JP2002171982A - 新規なk+チャネル蛋白質 - Google Patents

新規なk+チャネル蛋白質

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JP2002171982A
JP2002171982A JP2000369132A JP2000369132A JP2002171982A JP 2002171982 A JP2002171982 A JP 2002171982A JP 2000369132 A JP2000369132 A JP 2000369132A JP 2000369132 A JP2000369132 A JP 2000369132A JP 2002171982 A JP2002171982 A JP 2002171982A
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leu
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JP2000369132A
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Yorimasa Sano
頼方 佐野
Kohei Inamura
耕平 稲村
Hiromichi Yokoi
宏理 横井
Satoru Miyake
哲 三宅
Shinobu Mochizuki
忍 望月
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Yamanouchi Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Yamanouchi Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規ポリペプチド、前記ポリペプチドをコー
ドするポリヌクレオチド、前記ポリヌクレオチドを含む
発現ベクター、前記発現ベクターでトランスフェクショ
ンされた細胞、前記ポリペプチドに結合する抗体、及び
疼痛治療剤を得るための簡便なスクリーニングツールを
提供する。 【解決手段】 前記ポリペプチドは、脊髄に発現してい
る新規のバックグラウンドK+チャネルである。前記ス
クリーニングツールは、前記細胞である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なカリウムイ
オン(K+)チャネルタンパク質に関する。
【0002】
【従来の技術】脊髄は、一次知覚神経の投射を受けてお
り、侵害受容器により感受された痛みの刺激を脳に伝達
する役割を担っている神経組織である。侵害刺激は、一
次知覚神経を介して脊髄の神経細胞を興奮させ、脊髄神
経細胞はその刺激を視床へと伝達する。更に、その刺激
は大脳知覚領へと伝達され、痛みの認識及び識別という
過程をたどる。そのため、脊髄神経細胞の興奮性を低下
させる薬剤は、侵害刺激の伝達を抑制することができ
る。このような薬剤は、慢性関節リウマチや変形性関節
炎における痛みのような病的な痛みを抑える疼痛治療薬
として有用である。疼痛には、神経因性疼痛のように侵
害刺激を伴わないものも存在するが、神経因性疼痛は、
痛みの伝達に関わる神経細胞自体の興奮性が高まってい
るために誘発される疼痛と考えられているため、神経因
性疼痛に対しても脊髄神経細胞の興奮性を低下させる薬
剤は有効である(Sotgiuら,Somatosen
s.Mot.Res.,9,227,1992;Zha
ngら,J.Physiol.,84,798,200
0;Ma及びWoolf,Pain,61,383,1
995;並びにSotgiu及びBiella,Neu
rosci.Let.,283,153,2000)。
【0003】神経細胞の興奮性は、膜電位によって変化
する。膜電位が脱分極することによって神経細胞は興奮
し、逆に、膜電位が過分極すると興奮性は低下する。す
なわち、神経細胞の膜電位を制御することにより、その
興奮性をコントロールすることが可能である。膜電位
は、細胞の内外のNa+、K+、Cl-、又はCa2+など
の無機イオンが担う電荷の分布によって決定されてお
り、この電荷分布は、膜タンパク質によって構成される
種々のイオンチャネルの開閉によって変化する。そのた
め、イオンチャネルの開閉は膜電位の変化において重要
な役割を担っている。特に、K+イオンを選択的に透過
する膜タンパク質であるK+チャネルは、静止膜電位の
維持や脱分極後の膜電位の再分極などに関与していると
考えられており、神経細胞の興奮性を制御するための良
いターゲットの1つである。
【0004】K+チャネルは、機能的に、膜電位依存性
(voltage−gated)K+チャネル、Ca2+
依存性(Ca2+−activated)K+チャネル、
ATP依存性(ATP−sensitive)K+チャ
ネル、内向き整流性(inward rectifie
r)K+チャネル、及びバックグラウンド(backg
round)K+チャネル等に分類される。中でも、バ
ックグラウンドK+チャネルは、静止膜電位下で開口し
ている性質を持っているため、静止膜電位のコントロー
ルに大きく寄与していると考えられている(Lesag
eら,EMBO J.,15,1004,1996;及
びDupratら,EMBO J.,16,5464,
1997)。
【0005】バックグラウンドK+チャネルの活性化
は、過分極側への膜電位のシフトを引き起こす。例え
ば、ハロタンなどの吸入麻酔薬は、舌下神経又は頸動脈
小体知覚神経などのバックグラウンドK+チャネルを活
性化し、前記神経細胞の膜電位を過分極側にシフトさ
せ、その興奮性を低下させることが報告されている(S
iroisら,J.Neurosci.,20,634
7,2000;及びBucklerら,J.Physi
ol.,525,135,2000)。すなわち、これ
らの事実は、神経細胞のバックグラウンドK+チャネル
に対する活性化剤が、膜電位の過分極側へのシフトを引
き起こし、神経細胞の興奮性を低下させる作用を有する
ことを示している。更に、最初に述べたように、脊髄神
経細胞の興奮性を低下させる薬剤は、神経伝達を抑制
し、痛みを緩和する作用を有すると考えられるため、脊
髄神経細胞のバックグラウンドK+チャネルに対する活
性化剤は、脊髄神経細胞の興奮性を低下させることを作
用機序とする疼痛の治療剤として有用であると考えられ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、新規
のバックグラウンドK+チャネルタンパク質、及びそれ
をコードする新規のポリヌクレオチドを提供し、脊髄神
経細胞の興奮性を低下させることを作用機序とする疼痛
治療剤として有用な物質を得るための簡便なスクリーニ
ング系を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)配列番
号2で表されるアミノ酸配列を有するポリペプチド、あ
るいは、(2)配列番号2で表されるアミノ酸配列の1
又は複数の箇所において、1又は複数個のアミノ酸が欠
失、置換、及び/又は付加されたアミノ酸配列を有し、
しかも、バックグラウンドカリウムイオンチャネル活性
を示すポリペプチドに関する。また、本発明は、前記ポ
リペプチドをコードするポリヌクレオチドに関する。ま
た、本発明は、前記ポリヌクレオチドを含む発現ベクタ
ーに関する。また、本発明は、前記発現ベクターでトラ
ンスフェクションされた細胞に関する。また、本発明
は、前記ポリペプチドに結合する抗体に関する。また、
本発明は、前記細胞である、疼痛治療剤スクリーニング
ツールに関する。更に、本発明は、前記細胞(すなわ
ち、前記ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを
含む発現ベクターでトランスフェクションされた細胞)
と、試験化合物とを接触させる工程、及び前記ポリペプ
チドが活性化されるか否かを分析する工程を含むことを
特徴とする、疼痛治療剤をスクリーニングする方法に関
する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリペプチドには、(1)配列番号2で表され
るアミノ酸配列を有するポリペプチド;(2)配列番号
2で表されるアミノ酸配列の1又は複数の箇所におい
て、1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、及び/又は
付加されたアミノ酸配列を有し、しかも、バックグラウ
ンドK+チャネル活性を示すポリペプチド(以下、機能
的等価改変体と称する);及び(3)配列番号2で表さ
れるアミノ酸配列との相同性が90%以上であるアミノ
酸配列を有し、しかも、バックグラウンドK+チャネル
活性を示すポリペプチド(以下、相同ポリペプチドと称
する)が含まれる。
【0009】本発明のポリペプチドの1つである、配列
番号2で表されるアミノ酸配列を有するポリペプチド
は、384個のアミノ酸残基からなるヒト由来の新規の
バックグラウンドK+チャネルタンパク質である。バッ
クグラウンドK+チャネルタンパク質とは、(a)電圧
刺激により電流が生じること;(b)電圧刺激により生
じた前記電流が、瞬時に惹起され、不活性化しないこ
と;及び(c)K+イオン選択性が高いことの3条件を
満たすことを特徴とするK+チャネルタンパク質であ
る。本明細書において「バックグラウンドK+チャネル
活性を示す」とは、前記(a)〜(c)の3つの特徴を
全て満たすことを意味する(Dupratら,EMBO
J.,16,5464,1997;又はLesage
及びLazdunski,Am.J.Physiol.
Renal.Physiol.,279,F793,2
000)。また、配列番号2で表されるアミノ酸配列を
有するポリペプチドは、後述の実施例2に示すように、
脊髄に発現しているタンパク質である。
【0010】本明細書において、或るポリペプチドが
「電圧刺激により電流が生じる」か否か、そして、前記
ポリペプチドにおいて「電流が瞬時に惹起され、不活性
化しない」か否かは、当業者に公知の方法(Hill
e,B.,Ionic Channels of Ex
citable Membranes,2nd E
d.,Sinauer Associates In
c.,MA,1992)で確認することができ、特に限
定されるものではないが、例えば、以下の方法(好まし
くは、後述の実施例4に記載の方法)を用いることがで
きる。すなわち、前記ポリペプチドをコードするポリヌ
クレオチドを含む発現ベクターで細胞をトランスフェク
ションし、得られた細胞をホールセル膜電位固定(wh
ole−cellvoltage−clamp)法によ
り膜電位固定した状態で、保持電位−80mVから40
0ミリ秒間、0mVの脱分極パルスを与える。前記脱分
極パルスにより外向き電流が生じれば、前記ポリペプチ
ドが「電圧刺激により電流が生じる」と判定することが
できる。また、前記脱分極パルスにより生じた前記外向
き電流が、瞬時に惹起され、しかも、不活性化がみられ
なければ、前記ポリペプチドでは、「電流が瞬時に惹起
され、不活性化しない」と判定することができる。
【0011】また、本明細書において、或るポリペプチ
ドの「K+イオン選択性が高い」か否かは、当業者に公
知の方法(Hille,B.,Ionic Chann
els of Excitable Membrane
s,2nd Ed.,Sinauer Associa
tes Inc.,MA,1992)で確認することが
でき、特に限定されるものではないが、例えば、以下の
方法(好ましくは、後述の実施例5に記載の方法)によ
り確認することができる。すなわち、前記ポリペプチド
をコードするポリヌクレオチドを含む発現ベクターで細
胞をトランスフェクションし、得られた細胞をホールセ
ル膜電位固定法により膜電位固定した状態で、細胞外液
のK+濃度を変えながら、各K+濃度における反転電位を
ランプ波を用いて測定する。各K+濃度に対する反転電
位をプロットし、得られた直線の傾きが、ネルンスト
(Nernst)の式から求められる傾きの理論値(5
9mV/decade)とほぼ同様の数値が得られれ
ば、前記ポリペプチドの「K+イオン選択性が高い」と
判定することができる。
【0012】本発明の機能的等価改変体は、配列番号2
で表されるアミノ酸配列の1又は複数の箇所において、
1又は複数個(好ましくは1〜10個、より好ましくは
1〜7個、更に好ましくは1〜5個)、例えば、1〜数
個のアミノ酸が欠失、置換、及び/又は付加されたアミ
ノ酸配列を有し、しかも、バックグラウンドK+チャネ
ル活性を示すポリペプチドである限り、特に限定される
ものではなく、その起源もヒトに限定されない。
【0013】例えば、配列番号2で表されるアミノ酸配
列を有するポリペプチドのヒトにおける変異体が含まれ
るだけでなく、ヒト以外の生物(例えば、マウス、ラッ
ト、ハムスター、又はイヌ)由来の機能的等価改変体が
含まれる。更には、それらの天然ポリペプチド(すなわ
ち、ヒト由来の変異体、あるいは、ヒト以外の生物由来
の機能的等価改変体)を元にして、あるいは、配列番号
2で表されるアミノ酸配列で表されるアミノ酸配列を有
するポリペプチドを元にして、遺伝子工学的に人為的に
改変したポリペプチドなどが含まれる。なお、本明細書
において「変異体」(variation)とは、同一
種内の同一ポリペプチドにみられる個体差、あるいは、
数種間の相同ポリペプチドにみられる差異を意味する。
【0014】配列番号2で表されるアミノ酸配列を有す
るポリペプチドのヒトにおける変異体、あるいは、ヒト
以外の生物由来の機能的等価改変体は、当業者であれ
ば、配列番号2で表されるアミノ酸配列を有するポリペ
プチドをコードするポリヌクレオチドの塩基配列(例え
ば、配列番号1で表される塩基配列における第10番〜
第1164番の塩基からなる配列)の情報を基にして、
取得することができる。なお、遺伝子組換え技術につい
ては、特に断りがない場合、公知の方法(例えば、Ma
niatis,T.ら,”Molecular Clo
ning−A Laboratory Manua
l”,Cold Spring HarborLabo
ratory,NY,1982)に従って実施すること
が可能である。
【0015】例えば、配列番号2で表されるアミノ酸配
列を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
の塩基配列の情報を基にして適当なプライマー又はプロ
ーブを設計し、前記プライマー又はプローブと、目的と
する生物[例えば、哺乳動物(例えば、ヒト、マウス、
ラット、ハムスター、又はイヌ)]由来の試料(例え
ば、総RNA若しくはmRNA画分、cDNAライブラ
リー、又はファージライブラリー)とを用いてポリメラ
ーゼ連鎖反応(PCR)法(Saiki,R.K.ら,
Science,239,487−491,1988)
又はハイブリダイゼーション法を実施することにより、
ポリペプチドコードするポリヌクレオチドを取得し、そ
のポリヌクレオチドを適当な発現系を用いて発現させ、
発現したポリペプチドが、例えば、実施例4に記載の方
法により、脱分極パルスにより電流が生じ、しかも、電
流が瞬時に惹起され、不活性化しないことを確認し、更
に、実施例5に記載の方法により、K+イオン選択性が
高いことを確認することにより、所望のポリペプチドを
取得することができる。
【0016】また、前記の遺伝子工学的に人為的に改変
したポリペプチドは、常法、例えば、部位特異的突然変
異誘発法(site−specific mutage
nesis;Mark,D.F.ら,Proc.Nat
l.Acad.Sci.USA,81,5662−56
66,1984)により、ポリペプチドをコードするポ
リヌクレオチドを取得し、そのポリヌクレオチドを適当
な発現系を用いて発現させ、発現したポリペプチドが、
例えば、実施例4に記載の方法により、脱分極パルスに
より電流が生じ、しかも、電流が瞬時に惹起され、不活
性化しないことを確認し、更に、実施例5に記載の方法
により、K+イオン選択性が高いことを確認することに
より、所望のポリペプチドを取得することができる。
【0017】また、本発明の機能的等価改変体には、配
列番号2で表されるアミノ酸配列を有するポリペプチド
のN末端及び/又はC末端に、適当なマーカー配列等を
付加したポリペプチド(すなわち、融合ポリペプチド)
も、バックグラウンドK+チャネル活性を示す限り、含
まれる。前記マーカー配列としては、ポリペプチドの発
現の確認、細胞内局在の確認、あるいは、精製等を容易
に行なうための配列を用いることができ、例えば、FL
AGエピトープ、ヘキサ−ヒスチジン・タグ、ヘマグル
チニン・タグ、又はmycエピトープなどを挙げること
ができる。
【0018】本発明の相同ポリペプチドは、配列番号2
で表されるアミノ酸配列との相同性が90%以上である
アミノ酸配列を有し、しかも、バックグラウンドK+
ャネル活性を示すポリペプチドである限り、特に限定さ
れるものではないが、配列番号2で表されるアミノ酸配
列に関して、好ましくは95%以上、より好ましくは9
8%以上、更に好ましくは99%以上の相同性を有する
アミノ酸配列を有することができる。なお、本明細書に
おける前記「相同性」とは、Clustalprogr
am(Higgins及びSharp,Gene,7
3,237−244,1988;並びにThompso
nら,Nucleic Acid Res.,22,4
673−4680,1994)により得られた値を意味
する。
【0019】本発明のポリヌクレオチドは、本発明のポ
リペプチドをコードするポリヌクレオチドである限り、
特に限定されるものではなく、例えば、配列番号1で表
される塩基配列における第10番〜第1164番の塩基
からなる配列を有するポリヌクレオチドを挙げることが
できる。なお、本明細書における用語「ポリヌクレオチ
ド」には、DNA及びRNAの両方が含まれる。
【0020】本発明のポリヌクレオチドの製造方法は、
特に限定されるものではないが、例えば、(1)PCR
を用いた方法、(2)常法の遺伝子工学的手法(すなわ
ち、cDNAライブラリーで形質転換した形質転換株か
ら、所望のcDNAを含む形質転換株を選択する方法)
を用いる方法、又は(3)化学合成法などを挙げること
ができる。以下、各製造方法について、順次、説明す
る。
【0021】前記(1)のPCRを用いた方法では、例
えば、以下の手順により、本発明のポリヌクレオチドを
製造することができる。すなわち、本発明のポリペプチ
ドを産生する能力を有するヒト細胞又は組織からmRN
Aを抽出する。次いで、本発明のポリペプチドをコード
するポリヌクレオチドの塩基配列に基づいて、本発明の
ポリペプチドに相当するmRNAの全長を挟むことので
きる2個1組のプライマーセット、あるいは、その一部
のmRNA領域を挟むことのできる2個1組のプライマ
ーセットを作成する。抽出した前記mRNAを鋳型とす
る逆転写酵素−ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)
を行なうことにより、本発明のポリペプチドの全長cD
NA又はその一部を得ることができる。
【0022】より詳細には、まず、本発明のポリペプチ
ドの産生能力を有する細胞又は組織(例えば、ヒト脊
髄)から、本発明のポリペプチドをコードするmRNA
を含む総RNAを既知の方法により抽出する。抽出法と
しては、例えば、グアニジン・チオシアネート・ホット
・フェノール法、グアニジン・チオシアネート−グアニ
ジン・塩酸法、又はグアニジン・チオシアネート塩化セ
シウム法等を挙げることができるが、グアニジン・チオ
シアネート塩化セシウム法を用いることが好ましい。本
発明のポリペプチドの産生能力を有する細胞又は組織
は、例えば、本発明のポリペプチドをコードするポリヌ
クレオチド又はその一部を用いたノーザンブロッティン
グ法、あるいは、本発明のポリペプチドに特異的な抗体
を用いたウエスタンブロッティング法などにより特定す
ることができる。
【0023】続いて、抽出したmRNAを精製する。m
RNAの精製は常法に従えばよく、例えば、mRNAを
オリゴ(dT)セルロースカラムに吸着後、溶出させる
ことにより精製することができる。所望により、ショ糖
密度勾配遠心法等によりmRNAを更に分画することも
できる。また、mRNAを抽出しなくても、市販されて
いる抽出精製済みのmRNAを用いることもできる。次
に、精製されたmRNAを、例えば、ランダムプライマ
ー、オリゴdTプライマー、及び/又はカスタム合成し
たプライマーの存在下で、逆転写酵素反応を行ない、第
1鎖cDNAを合成する。この合成は、常法によって行
なうことができる。得られた第1鎖cDNAを用い、目
的ポリヌクレオチドの全長又は一部の領域を挟んだ2種
類のプライマーを用いてPCRを実施し、目的とするc
DNAを増幅することができる。得られたDNAをアガ
ロースゲル電気泳動等により分画する。所望により、前
記DNAを制限酵素等で切断し、接続することによって
目的とするDNA断片を得ることもできる。
【0024】前記(2)の常法の遺伝子工学的手法を用
いる方法では、例えば、以下の手順により、本発明のポ
リヌクレオチドを製造することができる。まず、前記の
PCRを用いた方法で調製したmRNAを鋳型として、
逆転写酵素を用いて1本鎖cDNAを合成した後、この
1本鎖cDNAから2本鎖cDNAを合成する。その方
法としては、例えば、S1ヌクレアーゼ法(Efstr
atiadis,A.ら,Cell,7,279−28
8,1976)、Land法(Land,H.ら,Nu
cleic Acids Res.,9,2251−2
266,1981)、O.Joon Yoo法(Yo
o,O.J.ら,Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA,79,1049−1053,1983)、
又はOkayama−Berg法(Okayama,
H.及びBerg,P.,Mol.Cell.Bio
l.,2,161−170,1982)などを挙げるこ
とができる。
【0025】次に、前記2本鎖cDNAを含む組換えプ
ラスミドを作製した後、大腸菌(例えば、DH5α株)
に導入して形質転換させ、例えば、テトラサイクリン又
はアンピシリンに対する薬剤耐性を指標として、組換体
を選択する。宿主細胞の形質転換は、例えば、宿主細胞
が大腸菌の場合には、Hanahanの方法(Hana
han,D.J.,Mol.Biol.,166,55
7−580,1983)、すなわち、CaCl2、Mg
Cl2、又はRbClを共存させて調製したコンピテン
ト細胞に、前記組換えDNA体を加える方法により実施
することができる。なお、ベクターとしては、プラスミ
ド以外にもラムダ系などのファージベクターを用いるこ
ともできる。
【0026】このようにして得られる形質転換株から、
目的のcDNAを有する形質転換株を選択する方法とし
ては、例えば、以下に示す(i)合成オリゴヌクレオチ
ドプローブを用いる形質転換株スクリーニング法、(i
i)PCRにより作製したプローブを用いる形質転換株
スクリーニング法、(iii)他の動物細胞で目的ポリペ
プチドを産生させる形質転換株スクリーニング法、(i
v)本発明のポリペプチドに対する抗体を用いる形質転
換株スクリーニング法、(v)バックグラウンドK +
ャネル活性を指標とする形質転換株スクリーニング法、
又は(vi)セレクティブ・ハイブリダイゼーション・
トランスレーション系を用いる形質転換株スクリーニン
グ法を採用することができる。
【0027】前記(i)の合成オリゴヌクレオチドプロ
ーブを用いる形質転換株スクリーニング法では、例え
ば、以下の手順により、目的のcDNAを有する形質転
換株を選択することができる。すなわち、本発明のポリ
ペプチドの全部又は一部に対応するオリゴヌクレオチド
を合成し、これをプローブ(32P又は33Pで標識する)
として、形質転換株のDNAを変性固定したニトロセル
ロースフィルターとハイブリダイズさせ、得られた陽性
株を検索して、これを選択する。なお、プローブ用のオ
リゴヌクレオチドを合成する場合には、コドン使用頻度
を用いて導いたヌクレオチド配列とすることもできる
し、あるいは、考えられるヌクレオチド配列を組合せた
複数個のヌクレオチド配列とすることもできる。後者の
場合には、イノシンを含ませてその種類を減らすことが
できる。
【0028】前記(ii)のPCRにより作製したプロー
ブを用いる形質転換株スクリーニング法では、例えば、
以下の手順により、目的のcDNAを有する形質転換株
を選択することができる。すなわち、本発明のポリペプ
チドの一部に対応するセンスプライマー及びアンチセン
スプライマーの各オリゴヌクレオチドを合成し、これら
を組合せてPCRを行ない、目的ポリペプチドの全部又
は一部をコードするDNA断片を増幅する。ここで用い
る鋳型DNAとしては、本発明のポリペプチドを産生す
る細胞のmRNAより逆転写反応にて合成したcDN
A、又はゲノムDNAを用いることができる。このよう
にして調製したDNA断片を、例えば、32P又は33Pで
標識し、これをプローブとして用いてコロニーハイブリ
ダイゼーション又はプラークハイブリダイゼーションを
行なうことにより、目的のcDNAを有する形質転換株
を選択する。
【0029】前記(iii)の他の動物細胞で目的ポリペ
プチドを産生させる形質転換株スクリーニング法では、
例えば、以下の手順により、目的のcDNAを有する形
質転換株を選択することができる。すなわち、形質転換
株を培養し、ポリヌクレオチドを増幅させ、そのポリヌ
クレオチドを動物細胞にトランスフェクトし、ポリヌク
レオチドにコードされたポリペプチドを細胞表面に産生
させる。なお、この場合、自己複製可能で転写プロモー
ター領域を含むプラスミド、あるいは、動物細胞の染色
体に組み込まれ得るようなプラスミドのいずれを用いる
こともできる。本発明のポリペプチドに対する抗体を用
いて、本発明のポリペプチドを検出することにより、元
の形質転換株の中から、目的のcDNAを有する形質転
換株を選択する。
【0030】前記(iv)の本発明のポリペプチドに対す
る抗体を用いる形質転換株スクリーニング法では、例え
ば、以下の手順により、目的のcDNAを有する形質転
換株を選択することができる。すなわち、予め、cDN
Aを発現ベクターに組込み、形質転換株の細胞表面でポ
リペプチドを産生させ、本発明のポリペプチドに対する
抗体及び前記抗体に対する2次抗体を用いて、所望のポ
リペプチド産生株を検出し、目的のcDNAを有する形
質転換株を選択する。
【0031】前記(v)のバックグラウンドK+チャネ
ル活性を指標とする形質転換株スクリーニング法では、
例えば、以下の手順により、目的のcDNAを有する形
質転換株を選択することができる。すなわち、予め、c
DNAを発現ベクターに組込み、形質転換株の細胞表面
でポリペプチドを産生させ、バックグラウンドK+チャ
ネル活性を指標として、所望のポリペプチド産生株を検
出し、目的のcDNAを有する形質転換株を選択する。
【0032】前記(vi)のセレクティブ・ハイブリダイ
ゼーション・トランスレーション系を用いる形質転換株
スクリーニング法では、例えば、以下の手順により、目
的のcDNAを有する形質転換株を選択することができ
る。すなわち、形質転換株から得られるcDNAを、ニ
トロセルロースフィルター等にブロットし、本発明のポ
リペプチドの産生能力を有する細胞から別途調製したm
RNAをハイブリダイズさせた後、cDNAに結合した
mRNAを解離させ、回収する。回収されたmRNAを
適当なポリペプチド翻訳系、例えば、アフリカツメガエ
ルの卵母細胞へ注入したり、あるいは、ウサギ網状赤血
球ライゼート又は小麦胚芽等の無細胞系を用いて、ポリ
ペプチドに翻訳させる。本発明のポリペプチドに対する
抗体を用いて検出して、目的のcDNAを有する形質転
換株を選択する。
【0033】得られた目的の形質転換株より本発明のポ
リヌクレオチドを採取する方法は、公知の方法(例え
ば、Maniatis,T.ら,”Molecular
Cloning−A Laboratory Man
ual”,Cold Spring Harbor L
aboratory,NY,1982)に従って実施す
ることができる。例えば、細胞よりプラスミドDNAに
相当する画分を分離し、得られたプラスミドDNAから
cDNA領域を切り出すことにより行なうことができ
る。
【0034】前記(3)の化学合成法を用いた方法で
は、例えば、化学合成法によって製造したDNA断片を
結合することによって、本発明のポリヌクレオチドを製
造することができる。各DNAは、DNA合成機[例え
ば、Oligo 1000MDNA Synthesi
zer(Beckman社製)、又は394 DNA/
RNA Synthesizer(Applied B
iosystems社製)など]を用いて合成すること
ができる。また、本発明のポリヌクレオチドは、本発明
のポリペプチドの情報に基づいて、例えば、ホスファイ
ト・トリエステル法(Hunkapiller,M.
ら,Nature,10,105−111,1984)
等の常法に従い、核酸の化学合成により製造することも
できる。なお、所望アミノ酸に対するコドンは、それ自
体公知であり、その選択も任意でよく、例えば、利用す
る宿主のコドン使用頻度を考慮して、常法に従って決定
することができる(Crantham,R.ら,Nuc
leic Acids Res.,9,r43−r7
4,1981)。更に、これら塩基配列のコドンの一部
改変は、常法に従い、所望の改変をコードする合成オリ
ゴヌクレオチドからなるプライマーを利用した部位特異
的突然変異誘発法(site specific mu
tagenesis)(Mark,D.F.ら,Pro
c.Natl.Acad.Sci.USA,81,56
62−5666,1984)等により実施することがで
きる。
【0035】これまで述べた種々の方法により得られる
DNAの配列決定は、例えば、マキサム−ギルバートの
化学修飾法(Maxam,A.M.及びGilber
t,W.,“Methods in Enzymolo
gy”,65,499−559,1980)やジデオキ
シヌクレオチド鎖終結法(Messing,J.及びV
ieira,J.,Gene,19,269−276,
1982)等により行なうことができる。
【0036】単離された本発明のポリヌクレオチドを、
適当なベクターDNAに再び組込むことにより、真核生
物又は原核生物の宿主細胞をトランスフェクションする
ことができる。また、これらのベクターに適当なプロモ
ーター及び形質発現にかかわる配列を導入することによ
り、それぞれの宿主細胞においてポリヌクレオチドを発
現させることが可能である。
【0037】本発明の発現ベクターは、本発明のポリヌ
クレオチドを含む限り、特に限定されるものではなく、
例えば、用いる宿主細胞に応じて適宜選択した公知の発
現ベクターに、本発明のポリヌクレオチドを挿入するこ
とにより得られる発現ベクターを挙げることができる。
【0038】また、本発明の細胞も、本発明の前記発現
ベクターでトランスフェクションされ、本発明のポリヌ
クレオチドを含む限り、特に限定されるものではなく、
例えば、本発明のポリヌクレオチドが、宿主細胞の染色
体に組み込まれた細胞であることもできるし、あるい
は、本発明によるポリヌクレオチドを含む発現ベクター
の形で含有する細胞であることもできる。また、本発明
のポリペプチドを発現している細胞であることもできる
し、あるいは、本発明のポリペプチドを発現していない
細胞であることもできる。本発明の細胞は、例えば、本
発明の発現ベクターにより、所望の宿主細胞をトランス
フェクションすることにより得ることができる。
【0039】例えば、真核生物の宿主細胞には、脊椎動
物、昆虫、及び酵母等の細胞が含まれ、脊椎動物細胞と
しては、例えば、サルの細胞であるCOS細胞(Glu
zman,Y.,Cell,23,175−182,1
981)、チャイニーズ・ハムスター卵巣細胞(CH
O)のジヒドロ葉酸レダクターゼ欠損株(Urlau
b,G.及びChasin,L.A.,Proc.Na
tl.Acad.Sci.USA,77,4216−4
220,1980)、ヒト胎児腎臓由来HEK293細
胞、前記HEK293細胞にエプスタイン・バーウイル
スのEBNA−1遺伝子を導入した293−EBNA細
胞(Invitrogen社)、及び後述の実施例3で
使用したL929細胞(ATCC:CRL−2148)
等を挙げることができる。
【0040】脊椎動物細胞の発現ベクターとしては、通
常発現しようとする遺伝子の上流に位置するプロモータ
ー、RNAのスプライス部位、ポリアデニル化部位、及
び転写終結配列等を有するものを使用することができ、
更に必要により、複製起点を有していることができる。
前記発現ベクターの例としては、例えば、SV40の初
期プロモーターを有するpSV2dhfr(Subra
mani,S.ら,Mol.Cell.Biol.,
1,854−864,1981)、ヒトの延長因子プロ
モーターを有するpEF−BOS(Mizushim
a,S.及びNagata,S.,Nucleic A
cids Res.,18,5322,1990)、又
はサイトメガロウイルスプロモーターを有するpCEP
4(Invitrogen社)等を挙げることができ
る。
【0041】宿主細胞としてCOS細胞を用いる場合に
は、発現ベクターとして、SV40複製起点を有し、C
OS細胞において自律増殖が可能であり、更に、転写プ
ロモーター、転写終結シグナル、及びRNAスプライス
部位を備えたものを用いることができ、例えば、pME
18S(Maruyama,K.及びTakebe,
Y.,Med.Immunol.,20,27−32,
1990)、pEF−BOS(Mizushima,
S.及びNagata,S.,Nucleic Aci
ds Res.,18,5322,1990)、又はp
CDM8(Seed,B.,Nature,329,8
40−842,1987)等を挙げることができる。
【0042】前記発現ベクターは、例えば、DEAE−
デキストラン法(Luthman,H.及びMagnu
sson,G.,Nucleic Acids Re
s.,11,1295−1308,1983)、リン酸
カルシウム−DNA共沈殿法(Graham,F.L.
及びvan der Ed,A.J.,Virolog
y,52,456−457,1973)、市販のトラン
スフェクション試薬(例えば、FuGENETM6 Tr
ansfection Reagent;Roche
Diagnostics社製)を用いた方法、あるい
は、電気パスル穿孔法(Neumann,E.ら,EM
BO J.,1,841−845,1982)等によ
り、COS細胞に取り込ませることができる。
【0043】また、宿主細胞としてCHO細胞を用いる
場合には、本発明のポリペプチドをコードするポリヌク
レオチドを含む発現ベクターと共に、G418耐性マー
カーとして機能するneo遺伝子を発現することのでき
るベクター、例えば、pRSVneo(Sambroo
k,J.ら,“Molecular Cloning−
A Laboratory Manual”,Cold
Spring Harbor Laborator
y,NY,1989)又はpSV2−neo(Sout
hern,P.J.及びBerg,P.,J.Mol.
Appl.Genet.,1,327−341,198
2)等をコ・トランスフェクトし、G418耐性のコロ
ニーを選択することにより、本発明のポリペプチドを安
定に産生するトランスフェクションされた細胞を得るこ
とができる。
【0044】更に、宿主細胞として293−EBNA細
胞を用いる場合には、発現ベクターとして、エプスタイ
ン・バーウイルスの複製起点を有し、293−EBNA
細胞で自己増殖が可能なpCEP4(Invitrog
en社)などを用いることができる。
【0045】本発明の細胞は、常法に従って培養するこ
とができ、前記培養により細胞内又は細胞表面に本発明
のポリペプチドが生産される。前記培養に用いることの
できる培地としては、採用した宿主細胞に応じて慣用さ
れる各種の培地を適宜選択することができる。例えば、
COS細胞の場合には、例えば、RPMI−1640培
地又はダルベッコ修正イーグル最小必須培地(DME
M)等の培地に、必要に応じて牛胎仔血清(FBS)等
の血清成分を添加した培地を使用することができる。ま
た、293−EBNA細胞の場合には、牛胎仔血清(F
BS)等の血清成分を添加したダルベッコ修正イーグル
最小必須培地(DMEM)等の培地にG418を加えた
培地を使用することができる。
【0046】本発明の細胞を培養することにより、前記
細胞の細胞内又は細胞表面に生産される本発明のポリペ
プチドは、前記ポリペプチドの物理的性質や生化学的性
質等を利用した各種の公知の分離操作法により、分離精
製することができる。具体的には、例えば、本発明のポ
リペプチドを表面に発現した細胞を培養し、これらをバ
ッファーに懸濁した後、ホモジナイズし、遠心分離する
ことにより、本発明のポリペプチドを含む細胞膜画分を
得ることができる。得られた細胞膜画分を可溶化した
後、通常のタンパク質沈殿剤による処理、限外濾過、各
種液体クロマトグラフィー[例えば、分子ふるいクロマ
トグラフィー(ゲル濾過)、吸着クロマトグラフィー、
イオン交換体クロマトグラフィー、アフィニティクロマ
トグラフィー、又は高速液体クロマトグラフィー(HP
LC)等]、若しくは透析法、又はこれらの組合せ等に
より、本発明のポリペプチドを精製することができる。
なお、細胞膜画分を可溶化する際には、できるだけ緩和
な可溶化剤(例えば、CHAPS、Triton X−
100、又はジキトニン等)を用いることにより、可溶
化後も受容体の特性を保持することができる。
【0047】本発明のポリペプチドは、マーカー配列と
インフレームで融合して発現させることにより、本発明
のポリペプチドの発現の確認、細胞内局在の確認、又は
精製等が容易になる。前記マーカー配列としては、例え
ば、FLAGエピトープ、ヘキサ−ヒスチジン・タグ、
ヘマグルチニン・タグ、又はmycエピトープなどを挙
げることができる。また、マーカー配列と本発明のポリ
ペプチドとの間に、プロテアーゼ(例えば、エンテロキ
ナーゼ、ファクターXa、又はトロンビンなど)が認識
する特異的なアミノ酸配列を挿入することにより、マー
カー配列部分をこれらのプロテアーゼにより切断除去す
ることが可能である。例えば、ムスカリンアセチルコリ
ン受容体とヘキサーヒスチジン・タグとをトロンビン認
識配列で連結した報告がある(Hayashi,M.
K.及びHaga,T.,J.Biochem.,12
0,1232−1238,1996)。
【0048】本発明の細胞を用いると、本発明のポリペ
プチドを活性化する物質をスクリーニングすることがで
きる。先に述べたように、本発明のポリペプチドは、脊
髄に発現しているバックグラウンドK+チャネルであ
る。バックグラウンドK+チャネルを活性化させる物質
は、従来技術欄で述べたように、神経細胞の興奮性を低
下させ、神経伝達を抑制することにより、痛みを緩和さ
せることが知られている。従って、本発明のポリペプチ
ドを活性化する物質も、脊髄神経のバックグラウンドK
+チャネルを活性化することにより、脊髄神経細胞の興
奮性を低下させ、脊髄神経伝達を抑制し、その結果、疼
痛を緩和することができるものと予想されるため、疼痛
治療剤の候補物質として有用である。従って、本発明の
細胞それ自体を、疼痛治療剤(特には、本発明のポリペ
プチドの活性化剤)のスクリーニングに用いることがで
きる。すなわち、本発明の細胞それ自体を、疼痛治療剤
治療剤(特には、本発明のポリペプチドの活性化剤)の
スクリーニングツールとして使用することができる。な
お、本明細書において、本発明のポリペプチドを「活性
化」するとは、本発明のポリペプチドを介したK+の細
胞外への放出を促進し、外向き電流が惹起することを意
味する。
【0049】本発明の疼痛治療剤スクリーニングツール
を用いてスクリーニングにかけることのできる試験化合
物としては、特に限定されるものではないが、例えば、
ケミカルファイルに登録されている種々の公知化合物
(ペプチドを含む)、コンビナトリアル・ケミストリー
技術(Terrett,N.K.ら,Tetrahed
ron,51,8135−8137,1995)によっ
て得られた化合物群、あるいは、ファージ・ディスプレ
イ法(Felici,F.ら,J.Mol.Bio
l.,222,301−310,1991)などを応用
して作成されたランダム・ペプチド群を用いることがで
きる。また、微生物の培養上清、植物若しくは海洋生物
由来の天然成分、又は動物組織抽出物などもスクリーニ
ングの試験化合物として用いることができる。更には、
本発明の疼痛治療剤スクリーニングツールにより選択さ
れた化合物(ペプチドを含む)を、化学的又は生物学的
に修飾した化合物(ペプチドを含む)を用いることがで
きる。
【0050】本発明の疼痛治療剤(特には、本発明のポ
リペプチドの活性化剤)スクリーニング方法は、K+
ャネルとして機能するように本発明のポリペプチドを発
現させた本発明の細胞(すなわち、本発明のポリペプチ
ドをコードするポリヌクレオチドを含む発現ベクターで
トランスフェクションされ、前記ポリペプチドがK+
ャネルとして機能するように発現された細胞)と試験化
合物とを接触させる工程、及び前記ポリペプチドが活性
化されるか否かを分析する工程を含む限り、特に限定さ
れるものではないが、本発明のポリペプチドの活性化を
分析するのに用いる方法の違いに基づいて、例えば、
[1]電位固定(voltage−clamp)法、特
にはホールセル膜電位固定(whole−cell v
oltage−clamp)法を利用するスクリーニン
グ方法、[2]放射性同位元素86Rb+イオンの放出を
利用するスクリーニング方法、あるいは、[3]膜電位
感受性色素を利用するスクリーニング方法を挙げること
ができ、これらの方法の中でも、電位固定法、特にはホ
ールセル膜電位固定法を利用するスクリーニング方法が
好ましい。
【0051】前記[1]の電位固定法、特にはホールセ
ル膜電位固定法を利用して、疼痛治療剤の候補物質とし
て有用な、本発明のポリペプチドを活性化する物質をス
クリーニングする場合には、本発明のポリペプチドを細
胞表面に発現させた本発明の細胞を、電位固定法、特に
はホールセル膜電位固定法により膜電位固定し、試験化
合物の存在下における前記細胞の全細胞電流を分析(す
なわち、測定又は検出)することにより、本発明のポリ
ペプチドが活性化されるか否かを分析する。すなわち、
電位固定法、特にはホールセル膜電位固定法を利用する
本発明のスクリーニング方法では、本発明のポリペプチ
ドを細胞表面に発現させた本発明の細胞を、電位固定
法、特にはホールセル膜電位固定法により膜電位固定し
た状態で、前記細胞と試験化合物とを接触させる工程、
及び前記細胞における全細胞電流の変化を分析する工程
を含む。
【0052】より具体的には、後述の実施例4に記載の
方法により実施することが好ましい。例えば、細胞外液
としては、149mmol/L−NaCl、5mmol
/L−KCl、2mmol/L−MgCl2、及び10
mmol/L−HEPES−Na(pH=7.3)を含
む溶液を使用し、細胞内液としては、149mmol/
L−KCl、1.8mmol/L−MgCl2、4.5
mmol/L−EGTA、及び9mmol/L−HEP
ES−K(pH=7.3)を含む溶液を用いることがで
きる。例えば、保持電位−40mVに膜電位固定された
細胞の細胞外液に、試験化合物を添加した場合に、外向
き電流が惹起されれば、前記試験化合物は、本発明のポ
リペプチドを活性化する物質であると判定することがで
きる。
【0053】前記[2]の放射性同位元素86Rb+イオ
ンの放出を利用して、疼痛治療剤の候補物質として有用
な、本発明のポリペプチドを活性化する物質をスクリー
ニングする場合には、本発明のポリペプチドを細胞表面
に発現させた本発明の細胞に、放射性同位元素86Rb+
イオンを取り込ませた後、試験化合物を添加した際の細
胞外へ放出される放射活性の量を分析(すなわち、測定
又は検出)することにより、本発明のポリペプチドが活
性化されるか否かを分析する(Maingretら,
J.Biol.Chem.,274,1381,199
9)。すなわち、放射性同位元素86Rb+イオンの放出
を利用する本発明のスクリーニング方法では、本発明の
ポリペプチドを細胞表面に発現させた本発明の細胞に、
放射性同位元素86Rb+イオンを取り込ませた後、前記
細胞と試験化合物とを接触させる工程、及び前記細胞の
細胞外へ放出される放射活性の量を分析する工程を含
む。このスクリーニングは、K+チャネルが、一般にK+
イオンと同様にRb+イオンを通すことができる性質を
利用するものである。
【0054】より具体的には、本発明のポリペプチドを
細胞表面に発現させた本発明の細胞を、86RbClとイ
ンキュベート(例えば、37℃で18時間)することに
より、86Rb+を前記細胞内に取り込ませることができ
る。前記細胞を、通常濃度(例えば、2.5mmol/
L)のK+を含む生理食塩水で洗浄し、取り込まれなか
った86Rb+を取り除く。K+チャネルが活性化すると、
細胞外への86Rb+放出量が増加するので、細胞外液の
放射活性をチャネル活性の指標とし、本発明のポリペプ
チドが活性化されるか否かを分析することができる。試
験化合物を添加した際の細胞外へ放出された放射活性を
分析(すなわち、測定又は検出)することにより、本発
明のポリペプチドを活性化する物質をスクリーニングす
ることができる。
【0055】前記[3]の膜電位感受性色素を利用し
て、疼痛治療剤の候補物質として有用な、本発明のポリ
ペプチドを活性化する物質をスクリーニングする場合に
は、本発明のポリペプチドを細胞表面に発現させた本発
明の細胞に、膜電位感受性色素を取り込ませた後、試験
化合物を添加した際の、細胞内の前記色素の蛍光強度変
化を分析(すなわち、測定又は検出)することにより、
本発明のポリペプチドが活性化されるか否かを分析す
る。すなわち、膜電位感受性色素を利用する本発明のス
クリーニング方法では、本発明のポリペプチドを細胞表
面に発現させた本発明の細胞に、膜電位感受性色素を取
り込ませた後、前記細胞と試験化合物とを接触させる工
程、及び前記細胞内の前記色素の蛍光強度変化を分析す
る工程を含む。このスクリーニングは、膜電位感受性色
素が、K+チャネルの開口に伴う膜電位の変化を光学的
に検出することできるという性質を利用するものであ
る。
【0056】より具体的には、前記膜電位感受性色素と
して、DiBAC[bis−(1,3−dibutyl
barbituric acid)trimethin
eoxonol;Molecular Probes社
製]又はその誘導体などを用いることができる。これら
の色素を用いると、本発明のポリペプチドの活性を分析
(すなわち、測定又は検出)することができ、試験化合
物存在下と非存在下とで前記色素の蛍光強度変化を比較
することにより、本発明のポリペプチドを活性化する物
質をスクリーニングすることができる。具体的には、K
+チャネルが活性化すると、細胞の膜電位が過分極側に
シフトするので、膜電位感受性色素の蛍光強度が減少す
る。
【0057】本発明のポリペプチドに反応する抗体(例
えば、ポリクローナル抗体又はモノクローナル抗体)
は、各種動物に、本発明のポリペプチド、又はその断片
を直接投与することで得ることができる。また、本発明
のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを導入し
たプラスミドを用いて、DNAワクチン法(Raz,
E.ら,Proc.Natl.Acad.Sci.US
A,91,9519−9523,1994;又はDon
nelly,J.J.ら,J.Infect.Di
s.,173,314−320,1996)によっても
得ることができる。
【0058】ポリクローナル抗体は、例えば、本発明の
ポリペプチド又はその断片を適当なアジュバント(例え
ば、フロイント完全アジュバントなど)に乳濁した乳濁
液を、腹腔、皮下、又は静脈等に免疫して感作した動物
(例えば、ウサギ、ラット、ヤギ、又はニワトリ等)の
血清又は卵から製造することができる。このように製造
された血清又は卵から、常法のポリペプチド単離精製法
によりポリクローナル抗体を分離精製することができ
る。そのような分離精製方法としては、例えば、遠心分
離、透析、硫酸アンモニウムによる塩析、又はDEAE
−セルロース、ハイドロキシアパタイト、若しくはプロ
テインAアガロース等によるクロマトグラフィー法を挙
げることができる。
【0059】モノクローナル抗体は、例えば、ケーラー
とミルスタインの細胞融合法(Kohler,G.及び
Milstein,C.,Nature,256,49
5−497,1975)により、当業者が容易に製造す
ることが可能である。すなわち、本発明のポリペプチド
又はその断片を適当なアジュバント(例えば、フロイン
ト完全アジュバントなど)に乳濁した乳濁液を、数週間
おきにマウスの腹腔、皮下、又は静脈に数回繰り返し接
種することにより免疫する。最終免疫後、脾臓細胞を取
り出し、ミエローマ細胞と融合してハイブリドーマを作
製する。
【0060】ハイブリドーマを得るためのミエローマ細
胞としては、例えば、ヒポキサンチン−グアニン−ホス
ホリボシルトランスフェラーゼ欠損又はチミジンキナー
ゼ欠損のようなマーカーを有するミエローマ細胞(例え
ば、マウスミエローマ細胞株P3X63Ag8.U1)
を利用することができる。また、融合剤としては、例え
ば、ポリエチレングリーコールを利用することができ
る。更には、ハイブリドーマ作製における培地として、
例えば、イーグル氏最小必須培地、ダルベッコ氏変法最
小必須培地、又はRPMI−1640などの通常よく用
いられている培地に、10〜30%のウシ胎仔血清を適
宜加えて用いることができる。融合株は、HAT選択法
により選択することができる。ハイブリドーマのスクリ
ーニングは培養上清を用い、ELISA法又は免疫組織
染色法などの周知の方法により行ない、目的の抗体を分
泌しているハイブリドーマのクローンを選択することが
できる。また、限界希釈法によってサブクローニングを
繰り返すことにより、ハイブリドーマの単クローン性を
保証することができる。このようにして得られるハイブ
リドーマは、培地中で2〜4日間、あるいは、プリスタ
ンで前処理したBALB/c系マウスの腹腔内で10〜
20日間培養することで、精製可能な量の抗体を産生す
ることができる。
【0061】このように製造されたモノクローナル抗体
は、培養上清又は腹水から常法のポリペプチド単離精製
法により分離精製することができる。そのような分離精
製方法としては、例えば、遠心分離、透析、硫酸アンモ
ニウムによる塩析、又はDEAE−セルロース、ハイド
ロキシアパタイト、若しくはプロテインAアガロース等
によるクロマトグラフィー法を挙げることができる。ま
た、モノクローナル抗体又はその一部分を含む抗体断片
は、前記モノクローナル抗体をコードする遺伝子の全部
又は一部を発現ベクターに組み込み、適当な宿主細胞
(例えば、大腸菌、酵母、又は動物細胞)に導入して生
産させることもできる。
【0062】以上のように分離精製された抗体(ポリク
ローナル抗体及びモノクローナル抗体を含む)につい
て、常法により、ポリペプチド分解酵素(例えば、ペプ
シン又はパパイン等)によって消化を行ない、引き続
き、常法のポリペプチド単離精製法により分離精製する
ことで、活性のある抗体の一部分を含む抗体断片、例え
ば、F(ab’)2、Fab、Fab’、又はFvを得
ることができる。
【0063】更には、本発明のポリペプチドに反応する
抗体を、クラクソンらの方法又はゼベデらの方法(Cl
ackson,T.ら,Nature,352,624
−628,1991;又はZebedee,S.ら,P
roc.Natl.Acad.Sci.USA,89,
3175−3179,1992)により、一本鎖(si
ngle chain)Fv又はFabとして得ること
も可能である。また、マウスの抗体遺伝子をヒト抗体遺
伝子に置き換えたトランスジェニックマウス(Lonb
erg,N.ら,Nature,368,856−85
9,1994)に免疫することで、ヒト抗体を得ること
も可能である。
【0064】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。なお、特に断らない限り、公知の方法(Mania
tis,T.ら,”Molecular Clonin
g−A Laboratory Manual”,Co
ld Spring Harbor Laborato
ry,NY,1982;及びHille,B.,Ion
ic Channels of Excitable
Membranes,2nd Ed.,Sinauer
Associates Inc.,MA,1992)
に従って実施した。
【0065】
【実施例1】《新規バックグラウンドK+チャネルタン
パク質をコードするポリヌクレオチドの単離と発現ベク
ターの構築》配列番号2で表されるアミノ酸配列を有す
る本発明の新規バックグラウンドK +チャネルタンパク
質をコードする全長cDNAは、ヒト脊髄由来のpol
yA+ RNA(poly A+ RNA;Clonte
ch社)を鋳型とし、逆転写酵素−ポリメラーゼ連鎖反
応(RT−PCR)により、以下の手順で取得した。
【0066】まず、ヒト脊髄poly A+ RNA
(10ng)を鋳型として、RT−PCRキット(Ad
vantage RT−for−PCR Kit;Cl
ontech社)を用いて逆転写させ、第1鎖cDNA
を合成した。得られた第1鎖cDNAを鋳型として、配
列番号3で表される塩基配列からなるオリゴヌクレオチ
ド(5’末端にEcoRI認識配列が付加してある)を
フォワードプライマーとして、配列番号4で表される塩
基配列からなるオリゴヌクレオチド(5’末端にXho
I認識配列が付加してある)をリバースプライマーとし
て、Taqポリメラーゼ(LA Taq DNA po
lymerase;宝酒造社)を用いて、ホットスター
ト法によるPCRを行なった。前記PCRは、最初に9
8℃(1分間)で熱変性を行なった後、98℃(15秒
間)と68℃(2分間)とからなるサイクルを35回繰
り返した。その結果、約1.2kbpのDNA断片が増
幅された。得られたDNA断片を制限酵素EcoRI及
びXhoIで消化した後、プラスミドpcDNA3.1
(+)(Invitrogen社)を用いてクローニン
グした。得られたクローンをpcDNA3.1−283
Sと命名した。なお、前記プラスミドpcDNA3.1
(+)は、サイトメガロウイルス由来のプロモーター配
列を持っており、動物細胞に新規バックグラウンドK+
チャネルタンパク質を発現させるために使用することが
できる。
【0067】得られたクローンpcDNA3.1−28
3Sの塩基配列を、ジデオキシターミネーター法により
DNAシークエンサー(ABI377 DNA Seq
uencer;Applied Biosystems
社)を用いて解析し、配列番号1で表される塩基配列が
得られた。配列番号1で表される塩基配列は、1155
塩基対からなるオープンリーディングフレーム(配列番
号1で表される塩基配列における第10番〜第1164
番の塩基からなる配列)を有する。前記オープンリーデ
ィングフレームから予測される384アミノ酸残基から
なるアミノ酸配列は、配列番号2で表されるアミノ酸配
列であった。相同性解析の結果、既知の遺伝子の中で相
同性の高い遺伝子はなく、最も相同性が高いものでも、
+チャネルの1種であるヒトTWIK−1(米国特許
第6013470号明細書)が19%の相同性を示した
にすぎなかった。
【0068】
【実施例2】《新規バックグラウンドK+チャネル遺伝
子の発現分布の解析》ヒト組織における、配列番号2で
表されるアミノ酸配列を有する新規バックグラウンドK
+チャネルをコードするポリヌクレオチドの発現分布
を、RT−PCR法により以下の手順で解析した。ヒト
の各組織由来のpoly A+ RNA(各5ng;C
lontech社)をDNアーゼ処理した後、RT−P
CRキット(Advantage RT−for−PC
R Kit;Clontech社)を用いて逆転写さ
せ、第1鎖cDNAを合成した。得られた第1鎖cDN
Aを鋳型として、配列番号5で表される塩基配列からな
るオリゴヌクレオチドをフォワードプライマーとして、
配列番号6で表される塩基配列からなるオリゴヌクレオ
チドをリバースプライマーとして、Taqポリメラーゼ
(LA Taq DNA polymerase;宝酒
造社)を用いて、ホットスタート法によるPCRを行な
った。前記PCRは、最初に98℃(1分間)で熱変性
を行なった後、98℃(30秒間)と68℃(2分間)
とからなるサイクルを45回繰り返した。なお、前記各
プライマーの塩基配列は、配列番号2で表されるアミノ
酸配列を有する本発明の新規バックグラウンドK+チャ
ネルタンパク質をコードするポリヌクレオチドに特異的
な配列である。
【0069】ヒトの各組織(扁桃体、尾状核、海馬、脳
梁、黒質、視床、小脳、前頭葉、視床下部、脊髄、下垂
体、全脳、心臓、胎盤、肺、気管、肝臓、骨格筋、腎
臓、膵臓、小腸、胃、脾臓、骨髄、胸腺、甲状腺、唾液
腺、副腎、乳腺、及び前立腺)についてRT−PCR解
析を行なったところ、約1kbpのDNA断片が脊髄に
おいて増幅された。この結果から、本発明の新規バック
グラウンドK+チャネルのmRNAの発現は、脊髄に集
中していることが明らかになった。
【0070】
【実施例3】《新規バックグラウンドK+チャネルタン
パク質の動物細胞における発現》配列番号2で表される
アミノ酸配列を有する本発明の新規バックグラウンドK
+チャネルタンパク質のチャネル活性を検出するため
に、前記実施例1で得られた発現ベクターpcDNA
3.1−283Sを、動物細胞にトランスフェクション
することにより、前記タンパク質を発現させた。前記動
物細胞としては、膜電位の変化によって、内在性のチャ
ネルによる電流を発生しないL929細胞(ATCC:
CRL−2148)を用いた。前記発現ベクターpcD
NA3.1−283Sと、市販のトランスフェクション
試薬(FuGENE6;Boehringer Man
nheim社)とを用いて、L929細胞のトランスフ
ェクションを行ない、前記細胞にてバックグラウンドK
+チャネルタンパク質を発現させた。なお、具体的な手
順は、前記トランスフェクション試薬に添付のマニュア
ルに従って実施した。また、コントロール細胞として、
プラスミドpcDNA3.1でトランスフェクションし
た細胞も同様にして作成した。得られたこれらのトラン
スフェクションされた細胞を、以下の実施例4及び実施
例5で使用した。
【0071】
【実施例4】《新規バックグラウンドK+チャネルタン
パク質のチャネル活性の検出》前記実施例3で得られた
各細胞を、ホールセル膜電位固定(whole−cel
l voltage−clamp)法により膜電位固定
し、全細胞電流を測定した。細胞外液として、149m
mol/L−NaCl、5mmol/L−KCl、2m
mol/L−MgCl2、及び10mmol/L−HE
PES−Na(pH=7.3)を含む溶液を使用し、細
胞内液として、149mmol/L−KCl、1.8m
mol/L−MgCl2、4.5mmol/L−EGT
A、及び9mmol/L−HEPES−K(pH=7.
3)を含む溶液を用いた。
【0072】プラスミドpcDNA3.1−283Sで
トランスフェクションされた細胞では、保持電位−80
mVから400ミリ秒間、0mVの脱分極パルスを与え
ると、外向き電流が測定された。この電流は、瞬時に惹
起され、しかも、不活性化がみられず、バックグラウン
ドK+チャネルの性質とよく一致していた。一方、コン
トロール細胞に、同様に脱分極パルスを与えてみたが、
この様な電流は観測されなかった。
【0073】
【実施例5】《新規バックグラウンドK+チャネルタン
パク質のK+イオン選択性の確認》配列番号2で表され
るアミノ酸配列を有する本発明の新規バックグラウンド
+チャネルのK+イオンの選択性を検証するために、細
胞外液のK+濃度を5mmol/Lから種々濃度(15
mmol/L、30mmol/L、75mmol/L、
及び150mmol/L)に変え、そのときの反転電位
をランプ波を用いて測定した。その結果、K+濃度を高
くするに従って、反転電位は脱分極側に移動した。各K
+濃度に対する反転電位をプロットし、直線回帰したと
ころ、その傾きはネルンスト(Nernst)の式から
求められる傾きの理論値(59mV/decade)に
近い値であった。この結果から、配列番号2で表される
アミノ酸配列を有する本発明の新規バックグラウンドK
+チャネルは、K+イオンの選択性が高いと考えられる。
【0074】
【発明の効果】本発明のポリペプチドは、脊髄に発現し
ているバックグラウンドK+チャネルであるので、本発
明のポリペプチドを活性化する物質は、疼痛(例えば、
神経因性疼痛、又は慢性関節リウマチ若しくは変形性関
節症由来の疼痛)治療剤の候補物質として有用である。
また、本発明のポリペプチドを細胞表面に発現する本発
明の細胞によれば、疼痛治療剤の簡便なスクリーニング
系を提供することができる。更に、本発明のポリヌクレ
オチド、発現ベクター、細胞、及び抗体は、本発明のポ
リペプチドを製造するのに有用である。
【0075】
【配列表フリーテキスト】以下の配列表の数字見出し<
223>には、「Artificial Sequen
ce」の説明を記載する。具体的には、配列表の配列番
号3及び4の配列で表される各塩基配列は、人工的に合
成したプライマー配列である。
【0076】
【配列表】 <110> Yamanouchi Pharmaceutical Co., Ltd. <120> Novel potassium ion channel protein <130> YAM002993P <160> 6 <210> 1 <211> 1211 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <221> CDS <222> (10)..(1164) <400> 1 tcagggacg atg gag gtc tcg ggg cac ccc cag gcc agg aga tgc tgc cca 51 Met Glu Val Ser Gly His Pro Gln Ala Arg Arg Cys Cys Pro 1 5 10 gag gcc ctg gga aag ctc ttc cct ggc ctc tgc ttc ctc tgc ttt ctg 99 Glu Ala Leu Gly Lys Leu Phe Pro Gly Leu Cys Phe Leu Cys Phe Leu 15 20 25 30 gtg acc tac gcc ctg gtg ggt gct gtg gtc ttc tct gcc att gag gac 147 Val Thr Tyr Ala Leu Val Gly Ala Val Val Phe Ser Ala Ile Glu Asp 35 40 45 ggc cag gtc ctg gtg gca gca gat gat gga gag ttt gag aag ttc ttg 195 Gly Gln Val Leu Val Ala Ala Asp Asp Gly Glu Phe Glu Lys Phe Leu 50 55 60 gag gag ctc tgc aga atc ttg aac tgc agt gaa aca gtg gtg gaa gac 243 Glu Glu Leu Cys Arg Ile Leu Asn Cys Ser Glu Thr Val Val Glu Asp 65 70 75 aga aaa cag gat ctc cag ggg cat ctg cag aag gtg aag cct cag tgg 291 Arg Lys Gln Asp Leu Gln Gly His Leu Gln Lys Val Lys Pro Gln Trp 80 85 90 ttt aac agg acc aca cac tgg tcc ttc ctg agc tcg ctc ttt ttc tgc 339 Phe Asn Arg Thr Thr His Trp Ser Phe Leu Ser Ser Leu Phe Phe Cys 95 100 105 110 tgc acg gtg ttc agc acc gtg ggc tat ggc tac atc tac ccc gtc acc 387 Cys Thr Val Phe Ser Thr Val Gly Tyr Gly Tyr Ile Tyr Pro Val Thr 115 120 125 agg ctt ggc aag tac ttg tgc atg ctc tat gct ctc ttt ggt atc ccc 435 Arg Leu Gly Lys Tyr Leu Cys Met Leu Tyr Ala Leu Phe Gly Ile Pro 130 135 140 ctg atg ttc ctc gtt ctc acg gac aca ggc gac atc ctg gca acc atc 483 Leu Met Phe Leu Val Leu Thr Asp Thr Gly Asp Ile Leu Ala Thr Ile 145 150 155 tta tct aca tct tat aat cgg ttc cga aaa ttc cct ttc ttt acc cgc 531 Leu Ser Thr Ser Tyr Asn Arg Phe Arg Lys Phe Pro Phe Phe Thr Arg 160 165 170 ccc ctc ctc tcc aag tgg tgc ccc aaa tct ctc ttc aag aaa aaa ccg 579 Pro Leu Leu Ser Lys Trp Cys Pro Lys Ser Leu Phe Lys Lys Lys Pro 175 180 185 190 gac ccc aag ccc gca gat gaa gct gtc cct cag atc atc atc agt gct 627 Asp Pro Lys Pro Ala Asp Glu Ala Val Pro Gln Ile Ile Ile Ser Ala 195 200 205 gaa gag ctt cca ggc ccc aaa ctt ggc aca tgt cct tca cgc cca agc 675 Glu Glu Leu Pro Gly Pro Lys Leu Gly Thr Cys Pro Ser Arg Pro Ser 210 215 220 tgc agc atg gag ctg ttt gag aga tct cat gcg cta gag aaa cag aac 723 Cys Ser Met Glu Leu Phe Glu Arg Ser His Ala Leu Glu Lys Gln Asn 225 230 235 aca ctg caa ctg ccc cca caa gcc atg gag agg agt aac tcg tgt ccc 771 Thr Leu Gln Leu Pro Pro Gln Ala Met Glu Arg Ser Asn Ser Cys Pro 240 245 250 gaa ctg gtg ttg gga aga ctc tca tac tcc atc atc agc aac ctg gat 819 Glu Leu Val Leu Gly Arg Leu Ser Tyr Ser Ile Ile Ser Asn Leu Asp 255 260 265 270 gaa gtt gga cag cag gtg gag agg ttg gac atc ccc ctc ccc atc att 867 Glu Val Gly Gln Gln Val Glu Arg Leu Asp Ile Pro Leu Pro Ile Ile 275 280 285 gcc ctt att gtt ttt gcc tac att tcc tgt gca gct gcc atc ctc ccc 915 Ala Leu Ile Val Phe Ala Tyr Ile Ser Cys Ala Ala Ala Ile Leu Pro 290 295 300 ttc tgg gag aca cag ttg gat ttc gag aat gcc ttc tat ttc tgc ttt 963 Phe Trp Glu Thr Gln Leu Asp Phe Glu Asn Ala Phe Tyr Phe Cys Phe 305 310 315 gtc aca ctc acc acc att ggg ttt ggg gat act gtt tta gaa cac cct 1011 Val Thr Leu Thr Thr Ile Gly Phe Gly Asp Thr Val Leu Glu His Pro 320 325 330 aac ttc ttc ctg ttc ttc tcc att tat atc atc gtt gga atg gag att 1059 Asn Phe Phe Leu Phe Phe Ser Ile Tyr Ile Ile Val Gly Met Glu Ile 335 340 345 350 gtg ttc att gct ttc aag ttg gtg caa aac agg ctg att gac ata tac 1107 Val Phe Ile Ala Phe Lys Leu Val Gln Asn Arg Leu Ile Asp Ile Tyr 355 360 365 aaa aat gtt atg cta ttc ttt gca aaa ggg aag ttt tac cac ctt gtt 1155 Lys Asn Val Met Leu Phe Phe Ala Lys Gly Lys Phe Tyr His Leu Val 370 375 380 aaa aag tga aggtttcatt atctctcagg tgacagacac tggctgagct ggttttc 1211 Lys Lys 385 <210> 2 <211> 384 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 2 Met Glu Val Ser Gly His Pro Gln Ala Arg Arg Cys Cys Pro Glu Ala 1 5 10 15 Leu Gly Lys Leu Phe Pro Gly Leu Cys Phe Leu Cys Phe Leu Val Thr 20 25 30 Tyr Ala Leu Val Gly Ala Val Val Phe Ser Ala Ile Glu Asp Gly Gln 35 40 45 Val Leu Val Ala Ala Asp Asp Gly Glu Phe Glu Lys Phe Leu Glu Glu 50 55 60 Leu Cys Arg Ile Leu Asn Cys Ser Glu Thr Val Val Glu Asp Arg Lys 65 70 75 80 Gln Asp Leu Gln Gly His Leu Gln Lys Val Lys Pro Gln Trp Phe Asn 85 90 95 Arg Thr Thr His Trp Ser Phe Leu Ser Ser Leu Phe Phe Cys Cys Thr 100 105 110 Val Phe Ser Thr Val Gly Tyr Gly Tyr Ile Tyr Pro Val Thr Arg Leu 115 120 125 Gly Lys Tyr Leu Cys Met Leu Tyr Ala Leu Phe Gly Ile Pro Leu Met 130 135 140 Phe Leu Val Leu Thr Asp Thr Gly Asp Ile Leu Ala Thr Ile Leu Ser 145 150 155 160 Thr Ser Tyr Asn Arg Phe Arg Lys Phe Pro Phe Phe Thr Arg Pro Leu 165 170 175 Leu Ser Lys Trp Cys Pro Lys Ser Leu Phe Lys Lys Lys Pro Asp Pro 180 185 190 Lys Pro Ala Asp Glu Ala Val Pro Gln Ile Ile Ile Ser Ala Glu Glu 195 200 205 Leu Pro Gly Pro Lys Leu Gly Thr Cys Pro Ser Arg Pro Ser Cys Ser 210 215 220 Met Glu Leu Phe Glu Arg Ser His Ala Leu Glu Lys Gln Asn Thr Leu 225 230 235 240 Gln Leu Pro Pro Gln Ala Met Glu Arg Ser Asn Ser Cys Pro Glu Leu 245 250 255 Val Leu Gly Arg Leu Ser Tyr Ser Ile Ile Ser Asn Leu Asp Glu Val 260 265 270 Gly Gln Gln Val Glu Arg Leu Asp Ile Pro Leu Pro Ile Ile Ala Leu 275 280 285 Ile Val Phe Ala Tyr Ile Ser Cys Ala Ala Ala Ile Leu Pro Phe Trp 290 295 300 Glu Thr Gln Leu Asp Phe Glu Asn Ala Phe Tyr Phe Cys Phe Val Thr 305 310 315 320 Leu Thr Thr Ile Gly Phe Gly Asp Thr Val Leu Glu His Pro Asn Phe 325 330 335 Phe Leu Phe Phe Ser Ile Tyr Ile Ile Val Gly Met Glu Ile Val Phe 340 345 350 Ile Ala Phe Lys Leu Val Gln Asn Arg Leu Ile Asp Ile Tyr Lys Asn 355 360 365 Val Met Leu Phe Phe Ala Lys Gly Lys Phe Tyr His Leu Val Lys Lys 370 375 380 <210> 3 <211> 26 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: an artificially synthesized primer sequence <400> 3 ggaattctca gggacgatgg aggtct 26 <210> 4 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: an artificially synthesized primer sequence <400> 4 gcctcgagga aaaccagctc agccagtg 28 <210> 5 <211> 23 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 5 tggtgggtgc tgtggtcttc tct 23 <210> 6 <211> 25 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 6 agcctgtttt gcaccaactt gaaag 25
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/19 C12N 1/21 4H045 1/21 C12Q 1/02 5/10 G01N 33/15 Z C12Q 1/02 33/50 Z G01N 33/15 33/53 D 33/50 C12P 21/08 33/53 C12N 15/00 ZNAA // C12P 21/08 5/00 A (72)発明者 横井 宏理 茨城県つくば市御幸が丘21 山之内製薬株 式会社内 (72)発明者 三宅 哲 茨城県つくば市御幸が丘21 山之内製薬株 式会社内 (72)発明者 望月 忍 茨城県つくば市御幸が丘21 山之内製薬株 式会社内 Fターム(参考) 2G045 AA34 AA40 CB01 DA12 DA13 DA14 DA36 DA77 FB03 4B024 AA01 BA21 BA44 CA04 DA02 EA04 GA11 HA01 4B063 QQ42 QQ61 QR77 QS36 4B064 AG27 CA10 CA19 CC24 DA03 4B065 AA90X AA93Y AB01 BA02 CA24 CA25 CA44 CA46 4H045 AA10 AA11 BA10 CA40 DA01 DA76 EA20 EA50 FA74

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)配列番号2で表されるアミノ酸配
    列を有するポリペプチド、あるいは、(2)配列番号2
    で表されるアミノ酸配列の1又は複数の箇所において、
    1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、及び/又は付加
    されたアミノ酸配列を有し、しかも、バックグラウンド
    カリウムイオンチャネル活性を示すポリペプチド。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のポリペプチドをコード
    するポリヌクレオチド。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のポリヌクレオチドを含
    む発現ベクター。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の発現ベクターでトラン
    スフェクションされた細胞。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のポリペプチドに結合す
    る抗体。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の細胞である、疼痛治療
    剤スクリーニングツール。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のポリペプチドをコード
    するポリヌクレオチドを含む発現ベクターでトランスフ
    ェクションされた細胞と、試験化合物とを接触させる工
    程、及び前記ポリペプチドが活性化されるか否かを分析
    する工程を含むことを特徴とする、疼痛治療剤をスクリ
    ーニングする方法。
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