JP2002171851A - 溶液栽培用の培地 - Google Patents

溶液栽培用の培地

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JP2002171851A
JP2002171851A JP2000376016A JP2000376016A JP2002171851A JP 2002171851 A JP2002171851 A JP 2002171851A JP 2000376016 A JP2000376016 A JP 2000376016A JP 2000376016 A JP2000376016 A JP 2000376016A JP 2002171851 A JP2002171851 A JP 2002171851A
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foam
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Kokichi Kaneko
孝吉 金子
Kazuhiko Sakuragi
一彦 櫻木
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Nihon Funen Co Ltd
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    • Y02P60/216

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極めて長い期間にわたって植物を理想的な環
境で生育する。 【解決手段】 溶液栽培用の培地は、ガラスを発泡焼成
してなるガラス発泡体を粒状に破砕して発泡ガラス粒1
としたものである。この発泡ガラス粒1は、発泡気泡に
よる微細な凹凸を表面に設けており、独立気泡または連
続気泡による空隙を内部に設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は溶液栽培に使用され
る培地に関する。本明細書において「溶液栽培」は、
「水耕栽培」を含む広い意味に使用する。溶液栽培は、
培地に水を滴下して給水し、水耕栽培は、培地に水を流
して給水する。溶液栽培と水耕栽培は、培地に水を供給
する状態が異なるのみで栽培される植物等は同じであ
る。
【0002】
【従来の技術】溶液栽培や水耕栽培は、容器に培地を入
れて植物を栽培する。培地には、水と肥料が供給され
る。この状態で植物を栽培する培地は、保水性と排水性
と通気性が要求される。これ等の特性を満足する培地と
して、従来では、ピートモス、バーク、木材チップ等の
有機培地が使用される。また、ロックウールやガラス繊
維等の無機培地も使用される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
培地は、数年も使用すると植物の生育が悪くなる欠点が
ある。排水性、通気性、通水性等の特性が低下して、培
地として要求される特性が悪化するからである。また、
植物に悪い影響を与える微生物が繁殖することもある。
さらに、特定の肥料が停滞して肥料バランスが悪くなる
こともある。さらに、有機培地は、分解、消失されて総
量も少なくなる。このため、従来の培地は、3〜4年も
使用すると新しいものに交換しているのが実状である。
培地の交換には極めて手間がかかるばかりでなく、多量
に発生する培地を廃棄するのも極めて難しい。古い培地
は、ほとんど例外なく田畑に投棄して廃棄される。しか
しながら、古い培地は、田畑の土として必ずしも好まし
い物性ではない。とくにロックウールやガラスウール等
の無機培地は、田畑で消失されることがないので、田畑
に多量に散布できない。また、無機培地を散布した田畑
は、乾燥して風が吹くと、風で空気中に飛散して公害の
原因となる弊害もある。
【0004】本発明は、このような欠点を解決すること
を目的に開発されたもので、本発明の重要な目的は、極
めて長い期間にわたって植物を理想的な環境で生育でき
る溶液栽培用の培地を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の溶液栽培用の培
地は、ガラスを発泡焼成してなるガラス発泡体を粒状に
破砕して発泡ガラス粒1としたものである。この発泡ガ
ラス粒1は、発泡気泡による微細な凹凸を表面に設けて
おり、独立気泡または連続気泡による空隙を内部に設け
ている。
【0006】発泡ガラス粒1は、廃棄ガラスを発泡焼成
して製造することができる。廃棄ガラスを発泡焼成した
製造される発泡ガラス粒1は、廃棄ガラスを有効に再利
用できると共に、原料コストを低減して安価に生産でき
る。
【0007】発泡ガラス粒1は、好ましくは平均粒径を
1〜10mm、さらに好ましくは、1.5〜5mmとす
る。発泡ガラス粒1は、フルイ16で平均粒径をこの範
囲に揃えることができる。発泡ガラス粒1は、平均粒径
を小さくするにしたがって、保水性は向上するが、排水
性と通気性と通水性が低下する。反対に平均粒径を大き
くすると排水性と通気性と通水性は向上するが保水性が
低下する。したがって、発泡ガラス粒1は、保水性と排
水性と通気性と通水性が植物に最適な状態となるよう
に、平均粒径を特定する。
【0008】さらに、本発明の培地は、発泡ガラス粒1
に有機培地を混合することもできる。有機培地には、ピ
ートモスやバークが適している。有機培地を添加する場
合、その添加量は、好ましくは全体の3〜30重量%と
する。さらに、本発明の培地は、発泡ガラス粒1の表面
に、肥料を付着することもできる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するための溶液栽培用の培地を例示
するものであって、本発明は培地を下記のものに特定し
ない。
【0010】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番
号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決す
るための手段の欄」に示される部材に付記している。た
だ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に
特定するものでは決してない。
【0011】図1は、本発明の培地を使用する溶液栽培
装置の断面図である。培地は、この図に示すように、上
面を開口している栽培容器2に入れて使用される。栽培
容器2は、底に水抜き孔3を開口しており、水抜き孔3
から余分の水を排水する。ただし、水耕栽培に使用され
る栽培容器は、必ずしも底に水抜き孔を設ける必要はな
い。栽培容器に、肥料を添加している栽培液を循環させ
て、培地に植えつけている植物を成長させるからであ
る。
【0012】栽培容器2に充填している培地は、発泡ガ
ラス粒1、あるいは発泡ガラス粒1に有機培地を混合し
たものである。発泡ガラス粒1は、ガラスを発泡焼成し
てガラス発泡体とし、これを粒状に破砕して製作され
る。発泡ガラス粒1は、発泡気泡によって微細な凹凸を
表面に設けている。さらに、発泡ガラス粒1の内部に
は、独立気泡または連続気泡による空隙を設けている。
発泡ガラス粒1を製造する原料には、好ましくは廃棄ガ
ラスを使用する。廃棄ガラスで製造される発泡ガラス粒
は、原料コストを安くして、製品コストを安くできる。
また、廃棄ガラスを有効に再利用できる。とくに、この
発泡ガラス粒は、原料ガラスの色が特定されないので、
種々の色に着色している廃棄ガラスを色で選別すること
なく使用できる。ただし、発泡ガラス粒の原料には、必
ずしも廃棄ガラスを使用する必要なく、バージン原料、
あるいはバージン原料に廃棄ガラスを添加したものとす
ることもできる。
【0013】発泡ガラス粒1は、好ましくは平均粒径を
1〜10mm、さらに好ましくは、1.5〜5mmとす
る。発泡ガラス粒1の大きさは、保水性と排水性と通気
性と通水性に影響を与える。したがって、発泡ガラス粒
1の最適な平均粒径は、植物と栽培方法、すなわち、溶
液栽培であるか水耕栽培であるかを考慮して、前述の範
囲で最適値とする。
【0014】培地は、発泡ガラス粒に有機培地を混合す
ることもできるが、この場合、添加する有機培地とし
て、ピートモスやバークが使用できる。また、木材を小
さく破砕したものも使用できる。培地に、発泡ガラス粒
に有機培地を添加する場合、有機培地の添加量は、好ま
しくは全体の3〜30重量%とする。有機培地の添加量
を多くして保水性を向上できる。木材を破砕した木片等
の有機培地を添加すると、通気性と通水性を向上でき
る。ただ、有機培地の添加量が多すぎると、年月が経過
するにしたがって、植物の栽培能力が次第に低下する。
有機培地は分解して消失されるので、添加して消失する
程度に添加するのが理想である。この培地は、毎年、消
失する有機培地に相当する量の有機培地を添加して、発
泡ガラス粒を交換することなく継続して使用できる。発
泡ガラス粒は、植物に悪い影響を与える微生物が繁殖し
たときにみ、再焼成して微生物を死滅させる。
【0015】さらに、発泡ガラス粒は、表面に肥料を付
着することにより、栽培水に液肥を添加することなく、
または、添加する液肥を少なくして、植物をすくすくと
栽培できる。発泡ガラス粒に付着する肥料には、窒素肥
料、燐酸肥料、カリ肥料等の肥料の三要素に加えて、あ
るいは、三要素以外の微量要素を使用する。肥料は、発
泡ガラス粒の表面に設けている微細な空隙に入れて付着
し、あるいは水溶性のバインダーを介して付着される。
【0016】以上の発泡ガラス粒は、以下の工程で製造
される。図2は、発泡ガラス粒の製造装置を示してい
る。この装置は、ガラス瓶やガラス板等の廃棄ガラスを
予備加熱した後に急冷して破砕し、破砕した廃棄ガラス
に発泡材等の添加物Tを添加した原料破砕物を発泡状態
に焼成してガラス発泡体とする。
【0017】この図の製造装置は、廃棄ガラスを蓄える
ホッパー4と、ホッパー4から供給される廃棄ガラスを
予備加熱すると共に、原料破砕物を発泡焼成する焼成炉
5と、焼成炉5で予備加熱された廃棄ガラスを急冷する
冷却機6と、冷却機6で急冷された廃棄ガラスを破砕す
る破砕機7と、破砕機7で破砕された廃棄ガラスに発泡
材等の添加物Tを添加した原料破砕物を蓄える原料タン
ク8とを備える。
【0018】ホッパー4は、ガラス瓶やガラス板等の廃
棄ガラスを蓄えて、焼成炉5の予備加熱コンベア10に
供給する。ホッパー4は、下端にフィーダー9を備えて
いる。フィーダー9は、ホッパー4の廃棄ガラスを予備
加熱コンベア10に定量供給する。
【0019】焼成炉5は、廃棄ガラスを下部で予備加熱
し、原料破砕物を中央部ないし上部で発泡焼成する。焼
成炉5はトンネル炉で、中央部ないし上部において原料
破砕物を焼成温度まで加熱して移送する焼成コンベア1
1を上部に水平に配設し、廃棄ガラスを破砕するために
予備加熱する予備加熱コンベア10を下部に配設してい
る。焼成炉5は、内部でガスを燃焼させて所定の温度に
焼成、加熱するガス炉である。焼成炉5は、焼成コンベ
ア11で供給される原料破砕物の焼成温度を、たとえば
750〜1000℃、好ましくは800〜950℃、さ
らに好ましくは850〜900℃とする。予備加熱コン
ベア10で供給される廃棄ガラスを予備加熱する温度
は、たとえば400〜800℃、好ましくは400〜7
50℃、さらに好ましくは400〜700℃とする。
【0020】図に示す焼成炉5は、焼成コンベア11の
排出側にガラス発泡体を急冷して破砕する急冷破砕機1
2を設けている。急冷破砕機12は、焼成コンベア11
で発泡状態に焼結されたガラス発泡体に散水する散水ノ
ズル13を有する。散水ノズル13は、ガラス発泡体を
急冷して破砕する。この構造の焼成炉5は、ガラス発泡
体を所定の大きさに破砕して排出できる。
【0021】冷却機6は、焼成炉5で予備加熱された廃
棄ガラスを急冷する。図の冷却機6は、予備加熱コンベ
ア10に載って移送されてくる廃棄ガラスに散水して急
冷する散水ノズル14を備える。散水ノズル14は、予
備加熱コンベア10の上方に位置して下向きに配設され
る。散水ノズル14は、予備加熱コンベア10で焼成炉
5から排出される廃棄ガラスに散水して急冷する。
【0022】急冷された廃棄ガラスは、破砕機7で破砕
される。破砕機7は、廃棄ガラスを破砕できる全ての機
械、たとえば、ボールミル等の破砕機7が使用できる。
破砕機7は、ボールミルに代わってジョウクラッシャー
やロールクラッシャ等も使用できる。破砕機7は、加熱
後に急冷されて無数のひび割れのある破砕されやすい廃
棄ガラスを破砕する。破砕機7は、たとえば廃棄ガラス
の平均粒径が0.5〜5mm、好ましく0.5〜3m
m、さらに好ましくは1〜2mmとなるように破砕す
る。
【0023】破砕機7で破砕された廃棄ガラスは、発泡
材を混合して原料破砕物とする。発泡材には、炭酸ナト
リウムや炭酸ソーダ等が使用する。さらに、原料破砕物
は、発泡材に加えて、無機質材を粉粒体とした添加物を
混合することもできる。添加物の添加量は、たとえば、
0〜50重量%、好ましくは5〜30重量%、さらに好
ましくは5〜20重量%とする。添加物には、パーライ
ト、バーミクライト、軽石、火山れき、膨張スラグ、膨
張けつ岩等を使用する。
【0024】原料破砕物に添加する発泡材の添加量は、
発泡焼成されるガラス発泡体の、連続気泡と独立気泡の
割合に影響を与える。発泡材の添加量を少なくすると、
独立気泡の割合が多くなって連続気泡の割合が少なくな
る。反対に発泡材の添加量を多くすると、独立気泡の割
合が少なくなって連続気泡の割合が増加する。
【0025】さらに、原料破砕物は、添加材として、焼
成するときに低い温度で溶融する無機質焼結材を添加す
ることもできる。無機質焼結材には、廃棄ガラスよりも
融点の低いものを使用する。無機質焼結材は、焼成温度
で溶融して廃棄ガラスを焼結するものであって、フラッ
クスやフリットを含む。フラックスやフリットは、屈伏
点を500〜700℃とするものを使用する。
【0026】フリットには、例えば、鉛白116重量
%、長石111重量%、珪砂28重量%、石灰石20重
量%、亜鉛科12重量%、粘土21重量%の混合物を溶
融して粉砕したもの、あるいは、珪砂60重量%、硝石
22重量%、食塩7.2重量%、ミョウバン3.6重量
%、ソーダ灰3.6重量%、石膏3.6重量%の混合物
を溶融して粉砕したもの等が使用できる。フリットは、
混合材料でもって融点が調整できる。
【0027】原料破砕物は、原料タンク8に蓄えられ
て、焼成炉5の焼成コンベア11に供給される。原料タ
ンク8は、原料破砕物を焼成コンベア11に供給するフ
ィーダー15を下部に備えている。原料タンク8の原料
破砕物は、フィーダー15で焼成コンベア11に供給さ
れる。原料破砕物は、連続運転される焼成コンベア11
に定量供給され、焼成炉5を通過して発泡状態のガラス
発泡体として焼結される。
【0028】焼結されたガラス発泡体は、急冷破砕機1
2で急冷して破砕される。急冷破砕機12で破砕された
発泡ガラス粒は、種々の粒径のものを含んでいる。した
がって、急冷破砕機12から排出される発泡ガラス粒
は、フルイ16を使用して、1mm未満のものと、10
mmを越えるものを分離して除去する。10mmを越え
る大粒の発泡ガラス粒は、破砕機17でさらに小さく破
砕する。この破砕には、ジョウクラッシャーやロールク
ラッシャを使用する。ただ、破砕機17には、ガラス発
泡体を1〜10mmの平均粒径に破砕できる全てのもの
が使用できる。破砕機17で破砕した発泡ガラス粒は、
さらにフルイ16で1〜10mmのものを選別して発泡
ガラス粒とする。1mmよりも小さいものは廃棄し、1
0mmよりも大きいものは、平均粒径が10mm以下に
なるまで破砕する。
【0029】以上のようにして、選別された平均粒径を
1〜10mmとする発泡ガラス粒は、溶液栽培で植物栽
培する培地として理想的な物性を有する。発泡ガラス粒
は、平均粒径が1〜10mmの範囲にないものを含有す
ることもできる。ただし、平均粒径が1mm未満のもの
を多量に含有すると、通気性と通水性が低下するので、
1mm以下の発泡ガラス粒の含有量は20重量%以下と
する。また、平均粒径が10mmを越える発泡ガラス粒
を多量に含有すると、保水性が低下するので、この発泡
ガラス粒の含有量も全体の20重量%以下とする。
【0030】全ての植物の栽培に最適な培地として使用
できる発泡ガラス粒は、平均粒径を1.5〜5mm、さ
らに好ましくは3〜5mmとする。この粒径の発泡ガラ
ス粒は、保水性と通気性と通水性の全ての物性におい
て、理想的な特性を有する。
【0031】ガラス発泡体を破砕した発泡ガラス粒は、
ガラス発泡体の発泡気泡による微細な凹凸が表面に設け
られる。また、発泡ガラス粒の内部には、ガラス発泡体
の独立気泡または連続気泡によって空隙が設けられる。
発泡ガラス粒の表面に設けられる微細な凹凸と、内部に
できる連続気泡の空隙は、培地の保水性を向上させる。
また、表面の凹凸によって、培地として使用する状態
で、隣接する発泡ガラス粒との間に無数の空隙ができ、
この空隙によって通気性と通水性が改善される。さら
に、発泡ガラス粒の表面や内部にできる微細な空隙は、
植物の栽培に大切なバクテリアの生息環境を向上する。
【0032】
【発明の効果】本発明の溶液栽培用の培地は、極めて長
い期間にわたって植物を理想的な環境で生育できる特長
がある。それは、本発明の培地が、ガラスを発泡焼成し
てなるガラス発泡体を粒状に破砕してなる発泡ガラス粒
であり、この発泡ガラス粒は発泡気泡による微細な凹凸
が表面にあって、内部には独立気泡または連続気泡によ
る空隙があるからである。ガラス発泡体を破砕してなる
発泡ガラス粒は、表面に無数の微細な凹凸があるので、
これを培地として使用するために容器に充填すると、隣
の発泡ガラス粒との間に無数の微細な空隙ができる。こ
の空隙によって、培地の保水性と通気性が向上し、さら
に、発泡ガラス粒の間に隙間ができるので、通水性も向
上する。また、発泡ガラス粒は、内部にも空隙があるの
で、この空隙が連続気泡の場合は保水性が改善され、独
立気泡の場合は、軽くなって容器に充填する状態で高い
密度に充填されずに、発泡ガラス粒の間に多くの隙間が
できて、通気性と通水性が良くなる。
【0033】さらに、本発明の培地は、ガラス発泡体を
破砕して製作される発泡ガラス粒であるから、長期間使
用しても消失せず、極めて長期間にわたって植物を理想
的な栽培環境に保持する。
【0034】また、本発明の請求項2に記載しているよ
うに、ガラス発泡体を廃棄ガラスを原料として使用する
ことにより、廃棄ガラスを有効に再利用しながら、培地
のコストを著しく低減できる。とくに、廃棄ガラスは種
々の色彩のものが混在しているが、廃棄ガラスを色別に
分別することなく、全ての廃棄ガラスを有効に再利用で
きる特長がある。
【0035】さらにまた、本発明の請求項5の培地は、
発泡ガラス粒に有機培地を添加しているが、この培地は
添加する有機培地で、栽培する植物によってより最適な
環境とすることができる。有機培地は年月が経過すると
消失するが、消失した有機培地を添加して、発泡ガラス
粒を交換することなく、長い年月にわたって使用できる
特長がある。
【0036】また、本発明の請求項8の培地は、表面に
肥料を付着しているので、培地に肥料を供給することな
く植物を好ましい環境で生育できる特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の溶液栽培用の培地を使用する
栽培装置の断面図
【図2】発泡ガラス粒の製造装置を示す概略断面図
【符号の説明】
1…発泡ガラス粒 2…栽培容器 3…水抜き孔 4…ホッパー 5…焼成炉 6…冷却機 7…破砕機 8…原料タンク 9…フィーダー 10…予備加熱コンベア 11…焼成コンベア 12…急冷破砕機 13…散水ノズル 14…散水ノズル 15…フィーダー 16…フルイ 17…破砕機

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラスを発泡焼成してなるガラス発泡体
    を粒状に破砕してなる発泡ガラス粒(1)で、発泡ガラス
    粒(1)は発泡気泡による微細な凹凸が表面にあって、内
    部には独立気泡または連続気泡による空隙がある溶液栽
    培用の培地。
  2. 【請求項2】 廃棄ガラスを発泡焼成してなるガラス発
    泡体を破砕している発泡ガラス粒(1)である請求項1に
    記載される溶液栽培用の培地。
  3. 【請求項3】 発泡ガラス粒(1)の平均粒径が1〜10
    mmである請求項1に記載される溶液栽培用の培地。
  4. 【請求項4】 発泡ガラス粒(1)の平均粒径が1.5〜
    5mmである請求項1に記載される溶液栽培用の培地。
  5. 【請求項5】 発泡ガラス粒(1)に有機培地を混合して
    なる請求項1に記載される溶液栽培用の培地。
  6. 【請求項6】 有機培地として、少なくともピートモス
    とバークのいずれかを含む請求項5に記載される溶液栽
    培用の培地。
  7. 【請求項7】 有機培地の含有量が3〜30重量%であ
    る請求項5に記載される溶液栽培用の培地。
  8. 【請求項8】 発泡ガラス粒(1)の表面に、肥料を付着
    している請求項1に記載される栽培容器用の培地。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007166988A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Yazaki Corp 水耕栽培用培土及びその製造方法
JP2015096060A (ja) * 2013-10-07 2015-05-21 株式会社クラレ 植物栽培用培地、並びにそれを用いた植物栽培装置および植物栽培方法
JP2016198012A (ja) * 2015-04-08 2016-12-01 株式会社クラレ トマト類栽培用培地、並びにそれを用いたトマト類栽培装置およびトマト類栽培方法
US10448584B2 (en) 2013-10-07 2019-10-22 Kuraray Co., Ltd. Medium for plant cultivation, and apparatus and method for plant cultivation including the same

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