JP2002162774A - 画像形成装置、該画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジおよびトナー - Google Patents

画像形成装置、該画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジおよびトナー

Info

Publication number
JP2002162774A
JP2002162774A JP2001268214A JP2001268214A JP2002162774A JP 2002162774 A JP2002162774 A JP 2002162774A JP 2001268214 A JP2001268214 A JP 2001268214A JP 2001268214 A JP2001268214 A JP 2001268214A JP 2002162774 A JP2002162774 A JP 2002162774A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
image
image carrier
surface layer
carrier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001268214A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Kobayashi
哲也 小林
Takeshi Nakagawa
剛 中川
Shinji Uehara
慎司 上原
Yasuyuki Ishii
保之 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2001268214A priority Critical patent/JP2002162774A/ja
Publication of JP2002162774A publication Critical patent/JP2002162774A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Electrophotography Configuration And Component (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 接触現像方式を用いた現像工程おけるトナー
の摩擦帯電量の低下を防止し、濃度階調特性を良好に維
持し、安定して画像形成することができる画像形成装置
を提供する。 【解決手段】 接触現像方式を用いた画像形成装置の、
トナーと静電潜像を担持する像担持体の表層の摩擦帯電
列の関係において、トナーの現像装置内における帯電極
性に対して像担持体の表層の帯電極性が異極性となる構
成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像信号に応じ変
調された光を照射する露光装置とこの露光装置によって
形成された静電潜像を現像するための接触現像装置とを
備える、電子写真記録方式を用いた画像形成装置に関す
る。特に、逆帯電トナーによるトナー帯電量不足に伴う
濃度階調表現の不整合と画像飛び散りを防止する画像形
成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真記録方式を用いた画像
形成装置は、回転駆動される感光体と、前記感光体の表
面を一様に帯電する帯電器と、前記感光体の表面を露光
して画像信号に対応した静電潜像を形成させる露光手段
と、前記静電潜像をトナーにより現像して可視画像を形
成させる現像手段と、前記可視画像を記録用紙上に転写
させる転写手段と、前記記録用紙上に転写された可視画
像を定着させる定着手段等を具備している。
【0003】この場合、現像手段としては、現像ローラ
が感光体に接触して現像を行うもの(以下、これを接触
現像方式という)、及び現像ローラが感光体に非接触の
状態で現像を行うもの(以下、これを非接触現像方式と
いう)の2つが知られている。接触現像方式には、特開
昭62−223771号や、特開平1−239566号
に開示されるように、現像ローラを弾性的に感光体の表
面に接触させるタイプのもの、特開平4−247478
号に開示されるように、現像ローラとして弾性体からな
るローラの表面に樹脂薄板スリーブを設けたタイプのも
の等がある。
【0004】図4は、現像手段として接触現像方式を用
いた既知の画像形成装置の一例(以下、これを従来例と
いう)の構成を示す模式的断面図である。
【0005】図4において、101はドラム状感光体、
102は接触現像ローラ、103は現像ユニット、10
4は転写ローラ、105は帯電ローラ、106は露光手
段、108はトナー供給ローラ、109は現像ブレー
ド、110はトナーである。
【0006】感光ドラム101は、ドラム状の金属製素
管等の表面に感光物質を塗布した構成を有し、動作時に
図示しない駆動装置によって回転軸を中心に図示の矢印
方向に回転駆動される。現像ローラ102と現像ユニッ
ト103は現像手段を構成し、現像ローラ2は、感光体
1の表面に常時接触し、感光ドラム1の回転に伴い回転
するように構成配置されている。現像ユニット103
は、現像ローラ102に当接するよう構成された現像ブ
レード109を備えている。この現像ブレード109と
現像ローラ102との当接部の間にトナー110を通過
させて現像ローラ102上のトナー110の量を規制す
ることにより、現像ローラ102上にトナー110の薄
層を形成し、かつ当接部での摩擦によりトナー110に
十分な摩擦帯電電荷(トリボ)を付与するものである。
また、現像ユニット103には、現像ブレード109よ
りも現像ローラ102の回転方向上流側の位置で、現像
ローラ102に当接するトナー供給ローラ108が設け
られており、現像ローラ102にトナー110を供給担
持させている。転写ローラ104は転写手段を構成する
ものであり、感光ドラム101と接触回転し、転写時に
記録用紙(図示せず)が感光ドラム101と転写ローラ
104との間を通過するように構成されている。帯電ロ
ーラ105は、不図示の帯電電圧発生用電源により、感
光ドラム101の表面を一定の電位で一様に帯電するも
のであり、感光ドラム101の表面に所定の押圧力で圧
接され、感光ドラム101の回転に伴い従動回転しなが
ら感光ドラム101を帯電する。露光手段106は、画
像信号源(図示なし)の画像信号により変調された光信
号を供給するもので、一様に帯電された感光ドラム10
1の表面に前記光信号を与え、前記画像信号に対応した
静電潜像を形成させる。
【0007】以下、従来例の動作を説明する。従来例の
全体的な動作について述べると、図示の矢印a方向に回
転する感光ドラム101は、最初に帯電ローラ105に
よって表面が一様に帯電され、次いで、露光手段106
によって前記表面に画像信号に対応した静電潜像が形成
される。続いて、不図示の現像電圧発生用電源から現像
電圧が印加された現像ローラ102によって、静電潜像
上にトナー110が付着されて現像され、前記感光ドラ
ム101表面にこの静電潜像に対応した可視画像が形成
される。前記感光ドラム101表面に形成されたこの可
視画像は、転写ローラ104によって記録用紙上に転写
され、転写された可視画像は前記記録用紙上に定着され
た後、記録画像として前記記録用紙とともに取り出され
る。一方、転写ローラ104の部分を通過した感光ドラ
ム101の表面部分は、図示せぬトナークリーナ手段等
を経てトナーの清掃が行われ、再び前述の工程が繰り返
し行われる。
【0008】感光ドラム101の感光層の構成は、電荷
発生物質と電荷輸送物質の両方を同一の層に含有する単
層型と、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送
物質を含有する電荷輸送層とを有する積層型とに大別さ
れる。積層型の感光層を有する電子写真感光体として
は、基体上に電荷発生層及び電荷輸送層をこの順に積層
したものがあり、電荷輸送層は、主鎖または側鎖にビフ
ェニレン、アントラセン、ピレン及びフェナントレン等
の構造を有する多環芳香族化合物;インドール、カルバ
ゾール、オキサジアゾール及びピラゾリン等の含窒素環
化合物;ヒドラゾン化合物及びスチリル化合物等の電荷
輸送物質を成膜性を有する樹脂に溶解した溶液を塗布
し、乾燥することによって形成する。成膜性を有する樹
脂としては、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリス
チレン、ポリメタクリル酸エステル及びポリアリレート
等が挙げられる。電荷発生層は、スーダンレッド及びダ
イアンブルー等のアゾ顔料;ピレン、キノン及びアント
アントロン等のキノン顔料;キノシアニン顔料;ペリレ
ン顔料;インディゴ及びチオインディゴ等のインディゴ
顔料及びフタロシアニン顔料等の電荷発生物質をポリビ
ニルブチラール、ポリスチレン及びポリ酢酸ビニル及び
アクリル樹脂等の樹脂に分散した分散液を支持体に塗布
し、乾燥するか、前記顔料を真空蒸着することによって
形成する。一方、単層型の感光層は、上記電荷発生物質
及び電荷輸送物質を上記樹脂に分散及び溶解した溶液を
支持体に塗布し、乾燥することによって形成する。
【0009】また、電子写真画像形成装置における濃度
階調表現の手法として、光源から原稿等に光を照射さ
せ、その反射光量に応じて感光ドラム上の潜像電位を可
変させる階調表現方法(このようにして形成された静電
潜像を以下、アナログ潜像と称す)と、画像信号に応じ
て変調された光を露光装置から感光ドラムに照射させ、
その照射面積を可変させる階調表現方法(このようにし
て形成された静電潜像を以下、デジタル潜像と称す)が
広く知られているが、接触現像方法を用いこれらの潜像
を現像した場合、トナーのトリボにより濃度階調特性が
著しくずれてしまう場合がある。
【0010】図5は、トナーの摩擦帯電量(トナートリ
ボ)が異なる場合のアナログ潜像に対する、濃度階調特
性を示す。図中黒塗りプロットで示す曲線はトナートリ
ボが適正なもの、白抜きプロットで示す曲線はトナート
リボが低下したものを示す。図5に示すように、トナー
のトリボが低下した場合は、低コントラスト電位から急
激に濃度が立ち上がり、それ以降コントラスト電位を上
げても濃度が飽和した状態となってしまう。これに対し
適正トリボであると、コントラスト電位に応じた濃度階
調特性が得られる。これはトナートリボの違いによる現
像ローラへの鏡映力の違いから生じる現象であり、トナ
ートリボが低下したものは現像ローラへの鏡映力が弱い
ため、感光ドラムと現像ローラ間の電界から受ける力に
従い易くなってしまい、低コントラスト電位でもトナー
が容易に感光ドラムに転移し易くなってしまうものと考
察する。トナートリボは、使用される使用時間、使用回
数などによって少なからず変動するものであり、接触現
像方法における濃度階調特性はアナログ潜像に対して不
利であることが言える。
【0011】次に、図6にトナートリボが異なる場合の
デジタル潜像に対する、濃度階調特性を示す。図中黒塗
りプロットで示す曲線はトナートリボが適正なもの、白
抜きプロットで示す曲線はトナートリボが低下したも
の、そして実線は理想的な濃度階調特性を示すものであ
る。図6に示すように、アナログ潜像の濃度階調特性と
比較して、トナートリボが低下した場合でも概ね良好な
濃度階調特性が得られ、デジタル潜像は接触現像方式に
好適であることがわかる。これは、デジタル潜像の濃度
階調特性の違いが、図5における高コントラスト電位と
なる静電潜像の密度の違いであり、高コントラスト電位
においては低トリボトナーも適正トリボトナーも濃度が
ほぼ同じく出力されるので、アナログ潜像に比べデジタ
ル潜像におけるトナートリボの違いによる濃度階調特性
は相違が少なくなるものと考察する。
【0012】しかしながら、図6に示すようにトナート
リボが低い場合は、淡い階調においても、理想的な濃度
階調特性より高い濃度で濃度階調特性が推移してしまう
ため、写真画像のような画像形成においては全体的に濃
度が出過ぎてしまい、暗くくすんだ様なつぶれ画像とな
ってしまう。また、文字等に代表される線画を形成した
場合も同様であり、トナートリボが低いと線画潜像に過
剰のトナーが転移してしまい、感光ドラム上のトナー画
像の高さを増大させ、トナーの消費量が増加し、形成さ
れた線画におけるトナーの飛び散りなどの画質低下を招
いてしまう。
【0013】そこで、接触現像方式において、良好な濃
度階調特性を維持し、トナー消費量の増加を防止するた
めには、トナートリボの低下を抑制しなければならな
い。
【0014】ところが、接触現像方式では、現像ブレー
ドにて所定のトナー層厚に規制されると共にトナーに所
定のトリボが付与されるのだが、静電潜像を担持する像
担持体(感光ドラム)の表面とトナーとが摺擦する際、
トナーに対する感光ドラム表層の摩擦帯電列の関係がト
ナーと同極性であると、トナートリボが所定値よりも低
下したり、逆極性に帯電されたトナーが生成されてしま
う。そして、現像装置の使用回数に伴い感光ドラムとの
摺擦回数も増すためトナートリボの低下が促進され、そ
の結果、初期は適正なトナートリボであっても低トリボ
のトナーとなってしまい、つぶれ画像や飛び散りそして
トナー消費量の増加などの不具合を招いてしまう。さら
に、逆極性に帯電されてしまったトナーは、感光ドラム
上の非画像部に付着する反転カブリとなってしまい、よ
りいっそうトナー消費量が増加してしまうという不具合
も生じてしまう。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みなされたものであり、接触現像方式におけるトナ
ートリボの低下を防止し、画像信号に応じて変調された
光を露光装置から感光ドラムに照射させ、その照射面積
を可変させた静電潜像の現像工程における、濃度階調特
性を良好に維持し、安定して画像形成することができる
画像形成装置を提供することを課題とする。
【0016】また、本発明は、過剰なトナー消費を防止
する画像形成装置を提供することを課題とする。
【0017】本発明は、さらに、長期連続使用において
も反転カブリのない画像形成装置を提供することを課題
とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明者らはトナーと像担持体の表層との摩擦帯電
列の関係に着目し、特定の摩擦帯電列の関係を有するト
ナーと像担持体とを組み合わせて用いることにより、現
像工程における濃度階調特性を良好に維持し、反転カブ
リのない画像形成装置が得られることを見いだし、本発
明を完成させた。
【0019】すなわち、本発明は以下の通りである。
【0020】(1)静電潜像を担持する像担持体と、前
記像担持体を帯電させる帯電手段と、前記帯電手段によ
り帯電された前記像担持体に光照射することにより、こ
の像担持体に前記静電潜像を形成する露光装置と、トナ
ーを担持して前記像担持体に搬送するためのトナー担持
体を少なくとも有し、前記トナー担持体を前記像担持体
に当接させて現像領域を形成し、この現像領域において
前記トナーを前記像担持体上の静電潜像に電気的に付着
させることにより前記静電潜像を可視化してトナー画像
を形成する現像装置とを備えた画像形成装置であって、
前記トナーと前記像担持体の表層との摩擦帯電列の関係
において、前記トナーの現像装置内における帯電極性に
対して前記像担持体の表層の帯電極性が異極性となるこ
とを特徴とする画像形成装置。
【0021】(2)前記トナーはマイナス帯電極性であ
り、前記トナーと前記像担持体の表層の摩擦帯電列の関
係において、前記トナーの帯電極性に対して前記像担持
体の表層の帯電極性がプラス帯電極性となることを特徴
とする(1)の画像形成装置。
【0022】(3)前記トナーはプラス帯電極性であ
り、前記トナーと前記像担持体の表層の摩擦帯電列の関
係において、前記トナーの帯電極性に対して前記像担持
体の表層の帯電極性がマイナス帯電極性となることを特
徴とする(1)の画像形成装置。
【0023】(4)前記像担持体の表層が電荷輸送層で
あることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかの画像
形成装置。
【0024】(5)前記像担持体の表層が保護層である
ことを特徴とする(1)〜(3)のいずれかの画像形成
装置。
【0025】(6)前記トナーは、非磁性一成分系現像
剤として用いられる非磁性トナーであることを特徴とす
る(1)〜(5)のいずれかの画像形成装置。
【0026】(7)前記静電潜像がデジタル潜像である
ことを特徴とする(1)〜(6)のいずれかの画像形成
装置。
【0027】(8)前記静電潜像が面積階調を有するデ
ジタル潜像であることを特徴とする(1)〜(7)のい
ずれかの画像形成装置。
【0028】(9)前記トナーは、トナー粒子と1種以
上の外添剤とを有することを特徴とする(1)〜(8)
のいずれかの画像形成装置。
【0029】(10)前記トナーはマイナス帯電極性で
あり、前記トナー粒子、外添剤および像担持体の摩擦帯
電列の関係が、マイナス側から順に外添剤、トナー粒
子、像担持体の表層であることを特徴とする(9)の画
像形成装置。
【0030】(11)前記トナーはマイナス帯電極性で
あり、前記トナー粒子、外添剤および像担持体の摩擦帯
電列の関係が、マイナス側から順にトナー粒子、外添
剤、像担持体の表層であることを特徴とする(9)の画
像形成装置。
【0031】(12)静電潜像を担持する像担持体と、
前記像担持体を帯電させる帯電手段と、前記帯電手段に
より帯電された前記像担持体に光照射することにより、
この像担持体に前記静電潜像を形成する露光装置と、色
の異なるトナーによって前記静電潜像を現像するための
複数個の現像装置とを備えた画像形成装置であって、前
記各現像装置は、それぞれ、前記色の異なるトナーを前
記像担持体に搬送するためのトナー担持体を少なくとも
有し、複数個の現像装置から選択された1個の現像装置
のトナー担持体を、前記像担持体に交互に当接させて現
像領域を形成し、この現像領域において前記トナーを前
記像担持体上の静電潜像に電気的に付着させることによ
り前記静電潜像を可視化し、これを各現像装置について
順に繰り返すことによりトナー画像を形成し、前記各ト
ナーと前記像担持体の表層の摩擦帯電列の関係におい
て、前記各トナー全ての現像装置内における帯電極性に
対して前記像担持体の表層の帯電極性が異極性となるこ
とを特徴とする画像形成装置。
【0032】(13)前記像担持体の表層が電荷輸送層
であることを特徴とする(12)の画像形成装置。
【0033】(14)前記像担持体の表層が保護層であ
ることを特徴とする(12)の画像形成装置。
【0034】(15)前記トナーは、非磁性一成分系現
像剤として用いられる非磁性トナーであることを特徴と
する(12)〜(14)のいずれかの画像形成装置。
【0035】(16)前記静電潜像がデジタル潜像であ
ることを特徴とする請(12)〜(15)のいずれかの
画像形成装置。
【0036】(17)前記静電潜像が面積階調を有する
デジタル潜像であることを特徴とする(12)〜(1
6)のいずれかの画像形成装置。
【0037】(18)前記トナーは、トナー粒子と1種
以上の外添剤とを有することを特徴とする(12)〜
(17)のいずれかの画像形成装置。
【0038】(19)前記トナーはマイナス帯電極性で
あり、前記トナー粒子、外添剤および像担持体の摩擦帯
電列の関係が、マイナス側から順に外添剤、トナー粒
子、像担持体の表層であることを特徴とする(18)の
画像形成装置。
【0039】(20)前記トナーはマイナス帯電極性で
あり、前記トナー粒子、外添剤および像担持体の摩擦帯
電列の関係が、マイナス側から順にトナー粒子、外添
剤、像担持体の表層であることを特徴とする(18)の
画像形成装置。
【0040】(21)像担持体上に形成された静電潜像
をトナーによって現像してトナー画像を形成し、このト
ナー画像を中間転写体を介して、又は、介さずに転写材
に転写し、次いで定着することにより定着画像を形成す
るための画像形成装置本体に着脱可能に装着されるプロ
セスカートリッジであって、静電潜像を担持する像担持
体と、トナーを担持して前記像担持体に搬送するための
トナー担持体を少なくとも有し、前記トナー担持体を前
記像担持体に当接させて現像領域を形成し、この現像領
域において前記トナーを前記像担持体上の静電潜像に電
気的に付着させることにより前記静電潜像を可視化して
トナー画像を形成する現像装置と、(a)前記像担持体
を帯電するための帯電手段、(b)前記帯電手段により
帯電された前記像担持体に光照射することにより、前記
像担持体に前記静電潜像を形成する露光装置、(c)前
記現像装置によって形成されたトナー画像を転写材に転
写させる転写手段、(d)前記転写材にトナー画像が転
写された後に前記像担持体に残留したトナーを除去する
クリーニング手段、からなる群より選ばれ、前記像担持
体および前記現像装置と一体に支持される0または1以
上の手段とを備え、前記トナーと前記像担持体の表層の
摩擦帯電列の関係において、前記トナーの現像装置内に
おける帯電極性に対して前記像担持体の表層の帯電極性
が異極性となることを特徴とするプロセスカートリッ
ジ。
【0041】(22)前記トナーはマイナス帯電極性で
あり、前記トナーと前記像担持体の表層の摩擦帯電列の
関係において、前記トナーの帯電極性に対して前記像担
持体の表層の帯電極性がプラス帯電極性となることを特
徴とする(21)のプロセスカートリッジ。
【0042】(23)前記トナーはプラス帯電極性であ
り、前記トナーと前記像担持体の表層の摩擦帯電列の関
係において、前記トナーの帯電極性に対して前記像担持
体の表層の帯電極性がマイナス帯電極性となることを特
徴とする(21)のプロセスカートリッジ。
【0043】(24)前記像担持体の表層が電荷輸送層
であることを特徴とする(21)〜(23)のいずれか
のプロセスカートリッジ。
【0044】(25)前記像担持体の表層が保護層であ
ることを特徴とする(21)〜(23)のいずれかのプ
ロセスカートリッジ。
【0045】(26)前記トナーは、非磁性一成分系現
像剤として用いられる非磁性トナーであることを特徴と
する請求項(21)〜(25)のいずれかのプロセスカ
ートリッジ。 (27)前記静電潜像がデジタル潜像であることを特徴
とする(21)〜(26)のいずれかのプロセスカート
リッジ。 (28)前記静電潜像が面積階調を有するデジタル潜像
であることを特徴とする(21)〜(27)のいずれか
のプロセスカートリッジ。 (29)前記トナーは、トナー粒子と1種以上の外添剤
とを有することを特徴とする(21)〜(28)のいず
れかのプロセスカートリッジ。 (30)前記トナーはマイナス帯電極性であり、前記ト
ナー粒子、外添剤および像担持体の摩擦帯電列の関係
が、マイナス側から順に外添剤、トナー粒子、像担持体
の表層であることを特徴とする(29)のプロセスカー
トリッジ。 (31)前記トナーはマイナス帯電極性であり、前記ト
ナー粒子、外添剤および像担持体の摩擦帯電列の関係
が、マイナス側から順にトナー粒子、外添剤、像担持体
の表層であることを特徴とする(29)のプロセスカー
トリッジ。
【0046】(32)静電潜像を担持する像担持体と、
前記像担持体を帯電させる帯電手段と、前記帯電手段に
より帯電された前記像担持体に光照射することにより、
この像担持体に前記静電潜像を形成する露光装置と、ト
ナーを担持して前記像担持体に搬送するためのトナー担
持体を少なくとも有し、前記トナー担持体を前記像担持
体に当接させて現像領域を形成し、この現像領域におい
て前記トナーを前記像担持体上の静電潜像に電気的に付
着させることにより前記静電潜像を可視化してトナー画
像を形成する現像装置とを備えた画像形成装置に用いら
れるトナーであって、前記トナーと前記像担持体の表層
の摩擦帯電列の関係において、前記トナーの現像装置内
における帯電極性に対して前記像担持体の表層の帯電極
性が異極性となることを特徴とするトナー。
【0047】(33)前記トナーはマイナス帯電極性で
あり、前記トナーと前記像担持体の表層の摩擦帯電列の
関係において、前記トナーの帯電極性に対して前記像担
持体の表層の帯電極性がプラス帯電極性となることを特
徴とする(32)のトナー。
【0048】(34)前記トナーはプラス帯電極性であ
り、前記トナーと前記像担持体の表層の摩擦帯電列の関
係において、前記トナーの帯電極性に対して前記像担持
体の表層の帯電極性がマイナス帯電極性となることを特
徴とする(32)のトナー。
【0049】(35)非磁性一成分系現像剤として用い
られる非磁性トナーであることを特徴とする(32)〜
(34)のいずれかのトナー。 (36)前記トナーは、トナー粒子と1種以上の外添剤
とを有することを特徴とする(32)〜(35)のいず
れかのトナー。 (37)前記トナーはマイナス帯電極性であり、前記ト
ナー粒子、外添剤および像担持体の摩擦帯電列の関係
が、マイナス側から順に外添剤、トナー粒子、像担持体
の表層であることを特徴とする(36)のトナー。 (38)前記トナーはマイナス帯電極性であり、前記ト
ナー粒子、外添剤および像担持体の摩擦帯電列の関係
が、マイナス側から順にトナー粒子、外添剤、像担持体
の表層であることを特徴とする(36)のトナー。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0051】〈トナー〉まず、本発明で用いられるトナ
ーについて説明する。本発明で用いられるトナーとして
は非磁性一成分トナーが好適であり、この非磁性一成分
トナーとして、マイナス帯電極性を有するトナー(以下
「負帯電性トナー」ということがある)と、プラス帯電
極性を有するトナー(以下「正帯電性トナー」というこ
とがある)とが挙げられる。本発明で用いられるトナー
は、トナー粒子と1種以上の外添剤とを有することが好
ましい。負帯電性トナーは、現像ブレード又は現像ロー
ラと摩擦された際に負に帯電するトナーであり、摩擦帯
電列において負側に位置する。一方、正帯電性トナー
は、現像ブレード又は現像ローラと摩擦された際に正に
帯電するトナーであり、摩擦帯電列において正側に位置
する。本発明におけるトナーおよびトナー粒子の摩擦帯
電性はトナーを構成する結着樹脂、着色剤および荷電制
御剤の組み合わせ並びに各材料の含有量等によって決定
される。
【0052】本発明のトナーおよびトナー粒子に用いら
れる結着樹脂としては、従来公知のものを使用すること
ができる。ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、
スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン
共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−
酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共
重合体、スチレン−メタクリル酸アクリル共重合体、塩
化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェ
ノール樹脂、ポリウレタン樹脂等を単独または混合して
使用することができる。中でも、スチレン−アクリル酸
エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸アクリル共
重合体、ポリエステル樹脂が好ましい。
【0053】また、本発明のトナーに用いられる着色剤
としては、公知のものが使用でき、例えば、カーボンブ
ラック;C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、
5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、
15、16、17、18、19、21、22、23、3
0、31、32、37、38、39、40、41、4
8、49、50、51、52、53、54、55、5
7、58、60、63、64、68、81、83、8
7、88、89、90、112、114、122、12
3、163、202、206、207、209;C.
I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッ
ド1、2、10、13、15、23、29、35;C.
I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、
27、30、49、81、82、83、84、100、
109、121;C.I.ディスパースレッド9;C.
I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、2
7;C.I.ディスパースバイオレット1などの油溶染
料、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、1
3、14、15、17、18、22、23、24、2
7、29、32、34、35、36、37、38、3
9、40;C.I.ベーシックバイオレット1、3、
7、10、14、15、21、25、26、27、28
などの塩基性染料;C.I.ピグメントブルー2、3、
15、16、17;C.I.バットブルー6;C.I.
アシッドブルー45、またはフタロシアニン骨格にフタ
ルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン
顔料、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、
5、6、7、10、11、12、13、14、15、1
6、17、23、65、73、83;C.I.バットイ
エロー1、3、20などが挙げられる。これらを単独ま
たは混合して用いることができる。
【0054】着色剤の使用量は結着樹脂100質量部に
対して0.1〜60質量部、好ましくは0.5〜50質
量部である。
【0055】また、本発明で用いられるトナーをマイナ
ス帯電極性に制御する場合の荷電制御剤(すなわち、負
帯電性荷電制御剤)としては、有機金属錯体やキレート
化合物が有効であり、モノアゾ金属錯体、アセチルアセ
トン金属錯体、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジ
カルボン酸系の金属錯体を用いることができる。他に
は、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポ
リカルボン酸並びにそれらの金属塩、無水物、エステル
類、ビスフェノール等のフェノール誘導体が挙げられ
る。一方、本発明のトナーをプラス帯電極性に制御する
場合の荷電制御剤(すなわち、正帯電性荷電制御剤)と
しては、ニグロシン系染料;脂肪酸金属塩等による変性
物;トリブチルベンジジルアンモニウム−1−ヒドロキ
シ−4−ナフトスルホン酸塩、テトラブチルアンモニウ
ムテトラフルオロボレートなどの4級アンモニウム塩、
及びこれらの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム
塩及びこれらのレーキ顔料;トリフェニルメタン染料及
びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、リンタン
グステン酸、リンモリブデン酸、リンタングステンモリ
ブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリ
シアン化物、フェロシアン化物などが用いられる);ア
ミン及びポリアミン系化合物;高級脂肪酸の金属塩;ア
セチルアセトン金属錯体;ジブチルスズオキサイド、ジ
オクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサ
イドなどのジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボ
レート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルス
ズボレートなどのジオルガノスズボレート等が用いられ
る。負帯電性荷電制御剤および正帯電性荷電制御剤のい
ずれを用いる場合でも、使用量は、結着樹脂100質量
部に対して0.1〜15質量部、好ましくは0.5〜1
0質量部である。
【0056】本発明で用いられるトナーには、必要に応
じて離型剤を添加することができる。例えば、低分子量
ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、パラフィンワ
ックス、フィッシャートロプシュワックスなどの脂肪族
炭化水素系ワックスまたはその酸化物;カルナバワック
ス、モンタン酸エステルワックスなどの脂肪酸エステル
を主成分とするワックスまたはその一部若しくは全部を
脱酸化したものなどが挙げられる。また、パルミチン
酸、ステアリン酸、モンタン酸などの飽和直鎖脂肪酸
類;ブランジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸
などの不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラル
キルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルア
ルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールなど
の飽和アルコール、ソルビトールなどの多価アルコール
類;リノール酸アミドなどの脂肪酸アミド類;メチレン
ビスステアリン酸アミドなどの飽和脂肪酸ビスアミド
類;エチレンビスオレイン酸アミドなどの不飽和脂肪酸
アミド類;N,N'−ジステアリルイソフタル酸アミド
などの芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸亜鉛などの
脂肪酸金属塩;脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンな
どのビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワック
ス類;ベヘニン酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多価ア
ルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加な
どによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエス
テル化物が挙げられる。添加量は、結着樹脂100質量
部に対して0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜1
0質量部である。
【0057】本発明で用いられるトナーは、上記各材料
を溶融混練し粉砕する混練粉砕によりトナー粒子を生成
する方法;結着樹脂の溶液中に構成材料を分散した後、
噴霧乾燥することによりトナー粒子を得る方法;結着樹
脂を構成すべき単量体に所定の材料を混合して乳化懸濁
液とした後に、重合させてトナー粒子を得る重合法等の
各製造法によりトナー粒子を得、必要に応じて1種以上
の外添剤を上記トナー粒子に外添することにより製造す
ることができる。
【0058】また本発明で用いられるトナーは、トナー
粒子にシリカ、アルミナ、酸化チタンの如き無機微粉体
を外添剤として外添して用いることが好ましい。該無機
微粉体は比表面積(BET)が、20m2/g〜400
2/gであることが好ましい。さらに該無機微粉体の
表面処理品を外添して用いることもできる。表面処理剤
としては、シランカップリング剤、チタンカップリング
剤、シリコーンオイル等が挙げられるが、好ましくはシ
ランカップリング剤、シリコーンオイルで処理したもの
であり、シランカップリング剤とシリコーンオイルの2
種で表面処理をしても良い。上記微粉体のトナーへの添
加量は、トナー100質量部に対して、0.05〜5質
量部で、好ましくは0.1〜3質量部である。
【0059】〈画像形成装置〉 (第1実施形態)以下、上述のトナーを用いる本発明の
画像形成装置の第1の実施形態について説明する。本発
明の画像形成装置は、静電潜像を担持する像担持体と、
上記像担持体を帯電させる帯電手段と、画像信号に応じ
て変調された光を上記帯電手段により帯電された上記像
担持体に照射することにより、像担持体に静電潜像を形
成する露光装置と、トナーを担持して上記像担持体に搬
送するためのトナー担持体を少なくとも有し、このトナ
ー担持体を像担持体に当接させて現像領域を形成し、こ
の現像領域においてトナーを前記像担持体上の静電潜像
に電気的に付着させることにより前記静電潜像を可視化
してトナー画像を形成する現像装置とを備える。
【0060】図1は本発明の画像形成装置の一例を示す
概略構成図である。本発明の画像形成装置は、静電潜像
を担持する像担持体としての感光ドラム1と、この感光
ドラム1を帯電させるための帯電手段としての帯電ロー
ラ5と、感光ドラム1に静電潜像を形成する露光装置と
してのレーザスキャナ6と、このレーザスキャナ6によ
って形成された静電潜像を現像してトナー画像とする現
像装置3と、このトナー画像を転写材に転写する転写手
段としての転写ローラ4と、この転写ローラ4による転
写が行われた後に感光ドラム1上に残留するトナーを回
収するクリーニング装置17とを備える。
【0061】現像装置3は、感光ドラム1上に形成され
た静電潜像を現像するために使用される。本実施形態で
は、図2に示すように、感光ドラム1と現像装置3は、
画像形成装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジで
あるが、固定設置タイプとすることもできる。また露光
装置としてのレーザスキャナ6は、画像形成装置に入力
される、またはテストパターンのような装置本体内部で
作成される画像信号に応じてON/OFF制御されたレ
ーザ光を感光ドラム1に照射し、感光ドラム1上に静電
潜像を形成するものである。尚、本発明で用いられる露
光装置は、レーザースキャナに限るものではなく、LE
Dプリントヘッド方式や液晶シャッターアレイ方式など
の露光装置も適用可能である。露光装置に入力する上記
画像信号を変調して濃度階調性を得る方法としては、レ
ーザー光強度変調や誤差拡散法、ディザ法の如き面積階
調法を用いることが好ましい。さらに、それらを組み合
わせても良い。またPWM方式(パルス幅変調)を用い
て、1画素の面積階調による多値記録を行うことも好ま
しく、画像信号は00h(白)〜FF(黒)までの25
6階調レベルで変化させることも可能である。
【0062】このとき感光ドラム1の表面電位として
は、負帯電性トナーを用いる場合は、非画像部電位(V
d)としては−500〜−800Vの範囲が好適であ
り、また最大トナー画像濃度が得られる画像部電位(V
l)としては−50〜−200Vの範囲が好適である。
同様に正帯電性トナーを用いる場合は、非画像部電位
(Vd)としては+500〜+800Vの範囲が好適で
あり、また最大トナー画像濃度が得られる画像部電位
(Vl)としては+50〜+200Vの範囲が好適であ
る。
【0063】現像装置3は、図1に示すように、一成分
現像剤の非磁性トナー(一成分トナー)10を収容した
現像容器11、現像ローラ2、現像弾性ブレード9、ト
ナー供給ローラ8および攪拌羽根12等を備えた構成と
なっている。
【0064】現像ローラ2は、アルミニウムやその合
金、ステンレス等の金属の円筒体の周囲に、基層とその
上の表層とからなる弾性層を設けた多層構成とされる。
弾性層の基層はブタジエンアクリロニトリルゴム(NB
R)、エチレン−プロピレン−ジエンポリエチレン(E
PDM)、シリコーンゴム、ウレタンゴム等のゴムから
なり、表層はエーテルウレタンやナイロン等からなって
いる。もちろんこれらに限定されるものではなく、基層
にスポンジ等の発泡体を用い、表層にゴム弾性層を形成
した構造も可能である。または、NBR、EPDM、ウ
レタンゴム等のゴム弾性層のみから構成される単層構成
とした構造も可能である。本実施形態では、現像ローラ
2は、不図示の現像ローラ駆動源により図1の矢印b方
向に回転駆動される。
【0065】現像ローラ2の上方には、トナー規制部材
である現像弾性ブレード9が、押さえ板13に支持さ
れ、且つ自由端側の先端近傍を現像ローラ2の外周面に
面接触状態で当接するように設けられている。現像弾性
ブレード9の当接方向は、当接部に対して先端側が現像
ローラ2の回転方向上流側に位置する、いわゆるカウン
ター方向である。
【0066】本実施形態では、現像弾性ブレード9は、
金属薄板9aとしてのバネ弾性を有するリン青銅板に、
弾性部材9bであるポリアミドエラストマーを接着、ま
たは射出成形により形成されており、弾性部材9b側を
現像ローラ2の表面に対して所定の線圧で当接してい
る。金属薄板9aにより現像ローラ2に対する現像弾性
ブレード9の圧接力を維持し、トナー10が例えば負帯
電性トナーである場合には、ポリアミドエラストマーに
よりトナー10に対する帯電性が付与される。なお、金
属薄板9aは現像ブレードの圧接力を維持するものであ
れば特に限定されず、また弾性部材9bもトナーの帯電
性を考慮して選択可能である。また、上記弾性部材9b
のようなトナーへの帯電付与部材を特に設ける必要は無
く、ステンレス薄板、リン青銅薄板等のバネ弾性を有す
る金属薄板9aをそのまま用い、この金属薄板9aをト
ナーを介して現像ローラ2に当接させる構成を用いても
構わない。
【0067】トナー供給ローラ8は、スポンジ構造や芯
金上にレーヨン、ナイロンなどの繊維を植毛したファー
ブラシ構造のものが、現像ローラ2に対するトナーの供
給および現像残りのトナーの剥ぎ取りの点から好まし
く、本実施形態では、芯金上にウレタンフォームを設け
た弾性ローラを用いている。この弾性ローラからなるト
ナー供給ローラ8は、現像ローラ2に当接して、現像ロ
ーラ2と同一方向、すなわち矢印c方向に回転される。
【0068】感光ドラム1に形成された静電潜像をトナ
ーにて現像する際、現像ローラ2には現像バイアス電圧
である現像高圧電圧が印加される。現像高圧電圧は直流
電圧であり、上記条件で形成された静電潜像の現像高圧
電圧の条件としては、現像高圧電圧値(Vdc)と最大
トナー画像濃度が得られる画像部電位(Vl)との電位
差分であるコントラスト電位|Vl−Vdc|(Vco
nt)が、50〜400Vとなる範囲で好適となる。
【0069】更に、現像弾性ブレード9により規制され
現像ローラ3上に担持されたトナーは、非磁性一成分ト
ナーであるため、現像ローラ3上でトナーを拘束する力
は、トナーが有する電荷による鏡映力と僅かなファンデ
ルワールス力しか働かないため、現像ローラ3上のトナ
ー層が厚くなるとトナー層の上層部にあるトナーに対す
る鏡映力が弱くなるため、現像ローラ3上に担持できな
くなりトナーが飛散しやすい。従って、現像ローラ3上
のトナー層を薄く規制する必要があるが、その結果十分
な画像濃度が得にくくなる場合がある。このような場
合、現像ローラ3の周速度を感光ドラム1の周速度より
も速く設定することで画像濃度を得ることが可能であ
り、周速比としては感光ドラム1の周速度に対して、現
像ローラ3の周速度を1.1〜3倍となる範囲が好適と
なる。
【0070】ここで、本発明の画像形成装置は、トナー
と像担持体としての感光ドラム1の表層との摩擦帯電列
の関係において、トナーの現像装置3内における帯電極
性に対して感光ドラム1の表層の帯電極性が異極性とな
ることを特徴とする。トナーに対する感光ドラム1の表
層の摩擦帯電列の関係を、トナー帯電極性に対して異極
性とすることにより、接触現像方式において感光ドラム
表面にトナーが摺擦される際でも、トナーを正規の帯電
極性に維持してトナートリボの低下を防止することがで
きるため、濃度階調特性を良好に維持しすることが可能
となる。また、線画潜像に過剰のトナーが転移すること
を防止できるため、トナーの消費量が増加することを防
止することができるとともに、線画の飛び散りを防止す
ることもできる。
【0071】以下、本発明の画像形成装置に用いられる
像担持体としての感光ドラム1について説明する。本発
明の感光ドラム1は、導電性基体上に必要に応じた機能
層、電荷発生層および電荷輸送層が積層された構成を有
している。導電性基体(支持体)の材質の例としては、
アルミニウム、銅、ニッケル、銀などの金属またはこれ
らの合金;酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化スズ
などの導電性金属酸化物、カーボンファイバ、カーボン
ブラック、グラファイト粉末と樹脂を混合成型したもの
などが挙げられる。
【0072】上記導電性基体上の欠陥の被覆や、導電性
基体の保護のために、該導電性基体上に導電層を設ける
ことも可能である。例えば、アルミニウム、銅、ニッケ
ル、銀などの金属粉体;酸化アンチモン、酸化インジウ
ム、酸化スズなどの導電性金属酸化物;ポリピロール、
ポリアニリン、高分子電解質などの高分子導電材;カー
ボンファイバ、カーボンブラック、グラファイト粉末;
またはこれら導電性物質で表面を被覆した導電性粉体な
どの導電性物質をアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リアミド樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリカーボネート
樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等の熱可塑性樹脂や、
ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂など
の熱硬化樹脂、光硬化樹脂などのバインダ樹脂に分散し
たもの、さらに必要に応じた添加剤を加えたものを基体
上に塗布したものが挙げられる。
【0073】また、導電性基体と感光層の間には、必要
に応じてポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、酸
化アルミニウムなどのバリアー層が設けられてもよい。
【0074】電荷発生層に用いられる電荷発生物質とし
ては、スーダンレッド及びダイアンブルー等のアゾ顔
料;ピレン、キノン及びアントアントロン等のキノン顔
料;キノシアニン顔料;ペリレン顔料;インディゴ及び
チオインディゴ等のインディゴ顔料及びフタロシアニン
顔料等の電荷発生物質またその他の有機顔料を一種また
は複数混合して用いることができる。
【0075】電荷発生層には、必要に応じてバインダ樹
脂が添加される。バインダ樹脂の例としては、アクリル
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ酢酸ビ
ニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラー
ル樹脂、ポリビニルベンザール樹脂等の熱可塑性樹脂;
ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂など
の熱硬化樹脂;光硬化樹脂などが挙げられる。電荷発生
層を形成する際には、上記電荷発生物質およびバインダ
樹脂を適当な溶媒に分散して所望の機能層が形成された
導電性基体上に塗布することができる。電荷発生層に
は、さらに必要に応じた添加剤を加えることも可能であ
る。
【0076】電荷輸送層を形成するにあたっては、一般
に、電荷輸送物質およびバインダ樹脂に溶媒を加えて塗
布液を作製し、これを塗布手段により電荷発生層が形成
された導電性基体上に塗布して感光体を形成する。電荷
輸送層用材料としては、ヒドラゾン系化合物、スチルベ
ン系化合物、ピラゾリン系化合物、オキサゾール系化合
物、チアゾール系化合物、トリアリールアミン系化合物
などが挙げられる。
【0077】この時に用いる溶媒としては、バインダ樹
脂および電荷輸送剤に対する溶解性が良好なものを選定
する。特に良好な例としては、メチルエチルケトン、ア
セトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等
のケトン類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等
のエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル
類;トルエン、ベンゼンなどの炭化水素類;クロロベン
ゼン、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類などが
挙げられる。
【0078】バインダ樹脂に対する電荷輸送剤の比率
は、バインダ樹脂及び電荷輸送物質の種類にも依るが、
一般的に20〜70質量%、特に好ましくは30〜65
質量%である。電荷輸送物質の比率が少ないと良好な感
度が得られない。また、電荷輸送物質の比率が多過ぎる
と表面層となる電荷輸送層の強度が低下し傷つきやすく
なる。
【0079】また、必要に応じて電荷輸送層に無機フィ
ラーや、ポリエチレン、ポリフルオロエチレン、シリカ
などの潤滑剤を添加してもよい。電荷輸送層のバインダ
樹脂に対する潤滑剤の比率は0.1〜50質量%、特に
好ましくは1〜30質量%である。さらに必要に応じた
添加剤、例えば、分散助剤、シリコーンオイル、レベリ
ング剤、金属石けん、シランカップリング剤等を加える
ことも良い。
【0080】なお、負電荷性トナーと好適に組み合わせ
て用いられる電荷輸送層としては、電荷輸送物質として
ヒドラゾン系化合物、スチルベン系化合物、トリアリー
ルアミン系化合物を1種または2種以上を混合させたも
のを用い、ポリカーボネート樹脂やポリアリレート樹脂
等をバインダ樹脂として用いた電荷輸送層が挙げられ
る。
【0081】また、電荷発生層、電荷輸送層には必要に
応じて、電子吸引性物質、電子供与性物質あるいは紫外
線吸収剤、酸化防止剤などの添加剤を加えてもよい。
【0082】また、本発明においては、電荷輸送層上に
さらに保護層を設けても良い。保護層を構成する材料と
しては、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリエチレ
ン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリカーボネー
ト、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリア
ミドイミド、ポリサルホン、ポリアクリルエーテル、ポ
リアセタール、フェノール、アクリル、シリコーン、エ
ポキシ、ユリア、アリル、アルキッド、ブチラール、フ
ェノキシ、ホスファゼン、アクリル変性エポキシ、アク
リル変性ウレタン及びアクリル変性ポリエステル樹脂等
が挙げられる。保護層の膜厚は、0.2〜10μmであ
ることが好ましい。
【0083】上記保護層には、更に、耐候性を向上させ
る目的で、酸化防止剤等の添加物を加えても良い。ま
た、保護層には、抵抗制御の目的で、導電性酸化スズ及
び導電性酸化チタニウム等の導電性粉体を分散しても良
い。
【0084】なお、負電荷性トナーと好適に組み合わせ
て用いられる保護層を構成する材料としては、ポリアク
リレート樹脂やポリカーボネート樹脂等が挙げられる。
【0085】本発明で用いられる各層の塗布方法として
は、浸漬塗布法、スプレイ塗布法、ロールコータ塗布
法、グラビアコータ塗布法などを適用できる。
【0086】以上説明したように、本発明によれば、画
像信号に応じてON/OFF制御されたレーザ光により
形成された静電潜像を、像担持体に対して所定圧でトナ
ー担持体を当接させる接触現像方式にて画像形成する際
に、像担持体の表層の特性が、トナーの帯電極性に対し
て異極性に摩擦帯電する構成とすることで、像担持体表
面とトナーが摺擦される際でも、トナーを正規の帯電極
性に維持し、且つトナートリボの低下を防止することが
でき、濃度階調特性を良好に維持することが可能とな
る。そして、文字画像のような線画潜像も適正なトナー
量で画像形成することが可能となり、トナーの消費量が
増加することが防止されるとともに、飛び散りも防止さ
れる。更には反転カブリも防止され、低ランニングコス
ト対応かつ現像装置の高寿命化対応が可能となる。
【0087】(第2実施形態)本発明の第2実施形態の
画像形成装置は、静電潜像を担持する像担持体と、上記
像担持体を帯電させる帯電手段と、画像信号に応じて変
調された光を上記帯電手段により帯電された上記像担持
体に照射することにより、上記像担持体に上記静電潜像
を形成する露光装置と、色の異なるトナーによって上記
静電潜像を現像するための複数個の現像装置とを備え
る。そして、上記各現像装置は、それぞれ、前記色の異
なるトナーを搬送するためのトナー担持体を少なくとも
有し、複数個の現像装置から選択された1個の現像装置
のトナー担持体を、前記像担持体に交互に当接させて現
像領域を形成し、前記トナーを前記像担持体上の静電潜
像に電気的に付着させることにより前記静電潜像を可視
化し、これを各現像装置について順に繰り返すことによ
りトナー画像を形成する、多色画像形成装置である。
【0088】図3は本第2実施形態の多色画像形成装置
の一例の構成を示す概略断面図である。この多色画像形
成装置は、第1の像担持体である感光ドラム上に形成さ
れたトナー像を第2の像担持体である中間転写ベルトに
保持積層させて、被転写体に一括して転写するものであ
る。以下、図3を用いて装置構成を説明する。
【0089】第1の像担持体である感光ドラム51は、
図示せぬ駆動手段によって図中矢印A方向に回転駆動さ
れ、一次帯電器55により一様に帯電される。このとき
感光ドラム1の表面電位としては、負帯電性トナーを用
いる場合は、非画像部電位(Vd)としては−500〜
−800Vの範囲が好適であり、正帯電性トナーを用い
る場合は、非画像部電位(Vd)としては+500〜+
800Vの範囲が好適である。
【0090】次いで、ブラック色成分信号の画像信号に
従ったレーザ光が、露光装置56より感光ドラム51に
照射され、感光ドラム51上に潜像が形成される。この
とき感光ドラム1表面の最大トナー画像濃度が得られる
画像部電位(Vl)としては、負帯電性トナーを用いる
場合は−50〜−200Vの範囲が好適であり、正帯電
性トナーを用いる場合は+50〜+200Vの範囲が好
適である。
【0091】感光ドラム51が矢印A方向にさらに進む
と、回転支持体により支持された現像装置53a、53
b、53cおよび53dのうち、ブラックトナーが入っ
た現像装置53aが、感光ドラム51に対向するよう回
転し、選択された現像装置53aの現像ローラ52aが
感光ドラム51に当接してトナーを感光ドラム51に搬
送することにより上記潜像が可視化される。このとき現
像ローラ52aには現像バイアス電圧である直流電圧か
らなる現像高圧電圧が印加されており、電圧値としては
現像高圧電圧値(Vdc)と最大トナー画像濃度が得ら
れる画像部電位(Vl)との電位差分であるコントラス
ト電位|Vl−Vdc|(Vcont)が、50〜40
0Vとなる範囲で好適となる。
【0092】第2の像担持体である中間転写ベルト54
は感光ドラム51と略等速で矢印B方向に回転してお
り、感光ドラム51上に形成担持されたトナー画像を、
一次転写ローラ54aに印加される一次転写バイアスに
よって、中間転写ベルト54の外周面に一次転写する。
このとき一次転写ローラ54aに印加される一次転写バ
イアスは、使用されるトナーが負帯電性トナーの場合
は、+50〜+2000Vの範囲が好適であり、正帯電
性トナーの場合は、−50〜−2000Vの範囲が好適
となる。以上の行程をブラック色(K)、マゼンタ色
(M)、シアン色(C)、イエロー色(Y)の各色につ
いて順次行うことによって中間転写ベルト54上には複
数色のトナー像が形成される。
【0093】次に、所定のタイミングで被転写体Pが搬
送される。同時に、二次転写ローラ54bに二次転写バ
イアスが印加され、中間転写ベルト54から被転写体P
へトナー画像が転写される。このとき二次転写ローラ5
4bに印加される二次転写バイアスは、使用されるトナ
ーが負帯電性トナーの場合は、+500〜+5000V
の範囲が好適であり、正帯電性トナーの場合は、−50
0〜−5000Vの範囲が好適となる。
【0094】更に、被転写体Pは定着装置74まで搬送
され、この被転写体P上のトナー画像を加熱・加圧する
ことでカラー画像が得られる。また、中間転写ベルト5
4上の転写残トナーは中間転写ベルトクリーナ54cに
より清掃される。一方、感光ドラム51上の転写残トナ
ーは公知のブレード手段によるクリーニング装置66に
よって清掃される。
【0095】上記画像形成装置は、多色画像形成が可能
なものであるが、上記第1実施形態の画像形成装置と比
較して、複数の現像装置を支持する回転可能な回転支持
体と、第2の像担持体である中間転写ベルト54を用い
た他は、構成部材は基本的には同様であるので、その説
明を省略する。
【0096】上記多色画像形成装置は、複数個の現像装
置に対して第1の像担持体である感光ドラムが1個とい
う構成からなるので、濃度階調特性や、文字の飛び散り
等を良好かつ安定に保つためには、感光ドラムの表層の
トナーに対する摩擦帯電列が、全色のトナーに対して異
極性であることが必要である。もしこの関係を満たすこ
とができない色がある場合は、その色のみについて濃度
階調特性がずれたり、飛び散りが悪化するばかりでな
く、他の色にまでも影響を与えてしまう。つまり、多色
画像形成装置であることから、色重ね画像を形成する際
に、良好な濃度階調特性が得られている色に対し、上記
した濃度階調特性がずれた色を重ねてしまうと、その重
ね画像は所望の重ね色画像とは異なってしまうことにな
る。重ね画像の飛び散りに関しても同様のことが言え
る。
【0097】また、クリーニング装置66においても、
1つのクリーニング装置で複数色に対応しなければなら
ず、クリーニング装置の容積を廃トナー容量に合わせる
必要がある。ところが、いたずらに容積を肥大化させる
ことは、画像形成装置の大型化、コストアップなどの障
害を招くため、最小限の然るべきトナー容量に合わせる
ことが必要となる。しかしながら、反転トナーの生成に
伴うカブリが増加してしまうと、このカブリは転写ベル
ト上には転写されないため、全てのカブリトナーがクリ
ーニング装置に回収されてしまう。この結果、廃トナー
の量がクリーニング装置の容積に対して過剰となってし
まい、クリーニング装置の寿命を待たずしてトナー溢れ
を招き、画像形成装置本体のトナー汚染も同時に招いて
しまう。
【0098】ここで、本発明では、上記各色トナーと像
担持体である感光ドラム51の表層の摩擦帯電列の関係
が、前記各トナー全ての各現像装置53a、53b、5
3c、53d内における帯電極性に対して上記感光ドラ
ム51の表層の帯電極性が異極性となることを特徴とす
る。
【0099】本発明では、接触現像方法を適用した多色
画像形成装置においても、第1実施形態と同様に、感光
ドラム表層の摩擦帯電極性が上記全ての色のトナーに対
して異極性とすることにより、各色それぞれのトナーを
正規の帯電極性に維持してトナートリボの低下を防止す
ることができるため、単色のみならず重ね合わせ色によ
る濃度階調特性も良好に維持することが可能となる。ま
た、文字画像のような線画潜像に対しても適正なトナー
量で画像形成を行うことが可能となり、重ね合わせによ
る色文字などの飛び散りも防止されるとともに、トナー
の消費量が増加することが防止される。更には反転カブ
リも防止され、感光ドラムが摩耗や傷に対しても強固と
なるため感光ドラムの耐久性の向上が可能となり低ラン
ニングコスト対応が可能となる。
【0100】本発明において、トナー、トナー粒子、外
添剤および電子写真感光体の表層の摩擦帯電特性は以下
の測定方法にて測定される。
【0101】図7に摩擦帯電量測定装置の概略図を示
す。装置は、水平に対して60°に傾斜させた支持台2
01と、測定用の接触粉体202を収納する接触粉収納
部材203と、支持台201に支持された測定物支持板
204と、この測定物支持板204上に供給された接触
粉体202を回収する回収容器205と、測定物支持板
204に接続されたエレクトロメーター206(KEI
THLEY社製 モデル6514)とから構成される。
測定物支持板204上に塗布された被測定物207に接
触粉体収納部材203から接触粉体202を流し込み、
摩擦により発生する電荷量をエレクトロメーター206
に表示するものである。本発明におけるトナーまたはト
ナー粒子と像担持体の表層との帯電列特性の評価は、測
定物支持板204としての厚さ1mmのステンレス板
に、上記像担持体の表層としての上述した電荷輸送層や
保護層を被測定物207として浸漬塗布、乾燥させて試
料を形成する。さらに、上述した結着樹脂、着色剤、帯
電制御剤、離型剤、外添剤などから調製した負帯電性の
トナー粒子、負帯電性トナー、正帯電性のトナー粒子お
よび正帯電性トナーを接触粉体202として用い、トナ
ー、トナー粒子または外添剤に対する被測定物207の
帯電列の測定を行う。また、トナー粒子と外添剤との帯
電列特性の測定は、被測定物207としてトナー粒子を
板状に加圧成形したものを用い、外添剤を接触粉体20
2として用いて行う。
【0102】また、本発明における画像濃度は、マクベ
ス社製反射濃度計RD918を用いて測定される値であ
る。具体的には、図8に示す4ドット×4ドットで構成
されたディザマトリックスのうち2ドットを露光した繰
り返しパターンを用い、この繰り返しパターンを画像形
成領域の全領域に渡り繰り返すことによって形成された
ブラック色のハーフトーンパターン(図9)を出力し、
その画像全域の5点部(上左、上右、中央、下左、下
右)の濃度を測定し、この平均値を2/16階調濃度と
する。同様に、図10に示す4ドット×4ドットで構成
されたディザマトリックスのうち4ドットを露光した繰
り返しパターンを用い、これを繰り返すことによって形
成されたハーフトーン画像の出力画像の5点部濃度平均
値を4/16階調濃度とする。
【0103】多色画像形成装置に用いられたイエロー
色、マゼンタ色、シアン色についてもそれぞれ1色のみ
で、前記したハーフトーンパターン画像を出力し、2/
16階調濃度と4/16階調濃度を得る。なお、イエロ
ー色、マゼンタ色、シアン色の濃度測定もブラック色と
同様に反射濃度計RD918を用いて測定する。
【0104】また、本発明のような接触現像方式の画像
形成装置において発生するカブリはいわゆる反転カブリ
であるので、被転写体に殆ど転写されない。このため、
電子写真感光体上のカブリを直接採取して評価する手法
を用いる。カブリの測定方法は、電子写真感光体上に転
移したカブリトナーを透明基体の粘着テープにて採取
し、このサンプルテープと、基準テープとして何も付着
させていない未使用の粘着テープとを白紙上に貼り付
け、それぞれの反射率を測定し、基準テープの反射率か
らサンプルテープの反射率を差し引いてかぶり濃度とす
る。反射率は東京電色製TC−6DSにより測定する。
【0105】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定され
るものではない。
【0106】〈実施例1〉画像形成装置は、上述の第1
実施形態で説明したものと同様のものを用いた。以下、
図1を参照して、本実施例で用いた画像形成装置につい
て詳細に説明する。
【0107】現像ローラ2としては、以下の構成のもの
を用いた。すなわち、表面にメッキ処理を施した鋼棒か
らなる芯金の周囲に、基層としてEPDM層を形成し、
さらに、カーボンブラックを導電剤として含有して抵抗
調整したエーテルウレタン層を表層として設けた。
【0108】次に、像担持体である感光ドラム1につい
て説明する。まず、φ30mm(直径)×260.5m
m(長さ)のアルミニウムシリンダー上に、6−66−
610−12四元系ポリアミド共重合体5質量部をメタ
ノール70質量部とブタノール25質量部の混合溶液に
溶解した溶液をディッピング法で塗布し、乾燥すること
により0.65μm厚の下引き層を設けた。
【0109】次に、X線回折における回折角2θ±0.
2°が、9.0°、14.2°、23.9°、及び2
7.1°に強いピークを有するオキシチタニウムフタロ
シアニン結晶5質量部を、ポリビニルブチラール樹脂5
質量部をシクロヘキサノン100質量部に溶解した液に
添加し、1mmφ(直径)のガラスビーズを用いたサン
ドミルで分散した。この分散液に酢酸エチル200質量
部を加えて希釈し、これを下引き層上に塗布した後、8
0℃で10分間乾燥して、膜厚0.25μmの電荷発生
層を形成した。
【0110】更に、ポリカーボネート樹脂10質量部と
下記一般式(I)で表されるトリアリールアミン系化合
物の電荷輸送物質10質量部を塩化メチレン80質量部
に溶解し、得られた溶液をディッピング法により上記電
荷発生層上に塗布し、110℃で1時間乾燥することに
よって、24μm厚の電荷輸送層を形成し、像担持体と
しての、積層型の電子写真感光体を作成した。この電子
写真感光体を感光ドラムAとする。
【0111】
【化1】 次に、本実施例で用いる負帯電特性のトナー10につい
て説明する。ポリエステル樹脂100質量部、カーボン
ブラック5質量部、低分子ポリエチレン3質量部、下記
一般式(II)で表されるモノアゾ金属錯体(負帯電性制
御剤)2質量部をヘンシェルミキサーを用いて混合し、
二軸押し出し混練機で溶融混練した。これをハンマーミ
ルで粗粉砕した後にジェットミルで微粉砕し、更に風力
分級することにより平均粒径7.5μmの分級品(トナ
ー粒子)を得た。比表面積が200m2/gのシリカ1
00質量部をイソブチルトリメトキシシラン15質量部
とジメチルシリコーンオイル10質量部とで表面処理し
て得られる疎水性シリカ微粉体1質量部を、上記トナー
粒子100質量部に外添して負帯電性非磁性トナーを得
た。この負帯電性非磁性トナーをトナーAとする。
【0112】
【化2】 以上のようにして作製されたトナーAと感光ドラムAの
表層との帯電特性を以下の方法により調べた。図7の摩
擦帯電量測定装置の測定物支持板204上に、被測定物
207として感光ドラムAの表層である上記電荷輸送層
を塗布し、乾燥させ、接触粉202を上記トナーAとし
て用いて、本実施例の感光ドラムAの表層のトナーに対
する摩擦帯電特性を調べた。その結果、感光ドラムAの
表層(電荷輸送層)はトナーAとの摩擦によりプラス帯
電を示した。この感光ドラムAの表層は、現像装置内で
は弾性ブレードおよび現像ローラによりマイナスの摩擦
電荷が付与されて、負に帯電されるトナーであるトナー
Aの帯電特性に対し、逆の摩擦帯電特性を示した。さら
に、摩擦帯電列の関係は、マイナス側から順に疎水性シ
リカ微粉体、トナー粒子、感光ドラムAの表層であっ
た。
【0113】次に、ヒューレットパッカード社製レーザ
ージェット4050のプロセスカートリッジを図1に示
す構成に改造して、接触現像方法による画像形成を可能
とした画像形成装置を得た。すなわち、ゴム材からなる
弾性現像ブレードをリン青銅板からなる金属薄板9aと
ポリアミドエラストマーからなる弾性部材9bで構成さ
れる現像弾性ブレード9に変えた。また、固定磁石が内
包された現像スリーブを、基層としてEPDM、表層と
してカーボンブラックを導電剤として含有し抵抗調整さ
れたエーテルウレタン層を備える現像ローラ2に変え
た。更に、現像容器を一部加工して、ウレタンフォーム
を設けた弾性ローラからなるトナー供給ローラ8を現像
ローラ2に当接させ、現像ローラ2と同方向に回転でき
るようにした。この現像装置3に上記トナーAを補給し
た。更に、感光ドラムを上記感光ドラムAに変え、接触
現像方法を用いて耐久評価テストを行った。この際、現
像ローラ2上のトナーAは、現像弾性ブレード9により
マイナスの摩擦電荷が付与され、マイナスに帯電してい
た。
【0114】耐久テスト評価に当たり、構成設定条件と
しては、プロセススピードを94.2mm/secと
し、現像ローラ2の周速度を160.1mm/secと
なるように設定し、トナー供給ローラ8の周速度は12
0.0mm/secに設定した。また、現像弾性ブレー
ド9の当接圧は、線圧で25g/cmとなるように設定
した。このような設定において現像ローラ2上に担持さ
れているトナーAの摩擦帯電量(トリボ)は−20〜−
40μC/gであった。電位設定としては、感光ドラム
表面の非画像部電位(Vd)を−700Vとし、最大ト
ナー画像濃度が得られる画像部電位(Vl)を−120
Vとした。更に現像ローラ2に印加される現像高圧電圧
値(Vdc)を−370Vに設定し、コントラスト電位
|Vl−Vdc|(Vcont)が250Vとなるよう
にした。
【0115】上記画像形成装置を用いて、画像比率3%
の画像を反転現像方法により連続プリントし、16階調
の2/16階調画像と4/16階調画像の濃度を100
0枚毎に、発明の実施の形態で述べた方法により測定し
た。また、文字画像をプリントし、この飛び散り具合を
目視により評価した。
【0116】また、画像形成前後の現像装置の重量を測
定することによりトナー使用量の測定を行った。さら
に、感光ドラム上に付着したカブリトナーのテーピング
によるサンプル採取を行い、上記発明の実施の形態にお
いて述べた方法によりカブリ濃度を測定した。上記各評
価を1000枚プリント毎に行い、最終的に5000枚
の耐久評価テストを行った結果を表1に示す。なお、本
実施例における2/16階調画像濃度と4/16階調画
像濃度の理想値は、それぞれ0.15、0.30であ
る。また、表1の文字飛び散り評価における各記号は、
それぞれ、以下の評価を示す。
【0117】図11(a)に示した「電」文字パターン
を普通紙にプリントした際の文字周辺部へのトナー飛び
散り(図11(b)の状態)を目視で評価した。
【0118】○:ほとんど発生せず。
【0119】△:軽微な飛び散りが見られる。
【0120】×:顕著な飛び散りが見られる。
【0121】表1に示すように、本実施例の感光ドラム
Aは、階調画像の濃度が理想とする濃度よりも若干低い
ながらも安定した濃度を保ちつつ、文字画像の飛び散り
も耐久評価テストを通して観察されなかった。さらに、
カブリも5000枚目まで低濃度で維持し、トナー使用
量に大きな影響を与えず何ら問題がなかった。
【0122】以上説明したように、本実施例によれば、
画像信号に応じてON/OFF制御されたレーザ光によ
り形成された静電潜像を、感光ドラムに対して所定圧で
現像ローラを当接させる接触現像方式にて画像形成する
際に、感光ドラム表層である電荷輸送層の摩擦帯電列の
特性が、負帯電特性トナーの帯電極性(マイナス)に対
してプラスに摩擦帯電する構成とすることで、感光ドラ
ム表面とトナーが摺擦される際でも、トナーを正規の負
帯電極性に維持し、且つトナートリボの低下を防止する
ことができ、濃度階調特性を良好に維持することが可能
となる。そして、文字画像のような線画潜像も適正なト
ナー量で画像形成することが可能となり、トナーの消費
量が増加することが防止されるとともに、飛び散りも防
止される。更には反転カブリも防止され、低ランニング
コストが達成でき、現像装置の高寿命化の達成が可能と
なる。
【0123】なお、本実施例では露光装置としてレーザ
ースキャナを用いたが、これに限るものではなく、LE
Dプリントヘッド方式や液晶シャッターアレイ方式など
の露光装置も適用可能である。
【0124】また、本実施例で用いられる感光ドラムお
よびトナーは本実施例の調合に限るものではなく、使用
されるトナーに対して逆極性に摩擦帯電極性を有する電
荷輸送層を適宜選択して使用することはもちろん可能で
ある。
【0125】また、本実施例のトナーは混練粉砕により
作製したが、これに限るものではなく、他には、結着樹
脂の溶液中に構成材料を分散した後、噴霧乾燥すること
によりトナーを得る方法;結着樹脂を構成すべき単量体
に所定の材料を混合して乳化懸濁液とした後に、重合さ
せてトナーを得る重合法によるトナーの製造法によりト
ナーを作製してもよい。
【0126】また、本実施例ではトナーとして負帯電特
性トナー、電荷輸送層として前記負帯電特性トナーに対
して正の摩擦帯電特性を示す材料を用いたが、トナーと
して正帯電特性トナーを用いた場合は、感光ドラムの電
荷輸送層として正帯電特性トナーに対して負の摩擦帯電
特性を示す材料を用いることで、上記説明した原理と同
様にトナートリボの低下が抑制され、上述した効果が得
られる。
【0127】〈比較例1〉本例では、感光ドラム表層と
なる電荷輸送層を以下の調合によって製造した。ポリカ
ーボネート樹脂10質量部と上記一般式(I)で表され
るトリアリールアミン系化合物の電荷輸送物質10質量
部とをモノクロロベンゼン40質量部およびジクロロメ
タン20質量部に溶解して電荷輸送層用中間塗液を得
た。次に、モノクロロベンゼン120質量部、ポリテト
ラフルオロエチレン粒子30質量部およびクシ型フッソ
系グラフトポリマー1.8質量部をボールミルで分散し
て作製した分散液15質量部を、電荷輸送層用中間塗液
に加え電荷輸送層用塗液とした。
【0128】図7の摩擦帯電量測定装置の測定物支持板
204上に、上記電荷輸送層用塗液を被測定物207と
して塗布、乾燥させ、接触粉体202を実施例1で用い
たトナーAとして用いて、本例の電荷輸送層のトナーに
対する摩擦帯電特性を調べた。その結果、本比較例1で
用いられる電荷輸送層はトナーAとの摩擦によりマイナ
ス帯電を示し、負帯電トナーであるトナーAに対して負
帯電特性を示した。
【0129】この電荷輸送層用塗液を、実施例1の下引
き層および電荷発生層が積層されたシリンダー上にディ
ッピング法によりに塗布し、110℃で1時間乾燥する
ことによって、24μm厚の電荷輸送層を形成し、積層
型の電子写真感光体を作製した。この電子写真感光体を
感光ドラムBとする。
【0130】この感光ドラムBおよび上記トナーAを実
施例1で用いた画像形成装置に適用し、実施例1と同様
にして耐久評価テストを行った。結果を表1に示す。
【0131】表1に示すように、比較例1では耐久評価
を進めるに従い、16階調の2/16階調画像と4/1
6階調画像の濃度が増加してしまい、5000枚プリン
ト時における階調画像濃度は理想とする画像濃度をはる
かに上回ってしまった。また、文字画像の飛び散りも耐
久評価を進めるに従い悪化してしまった。そして、カブ
リ濃度が実施例1の場合の3〜4倍と高く、その影響と
してトナー使用量が多くなり、実施例1に比べて、50
00枚プリント時において1000枚分以上に相当する
トナー量を消費してしまう結果となった。
【0132】
【表1】 〈実施例2〉接触現像方式は感光ドラムと現像ローラが
当接しながら回転するため、非接触現像方式に比べ感光
ドラム表面の摩耗や傷などの欠損が多くなってしまう。
【0133】そこで、本実施例では、電荷輸送層の上に
保護層を積層させ、摺擦による表面の摩耗や傷の発生な
どに対して耐久性を有する感光ドラムを用いた。トナー
は実施例1で用いた負帯電特性を有するトナーAを用い
た。
【0134】本実施例における感光ドラム表層となる保
護層を以下の調合によって作製した。平均粒径0.02
μmのアンチモン含有酸化スズ微粒子100質量部、硬
化型アクリル系モノマー100質量部、光重合開始剤と
しての2−メチルチオキサントン0.1質量部、トルエ
ン300質量部を混合してサンドミル装置で96時間分
散し、保護層用の調整液を調整した。
【0135】次に、本実施例の保護層のトナーAに対す
る摩擦帯電特性を調べた。図7の摩擦帯電量測定装置の
測定物支持板204上に、被測定物207として本実施
例の感光ドラム表層である保護層用の調整液を塗布し、
乾燥させ、接触粉202をトナーAとして用いて、保護
層のトナーに対する摩擦帯電特性を調べた。その結果、
この保護層はトナーAとの摩擦によりプラス帯電を示
し、負帯電トナーであるトナーAに対し逆の摩擦帯電特
性を示した。摩擦帯電列の関係は、マイナス側から順に
疎水性シリカ微粉体、トナー粒子、感光ドラムCの表層
であった。
【0136】そして、この保護層用の調整液を実施例1
で用いた感光ドラムAの電荷輸送層上にスプレー塗工に
て塗布し、乾燥させた。これに高圧水銀灯にて80mW
/cm2の光強度で20秒間紫外線照射することにより
膜厚5μmの保護層を形成し、電子写真感光体を作製し
た。この電子写真感光体を感光ドラムCとする。
【0137】実施例1と同様に、接触現像方法が可能と
なるように改造されたヒューレットパッカード社製レー
ザージェット4050のプロセスカートリッジを用い、
感光ドラムを上記感光ドラムCに変えた画像形成装置を
用いた。この画像形成装置の現像装置3に上記トナーA
を補給し、実施例1と同様に5000枚プリントによる
耐久評価テストを行った。結果を表2に示す。
【0138】
【表2】 表2に示すように、本実施例の感光ドラムCは、階調画
像の濃度が理想とする濃度よりも若干低いながらも安定
した濃度を保ちつつ、文字画像の飛び散りも耐久評価テ
ストを通して観察されなかった。また、カブリも500
0枚目まで低濃度で維持し、トナー使用量に大きな影響
を与えず何ら問題がなかった。更に、耐久評価テスト終
了後の感光ドラム表面には傷などの欠陥はなく、ベタ黒
画像や淡い階調濃度画像も何ら不具合なく均一で良好な
画像形成が行われた。
【0139】以上、説明したように、接触現像方法にお
いて感光ドラム表層である保護層のトナーに対する摩擦
帯電極性がトナーと逆極性に摩擦帯電されることで、感
光ドラム表面とトナーが摺擦される際でも、トナーを正
規の負帯電極性に維持し且つトナートリボの低下を防止
することができ、濃度階調特性を良好に維持することが
可能となる。そして、文字画像のような線画潜像に対し
ても適正なトナー量で画像形成を行うことが可能とな
り、トナーの消費量が増加することを防止することがで
きるとともに、トナーの飛び散りも防止することができ
る。更には反転カブリも防止され、また感光ドラムが摩
耗や傷に対しても強固となるため感光ドラムの耐久性の
向上が可能となり、低ランニングコスト対応の画像形成
装置とすることが可能となる。
【0140】〈実施例3〉本実施例では、多色画像形成
装置について検討を行った。まず、本実施例で用いられ
るカラー用負帯電トナーは以下の方法により得た。
【0141】 ブラックトナー粒子: ポリエステル樹脂 100質量部 カーボンブラック顔料30質量%含有のマスターバッチ 20質量部 ジ−t−ブチルサリチル酸金属錯体(アルミニウム化合物) 4質量部 マゼンタトナー粒子: ポリエステル樹脂 100質量部 キナクリドン系マゼンタ顔料30質量%含有のマスターバッチ 20質量部 ジ−t−ブチルサリチル酸金属錯体(アルミニウム化合物) 4質量部 シアントナー粒子: ポリエステル樹脂 100質量部 銅フタロシアニン顔料30質量%含有のマスターバッチ 20質量部 ジ−t−ブチルサリチル酸金属錯体(アルミニウム化合物) 4質量部 イエロートナー粒子: ポリエステル樹脂 100質量部 ジスアゾ系イエロー顔料30質量%含有のマスターバッチ 20質量部 ジ−t−ブチルサリチル酸金属錯体(アルミニウム化合物) 4質量部 上記各材料をヘンシェルミキサーを用いて混合し、3本
ロール混練機で溶融混練した後、ハンマーミルで粗粉砕
し、さらにジェットミルで微粉砕した。これらの各微粉
砕品を風力分級することにより、平均粒径8.5μmの
ブラックトナー粒子、マゼンタトナー粒子、シアントナ
ー粒子、イエロートナー粒子(分級品)を得た。
【0142】比表面積が110m2/gの酸化チタン1
00質量部をイソブチルトリメトキシシラン17質量部
で表面処理して得られる疎水性酸化チタン微粉体1.3
質量部を、上記各色のトナー粒子100質量部に外添し
てブラック、マゼンタ、シアンおよびイエローの4色の
トナーを得た。
【0143】本実施例に用いた感光ドラム51として、
実施例2で用いた表層として保護層を有する感光ドラム
Cを用いた。これは、本実施例において回転支持体に保
持された各色の現像装置53が、繰り返し感光ドラム5
1と当接する構成となるために、現像装置が固定されて
いる単色用の画像形成装置と比較して感光ドラムが損傷
する可能性が高くなるためである。
【0144】保護層の各色トナーに対する摩擦帯電特性
は以下の方法により調べた。図7の摩擦帯電量測定装置
の測定物支持板204上に、被測定物207として感光
ドラムCの表層である保護層用の調整液を塗布し、乾燥
させ、接触粉202として本実施例のブラックトナー、
マゼンタトナー、シアントナーおよびイエロートナーを
用いて、本実施例の保護層のそれぞれのトナーに対する
摩擦帯電特性を調べた。その結果、この保護層は摩擦に
より4色全てのトナーに対してプラス帯電を示し、負帯
電トナーである本実施例のカラートナーに対し逆のプラ
スの摩擦帯電特性を示した。各カラートナーに関し、摩
擦帯電列の関係は、マイナス側から順にトナー粒子、疎
水性酸化チタン微粉体、感光ドラムCの表層であった。
【0145】上記4色のカラートナーと感光ドラムC
を、図3に示す第2実施形態の画像形成装置に用いて以
下の方法で画像形成評価を行った。評価に際し、接触現
像方法が可能に改造されたヒューレットパッカード社製
カラーレーザージェット4500のプロセスカートリッ
ジを一部改造し、接触現像方法による画像形成を可能と
した。すなわち、現像スリーブを、基層としてEPD
M、表層としてカーボンブラックを導電剤として含有し
抵抗調整されたエーテルウレタン層を設けた現像ローラ
2に変えた。そして、現像装置53aにブラックトナー
を、現像装置53bにマゼンタトナーを、現像装置53
cにシアントナーを、現像装置53dにイエロートナー
をそれぞれ補給し、更に、感光ドラムを上記感光ドラム
Cに変え、実施例1と同様に5000枚プリントによる
耐久評価テストを行った。
【0146】耐久テスト評価に当たり、構成設定条件と
しては、プロセススピードを117.4mm/secと
し、現像ローラ2の周速度を205.4mm/secと
なるように設定し、トナー供給ローラの周速度は16
3.0mm/secに設定した。また、現像弾性ブレー
ド9の当接圧は、線圧で25g/cmとなるように設定
した。このような設定において現像ローラ2上に担持さ
れている各色のトナートリボは−20〜−40μC/g
であった。電位設定としては、感光ドラム表面の非画像
部電位(Vd)を−700Vとし、最大トナー画像濃度
が得られる画像部電位(Vl)を−130Vとした。更
に現像ローラ2に印加される現像高圧電圧値(Vdc)
を−380Vに設定し、コントラスト電位|Vl−Vd
c|(Vcont)が250Vとなるようにした。
【0147】この結果、本実施例のカラートナーは、4
色全ての階調画像の濃度は安定した濃度を保つことがで
きた。また、2色重ねによるレッド色、グリーン色、ブ
ルー色の階調画像も色味変化がなく良好であった。文字
画像の飛び散りも耐久評価を通して観察されなかった。
更に、2次色からなる色文字についても飛び散りは少な
かった。さらにカブリも4色全てにおいて5000枚目
まで低濃度で維持し、トナー使用量に影響を与えず何ら
問題がなかった。また、耐久評価テスト終了後、感光ド
ラム表面には傷などの欠陥はなく、ベタ黒画像や淡い階
調濃度画像も何ら不具合なく均一で良好な画像形成が成
された。
【0148】以上、説明したように、多色画像形成装置
に接触現像方法を適用させた場合においても、感光ドラ
ム表層である保護層の、使用される全てのトナーに対す
る摩擦帯電極性がトナーと逆極性に摩擦帯電されること
で、単色のみならず重ね合わせ色による濃度階調特性も
良好に維持することが可能となる。また、文字画像のよ
うな線画潜像に対しても適正なトナー量で画像形成を行
うことが可能となり、重ね合わせによる色文字などの飛
び散りも防止されるとともに、トナーの消費量が増加す
ることが防止される。更には反転カブリも防止され、感
光ドラムが摩耗や傷に対しても強固となるため感光ドラ
ムの耐久性の向上が可能となり低ランニングコスト対応
が可能となる。
【0149】なお、本実施例では感光ドラム表層として
保護層を備えた形態で説明したが、電荷輸送層を表層と
した場合でも適応可能である。
【0150】また、本実施例では、中間転写ベルト54
上にトナー像を積層させて被転写体に一括して転写させ
る方式にて説明したが、直接被転写体に対して順次トナ
ー像を積層させる方式を用いても同様な効果が得られ
る。
【0151】また、多色画像形方法として、第1の像担
持体である感光ドラムを内包した複数個の作像プロセス
ユニットを並列して配置した所謂タンデム方式による多
色画像形成方法があるが、この場合は実施例1若しくは
実施例2で説明した構成が好適となる。
【0152】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
像担持体に対して所定圧でトナー担持体を当接させる接
触現像方式にて画像形成を行う際に、像担持体表層の摩
擦帯電列がトナーに対して異極性に摩擦帯電する構成と
することで、像担持体表面とトナーが摺擦される際で
も、トナーを正規の帯電極性に維持し且つトナートリボ
の低下を防止することができる。また、画像信号に応じ
て変調された光を露光装置から照射面積を可変させて像
担持体に照射させて得られた静電潜像の現像工程におけ
る、濃度階調特性を良好に維持し且つ安定して画像形成
を行うことが可能な画像形成装置を提供することが可能
となる。また、飛び散りの無い画像形成が可能となり、
さらに過剰なトナー消費を防止することも可能となる。
更に、画像形成装置の長期連続使用においても反転カブ
リを防止することも可能となる。更に、単色のみならず
重ね合わせ色による多色の濃度階調特性も良好に維持す
ることが可能な多色画像形成装置の提供も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成
【図2】 本発明の画像形成装置にプロセスカートリッ
ジが装填された様子を示す概略構成図
【図3】 本発明の画像形成装置の他の一例を示す概略
構成説明図
【図4】 従来技術の画像形成装置の例を示す概略構成
【図5】 アナログ潜像に対する濃度階調特性を示すグ
ラフ
【図6】 デジタル潜像に対する濃度階調特性を示すグ
ラフ
【図7】 摩擦帯電量測定装置の概略図
【図8】 画像濃度の測定を説明するための図
【図9】 画像濃度の測定を説明するための図
【図10】 画像濃度の測定を説明するための図
【図11】 実施例におけるトナーの飛び散りの評価法
を説明するための図
【符号の説明】
1、51 感光ドラム 2、52 現像ローラ 3、53 現像装置 4 転写ローラ 5 帯電ローラ 6、56 露光装置 8 トナー供給ローラ 9 現像弾性ブレード 10 トナー 17 プロセスカートリッジ 54 中間転写ベルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/00 G03G 15/08 507L 15/08 507 9/08 346 351 (72)発明者 上原 慎司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 石井 保之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA08 AA21 CB07 CB13 DA02 DA03 FA07 2H068 AA01 AA05 AA08 AA37 CA37 FA27 FB07 FB11 FC02 FC03 2H077 AB04 AC04 AD02 AD06 AD13 AD17 AD23 AE03 BA09 EA14 EA15 FA13 FA16 FA22 GA01

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電潜像を担持する像担持体と、 前記像担持体を帯電させる帯電手段と、 前記帯電手段により帯電された前記像担持体に光照射す
    ることにより、この像担持体に前記静電潜像を形成する
    露光装置と、 トナーを担持して前記像担持体に搬送するためのトナー
    担持体を少なくとも有し、前記トナー担持体を前記像担
    持体に当接させて現像領域を形成し、この現像領域にお
    いて前記トナーを前記像担持体上の静電潜像に電気的に
    付着させることにより前記静電潜像を可視化してトナー
    画像を形成する現像装置とを備えた画像形成装置であっ
    て、 前記トナーと前記像担持体の表層との摩擦帯電列の関係
    において、前記トナーの現像装置内における帯電極性に
    対して前記像担持体の表層の帯電極性が異極性となるこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記トナーはマイナス帯電極性であり、
    前記トナーと前記像担持体の表層の摩擦帯電列の関係に
    おいて、前記トナーの帯電極性に対して前記像担持体の
    表層の帯電極性がプラス帯電極性となることを特徴とす
    る請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記トナーはプラス帯電極性であり、前
    記トナーと前記像担持体の表層の摩擦帯電列の関係にお
    いて、前記トナーの帯電極性に対して前記像担持体の表
    層の帯電極性がマイナス帯電極性となることを特徴とす
    る請求項1記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記像担持体の表層が電荷輸送層である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の
    画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記像担持体の表層が保護層であること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像
    形成装置。
  6. 【請求項6】 前記トナーは、非磁性一成分系現像剤と
    して用いられる非磁性トナーであることを特徴とする請
    求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記静電潜像がデジタル潜像であること
    を特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像
    形成装置。
  8. 【請求項8】 前記静電潜像が面積階調を有するデジタ
    ル潜像であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか
    一項に記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記トナーは、トナー粒子と1種以上の
    外添剤とを有することを特徴とする請求項1〜8のいず
    れか一項に記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記トナーはマイナス帯電極性であ
    り、前記トナー粒子、外添剤および像担持体の摩擦帯電
    列の関係が、マイナス側から順に外添剤、トナー粒子、
    像担持体の表層であることを特徴とする請求項9記載の
    画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記トナーはマイナス帯電極性であ
    り、前記トナー粒子、外添剤および像担持体の摩擦帯電
    列の関係が、マイナス側から順にトナー粒子、外添剤、
    像担持体の表層であることを特徴とする請求項9記載の
    画像形成装置。
  12. 【請求項12】 静電潜像を担持する像担持体と、 前記像担持体を帯電させる帯電手段と、 前記帯電手段により帯電された前記像担持体に光照射す
    ることにより、この像担持体に前記静電潜像を形成する
    露光装置と、 色の異なるトナーによって前記静電潜像を現像するため
    の複数個の現像装置とを備えた画像形成装置であって、 前記各現像装置は、それぞれ、前記色の異なるトナーを
    担持して前記像担持体に搬送するためのトナー担持体を
    少なくとも有し、複数個の現像装置から選択された1個
    の現像装置のトナー担持体を、前記像担持体に交互に当
    接させて現像領域を形成し、この現像領域において前記
    トナーを前記像担持体上の静電潜像に電気的に付着させ
    ることにより前記静電潜像を可視化し、これを各現像装
    置について順に繰り返すことによりトナー画像を形成
    し、 前記各トナーと前記像担持体の表層の摩擦帯電列の関係
    において、前記各トナー全ての現像装置内における帯電
    極性に対して前記像担持体の表層の帯電極性が異極性と
    なることを特徴とする画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記像担持体の表層が電荷輸送層であ
    ることを特徴とする請求項12記載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 前記像担持体の表層が保護層であるこ
    とを特徴とする請求項12記載の画像形成装置。
  15. 【請求項15】 前記トナーは、非磁性一成分系現像剤
    として用いられる非磁性トナーであることを特徴とする
    請求項12〜14のいずれか一項に記載の画像形成装
    置。
  16. 【請求項16】 前記静電潜像がデジタル潜像であるこ
    とを特徴とする請求項12〜15のいずれか一項に記載
    の画像形成装置。
  17. 【請求項17】 前記静電潜像が面積階調を有するデジ
    タル潜像であることを特徴とする請求項12〜16のい
    ずれか一項に記載の画像形成装置。
  18. 【請求項18】 前記トナーは、トナー粒子と1種以上
    の外添剤とを有することを特徴とする請求項12〜17
    のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  19. 【請求項19】 前記トナーはマイナス帯電極性であ
    り、前記トナー粒子、外添剤および像担持体の摩擦帯電
    列の関係が、マイナス側から順に外添剤、トナー粒子、
    像担持体の表層であることを特徴とする請求項18記載
    の画像形成装置。
  20. 【請求項20】 前記トナーはマイナス帯電極性であ
    り、前記トナー粒子、外添剤および像担持体の摩擦帯電
    列の関係が、マイナス側から順にトナー粒子、外添剤、
    像担持体の表層であることを特徴とする請求項18記載
    の画像形成装置。
  21. 【請求項21】 像担持体上に形成された静電潜像をト
    ナーによって現像してトナー画像を形成し、このトナー
    画像を中間転写体を介して、又は、介さずに転写材に転
    写し、次いで定着することにより定着画像を形成するた
    めの画像形成装置本体に着脱可能に装着されるプロセス
    カートリッジであって、 静電潜像を担持する像担持体と、 トナーを担持して前記像担持体に搬送するためのトナー
    担持体を少なくとも有し、前記トナー担持体を前記像担
    持体に当接させて現像領域を形成し、この現像領域にお
    いて前記トナーを前記像担持体上の静電潜像に電気的に
    付着させることにより前記静電潜像を可視化してトナー
    画像を形成する現像装置と、 (a)前記像担持体を帯電するための帯電手段、 (b)前記帯電手段により帯電された前記像担持体に光
    照射することにより、前記像担持体に前記静電潜像を形
    成する露光装置、 (c)前記現像装置によって形成されたトナー画像を転
    写材に転写させる転写手段、 (d)前記転写材にトナー画像が転写された後に前記像
    担持体に残留したトナーを除去するクリーニング手段、
    からなる群より選ばれ、前記像担持体および前記現像装
    置と一体に支持される0または1以上の手段とを備え、 前記トナーと前記像担持体の表層の摩擦帯電列の関係に
    おいて、前記トナーの現像装置内における帯電極性に対
    して前記像担持体の表層の帯電極性が異極性となること
    を特徴とするプロセスカートリッジ。
  22. 【請求項22】 前記トナーはマイナス帯電極性であ
    り、前記トナーと前記像担持体の表層の摩擦帯電列の関
    係において、前記トナーの帯電極性に対して前記像担持
    体の表層の帯電極性がプラス帯電極性となることを特徴
    とする請求項21記載のプロセスカートリッジ。
  23. 【請求項23】 前記トナーはプラス帯電極性であり、
    前記トナーと前記像担持体の表層の摩擦帯電列の関係に
    おいて、前記トナーの帯電極性に対して前記像担持体の
    表層の帯電極性がマイナス帯電極性となることを特徴と
    する請求項21記載のプロセスカートリッジ。
  24. 【請求項24】 前記像担持体の表層が電荷輸送層であ
    ることを特徴とする請求項21〜23のいずれか一項に
    記載のプロセスカートリッジ。
  25. 【請求項25】 前記像担持体の表層が保護層であるこ
    とを特徴とする請求項21〜23のいずれか一項に記載
    のプロセスカートリッジ。
  26. 【請求項26】 前記トナーは、非磁性一成分系現像剤
    として用いられる非磁性トナーであることを特徴とする
    請求項21〜25のいずれか一項に記載のプロセスカー
    トリッジ。
  27. 【請求項27】 前記静電潜像がデジタル潜像であるこ
    とを特徴とする請求項21〜26のいずれか一項に記載
    のプロセスカートリッジ。
  28. 【請求項28】 前記静電潜像が面積階調を有するデジ
    タル潜像であることを特徴とする請求項21〜27のい
    ずれか一項に記載のプロセスカートリッジ。
  29. 【請求項29】 前記トナーは、トナー粒子と1種以上
    の外添剤とを有することを特徴とする請求項21〜28
    のいずれか一項に記載のプロセスカートリッジ。
  30. 【請求項30】 前記トナーはマイナス帯電極性であ
    り、前記トナー粒子、外添剤および像担持体の摩擦帯電
    列の関係が、マイナス側から順に外添剤、トナー粒子、
    像担持体の表層であることを特徴とする請求項29記載
    のプロセスカートリッジ。
  31. 【請求項31】 前記トナーはマイナス帯電極性であ
    り、前記トナー粒子、外添剤および像担持体の摩擦帯電
    列の関係が、マイナス側から順にトナー粒子、外添剤、
    像担持体の表層であることを特徴とする請求項29記載
    のプロセスカートリッジ。
  32. 【請求項32】 静電潜像を担持する像担持体と、 前記像担持体を帯電させる帯電手段と、 前記帯電手段により帯電された前記像担持体に光照射す
    ることにより、この像担持体に前記静電潜像を形成する
    露光装置と、 トナーを担持して前記像担持体に搬送するためのトナー
    担持体を少なくとも有し、前記トナー担持体を前記像担
    持体に当接させて現像領域を形成し、この現像領域にお
    いて前記トナーを前記像担持体上の静電潜像に電気的に
    付着させることにより前記静電潜像を可視化してトナー
    画像を形成する現像装置とを備えた画像形成装置に用い
    られるトナーであって、 前記トナーと前記像担持体の表層の摩擦帯電列の関係に
    おいて、前記トナーの現像装置内における帯電極性に対
    して前記像担持体の表層の帯電極性が異極性となること
    を特徴とするトナー。
  33. 【請求項33】 前記トナーはマイナス帯電極性であ
    り、前記トナーと前記像担持体の表層の摩擦帯電列の関
    係において、前記トナーの帯電極性に対して前記像担持
    体の表層の帯電極性がプラス帯電極性となることを特徴
    とする請求項32記載のトナー。
  34. 【請求項34】 前記トナーはプラス帯電極性であり、
    前記トナーと前記像担持体の表層の摩擦帯電列の関係に
    おいて、前記トナーの帯電極性に対して前記像担持体の
    表層の帯電極性がマイナス帯電極性となることを特徴と
    する請求項32記載のトナー。
  35. 【請求項35】 非磁性一成分系現像剤として用いられ
    る非磁性トナーであることを特徴とする請求項32〜3
    4のいずれか一項に記載のトナー。
  36. 【請求項36】 前記トナーは、トナー粒子と1種以上
    の外添剤とを有することを特徴とする請求項32〜35
    のいずれか一項に記載のトナー。
  37. 【請求項37】 前記トナーはマイナス帯電極性であ
    り、前記トナー粒子、外添剤および像担持体の摩擦帯電
    列の関係が、マイナス側から順に外添剤、トナー粒子、
    像担持体の表層であることを特徴とする請求項36記載
    のトナー。
  38. 【請求項38】 前記トナーはマイナス帯電極性であ
    り、前記トナー粒子、外添剤および像担持体の摩擦帯電
    列の関係が、マイナス側から順にトナー粒子、外添剤、
    像担持体の表層であることを特徴とする請求項36記載
    のトナー。
JP2001268214A 2000-09-05 2001-09-05 画像形成装置、該画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジおよびトナー Pending JP2002162774A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001268214A JP2002162774A (ja) 2000-09-05 2001-09-05 画像形成装置、該画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジおよびトナー

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-268686 2000-09-05
JP2000268686 2000-09-05
JP2001268214A JP2002162774A (ja) 2000-09-05 2001-09-05 画像形成装置、該画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジおよびトナー

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002162774A true JP2002162774A (ja) 2002-06-07

Family

ID=26599274

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001268214A Pending JP2002162774A (ja) 2000-09-05 2001-09-05 画像形成装置、該画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジおよびトナー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002162774A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003107770A (ja) * 2001-06-22 2003-04-09 Seiko Epson Corp 画像形成装置
US7529503B2 (en) 2004-03-22 2009-05-05 Seiko Epson Corporation Toner, developing device and developing method using the same
JP2009204666A (ja) * 2008-02-26 2009-09-10 Oki Data Corp 現像装置及び画像形成装置

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02287365A (ja) * 1989-04-28 1990-11-27 Canon Inc 画像形成方法
JPH05249741A (ja) * 1992-03-03 1993-09-28 Canon Inc 画像形成方法
JPH0792876A (ja) * 1993-04-28 1995-04-07 Canon Inc 画像形成装置
JPH07175266A (ja) * 1993-12-20 1995-07-14 Canon Inc 静電荷像現像用現像剤及び画像形成方法
JPH07261459A (ja) * 1994-03-22 1995-10-13 Fuji Xerox Co Ltd カラー画像形成方法
JPH09288373A (ja) * 1996-02-20 1997-11-04 Canon Inc 画像形成方法
JPH11212337A (ja) * 1998-01-29 1999-08-06 Canon Inc 画像形成装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02287365A (ja) * 1989-04-28 1990-11-27 Canon Inc 画像形成方法
JPH05249741A (ja) * 1992-03-03 1993-09-28 Canon Inc 画像形成方法
JPH0792876A (ja) * 1993-04-28 1995-04-07 Canon Inc 画像形成装置
JPH07175266A (ja) * 1993-12-20 1995-07-14 Canon Inc 静電荷像現像用現像剤及び画像形成方法
JPH07261459A (ja) * 1994-03-22 1995-10-13 Fuji Xerox Co Ltd カラー画像形成方法
JPH09288373A (ja) * 1996-02-20 1997-11-04 Canon Inc 画像形成方法
JPH11212337A (ja) * 1998-01-29 1999-08-06 Canon Inc 画像形成装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003107770A (ja) * 2001-06-22 2003-04-09 Seiko Epson Corp 画像形成装置
US7529503B2 (en) 2004-03-22 2009-05-05 Seiko Epson Corporation Toner, developing device and developing method using the same
JP2009204666A (ja) * 2008-02-26 2009-09-10 Oki Data Corp 現像装置及び画像形成装置
JP4612697B2 (ja) * 2008-02-26 2011-01-12 株式会社沖データ 現像装置及び画像形成装置
US8032065B2 (en) 2008-02-26 2011-10-04 Oki Data Corporation Developing device and image forming apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3090485B2 (ja) トナー
US6461780B2 (en) Electrophotographic photoreceptor, image forming method, image forming apparatus, and processing cartridge
CN103064266B (zh) 电子照相感光体、电子照相感光体盒以及图像形成装置
JP3761724B2 (ja) 画像形成方法
US6647230B2 (en) Image-forming apparatus for use with negatively-charged toner and featuring a negatively-chargeable image-bearing member, and process cartridge using same
KR0163997B1 (ko) 화상 형성 방법
JPS63170660A (ja) 乾式現像剤および該現像剤を用いた画像形成方法
JP2002162774A (ja) 画像形成装置、該画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジおよびトナー
JP2007139845A (ja) 画像形成方法
JP4100915B2 (ja) 現像剤及び画像形成方法
JPH10104868A (ja) 電子写真用現像剤及び画像形成方法
JP3387317B2 (ja) 現像方法
JP2002156783A (ja) 画像形成装置、該画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジおよびトナー
JP3647268B2 (ja) 乾式トナー及び画像形成方法
JP2780168B2 (ja) 静電潜像保持体とそれを用いた画像形成方法及び装置
JPH07181805A (ja) 正帯電性トナー用摩擦帯電付与部材
JP2010224579A (ja) 画像形成装置及び該画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジ
JP3162569B2 (ja) 画像形成方法
JP2002287532A (ja) 画像形成装置および画像形成方法
JPS61120173A (ja) 画像形成方法
JPS628187A (ja) クリ−ニング装置
JP2000122377A (ja) 画像形成装置および帯電部材
JPH0425539B2 (ja)
JPS63118770A (ja) 像形成方法
JPH02176768A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080903

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100423

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100713

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101130