JP2002151749A - ペルチェ素子駆動方法および装置 - Google Patents
ペルチェ素子駆動方法および装置Info
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- JP2002151749A JP2002151749A JP2000348265A JP2000348265A JP2002151749A JP 2002151749 A JP2002151749 A JP 2002151749A JP 2000348265 A JP2000348265 A JP 2000348265A JP 2000348265 A JP2000348265 A JP 2000348265A JP 2002151749 A JP2002151749 A JP 2002151749A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】ペルチェ素子の消費電力を低下させ、ペルチェ
素子の冷却・冷凍効率を向上させることのできるペルチ
ェ素子駆動方法および装置を提供する。 【解決手段】ペルチェ素子10に対する駆動電力を単極
性パルスにより印加し、前記単極性パルスの周波数を1
00kHz以上とするものである。そして、前記単極性
パルスのデューティ比を80〜90%とすることが好ま
しい。
素子の冷却・冷凍効率を向上させることのできるペルチ
ェ素子駆動方法および装置を提供する。 【解決手段】ペルチェ素子10に対する駆動電力を単極
性パルスにより印加し、前記単極性パルスの周波数を1
00kHz以上とするものである。そして、前記単極性
パルスのデューティ比を80〜90%とすることが好ま
しい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子冷却・冷凍
素子としてのペルチェ素子の駆動方法および装置に関
し、詳しくは、冷却・冷凍効率を向上させることのでき
るペルチェ素子駆動方法および装置に関するものであ
る。
素子としてのペルチェ素子の駆動方法および装置に関
し、詳しくは、冷却・冷凍効率を向上させることのでき
るペルチェ素子駆動方法および装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電子冷却・冷凍素子としてのペルチェ素
子は、通常、直流電源により駆動される。具体的に例を
挙げると、定電圧電源からの駆動電圧をリレーによって
オン・オフしてペルチェ素子を駆動し、そのオン時間の
長さによって冷却能力の制御すなわち冷却温度の制御等
を行っていた。この他には、出力電圧可変の直流電源に
よりペルチェ素子を駆動し、直流電源の出力電圧を変更
制御して冷却温度の制御等を行っていた。
子は、通常、直流電源により駆動される。具体的に例を
挙げると、定電圧電源からの駆動電圧をリレーによって
オン・オフしてペルチェ素子を駆動し、そのオン時間の
長さによって冷却能力の制御すなわち冷却温度の制御等
を行っていた。この他には、出力電圧可変の直流電源に
よりペルチェ素子を駆動し、直流電源の出力電圧を変更
制御して冷却温度の制御等を行っていた。
【0003】リレーによるオン・オフ制御の場合、ペル
チェ素子の冷却能力の制御にはPID制御等の複雑な制
御方法を用いなければならず、システム全体が複雑化し
コストの上昇を招いていた。直流電源の出力電圧を変更
制御する場合には、出力電圧を連続的に変更することが
できるため、リレーによるオン・オフ制御に比較して高
精度の制御が可能である。
チェ素子の冷却能力の制御にはPID制御等の複雑な制
御方法を用いなければならず、システム全体が複雑化し
コストの上昇を招いていた。直流電源の出力電圧を変更
制御する場合には、出力電圧を連続的に変更することが
できるため、リレーによるオン・オフ制御に比較して高
精度の制御が可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】直流電圧によるペルチ
ェ素子の駆動では、駆動電流による吸熱量は電流密度に
比例し、内部抵抗による発熱量は電流密度の二乗に比例
することから、駆動電流(駆動電力)がある所定値より
も大きくなると吸熱量の増加よりも発熱量の増加の方が
大きくなり、駆動電流がこの所定値よりも大きくなった
ときにかえって全体の吸熱量が低下してしまう。このた
め、大電流で駆動した場合の冷却能力のエネルギー効率
が悪くなっていた。また、一般に、ペルチェ素子では、
冷却能力に対して消費電力が大きいという問題点があっ
た。従来のペルチェ素子の駆動方法は、直流電圧による
駆動であるため、以上のような問題点があった。
ェ素子の駆動では、駆動電流による吸熱量は電流密度に
比例し、内部抵抗による発熱量は電流密度の二乗に比例
することから、駆動電流(駆動電力)がある所定値より
も大きくなると吸熱量の増加よりも発熱量の増加の方が
大きくなり、駆動電流がこの所定値よりも大きくなった
ときにかえって全体の吸熱量が低下してしまう。このた
め、大電流で駆動した場合の冷却能力のエネルギー効率
が悪くなっていた。また、一般に、ペルチェ素子では、
冷却能力に対して消費電力が大きいという問題点があっ
た。従来のペルチェ素子の駆動方法は、直流電圧による
駆動であるため、以上のような問題点があった。
【0005】そこで、本発明は、ペルチェ素子の消費電
力を低下させ、ペルチェ素子の冷却・冷凍効率を向上さ
せることのできるペルチェ素子駆動方法および装置を提
供することを目的とする。
力を低下させ、ペルチェ素子の冷却・冷凍効率を向上さ
せることのできるペルチェ素子駆動方法および装置を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のペルチェ素子駆動方法は、ペルチェ素子に
対する駆動電力を単極性パルスにより印加し、前記単極
性パルスの周波数を100kHz以上とするものであ
る。
に、本発明のペルチェ素子駆動方法は、ペルチェ素子に
対する駆動電力を単極性パルスにより印加し、前記単極
性パルスの周波数を100kHz以上とするものであ
る。
【0007】また、上記のペルチェ素子駆動方法におい
て、前記単極性パルスのデューティ比を80〜90%と
することが好ましい。
て、前記単極性パルスのデューティ比を80〜90%と
することが好ましい。
【0008】また、上記のペルチェ素子駆動方法におい
て、前記単極性パルスがオフ時の前記ペルチェ素子に発
生する電圧を回生利用することが好ましい。
て、前記単極性パルスがオフ時の前記ペルチェ素子に発
生する電圧を回生利用することが好ましい。
【0009】また、本発明のペルチェ素子駆動装置は、
直流の出力電圧を発生する直流電源と、前記直流電源の
出力を100kHz以上の周波数でスイッチングして、
単極性パルスの駆動電力をペルチェ素子に供給するスイ
ッチング回路とを有するものである。
直流の出力電圧を発生する直流電源と、前記直流電源の
出力を100kHz以上の周波数でスイッチングして、
単極性パルスの駆動電力をペルチェ素子に供給するスイ
ッチング回路とを有するものである。
【0010】また、上記のペルチェ素子駆動装置におい
て、前記スイッチング回路は、単極性パルスのデューテ
ィ比を変更可能なものであることが好ましい。
て、前記スイッチング回路は、単極性パルスのデューテ
ィ比を変更可能なものであることが好ましい。
【0011】また、上記のペルチェ素子駆動装置におい
て、前記直流電源は、その出力電圧を変更可能なもので
あることが好ましい。
て、前記直流電源は、その出力電圧を変更可能なもので
あることが好ましい。
【0012】また、上記のペルチェ素子駆動装置におい
て、前記単極性パルスがオフ時の前記ペルチェ素子に発
生する電圧を回生利用するための回生回路を有すること
が好ましい。
て、前記単極性パルスがオフ時の前記ペルチェ素子に発
生する電圧を回生利用するための回生回路を有すること
が好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照して説明する。図1は、本発明のペルチェ素子駆
動装置1の構成を示す図である。ペルチェ素子10は、
駆動電流を流すことによって、冷却表面側が冷却される
とともに発熱表面側が加熱される素子であり、これによ
って冷却表面側に配置された物品を冷却または冷凍する
ことができる。ペルチェ素子駆動装置1には、ペルチェ
素子10への駆動電流の電源として、直流電源2が設け
られている。直流電源2の出力電圧は24〜34Vで可
変であり、制御回路5によってその出力電圧を変更制御
することができる。
を参照して説明する。図1は、本発明のペルチェ素子駆
動装置1の構成を示す図である。ペルチェ素子10は、
駆動電流を流すことによって、冷却表面側が冷却される
とともに発熱表面側が加熱される素子であり、これによ
って冷却表面側に配置された物品を冷却または冷凍する
ことができる。ペルチェ素子駆動装置1には、ペルチェ
素子10への駆動電流の電源として、直流電源2が設け
られている。直流電源2の出力電圧は24〜34Vで可
変であり、制御回路5によってその出力電圧を変更制御
することができる。
【0014】ペルチェ素子駆動装置1内の制御回路5
は、直流電源2の他にもPWM回路6および回生回路7
の制御を行っている。この制御回路5には、発信回路4
から所定の周波数(130kHz)のクロック信号が入
力されている。クロック信号の周波数は、この実施の形
態では130kHzであるが100kHz以上であれば
よい。制御回路5からPWM回路6には、このクロック
信号と、ペルチェ素子10を駆動する駆動パルスのデュ
ーティ比を制御するための制御信号とが入力される。
は、直流電源2の他にもPWM回路6および回生回路7
の制御を行っている。この制御回路5には、発信回路4
から所定の周波数(130kHz)のクロック信号が入
力されている。クロック信号の周波数は、この実施の形
態では130kHzであるが100kHz以上であれば
よい。制御回路5からPWM回路6には、このクロック
信号と、ペルチェ素子10を駆動する駆動パルスのデュ
ーティ比を制御するための制御信号とが入力される。
【0015】PWM回路6は、クロック信号のパルスに
対してそのパルス幅を調整し、所望のデューティ比のオ
ン・オフパルス信号を作成する。このパルス信号のデュ
ーティ比は、0〜100%に変更可能である。そして、
PWM回路6からスイッチング回路3にそのパルス信号
を送る。スイッチング回路3は直流電源2の出力をその
パルス信号によりスイッチングして、単極性のパルス電
力としてペルチェ素子10を駆動する。
対してそのパルス幅を調整し、所望のデューティ比のオ
ン・オフパルス信号を作成する。このパルス信号のデュ
ーティ比は、0〜100%に変更可能である。そして、
PWM回路6からスイッチング回路3にそのパルス信号
を送る。スイッチング回路3は直流電源2の出力をその
パルス信号によりスイッチングして、単極性のパルス電
力としてペルチェ素子10を駆動する。
【0016】このように、PWM回路6により高速に直
流電源2の出力をオン・オフすることができるため、電
力オン時の突入電流によって電流密度が上昇し、ペルチ
ェ素子10の吸熱量も向上する。また、駆動電流が定常
的ではなく間欠的に流れるため、電力オフ時の内部抵抗
による発熱がなくなり発熱量が少なくなる。そのため、
吸熱量と発熱量の合計としての全体の吸熱量が向上す
る。さらに、内部抵抗による発熱量が少ないため、温度
上昇による内部抵抗の増加も抑えることができ、安定的
に高電流密度の駆動電流を流すことができる。そして、
パルス駆動では直流駆動に比べて消費電力も小さくなる
ため、消費電力に対する吸熱量すなわち冷却効率も向上
する。
流電源2の出力をオン・オフすることができるため、電
力オン時の突入電流によって電流密度が上昇し、ペルチ
ェ素子10の吸熱量も向上する。また、駆動電流が定常
的ではなく間欠的に流れるため、電力オフ時の内部抵抗
による発熱がなくなり発熱量が少なくなる。そのため、
吸熱量と発熱量の合計としての全体の吸熱量が向上す
る。さらに、内部抵抗による発熱量が少ないため、温度
上昇による内部抵抗の増加も抑えることができ、安定的
に高電流密度の駆動電流を流すことができる。そして、
パルス駆動では直流駆動に比べて消費電力も小さくなる
ため、消費電力に対する吸熱量すなわち冷却効率も向上
する。
【0017】ペルチェ素子10には、駆動電力のオフ時
にも冷却表面側と発熱表面側との間に温度差が生じてい
る。ペルチェ素子10には、この温度差によりゼーベッ
ク効果による起電力が発生する。ペルチェ素子10をパ
ルス駆動しているために、駆動電力のオフ時にはこのゼ
ーベック効果による起電力を取り出して回生利用するこ
とができる。回生回路7は、このゼーベック効果による
起電力を取り出すための回路である。
にも冷却表面側と発熱表面側との間に温度差が生じてい
る。ペルチェ素子10には、この温度差によりゼーベッ
ク効果による起電力が発生する。ペルチェ素子10をパ
ルス駆動しているために、駆動電力のオフ時にはこのゼ
ーベック効果による起電力を取り出して回生利用するこ
とができる。回生回路7は、このゼーベック効果による
起電力を取り出すための回路である。
【0018】制御回路5によって、スイッチング回路3
のオン・オフと反対のオン・オフ特性を有する信号が回
生回路7に与えられる。これにより、駆動電力のオフ時
にのみ、ペルチェ素子10の端子に発生する電力をスイ
ッチングして取り出し、その電力を蓄積回路8に蓄積す
ることができる。蓄積回路8に蓄積された回生電力は、
直流電源2に送られその出力の一部として利用される。
このため、ペルチェ素子駆動装置1の消費電力を低下さ
せることができ、冷却効率をさらに向上させることがで
きる。
のオン・オフと反対のオン・オフ特性を有する信号が回
生回路7に与えられる。これにより、駆動電力のオフ時
にのみ、ペルチェ素子10の端子に発生する電力をスイ
ッチングして取り出し、その電力を蓄積回路8に蓄積す
ることができる。蓄積回路8に蓄積された回生電力は、
直流電源2に送られその出力の一部として利用される。
このため、ペルチェ素子駆動装置1の消費電力を低下さ
せることができ、冷却効率をさらに向上させることがで
きる。
【0019】そして、直流電源2の出力電圧を制御する
とともに、その出力電圧をオン・オフしてデューティ比
を制御したパルス電力によりペルチェ素子10をするこ
とにより、精度および応答性の優れた温度制御が可能と
なる。すなわち、従来のリレーによるオン・オフ制御
や、直流電源の出力電圧を変更制御するものに比較して
精度および応答性が優れている。
とともに、その出力電圧をオン・オフしてデューティ比
を制御したパルス電力によりペルチェ素子10をするこ
とにより、精度および応答性の優れた温度制御が可能と
なる。すなわち、従来のリレーによるオン・オフ制御
や、直流電源の出力電圧を変更制御するものに比較して
精度および応答性が優れている。
【0020】図2は、この実施の形態によるペルチェ素
子10の駆動結果を示すグラフである。直流電源2の出
力電圧は30V固定とし、発信回路4のクロック周波数
も130kHz固定としている。PWM回路6によるス
イッチング回路3のオン・オフのデューティ比を、10
0,90,80,70%と変化させてペルチェ素子10
を駆動し、ペルチェ素子10の冷却表面温度および発熱
表面温度を測定したものである。この場合、回生回路7
の機能は停止させ、駆動電力オフ時の起電力の回生利用
はしていない。
子10の駆動結果を示すグラフである。直流電源2の出
力電圧は30V固定とし、発信回路4のクロック周波数
も130kHz固定としている。PWM回路6によるス
イッチング回路3のオン・オフのデューティ比を、10
0,90,80,70%と変化させてペルチェ素子10
を駆動し、ペルチェ素子10の冷却表面温度および発熱
表面温度を測定したものである。この場合、回生回路7
の機能は停止させ、駆動電力オフ時の起電力の回生利用
はしていない。
【0021】ペルチェ素子10の駆動結果は、室温状態
(28℃)から、各デューティ比の駆動パルスにより駆
動を行い、冷却時間(横軸、単位は秒)に対する冷却表
面温度および発熱表面温度(縦軸、単位は℃)の変化を
測定したものである。上方の4曲線が発熱表面温度の変
化であり、下方の4曲線が冷却表面温度の変化である。
グラフ内に示すように、デューティ比100%での温度
変化は太実線で示されており、デューティ比90%での
温度変化は細実線で示されており、デューティ比80%
での温度変化は細点線で示されており、デューティ比7
0%での温度変化は太点線で示されている。
(28℃)から、各デューティ比の駆動パルスにより駆
動を行い、冷却時間(横軸、単位は秒)に対する冷却表
面温度および発熱表面温度(縦軸、単位は℃)の変化を
測定したものである。上方の4曲線が発熱表面温度の変
化であり、下方の4曲線が冷却表面温度の変化である。
グラフ内に示すように、デューティ比100%での温度
変化は太実線で示されており、デューティ比90%での
温度変化は細実線で示されており、デューティ比80%
での温度変化は細点線で示されており、デューティ比7
0%での温度変化は太点線で示されている。
【0022】発熱表面温度に関しては、デューティ比1
00%からデューティ比70%に向かってほぼ単調に低
下している。しかし、冷却表面温度の測定曲線に注目し
てみると、横軸の全般的な領域において、デューティ比
100%よりも、デューティ比90%の方が冷却表面温
度が低くなっており、冷却能力が大きいことが分かる。
また、デューティ比80%の場合もほとんどの領域でデ
ューティ比100%より冷却表面温度が低くなってい
る。デューティ比が70%になると、逆に冷却表面温度
がデューティ比100%よりも高くなっており、冷却能
力が小さくなってしまう。
00%からデューティ比70%に向かってほぼ単調に低
下している。しかし、冷却表面温度の測定曲線に注目し
てみると、横軸の全般的な領域において、デューティ比
100%よりも、デューティ比90%の方が冷却表面温
度が低くなっており、冷却能力が大きいことが分かる。
また、デューティ比80%の場合もほとんどの領域でデ
ューティ比100%より冷却表面温度が低くなってい
る。デューティ比が70%になると、逆に冷却表面温度
がデューティ比100%よりも高くなっており、冷却能
力が小さくなってしまう。
【0023】したがってこの例では、デューティ比が8
0〜90%の範囲の場合に、最も冷却能力が大きくなる
ことが分かる。また、デューティ比が80〜90%であ
れば、デューティ比100%(すなわち直流駆動)の場
合に比較して消費電力が低下することは明らかである。
0〜90%の範囲の場合に、最も冷却能力が大きくなる
ことが分かる。また、デューティ比が80〜90%であ
れば、デューティ比100%(すなわち直流駆動)の場
合に比較して消費電力が低下することは明らかである。
【0024】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下のような効果を奏する。
ているので、以下のような効果を奏する。
【0025】ペルチェ素子に対する駆動電力を100k
Hz以上の単極性パルスにより印加するようにしたの
で、電力オン時の突入電流によって電流密度が上昇し、
ペルチェ素子の吸熱量すなわち冷却能力を向上させるこ
とができる。また、駆動電流が定常的ではなく間欠的に
流れるため、電力オフ時の内部抵抗による発熱がなくな
り発熱量が少なくなる。そのため、吸熱量と発熱量の合
計としての全体の吸熱量が向上する。さらに、内部抵抗
による発熱量が少ないため、温度上昇による内部抵抗の
増加も抑えることができ、安定的に高電流密度の駆動電
流を流すことができる。そして、パルス駆動では直流駆
動に比べて消費電力も小さくなるため、消費電力に対す
る吸熱量すなわち冷却効率も向上する。
Hz以上の単極性パルスにより印加するようにしたの
で、電力オン時の突入電流によって電流密度が上昇し、
ペルチェ素子の吸熱量すなわち冷却能力を向上させるこ
とができる。また、駆動電流が定常的ではなく間欠的に
流れるため、電力オフ時の内部抵抗による発熱がなくな
り発熱量が少なくなる。そのため、吸熱量と発熱量の合
計としての全体の吸熱量が向上する。さらに、内部抵抗
による発熱量が少ないため、温度上昇による内部抵抗の
増加も抑えることができ、安定的に高電流密度の駆動電
流を流すことができる。そして、パルス駆動では直流駆
動に比べて消費電力も小さくなるため、消費電力に対す
る吸熱量すなわち冷却効率も向上する。
【0026】単極性パルスのデューティ比を80〜90
%とすれば、冷却能力が大きくなり、また、消費電力も
デューティ比100%(すなわち直流駆動)の場合より
も低減させることができる。
%とすれば、冷却能力が大きくなり、また、消費電力も
デューティ比100%(すなわち直流駆動)の場合より
も低減させることができる。
【0027】単極性パルスのデューティ比を変更可能な
ものとしたので、デューティ比を最適な値に調整制御す
ることができ、冷却効率が最適となるように制御を行う
ことができる。
ものとしたので、デューティ比を最適な値に調整制御す
ることができ、冷却効率が最適となるように制御を行う
ことができる。
【0028】直流電源の出力電圧すなわち単極性パルス
の電圧値を変更可能としたので、単極性パルスのデュー
ティ比の制御と合わせて単極性パルスの電圧値の制御を
行うことができ、精度および応答性の優れた温度制御が
可能となる。
の電圧値を変更可能としたので、単極性パルスのデュー
ティ比の制御と合わせて単極性パルスの電圧値の制御を
行うことができ、精度および応答性の優れた温度制御が
可能となる。
【0029】単極性パルスがオフ時のペルチェ素子に発
生する電圧を回生利用するようにしたので、ペルチェ素
子駆動のための消費電力を低下させることができ、冷却
効率をさらに向上させることができる。
生する電圧を回生利用するようにしたので、ペルチェ素
子駆動のための消費電力を低下させることができ、冷却
効率をさらに向上させることができる。
【図1】図1は、本発明のペルチェ素子駆動方法を使用
した駆動回路の構成を示す図である。
した駆動回路の構成を示す図である。
【図2】図2は、ペルチェ素子の駆動結果を示すグラフ
である。
である。
1…ペルチェ素子駆動装置 2…直流電源 3…スイッチング回路 4…発信回路 5…制御回路 6…PWM回路 7…回生回路 8…蓄積回路 10…ペルチェ素子
Claims (7)
- 【請求項1】ペルチェ素子に対する駆動電力を単極性パ
ルスにより印加し、 前記単極性パルスの周波数を100kHz以上とするペ
ルチェ素子駆動方法。 - 【請求項2】請求項1に記載したペルチェ素子駆動方法
であって、 前記単極性パルスのデューティ比を80〜90%とする
ペルチェ素子駆動方法。 - 【請求項3】請求項1,2のいずれか1項に記載したペ
ルチェ素子駆動方法であって、 前記単極性パルスがオフ時の前記ペルチェ素子に発生す
る電圧を回生利用するペルチェ素子駆動方法。 - 【請求項4】直流の出力電圧を発生する直流電源(2)
と、 前記直流電源(2)の出力を100kHz以上の周波数
でスイッチングして、単極性パルスの駆動電力をペルチ
ェ素子に供給するスイッチング回路(3)とを有するペ
ルチェ素子駆動装置。 - 【請求項5】請求項4に記載したペルチェ素子駆動装置
であって、 前記スイッチング回路(3)は、単極性パルスのデュー
ティ比を変更可能なものであるペルチェ素子駆動装置。 - 【請求項6】請求項4,5のいずれか1項に記載したペ
ルチェ素子駆動装置であって、 前記直流電源(2)は、その出力電圧を変更可能なもの
であるペルチェ素子駆動装置。 - 【請求項7】請求項4〜6のいずれか1項に記載したペ
ルチェ素子駆動装置であって、 前記単極性パルスがオフ時の前記ペルチェ素子に発生す
る電圧を回生利用するための回生回路(7)を有するペ
ルチェ素子駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000348265A JP2002151749A (ja) | 2000-11-15 | 2000-11-15 | ペルチェ素子駆動方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000348265A JP2002151749A (ja) | 2000-11-15 | 2000-11-15 | ペルチェ素子駆動方法および装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002151749A true JP2002151749A (ja) | 2002-05-24 |
Family
ID=18821877
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000348265A Pending JP2002151749A (ja) | 2000-11-15 | 2000-11-15 | ペルチェ素子駆動方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002151749A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006067838A1 (ja) * | 2004-12-21 | 2006-06-29 | Advantest Corporation | ペルチェ素子駆動方法および回路、ペルチェモジュールの取付構造ならびに電子部品ハンドリング装置 |
JP2007150231A (ja) * | 2005-10-27 | 2007-06-14 | Denso Corp | 熱電変換装置 |
JP2019100676A (ja) * | 2017-12-07 | 2019-06-24 | 株式会社豊田中央研究所 | 温調装置および温調方法 |
CN114280183A (zh) * | 2021-12-23 | 2022-04-05 | 鲲鹏仪器(大连)有限公司 | 液相色谱仪柱温箱的温度控制装置和方法 |
-
2000
- 2000-11-15 JP JP2000348265A patent/JP2002151749A/ja active Pending
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