JP2002159126A - ガス絶縁機器 - Google Patents
ガス絶縁機器Info
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Abstract
電圧印加後のような絶縁スペーサ表面への帯電があって
も、その後の雷インパルス印加時により絶縁性能の低下
のないガス絶縁機器を提供することにある。 【構成】導体接続部のスペーサ側の端部42、43から
導体30,31,32の中心軸に対して下ろした垂線
(図中の破線44,45)が、絶縁スペーサ20,21
のフランジ部22,23に埋め込まれた埋込電極50,
51の、絶縁スペーサ20,21の凸面側フランジ面2
4,25に近い側の端部52,53よりも、絶縁スペー
サ20,21の凹面に近づかない位置に、導体接続部4
0,41を設けるようにしたので、絶縁スペーサの開閉
インパルス印加時の帯電電荷による影響を受けることな
く、雷インパルス印加時の絶縁耐圧低下を防止できる。
Description
特に開閉インパルス印加後や直流電圧印加後の雷インパ
ルス印加時の絶縁特性の低下を防止する構造を有するガ
ス絶縁機器に関する。
の絶縁性ガスを充填した接地タンク内の導体を絶縁スペ
ーサで絶縁支持する構造となっている。ここで、例え
ば、実開昭57−192717号公報の第1図に記載の
ように、絶縁スペーサ8,9には、それを貫通する貫通
導体が保持され、円筒形の導体がこの貫通導体に挿入さ
れて導体接続部を形成し、支持されている。さらに、こ
の円筒形の導体には、導体2もシールド5,6で覆われ
た導体接続部を介して接続されている。
ペーサ表面が帯電すると絶縁性能が低下することが知ら
れている。この絶縁性能低下は、特に、絶縁スペーサの
最も近傍にある導体接続部からの電子の放出の影響が大
きい。なお、実開昭57−192717号公報の第1図
中、導体2の両端を支持するシールドを有する導体接続
部は、絶縁スペーサ8,9から離れているため、絶縁ス
ペーサの絶縁性能低下には影響しないものである。
特開昭64−1411号公報の、特に第8図や第9図に
記載されているように、円柱形の絶縁スペーサを電気力
線に沿った形状とすることにより、絶縁スペーサ表面に
衝突する電荷を低減して帯電を抑制し、直流印加後の開
閉インパルスの絶縁性能の低下を改善することが知られ
ている。
は、円柱形の絶縁スペーサの絶縁性能の改善を図ってい
るが、円錐形もしくは円盤形のスペーサの絶縁性能の低
下については配慮されていない。すなわち、円錐形もし
くは円盤形のスペーサのような形状は電気力線に沿った
形状にできないため、開閉インパルス印加後や直流電圧
印加後のような絶縁スペーサ表面への帯電により、その
後の雷インパルス耐圧が低下するという問題があった。
直流電圧印加後のような絶縁スペーサ表面への帯電があ
っても、その後の雷インパルス印加時に絶縁性能の低下
のないガス絶縁機器を提供することにある。
に、本発明は、絶縁性ガスを封入した接地タンクと、こ
の接地タンク内に固定され、上記接地タンク内を区画す
る円錐形の絶縁スペーサと、この絶縁スペーサを貫通し
て保持される貫通導体と、この貫通導体と電気的に接続
されるとともに上記絶縁スペーサにより上記接地タンク
内の空間に電気的に絶縁して保持される導体と、この導
体と上記貫通導体を電気的に接続するとともにこの導体
を支持する導体接続部を有するガス絶縁機器において、
開閉インパルス若しくは直流電圧が印加される上記絶縁
スペーサの凹面側に取り付けられた上記導体接続部のス
ペーサ側の端部から上記導体の中心軸に対して下した垂
線が、上記絶縁スペーサのフランジ部の内部に埋め込ま
れた埋込電極よりも上記絶縁スペーサの凹面に近づかな
い位置に、上記絶縁スペーサに最も近い位置にある上記
導体接続部を設けるようにしたものである。
は、絶縁性ガスを封入した接地タンクと、この接地タン
ク内に固定され、上記接地タンク内を区画する円錐形の
絶縁スペーサと、この絶縁スペーサを貫通して保持され
る貫通導体と、この貫通導体と電気的に接続されるとと
もに上記絶縁スペーサにより上記接地タンク内の空間に
電気的に絶縁して保持される導体と、この導体と上記貫
通導体を電気的に接続するとともにこの導体を支持する
導体接続部を有するガス絶縁機器において、上記絶縁ス
ペーサは、そのフランジ部に電極が埋込まれていない絶
縁スペーサであり、開閉インパルス若しくは直流電圧が
印加される上記絶縁スペーサの凹面側に上記絶縁スペー
サに最も近接して取り付けられた上記導体接続部のスペ
ーサ側の端部から上記導体の中心軸に対して下した垂線
が、上記絶縁スペーサの凸面側のフランジ面よりも絶縁
スペーサから離れた位置に、上記導体接続部を設けるよ
うにしたものである。
明は、絶縁性ガスを封入した接地タンクと、この接地タ
ンク内に固定され、上記接地タンク内を区画する円錐形
の絶縁スペーサと、この絶縁スペーサを貫通して保持さ
れる貫通導体と、この貫通導体と電気的に接続されると
ともに上記絶縁スペーサにより上記接地タンク内の空間
に電気的に絶縁して保持される導体と、この導体と上記
貫通導体を電気的に接続するとともにこの導体を支持す
る導体接続部を有するガス絶縁機器において、上記絶縁
スペーサの凹面側に上記絶縁スペーサに最も近接して取
り付けられた上記導体接続部のスペーサ側の端部から上
記導体の中心軸に対して下した垂線が、上記絶縁スペー
サの凸面側のフランジ面よりも絶縁スペーサから離れた
位置に、上記導体接続部を設けるようにしたものであ
る。
は、絶縁性ガスを封入した接地タンクと、この接地タン
ク内に固定され、上記接地タンク内を区画する円錐形の
絶縁スペーサと、この絶縁スペーサを貫通して保持され
る貫通導体と、この貫通導体と電気的に接続されるとと
もに上記絶縁スペーサにより上記接地タンク内の空間に
電気的に絶縁して保持される導体と、この導体と上記貫
通導体を電気的に接続するとともにこの導体を支持する
導体接続部を有するガス絶縁機器において、上記導体若
しくは上記導体接続部の表面の部分に表面処理を施すと
ともに、上記絶縁スペーサの凹面側に取り付けられた上
記導体接続部のスペーサ側の端部から上記導体の中心軸
に対して下した垂線よりも、上記絶縁スペーサの凹面に
近づいた位置に、上記絶縁スペーサに最も近い位置にあ
る上記導体接続部を設けるようにしたものである。
と、この接地タンク内に固定され、上記接地タンク内を
区画する円錐形の絶縁スペーサと、この絶縁スペーサを
貫通して保持される貫通導体と、この貫通導体と電気的
に接続されるとともに上記絶縁スペーサにより上記接地
タンク内の空間に電気的に絶縁して保持される導体と、
この導体と上記貫通導体を電気的に接続するとともにこ
の導体を支持する導体接続部を有するガス絶縁機器にお
いて、開閉インパルス若しくは直流電圧が印加される上
記絶縁スペーサの凹面側に取り付けられた上記導体接続
部のスペーサ側の端部から上記導体の中心軸に対して下
した垂線が、上記絶縁スペーサのフランジ部の内部に埋
め込まれた埋込電極よりも上記絶縁スペーサの凹面に近
づかない位置に、上記絶縁スペーサに最も近い位置にあ
る上記導体接続部を設けることにより、開閉インパルス
や直流電圧が印加された後に雷インパルスが印可されて
も、開閉インパルスや直流電圧による帯電の影響を受け
ることなく、絶縁性能の低下のないガス絶縁機器を実現
し得るものとなる。
接地タンクと、この接地タンク内に固定され、上記接地
タンク内を区画する円錐形の絶縁スペーサと、この絶縁
スペーサを貫通して保持される貫通導体と、この貫通導
体と電気的に接続されるとともに上記絶縁スペーサによ
り上記接地タンク内の空間に電気的に絶縁して保持され
る導体と、この導体と上記貫通導体を電気的に接続する
とともにこの導体を支持する導体接続部を有するガス絶
縁機器において、上記絶縁スペーサは、そのフランジ部
に電極が埋込まれていない絶縁スペーサであり、開閉イ
ンパルス若しくは直流電圧が印加される上記絶縁スペー
サの凹面側に上記絶縁スペーサに最も近接して取り付け
られた上記導体接続部のスペーサ側の端部から上記導体
の中心軸に対して下した垂線が、上記絶縁スペーサの凸
面側のフランジ面よりも絶縁スペーサから離れた位置
に、上記導体接続部を設けることにより、開閉インパル
スや直流電圧が印加された後に雷インパルスが印可され
ても、開閉インパルスや直流電圧による帯電の影響を受
けることなく、絶縁性能の低下のないガス絶縁機器を実
現し得るものとなる。
た接地タンクと、この接地タンク内に固定され、上記接
地タンク内を区画する円錐形の絶縁スペーサと、この絶
縁スペーサを貫通して保持される貫通導体と、この貫通
導体と電気的に接続されるとともに上記絶縁スペーサに
より上記接地タンク内の空間に電気的に絶縁して保持さ
れる導体と、この導体と上記貫通導体を電気的に接続す
るとともにこの導体を支持する導体接続部を有するガス
絶縁機器において、上記絶縁スペーサの凹面側に上記絶
縁スペーサに最も近接して取り付けられた上記導体接続
部のスペーサ側の端部から上記導体の中心軸に対して下
した垂線が、上記絶縁スペーサの凸面側のフランジ面よ
りも絶縁スペーサから離れた位置に、上記導体接続部を
設けることにより、開閉インパルスや直流電圧が印加さ
れた後に雷インパルスが印可されても、開閉インパルス
や直流電圧による帯電の影響を受けることなく、絶縁性
能の低下のないガス絶縁機器を実現し得るものとなる。
接地タンクと、この接地タンク内に固定され、上記接地
タンク内を区画する円錐形の絶縁スペーサと、この絶縁
スペーサを貫通して保持される貫通導体と、この貫通導
体と電気的に接続されるとともに上記絶縁スペーサによ
り上記接地タンク内の空間に電気的に絶縁して保持され
る導体と、この導体と上記貫通導体を電気的に接続する
とともにこの導体を支持する導体接続部を有するガス絶
縁機器において、上記導体若しくは上記導体接続部の表
面の部分に表面処理を施すとともに、上記絶縁スペーサ
の凹面側に取り付けられた上記導体接続部のスペーサ側
の端部から上記導体の中心軸に対して下した垂線より
も、上記絶縁スペーサの凹面に近づいた位置に、上記絶
縁スペーサに最も近い位置にある上記導体接続部を設け
ることにより、開閉インパルスや直流電圧が印加された
後に雷インパルスが印可されても、開閉インパルスや直
流電圧による帯電の影響を受けることなく、絶縁性能の
低下のないガス絶縁機器を実現し得るものとなる。
る。
て図3を用いて説明する。
器の要部を拡大して示したもので、絶縁スペーサ20の
凹面側の表面電界について、縦軸にこの表面電界をと
り、横軸に絶縁スペーサ20の中心から外周に向かって
の半径方向の距離をとり、その分布を表している。
1が保持され、この貫通導体31に導体30が導体接続
部40を介して接続されている。また、絶縁スペーサ2
0のフランジ部22は、接地タンク10のフランジ14
及び接地タンク11のフランジ13の間に固定されてい
る。絶縁スペーサ20のフランジ部22には、埋込電極
52が埋め込まれている。
とも問題にする必要があるのが、雷インパルスである。
なぜならば、雷インパルスは、開閉インパルス等に比べ
て、最も急峻で高い尖頭値を持っているからである。し
かしながら、所定の雷インパルスに対して絶縁耐力があ
るように設計したとしても、実際には、絶縁スペーサの
表面に蓄積した電荷があるため、この電荷による電界に
雷インパルス印加時の電界が重畳することにより、本来
の雷インパルスに対する設計値より低い電圧の雷インパ
ルスで絶縁破壊を生じてしまうことになる。
場合としては、例えば、開閉インパルスの印加による帯
電が上げられる。即ち、負の開閉インパルス電圧印加に
より、導体から電界放出された電子又はその電子により
生成された電荷が絶縁スペーサに蓄積し、絶縁スペーサ
表面が帯電する。その時の雷インパルス破壊電圧は雷イ
ンパルスのみ印加時の破壊電圧よりも低下する。この蓄
積される電荷は、開閉インパルス印加の繰り返しによ
り、順次蓄積していくことになる。
り離され、直流電圧が残留する区画では、直流電圧印加
によっても、絶縁スペーサ表面が帯電し、その時の雷イ
ンパルス印加による破壊電圧は雷インパルスのみ印加時
の破壊電圧よりも低下する。この蓄積される電荷は、直
流電圧印加時間により、順次蓄積していくことになる。
表面の電界に大きく依存し、絶縁スペーサ表面の電界の
最大値となる部分が絶縁上最も過酷となり、この電界の
最大値でほぼ絶縁スペーサの絶縁耐力は決定される。こ
の絶縁スペーサの表面に蓄積される電荷による電界につ
いて検討してみると、その値は雷インパルスのみの印加
による破壊電界のほぼ30%で飽和値に達することが判
明した。つまり、前述の絶縁スペーサ表面の電界が最大
値となる部分に、電荷により、破壊電界の30%に相当
する電界が形成されており、雷インパルス印加時の電界
にこの蓄積電界が加算されたことになり、絶縁破壊電圧
を低下せしめていたことになる。
面の電界が最大値となる部分に注目し、この部分におけ
る雷インパルス印加時の電界との関係を検討したもので
ある。
印加による帯電電荷による電界を表している。即ち、開
閉インパルス印加による帯電電荷は、絶縁スペーサ3の
凹面側の内側であって、導体接続部から出た電気力線X
(同図中に矢印線にて図示)が絶縁スペーサ20と交わ
る部分の左右に正と負のピークを有する分布となる。な
ぜならば、開閉インパルス印加によって導体から電界放
出された電子及び電荷は電気力線Xに沿って移動し、絶
縁スペーサ20上に到達するため、この電気力線Xと絶
縁スペーサの交わる部分に、電荷の最大値が蓄積される
からである。
エッジの部分がもっともより多くの電子が出易い。この
導体接続部の端部Yが絶縁スペーサ20から離れている
時は、そこから出た電子は、接地タンク10の方に向か
うため、絶縁スペーサ20の帯電の問題は発生しない
が、この導体接続部40が絶縁スペーサ20側に近づく
程、絶縁スペーサ20の帯電の影響が顕著になる。一部
破線となっている線Bは、雷インパルス電圧のみを印加
した時の表面電荷の分布を表している。この電荷分布
は、絶縁スペーサ20の形状によって決まるものであ
る。従って、開閉インパルスが印加された後、雷インパ
ルスが印加されると、絶縁スペーサ20の凹面側の表面
電荷は、線Aと線Bを加算したところの実線Cのように
なる。ここで、帯電電荷によるピーク状の電界と雷イン
パルスによる電界を丁度重ね合わせたところの合計の表
面電界値が1.0を超えなければ、絶縁破壊は発生しな
いことになる。
た部分が雷インパルス印加時に絶縁スペーサ表面にかか
る電界の最大値の70%より低い領域であれば、開閉イ
ンパルス印加後の雷インパルス印加時の破壊電圧低下を
防止することができる。これは開閉インパルス印加後の
雷インパルス印加時に、絶縁スペーサ表面にかかる電界
の最大値が、雷インパルスのみ印加時に絶縁スペーサ表
面にかかる電界の最大値と同じためである。
よって発生する電荷の蓄積による電界の影響について述
べたが、この現象は、直流電圧印加時にも同様に発生す
る。即ち、導体に直流電圧が印加されると、この直流電
圧が高い電圧であればあるほど絶縁スペーサ表面への帯
電が顕著となる。そして、絶縁スペーサ表面に電荷が蓄
積するわけであるが、この絶縁スペーサの表面に蓄積さ
れる電荷による電界について検討してみると、その値は
雷インパルスのみの印加による破壊電圧のほぼ30%で
飽和値に達することが判明した。つまり、前述の絶縁ス
ペーサ表面の電界が最大値となる部分に、電荷により、
破壊電界の30%に相当する電界が形成されており、雷
インパルス印加時の電界にこの蓄積電界が加算されたこ
とになり、絶縁破壊電圧を低下せしめていたことにな
る。
よる絶縁スペーサ表面にかかる電界の最大値の70%以
下の電界がかかる絶縁スペーサ表面の位置に、導体接続
部から出た電気力線が交わるように、この導体接続部の
位置を設定するようにしたものである。
凹面側表面において、領域Gが、雷インパルス印加によ
る絶縁スペーサ表面にかかる電界の最大値の70%以上
の電界がかかる絶縁スペーサ表面の位置であり、領域H
が、雷インパルス印加による絶縁スペーサ表面にかかる
電界の最大値の70%以下の電界がかかる絶縁スペーサ
表面の位置である。図3から明らかなように、導体接続
部40の端部Yから出る電気力線は、領域Hに交わる位
置に、絶縁スペーサ20と導体接続部40の関係が位置
決めされている。即ち、雷インパルス印加による絶縁ス
ペーサ表面にかかる電界の最大値の70%以下の電界が
かかる絶縁スペーサ表面の位置Hに、導体接続部から出
た電気力線Xが交わるように、この導体接続部の位置を
設定してある。
により、絶縁スペーサ表面への帯電が発生したとして
も、その後の雷インパルスの印加によっても、絶縁耐圧
の劣化が生じないようになるものである。
ガス絶縁機器の断面を示している。
は、円錐形絶縁スペーサ20が取り付けられている。ま
た、接地タンク10と接地タンク12の間には、円錐形
絶縁スペーサ21が取り付けられている。接地タンク1
0,11,12はおよそ20cm乃至1m程度の内径を
有している。絶縁スペーサ20には、貫通導体31が固
定されており、絶縁スペーサ21には、貫通導体32が
固定されている。導体30は、導体接続部40,41を
介して貫通導体31,32に固定されると共に、電気的
導通が取られている。貫通導体31,32及び導体30
はおよそ15cm乃至24cmの直径を有している。導
体30の長さは、およそ数mである。
0,11,12内を区画するとともに、貫通導体を支持
する役割を果たしている。接地タンク10,11,12
内には、絶縁ガスが封入されており、絶縁ガスとして
は、通常、SF6ガスが用いられている。
遮断器や断路器に接続されている。接地タンク11、円
錐形絶縁スペーサ20、貫通導体31及びこれに接続さ
れるガス遮断器や断路器は、輸送上の都合で、場内で一
体的組み立てられ、内部に絶縁ガスを封入された状態で
現地に搬入される。また、接地タンク12、円錐形絶縁
スペーサ21、貫通導体32及びこれに接続されるガス
遮断器や断路器も、一体的組み立てられ、内部に絶縁ガ
スを封入された状態で現地に搬入される。その上で、現
地では、導体接続部40,41を介して導体30を取付
け、さらに、接地タンク10で覆い、その内部に絶縁ガ
スを封入することにより現地における据え付けの便宜を
図っている。
うな構造を有しており、接触子46によって、貫通導体
32と導体30間の電気的接続をとっている。接触子4
6には、スプリング状の締め付け用部材47が埋め込ま
れており、この締め付け用部材47が内径方向に締め付
ける作用を持ち、接触子46を貫通導体32と導体30
に強固に接触せしめている。この接触子46の外周は、
導電性のシールド48により覆われている。導体接続部
40の構造の導体接続部41の構造と同じである。
があるが、総じて貫通導体と導体を接続する部材である
ため、貫通導体に比べてその外径が大きなものと成って
いる。従って、本発明でいう導体接続部とは、絶縁スペ
ーサを貫通して保持される貫通導体と、この貫通導体と
接続される導体との接続部であって、その外径が貫通導
体に比べて太くなる部分と定義される。かかる導体接続
部の中で、特に問題となるのは、絶縁スペーサの近傍に
位置する導体接続部である。
0,21のフランジ部に埋め込まれている。この埋込電
極50,51は、絶縁スペーサ20,21のフランジ部
と接地タンク10,11,12との接触部における絶縁
破壊を防ぐために設けられている。即ち、導体30,3
1,32は、通常、10kV乃至1000kV程度の高
電圧に保たれ、接地タンク10,11,12は、その名
称のとおりに、接地電位に保たれる。従って、埋込電極
がない状態では、絶縁スペーサ31,32のフランジ部
22,23の部分、即ち、接地タンク11のフランジ部
12と接地タンク10のフランジ部14の間及び接地タ
ンク12のフランジ部16と接地タンク10のフランジ
部15の間に等電位線が屈曲して入り込み、その部分に
電界が集中し、絶縁破壊を引き起こすことになる。しか
しながら、埋込電極50,51を配置し、この埋込電極
50、51の電位を接地電位とすることで、接地タンク
10,11,12と埋込電極50,51を等電位とする
ことができるため、貫通導体31、導体30、貫通導体
32及び接地タンク11,10,12の間の等電位線を
ほぼ平行になり、電界集中が起こらなくなるものであ
る。埋込電極の直径は、およそ数10mm程度である。
雷インパルス印加による絶縁スペーサ表面にかかる電界
の最大値の70%以下の電界がかかる絶縁スペーサ表面
の位置に、導体接続部から出た電気力線が交わるよう
に、この導体接続部の位置を設定するようにしたもので
ある。より具体的には、導体接続部のスペーサ側の端部
42,43から導体30,31,32の中心軸に対して
下ろした垂線(図中の破線44,45)が、絶縁スペー
サ20,21のフランジ部22,23に埋め込まれた埋
込電極50,51の、絶縁スペーサ20,21の凸面側
フランジ面24,25に近い側の端部52,53より
も、絶縁スペーサ20,21の凹面に近づかない位置
に、導体接続部40,41を設けている。即ち、同図に
おいて、導体接続部40の端部42と埋込電極50の端
部52が破線44で結ばれた位置が、導体接続部40の
最も左寄りの位置であり、この位置より、導体接続部4
0が右側に位置すれば、絶縁スペーサ20が帯電したと
しても、その後の雷インパルス印加によっても絶縁破壊
が生じないことになる。
1の関係について見るならば、導体接続部41の端部4
3と埋込電極51の端部53が破線45で結ばれた位置
が、導体接続部41の最も右寄りの位置であり、この位
置より、導体接続部41が左側に位置すれば、絶縁スペ
ーサ21が帯電したとしても、その後の雷インパルス印
加によっても絶縁破壊が生じないことになる。
づいて説明する。
端部42から導体31の中心軸に対して下ろした垂線と
絶縁スペーサ20の埋込電極50の端部52(絶縁スペ
ーサ側のフランジ24に近い方の端部52)との距離を
表している。図中、0の位置が、図1に示されるよう
に、導体絶縁部40の端部42と埋込電極50の端部5
2が破線44に接している状態を表している。この0の
位置よりマイナス側は、導体接続部40がより絶縁スペ
ーサ20に近づいた状態であり、この0の位置よりプラ
ス側は、導体接続部40がより絶縁スペーサ20から遠
のいた状態である。 また、縦軸は、雷インパルスのみ
を印加した時の破壊電界に対する開閉インパルス印加後
の雷インパルス印加時の破壊電界の相対値を示してい
る。相対値が1.0ということは、雷インパルスのみを
印加した時と開閉インパルス印加後に雷インパルス印加
した時の破壊電界が変わらないことを、即ち、開閉イン
パルス印加による帯電の影響を受けないことを表してい
る。
において、即ち、図1に示されるように、導体絶縁部4
0の端部42と埋込電極50の端部52が破線44に接
している状態では、開閉インパルスの印加による影響を
受けない。また、この0の位置よりプラス側である導体
接続部40がより絶縁スペーサ20に遠のいた状態で
も、開閉インパルスの印加による影響を受けないことも
明かである。
ては、導体接続部40が絶縁スペーサ20にさらに近づ
いた状態では、縦軸の相対値は徐々に減少し、その相対
値は、0.7となる。即ち、開閉インパルスの印加時の
帯電による電界の飽和値である、雷インパルスの印加に
よる破壊電界の30%の影響により、開閉インパルス印
加後の雷インパルス印加時の破壊電界が、雷インパルス
のみを印加した時の破壊電界の70%となることを示し
ている。
スペーサ側の端部42,43から導体30,31,32
の中心軸に対して下ろした垂線(図中の破線44,4
5)が、絶縁スペーサ20,21のフランジ部22,2
3に埋め込まれた埋込電極50,51の、絶縁スペーサ
20,21の凸面側フランジ面24,25に近い側の端
部52,53よりも、絶縁スペーサ20,21の凹面に
近づかない位置に、導体接続部40,41を設けるよう
にしたので、絶縁スペーサの開閉インパルス印加時の帯
電電荷による影響を受けることなく、雷インパルス印加
時の絶縁耐圧低下を防止できる。
加後の雷インパルス印加時の破壊電界の影響について述
べていたが、導体が断路器で電気的に切り離され、直流
電圧が残留する区画で、この直流電圧印加後の雷インパ
ルス印加時の破壊電界の影響についても同様である。
絶縁機器について見ると、このガス絶縁機器では、帯電
電荷は蓄積されるものであるため、開閉インパルスの印
加と直流電圧の印加の両方の影響を受けることがある
が、両者が印加されたとしても、絶縁スペーサの帯電電
荷による電界の飽和値は、雷インパルスの印加による破
壊電界の30%であるので、図1及び図2で説明した導
体接続部と埋込電極の位置関係を守ることにより、雷イ
ンパルス印加時の絶縁耐圧低下を防止できる。
5を用いて説明する。
を表している。
電圧レベルが低いため、図1に示した埋込電極50,5
1は備えていない。
雷インパルス印加による絶縁スペーサ表面にかかる電界
の最大値の70%以下の電界がかかる絶縁スペーサ表面
の位置に、導体接続部から出た電気力線が交わるよう
に、この導体接続部の位置を設定するようにしたもので
ある。より具体的には、導体接続部のスペーサ側の端部
42,43から導体30,31,32の中心軸に対して
下ろした垂線(図中の破線44,45)が、絶縁スペー
サ20,21のフランジ部22,23の凸面側フランジ
面24,25よりも、絶縁スペーサ20,21の凹面に
近づかない位置に、導体接続部40,41を設けてい
る。即ち、同図において、導体接続部40の端部42と
凸面側フランジ面24,25が破線44で結ばれた位置
が、導体接続部40の最も左寄りの位置であり、この位
置より、導体接続部40が右側に位置すれば、絶縁スペ
ーサ20が帯電したとしても、その後の雷インパルス印
加によっても絶縁破壊が生じないことになる。
23の関係について見るならば、導体接続部41の端部
43とフランジ部23の凸面側フランジ面25が破線4
5で結ばれた位置が、導体接続部41の最も右寄りの位
置であり、この位置より、導体接続部41が左側に位置
すれば、絶縁スペーサ21が帯電したとしても、その後
の雷インパルス印加によっても絶縁破壊が生じないこと
になる。
づいて説明する。
端部42から導体31の中心軸に対して下ろした垂線と
絶縁スペーサ20のフランジ部22の凸面側フランジ面
24との距離を表している。図中、0の位置が、図1に
示されるように、導体絶縁部40の端部42とフランジ
部22の凸面側フランジ面24が破線44に接している
状態を表している。この0の位置よりマイナス側は、導
体接続部40がより絶縁スペーサ20に近づいた状態で
あり、この0の位置よりプラス側は、導体接続部40が
より絶縁スペーサ20に遠のいた状態である。
た時の破壊電界に対する開閉インパルス印加後の雷イン
パルス印加時の破壊電界の相対値を示している。相対値
が1.0ということは、雷インパルスのみを印加した時
と開閉インパルス印加後に雷インパルス印加した時の破
壊電界が変わらないことを、即ち、開閉インパルス印加
による帯電の影響を受けないことを表している。
において、即ち、図4に示されるように、導体絶縁部4
0の端部42とフランジ部22の凸面側フランジ面24
が破線44に接している状態では、開閉インパルスの印
加による影響を受けない。また、この0の位置よりプラ
ス側である導体接続部40がより絶縁スペーサ20から
遠のいた状態でも、開閉インパルスの印加による影響を
受けないことも明かである。
ては、導体接続部40が絶縁スペーサ20にさらに近づ
いた状態では、縦軸の相対値は徐々に減少し、その相対
値は、0.7となる。即ち、開閉インパルスの印加時の
帯電による電界の飽和値である、雷インパルスの印加に
よる破壊電界の30%の影響により、開閉インパルス印
加後の雷インパルス印加時の破壊電界が、雷インパルス
のみを印加した時の破壊電界の70%となることを示し
ている。
極がないため、絶縁スペーサの電界分布が異なるためで
ある。
ーサ側の端部42,43から導体30,31,32の中
心軸に対して下ろした垂線(図中の破線44,45)
が、絶縁スペーサ20,21のフランジ部22,23の
凸面側フランジ面24,25よりも絶縁スペーサ20,
21の凹面に近づかない位置に、導体接続部40,41
を設けるようにしたので、絶縁スペーサの開閉インパル
ス印加時の帯電電荷による影響を受けることなく、雷イ
ンパルス印加時の絶縁耐圧低下を防止できる。
加後の雷インパルス印加時の破壊電界の影響について述
べていたが、直流電圧印加後の雷インパルス印加時の破
壊電界の影響についても同様である。
絶縁機器について見ると、このガス絶縁機器は、開閉イ
ンパルスの印加と直流電圧の印加が相互に無差別に発生
するものであるが、両者が印加されたとしても、絶縁ス
ペーサの帯電電荷による電界の飽和値は、雷インパルス
の印加による破壊電界の30%であるので、図4及び図
5で説明した導体接続部と絶縁スペーサのフランジ部の
位置関係を守ることにより、雷インパルス印加時の絶縁
耐圧低下を防止できる。従って、機器の絶縁信頼性を向
上させることができる 本実施例によれば、絶縁スペーサに最も近い位置にある
導体接続部は、絶縁スペーサの凹面側に取り付けられた
導体接続部のスペーサ側の端部から導体の中心軸に対し
て下した垂線が、絶縁スペーサのフランジ部の内部に埋
め込まれた埋込電極よりも絶縁スペーサの凹面に近づか
ない位置に、導体接続部は設けるようにしたので、絶縁
スペーサの開閉インパルス印加時の帯電電荷による影響
を受けることなく、雷インパルス印加時の絶縁耐圧低下
を防止できる。
電電荷の影響を受けることなく、雷インパルス印加時の
絶縁耐圧低下を防止できる。
実施例について説明する。図6は、前述の条件を満たす
位置に導体接続部を設けたガス絶縁機器を、遮断器80
と断路器70間に使用したGIS(ガス絶縁開閉装置)
の例である。
40,41を介して絶縁スペーサ20,21により支持
されている構造となっており、導体接続部40,41の
絶縁スペーサ20,21に対する位置は上述の図1,5
の説明でなされた構造の位置となっている。
った後には、遮断器80等の点検等を行わなければなら
ず、そのためには、断路器70により電圧を切る操作を
行う必要がある。
は断路器の動作時に発生する開閉インパルスによる機器
の絶縁信頼性低下を防止できる。
流電圧が残留する区画であるため、開閉インパルス印加
時と同様に直流電圧によるスペーサ表面の帯電の影響を
防止でき、機器の絶縁信頼性を向上させることができ
る。
Sのケーブルとこのケーブルにつながる最初の断路器と
の間に設けたガス絶縁機器若しくはガス絶縁母線GIL
に上述の図1、5の説明でなされた構造を持つ区画を設
けても同様の効果がある。
例について説明する。
を表している。
り、絶縁スペーサに対する導体接続部の位置ではなく、
導体接続部若しくはその周囲の導体そのものに着目して
いる。即ち、前述の説明で明らかなように、絶縁スペー
サへの電界の影響は、その絶縁スペーサに電荷が帯電す
ることによるものである。そこで、導体若しくは導体接
続部から電子が出難くすることにより、絶縁スペーサへ
の帯電の影響は少なくなる。
サへの帯電の影響のある導体若しくは導体接続部の部分
に表面処理をしている訳であるが、この点について説明
する前に、図8の実験データを用いて説明する。
面粗さと雷インパルスのみを印加した時の破壊電界に対
する開閉インパルス印加後の雷インパルス破壊電界の相
対値との関係を示している。
電子により生成された電荷が絶縁スペーサの表面に蓄積
し、表面が帯電することが起こる。従って、導体表面を
加工することにより、導体表面から電子が電界放出され
にくくすることにより、絶縁スペーサ表面への帯電を減
少させ、絶縁破壊を生じにくくすることができる。
は導体接続部の表面粗さが4.5μm以下の時、開閉イ
ンパルス印加による影響はほとんどない。これは導体表
面の粗さを小さくすると電界放出する電子が減り、帯電
の原因となる電荷が生成されにくくなったためである。
例では、表面処理の一つとして、導体の表面粗さを4.
5μm以下にしたものである。
を表している。この実施例では、貫通導体31,32及
び導体接続部40,41及び導体30の表面の、雷イン
パルス印加により絶縁スペーサの表面にかかる電界の最
大値の70%以上の電界がかかる絶縁スペーサの表面の
位置に、導体若しくは導体接続部からでた電気力線が交
わるような導体表面の部分には導体の表面粗さを4.5
μm以下にしたものである。より、具体的には、絶縁ス
ペーサ20,21の凹面側に位置する貫通導体31,3
2の表面部分33,34及び導体接続部40,41の表
面部分35,36に表面処理を施してある。即ち、貫通
導体31,32の表面部分33,34及び導体接続部4
0,41の表面部分35,36を鏡面仕上げしており、
その表面粗さは、4.5μm以下の4μmとしてある。
本実施例によれば、絶縁スペーサに最も近い位置にある
導体の表面粗さを4.5μm以下にすることにより、電
荷が生成されにくくなり、絶縁スペーサの開閉インパル
ス印加時の帯電電荷による影響を受けることなく、雷イ
ンパルス印加時の絶縁耐圧低下を防止できる。
電電荷の影響を受けることなく、雷インパルス印加時の
絶縁耐圧低下を防止できる。
べて、導体接続部の位置をより絶縁スペーサ側に近づけ
ることが可能となる。
は、表面処理は施していないが、この導体30自体もも
っと絶縁スペーサに近付き、導体からでた電気力線が、
雷インパルス印加により絶縁スペーサの表面にかかる電
界の最大値の70%以上の電界がかかる絶縁スペーサの
表面の位置に、交わるような導体表面部分については、
表面処理を施す必要がある。
サ20,21から離して設ける場合には、貫通導体3
1,32の絶縁スペーサ20,21の凹面側に位置する
部分のみを鏡面仕上げしてもよい。
例について説明する。
間に、前述の構造のガス絶縁機器を設けたガス絶縁開閉
装置GISである。即ち、絶縁機器は、絶縁スペーサ2
0,21の間に導体接続部40,41を介して導体30
が保持され、その導体30の両端の表面の、雷インパル
ス印加により絶縁スペーサの表面にかかる電界の最大値
の70%以上の電界がかかる絶縁スペーサの表面の位置
に、導体からでた電気力線が交わるような導体表面の部
分90,91には、表面処理の一つとして絶縁コーテイ
ングが施されている。絶縁コーテイングは、エポキシ系
の絶縁コーテイングを30μm乃至200μmを塗布す
る。その領域は、絶縁スペーサ20,21を貫通する貫
通導体および導体接続部の表面としてある。
の表面粗さを粗さ4.5μm以下とするものであっても
よい。
る遮断器80と断路器70との間に設けると、断路器8
0もしくは遮断器70を再投入した時の機器の絶縁信頼
性を向上させることができ、機器のコスト上昇を抑える
ことができる。
前述の導体表面処理を施した導体をGIL(ガス絶縁母
線)に使用したものである。
100により直流電圧に変換される。このサイリスタバ
ルブ100は、貫通導体31に接続される。接地タンク
10には、絶縁スペーサ20,21が保持され、さらに
接地タンク12が取り付けられる。絶縁スペーサ20,
21を貫通する貫通導体31,32の絶縁スペーサ2
0,21の近傍の部分及び導体接続部40,41の表面
部分90,91には、エポキシ系の絶縁コーテイングを
30μm乃至200μmを塗布した絶縁コーテイングを
施してある。サイリスタバルブ100によりその出力は
直流となっており、この直流電圧による帯電の影響を取
り除くことができる。絶縁コーテイングに代えて、導体
2の表面粗さを4.5μm以下とするものであってもよ
い。
スペーサの開閉インパルス印加後もしくは残留直流電圧
印加後の雷インパルス絶縁耐圧の低下を防止することが
できる。
ながる最初の断路器70との間の区画に前述の処理を施
した導体を使用したガス絶縁機器を設けたものである。
即ち、ケーブル110と断路器70との間の接地タンク
13には、絶縁スペーサ24が設けられ、絶縁スペーサ
24を貫通する導体37は、ケーブル110と接続され
ている。導体37の絶縁スペーサ24の近傍の部分92
には、絶縁コーテイングを施してある。
ながり、この中には、絶縁スペーサ25が保持され、さ
らに、導体38が貫通している。絶縁コーテイングに代
えて、導体37の表面粗さを4.5μm以下とするもの
であってもよい。
する開閉インパルスによる機器の絶縁信頼性の低下を防
止することができる。
のは、絶縁スペーサ20,21によって支持される。導
体30は、1本の導体であり、この領域には、導体接続
部はないことである。ここで、導体30の上に設けられ
たシールド120,121は、電界緩和用のシールドで
ある。絶縁スペーサ20,21と接地タンク10と絶縁
性ガスが接触する領域は、3中点と呼ばれ、絶縁物と導
電物とガスが接触する領域であり、特に、この領域の電
界を緩和する目的でシールド120,121が用いられ
る場合がある。しかしながら、このシールド120,1
21も絶縁スペーサへの帯電により、絶縁性能の低下を
もたらすものである。
接地タンク11の間には、円錐形絶縁スペーサ20が取
り付けられている。また、接地タンク10と接地タンク
12の間には、円錐形絶縁スペーサ21が取り付けられ
ている。接地タンク10,11,12はおよそ20cm
乃至1m程度の内径を有している。絶縁スペーサ20,
21には、導体30が固定されている。導体30はおよ
そ15cm乃至24cmの直径を有している。導体30
の上に設けられたシールド120,121は、電界緩和
用のシールドである。
0,11,12内を区画するとともに、貫通導体を支持
する役割を果たしている。接地タンク10,11,12
内には、絶縁ガスが封入されており、絶縁ガスとして
は、通常、SF6ガスが用いられている。地タンク1
1,12は、それぞれ、ガス遮断器や断路器に接続され
ている。
0,21のフランジ部に埋め込まれている。この埋込電
極50,51は、絶縁スペーサ20,21のフランジ部
と接地タンク10,11,12との接触部における絶縁
破壊を防ぐために設けられている。即ち、導体30は、
通常、10kV乃至1000kV程度の高電圧に保た
れ、接地タンク10,11,12は、その名称のとおり
に、接地電位に保たれる。従って、埋込電極がない状態
では、絶縁スペーサ20.21のフランジ部22,23
の部分、即ち、接地タンク11のフランジ部12と接地
タンク10のフランジ部14の間及び接地タンク12の
フランジ部16と接地タンク10のフランジ部15の間
に等電位線が屈曲して入り込み、その部分に電界が集中
し、絶縁破壊を引き起こすことになる。しかしながら、
埋込電極50,51を配置し、この埋込電極50、51
の電位を接地電位とすることで、接地タンク10,1
1,12と埋込電極50,51を等電位とすることがで
きるため、導体30及び接地タンク11,10,12の
間の等電位線をほぼ平行になり、電界集中が起こらなく
なるものである。埋込電極の直径は、およそ数10mm
程度である。
雷インパルス印加による絶縁スペーサ表面にかかる電界
の最大値の70%以下の電界がかかる絶縁スペーサ表面
の位置に、導体接続部から出た電気力線が交わるよう
に、この導体接続部の位置を設定するようにしたもので
ある。より具体的には、導体接続部のスペーサ側の端部
42,43から導体30の中心軸に対して下ろした垂線
(図中の破線44,45)が、絶縁スペーサ20,21
のフランジ部22,23に埋め込まれた埋込電極50,
51の、絶縁スペーサ20,21の凸面側フランジ面2
4,25に近い側の端部52,53よりも、絶縁スペー
サ20,21の凹面に近づかない位置に、導体接続部4
0,41を設けている。即ち、同図において、導体接続
部40の端部42と埋込電極50の端部52が破線44
で結ばれた位置が、導体接続部40の最も左寄りの位置
であり、この位置より、導体接続部40が右側に位置す
れば、絶縁スペーサ20が帯電したとしても、その後の
雷インパルス印加によっても絶縁破壊が生じないことに
なる。
1の関係について見るならば、導体接続部41の端部4
3と埋込電極51の端部53が破線45で結ばれた位置
が、導体接続部41の最も右寄りの位置であり、この位
置より、導体接続部41が左側に位置すれば、絶縁スペ
ーサ21が帯電したとしても、その後の雷インパルス印
加によっても絶縁破壊が生じないことになる。
の間は、中空のものが一般的であるが、この内部に機械
部品が入る場合もあり、この場合についても、本実施例
の中に含まれるものである。
を用いた場合にも、雷インパルス印加時及び直流電圧印
加時の絶縁性能の低下を防止することができる。
下させる絶縁スペーサの表面帯電を抑制することがで
き、雷インパルス印加時及び直流電圧印加時の絶縁性能
の低下を防止することができる。このためガス絶縁機器
の絶縁信頼性の向上が図られる他、ガス絶縁機器の小型
軽量化が可能となる。
て、開閉インパルス印加後や直流電圧印加後のような絶
縁スペーサ表面への帯電があっても、その後の雷インパ
ルス印加時により絶縁性能の低下が生じることはなくな
る。
る。
インパルス絶縁特性の関係を示す図である。
ある。
ある。
きの導体接続部の位置と開閉インパルス印加後の雷イン
パルス絶縁特性の関係を示す図である。
他の実施例の断面図である。
である。
パルス絶縁特性の関係を示す図である。
の本発明の第5の実施例を示すガス絶縁機器の断面図で
ある。
第6の実施例を示す図である。
に適用した時の第7の実施例を示す図である。
図である。
中心軸に対して下ろした垂線 50,51…埋込電極 70…断路器 80…遮断器 100…サイリスタバルブ 110…ケーブル 120,121…シールド
Claims (4)
- 【請求項1】絶縁性ガスを封入した接地タンクと、この
接地タンク内に固定され、上記接地タンク内を区画する
円錐形の絶縁スペーサと、この絶縁スペーサを貫通して
保持される貫通導体と、この貫通導体と電気的に接続さ
れるとともに上記絶縁スペーサにより上記接地タンク内
の空間に電気的に絶縁して保持される導体と、この導体
と上記貫通導体を電気的に接続するとともにこの導体を
支持する導体接続部を有するガス絶縁機器において、 開閉インパルス若しくは直流電圧が印加される上記絶縁
スペーサの凹面側に取り付けられた上記導体接続部のス
ペーサ側の端部から上記導体の中心軸に対して下した垂
線が、上記絶縁スペーサのフランジ部の内部に埋め込ま
れた埋込電極よりも上記絶縁スペーサの凹面に近づかな
い位置に、上記絶縁スペーサに最も近い位置にある上記
導体接続部を設けたことを特徴とするガス絶縁機器。 - 【請求項2】絶縁性ガスを封入した接地タンクと、この
接地タンク内に固定され、上記接地タンク内を区画する
円錐形の絶縁スペーサと、この絶縁スペーサを貫通して
保持される貫通導体と、この貫通導体と電気的に接続さ
れるとともに上記絶縁スペーサにより上記接地タンク内
の空間に電気的に絶縁して保持される導体と、この導体
と上記貫通導体を電気的に接続するとともにこの導体を
支持する導体接続部を有するガス絶縁機器において、 上記絶縁スペーサは、そのフランジ部に電極が埋込まれ
ていない絶縁スペーサであり、 開閉インパルス若しくは直流電圧が印加される上記絶縁
スペーサの凹面側に上記絶縁スペーサに最も近接して取
り付けられた上記導体接続部のスペーサ側の端部から上
記導体の中心軸に対して下した垂線が、上記絶縁スペー
サの凸面側のフランジ面よりも絶縁スペーサから離れた
位置に、上記導体接続部を設けたことを特徴とするガス
絶縁機器。 - 【請求項3】絶縁性ガスを封入した接地タンクと、この
接地タンク内に固定され、上記接地タンク内を区画する
円錐形の絶縁スペーサと、この絶縁スペーサを貫通して
保持される貫通導体と、この貫通導体と電気的に接続さ
れるとともに上記絶縁スペーサにより上記接地タンク内
の空間に電気的に絶縁して保持される導体と、この導体
と上記貫通導体を電気的に接続するとともにこの導体を
支持する導体接続部を有するガス絶縁機器において、 上記絶縁スペーサの凹面側に上記絶縁スペーサに最も近
接して取り付けられた上記導体接続部のスペーサ側の端
部から上記導体の中心軸に対して下した垂線が、上記絶
縁スペーサの凸面側のフランジ面よりも絶縁スペーサか
ら離れた位置に、上記導体接続部を設けたことを特徴と
するガス絶縁機器。 - 【請求項4】絶縁性ガスを封入した接地タンクと、この
接地タンク内に固定され、上記接地タンク内を区画する
円錐形の絶縁スペーサと、この絶縁スペーサを貫通して
保持される貫通導体と、この貫通導体と電気的に接続さ
れるとともに上記絶縁スペーサにより上記接地タンク内
の空間に電気的に絶縁して保持される導体と、この導体
と上記貫通導体を電気的に接続するとともにこの導体を
支持する導体接続部を有するガス絶縁機器において、 上記導体若しくは上記導体接続部の表面の部分に表面処
理を施すとともに、 上記絶縁スペーサの凹面側に取り付けられた上記導体接
続部のスペーサ側の端部から上記導体の中心軸に対して
下した垂線よりも、上記絶縁スペーサの凹面に近づいた
位置に、上記絶縁スペーサに最も近い位置にある上記導
体接続部を設けたことを特徴とするガス絶縁機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001308123A JP2002159126A (ja) | 2001-10-04 | 2001-10-04 | ガス絶縁機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001308123A JP2002159126A (ja) | 2001-10-04 | 2001-10-04 | ガス絶縁機器 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31995194A Division JP3424994B2 (ja) | 1994-12-22 | 1994-12-22 | ガス絶縁機器及びガス絶縁開閉装置及びガス絶縁母線及びケーブル直結ガス絶縁開閉装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001308123A Pending JP2002159126A (ja) | 2001-10-04 | 2001-10-04 | ガス絶縁機器 |
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Country | Link |
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- 2001-10-04 JP JP2001308123A patent/JP2002159126A/ja active Pending
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