JP2002133677A - 高ダンパー性サスペンションワイヤ - Google Patents

高ダンパー性サスペンションワイヤ

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JP2002133677A
JP2002133677A JP2000323566A JP2000323566A JP2002133677A JP 2002133677 A JP2002133677 A JP 2002133677A JP 2000323566 A JP2000323566 A JP 2000323566A JP 2000323566 A JP2000323566 A JP 2000323566A JP 2002133677 A JP2002133677 A JP 2002133677A
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wire
suspension wire
suspension
tape
optical pickup
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Kenji Saka
研二 坂
Yukihiko Koshimizu
幸比古 輿水
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Totoku Electric Co Ltd
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Totoku Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ピックアップ装置に発生するヨーイング共
振およびピッチング共振を吸収させることができる高ダ
ンパー性サスペンションワイヤを提供する。 【解決手段】 ベリリウム銅線或いはりん青銅線で、そ
の形状が丸線或いはリボン線(平角線)である銅合金導
電性ばね線材(1)の端末部に振動減衰能を有するテー
プ体(2a,2a)を接着剤(s)でラミネートして端
末テープラミネート部(2)を設け、ダンパー機能(制
振機能)を高めた高ダンパー性サスペンションワイヤ
(3,3a)とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種情報を光学的に
読み書きする光ピックアップ装置の対物レンズ縣架用サ
スペンションワイヤに関し、更に詳しくは高ダンパー性
のサスペンションワイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】光ピックアップ装置の対物レンズ縣架用
サスペンションワイヤ(以下、サスペンションワイヤと
略記する)としては、通常りん青銅線或いはベリリウム
銅線が用いられ、安定したばね特性と真直性を利用し
て、光ピックアップ装置の対物レンズ縣架材兼リード線
材として使用されている。光ピックアップ装置の概略と
レンズの可動方向について図3を用いて説明する。
【0003】光ピックアップ装置(10') は、対物レンズ
(6) が対物レンズ支持枠(以下、支持枠と略記する)(6
a)に取り付けられており、またこの支持枠(6a)の外
周にはフォーカスコイル(4) が巻回され、また支持枠(6
a)の相対する側面にはトラッキングコイル(5) が各2
個設けられている。また支持枠(6a)の側面でトラッキ
ングコイル(5、5)の略中間部には前記各コイルに電流を
供給するとともに、サスペンションワイヤ(3')の一端を
支持するための端子部t1,t2が設けられている。前
記サスペンションワイヤ(3')の他端は支持板(8) に設け
られた端子部t3,t4により支持される。また前記サ
スペンションワイヤ(3')は前記支持枠(6a)を縣架保持
するとともに、前記各コイルに電流を流すために、端子
部t1−t3間に2本、端子部t2−t4間に2本平行
に張架されている。また、マグネット(永久磁石)(7)
が、トラッキングコイル(5) 等の設けられていない支持
枠(6a)面の両側の所定部に設けられている。なお、図
示はしないが、端子部t3、t4にはシリコン樹脂等の
ゲル材(ダンパー材)が組み込まれている。
【0004】前記光ピックアップ装置(10') の作動は、
端子部t3−サスペンションワイヤ(3')−端子部t1−
フォーカスコイル(4) 、及び端子部t4−サスペンショ
ンワイヤ(3')−端子部t2−トラッキングコイル(5) に
電流を流すことによりフォーカス方向(f)及びトラッ
キング方向(g)の電磁力を発生させて対物レンズ(6)
のレンズ位置を制御しているものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記光ピックアップ装
置(10') に於いて、マグネット(7) の磁界中に配置され
ているフォーカスコイル(4) 及びトラッキングコイル
(5) にエラー信号に基づいた電流が供給されると、図3
に示すように、電磁力によりレンズはフォーカス方向
(f)及びトラッキング方向(g)に移動する。しか
し、光ピックアップ装置(10') に於いては、マグネット
(7) の磁気特性のバラツキや部品の寸法精度、組み立て
精度の誤差があるため、電磁力の作用点とレンズ可動部
の重心とが一致せず共振が発生する。この共振の種類は
図4(a) に示すようにフォーカス方向(f)を回転軸と
するヨーイング共振(y)、また図4(b) に示すように
トラッキング方向(g)を回転軸とするピッチング共振
(p)がある。これらの共振はサスペンションワイヤ
(3')を伝達して、ワイヤ(3')の根元に充填したゲル材
(ダンパー材)に吸収していた。そして、共振振動を吸
収することによって、ダンパー材にせん断変形を生じさ
せてダンパー機能(制振機能)を行わせていた。
【0006】しかしながら、従来のサスペンションワイ
ヤ(3')を用いた光ピックアップ装置(10') に於いては、
高いダンパー機能を得ようとするとダンパー材の体積が
大きくなってしまうという問題があり、またゲル材は非
常に高価なものであるという問題があった。更にワイヤ
(3')とゲル材は単体であるので、ダンパー材の組立工程
が複雑で、コストアップの要因となってしまうという問
題があった。
【0007】本発明は、上記従来技術が有する各種問題
点を解決するためになされたものであり、光ピックアッ
プ装置に発生するヨーイング共振およびピッチング共振
を、銅合金導電性ばね線材の端末部に設けた端末テープ
ラミネート部で吸収させることができる高ダンパー性サ
スペンションワイヤを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の観点として本発明
は、銅合金導電性ばね線材(以下、ばね線材ともいう)
(1)の端末部に振動減衰能を有するテープ体(以下、
振動減衰テープ体ともいう)(2a,2a)を接着剤
(s)でラミネートして端末テープラミネート部(2)
を設け、ダンパー機能(制振機能)を高めた高ダンパー
性サスペンションワイヤにある。前記振動減衰テープ体
(2a,2a)としては、各種プラスチック樹脂テー
プ、紙テープ、布テープ等が用いられるが、特に限定さ
れるものではない。また、前記端末テープラミネート部
(2)の形状は四角形、円形、楕円形等が用いられる
が、特に限定されるものではない。上記第1の観点のサ
スペンションワイヤ(3) では、ばね線材(1)を伝達す
る各種共振を端末テープラミネート部(2)で吸収させ
ることによりダンパー機能を高めることが可能となり、
高ダンパー性サスペンションワイヤとなる。
【0009】第2の観点として本発明は、前記銅合金導
電性ばね線材(1)がベリリウム銅線或いはりん青銅線
であり、また前記ばね線材(1)の形状が丸線或いはリ
ボン線(平角線)である高ダンパー性サスペンションワ
イヤにある。上記第2の観点のサスペンションワイヤで
は、前記ばね線材(1)として、ベリリウム銅線或いは
りん青銅線で、その形状が丸線或いはリボン線(平角
線)を好ましく用いることができる。なお、リボン線の
場合は、線の幅広部を挟むようにして端末テープラミネ
ート部(2)を設けることにより、縦、横の識別がテー
プの方向で判断することができ、光ピックアップ装置の
組み立て時に好適となる。
【0010】第3の観点として本発明は、前記振動減衰
テープ体(2a,2a)が発泡プラスチック樹脂テープ
である高ダンパー性サスペンションワイヤにある。上記
第3の観点のサスペンションワイヤでは、前記振動減衰
テープ体(2a,2a)が発泡プラスチック樹脂テープ
であるので、ダンパー機能をより高めることができる。
【0011】第4の観点として本発明は、前記接着剤
(s)が耐熱性を有する接着剤である高ダンパー性サス
ペンションワイヤにある。上記第4の観点のサスペンシ
ョンワイヤでは、耐熱性を有する接着剤(s)を用いて
いるので、高温時の使用に耐えるものとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の内容を、図に示す
実施の形態により更に詳細に説明する。なお、これによ
り本発明が限定されるものではない。図1は本発明のサ
スペンションワイヤの一実施形態を示す略図であり、同
図(a)はばね線材として丸線を用いたサスペンション
ワイヤの平面図、同図(b)は該サスペンションワイヤ
の側面図、また同図(c)はばね線材としてリボン線を
用いたサスペンションワイヤの平面図、また同図(d)
は該サスペンションワイヤの側面図である。また図2は
発明のサスペンションワイヤを用いた光ピックアップ装
置を説明するための略図である。これらの図において、
1は銅合金導電性ばね線材、2は端末テープラミネート
部、2aは振動減衰能を有するテープ体、3,3aは高
ダンパー性サスペンションワイヤ、4はフォーカスコイ
ル、5はトラッキングコイル、6は対物レンズ、6aは
対物レンズ支持枠、7はマグネット、8はサスペンショ
ンワイヤ支持板、10は光ピックアップ装置、hははん
だ付け部、sは接着剤、またt1〜t4は端子部であ
る。
【0013】−実施形態1− 本発明のサスペンションワイヤの第1の実施形態につい
て図1(a)、(b)を用いて説明する。ばね線材
(1)として長さが40mm、直径が0.08mmのり
ん青銅線を用い、その端末部には、はんだ付け部(h)
を設けた。また振動減衰テープ(2a,2a)として5
mm角×厚さ2mmの発泡ポリウレタン樹脂テープを用
い、耐熱性を有するエポキシ接着剤(s)でラミネート
して端末テープラミネート部(2)を設け、高ダンパー
性サスペンションワイヤ(3)を製造した。なお、前記
ばね線材(1)としては、各種光ピックアップ装置の仕
様により、例えば長さが10〜60mm、直径が0.0
60〜0.200mmの線材が用いられる。また、前記
端末テープラミネート部(2)の大きさは、例えば四角
形の場合、1〜60mm角である。
【0014】−実施形態2− 本発明のサスペンションワイヤの第2の実施形態につい
て図1(c)、(d)を用いて説明する。ばね線材
(1)として長さが50mm、縦0.08mm×横0.
12mmのりん青銅リボン線を用い、その端末部には、
はんだ付け部(h)を設けた。また振動減衰テープ(2
a,2a)として6mm角×厚さ0.5mmのシリコン
樹脂テープを用い、耐熱性を有するシリコン接着剤
(s)でラミネートして端末テープラミネート部(2)
を設け、高ダンパー性サスペンションワイヤ(3a)を
製造した。
【0015】比較例 −比較例1− 前記実施形態1に用いた長さが40mm、直径が0.0
8mmのりん青銅線のみを用い、サスペンションワイヤ
を製造した(図示せず)。
【0016】−比較例2− 前記実施形態2に用いた長さが50mm、縦0.08m
m×横0.12mmのりん青銅リボン線のみを用い、サ
スペンションワイヤを製造した(図示せず)。
【0017】−光ピックアップ装置の組み立て− 前記実施形態1,2のサスペンションワイヤ(3),
(3a)を用いて、はんだ付け部(h)をそれぞれの端
子部t1〜t4にはんだ付けして図2に示す光ピックア
ップ装置(10)を組み立てた。また比較例1,2のサ
スペンションワイヤを用いて、図2に示す光ピックアッ
プ装置(10)を組み立てた(但し、サスペンションワ
イヤは線材のみ)。
【0018】−特性試験− 前記実施形態1、2及び比較例1、2により得られたサ
スペンションワイヤについて、振動減衰性能評価試験を
行った。その結果を下記表1に示す。なお、この評価試
験は当社独自の方法で行ったものである。
【0019】
【表1】
【0020】上記表1から明らかなように、本発明のサ
スペンションワイヤはダンパー機能を備えており、特に
振動減衰テープ体として発泡プラスチック樹脂テープを
用いた場合にその効果が大きかった。また、本発明のサ
スペンションワイヤを組み込んだ図2の光ピックアップ
装置を作動させたところ、光ピックアップ装置に発生す
るヨーイング共振、ピッチング共振をサスペンションワ
イヤの端末テープラミネート部で吸収させることができ
た。一方、比較例1,2のサスペンションワイヤを組み
込んだ光ピックアップ装置を作動させたところ、光ピッ
クアップ装置にヨーイング共振等が発生してしまった。
【0021】
【発明の効果】本発明のサスペンションワイヤは、光ピ
ックアップ装置に発生するヨーイング共振およびピッチ
ング共振を、ばね線材の端末部に設けた端末テープラミ
ネート部で吸収させることができ、ダンパー機能を高め
ることが可能となった。そのため、光ピックアップ装置
の特性を向上させることが可能となった。また高額のゲ
ル剤を使用する必要がなくなり、また光ピックアップ装
置の組み立て工程の簡略化を図ることが可能となり、製
造コスト削減にも大きく寄与することが出来るようにな
った。従って、本発明は産業に寄与する効果が極めて大
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサスペンションワイヤの一実施形態を
示す略図であり、同図(a)はばね線材として丸線を用
いたサスペンションワイヤの平面図、同図(b)は該サ
スペンションワイヤの側面図、また同図(c)はばね線
材としてリボン線を用いたサスペンションワイヤの平面
図、また同図(d)は該サスペンションワイヤの側面図
である。
【図2】本発明のサスペンションワイヤを用いた光ピッ
クアップ装置を説明するための略図である。
【図3】光ピックアップ装置の一例とレンズの可動方向
を示す略図である。
【図4】光ピックアップ装置に発生する共振の種類を示
す略図であり、同図(a) はヨーイング共振、また同図
(b) はピッチング共振を示す。
【符号の説明】
1 銅合金導電性ばね線材 2 端末テープラミネート部 3,3a 高ダンパー性サスペンションワイヤ 4 フォーカスコイル 5 トラッキングコイル 6 対物レンズ 6a 対物レンズ支持枠 7 マグネット 8 サスペンションワイヤ支持板 10 光ピックアップ装置 h はんだ付け部 s 接着剤 t1〜t4 端子部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅合金導電性ばね線材(1)の端末部に
    振動減衰能を有するテープ体(2a,2a)を接着剤
    (s)でラミネートして端末テープラミネート部(2)
    を設け、ダンパー機能(制振機能)を高めたことを特徴
    とする高ダンパー性サスペンションワイヤ。
  2. 【請求項2】 前記銅合金導電性ばね線材(1)がベリ
    リウム銅線或いはりん青銅線であり、また前記ばね線材
    (1)の形状が丸線或いはリボン線(平角線)であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の高ダンパー性サスペンシ
    ョンワイヤ。
  3. 【請求項3】 前記振動減衰能を有するテープ体(2
    a,2a)が発泡プラスチック樹脂テープであることを
    特徴とする請求項1または2記載の高ダンパー性サスペ
    ンションワイヤ。
  4. 【請求項4】 前記接着剤(s)が耐熱性を有する接着
    剤であることを特徴とする請求項1、2または3記載の
    高ダンパー性サスペンションワイヤ。
JP2000323566A 2000-10-24 2000-10-24 高ダンパー性サスペンションワイヤ Pending JP2002133677A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1544852A2 (en) * 2003-12-19 2005-06-22 Mitsumi Electric Co., Ltd. Objective lens driving device having damper portions capable of obtaining a moderate damping effect
US8817397B2 (en) 2011-06-09 2014-08-26 Panasonic Corporation Lens actuator
US8940818B2 (en) 2007-07-28 2015-01-27 Chemische Fabrik Budenheim Kg Halogen-free flame-proofing agent

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