JP2002174555A - 熱電対の信号処理装置及び熱電対の信号処理方法並びに熱処理装置 - Google Patents

熱電対の信号処理装置及び熱電対の信号処理方法並びに熱処理装置

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JP2002174555A
JP2002174555A JP2000371359A JP2000371359A JP2002174555A JP 2002174555 A JP2002174555 A JP 2002174555A JP 2000371359 A JP2000371359 A JP 2000371359A JP 2000371359 A JP2000371359 A JP 2000371359A JP 2002174555 A JP2002174555 A JP 2002174555A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度検査用の熱電対が断線したときあるいは
取り外したとき、次に熱電対を繋いだ後に速やかに正確
な温度測定が行えるようにすること。 【解決手段】 熱電対は一端側が接地され、両端が演算
増幅器の入力端に接続される。前記入力端間には低周波
フィルタ用のコンデンサが接続される。また熱電対の他
端側にはD/Aコンバータが接続され、ここから例えば
+2Vの断線検出用の電圧が印加されている。熱電対の
インピーダンスが小さいため通常は熱電対の起電力が演
算増幅器に印加されるが、断線状態のときには+2Vに
よりコンデンサが充電され前記入力端の電圧が上昇する
ので検出できる。所定電圧に達した後はD/Aコンバー
タから負の電圧例えば−2Vをコンデンサの一端側に供
給し、コンデンサの充電電荷を速やかにD/Aコンバー
タ側に放電させ、コンデンサの両端電圧が0Vになった
ところでD/Aコンバータの供給電圧を0Vにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱電対の信号処理
装置及び熱電対の信号処理方法並びに熱処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】熱電対は種々の分野で温度検出手段とし
て用いられており、例えば半導体製造プロセスにおける
熱処理装置においても温度制御系の中に組み込まれてい
る。熱電対の信号処理装置の従来例としては図6に示す
回路を挙げることができる。この回路において、熱電対
1の両端は一方の接続端子1a及び他方の接続端子1b
に接続されると共に、他方の接続端子1bが接地されて
いる。前記接続端子1a、1bは夫々抵抗11、12を
介して演算増幅器13の両入力端に接続されると共に、
前記両入力端間に抵抗11、12と共に低周波フィルタ
をなすコンデンサ14が接続されている。前記演算増幅
器13の出力電圧は図示しない制御部に与えられる。
【0003】更に熱電対1の断線を検出するために前記
一方の接続端子1a側にスイッチ15を介して電圧源1
6からプルアップ電圧が供給されている。熱電対1は抵
抗が例えば10Ω程度であり、電圧源16のインピ−ダ
ンスに比べて小さいので、演算増幅器13には実質熱電
対1の起電力が入力されることになる。しかし図7に示
すように時刻t1にて熱電対1が断線すると、プルアッ
プ電圧によりコンデンサ14が充電されて演算増幅器1
3の出力電圧(入力電圧)が上昇し、予め設定したスレ
ッシュホ−ルド電圧Vsを越えると、図示しない制御部
側で断線と判断して例えばアラ−ムを出力すると共にス
イッチ15を開くようにしている。
【0004】このように熱電対1の断線時にはコンデン
サ14がプルアップ電圧により充電されるが、この充電
は熱電対1を取り外すときにも行われる。例えば半導体
ウエハをバッチで処理する縦型熱処理装置の場合、温度
制御を行うために熱電対1を用意する他、温度プロファ
イルを調整するときだけに反応管内に熱電対1を配置す
ることがある。温度プロファイルの調整は、一般的にチ
ュ−ブ洗浄交換後に行われ、このときに制御部側から配
線された信号線に熱電対1が接続されるが、調整作業後
は取り外される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら熱電対1
の断線時や交換時にコンデンサ14にプルアップ電圧が
充電されると、スイッチ15を開いた後もコンデンサの
誘電吸収作用(誘電体の中に電荷が残る作用)によりコ
ンデンサ14の両端に電圧が発生しており、熱電対1を
交換した後にコンデンサ14が放電するまでに長い時間
がかかるため、正しい温度を計測できるまでにその分の
時間を見込まなければならない。そこで温度プロファイ
ル用の熱電対1を取り外したときには、熱電対1の代わ
りに抵抗付きプラグを繋ぐようにすることも行われてい
るが、このプラグを付け忘れると、次に熱電対1を接続
して温度プロファイルを調整するときに誤ったオフセッ
ト温度が加わるおそれがある。
【0006】本発明はこのような事情の下になされたも
のであり、その目的は、熱電対の起電力に対応する信号
を処理する信号処理装置において、熱電対を繋いだ後に
速やかに正確な温度測定を行うことができる技術を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の熱電対の信号処
理装置は、熱電対の一端が接続される一方の接続端子
と、前記熱電対の他端が接続されるとともに、接地され
た他方の接続端子と、これら接続端子間の電圧が入力さ
れる増幅器と、この増幅器の入力端間に設けられたコン
デンサと、前記一方の接続端子側に所定の電圧を供給す
る電圧供給部と、前記増幅器の出力電圧を監視し、その
出力電圧が熱電対の正常時の起電力に対応する電圧から
予め定めたしきい値の間にあるときには前記電圧供給部
からの供給電圧を熱電対の起電力よりも大きい断線検出
用の正の電圧とし、前記出力電圧が前記しきい値を越え
たときには熱電対が断線あるいは取り外されていると判
断すると共に前記供給電圧を負の電圧に切り替え、前記
出力電圧がほぼ0Vになると前記供給電圧を接地電圧と
するように前記電圧供給部を制御する制御部と、を備え
たことを特徴とする。電圧供給部は、例えばディジタル
/アナログコンバ−タで構成される。
【0008】この発明によれば、熱電対が断線状態であ
ると判断した場合、つまり断線あるいは熱電対を取り外
していると判断した場合、コンデンサに負の電圧を供給
しているので、コンデンサの誘電吸収を抑えることがで
きてその充電電荷の放電を速やかに行うことができる。
この結果、次に熱電対を繋いだ後も速やかに正確な温度
測定を行うことができる。
【0009】また次の熱電対を繋いだ後は、前記出力電
圧が正常な測定電圧の範囲に入るまで電圧供給部の供給
電圧を接地電圧としておき、その後断線検出用の電圧を
一方の接続端子に供給することが好ましい。
【0010】他の発明は、電圧供給部から上記のように
電圧の切り替えを行うのではなく、電圧供給部から前記
一方の接続端子側に断線検出用の交流電圧を供給するよ
うに構成すると共に、前記増幅器の出力電圧を監視し、
出力電圧の振幅が大きくなったことを検出したときに熱
電対が断線あるいは取り外されていると判断するように
している。このような発明によれば、コンデンサには実
質熱電対の起電力分の電荷しか溜まらないので、次に熱
電対を繋いだ後、直ちに正確な温度測定を行うことがで
きる。この発明において、増幅器の出力信号が交流電圧
の影響を受ける場合には、前記増幅器の出力電圧を前記
交流電圧の周期に同期したタイミングでサンプリング
し、このサンプリング電圧に基づいて出力電圧の振幅が
大きくなったか否かを判断するように構成すればよい。
【0011】更に本発明は熱電対の信号処理方法も権利
範囲とするものであり、具体的には、前記一方の接続端
子側に熱電対の起電力よりも大きい断線検出用の電圧を
電圧供給部から供給しながら前記増幅器の出力電圧を監
視し、熱電対の断線の有無を判断する工程と、前記出力
電圧が上昇して予め定めたしきい値を越えたときには、
熱電対が断線あるいは取り外されていると判断すると共
に前記出力電圧がほぼ0Vになるまで前記電圧供給部か
ら負の電圧を供給する工程と、前記出力電圧がほぼ0V
まで落ちてきたときに前記電圧供給部の供給電圧を接地
電圧とする工程と、を含むことを特徴とする。
【0012】更にまた本発明は処理容器の中に被処理体
を載置し、加熱手段により被処理体を加熱して所定の処
理を行うと共に、熱電対により温度を検出してその検出
結果に基づいて加熱手段への供給電力を制御する熱処理
装置において、上記の発明にかかる熱電対の信号処理装
置を備えた熱処理装置自体も対象となるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の熱電対の信号処理
装置を熱処理装置例えば縦型熱処理装置に適用した実施
の形態について説明する。先ず縦型熱処理装置に関して
図1を参照しながら簡単に述べ、次ぎに図2を参照しな
がら信号処理装置について説明することにする。図1中
の2は、例えば石英で作られた内管2a及び外管2bよ
りなる二重管構造の反応管であり、反応管2の下部側に
は金属製の筒状のマニホールド21が設けられている。
前記内管2aは上端が開口されており、マニホールド2
1の内方側にて支持されている。外管2bは上端が塞が
れており、下端がマニホールド21の上端に気密に接合
されている。この例では、内管2a、外管2b及びマニ
ホールド21により処理容器が構成されている。
【0014】前記反応管2内には、プロセスを行うとき
には多数枚例えば126枚の被処理体をなすウエハWが
各々水平な状態で上下に間隔をおいて保持具であるウエ
ハボート22に棚状に載置される。このウエハボート2
2は蓋体23の上に保温ユニットである保温筒24を介
して保持されている。前記蓋体23は、ウエハボート2
2を反応管2内に搬入、搬出するためのボートエレベー
タ25の上に搭載されており、上限位置にあるときには
マニホールド21の下端開口部、即ち反応管2とマニホ
ールド21とで構成される処理容器の下端開口部を閉塞
する役割を持つものである。
【0015】また反応管2の周囲には、これを取り囲む
ように例えば抵抗加熱体よりなるヒータ26が設けられ
ている。この例では反応管2内の熱処理雰囲気が複数例
えば4分割されると共に、ヒ−タ26は各分割領域(ゾ
ーン)に対応して4段(26a〜26d)に分割され、
温度のゾ−ン制御(分割領域の温度制御)が行われるよ
うになっている。図1には示していないが、ヒータ26
の周囲には断熱層が設けられ、加熱炉として構成され
る。
【0016】前記マニホールド21の周囲にはガス供給
管27が設けられまた内管2aと外管2bとの間の空間
から排気できるように排気管28が接続されている。
【0017】また各ヒ−タ26(26a〜26d)に対
応して温度コントロ−ラ4(4a〜4d)が設けられる
と共に、前記反応管2と各ヒ−タ26(26a〜26
d)との間に熱電対3(3a〜3d)が設けられ、温度
コントロ−ラ4(4a〜4d)は、夫々熱電対3(3a
〜3d)の温度検出値に基づいて、図示しない電力供給
部を介してヒ−タ26(26a〜26d)の発熱量を調
整し、これにより反応管2内の各分割領域の温度を制御
するようにしている。
【0018】この縦型熱処理装置におけるプロセスにお
いては、ウエハボ−ト22にウエハWを搭載して処理容
器内に搬入した後、反応管2内が所定温度に加熱される
と共に、排気管28により所定の圧力まで減圧され、そ
して処理ガスがガス供給管27を通じて処理容器の下部
側から供給され、例えば薄膜の成分に分解されてウエハ
W上に堆積し、残りのガスは内管11aの天井部から内
管11aと外管11bとの間の空間を下降していく。
【0019】ここで図1の状態は、製品ウエハに対して
所定の熱処理を行う前に反応管2内の温度プロファイル
を調整している状態を示しており、前記各分割領域に対
応するウエハWの近傍の温度を測定するように温度プロ
ファイル用の熱電対30を蓋体23に取り付けている。
この熱電対30は、実際にはヒ−タ26(26a〜26
d)の各加熱領域に対応して複数箇所の温度を夫々測定
するように高さの異なる熱電対のユニットが複数本用意
されているが、図示の便宜上、図1では2本(30a、
30b)を代表して示してある。これら熱電対30は、
測定時には信号処理装置60に接続されているが、製品
ウエハに対して所定の熱処理を行うときには取り外され
る。
【0020】次に前記温度プロファイル用の熱電対30
(30a、30b…)の信号処理装置60について図2
を参照しながら述べる。図2中の31、32は夫々各熱
電対30(30a、30b…)の両端が接続される一方
の接続端子及び他方の接続端子であり、このうち他方の
接続端子32は接地されている。これら接続端子31、
32は夫々信号線51、52に接続されており、信号線
51、52はマルチプレクサ61を介して演算増幅器6
2の入力端に接続されている。各熱電対30に係る信号
線51、52には夫々抵抗53、54が介挿されると共
に、これら抵抗53、54の各後段側の間にはコンデン
サ55が接続されていて抵抗53、54及びコンデンサ
55により低周波フィルタが構成されている。前記演算
増幅器62の出力端はアナログ/ディジタル(A/D)
コンバ−タ63を介して制御部7に接続されている。
【0021】制御部7は、プログラムなどを格納したC
PU71やROM72などがバス70により接続されて
構成されており、マルチプレクサ61により各熱電対3
0(30a、30b…)の温度検出値を順次取り込み、
図示しない表示部に表示したり、時間に対する温度変化
のデ−タを記録するなどの機能を備えている。
【0022】前記制御部7には、電圧供給部をなすディ
ジタル/アナログ(D/A)コンバ−タ8が接続されて
おり、このD/Aコンバ−タ8の出力端は抵抗81を介
して各熱電対30におけるチャネルの一方の接続端子側
31に接続され、所定の電圧を供給(出力)するように
なっている。前記制御部7は既述の機能の他、演算増幅
器62の出力電圧に基づいて熱電対30が断線している
(あるいは取り外されている)か否かを判断する機能、
及びその出力電圧に応じてD/Aコンバ−タ8から前記
一方の端子31側への供給電圧(出力電圧)の大きさ
を、熱電対30の正常時の起電力よりも大きい断線検出
用の正の電圧例えば+2Vと負の電圧例えば−2Vと接
地電圧(0V)との間で切り替える機能を備えている。
この供給電圧の切り替えはROM72に格納されたプロ
グラムにより行われるが、その詳細については以下の作
用説明のところで述べる。
【0023】次に上述の実施の形態の作用について述べ
る。今、反応管2を洗浄して装置に装着したとすると、
プロセスを始める前に蓋体23に熱電対30を取り付
け,反応管2内に対して一連の昇降温操作を行ったとき
の反応管2内の各位置の温度プロファイル(温度及び昇
降温の様子)を前記各熱電対30により測定する。先ず
モニタ用のウエハWを所定枚数ウエハボ−ト22に棚状
に保持してボ−トエレベ−タ25を上昇させることによ
り処理容器内に搬入する(ロ−ディングする)。このと
き反応管2内は例えば600℃に維持されており、ウエ
ハボ−ト22を搬入後、ヒ−タ26(26a〜26d)
のへの供給電力を大きくして所定のプロセス温度例えば
760℃程度まで反応管2内を昇温させる。そして所定
のプロセス温度に安定した後、降温し、ウエハボ−ト2
2を処理容器から搬出する。この間、熱電対30(30
a、30b…)の起電力に対応する電圧を図2に示すよ
うにマルチプレクサ61によりサンプリングして順次制
御部7に取り込み、制御部7は図示しないメモリにその
電圧に対応する温度を記録する。
【0024】ここで図3において時刻t1までは熱電対
30がいずれも正常な状態であり、このときD/Aコン
バ−タ8からは熱電対30の起電力よりも大きい断線検
出用の正の電圧が前記一方の接続端子31側に供給され
る。熱電対30の起電力は例えば10mV程度であり、
D/Aコンバ−タ8の出力電圧は一例を挙げると例えば
+2V程度である。熱電対30はD/Aコンバ−タ8に
比べてインピ−ダンスがはるかに小さいので演算増幅器
62の入力端には各熱電対30に対応する電圧が印加さ
れるが、時刻t1において例えば熱電対30(30a)
が断線したとすると、演算増幅器62の入力端にはD/
Aコンバ−タ8の供給電圧(プルアップ電圧)である+
2Vがコンデンサ55に印加され、コンデンサ55が充
電されてコンデンサ55の両端電圧が上昇する。そして
この電圧が時刻t2にて予め定めたしきい値Vs(スレ
ッシュホ−ルド)を越えると制御部7は、熱電対30
(30a)が断線あるいは取り外されている状態である
と判断してアラ−ムを出し、例えばオペレ−タの指示に
より作業を中止する。
【0025】またこのとき制御部7は、D/Aコンバ−
タ8の供給電圧を負の電圧例えば−2Vに切り替えるよ
うに制御信号を出力する。このためコンデンサ55の充
電電荷がD/Aコンバ−タ8側に放電され、その両端電
圧が低下するが、時刻t3にてほぼ0Vになったときに
制御部7は、D/Aコンバ−タ8の供給電圧を接地電圧
(0V)とするように制御信号を出力する。このように
前記供給電圧を接地電圧に切り替えるのは、負の電圧の
ままにしておくとコンデンサ55に負の電荷が溜まり、
熱電対30が復帰したときに正確な測定値が得られない
からである。
【0026】次に時刻t4にて新たな熱電対30(30
a)を取り付けたとすると、この熱電対30の起電力に
よりコンデンサ55が充電され、時刻t5にて正常な測
定電圧に対応する大きさになると、制御部7からの制御
信号によりD/Aコンバ−タ8からは+2Vが出力され
る。
【0027】以上の説明は、熱電対30(30a)が断
線した場合を例にとって説明したが、温度プロファイル
の測定が終了し、ウエハボ−ト22を処理容器から搬出
して各熱電対30を取り外した時も、各熱電対30のチ
ャネルも同様に動作する。また温度プロファイル用の熱
電対30だけでなく、温度コントロ−ル用の熱電対3
(3a〜3b)についても、温度コントロ−ラ4(4a
〜4b)の中に同様の信号処理装置が組み込まれてお
り、断線を検出できるようになっている。
【0028】上述の実施の形態によれば、演算増幅器6
2の入力電圧が異常に高くなって熱電対が断線状態であ
るつまり断線あるいは熱電対を取り外していると判断し
た場合、演算増幅器62の入力電圧が0Vになるまで
(A/Dコンバ−タ63の読取り値が0Vになるまで)
コンデンサ55に負の電圧を供給しているので、コンデ
ンサ55の誘電吸収を抑えることができてコンデンサ5
5充電電荷の放電を速やかに行うことができる。この結
果、次に熱電対を繋いだ後も速やかに正確な温度測定を
行うことができる。また熱電対を取り外す度に抵抗付き
プラグを接続するといった作業も不要になるので、オペ
レ−タの負担が軽くなる上、抵抗付きプラグの付け忘れ
による誤った温度オフセットの発生といった問題もなく
なる。
【0029】次に本発明の他の実施の形態について説明
する。この実施の形態におけるハ−ド構成は、先の実施
の形態と同じであるが、制御部7を動かすプログラムが
異なっており、D/Aコンバ−タ8により変換された交
流電圧が一方の接続端子31側に供給されるようになっ
ている。交流電圧としてはサイン波や矩形波などを用い
ることができ、その周期及び電圧値としては夫々例えば
数十ms、数mV〜数十mVに設定される。
【0030】今、D/Aコンバ−タ8から一方の接続端
子31側へ図4(a)に示す波形の電圧が供給されてい
る(出力されている)とすると、既述のように熱電対3
0のインピ−ダンスがD/Aコンバ−タに比べて小さい
ことから、コンデンサ55の両端電圧は熱電対3の起電
力に対応する大きさとなっているが、抵抗53、54及
びコンデンサ55からなる低周波フィルタの定数によっ
ては、演算増幅器62a出力は図4(b)に示すように
D/Aコンバ−タ8側からの交流電圧の影響を受ける。
そこでこの場合には、交流電圧の影響をキャンセルする
ように前記演算増幅器62の出力電圧を前記交流電圧の
周期に同期したタイミングでサンプリングし、このサン
プリング電圧に基づいて出力電圧の振幅が大きくなった
か否かを判断するように構成すればよい。
【0031】その手法としては例えば前記交流電圧の位
相の0度及び180度のタイミングでサンプリングすれ
ば、図4(b)に示すように電圧波形の平均値P1、P
2、P3、P4…をサンプリングすることができるの
で、そのサンプリング値は熱電対の起電力に対応した値
となり、温度を測定できることになる。またこれに限ら
ず例えば前記交流電圧の位相の90度及び270度のタ
イミングでサンプリングすれば、図4(c)に示すよう
に電圧波形の上と下のピ−ク値Q1、Q2…をサンプリ
ングすることができるので、これらサンプリング値を平
均化することにより起電力に対応した値が得られる。な
お図4(a)と図4(b)、(c)との波形の高さのス
ケ−ルは、作図の制限上揃っていない。
【0032】図5はこの実施の形態の作用を説明する図
であり、時刻t1の熱電対30の断線状態に至るまでは
熱電対30の起電力に対応した電圧が演算増幅器62の
出力に現れているが、断線状態になるとD/Aコンバ−
タ8からの交流電圧が演算増幅器62に入力されるので
その出力電圧の振幅が大きくなり、このため制御部7側
では断線状態であることが判断できる。この判断は例え
ばサンプリング値そのものに基づいて、またはサンプリ
ング値を平均化した値に基づいて、あるいは前記ピ−ク
値Q1、Q2の差に基づいて行うことができる。
【0033】そして時刻t2にて新たに熱電対30を繋
げると、再び熱電対30の起電力に対応した電圧が現れ
るようになる。なお交流電圧の供給源としてはD/Aコ
ンバ−タに限らずパルス発信器などであってもよい。
【0034】このような実施の形態によれば、コンデン
サ55には実質熱電対30の起電力分の電荷しか溜まら
ないので、次に熱電対30を繋いだ後、直ちに正確な温
度測定を行うことができる。本発明ではこのような信号
処理装置を前記温度コントロ−ラ4に適用してもよい。
【0035】またこの実施の形態では、D/Aコンバ−
タ8からの交流電圧が演算増幅器62の出力信号に対し
て実質影響を与えないように回路を組むようにしてもよ
い。その一例としては、D/Aコンバ−タ8からの交流
電圧の大きさを+500mV〜−500mVで周期を1
秒とし、低周波フィルタの時定数を0.2秒、DAコン
バータの抵抗81を10MΩとするように構成すること
により、正常時のコンデンサ55の電圧変化を0.13
μV以下とすることが挙げられる。このようにすれば、
電圧変化がA/Dコンバ−タ63の検出限界以下になる
のでその出力電圧のサンプリングのタイミングを制御す
る必要がなくなる。
【0036】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、熱電対の
起電力に対応する信号を処理する信号処理装置におい
て、熱電対を繋いだ後に速やかに正確な温度測定を行う
ことができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱電対の信号処理装置を縦型熱処理装
置に適用した実施の形態を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかる熱電対の信号処理
装置を示すブロック回路図である。
【図3】本発明の実施の形態の作用を示す説明図であ
る。
【図4】本発明の他の実施の形態におけるD/Aコンバ
−タの供給電圧と演算増幅器の出力電圧を示す電圧波形
図である。
【図5】本発明の他の実施の形態の作用を示す説明図で
ある。
【図6】従来の熱電対の信号処理装置を示す回路図であ
る。
【図7】従来の熱電対の信号処理装置態の作用を示す説
明図である。
【符号の説明】
2 反応管 22 ウエハボ−ト 26(26a〜26d) ヒ−タ 3(3a〜3d) 熱電対 30(30a、30b) 熱電対 31 一方の接続端子 32 他方の接続端子 4(4a〜4d) 温度コントロ−ラ 55 コントロ−ラ 61 マルチプレクサ 62 演算増幅器 63 A/Dコンバ−タ 7 制御部 8 D/Aコンバ−タ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱電対の一端が接続される一方の接続端
    子と、 前記熱電対の他端が接続されるとともに、接地された他
    方の接続端子と、 これら接続端子間の電圧が入力される増幅器と、 この増幅器の入力端間に設けられたコンデンサと、 前記一方の接続端子側に所定の電圧を供給する電圧供給
    部と、 前記増幅器の出力電圧を監視し、その出力電圧が熱電対
    の正常時の起電力に対応する電圧から予め定めたしきい
    値の間にあるときには前記電圧供給部からの供給電圧を
    熱電対の起電力よりも大きい断線検出用の正の電圧と
    し、前記出力電圧が前記しきい値を越えたときには熱電
    対が断線あるいは取り外されていると判断すると共に前
    記供給電圧を負の電圧に切り替え、前記出力電圧がほぼ
    0Vになると前記供給電圧を接地電圧とするように前記
    電圧供給部を制御する制御部と、を備えたことを特徴と
    する熱電対の信号処理装置。
  2. 【請求項2】 制御部は、熱電対の起電力が生じて前記
    出力電圧が正常な測定電圧の範囲に入るまで前記供給電
    圧を接地電圧のままの状態とし、前記出力電圧が正常な
    測定電圧の範囲に入ったときに前記供給電圧を熱電対の
    起電力よりも大きい断線検出用の電圧とするように前記
    電圧供給部を制御することを特徴とする請求項1記載の
    熱電対の信号処理装置。
  3. 【請求項3】 電圧供給部は、ディジタル/アナログコ
    ンバ−タであることを特徴とする請求項1または2記載
    の熱電対の信号処理装置。
  4. 【請求項4】 熱電対の一端が接続される一方の接続端
    子と、 前記熱電対の他端が接続されるとともに、接地された他
    方の接続端子と、 これら接続端子間の電圧が入力される増幅器と、 この増幅器の入力端間に設けられたコンデンサと、 前記一方の接続端子側に断線検出用の交流電圧を供給す
    る電圧供給部と、 前記増幅器の出力電圧を監視し、出力電圧の振幅が大き
    くなったことを検出したときに熱電対が断線あるいは取
    り外されていると判断する制御部と、を備えたことを特
    徴とする熱電対の信号処理装置。
  5. 【請求項5】 前記増幅器の出力電圧を前記交流電圧の
    周期に同期したタイミングでサンプリングし、このサン
    プリング電圧に基づいて出力電圧の振幅が大きくなった
    か否かを判断することを特徴とする請求項4記載の熱電
    対の信号処理装置。
  6. 【請求項6】 熱電対の一端が接続される一方の接続端
    子と、前記熱電対の他端が接続され、接地された他方の
    接続端子と、これら接続端子間の電圧が入力される増幅
    器と、この増幅器の入力端間に設けられたコンデンサ
    と、を備えた信号処理装置における熱電対の信号処理方
    法において、 前記一方の接続端子側に熱電対の起電力よりも大きい断
    線検出用の電圧を電圧供給部から供給しながら前記増幅
    器の出力電圧を監視し、熱電対の断線の有無を判断する
    工程と、 前記出力電圧が上昇して予め定めたしきい値を越えたと
    きには、熱電対が断線あるいは取り外されていると判断
    すると共に前記出力電圧がほぼ0Vになるまで前記電圧
    供給部から負の電圧を供給する工程と、 前記出力電圧がほぼ0Vまで落ちてきたときに前記電圧
    供給部の供給電圧を接地電圧とする工程と、を含むこと
    を特徴とする熱電対の信号処理方法。
  7. 【請求項7】 熱電対の起電力が生じて前記出力電圧が
    正常な測定電圧の範囲に入るまで前記電圧供給部の供給
    電圧を接地電圧のままの状態とし、前記出力電圧が正常
    な測定電圧の範囲に入ったときに前記供給電圧を熱電対
    の起電力よりも大きい断線検出用の電圧とする工程を含
    むことを特徴とする請求項6記載の熱電対の信号処理方
    法。
  8. 【請求項8】 処理容器の中に被処理体を載置し、加熱
    手段により被処理体を加熱して所定の処理を行うと共
    に、熱電対により温度を検出してその検出結果に基づい
    て加熱手段への供給電力を制御する熱処理装置におい
    て、 請求項1ないし5のいずれかの熱電対の信号処理装置を
    備えたことを特徴とする熱処理装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010133758A (ja) * 2008-12-03 2010-06-17 Hitachi Ltd 温度検出装置および蓄電装置
CN102269630A (zh) * 2010-06-07 2011-12-07 罗斯蒙德公司 具有热电偶极性检测的过程变量变送器
KR101197698B1 (ko) * 2010-10-20 2012-11-06 한국타이어월드와이드 주식회사 타이어 공정에서 열전대의 정도 및 감도 자동 검수 장치

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