JP2002161258A - 難燃性粘着テープ及びその製造方法 - Google Patents

難燃性粘着テープ及びその製造方法

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JP2002161258A
JP2002161258A JP2000362138A JP2000362138A JP2002161258A JP 2002161258 A JP2002161258 A JP 2002161258A JP 2000362138 A JP2000362138 A JP 2000362138A JP 2000362138 A JP2000362138 A JP 2000362138A JP 2002161258 A JP2002161258 A JP 2002161258A
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Japan
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sensitive adhesive
flame
pressure
retardant
parts
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Application number
JP2000362138A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Nishimura
裕章 西村
Akiyoshi Masuda
晃良 増田
Takahiro Sakai
貴広 酒井
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SUGAWARA IND
Maxell Sliontec Ltd
Original Assignee
SUGAWARA IND
Maxell Sliontec Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粘着力や保持力等の粘着基本特性が良好で、
かつ、高い難燃性を有する難燃性粘着テープ及びその製
造方法を提供すること。 【解決手段】 少なくとも(メタ)アクリル酸アルキル
エステル単量体と、極性基含有単量体と、光活性官能基
を有するアクリル系高分子量体と、光重合開始剤とを主
成分とする光硬化性粘着剤中に、難燃剤を添加した無溶
剤型光硬化性粘着剤を基材上に塗工してなる難燃性粘着
テープにおいて、上記光硬化性粘着剤100重量部に対
して、上記難燃剤として、リン系化合物5〜50重量部
及び水和アルミナ10〜200重量部を配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクリル系光硬化
性粘着剤中に難燃剤を添加した無溶剤型光硬化性粘着剤
を基材上に塗工した難燃性粘着テープ及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電気・電子分野などの業界では、
製品の高性能化、高機能化、多品種化などに伴い、部品
の接合に使用される接着剤や粘着剤には高難燃性、高耐
熱性、高接着性、高信頼性などの要求が高まりつつあ
る。特に、作業性の効率向上や作業環境性の向上などの
観点から、液状接着剤に替わってテープ状やシート状の
粘着剤を用いて各種部品を接合することが多くなってい
る。
【0003】この粘着テープに難燃性を付与するため
に、従来より、ハロゲン系の難燃剤と酸化アンチモンと
を併用することにより難燃化するのが一般的であった
が、ハロゲン系難燃剤は燃焼時に人体に毒性のあるハロ
ゲン系ガスを発生することや、機器などを腐食せしめる
原因となることがあり、ハロゲン系難燃剤を使用しない
タイプの難燃化方法が急がれている。
【0004】このハロゲン系難燃剤を使用しない難燃化
方法としては、水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウ
ム等の水和金属化合物を配合することが知られている
が、高い難燃効果を得るためには、粘着剤中に大量に配
合しなければならず、それにより粘着特性が損なわれる
という問題があった。
【0005】また、特開平8−193187号公報に
は、難燃剤としてポリリン酸アンモニウムなどの含窒素
リン化合物と赤リンとの混合物を用いた粘着テープが提
案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
8−193187号公報に記載の粘着テープは、難燃剤
として赤リンを使用しているため、ホスフィンガスが発
生するという問題があった。
【0007】本発明の目的は、上記課題を解決するため
になされたものであり、難燃剤として、リン系化合物、
特に、無機コートを施した安定化赤リン難燃剤を用いる
ことにより、ホスフィンガスの発生を抑え、さらに光活
性官能基を有するアクリル系高分子量体をベースポリマ
ーとして使用することにより、良好な粘着特性を併せ持
つ難燃性粘着テープが得られることを見出し、本発明に
至ったものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的を達成する
ために、本発明は特許請求の範囲に記載のような構成と
するものである。
【0009】すなわち、本発明は、少なくとも(メタ)
アクリル酸アルキルエステル単量体と、極性基含有単量
体と、光活性官能基を有するアクリル系高分子量体と、
光重合開始剤とを主成分とする光硬化性粘着剤中に、難
燃剤を添加した無溶剤型光硬化性粘着剤を基材上に塗工
してなる難燃性粘着テープにおいて、上記光硬化性粘着
剤100重量部に対して、上記難燃剤として、リン系化
合物を5〜50重量部配合する。
【0010】また、本発明は、少なくとも(メタ)アク
リル酸アルキルエステル単量体と、極性基含有単量体
と、光活性官能基を有するアクリル系高分子量体と、光
重合開始剤とを主成分とする光硬化性粘着剤中に、難燃
剤を添加した無溶剤型光硬化性粘着剤を基材上に塗工し
てなる難燃性粘着テープにおいて、上記光硬化性粘着剤
100重量部に対して、上記難燃剤として、リン系化合
物を5〜50重量部及び水和アルミナを10〜200重
量部配合する。
【0011】また、本発明は、少なくとも(メタ)アク
リル酸アルキルエステル単量体と、極性基含有単量体
と、光活性官能基を有するアクリル系高分子量体と、光
重合開始剤とを主成分とする光硬化性粘着剤中に、難燃
剤を添加した無溶剤型光硬化性粘着剤を基材上に塗工し
てなる難燃性粘着テープにおいて、上記光硬化性粘着剤
100重量部に対して、上記難燃剤として、無機コート
を施した安定化赤リン難燃剤を5〜50重量部配合す
る。
【0012】また、本発明は、少なくとも(メタ)アク
リル酸アルキルエステル単量体と、極性基含有単量体
と、光活性官能基を有するアクリル系高分子量体と、光
重合開始剤とを主成分とする光硬化性粘着剤中に、難燃
剤を添加した無溶剤型光硬化性粘着剤を基材上に塗工し
てなる難燃性粘着テープにおいて、上記光硬化性粘着剤
100重量部に対して、上記難燃剤として、無機コート
を施した安定化赤リン難燃剤を5〜50重量部及び水和
アルミナを10〜200重量部配合する。
【0013】また、これらの場合、酸素指数を23以
上、且つ、粘着力を3〜8N/10mmとする。
【0014】また、上記難燃性粘着テープを製造する方
法において、上記難燃剤を含む上記無溶剤型光硬化性粘
着剤を基材上に5〜500μm厚に塗工して形成した光
硬化性粘着剤層を硬化する際に、不活性ガス雰囲気下、
あるいは、透明な保護フィルムを上から被せながら、上
記光硬化性粘着剤層を光照射により硬化させる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の難燃性粘着テープは、少
なくとも(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体
と、極性基含有単量体と、光活性官能基を有するアクリ
ル系高分子量体と、光重合開始剤とを主成分とする光硬
化性粘着剤100重量部に対してリン系化合物を5〜5
0重量部、又はリン系化合物を5〜50重量部と水和ア
ルミナを10〜200重量部配合した無溶剤型光硬化性
粘着剤を基材に塗工したことを特徴とするもので、燃焼
時に有毒であるハロゲン系ガスやホスフィンガスを発生
せず、また、人体に悪影響のあるアンチモンを含まず、
粘着力や保持力等の粘着基本特性に優れ、且つ、難燃性
を有する。
【0016】ここで使用されるリン系化合物は、リン酸
エステル、芳香族縮合リン酸エステル、ポリリン酸アン
モニウム、赤リンであり、具体的には、リン酸エステル
としては、大八化学工業社製の商品名TMP、TEP、
TPP、TCP、TXP、CDP、PX−110、芳香
族縮合リン酸エステルとしては、大八化学工業社製の商
品名CR−733S、CR−741、CR−747、P
X−200、赤リンとしては、日本化学工業社製の商品
名CP−A15、TP−10、CP−A15F、TP−
10F、ヒシガードセーフPM−13、PM−24、P
M−31、ヒシガードホワイトCP、TPなどの無機コ
ート安定化赤リン難燃剤が挙げられる。
【0017】リン系化合物は、燃焼時に分解して、リン
酸又はポリリン酸を生成し、それが更に炭化層膜を形成
し、テープを熱と酸素から遮断することにより、難燃性
を発現する。
【0018】また、ここで併用される水和アルミナは、
特に限定されないが、比表面積が5m/g以下で、平
均粒子径が3μm以上25μm以下のものである。この
範囲にない水和アルミナを用いると、粘着剤の加工性、
沈降性等に影響を与える。具体的には、昭和電工社製の
商品名H−21、H−31、H−32、H−42Sなど
が挙げられる。
【0019】水和アルミナは、結晶水が300℃付近に
おいて脱水吸熱反応を起こし、難燃性を発現する。ま
た、リン系化合物の着火温度も300℃付近にあるの
で、水和アルミナと併用することにより、難燃効果を高
めることができる。
【0020】一般に、上記難燃剤の配合量が多すぎると
粘着力の低下を招き、少な過ぎると難燃性の効果が低く
なり、規格上の難燃特性を満足しなくなる場合がある
が、難燃剤にリン系化合物だけを用いた場合には、その
配合量が50重量部を超えると、上記したように、リン
系化合物は、燃焼することにより初めて難燃効果を発現
するので、可燃リッチな状態となり、難燃効果が低下す
る。
【0021】本発明で使用される光活性官能基を有する
アクリル系高分子量体は、塗工性などの作業性を向上さ
せるために使用される。上記アクリル系高分子量体とし
ては、重量平均分子量が20万〜300万であり、且
つ、光活性官能基含有量が0.01〜2.0ミリ当量/
gであるものが良い。
【0022】上記光活性官能基をアクリル系高分子量体
に導入する方法としては、通常、アクリル系高分子量体
の側鎖にあるヒドロキシル基を(メタ)アクリロイルオ
キシ基を有するイソシアネート化合物(例えば、2−メ
タクリロイルオキシエチルイソシアネートなど)と反応
させる方法などがある。このようにして、(メタ)アク
リロイルオキシ基などの光活性官能基を有するアクリル
系高分子量体を得ることができる。しかし、その導入方
法は、特に限定されるものではない。このアクリル系高
分子量体は、アクリル系単量体などに溶解して使用され
る。
【0023】上記光活性官能基を有するアクリル系高分
子量体の重量平均分子量が20万より小さい場合には、
塗工性などを考慮して、数千〜数万cPの高粘度の粘着
組成を得ることが難しく好ましくない。また、重量平均
分子量が300万より大きい場合には、粘着テープの特
性上、特に問題はないが、アクリル系高分子量体を量産
的に製造することが難しく、好ましくない。
【0024】なお、粘着剤組成中の上記光活性官能基を
有するアクリル系高分子量体の配合は、目的とする粘着
特性や塗工する際の粘度に応じて調整されるが、通常、
粘着剤組成において5〜50重量%で使用される。光活
性官能基を有するアクリル系高分子量体の主成分は、通
常、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体と極性
基含有単量体との共重合体、例えば、アクリル酸2−エ
チルヘキシルとアクリル酸との共重合体、アクリル酸イ
ソオクチルとメタクリル酸2−ヒドロキシエチルとの共
重合体、アクリル酸2−エチルヘキシルとアクリル酸と
メタクリル酸2−ヒドロキシエチルとの三元共重合体等
が使用されるが、特にこれらに限定されるものではな
い。
【0025】上記した(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル単量体としては、例えば、エチル基、プロピル基、
ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシ
ル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノ
ニル基、デシル基などで代表される通常、炭素数が20
以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸のエステ
ル等が挙げられる。なお、上記した(メタ)アクリル酸
アルキルエステルは、単独もしくは2種以上で使用され
る。
【0026】また、上記した極性基含有単量体として
は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、メタクリ
ル酸2ーヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキ
シプロピル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル、N−ビニル−2−ピ
ロリドン等で代表される、分子中にカルボキシル基、水
酸基、アミノ基等の極性基を有する重合性不飽和単量体
等が挙げられる。
【0027】上記した極性基含有単量体の配合量は、上
記した(メタ)アクリル酸アルキルエステル99〜70
重量%に対して、1〜20重量%であることが好まし
い。上記極性基含有単量体の配合量が1重量%より少な
い場合には、粘着テープの粘着力が低下し、また、その
配合量が20重量%より多い場合にも、粘着テープの粘
着力が低下し、いずれの場合にも好ましくない。なお、
上記した極性基含有単量体は、単独もしくは2種類以上
で使用される。
【0028】本発明で使用される光重合開始剤として
は、一般に、ビニル基や(メタ)アクリロイルオキシ基
などのラジカル光重合に使用される通常の光重合開始剤
や紫外線硬化型樹脂の硬化に使用されるラジカル光重合
開始剤が使用できる。例えば、ベンゾイン、ベンゾイン
メチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、トリクロ
ルアセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンジルなどの化
合物が使用できる。
【0029】また、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ
社から販売されている下記のような光重合開始剤も使用
できる。例えば、2、2−ジメトキシ−1、2−ジフェ
ニルエタン−1−オン(チバ・スペシャリティ・ケミカ
ルズ社のイルガキュア651)などのベンジルジメチル
ケタール系化合物、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェ
ニルケトン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社のイ
ルガキュア184)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1
−フェニルプロパン−1−オン(チバ・スペシャリティ
・ケミカルズ社のダロキュア1173)などのα−ヒド
ロキシケトン系化合物、2−ベンジル−2−ジメチルア
ミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社のイルガキュア
369)などのα−アミノケトン系化合物、ビス(2、
4、6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィン
オキサイド(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社のイ
ルガキュア819)などのビスアシルフォスフィンオキ
サイド系化合物、ビス(2、6−ジメトキシベンゾイ
ル)−2、4、4−トリメチルペンチルフォスフィンオ
キサイドなどのビスアシルフォスフィンオキサイドとダ
ロキュア1173との1:3混合物(チバ・スペシャリ
ティ・ケミカルズ社のイルガキュア1700)、ビス
(2、6−ジメトキシベンゾイル)−2、4、4−トリ
メチルペンチルフォスフィンオキサイドなどのビスアシ
ルフォスフィンオキサイドとイルガキュア184との
1:1混合物(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社の
イルガキュア1850)、ベンゾインエチルエーテル、
ベンゾインイソプロピルエーテルなどのベンゾインエー
テル系化合物等が挙げられる。特に、光照射により光重
合開始剤1分子より2個以上の活性種(ラジカル)を発
生するビスアシルフォスフィンオキサイド系化合物など
の光重合開始剤が好ましい。
【0030】これらの光重合開始剤は、上記光活性官能
基を有するアクリル系高分子量体100重量部に対し
て、0.01〜5重量部の割合で使用されることが好ま
しい。その使用量が0.01重量部より少ない場合に
は、光硬化反応を十分に完了させるのが難しく、また、
その使用量が5重量部より多い場合には、得られる粘着
剤重合体の分子量が小さくなり、いずれの場合にも、粘
着テープの特性上好ましくない。
【0031】また、上記光活性官能基を有するアクリル
系高分子量体からなる粘着剤に架橋剤として、多官能光
重合性化合物が使用される場合がある。この場合、上記
光活性官能基を有するアクリル系高分子量体100重量
部に対して、0.01〜5重量部程度の多官能(メタ)
アクリル系モノマーなどの多官能光重合性化合物が使用
される。上記多官能光重合性化合物としては、ヘキサン
ジオール(メタ)アクリレート、ネオペンチルジ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)ア
クリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アク
リレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アク
リレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、エポキシアクリレート系オリゴマー、ポリエステル
アクリレート系オリゴマー、ウレタンアクリレート系オ
リゴマーなどが挙げられる。
【0032】また、上記光活性官能基を有するアクリル
系高分子量体からなる粘着剤に使用されるチキソトロピ
ー剤としては、上記光活性官能基を有するアクリル系高
分子量体100重量部に対して、0.3〜3重量部程度
の添加が好ましい。上記チキソトロピー剤としては、楠
本化成社製の商品名#6900―20X、#6650、
#305、#3800、日本アエロジル社製のアエロジ
ル300、コープケミカル社製の商品名SAN、ST
N、SEN、SPN等が挙げられる。
【0033】本発明の難燃性粘着テープは、難燃性の指
標である酸素指数が23以上、好ましくは25以上であ
ることが望ましい。この酸素指数が23未満では、可燃
性となる場合があり、自己消化性が無くなる恐れがある
ため、好ましくない。
【0034】また、粘着力は3N/10mm以上、好ま
しくは4N/10mm以上であることが望ましい。この
粘着力が3N/10mm未満では、フィルムの貼り合わ
せなどの用途において、基材からの界面破壊を引き起こ
し、糊残りをする可能性があり、8N/10mmを超え
ると、超強粘着になるので、再剥離を行うときに、凝集
破壊を引き起こし、糊残りするので、好ましくない。
【0035】本発明の難燃性粘着テープを製造する方法
は、難燃剤を含む無溶剤型光硬化性粘着剤を基材上に5
〜500μm厚に塗工して形成した光硬化性粘着剤層を
硬化する際に、不活性ガス雰囲気下、あるいは、透明な
保護フィルムを上から被せながら、上記光硬化性粘着剤
層を光照射により硬化させて作製するため、空気中の酸
素による粘着剤層の表面硬化阻害を防止することができ
る。特に、透明な保護フィルムを被覆する場合には、硬
化発熱によるモノマーの揮散を防止すると共に上記難燃
性粘着テープの膜厚を均一にする。
【0036】この場合、粘着剤の塗工厚さは5μm以
上、好ましくは50μm以上であることが望ましい。こ
の粘着剤の塗工厚さが5μm未満では、難燃剤の粒径よ
り薄くなるので、難燃性粘着テープは得られず、好まし
くない。また、塗工厚さが500μmを超えると、粘着
テープの中に気泡が混入するため、好ましくない。
【0037】本発明の難燃性粘着テープは、難燃性が要
求される用途に広く用いられるが、特に、ハロゲンガス
により悪影響を受け易い各種電子部品用に好適に用いら
れ、電子部品類に接着されて電子部品類を構成する。か
かる電子部品類は特に限定されないが、例えば、トラン
スの層間絶縁や電磁シールドフィルムの貼り合わせなど
が挙げられる。
【0038】
【実施例】本発明の難燃性粘着テープ及びその製造方法
について、実施例によって具体的に説明する。但し、本
発明の難燃性粘着テープ及びその製造方法はこれに限定
されるものではない。なお、実施例及び比較例の記述中
における「部」は重量部を表す。 [実施例1]アクリル酸共重合体27.5部、アクリル
酸2−エチルヘキシル60部、アクリル酸12.5部の
粘着剤組成に、無機コート赤リン難燃剤(日本化学工業
社製、商品名:CP−A15F)を5部、分子内に二重
結合を2個以上有する反応性モノマー(ヘキサンジオー
ルアクリレート)を0.05部及び光重合開始剤イルガ
キュア819(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社)
0.3部を添加し、均一に混合して得た無溶剤型光硬化
性粘着剤を、厚さ75μmのポリエステルフィルムに5
0μmになるように塗工して、透明な保護フィルムを重
ね、光照射して難燃性粘着テープを得た。この難燃性粘
着テープは、表1に示すとおり、優れた粘着基本特性と
自己消火性を有していた。 [実施例2]アクリル酸共重合体27.5部、アクリル
酸2−エチルヘキシル60部、アクリル酸12.5部の
粘着剤組成に、無機コート赤リン難燃剤(日本化学工業
社製、商品名:CP−A15F)を50部、分子内に二
重結合を2個以上有する反応性モノマー(ヘキサンジオ
ールアクリレート)を0.05部及び光重合開始剤イル
ガキュア819(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ
社)0.3部を添加し、均一に混合して得た無溶剤型光
硬化性粘着剤を、厚さ75μmのポリエステルフィルム
に50μmになるように塗工して、透明な保護フィルム
を重ね、光照射して難燃性粘着テープを得た。この難燃
性粘着テープは、表1に示すとおり、優れた粘着基本特
性と自己消火性を有していた。 [実施例3]アクリル酸共重合体28部、アクリル酸2
−エチルヘキシル62部、アクリル酸10部の粘着剤組
成に、無機コート赤リン難燃剤(日本化学工業社製、商
品名:CP−A15F)を5部、水和アルミナ(昭和電
工社製、商品名:H−21)を50部、分子内に二重結
合を2個以上有する反応性モノマー(ヘキサンジオール
アクリレート)を0.01部及び光重合開始剤イルガキ
ュア819(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社)
0.3部を添加し、均一に混合して得た無溶剤型光硬化
性粘着剤を、厚さ75μmのポリエステルフィルムに5
0μmになるように塗工して、透明な保護フィルムを重
ね、光照射して難燃性粘着テープを得た。この難燃性粘
着テープは、表1に示すとおり、優れた粘着基本特性と
自己消火性を有していた。 [実施例4]アクリル酸共重合体28部、アクリル酸2
−エチルヘキシル62部、アクリル酸10部の粘着剤組
成に、無機コート赤リン難燃剤(日本化学工業社製、商
品名:CP−A15F)を5部、水和アルミナ(昭和電
工社製、商品名:H−21)を200部、分子内に二重
結合を2個以上有する反応性モノマー(ヘキサンジオー
ルアクリレート)を0.01部及び光重合開始剤イルガ
キュア819(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社)
0.3部を添加し、均一に混合して得た無溶剤型光硬化
性粘着剤を、厚さ75μmのポリエステルフィルムに5
0μmになるように塗工して、透明な保護フィルムを重
ね、光照射して難燃性粘着テープを得た。この難燃性粘
着テープは、表1に示すとおり、優れた粘着基本特性と
自己消火性を有していた。 [実施例5]アクリル酸共重合体28部、アクリル酸2
−エチルヘキシル62部、アクリル酸10部の粘着剤組
成に、無機コート赤リン難燃剤(日本化学工業社製、商
品名:CP−A15F)を20部、水和アルミナ(昭和
電工社製、商品名:H−21)を10部、分子内に二重
結合を2個以上有する反応性モノマー(ヘキサンジオー
ルアクリレート)を0.01部及び光重合開始剤イルガ
キュア819(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社)
0.3部を添加し、均一に混合して得た無溶剤型光硬化
性粘着剤を、厚さ75μmのポリエステルフィルムに1
00μmになるように塗工して、透明な保護フィルムを
重ね、光照射して難燃性粘着テープを得た。この難燃性
粘着テープは、表1に示すとおり、優れた粘着基本特性
と自己消火性を有していた。 [実施例6]アクリル酸共重合体28部、アクリル酸2
−エチルヘキシル62部、アクリル酸10部の粘着剤組
成に、チキソトロピー剤(楠本化成社製、商品名:#3
05)1.5部、無機コート赤リン難燃剤(日本化学工
業社製、商品名:CP−A15F)を20部、水和アル
ミナ(昭和電工社製、商品名:H−21)を50部、分
子内に二重結合を2個以上有する反応性モノマー(ヘキ
サンジオールアクリレート)を0.01部及び光重合開
始剤イルガキュア819(チバ・スペシャリティ・ケミ
カルズ社)0.3部を添加し、均一に混合して得た無溶
剤型光硬化性粘着剤を、厚さ75μmのポリエステルフ
ィルムに50μmになるように塗工して、透明な保護フ
ィルムを重ね、光照射して難燃性粘着テープを得た。こ
の難燃性粘着テープは、表1に示すとおり、粘着基本特
性と難燃性に優れていた。 [実施例7]アクリル酸共重合体28部、アクリル酸2
−エチルヘキシル62部、アクリル酸10部の粘着剤組
成に、チキソトロピー剤(楠本化成社製、商品名:#3
05)1.5部、無機コート赤リン難燃剤(日本化学工
業社製、商品名:CP−A15F)を5部、水和アルミ
ナ(昭和電工社製、商品名:H−21)を50部、分子
内に二重結合を2個以上有する反応性モノマー(ヘキサ
ンジオールアクリレート)を0.01部及び光重合開始
剤イルガキュア819(チバ・スペシャリティ・ケミカ
ルズ社)0.3部を添加し、均一に混合して得た無溶剤
型光硬化性粘着剤を、厚さ75μmのポリエステルフィ
ルムに5μmになるように塗工して、透明な保護フィル
ムを重ね、光照射して難燃性粘着テープを得た。この難
燃性粘着テープは、表1に示すとおり、優れた粘着基本
特性と自己消火性を有していた。 [実施例8]アクリル酸共重合体28部、アクリル酸2
−エチルヘキシル62部、アクリル酸10部の粘着剤組
成に、チキソトロピー剤(楠本化成社製、商品名:#3
05)1.5部、無機コート赤リン難燃剤(日本化学工
業社製、商品名:CP−A15F)を20部、水和アル
ミナ(昭和電工社製、商品名:H−21)を50部、分
子内に二重結合を2個以上有する反応性モノマー(ヘキ
サンジオールアクリレート)を0.01部及び光重合開
始剤イルガキュア819(チバ・スペシャリティ・ケミ
カルズ社)0.3部を添加し、均一に混合して得た無溶
剤型光硬化性粘着剤を、厚さ75μmのポリエステルフ
ィルムに100μmになるように塗工して、透明な保護
フィルムを重ね、光照射して難燃性粘着テープを得た。
この難燃性粘着テープは、表1に示すとおり、粘着基本
特性と難燃性に優れていた。 [実施例9]アクリル酸共重合体28部、アクリル酸2
−エチルヘキシル62部、アクリル酸10部の粘着剤組
成に、チキソトロピー剤(楠本化成社製、商品名:#3
05)1.5部、無機コート赤リン難燃剤(日本化学工
業社製、商品名:CP−A15F)を20部、水和アル
ミナ(昭和電工社製、商品名:H−21)を50部、分
子内に二重結合を2個以上有する反応性モノマー(ヘキ
サンジオールアクリレート)を0.01部及び光重合開
始剤イルガキュア819(チバ・スペシャリティ・ケミ
カルズ社)0.3部を添加し、均一に混合して得た無溶
剤型光硬化性粘着剤を、厚さ75μmのポリエステルフ
ィルムに150μmになるように塗工して、透明な保護
フィルムを重ね、光照射して難燃性粘着テープを得た。
この難燃性粘着テープは、表1に示すとおり、粘着基本
特性と難燃性に優れていた。 [実施例10]アクリル酸共重合体28部、アクリル酸
2−エチルヘキシル62部、アクリル酸10部の粘着剤
組成に、無機コート赤リン難燃剤(日本化学工業社製、
商品名:CP−A15F)を20部、水和アルミナ(昭
和電工社製、商品名:H−21)を50部、分子内に二
重結合を2個以上有する反応性モノマー(ヘキサンジオ
ールアクリレート)を0.01部及び光重合開始剤イル
ガキュア819(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ
社)0.3部を添加し、均一に混合して得た無溶剤型光
硬化性粘着剤を、厚さ75μmのポリエステルフィルム
に500μmになるように塗工して、透明な保護フィル
ムを重ね、光照射して難燃性粘着テープを得た。この難
燃性粘着テープは、表1に示すとおり、粘着基本特性と
難燃性に優れていた。 [実施例11]アクリル酸共重合体28部、アクリル酸
2−エチルヘキシル62部、アクリル酸10部の粘着剤
組成に、無機コート赤リン難燃剤(日本化学工業社製、
商品名:CP−A15F)を50部、水和アルミナ(昭
和電工社製、商品名:H−21)を200部、分子内に
二重結合を2個以上有する反応性モノマー(ヘキサンジ
オールアクリレート)を0.01部及び光重合開始剤イ
ルガキュア819(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ
社)0.3部を添加し、均一に混合して得た無溶剤型光
硬化性粘着剤を、厚さ75μmのポリエステルフィルム
に500μmになるように塗工して、透明な保護フィル
ムを重ね、光照射して難燃性粘着テープを得た。この難
燃性粘着テープは、表1に示すとおり、粘着基本特性と
難燃性に優れていた。 [比較例1]アクリル酸共重合体27.5部、アクリル
酸2−エチルヘキシル60部、アクリル酸12.5部の
粘着剤組成に、分子内に二重結合を2個以上有する反応
性モノマー(ヘキサンジオールアクリレート)を0.0
5部及び光重合開始剤イルガキュア819(チバ・スペ
シャリティ・ケミカルズ社)0.3部を添加し、均一に
混合して得た無溶剤型光硬化性粘着剤を、厚さ75μm
のポリエステルフィルムに50μmになるように塗工し
て、透明な保護フィルムを重ね、光照射して粘着テープ
を得た。この粘着テープは、表1に示すとおり、粘着基
本特性は優れていたが、難燃性に劣っていた。 [比較例2]アクリル酸共重合体27.5部、アクリル
酸2−エチルヘキシル60部、アクリル酸12.5部の
粘着剤組成に、水和アルミナ(昭和電工社製、商品名:
H−21)を100部、分子内に二重結合を2個以上有
する反応性モノマー(ヘキサンジオールアクリレート)
を0.05部及び光重合開始剤イルガキュア819(チ
バ・スペシャリティ・ケミカルズ社)0.3部を添加
し、均一に混合して得た無溶剤型光硬化性粘着剤を、厚
さ75μmのポリエステルフィルムに50μmになるよ
うに塗工して、透明な保護フィルムを重ね、光照射して
難燃性粘着テープを得た。この粘着テープは、表1に示
すとおり、粘着基本特性と難燃性に劣っていた。 [比較例3]アクリル酸共重合体27.5部、アクリル
酸2−エチルヘキシル60部、アクリル酸12.5部の
粘着剤組成に、ポリリン酸アンモニウム(住友化学社
製、商品名:スミセーフP)を100部、分子内に二重
結合を2個以上有する反応性モノマー(ヘキサンジオー
ルアクリレート)を0.05部及び光重合開始剤イルガ
キュア819(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社)
0.3部を添加し、均一に混合して得た無溶剤型光硬化
性粘着剤を、厚さ75μmのポリエステルフィルムに5
0μmになるように塗工して、透明な保護フィルムを重
ね、光照射して難燃性粘着テープを得た。この粘着テー
プは、表1に示すとおり、自己消火性を有していたが、
粘着基本特性に劣っていた。 [比較例4]アクリル酸共重合体27.5部、アクリル
酸2−エチルヘキシル60部、アクリル酸12.5部の
粘着剤組成に、水和アルミナ(昭和電工社製、商品名:
H−21)を50部、ポリリン酸アンモニウム(住友化
学社製、商品名:スミセーフP)を50部、分子内に二
重結合を2個以上有する反応性モノマー(ヘキサンジオ
ールアクリレート)を0.05部及び光重合開始剤イル
ガキュア819(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ
社)0.3部を添加し、均一に混合して得た無溶剤型光
硬化性粘着剤を、厚さ75μmのポリエステルフィルム
に50μmになるように塗工して、透明な保護フィルム
を重ね、光照射して難燃性粘着テープを得た。この粘着
テープは、表1に示すとおり、自己消火性を有していた
が、粘着基本特性に劣っていた。 [比較例5]アクリル酸共重合体27.5部、アクリル
酸2−エチルヘキシル60部、アクリル酸12.5部の
粘着剤組成に、水和アルミナ(昭和電工社製、商品名:
H−21)を50部、芳香族縮合リン酸エステル(大八
化学工業社製、商品名:PX−200)を50部、分子
内に二重結合を2個以上有する反応性モノマー(ヘキサ
ンジオールアクリレート)を0.05部及び光重合開始
剤イルガキュア819(チバ・スペシャリティ・ケミカ
ルズ社)0.3部を添加し、均一に混合して得た無溶剤
型光硬化性粘着剤を、厚さ75μmのポリエステルフィ
ルムに50μmになるように塗工して、透明な保護フィ
ルムを重ね、光照射して難燃性粘着テープを得た。この
粘着テープは、表1に示すとおり、粘着基本特性と難燃
性に劣っていた。
【0039】得られた難燃性粘着テープの諸特性を以下
の方法で測定し、その結果を表1に示した。
【0040】
【表1】 [粘着力]JIS Z 0237−1991の方法に準
じ、被着体のステンレス板に、上記難燃性粘着テープ試
験片の粘着面をかるく貼り、ポリエステルフィルムを介
して、試験片の上から2kgのローラーで圧着し、粘着
テープを貼り合わせた後、20分後、アイコー引張試験
機にて剥離速度300mm/分にて180度引き剥がし
粘着力を測定した。
【0041】[保持力]JIS Z 0237の方法に
準じ、被着体のステンレス板に、上記難燃性粘着テープ
試験片の粘着面を25mm×25mmの面積が接触する
ように貼りつけ、アルミ箔を介して、試験片の上から5
kgのローラーで圧着し、72時間放置後、その下端に
1kgの荷重をかけ、80℃にて、24時間放置後、落
下しないものを○、落下したものを×とした。
【0042】[酸素指数]ゆるやかに上昇する酸素と窒
素の混合ガスの中で、ローソクの炎の様に材料が燃え続
ける条件の下で、酸素濃度を減少させていき、辛うじて
燃え続けることのできる酸素濃度を限界酸素指数とい
う。これを測定することにより、高分子材料の燃焼性を
測定することができる。難焼性の目安として、酸素指数
22以下のものを可燃性、酸素指数23〜27のものを
自己消火性、酸素指数28以上のものを難焼性としてお
り、一般的には、自己消火性以上のものを難焼性を有す
るという。尚、酸素指数の測定は、JIS K7201
の方法に準じた。
【0043】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明は、少な
くとも(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体と、
極性基含有単量体と、光活性官能基を有するアクリル系
高分子量体と、光重合開始剤とを主成分とする光硬化性
粘着剤中に、難燃剤を添加した無溶剤型光硬化性粘着剤
を基材上に塗工してなる難燃性粘着テープにおいて、上
記光硬化性粘着剤100重量部に対して、上記難燃剤と
して、リン系化合物を5〜50重量部配合しているた
め、難燃性に優れた難燃性粘着テープを得ることができ
る。
【0044】また、本発明は、少なくとも(メタ)アク
リル酸アルキルエステル単量体と、極性基含有単量体
と、光活性官能基を有するアクリル系高分子量体と、光
重合開始剤とを主成分とする光硬化性粘着剤中に、難燃
剤を添加した無溶剤型光硬化性粘着剤を基材上に塗工し
てなる難燃性粘着テープにおいて、上記光硬化性粘着剤
100重量部に対して、上記難燃剤として、リン系化合
物を5〜50重量部と水和アルミナを10〜200重量
部配合しているため、より難燃性に優れた難燃性粘着テ
ープを得ることができる。
【0045】また、本発明は、少なくとも(メタ)アク
リル酸アルキルエステル単量体と、極性基含有単量体
と、光活性官能基を有するアクリル系高分子量体と、光
重合開始剤とを主成分とする光硬化性粘着剤中に、難燃
剤を添加した無溶剤型光硬化性粘着剤を基材上に塗工し
てなる難燃性粘着テープにおいて、上記光硬化性粘着剤
100重量部に対して、上記難燃剤として、無機コート
を施した安定化赤リン難燃剤を5〜50重量部配合して
いるため、難燃性に優れた難燃性粘着テープを得ること
ができる。
【0046】また、本発明は、少なくとも(メタ)アク
リル酸アルキルエステル単量体と、極性基含有単量体
と、光活性官能基を有するアクリル系高分子量体と、光
重合開始剤とを主成分とする光硬化性粘着剤中に、難燃
剤を添加した無溶剤型光硬化性粘着剤を基材上に塗工し
てなる難燃性粘着テープにおいて、上記光硬化性粘着剤
100重量部に対して、上記難燃剤として、無機コート
を施した安定化赤リン難燃剤を5〜50重量部と水和ア
ルミナを10〜200重量部配合しているため、より難
燃性に優れた難燃性粘着テープを得ることができる。
【0047】また、これらの場合、酸素指数が23以
上、且つ、粘着力が3〜8N/10mmであるため、難
燃性に優れ、且つ、粘着力や保持力等の粘着基本特性に
優れた難燃性粘着テープを得ることができる。
【0048】また、上記難燃性粘着テープの製造方法に
おいて、上記難燃剤を含む上記無溶剤型光硬化性粘着剤
を基材上に5〜500μm厚に塗工して形成した光硬化
性粘着剤層を硬化する際に、不活性ガス雰囲気下、ある
いは、透明な保護フィルムを上から被せながら、上記光
硬化性粘着剤層を光照射により硬化させるため、空気中
の酸素による粘着剤層の表面硬化阻害を防止することが
できる。特に、透明な保護フィルムを被覆する場合に
は、硬化発熱によるモノマーの揮散を防止すると共に上
記難燃性粘着テープの膜厚を均一にする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 貴広 神奈川県川崎市多摩区登戸3819番地 株式 会社スリオンテック内 Fターム(参考) 4H028 AA07 AA12 AA42 AB02 AB04 BA04 4J004 AA10 AA18 AB01 AB07 4J040 DF011 DF021 DF061 HA276 JB08 JB09 KA07 KA13 KA36

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも(メタ)アクリル酸アルキルエ
    ステル単量体と、極性基含有単量体と、光活性官能基を
    有するアクリル系高分子量体と、光重合開始剤とを主成
    分とする光硬化性粘着剤中に、難燃剤を添加した無溶剤
    型光硬化性粘着剤を基材上に塗工してなる難燃性粘着テ
    ープにおいて、上記光硬化性粘着剤100重量部に対し
    て、上記難燃剤として、リン系化合物が5〜50重量部
    配合されてなることを特徴とする難燃性粘着テープ。
  2. 【請求項2】少なくとも(メタ)アクリル酸アルキルエ
    ステル単量体と、極性基含有単量体と、光活性官能基を
    有するアクリル系高分子量体と、光重合開始剤とを主成
    分とする光硬化性粘着剤中に、難燃剤を添加した無溶剤
    型光硬化性粘着剤を基材上に塗工してなる難燃性粘着テ
    ープにおいて、上記光硬化性粘着剤100重量部に対し
    て、上記難燃剤として、リン系化合物が5〜50重量部
    及び水和アルミナが10〜200重量部配合されてなる
    ことを特徴とする難燃性粘着テープ。
  3. 【請求項3】少なくとも(メタ)アクリル酸アルキルエ
    ステル単量体と、極性基含有単量体と、光活性官能基を
    有するアクリル系高分子量体と、光重合開始剤とを主成
    分とする光硬化性粘着剤中に、難燃剤を添加した無溶剤
    型光硬化性粘着剤を基材上に塗工してなる難燃性粘着テ
    ープにおいて、上記光硬化性粘着剤100重量部に対し
    て、上記難燃剤として、無機コートを施した安定化赤リ
    ン難燃剤が5〜50重量部配合されてなることを特徴と
    する難燃性粘着テープ。
  4. 【請求項4】少なくとも(メタ)アクリル酸アルキルエ
    ステル単量体と、極性基含有単量体と、光活性官能基を
    有するアクリル系高分子量体と、光重合開始剤とを主成
    分とする光硬化性粘着剤中に、難燃剤を添加した無溶剤
    型光硬化性粘着剤を基材上に塗工してなる難燃性粘着テ
    ープにおいて、上記光硬化性粘着剤100重量部に対し
    て、上記難燃剤として、無機コートを施した安定化赤リ
    ン難燃剤が5〜50重量部及び水和アルミナが10〜2
    00重量部配合されてなることを特徴とする難燃性粘着
    テープ。
  5. 【請求項5】酸素指数が23以上、且つ、粘着力が3〜
    8N/10mmであることを特徴とする請求項1乃至請
    求項4のいずれかに記載の難燃性粘着テープ。
  6. 【請求項6】請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の
    難燃剤を含む上記無溶剤型光硬化性粘着剤を基材上に5
    〜500μm厚に塗工して形成した光硬化性粘着剤層を
    硬化する際に、不活性ガス雰囲気下、あるいは、透明な
    保護フィルムを上から被せながら、上記光硬化性粘着剤
    層を光照射により硬化させて作製したことを特徴とする
    難燃性粘着テープの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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