JP2002169142A - プラズマアドレス表示装置 - Google Patents

プラズマアドレス表示装置

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JP2002169142A
JP2002169142A JP2000364617A JP2000364617A JP2002169142A JP 2002169142 A JP2002169142 A JP 2002169142A JP 2000364617 A JP2000364617 A JP 2000364617A JP 2000364617 A JP2000364617 A JP 2000364617A JP 2002169142 A JP2002169142 A JP 2002169142A
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electrode
discharge
exposed
plasma
panel
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JP2000364617A
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Shinji Watanabe
伸二 渡辺
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極の取り出し構造を改善して、表示品位に
優れ、低コストで、低消費電力の放電電極構造を有する
プラズマアドレス表示装置を提供する。 【解決手段】 プラズマアドレス表示装置は、列状の信
号電極Yを備えた表示セル1及び行状の放電チャネルX
の各々で対をなす放電電極を備えたプラズマセル2を積
層して、各信号電極Yと各放電チャネルXの交差部に画
素を設けたパネルからなる。各放電チャネルXで対をな
す一方の放電電極は個別にパネルから外部に引き出さ
れ、各放電チャネルXで対をなす他方の放電電極は交互
にグループ化し、各グループに属する放電電極をパネル
の内部で接続して外部に共通に引き出す。個別に引き出
される一方の放電電極は導体面が露出した露出電極Bで
あり、共通に引き出される他方の放電電極は導体面が誘
電体20で覆われた被覆電極Cである。露出電極Bは被
覆電極Cを覆う誘電体20の上に立体配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表示セル及びプラズ
マセルを重ねたフラットパネルディスプレイ(FPD)
に関する。より詳しくは、プラズマセルに形成される放
電電極の外部引き出し構造に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマアドレス表示装置は例えば特開
平4−265931号公報に開示されており、図7にそ
の構造を示す。図示する様に、プラズマアドレス表示装
置は表示セル1とプラズマセル2と両者の間に介在する
共通の中間シート3とからなるフラットパネル構造を有
する。中間シート3は極薄の板ガラスなどからなりマイ
クロシートと呼ばれている。プラズマセル2は中間シー
ト3に接合した下側のガラス基板4から構成されてお
り、両者の空隙に放電可能な気体が封入されている。下
側のガラス基板4の内表面にはストライプ状の放電電極
が形成されている。これらの放電電極は各々アノード電
極A及びカソード電極Kとして機能する。放電電極はス
クリーン印刷法などにより平坦なガラス基板4に印刷で
きるので、生産性や作業性に優れている。アノード電極
A及びカソード電極Kを一対づつ区切る様に隔壁7が形
成されており、放電可能な気体が封入された空隙を分割
して放電チャネルXを構成する。この隔壁7もスクリー
ン印刷法により形成でき、その頂部が中間シート3の一
面側に当接している。一対の隔壁7で囲まれた放電チャ
ネルX内で、互いに反対極性となるアノード電極Aとカ
ソード電極Kとの間にプラズマ放電を発生させる。な
お、中間シート3と下側のガラス基板4はガラスフリッ
トなどにより互いに接合している。
【0003】一方、表示セル1は透明な上側のガラス基
板8を用いて構成されている。このガラス基板8は中間
シート3の他面側に所定の間隙を介してシール材などに
より接着されており、間隙には電気光学物質として液晶
9が封入されている。上側のガラス基板8の内表面には
信号電極Yが形成されている。この信号電極Yと放電チ
ャネルXの交差部にマトリクス状の画素が形成される。
又、ガラス基板8の内表面にはカラーフィルタ13も設
けてあり、各画素に例えばRGB三原色を割り当てる。
係る構成を有するフラットパネルは透過型であり、例え
ばプラズマセル2が入射側に位置し、表示セル1が出射
側に位置する。又、バックライト12がプラズマセル2
側に取り付けられている。
【0004】係る構成を有するプラズマアドレス表示装
置では、プラズマ放電が行なわれる行状の放電チャネル
Xを線順次で切換え走査すると共に、この走査に同期し
て表示セル1側の列状信号電極Yに画像信号を印加する
ことにより表示駆動が行なわれる。放電チャネルX内に
プラズマ放電が発生すると内部はほぼ一様にアノード電
位になり、一行毎の画素選択が行なわれる。即ち、一本
の放電チャネルXは走査線一ライン分に対応し、サンプ
リングスイッチとして機能する。プラズマサンプリング
スイッチが導通した状態で各信号線に画像信号が印加さ
れると、サンプリングが行なわれ画素の点灯もしくは消
灯が制御できる。プラズマサンプリングスイッチが非導
通状態になった後にも画像信号はそのまま画素内に保持
される。表示セル1は画像信号に応じてバックライト1
2からの入射光を出射光に変調し画像表示を行なう。
【0005】図8は画素を2個だけ切り取って示した模
式図である。この図においては、理解を容易にする為に
二本の信号電極Y1,Y2と、一本のカソード電極K1
及び一本のアノード電極A1を備えた一本の放電チャン
ネルX1が示されている。個々の画素11は、信号電極
Y1又はY2と、液晶9と、中間シート3と、放電チャ
ネルX1とからなる積層構造を有している。放電チャネ
ルX1はプラズマ放電中ほぼ実質的にアノード電位に接
続される。この状態で各信号電極Y1,Y2に画像信号
を印加すると液晶9及び中間シート3に電荷が注入され
る。一方、プラズマ放電が終了すると放電チャネルX1
が絶縁状態に戻る為浮遊電位となり、注入された電荷は
各画素11に保持される。所謂サンプリングホールド動
作が行なわれている。従って、放電チャネルX1は個々
の画素11に設けられた個々のサンプリングスイッチン
グ素子として機能するので模式的にスイッチングシンボ
ルS1を用いて表わされている。一方、信号電極Y1,
Y2と放電チャネルX1との間に保持された液晶9及び
中間シート3は、サンプリングキャパシタとして機能す
る。線順次走査によりサンプリングスイッチS1が導通
状態になると画像信号がサンプリングキャパシタに書き
込まれ、信号電圧レベルに応じて各画素の点灯あるいは
消灯動作が行なわれる。サンプリングスイッチS1が非
導通状態になった後にも信号電圧はサンプリングキャパ
シタに保持され、表示装置のアクティブマトリクス動作
が行なわれる。なお、実際に液晶9に印加される実効電
圧は中間シート3との容量分割により決定される。
【0006】図9は、図7に示したプラズマセルに形成
された一本分の放電チャネルを取り出して模式的に示し
た断面図である。この放電チャネルXは所謂DC型であ
って、アノード電極A及びカソード電極K共に露出した
導体30からなる。DC型ではアノード電極Aに対して
カソード電極Kに負極性のパルスを印加し、放電チャネ
ルX内にDCプラズマ放電を発生させる。この為、露出
した電極表面がプラズマ放電でスパッタを受け摩耗して
寿命が短くなるという欠点がある。
【0007】放電チャネルはDC型の他AC型も知られ
ており、図10に示す様な断面構造を有している。即
ち、一本の放電チャネルXには一対の被覆電極Cが形成
されている。各電極Cは透明導電膜からなる下層の導体
40と金属薄膜からなる上層の導体30を積層した構造
を有し、且つ誘電体20に埋め込まれた構造となってい
る。場合によっては、誘電体20の上に保護膜としてM
gOが成膜されることもある。このAC型では、誘電体
20で覆われた一対の被覆電極Cの間に放電電圧を印加
して、ACプラズマ放電を発生させる。ACプラズマ放
電は、DCプラズマ放電と異なり誘電体20に対する電
荷の充放電を利用しているので、放電電流が自律的に抑
制される。各電極Cは誘電体20により覆われているの
でプラズマ放電のスパッタによる経時劣化が少ないとい
う長所がある。この反面、放電チャネルX内を接地電位
に保つ為、誘電体20で覆われた被覆電極Cに加え、導
体30からなる基準電極Rが必要となり、放電チャネル
構造が複雑化するという欠点が生じる。図示の例では、
放電チャネルXの開口率を上げる為基準電極Rは隔壁7
と一体に形成されている為、構造が一層複雑なものにな
っている。
【0008】図10に示した構造の他に、露出電極と被
覆電極を設けたAC型構造も開発されている。例えば特
開平5−264979号公報や特開平6−332400
号公報に開示されており、その基本的な断面構造を図1
1に示す。本明細書で扱うAC型の放電チャネルXは導
体30が誘電体20で覆われた被覆電極Cと導体30が
誘電体で覆われていない露出電極Bとを含んでいる。被
覆電極Cと露出電極Bとの間に所定の放電電圧を印加し
てACプラズマ放電を発生させる。プラズマ放電のスパ
ッタによる電極磨耗に関しては、被覆電極Cに誘電体が
ある為、これにより放電電流が制限され、結果として経
時劣化が抑制される。一般に電極がスパッタされるとガ
ラス基板に電極材料の一部が付着する為透過率が劣化す
る。AC型の場合10000時間動作後での透過率劣化
は2.2%以下である。これに対しDC型では電極保護
材を設けても10000時間動作後で透過率劣化は20
%程度に達する。またスパッタにより電極材料が中間シ
ートの裏面に付着すると、表示セル側の信号電極間の電
気的な分離が不十分となり、表示品位が低下する。これ
についてもAC型はDC型に比べ大幅に改善される。更
に一部のDC型で問題となる温度依存性がAC型では殆
どない。一方、先に図10に示した構造に比べると露出
電極Bが放電チャネルXに形成されており、基準電極R
の機能を兼ねる為、構造が簡単である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】AC型のプラズマアド
レス表示装置の具体的な構成が、例えば特開2000−
111883号公報に開示されている。このプラズマア
ドレス表示装置は、放電チャネルで対をなす放電電極の
一方を個別に走査駆動する一方、他方を共通に接続して
一斉に駆動している。しかしながら、係る方式をそのま
ま被覆電極と露出電極を備えたAC型に適用すると、書
き込みノイズ、液晶へのDCオフセットの印加、不要な
DC放電、開口率の犠牲などの問題が発生し、これらを
全て解決することは困難であった。例えば、開口率を高
める為に一対の放電電極の両方をITOの様な透明導電
材料で構成すると、何れも被覆しなくてはならず、被覆
電極と露出電極を備えたAC構造とならない。これによ
り、プラズマ電位が安定せず、書き込みノイズの原因と
なる。一方の放電電極をニッケルなどの露出電極とした
場合、放電チャネル内に独立に形成すれば開口率を下げ
ることになる。隔壁の下部で両方のチャネルにまたがる
様に露出電極を形成した場合、単純な駆動ではDC放電
が発生し、電極がスパッタを受けてパネルの透過率劣化
の原因となる。露出電極全てを共通に駆動すればDC放
電は起きないが、液晶に画像信号を書き込む際DCオフ
セットが発生する。この様に、従来技術においては何れ
かの問題が未解決となっていた。
【0010】これらの問題を解決する駆動方式として、
被覆電極と露出電極を備えたAC型で被覆電極を交互に
分けてグループ化し、駆動する方式が考えられている。
しかしながら、この場合には次の様な問題が予想され
る。即ち、パネル外部において被覆電極を交互にグルー
プ化する為の基板が必要となり、コスト増になる。又、
付加的に発生するインダクタンスやキャパシタンスによ
り駆動波形に鈍りを生じ、画質向上の妨げとなる。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した従来の技術の課
題に鑑み、本発明は表示品位に優れ、低コストで、低消
費電力の放電電極構造を有するプラズマアドレス表示装
置を提供することを目的とする。係る目的を達成する為
に以下の手段を講じた。即ち、本発明に係るプラズマア
ドレス表示装置は、列状の信号電極を備えた表示セル及
び行状の放電チャネルの各々で対をなす放電電極を備え
たプラズマセルを積層して、各信号電極と各放電チャネ
ルの交差部に画素を設けたパネルからなり、各放電チャ
ネルで対をなす一方の放電電極は個別にパネルから外部
に引き出され、各放電チャネルで対をなす他方の放電電
極は交互にグループ化し、各グループに属する放電電極
をパネルの内部で共通に接続して外部に引き出すことを
特徴とする。好ましくは、個別に引き出される一方の放
電電極は導体面が露出した露出電極であり、共通に引き
出される他方の放電電極は導体面が誘電体で覆われた被
覆電極である。この場合、該露出電極は該被覆電極を覆
う誘電体の上に立体配置されている。又、前記露出電極
は印刷で形成された厚膜電極であり、その端部に接続す
る薄膜電極を設けてパネルの外部に引き出す。
【0012】本発明によれば、プラズマアドレス表示装
置において、各放電チャネルで対をなす一方の放電電極
は個別にパネルから外部に引き出す一方、各放電電極で
対をなす他方の放電電極は交互にグループ化し、各グル
ープに属する放電電極をパネルの内部で一旦まとめて接
続した後、外部に共通に引き出す様にしている。係る構
成により、パネル内の配線の引き回しを簡略化でき、又
周辺回路側の配線の引き回しも簡略化できる。以上によ
り、配線間の浮遊インダクタンスや浮遊容量を除くこと
ができ、放電電極に印加される駆動パルスの鈍りを抑え
ることが可能になる。又、放電電極を内部でまとめるこ
とにより、配線が簡略化でき、外部接続の為に付加的な
基板を設ける必要がなくなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態を詳細に説明する。図1は本発明に係るプラズマ
アドレス表示装置の実施形態を示す模式図であり、
(A)は部分断面図を表わし、(B)は部分平面図を表
わしている。図7、図9〜図11に示したプラズマアド
レス表示装置と対応する部分には対応する参照番号を付
して理解を容易にしている。(A)に示す様に、本表示
装置は中間シート3を介して表示セル1とプラズマセル
2を互いに重ね合わせたフラットパネル構造となってい
る。プラズマセル2は、隔壁7によって所定の厚みの放
電チャネルXが形成され、放電可能な気体(例えばX
e)が封入されている。各隔壁7の下部には露出電極B
が配される。露出電極Bは、隔壁を介して互いに隣接す
る2本の放電チャネルXの両方に露出している。一方、
各放電チャネルXには被覆電極Cが配される。被覆電極
Cは、透明な導体40と不透明な導体30の積層構造か
らなる。不透明な導体30は金属膜からなり、被覆電極
Cの抵抗値を下げる目的でバス電極の機能を有する。透
明導体40と不透明導体30の積層は透明な誘電体20
で被覆されており、被覆電極Cとなる。
【0014】(B)に示す様に、被覆電極Cは交互にグ
ループ化されて駆動する様になっている。そこで、図示
する様に、共通引き出し電極60によって被覆電極Cを
交互に接続し、外部に取り出す電極構造としている。具
体的には、奇数番目の被覆電極Coddが基板の左端側
で共通引き出し電極60によって共通接続され、外部に
取り出される。一方、偶数番目の被覆電極Cevnは基
板の右端側で別の共通引き出し電極60により共通接続
され、同じくパネル外部に取り出される様になってい
る。ここで、放電チャネルX1〜X6が上から順に行状
に配列されている。放電チャネルX1は一対の露出電極
Bn,Bn+1とこれらの間に位置する被覆電極Cod
dとからなる。次の放電チャネルX2は、一対の露出電
極Bn+1,Bn+2と、両者の間にある被覆電極Ce
vnとで構成されている。この様に、奇数番目の被覆電
極Coddは奇数番目の放電チャネルX1,X3,X5
・・・に属し、偶数番目の被覆電極Cevnは偶数番目
の放電チャネルX2,X4,X6・・・に属する。一
方、各露出電極Bは互いに隣り合う放電チャネル間で共
用されている。例えば、放電チャネルX1,X2に着目
すると、露出電極Bn+1は両放電チャネルX1,X2
にまたがって配設されている。各露出電極Bは、それぞ
れ個別引き出し電極50によって外部に取り出されてい
る。
【0015】以上の様に、本発明に係るプラズマアドレ
ス表示装置は、基本的な構成として列状の信号電極Yを
備えた表示セル1及び行状の放電チャネルXの各々で対
をなす放電電極を備えたプラズマセル2を積層して、各
信号電極Yと各放電チャネルXの交差部に画素を設けた
パネル構造を有する。ここで、各放電チャネルXで対を
なす一方の放電電極は個別にパネルから外部に引き出さ
れ、各放電チャネルXで対をなす他方の放電電極は交互
にグループ化し、各グループに属する放電電極をパネル
の内部で共通接続して外部に引き出している。具体的に
は、個別に引き出される一方の放電電極は導体面が露出
した露出電極でBあり、共通に引き出される他方の放電
電極は導体面が誘電体20で覆われた被覆電極Cであ
る。ここで、露出電極Bは被覆電極Cを覆う誘電体20
の上に立体配置されている。尚、露出電極Bは例えばス
クリーン印刷で形成された厚膜電極であり、その端部に
接続する薄膜電極を設けてパネルの外部に引き出してい
る。即ち、(B)に示す様に、個別引き出し電極50は
例えば金属アルミニウムなどを蒸着して得られた薄膜電
極からなる。
【0016】一般に、プラズマアドレス表示装置のプラ
ズマセルを駆動する際、放電電極に印加する駆動パルス
の立上り速度及び立下り速度が画質に大きく影響する。
仮に、被覆電極Cをパネル外部において交互にグループ
化する場合は、その為の基板が必要となり、コスト増と
なることに加え、付加的に発生するインダクタンスやキ
ャパシタンスにより駆動パルスの波形に鈍りを生じる。
これに対処する為、被覆電極Cを共通引き出し電極60
によって交互に内部で接続してから、外部に取り出す様
にしている。係る構成により、浮遊インダクタンスが小
さくなり、駆動波形の鈍りを抑制できる。即ち、被覆電
極を内部的に接続することで、周辺の駆動回路を含めた
配線長をなるべく短くすることが可能になる。
【0017】図2は、図1の(B)に示した楕円で囲ん
だ部分の拡大断面形状を表わしている。図示する様に、
共通引き出し電極60と、露出電極を構成する導体30
とは、誘電体20を挟んで立体交差しており、電気的に
は互いに絶縁されている。ここで、誘電体20は、共通
引き出し電極60と露出電極を構成する導体30との間
に係る電圧で破壊しない耐圧を確保する為、その厚みを
十分に設けておく必要がある。ここで、被覆電極Cの導
体(図示せず)と共通引き出し電極60と個別引き出し
電極50は、何れも薄膜によって形成されている。これ
に対し、露出電極を構成する導体30は印刷法により厚
膜電極で形成されている。厚膜からなる露出電極は、端
部で薄膜からなる個別引き出し電極50と接続して外部
に取り出されている。
【0018】図3は、図1の(B)に示した先の実施形
態の変形例であり、対応する部分には対応する参照番号
を付して理解を容易にしている。図1の(B)に示した
先の例では、共通引き出し電極60をパネルの下端又は
上端のみから取り出す構造である為、パネル全体を上下
2分割までしかできない。しかしながら、余り多くの放
電電極をグループ化すると、浮遊容量が大きくなり、無
効な充放電電流が増えてしまう。これを改善する為、図
3の実施例では、パネル内での分割数を増やし、同時に
駆動する放電電極の本数を減らしている。図示の例で
は、共通引き出し電極60を、パネルの右端又は左端で
取り出しているので、パネル全体を任意の数のブロック
に分割でき、消費電力の低減が可能である。但し、図3
に示した例は、共通引き出し電極60の一部を放電電極
と共有することになる為、開口率に影響せずに比較的バ
ス電極の幅を大きく取れる構造に適用するとよい。
【0019】図4は、図1に示したプラズマアドレス表
示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。被
覆電極は交互に二グループに束ねられており、奇数行の
被覆電極Coddと偶数行の被覆電極Cevnでは、互
いに位相がずれた駆動波形が繰り返し所定の周期で印加
される。一方、露出電極Bn,Bn+1,・・・には二
連発の負極性パルスを含む駆動波形が順次印加されてい
く。例えば放電チャネルX1に着目すると、露出電極B
nに印加される最初のパルスの立ち下がりで弱い放電が
起き、被覆電極Codd上に負の壁電位が形成される。
次に被覆電極Coddを駆動すると、負の壁電位がある
部分のみ弱い放電が発生する。ここでは、放電チャネル
X1で片側の露出電極Bnにパルスが印加されている
為、チャネルX1内に片寄った弱い放電が起きる。その
為、続く被覆電極Coddに負極性パルスが印加されて
も、片寄りのある弱い放電が起きる。この後、放電チャ
ネルX1の両側の露出電極Bn,Bn+1に同時にパル
スが印加されるので、放電は強くチャネルX1内を均一
な負電位で満たす。次に、チャネルX1の片側の露出電
極Bn+1のみに負極性のパルスが印加されるが、既に
チャネルX1内が負電位に満たされているので、新たな
放電は発生しない。その為、DC放電などの不要な放電
が抑制される。その後、チャネルX1の被覆電極Cod
dに負極性パルスが印加され、最後で4回目の強い放電
がチャネルX1内に均一に広がり、安定な画像信号の書
き込みが行なわれる。ここで、被覆電極Coddの駆動
パルスの立ち下がりはなるべく早く、抵抗が小さいこと
が望ましいので、その様に時定数を設定したプッシュ−
プル回路を用いるのがよい。
【0020】図5は、本発明に係るプラズマアドレス表
示装置の別の実施形態を示す模式的な部分断面図であ
る。理解を容易にする為、図1の(A)に示した先の実
施形態と対応する部分には対応する参照番号を付してあ
る。図示する様に、本表示装置は、表示セル1とプラズ
マセル2を中間シート3を介して互いに重ね合わせたフ
ラットパネル構造となっている。プラズマセル2には隔
壁7によって所定の高さ寸法の放電チャネルXが形成さ
れ、放電可能な気体(例えばXe)が封入されている。
隔壁7の下部には一本おきに露出電極Bが配されてい
る。露出電極Bは導体30からなり、互いに隣接する放
電チャネルXの両方にまたがる様に形成されている。露
出電極Bが配されていない隔壁7の下方には被覆電極C
が配されている。被覆電極Cは透明導体40と不透明導
体30の積層からなる。不透明導体30はバス電極と呼
ばれており、被覆電極Cの電気抵抗を下げる目的で配さ
れている。不透明導体30からなるバス電極はプラズマ
セル2の開口率を下げない様に、隔壁7の下部に局在し
ている。更に、バス電極は、バックライト(図示せず)
から照射される照明光の利用効率を高める為に、隔壁7
で遮断されるべき照明光をバックライト側に反射して再
利用に供する。この為、バス電極となる不透明導体30
は金属光沢を有することが望ましい。一方、透明導体4
0はITOなどからなり、透明な誘電体20によって被
覆されている。この構造により、放電チャネルXの1本
当たり、一つの被覆電極Cと一つの露出電極Bが存在す
ることとなり、この組合わせによりAC放電を行なう。
【0021】図6は、図5に示した表示装置の駆動方法
を示すタイミングチャートである。放電チャネルは上か
ら順にX1,X2,X3,・・・と符号が付けてある。
露出電極は上から順にBn,Bn+1,Bn+2,・・
・と符号が付けてある。被覆電極は、奇数番目をCod
dで表わし、偶数番目をCevnで表わしてある。これ
らの電極に印加する駆動波形は、対応する電極の右側に
示されている。又、信号電極に印加される画像信号はY
で表わしてある。タイミングチャート中、星印は放電タ
イミングを表わしており、各放電チャネルXで、最初に
予備放電が起こりその後本放電が起きている。本放電の
時に画像信号Yが書き込まれる。ここで、図6は被覆電
極C側に正極性のパルスを印加した場合の駆動波形を示
している。被覆電極Cは交互に二群に束ねられ、Cod
dとCevnで区別されている。Coddに印加される
駆動波形と、Cevnに印加される駆動波形は、互いに
位相が180度ずれている。一方、露出電極Bへは、2
個の負極性パルスが順次印加されていく。
【0022】以下、図6に示したタイミングチャートに
基づいて、図5に示した表示装置の駆動方法を説明す
る。各露出電極Bへ印加されるパルス状の電圧は、例え
ば−180Vであり、PDP(プラズマディスプレイパ
ネル)などに用いられるスキャンドライバICを使用す
ることができる。被覆電極Cへは、プッシュ−プル構成
の放電回路を用いて、例えば+240Vのパルスが印加
される。一本の放電チャネルXにおいて、露出電極B側
のパルスと、被覆電極C側のパルスのどちらか一方のみ
が印加された場合には放電は発生しない。両者が同時に
印加されると放電が発生する。例えば、放電チャネルX
1に着目すると、露出電極Bnに2番目の負極性パルス
が印加されると、ほぼ同時に被覆電極Coddに1番目
の正極性パルスが印加される。これにより、放電チャネ
ルX1が予備放電し、被覆電極Codd上に負の壁電位
が形成された上で、この放電が停止する。次に、露出電
極Bn側の負極性パルスが接地電位GNDに戻り、被覆
電極Coddの正極性パルスがGNDに立ち下がるタイ
ミングで先程形成された負の壁電位により本放電が発生
する。この時、露出電極Bnは接地電位(0V)にあ
り、放電チャネルX1内の陽光柱電位もこれに近い値と
なる。この2番目の本放電に合わせて、信号電極に所定
の画像信号Yを印加することで、表示セル側の液晶に所
定の信号電圧が加わり、保持される。プラズマアドレス
表示装置では、露出電極Bがアノード側となる時の放電
によって液晶に信号を書き込むことが望ましい動作であ
り、本例はプラズマアドレス表示装置の動作原理に即し
た駆動方式となっている。この為、液晶に不要なオフセ
ットがかかることがない。
【0023】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、各
放電チャネルで対をなす一方の放電電極は個別にパネル
から外部に引き出され、各放電チャネルで対をなす他方
の放電電極は交互にグループ化し、各グループに属する
放電電極をパネルの内部で接続して外部に共通に引き出
す構造としている。係る電極構造により、駆動パルスの
波形の鈍りを抑制できる。よって、パネル内のむらを抑
え優れた表示品位が得られる。又、液晶に画像信号を書
き込む際のちらつきや画素内のむらがない優れた表示品
位が得られる。又、本発明に係る電極構造により、パネ
ル外部でのグループ化が不要である。これにより、付加
的な基板や回路が不要となり、コストダウン効果があ
る。又、外部回路を含めた表示装置セットの省スペース
化が可能となり、デザインの自由度が向上する。加え
て、駆動の分割化が可能となり、電気容量を低減化で
き、省電力化に効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラズマアドレス表示装置の断面
構造並びに平面構造を示す模式図である。
【図2】図1に示した実施形態の拡大部分断面図であ
る。
【図3】本発明に係るプラズマアドレス表示装置の他の
実施形態を示す模式的な部分平面図である。
【図4】図1に示したプラズマアドレス表示装置の動作
説明に供するタイミングチャートである。
【図5】本発明に係るプラズマアドレス表示装置の別の
実施形態を示す部分断面図である。
【図6】図5に示したプラズマアドレス表示装置の動作
説明に供するタイミングチャートである。
【図7】従来のプラズマアドレス表示装置を示す模式的
な断面図である。
【図8】図7に示したプラズマアドレス表示装置の動作
説明に供する模式図である。
【図9】従来のプラズマアドレス表示装置の一例を示す
部分断面図である。
【図10】従来のプラズマアドレス表示装置の他の例を
示す部分断面図である。
【図11】従来のプラズマアドレス表示装置の別の例を
示す部分断面図である。
【符号の説明】
0・・・パネル、1・・・表示セル、2・・・プラズマ
セル、3・・・中間シート、9・・・液晶、11・・・
画素、20・・・誘電体、30・・・導体、40・・・
透明導体、50・・・個別引き出し電極、60・・・共
通引き出し電極、B・・・露出電極、C・・・被覆電
極、X・・・放電チャネル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 列状の信号電極を備えた表示セル及び行
    状の放電チャネルの各々で対をなす放電電極を備えたプ
    ラズマセルを積層して、各信号電極と各放電チャネルの
    交差部に画素を設けたパネルからなり、 各放電チャネルで対をなす一方の放電電極は個別にパネ
    ルから外部に引き出され、 各放電チャネルで対をなす他方の放電電極は交互にグル
    ープ化し、各グループに属する放電電極をパネルの内部
    で共通に接続して外部に引き出すことを特徴とするプラ
    ズマアドレス表示装置。
  2. 【請求項2】 個別に引き出される一方の放電電極は導
    体面が露出した露出電極であり、共通に引き出される他
    方の放電電極は導体面が誘電体で覆われた被覆電極であ
    ることを特徴とする請求項1記載のプラズマアドレス表
    示装置。
  3. 【請求項3】 該露出電極は該被覆電極を覆う誘電体の
    上に立体配置されていることを特徴とする請求項2記載
    のプラズマアドレス表示装置。
  4. 【請求項4】 前記露出電極は印刷で形成された厚膜電
    極であり、その端部に接続する薄膜電極を設けてパネル
    の外部に引き出すことを特徴とする請求項2記載のプラ
    ズマアドレス表示装置。
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