JP2002174832A - 強誘電体のドメイン反転構造形成方法 - Google Patents
強誘電体のドメイン反転構造形成方法Info
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Abstract
破壊を招くことなく、それらの基板に所定周期のドメイ
ン反転構造を深く、制御性良く形成する。 【構成】 単分極化されたMgO−LN基板1に、所定
パターンのプロトン交換部3を形成した後、このプロト
ン交換部3に高圧電源8からコロナワイヤー4を介して
電場を印加して局部的なドメイン反転部9とする際に、
MgO−LN基板1としてMgOのドープ量が3 mol%
〜9 mol%の範囲内にあるものを用いる。
Description
に変換する光波長変換素子を作成するために、非線形光
学効果を有する強誘電体に所定パターンのドメイン反転
構造を形成する方法に関し、特に詳細には、強誘電体と
してMgOがドープされたLiNbO 3 あるいはLi
TaO3 の基板を用いるドメイン反転構造形成方法に
関するものである。
分極(ドメイン)を周期的に反転させた領域を設けた光
波長変換素子を用いて、基本波を第2高調波に波長変換
する方法が既にBleombergenらによって提案されている
(Phys.Rev.,vol.127,No.6,1918(1962)参照)。
この方法においては、ドメイン反転部の周期Λを、 Λc=2π/{β(2ω)−2β(ω)} ……(1) ただしβ(2ω)は第2高調波の伝搬定数 β(ω)は基本波の伝搬定数 で与えられるコヒーレント長Λcの整数倍になるように
設定することで、基本波と第2高調波との位相整合を取
ることができる。非線形光学材料のバルク結晶を用いて
波長変換する場合は、位相整合する波長が結晶固有の特
定波長に限られるが、上記の方法によれば、任意の波長
に対して(1) を満足する周期Λを選択することにより、
効率良く位相整合を取ることが可能となる。
する強誘電体として従来より、例えばアプライド・フィ
ジックス・レター(Applied Physics Letter )Vo
l.59(21),18 November 1991 pp2657 〜2659に記載
されているように、MgOがドープされたLiNbO
3 (MgO−LN)が好適に用いられ得ることが分か
っている。すなわち、このMgO−LNは、MgOがド
ープされていないLiNbO3 (LN)と比べると光
損傷しきい値が2桁以上も高いので、このMgO−LN
に周期ドメイン反転構造を形成すれば、極めて高い波長
変換効率の下に高強度の波長変換波を発生する光波長変
換素子が得られるようになる。
成するのに適した強誘電体として、MgOがドープされ
たLiTaO3 (MgO−LT)も公知となってお
り、これらの強誘電体を用いて光導波路型やバルク結晶
型の光波長変換素子を作成する試みが従来より種々なさ
れている。
ドメイン反転構造を形成する方法として具体的には、軟
化させたMgO−LNのインゴットを引き伸ばしてファ
イバーを作成する際に、その引き伸ばされている部分に
局所的にレーザビームを照射して自発分極を反転させ
る、という方法が知られている。
法では、基板状態のMgO−LNやMgO−LTに周期
ドメイン反転構造を形成することは不可能である。光導
波路型の光波長変換素子を作成する場合は、このような
強誘電体の基板に周期ドメイン反転構造を形成すること
が不可欠であり、一方バルク結晶型の光波長変換素子も
多くは強誘電体の基板から作成されるので、基板状態の
強誘電体にドメイン反転構造を形成することができない
上記の従来方法は、実用的価値がさほど高いとは言えな
い。
形成する方法としては、基板表面に設けた周期電極マス
クなどを介して該基板に電場を印加する、という方法が
広く知られている。しかしこのような方法では、例えば
LT基板を用いる場合は200kV/cm程度の高い電場
を加える必要があり、そのために強誘電体の結晶破壊を
招きやすく、周期ドメイン反転構造を所定パターンに制
御性良く形成することが難しいという問題が認められて
いる。またこの方法には、ドメイン反転部を深く形成す
るのが難しい、という問題もある。
であり、MgO−LN基板やMgO−LT基板の結晶破
壊を招くことなく、それらの基板に所定周期のドメイン
反転構造を深く、制御性良く形成することができる強誘
電体のドメイン反転構造形成方法を提供することを目的
とするものである。
電体のドメイン反転構造形成方法は、単分極化された非
線形光学効果を有する強誘電体にその外部から電場を印
加して局部的なドメイン反転部を形成する方法におい
て、前記強誘電体として、MgOのドープ量が3 mol%
〜9 mol%の範囲内にあるMgO−LiNbO3 基板
あるいはMgO−LiTaO3 基板を用い、この強誘
電体にコロナ帯電によって電場を印加することを特徴と
するものである。
反転構造形成方法は、同様に単分極化された非線形光学
効果を有する強誘電体にその外部から電場を印加して局
部的なドメイン反転部を形成する方法において、前記強
誘電体として、MgOのドープ量が3 mol%〜9 mol%
の範囲内にあるMgO−LiNbO3 基板あるいはM
gO−LiTaO3 基板を用い、この強誘電体の表面
に設けた、相対向する電極を介して該強誘電体に電場を
印加することを特徴とするものである。
成方法において、上記電場は好ましくは40kV/cm以
下とされる。
gO−LNやMgO−LTにおいてその自発分極が反転
する最小の電場(しきい値電場)は、MgOのドープ量
が増大するのに従って低下することが分かった。図9に
は、MgO−LNにその外部から電場を印加する際の、
該MgO−LNにおけるMgOドープ量としきい値電場
との関係を示す。図示されているように、MgOドープ
量が5 mol%に達すると、しきい値電場はMgOがドー
プされていない場合の約1/10にまで低下し、それ以上
は低下しない。
ば、しきい値電場はMgOがドープされていない場合の
約1/5まで低下し、この程度以下の電場を印加する限
りMgO−LNの結晶破壊が生じないことが確認され
た。そこで本発明においては、MgOドープ量の下限値
を3 mol%とするものである。一方MgOドープ量が9
mol%を超えると、MgO−LNの結晶性が急激に悪化
し、周期のアスペクト比の制御性およびドメインの深さ
が均一なドメイン反転部を形成することが不可能とな
る。そこで本発明においては、MgOドープ量の上限値
を9 mol%とするものである。
MgOドープ量としきい値電場との関係はMgO−LT
についても同様であり、そこで本発明においては、Mg
O−LT基板を用いる場合も、MgOのドープ量が3 m
ol%〜9 mol%の範囲内にあるものを用いる。
反転部を形成すると、電場印加により、ドメイン反転部
が電場に沿って長く成長するようになる。そこで、この
ドメイン反転部を極めて深く形成することができ、ドメ
イン反転部と基本波との重なり積分を大きく確保して、
波長変換効率を十分に高めることが可能となる。また、
このようにドメイン反転部を極めて深く形成できれば、
ドメイン反転部を強誘電体基板の一表面から他表面まで
同一断面形状で延ばすことも可能で、その周期精度を大
幅に向上させることができる。またこの方法は、電子線
ビーム照射等に比べるとプロセスが容易で、大面積の処
理を一度に行なうことができ、よって生産性にも優れた
ものとなる。
詳細に説明する。まず図1を参照して、本発明の第1実
施例について説明する。この図1中、1は非線形光学効
果を有する強誘電体であるMgO−LNの基板である。
このMgO−LN基板1はMgOドープ量が5 mol%の
もので、単分極化処理がなされて厚さ0.5 mmに形成さ
れ、最も大きい非線形光学定数d33が有効に利用でき
るようにz面で光学研磨されている。この基板1の+z
面1a上に金属Taをスパッタして厚さ50nmのTa薄
膜を形成した後、フォトリソグラフィーとドライエッチ
ングにより、同図(a)に示されるようなTaマスク2
の周期パターンを形成する。このパターンの周期Λは、
MgO−LNの屈折率の波長分散を考慮し、基板1のx
方向に沿って880 nm近辺で1次の周期となるように4
μmとした。
230 ℃×15分間のプロトン交換処理を行ない、同図
(b)に示されるような厚み0.5 μmの周期プロトン交
換部3を形成する。このプロトン交換後、Taマスク2
はNaOHとH2 O2 の混合エッチング液で除去す
る。
均一にするため、同図(c)に示すように基板1の+z
面1aに金属Pt5をEB蒸着する。このようにして作
成したサンプルを室温に保ち、金属Pt5をアース7に
落とした上で、基板1の−z面1b側に配したコロナワ
イヤー4を用いて該サンプルにコロナ帯電により電場を
印加した。本実施例では、高圧電源8からコロナワイヤ
ー4を介して1kVの電圧を5分間印加した。以上の処
理後、金属Pt5を除去し、y面を切断、研磨した後、
HFとHNO3 とが1:2に混合されてなるエッチン
グ液を用いて選択エッチングを行なった。
ろ、同図(d)に示すようにプロトン交換部3が形成さ
れていた箇所において、Λ=4μmの周期で−z面から
+z面まで貫通する周期ドメイン反転部9が形成されて
いるのが確認された。なおこの図1(d)の矢印10は、
分極の方向を示している。
場合には、プロトン交換した領域の屈折率変化が導波路
の伝搬損失に影響するので、屈折率を均一化してこの影
響を回避するために、例えば400 ℃で4時間アニール処
理を行なう。
に加わる電場は20kV/cmであった。それに対して、
MgO−LN以外の非線形光学効果を有する強誘電体と
して良く知られているLTの基板に電場を印加してドメ
イン反転構造を形成する場合は、 200kV/cm程度の
高い電場を印加しないとその自発分極を反転させること
ができない。本発明による上記の方法では、それよりも
1桁低い電場を印加するだけでMgO−LN基板1の自
発分極が反転しており、したがって、高電場印加による
基板1の結晶破壊を招くことなく、周期ドメイン反転部
9を制御性良く形成可能となる。
施例において強誘電体としては、第1実施例のものと同
様のMgOドープ量が5 mol%のMgO−LN基板が用
いられる。まずこの基板の+z面上にフォトリソグラフ
ィーにより第1実施例と同様の周期のマスクパターンを
形成する。次に金属Tiをスパッタして65nmの厚さの
Ti薄膜を形成した後、リフトオフによりTiの周期パ
ターンを形成する。次にウエット酸素雰囲気中で1035℃
×10時間のTi拡散処理を行ない、周期的なTi拡散部
を形成する。
ロナ帯電させることにより、上記のTi拡散部を周期ド
メイン反転部とした。y面の断面を観察したところ、こ
の場合もドメイン反転部が、基板を貫通する状態に深く
形成されていることが確認された。
施例においても強誘電体としては、第1実施例のものと
同様のMgOドープ量が5 mol%のMgO−LN基板が
用いられる。まずこの基板の+z面上にSiO2 をス
パッタして、厚さが100 nmのSiO2 薄膜を形成す
る。その後、フォトリソグラフィーとドライエッチング
により、第1実施例と同様の周期のSiO2 マスクパ
ターンを形成する。次に1100℃の酸素雰囲気中で熱処理
することにより、周期的なLiの外拡散部を形成する。
サンプルをコロナ帯電させることにより、上記のLi外
拡散部を周期ドメイン反転部とした。y面の断面を観察
したところ、この場合もドメイン反転部が、基板を貫通
する状態に深く形成されていることが確認された。
ドメイン反転構造を有する導波路型光波長変換素子につ
いて説明する。図3にこの導波路型光波長変換素子の概
略構成を示す。なおこの図3において、図1中の要素と
同等のものには同番号を付し、それらについての重複し
た説明は省略する(以下、同様)。第1実施例の通りに
してMgO−LN基板1に周期ドメイン反転部9を形成
した後、x方向に光が伝搬するようにチャンネル導波路
12を形成する。このチャンネル導波路12は、以下の通り
にして形成する。基板1の−z面上に金属Taをスパッ
タして厚さ50nmのTa薄膜を形成した後、フォトリソ
グラフィーとドライエッチングにより幅4μmのマスク
パターンを形成する。次に上記MgO−LN基板1に対
して、ピロリン酸中で230 ℃×15分間プロトン交換処理
を行ない、TaマスクをNaOHとH2 O2 の混合
エッチング液で除去した後、300 ℃で5分間アニール
し、チャンネル導波路12を作成する。最後に、こうして
作成したチャンネル導波路型光波長変換素子20の入力端
20aおよび出力端20bをエッジ研磨する。
変換素子20に、基本波として波長λのレーザ光を入力端
20aから入射させると、導波−導波モードの位相整合が
取られて、出力端20bから波長λ/2の第2高調波を効
率良く出射させることができる。
ドを用いた場合について、図4を参照して説明する。レ
ーザダイオード13から出射した基本波としてのレーザビ
ーム14(波長=880 nm)はコリメートレンズ15によっ
て平行光化された後、λ/2板16でチャンネル導波路12
のz軸方向に偏光方向を合わせ、集光レンズ17により集
光されてチャンネル導波路12の端面12aにおいて収束す
る。それにより基本波14はチャンネル導波路12内に入射
し、そこを導波する。
12中の周期ドメイン反転領域で位相整合して第2高調波
18に波長変換される。この第2高調波18もチャンネル導
波路12を導波モードで伝搬し、出力端20bから効率良く
出射する。出力された第2高調波18の偏光方向もz軸方
向であるので、MgO−LNの最も大きい非線形光学定
数d33が利用されていることになる。ここでレーザダ
イオード13の出力が100 mW、導波路型光波長変換素子
20の基本波との相互作用長が9mmのとき、第2高調波
出力は5mWであった。
構造が形成されたMgO−LN基板1からバルク結晶型
の光波長変換素子を作成した場合について説明する。基
板1のx面および−x面を研磨してそれぞれ光通過面40
a、40bとすることにより、図5に示すようなバルク結
晶型の光波長変換素子40が得られる。この周期ドメイン
反転構造を有するバルク結晶型光波長変換素子40を、同
図に示すレーザダイオード励起YAGレーザの共振器内
に配置した。
は、波長809 nmのポンピング光としてのレーザビーム
43を発するレーザダイオード44と、発散光状態のレーザ
ビーム43を収束させる集光レンズ45と、Nd(ネオジウ
ム)がドープされたレーザ媒質であって上記レーザビー
ム43の収束位置に配されたYAG結晶46と、このYAG
結晶46の前方側(図中右方)に配された共振器ミラー47
とからなる。光波長変換素子40は結晶長が1mmとさ
れ、この共振器ミラー47とYAG結晶46との間に配置さ
れている。
ム43により励起されて、波長946 nmのレーザビーム48
を発する。この固体レーザビーム48は、所定のコーティ
ングが施されたYAG結晶端面46aと共振器ミラー47の
ミラー面47aとの間で共振し、光波長変換素子40に入射
して波長が1/2すなわち473 nmの第2高調波49に変
換される。基本波としての固体レーザビーム48と第2高
調波49は、周期ドメイン反転領域において位相整合(い
わゆる疑似位相整合)し、ほぼこの第2高調波49のみが
共振器ミラー47から出射する。
力が200 mWのとき、1mWと高出力の第2高調波49が
得られた。このように極めて高い波長変換効率が得られ
たことにより、ドメイン反転部9がMgO−LN基板1
の厚さ方向全域に亘って制御性良く形成されていること
が実証された。
ついて説明する。この第4実施例の方法は、前述した第
1実施例の方法とは電場印加方法が異なるものである。
すなわちこの場合は、MgO−LN基板1の+z面1
a、−z面1bの双方に電極として金属Pt5を蒸着
し、これらの電極を介して電源11から直流電圧、あるい
はパルス電圧を印加する。
施例のようにTi拡散部の自発分極を反転させる方法、
あるいは第3実施例のようにLi外拡散部の自発分極を
反転させる方法に対しても同様に適用可能である。
る。図6は、本発明の第5実施例によりドメイン反転構
造を形成する様子を示している。この図6において、
4、7および8はそれぞれ、第1実施例において使用さ
れたものと同様のコロナワイヤー、アース、電源であ
り、1も第1実施例において使用されたものと同様のM
gOドープ量が5 mol%のMgO−LN基板である。こ
のMgO−LN基板1の光学研磨された+z面1aに
は、図6の(a)に示すように、所定周期Λ=4μmで
繰り返す周期電極60が公知のフォトリソ法によって設け
られる。
てコロナ帯電によりMgO−LN基板1に電場を印加す
ると、該基板1の周期電極60に対向している部分59のみ
の分極が選択的に反転し、ドメイン反転部となる。これ
らのドメイン反転部は電場の向きに沿って成長し、最終
的には図6の(b)に示すように、基板1を貫通するま
で十分深く成長する。したがって、このドメイン反転部
とその他の部分とは、基板1の深さ(厚さ)方向の長い
領域に亘って互いに明確に区別して形成されることにな
る。
HF(フッ酸)とHNO3 とが混合されてなるエッチ
ング液を用いて選択エッチングを行なった。そしてこの
基板1の断面(y面)を観察したところ、周期電極60が
形成されていた箇所において、Λ=4μmの周期で−z
面から+z面まで貫通する周期ドメイン反転部9が制御
性良く形成されているのが確認された。
について説明する。この第6実施例の方法は、上述した
第5実施例の方法とは電場印加方法が異なるものであ
る。すなわちこの場合は、MgO−LN基板1の−z面
1bに電極として全面的に金属Pt5を蒸着し、この電
極5および周期電極60を介して電源11から直流電圧、あ
るいはパルス電圧を印加する。
る。図8は、本発明の第7実施例によりドメイン反転構
造を形成する様子を示している。この第7実施例におい
ては、同図の(a)に示すように、y面で光学研磨され
たMgO−LN基板70が用いられ、その+y面70a上に
は、周期的に繰り返す周期電極71aが形成されたくし歯
状の電極71が設けられるとともに、それと若干の間隔を
置いて平板状の対向電極72が設けられる。なお本例で
は、周期電極71aと対向電極72との間隔は100 μmに設
定されている。
圧を印加すると、各周期電極71aと対向電極72との間の
間隙が上述のように特に狭くなっているために、この間
隙に対向する基板1の部分に大きな電場が作用して、同
図の(b)に示すように、その基板部分の自発分極が反
転する。以上のようにして形成されるドメイン反転部9
は、周期電極71aの並び方向すなわちx軸方向に周期的
に連なり、それらによって周期ドメイン反転構造が構成
されることになる。
加する電圧を比較的低い500 Vに設定したとき、周期電
極71aのパターンに正確に対応した周期ドメイン反転構
造を形成することができた。それに対して、MgO−L
N基板70の代わりにLN基板およびLT基板を用いて同
様の方法を実施した場合は、電極71、72間に印加する電
圧を3kVと高く設定しても、自発分極の反転は確認さ
れなかった。
N基板が用いられているが、その代わりにMgO−LT
基板を用いてもよい。しかしMgO−LNの非線形光学
定数d33は34pm/Vと、MgO−LTの非線形光学
定数d33=18pm/Vに比べて十分に大きいので、よ
り高い波長変換効率を得る上ではこのMgO−LN基板
を用いるのが好ましい。
反転構造を形成する様子を示す概略図
反転構造を形成する様子を示す概略図
変換素子の概略斜視図
面図
波長変換素子を備えた固体レーザの側面図
反転構造を形成する様子を示す概略図
反転構造を形成する様子を示す概略図
反転構造を形成する様子を示す概略図
場と、MgOドープ量との関係を示すグラフ
Claims (2)
- 【請求項1】 単分極化された非線形光学効果を有する
強誘電体にその外部から電場を印加して局部的なドメイ
ン反転部を形成する方法において、 前記強誘電体として、MgOのドープ量が3 mol%〜9
mol%の範囲内にあるMgO−LiNbO3 基板ある
いはMgO−LiTaO3 基板を用い、 この強誘電体にコロナ帯電によって電場を印加すること
を特徴とする強誘電体のドメイン反転構造形成方法。 - 【請求項2】 単分極化された非線形光学効果を有する
強誘電体にその外部から電場を印加して局部的なドメイ
ン反転部を形成する方法において、 前記強誘電体として、MgOのドープ量が3 mol%〜9
mol%の範囲内にあるMgO−LiNbO3 基板ある
いはMgO−LiTaO3 基板を用い、 この強誘電体の表面に設けた、相対向する電極を介して
該強誘電体に電場を印加することを特徴とする強誘電体
のドメイン反転構造形成方法。
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---|---|---|---|
JP2001311687A JP2002174832A (ja) | 2001-10-09 | 2001-10-09 | 強誘電体のドメイン反転構造形成方法 |
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