JP2002177389A - 無針注射器 - Google Patents

無針注射器

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JP2002177389A
JP2002177389A JP2000403954A JP2000403954A JP2002177389A JP 2002177389 A JP2002177389 A JP 2002177389A JP 2000403954 A JP2000403954 A JP 2000403954A JP 2000403954 A JP2000403954 A JP 2000403954A JP 2002177389 A JP2002177389 A JP 2002177389A
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Eisuke Fujimoto
頴助 藤本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薬液筒1を駆動装置40に短時間に簡単に誤
り無く装着できる様にする事と任意の薬液量に対応して
使用出来る様にする事と、特に操作性良く小型で廉価な
無針注射器を提供する事。 【解決手段】 薬液筒1の外周に沿った凹型溝で係止部
5を構成し、また装着部35の前方周部に沿った複数の
チャックボール31と滑動可能としたチャック操作筒3
3とで装着部35を構成して、薬液筒1を簡単に駆動装
置40に装着自在とする事と、駆動装置40に複数ピッ
チスプリング50を設け、任意の薬液量に応じた駆動ピ
ストン17の駆動移動の最終停止位置で駆動ピストン1
7の前面に接触する様に薬液量に対応した長さのストッ
パー部7を薬液筒の後方に設け、駆動装置40を無調整
で任意の薬液量に対応る出来る様にした、小型でかつ操
作性の良い無針注射器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医療用に用いられる
無針注射器に関し、特に高圧駆動部への薬液筒の装着を
容易とする薬液筒の係止部および駆動部の装着部と、任
意薬液量に対応した薬液筒と駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明の説明で用いる各図面の符号に付
いては作用等が同じ物は説明の重複を避けるために同じ
付番とし、又図示の構成や作用の方向の表現は左側を前
方とし、右側を後方と表現する。
【0003】従来の無針注射器は本発明の出願人が出願
した特願2000−35842号および特願2000−
223063号および特願2000−331467号記
載の無針注射器などが知られている。これらは本発明で
説明する実施例に関連するのでそれらの構成に付いて簡
単に説明する。
【0004】特願平2000−35842号の無針注射
器はノズルと薬液とピストンを内蔵した薬液筒(デスポ
ーザブルユニット)と、前記ピストンを高圧駆動するス
プリング機構を設けた駆動装置(駆動本体ユニット)
と、外部よりスプリング機構を高圧で圧縮する充填装置
(充填ユニット)の3つの分離したユニットで構成され
ている。従って予め駆動装置は充填装置でスプリング機
構は圧縮され薬液筒を装着した状態で医療現場に提供さ
れ注射が行われる。よって注射する時の無針注射器は充
填装置が無いので小型であり患者に恐怖感を与える事が
ない。また充填装置も1ヶで多数の駆動装置を充填出来
るので無針注射器を多く使用する場合は廉価なシステム
で有った。
【0005】また特願平2000−223063号の無
針注射器の駆動装置に付いて第1の従来例の構成説明図
(図1)を用いて簡単に説明する。 駆動装置40は高
圧に圧縮されたスプリングを内装した筒型の駆動ピスト
ン17により駆動される。更に筐体10に設けられたボ
ール孔11のボール12と駆動ピストン17の周部のV
溝14と外筒20に設けられた開放孔13による拘止機
構45で駆動ピストン17を拘止して高圧駆動のロック
動作する様に構成している。
【0006】よってロック動作をする拘止機構45の為
の長手方向の空間の無駄が無いので十分長い高圧スプリ
ング50を用いる事が出来て駆動距離と押圧の特性に急
激な変化無く安定に注射する事ができ、更に小型に出来
る無針注射器で有った。(図1では高圧スプリングが複
数ピッチスプリング50で示されているが特願2000
−223063号記載のスプリングは通常の単一ピッチ
のスプリングで有る。ここでは図面の重複を避けるため
に特願平2000−331467号の説明図を共用して
説明した)
【0007】更に特願平2000−331467号の無
針注射器は図1の如く高圧スプリングを複数のピッチの
スプリングを連続して一体に構成した複数ピッチスプリ
ング50を用いている。即ち同じ線径のバネを広いピッ
チP1と狭いピッチP2で連続して1つのスプリングと
して製作する事は容易であり、簡単に2つのバネ特性が
加算された任意な特別な特性が得られている。
【0008】その特性は例えば図2で示すスプリングの
駆動距離対押圧特性説明図を用いて説明する。単一ピッ
チスプリングの特性ロの場合は無針注射器の注射開始駆
動位置aでの押圧をaaaとし、最終駆動位置dでの押
圧はdddとなる様にスプリングを設けると、その中間
の駆動位置bやcでは押圧はbbbやcccの様な過度
に高い押圧で直線的変化をする。一方複数ピッチのスプ
リング特性イの場合は開始駆動位置aと最終駆動位置d
を前記と同じにしても、その中間の駆動位置bやcでは
押圧はbbやccの様に必要とするだけの低い押圧とす
る事が出来る。
【0009】したがつて複数ピッチスプリングを用いた
無針注射器は過度な駆動が無いので注射の痛みを少なく
出来るばかりでなく、無駄な過度の押圧が無いので高圧
充填(圧縮)する時の力も少なく出来、又 衝撃音など
静かにできる無針注射器で有った。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上の3つの従来例の
説明では駆動装置40に薬液筒1を装着する方法は、ネ
ジを用いた簡単な方法の説明が記載されいる。 この取
り付け方法としてのネジは何回も回転させる必要があ
り、集団ワクチン投与などの様な多数の患者に短時間に
注射する場合は時間が掛かかり煩わしいと言う実用面の
問題が有った。従ってこの課題を解決する方法として図
3の従来の薬液筒Aの説明図に示すものや図4の従来の
薬液筒Bの説明図に示す方法が知られている。
【0011】従来の薬液筒A(図3)は3ヶ所の欠落部
分のあるネジで係止部5を設けている。また図示を略す
が駆動装置にも対応した位置3ヶ所にネジを設けてあ
り、薬液筒Aを装着部の所定の位置まで挿入した後に略
60°回転するだけで装着でき、何回も回す必要が無か
った。
【0012】従来の薬液筒B(図4)は3ヶ所に欠落の
あるフランジを設けた係止部5が設けられている。また
図示を略すが駆動装置にも対応した位置3ヶ所にフラン
ジを設けた装着部があり薬液筒Bを装着部に所定の位置
まで挿入した後に所定の角度(60°)回転する事によ
り装着でき、何回も回す必要が無かった。
【0013】従来例のA.Bの薬液筒は通常のネジに比
較して簡単に装着できるメリットがあったが、操作者は
始めにキー合わせの様に装着部の切り欠け位置に注射
筒の係止部5の切り欠け位置を合わせた後に所定の位
置まで薬液筒を挿入しその後に所定の角度だけ薬液筒
を回転する必要がある。この最後の回転が不十分である
と薬液筒A・Bは確実に拘止出来ずに駆動時に飛び出て
しまう危険が有った。
【0014】従って操作者は確実に所定だけ回転した
か(手触りで堅く固定されたか)確認をする必要が有っ
た。また装着部にもこの事故を防ぐために係止部5が
所定の角度まで回転し固定されたかを検出する格別な装
置を設けて、その検出出力により駆動装置の駆動を禁止
する等の安全装置を必要としていた。
【0015】従ってこの薬液筒1の駆動装置40への装
着に関し、簡単な構造(廉価)で、単純な操作で、短時
間に操作出来、更に確実なものが求められていた。
【0016】次の課題は従来の無針注射器では患者の症
状に合わせて予め準備された任意の薬液量の薬液筒1を
駆動装置40に取り付けて注射していたが、その時には
駆動装置40への薬液筒1の取り付け位置や、駆動圧力
(高圧スプリングの押し圧)を任意の薬液筒1に合わせ
ていちいち調整が必要で有った。従って駆動装置側には
取り付け位置の調整装置や駆動圧調整装置など複雑な機
構があり大型化し、高価になっていた。また操作者も調
整の為の訓練を必要とし、また調整操作を誤つて注射の
不具合を発生する危険も有った。
【0017】よって操作者に取っては前記の2つの調整
なしに、任意の薬液量の薬液筒1を取り付けただけの単
純な操作で注射できるものが求められていた。また2つ
の複雑な調整機構が無ければ駆動装置は単純な構造とす
る事が可能で、更に患者に恐怖感を与え無い様に小型化
する事も可能となるので無調整の無針注射器が求められ
ていた。
【0018】
【課題を解決する手段】添付図面を参照して簡単に説明
する。
【0019】高圧駆動する駆動装置40の筐体10の前
端に薬液筒1を取り付ける装着部35を設け、更に装着
部35に薬液筒1を係止する係止部5を薬液筒1に設け
てなる無針注射器に於いて、薬薬液筒1の外周に沿った
凹型溝で係止部5を構成し、また装着部35の前方周部
に沿って複数のチャック孔32と複数のチャックボール
31とチャックスプリング34と装着部35の外周に滑
動可能としたチャック操作筒33とで装着部35を構成
し、チャック操作筒33の移動操作により凹型溝をチャ
ックボール31で挟持して薬液筒1を駆動装置40に装
着自在とした係止部5と装着部35に特徴のある無針注
射器に係わるものである。
【0020】薬液筒1を装着自在に装着する装着部35
と駆動ピストン17を設けた駆動装置40に駆動用の複
数ピッチスプリング50を設け、駆動ピストン17の任
意の薬液量に応じた駆動移動の最終停止位置(例えば
C)で駆動ピストン17の前面に接触する様に薬液量に
対応した長さSTのストッパー部7を薬液筒1の後方に
構成し、任意薬液量の薬液筒1に対応して駆動部40を
無調整で制御する事に特徴のある無針注射器に係わるも
のである。
【0021】
【発明の実施の形態】最も最良と考える本発明の実施の
形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づい
てその作用効果を示し説明する。
【0022】始めに係止部5と装着部35に関して説明
する。薬液筒1の筒部6の後方の外周に凹型溝で係止部
5を設け、また駆動装置40の前方に装着部34を設
け、更にこの装着部35の前方周部に沿って複数のチャ
ック孔32と複数のチャックボール31と装着部35の
外周に滑動可能としたチャック操作筒33とで装着部3
5を構成する。
【0023】よってチャック操作部33を手で後方に
押動してチャツクボール31を自由にして薬液筒1を装
着部35を止まる位置まで挿入する。次にチャツク操
作部33より手を離すとチャツク操作部は前方に進みチ
ャックボール31を内側に押圧するので係止部5が拘止
される。チャックボール31による拘止であるので注射
筒1の挿入位置(前後方向)も自動的に正しい位置に固
定設定される。よって薬液筒1の装着操作は単純であり
誤り無く短時間で出来、また構造も単純である。
【0024】次に任意薬液量の薬液筒1に対応した駆動
部40の無調整の制御に付いて説明する。複数ピッチス
プリング50の駆動距離対押圧特性は薬液注入領域では
ほぼ平坦な特性とする事が出来るので、薬液量に応じて
駆動距離を短くしても(dからCとしても)駆動のため
の押圧の変化が少ない(ddからccに変わるだけ)特
徴が有る。従って薬液量が少ない時は駆動ピストン17
を途中までで止めるようにしても薬液注入の機能にあた
える影響が少ない。
【0025】よって任意の薬液量に応じた駆動移動の最
終停止位置(例えばC)で前記駆動ピストン17の前面
に接触する様に薬液量に対応した長さ(ST)で(標準
と異なる長さとした)ストッパー部7を薬液筒1の後方
に設ける事で、駆動移動された駆動ピストン17を途中
の位置(例えばC)で止める事が出来、適切な量の薬液
3を注射する事が出来る。よって薬液筒1の前方をピス
トン4が突き破る事も無い。
【0026】また複数ピッチスプリング50の特性とし
て過度な押圧が無いので、駆動ピストン17のストッパ
ー部7への衝撃音も少なく出来、更に予め薬液筒1に薬
液量に応じたストッパー部7を取り付けておけば、薬液
筒1のみを駆動装置40に装着するだけで適切な駆動装
置40の押圧動作を自動的に変更出来る。よって複雑な
調整機構も無く、小型で廉価に構成出来、更にその操作
誤りの発生を無くす事が出来る。
【0027】
【実施例】本発明の具体的な実施例について図面に基づ
いて説明する。
【0028】請求項1記載の無針注射器の実施例に付い
て図5の第1実施例の薬液筒説明図と図6の第1の実施
例の準備動作説明図と図7の第1の実施例の装着動作説
明図と図8の第1の実施例の作動動作説明図とを用いて
説明する。
【0029】高圧駆動する駆動装置40の筐体10の前
端に薬液筒1を取り付ける装着部35を設け、更に装着
部35に薬液筒1を係止する係止部5を薬液筒1に設
け、更に装着部35には薬液筒1を挿入する挿入孔を設
け、その装着部35の挿入孔の内径は薬液筒1の外径で
勘合する様な寸法とし、薬液筒1を装着部35に挿入し
て直径方向の遊び少なく装着できるようにする。更に挿
入孔の奥(後方)は薬液筒1の後方に接触して挿入時に
後方向の位置を決める様に挿入孔より内径の小さな段を
設ける。
【0030】薬薬液筒1の筒6の後方の位置に外周に沿
った凹型溝で係止部5を設ける。この溝の形状は図5の
凹型溝形状詳細に示す様に、外側から垂直にボールの一
部で拘止できる様にV型溝5aや曲面溝5bや変形角型
溝5Cの様な溝形状とする。変形角溝5Cは高圧のかか
る係止部5として好ましい。即ち前方の溝壁面は緩く後
方の溝壁面は急な傾斜で立ち上がっている前後非対称の
溝は拘止効果が期待される。その深さと幅(前後方向)
は使用するボールの1/2以下でボール面に接触する様
に選定して係止部5を構成する。
【0031】また装着部35には前方周部に沿って複数
のチャック孔32と複数のチャックボール31と装着部
35の外周に滑動可能としたチャック操作筒33とチャ
ックスプリング34とチャックストッパー30を構成す
る。
【0032】ここでは90°分割で4ヶ所にチャックボ
ール31を配置する様にチャック孔32を4ヶ所設け
る。このチャック孔32の形状は貫通孔で有るがチャツ
ク孔詳細図の様にチャックボール31が内側には抜けな
いで一部が出る様に直径を選んだ皿孔とする。孔の外側
方向は平行孔でチャツクボール31の径に合わせる。こ
こではチャックボール31は4ヶ所で押さえる様にして
いるが、薬液筒1の径やチャックボールの径や薬液筒に
掛かる加重等によりチャツクボール31の数を増減して
も良い。
【0033】装着部35の外周に設けたチャック操作筒
33はチャックスプリング34によって常時前方に押圧
し、チャックボール31を内側に押圧する。装着部35
の先端にはバネによるチャックストッパー30を設けチ
ャック操作筒33が前方に抜けない様にする。
【0034】チャック操作筒33の前端は外側が前進し
内側が後退する斜面となっていてチャック操作筒33を
後方に手で押圧し滑動した時に、この斜面でチャックボ
ール31を外側に所定の高さ逃がすと共に、抜け出てし
まう事を防ぐ様にする。
【0035】この様に構成したので操作者はチャツク操
作筒33を後方に押し下げ、薬液筒1を装着部34に止
まる位置まで挿入し、チャック操作筒33より手を離す
だけで、チャツクスプリング34により付勢されたチャ
ック操作筒33は前方に移動してチャックボール31を
押しつけ薬液筒1を拘止し、確実に装着できる。
【0036】従来の装着方法は、初期に係止部と装着
部との回転方向のキー孔合わせを目視で行う必要が有っ
た、更に挿入後所定の角度回転が必要であり、手の
感触などで堅く回転して食いついているかなど確認する
必要が有った。更に取り外しの時は堅く食いついた薬
液筒を回転させてゆるめ、手の感触や目視で抜け出る
回転角度まで回転させ、薬液筒を引き抜く必要があっ
た。
【0037】一方、第1の実施例の装着操作はチャッ
ク操作筒33を後退させ、回転を気にする事無く薬液筒
を挿入しチャツク操作筒33より手を離すだけで完了
する。更に取りはず時は回転など気にする必要も無
く、チャック操作筒33を後退させ引き気抜くだけの
簡単な操作である。よって着脱操作が単純で短時間に確
実に行え更に誤操作も少なく出来る。
【0038】次に請求項項2記載の無針注射器に付いて
の実施例を説明する。図面は図2のスプリングの駆動距
離対押圧特性説明図と、標準の薬液量の場合を図7の第
1の実施例の装着動作説明図と図8の第1の実施例の作
動動作説明図で示し、任意の薬液量を代表して略1/2
の薬液量の場合を図9の第2の実施例の装着動作説明図
と図10の第2の実施例の作動動作説明図で示す。
【0039】同じ薬液筒1で略1/2の薬液量の薬を充
填すると、薬液筒1の先端に偏って薬液3が充填される
事になる。従っ標準のピストン4の長さSPでは前方に
偏る事になるので、後方より駆動する駆動ピストン17
との間に大きな隙間ができるので押圧特性が変化してし
まい注射動作(皮膚貫通や薬液注入)が正しく出来なく
なってしまう。
【0040】従って薬液量が少ない場合はピストンの長
さSPを薬液量に応じたピストンの長さSOに長くした
ものを用いる事によりほぼ注射特性を変化しないで用い
る事が出来る。よって第2実施例では長くしたピストン
4で注射筒を構成する。
【0041】標準の薬液量の時のピストン4の動き即ち
薬液送り込み長さSMに対して薬液量が少ない場合のピ
ストン4の動き即ち薬液送り込み長さSNは少ないの
で、同じ駆動装置40で駆動した時は後半(薬液送り込
み長さSNを越えた)で薬液筒前方(ノズル2側の壁)
を突き破る事になる。従って駆動ピストン4を途中で止
める必要がある。
【0042】図2のスプリングの駆動距離対押圧特性説
明図の様に従来の様に単一ピッチスプリングを用いてい
たのではその押圧特性ロでは途中で止めた場合(C)は
高い押圧がかかり止める為の機構に大きな衝撃が与えら
れるので、大がかりな途中停止機構が必要になり、駆動
装置40が複雑になり大型化してしまい高価になってし
まう。
【0043】しかし複数ピッチスプリングを用いると図
2の複数ピッチスプリングの押圧特性イの様に途中
(C)で止めても低い押圧になり衝撃も少なく出来、途
中停止機構は単純なストッパーを設ける事で解決出来、
小型で廉価に構成できる。
【0044】薬液筒1は用途により薬液量が決まる事、
更に薬液3は薬液筒1に予め充填されて医療現場に提供
される事、更に1回の使用で捨てられる事により、薬液
筒1に薬液量に応じた前記の途中停止機構を組み込む事
が可能である。この様に構成する事で駆動装置40は他
の薬液量のものと共通して用いる事ができる様になる。
従って任意の薬液量に対応した無針注射器は第2の実施
例の様に構成する。
【0045】薬液筒1を装着自在に装着する装着部35
と駆動ピストン17を設けた駆動装置40に駆動用の複
数ピッチスプリング50を設け、駆動ピストン17の任
意の薬液量に応じた駆動移動の最終停止位置(例えば
C)で駆動ピストン17の前面に接触する様に薬液量に
対応した長さSTのストッパー部7を薬液筒1の後方に
構成する。
【0046】ストッパー部7は薬液量に応じた長さST
の長さで、内部に駆動ピストン17のシャフトが通り抜
けられる様に筒状で構成し注射筒1の後方に圧入する。
駆動ピストン17の前面の壁に接触する後方は、衝突で
膨らんでも駆動ピストン17のシャフトに触らない様に
図9に示すようにテーパーとする。十分隙間が取れる時
にはテーパーで無くとも良い。この様にする事で駆動後
に薬液筒1を取り外す時に変形したストッパー部7で前
記シャフトを挟持して抜けなくなる様な事が防げる。
【0047】また後方の先端を後方に向かって凸型(例
えば曲面)として変形しやすくしたり、材質そのものを
変形しやすい材質(例えばABSなど柔らかい樹脂)と
する事により可塑構造として駆動ピストン17との衝撃
音を軽減する事も出来る。この場合の長さは衝突での収
縮する値を参考にしてストッパー部7の長さSTをわず
か長くすると良い。また駆動ピストン17のシャフトの
外径より十分大きく、注射筒のピストンの外径よりも小
さい値でストッパー部7の内径を作り、薬液の入った注
射筒1を輸送するときにピストン4が後方にずれる事を
防止しても良い。
【0048】従って薬品を薬液筒1に予め準備し医療現
場に提供する時、例えば医薬品メーカーや病院の薬品や
機材をを管理する準備室等で薬品を充填する時に、薬液
量に応じた駆動ピストン4とストッパー7を薬液筒1に
組み込む事により、医療現場ではその薬液筒1を駆動装
置40に組み込むだけの、単純な操作で(無調整である
ので)誤り無く注射出来る。また患者自身が注射する場
合も適切な薬液筒1が提供されるので、簡単に注射する
事が出来る。
【0049】従来の技術の項の説明で前述した特願20
00−35842号の充填装置を内蔵しない方式で本発
明の無針注射器は構成しているので単純な構造となり小
型化出来、更に特願2000−223063号の筒拘止
機構により長手方向に無駄な空間が無く駆動用のスプリ
ングの長さを十分長くできるので、特願2000−33
1467号記載の複数ピッチスプリング50の駆動特性
の薬液注入領域(b〜dの範囲)をより平坦な特性とす
る事が出来、本発明の第2実施例で述べた任意薬液量に
対応した手段を操作性の良い簡単な構成で可能としてい
る。
【0050】第1の実施例や第2の実施例のように本発
明の無針注射器は、無調整で有るので特別な訓練も必要
なく、また操作が簡単であり、更に短時間で注射がで
き、また患者の恐怖感の無い小型化も可能で、更に構造
が単純であるので廉価に製作出来る無針注射器である。
【0051】
【発明の効果】第1の実施例(請求項1)と第2の実施
例(請求項項2)の説明で効果の詳細を述べたので本発
明の無針注射器の効果をここでは前記の順序に従って簡
単に列挙する。
【0052】第1の実施例の様に本発明の薬液筒1の取
り付けはキー合わせの様な回転に対していちいち気にす
る事は無いので簡単操作である。
【0053】チャツク操作筒33を後退させて薬液筒1
を装着部35に挿入し、チャツク操作筒33から手を離
すだけで装着が完了するので、短時間に装着でき更に操
作簡単である。
【0054】所定の回転角(例えば60°)だけ正しく
回したか、堅く固定したかなど従来の様に手の感触でな
どで確認する必要が無いので簡単操作であり、誤操作が
無い。
【0055】更に誤操作の検出器や誤作動禁止装置など
が必要でないので小型で廉価に製作出来る。
【0056】装着操作は単純で訓練の必要も無く誰でも
容易に扱える。また構造も単純であるので小型で廉価に
製作できる。
【0057】従来の様に取り外しの時に、手の感触で堅
く固定された薬液筒1をねじ戻したり、目視や手の感触
でキー合わせの回転をした後に取り外ずと言う面倒な操
作は不要である。
【0058】薬液筒1の取り外しはチャック操作筒7を
後退させるだけの簡単操作で良く短時間で出来る。
【0059】第2の実施例の様に本発明の無針注射器
は、従来の様な薬液筒の位置調整機構や駆動押圧の調整
機構など薬液量に対応した複雑な調整機構が駆動装置4
0に不要であるので単純な構造で廉価に製作できる。
【0060】前記の複雑な調整機構が無いので患者に恐
怖感を与えない様に小型化出来るとともに、操作も薬液
筒を選定して取り付けるだけであり簡単操作で訓練の必
要も無い。
【0061】駆動装置は薬液筒で自動的に駆動が制御さ
れる為に、薬液量に応じて駆動装置の調整を変更するが
必要がなく、従って駆動装置は薬液量が異なっても同一
のものが使え、多くの患者を扱う病院などでは駆動装置
の保守や保管や準備や管理などが楽になる。
【0062】患者自身が注射をする場合も操作が簡単な
ので誤操作を防ぐ事ができる。
【0063】以上の様に本発明の無針注射器は操作手順
が簡単で分かり易く、誤操作が無く、短時間に注射が出
来、小型で、単純な構造で、廉価な無針注射器を提供出
来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の従来例の構成説明図
【図2】スプリングの駆動距離対押圧特性説明図
【図3】従来の薬液筒Aの説明図
【図4】従来の薬液筒Bの説明図
【図5】第1の実施例の薬液筒説明図(凹型溝形状詳細
図を含む)
【図6】第1の実施例の準備動作説明図(チャツク孔詳
細図含む)
【図7】第1の実施例の装着動作説明図
【図8】第1の実施例の作動動作説明図
【図9】第2の実施例の装着動作説明図
【図10】第2の実施例の作動動作説明図
【符号の説明】
1 薬液筒 2 ノズル 3 薬液 4 ピストン 5 係止部 5a V型溝 5b 曲面溝 5c 変形角形溝 6 筒部 7 ストッパー部 10 筐体 11 ボール孔 12 ボール 13 開放孔 14 V溝 17 駆動ピストン 20 外筒 22 カバー部 30 チャツクストッパー 31 チャックボール 32 チャック孔 33 チャック操作部 34 チャックスプリング 35 装着部 45 筒拘止機構 50 複数ピッチスプリング P1 狭いピッチ P2 広いピッチ SS ストッパー部の長さ ST 任意の薬液量のストッパー部の長さ SP ピストンの長さ SO 任意の薬液量のピストンの長さ SM 薬液送り出し長さ SN 任意の薬液量の薬液送り出し長さ a〜d 駆動距離 aa〜dd 複数ピッチスプリングの押圧 aaa〜ddd 単一ピッチスプリングの押圧 イ 複数ピッチスプリングの押圧特性 ロ 単一ピッチスプリングの押圧特性

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高圧駆動する駆動装置の筐体の前端に薬液
    筒を取り付ける装着部を設け、更に前記装着部に薬液筒
    を係止する係止部を薬液筒に設けてなる無針注射器に於
    いて、薬液筒の外周に沿った凹型溝で前記係止部を構成
    し、また前記装着部の前方周部に沿って複数のチャック
    孔と複数のチャックボールと前記装着部の外周に滑動可
    能としたチャック操作筒とで前記装着部を構成し、前記
    チャック操作筒の移動操作により前記凹型溝を前記チャ
    ックボールで挟持して前記薬液筒を前記駆動装置に装着
    自在とした前記係止部と装着部に特徴のある無針注射
    器。
  2. 【請求項2】 薬液筒を装着自在に装着する装着部と駆
    動ピストンを設けた駆動装置に駆動用の複数ピッチスプ
    リングを設け、前記駆動ピストンの任意の薬液量に応じ
    た駆動移動の最終停止位置で前記駆動ピストンの前面に
    接触する様に薬液量に対応した長さのストッパー部を前
    記薬液筒の後方に構成し、任意薬液量の前記薬液筒に対
    応して前記駆動部を無調整で制御する事に特徴のある無
    針注射器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015528570A (ja) * 2012-08-30 2015-09-28 エルテーエス ローマン テラピー−ジステーメ アーゲー 物質を媒体の中に投入するための試験デバイス

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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