあたり、跳ね返って発射球がまっす
ぐ上に飛んでいかない。水平位置より先の角度で停止す
ると発射球は案内路からそれてしまう。図23におい
て、発射アーム3は、発射位置Fで停止し、その位置で
球を受けて、スタート位置Sまで進み、スタート位置S
から加速回転して発射位置Fに向かう様子を、一点鎖線
及び円で示している。
【0036】スタート位置Sから発射位置Fまでの領域
をI、発射位置Fからスタート位置Sまでの領域をII
Iと表記する。球受け位置Aは、発射位置Fと等しい位
置にあるので、領域IIは存在しないことになる。発射
アーム3は、スタート位置Sから加速回転して発射位置
Fに向かい、発射位置Fに至るといったん停止し、球が
矢印Tに示す方向に発射される。球を受けるために停止
した発射アーム3は、再び動き出し、領域IIIを遅い
速度で定速回転しスタート位置Sに戻る。この間、球は
球受け片5をころがって、球受け椀4に挿入される。こ
の動作は、遊技者が遊技を続ける間、繰り返し行われ
る。
【0037】−第3の実施形態− この第3の実施形態においては、パチンコ球発射装置1
及びパチンコ球供給容器2は、図19に示したのと同
様、パチンコ台の左下に配設され、垂直上向きに球を発
射するようにしている。しかしパチンコ球供給容器2
は、図19に示したのと相違して、パチンコ球発射装置
1の左側から球を供給する位置に配設されている(図示
せず)。
【0038】図24は、本実施形態における発射アーム
3の形状を示す正面図である。図25は、同平面図であ
る。発射アーム3の先には、球受け椀4及び球受け片5
の代わりに、U字形の球受け部4aを備えている。発射
アーム3のモータ9の主軸12への取付けは、図2及び
図3を用いて説明したのと同様である。発射アーム3及
び球受け部4aは、硬質ポリエチレン又はポリイミド
(ナイロン)等のプラスチック材からなる。
【0039】図26は、発射アーム3とパチンコ球供給
容器2との位置関係を示す平面図である。パチンコ球供
給容器2は、断面図示している。図27は、D−D断面
図である。発射アーム3は、パチンコ球供給容器2に入
った先端の球をすくい取る球受け位置Aにある。パチン
コ球供給容器2の先(球の受け渡し部)は、間隙が形成
され、発射アーム3の球受け部4aが通過できるように
なっている。第1、第2の実施形態と異なり、球を球受
け椀4に導く球受け片5がなく、球が直接球受け部4a
に入るので、構造が簡単である。
【0040】以上で、本発明の実施の形態を説明した
が、本発明の実施は、前記の形態に限定されるものでは
なく、本発明の範囲内で、種々の変更を施すことが可能
である。
【0041】
【発明の効果】以上のように本発明のパチンコ球発射装
置によれば、球を案内するための円周状の案内部材が不
要で、コンパクトにまとまり、部品点数の少ないパチン
コ球発射装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ球発射装置1とパチンコ球供給容器2
とを含むパチンコ台の正面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るパチンコ球発射
装置の正面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るパチンコ球発射
装置の平面図である。
【図4】発射アーム3の回転位置を検出する機構を示す
部分断面図である。
【図5】スリット板14を示す正面図である。
【図6】スリット板14に代えて、発射アーム3の回転
位置を検出する機構の他の例を示す平面図である。
【図7】発射アーム3がスタート位置Sから回転して、
発射位置Fでいったん停止し、再び回転して球受け位置
Aを通りスタート位置Sに戻るまでの過程を説明するた
めの図である。
【図8】パチンコ球発射装置1とパチンコ球供給容器2
の関係を示す平面図である。
【図9】パチンコ球供給容器2のC−C断面図である。
【図10】球受け位置に位置する発射アーム3の球受け
片5が球をすくい取る瞬間を示す断面図である。
【図11】発射アーム3の球受け片5が球をすくい取っ
た直後の状態を示す断面図である。
【図12】発射アーム3がさらにスタート位置Sまで回
転した状態を示す断面図である。
【図13】発射球を発射した後の状態を示す正面図であ
る。
【図14】球受け椀4の中に緩衝材としてコイルバネを
設置した状態を示す断面図である。
【図15】球受け椀4の中に緩衝材としてシリコンゴム
を設置した状態を示す断面図である。
【図16】パチンコ球発射装置1のモータ制御回路を示
すブロック図である。
【図17】モータ9の回転速度の時間変化を示すグラフ
である。
【図18】領域Iで加速を行わず、一定速度で急発射す
る場合のグラフである。
【図19】本発明の第2の実施形態に係るパチンコ球発
射装置1とパチンコ球供給容器2とを含むパチンコ台の
正面図である。
【図20】パチンコ球発射装置1に用いる発射アーム3
の形状を示す正面図である。
【図21】パチンコ球発射装置1に用いる発射アーム3
の形状を示す平面図である。
【図22】発射アーム3とパチンコ球供給容器2との位
置関係を示す平面図である。
【図23】パチンコ球発射装置1から、発射球を高速で
垂直に発射した状態を示す図である。
【図24】第3の実施形態における発射アーム3の形状
を示す正面図である。
【図25】第3の実施形態における発射アーム3の形状
を示す平面図である。
【図26】発射アーム3とパチンコ球供給容器2との位
置関係を示す平面図である。
【図27】図26の、D−D断面図である。
【符号の説明】
1 パチンコ球発射装置 2 パチンコ球供給容器 3 発射アーム 4 球受け椀 4a 球受け部 5,5a 球受け片 6,6a リブ 7 空気孔 8 取付板 9 モータ 10 暗箱 11 ビス 12 モータ主軸 13 取付部材 14 円形スリット板 15 プリント基板 16 フォトセンサ 17 反射型赤外線フォトセンサ 21 間隙 23 押しコイルバネ 26 シリコンゴム 41 発射数制御回路 42 回転制御回路 43 タッチスイッチ回路 44 イニシャライズ回路 46 ドライバ回路

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パチンコ球供給容器から供給されるパチン
    コ球を受け入れる球受け部を有する発射アームと、発射
    アームを回転させるモータと、モータの回転を制御する
    回転制御手段とを備え、 前記球受け部は、発射アームの回転に伴う遠心力が球に
    作用しても、球を放射方向に移動させない構造を有して
    おり、 前記回転制御手段は、球の発射位置Fで、発射アームの
    回転を急停止させることにより、その慣性力で球を発射
    することを特徴とするパチンコ球発射装置。
  2. 【請求項2】前記球受け部は、椀状をしていることを特
    徴とする請求項1記載のパチンコ球発射装置。
  3. 【請求項3】前記球受け部は、U字状をしていることを
    特徴とする請求項1記載のパチンコ球発射装置。
  4. 【請求項4】前記球受け部は、球との間に作用する緩衝
    部材を備えていることを特徴とする請求項1記載のパチ
    ンコ球発射装置。
  5. 【請求項5】前記球受け部は、パチンコ球供給容器から
    供給されるパチンコ球をすくい取る球受け片を有するこ
    とを特徴とする請求項1記載のパチンコ球発射装置。
  6. 【請求項6】前記球受け片は、回転面に平行な方向から
    供給されるパチンコ球をすくい取ることを特徴とする請
    求項5記載のパチンコ球発射装置。
  7. 【請求項7】前記球受け片は、回転面に直角な方向から
    供給されるパチンコ球をすくい取ることを特徴とする請
    求項5記載のパチンコ球発射装置。
  8. 【請求項8】前記回転制御手段は、球を受けた球受け位
    置Aから回転を始め、スタート位置Sまで低速で回転
    し、スタート位置Sから球の発射位置Fまで高速で回転
    することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のパチ
    ンコ球発射装置。
  9. 【請求項9】球受け位置Aと球の発射位置Fとが同一位
    置となる請求項8記載のパチンコ球発射装置。
  10. 【請求項10】前記回転制御手段は、スタート位置Sか
    ら球の発射位置Fまで、回転速度を上げていくことを特
    徴とする請求項8記載のパチンコ球発射装置。
  11. 【請求項11】前記回転制御手段は、スタート位置Sか
    ら球の発射位置Fまで、回転速度を一定に保つことを特
    徴とする請求項8記載のパチンコ球発射装置。
  12. 【請求項12】前記モータはステッピングモータである
    ことを特徴とする請求項1記載のパチンコ球発射装置。
  13. 【請求項13】パチンコ台の任意の位置に設置可能であ
    ることを特徴とする請求項1記載のパチンコ球発射装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006122068A (ja) * 2004-10-26 2006-05-18 Juki Corp 遊技機の球発射装置
JP2007275111A (ja) * 2006-04-03 2007-10-25 Oki Micro Giken Kk 遊技用球発射装置
KR102088955B1 (ko) * 2018-12-18 2020-03-13 주식회사 한화 회전력을 이용한 투척 장치

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JP2006122068A (ja) * 2004-10-26 2006-05-18 Juki Corp 遊技機の球発射装置
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