JP2002157761A - 高ダンパー性2芯サスペンションワイヤ - Google Patents
高ダンパー性2芯サスペンションワイヤInfo
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- JP2002157761A JP2002157761A JP2000351490A JP2000351490A JP2002157761A JP 2002157761 A JP2002157761 A JP 2002157761A JP 2000351490 A JP2000351490 A JP 2000351490A JP 2000351490 A JP2000351490 A JP 2000351490A JP 2002157761 A JP2002157761 A JP 2002157761A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高価なゲル材を用いずに光ピックアップ装置
に発生するヨーイング共振およびピッチング共振を吸収
することができ、またサスペンションワイヤを各端子部
にはんだ付けをする際、1本ずつの位置決めが不要な高
ダンパー性2芯サスペンションワイヤを提供する。 【解決手段】 所定間隔で平行に配置した2本の銅合金
導電性ばね線材(1,1)の両端末部を一体に覆うよう
に、振動減衰能を有するテープ体(2a,2a)を接着
剤(s)を用いてラミネートして端末テープラミネート
部(2)を設け、ダンパー機能(制振機能)を高めた高
ダンパー性2芯サスペンションワイヤ(3,3a)とす
る。
に発生するヨーイング共振およびピッチング共振を吸収
することができ、またサスペンションワイヤを各端子部
にはんだ付けをする際、1本ずつの位置決めが不要な高
ダンパー性2芯サスペンションワイヤを提供する。 【解決手段】 所定間隔で平行に配置した2本の銅合金
導電性ばね線材(1,1)の両端末部を一体に覆うよう
に、振動減衰能を有するテープ体(2a,2a)を接着
剤(s)を用いてラミネートして端末テープラミネート
部(2)を設け、ダンパー機能(制振機能)を高めた高
ダンパー性2芯サスペンションワイヤ(3,3a)とす
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種情報を光学的に
読み書きする光ピックアップ装置の対物レンズ縣架用サ
スペンションワイヤに関し、更に詳しくは高ダンパー性
の2芯サスペンションワイヤに関する。
読み書きする光ピックアップ装置の対物レンズ縣架用サ
スペンションワイヤに関し、更に詳しくは高ダンパー性
の2芯サスペンションワイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】光ピックアップ装置の対物レンズ縣架用
サスペンションワイヤ(以下、サスペンションワイヤと
略記する)としては、通常りん青銅線或いはベリリウム
銅線が用いられ、安定したばね特性と真直性を利用し
て、光ピックアップ装置の対物レンズ縣架材兼リード線
材として使用されている。光ピックアップ装置の概略と
レンズの可動方向について図3を用いて説明する。
サスペンションワイヤ(以下、サスペンションワイヤと
略記する)としては、通常りん青銅線或いはベリリウム
銅線が用いられ、安定したばね特性と真直性を利用し
て、光ピックアップ装置の対物レンズ縣架材兼リード線
材として使用されている。光ピックアップ装置の概略と
レンズの可動方向について図3を用いて説明する。
【0003】光ピックアップ装置(10') は、対物レンズ
(6) が対物レンズ支持枠(以下、支持枠と略記する)(6
a)に取り付けられており、またこの支持枠(6a)の外
周にはフォーカスコイル(4) が巻回され、また支持枠(6
a)の相対する側面にはトラッキングコイル(5) が各2
個設けられている。また支持枠(6a)の側面でトラッキ
ングコイル(5、5)の略中間部には前記各コイルに電流を
供給するとともに、サスペンションワイヤ(3')の一端を
支持するための端子部t1,t2が設けられている。前
記サスペンションワイヤ(3')の他端は支持板(8) に設け
られた端子部t3,t4により支持される。また前記サ
スペンションワイヤ(3')は前記支持枠(6a)を縣架保持
するとともに、前記各コイルに電流を流すために、端子
部t1−t3間に2本、端子部t2−t4間に2本平行
に張架されている。また、マグネット(永久磁石)(7)
が、トラッキングコイル(5) 等の設けられていない支持
枠(6a)面の両側の所定部に設けられている。なお、図
示はしないが、端子部t3、t4にはシリコン樹脂等の
ゲル材(ダンパー材)が組み込まれている。
(6) が対物レンズ支持枠(以下、支持枠と略記する)(6
a)に取り付けられており、またこの支持枠(6a)の外
周にはフォーカスコイル(4) が巻回され、また支持枠(6
a)の相対する側面にはトラッキングコイル(5) が各2
個設けられている。また支持枠(6a)の側面でトラッキ
ングコイル(5、5)の略中間部には前記各コイルに電流を
供給するとともに、サスペンションワイヤ(3')の一端を
支持するための端子部t1,t2が設けられている。前
記サスペンションワイヤ(3')の他端は支持板(8) に設け
られた端子部t3,t4により支持される。また前記サ
スペンションワイヤ(3')は前記支持枠(6a)を縣架保持
するとともに、前記各コイルに電流を流すために、端子
部t1−t3間に2本、端子部t2−t4間に2本平行
に張架されている。また、マグネット(永久磁石)(7)
が、トラッキングコイル(5) 等の設けられていない支持
枠(6a)面の両側の所定部に設けられている。なお、図
示はしないが、端子部t3、t4にはシリコン樹脂等の
ゲル材(ダンパー材)が組み込まれている。
【0004】前記光ピックアップ装置(10') の作動は、
端子部t3−サスペンションワイヤ(3')−端子部t1−
フォーカスコイル(4) 、及び端子部t4−サスペンショ
ンワイヤ(3')−端子部t2−トラッキングコイル(5) に
電流を流すことによりフォーカス方向(f)及びトラッ
キング方向(g)の電磁力を発生させて対物レンズ(6)
のレンズ位置を制御しているものである。
端子部t3−サスペンションワイヤ(3')−端子部t1−
フォーカスコイル(4) 、及び端子部t4−サスペンショ
ンワイヤ(3')−端子部t2−トラッキングコイル(5) に
電流を流すことによりフォーカス方向(f)及びトラッ
キング方向(g)の電磁力を発生させて対物レンズ(6)
のレンズ位置を制御しているものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記光ピックアップ装
置(10') に於いて、マグネット(7) の磁界中に配置され
ているフォーカスコイル(4) 及びトラッキングコイル
(5) にエラー信号に基づいた電流が供給されると、図3
に示すように、電磁力によりレンズはフォーカス方向
(f)及びトラッキング方向(g)に移動する。しか
し、光ピックアップ装置(10') に於いては、マグネット
(7) の磁気特性のバラツキや部品の寸法精度、組み立て
精度の誤差があるため、電磁力の作用点とレンズ可動部
の重心とが一致せず共振が発生する。この共振の種類は
図4(a) に示すようにフォーカス方向(f)を回転軸と
するヨーイング共振(y)、また図4(b) に示すように
トラッキング方向(g)を回転軸とするピッチング共振
(p)がある。これらの共振はサスペンションワイヤ
(3')を伝達して、該ワイヤ(3')の根元に充填したゲル材
(ダンパー材)に吸収していた。そして、共振振動を吸
収することによって、ダンパー材にせん断変形を生じさ
せてダンパー機能(制振機能)を行わせていた。
置(10') に於いて、マグネット(7) の磁界中に配置され
ているフォーカスコイル(4) 及びトラッキングコイル
(5) にエラー信号に基づいた電流が供給されると、図3
に示すように、電磁力によりレンズはフォーカス方向
(f)及びトラッキング方向(g)に移動する。しか
し、光ピックアップ装置(10') に於いては、マグネット
(7) の磁気特性のバラツキや部品の寸法精度、組み立て
精度の誤差があるため、電磁力の作用点とレンズ可動部
の重心とが一致せず共振が発生する。この共振の種類は
図4(a) に示すようにフォーカス方向(f)を回転軸と
するヨーイング共振(y)、また図4(b) に示すように
トラッキング方向(g)を回転軸とするピッチング共振
(p)がある。これらの共振はサスペンションワイヤ
(3')を伝達して、該ワイヤ(3')の根元に充填したゲル材
(ダンパー材)に吸収していた。そして、共振振動を吸
収することによって、ダンパー材にせん断変形を生じさ
せてダンパー機能(制振機能)を行わせていた。
【0006】しかしながら、従来のサスペンションワイ
ヤ(3')を用いた光ピックアップ装置(10') に於いては、
高いダンパー機能を得ようとするとダンパー材の体積が
大きくなってしまうという問題があり、またゲル材は非
常に高価なものであるという問題があった。更にサスペ
ンションワイヤ(3')とゲル材は単体であるので、ダンパ
ー材の組立工程が複雑で、コストアップの要因となって
しまうという問題があった。またサスペンションワイヤ
(3')の取り付けは、1本ずつ位置決めをして光ピックア
ップ装置(10') の各端子部(t1〜t4)にはんだ付け
をする必要があり、ワイヤ(3')の取り付けが面倒であ
り、時間がかかってしまうという問題があった。
ヤ(3')を用いた光ピックアップ装置(10') に於いては、
高いダンパー機能を得ようとするとダンパー材の体積が
大きくなってしまうという問題があり、またゲル材は非
常に高価なものであるという問題があった。更にサスペ
ンションワイヤ(3')とゲル材は単体であるので、ダンパ
ー材の組立工程が複雑で、コストアップの要因となって
しまうという問題があった。またサスペンションワイヤ
(3')の取り付けは、1本ずつ位置決めをして光ピックア
ップ装置(10') の各端子部(t1〜t4)にはんだ付け
をする必要があり、ワイヤ(3')の取り付けが面倒であ
り、時間がかかってしまうという問題があった。
【0007】本発明は、上記従来技術が有する各種問題
点を解決するためになされたものであり、高価なゲル材
を用いずに光ピックアップ装置に発生するヨーイング共
振およびピッチング共振を吸収することができ、またサ
スペンションワイヤを各端子部にはんだ付けをする際、
1本ずつの位置決めが不要な高ダンパー性2芯サスペン
ションワイヤを提供することを目的とする。
点を解決するためになされたものであり、高価なゲル材
を用いずに光ピックアップ装置に発生するヨーイング共
振およびピッチング共振を吸収することができ、またサ
スペンションワイヤを各端子部にはんだ付けをする際、
1本ずつの位置決めが不要な高ダンパー性2芯サスペン
ションワイヤを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の観点として本発明
は、所定間隔で平行に配置した2本の銅合金導電性ばね
線材(以下、ばね線材ともいう)(1,1)の両端末部
を一体に覆うように、振動減衰能を有するテープ体(以
下、振動減衰テープ体ともいう)(2a,2a)を接着
剤(s)を用いてラミネートして端末テープラミネート
部(2)を設け、ダンパー機能(制振機能)を高めた高
ダンパー性2芯サスペンションワイヤにある。前記振動
減衰テープ体(2a,2a)としては、各種プラスチッ
ク樹脂テープ、紙テープ、布テープ等が用いられるが、
特に限定されるものではない。また、前記端末テープラ
ミネート部(2)((振動減衰テープ体)(2a))の
形状は長方形、長円形、だるま形等が用いられるが、特
に限定されるものではない。上記第1の観点の2芯サス
ペンションワイヤでは、2本のばね線材(1,1)を伝
達する各種共振を端末テープラミネート部(2)で吸収
させることによりダンパー機能を高めることが可能とな
り、高ダンパー性2芯サスペンションワイヤとなる。ま
た、2本のばね線材(1,1)が所定間隔で平行に配置
されているので、光ピックアップ装置の各端子部にはん
だ付けをする際、ワイヤの取り付けが容易となり、作業
性が向上する。
は、所定間隔で平行に配置した2本の銅合金導電性ばね
線材(以下、ばね線材ともいう)(1,1)の両端末部
を一体に覆うように、振動減衰能を有するテープ体(以
下、振動減衰テープ体ともいう)(2a,2a)を接着
剤(s)を用いてラミネートして端末テープラミネート
部(2)を設け、ダンパー機能(制振機能)を高めた高
ダンパー性2芯サスペンションワイヤにある。前記振動
減衰テープ体(2a,2a)としては、各種プラスチッ
ク樹脂テープ、紙テープ、布テープ等が用いられるが、
特に限定されるものではない。また、前記端末テープラ
ミネート部(2)((振動減衰テープ体)(2a))の
形状は長方形、長円形、だるま形等が用いられるが、特
に限定されるものではない。上記第1の観点の2芯サス
ペンションワイヤでは、2本のばね線材(1,1)を伝
達する各種共振を端末テープラミネート部(2)で吸収
させることによりダンパー機能を高めることが可能とな
り、高ダンパー性2芯サスペンションワイヤとなる。ま
た、2本のばね線材(1,1)が所定間隔で平行に配置
されているので、光ピックアップ装置の各端子部にはん
だ付けをする際、ワイヤの取り付けが容易となり、作業
性が向上する。
【0009】第2の観点として本発明は、前記銅合金導
電性ばね線材(1)がベリリウム銅線或いはりん青銅線
であり、また前記ばね線材(1)の形状が丸線或いはリ
ボン線(平角線)である高ダンパー性2芯サスペンショ
ンワイヤにある。上記第2の観点のサスペンションワイ
ヤでは、前記ばね線材(1)として、ベリリウム銅線或
いはりん青銅線で、その形状が丸線或いはリボン線(平
角線)を好ましく用いることができる。なお、リボン線
の場合は、2本のばね線材(1,1)の幅広部を振動減
衰テープ体(2a,2a)で挟むようにして端末テープ
ラミネート部(2)を設けることにより、サスペンショ
ンワイヤとしての特性をより高めることができる。
電性ばね線材(1)がベリリウム銅線或いはりん青銅線
であり、また前記ばね線材(1)の形状が丸線或いはリ
ボン線(平角線)である高ダンパー性2芯サスペンショ
ンワイヤにある。上記第2の観点のサスペンションワイ
ヤでは、前記ばね線材(1)として、ベリリウム銅線或
いはりん青銅線で、その形状が丸線或いはリボン線(平
角線)を好ましく用いることができる。なお、リボン線
の場合は、2本のばね線材(1,1)の幅広部を振動減
衰テープ体(2a,2a)で挟むようにして端末テープ
ラミネート部(2)を設けることにより、サスペンショ
ンワイヤとしての特性をより高めることができる。
【0010】第3の観点として本発明は、前記振動減衰
テープ体(2a,2a)が発泡プラスチック樹脂テープ
である高ダンパー性2芯サスペンションワイヤにある。
上記第3の観点のサスペンションワイヤでは、前記振動
減衰テープ体(2a,2a)が発泡プラスチック樹脂テ
ープであるので、ダンパー機能をより高めることができ
る。
テープ体(2a,2a)が発泡プラスチック樹脂テープ
である高ダンパー性2芯サスペンションワイヤにある。
上記第3の観点のサスペンションワイヤでは、前記振動
減衰テープ体(2a,2a)が発泡プラスチック樹脂テ
ープであるので、ダンパー機能をより高めることができ
る。
【0011】第4の観点として本発明は、前記接着剤
(s)が耐熱性を有する接着剤である高ダンパー性2芯
サスペンションワイヤにある。上記第4の観点のサスペ
ンションワイヤでは、耐熱性を有する接着剤(s)を用
いているので、高温時の使用に耐えるものとなる。
(s)が耐熱性を有する接着剤である高ダンパー性2芯
サスペンションワイヤにある。上記第4の観点のサスペ
ンションワイヤでは、耐熱性を有する接着剤(s)を用
いているので、高温時の使用に耐えるものとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の内容を、図に示す
実施の形態により更に詳細に説明する。なお、これによ
り本発明が限定されるものではない。図1は本発明の2
芯サスペンションワイヤの一実施形態を示す略図であ
り、同図(a)はばね線材として丸線を用いた2芯サス
ペンションワイヤの平面図、同図(b)は該サスペンシ
ョンワイヤの側面図、また同図(c)はばね線材として
リボン線を用いた2芯サスペンションワイヤの平面図、
また同図(d)は該サスペンションワイヤの側面図であ
る。また図2は本発明の2芯サスペンションワイヤを用
いた光ピックアップ装置を説明するための略図である。
これらの図において、1は銅合金導電性ばね線材、2は
端末テープラミネート部、2aは振動減衰能を有するテ
ープ体、3,3aは高ダンパー性サスペンションワイ
ヤ、4はフォーカスコイル、5はトラッキングコイル、
6は対物レンズ、6aは対物レンズ支持枠、7はマグネ
ット、8はサスペンションワイヤ支持板、10は光ピッ
クアップ装置、hははんだ付け部、sは接着剤、またt
1〜t4は端子部である。
実施の形態により更に詳細に説明する。なお、これによ
り本発明が限定されるものではない。図1は本発明の2
芯サスペンションワイヤの一実施形態を示す略図であ
り、同図(a)はばね線材として丸線を用いた2芯サス
ペンションワイヤの平面図、同図(b)は該サスペンシ
ョンワイヤの側面図、また同図(c)はばね線材として
リボン線を用いた2芯サスペンションワイヤの平面図、
また同図(d)は該サスペンションワイヤの側面図であ
る。また図2は本発明の2芯サスペンションワイヤを用
いた光ピックアップ装置を説明するための略図である。
これらの図において、1は銅合金導電性ばね線材、2は
端末テープラミネート部、2aは振動減衰能を有するテ
ープ体、3,3aは高ダンパー性サスペンションワイ
ヤ、4はフォーカスコイル、5はトラッキングコイル、
6は対物レンズ、6aは対物レンズ支持枠、7はマグネ
ット、8はサスペンションワイヤ支持板、10は光ピッ
クアップ装置、hははんだ付け部、sは接着剤、またt
1〜t4は端子部である。
【0013】−実施形態1− 本発明の2芯サスペンションワイヤの第1の実施形態に
ついて図1(a)、(b)を用いて説明する。2本のば
ね線材(1,1)として、それぞれ長さが40mm、直
径が0.08mmのりん青銅線を用い、それぞれの端末
部には、はんだ付け部(h)を設けた。次いで、前記2
本のばね線材(1,1)を所定間隔で平行に配置した
後、振動減衰テープ(2a,2a)として短辺5mm、
長辺30mm、厚さ2mmの発泡ポリウレタン樹脂テー
プを用い、2本のばね線材(1,1)の端末の所定部
を、耐熱性を有するエポキシ接着剤(s)を用いてラミ
ネートして端末テープラミネート部(2)を設け、高ダ
ンパー性2芯サスペンションワイヤ(3)を製造した。
なお、前記ばね線材(1)としては、各種光ピックアッ
プ装置の仕様により、例えば長さが10〜60mm、直
径が0.060〜0.200mmの線材が用いられる。
また、前記端末テープラミネート部(2)の大きさは、
要求されるダンパー機能により適宜設定されるが、例え
ば長方形の場合、短辺1〜10mm、長辺5〜60m
m、厚さ0.010mm〜10mmである。
ついて図1(a)、(b)を用いて説明する。2本のば
ね線材(1,1)として、それぞれ長さが40mm、直
径が0.08mmのりん青銅線を用い、それぞれの端末
部には、はんだ付け部(h)を設けた。次いで、前記2
本のばね線材(1,1)を所定間隔で平行に配置した
後、振動減衰テープ(2a,2a)として短辺5mm、
長辺30mm、厚さ2mmの発泡ポリウレタン樹脂テー
プを用い、2本のばね線材(1,1)の端末の所定部
を、耐熱性を有するエポキシ接着剤(s)を用いてラミ
ネートして端末テープラミネート部(2)を設け、高ダ
ンパー性2芯サスペンションワイヤ(3)を製造した。
なお、前記ばね線材(1)としては、各種光ピックアッ
プ装置の仕様により、例えば長さが10〜60mm、直
径が0.060〜0.200mmの線材が用いられる。
また、前記端末テープラミネート部(2)の大きさは、
要求されるダンパー機能により適宜設定されるが、例え
ば長方形の場合、短辺1〜10mm、長辺5〜60m
m、厚さ0.010mm〜10mmである。
【0014】−実施形態2− 本発明のサスペンションワイヤの第2の実施形態につい
て図1(c)、(d)を用いて説明する。2本のばね線
材(1,1)として、それぞれ長さが50mm、縦0.
08mm×横0.12mmのりん青銅リボン線を用い、
その端末部には、はんだ付け部(h)を設けた。次いで
2本のばね線材(1,1)を、幅広部を同一面として所
定間隔で平行に配置した後、振動減衰テープ(2a,2
a)として短辺5mm、長辺30mm、厚さ0.5mm
のシリコン樹脂テープを用い、耐熱性シリコン接着剤
(s)を用いてラミネートして端末テープラミネート部
(2)を設け、高ダンパー性2芯サスペンションワイヤ
(3a)を製造した。
て図1(c)、(d)を用いて説明する。2本のばね線
材(1,1)として、それぞれ長さが50mm、縦0.
08mm×横0.12mmのりん青銅リボン線を用い、
その端末部には、はんだ付け部(h)を設けた。次いで
2本のばね線材(1,1)を、幅広部を同一面として所
定間隔で平行に配置した後、振動減衰テープ(2a,2
a)として短辺5mm、長辺30mm、厚さ0.5mm
のシリコン樹脂テープを用い、耐熱性シリコン接着剤
(s)を用いてラミネートして端末テープラミネート部
(2)を設け、高ダンパー性2芯サスペンションワイヤ
(3a)を製造した。
【0015】比較例 −比較例1− 前記実施形態1に用いた長さが40mm、直径が0.0
8mmのりん青銅線のみを用い、サスペンションワイヤ
を製造した(図示せず)。
8mmのりん青銅線のみを用い、サスペンションワイヤ
を製造した(図示せず)。
【0016】−比較例2− 前記実施形態2に用いた長さが50mm、縦0.08m
m×横0.12mmのりん青銅リボン線のみを用い、サ
スペンションワイヤを製造した(図示せず)。
m×横0.12mmのりん青銅リボン線のみを用い、サ
スペンションワイヤを製造した(図示せず)。
【0017】−光ピックアップ装置の組み立て− 前記実施形態1,2の2芯サスペンションワイヤ
(3),(3a)を用いて、はんだ付け部(h)をそれ
ぞれの端子部t1〜t4にはんだ付けして図2に示す光
ピックアップ装置(10)を組み立てた。また比較例
1,2のサスペンションワイヤを用いて、図2に示す光
ピックアップ装置(10)を組み立てた(但し、サスペ
ンションワイヤは線材のみ)。なお、比較例2のりん青
銅リボン線の場合は、線の幅広部が実施形態2と同様に
なるようにはんだ付けしている。
(3),(3a)を用いて、はんだ付け部(h)をそれ
ぞれの端子部t1〜t4にはんだ付けして図2に示す光
ピックアップ装置(10)を組み立てた。また比較例
1,2のサスペンションワイヤを用いて、図2に示す光
ピックアップ装置(10)を組み立てた(但し、サスペ
ンションワイヤは線材のみ)。なお、比較例2のりん青
銅リボン線の場合は、線の幅広部が実施形態2と同様に
なるようにはんだ付けしている。
【0018】−特性試験− 前記実施形態1、2により得られた2芯サスペンション
ワイヤ及び比較例1、2により得られたサスペンション
ワイヤについて、振動減衰性能評価試験を行った。その
結果を下記表1に示す。なお、この評価試験は当社独自
の方法で行ったものである。
ワイヤ及び比較例1、2により得られたサスペンション
ワイヤについて、振動減衰性能評価試験を行った。その
結果を下記表1に示す。なお、この評価試験は当社独自
の方法で行ったものである。
【0019】
【表1】
【0020】上記表1から明らかなように、本発明の2
芯サスペンションワイヤはダンパー機能を備えており、
特に振動減衰テープ体として発泡プラスチック樹脂テー
プを用いた場合にその効果が大きかった。また、本発明
のサスペンションワイヤを図2の光ピックアップ装置の
端子部t1〜t4にはんだ付けする際、本発明のサスペ
ンションワイヤは2本が組になっているので、効率良く
取り付けすることができた。また、本発明のサスペンシ
ョンワイヤを組み込んだ図2の光ピックアップ装置を作
動させたところ、光ピックアップ装置に発生するヨーイ
ング共振、ピッチング共振をサスペンションワイヤの端
末テープラミネート部で吸収させることができた。一
方、比較例1,2のサスペンションワイヤを組み込んだ
光ピックアップ装置を作動させたところ、光ピックアッ
プ装置にヨーイング共振等が発生してしまった。
芯サスペンションワイヤはダンパー機能を備えており、
特に振動減衰テープ体として発泡プラスチック樹脂テー
プを用いた場合にその効果が大きかった。また、本発明
のサスペンションワイヤを図2の光ピックアップ装置の
端子部t1〜t4にはんだ付けする際、本発明のサスペ
ンションワイヤは2本が組になっているので、効率良く
取り付けすることができた。また、本発明のサスペンシ
ョンワイヤを組み込んだ図2の光ピックアップ装置を作
動させたところ、光ピックアップ装置に発生するヨーイ
ング共振、ピッチング共振をサスペンションワイヤの端
末テープラミネート部で吸収させることができた。一
方、比較例1,2のサスペンションワイヤを組み込んだ
光ピックアップ装置を作動させたところ、光ピックアッ
プ装置にヨーイング共振等が発生してしまった。
【0021】
【発明の効果】本発明の2芯サスペンションワイヤは、
光ピックアップ装置に発生するヨーイング共振およびピ
ッチング共振を、2本のばね線材の端末部に設けた端末
テープラミネート部で吸収させることができ、ダンパー
機能を高めることが可能となった。そのため、光ピック
アップ装置の特性を向上させることが可能となった。ま
たサスペンションワイヤを光ピックアップ装置の各端子
部にはんだ付けをする際、1本ずつの位置決めが不要と
なり、効率良く取り付けすることができるようになっ
た。また高額のゲル剤を使用する必要がなくなり、また
光ピックアップ装置の組み立て工程の簡略化を図ること
が可能となり、製造コスト削減にも大きく寄与すること
が出来るようになった。従って、本発明は産業に寄与す
る効果が極めて大である。
光ピックアップ装置に発生するヨーイング共振およびピ
ッチング共振を、2本のばね線材の端末部に設けた端末
テープラミネート部で吸収させることができ、ダンパー
機能を高めることが可能となった。そのため、光ピック
アップ装置の特性を向上させることが可能となった。ま
たサスペンションワイヤを光ピックアップ装置の各端子
部にはんだ付けをする際、1本ずつの位置決めが不要と
なり、効率良く取り付けすることができるようになっ
た。また高額のゲル剤を使用する必要がなくなり、また
光ピックアップ装置の組み立て工程の簡略化を図ること
が可能となり、製造コスト削減にも大きく寄与すること
が出来るようになった。従って、本発明は産業に寄与す
る効果が極めて大である。
【図1】本発明の2芯サスペンションワイヤの一実施形
態を示す略図であり、同図(a)はばね線材として丸線
を用いた2芯サスペンションワイヤの平面図、同図
(b)は該サスペンションワイヤの側面図、また同図
(c)はばね線材としてリボン線を用いた2芯サスペン
ションワイヤの平面図、また同図(d)は該サスペンシ
ョンワイヤの側面図である。
態を示す略図であり、同図(a)はばね線材として丸線
を用いた2芯サスペンションワイヤの平面図、同図
(b)は該サスペンションワイヤの側面図、また同図
(c)はばね線材としてリボン線を用いた2芯サスペン
ションワイヤの平面図、また同図(d)は該サスペンシ
ョンワイヤの側面図である。
【図2】本発明の2芯サスペンションワイヤを用いた光
ピックアップ装置を説明するための略図である。
ピックアップ装置を説明するための略図である。
【図3】光ピックアップ装置の一例とレンズの可動方向
を示す略図である。
を示す略図である。
【図4】光ピックアップ装置に発生する共振の種類を示
す略図であり、同図(a) はヨーイング共振、また同図
(b) はピッチング共振を示す。
す略図であり、同図(a) はヨーイング共振、また同図
(b) はピッチング共振を示す。
1 銅合金導電性ばね線材 2 端末テープラミネート部 2a 振動減衰能を有するテープ体 3,3a 高ダンパー性2芯サスペンションワイヤ 4 フォーカスコイル 5 トラッキングコイル 6 対物レンズ 6a 対物レンズ支持枠 7 マグネット 8 サスペンションワイヤ支持板 10 光ピックアップ装置 h はんだ付け部 s 接着剤 t1〜t4 端子部
Claims (4)
- 【請求項1】 所定間隔で平行に配置した2本の銅合金
導電性ばね線材(1,1)の両端末部を一体に覆うよう
に、振動減衰能を有するテープ体(2a,2a)を接着
剤(s)を用いてラミネートして端末テープラミネート
部(2)を設け、ダンパー機能(制振機能)を高めたこ
とを特徴とする高ダンパー性2芯サスペンションワイ
ヤ。 - 【請求項2】 前記銅合金導電性ばね線材(1)がベリ
リウム銅線或いはりん青銅線であり、また前記ばね線材
(1)の形状が丸線或いはリボン線(平角線)であるこ
とを特徴とする請求項1記載の高ダンパー性2芯サスペ
ンションワイヤ。 - 【請求項3】 前記振動減衰能を有するテープ体(2
a,2a)が発泡プラスチック樹脂テープであることを
特徴とする請求項1または2記載の高ダンパー性2芯サ
スペンションワイヤ。 - 【請求項4】 前記接着剤(s)が耐熱性を有する接着
剤であることを特徴とする請求項1、2または3記載の
高ダンパー性2芯サスペンションワイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000351490A JP2002157761A (ja) | 2000-11-17 | 2000-11-17 | 高ダンパー性2芯サスペンションワイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000351490A JP2002157761A (ja) | 2000-11-17 | 2000-11-17 | 高ダンパー性2芯サスペンションワイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002157761A true JP2002157761A (ja) | 2002-05-31 |
Family
ID=18824546
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000351490A Pending JP2002157761A (ja) | 2000-11-17 | 2000-11-17 | 高ダンパー性2芯サスペンションワイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002157761A (ja) |
-
2000
- 2000-11-17 JP JP2000351490A patent/JP2002157761A/ja active Pending
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