JP2002166274A - 浄水装置 - Google Patents

浄水装置

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JP2002166274A
JP2002166274A JP2000348991A JP2000348991A JP2002166274A JP 2002166274 A JP2002166274 A JP 2002166274A JP 2000348991 A JP2000348991 A JP 2000348991A JP 2000348991 A JP2000348991 A JP 2000348991A JP 2002166274 A JP2002166274 A JP 2002166274A
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Takao Imayoshi
孝夫 今吉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】逆浸透膜を通過した浄化水を貯水タンクに円滑
に送り込むことができる浄化装置を提供すること。 【解決手段】逆浸透膜を収納したハウジング10の入口
部12から原水を取り入れ、逆浸透膜を通過した浄化水
をハウジング10の浄化水出口部14から貯水タンク7
4に送り出し、前記逆浸透膜により前記原水から分離さ
れた残余の水をハウジング10の排水出口部16から排
出口54に導いて排水するようにしている浄水装置にお
いて、ハウジング10と貯水タンク74とを結ぶ貯水ラ
イン68L、68L'にハウジング側10を吸込側、貯
水タンク74側を吐出側に接続したポンプ72を設け
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、逆浸透膜を利用
した浄水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】動物や植物の細胞膜は半透膜と呼ばれ、
水溶液中から水の分子のみを選択的に透過させ他の溶解
物を通さない性質がある。高い圧力をかけることによ
り、濃度の高い水は半透膜を透過し、濃度の低い側へ移
行し、それは水の分子だけになる。これは逆浸透現象と
呼ばれる。この逆浸透現象を生じさせる人工の半透膜が
1950年代に米国で開発された。
【0003】この人工の半透膜は、逆浸透膜(reverse
osmosis membrane、以後メンブレンと称する。)と
呼ばれ、10000分の1μmの細孔に水道水や井戸水
を圧力をかけて通し、有機、無機の汚染物質や溶解物を
分離し安全な水を飲料水及び他の目的のために提供する
もので優れた浄水性能を有している。
【0004】逆浸透膜は、酢酸セルロース系、ポリアミ
ド系などの非対称膜、複合膜があり、スパイラル型、中
空糸型、チューブ型などに加工して使用される。例え
ば、スパイラル型では、巻物状に何枚にも巻かれた逆浸
透膜に入る原水を水圧により中心部に押し出し、しみ出
された水を中心の濾過水路に集めて取り出すようにして
いる。
【0005】この逆浸透膜を用いた浄水装置は、海水の
淡水化をはじめとしてスペースシャトル内での人体から
出る水分のリサイクルなどの手段として1970年代か
ら広く浄水装置として、大小さまざまなタイプのものが
作られ始め、80年代の終わりに日本国内に家庭用が紹
介され、今日に至っている。
【0006】既存の浄化システムの概賂を示した図7に
おいて、原水は水源から原水ライン12Lを通りポンプ
34で加圧されて下流にあるハウジングl0へと圧送さ
れる。ハウジング10はメンブレンを具備し、2つの出
口を有している。1つは汚染物質や溶解物質を含む水を
排出する排水出口部であり、もう1つは浄化水出口部で
ある。
【0007】メンブレンを透過することにより不純物を
除去された浄化水はハウジング10内においてメンブレ
ンシートが巻きつけられた穿孔チューブの穿孔を経て当
該穿孔チューブ内に集められ、貯水ライン14Lを経て
貯水タンク36に至る。
【0008】このように優れた浄水性能を有する逆浸透
膜式浄水装置でも逆浸透浄化過程に於いて分離された汚
染物質や溶解物質がメンブレンの膜表面に蓄積して目詰
まりを起こし、浄水能力を低下させるという間題があ
る。
【0009】その解決策として、原水から浄化水を取り
出すことで除かれた残余の排水が通る排水ライン16L
に絞り弁などの流量制限装置38を設け、この流量制限
装置38によって排水側の流量を増減制御することで、
メンブレンを通過する浄化水に対する圧力を変化させて
メンブレンの膜表面に蓄積された汚染物質や溶解物質を
除去することが従来行なわれている。
【0010】このように、給水による洗浄運動は効果的
ではあるが完全ではないので時間の経過と共に溶解物質
は逆浸透膜の表面に付着してしまう。
【0011】或は、上記流量制限装置38を最大限開放
して原水或は他の溶液などを用いてメンブレンに付着し
た汚染物質や溶解物質などを洗い流したり、また、水道
水或は井戸水などの原水又は他の溶液で定期的に洗浄す
ることにより、メンブレンの除去水面側に対する除去物
質の表面蓄積を少なくするか又はメンブレンのシート自
体を交換することが行なわれている。
【0012】しかし、流量制限装置38により排水側の
流量を緩慢に増減制御しても十分な洗浄効果を得ること
ができないし、また、定期的な洗浄ではハウジング10
を分解するなど煩雑な作業を伴うし、メンブレン自体を
交換した場合にはコストが高くついてしまう。
【0013】一方、逆浸透膜式浄水装置では浄化された
水は貯水タンク36に貯水されるが、貯水タンク36か
らは配管を経て蛇口に至るラインでの圧力損失や、蛇口
における所定圧を確保するためにある程度の圧力を必要
とする。このため、この貯水タンク36に流入する浄化
水は該貯水タンク36の圧カよりさらに高い圧力で送ら
ないと貯水タンク36に充分な流れを確保することがで
きない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、逆浸透膜を
通過した浄化水を貯水タンクに円滑に送り込むことがで
きる浄化装置を提供すること、また、その上で、逆浸透
膜に付着し目詰まりを起こしている汚染物質や溶解物質
を簡単に除去することのできる浄水装置を提供すること
を課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するため、以下の構成とした。 (1).逆浸透膜を収納したハウジングの入口部から原
水を取り入れ、前記逆浸透膜を通過した浄化水を前記ハ
ウジングの浄化水出口部から貯水ラインを介して貯水タ
ンクに送り出し、前記逆浸透膜により前記原水から分離
された残余の水を前記ハウジングの排水出口部から排水
ラインを介して排出口に導いて排水するようにしている
浄水装置において、前記ハウジングと前記貯水タンクと
を結ぶ前記貯水ラインに前記ハウジング側を吸込側、前
記貯水タンク側を吐出側に接続したポンプを設けた(請
求項1)。 (2).(1)記載の浄水装置において、前記貯水ライ
ンには、前記ポンプの上流位置に前記浄化水出口部から
前記貯水タンクへの流れのみ可能とする第1逆止弁を設
けた(請求項2)。 (3).(1)又は(2)記載の浄水装置において、前
記排水ラインには脈動弁を設けた(請求項3)。 (4).(1)乃至(3)の何れか1つに記載の浄水装
置において、前記排水出口部と前記入口部とを結ぶ還流
ラインを有し、この還流ラインに前記排水出口部から前
記入口部への流れのみを可能にする第2逆止弁と、前記
脈動弁の開閉動作に連動して絞り量を可変とする流量制
限装置とを設けた(請求項4)。 (5).(1)乃至(4)の何れか1つに記載の浄水装
置において、前記貯水タンクの水を前記排水出口部に導
く逆洗浄水流入ラインと、前記入口部と前記排水口とを
結ぶ逆洗浄水流出ラインとを設けた(請求項5)。 (6).(5)記載の浄水装置において、前記逆洗浄流
入ラインには、開閉自在の入口弁と、前記貯水タンク側
から前記排水出口部側への流れのみを可能にする第3逆
止弁を設け、前記逆洗浄流出ラインには、開閉自在の出
口弁を設けた(請求項6)。 (7).(1)乃至(6)の何れか1つに記載の浄水装
置において、前記ハウジングは円筒形をなし、該ハウジ
ングの中心部には一端側が前記浄化水出口部と連通し他
端側が密閉状の穿孔チューブと、該穿孔チューブまわり
に巻き付けられた逆浸透膜シートと、該巻き付けられた
逆浸透膜シートの最外周部と該ハウジングの内径部との
隙間を塞ぐシールリングを設けた(請求項7)。 (8).(7)記載の浄水装置において、前記シールリ
ングを、前記ハウジングの前記入口側と、前記浄化水出
口部側の両側にそれぞれ設けた(請求項8)。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。 [1]メンブレンを具備したハウジングの構成 図1において、ハウジング10は円筒形をなし、その中
心部であって図中の左端部には円筒状の入口部12、こ
の入口部12と対向した図中の右端部には円筒状の浄化
水出口部14が形成されている。また、図中右端部であ
って、浄化水出口部14からずれた位置には円筒状の排
水出口部16が形成されている。
【0017】ハウジングl0の中心部にはハウジング1
0の軸線方向に沿って穿孔チューブ18が位置してい
る。穿孔チューブ18はその一端側が浄化水出口部14
に連通する開放末端部22をなし、他端側である入口部
12側が密閉状に閉塞した閉止末端部20をなしてい
る。
【0018】穿孔チューブ18の外周部には多数の小さ
い穴が開けられている。この多数の穴18が開けられた
穿孔チューブ18のまわりには、シート状のメンブレン
24が巻き付けられている(図2参照)。図1におい
て、巻き付けられたメンブレン24の左端側には、該メ
ンブレン24の最外周部とハウジング10の内径部との
隙間を塞ぐシールリング40が介在して隙間を塞いでい
る。シールリング40としてはOリングが使用される。
【0019】図1においてハウジング10の軸直角方向
での矢視1B−1Bの断面を示したのが図2であり、図
1においてハウジング10の軸心を通る矢視1C−1C
断面を示したのが図3である。
【0020】図2、図3において、メンブレン24は非
浸透層26と浸透層28からなる。ハウジング10の軸
線方向上、メンブレン14の右側および左側の各末端部
30は閉塞されているので、浸透層28を通ってメンブ
レン24の内側に浸透した水は非浸透層26と浸透層2
8の問に閉じ込められる。
【0021】図2、図3において、ハウジング10内に
おける水の流れは白抜きの曲がった矢印で示すように、
ハウジングl0に入口部12から入り2つの分離された
通路を通る。
【0022】1つの通路は、浸透層28を貫通した水が
非浸透層26と浸透層28に閉じ込められて、渦巻き状
に巻かれたメンブレン14の中を渦巻きの中心側、つま
り、穿孔チューブ18に向けて流れて行く通路である。
【0023】もう1つの通路は、メンブレン14の非浸
透層26の表面に沿って排水出口部16に向けて流れて
いく水の通路であって、白抜きの直線状の矢印で示され
る通路である。
【0024】図2において、メンブレン14の渦巻き状
に巻かれた中心側の末端部32は穿孔チュープ18の外
周部に開放状に接続されている。よって、非浸透層26
と浸透層28の間に閉じ込められた水は末端部32から
流れ出てチューブ18の多数の穴18aを通り穿孔チュ
ーブ18の内側に入る。
【0025】つまり、入口部12から入った原水は、穿
孔チューブ18における閉止末端部20周辺に位置して
いるメンブレン24のシート間の隙間に流れ込む。この
水がシート間を流れるとき、ブライン出口16において
制御される圧力によりこの水の或る部分は浸透層28を
貫通しここで溶解物質(TDS)が除去され、穿孔チュ
ーブ18に巻かれたメンブレン24の層間の渦巻き状の
通路を通り浄化水出ロ部14へと流れる。
【0026】もう1つの水の通路は、図3に示すよう
に、ハウジング10の反対側へ続いているメンブレン2
4のシート間であり、排出出口部16を通じて排出口に
向けて流れ出る。 [2]浄水装置の構成 図4において、濾過装置43の入口部43iから原水が
取り込まれるようになっている。濾過装置43の出口部
43dとポンプ46の吸込み口46iとは配管ライン4
4Lで連結されている。ポンプ46の吐出口46dとハ
ウジング10の入口部12とはライン44Lで連結され
ている。
【0027】ハウジング10の排水出口部16には配管
ライン50Lの一端側が連結され、該配管ライン50L
の他端側は接続部52で2方に分岐しており分岐した一
方の配管ライン56Lは、その他端側が排水口54に連
結されている。配管ライン56Lの途中には脈動弁62
が設けられている。
【0028】接続部52で分岐したもう一方の配管ライ
ン60Lは、配管ライン44L上であって出口部43d
と吸込み口46iとの間の接続部58において配管ライ
ン44Lと連結されている。
【0029】配管ライン50Lは接続部52の手前で接
続部94で分岐して配管ライン96Lに連結されてお
り、配管ライン92L上の接続部98に接続されてい
る。配管ライン92L上には開閉自在な電磁弁80が設
けられている。
【0030】ハウジング10の浄化水出口部14とポン
プ72の吸込み口72iとは配管ライン68Lで連結さ
れている。配管ライン68L上には、浄化水出口部14
から吸込み口72iへの流れのみ可能とする逆止弁70
が設けられている。
【0031】ポンプ72の吐出口72dと貯水タンク7
4の入口部74iとは配管ライン68L'で連結されて
いる。貯水タンク74の出口部74dと蛇口90とは配
管ライン92Lで連結されている。
【0032】配管ライン44L上であって、出口部46
dと入口部12との間の位置には接続部100が設けら
れ、また、脈動弁62と排水口54との間の配管ライン
56L上には接続部102が設けられ、これら接続部1
00と接続部102との間には開閉自在な電磁弁82が
設けられ配管ライン104Lにより連結されている。
【0033】接続部52と接続部58とを結ぶ配管ライ
ン60L上には流量制限装置66と、接続部52側から
接続部58側への流れのみ可能な逆止弁64が設けられ
ている。配管ライン96L上であって、電磁弁80と接
続部94との間の位置には、電磁弁80から接続部94
側への流れのみ可能な逆止弁106が設けられている。
【0034】水源からの原水は先ず濾過装置43で事前
に濃過される。濃過された水は配管ライン44Lを通り
ポンプ46へ向かう。ポンプ46は配管ライン44Lの
圧力を高めハウジング10へと送る。水圧は例えば6〜
10kg/cm2に加圧される。排水出口部16から出
た水は配管ライン56を経て排出口54へ放出され、そ
の一部は接続部52Kにおいて分離され配管ライン60
L、44Lを経て、入り口部12へ再流入する。浄化水
は浄化水出口部14から配管ライン68L、68L'を
経て貯水タンク74に至る。
【0035】2−a.請求項1、2に対応する例 図4には、逆浸透膜メンブレン24を収納したハウジン
グ10の入口部12から原水を取り入れ、メンブレン2
4を通過した浄化水をハウジング10の浄化水出口部1
4から貯水ラインとしての配管ライン68L、68L'
を介して貯水タンク74に送り出し、メンブレン24に
より前記原水から分離された残余の水をハウジング10
の排水出口部16から排水ラインとしての配管ライン5
6Lなどを介して排出口54に導いて排水するようにし
ている浄水装置が示されている。
【0036】かかる浄水装置において本発明では、ハウ
ジング10と貯水タンク74とを結ぶ配管ライン68
L、68L'に、ハウジング10側を吸込み側とし、貯
水タンク74側を吐出側とするポンプ72を設けたこと
に特徴がある。
【0037】ここで、理解を容易にするため、ポンプ7
2が設けられない場合について述べる。ハウジング10
を通る浄化水は浄化水出口部14を経て配管ライン68
へ出る。メンブレン24の浸透層28に水を強制的に通
すためには配管ライン44Lと配管ライン68Lとの間
にはかなりの圧力差を必要とする。
【0038】一方、蛇口90からはある程度の圧力で水
を流出させる必要があり、また配管ライン92Lにおい
て圧力損失があるので、これらを考慮すると、貯水タン
ク74にはかなりの圧力をかけておく必要がある。
【0039】従って、仮にポンプ72を設けないとする
と、浸透層28に水を強制的に通すために必要な配管ラ
イン44Lと配管ライン68L間の差圧ΔPに、貯水タ
ンク74の圧力を加えた圧力以上の圧力をポンプ46に
より与えなければならず、ポンプ46のパワーとして大
出力を要求されるし、ハウジング10の耐圧強度も必要
となる。
【0040】しかし、本発明のように配管ライン68
L、68L'間にポンプ72を設けた構成では、ポンプ
46の出力としては、浸透層28に水を強制的に通すた
めに必要な圧力をまかなえるだけで十分であり、貯水タ
ンク74に対する浄化水の圧送はポンプ72が行なう。
これにより、配管ライン44Lと配管ライン68Lとの
間の圧力差を最小限に抑え、適正な圧力差を安定して維
持することによりメンブレンの浄水能カを高め、また、
目的に適した貯水タンク74の圧力設定を任意に行なう
ことが可能となる。
【0041】例えば、浄化水を蛇口90から強い圧力で
流出させるためには貯水タンク74を6kg/cm2
加圧しなければならない。本例のように、ポンプ72を
ハウジング10と貯水タンク74の間に設置することに
より、メンブレン24から出る浄化水の圧力が例えば、
2kg/cm2と低くくても、ポンプ72により例えば
4〜8kg/cm2昇圧すれば、6〜10kg/cm2
圧力で貯水タンク74へ強制流入させることができる。
【0042】ポンプ72を設けたことにより浄化水の流
れが容易になった。この結果、入口部12と浄化水出口
部14との圧力差を最小限に維持することができるので
メンブレン24を通過する水に過剰の圧力をかける必要
がなく、且つ浄化効率が高くなる。
【0043】ポンプ72は給水が開始された時に自動的
に駆動される。ポンプ72の吸込み側、該ポンプ72の
上流位置には、第1逆止弁としての逆止弁70を設けた
ので、配管ライン68Lにおける流れは一方通行とな
る。この逆止弁70の働きにより貯水タンク74の任意
設定圧力まで浄化水は無理なく貯水される。また、逆止
弁70を設けたので、貯水タンク74の圧力がハウジン
グ10やポンプ46に及ぶことがなく、ポンプ46やハ
ウジング10内のメンブレン24等に過大な圧力による
負担をかけないで済む。
【0044】2−b.請求項3、4に対応する例 本例は、排水出口部16への向かう水の連続的な流れに
よって時間の経過と共に浸透層28に付着し蓄積される
汚染物質や溶解物質を当該浄水装置を運転中に洗浄する
運転時洗浄を可能する構成にかかる。
【0045】本例の特徴は、図4において、排水ライン
としての配管ライン56Lに一定時間内に流路の開閉が
繰り返される脈動弁62を設けたことである。脈動弁6
2により水の自由な流れと制限された流れとが交互に行
われる。
【0046】ハウジング10内を通る排水は脈動弁62
の機能により脈動的に、即ち「速く」、「遅く」、そし
て「速く」という繰り返しの速度変化で流れる。このよ
うな水の脈動的な流れは浸透層28の表面全体に引っか
き運動を起こし、付着物を浮遊状態にして急速な排水の
流れで除去物質を排除する。よって、浸透層28表面の
汚染物質や溶解物質の洗浄度は高まる。
【0047】即ち、脈動弁62を定期的に開閉すること
で排水の流速を変化させ、排水を噴出状態で且つ非常に
早い流れで放出することができる。この脈動弁62の開
閉運動により給水及び排水の間欠的急速そして緩慢な流
れ、又は噴出そして停滞状態がブライン24の表面に付
着している溶解物を有効に剥離し、純度の高い浄化水を
つくる。こうしてブライン24のサービスライフが長く
なるのでフィルター交換の頻度が減少する。本例では、
図4の構成において、配管ライン60L、流量制限装置
66はなくても一定の効果を得ることができるが、これ
らの配管ライン66Lと流量制限装置66を設置するこ
とにより除去排水の一部を再循環することで省資源効果
を計ることができる。
【0048】本例では、浄水装置を運転中に脈動弁62
を開閉制御することにより、水の脈動的な流れにより浸
透層28表面の汚染物質や溶解物質を除去する。よっ
て、従来の方式でメンブレン24の洗浄に要した運転停
止時問の節約ができ、又メンブレン24の交換頻度を少
なくすることができた。
【0049】次に変形例を説明する。本例では、脈動弁
62に加え、配管ライン60L上に流量制限装置66
と、第2逆止弁としての逆止弁64を設けた構成とした
ものである。かかる構成において、配管ライン56Lに
設けられた脈動弁62は排水口54ヘの排水の流れを、
弁の閉閉により流したり、止めたりする制御を行なう。
その際、第2逆止弁64は配管ライン60L上での流れ
を接続部58ヘー方的に流す目を果している。
【0050】脈動弁62の開閉と連動して流通水量が一
定に設定されている流量制限装置66を通る排水は配管
ライン60Lを流れる流量を変える。例えば、脈動弁6
2を開いたときに流量制限装置66を通る水量は減少
し、脈動弁62を閉じたときに流量制限装置66を通る
流量は増加する。かかる構成では、入口部12へ流入す
る水の流量が変動し水の脈動的な流れにより浸透層28
表面の汚染物質や溶解物質が除去される効果は前記例と
同じであるが、還流ラインとしての配管ライン60Lに
より水が再循環されるので、単に配管ライン56Lを開
閉する前記例と比べてハウジング10内の諸部材に無理
がかからない。。配管ライン56Lへの排水が配管ライ
ン60Lへと向うとき、配管ライン50Lの流れのバラ
ンスが制御される。
【0051】排水口54ヘ向かう排水の流れが接続部5
2において分離され、その一部が還流ラインとしての配
管ライン60Lを経て配管ライン44Lへ戻され再循環
することにより水の脈動的な流れにより浸透層28表面
の汚染物質や溶解物質が除去される。
【0052】2−c.請求項5、6、7に対応する例 本例は浄水装置を停止中に浸透層28表面の汚染物質や
溶解物質を除去する所謂、逆洗浄プロセスの実行に適す
る構成にかかる。
【0053】前記した脈動弁62を使用した例では、浄
水装置を運転中において浸透層28に付着した汚染物質
や溶解物質の除去が可能であるが、これらは100%完
全ではなく、経時的に浸透層28表面に多量に蓄積され
た汚染物質や溶解物質を完全になくすことはできない。
よって、より完全な除去方法は、化学的方法によるか、
メンブレンそのものの交換をするしかなかった。
【0054】本例では、脈動弁を使用する場合よりも、
より効果的に浸透層28表面の汚染物質や溶解物質を除
去するもので、浄水装置における浄化運転を当該浄水装
置の運転停止中に行なうものである。ハウジング10の
内部構成については既に説明した。
【0055】図5により説明する。図5に示した浄水装
置の構成は、異なった流れの変更パターンを行う弁類の
開閉運動以外は基本的に図4で示されたものと同じであ
る。
【0056】本例は、貯水タンク74の水をハウジング
10の排水出口部16に導く逆洗浄水流入ラインとして
の配管ライン96Lと、ハウジング10の入口部12と
排水口54とを結ぶ逆洗浄水流出ラインとしての配管ラ
イン104Lを設けている点に特徴がある。
【0057】さらに、逆洗浄水流入ラインとしての配管
ライン96Lには、開閉自在の入口弁としての電磁弁8
0と、貯水タンク74側から排水出口部16側への流れ
のみ可能にする第3逆止弁としての逆止弁106が設け
られ、逆洗浄流出ラインとしての104Lには、開閉自
在の電磁弁82が設けられている。
【0058】事前に濾過装置43を通過した水の流れ
は、ポンプ46を停止することにより止まる。配管ライ
ン44Lから配管ライン60Lへの流れは逆止弁64に
よって防止されている。ポンプ72はハウジング10か
ら貯水タンク74への浄化水の流れを防止するために停
止する。電磁弁62はポンプ72が停止した時、閉塞す
る。
【0059】電磁弁80、82は通常運転では閉塞され
ているが、本例における逆洗浄を行う時はこれらのバル
ブが開放される。よって、貯氷タンク74の圧力により
浄化水が貯水タンク74から配管ライン96Lを通り、
電磁弁80を経て接続部94から配管ライン50Lに入
り、ハウジング10の逆洗浄を行う。
【0060】ハウジング10内においては、図1、図3
に示したシールリング40の働きにより配管ライン96
Lからの浄化水が浸透層28の表面に沿って強制的に逆
向きに流れ、て浸透層28に付着している汚染物質や溶
解物質を除去する。これを逆洗浄と称する。
【0061】ここで、逆洗浄は溶解物質を含まない浄化
水で行なう。浄化水は膜表面に付着した溶解物質をより
急速に、そして高濃度に吸収するので逆浸透膜表面を効
果的に洗浄する。この不純物を含んだ濃度の高い水はハ
ウジング10から配管ライン44Lを通り、接続部86
へ逆流する。さらに、接続部86から配管ライン104
Lを通り、開放状態の電磁弁82を経て排水口54へ向
かう。
【0062】このように、洗浄薬剤を使用せず貯水タン
ク74の浄化水を用いて洗浄する所謂、逆洗浄は、メン
ブレン24に付着した汚染物質や溶解物質を大変効果的
に除去することができることが実証されている。この洗
浄方式は短時間で行なうことができ、しかも、僅かの時
間的ロスで通常運転に復帰することができる。
【0063】図1、図3においては、シールリング40
をハウジング10の入口部12側にのみ設けているが、
逆洗浄する場合には、図6に示すようにハウジング10
の浄化水出口14側にもシールリング40と同様に、メ
ンブレン24の最外周部とハウジング10の内径部との
隙間を塞ぐ態様で設ける。これにより、メンブレン24
とハウジング10との機密性が増し、メンブレン27に
ついて浸透層28に沿う逆洗浄水の流れが促進されて逆
洗浄が効果的となる。
【0064】なお、メンブレン24に付着した汚染物質
や溶解物質を除去する手段として、上記に述べた構成の
うち、脈動弁62を使用する構成と、逆洗浄を行なうた
めの構成部分とは、同一の浄水装置に併設してもよい
が、何れか一方を具備した構成とすることもできる。
【0065】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、逆浸透膜に対
して適正な圧力差を安定して維持することにより浄水能
力を高め、また、目的に適した貯水タンクの圧力設定を
任意に行なうことが可能となる。請求項2記載の発明で
は、貯水タンクの圧力が逆浸透膜に直接かかるのを防止
し、かつ、貯水タンクからハウジング側への逆流を防止
することができる。
【0066】請求項3記載の発明では、当該浄水装置を
運転中に脈動弁を開閉制御することにより、水の脈動的
な流れにより浸透層表面の汚染物質や溶解物質を除去す
ることができ、運転中の除去作用が可能であるので、従
来の方式でメンブレンの洗浄に要した運転停止時問が節
約でき、又は逆浸透膜の交換の頻度を少なくすることが
できる。
【0067】請求項4記載の発明では、脈動弁を閉じた
ときでも還流ラインを介して水を再循環するので、過度
の昇圧が防止され、機器類に無理を及ぼすことなく、浸
透層表面の汚染物質や溶解物質を除去することができ
る。
【0068】請求項5記載の発明では、逆洗浄流入ライ
ンと逆洗浄流出ラインとを設けることにより逆洗浄が可
能となる。
【0069】請求項6記載の発明では、逆洗浄流入ライ
ンに入口弁、第3逆止弁を設け、逆洗浄流出ラインに出
口弁を設けることで、通常運転と逆洗浄運転を切り替え
て実施することが可能である。
【0070】請求項7記載の発明では、かかるハウジン
グの構成により逆浸透膜を用いた、製水能力の高い浄化
水の分離手段を得ることができる。
【0071】請求項8記載の発明では、シールリングを
ハウジングの入口側と浄化水出口側の2箇所に設けたの
で、機密性を増し、逆洗浄性能を高め得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハウジングの概略断面図である。
【図2】図1の1B−1B矢視概略断面図である。
【図3】図1の1C−1C矢視概略断面図である。
【図4】浄水装置の概略構成図である。
【図5】浄水装置の概略構成図である。
【図6】ハウジングの概略断面図である。
【図7】従来の浄水装置の概略構成図である。
【符号の説明】
10 ハウジング 72 ポンプ 74 貯水タンク

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】逆浸透膜を収納したハウジングの入口部か
    ら原水を取り入れ、前記逆浸透膜を通過した浄化水を前
    記ハウジングの浄化水出口部から貯水ラインを介して貯
    水タンクに送り出し、前記逆浸透膜により前記原水から
    分離された残余の水を前記ハウジングの排水出口部から
    排水ラインを介して排出口に導いて排水するようにして
    いる浄水装置において、 前記ハウジングと前記貯水タンクとを結ぶ前記貯水ライ
    ンに前記ハウジング側を吸込側、前記貯水タンク側を吐
    出側に接続したポンプを設けたことを特徴とする浄水装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の浄水装置において、 前記貯水ラインには、前記ポンプの上流位置に前記浄化
    水出口部から前記貯水タンクへの流れのみ可能とする第
    1逆止弁が設けられていることを特徴とする浄水装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の浄水装置において、 前記排水ラインには脈動弁が設けられていることを特徴
    とする浄水装置。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3の何れか1つに記載の浄水
    装置において、 前記排水出口部と前記入口部とを結ぶ還流ラインを有
    し、この還流ラインに前記排水出口部から前記入口部へ
    の流れのみを可能にする第2逆止弁と、前記脈動弁の開
    閉動作に連動して絞り量を可変とする流量制限装置とが
    設けられていることを特徴とする浄水装置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4の何れか1つに記載の浄水
    装置において、 前記貯水タンクの水を前記排水出口部に導く逆洗浄水流
    入ラインと、前記入口部と前記排水口とを結ぶ逆洗浄水
    流出ラインとが設けられていることを特徴とする浄水装
    置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の浄水装置において、 前記逆洗浄流入ラインには、開閉自在の入口弁と、前記
    貯水タンク側から前記排水出口部側への流れのみを可能
    にする第3逆止弁が設けられ、 前記逆洗浄流出ラインには、開閉自在の出口弁が設けら
    れていることを特徴とする浄水装置。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6の何れか1つに記載の浄水
    装置において、 前記ハウジングは円筒形をなし、該ハウジングの中心部
    には一端側が前記浄化水出口部と連通し他端側が密閉状
    の穿孔チューブと、該穿孔チューブまわりに巻き付けら
    れた逆浸透膜シートと、該巻き付けられた逆浸透膜シー
    トの最外周部と該ハウジングの内径部との隙間を塞ぐシ
    ールリングが設けられていることを特徴とする浄水装
    置。
  8. 【請求項8】請求項7記載の浄水装置において、 前記シールリングが、前記ハウジングの前記入口側と、
    前記浄化水出口部側の両側にそれぞれ設けられているこ
    とを特徴とする浄水装置。
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