JP2002174380A - 吸口直角エルボ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】吸管が水平方向、垂直方向、斜め方向などに自
由に変位できるようにする。 【解決手段】ボールコック３にボール継手１２を介して
元エルボ１０の直筒部１０ａを接続し、吸管２５にボー
ル継手２２を介して自在エルボ２０の直筒部２０ａを接
続し、前記両エルボ１０，２０の曲筒部１０ｂ、２０ｂ
を傾斜ボール継手３０を介して連結し、吸口直角エルボ
５を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】

この発明は、消防車等に用いられる吸口直角エルボに関
するものである。

【０００１】

【従来の技術】消防車には、真空ポンプが搭載されてお
り、該真空ポンプはボールコック及び吸口直角エルボを
介して吸管に接続されている。この吸管の全長は８〜１
０ｍあり、円形状に巻かれ、該消防車側壁に設けられた
ホルダに保持されている。

【０００２】吸口直角エルボは、消防車の側壁から突出
しており、その両端にはボール継手が設けられている。
そのため、吸管を引っ張って水源に接続する際には、吸
口直角エルボ及び吸管が回転するので、吸管がねじれる
ことはない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】吸管には、大きな吸引
力がかかるので、潰れない様にしなければならない。

【０００４】そこで、吸管には鋼線を編み込んで保型力
を強めているので、該吸管を大きな曲率半径に曲げる場
合は、容易であるが、その曲率半径が小さい場合にはき
わめて曲がりにくい。そのため、狭い場所に水源がある
場合やビルの地下に水源がある場合などには、吸管を無
理矢理小さく曲げなければならなくなる。

【０００５】このように無理矢理曲げると、吸管は折れ
て破損するとともに、その作業に多くの時間を費やすこ
とになり、初期消火が困難となる。この発明は、上記事
情に鑑み、吸管が水平方向、垂直方向、斜め方向などに
自由に変位できるようにすることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明は、元エルボと
自在エルボとからなる吸口直角エルボであって；該元エ
ルボの直筒部が、ボール継手を介して基端接続口に連結
され、該自在エルボの直筒部が、ボール継手を介して自
由端接続口に連結され、前記両エルボの曲筒部が、傾斜
ボール継手を介して接続されていることを特徴とする。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明者は、吸口直角エルボを、
両端で回転できるようにする他、斜め方向に回転できる
様にすれば前記課題は解決するものと考えた。そこで、
該直角エルボを元エルボと自在エルボとに分割し、両エ
ルボの曲筒部端を傾斜ボール継手により連結した。

【０００８】これにより自在エルボは、傾斜する曲筒部
端に沿って回転できるので、吸管を無理に小さく曲げな
くとも水源に接続することができる。

【０００９】

【実施例】この発明の実施例を図１〜図５により説明す
る。

【００１０】消防車１の収納部側壁２には、図示しない
真空ポンプに連結されたボールコック３が設けられてお
り、このボールコック３には吸口直角エルボ５が接続さ
れている。

【００１１】このボールコック３はコックレバー６によ
り操作されるが、このコックレバー６の先端は、収納部
側壁２から突出している。吸口直角エルボ５は、直筒部
１０ａにボール継手１２を設けた元エルボ１０と、直筒
部端２０ａにボール継手２２を設けた自在エルボ２０
と、両エルボ１０，２０の曲管部端１０ｂ、２０ｂとを
連結する傾斜ボール継手３０と、から構成されている。
傾斜ボール継手３０の中心線３０ｃは、元エルボ１０の
中心軸１０ｃに対し角度φ傾斜している。この角度φは
４５゜であるが、必要に応じて適宜変更される。自在エ
ルボ２０の直筒部端２０ａには、ボール継手２２を介し
て吸管２５が接続されている。この吸管２５には、鋼線
２６が埋設されており、該吸管２５は円形状に巻き込ま
れて前記側壁２の図示しないフックに保持されている。
なお、図において、３１はしめ輪、３２はパッキン、３
３は回転を円滑にするためのフッ素樹脂リング（平座
金）、３７、３８はボール継手１２，２２，３０のボー
ル、３９はＯリング、４０は差し金具、をそれぞれ示
す。次に、本実施例の作動について説明する。

【００１２】消防車１が火災現場に到着後、消防士は収
納部側壁２のフックに保持されている吸管２５を握り水
源、例えば、地下貯水池、に向かう。この時、元エルボ
１０はボール継手１２を介して中心軸１０ｃの回りを矢
印Ａ１０方向に回り、又、自在エルボ２０はボール継手
２２を介して中心軸２０ｃの回りを矢印Ａ２０方向に回
り、更には、曲筒部端１０ｂ、２０ｂは、傾斜ボール継
手３０を介して中心線３０ｃの回りを矢印Ａ３０方向に
回転する、そのため、吸管２５の変位に対応して吸口直
角エルボ５が回転できるので、該吸管３０を小さく曲げ
る必要はない。なお、吸口直角エルボ５の代表的な変位
例を図２〜図４に示す。

【００１３】図２は、図１の縮小正面図、図３は傾斜ボ
ール３０が図２の状態から９０゜回転した状態を示す側
面図、図４は更に同方向に４５゜回転した状態を示す背
面図である。

【００１４】

【発明の効果】この発明は、元エルボの直筒部が、ボー
ル継手を介して基端接続口に連結され、 該自在エルボ
の直筒部が、ボール継手を介して自由端接続口に連結さ
れ、前記両エルボの曲筒部が、傾斜ボール継手を介して
接続されているので、該エルボを水平方向、垂直方向、
斜め方向などに回転することができる。

【００１５】そのため、吸管を小さく曲げる必要がない
ので、該吸管の折り曲げによる破損を生じることがな
い。

【００１６】又、吸管を引っ張ると、該吸管の方向にあ
わせて吸口直角エルボが回転し変位するので、消火作業
を円滑にすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す一部縦断面拡大図であ
る。

【図２】吸口直角エルボの正面図である。

【図３】図２と異なる状態における側面図である。

【図４】図３と異なる状態における背面図である。

【図５】使用状態を示す一部縦断面図である。

【符号の説明】

５ 吸口直角エルボ １０ 元エルボ １０ａ 直筒部端 １０ｂ 曲筒部端 １０ｃ 中心軸 １２ ボール継手 ２０ 自在エルボ ２０ａ 直筒部端 ２０ｂ 曲筒部端 ２０ｃ 中心軸 ３０ 傾斜ボール継手 ３０ｃ 中心線

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】元エルボと自在エルボとからなる吸口直角
   エルボであって；該元エルボの直筒部が、ボール継手を
   介して基端接続口に連結され、 該自在エルボの直筒部が、ボール継手を介して自由端接
   続口に連結され、 前記両エルボの曲筒部が、傾斜ボール継手を介して接続
   されていることを特徴とする吸口直角エルボ。
2. 【請求項２】曲筒部の中心軸が、直筒部の中心軸に対し
   て４５゜傾斜していることを特徴とする請求項１記載の
   吸口直角エルボ。
3. 【請求項３】両エルボの曲筒部端間にフッ素樹脂リング
   を介在せしめたことを特徴とする請求項１記載の吸口直
   角エルボ。
4. 【請求項４】基端接続口が、ボールコックであり、自由
   端接続口が、吸管であることを特徴とする請求項１記載
   の吸口直角エルボ。