JP2002168630A - 振動ジャイロ及びそれを用いた電子装置 - Google Patents

振動ジャイロ及びそれを用いた電子装置

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JP2002168630A JP2000367060A JP2000367060A JP2002168630A JP 2002168630 A JP2002168630 A JP 2002168630A JP 2000367060 A JP2000367060 A JP 2000367060A JP 2000367060 A JP2000367060 A JP 2000367060A JP 2002168630 A JP2002168630 A JP 2002168630A
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雅人 小池
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取付基板から外部基板への振動の伝播又は、
外部基板から取付基板への振動の伝播が生じにくく、特
性がばらつきにくい振動ジャイロを提供する。 【解決手段】 振動ジャイロ10は、取付基板200の
振動のノードN1,N2付近に、外部基板800に固定
するための固定手段300を有する。固定手段300
は、その先端部300aが外部基板800に接触させら
れ、先端部300aから取付基板200までの長さが、
取付基板200の振動の振幅よりも大きいことを特徴と
する。 【効果】 本発明の振動ジャイロは、固定手段が取付基
板のノード付近に設けられているため、取付基板から外
部基板への振動の伝播又は、外部基板から取付基板への
振動の伝播が生じにくく、振動ジャイロの特性がばらつ
きにくい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動ジャイロ及び
それを用いた電子装置、特に、手ぶれ防止機能付きビデ
オカメラ、カーナビゲーションシステム、ポインティン
グデバイスなどに用いられる振動ジャイロ及びそれを用
いた電子装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図10に従来の振動ジャイロの正面図を
示す。なお、図10に示した振動ジャイロ70の基本的
な考え方は、特開平9−14966号公報に開示されて
いる。
【0003】図10において、振動ジャイロ70は、振
動子100と取付基板200と固定手段900とを有す
る。振動子100は、一方主面に第一の検出電極104
aと第二の検出電極104bが形成されるとともに厚み
方向に分極された第一の圧電体基板101と、一方主面
に駆動電極105が形成されるとともに厚み方向に分極
された第二の圧電体基板102とを有している。第一の
圧電体基板101の他方主面と第二の圧電体基板102
の他方主面とは、中間電極103を介して貼り合わされ
ている。そして、振動子100のノードN3、N4を第
一の圧電体基板101及び第二の圧電体基板102の一
方主面上に垂直に投影した位置には、それぞれ支持部材
110が設けられている。そして、第一の検出電極10
4a、第二の検出電極104b、駆動電極105は各支
持部材110にそれぞれ機械的かつ電気的に接続されて
いる。取付基板200の他方主面202には、支持部材
110の端部110aが機械的かつ電気的に接続されて
いる。取付基板200の一方主面201には、外部基板
800に固定するための部材である固定手段900が設
けられ、取付基板200の側面には、ハーフスルーホー
ル203が設けられている。外部基板800の他方主面
802には、振動子100を励振させるための駆動手段
及び振動子100から出力された信号を処理して角速度
を検出する検出手段を構成する回路部品810bが搭載
されている。外部基板800の一方主面801には、固
定手段900の先端部900aが接触するように、取付
基板200が固定される。そして、振動子100と固定
手段900とは、支持部材110、ハーフスルーホール
203を介して電気的に接続され、固定手段900と外
部基板800の回路部品810bとが電気的に接続され
ている。
【0004】このような構成を有する従来の振動ジャイ
ロ70は、回路部品810bの駆動手段から駆動電極1
05に励振信号が印加され、振動子100がその厚み方
向に、最低次のモードの節がノードN3、N4となる長
手方向両端自由たわみ振動をする。そして、振動ジャイ
ロ70に、振動子100の長手方向を軸とする角速度が
与えられたときは、振動子100が幅方向に屈曲振動
し、第一の検出電極104a及び第二の検出電極104
bから信号が出力される。そして、この信号が回路部品
810bの検出手段で処理され、振動ジャイロ70に与
えられた角速度が検出される。
【0005】また、振動ジャイロ70は、振動子100
のノードN3、N4を振動子100の一方主面に垂直に
投影した位置に、支持部材110が設けられているた
め、振動子100の振動が取付基板200に漏れにくい
構成になっている。
【0006】また、振動ジャイロ70は、外部基板80
0と取付基板200とを固定手段900を介して固定す
ることにより、外部基板800と取付基板200との間
に空隙を設けることができる。空隙を設けることによ
り、外部基板800と取付基板200とは固定手段90
0でのみ接触することになる。そのため、取付基板20
0の振動が外部基板800に漏れにくく、外部基板80
0から取付基板200への振動の伝播が抑制される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の振動ジャイロ7
0は、取付基板200が振動する場合であっても、外部
基板800と取付基板200との間に空隙ができている
ため、取付基板200の振動が外部基板800に漏れに
くく、外部基板800から取付基板200への振動の伝
播が抑制される。すなわち、振動ジャイロ70は、固定
手段900のみを介して、取付基板200と外部基板8
00との間で振動が伝播される。
【0008】しかし、振動ジャイロ70は、固定手段9
00を介して取付基板200と外部基板800との間で
振動が伝播されるため、外部基板800と固定手段90
0との固定状態のばらつきが、振動ジャイロ70の特性
に大きな影響を与えるようになる。したがって、振動ジ
ャイロ70において上記効果を得るためには、例えば、
所定の量のハンダを用いて、確実に、取付基板200を
外部基板800に固定する必要がある。そして、ハンダ
の量にばらつきがある場合や、外部基板800と固定手
段900との接続が不安定な場合には、振動ジャイロ7
0の特性にばらつきが生じるという問題がある。
【0009】また、振動ジャイロ70は、振動ジャイロ
の特性が、外部基板800と固定手段900との固定状
態に依存するため、取付基板200を外部基板800に
固定する際には、外部基板800と固定手段900とが
所定の状態で固定されるように、極めて精密な作業が必
要とされ、作業の効率化が図れないという問題がある。
【0010】そこで、本発明は、取付基板から外部基板
への振動の伝播又は、外部基板から取付基板への振動の
伝播が生じにくく、特性がばらつきにくい振動ジャイロ
を提供することを目的とする。
【0011】また、本発明は、固定手段の固定状態が多
少ばらついても振動ジャイロの特性がばらつきにくく、
固定手段を外部基板に固定する作業が容易にでき、作業
の効率化が図れる振動ジャイロを提供することを目的と
する。
【0012】また、本発明は、角速度情報に基づく正確
な制御ができる電子装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の振動ジャイロは、振動子と、前記振動子が
搭載される取付基板とを有する振動ジャイロであって、
前記取付基板は、一方主面が外部基板に対向させられ、
前記取付基板の振動のノード付近に、ノードを含む大き
さで前記外部基板に固定するための固定手段が形成さ
れ、前記固定手段は、その先端部が前記外部基板に接触
させられ、前記先端部から前記取付基板の一方主面まで
の長さが、前記取付基板の振動の最大振幅の半分よりも
大きいことを特徴とする。
【0014】また、本発明の振動ジャイロは、前記振動
子と前記固定手段が前記振動子を励振させるための駆動
手段と前記振動子から出力された信号を処理して角速度
を検出する検出手段とを介して電気的に接続されている
ことを特徴とする。
【0015】また、本発明の振動ジャイロは、前記固定
手段が、前記取付基板の一方主面に設けられていること
を特徴とする。
【0016】また、本発明の振動ジャイロは、前記固定
手段が、0.04mm以上の長さを有する導体であるこ
とを特徴とする。
【0017】また、本発明の振動ジャイロは、前記取付
基板の一方主面に回路パターンが形成されていることを
特徴とする。
【0018】また、本発明の振動ジャイロは、前記取付
基板の一方主面に金属膜を設ける第一工程と、前記第一
工程が施された金属膜について、前記固定手段になる場
所を除いて所定の厚みだけエッチングで取除く第二工程
と、前記第二工程が施された金属膜について、前記固定
手段になる場所及び前記回路パターンになる場所以外の
部分をエッチングで取除く第三工程とからなることを特
徴とする。
【0019】また、本発明の振動ジャイロは、前記取付
基板の一方主面における前記固定手段が設けられていな
い場所には、前記取付基板の振動を吸収する防振材が設
けられていることを特徴とする。
【0020】また、本発明の振動ジャイロは、前記振動
子のノードと前記取付基板のノードとの間に固定された
支持部材を有していることを特徴とする。
【0021】また、本発明の振動ジャイロは、前記駆動
手段と前記検出手段とが、前記取付基板の他方主面にの
み構成されていることを特徴とする。
【0022】また、本発明の振動ジャイロは、前記駆動
手段及び前記検出手段を覆うケースを有し、前記ケース
に前記固定手段が設けられていることを特徴とする。
【0023】また、本発明の電子装置は、前記振動ジャ
イロを用いたことを特徴とする。
【0024】このように構成することにより、本発明の
振動ジャイロは、取付基板から外部基板への振動の伝播
又は、外部基板から取付基板への振動の伝播が生じにく
く、振動ジャイロの特性がばらつきにくい。
【0025】また、本発明の振動ジャイロは、取付基板
と外部基板との固定状態に多少のばらつきがある場合で
も、取付基板から外部基板への振動の伝播又は、外部基
板から取付基板への振動の伝播が生じにくく、振動ジャ
イロの特性がばらつきにくい。
【0026】また、本発明の振動ジャイロは、振動ジャ
イロの特性が、取付基板と外部基板との固定状態に依存
しないため、取付基板を外部基板に固定する工程が簡単
になり、作業の効率がよくなる。
【0027】また、本発明の振動ジャイロは、取付基板
が殆ど振動せず、固定手段を介して、取付基板から外部
基板への振動の伝播又は外部基板から取付基板への振動
の伝播がされにくく、振動ジャイロの特性がばらつきに
くい。
【0028】また、本発明の電子装置は、特性がばらつ
きにくい振動ジャイロを用いているため、角速度を用い
た正確な制御ができる。
【0029】
【発明の実施の形態】図1(a)、(b)に本発明の振
動ジャイロの一実施例の正面図を示し、図2(a)、
(b)に平面図、底面図を示し、図3に左側面図を示
す。図1乃至3において、図10に示した振動ジャイロ
70と同一又は同等の部分には同じ記号を付し、説明を
省略する。
【0030】図1乃至3において、振動ジャイロ10
は、振動子100と、支持部材110と、取付基板20
0と、エッチングで形成された膜状の固定手段300と
を有する。なお、固定手段300は、取付基板200の
一方主面201から突き出た突起となっており、説明の
便宜上、固定手段300の厚みを実際のものよりも拡大
して表している。
【0031】図1乃至3において、支持部材110は、
その中央部付近が振動子100のノードN3、N4付近
に固定され、端部110aが取付基板200の他方主面
202のノードN1、N2付近に固定されている。ま
た、取付基板200の他方主面202には、振動子10
0を励振させるための駆動手段及び振動子100から出
力された信号を処理して角速度を検出する検出手段を構
成する回路部品(図示せず)が搭載されている。取付基
板200の一方主面201には、取付基板200の振動
のノードN1、N2付近に、振動ジャイロ10を外部基
板800に固定するための固定手段300が設けられて
いる。外部基板800の他方主面802には、振動ジャ
イロ10から出力された角速度を用いて所定の制御を行
う回路部品810aが搭載されている。外部基板800
の一方主面801には、固定手段300の先端部300
aが接触するように、取付基板200が固定される。そ
して、振動子100と固定手段300とは、支持部材1
10、駆動手段及び検出手段を構成する回路部品(図示
せず)、ハーフスルーホール203を介して電気的に接
続され、固定手段300と外部基板800の回路部品8
10aとが電気的に接続される。ここで、固定手段30
0は、膜状の導電性材料、例えば、エッチングで形成さ
れた銅電極であり、先端部300aから取付基板200
の一方主面201までの長さ、すなわち、固定手段30
0の厚みが、取付基板200の振動の最大振幅の半分よ
りも大きい。ここで、固定手段300の先端部300a
から取付基板200の一方主面201までの長さは、外
部基板800の僅かな凹凸が取付基板200に接触しな
いように、0.04mm以上であることが好ましい。
【0032】このような構成を有する振動ジャイロ10
において、取付基板200は、振動子100から漏れた
振動により、ノードをN1、N2とする屈曲振動をす
る。
【0033】ここで、図4に、有限要素法を用いた解析
により求めた本発明の振動ジャイロの取付基板のノード
N1を示す。図2に示した振動ジャイロ10は、長手方
向に関して対称であるため、破線で囲まれた部分10′
に対応する部分の解析結果を示す。
【0034】図4において、本発明の振動ジャイロ1
0′は、振動ジャイロ10の振動子100、支持部材1
10、取付基板200に対応する振動子100′、支持
部材110′、取付基板200′を有する。図4に示し
た支持部材110′は、形状が支持部材110と若干異
なるが、支持部材110と同様の作用効果を奏するもの
である。図4から、振動ジャイロ10′の取付基板20
0′が、ノードをN1とする振動をすることがわかる。
【0035】本発明の振動ジャイロ10は、固定手段3
00が取付基板200のノードN1、N2付近にノード
を含む大きさで設けられているため、取付基板200か
ら外部基板800への振動の伝播又は、外部基板800
から取付基板200への振動の伝播がされにくくなる。
【0036】なお、図10に示す従来の振動ジャイロ7
0においては、固定手段900が設けられている場所が
取付基板200のノードN1、N2付近でないため、取
付基板200から外部基板800への振動の伝播又は、
外部基板800から取付基板200への振動の伝播がさ
れやすい。
【0037】これに対して本発明の一実施例の振動ジャ
イロ10においては、固定手段300が設けられている
場所が取付基板200のノードN1、N2付近であるた
め、固定手段300が殆ど振動しない。そのため、外部
基板800と固定手段300との固定状態が不安定であ
る場合でも、取付基板200から外部基板800への振
動の伝播又は、外部基板800から取付基板200への
振動の伝播がされにくく、振動ジャイロの特性がばらつ
きにくい。
【0038】また、振動ジャイロ10は、振動ジャイロ
の特性が、外部基板800と固定手段300との固定状
態に依存しないため、取付基板200を外部基板800
に固定する工程が簡単になり、作業の効率がよくなる。
【0039】また、本発明の振動ジャイロ10の固定手
段300は導電性を有するため、ハンダや導電性接着剤
などを用いて外部基板800に固定することにより、振
動子100と外部基板800に搭載された回路部品81
0aとを電気的に接続することができる。
【0040】次に、図5(a)、(b)に本発明の振動
ジャイロの別の実施例の左側面図、底面図を示す。図5
において、図1に示した振動ジャイロ10と同一又は同
等の部分には同じ記号を付し、説明を省略する。
【0041】図5において、本発明の振動ジャイロ20
は、図1に示した振動ジャイロ10の構成に加えて、防
振材400を有する。防振材400は、取付基板200
の一方主面201における固定手段300が設けられて
いない部分に構成されている。防振材400は、取付基
板200の振動を減衰させるために設けられている。防
振材400としては、ゴムや樹脂などを用いることがで
きる。また、防振材400の厚みは、固定手段300の
先端部300aから取付基板200の一方主面201ま
での長さ、すなわち、外部基板800に取付基板200
を固定した際に、防振材400が外部基板800に接触
する程度の厚みを有することが望ましい。なお、防振材
400は、一方主面201における固定手段300が設
けられていない部分全体に構成されていてもよいし、そ
の一部にのみ構成されてもよい。
【0042】このような構成を有する本発明の振動ジャ
イロ20は、取付基板200の振動を減衰させる防振材
400が設けられているため、取付基板200の振動が
抑えられる。したがって、取付基板200が殆ど振動せ
ず、固定手段300を介して、取付基板200から外部
基板800への振動の伝播又は外部基板800から取付
基板200への振動の伝播が一層されにくく、振動ジャ
イロの特性が一層ばらつきにくい。
【0043】また、振動ジャイロ20の取付基板200
は、固定手段300と防振材400とで外部基板800
に固定される。したがって、固定手段300のみで固定
する場合に比べて、更に安定した状態で、取付基板20
0と外部基板800とを固定することができ、取付基板
200と外部基板800との固定状態にばらつきが生じ
にくく、振動ジャイロの特性がばらつきにくい。
【0044】次に、図6(a)、(b)に本発明の振動
ジャイロの更に別の実施例の左側面図、底面図を示す。
図6において、図1に示した振動ジャイロ10と同一又
は同等の部分には同じ記号を付し、説明を省略する。
【0045】図6において、本発明の振動ジャイロ30
は、図1において図示を省略した回路パターン310と
回路部品320とケース500とをする。回路部品32
0は、後述する振動子100を励振させるための駆動手
段501と振動子100から出力された信号を処理して
角速度を検出する検出手段502とを構成しており、取
付基板200の他方主面202にのみ載置されている。
回路パターン310は、取付基板200の一方主面20
1における固定手段300が設けられていない部分に構
成されている。ケース500は金属製であり、内部に振
動子100及び回路部品320を含むように取付基板2
00の他方主面202に固着されている。そして、回路
パターン310は、取付基板200の一方主面201に
おいて固定手段300に接続されるとともに、図示を省
略したスルーホールを介して支持部材110と回路部品
320とに電気的に接続されている。
【0046】なお、振動ジャイロ30においては、固定
手段300及び回路パターン310をエッチングで構成
することができる。すなわち、第一工程として、取付基
板200の一方主面201の全面に厚みが0.07mm
の金属膜を設ける。そして、第二工程として、第一工程
で設けた金属膜から固定手段300になる場所以外の部
分を所定の厚みだけエッチングで取除く。第二工程のエ
ッチング後に残された金属膜の厚みは0.018mmと
なる。最後に、第三工程として、第二工程が施された金
属膜から、固定手段300になる場所及び回路パターン
310になる場所以外の部分をエッチングで取除く。第
三工程でエッチングされた部分には、金属膜が存在しな
くなる。なお、第二工程を複数回施すことにより、固定
手段300及び回路パターン310を所望の厚みにする
こともできる。また、エッチングで形成された回路パタ
ーン310の上にレジスト膜を設けてもよい。
【0047】次に、図7に本発明の振動ジャイロ30の
ブロック図を示す。図7において、振動ジャイロ30
は、振動子100と駆動手段である発振回路501と検
出手段である検出回路502とが電気的に接続されてい
る。発振回路501は、第一のバッファ回路501aと
第二のバッファ回路501bと、抵抗511a、511
bと、加算回路501cと、AGC回路501dと、位
相補正回路501eとを有し、検出回路502は、第一
のバッファ回路501aと第二のバッファ回路501b
と、抵抗511a、511bと、差動回路502aと、
検波回路502bと、平滑回路502cと、増幅回路5
02dとを有している。
【0048】そして、振動子100の第一の検出電極1
04aに抵抗511aと第一のバッファ回路501aと
が接続され、第二の検出電極104bに抵抗511bと
第二のバッファ回路501bとが接続されている。第一
のバッファ回路501a、第二のバッファ回路501b
は、加算回路501cと差動回路502aとにそれそれ
接続されている。加算回路501cはAGC回路501
dに接続され、AGC回路501dは位相補正回路50
1eに接続され、位相補正回路501eは検波回路50
2bと、振動子100の駆動電極105とに接続されて
いる。差動回路502aは検波回路502bに接続さ
れ、検波回路502bは平滑回路502cに接続され、
平滑回路502cは増幅回路502dに接続されてい
る。
【0049】このように構成された本発明の振動ジャイ
ロ30において、第一のバッファ回路501aは振動子
100の第一の検出電極104aの電圧を加算回路50
1cと差動回路502aとに出力するためのものであ
り、第二のバッファ回路501bは振動子100の第二
の検出電極104bの電圧を加算回路501cと差動回
路502aとに出力するためのものであり、抵抗511
a、511bは、第一の検出電極104a、第二の検出
電極104bのインピーダンスを調整するためのもので
ある。加算回路501cは、入力された信号を加算して
AGC回路501dに出力し、AGC回路501dは、
入力された信号の振幅が一定となるように増幅して、位
相補正回路501eに出力し、位相補正回路501eは
入力された信号の位相を補正して振動子100の駆動電
極105に駆動信号を印加する。差動回路502aは、
入力された信号を減算して検波回路502bに出力し、
検波回路502bは差動回路502aから入力された信
号を位相補正回路501eから入力された信号を用いて
検波して平滑回路502cに出力し、平滑回路502c
は入力された信号を平滑して増幅回路502dに出力
し、増幅回路502dは出力される角速度の感度が一定
になるように入力された信号を直流増幅して外部に出力
する。
【0050】このような構成を有する本発明の振動ジャ
イロ30は、固定手段300及び回路パターン310が
エッチングで形成されるため、作業の効率がよくなる。
【0051】また、振動ジャイロ30は、取付基板20
0の他方主面202ではなく、一方主面201に回路パ
ターン310が設けられているため、他方主面202に
おける回路部品320を載置する面積を大きくすること
ができ、取付基板200の小型化が可能になる。
【0052】また、振動ジャイロ30は、金属製のケー
ス500を設けているため、電磁波を確実にシールドす
ると同時に、振動ジャイロの一体化を図ることが可能に
なる。
【0053】次に、図8(a)、(b)に本発明の振動
ジャイロの更に別の実施例の正面図、左側面図を示す。
図8において、図6に示した振動ジャイロ30と同一又
は同等の部分には同じ記号を付し、説明を省略する。
【0054】図8において、本発明の振動ジャイロ40
は、図6に示した振動ジャイロ30の固定手段300及
びケース500に代えてケース600を有する。ケース
600は、側面に固定手段610を有する。ケース60
0は、固定手段610が取付基板200のノードN1、
N2付近に位置するように、取付基板200の他方主面
202に固着されている。そして、振動ジャイロ30
は、固定手段610の先端部611が外部基板800に
接触するように、外部基板800に固定される。ここ
で、固定手段610は、先端部611から取付基板20
0の一方主面201までの長さが、取付基板200の振
動の最大振幅の半分よりも大きい。
【0055】このような構成を有する本発明の振動ジャ
イロ40の固定手段610は、取付基板200のノード
N1、N2付近に設けられているため、殆ど振動しな
い。したがって、固定手段610を介して、取付基板2
00と外部基板800との間で振動が伝播しにくく、振
動ジャイロの特性がばらつきにくい。
【0056】なお、上記各実施例においては、振動子と
して2枚の圧電体基板を貼り合わせたバイモルフ型の振
動子を用いて説明したが、振動子としては円柱型、三角
柱型等の振動子を用いてもよいことは言うまでもない。
また、固定手段は、導電性を有することが望ましいが、
導電性を有しない材料で構成してもよい。また、固定手
段の形状は、取付基板と外部基板との間に取付基板の振
動の最大振幅の半分よりも大きい間隔を保つことができ
れば膜状のものに限るものではなく、所定の厚みを有す
る柱状の部材等であってもよい。
【0057】また、上記各実施例においては、本発明の
振動ジャイロは、取付基板のノードN1、N2が、振動
子のノードN3、N4を取付基板に垂直に下ろした場所
とは異なる位置にあるが、取付基板の構成によっては同
じ位置になる場合もある。また、上記各実施例において
本発明の振動ジャイロの支持部材は、振動子のノードN
3、N4付近と取付基板のノードN1、N2付近との間
に固定されているが、振動子のノードN3、N4と取付
基板のノードN1、N2との間に固定されれば更に好ま
しい。
【0058】次に、図9に本発明の振動ジャイロを用い
た電子装置の一実施例を示す。図9は本発明の電子装置
であるビデオカメラに用いられる手ぶれ防止回路の一実
施例を示すブロック図である。手ぶれ防止回路60は、
本発明の振動ジャイロ10と積分回路601とサーボ回
路602と電流ドライバ603とアクチュエータ604
と位置検出センサ605とを有する。手ぶれ防止回路6
0は、振動ジャイロ10と、積分回路601と、サーボ
回路602と、電流ドライバ603と、アクチュエータ
604とが直列に接続され、アクチュエータ604の出
力が位置検出センサ605を介してサーボ回路602に
帰還されている。
【0059】このように構成された手ぶれ防止回路60
においては、ビデオカメラに与えられた手ぶれのうち、
角速度信号のみが振動ジャイロ10から積分回路601
に入力され、積分回路601は角速度信号を積分してビ
デオカメラの振れ角に変換してサーボ回路602に出力
し、サーボ回路602は、積分回路601と位置検出セ
ンサ605とから入力された振れ角の信号を用いて現在
値と目標値との差を演算して電流ドライバ603に出力
し、電流ドライバ603は入力された信号に応じた電流
をアクチュエータ604に出力し、アクチュエータ60
4はビデオカメラの光学系を機械的に駆動する。そし
て、位置検出センサ605は光学系が駆動した振れ角を
サーボ回路602に出力する。
【0060】このような構成を有する手ぶれ防止回路6
0を有するビデオカメラは、特性がばらつきにくい振動
ジャイロ10を用いているので、ビデオカメラに与えら
れる手ぶれの影響を的確に除去でき、角速度を用いた正
確な制御ができる。
【0061】以上、ビデオカメラを用いて本発明の電子
装置を説明したが、本発明の電子装置は、このような構
成のビデオカメラに限られるものではない。
【0062】
【発明の効果】本発明の振動ジャイロは、固定手段が取
付基板のノード付近に設けられているため、取付基板か
ら外部基板への振動の伝播又は、外部基板から取付基板
への振動の伝播が生じにくく、振動ジャイロの特性がば
らつきにくい。また、外部基板と固定手段との固定状態
に多少のばらつきがある場合でも、取付基板から外部基
板への振動の伝播又は、外部基板から取付基板への振動
の伝播が生じにくく、振動ジャイロの特性がばらつきに
くい。また、振動ジャイロの特性が、外部基板と固定手
段との固定状態に依存しないため、取付基板を外部基板
に固定する工程が簡単になり、作業の効率がよくなる。
【0063】また、本発明の振動ジャイロは、取付基板
の振動を減衰させる防振材が設けられているため、取付
基板が殆ど振動せず、固定手段を介して、取付基板から
外部基板への振動の伝播又は外部基板から取付基板への
振動の伝播がされにくく、振動ジャイロの特性がばらつ
きにくい。
【0064】また、本発明の電子装置は、特性がばらつ
きにくい振動ジャイロを用いているため、角速度を用い
た正確な制御ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の振動ジャイロの一実施例を示す正面図
である。
【図2】図1の振動ジャイロの平面図及び底面図であ
る。
【図3】図1の振動ジャイロの左側面図である。
【図4】振動ジャイロの振動の有限要素法を用いた解析
結果を示す図である。
【図5】本発明の振動ジャイロの別の実施例を示す左側
面図及び底面図である。
【図6】本発明の振動ジャイロの更に別の実施例を示す
左側面図及び底面図である。
【図7】図6の振動ジャイロの回路ブロック図である。
【図8】本発明の振動ジャイロの更に別の実施例を示す
正面図及び左側面図である。
【図9】本発明の電子装置に用いられる手ぶれ防止回路
の一実施例を示すブロック図である。
【図10】従来の振動ジャイロを示す正面図である。
【符号の説明】
10、10′、20、30、40…振動ジャイロ 60…手ぶれ防止回路 100…振動子 200…取付基板 300、610…固定手段 N1、N2…取付基板のノード N3、N4…振動子のノード 110…支持部材 310…回路パターン 320…回路部品 400…防振材 500、600…ケース

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動子と、前記振動子が搭載される取付
    基板とを有する振動ジャイロであって、 前記取付基板は、一方主面が外部基板に対向させられ、
    前記取付基板の振動のノード付近に、ノードを含む大き
    さで前記外部基板に固定するための固定手段が形成さ
    れ、 前記固定手段は、その先端部が前記外部基板に接触させ
    られ、前記先端部から前記取付基板の一方主面までの長
    さが、前記取付基板の振動の最大振幅の半分よりも大き
    いことを特徴とする、振動ジャイロ。
  2. 【請求項2】 前記振動子と前記固定手段は、前記振動
    子を励振させるための駆動手段と前記振動子から出力さ
    れた信号を処理して角速度を検出する検出手段とを介し
    て電気的に接続されていることを特徴とする、請求項1
    に記載の振動ジャイロ。
  3. 【請求項3】 前記固定手段は、前記取付基板の一方主
    面に設けられていることを特徴とする、請求項1又は2
    に記載の振動ジャイロ。
  4. 【請求項4】 前記固定手段は、0.04mm以上の長
    さを有する導体であることを特徴とする、請求項1乃至
    3のいずれかに記載の振動ジャイロ。
  5. 【請求項5】 前記取付基板の一方主面には、回路パタ
    ーンが形成されていることを特徴とする、請求項1乃至
    4のいずれかに記載の振動ジャイロ。
  6. 【請求項6】 前記取付基板の一方主面に金属膜を設け
    る第一工程と、 前記第一工程が施された金属膜について、前記固定手段
    になる場所を除いて所定の厚みだけエッチングで取除く
    第二工程と、前記第二工程が施された金属膜について、
    前記固定手段になる場所及び前記回路パターンになる場
    所以外の部分をエッチングで取除く第三工程とからなる
    ことを特徴とする、請求項5に記載の振動ジャイロ。
  7. 【請求項7】 前記取付基板の一方主面における前記固
    定手段が設けられていない場所には、前記取付基板の振
    動を吸収する防振材が設けられていることを特徴とす
    る、請求項1乃至6のいずれかに記載の振動ジャイロ。
  8. 【請求項8】 前記振動子のノードと前記取付基板のノ
    ードとの間に固定された支持部材を有していることを特
    徴とする、請求項1乃至7のいずれかに記載の振動ジャ
    イロ。
  9. 【請求項9】 前記駆動手段と、前記検出手段とが、前
    記取付基板の他方主面にのみ構成されていることを特徴
    とする、請求項2乃至8のいずれかに記載の振動ジャイ
    ロ。
  10. 【請求項10】 前記駆動手段及び前記検出手段を覆う
    ケースを有し、 前記ケースに前記固定手段が設けられていることを特徴
    とする、請求項2乃至9のいずれかに記載の振動ジャイ
    ロ。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれかに記載の
    振動ジャイロを用いたことを特徴とする電子装置。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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