JP7309135B2 - 永久磁石式交流発電機 - Google Patents

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Description

本発明は、永久磁石式発電機に関する。さらに詳述すると、本発明は、永久磁石式発電機の電圧制御機構に関するものである。
従来の車両用交流発電機としては、回転方向に極性が異なる複数の界磁極を有する回転子とその外側に複数のスロットが形成された固定子鉄心、及び固定子鉄心に電気位相角差を120度となるように巻装された3つのY結線された巻線を持つ三相交流が一般的である。この種の発電機において常に問題となるのはアイドリング時の低速回転において、出力が小さい事である。
そこで、巻線の巻き方を種々に変え、低速出力を向上させようとの試みがなされている。例えば、2n個の界磁極を有するロータ-と隣り合うティースにより区画されたスロットが周方向に所定のピッチで2n×6個形成されたステーターコア及びそれぞれ互いの間の電気位相角が120度となるようにステーターコアに巻装された3つの相からなるY結線を位相角30度ずらした第1巻線と第2巻線とし、それぞれの出力を整流器によりDC化し、合流させる車両用交流発電機がある(例えば特許文献1参照)。
また、本発明者等が発明した特許第5466742号では複数の永久磁石片を回転子に取り付け、その回転子の外側に、回転子のポ-ルに対応するステーターの歯を3以上で相数の2以上の整数倍設け、前記ローターのポールに対応する前記ステーターの巻き数が短節巻きの複数の巻線からなり、かつ、前記複数の巻線を巻き込む歯をずらして短節巻きされ、かつ、複数の巻線で占める巻き角がポール角に対応する巻線から発生する交流電力をそれぞれ独立して整流器を通した後に生成された直流電力を合算する発電機を提案した(特許文献2)。この発電機によれば、1つのステータに位相をずらした複数の巻線系を構成するので、小型で高出力とすることが期待される。
特開2012-130151号公報 特開2014-50189号公報
しかしながら、特許文献1記載の車両用交流発電機の場合、低速時の出力を15%程度増加させられるに過ぎないものである。
また、特許文献2記載の発電機の場合、例えば2本の巻線系を備えれば、理論的には、出力は2倍となるが、本発明者等が実験した結果、出力を2倍に近い値にすることはできたが、十分では無かった。
本発明は、小型でありながら、高出力を実現することができる永久磁石式交流発電機を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために請求項1記載の発明は、永久磁石を配置したローターと、ローターのポールに対応する歯が相数である3の2以上の整数倍設けられてローターのポールに対応する巻線が巻かれたステーターと、発電電圧を一定にする制御装置とを有し、巻線が短節巻きの複数の巻線から成り、かつ複数の巻線を巻き込む歯をずらして短節巻きされた複数の巻線で占める巻き角がポール角に対応するように巻き込まれることによって位相をずらした複数の三相巻線系として構成され、複数の三相巻線系の出力がそれぞれ独立して負荷側整流器によって直流化されてから合流点で合流させられる永久磁石三相交流発電機において、制御装置は負荷側整流器のDC線間に設けられた電圧測定器の測定電圧を基に、位相をずらした複数の三相巻線系毎に独立して制御することにより電圧を所定の電圧に一定化し、合流点と負荷側整流器との間のDC出力のプラス電圧線間に抵抗器インダクタンスを配置した直列回路で前記プラス電圧線間を接続し、直列回路の両端に複数の三相巻線間の位相差に基づく電圧差が発生したときに電圧が高い方から低い方へと電流が流れることにより、またスパーク電圧が発生したときに自己誘導によって起電力を生じさせることにより、DC出力間の電圧差を低減させた後流で電流を合流させるようにしている。
ここで、制御装置は、複数の三相巻線系毎に、三相巻線のそれぞれの後流に第1のチョークコイルを配置し、その出力電流を三相整流器によりDC変換し、負荷側に送ると共に第1のチョークコイルと負荷整流器の間に分岐点を設け、分岐点から延びる線上に第1のチョークコイルよりも小さなインダクタンスを持つ第2のチョークコイルを配置し、その延長線に電圧制御用三相整流器と電圧制御用三相整流器のDC側に配置した電圧制御スイッチとを備え、電圧制御スイッチのスイッチングにより、負荷電圧を一定に制御するものであることが好ましい。
また、請求項2記載の永久磁石式発電機において、制御装置は、発電機の負荷が無い時あるいは回転数が過大の時に、電圧制御スイッチをONさせることが好ましい。。
さらに、請求項2記載の永久磁石式発電機において、三相巻線の端末の中性点に中性点として機能させる中性点切り替え装置が接続され、かつ制御装置が、複数の三相巻線系の中で一部の三相巻線系が故障を起こした場合、故障側の巻線系の中性点切り替え装置をOFFすると共に、電圧制御スイッチをONとし、故障側の異常電流の流れを防止した上で、正常側発電機用巻線のみの運転とすることが好ましい。
また、三相巻線はそれぞれ複数の巻線を直列に接続したものであり、それぞれの巻線の端末にそれぞれの端末を任意に中性点として機能させる中性点切り替え装置が接続され、かつロータシャフトの回転数を回転数センサで検出し、制御装置でロータシャフトの回転数に応じて中性点切り替え装置を制御し、中性点位置の選択的な変更により三相巻線の巻数を切り替えるものであることが好ましい。
さらに、制御装置は、三相巻線の最大巻数での最大出力到達点の回転数になったとき、電圧制御スイッチをONさせ、次いで最大巻数の中性点切り替え装置をOFFし、最大巻数位置の中性点切り替え装置よりも少ない巻数側の中性点切り替え装置をONし、電圧制御スイッチデューティー制御させることが好ましい。
さらに、制御装置は、発電機の負荷が無い時あるいは回転数が過大の時、電圧制御スイッチをONさせ、三相巻線の最大巻数の中性点切り替え装置をOFFし、直前の巻数よりも少ない巻数の巻線の中性点切り替え装置をONにする制御を行うことが好ましい。
さらに、制御装置は、巻数の多い巻線からそれよりも巻数の少ない巻線に切り替える時、電圧制御スイッチをONし、次いで、作動中の多い巻数側の巻線の中性点切り替え装置をOFFにした後、作動中の巻線よりも巻数の少ない側の巻線の中性点切り替え装置をONとした後、電圧制御スイッチのスイッチングを行わせることが好ましい。
さらに、制御装置は、巻数の少ない巻線からそれよりも巻数の多い巻線に切り替える時、電圧制御スイッチをONし、次いで作動中の少ない巻数側の巻線の中性点切り替え装置をOFFし、作動中の巻線よりも巻数の多い側の巻線の中性点切り替え装置をONし、電圧制御スイッチのスイッチングを行わせることが好ましい。
さらに、制御装置は、複数の三相巻線系の中で一部の三相巻線系が故障を起こした場合、故障側の巻線系の全ての中性点切り替え装置をOFFすると共に、電圧制御スイッチをONとし、故障側の異常電流の流れを防止した上で、正常側発電機用巻線のみの運転とすることが好ましい。
請求項1記載の発明にかかる永久磁石発電機によれば、電圧制御スイッチが出力側三相交流側整流器のDC線間に設けられた電圧測定器の測定電圧を基に、独立してデューティー制御を行って電圧を一定にする事により、複数巻線間の発生電圧の差の拡大を防ぎつつ同一化することができる。その上に、複数の出力側三相交流の出口に配置された整流器のDC出力のプラス電圧線間に配置された抵抗器又はインダクタンスの少なくとも一方または双方によって、それぞれの巻線で発生するサージ電流、電圧を低減、緩衝させるため、出力間の電圧差を低減させることができる。そして、電圧差が低減した後流で、電流を合流させるので、複数巻線による、電力合算効果を高める事ができる。
本発明を適用する永久磁石発電機の構造の一例を示しており、(A)は正面図、(B)は側面図である。 本発明に用いる位相をずらした複数の巻線の巻き方を示す説明図である。 円筒形のスロットと歯を展開図とし、三相巻線の巻き方を示した説明図である。 位相をずらした複数の巻線に発生する電圧である。 本発明の永久磁石発電機の一実施形態を示す回路図である。 本発明の永久磁石発電機の他の実施形態の回路図である。
以下、本発明の構成を図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1に本発明の永久磁石発電機の一実施形態を示す。本実施形態の発電機は、6極三相交流発電機の例であり、図1に示すようにハウジング4と、該ハウジング4に回転可能に支持されたローターシャフト1と、ローターシャフト1に固定された永久磁石部材7とからなるローター3、及びローター3の外周側に配置され、且つ、ハウジング4に固定されたステーター2から構成されている。尚、ステーター2はステーターコア5とステーターコア5に巻き上げられたステーターコイル8から構成されている。
また、ローターシャフト1にはその一端部にエンジン、風車、水車等の駆動源から駆動力が入力する入力歯車等の入力手段が設けられている。ローター3はローターシャフト1の外周に配置された透磁性部材6の外周に配置された複数の永久磁石材片からなる永久磁石部材7、及び永久磁石部材7の外周面に固定された円筒状スリーブ9を備えている。ローター3を構成する永久磁石部材7と透磁性部材9との両端面には非磁性材からなる端板がそれぞれ配置され、ナット、フランジ等の固定手段でローターシャフト1に一体固定されている。尚、チョークコイル15,16,17,18はステータ2の外に配置されている。本明細書においてチョークコイル15,16,17,18に関しステータ2の外に配置されるとは、ローター3の界磁束と鎖交しない状況に配置されていることを意味するものであり、界磁束と鎖交しなければハウジングの外に配置されることに限定されない。
ここで、本実施形態の発電機のステータコア5は、ローター3の1つのポールに対応する歯10を3以上で相数の2以上の整数倍設けている。例えば、本実施形態の場合、6極三相交流発電機に適用しているので、図1(B)及び図2に示すように、1極当たり6歯として合計36歯が設けられている。そして、1つのポールに対応する巻線が短節巻きの複数の巻線から成り、かつ複数の巻線を巻き込む歯をずらして(つまり、位相をずらして)短節巻きされた複数の巻線で占める巻き角がポール角に対応するように巻き込むことで、位相をずらした複数の三相巻線系が構成されている。即ち、図2に示されているようにU1,U2、V1,V2,W1,W2がそれぞれ隣り合って巻かれ、三相発電機を構成している。
例えば、6歯/Pの三相発電機において、2本の巻線を1歯ずらして5本跨ぎで巻きかける場合を例に挙げると、図3に示すように、1本目の巻線(以下、第1の巻線系11と呼ぶ)が巻き込む歯10は#1,#2,#3,#4,#5の5本になり、2本目の巻線(以下、第2の巻線系12と呼ぶ)が巻き込む歯10は#2,#3,#4,#5,#6の5本になり、第1の巻線系11及び第2の巻線系12との複数の巻線で占める巻き角(即ち、第1の巻線系11の巻き始めから第2の巻線系12の巻き終わりまでのスロット間の角度を意味するものであり、それは電気角で180度である。)がポール角(電気角で180度)に対応するように巻き込まれることとなる。
さらに詳しくは、第1の巻線系11のU相(U1)を例にとると、図3に示すように、#1~#5の歯10までを右回りに巻き込むN極対応の巻きと#7~#11の歯10までを左回りに巻き込むS極対応の巻きとを一組として、#13~#17のN極対応の巻きと歯#18~#23のS極対応の巻きとの組、さらには#25~#29のN極対応の巻きと#31~#35のS極対応の巻きとの組との、計3組の短節巻きが直列に接続された状態で端子X1まで巻き上げられる。同様に、第2の巻線系12のU相(U2)は、1歯ずらした#2~#6の歯からスタートし、3組の短節巻きが直列に接続された状態で端子X2まで巻き上げられる。他方、V相(V1,V2)はU相(U1,U2)からそれぞれ電気角で120度ずれた位置からスタートし、W相(W1,W2)はさらにV相(V1,V2)から120度ずれた位置からスタートし、それぞれ3組の短節巻きが直列に接続された状態で端子Y1,Y2,Z1及びZ2まで巻き上げられる。1歯ずらして同じように巻掛けられる。このような巻線構造により、第1の巻線11と第2の巻線12とは位相が1歯(電気角で30度(180°/6歯))ずれるので、第1と第2の巻線11,12には独立の電圧が発生し、それを合計すれば2倍の電力が得られることになる。
尚、1ポールに対応する複数の巻線の間の巻きかける歯10のずらし数は、少なくとも1歯以上であれば実施可能である。他方、余りずらす歯10の数を増やすと、短節巻きの巻線で巻き込む歯10の数が減ってしまう問題があり好ましくない。このことから、小さな発電機サイズのまま出力を増加させるという効果は、1歯ずらして巻線を巻きかけることが最も妥当ではあるが、必ずしも1歯ずらしに限られるものでもない。
本実施形態の巻線方式は、1磁極に対応するローターの歯10に、短節巻きの巻線を少なくとも1歯ずらして複数巻き上げた場合に、それぞれの巻線に電圧が発生する特性を利用して、それぞれの巻線に発生した電力を合算して出力の増大を実現しようとするものである。このことから、位相をずらして配置される巻線は、1ポールに少なくとも2本、場合によっては3本以上とすることが可能である。一方、巻線が巻き込んでいる歯10には回転子のポールからの磁力が通過するので、巻き込む歯10の数が減少すれば磁力も減少し、発電電圧が低下する。したがって、巻き込む歯10の数を余り減らさないで、巻線の数を増やすことが好ましく、2本(系)、又は3本(系)の三相巻線を巻いた方が合算する電力が増加することとなるので好ましい。
図4にはこの発電機による発電電圧波形を示す。第1の巻線系11と第2の巻線系12は電気角で30度ずれ発電電圧が発生するので端子部分をそのまま結線すると線間の電圧差により、環電流が流れ、発熱が非常に大きくなる。また、永久磁石式発電機では、ロータの回転数の変化に伴って電圧が変化するので、これを特許第4913234号の電圧一定化制御装置あるいは異なる別の電圧一定化制御装置で一定にする。そこで、U、V、W各相の第1の巻線で発生した電圧を一定にすると共に負荷側整流器21,22にて整流してDC電力にし、第2の巻線で発生した電圧も一定にすると共に整流してDC電力にすると、それぞれの電圧が揃い、合流できる。その結果、二つの巻線で発生した電力はほぼ2倍となり、コンパクトな発電機の構造体の中で強力な出力を得ることができると考えられた。
ところが、本発明者等の実験の結果、出力を2倍に近い値にすることはできたが、十分では無かった。当初、本発明者等は、特許4913234号の電圧一定化制御装置を用いて、整流器後の電圧に基づいて同一条件で電圧制御スイッチをスイッチングして一定電圧化させたが、本来の目的である出力の2倍化を実現出来ずに、1.7倍位となっていた。
そこで、本発明者等は、種々実験を行い原因を調査したところ、二つの電力の間に電圧差があり、高い方の電圧を持つ巻線が低い方からの電流の流れを邪魔する現象が起こることを知見するに至った。位相をずらした三相巻線は、図3に示すように、巻掛ける歯をずらして即ち位相をずらして2つの巻線系11,12として巻かれている。したがって、巻線の巻き位置が異なるので、磁力の大きさが若干異なり、起電電圧に差が発生する。その出力電圧の異なる電力が第1のチョークコイルを通過すると、そのインダクタンスの影響で電圧は降下し、整流器によりDC化された後のDC電圧に差が出ることを発見した。この現象の発見・測定は、両方の電圧がさほど差がない上に微妙に脈動しているので、実際には非常に難しく、知見するのは容易ではなかった。また、位相がある複数の三相巻線で発生した電圧は、1つの制御装置即ち1つの条件で電圧を同時に一定化しようと制御すれば、制御後の電圧の差が益々大きくなることを知見するに至った。
本発明はかかる知見に基づくものであり、例えば図5に示すように、各三相巻線系には、電圧を一定にする制御装置13,14をそれぞれ備え、複数の三相巻線の出力がそれぞれの負荷側整流器21,22のDC線間に設けられた電圧測定器35,36の測定電圧を基に、位相をずらした複数の三相巻線系11,12毎に独立して制御することにより電圧を所定の電圧に一定化し、負荷側整流器21,22によって直流化されてから合流点39で合流させられるようにしている。この独立した電圧制御により、第1の巻線系11と第2の巻線系12との制御後の電圧の差が大きくなることなく、近い値となった。
さらに、合流点39の直前、即ち合流点39と負荷側整流器21,22との間のDC出力のプラス電圧線間に抵抗器37又はインダクタンス38の少なくともいずれか一方若しくは双方が配置されて、出力間の電圧差を低減させた後流で電流を合流させるようにしている。二つのDC電流を並列にして流す場合、電圧が揃わないと双方から均一に電流は流れない。しかし、整流器21,22のプラス側の導線の合流点直前に抵抗器37とインダクタンス38を配置する事により、第1の巻線系11と第2の巻線系12のDC電圧に差が生じた場合、高い電圧から低い電圧側に電流が流れることで、電圧差を更に小さくすることができる。例えば、200V三相交流をつくる場合、整流器21,22の後の二つのDC電圧(例えば、250~300V)の差は精々5V程度であり、この間の抵抗として5Ω程度を挟めば、1A程度が高い方から低い方に流れ均一電圧になる。また、インダクタンスはスパーク電圧が発生したとき、この電圧を吸収する役割を果たす。即ち、電圧の高い方から瞬間的に低い方に電流iが流れると、コイルには自己誘導によって起電力(e=-Ldi/dt,但し、Lはインダクタンス、tは時間、iは電流である。)が発生し、高い側の電圧がeだけ下がる。その結果、低い側の電圧と揃い、低い側からも電流が流れる。
ここで、負荷側整流器21,22のDC出力のプラス電圧線間に配置される抵抗器37又はインダクタンス38は、いずれが作用するかは2つの電源で発生する電流波の特長によって決められるものであり、2つが同時に作用する場合もあれば、それぞれ単独で作用する場合もある。したがって、抵抗あるいはインダクタンスの何れか一方、好ましくは双方を設置することである。尚、インダクタンス38はフィルターとして機能するものであり、制御回路の第1及び第2のチョークコイル15,16のインダクタンス値が例えば15mH,1~2mHと大きな値であるのに対し、100μH程度の小さな値を持つフィルターコイルである。
以上の構成により、合流点39での第1の巻線系11と第2の巻線系12との電圧が揃い、双方から均一に電流が流れ、理論値に近い出力が得られることは本発明者等の実験により確認された。
(第2の実施形態)
図5に、上述の複数巻線間の電圧差を出来るだけ抑えた永久磁石発電機に、特許4913234号の電圧一定化制御及び巻線切り替え方式を組み込んだ場合の制御回路の一実施形態を示す。
本実施形態にかかる永久磁石三相交流発電機は、複数の巻線例えば第1の巻線系11と第2の巻線系12とを1歯ずらして巻き上げた発電機において、複数の三相巻線系11,12毎に独立した電圧制御機構を備え、各巻線系で発生した電圧に基づいてそれぞれ独立して負荷電圧を一定に制御するようにしている。
電圧制御機構は、複数の三相巻線系11,12毎の発電電圧を測定する電圧計35、36と、制御装置基盤に取り付けられるヒートシンク温度計40,41と、電流計42,43と、ステーター温度計44,45と、ローターの極並びに回転数を検出する回転センサー47,48並びに制御装置13,14を備え、各センサからの検出信号は制御装置13,14にそれぞれ入力される。制御装置13,14は、主に、電圧計35、36が示す複数の三相巻線系11,12毎の発電電圧に基づいて所定電圧に設定する為のデューティー制御を行い、且つローターの回転数に応じて巻線の巻数・長さを切り替えることにより、電圧の一定化を図るようにしている。尚、電流計42,43は、計測された電流の大きさが所定値以下だと冷凍器がOFFしているか、故障断線している、あるいは過大に流れれば巻線の途中でリークしている、との判断に使える。さらに、ステーター温度計44,45は、ステータの温度を検出し、ステーターのオーバーヒートを判断し、発電機の火災防止を図るために利用される。
本実施形態におけるステータコイル8を構成する複数の三相巻線は、それぞれ複数の巻線を直列に接続したものであり、それぞれの巻線の端末にそれぞれの端末を任意に中性点に接続させる中性点切り替え装置が接続されている。そして、この三相巻線は、制御装置13,14によって、回転数センサ47,48で検出されたロータシャフト1の回転数に応じて中性点切り替え装置を制御し、中性点位置の選択的な変更により巻数が切り替え可能とされている。例えば、各相毎に2本の巻線(31Uと32U、31Vと32V,31Wと32W)を直列接続して三相巻線を構成し、2本の巻線を接続した状態(31+32)で用いる場合を巻数の多い巻線(長巻線とも言う)、負荷側の巻線32のみを用いるときを巻数の少ない巻線(短巻線とも言う)とし、位相をずらした2つの巻線系11,12を構成して互いに独立した制御回路でそれぞれの巻線の端末に備えた中性点切り替え装置を切り替えるように構成されている。回転数に対応した巻き数を選定することで、高速回転時には巻き数を小さくして大幅な電圧の上昇を防ぐと共に極低速回転時には巻き数を大きくして電圧を上昇させるように発電出力させることができる。
ここで、中性点切り替え装置は、例えば三相整流器23,24,25,26と、各三相整流器23,24,25,26の直流出力端子間に設置される中性点切替スイッチ27,28,29,30とで構成され、制御装置13,14が回転センサー47,48から検出されたローターシャフト1の回転数に応じて中性点切替スイッチ(例えばトランジスター)27,28,29,30を選択的に断続して中性点位置を変更可能とするものである。
第1の巻線系11を構成する三相巻線31U,32U、31V,32V,31W,32Wの長巻用中性点端子51には引き出し線53を介して整流器23が接続され、そのDC側には長巻用中性点切替スイッチ27が配置される一方、各相の巻線31と巻線32との間の短巻用中性点端子52にも引き出し線54を設け、整流器25に接続し、そのDC側には短巻用中性点切替スイッチ28が配置されている。他方、負荷側の巻線32U、32V,32Wはそれぞれ第1のチョークコイル15に接続され、その第1のチョークコイル15の後端は三相交流出力をDCとするため整流器21に接続され、DC出力はもう一方のDC出力と39のポイントで合流し、出力側に設定されたインバーター46に接続される。第1のチョークコイル15の後流に分岐点50を設け、分岐点50の後流に第2のチョークコイル16を配置し、更に電圧制御用整流器171を置き、そのDC化された電力はスイッチングを行う電圧制御スイッチ19に接続されている。
また、位相をずらしたもう一つの巻線、即ち第2の巻線系12を構成する三相巻線33U,34U、33V,34V,33W,34Wには、長巻用中性点61に引き出し線63を介して整流器24が接続され、そのDC側には長巻用中性点切替スイッチ29が配置される一方、各相の巻線33と巻線34との間の短巻用中性点端子62にも引き出し線64を設け、整流器26に接続し、そのDC側には短巻用中性点切替スイッチ30が配置されている。他方、負荷側の巻線34U、34V,34Wはそれぞれ第1のチョークコイル17に接続され、その第1のチョークコイル17の後端は三相交流出力をDCとするため、整流器22に接続されDC出力はもう一つのDC出力と合流点39で合流し、出力側に設定されたインバーター46に接続される。さらに、第1のチョークコイル17の後流に分岐点60を設け、分岐点60の後流に第2のチョークコイル18を配置し、更に電圧制御用整流器172を置き、そのDC化された電力はスイッチングを行う電圧制御スイッチ20に接続されている。
さらに、合流点39の直前の合流点39と負荷側整流器21,22との間のDC出力のプラス電圧線間には、抵抗器37又はインダクタンス38の少なくともいずれか一方若しくは双方が配置されて、出力間の電圧差を低減させた後流で電流を合流させるようにしている。本実施形態の場合、抵抗器37とインダクタンス38を配置することにより、第1の巻線系11と第2の巻線系12のDC電圧に差が生じた場合、高い電圧から低い電圧側に電流が流れ、電圧差を更に小さくする事により、合流点39で双方の電力を合算する効果を高めるようにしている。
尚、発電電圧は一般的に使用されている市中電力の電圧(100V-AC、又は200V-AC)に変換する事が流通している部品を使用する上で、好都合である。そこで、上記電圧の電力を作成する為にインバーター46を用いて所定の直流を2相、3相交流に簡単に変換するようにしている。
このように構成された、第1の巻線系11及び第2の巻線系12の2つの三相巻線31U~32W、33U~34Wを有する永久磁石式発電機の電圧は回転の変動と共に変化するので、所定の電圧、通常は200V(AC)一定に揃える為、制御装置13,14は、各々の電圧計35、36の電圧に基づいて独立に電圧制御スイッチ19、20のスイッチングを行う。例えば、本実施形態では、2つの3相発電した交流電力を整流後、直流電圧例えば250~300V(DC)の電圧に変換する制御を行う。そして、整流後の直流(DC)電力を合算して、インバーター46で3相の200V(AC)交流(電力は2倍)に変換するようにしている。即ち、電圧計35,36の値が250~300Vになる様に電圧制御スイッチ例えばFET19,20をデューティー制御する。上記の様に200V3相交流を作る場合、インバーター46が必要な直流電圧は直流250~300Vなので、制御装置13,14にその数値を記憶させて置き、電圧計35,36を測定し、その電圧になる様に電圧制御スイッチ19,20をデューティー制御する。
また、制御装置13,14は、ローターシャフト1の回転数に応じて、2つの巻線31U~32W、33U~34Wの巻数を変えて、発電機の低速時には巻線切り替えスイッチ27、29をONし、高速度になり出力電圧が高くなった時には巻線切り替えスイッチ27、29をOFFとし、短巻線スイッチ28、30をONする制御を行う。これにより、高速回転時の大幅な電圧の上昇を防止させると共に極低速回転時の電圧を上昇させて発電出力させることで、設定電圧を一定電圧に制御させることができる。
そして、前段の電圧一定化処理によっても第1の巻線系11と第2の巻線系12のDC電圧に差が生じた場合、合流点39の直前のDC出力のプラス電圧線間の抵抗器37又はインダクタンス38の少なくともいずれか一方若しくは双方によって、高い電圧から低い電圧側に電流が流れ、電圧差を更に小さくする事により、出力間の電圧差を低減させた後に電流が合流させられる。これによって、合流点39で双方の電力を合算する効果を高める事ができた。
以上のように、制御装置は負荷側整流器のDC線間に設けられた電圧測定器の測定電圧を基に、位相をずらした複数の三相巻線系毎に独立して制御することにより電圧を所定の電圧に一定化し、合流点と負荷側整流器との間のDC出力のプラス電圧線間に抵抗器又はインダクタンスの少なくともいずれか一方若しくは双方が配置されて、出力間の電圧差を低減させた後流で電流を合流させることでDC電圧の差を小さくするため、出力の2倍化を実現することができた。
(第3の実施形態)
一方、本発明者等は、自ら発明した特許4913234号と特許5466742号を組み合わせることで、より超小型、高出力の発電機を実現することができるものと考え、長年開発を続けた。そして、実験・研究の結果、両発明を組み合わせるには様々な阻害要因があることを明らかにした。そのうちの1つとして、図3に示すように、巻掛ける歯をずらして即ち位相をずらして複数の巻線例えば第1の巻線系11と第2の巻線系12として巻かれている永久磁石発電機において、さらに同巻線を回転数に応じて巻数を切り替え可能とする場合、巻線切り替え動作の中で大きな電圧差が発生して制御装置間で干渉が発生したり、逆流するなどの様々なトラブルを惹起することを知見するに至った。つまり、巻線切り替え動作の中で発生する電圧差が原因となるトラブルである。
具体的には、位相をずらした複数の巻線例えば第1の巻線系11と第2の巻線系12との間では、巻線の巻き位置が異なることで磁力の大きさが若干異なり、起電電圧に差が発生して整流器21、22を通過した後のDC電圧に差が出ることで、この制御系を制御する制御装置13,14の作動に時間差が発生する。このため、例えば、第1の巻線系11と第2の巻線系12との双方が長巻きを使用しているときに、短い巻線(第2巻線)の方に切り替えようとすると、一方が短い巻線に切り替わっても他方が長い巻線のままの瞬間があり(図4参照)、大きな電圧差が発生してしまうことを知見するに至った。本来、整流器は逆流しないものであるが、大きな電圧差が生ずると、逆流を起こし、スパークが飛んで制御機構が壊れてしまうことを知見するに至った。また、発電機の回転数が大きな時、長い巻線側の根元中性点をONすると、急激な電圧上昇をもたらし、トランジスタースイッチ類の損傷をもたらした。さらに、長い巻線から短い巻線に動作を変更する時、巻数の多い巻線と巻数の少ない巻線の中性点切替スイッチが同時にONされると、この線間に抵抗が無くなり、瞬間的に大電流が流れ、巻線の焼損が発生する。それと同時に複数の他の巻線との合流部に電圧差が発生し、出力部の三相整流器に逆電圧が掛るなど、制御機器類におおきな負担が掛ることを知見するに至った。
本発明は、かかる知見に基づくものであり、同一磁極内で位相をずらした複数の巻線間で生ずる電圧差を埋めるため、電圧制御系の電圧制御スイッチをONさせ、電圧一定化のための第1、第2のチョークコイルを使って制御スイッチを介して電流を流す状態にするようにしたものである。
永久磁石発電機は、巻線の巻数が同じ場合、発電機の回転が増えると電圧も高くなる。そこで、制御装置13,14は、三相巻線の最大巻数での最大出力到達点の回転数となったとき、電圧制御スイッチ19,20をONさせ、次いで最大巻数の中性点切り替え装置をOFF(つまり、長巻用中性点切替スイッチ27,29をOFF)し、最大巻数位置の中性点切り替え装置よりも短い巻数側の中性点切り替え装置をON(つまり、短巻用中性点切替スイッチ28,30をON)し、電圧制御スイッチ19,20のデューティー制御を実行する。これにより、巻線端部のサージ電圧が抑制され、電圧制御スイッチのONが遅れている他方の巻線系への干渉が減少する。この制御は、最大巻数での巻線即ち長巻きでの最大出力点以上で出力させると、抵抗値の大きい長い巻線の銅損により、発電機が破損する虞があることから、これ以上の回転では最大巻数での巻線の使用をさせないための処置である。
また、この発電機の負荷が無い時、あるいは回転数が過大の時、巻線の電圧は回転の上昇に連れ上昇し、最高回転数の時には、例えば200V3相交流を作る場合、500V程の相電圧になり、三相整流器のDC側では1000V以上の電圧が発生し、第1の巻線系11と第2の巻線系12との間の巻線間、チョークコイル巻線間のリークを誘う事になる。そこで、高回転領域、冷凍機スイッチがOFFの時で発電電圧が非常に高くなる時は、先ず電圧制御スイッチ19,20をONし、次いで巻線の巻数を作動中の巻線よりも少なく、より好ましくは最少の巻数となるように中性点切替スイッチを切り替えることより、発電機の短巻線に掛る無負荷電圧は例えば半分以下になって巻線に発生する大きな無負荷電圧の相互干渉を無くすことが好ましい。電圧制御スイッチをONさせると、この回路に配置された第1のチョークコイルと第2のチョークコイルが電気抵抗となり、流れる電流は大幅に低下し、例えば上述の例では5A以下となる。しかも、ONされた巻線の中性点切替スイッチ部と制御スイッチ部では共に中性点である為、電圧が0Vとなり、極めて安全な状態となる。この状況では位相をずらせた複数の三相巻線間の干渉が起き難く、安全性が維持される。
例えば、第1の巻線系11の短巻線32の中性点切替スイッチ28と電圧制御スイッチ19をONさせると、発電電力は短巻線32、第1のチョークコイル15、第2のチョークコイル16と整流器171、電圧制御スイッチ19の回路に流れ、各部の電圧は最大300Vと非常に小さく、流れる電流は5A以下となり、損失電力は100W以下となり、高電圧化による損傷を回避できる。同様に、第2の巻線系12では、中性点切替スイッチ30及び電圧制御スイッチ20をONさせると、電流は整流器26、巻線34、第1のチョークコイル17、第2のチョークコイル18、整流器172、電圧制御スイッチ20の経路に流れ、第1の巻線系11と同じ効果を得る事が出来る。尚、発電機の負荷が無い時とは、例えば冷凍車の場合には、「冷凍機ON」でない時であって、「冷凍機ON」のスイッチ(図示省略)が存在するので、このスイッチにより判断される。ここで、発電機はエンジンによってドライブされているので、冷凍機スイッチとは関係なく、回転している。また、回転数が過大の時とは、例えば回転数が8000rpm以上の時である。
また、位相をずらした複数の巻線例えば第1の巻線系11及び第2の巻線系12において巻線の巻数の切り替えを行う場合には、複数の巻線間の位相差や出力電圧の差により、制御装置間で干渉が発生するという新たな問題が発生した。つまり、巻線切り替え動作の中で発生する電圧差が原因となるトラブルである。
例えば、第1の巻線系11と第2の巻線系12との双方のステータ巻線が長巻き(巻線32+巻線31)、(巻線34+巻線33)状態の場合、長巻線を作動させる為に長巻用中性点切替スイッチ27、29をONさせ、短巻用中性点切替スイッチ28,30はOFFにしてある。この状態では、例えば200V3相交流を作る場合、発電機の巻線で負荷の小さな状態では相電圧400Vほどまで上昇し、整流器21、22のDC電圧のピーク値が1000V以上に上昇する。この状態で、巻線を短い巻線32、34に切り替える時、短巻側中性点切替スイッチ28、30と長巻側中性点切替スイッチ27、29が同時にONする場合、瞬間的に大電流が巻線31,巻線33を通過し、焼損、リークが発生する。また、第1の巻線系11と第2の巻線系12との間の位相ずれに起因して、第1の巻線系11が長巻線のままで、第2の巻線系12が短巻線に切り替わると、電圧計35の電圧は高くなり、電圧計36の電圧が低くなるので整流器22部には過大な電圧が掛かり、整流器22のダイオードが破損する事がある。他方、短巻きから長巻きに切り替える時にも同様の現象が発生する。例えば、第1の巻線系11の巻線が長巻き(巻線32+巻線31)になって、第2の巻線系12が短巻き(巻線32のみ)状態であれば、電圧計35の電圧は大きくなり、電圧計36での電圧が低いままで上記と同様の現象が発生する。
そこで、巻線切り替え時には、第1の巻線系11と第2の巻線系12との双方の制御機構を同時に作用させて、先ず、電圧制御スイッチ19,20をONさせる。すると、電流は第1の巻線系11では巻線31,32と第2の巻線系12では巻線33、34を通り、第1のチョークコイル15、17、第2のチョークコイル16、18、整流器171、172をそれぞれ通る回路に流れる。この回路ではチョークコイルのインダクタンスが大きいので通過電流は余り大きくなく、発電電圧はチョークコイル15,17,16,18の相互インダクタンスによって大きく消費される。
この状態の直後、巻数の多い巻線から少ない巻線に切り替えるときには、長巻用中性点切替スイッチ27,29をOFFし、次いで短巻用中性点切替スイッチ28,30をONすると、これら巻線系11,12の中で異常な電圧上昇が無く、スムーズな切り替えができることが本発明者等の実験により確認された。この制御は、長巻きの負荷の小さな時に上昇する高電圧化を防止するための制御である。発電機の巻線は無負荷の時に最大電圧となり、電流の増加に伴って電圧が垂下し、やがて、0Vになる。この無負荷又は小電流の時の高電圧化を防止する技術として有用である。
また、巻数の少ない巻線から多い巻線に切り替えるときには、短巻用中性点切替スイッチ28、30をOFFし、長巻用中性点切替スイッチ27、29をONさせ、電圧制御スイッチをデューティー制御させることにより、サージ電圧の発生と他方巻線への干渉を抑制してスムーズな切り替えができることが本発明者の実験により確認された。尚、制御装置13,14は、長い巻線から短い巻線に変更する時は、発電機のロータの回転数をセンサ47,48で検出して、一定回転以上であるとき、例えば3500rpmを超えるときに、判断する。他方、制御装置13,14は、短巻きから長巻きに変換させる時は、発電機のロータ1の回転数をセンサ47,48で検出して、一定回転以下であるとき、例えば3500rpm以下になった時に、判断するように設定されている。
一方、巻線、スイッチ類の故障や断線などが発生した場合(これらを総称して故障と呼ぶ)、この発電機が例えば、自動車用に利用されている場合、非常に困る。例えば、第1の巻線系11の制御スイッチ19がOFFの状態で、第2の巻線系12が正常運転している場合、第1の巻線系11のU,Vのショート部を通って負荷抵抗側に電流が流れ、発熱、干渉が発生し、第2の巻線系12の側の電気系に異常をもたらす。
そこで、一方の巻線系、例えば第1の巻線系11が故障しているとすると、第1の巻線系11の長巻用中性点切替スイッチ27及び中間点の巻線切り替えスイッチ即ち短巻用中性点切替スイッチ28をOFF(即ち、故障側の巻線系の全ての中性点切り替え装置をOFF)し、電圧制御スイッチ19をONする。ここで、故障側の巻線系の電圧制御スイッチ19は、デューティー制御はさせずに、ON動作が持続される。これによって、例えば故障場所が巻線部のU,V相間がショートしている場合、第1のチョークコイル15、第2のチョークコイル16の大きなインダクタンスにより漏電電流は非常に小さくなり、実害を及ぼさない。他方、故障側の巻線系の制御スイッチ19がONしていると、第2のチョークコイル16の電気抵抗は非常に小さいので、ショート部を通った電流は、制御スイッチ19側を通り、第2の巻線系12には影響を及ぼさない。このため、故障側の異常電流の流れを防止した上で、もう一方の正常側のみの運転を可能とし、例えば発電機の故障対策を実施するまでの間、負荷の小さな状態で運転できたり、緊急時の避難が可能となり、信頼性の確保が出来る。ここで、故障していない巻線系側、例えば第2の巻線系12側では、電圧制御スイッチ20は、デューティー制御させられる。尚、故障発生は、例えば断線すれば、電流計42,43の検出値が0近くになることから、その値で判断することができる。
(第4の実施形態)
また、本発明者等は、上述の第1の実施形態の永久磁石発電機に、特許第4913234号の電圧一定化制御方式を組み込む試みの過程において、位相をずらした複数の巻線が巻かれている永久磁石発電機の巻線の巻数を一定にしていても(即ち、第2の実施形態の巻線の巻数切り替え方式を採用していなくとも)、発電機の負荷が無い時あるいは回転数が過大の時に、発電機の巻線に異常な高電圧が発生し、行き場が無くなると複数の巻線間、チョークコイル巻線間のリークを誘うことを知見するに至った。また、位相をずらした複数の巻線系を有しているが故に、一部の巻線系が故障したときに、その他の巻線系が正常運転している場合でも、故障巻線系のショート部を通って負荷抵抗側に電流が流れ、発熱、干渉が発生し、正常運転側の巻線系の電気系に異常をもたらすことを知見するに至った。
本実施形態は、かかる知見に基づくものであり、例えば図6に示すように、各三相巻線を各々1本の巻線で構成し、位相をずらした複数の巻線(本実施形態では第1の巻線系11,第2の巻線系12)が巻かれている永久磁石発電機の巻線の巻数を一定にしていても、発電機の負荷が無い時あるいは回転数が過大の時には、全ての巻線系11,12の制御装置13,14が電圧制御スイッチ19,20をONさせるように制御するようにしている。ここで、電圧制御スイッチをONさせるとは、デューティー制御をさせずに、ON動作が持続されることである。これによって、各電圧制御スイッチ19,20の回路に配置された第1のチョークコイル15,17と第2のチョークコイル16,18が電気抵抗となり、流れる電流は大幅に低下した微少電流となり、エネルギーの吸収が図られて巻線間のリークの発生が抑制される。
また、本実施形態にかかる永久磁石式発電機は、例えば図6に示すように、各三相巻線を各々1本の巻線U,V,Wで構成し、その末端の根元中性点端子51,61に中性点として機能させる中性点切り替え装置(三相整流器23,24とその直流出力端子間に設置される中性点切替スイッチ27,28とで構成される)が接続され、かつ制御装置13,14は、複数の三相巻線系の中で一部の三相巻線系が故障を起こした場合、故障側の巻線系の中性点切り替え装置をOFFすると共に、電圧制御スイッチをONとし、故障側の異常電流の流れを防止した上で、正常側発電機用巻線のみの運転とすることを可能とするように設けられている。これによって、図5に示す実施形態にかかる永久磁石式発電機と同様に、故障側の異常電流の流れを防止した上で、もう一方の正常側のみの運転を可能とし、例えば発電機の故障対策を実施するまでの間、負荷の小さな状態で運転でき、緊急時の避難が可能となる。
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述の実施形態では、本発明者等が自ら発明した特許4913234号と特許5466742号とを組み合わせる永久磁石三相交流発電機の例を挙げて説明したが、これに特に限られず、特許第4913234号の電圧一定化制御方式とは異なる別の電圧一定化方式例えばブリッジトランジスターによる電圧一定化方式を採用したり、巻数一定のステータ巻線とすることも可能である。さらには、複数の巻線の間の電圧差を少なくする技術は、図1~図4に示す位相をずらした複数の巻線系の例に代えて、一般的な二層巻き発電機、例えば、誘導発電機を2台並べて出力を2倍にする様な場合に適用する事も可能である。
また、図5に示す回路においては、第1の巻線系11及び第2の巻線系12は、それぞれ2本の巻線と2つの中性点切り替え装置を設けることにより制御装置で選択的に巻線の数即ちステータ巻線の巻数を切り替え得るようにしているが、これに特に限られず、3本以上の巻線と3つ以上の中性点切り替え装置を備えるようにしても良い。例えば、3本の巻線でステータコイル8を構成する場合は、それぞれ、負荷側の巻線を第1とし、次を第2、第3とした場合、第1の巻線が最も長く(即ち最も巻数が多く)、第2及び第3の巻線は第1の巻線と同等以下の長さとし、それぞれの端末に中性点切り替え装置が接続されると共に、最後端を根本中性点とし、低速回転では全ての巻線(第1~第3)が連結され、速度上昇とともに連結する巻線を少なくして、中巻線(第1+第2)、小巻線(第1)と切り替える制御を行うようにしても良い。また、上述の例に限らず、ステータコイル8を構成する複数の巻線の間の巻数の関係は特定のものに限られるものではなく、同じ巻数でも良いし、場合よっては第1の巻線よりも第2の巻線や第3の巻線の巻数の方が多くなっても良いし、逆に少なくなっても良い。つまり、巻線は巻き数T1,T2,…,Tnの複数の巻線から成ると共に、出力巻線の巻き数はT1<T1+T2<T1+T2+…+Tnの関係が成立するものであれば良い。
さらに、上述の実施形態では、位相をずらした第1の三相巻線系11と第2の三相巻線系12との2つの巻線系を構成して互いに独立した制御回路で制御するようにしているが、これに特に限られず、3つあるいはそれ以上の巻線系を構成するようにしても良い。例えば具体的には、3つの三相巻線系とする場合には、巻線の位相は、図3を参考に説明すれば、U1が#1~#4の歯10を跨ぎ、U2が#2~#5の歯10を、U3が#3~#6の歯10を跨ぐように巻かれ、#1~#6の歯10が磁石の1つのポールに相対するようになる。この場合、第1~第3のそれぞれの三相巻線系に、制御装置が設置され、電圧を一定にするため、各巻線系の発電電圧に基づいて独立して電圧制御スイッチをデューティー制御する。
1 ロータシャフト
2 ステータ
3 ロータ
4 ハウジング
5 ステータコア
7 永久磁石部材
8 ステータ巻線
10 ステータコアの歯
11 第1の三相巻線系
13 制御装置
15 第1のチョークコイル(大チョークコイル)
16 第2のチョークコイル(小チョークコイル)
171 電圧制御用整流器
19 電圧制御スイッチ
21 負荷側整流器
23 長巻側の中性点整流器
25 短巻側の中性点整流器
27 長巻用中性点切替スイッチ
28 短巻用中性点切替スイッチ
31 巻線
32 巻線
35 電圧計
40 ヒートシンク温度計
42 電流計
44 ステーター温度計
48 速度センサー(回転センサー)
12 第2の三相巻線系
14 制御装置
17 第1のチョークコイル(大チョークコイル)
18 第2のチョークコイル(小チョークコイル)
172 電圧制御用整流器
20 電圧制御スイッチ
22 負荷側整流器
24 長巻側の中性点整流器
26 短巻側の中性点整流器
29 長巻用中性点切替スイッチ
30 短巻用中性点切替スイッチ
33 巻線
34 巻線(負荷側)
36 電圧計
41 ヒートシンク温度計
43 電流計
45 ステーター温度計
47 速度センサー(回転センサー)
37 抵抗器
38 インダクタンス
39 合流点
46 インバータ

Claims (10)

  1. 永久磁石を配置したローターと、前記ローターのポールに対応する歯が相数である3の2以上の整数倍設けられて前記ローターのポールに対応する巻線が巻かれたステーターと、発電電圧を一定にする制御装置とを有し、前記巻線が短節巻きの複数の巻線から成り、かつ前記複数の巻線を巻き込む歯をずらして短節巻きされた前記複数の巻線で占める巻き角がポール角に対応するように巻き込まれ、位相をずらした複数の三相巻線系として構成され、前記複数の三相巻線系の出力がそれぞれ独立して負荷側整流器によって直流化されてから合流点で合流させられる永久磁石式交流発電機において、
    前記制御装置は前記負荷側整流器のDC線間に設けられた電圧測定器の測定電圧を基に、位相をずらした前記複数の三相巻線系毎に独立して制御することにより電圧を所定の電圧に一定化し、
    前記合流点と前記負荷側整流器との間のDC出力のプラス電圧線間に抵抗器インダクタンスを配置した直列回路で前記プラス電圧線間を接続し、前記直列回路の両端に前記複数の三相巻線間の位相差に基づく電圧差が発生したときに電圧が高い方から低い方へと電流が流れることにより、またスパーク電圧が発生したときに自己誘導によって起電力を生じさせることにより、DC出力間の電圧差を低減させた後流で電流を合流させる
    ことを特徴とする永久磁石式交流発電機。
  2. 前記制御装置は、前記複数の三相巻線系毎に、前記三相巻線のそれぞれの後流に第1のチョークコイルを配置し、その出力電流を三相整流器によりDC変換し、負荷側に送ると共に前記第1のチョークコイルと負荷整流器の間に分岐点を設け、前記分岐点から延びる線上に前記第1のチョークコイルよりも小さなインダクタンスを持つ第2のチョークコイルを配置し、その延長線に電圧制御用三相整流器と前記電圧制御用三相整流器のDC側に配置した電圧制御スイッチとを備え、前記電圧制御スイッチのスイッチングにより、負荷電圧を一定に制御することを特徴とする請求項1記載の永久磁石式交流発電機。
  3. 前記制御装置は、発電機の負荷が無い時あるいは回転数が過大の時に、前記電圧制御スイッチをONさせることを特徴とする請求項2記載の永久磁石式交流発電機。
  4. 前記三相巻線の端末の中性点に中性点として機能させる中性点切り替え装置が接続され、かつ前記制御装置は、前記複数の三相巻線系の中で一部の三相巻線系が故障を起こした場合、故障側の巻線系の前記中性点切り替え装置をOFFすると共に、前記電圧制御スイッチをONとし、故障側の異常電流の流れを防止した上で、正常側発電機用巻線のみの運転とすることを特徴とする請求項2記載の永久磁石式交流発電機。
  5. 前記三相巻線はそれぞれ複数の巻線を直列に接続したものであり、それぞれの巻線の端末にそれぞれの端末を任意に中性点として機能させる中性点切り替え装置が接続され、かつ前記ロータシャフトの回転数を回転数センサで検出し、前記制御装置で前記ロータシャフトの回転数に応じて前記中性点切り替え装置を制御し、中性点位置の選択的な変更により前記三相巻線の巻数を切り替えることを特徴とする請求項2記載の永久磁石式交流発電機。
  6. 前記制御装置は、前記三相巻線の最大巻数での最大出力到達点の回転数になったとき、前記電圧制御スイッチをONさせ、次いで前記最大巻数の中性点切り替え装置をOFFし、前記最大巻数位置の中性点切り替え装置よりも少ない巻数側の前記中性点切り替え装置をONし、前記電圧制御スイッチをデューティー制御させることを特徴とする請求項5記載の永久磁石式交流発電機。
  7. 前記制御装置は、発電機の負荷が無い時あるいは回転数が過大の時、前記電圧制御スイッチをONさせ、前記三相巻線の最大巻数の中性点切り替え装置をOFFし、直前の巻数よりも少ない巻数の巻線の中性点切り替え装置をONにする制御を行うことを特徴とする請求項5記載の永久磁石式交流発電機。
  8. 前記制御装置は、巻数の多い巻線からそれよりも巻数の少ない巻線に切り替える時、前記電圧制御スイッチをONし、次いで、作動中の多い巻数側の巻線の前記中性点切り替え装置をOFFにした後、作動中の巻線よりも巻数の少ない側の巻線の前記中性点切り替え装置をONとした後、前記電圧制御スイッチのスイッチングを行わせることを特徴とする請求項5記載の永久磁石式交流発電機。
  9. 前記制御装置は、巻数の少ない巻線からそれよりも巻数の多い巻線に切り替える時、前記電圧制御スイッチをONし、次いで作動中の少ない巻数側の巻線の前記中性点切り替え装置をOFFし、作動中の巻線よりも巻数の多い側の巻線の前記中性点切り替え装置をONし、前記電圧制御スイッチのスイッチングを行うことを特徴とする請求項5記載の永久磁石式交流発電機。
  10. 前記制御装置は、前記複数の三相巻線系の中で一部の三相巻線系が故障を起こした場合、故障側の巻線系の全ての前記中性点切り替え装置をOFFすると共に、前記電圧制御スイッチをONとし、故障側の異常電流の流れを防止した上で、正常側発電機用巻線のみの運転とすることを特徴とする請求項5記載の永久磁石式交流発電機。
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