JP2002171734A - 複数系統の電力発電特性を持つ多極永久磁石式発電機 - Google Patents

複数系統の電力発電特性を持つ多極永久磁石式発電機

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JP2002171734A
JP2002171734A JP2000368093A JP2000368093A JP2002171734A JP 2002171734 A JP2002171734 A JP 2002171734A JP 2000368093 A JP2000368093 A JP 2000368093A JP 2000368093 A JP2000368093 A JP 2000368093A JP 2002171734 A JP2002171734 A JP 2002171734A
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phase
heater
power generation
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Hideo Kawamura
英男 河村
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Apex Corp Japan
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発電装置は,巻線群の直列の結線数を変
更することによって複数系統の電力を発電でき,電力を
ロータの回転数に応答して変更する。 【解決手段】 ステータは,スロット部を形成したステ
ータコアとスロット部間に巻き上げられた巻線U1〜
3,V1〜3,W1〜3から構成され,各巻線はステー
タコアに一種類で出力波形が重なるように複数の三相巻
線群U1−V1−W1,U2−V2−W2,U3−V3
−W3に巻き上げられ,各巻線の端子はスイッチングリ
レー1R〜12Rを介してそれぞれ独立的に分離されて
いる。コントローラは,回転速度に応答してスイッチン
グリレーをオン・オフ制御し,例えば,低速回転時に全
ての三相巻線群を直列に接続し,ロータの回転速度が大
きくなるに従って三相巻線群の直列に接続する数を減少
させる制御をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,ハウジングに回
転可能に支持された回転軸に取り付けられた永久磁石板
材から成るロータと該ロータの外周に配置されたステー
タとから成る複数系統の電力発電特性を持つ多極永久磁
石式発電機に関する。
【0002】
【従来の技術】近年,永久磁石の性能が向上するに従っ
て永久磁石を発電・電動機の回転子即ちロータとして使
用される機会が増加してきた。また,永久磁石をロータ
とした発電・電動機は,高い発電効率又は電動効率が得
られることと,簡単な構造で構成できるということか
ら,最近,工業用機器に多く使用されるようになった。
そこで,発電・電動機についてコンパクト化したり,高
性能化,高出力化する技術の開発が盛んになり,それに
伴って構成部品の多様化が必要となっている。
【0003】従来,電動機は,その低速トルクを増加さ
せるため,ロータに対してその外周に配置されるステー
タの磁力を増大させ,回転トルクを増大させることが有
効である。電動機について,回転トルクを増大させるこ
とができれば,低速での起動力を増すことができ,機械
動力源としての役割を増すことができる。永久磁石をロ
ータとした電動機としては,例えば,特開昭62−27
2850号公報に開示された永久磁石式回転機が知られ
ている。該公報に開示された永久磁石式回転機は,ロー
タに永久磁石が配置され,可動磁性体が封入されたロー
タの回転で径方向へ可動磁性体を案内する磁極片形成用
の容器をロータに設けたものである。
【0004】また,特開平7−236260号公報に開
示された高出力交流発電・電動機は,回転速度に応じて
磁束密度を制御して発電量を適正に制御するものであ
り,ロータとステータとの間に制御リングを相対回転可
能に配置し,制御リングに接離可能な透磁性体を設けた
ものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで,永久磁石を
発電機の回転子即ちロータとした場合に,その磁束密度
が大きいので,低速時の発電能力は大きい。しかし,電
力発電特性は,発電機が高速になると,逆に電圧が急速
に上昇する。発電機では,高速時の高電圧を抑制するこ
とが大変困難である。一般に,発電機の発電電圧を降下
させるため,スイッチング素子として,ダイオード,ト
ランジスタを使って交流変換をさせるが,スイッチング
の際,リアクタンスが大きいと,逆起電力のピークが立
ち上がり,制御系のトランジスタ等,IC素子等を破壊
させる。そこで,回路系の素子類を保護するために,コ
ンデンサ,フィルタ等を用いるが,その発電起電力が大
きいので,これらのフィルタ等でピーク電力をカットす
ることはほとんどできない。また,これたの電力をヒー
タ等の発熱源として用いる場合,電圧が高くなり過ぎ,
優れた温度センサが存在しなければ,負荷であるヒータ
は直ちに破損する。また,スイッチング素子で電圧降下
させる場合,それぞれの素子が大型になり,価格が上昇
すると共に,一般的には65%程度の効率の低下をもた
らす。
【0006】また,従来の車両用として必要な電力が1
2V〜28Vであり,0.5KW〜1KW程度であり,
車両に設けられた補機類用又は補助機械用としては2K
W〜3KWの電力が必要である。そこで,車両用として
必要な電圧が12V〜28Vを用いて3KWの電力を供
給すると,電圧が低過ぎ,電流値が大きくなり,ロスに
よる発熱が大きくなる。そこで,自動車等の車両に用い
る電力と,配線の途中でのロスを低減して巻線等の配線
の線径を細く構成してコンパクトに構成した補機類や補
助機械に用いられる電力と,を発電する構造のものが望
まれている。
【0007】また,永久磁石を用いた高出力の発電・電
動機では,永久磁石の磁束が決まっているので,低速ト
ルクを大きくするためには,永久磁石を大きくするか又
は電流を大きくし,巻線の巻き数を増加させ,ステータ
側の磁力を増し,そのトルクを大きくしなければならな
い。また,発電・電動機でトルクを大きくするために
は,ステータコアへの巻線の線材の線径を太くし,大電
流を流し,ステータの磁力を増加させる必要がある。ま
た,ステータコアのスロット内への巻線の線径を余り大
きくすると,ステータのステータコア間の櫛部間のスロ
ットに線材を通し,線材をステータコアのスロット内に
巻き込むことが困難になる。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は,上記
の問題を解決することであり,ロータの回転数が低い時
には,ステータの巻線を増加させるため複数群の三相電
流用に巻き上げられた巻線を直列に接続し,回転数が増
加するに従って直列接続の数を減少させる制御を可能に
し,高速時の急激な高電圧を抑制し,低速から高速まで
の領域で常に適正な発電電力を確保することができ,例
えば,ディーゼルパティキュレートフィルタでの捕集さ
れたパティキュレート物質を加熱焼却するのに適用でき
る複数系統の電力発電特性を持つ多極永久磁石式発電機
を提供することである。
【0009】この発明は,ハウジングに回転可能に支持
された回転軸に取り付けられ且つ永久磁石が周方向に複
数配置されたロータ,及び前記ロータの外周に隙間を介
して配置され且つ前記ハウジングに固定されたステータ
を有し,前記ステータはスロット部を形成したステータ
コアと前記スロット部間に巻き上げられた巻線から構成
され,前記巻線は前記ステータコアに一種類で出力波形
が重なるように複数の三相巻線群に巻き上げられ,それ
ぞれの前記巻線の端子はスイッチングリレーを介してそ
れぞれ独立的に分離され,前記ロータの回転速度に応答
して前記スイッチングリレーをオン・オフ制御するコン
トローラは,低速回転時に全ての前記三相巻線群を直列
に接続し且つ前記ロータの回転速度が大きくなるに従っ
て前記三相巻線群の直列に接続する数を減少させる制御
をすることを特徴とする複数系統の電力発電特性を持つ
多極永久磁石式発電機に関する。
【0010】前記巻線は,三相電源を得るように前記ス
テータコアに電気角120°ずらして三相巻線にそれぞ
れ巻き上げられている。
【0011】また,前記三相巻線群は,スター結線に構
成されている。更に,前記ステータコアの前記巻線の結
線における前記三相巻線群間を結ぶ前記スイッチングリ
レーは大容量に構成され,それぞれの前記巻線を結ぶ中
性点を形成する前記スイッチングリレーは小容量に構成
され,前記コントローラは,要求される電力に応じて前
記スイッチングリレーを断続して電圧制御を行う。
【0012】前記三相巻線の出力端子に取り付けられた
前記スイッチングリレーは,負荷の大きさ又は回転領域
によってオン・オフさせて必要な電力を供給させる。
【0013】前記三相巻線に接続するヒータ等の負荷装
置は,インピーダンスを持つ三相負荷に構成され,前記
三相負荷に対する電力のオン・オフは,前記スイッチン
グリレーによって行う。
【0014】前記三相巻線群は,3連から成り,前記コ
ントローラは,低速回転領域では3連の前記三相巻線を
それぞれ直列に結線して前記負荷装置に接続し,中回転
領域では2連の前記三相巻線をそれぞれ直列に結線して
前記負荷装置に接続し,高回転領域では1連の前記三相
巻線を前記負荷装置に接続する制御を行う。
【0015】前記三相巻線の巻数は,前記三相巻線群に
おいて差異はなく,等価に構成されている。
【0016】この多極永久磁石式発電機では,それぞれ
の前記三相巻線群は全周にわたって巻き上げられ,前記
三相巻線群は前記永久磁石のN極とS極間のポール分だ
けずれた位置で巻き始められている。
【0017】この多極永久磁石式発電機は,エンジンか
らの排気ガスに含まれているパティキュレート物質をフ
ィルタで捕集して加熱焼却するディーゼルパティキュレ
ートフィルタ装置に適用され,前記フィルタに設けた三
相負荷に構成されヒータに通電する電力に利用される。
【0018】前記フィルタは,前記排気ガスの流れの上
流側に配置された前記ヒータを構成するヒータ線,前記
ヒータ線に接して配置された耐熱性を有するセラミック
繊維がランダムに積層された第1不織布,前記第1不織
布に接して配置された燃焼温度を低減させる触媒を担持
した金属部材から成る触媒層,前記触媒層に接して配置
された耐熱性を有するセラミック繊維がランダムに積層
された第2不織布,及び前記第2不織布に接して配置さ
れた耐熱金属線を網み込んだ金網から構成されている。
また,前記ヒータの前記三相負荷は,前記ヒータ線,前
記触媒層及び前記金網,或いは前記ヒータ線及び/又は
前記触媒層を複列の複数極に構成したものである。
【0019】前記コントローラは,前記フィルタに設け
た前記ヒータを急加熱する時には前記三相巻線群の3連
を直列に接続し,また,前記ヒータへ通電する電流を絞
って加熱を行う時には前記三相巻線群の1連を接続し,
前記ヒータに通電する電力を前記三相巻線群の直列の接
続数によって前記ヒータへ通電する電流を制御し,常に
適正にして前記フィルタに捕集された前記パティキュレ
ート物質を加熱焼却する制御を行う。
【0020】この複数系統の電力発電特性を持つ多極永
久磁石式発電機は,上記のように構成されているので,
高速時の急激な高電圧を抑制し,低速から高速までの領
域で常に適正な発電電力を確保することができ,また,
ディーゼルパティキュレートフィルタ装置に適用した場
合に,フィルタに設けたヒータを急加熱する時には3連
を直列にし,また,ヒータへの電流を絞って加熱を行う
時には1連の加熱で済み,ヒータに通電する電力を常に
適正にしてフィルタに捕集されたパティキュレート物質
をスムースに適正に加熱焼却できる。また,三相巻線の
それぞれにはスイッチングリレーを取り付けているが,
それぞれの部分での電流,電圧値は小さいので,スイッ
チングによる逆起電力は余り大きくなく,小容量のスイ
ッチング素子で十分である。この多極永久磁石式発電機
をディーゼルパティキュレートフィルタ装置に用いる
と,負荷はフィルタに設けたヒータであるが,該ヒータ
を三相負荷に構成し,発電機の三相電流と接続すると,
スイッチングリレー以外には多くの素子を必要とせず,
極めて簡単なシステムに構成することができる。また,
この多極永久磁石式発電機は,補機類や補助機械に対し
て100V〜200Vの高い電圧を供給でき,電圧が高
い方が配線上の問題が少なくなり,例えば,巻線につい
て12V〜28Vに対比して巻線の線径を小さく形成で
き,小型に且つ軽量に形成でき,また,リレー等を用い
る場合には電圧が大きくなるので,電流が小さくなり,
接点の溶着等が発生しない。
【0021】
【発明の実施の形態】以下,図面を参照して,この発明
による複数系統の電力発電特性を持つ多極永久磁石式発
電機の実施例を説明する。図1はこの発明による複数系
統の電力発電特性を持つ多極永久磁石式発電機の一実施
例の配線を説明するための概略説明図,図2は分割され
た巻線の接続状態に対応して変化する回転数に対する出
力電圧の関係を示すグラフ,図3は分割された巻線の接
続状態を示す概略説明図,図4はこの発明による多極永
久磁石式発電機に適用されたディーゼルパティキュレー
トフィルタ装置の具体的を示す概略断面図,図5は図4
のディーゼルパティキュレートフィルタ装置におけるフ
ィルタを示す拡大斜視図,及び図6は図5の符号A部分
の拡大分解図である。
【0022】この発明による複数系統の電力発電特性を
持つ多極永久磁石式発電機は,例えば,自動車等の車両
に搭載されたエンジンに設けた発電機,コージェネレー
ションシステムのエンジンに組み込まれた発電機,ハイ
ブリット自動車のエンジン等の出力軸に取り付けられた
発電機,排気ガスエネルギを回収するターボチャージャ
に組み込まれた発電機,或いはエネルギ回収装置に設け
た発電機に適用して好ましく,特に,発電機で発生した
電力を車両に設けたディーゼルパティキュレートフィル
タ装置におけるヒータへ供給するのに適したものであ
る。
【0023】図1及び図3に示すように,この発電機
は,多極永久磁石式タイプであるが,構造が極めてシン
プルに構成でき,複雑になることはない。また,この多
極永久磁石式発電機は,三相交流を発電するように構成
され,極めて効率が良いものである。この多極永久磁石
式発電機は,3種類の巻線を用意し,その位相を合致さ
せ,以下に説明するようにして,コントローラ10(図
4)によってスイッチングリレー1R〜12Rをそれぞ
れ切り換え制御して電圧を切り換えることができる。図
1に示すように,巻線U1−V1−W1,巻線U2−V
2−W2,及び巻線U3−V3−W3のそれぞれは,位
相が重なるように構成されているので,これらの巻線を
直列又は並列に接続しても何ら支障は起こらない。
【0024】この多極永久磁石式発電機は,ハウジング
に固定されたステータ42と,ステータ42に隙間を形
成してハウジングに回転可能に支持された 回転軸を構
成するロータ41とから構成され,特に,ステータ42
の構成に特徴を有している。ステータ42のステータコ
ア43には,図3に示すように,巻線群U1−V1−W
1,巻線群U2−V2−W2,及び巻線群U3−V3−
W3が分割されて巻き上げられている。各巻線の引出し
ラインに対応して中性点26Nの引出しラインが形成さ
れている。これらの引出しラインは,スイッチングリレ
ー1R〜12Rがそれぞれ組み込まれ,コントローラ1
0に接続している。
【0025】図1に示すように,位相が重なる巻線群U
1−V1−W1,巻線群U2−V2−W2,及び巻線群
U3−V3−W3の結線については次のとおりである。
巻線U3と巻線U2とを接続するライン1Lには大容量
即ち大型のスイッチングリレー1Rが組み込まれ,巻線
U2と巻線U1とを接続するライン2Lには大型のスイ
ッチングリレー2Rが組み込まれ,巻線U1,巻線U2
及び巻線U3は互いに直列に結線されている。また,巻
線V3と巻線V2とを接続するライン5Lには大型のス
イッチングリレー5Rが組み込まれ,巻線V2と巻線V
1とを接続するライン6Lには大型のスイッチングリレ
ー6Rが組み込まれ,巻線V1,V2及びV3は互いに
直列に結線されている。更に,巻線W3と巻線W2とを
接続するライン9Lには大型のスイッチングリレー9R
が組み込まれ,巻線W2と巻線W1とを接続するライン
10Lには大型のスイッチングリレー10Rが組み込ま
れ,巻線W1,W2及びW3は互いに直列に結線されて
いる。
【0026】また,巻線U3と中性点26Nとを接続す
るライン3Lには小容量即ち小型のスイッチングリレー
3Rが組み込まれ,また,巻線U2と中性点26Nとを
接続するライン4Lには小容量即ち小型のスイッチング
リレー4Rが組み込まれている。巻線V3と中性点26
Nとを接続するライン7Lには小容量即ち小型のスイッ
チングリレー7Rが組み込まれ,また,巻線V2と中性
点26Nとを接続するライン8Lには小容量即ち小型の
スイッチングリレー8Rが組み込まれている。更に,巻
線W3と中性点26Nとを接続するライン11Lには小
容量即ち小型のスイッチングリレー11Rが組み込ま
れ,また,巻線W2と中性点26Nとを接続するライン
12Lには小容量即ち小型のスイッチングリレー12R
が組み込まれている。
【0027】上記のように,巻線群U1−V1−W1,
巻線群U2−V2−W2,及び巻線群U3−V3−W3
が結線されているので,表1に示すように,コントロー
ラ10によってスイッチングリレー1R〜12RのON
−OFFの制御を行うと,低回転領域では,三相巻線群
の3連が直列に接続され,即ち,3巻線群の巻線U1,
巻線U2及び巻線U3,3巻線群の巻線V1,巻線V2
及び巻線V3,並びに3巻線群の巻線W1,巻線W2及
び巻線W3がそれぞれ直列に接続され,図2に示すよう
に,回転数(RPM)が小さくても所定の出力電圧を発
電することができる。また,中回転領域では,三相巻線
群の2連が直列に接続され,即ち,2巻線群の巻線U2
及び巻線U3,2巻線群の巻線V2及び巻線V3,並び
に3巻線群の巻線W2及び巻線W3がそれぞれ直列に接
続され,図2に示すように,回転数(RPM)が中程度
でも所定の出力電圧を発電することができる。更に,高
回転領域では,三相巻線群の1連が接続され,即ち,巻
線U3,巻線V3,及び巻線W3が接続され,図2に示
すように,回転数(RPM)が高速でも所定の出力電圧
を発電するようになる。
【表1】
【0028】この多極永久磁石式発電機では,図2に示
すように,低速では3連に重ねると,電圧はほぼ3倍に
なるが,リアクタンス効果で若干低下する。そこで,2
連にすると,リアクタンスが減少した分として電圧が上
がるので,A1点からA2点に移動する。コントローラ
10によってスイッチングリレー1R〜12Rのスイッ
チング制御を行うことによって,図2に示すような出力
電圧(V)を得ることができる。
【0029】発電機の特性G1 は,次式で示される。 G1 =〔(3)1/2 ・2πf/(2)1/2 〕・φ1 ・W
1 ・kw1 但し:f:周波数,φ1 :磁束,W1 :コイル巻数,
k:スロット数,w1 :極数を示す。従って,発電機の
特性G1は,巻数W1 が多いと,回転数の増加に従って
出力電圧は上昇する。そこで,低速,中速及び高速で
は,表1に示すように,コントローラ10によってスイ
ッチングリレー1R〜12RのON−OFF制御を行う
ことによって適正な出力電圧を得ることができるので,
複雑な構造,即ち,整流回路や昇降圧回路を必要としな
い。図1に示すスイッチングリレー1R,5R及び9R
は必ずしも必要ではないが,切り換え制御の安全性の確
保のために設けている。
【0030】次に,図4,図5及び図6を参照して,こ
の多極永久磁石式発電機をディーゼルパティキュレート
フィルタ装置(以下,DPF装置という)に適用した場
合の実施例を説明する。DPF装置は,排気ガスに含ま
れるカーボン,すす,HC,SOX 等から成るパティキ
ュレート物質をフィルタ3で捕集し,フィルタ3に捕集
されたパティキュレート物質をフィルタ3に設けたヒー
タで加熱焼却し,フィルタ3を再生するものである。D
PF装置は,入口側排気管5と出口側排気管6がエンジ
ンで発生した排気ガスEGが排出される排気管に接続さ
れて組み込まれている。フィルタ3に設けたヒータを急
加熱する時には3連を直列にし,また,絞り加熱を行う
時には1連の加熱で済み,ヒータに通電する電力を常に
適正にしてフィルタ3に捕集されたパティキュレート物
質をスムースに適正に加熱焼却できる。
【0031】フィルタ3を配設するハウジング1は,箱
状の方形に形成され,車両のボディやフレームに対して
ブラケット等で簡単に取り付けることができると共に,
ハウジングの外面を容易に遮熱できる構造に構成されて
いる。ハウジング1には,フィルタ3が配設された排気
ガス浄化室31を形成し且つ出口側排気管6が接続され
たハウジング本体2A,開閉弁15,16が配設された
排気ガス流入室4を形成し且つ入口側排気管5が接続さ
れたハウジングカバー2B,及び排気ガス流入室4と排
気ガス浄化室31とを区画する区画プレート2Cから構
成されている。区画プレート2Cには,フィルタ3をフ
ィルタハーフ部3A,3Bに二分する位置に対応して排
気ガス流入口11,12が形成されている。
【0032】フィルタ3は,ハウジング1に排気ガスE
Gの流れに交差する方向に指向してハウジング1の一側
から対向する他側へ延びるように配設されている。フィ
ルタ3は,排気ガスEGに接する表面積を大きくするた
め,全体として,蛇腹状に折り曲げられ,長手方向に延
びて,ハウジング1内の排気ガス浄化室31に配設され
ている。フィルタ3は,蛇腹の襞の山部が排気ガスEG
の流れの上流側に同一方向に向かって平行に指向され,
また,蛇腹の襞の谷部が排気ガスEGの流れに沿って同
一方向に向かって平行に指向されている。フィルタ3
は,その両端部の縁部34がハウジング本体2Aの周縁
部35の一部と,区画プレート2Cの両端部の縁部36
及びハウジングカバー2Bの周縁部32一部とで挟持さ
れた状態で密封状態に固定されて排気ガス浄化室31に
配設されている。また,フィルタ3は,フィルタハーフ
部3A,3Bとの境界の蛇腹の襞の山部が固着具37に
よって区画プレート2Cに固定されている。更に,フィ
ルタ3は,その両側或いは中心部等の適宜の位置に,蛇
腹形状の上流側から蛇腹形状に対応した形状の上流側支
持板29Uと,蛇腹形状の下流側から蛇腹形状に対応し
た形状の下流側支持板29Lとが嵌め込まれており,フ
ィルタ3の蛇腹形状が熱等で変形しないように保持され
ている。
【0033】DPF装置は,主として,排気ガスEGを
フィルタ3が配設された排気ガス浄化室31に流入させ
るためフィルタ3の上流側でフィルタ3を二分する領域
に対向して設けられた一対の排気ガス流入口11,1
2,排気ガス流入口11,12に設けられたアクチュエ
ータ13,14によってそれぞれ開閉する開閉弁15,
16,フィルタ3に捕集されたパティキュレート物質を
加熱焼却するためフィルタ3に設けられたヒータ線2
1,エンジンによって駆動される発電機7を有する。発
電機7は,例えば,三相交流を発電するように構成で
き,また,フィルタ3に設けたヒータを,ヒータ線21
の他に触媒層23や保持金網25をヒータに構成して三
相負荷に構成することができる。コントローラ10は,
フィルタ3へのパティキュレート物質の堆積量及びフィ
ルタ3の温度に応答して,アクチュエータ13,14に
よって開閉弁15,16を開閉制御すると共に,例え
ば,発電機7からの三相交流をON−OFFのスイッチ
ングを制御してヒータに供給するように構成できる。
【0034】排気ガスEGは,入口側排気管5から排気
ガス流入口11及び/又は排気ガス流入口12を通じて
排気ガス浄化室31内のフィルタ3に送り込まれ,フィ
ルタ3を通過する際に,排気ガスEGに含まれているパ
ティキュレート物質がフィルタ3に捕集される。パティ
キュレート物質が焼却されて浄化された排気ガスEG
は,出口側排気管6から外部に排出される。また,空気
ポンプ17は,空気管18を通じて排気ガス流入口1
1,12に対応する排気ガス浄化室31に開口する空気
供給口33からフィルタハーフ部3A,3Bへと空気を
送り込むように構成されている。空気ポンプ17は,フ
ィルタハーフ部3A,3Bの再生時に,コントローラ1
0の指令によってフィルタハーフ部3A,3Bが位置す
る排気ガス浄化室31に空気を供給するように制御され
る。図1では,空気ポンプ17は,フィルタハーフ部3
A,3Bにそれぞれ対応して設けられているが,その構
成に限らず,1台の空気ポンプ17によって空気管18
に設けた調整弁を作動して一方又は両方のフィルタハー
フ部3A,3Bへ空気を送り込むように構成することも
できる。
【0035】フィルタ3は,排気ガス浄化室31内で,
排気ガス流入口11,12に対応してフィルタハーフ部
3A,3Bに二分されている。即ち,フィルタ3は,排
気ガス流入口11,12に対応する領域に配設された一
対のフィルタハーフ部3A,3Bから構成されている。
フィルタハーフ部3A,3Bは,区画プレート等では区
分されていないが,排気ガス流入口11及び/又は排気
ガス流入口12を通じて流入する排気ガスEGの流れに
よって必然的に区分される。フィルタ3は,図3に示す
ように,排気ガスEGの流れの上流側に平行に延びるよ
うに配置されたヒータを構成するヒータ線21,ヒータ
線21に接して配置された耐熱性を有するセラミック繊
維がランダムに積層された第1不織布22,第1不織布
22に接して配置された燃焼温度を低減させる触媒を担
持した金属部材から成る触媒層23,触媒層23に接し
て配置された耐熱性を有するセラミック繊維がランダム
に積層された第2不織布24,及び第2不織布24に接
して配置された耐熱金属線を網み込んだ保持金網25か
ら順次積層した積層構造に構成されている。保持金網2
5は,第1不織布22や第1不織布22の繊維或いは触
媒層23の線や粒子等が飛散することを防止し,フィル
タ3の形状を保持する機能を有する。
【0036】この実施例では,例えば,図6に示すよう
に,フィルタ3におけるヒータを構成する三相負荷がヒ
ータ線21,触媒層23及び保持金網25で構成され,
発電機7の三相交流の線36Rは,ヒータ線21の端子
19H,触媒層23の端子19C及び保持金網25の端
子19Nにそれぞれ接続されている。また,発電機7の
三相電源の電圧は,コントローラ10によって整流又は
昇降圧制御を行うことなく,所定電圧をベースにして変
動制御される。
【0037】第1不織布22を構成するセラミック繊維
材は,炭化ケイ素(SiC),窒化ケイ素(Si
3 4 ),アルミナ(Al2 3 ),フォルステライト
等の耐熱性セラミックスであり,30mm〜100mm
程度の長さの繊維材が好ましい。また,第2不織布24
は,第1不織布22と同様のセラミック繊維材を使用で
き,第1不織布22に比較して密度が大きい構造又は厚
さが厚い構造に構成されている。また,触媒層23は,
HCの酸化を促し且つCの燃焼温度を低減する触媒,例
えば,白金(Pt),ニッケル(Ni),クロム(C
r),パラジウム(Pd)及び/又はコバルト(Co)
を含んでいる材料から形成されている。触媒層23は,
例えば,NiとCrとをベースにした金属線,金網,金
属薄板等の金属材に,Pt,Ni,Cr,Pd及び/又
はCoから成る粒子を分散させた状態で担持させた材料
から構成されている。
【0038】DPF装置は,フィルタ3へのパティキュ
レート物質の堆積量によって変化するフィルタ3中の隔
置した二面間の電気抵抗値を検出してフィルタ3へのパ
ティキュレート物質の捕集量を検出する捕集量検出装置
40を有する。この実施例では,捕集量検出装置40
は,フィルタ3中に設けられた触媒層23を構成する耐
熱金属線に設けた第1電極とその下流側に配置された保
持金網25の耐熱金属線に設けた第2電極との間の電気
抵抗値を,比較器とブリッジ回路とから成る抵抗検出器
で検出するように構成されている。捕集量検出装置40
は,フィルタ3に堆積されたパティキュレート物質のカ
ーボンの堆積量と電気抵抗値とが実質的に比例する特性
を有することを利用してフィルタ3へのパティキュレー
ト物質の捕集量即ち堆積量を検出するものである。
【0039】また,DPF装置は,フィルタ3の再生時
に,フィルタ3の温度を検出するためフィルタ3を縦断
する方向に延びる温度センサ8,9を備えている。コン
トローラ10は,温度センサ8,9で検出された温度に
応答して発電機7の出力を制御し,フィルタ3の温度を
予め決められた所定の温度に制御する。即ち,コントロ
ーラ10は,温度センサ8,9によって検出されたフィ
ルタ3のフィルタハーフ部3A,3Bの温度及びそれら
の雰囲気温度に応答してヒータへの通電を制御し,フィ
ルタ3の過熱を防止する。温度センサ8,9は,例え
ば,抵抗温度係数の大きいニッケル等から成る金属線3
8と,金属線38の外側全面を覆うアルミナ等の耐熱性
で耐腐食性のセラミックスから成る外管39から構成さ
れている。温度センサ8,9は,例えば,フィルタ3の
フィルタハーフ部3A,3Bの蛇腹の折り曲げ部の高温
領域に沿って配置されている。温度センサ8,9は,例
えば,ブリッジ回路と比較器を備えた回路から構成され
ている。温度センサ8,9は,通電された時に,金属線
38が大きい正の抵抗温度係数を有するので,フィルタ
3の温度が上昇すると,金属線38の抵抗が増大し,温
度センサ8,9を流れる電流が小さくなる。そこで,温
度センサ8,9を流れる電流の変化を上記回路で検出
し,フィルタ3のフィルタハーフ部3A,3Bの温度を
それぞれ検出することができる。
【0040】コントローラ10は,フィルタ3の過熱を
防止するため,温度センサ8,9からの検出温度に応答
してヒータへの通電を制御すると共に,空気ポンプ17
を駆動するモータの作動を制御して排気ガス浄化室31
内への排気ガスEG又は空気の供給量を調節する。コン
トローラ10は,フィルタ3のフィルタハーフ部3A,
3Bの再生時に,例えば,エンジンの負荷が高い時に,
モータの回転数を上昇させてフィルタ3に多量の排気ガ
スEG又は空気のガスを送り込み,低い時に,モータの
回転数を低減してフィルタ3に少量のガスを送り込む制
御をする。
【0041】コントローラ10は,捕集量検出装置40
によって検出されたフィルタ3の電気抵抗値を検出し,
予め決められた所定の電気抵抗値より小さくなれば,フ
ィルタ3に捕集されたパティキュレート物質が予め決め
られた捕集量に達したと認識し,その電気抵抗値に応答
して再生の開始を始め,次いで,フィルタ3に堆積され
たパティキュレート物質を加熱焼却するため,ヒータ線
21へ通電する制御を行う。また,コントローラ10
は,フィルタ3の再生に応答して空気ポンプ17の作動
と,開閉弁15,16の開閉作動を行うアクチュエータ
13,14の作動を制御する。
【0042】更に,コントローラ10は,回転センサで
検出されたエンジン回転数,負荷センサで検出されたエ
ンジン負荷等のエンジンの作動状態に応答して空気ポン
プ17の作動状態を制御する。また,コントローラ10
は,捕集量検出装置40の電気抵抗値を検出し,適正な
パティキュレート物質の捕集量を演算し,開閉弁15,
16の開閉時を制御し,更に,排気ガス浄化室31内へ
送り込む排気ガスEG又は空気の流量を調整するため空
気ポンプ17の作動を制御する。特に,コントローラ1
0は,巻線群U1−V1−W1,巻線群U2−V2−W
2,及び巻線群U3−V3−W3をエンジン回転に応じ
てスイッチングリレーのON−OFFを制御し,巻線群
を3連直列,2連直列,1連のみを利用するように制御
する。例えば,表1に示すように,コントローラ10
は,低回転領域に応答してスイッチングリレー1R,2
R,5R,6R,9R及び10RをONにし,巻線群U
1−V1−W1,巻線群U2−V2−W2,及び巻線群
U3−V3−W3を直列,即ち,巻線U1,U2及びU
3を直列に,巻線V1,V2及びV3を直列に,及び巻
線W1,W2及びW3を直列に結線する制御を行う。ま
た,コントローラ10は,中回転領域に応答してスイッ
チングリレー1R,4R,5R,8R,9R及び12R
をONにし,巻線群U2−V2−W2と巻線群U3−V
3−W3を直列,即ち,巻線U2とU3を直列に,巻線
V2とV3を直列に,及び巻線W2とW3を直列に結線
する制御を行う。更に,また,コントローラ10は,高
回転領域に応答してスイッチングリレー3R,7R及び
11RをONにし,巻線群巻線群U3−V3−W3を結
線する制御を行う。
【0043】また,DPF装置は,概して次のように作
動するものであり,エンジンで発生した排気ガスEG
は,入口側排気管5を通じて排気ガス流入室4へ流入す
る。排気ガス流入室4において,例えば,図4に示すよ
うに,開閉弁16が排気ガス流入口12を開放し,開閉
弁15が排気ガス流入口11を閉鎖した状態であるとす
ると,排気ガスEGは,矢印のように,排気ガス流入室
4から排気ガス流入口12を通じて排気ガス浄化室31
へ送り込まれる。排気ガス浄化室31内にはフィルタ3
のフィルタハーフ部3Bが対応しているので,排気ガス
EGは,フィルタハーフ部3Bを通過して浄化され,出
口側排気管6から外部へ排出される。また,フィルタハ
ーフ部3Aとフィルタハーフ部3Bとの間には,仕切板
等は設けられていないが,排気ガスEGがフィルタハー
フ部3Aが配置されている排気ガス浄化室31に流入す
る現象は流体の流れ現象から発生しない。また,排気ガ
スEGがフィルタハーフ部3Bを通過する際に,排気ガ
スEGに含まれるパティキュレート物質はフィルタ3に
よって捕集される。
【0044】コントローラ10は,パティキュレート物
質がフィルタ3に捕集されて堆積すると,捕集量検出装
置40の電気抵抗値が低下し,電気抵抗値が予め決めら
れた所定値以下になると,フィルタ3に所定量のパティ
キュレート物質が捕集された状態であるとして,次のよ
うな処理の指令を発する。コントローラ10は,アクチ
ュエータ14を駆動して開閉弁16で排気ガス流入口1
2を閉鎖し,アクチュエータ13を駆動して開閉弁15
を作動して排気ガス流入口11を開放する。入口側排気
管5から排気ガス流入室4に流入した排気ガスEGは,
排気ガス流入室4から排気ガス流入口11を通じて排気
ガス浄化室31へ送り込まれる。
【0045】上記の処理と共に,コントローラ10は,
空気ポンプ17を作動する制御を行い,空気ポンプ17
の作動によって,排気ガスEG又は空気管18を通じて
空気供給口33からフィルタハーフ部3Bが配置された
排気ガス浄化室31に供給し,パティキュレート物質の
燃焼に必要な酸素を供給し,パティキュレート物質を加
熱焼却する。即ち,排気ガス浄化室31に供給された空
気は,フィルタハーフ部3Bに捕集されているパティキ
ュレート物質を加熱焼却するのに消費され,フィルタハ
ーフ部3Bが浄化される。この時,フィルタ3に設けら
れた触媒層23によってパティキュレート物質の燃焼温
度は低く抑制されると共に,フィルタ3及びその雰囲気
は,温度センサ9(8)によって検出され,所定温度以
上になると,ヒータを切り,ヒータによる加熱を停止し
てパティキュレート物質の燃焼伝播によって加熱焼却す
る。フィルタ3は,パティキュレート物質が加熱焼却さ
れて再生され,次のパティキュレート物質の捕集処理の
待機状態になる。
【0046】一方,排気ガス浄化室31内にはフィルタ
3のフィルタハーフ部3Aが対応しているので,排気ガ
スEGは,フィルタハーフ部3Aを通過して浄化され,
出口側排気管6から外部へ排出される。排気ガスEGが
フィルタハーフ部3Aを通過する際に,排気ガスEGに
含まれるパティキュレート物質はフィルタ3によって捕
集される。コントローラ10は,パティキュレート物質
がフィルタ3に捕集されて堆積すると,捕集量検出装置
40の電気抵抗値が低下し,電気抵抗値が予め決められ
た所定値以下になると,フィルタ3に所定量のパティキ
ュレート物質が捕集された状態であるとして再び排気ガ
ス浄化処理が繰り返される。
【0047】コントローラ10は,フィルタ3に設けた
ヒータ(ヒータ線21,触媒層23及び/又は保持金網
25)を急加熱する時には三相巻線群(巻線群U1−V
1−W1,巻線群U2−V2−W2,及び巻線群U3−
V3−W3)の3連を直列に接続し,また,ヒータへ通
電する電流を絞って加熱を行う時には三相巻線群の1連
を接続し,ヒータに通電する電力を三相巻線群の直列の
接続数によってヒータへ通電する電流を制御し,常に適
正にしてフィルタ3に捕集されたパティキュレート物質
を加熱焼却する制御を行う。
【0048】
【発明の効果】この発明による発電機は,上記のように
構成されており,三相巻線間にはスイッチングリレーが
設けられ,これらのスイッチングリレーをコントローラ
でON−OFF制御するのみであり,それぞれの部分で
の電流値と電圧値は小さいので,スイッチングリレーの
ON−OFFでは逆起電力は余り大きくなく,小容量の
スイッチングリレーで十分である。しかも,フィルタに
設けたヒータを三相負荷(2条列のヒータ線と触媒層,
又はヒータ線,触媒層及び保持金網)に構成すると,発
電側の三相交流をヒータ側の三相負荷にそれぞれ接続す
ることで多くの素子を必要とせず,極めて簡単なシステ
ムを構成することができる。また,エンジンが高速にな
った時に高電圧になることを抑制して適正な電圧の電力
をフィルタのヒータに供給でき,エンジンの回転領域に
応じて適正な出力電圧の電力をヒータに常に供給でき,
パティキュレート物質の加熱焼却を有効に効率的に達成
でき,無駄な電力を消費することなく,また,安価なシ
ステムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による複数系統の電力発電特性を持つ
多極永久磁石式発電機の一実施例の配線を説明するため
の概略説明図である。
【図2】分割された巻線の接続状態に対応して変化する
回転数に対する出力電圧の関係を示すグラフである。
【図3】分割された巻線の接続状態を示す概略説明図で
ある。
【図4】この発明による多極永久磁石式発電機に適用さ
れたディーゼルパティキュレートフィルタ装置の具体的
な実施例を示す概略断面図である。
【図5】図4のディーゼルパティキュレートフィルタ装
置におけるフィルタを示す拡大斜視図である。
【図6】図5の符号A部分の拡大分解図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 3 フィルタ 3A,3B フィルタハーフ部 7 発電機 10 コントローラ 15,16 開閉弁 17 空気ポンプ 19H,19C,19N 端子 20 三相負荷 21 ヒータ線 22 第1不織布 23 触媒層 24 第2不織布 25 保持金網 26N 中性点 41 ロータ 42 ステータ 43 ステータコア 1R〜12R スイッチングリレー 1L〜12L ライン EG 排気ガス U1,U2,U3,V1,V2,V3,W1,W2,W
3 巻線

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングに回転可能に支持された回転
    軸に取り付けられ且つ永久磁石が周方向に複数配置され
    たロータ,及び前記ロータの外周に隙間を介して配置さ
    れ且つ前記ハウジングに固定されたステータを有し,前
    記ステータはスロット部を形成したステータコアと前記
    スロット部間に巻き上げられた巻線から構成され,前記
    巻線は前記ステータコアに一種類で出力波形が重なるよ
    うに複数の三相巻線群に巻き上げられ,それぞれの前記
    巻線の端子はスイッチングリレーを介してそれぞれ独立
    的に分離され,前記ロータの回転速度に応答して前記ス
    イッチングリレーをオン・オフ制御するコントローラ
    は,低速回転時に全ての前記三相巻線群を直列に接続し
    且つ前記ロータの回転速度が大きくなるに従って前記三
    相巻線群の直列に接続する数を減少させる制御をするこ
    とを特徴とする複数系統の電力発電特性を持つ多極永久
    磁石式発電機。
  2. 【請求項2】 前記巻線は三相電源を得るように前記ス
    テータコアに電気角120°ずらして三相巻線にそれぞ
    れ巻き上げられていることを特徴とする請求項1に記載
    の複数系統の電力発電特性を持つ多極永久磁石式発電
    機。
  3. 【請求項3】 前記三相巻線群はスター結線に構成さ
    れ,前記ステータコアの前記巻線の結線における前記三
    相巻線群間を結ぶ前記スイッチングリレーは大容量に構
    成され,それぞれの前記巻線を結ぶ中性点を形成する前
    記スイッチングリレーは小容量に構成され,前記コント
    ローラは,要求される電力に応じて前記スイッチングリ
    レーを断続して電圧制御を行うことを特徴とする請求項
    1又は2に記載の複数系統の電力発電特性を持つ多極永
    久磁石式発電機。
  4. 【請求項4】 前記三相巻線の出力端子に取り付けられ
    た前記スイッチングリレーは,負荷の大きさ又は回転領
    域によってオン・オフさせて必要な電力を供給させるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の複
    数系統の電力発電特性を持つ多極永久磁石式発電機。
  5. 【請求項5】 前記三相巻線に接続するヒータ等の負荷
    装置は,インピーダンスを持つ三相負荷に構成され,前
    記三相負荷に対する電力のオン・オフは,前記スイッチ
    ングリレーによって行うことを特徴とする請求項1〜4
    のいずれか1項に記載の複数系統の電力発電特性を持つ
    多極永久磁石式発電機。
  6. 【請求項6】 前記三相巻線群は3連から成り,前記コ
    ントローラは,低速回転領域では3連の前記三相巻線を
    それぞれ直列に結線して前記負荷装置に接続し,中回転
    領域では2連の前記三相巻線をそれぞれ直列に結線して
    前記負荷装置に接続し,高回転領域では1連の前記三相
    巻線を前記負荷装置に接続する制御を行うことを特徴と
    する請求項5に記載の複数系統の電力発電特性を持つ多
    極永久磁石式発電機。
  7. 【請求項7】 前記三相巻線の巻数は,前記三相巻線群
    において差異はなく,等価に構成されていることを特徴
    とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の複数系統の
    電力発電特性を持つ多極永久磁石式発電機。
  8. 【請求項8】 それぞれの前記三相巻線群は全周にわた
    って巻き上げられ,前記三相巻線群は前記永久磁石のN
    極とS極間のポール分だけずれた位置で巻き始められて
    いることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記
    載の複数系統の電力発電特性を持つ多極永久磁石式発電
    機。
  9. 【請求項9】 エンジンからの排気ガスに含まれている
    パティキュレート物質をフィルタで捕集して加熱焼却す
    るディーゼルパティキュレートフィルタ装置に適用さ
    れ,前記フィルタに設けた三相負荷に構成されヒータに
    通電する電力に利用されることを特徴とする請求項1〜
    8のいずれか1項に記載の複数系統の電力発電特性を持
    つ多極永久磁石式発電機。
  10. 【請求項10】 前記フィルタは前記排気ガスの流れの
    上流側に配置された前記ヒータを構成するヒータ線,前
    記ヒータ線に接して配置された耐熱性を有するセラミッ
    ク繊維がランダムに積層された第1不織布,前記第1不
    織布に接して配置された燃焼温度を低減させる触媒を担
    持した金属部材から成る触媒層,前記触媒層に接して配
    置された耐熱性を有するセラミック繊維がランダムに積
    層された第2不織布,及び前記第2不織布に接して配置
    された耐熱金属線を網み込んだ金網から構成されてお
    り,前記ヒータの前記三相負荷は,前記ヒータ線,前記
    触媒層及び前記金網,或いは前記ヒータ線及び/又は前
    記触媒層を複列の複数極に構成したことから成る請求項
    9に記載の複数系統の電力発電特性を持つ多極永久磁石
    式発電機。
  11. 【請求項11】 前記コントローラは,前記フィルタに
    設けた前記ヒータを急加熱する時には前記三相巻線群の
    3連を直列に接続し,また,前記ヒータへ通電する電流
    を絞って加熱を行う時には前記三相巻線群の1連を接続
    し,前記ヒータに通電する電力を前記三相巻線群の直列
    の接続数によって前記ヒータへ通電する電流を制御し,
    常に適正にして前記フィルタに捕集された前記パティキ
    ュレート物質を加熱焼却する制御を行うことから成る請
    求項9又は10に記載の複数系統の電力発電特性を持つ
    多極永久磁石式発電機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7541705B2 (en) 2007-03-28 2009-06-02 General Electric Company Fault-tolerant permanent magnet machine with reconfigurable flux paths in stator back iron
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