JP2002167518A - 長繊維強化結晶性熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

長繊維強化結晶性熱可塑性樹脂組成物

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JP2002167518A
JP2002167518A JP2000299325A JP2000299325A JP2002167518A JP 2002167518 A JP2002167518 A JP 2002167518A JP 2000299325 A JP2000299325 A JP 2000299325A JP 2000299325 A JP2000299325 A JP 2000299325A JP 2002167518 A JP2002167518 A JP 2002167518A
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resin
fiber
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Katsuhisa Kitano
勝久 北野
Takashi Sanada
隆 眞田
Takeo Kitayama
威夫 北山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長繊維化材料の界面接着強度を向上させ、加
工性を損なうことなく、衝撃強度、疲労特性等の機械的
強度がより優れた長繊維強化結晶性熱可塑性樹脂組成物
を提供する。 【解決手段】 下記の成分(A)20〜95重量%と成
分(B)5〜80重量%を用い、重量平均繊維長が2m
m以上である長繊維強化結晶性熱可塑性樹脂組成物。
(A):結晶性熱可塑性樹脂(B):成分(A)に対し
て造核作用を持つ造核剤(C)を含有する収束剤で表面
処理された繊維

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長繊維で強化さ
れ、剛性、衝撃強度等の機械的強度にすぐれた長繊維強
化結晶性熱可塑性樹脂組成物に関する
【0002】
【従来の技術】結晶性熱可塑性樹脂は成形性、耐薬品性
に優れ、比重も小さいため、汎用樹脂として広く利用さ
れている。しかし、機械的強度、耐熱性等の面では必ず
しも十分とは言えず、その用途もかなり制約されたもの
となっている。かかる欠点を改善し、結晶性熱可塑性樹
脂の剛性・衝撃強度等の機械的強度を向上させる手段と
して、フィラーやガラス繊維等を配合することが知られ
ている。工業的にも、チョップドストランド等の短繊維
を結晶性熱可塑性樹脂と混合して混練機で造粒したガラ
ス繊維強化結晶性熱可塑性樹脂が製造されている。
【0003】しかし、使用する繊維の長さが1mm以
下、一般的には0.5mm以下であり、しかも押出機で
の混練中に更に繊維が折損することが避けられない上記
の如き短繊維強化結晶性熱可塑性樹脂では、機械的強度
の改善にも自ずと制約があり、より高度の機械的強度の
要求に対しては充分応えることができない。
【0004】そこで繊維長を長くして、機械的強度を著
しく高めることが試みられ、特開平3−121146号
公報には、プルトルージョン成形法を応用し、連続した
繊維束を引きながら、溶融した熱可塑性樹脂を含浸し、
全体の5〜80重量%の実質上平行に配列した繊維を含
有させる方法で製造した長繊維強化熱可塑性樹脂組成物
の製造法が記載されている。さらに、結晶性熱可塑性樹
脂と強化繊維の界面強度を向上し、剛性・衝撃強度等の
機械的強度を向上するために、特開平3−181528
号公報には、特開平3−121146号公報記載の製造
法を用い、繊維の表面を酸変性したポリオレフィン樹脂
でコートしたり、ポリオレフィン樹脂中に酸変性ポリオ
レフィン樹脂を加える方法が記載されている。しかし、
これらのプルトルージョン成形法の長繊維強化樹脂の製
造プロセスでは界面強度の向上が不十分であり、長繊維
強化による衝撃強度・疲労特性等の機械的強度の向上が
十分になされているとは言い難かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる状況の下、本発
明が解決しようとする課題は、長繊維化材料の界面接着
強度を向上させ、加工性を損なうことなく、衝撃強度、
疲労特性等の機械的強度がより優れた長繊維強化結晶性
熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる実
状に鑑み、混練等によって界面強度の向上を図ることが
困難であることから静的な場で界面強度の向上を図る方
法を考案した。すなわち、マトリックスの結晶性熱可塑
性樹脂に対して造核作用を持つ造核剤を強化繊維表面の
収束剤に含有させることで、この造核剤を起点としてマ
トリックスの結晶性熱可塑性樹脂が結晶成長し、これに
よって強固な界面を形成し、結果として機械的強度の優
れた長繊維強化結晶性熱可塑性樹脂が得られることを考
えるに至り本発明に至った。すなわち、本発明は、下記
の成分(A)20〜95重量%と成分(B)5〜80重
量%を用い、重量平均繊維長が2mm以上である長繊維
強化結晶性熱可塑性樹脂組成物によるものである。 (A):結晶性熱可塑性樹脂 (B):成分(A)に対して造核作用を持つ造核剤
(C)を含有する収束剤で表面処理された繊維
【0007】
【発明の実施の形態】本発明における結晶性熱可塑性樹
脂とは、結晶化度が10%以上、好ましくは20%以上
の樹脂のことであり、ポリプロピレン系樹脂、エチレン
単独重合体またはエチレン−α−オレフィンランダム共
重合体等のポリエチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタ
レートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル
樹脂,ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹
脂等の公知の結晶性熱可塑性樹脂があげられる。また、
これらの樹脂をブレンドしてもかまわないし、さらには
酸変性ポリオレフィン樹脂、ゴム等が配合されたもので
あってもよい。
【0008】前述のポリプロピレン系樹脂は、プロピレ
ン単独重合体またはエチレン−プロピレンランダム共重
合体、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体、
プロピレン単独重合後にエチレン−プロピレン共重合部
をブロック的に重合したプロピレンブロック共重合体が
あげられる。また、これらの重合体をブレンドしてもか
まわない。前述ののα−オレフィンの具体例としては、
1−ブテン、2−メチル−1−プロペン、2−メチル−
1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、
2−エチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−ブテ
ン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペン
テン、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−
1−ブテン、1−ヘプテン、メチル−1−ヘキセン、ジ
メチル−1−ペンテン、エチル−1−ペンテン、トリメ
チル−1−ブテン、メチルエチル−1−ブテン、1−オ
クテン、メチル−1−ペンテン、エチル−1−ヘキセ
ン、ジメチル−1−ヘキセン、プロピル−1−ヘプテ
ン、メチルエチル−1−ヘプテン、トリメチル−1−ペ
ンテン、プロピル−1−ペンテン、ジエチル−1−ブテ
ン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ド
デセン等をあげることができる。この中でも1−ブテ
ン,1−ペンテン,1−ヘキセン,1−オクテンのα−
オレフィンを好ましく用いることができる。
【0009】前述のポリアミド樹脂としては、ナイロン
6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン11,ナイ
ロン12、ナイロン6・10,ナイロン6・12等があ
げられるが、これに限定されるものではなく、周知のポ
リアミド樹脂がいずれも使用できる。また、これらの樹
脂をブレンドしてもかまわない。さらに芳香族ポリアミ
ドも使用できる。たとえばポリヘキサメチレンイソフタ
ルアミド(ナイロン6I)の如き芳香族成分を含有する
コポリアミドである。かかる芳香族成分を含有する熱可
塑性コポリアミドは芳香族アミノ酸及び/又は芳香族ジ
カルボン酸たとえば、パラアミノメチル安息香酸、パラ
アミノエチル安息香酸、テレフタル酸、イソフタル酸な
どを主要構成成分とする溶融重合が可能なポリアミドを
意味する。ポリアミドの他の構成成分となるジアミンは
ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、
ドデカメチレンジアミン、2,2,4−/2,4,4−
トリメチルヘキサメチレンジアミン、メタキシリレンジ
アミン、パラキシリレンジアミン、ビス(p−アミノシ
クロヘキシル)メタン、ビス(p−アミノシクロヘキシ
ル)プロパン、ビス(3−メチル、4−アミノシクロヘ
キシル)メタン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロ
ヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサ
ンなどを使用することができる。
【0010】本発明における繊維の種類は特に制約はな
く、例えばガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、芳香族ポ
リアミド繊維が何れも使用できる。繊維含有量は、5〜
80重量%であり、好ましくは10〜75重量%であ
り、さらに好ましくは20〜70重量%である。繊維の
含有量が過少であると剛性、衝撃強度等の機械的強度へ
の十分な補強効果がえられず、一方繊維の含有量が過多
であると長繊維強化結晶性熱可塑性樹脂の製造および成
形が著しく困難になる。
【0011】繊維の重量平均繊維長は、2mm以上であ
り、好ましくは3〜50mmである。繊維長が短すぎる
と、本発明における樹脂組成物を成形した時に剛性、衝
撃強度等の機械的強度の十分な向上は期待できない。ま
た、繊維長が長すぎると、製造および成形が困難となる
場合がある。なお、上記の繊維長は、樹脂組成物中の長
さである。
【0012】本発明における繊維は、結晶性熱可塑性樹
脂に対して造核作用を持つ造核剤(C)を含有する収束
剤により収束される。用いられる収束剤としては特に限
定はなく、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリウレタン
樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系
樹脂等があげられる。さらに酸変性ポリオレフィン樹
脂、アミノシラン系、エポキシシラン系等のカップリン
グ剤、パラフィンワックス等の潤滑剤を配合してもかま
わない。収束剤の繊維への塗布量は、繊維に対して好ま
しくは0.1〜2.0重量%であり、さらに好ましくは
0.2〜1.0重量%である。塗布量が少なすぎると、
繊維の収束が不十分になり、繊維の破損、毛羽の発生等
が起こる場合がある。また、塗布量が多すぎると、開繊
工程での開繊が不十分になり、結晶性熱可塑性樹脂中で
の繊維の分散が悪化する場合がある。
【0013】造核剤(C)を上記収束剤に含有させる方
法および時期に関して特に限定されない。例えば、収束
剤に用いられる樹脂の製造時にあらかじめ配合する方
法、収束剤に用いられる樹脂に他の配合剤を添加する際
に混合する方法などがあげられる。また、収束剤に用い
られる樹脂とは別の処理液に配合し、それぞれ別に繊維
に塗布する方法をとることもできる。造核剤の収束剤へ
の添加量は、好ましくは10〜50000重量ppm、
さらに好ましくは20〜20000重量ppmである。
添加量が少なすぎると、衝撃強度・疲労特性等の機械的
強度向上効果がみられず、添加量が多すぎると、それ以
上の機械的強度向上効果はみられず、収束剤の分解等の
悪影響が起こる可能性がある。
【0014】本発明における造核剤(C)は、結晶性熱
可塑性樹脂に対して造核作用をもつ物質であれば制約は
なく、各結晶性熱可塑性樹脂に対して一般的に使用され
る造核剤が適用される。本発明における造核作用とは、
造核剤の添加により、結晶化度と剛性が向上する作用の
ことである。
【0015】例えば、ポリプロピレン系樹脂に対して
は、無機系造核剤としてはタルクやマイカなどが、有機
系造核剤としては、p−ter−ブチル安息香酸ナトリ
ウム塩などの芳香族カルボン酸金属塩,芳香族カルボン
酸および芳香族リン酸金属塩、下記の一般式(I)又は
(II)で表わされる有機リン酸エステル金属塩、ロジン
系造核剤,ソルビトール系造核剤などがあげられる。そ
の他、高分子造核剤としては、例えば、3,3−ジメチ
ルブテン−1、3−メチルブテン−1、3−メチルペン
テン−1、3−メチルヘキセン−1、および3,5,5
−トリメチルヘキセン−1などの炭素数5以上の3位分
岐オレフィン、ビニルシクロペンタン、ビニルシクロヘ
キサン、ビニルノルボルネンなどのビニルシクロアルカ
ンの重合体などがあげられるが、このような造核剤の中
でも、下記の一般式(I)又は(II)で表わされる有機
リン酸エステル金属塩と高分子造核剤が好適である。
【0016】 (式中、R1は水素原子または炭素原子数1〜4のアルキ
ル基を示し、 R2、 R3、 R4、 R5およびR6はそれ
ぞれ水素原子または炭素原子数1〜12のアルキル基を
示し、 M1およびM2はアルカリ金属原子、アルカリ土
類金属原子または亜鉛原子を示し、pおよびqはM1
よびM2がアルカリ金属原子のときは1、M1およびM2
がアルカリ土類金属原子または亜鉛原子のときは2を示
す。)
【0017】ポリアミド樹脂に対しての造核剤として
は、タルク、アスベスト、カオリン、モンモリロナイ
ト、塩化マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミ
ニウム、リン酸金属塩、ホウ酸金属塩、高融点芳香族ポ
リアミド、表面酸化ポリアミド、グラファイト、アルキ
ル化フェノール等などがあげられる。
【0018】ポリエステル樹脂に対しての造核剤として
は、タルク、クレーなどの粘土類、モノカルボン酸金属
塩、安息香酸金属塩などの有機酸塩、炭酸塩、ケイ酸
塩、リン酸塩などの無機塩、酸化亜鉛、酸化アルミニウ
ム、酸化マグネシウムなどの金属酸化物、アイオノマ
ー、ポリエステルオリゴマーのアルカリ金属塩、ポリテ
トラフルオロエチレンの粉末、高融点ポリエチレンテレ
フタレートなどがあげられる。
【0019】本発明における樹脂組成物においては、繊
維が実質上全て2mm以上の長さを有しかつ互いにほぼ
平行な状態で配列していることが好ましい。特に成形加
工操作が容易な射出成形に供し、射出成形性を損なうこ
となく優れた強度を保持した成形品を得るためには、樹
脂組成物は長さ2〜50mmのペレット状で、繊維がペ
レットと実質上同一の長さで配列した組成物とするのが
好ましい。
【0020】本発明における樹脂組成物には、その目
的、効果を大きく阻害しない範囲で他の熱可塑性樹脂の
一種または二種以上を併用することや造核剤や結晶化促
進剤を配合することが可能である。また、目的に応じ所
望の特性を付与するため、一般に熱可塑性樹脂に添加さ
れる公知の物質、例えば、酸化防止剤、耐熱安定剤、中
和剤、紫外線吸収等の安定剤、気泡防止剤、難燃剤、難
燃助剤、分散剤、帯電防止剤、滑剤、シリカ等のアンチ
ブロッキング剤、染料や顔料等の着色剤、可塑剤等をさ
らに配合することも可能である。また、ガラスフレー
ク、マイカ、ガラス粉、ガラスビーズ、タルク、クレ
ー、アルミナ、カーボンブラック、ウォルスナイト等の
板状、粉粒状の無機化合物あるいはウィスカー等を適当
量併用してもよい。
【0021】本発明においては、かかる樹脂組成物を製
造するにあたり、プルトルージョン成形法が用いられ
る。プルトルージョン成形法は、基本的には連続した繊
維束を引きながら樹脂を含浸するものであり、樹脂のエ
マルジョン、サスペンジョンあるいは溶液を入れた含浸
液の中を繊維束を通し含浸する方法、樹脂の粉末を繊維
束に吹き付けるか粉末を入れた槽の中を繊維束を通し繊
維に樹脂を付着させたのち樹脂を溶融して含浸する方
法、クロスヘッドの中を繊維束を通しながら押出機等か
らクロスヘッドに樹脂を供給し含浸する方法等が知られ
ているが、本発明においてはかかる公知の方法がいずれ
も利用できる。特に好ましいのがはクロスヘッドを用い
る方法である。また、これらのプルトルージョン成形法
における樹脂の含浸操作は1段で行うのが一般的である
が、これを2段以上に分けて行ってもかまわない。
【0022】かかるごとくして得られる本発明の樹脂組
成物の形状に制約はなく、ストランド状、シート状、平
板状あるいはストランドを適当な長さに裁断したペレッ
ト状等任意の形状が可能である。特に成形加工の容易な
射出成形への適用のため、長さ2〜50mmのペレット
状組成物にするのが好ましい。
【0023】本発明の樹脂組成物は公知の成形法で成形
可能であるが、特に汎用的な射出成形に供した場合、成
形品中において繊維が重量平均繊維長1mm以上で分散
した成形品とするのが好ましく、これにより高度の機械
的強度を保持した成形品とすることができる。
【0024】
【実施例】以下実施例により、本発明を説明するが、こ
れらは単なる例示であり、本発明を逸脱しない限りこれ
ら実施例に限定されるものではない。 実施例1 評価に用いた長繊維強化ポリプロピレン系樹脂ペレット
は、次のような方法で作成した樹脂含浸繊維束を切断す
ることにより得る。すなわち、造核剤ポリビニルシクロ
ヘキサンを50ppm配合した収束剤で収束したガラス
繊維束のロービングを連続的に引き取りながら加熱した
後、クロスヘッドダイを通過させる。クロスヘッドダイ
には、押出機にて溶融したプロピレン系樹脂(商品名住
友ノーブレンU501E−1)が供給され、クロスヘッ
ドダイ中でガラスロービングに含浸する。この時、ガラ
スロービングの引取り速度と溶融したU501E−1の
供給量を制御して、ガラス繊維含有量を40重量%に調
整する。クロスヘッドダイを通過し、さらに引き取りロ
ールを通過後、ペレタイザーにてストランドを切断し9
mm長のペレットを作成する。さらに下記条件で射出成
形することによって成形品を得ることができる。 射出条件:成形温度 :250℃ 背圧 :0MPa 可塑化時間:21秒
【0025】実施例2 ガラス繊維を収束する収束剤に配合する造核剤をポリビ
ニルシクロヘキサンを50ppmから旭電化製NA11
を1200ppmに変更する以外は、実施例1と同様の
方法で成形品を得ることができる。
【0026】比較例1 造核剤を配合しない収束剤で収束したガラス繊維束のロ
ービングを連続的に引き取りながら加熱した後、クロス
ヘッドダイを通過させる。クロスヘッドダイには、押出
機にて溶融したプロピレン系樹脂とマレイン酸変性ポリ
プロピレンのブレンド物(商品名住友ノーブレンU50
1E−1/商品名住友ノーブレンMPE331=90/
10)が供給され、クロスヘッドダイ中でガラスロービ
ングに含浸する。この時、ガラスロービングの引取り速
度と溶融した樹脂の供給量を制御して、ガラス繊維含有
量を40重量%に調整する。クロスヘッドダイを通過
し、さらに引き取りロールを通過後、ペレタイザーにて
ストランドを切断し9mm長のペレットを作成する。さ
らに実施例1と同様の方法で成形品を得ることができ
る。
【0027】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、長
繊維化材料の界面接着強度を向上させ、加工性を損なう
ことなく、衝撃強度、疲労特性等の機械的強度がより優
れた長繊維強化結晶性熱可塑性樹脂組成物を提供するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北山 威夫 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内 Fターム(参考) 4F072 AA02 AA08 AB06 AB09 AB10 AB11 AB14 AB21 AB22 AC05 AC08 AD04 AD37 AD44 AD46 4J002 AA01W BB03W BB05W BB12W BB15W BP02W CF06W CF07W CL00W CL01W CL03W CL03X CL06W CL06X CN01W DA016 DA066 DL006 FA04X FA046 FB26X FB266

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の成分(A)20〜95重量%と成
    分(B)5〜80重量%を用い、重量平均繊維長が2m
    m以上である長繊維強化結晶性熱可塑性樹脂組成物。 (A):結晶性熱可塑性樹脂 (B):成分(A)に対して造核作用を持つ造核剤
    (C)を含有する収束剤で表面処理された繊維
  2. 【請求項2】 成分(A)がポリプロピレン系樹脂であ
    る請求項1記載の長繊維強化結晶性熱可塑性樹脂樹脂組
    成物。
  3. 【請求項3】 造核剤(C)がポリビニルシクロヘキサ
    ンである請求項2記載の長繊維強化結晶性熱可塑性樹脂
    樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 樹脂中において、成分(B)が実質上そ
    の全てが2mm以上の長さを有し、かつ互いにほぼ平行
    な状態で配列している請求項1〜3のうちの一の請求項
    記載の長繊維強化結晶性熱可塑性樹脂樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4記載のうちの一の請求項記
    載の長繊維強化結晶性熱可塑性樹脂樹脂組成物を用いて
    成形し、成分(B)の重量平均繊維長が1mm以上であ
    る成形品。
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