JP2002173770A - 誘電体薄膜の製造方法及び製造装置、インクジェットヘッド並びにインクジェット式記録装置 - Google Patents

誘電体薄膜の製造方法及び製造装置、インクジェットヘッド並びにインクジェット式記録装置

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JP2002173770A
JP2002173770A JP2000369470A JP2000369470A JP2002173770A JP 2002173770 A JP2002173770 A JP 2002173770A JP 2000369470 A JP2000369470 A JP 2000369470A JP 2000369470 A JP2000369470 A JP 2000369470A JP 2002173770 A JP2002173770 A JP 2002173770A
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plasma
thin film
emission intensity
substrate
dielectric material
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JP2000369470A
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English (en)
Inventor
Takanori Nakano
貴徳 中野
Takeshi Kamata
健 鎌田
Hiroyuki Matsuo
浩之 松尾
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマを用いて基板41上に誘電体材料を
成膜することにより誘電体薄膜(圧電体薄膜23)を製
造する場合に、より高い特性を有する誘電体薄膜を安定
的に製造できるようにする。 【解決手段】 誘電体材料が、Pb(ZruTi1-u)O
3(0<u<1)で表されるペロブスカイト型構造を有
するものである場合、プラズマが発するプラズマ発光ス
ペクトル中において、405〜410nmの発光波長帯
域で最も高い発光強度をPbの発光強度Ipとし、45
0〜456nmの発光波長帯域で最も高い発光強度をT
iの発光強度Itとしたとき、誘電体材料の成膜時にお
いて、基板41にプラズマが照射される全ての時間で、
Ip/Itを1.5〜2.0の範囲内になるように制御
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘電体薄膜の製造
方法及び製造装置、インクジェットヘッド並びにインク
ジェット式記録装置に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、基板上に薄膜を形成する方法
として、プラズマを用いたCVD法やスパッタ法等がよ
く知られている。これらの手法を用いて、誘電体薄膜を
製造する際には、誘電体としての特性(比誘電率、誘電
損失、リーク特性等)の向上が要求されており、特に圧
電体の場合には、上記誘電体としての特性に加えて圧電
定数等の圧電特性の向上が要求されている。
【0003】そこで、従来、例えば特開平6−1770
42号公報に示されているように、プラズマが発するプ
ラズマ発光スペクトル中における少なくとも2つの元素
のプラズマ発光強度比を略一定に制御して、基板上に誘
電体材料を成膜する方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の方
法では、ある程度高い特性を有する誘電体薄膜を製造す
ることは可能であるものの、特定の元素のプラズマ発光
強度を、所定の波長帯域で発光強度の最大値を示すと考
えられる1つの波長に対応する発光強度に設定している
(例えばPbの発光強度を波長406nmに対応する発
光強度に設定している)ため、その特定の元素のプラズ
マ発光強度が正確には得られなくなる可能性がある。す
なわち、特定の元素が最大の発光強度を示す波長は変動
する場合があり、この変動が生じると、その特定の元素
のプラズマ発光強度は、1つの波長に対応する発光強度
に設定していると、本来の値からずれてしまい、誘電体
薄膜を安定的に製造しかつその誘電体薄膜の特性をより
向上させるには改良の余地がある。
【0005】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、プラズマを用いて基板
上に誘電体材料を成膜することにより誘電体薄膜を製造
する場合に、より高い特性を有する誘電体薄膜を安定的
に製造できるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、プラズマを用いて基板上
に、A(Bw1-w)O3(0<w<1)で表されるペロ
ブスカイト型構造を有しかつ該A元素がPb、Sr、B
a及びCaのうちいずれか1つであってB元素及びC元
素がLi、Cu、Mg、Ni、Zn、Mn、Co、S
n、Fe、Cd、Cr、Sb、Al、Yb、In、S
c、Y、Zr、Ti、Nb、Ta、Bi、W、Te及び
Reのうちそれぞれ互いに異なるいずれか1つである誘
電体材料を成膜することにより誘電体薄膜を製造する方
法を対象として、上記プラズマが発するプラズマ発光ス
ペクトル中における上記A元素、B元素及びC元素の最
大発光強度を、それぞれIa、Ib及びIcとしたと
き、上記誘電体材料の成膜時において、上記基板にプラ
ズマが照射される全ての時間で、Ia/Ib、Ib/I
c及びIa/Icのうち少なくとも2つを、略一定にな
るように制御するものとする。
【0007】このことにより、各元素のプラズマ発光強
度を、特定の1つの波長に対応する発光強度に設定しな
いで、最大値に設定するので、最大の発光強度を示す波
長が変動したとしてもその最大値は殆ど変化せず、正確
なプラズマ発光強度が安定的に得られる。この結果、I
a/Ib、Ib/Ic及びIa/Icの各値が正確に得
られ、これらのうちの少なくとも2つを略一定になるよ
うに制御すれば、より高い特性を有する誘電体薄膜を安
定的に製造することができる。
【0008】請求項2の発明では、プラズマを用いて基
板上に、Pb(ZruTi1-u)O3(0<u<1)で表
されるペロブスカイト型構造を有する誘電体材料を成膜
することにより誘電体薄膜を製造する方法を対象とし
て、上記プラズマが発するプラズマ発光スペクトル中に
おいて、405〜410nmの発光波長帯域で最も高い
発光強度をPbの発光強度Ipとし、450〜456n
mの発光波長帯域で最も高い発光強度をTiの発光強度
Itとしたとき、上記誘電体材料の成膜時において、上
記基板にプラズマが照射される全ての時間で、Ip/I
tを1.5〜2.0の範囲内になるように制御するもの
とする。
【0009】こうすることで、405〜410nmの発
光波長帯域でPbの発光強度の最大値を示す波長が変動
したとしても、その発光波長帯域で最も高い発光強度
(この値は殆ど変動しない)をPbの発光強度とし、4
50〜456nmの発光波長帯域でTiの発光強度の最
大値を示す波長が変動したとしても、その発光波長帯域
で最も高い発光強度(この値は殆ど変動しない)をTi
の発光強度とするので、Ip/Itの値が正確に得ら
れ、このIp/Itの値を1.5〜2.0の範囲内にな
るように制御すれば、誘電体薄膜を安定的に製造するこ
とができると共に、その誘電体薄膜の特性をより向上さ
せることができる。
【0010】請求項3の発明では、プラズマを用いて基
板上に、Pb(ZruTi1-u)O3(0<u<1)で表
されるペロブスカイト型構造を有する誘電体材料を成膜
することにより誘電体薄膜を製造する方法を対象とし
て、上記プラズマが発するプラズマ発光スペクトル中に
おいて、363〜372nmの発光波長帯域で最も高い
発光強度及び2番目に高い発光強度のうち波長が高い方
をPbの発光強度Ipとし、波長が低い方をTiの発光
強度Itとしたとき、上記誘電体材料の成膜時におい
て、上記基板にプラズマが照射される全ての時間で、I
p/Itを0.8〜1.2の範囲内になるように制御す
るものとする。このことで、請求項2の発明と同様の作
用効果が得られる。
【0011】請求項4の発明では、請求項2又は3の発
明において、誘電体材料の成膜は、スパッタ法により行
い、Ip/Itの制御は、基板とターゲットとの間の距
離、基板とターゲットとのなす角度、及びプラズマ近傍
又は内部の磁場のうち少なくとも1つを変化させること
により行うものとする。
【0012】すなわち、Ip/Itの制御は、ガス圧及
び高周波電力を変えることにより行うことは可能である
が、異常放電等により突発的に印加電圧が変化して制御
不能になる場合がある。しかし、この発明では、そのよ
うな異常放電等の影響を受け難く、Ip/Itの制御を
正確に行うことができる。
【0013】請求項5の発明は、プラズマを用いて基板
上に、A(Bw1-w)O3(0<w<1)で表されるペ
ロブスカイト型構造を有しかつ該A元素がPb、Sr、
Ba及びCaのうちいずれか1つであってB元素及びC
元素がLi、Cu、Mg、Ni、Zn、Mn、Co、S
n、Fe、Cd、Cr、Sb、Al、Yb、In、S
c、Y、Zr、Ti、Nb、Ta、Bi、W、Te及び
Reのうちそれぞれ互いに異なるいずれか1つである誘
電体材料を成膜することにより誘電体薄膜を製造する装
置の発明であり、この発明では、上記プラズマが発する
プラズマ発光スペクトル中における上記A元素、B元素
及びC元素の最大発光強度を、それぞれIa、Ib及び
Icとしたとき、上記誘電体材料の成膜時において、上
記基板にプラズマが照射される全ての時間で、Ia/I
b、Ib/Ic及びIa/Icのうち少なくとも2つ
を、略一定になるように自動制御する制御手段を備えて
いるものとする。この発明により、請求項1の発明と同
様の作用効果が得られると共に、突発的に異常が生じて
も、Ia/Ib、Ib/Ic及びIa/Icのうち少な
くとも2つを略一定になるように制御することができ
る。
【0014】請求項6の発明では、プラズマを用いて基
板上に、Pb(ZruTi1-u)O3(0<u<1)で表
されるペロブスカイト型構造を有する誘電体材料を成膜
することにより誘電体薄膜を製造する装置を対象とし
て、上記プラズマが発するプラズマ発光スペクトル中に
おいて、405〜410nmの発光波長帯域で最も高い
発光強度をPbの発光強度Ipとし、450〜456n
mの発光波長帯域で最も高い発光強度をTiの発光強度
Itとしたとき、上記誘電体材料の成膜時において、上
記基板にプラズマが照射される全ての時間で、Ip/I
tを1.5〜2.0の範囲内になるように自動制御する
制御手段を備えているものとする。こうすることで、請
求項2の発明と同様の作用効果が得られると共に、突発
的に異常が生じても、Ip/Itを1.5〜2.0の範
囲内になるように制御することができる。
【0015】請求項7の発明では、プラズマを用いて基
板上に、Pb(ZruTi1-u)O3(0<u<1)で表
されるペロブスカイト型構造を有する誘電体材料を成膜
することにより誘電体薄膜を製造する装置を対象とし
て、上記プラズマが発するプラズマ発光スペクトル中に
おいて、363〜372nmの発光波長帯域で最も高い
発光強度及び2番目に高い発光強度のうち波長が高い方
をPbの発光強度Ipとし、波長が低い方をTiの発光
強度Itとしたとき、上記誘電体材料の成膜時におい
て、上記基板にプラズマが照射される全ての時間で、I
p/Itを0.8〜1.2の範囲内になるように自動制
御する制御手段を備えているものとする。このことで、
請求項3の発明と同様の作用効果が得られると共に、突
発的に異常が生じても、Ip/Itを0.8〜1.2の
範囲内になるように制御することができる。
【0016】請求項8の発明は、インクが充填される圧
力室と、該圧力室に連通するノズルと、上記圧力室の容
積が減少するように変形して、該圧力室内のインクを上
記ノズルから吐出させる圧電アクチュエータとを備えた
インクジェットヘッドの発明であり、この発明では、上
記圧電アクチュエータは、請求項1〜4のいずれかに記
載の誘電体薄膜の製造方法により製造した誘電体薄膜と
しての圧電体薄膜を有しているものとする。
【0017】この発明により、圧電定数が高くて圧電特
性が優れた圧電体薄膜が安定して得られる。この結果、
多数の圧力室を設けかつ該各圧力室にそれぞれ対応して
圧電アクチュエータを設ける場合に、各圧電アクチュエ
ータの特性が均一となり、各圧力室にそれぞれ対応する
ノズルからのインク吐出量やインク吐出速度が均一化す
る。よって、このインクジェットヘッドを備えた記録装
置により記録媒体に記録する場合に、画質を向上させる
ことができる。
【0018】請求項9の発明は、インクジェット式記録
装置の発明であり、この発明では、請求項8記載のイン
クジェットヘッドを備え、該インクジェットヘッドのノ
ズルからインクを記録媒体に吐出させて記録を行うよう
に構成されているものとする。このことにより、請求項
8の発明と同様の作用効果が得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係るイ
ンクジェット式記録装置を概略的に示し、このインクジ
ェット式記録装置は、後述の如くインクを記録媒体とし
ての記録紙51に吐出するインクジェットヘッド18を
備えている。このインクジェットヘッド18はキャリッ
ジ16に支持固定され、このキャリッジ16には、図示
を省略するキャリッジモータが設けられ、このキャリッ
ジモータにより上記インクジェットヘッド18及びキャ
リッジ16が主走査方向(図1及び図2に示すX方向)
に延びるキャリッジ軸17にガイドされてその方向に往
復動するようになっている。このキャリッジ16、キャ
リッジ軸17及びキャリッジモータにより、インクジェ
ットヘッド18と記録紙51とを主走査方向に相対移動
させる相対移動手段が構成されている。
【0020】上記記録紙51は、図示を省略する搬送モ
ータによって回転駆動される2つの搬送ローラ52に挟
まれていて、この搬送モータ及び各搬送ローラ52によ
り上記主走査方向と垂直な副走査方向(図1及び図2に
示すY方向)に搬送されるようになっている。この搬送
モータ及び各搬送ローラ52により、インクジェットヘ
ッド18と記録紙51とを副走査方向に相対移動させる
相対移動手段が構成されている。
【0021】上記インクジェットヘッド18は、図2〜
図4に示すように、インクを供給するための供給口2a
とインクを吐出するための吐出口2bとを有する複数の
圧力室用凹部2が形成されたヘッド本体1を備えてい
る。このヘッド本体1の各凹部2は、該ヘッド本体1の
上面に略矩形状に開口されていて、上記副走査方向に所
定間隔をあけて列状に並んで配設されている。
【0022】上記ヘッド本体1の各凹部2の側壁部は、
約200μm厚の感光性ガラス製の圧力室部品5で構成
され、各凹部2の底壁部は、この圧力室部品5に固着さ
れかつ複数のステンレス鋼薄板を貼り合せてなるインク
流路部品6で構成されている。このインク流路部品6内
には、上記各凹部2の供給口2aにそれぞれ接続された
供給用インク流路7と、上記吐出口2bにそれぞれ接続
された吐出用インク流路8とが形成されている。上記各
供給用インク流路7は、副走査方向に延びるインク供給
室10に接続され、このインク供給室10は、上記圧力
室部品5及びインク流路部品6に形成されかつ図外のイ
ンクタンクと接続されるインク供給孔11に接続されて
いる。上記インク流路部品6の圧力室部品5と反対側面
(下面)には、ステンレス鋼若しくはNiの電鋳板又は
ポリイミド等の高分子樹脂からなる約20μm厚のノズ
ル板13が設けられ、このノズル板13には、上記各吐
出用インク流路8とそれぞれ接続された直径約20μm
のノズル14が形成されている。
【0023】上記ヘッド本体1の圧力室部品5における
インク流路部品6と反対側面(上面)の凹部2に対応す
る部分(凹部2開口に対向する部分)には、圧電アクチ
ュエータ21がそれぞれ設けられている。この各圧電ア
クチュエータ21は、誘電体薄膜としての圧電体薄膜2
3を有し、この圧電体薄膜23の厚み方向両面には、電
極がそれぞれ配設(下面にCr製共通電極22が、上面
にPt製個別電極24がそれぞれ配設)されている。
【0024】上記共通電極22は、全ての圧電アクチュ
エータ21に共通の1つのものからなっていて、振動板
としての役割をも果たしている。そして、共通電極22
は、上記ヘッド本体1の全ての凹部2を塞いで該凹部2
と共に圧力室3を構成しており、その厚みは1〜8μm
に設定されている。
【0025】上記各圧電体薄膜23は、Pb(Zru
1-u)O3(0<u<1)で表されるペロブスカイト型
構造を有する圧電体材料(チタン酸ジルコン酸鉛(PZ
T))からなり、その厚みは1〜5μmに設定されてい
る。
【0026】上記各個別電極24は、厚さが約0.1μ
mであって、上記各圧電体薄膜23の圧力室3と反対側
面(上面)にそれぞれ設けられており、この各個別電極
24により上記共通電極22と共に各圧電体薄膜23に
駆動電圧がそれぞれ印加されるようになっている。
【0027】上記各圧電アクチュエータ21は、その共
通電極22と個別電極24とを介して圧電体薄膜23に
駆動電圧を印加することにより該共通電極22の圧力室
3に対応する部分を変形させることで、該圧力室3内の
インクを吐出口2bから吐出させるようになっている。
すなわち、共通電極22と個別電極24との間にパルス
状の電圧を印加すると、そのパルス電圧の立ち上がりに
より圧電体薄膜23がその厚み方向と垂直な幅方向に収
縮するのに対し、共通電極22及び個別電極24は収縮
しないので、いわゆるバイメタル効果により共通電極2
2の圧力室3に対応する部分が圧力室3側へ凸状に撓ん
で変形する。この撓み変形により圧力室3の容積が減少
して圧力室3内に圧力が生じ、この圧力で圧力室3内の
インクが吐出口2b及び吐出用インク流路8を経由して
ノズル14より外部へ吐出されて、記録紙51上にドッ
ト状に付着することとなる。そして、上記パルス電圧の
立ち下がりにより圧電素子23が伸長して共通電極22
の圧力室3に対応する部分が元の状態に復帰し、このと
き、圧力室3内には上記インク供給室10より供給用イ
ンク流路7及び供給口2aを介してインクが充填され
る。
【0028】上記圧電体薄膜23への駆動電圧の印加
は、インクジェットヘッド18及びキャリッジ31を主
走査方向において記録紙51の一端から他端まで略一定
速度で移動させているときに所定の周期で繰り返し行わ
れ(但し、インクジェットヘッド18が記録紙51にお
いてインクを着弾させない箇所に達したときには、駆動
電圧は印加されない)、このことで、記録紙51の所定
位置にインクを着弾させる。そして、1走査分の記録が
終了すると、搬送モータ及び各搬送ローラ52により記
録紙51を副走査方向に所定量搬送し、再度、インクジ
ェットヘッド18及びキャリッジ31を主走査方向に移
動させながらインクを吐出させて、新たな1走査分の記
録を行う。この動作を繰り返すことによって、記録紙5
1全体に所望の画像が形成される。
【0029】次に、上記インクジェットヘッド18の製
造方法の概略手順について、図5を参照しつつ説明す
る。尚、図5においては、図3及び図4とインクジェッ
トヘッド18の上下関係が逆になっている。
【0030】先ず、MgOの基板41上全体に、Ptを
スパッタ法により成膜することで個別電極24を形成し
(図5(a)参照)、その後、この個別電極24上全体
に、圧電体材料をスパッタ法により成膜することで圧電
体薄膜23を形成する(図5(b)参照)。そして、こ
の圧電体薄膜23上全体に、Crをスパッタ法により成
膜することで共通電極22を形成する(図5(c)参
照)。
【0031】次いで、上記共通電極22の上面に、ヘッ
ド本体1の圧力室部品5を固着する(図5(d)参
照)。その後、上記基板41を熱燐酸やKOH等で溶融
・除去すると共に、上記圧力室部品5上に、予め一体化
したインク流路部品6及びノズル板13を固着する(図
5(e)参照)。
【0032】続いて、上記個別電極24及び圧電体薄膜
23をイオンミリング法や反応性イオンエッチング法等
のドライエッチング法にて1つの圧力室3毎に分割する
ことで、それぞれ所定形状に形成すると共に、共通電極
22を、その不要部分をドライエッチング法にて除去す
ることで、所定形状に形成する(図5(f)参照)。
【0033】次いで、図示は省略するが、各個別電極2
4への配線や他の必要な処理を行うことで、インクジェ
ットヘッド18が完成する。
【0034】上記のようにスパッタ法により個別電極2
4、圧電体薄膜23及び共通電極22をそれぞれ形成す
る際には、図6に示すように、誘電体薄膜の製造装置と
してのスパッタ装置61を用いて行う。このスパッタ装
置61はチャンバ62を備えており、このチャンバ62
には、該チャンバ62内にアルゴン等のガスを導入する
ガス導入装置63が導入管64を介して接続されてい
る。また、チャンバ62には、該チャンバ62内のガス
を外部に流出させて減圧する排気装置67が排気管68
を介して接続されている。
【0035】上記チャンバ62内には、スパッタ材料
(圧電体材料又は電極材料)からなるターゲット71
と、上面に基板41を支持する基板ホルダー72とが互
いに平行になるように対向配置されている。この基板ホ
ルダー72は接地されている一方、上記ターゲット71
には、ターゲット71及び基板ホルダー72間にプラズ
マを生成するための高周波電力を供給する高周波電源7
5が整合器76を介して接続されている。
【0036】上記基板ホルダー72の下方には、基板4
1の温度を調整するための温度調整器78が配置され、
ターゲット71の上方には、環状の第1磁石コイル81
とこの第1磁石コイル81よりも径が小さい環状の第2
磁石コイル82とが互いに同心状に配置されている。こ
の第1及び第2磁石コイル81,82は、チャンバ62
内にプラズマを捕捉する磁場を形成して、高密度のプラ
ズマを生成しかつ維持するものである。
【0037】上記基板ホルダー72は、駆動装置85に
より上下方向に移動可能に構成されており、これによ
り、該基板ホルダー72上の基板41とターゲット71
との間の距離が変化するようになっている。尚、基板ホ
ルダー72を上下移動させる代わりに、ターゲット71
を上下方向に移動可能に構成してもよい。
【0038】上記チャンバ62の側壁には、上記プラズ
マ光が透過可能な監視窓62aが設けられている。この
監視窓62aは、波長が少なくとも363〜456nm
の範囲内にある光を透過させる材料(通常、波長が25
0〜900nm程度の光を透過させる材料を用いる)か
らなっている。
【0039】上記監視窓62aに対して、プラズマ発光
測定装置87の受光部87aが対向配置されており、こ
の受光部87aにより上記監視窓62aを透過したプラ
ズマ光が受光されるようになっている。上記プラズマ発
光測定装置87は、上記受光部87aにより受光したプ
ラズマ光を分光する分光器87bと、この分光器87b
により分光されたプラズマ光をそれぞれ検出する複数の
フォトダイオードアレイ87cと、この各フォトダイオ
ードアレイ87cの出力(アナログ信号)をデジタル信
号に変換して制御装置90に出力するA/D変換器87
dとを有している。すなわち、上記プラズマ光は、分光
器87bの入射スリットに入射されて、回折格子に照射
されることによってスペクトルに分解され、このプラズ
マ光の分光方向(スペクトルの分解方向)に配列された
上記フォトダイオードアレイ87cが、上記分光された
プラズマ光の各波長成分を受光すると共に該プラズマ光
を光電変換してプラズマ光の各波長における発光強度に
応じたアナログ信号を出力し、このアナログ信号が上記
A/D変換器87dによりデジタル信号に変換されて、
後述の制御装置90に入力されるようになっている。
【0040】上記プラズマ発光スペクトルの一例(圧電
体材料の成膜時)を図7に示す。この場合、405〜4
10nmの発光波長帯域において最も高い発光強度を示
す元素はPbであり、450〜456nmの発光波長帯
域において最も高い発光強度を示す元素はTiであり、
363〜372nmの発光波長帯域において最も高い発
光強度及び2番目に高い発光強度を示す2つの元素のう
ち、波長が高い方がPbであり、波長が低い方がTiで
ある。
【0041】上記制御装置90は、上記プラズマ発光測
定装置87からの各波長に対応する発光強度に基づい
て、上記ガス導入装置63、排気装置67、高周波電源
75、温度調整器78並びに第1及び第2磁石コイル8
1,82を周知の如く制御するものであって、チャンバ
62内に導入するガス流量、高周波電力、基板41の温
度等を適切な値に制御するようになっている。
【0042】また、上記制御装置90は、圧電体材料の
成膜時において、上記プラズマ発光測定装置87からの
各波長に対応する発光強度に基づいて、上記駆動装置8
5を自動制御するように構成されている。具体的には、
上記プラズマが発するプラズマ発光スペクトル中におい
て、405〜410nmの発光波長帯域で最も高い発光
強度をPbの発光強度Ipとし、450〜456nmの
発光波長帯域で最も高い発光強度をTiの発光強度It
としたとき、上記基板41にプラズマが照射される全て
の時間(プラズマが生じても、そのプラズマが安定する
までシャッタ等により基板41に照射されない場合に
は、その照射されない時間は除かれる)で、上記基板ホ
ルダー72を上下移動させて基板41とターゲット71
との間の距離を変化させることにより、Ip/It(P
bのTiに対するプラズマ発光強度比)を1.5〜2.
0の範囲内になるように自動制御して、圧電体薄膜23
を形成する。このことにより、上記制御装置90は、I
p/Itを1.5〜2.0の範囲内になるように自動制
御する制御手段を構成していることになる。
【0043】したがって、上記実施形態では、Pbが4
05〜410nmの発光波長帯域で発光強度の最大値を
示す波長が変動したとしても、その発光波長帯域で最も
高い発光強度(この値は殆ど変動しない)をPbの発光
強度とし、Tiが450〜456nmの発光波長帯域で
発光強度の最大値を示す波長が変動したとしても、その
発光波長帯域で最も高い発光強度(この値は殆ど変動し
ない)をTiの発光強度とするので、Pb及びTiのプ
ラズマ発光強度を、所定の波長帯域で発光強度の最大値
を示すと考えられる1つの波長に対応する発光強度に設
定する従来の方法とは異なり、Ip/Itの値が正確に
得られ、このIp/Itの値を1.5〜2.0の範囲内
になるように制御すれば、圧電体薄膜23を安定的に製
造することができると共に、その圧電体薄膜23の特性
(特に圧電定数)をより向上させることができる。この
結果、各圧電アクチュエータ21の特性が均一となり、
各圧力室3にそれぞれ対応するノズル14からのインク
吐出量やインク吐出速度が均一化する。よって、記録紙
51の画質を向上させることができる。
【0044】尚、上記実施形態では、Ip/Itの値
を、1.5〜2.0の範囲内になるように制御したが、
以下のようにしてもよい。すなわち、プラズマが発する
プラズマ発光スペクトル中において、363〜372n
mの発光波長帯域で最も高い発光強度及び2番目に高い
発光強度のうち波長が高い方をPbの発光強度Ipと
し、波長が低い方をTiの発光強度Itとしたとき、圧
電体材料の成膜時において、基板41にプラズマが照射
される全ての時間で、Ip/Itを0.8〜1.2の範
囲内になるように制御する。このようにしても、上記実
施形態と同様に、Ip/Itの値が正確に得られ、圧電
定数が高くて圧電特性が優れた圧電体薄膜23を安定的
に製造することができる。
【0045】また、上記実施形態では、Ip/Itの制
御を、基板41とターゲット71との間の距離を変化さ
せることにより行ったが、図8に示すように、基板ホル
ダー72をターゲット71に対して傾斜させて基板41
とターゲット71とのなす角度を変化させることにより
行ってもよく、第1及び第2磁石コイル81,82を、
上下移動させたりターゲット71の上下方向に延びる中
心軸に対して偏心して回転させたりしてプラズマ近傍又
は内部の磁場(方向、強さ、分布等)を変化させること
により行ってもよい。また、Ip/Itの値は、例えば
チャンバ62内のガス圧と高周波電力とが決まれば一義
的に決まるので、ガス圧及び高周波電力により制御する
ことも可能であるため、高周波電力、チャンバ62内に
導入するガス流量等を変化させることにより行ってもよ
いが、上記のように基板41とターゲット72との間の
距離、基板41とターゲット71とのなす角度、及びプ
ラズマ近傍又は内部の磁場のうち少なくとも1つを変化
させる方が、異常放電等の影響を受け難く、Ip/It
の制御を正確に行うことができる。
【0046】さらに、上記実施形態の圧電体薄膜23の
製造方法は、スパッタ法以外にもプラズマを用いたCV
D法等にも適用することができる。
【0047】また、誘電体材料は、Pb(Zru
1-u)O3(0<u<1)で表されるペロブスカイト型
構造を有するものには限らない。すなわち、プラズマを
用いて基板41上に、A(Bw1-w)O3(0<w<
1)で表されるペロブスカイト型構造を有しかつ該A元
素がPb、Sr、Ba及びCaのうちいずれか1つであ
ってB元素及びC元素がLi、Cu、Mg、Ni、Z
n、Mn、Co、Sn、Fe、Cd、Cr、Sb、A
l、Yb、In、Sc、Y、Zr、Ti、Nb、Ta、
Bi、W、Te及びReのうちそれぞれ互いに異なるい
ずれか1つである誘電体材料を成膜することにより誘電
体薄膜を製造する場合には、プラズマが発するプラズマ
発光スペクトル中における上記A元素、B元素及びC元
素の最大発光強度を、それぞれIa、Ib及びIcとし
たとき、上記誘電体材料の成膜時において、基板41に
プラズマが照射される全ての時間で、Ia/Ib、Ib
/Ic及びIa/Icのうち少なくとも2つを、略一定
になるように制御すれば、最大の発光強度を示す波長が
変動したとしてもその最大値は殆ど変化せず、正確なプ
ラズマ発光強度が安定的に得られ、より高い特性を有す
る誘電体薄膜を安定的に製造することができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の誘電体薄
膜の製造方法及び製造装置によると、特定の元素のプラ
ズマ発光強度を、1つの波長に対応する発光強度に固定
しないで、所定の発光波長帯域で最も高い発光強度等に
設定したので、より高い特性を有する誘電体薄膜を安定
的に製造することができる。
【0049】また、本発明のインクジェットヘッド及び
インクジェット式記録装置によると、インクを吐出させ
る圧電アクチュエータが、上記誘電体薄膜の製造方法に
より製造した誘電体薄膜としての圧電体薄膜を有するも
のとしたことにより、圧電定数が高くて圧電特性が優れ
た圧電体薄膜が安定して得られ、記録媒体の画質を向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るインクジェット式記録
装置を示す概略斜視図である。
【図2】インクジェットヘッドの部分底面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】図2のIV−IV線断面図である。
【図5】インクジェットヘッドの製造方法を示す概略説
明図である。
【図6】スパッタ装置を示す概略断面図である。
【図7】プラズマ発光スペクトルの一例を示す図であ
る。
【図8】基板とターゲットとのなす角度を変化させる場
合の説明図である。
【符号の説明】
3 圧力室 14 ノズル 18 インクジェットヘッド 21 圧電アクチュエータ 23 圧電体薄膜(誘電体薄膜) 61 スパッタ装置(誘電体薄膜の製造装置) 90 制御装置(制御手段)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23C 16/52 H01L 41/08 U H01L 41/09 41/18 101Z 41/18 41/22 A 41/24 (72)発明者 松尾 浩之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2C057 AF23 AG44 AP14 AP52 AP53 BA03 BA14 4K029 AA04 BA50 BB02 BB07 BC00 BD03 DC41 EA06 GA05 4K030 BA42 FA01 KA30 KA39 LA01 LA11

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマを用いて基板上に、A(Bw
    1-w)O3(0<w<1)で表されるペロブスカイト型構
    造を有しかつ該A元素がPb、Sr、Ba及びCaのう
    ちいずれか1つであってB元素及びC元素がLi、C
    u、Mg、Ni、Zn、Mn、Co、Sn、Fe、C
    d、Cr、Sb、Al、Yb、In、Sc、Y、Zr、
    Ti、Nb、Ta、Bi、W、Te及びReのうちそれ
    ぞれ互いに異なるいずれか1つである誘電体材料を成膜
    することにより誘電体薄膜を製造する方法であって、 上記プラズマが発するプラズマ発光スペクトル中におけ
    る上記A元素、B元素及びC元素の最大発光強度を、そ
    れぞれIa、Ib及びIcとしたとき、上記誘電体材料
    の成膜時において、上記基板にプラズマが照射される全
    ての時間で、Ia/Ib、Ib/Ic及びIa/Icの
    うち少なくとも2つを、略一定になるように制御するこ
    とを特徴とする誘電体薄膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 プラズマを用いて基板上に、Pb(Zr
    uTi1-u)O3(0<u<1)で表されるペロブスカイ
    ト型構造を有する誘電体材料を成膜することにより誘電
    体薄膜を製造する方法であって、 上記プラズマが発するプラズマ発光スペクトル中におい
    て、405〜410nmの発光波長帯域で最も高い発光
    強度をPbの発光強度Ipとし、450〜456nmの
    発光波長帯域で最も高い発光強度をTiの発光強度It
    としたとき、上記誘電体材料の成膜時において、上記基
    板にプラズマが照射される全ての時間で、Ip/Itを
    1.5〜2.0の範囲内になるように制御することを特
    徴とする誘電体薄膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 プラズマを用いて基板上に、Pb(Zr
    uTi1-u)O3(0<u<1)で表されるペロブスカイ
    ト型構造を有する誘電体材料を成膜することにより誘電
    体薄膜を製造する方法であって、 上記プラズマが発するプラズマ発光スペクトル中におい
    て、363〜372nmの発光波長帯域で最も高い発光
    強度及び2番目に高い発光強度のうち波長が高い方をP
    bの発光強度Ipとし、波長が低い方をTiの発光強度
    Itとしたとき、上記誘電体材料の成膜時において、上
    記基板にプラズマが照射される全ての時間で、Ip/I
    tを0.8〜1.2の範囲内になるように制御すること
    を特徴とする誘電体薄膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3記載の誘電体薄膜の製造
    方法において、 誘電体材料の成膜は、スパッタ法により行い、 Ip/Itの制御は、基板とターゲットとの間の距離、
    基板とターゲットとのなす角度、及びプラズマ近傍又は
    内部の磁場のうち少なくとも1つを変化させることによ
    り行うことを特徴とする誘電体薄膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 プラズマを用いて基板上に、A(Bw
    1-w)O3(0<w<1)で表されるペロブスカイト型構
    造を有しかつ該A元素がPb、Sr、Ba及びCaのう
    ちいずれか1つであってB元素及びC元素がLi、C
    u、Mg、Ni、Zn、Mn、Co、Sn、Fe、C
    d、Cr、Sb、Al、Yb、In、Sc、Y、Zr、
    Ti、Nb、Ta、Bi、W、Te及びReのうちそれ
    ぞれ互いに異なるいずれか1つである誘電体材料を成膜
    することにより誘電体薄膜を製造する装置であって、 上記プラズマが発するプラズマ発光スペクトル中におけ
    る上記A元素、B元素及びC元素の最大発光強度を、そ
    れぞれIa、Ib及びIcとしたとき、上記誘電体材料
    の成膜時において、上記基板にプラズマが照射される全
    ての時間で、Ia/Ib、Ib/Ic及びIa/Icの
    うち少なくとも2つを、略一定になるように自動制御す
    る制御手段を備えていることを特徴とする誘電体薄膜の
    製造装置。
  6. 【請求項6】 プラズマを用いて基板上に、Pb(Zr
    uTi1-u)O3(0<u<1)で表されるペロブスカイ
    ト型構造を有する誘電体材料を成膜することにより誘電
    体薄膜を製造する装置であって、 上記プラズマが発するプラズマ発光スペクトル中におい
    て、405〜410nmの発光波長帯域で最も高い発光
    強度をPbの発光強度Ipとし、450〜456nmの
    発光波長帯域で最も高い発光強度をTiの発光強度It
    としたとき、上記誘電体材料の成膜時において、上記基
    板にプラズマが照射される全ての時間で、Ip/Itを
    1.5〜2.0の範囲内になるように自動制御する制御
    手段を備えていることを特徴とする誘電体薄膜の製造装
    置。
  7. 【請求項7】 プラズマを用いて基板上に、Pb(Zr
    uTi1-u)O3(0<u<1)で表されるペロブスカイ
    ト型構造を有する誘電体材料を成膜することにより誘電
    体薄膜を製造する装置であって、 上記プラズマが発するプラズマ発光スペクトル中におい
    て、363〜372nmの発光波長帯域で最も高い発光
    強度及び2番目に高い発光強度のうち波長が高い方をP
    bの発光強度Ipとし、波長が低い方をTiの発光強度
    Itとしたとき、上記誘電体材料の成膜時において、上
    記基板にプラズマが照射される全ての時間で、Ip/I
    tを0.8〜1.2の範囲内になるように自動制御する
    制御手段を備えていることを特徴とする誘電体薄膜の製
    造装置。
  8. 【請求項8】 インクが充填される圧力室と、該圧力室
    に連通するノズルと、上記圧力室の容積が減少するよう
    に変形して、該圧力室内のインクを上記ノズルから吐出
    させる圧電アクチュエータとを備えたインクジェットヘ
    ッドであって、 上記圧電アクチュエータは、請求項1〜4のいずれかに
    記載の誘電体薄膜の製造方法により製造した誘電体薄膜
    としての圧電体薄膜を有していることを特徴とするイン
    クジェットヘッド。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のインクジェットヘッドを
    備え、該インクジェットヘッドのノズルからインクを記
    録媒体に吐出させて記録を行うように構成されているこ
    とを特徴とするインクジェット式記録装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012153976A (ja) * 2011-01-27 2012-08-16 Von Ardenne Anlagentechnik Gmbh 真空析出プロセスのプロセス的に重要なデータを求めるための方法
US11818954B2 (en) 2020-09-23 2023-11-14 Seiko Epson Corporation Method of manufacturing piezoelectric actuator, piezoelectric actuator, and robot

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