JP2002151315A - 磁性成形体 - Google Patents
磁性成形体Info
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- JP2002151315A JP2002151315A JP2000342720A JP2000342720A JP2002151315A JP 2002151315 A JP2002151315 A JP 2002151315A JP 2000342720 A JP2000342720 A JP 2000342720A JP 2000342720 A JP2000342720 A JP 2000342720A JP 2002151315 A JP2002151315 A JP 2002151315A
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- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01F—MAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
- H01F1/00—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
- H01F1/01—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
- H01F1/03—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
- H01F1/032—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials
- H01F1/04—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials metals or alloys
- H01F1/047—Alloys characterised by their composition
- H01F1/053—Alloys characterised by their composition containing rare earth metals
- H01F1/055—Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5
- H01F1/0555—Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 pressed, sintered or bonded together
- H01F1/0558—Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 pressed, sintered or bonded together bonded together
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Hard Magnetic Materials (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 磁気特性、耐溶剤性、耐熱性、耐衝撃性を
備え、更に優れた可撓性を有する磁性成形体を提供する
ことにある。 【解決手段】 エチレン−アルキルアクリレート系エラ
ストマー、アルキルアクリレート系エラストマー、アル
コキシアルキルアクリレート系エラストマーから選択さ
れる少なくとも1種のアクリレート系エラストマーを1
00重量部に対して、引張破断強度が50MPa以上の
ポリアミド樹脂を10〜150重量部と、ポリアミド系
熱可塑性エラストマーを10〜150重量部と、希土類
系磁性粉末とを含有した組成物が成形された磁性成形
体。
備え、更に優れた可撓性を有する磁性成形体を提供する
ことにある。 【解決手段】 エチレン−アルキルアクリレート系エラ
ストマー、アルキルアクリレート系エラストマー、アル
コキシアルキルアクリレート系エラストマーから選択さ
れる少なくとも1種のアクリレート系エラストマーを1
00重量部に対して、引張破断強度が50MPa以上の
ポリアミド樹脂を10〜150重量部と、ポリアミド系
熱可塑性エラストマーを10〜150重量部と、希土類
系磁性粉末とを含有した組成物が成形された磁性成形
体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、永久磁石として各
種の目的に供しうる磁性成形体に関するものであり、特
に、その磁気特性、耐熱性および可撓性に優れた磁性成
形体に関するものである。
種の目的に供しうる磁性成形体に関するものであり、特
に、その磁気特性、耐熱性および可撓性に優れた磁性成
形体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】永久磁石として、いわゆるゴム磁石やプ
ラスチック磁石が各種用途に広く使用されている。従
来、ゴム磁石は可撓性に優れているが、耐溶剤性や耐熱
性に劣る欠点があり、他方、プラスチック磁石は耐溶剤
性や耐熱性に優れているが、可撓性や耐衝撃性に劣ると
いう欠点があった。本発明者らは、アクリレート系エラ
ストマーと特定のポリアミド樹脂からなるバインダー成
分に、異方性Sm−Fe−N系磁性粉末を配合した組成
物を磁場押出成形することにより、非加硫でありなが
ら、磁気特性に優れ、耐溶剤性、耐熱性、耐衝撃性、可
撓性等に優れた磁性成形体を開発した(特願2000−
4060号)。
ラスチック磁石が各種用途に広く使用されている。従
来、ゴム磁石は可撓性に優れているが、耐溶剤性や耐熱
性に劣る欠点があり、他方、プラスチック磁石は耐溶剤
性や耐熱性に優れているが、可撓性や耐衝撃性に劣ると
いう欠点があった。本発明者らは、アクリレート系エラ
ストマーと特定のポリアミド樹脂からなるバインダー成
分に、異方性Sm−Fe−N系磁性粉末を配合した組成
物を磁場押出成形することにより、非加硫でありなが
ら、磁気特性に優れ、耐溶剤性、耐熱性、耐衝撃性、可
撓性等に優れた磁性成形体を開発した(特願2000−
4060号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、こうした可撓性
に優れた磁石の需要は益々増加し、モータ等に使用され
る磁石もモータの小型化でφ10mm以下のものが求め
られ、これに伴って磁石の可撓性もさらに優れたものが
求められるようになってきた。本発明は、前記課題を解
決するためになされたもので、磁気特性、耐溶剤性、耐
熱性、耐衝撃性とともに、更に優れた可撓性を有する磁
性成形体を目的とする。
に優れた磁石の需要は益々増加し、モータ等に使用され
る磁石もモータの小型化でφ10mm以下のものが求め
られ、これに伴って磁石の可撓性もさらに優れたものが
求められるようになってきた。本発明は、前記課題を解
決するためになされたもので、磁気特性、耐溶剤性、耐
熱性、耐衝撃性とともに、更に優れた可撓性を有する磁
性成形体を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、特定のエラス
トマーをアクリレート系エラストマーとポリアミド樹脂
と共に使用することによって極めて優れた可撓性を有す
る磁性成形体を得られることを見いだした。本発明の磁
性成形体は、エチレン−アルキルアクリレート系エラス
トマー、アルキルアクリレート系エラストマー、アルコ
キシアルキルアクリレート系エラストマーから選択され
る少なくとも1種のアクリレート系エラストマーを10
0重量部に対して、引張破断強度が50MPa以上のポ
リアミド樹脂を10〜540重量部と、ポリアミド系熱
可塑性エラストマーを10〜150重量部と、希土類系
磁性粉末とを含有した組成物が成形されてなることを特
徴とするものである。
トマーをアクリレート系エラストマーとポリアミド樹脂
と共に使用することによって極めて優れた可撓性を有す
る磁性成形体を得られることを見いだした。本発明の磁
性成形体は、エチレン−アルキルアクリレート系エラス
トマー、アルキルアクリレート系エラストマー、アルコ
キシアルキルアクリレート系エラストマーから選択され
る少なくとも1種のアクリレート系エラストマーを10
0重量部に対して、引張破断強度が50MPa以上のポ
リアミド樹脂を10〜540重量部と、ポリアミド系熱
可塑性エラストマーを10〜150重量部と、希土類系
磁性粉末とを含有した組成物が成形されてなることを特
徴とするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるアクリレート
系エラストマーは、エチレン−アルキルアクリレート系
エラストマー、アルキルアクリレート系エラストマー、
アルコキシアルキルアクリレート系エラストマーから選
択される少なくとも1種である。エチレン−アルキルア
クリレート系エラストマーとしては、ASTM−164
6に従って測定したムーニー粘度(ML1+4 100℃)
が10〜60のものが望ましく、例えばエチレン−メチ
ルアクリレートやエチレン−ブチルアクリレート等の共
重合体が挙げられる。アルキルアクリレート系エラスト
マーとしては、上記ムーニー粘度が30〜70のものが
望ましく、例えば、エチルアクリレートやブチルアクリ
レート等の(共)重合体が挙げられる。アルコキシアル
キルアクリレート系エラストマーとしては、上記ムーニ
ー粘度が30〜70のものが望ましく、例えば、メトキ
シエチルアクリレートやエトキシエチルアクリレート等
の(共)重合体が挙げられる。これらのアクリレート系
エラストマーは、単独または2種以上を併用して用いる
ことができる。
系エラストマーは、エチレン−アルキルアクリレート系
エラストマー、アルキルアクリレート系エラストマー、
アルコキシアルキルアクリレート系エラストマーから選
択される少なくとも1種である。エチレン−アルキルア
クリレート系エラストマーとしては、ASTM−164
6に従って測定したムーニー粘度(ML1+4 100℃)
が10〜60のものが望ましく、例えばエチレン−メチ
ルアクリレートやエチレン−ブチルアクリレート等の共
重合体が挙げられる。アルキルアクリレート系エラスト
マーとしては、上記ムーニー粘度が30〜70のものが
望ましく、例えば、エチルアクリレートやブチルアクリ
レート等の(共)重合体が挙げられる。アルコキシアル
キルアクリレート系エラストマーとしては、上記ムーニ
ー粘度が30〜70のものが望ましく、例えば、メトキ
シエチルアクリレートやエトキシエチルアクリレート等
の(共)重合体が挙げられる。これらのアクリレート系
エラストマーは、単独または2種以上を併用して用いる
ことができる。
【0006】本発明の磁性成形体に用いられる特定のポ
リアミド樹脂としては、例えば、ナイロン6、ナイロン
11、ナイロン12のようなポリラクタム類、ナイロン
66、ナイロン610、ナイロン612のようなジカル
ボン酸とジアミンとの縮合物、ナイロン6/612、ナ
イロン6/66/610、ナイロン6/66/12のよ
うな共重合ポリアミド樹脂類を挙げることができる。こ
れらは単独あるいは混合して用いることができる。但
し、本発明においては、上記のポリアミド樹脂として、
その乾燥時の引張破断強度が50MPa以上であること
が必要である。53〜76MPaであればより好まし
い。ここで、引張破断強度は、ASTM−D638に準
じて測定して求まるものである。引張破断強度が50M
Pa以上であることにより、磁性成形体の強力な磁場を
保持することができ、また、磁場押出成形での磁場配向
を十分なものとすることができる。
リアミド樹脂としては、例えば、ナイロン6、ナイロン
11、ナイロン12のようなポリラクタム類、ナイロン
66、ナイロン610、ナイロン612のようなジカル
ボン酸とジアミンとの縮合物、ナイロン6/612、ナ
イロン6/66/610、ナイロン6/66/12のよ
うな共重合ポリアミド樹脂類を挙げることができる。こ
れらは単独あるいは混合して用いることができる。但
し、本発明においては、上記のポリアミド樹脂として、
その乾燥時の引張破断強度が50MPa以上であること
が必要である。53〜76MPaであればより好まし
い。ここで、引張破断強度は、ASTM−D638に準
じて測定して求まるものである。引張破断強度が50M
Pa以上であることにより、磁性成形体の強力な磁場を
保持することができ、また、磁場押出成形での磁場配向
を十分なものとすることができる。
【0007】また、本発明の磁性成形体に用いられるポ
リアミド系熱可塑性エラストマーとしては、ポリテトラ
メチレンエーテルグリコール、ポリプロピレングリコー
ル、脂肪族ポリエステルジオールなどのソフトセグメン
トと、ナイロン12、ナイロン6、芳香族ポリアミド樹
脂などのハードセグメントとのブロック共重合体であ
る。上記のポリアミド系熱可塑性エラストマーは、融点
120℃〜190℃、破断伸びが500%以上のもので
あり、ショア硬さはDスケールで50以下のものが好ま
しい。上記融点の範囲外のものは、上記のアクリレート
系エラストマーとの混合時の加工性に劣り、破断伸びが
500%未満のものは可撓性の付与に効果が少なくなる
ので好ましくない。
リアミド系熱可塑性エラストマーとしては、ポリテトラ
メチレンエーテルグリコール、ポリプロピレングリコー
ル、脂肪族ポリエステルジオールなどのソフトセグメン
トと、ナイロン12、ナイロン6、芳香族ポリアミド樹
脂などのハードセグメントとのブロック共重合体であ
る。上記のポリアミド系熱可塑性エラストマーは、融点
120℃〜190℃、破断伸びが500%以上のもので
あり、ショア硬さはDスケールで50以下のものが好ま
しい。上記融点の範囲外のものは、上記のアクリレート
系エラストマーとの混合時の加工性に劣り、破断伸びが
500%未満のものは可撓性の付与に効果が少なくなる
ので好ましくない。
【0008】上記のアクリレート系エラストマーを10
0重量部に対して、上記ポリアミド樹脂を10〜150
重量部、ポリアミド系熱可塑性エラストマーを10〜1
50重量部の範囲で用いられる。このポリアミド樹脂の
配合量が10重量部未満であると磁性成形体の強力な磁
場を保持することができず、また、磁場押出成形での磁
場配向を十分なものとすることができず、150重量部
を超えると可撓性が低下するので好ましくない。また、
このポリアミド系熱可塑性エラストマーの配合量が10
重量部未満である可撓性の改善効果が少なく、150重
量部を超えると高磁性の希土類系磁性粉末を保持するこ
とができなくなり、磁力が低下するので好ましくない。
0重量部に対して、上記ポリアミド樹脂を10〜150
重量部、ポリアミド系熱可塑性エラストマーを10〜1
50重量部の範囲で用いられる。このポリアミド樹脂の
配合量が10重量部未満であると磁性成形体の強力な磁
場を保持することができず、また、磁場押出成形での磁
場配向を十分なものとすることができず、150重量部
を超えると可撓性が低下するので好ましくない。また、
このポリアミド系熱可塑性エラストマーの配合量が10
重量部未満である可撓性の改善効果が少なく、150重
量部を超えると高磁性の希土類系磁性粉末を保持するこ
とができなくなり、磁力が低下するので好ましくない。
【0009】本発明の磁性成形体には、等方性または異
方性のSm−Fe−N系磁性粉末やNd−Fe−B系磁
性粉末が含まれる。特に異方性Sm−Fe−N系磁性粉
末は、磁気特性が優れているので好ましく、平均粒子径
が10μm以下のものであると、磁場押出成形での高配
向が可能となり磁気特性が十分なものとなり、表面の平
滑性が高いので、密着度が高くなり、磁気特性が向上す
る。さらに、磁性粉末としては、アスペクト比が3以
下、好ましくは2以下の略球状のものが磁場押出成形で
の高配向が可能となるので好ましい。この磁性粉末は、
磁性成形体中、40〜75体積%となる量、好ましくは
55〜68体積%となる量が配合される。40体積%未
満であると、磁気特性が不十分となり、また、75体積
%を超えると可撓性や成形性が劣る。
方性のSm−Fe−N系磁性粉末やNd−Fe−B系磁
性粉末が含まれる。特に異方性Sm−Fe−N系磁性粉
末は、磁気特性が優れているので好ましく、平均粒子径
が10μm以下のものであると、磁場押出成形での高配
向が可能となり磁気特性が十分なものとなり、表面の平
滑性が高いので、密着度が高くなり、磁気特性が向上す
る。さらに、磁性粉末としては、アスペクト比が3以
下、好ましくは2以下の略球状のものが磁場押出成形で
の高配向が可能となるので好ましい。この磁性粉末は、
磁性成形体中、40〜75体積%となる量、好ましくは
55〜68体積%となる量が配合される。40体積%未
満であると、磁気特性が不十分となり、また、75体積
%を超えると可撓性や成形性が劣る。
【0010】上述した組成物には、上記成分の他にも、
本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜他の成分を配
合することもできる。例えば、表面処理剤、界面活性
剤、滑剤、安定剤、可塑剤、軟化剤、着色剤、老化防止
剤等を配合することができる。
本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜他の成分を配
合することもできる。例えば、表面処理剤、界面活性
剤、滑剤、安定剤、可塑剤、軟化剤、着色剤、老化防止
剤等を配合することができる。
【0011】表面処理剤としては、例えば、チタネート
系カップリング剤、シラン系カップリング剤を挙げるこ
とができる。予め、これらのカップリング剤で表面処理
した磁性粉末を使用するのが好ましい。また、熱安定剤
としては、上記の配合した組成物を押出加工温度(例え
ば、約120〜160℃)での耐熱性を十分なものとす
るもので、アミン系酸化防止剤を挙げることができる。
このアミン系酸化防止剤としては芳香族系のものが好ま
しく、例えば、N,N’−ジフェニル−p−フェニレン
ジアミン、N,N’−ジ−β−ナフチル−p−フェニレ
ンジアミン等のジフェニルアミン系である。
系カップリング剤、シラン系カップリング剤を挙げるこ
とができる。予め、これらのカップリング剤で表面処理
した磁性粉末を使用するのが好ましい。また、熱安定剤
としては、上記の配合した組成物を押出加工温度(例え
ば、約120〜160℃)での耐熱性を十分なものとす
るもので、アミン系酸化防止剤を挙げることができる。
このアミン系酸化防止剤としては芳香族系のものが好ま
しく、例えば、N,N’−ジフェニル−p−フェニレン
ジアミン、N,N’−ジ−β−ナフチル−p−フェニレ
ンジアミン等のジフェニルアミン系である。
【0012】本発明の磁性成形体は、上述した組成物を
押出成形法あるいはカレンダー成形法によって加工され
る。特に、異方性Sm−Fe−N系磁性粉末は、磁場押
出成形法によって加工され、高い磁気特性のものが得ら
れるので好ましい。本発明の磁性成形体は、従来、ゴム
磁石やプラスチック磁石が使用されていた用途の他、今
まで困難とされていた用途、例えば超小型モータ用固定
磁石等にも好適に使用できる。
押出成形法あるいはカレンダー成形法によって加工され
る。特に、異方性Sm−Fe−N系磁性粉末は、磁場押
出成形法によって加工され、高い磁気特性のものが得ら
れるので好ましい。本発明の磁性成形体は、従来、ゴム
磁石やプラスチック磁石が使用されていた用途の他、今
まで困難とされていた用途、例えば超小型モータ用固定
磁石等にも好適に使用できる。
【0013】
【実施例】表1に示す各成分(重量部)および安定剤4
重量部、滑剤7重量部を配合した組成物を作成し、磁場
押出成形を行った。磁場押出成形は、φ20mm押出機
(東洋精機社製、D20−15)に磁場装置を取り付
け、20KOeの磁場を付与し、スクリュー回転数15
rpmで、厚さ1mm、幅30mmの長尺シートを成形
した。押出ダイの磁場を付与する部分の温度190℃に
設定した。表中、各成分は次のとおりである。 アクリレート系エラストマーA:エチレン−メチルアク
リレート共重合体(昭和電工・デュポン社製、「ベーマ
ックGG」) アクリレート系エラストマーB:エチルアクリレート系
重合体(NOK社製、「ノックスタイトPA−40
1」) ポリアミド樹脂A:ナイロン6(宇部興産社製、「10
11FB」)、引張破断強度;63.7MPa、融点;
215℃ ポリアミド樹脂B:ナイロン12(宇部興産社製、「P
3014U」)、引張破断強度;53.9MPa、融
点;175℃ ポリアミド樹脂C:ナイロン6/12(宇部興産社製、
「7115J12」)、引張破断強度;26.4MP
a、融点;145℃ ポリアミド樹脂D:ナイロン12(宇部興産社製、「3
035JU6」)、引張破断強度;38.2MPa、融
点;165℃ ポリアミド系熱可塑性エラストマー:(ATOFINA
JAPAN社製、「PEBAX2533」)、破断伸
び;680%、硬度ショアD;25 希土類磁性粉末:異方性Sm2 Fe17N3 の粉末(日亜
化学工業社製)、平均粒子径;3μm
重量部、滑剤7重量部を配合した組成物を作成し、磁場
押出成形を行った。磁場押出成形は、φ20mm押出機
(東洋精機社製、D20−15)に磁場装置を取り付
け、20KOeの磁場を付与し、スクリュー回転数15
rpmで、厚さ1mm、幅30mmの長尺シートを成形
した。押出ダイの磁場を付与する部分の温度190℃に
設定した。表中、各成分は次のとおりである。 アクリレート系エラストマーA:エチレン−メチルアク
リレート共重合体(昭和電工・デュポン社製、「ベーマ
ックGG」) アクリレート系エラストマーB:エチルアクリレート系
重合体(NOK社製、「ノックスタイトPA−40
1」) ポリアミド樹脂A:ナイロン6(宇部興産社製、「10
11FB」)、引張破断強度;63.7MPa、融点;
215℃ ポリアミド樹脂B:ナイロン12(宇部興産社製、「P
3014U」)、引張破断強度;53.9MPa、融
点;175℃ ポリアミド樹脂C:ナイロン6/12(宇部興産社製、
「7115J12」)、引張破断強度;26.4MP
a、融点;145℃ ポリアミド樹脂D:ナイロン12(宇部興産社製、「3
035JU6」)、引張破断強度;38.2MPa、融
点;165℃ ポリアミド系熱可塑性エラストマー:(ATOFINA
JAPAN社製、「PEBAX2533」)、破断伸
び;680%、硬度ショアD;25 希土類磁性粉末:異方性Sm2 Fe17N3 の粉末(日亜
化学工業社製)、平均粒子径;3μm
【0014】得られた各種磁性成形体について、磁気特
性と可撓性を評価した。磁気特性は、BHトレーサで最
大エネルギー積((BH)max)を測定した(単位:
MGOe)。上記の各実施例と比較例においては、異方
性Sm2 Fe17N3 粉末を全組成物中の60体積%に設
定したので、この場合の磁気特性の評価は、7.0MG
Oe以上のものを○、6.0MGOe以上、7.0MG
Oe未満のものを△、6.0MGOe未満のものを×と
した。可撓性は、直径が9mmのガラス棒に各シートを
巻回し、異常がないものを○、一部にクラックを生じた
ものを△、割れが生じたものを×で評価した。
性と可撓性を評価した。磁気特性は、BHトレーサで最
大エネルギー積((BH)max)を測定した(単位:
MGOe)。上記の各実施例と比較例においては、異方
性Sm2 Fe17N3 粉末を全組成物中の60体積%に設
定したので、この場合の磁気特性の評価は、7.0MG
Oe以上のものを○、6.0MGOe以上、7.0MG
Oe未満のものを△、6.0MGOe未満のものを×と
した。可撓性は、直径が9mmのガラス棒に各シートを
巻回し、異常がないものを○、一部にクラックを生じた
ものを△、割れが生じたものを×で評価した。
【0015】
【表1】
【0016】表1から明らかなように、本実施例の各磁
性成形体は、異方性磁性粉末の高配向が可能となり高い
磁気特性を発揮し、より高い可撓性も兼ね備えている。
性成形体は、異方性磁性粉末の高配向が可能となり高い
磁気特性を発揮し、より高い可撓性も兼ね備えている。
【0017】
【発明の効果】本発明の磁性成形体は、非加硫でありな
がら、耐溶剤性、耐熱性、耐衝撃性等の諸物性の低下を
招くことなく、より優れた可撓性と、高い磁気特性を発
揮することができる。従って、小さな曲げ半径が必要な
超小型モータ用固定磁石のような用途にも使用すること
ができるという特徴を有している。
がら、耐溶剤性、耐熱性、耐衝撃性等の諸物性の低下を
招くことなく、より優れた可撓性と、高い磁気特性を発
揮することができる。従って、小さな曲げ半径が必要な
超小型モータ用固定磁石のような用途にも使用すること
ができるという特徴を有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 33/08 C08L 33/08 33/14 33/14 77/00 77/00 Fターム(参考) 4F071 AA15X AA33 AA33X AA54 AA76 AB06 AB08 AB12 AE14 AF06 AF26 AF45 AH12 AH16 BA01 BB06 BC03 4J002 BB07W BG04W BG07W CL00X CL07X DA086 DA116 DC006 FA086 GQ00 5E040 AA03 AA19 BB04 CA01 HB06 NN01
Claims (3)
- 【請求項1】 エチレン−アルキルアクリレート系エラ
ストマー、アルキルアクリレート系エラストマー、アル
コキシアルキルアクリレート系エラストマーから選択さ
れる少なくとも1種のアクリレート系エラストマーを1
00重量部に対して、 引張破断強度が50MPa以上のポリアミド樹脂を10
〜150重量部と、 ポリアミド系熱可塑性エラストマーを10〜150重量
部と、 希土類系磁性粉末とを含有した組成物が成形されてなる
ことを特徴とする磁性成形体。 - 【請求項2】 上記のポリアミド系熱可塑性エラストマ
ーは、融点が120〜190℃、破断伸びが500%以
上であることを特徴とする請求項1に記載の磁性成形
体。 - 【請求項3】 上記の希土類系磁性粉末は、異方性Sm
−Fe−N系磁性粉末であり、磁性成形体中の40〜7
5体積%となる量が配合され、磁場押出成形されている
ことを特徴とする請求項1に記載の磁性成形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000342720A JP2002151315A (ja) | 2000-11-10 | 2000-11-10 | 磁性成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000342720A JP2002151315A (ja) | 2000-11-10 | 2000-11-10 | 磁性成形体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002151315A true JP2002151315A (ja) | 2002-05-24 |
Family
ID=18817213
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2000342720A Pending JP2002151315A (ja) | 2000-11-10 | 2000-11-10 | 磁性成形体 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2002151315A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007016057A (ja) * | 2005-07-05 | 2007-01-25 | Nok Corp | 熱可塑性エラストマー組成物 |
JP2015076572A (ja) * | 2013-10-11 | 2015-04-20 | 日亜化学工業株式会社 | ボンド磁石用樹脂組成物及びそれを用いたボンド磁石 |
-
2000
- 2000-11-10 JP JP2000342720A patent/JP2002151315A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007016057A (ja) * | 2005-07-05 | 2007-01-25 | Nok Corp | 熱可塑性エラストマー組成物 |
JP2015076572A (ja) * | 2013-10-11 | 2015-04-20 | 日亜化学工業株式会社 | ボンド磁石用樹脂組成物及びそれを用いたボンド磁石 |
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