JP2002148596A - 光学基板とその製造方法およびそれを用いた液晶表示素子 - Google Patents

光学基板とその製造方法およびそれを用いた液晶表示素子

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JP2002148596A
JP2002148596A JP2000344775A JP2000344775A JP2002148596A JP 2002148596 A JP2002148596 A JP 2002148596A JP 2000344775 A JP2000344775 A JP 2000344775A JP 2000344775 A JP2000344775 A JP 2000344775A JP 2002148596 A JP2002148596 A JP 2002148596A
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resin layer
optical substrate
light
less
irradiation
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JP2000344775A
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Yukio Nomura
幸生 野村
Yuji Satani
裕司 佐谷
Naomi Kaneko
尚美 金子
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Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のUV照射法やプラズマ処理法は、大量
のエネルギーが必要であった。その結果として樹脂層が
劣化し、樹脂層の変色などの光学特性の低下や、樹脂層
の密着性の低下が発生した。 【解決手段】 200nm以下のUV光の照射により、
表面の水の接触角が50゜以下で、かつ照射前後で40
0nmの透過率の変動が5%以内となる少なくとも樹脂
層からなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂層を有する光
学基板の洗浄、親水化とその製造方法および、それを用
いたTVやコンピュータ画像を表示するフラットパネル
ディスプレイに用いられる液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、樹脂層を有する光学基板にコーテ
ィングする前の洗浄、親水化として、UV照射法やプラ
ズマ処理法があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
UV照射法やプラズマ処理法では、例えば樹脂層を有す
るガラス基板を洗浄、親水化できるものの、それに大量
のエネルギーが必要であった。その結果として樹脂層が
劣化し、樹脂層の密着性の低下が発生した。ただ、樹脂
層の厚みが薄いため、光学特性の変化は認められなかっ
た。しかしながら、樹脂基板の場合は厚みが厚いため、
光学特性の変化が大きく、液晶表示素子とした場合、変
色の問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの光学基板は、200nm以下のUV光の照射によ
り、表面の水の接触角が50゜以下で、かつ照射前後で
400nmの透過率の変動が5%以内となる少なくとも
樹脂層からなることを特徴とする。
【0005】この構成にすると、従来法に比べ少量のエ
ネルギーで表面を洗浄、親水化してその上の水の接触角
が50゜以下となる。またこの上に膜を設けた場合、膜
の密着性を向上させることができる。しかも樹脂層の劣
化が極めて少ないため、照射前後で400nmの透過率
の変動が5%以内となる。
【0006】前記光学基板において、樹脂層の厚みは1
00μm以上であることを特徴とする。
【0007】この構成にすると、UVにより変色が起こ
りやすい樹脂層の厚みが100μm以上でも透過率の変
動が5%以内となる。
【0008】前記光学基板において、200nm以下の
UV光が、172nmのエキシマUVの単色光であるこ
とを特徴とする。
【0009】この構成にすると、単色光のため、樹脂層
の劣化がほとんどない。
【0010】前記光学基板において、樹脂層が少なくと
も、アクリル、エポキシ、シロキサン、ポリイミド、ポ
リカーボネート、ポリビニールアルコール、ポリエチレ
ンのうちの1つ、もしくは少なくともそれらのうちの1
つを含む共重合体であることを特徴とする。
【0011】また、前記光学基板において、樹脂層が熱
硬化性樹脂であることを特徴とする。
【0012】これらの樹脂は従来法では、劣化が著しか
ったが、本発明では極めて劣化が少く、しかも親水化可
能である。特にこれらの樹脂の特徴は透光性であること
だが、その透過率の変動が少なく本発明の効果を最大限
に発揮できる。
【0013】上記の課題を解決するための光学基板の製
造方法は、樹脂層を有する光学基板に、表面の水の接触
角が50゜以下で、かつ照射前後で400nmの透過率
の変動が5%以内になるように200nm以下のUV光
を照射する工程を備えることを特徴とする。
【0014】この構成にすると、従来法に比べ少量のエ
ネルギーで表面を洗浄、親水化してその上の水の接触角
が50°以下となる。またこの上に膜を設けた場合、膜
の密着性を向上させることができる。しかも樹脂層の劣
化が極めて少ないため、照射前後で400nmの透過率
の変動が5%以内の光学基板を製造できる。
【0015】前記光学基板の製造方法において、樹脂層
の厚みは100μm以上であることを特徴とする。
【0016】この構成にすると、UVにより変色が起こ
りやすい樹脂層の厚みが100μm以上でも透過率の変
動が5%以内の光学基板を製造できる。
【0017】前記光学基板の製造方法において、200
nm以下のUV光を照射する工程が、172nmのエキ
シマUVの単色光であることを特徴とする。
【0018】この構成にすると、単色光のため、樹脂層
の劣化による光学特性の低下がほとんどない光学基板を
製造できる。
【0019】前記光学基板の製造方法において、樹脂層
が少なくとも、アクリル、エポキシ、シロキサン、ポリ
イミド、ポリカーボネート、ポリビニールアルコール、
ポリエチレンのうちの1つ、もしくは少なくともそれら
のうちの1つを含む共重合体を用いることを特徴とす
る。
【0020】また前記光学基板の製造方法において、樹
脂層が熱硬化性樹脂を用いることを特徴とする。
【0021】これらの樹脂は従来法では、劣化が著しか
ったが、本発明では極めて劣化が少く、しかも親水化可
能である。特にこれらの樹脂の特徴は透光性であること
だが、その透過率の変動が少なく本発明の効果を最大限
に発揮できる光学基板を製造できる。
【0022】前記課題を解決するための液晶表示素子
は、200nm以下のUV光の照射により、表面の水の
接触角が50゜以下で、かつ照射前後で400nmの透
過率の変動が5%以内となる樹脂層を有する光学基板を
2枚の対向基板のうち少なくとも1枚に用いたことを特
徴とする。
【0023】この構成にすると、従来法に比べ少量のエ
ネルギーで表面を洗浄、親水化してその上の水の接触角
が50°以下になる。またこの上に膜を設けた場合、膜
の密着性を向上させることができる。しかも樹脂層の劣
化が極めて少ないため、照射前後で400nmの透過率
の変動が5%以内の基板を有する液晶表示素子となり、
その信頼性が高まる。
【0024】前記光学基板の製造方法において、樹脂層
の厚みは100μm以上であること特徴とする。
【0025】この構成にすると、UVにより変色が起こ
りやすい樹脂層の厚みが100μm以上でも透過率の変
動が5%以内の光学基板を製造できる。
【0026】前記液晶表示素子において、200nm以
下のUV光が、172nmのエキシマUVの単色光であ
ることを特徴とする。
【0027】この構成にすると、単色光のため、樹脂層
の劣化による光学特性の低下がほとんどない液晶表示素
子となり、その信頼性が高まる。
【0028】前記液晶表示素子において、樹脂層が少な
くとも、アクリル、エポキシ、シロキサン、ポリイミ
ド、ポリカーボネート、ポリビニールアルコール、ポリ
エチレンのうちの1つ、もしくは少なくともそれらのう
ちの1つを含む共重合体であることを特徴とする。
【0029】また、前記液晶表示素子において、樹脂層
が熱硬化性樹脂の光学基板を2枚の対向基板のうち少な
くとも1枚に用いたことを特徴とする。
【0030】これらの樹脂は従来法では、劣化が著しか
ったが、本発明では極めて劣化が少なく、しかも親水化
可能である。特にこれらの樹脂の特徴は透光性であるこ
とだが、その透過率の変動が少なく本発明の効果を最大
限に発揮できる液晶表示素子となる。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の光学基板は、200nm
以下のUV光の照射により、表面の水の接触角が50゜
以下で、かつ照射前後で400nmの透過率の変動が5
%以内となる少なくとも樹脂層からなることを特徴とす
る。この構成にすると、従来法に比べ少量のエネルギー
で表面を洗浄、親水化してその上の水の接触角が50゜
以下となる。またこの上に膜を設けた場合、膜の密着性
を向上させることができる。しかも樹脂層の劣化が極め
て少ないため、照射前後で400nmの透過率の変動が
5%以内となる。従来、樹脂層を有する基板の洗浄、親
水化として、UV照射法やプラズマ処理法があった。し
かしながら、それらの処理法では、洗浄、親水化はする
ものの、それに大量のエネルギーが必要であった。その
結果として樹脂層が劣化し、特に樹脂層が最表面にある
場合、それが著しかった。そのため樹脂層の変色や、樹
脂層の密着性の低下が発生した。特に液晶表示素子基板
においては、CFのRGB着色層の変色の問題や、アレ
イ基板のTFTや配線の平坦化膜やCFのRGB着色層
やブラックマトリックス層およびその平坦化膜の密着性
の低下が問題であったが、本発明によりこれらを解決す
ることができる。特に本発明での200nm以下のUV
光は、ごく最表面にしか浸透しないため、最表面層のダ
メージは小さいのが特徴である。
【0032】なお、本発明に使用される200nm以下
のUV光として、172nmの単色光を有するKrFエ
キシマUVが最適である。これは単色光のため樹脂層に
与えるダメージが小さいからである。また、200nm
より大きい波長をカットするフィルターを通過した通常
のUV光でもかまわない。また、雰囲気は通常の雰囲気
下でもよいが、照射面付近に酸素を供給してその濃度を
高めることにより、より本発明の効果を発揮することが
できる。また基板温度は室温でもかまわないが、本発明
の効果が小さい場合は室温以上にすることでその効果を
高めることができる。これらは、いずれも酸素が200
nm以下のUV光によりオゾンとなり、それが表面の洗
浄や親水化に寄与しているためである。
【0033】また、本発明の光学基板としては、液晶表
示素子基板やレンズ基板、CD、DVDなどの光ディス
ク基板などがある。ここで液晶表示素子基板として、ト
ランジスタ、ダイオード、配線を内蔵したアレイ基板
や、CF基板などが本発明に適用できる。というのは本
発明のそれらの樹脂層の劣化がきわめて少ないだけでな
く、トランジスタ、ダイオード等の半導体に対してもそ
の性能劣化が少ないからである。またベース基板として
はガラス基板やプラスチック基板や金属基板でも有効で
ある。また板厚は問わないが、100μm以上では本発
明の透過率の変化がない効果が発揮できるし、また液晶
表示素子に用いるときも強度の観点から望ましい。
【0034】また、本発明の樹脂層としては、200n
m以下のUV光の照射により光学特性に変化がないもの
であればよい。特に光学特性に優れた樹脂としては、ア
クリル、エポキシ、シロキサン、ポリイミド、ポリカー
ボネート、ポリビニールアルコール、ポリエチレンのう
ちの1つ、もしくは少なくともそれらのうちの1つを含
む共重合体であることが望ましい。また最表面がこれら
樹脂の場合200nm以下のUV光の照射により水の接
触角が50°以下になる。ただし、最表面がフッ素系樹
脂の場合、200nm以下のUV光の照射により水の接
触角が50°以下にできない。これは、炭素−フッ素間
の結合が強いためである。
【0035】(実施例1)エポキシ樹脂基板(厚み0.
4mm)に室温で172nmの単色光を有するKrFエ
キシマUV光(ウシオ電機製装置使用)を480mJ/
cm2(172nm)照射し、本発明の光学基板Aを作
製した。
【0036】(比較例1)実施例1の172nmの単色
光を有するKrFエキシマUV光を480mJ/cm2
照射することのかわりに、高圧水銀灯によるUV光を4
80mJ/cm2(254nm)照射して、光学基板B
を作製した。
【0037】(比較例2)実施例1の172nmの単色
光を有するKrFエキシマUV光を480mJ/cm2
照射することのかわりに、高圧水銀灯によるUV光を4
800mJ/cm2(254nm)照射して、光学基板
Cを作製した。
【0038】(比較例3)実施例1の172nmの単色
光を有するKrFエキシマUV光を480mJ/cm2
照射することのかわりに、高圧水銀灯によるUV光を9
600mJ/cm2(254nm)照射して、光学基板
Dを作製した。
【0039】(比較例4)実施例1の172nmの単色
光を有するKrFエキシマUV光を480mJ/cm2
照射しないで、光学基板Eを作製した。
【0040】(エポキシ樹脂基板の光学特性変化、水の
接触角変化とエポキシアクリル膜の密着性)光学基板A
〜Dの水の接触角および400nmでの透過率を評価し
た。この結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】(比較例5)厚さが0.2,0.1,0.
08mmのエポキシ樹脂基板を使用した以外は実施例1
と同様に光学基板A1,A2,A3を作製した。
【0043】(比較例6)厚さが0.2,0.1,0.
08mmのエポキシ樹脂基板を使用した以外は比較例2
と同様に光学基板C1,C2,C3を作製した。
【0044】(エポキシ樹脂基板厚と光学特性)光学基
板A1からA3とC1からC3の接触角と照射前後の透
過率の変化を調べた。
【0045】
【表2】
【0046】(実施例2)光学基板A上にRGBとブラ
ックマトリックスの着色エポキシ樹脂層を設けて、18
0℃で2時間焼成した後、その上に室温で172nmの
単色光を有するKrFエキシマUV光(ウシオ電機製装
置使用)を480mJ/cm2(172nm)照射し、
さらにその上にエポキシアクリル複合樹脂膜を設けて1
80℃2時間焼成して、本発明の光学基板FAを作製し
た。
【0047】(比較例7)光学基板Bを用いて、実施例
1の172nmの単色光を有するKrFエキシマUV光
を480mJ/cm2照射することのかわりに、高圧水
銀灯によるUV光を4800mJ/cm2(254n
m)照射して、実施例1と同様に光学基板FBを作製し
た。
【0048】(比較例8)光学基板Cを用いて、実施例
1の172nmの単色光を有するKrFエキシマUV光
を480mJ/cm2照射することのかわりに、高圧水
銀灯によるUV光を9600mJ/cm2(254n
m)照射して、実施例1と同様に光学基板FCを作製し
た。
【0049】(比較例9)光学基板Cを用いて、実施例
1の172nmの単色光を有するKrFエキシマUV光
を480mJ/cm2照射することのかわりに、高圧水
銀灯によるUV光を480mJ/cm2(254nm)
照射して、実施例1と同様に光学基板FDを作製した。
【0050】(比較例10)光学基板Dを用いて、実施
例1の172nmの単色光を有するKrFエキシマUV
光を480mJ/cm2照射しないで、実施例1と同様
に光学基板FEを作製した。
【0051】(CFの水の接触角、光学特性変化とエポ
キシアクリル膜の密着性)光学基板FA〜FEのエポキ
シアクリル複合樹脂塗布前のCF上の水の接触角および
400nmでの透過率を測定した。またこれらの基板を
40℃5%NaOHに30分浸漬後のエポキシアクリル
複合樹脂の密着性を評価した。この結果を表3に示す。
【0052】
【表3】
【0053】以上の結果から、本発明の光学基板ではエ
キシマUVの照射により照射面の透過率変化はほとんど
なく、親水化でき、また密着性が優れていることがわか
る。一方従来のUV照射では照射量が少ないときは透過
率の変化は小さいが、親水化、密着性が悪く、一方照射
量が多くなると親水化し、密着力も向上するが、透過率
が大きく変化し、照射量が多すぎると逆に密着力が悪く
なることがわかり、本発明の光学基板が優れていること
がわかる。また、基板の厚みが100μm以上では従来
法では透過率変化が5%を超えるのに対し、本発明の基
板では、透過率変化は透過率変化が5%以下に抑えるこ
とができる。
【0054】(比較例11)実施例2のエキシマUV光
(ウシオ電機製装置使用)の照射量を120,240m
J/cm2(172nm)照射したこと以外は、実施例
2と同じように光学基板FAL1、FAL2を作製し
た。
【0055】(エキシマ照射量に対するCFの水の接触
角、光学特性変化とエポキシアクリル膜の密着性)光学
基板FA、FAL1、FAL2のエポキシアクリル複合
樹脂塗布前のCF上の水の接触角および400nmでの
透過率を測定した。またこれらの基板を40℃5%Na
OHに30分浸漬後のエポキシアクリル複合樹脂の密着
性を評価した。この結果を表4に示す。
【0056】
【表4】
【0057】したがって、200nm以下のUV光の照
射により、表面の水の接触角が50゜以下となるとなれ
ば、本発明の効果が発揮できる。
【0058】(実施例3)実施例2で作製した光学基板
FAとその対向基板のエポキシ樹脂基板に、透明電極膜
を設けさらにRGBの画素と配線をパターニングした。
この後ともに洗剤洗浄し、配向膜を設けTN配向処理を
施した後、両者の基板を貼り合わせてセルを形成し、そ
のセル内にTN液晶を注入し、封止後、上下基板に偏光
板をノーマリーブラックになるように貼り付けた。こう
して図1に示すような液晶表示素子LAが完成する。
【0059】(比較例12)比較例6で作製した光学基
板Cを用いること以外は実施例2と同じようにして液晶
表示素子LCを作製した。
【0060】(比較例13)比較例8で作製した光学基
板Eを用いること以外は実施例2と同じようにして液晶
表示素子LEを作製した。
【0061】(液晶表示素子の表示特性)液晶表示素子
LA、LC、LEを駆動させ、画質を比較した。その結
果LAとLEは差が見られなかったものの、LCは他の
2つに比べ黄色味かかっていることがわかり、本発明の
液晶表示素子が表示や信頼性に優れることがわかった。
【0062】
【発明の効果】本発明の光学基板は、200nm以下の
UV光の照射により、表面の水の接触角が50゜以下
で、かつ照射前後で400nmの透過率の変動が5%以
内となる少なくとも樹脂層からなることを特徴とする。
この構成にすると、従来法に比べ少量のエネルギーで表
面を洗浄、親水化してその上の水の接触角が50゜以下
となる。またこの上に膜を設けた場合、膜の密着性を向
上させることができる。従来、樹脂層を有する基板の洗
浄、親水化として、UV照射法やプラズマ処理法があっ
た。しかしながら、それらの処理法では、洗浄、親水化
はするものの、それに大量のエネルギーが必要であっ
た。その結果として樹脂層が劣化し、特に樹脂層が最表
面にある場合、それが著しかった。そのため樹脂層の変
色や、樹脂層の密着性の低下が発生した。特に液晶表示
素子基板においては、CFのRGB着色層やプラスチッ
ク基板の変色の問題や、アレイ基板のTFTや配線の平
坦化膜やCFのRGB着色層やブラックマトリックス層
およびその平坦化膜の密着性の低下が問題であったが、
本発明によりこれらを解決することができる。特に本発
明での200nm以下のUV光は、ごく最表面にしか浸
透しないため、最表面層のダメージは小さいのが特徴で
ある。
【0063】そしてこれらの効果によって、高品質、高
信頼性の液晶表示素子を提供できることから本発明の効
果は絶大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の液晶表示素子を示す図
【符号の説明】
1 エポキシ樹脂基板 2 CF層 3 ブラックマトリックス層 4 エポキシアクリル樹脂層 5 透明電極膜 6 配向膜 7 シール材 8 液晶 9 端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 9/30 310 C08L 63:00 // C08L 63:00 G02B 1/10 Z (72)発明者 金子 尚美 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2H090 HB07X HC13 HC16 HC18 HC20 HD08 JA17 JD08 2K009 BB14 BB23 BB24 DD05 DD17 EE00 4F073 AA01 BA07 BA17 BA18 BA22 BA26 BA30 BA33 BB01 CA45 CA46 4F100 AA20B AA20D AK01B AK01D AK04B AK04D AK21B AK21D AK25B AK25D AK45B AK45D AK49B AK49D AK53 AK53B AK53D AL01B AL01D AS00C AT00A AT00E BA02 BA05 BA07 BA10A BA10E GB41 JB13B JB13D JK20B JK20D JL11 JN08B JN08D JN28 YY00B YY00D 5C094 AA02 AA43 BA43 EB02 FB01 FB15 GB10 JA01 JA08 JA09 JA11

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 200nm以下のUV光の照射により、
    表面の水の接触角が50゜以下で、かつ照射前後で40
    0nmの透過率の変動が5%以内となる少なくとも樹脂
    層を有する光学基板。
  2. 【請求項2】 樹脂層の厚みが100μm以上であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の光学基板。
  3. 【請求項3】 200nm以下のUV光が、172nm
    のエキシマUVの単色光であることを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載の光学基板。
  4. 【請求項4】 樹脂層が少なくとも、アクリル、エポキ
    シ、シロキサン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリ
    ビニールアルコール、ポリエチレンのうちの1つ、もし
    くは少なくともそれらのうちの1つを含む共重合体であ
    ることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の
    光学基板。
  5. 【請求項5】 樹脂層が熱硬化性樹脂であることを特徴
    とする請求項1から3のいずれかに記載の光学基板。
  6. 【請求項6】 表面の水の接触角が50゜以下、かつ照
    射前後で400nmの透過率の変動が5%になるように
    200nm以下のUV光を照射する工程を備える少なく
    とも樹脂層を有する光学基板の製造方法。
  7. 【請求項7】 樹脂層の厚みが100μm以上であるこ
    とを特徴とする光学基板の製造方法。
  8. 【請求項8】 200nm以下のUV光を照射する工程
    が、172nmのエキシマUVの単色光であることを特
    徴とする請求項6または7記載の光学基板の製造方法。
  9. 【請求項9】 樹脂層が少なくとも、アクリル、エポキ
    シ、シロキサン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリ
    ビニールアルコール、ポリエチレンのうちの1つ、もし
    くは少なくともそれらのうちの1つを含む共重合体を用
    いることを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載
    の光学基板の製造方法。
  10. 【請求項10】 樹脂層が熱硬化性樹脂を用いることを
    特徴とする請求項6から9のいずれかに記載の光学基板
    の製造方法。
  11. 【請求項11】 200nm以下のUV光の照射によ
    り、表面の水の接触角が50゜以下で、かつ照射前後で
    400nmの透過率の変動が5%以内になる少なくとも
    樹脂層を有する光学基板を2枚の対向基板のうち少なく
    とも1枚に用いた液晶表示素子。
  12. 【請求項12】 樹脂層の厚みが100μm以上である
    ことを特徴とする請求項11記載の光学基板を2枚の対
    向基板のうち少なくとも1枚に用いた液晶表示素子。
  13. 【請求項13】 200nm以下のUV光が、172n
    mのエキシマUVの単色光であることを特徴とする請求
    項11または12記載の光学基板を2枚の対向基板のう
    ち少なくとも1枚に用いた液晶表示素子。
  14. 【請求項14】 樹脂層が少なくとも、アクリル、エポ
    キシ、シロキサン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポ
    リビニールアルコール、ポリエチレンのうちの1つ、も
    しくは少なくともそれらのうちの1つを含む共重合体で
    あることを特徴とする請求項11から13のいずれかに
    記載の光学基板を2枚の対向基板のうち少なくとも1枚
    に用いた液晶表示素子。
  15. 【請求項15】 樹脂層が熱硬化性樹脂の光学基板を2
    枚の対向基板のうち少なくとも1枚に用いた液晶表示素
    子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20130164538A1 (en) * 2011-12-22 2013-06-27 Teijin Chemicals Ltd Composite and production method thereof
US10520771B2 (en) 2016-12-05 2019-12-31 Seiko Epson Corporation Liquid crystal device, electronic apparatus, method for manufacturing liquid crystal device, mother substrate for liquid cystal device, and method for manufacturing mother substrate for liquid crystal device

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