JP2002148556A - 光路長スキャニング機構及びそれを備えた光学装置 - Google Patents
光路長スキャニング機構及びそれを備えた光学装置Info
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- JP2002148556A JP2002148556A JP2000352561A JP2000352561A JP2002148556A JP 2002148556 A JP2002148556 A JP 2002148556A JP 2000352561 A JP2000352561 A JP 2000352561A JP 2000352561 A JP2000352561 A JP 2000352561A JP 2002148556 A JP2002148556 A JP 2002148556A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】高速にスキャニングが可能な透過型光路長スキ
ャニング機構、及び、その光路長スキャニング機構を用
いて、高速動作が可能で高SNなOCTシステムなどの
光学装置を提供する。 【解決手段】屈折面36bを少なくとも1面有する第1
の光学要素31と、第1の光学要素31の屈折面36b
の向きを時間とともに変化させる駆動装置32と、光の
通過する位置によって光路長が異なる第2の光学要素3
3と、駆動装置32が動作したときと動作しないときの
いずれの場合においても特定の同じ位置に第1の光学要
素32からの光を導くようにした第3の光学要素34と
を有している。
ャニング機構、及び、その光路長スキャニング機構を用
いて、高速動作が可能で高SNなOCTシステムなどの
光学装置を提供する。 【解決手段】屈折面36bを少なくとも1面有する第1
の光学要素31と、第1の光学要素31の屈折面36b
の向きを時間とともに変化させる駆動装置32と、光の
通過する位置によって光路長が異なる第2の光学要素3
3と、駆動装置32が動作したときと動作しないときの
いずれの場合においても特定の同じ位置に第1の光学要
素32からの光を導くようにした第3の光学要素34と
を有している。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低コヒーレンス光
を用いた光断層観測装置(OCTシステム)および、O
CTシステムに用いられる光路長スキャニング機構に関
するものである。
を用いた光断層観測装置(OCTシステム)および、O
CTシステムに用いられる光路長スキャニング機構に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、OCT(Optical Coherence Tomo
graphy)といわれる可干渉距離が短い低コヒーレンス光
を用いた生体の断層構造を観察する装置が開発されてい
る。
graphy)といわれる可干渉距離が短い低コヒーレンス光
を用いた生体の断層構造を観察する装置が開発されてい
る。
【0003】低コヒーレンス光を用いた光断層観測装置
は、低コヒーレンス光を発生させる光源からの光をサン
プル光と参照光とに分離し、サンプル光をサンプルに照
射させた後、サンプルからの反射光を再び参照光と合成
し両者の光の干渉信号を検出する方法を用いた構成とな
っている。このとき、サンプル光と参照光の光路長が一
致したところだけ干渉信号が得られ、その干渉成分の強
度はサンプルから戻ってくる光強度の平方根と参照側の
光強度の平方根を掛けた値になる。従って、参照光側ま
たはサンプル側の光路長を変化させることによってサン
プルを観察している場所を奥行き方向にスキャンしてい
るのと同じ効果が得られ、サンプルの奥行き方向の構造
を観察することが可能となる。前記奥行き方向のスキャ
ンに加えて、さらにサンプル側の観察位置を横方向にス
キャンをおこなうとトータルとして観察位置を2次元ま
たは3次元にスキャンしたことになり、サンプルの2次
元または3次元構造を観察することが可能になる。
は、低コヒーレンス光を発生させる光源からの光をサン
プル光と参照光とに分離し、サンプル光をサンプルに照
射させた後、サンプルからの反射光を再び参照光と合成
し両者の光の干渉信号を検出する方法を用いた構成とな
っている。このとき、サンプル光と参照光の光路長が一
致したところだけ干渉信号が得られ、その干渉成分の強
度はサンプルから戻ってくる光強度の平方根と参照側の
光強度の平方根を掛けた値になる。従って、参照光側ま
たはサンプル側の光路長を変化させることによってサン
プルを観察している場所を奥行き方向にスキャンしてい
るのと同じ効果が得られ、サンプルの奥行き方向の構造
を観察することが可能となる。前記奥行き方向のスキャ
ンに加えて、さらにサンプル側の観察位置を横方向にス
キャンをおこなうとトータルとして観察位置を2次元ま
たは3次元にスキャンしたことになり、サンプルの2次
元または3次元構造を観察することが可能になる。
【0004】ところで、OCTシステムのもう一つの特
徴として、光ヘテロダイン検出という手法を用いて、生
体の散乱光などの非常に弱い信号でも高SN比で観測す
ることが可能なことが挙げられる。光ヘテロダイン検出
の原理は、参照光又はサンプル光の少なくとも一方の光
の周波数をシフトさせた後に、サンプル光と参照光を干
渉させると、干渉信号として参照光とサンプル光の差の
周波数成分をもつビート信号が観測されるが、このビー
ト信号をディテクターで電気信号に変換した後、このビ
ート周波数に合わせたバンドパスフィルターを通すこと
で他のノイズ成分を除去し、SN比を飛躍的に向上させ
るというものである。
徴として、光ヘテロダイン検出という手法を用いて、生
体の散乱光などの非常に弱い信号でも高SN比で観測す
ることが可能なことが挙げられる。光ヘテロダイン検出
の原理は、参照光又はサンプル光の少なくとも一方の光
の周波数をシフトさせた後に、サンプル光と参照光を干
渉させると、干渉信号として参照光とサンプル光の差の
周波数成分をもつビート信号が観測されるが、このビー
ト信号をディテクターで電気信号に変換した後、このビ
ート周波数に合わせたバンドパスフィルターを通すこと
で他のノイズ成分を除去し、SN比を飛躍的に向上させ
るというものである。
【0005】図45は、OCTシステムを内視鏡に応用
した一従来例を示す概略構成図である。本従来例におい
ては、光学系はマイケルソン干渉計として構成されてい
る。本従来例のOCTシステムでは、具体的に説明する
と、低コヒーレンス光源101から射出された光は、シ
ングルモードファイバー102を通り、光サーキュレー
タ103、シングルモードファイバー104を経て、光
カップラー105へと導かれ、光カップラー105を介
してサンプル側と参照側とに光路を分岐される。
した一従来例を示す概略構成図である。本従来例におい
ては、光学系はマイケルソン干渉計として構成されてい
る。本従来例のOCTシステムでは、具体的に説明する
と、低コヒーレンス光源101から射出された光は、シ
ングルモードファイバー102を通り、光サーキュレー
タ103、シングルモードファイバー104を経て、光
カップラー105へと導かれ、光カップラー105を介
してサンプル側と参照側とに光路を分岐される。
【0006】参照側に分岐された光は、シングルモード
ファイバー106を介して光路長スキャニング機構10
7に導かれる。光路長スキャニング機構107は、レン
ズ108と可動ミラー109とで構成されており、可動
ミラー109の位置を変化させることによって、サンプ
ル側の光と干渉する位置のスキャニングをおこなうこと
ができるようになっている。光路長スキャニング機構1
07に導かれた光は、レンズ108を経た後に可動ミラ
ー109で反射されてレンズ108を経て光路長スキャ
ニング機構107から戻される。光路長スキャニング機
構107から戻された光は、再びシングルモードファイ
バー106を介して光カップラー105に導かれる。
ファイバー106を介して光路長スキャニング機構10
7に導かれる。光路長スキャニング機構107は、レン
ズ108と可動ミラー109とで構成されており、可動
ミラー109の位置を変化させることによって、サンプ
ル側の光と干渉する位置のスキャニングをおこなうこと
ができるようになっている。光路長スキャニング機構1
07に導かれた光は、レンズ108を経た後に可動ミラ
ー109で反射されてレンズ108を経て光路長スキャ
ニング機構107から戻される。光路長スキャニング機
構107から戻された光は、再びシングルモードファイ
バー106を介して光カップラー105に導かれる。
【0007】一方、サンプル側に分岐された光は、参照
側のシングルモードファイバー106とは別個に設けら
れたシングルモードファイバー110を介してサンプル
側先端光学系111に導かれ、そこからサンプル112
に向けて照射される。さらに、サンプル112で反射さ
れた光は、再びサンプル側先端光学系111、シングル
モードファイバー110を通り、光カップラー105を
介して参照側経路からの戻り光と合成されて、干渉す
る。光カップラー105で合成された干渉光は、一方が
シングルモードファイバー113を介して第1ディテク
ター114に直接導かれ、他方がシングルモードファイ
バー104を通り光サーキュレータ103を介して、シ
ングルモードファイバー115を通り第2ディテクター
116へ選択的に導かれる。導かれたこれら2つの光
は、それぞれ第1ディテクター114および第2ディテ
クター116を介して光信号から電気信号に変換され
る。電気信号に変換されたこれら2つの信号は、差分検
出によって、直流成分(非干渉成分)が除去されて干渉
成分だけが残り、バンドパスフィルター117を通過し
た後に復調器118を介して復調される。
側のシングルモードファイバー106とは別個に設けら
れたシングルモードファイバー110を介してサンプル
側先端光学系111に導かれ、そこからサンプル112
に向けて照射される。さらに、サンプル112で反射さ
れた光は、再びサンプル側先端光学系111、シングル
モードファイバー110を通り、光カップラー105を
介して参照側経路からの戻り光と合成されて、干渉す
る。光カップラー105で合成された干渉光は、一方が
シングルモードファイバー113を介して第1ディテク
ター114に直接導かれ、他方がシングルモードファイ
バー104を通り光サーキュレータ103を介して、シ
ングルモードファイバー115を通り第2ディテクター
116へ選択的に導かれる。導かれたこれら2つの光
は、それぞれ第1ディテクター114および第2ディテ
クター116を介して光信号から電気信号に変換され
る。電気信号に変換されたこれら2つの信号は、差分検
出によって、直流成分(非干渉成分)が除去されて干渉
成分だけが残り、バンドパスフィルター117を通過し
た後に復調器118を介して復調される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、OCTシス
テムにおいて生体からの反射光などの弱い信号を観察し
たい場合は、上記のように差分ディテクターを使用する
ことは重要である。サンプルからの反射光が非常に弱い
場合の干渉光の強度は、図46に示すように、グラフ形
状が、非常に強い直流成分(L)の上に小さな干渉信号
成分(I)がのっているような形になる。
テムにおいて生体からの反射光などの弱い信号を観察し
たい場合は、上記のように差分ディテクターを使用する
ことは重要である。サンプルからの反射光が非常に弱い
場合の干渉光の強度は、図46に示すように、グラフ形
状が、非常に強い直流成分(L)の上に小さな干渉信号
成分(I)がのっているような形になる。
【0009】このような信号を通常の差分を用いないデ
ィテクターで検出した場合には、検出される電気信号
は、直流成分が非常に大きく、干渉成分が非常に弱い信
号として検出される。そして、直流成分が大きい電気信
号を、バンドパスフィルターに入力すると、信号が飽和
しやすくなるだけでなく、光源の出力揺らぎに起因する
電気信号の直流成分の揺らぎによるノイズが増加してし
まうため好ましくない。
ィテクターで検出した場合には、検出される電気信号
は、直流成分が非常に大きく、干渉成分が非常に弱い信
号として検出される。そして、直流成分が大きい電気信
号を、バンドパスフィルターに入力すると、信号が飽和
しやすくなるだけでなく、光源の出力揺らぎに起因する
電気信号の直流成分の揺らぎによるノイズが増加してし
まうため好ましくない。
【0010】一方、差分ディテクターを用いて検出する
と、直流成分が除去されて干渉信号の成分だけを信号と
して取り出すことができ、取り出した信号をバンドパス
フィルターに入力しても飽和することが無くなる。また
光源の出力揺らぎに起因する直流成分の揺らぎも同時に
キャンセルすることができるため、ノイズの増加も抑え
ることができる。
と、直流成分が除去されて干渉信号の成分だけを信号と
して取り出すことができ、取り出した信号をバンドパス
フィルターに入力しても飽和することが無くなる。また
光源の出力揺らぎに起因する直流成分の揺らぎも同時に
キャンセルすることができるため、ノイズの増加も抑え
ることができる。
【0011】しかし、上述のような従来のマイケルソン
型の干渉計と差分ディテクターの両方を用いてOCTシ
ステムの光学系を構成する場合には、差分ディテクター
を構成する第1ディテクターと第2ディテクターの直流
成分の大ささを一致させるために、光カップラーの分配
比を1:1にする必要があり、サンプル側と参照側の光
の分配比を自由に変えることができない。一方、本件出
願人の今までの実験結果から、生体を観察する場合に
は、生体からの反射光が弱いためにサンプル側に光を多
く分配し、参照側の光量を少なくしたほうがSN比がよ
くなることが分かっている。そこで、サンプル側と参照
側との光量分配比を変えることができ、かつ差分ディテ
クターを使用することができる光学系を構成するのが理
想的である。
型の干渉計と差分ディテクターの両方を用いてOCTシ
ステムの光学系を構成する場合には、差分ディテクター
を構成する第1ディテクターと第2ディテクターの直流
成分の大ささを一致させるために、光カップラーの分配
比を1:1にする必要があり、サンプル側と参照側の光
の分配比を自由に変えることができない。一方、本件出
願人の今までの実験結果から、生体を観察する場合に
は、生体からの反射光が弱いためにサンプル側に光を多
く分配し、参照側の光量を少なくしたほうがSN比がよ
くなることが分かっている。そこで、サンプル側と参照
側との光量分配比を変えることができ、かつ差分ディテ
クターを使用することができる光学系を構成するのが理
想的である。
【0012】サンプル側と参照側の光量分配比を変える
ことができ、かつ、差分ディテクターを用いた構成とし
ては図47に示すようなマハツェンダー型の干渉計を構
成するのがよい。すなわち、図47に示すマハツェンダ
ー型の干渉計では、低コヒーレンス光源121から射出
された光は、シングルモードファイバー122を通り第
1光カップラー123へと導かれ、第1光カップラー1
23を介してサンプル側と参照光側とに光路を分岐され
る。
ことができ、かつ、差分ディテクターを用いた構成とし
ては図47に示すようなマハツェンダー型の干渉計を構
成するのがよい。すなわち、図47に示すマハツェンダ
ー型の干渉計では、低コヒーレンス光源121から射出
された光は、シングルモードファイバー122を通り第
1光カップラー123へと導かれ、第1光カップラー1
23を介してサンプル側と参照光側とに光路を分岐され
る。
【0013】サンプル側に分岐された光は、シングルモ
ードファイバー124、光サーキュレーター125、シ
ングルモードファイバー126,127、サンプル側先
端光学系128を経てサンプル129に照射される。サ
ンプル129で反射された光は、再びサンプル側先端光
学系128、シングルモードファイバー127,126
を経て、光サーキュレーター125へ戻される。光サー
キュレーター125へ戻されたサンプル129からの光
は、第2光カップラー131へつながっているシングル
モードファイバー130の方へ選択的に導かれる。
ードファイバー124、光サーキュレーター125、シ
ングルモードファイバー126,127、サンプル側先
端光学系128を経てサンプル129に照射される。サ
ンプル129で反射された光は、再びサンプル側先端光
学系128、シングルモードファイバー127,126
を経て、光サーキュレーター125へ戻される。光サー
キュレーター125へ戻されたサンプル129からの光
は、第2光カップラー131へつながっているシングル
モードファイバー130の方へ選択的に導かれる。
【0014】一方、参照側に分岐された光は、光導入用
のシングルモードファイバー132を介して、光路長ス
キャニング機構133へと導かれ、光路長スキャニング
機構133を介して光路長が変化させられた後に、光取
り出し用シングルモードファイバー134を介して、第
2光カップラー131へと導かれる。サンプル側経路か
ら導かれた光と参照側経路から導かれた光とは、第2光
カップラー131で合成され、それにより干渉信号を生
じて第2光カップラー131から出力される。第2光カ
ップラー131で合成されて生じた干渉信号は、シング
ルモードファイバー135,136を介して第1ディテ
クター137,第2ディテクター138へと分配されて
導かれる。第1ディテクター137と第2ディテクター
138では、それぞれ光の強度の検出がおこなわれる。
第2光カップラー131における光量分配比を1:1と
して、第1ディテクター137と第2ディテクター13
8とで差分ディテクター139を構成することにより、
直流成分が除去されて、干渉信号の成分のみが出力され
る。
のシングルモードファイバー132を介して、光路長ス
キャニング機構133へと導かれ、光路長スキャニング
機構133を介して光路長が変化させられた後に、光取
り出し用シングルモードファイバー134を介して、第
2光カップラー131へと導かれる。サンプル側経路か
ら導かれた光と参照側経路から導かれた光とは、第2光
カップラー131で合成され、それにより干渉信号を生
じて第2光カップラー131から出力される。第2光カ
ップラー131で合成されて生じた干渉信号は、シング
ルモードファイバー135,136を介して第1ディテ
クター137,第2ディテクター138へと分配されて
導かれる。第1ディテクター137と第2ディテクター
138では、それぞれ光の強度の検出がおこなわれる。
第2光カップラー131における光量分配比を1:1と
して、第1ディテクター137と第2ディテクター13
8とで差分ディテクター139を構成することにより、
直流成分が除去されて、干渉信号の成分のみが出力され
る。
【0015】ところで、マハツェンダー型干渉計を構成
する場合には、参照光の導入部と取り出し部が異なる構
成の光路長スキャニング機構、すなわち、透過型光路長
スキャニング機構が必要になる。このような光路長スキ
ャニング機構としては、米国特許第5,321,501
号の図10に示されるようにレトロリフレクターを往復
運動させて光路長のスキャンを行なう方法を用いた構成
のものがあるが、この方法ではレトロリフレクターを往
復運動させるのに大きな力が必要になるため、レトロリ
フレクターを垂直方向に十分な幅で高速にスキャンする
ことは不可能である。
する場合には、参照光の導入部と取り出し部が異なる構
成の光路長スキャニング機構、すなわち、透過型光路長
スキャニング機構が必要になる。このような光路長スキ
ャニング機構としては、米国特許第5,321,501
号の図10に示されるようにレトロリフレクターを往復
運動させて光路長のスキャンを行なう方法を用いた構成
のものがあるが、この方法ではレトロリフレクターを往
復運動させるのに大きな力が必要になるため、レトロリ
フレクターを垂直方向に十分な幅で高速にスキャンする
ことは不可能である。
【0016】その他の透過型光路長スキャニング機構と
しては、PCT WO98/52021中にFIG.1
0に回折格子とフーリエレンズのペアと振幅、位相マス
クを使った透過型の光路長スキャニング機構が開示され
ているが、この光路長スキャニング機構には、透過型の
振幅、位相マスクを高速動作する方法が具体的に示され
てはいない。
しては、PCT WO98/52021中にFIG.1
0に回折格子とフーリエレンズのペアと振幅、位相マス
クを使った透過型の光路長スキャニング機構が開示され
ているが、この光路長スキャニング機構には、透過型の
振幅、位相マスクを高速動作する方法が具体的に示され
てはいない。
【0017】このため、従来の透過型の光路長スキャニ
ング機構を用いた場合には、光路長のスキャンスピード
が遅く、OCT断層画像をリアルタイムで得ることが難
しかった。
ング機構を用いた場合には、光路長のスキャンスピード
が遅く、OCT断層画像をリアルタイムで得ることが難
しかった。
【0018】本発明は、上記問題点に鑑み、高速にスキ
ャニングが可能な透過型光路長スキャニング機構、及
び、その光路長スキャニング機構を用いて、高速動作が
可能で高SNなOCTシステムなどの光学装置を提供す
ることを目的とする。
ャニングが可能な透過型光路長スキャニング機構、及
び、その光路長スキャニング機構を用いて、高速動作が
可能で高SNなOCTシステムなどの光学装置を提供す
ることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本第1の発明による光路
長スキャニング機構は、屈折面を少なくとも1面有する
第1の光学要素と、前記第1の光学要素の屈折面の向き
を時間とともに変化させる駆動装置と、光の通過する位
置によって光路長が異なる第2の光学要素と、前記駆動
装置が動作したときと動作しないときのいずれの場合に
おいても特定の同じ位置に前記第1の光学要素からの光
を導くようにした第3の光学要素とを有して構成したこ
とを特徴とする。
長スキャニング機構は、屈折面を少なくとも1面有する
第1の光学要素と、前記第1の光学要素の屈折面の向き
を時間とともに変化させる駆動装置と、光の通過する位
置によって光路長が異なる第2の光学要素と、前記駆動
装置が動作したときと動作しないときのいずれの場合に
おいても特定の同じ位置に前記第1の光学要素からの光
を導くようにした第3の光学要素とを有して構成したこ
とを特徴とする。
【0020】本第2の発明による光学装置は、コヒーレ
ンス長が短い光を発生させる光源と、前記光源からの光
を第1の光路と第2の光路とに分岐して導く第1の光分
岐器と、前記第1の光路の先端部に設けられたサンプル
側光スキャニング機構と、前記第1の光路を通る前記サ
ンプル側光スキャニング機構からの戻り光を第3の光路
に分岐して導く第2の光分岐器と、前記第2の光路から
の光と前記第3の光路からの光とを合成して干渉させる
光合成器と、前記干渉光を電気信号に変換するディテク
ターと、前記ディテクターで検出された信号をヘテロダ
イン検出する電気処理機構と、前記第1の光分岐器から
前記光合成器に至るまでの光路中に設けられた、少なく
とも本第1の発明の構成要件を備えた光路長スキャニン
グ機構と、前記第1の光路中、第2の光路中又は第3の
光路中の少なくとも1箇所に設けた光位相変調器とで構
成したことを特徴とする。
ンス長が短い光を発生させる光源と、前記光源からの光
を第1の光路と第2の光路とに分岐して導く第1の光分
岐器と、前記第1の光路の先端部に設けられたサンプル
側光スキャニング機構と、前記第1の光路を通る前記サ
ンプル側光スキャニング機構からの戻り光を第3の光路
に分岐して導く第2の光分岐器と、前記第2の光路から
の光と前記第3の光路からの光とを合成して干渉させる
光合成器と、前記干渉光を電気信号に変換するディテク
ターと、前記ディテクターで検出された信号をヘテロダ
イン検出する電気処理機構と、前記第1の光分岐器から
前記光合成器に至るまでの光路中に設けられた、少なく
とも本第1の発明の構成要件を備えた光路長スキャニン
グ機構と、前記第1の光路中、第2の光路中又は第3の
光路中の少なくとも1箇所に設けた光位相変調器とで構
成したことを特徴とする。
【0021】本第3の発明による光路長スキャニング機
構は、光透過部の厚さが位置により異なり、かつ、屈折
面を有する光学要素と、前記光学要素が複数付設または
成形された回転盤と、前記回転盤を回転させる手段とで
構成したことを特徴とする。
構は、光透過部の厚さが位置により異なり、かつ、屈折
面を有する光学要素と、前記光学要素が複数付設または
成形された回転盤と、前記回転盤を回転させる手段とで
構成したことを特徴とする。
【0022】本第4の発明による光学装置は、コヒーレ
ンス長が短い光を発生させる光源と、前記光源からの光
とを第1の光路と第2の光路とに分岐して導く第1の光
分岐器と、前記第1の光路の先端部に設けられたサンプ
ル側光スキャニング機構と、前記第1の光路を通る前記
サンプル側光スキャニング機構からの戻り光を第3の光
路に分岐して導く第2の光分岐器と、前記第2の光路か
らの光と前記第3の光路からの光とを合成して干渉させ
る光合成器と、前記干渉光を電気信号に変換するディテ
クターと、前記ディテクターで検出された信号をヘテロ
ダイン検出する電気処理機構と、前記第1の光分岐器か
ら前記光合成器に至るまでの光路中に設けられた、少な
くとも本第3の発明の構成要件を備えた光路長スキャニ
ング機構とで構成したことを特徴とする。
ンス長が短い光を発生させる光源と、前記光源からの光
とを第1の光路と第2の光路とに分岐して導く第1の光
分岐器と、前記第1の光路の先端部に設けられたサンプ
ル側光スキャニング機構と、前記第1の光路を通る前記
サンプル側光スキャニング機構からの戻り光を第3の光
路に分岐して導く第2の光分岐器と、前記第2の光路か
らの光と前記第3の光路からの光とを合成して干渉させ
る光合成器と、前記干渉光を電気信号に変換するディテ
クターと、前記ディテクターで検出された信号をヘテロ
ダイン検出する電気処理機構と、前記第1の光分岐器か
ら前記光合成器に至るまでの光路中に設けられた、少な
くとも本第3の発明の構成要件を備えた光路長スキャニ
ング機構とで構成したことを特徴とする。
【0023】
【発明の実施形態】以下、図面を参照しながら本発明の
実施例について述べる。なお、各実施例における光路長
スキャニング機構の説明に際しては、特に断らない限
り、光が光路長スキャニング機構に入射してくる側を前
側、光が光路長スキャニング機構から出射していく側を
後側ということにする。
実施例について述べる。なお、各実施例における光路長
スキャニング機構の説明に際しては、特に断らない限
り、光が光路長スキャニング機構に入射してくる側を前
側、光が光路長スキャニング機構から出射していく側を
後側ということにする。
【0024】実施例1 本発明の光路長スキャニング機構及びそれを用いた光学
装置の第1実施例を図1〜7を用いて説明する。図1は
本発明の第1実施例にかかる光路長スキャニング機構を
用いたOCTシステムの概略構成図である。図2は第1
実施例のOCTシステムに設けられたサンプル側スキャ
ニング光学系の概略構成図であり、(a)は光軸に沿う部
分断面図、(b)は光軸に垂直な断面図である。図3は第
1実施例の光路長スキャニング機構の概略構成図であ
る。図4は第1実施例の光路長スキャニング機構に用い
られている楔形状プリズムが回転したときの状態説明図
である。図5は第1実施例の光路長スキャニング機構に
用いられている楔形状プリズムが回転したときの階段形
状プリズムにおける光の通過位置を追跡した状態を階段
形状プリズムの前側からみた説明図である。図6は第1
実施例の光路長スキャニング機構に用いられている階段
形状プリズムの断面図である。図7は第1実施例の光路
長スキャニング機構に用いられている楔形状プリズムの
回転の位相に対する光路長の変化状態を示すグラフであ
る。なお、本実施例のOCTシステムの光学系は、マハ
ツェンダー型干渉計を基本として構成されている。
装置の第1実施例を図1〜7を用いて説明する。図1は
本発明の第1実施例にかかる光路長スキャニング機構を
用いたOCTシステムの概略構成図である。図2は第1
実施例のOCTシステムに設けられたサンプル側スキャ
ニング光学系の概略構成図であり、(a)は光軸に沿う部
分断面図、(b)は光軸に垂直な断面図である。図3は第
1実施例の光路長スキャニング機構の概略構成図であ
る。図4は第1実施例の光路長スキャニング機構に用い
られている楔形状プリズムが回転したときの状態説明図
である。図5は第1実施例の光路長スキャニング機構に
用いられている楔形状プリズムが回転したときの階段形
状プリズムにおける光の通過位置を追跡した状態を階段
形状プリズムの前側からみた説明図である。図6は第1
実施例の光路長スキャニング機構に用いられている階段
形状プリズムの断面図である。図7は第1実施例の光路
長スキャニング機構に用いられている楔形状プリズムの
回転の位相に対する光路長の変化状態を示すグラフであ
る。なお、本実施例のOCTシステムの光学系は、マハ
ツェンダー型干渉計を基本として構成されている。
【0025】まず、本実施例のOCTシステム全体につ
いて説明する。本実施例のOCT光学装置は、図1に示
すように、コヒーレンス長が短い光を発生させる低コヒ
ーレンス光源1と、光源1からの光を第1の光路(サン
プル側経路)と第2の光路(参照側経路)とに分岐して
導く第1の光分岐器である第1光カップラー2と、第1
の光路の先端部に設けられたサンプル側光スキャニング
機構3と、第1の光路を通るサンプル側光スキャニング
機構3からの戻り光を第3の光路に分岐して導く第2の
光分岐器である光サーキュレーター4と、第2の光路か
らの光と第3の光路からの光とを合成して干渉させる光
合成器である第2光カップラー5と、前記干渉光を電気
信号に変換するディテクター6と、ディテクター6で検
出された信号をヘテロダイン検出する電気処理機構であ
るバンドパスフィルター7と、光路長スキャニング機構
8と、光位相変調器である音響光学素子(以後、AOM
と称する)9とで構成されている。本実施例では、AO
M9は、第2の光路中において光路長スキャニング機構
8と第2光カップラー5との間に設けられている。な
お、AOM9は、前記第1の光路中、第2の光路中又は
第3の光路中の少なくとも1箇所に設けられていればよ
い。光路長スキャニング機構8は、第2の光路中の第1
光カップラー2とAOM9との間に設けられている。
いて説明する。本実施例のOCT光学装置は、図1に示
すように、コヒーレンス長が短い光を発生させる低コヒ
ーレンス光源1と、光源1からの光を第1の光路(サン
プル側経路)と第2の光路(参照側経路)とに分岐して
導く第1の光分岐器である第1光カップラー2と、第1
の光路の先端部に設けられたサンプル側光スキャニング
機構3と、第1の光路を通るサンプル側光スキャニング
機構3からの戻り光を第3の光路に分岐して導く第2の
光分岐器である光サーキュレーター4と、第2の光路か
らの光と第3の光路からの光とを合成して干渉させる光
合成器である第2光カップラー5と、前記干渉光を電気
信号に変換するディテクター6と、ディテクター6で検
出された信号をヘテロダイン検出する電気処理機構であ
るバンドパスフィルター7と、光路長スキャニング機構
8と、光位相変調器である音響光学素子(以後、AOM
と称する)9とで構成されている。本実施例では、AO
M9は、第2の光路中において光路長スキャニング機構
8と第2光カップラー5との間に設けられている。な
お、AOM9は、前記第1の光路中、第2の光路中又は
第3の光路中の少なくとも1箇所に設けられていればよ
い。光路長スキャニング機構8は、第2の光路中の第1
光カップラー2とAOM9との間に設けられている。
【0026】本実施例のOCT光学装置では、低コヒー
レンス光源1から射出された光は、シングルモードファ
イバー10を通り第1光カップラー2へと導かれ、第1
光カップラー2を介してサンプル側経路(第1の光路)
と参照側径路(第2の光路)とに光路が分岐されて導か
れる。
レンス光源1から射出された光は、シングルモードファ
イバー10を通り第1光カップラー2へと導かれ、第1
光カップラー2を介してサンプル側経路(第1の光路)
と参照側径路(第2の光路)とに光路が分岐されて導か
れる。
【0027】第1の光路は、シングルモードファイバー
11と、光サーキュレーター4と、シングルモードファ
イバー12とで構成されており、サンプル側の光は、こ
れらの構成要素中を通過する。第1の光路を通過した光
は、サンプル側光スキャニング機構3を経てサンプル1
3に向けて照射される。サンプル13に照射された光の
散乱光または反射光は、再びサンプル側光スキャニング
機構3、シングルモードファイバー12を経て、光サー
キュレーター4へ戻される。光サーキュレーター4は、
第1の光路を通り戻って来たサンプル13からの散乱光
または反射光を、シングルモードファイバー11の方へ
は向かわせずに、シングルモードファイバー14から成
る第3の光路へ選択的に導く。そして、第3の光路を通
過した光は、さらに第2光カップラー5へ導かれる。
11と、光サーキュレーター4と、シングルモードファ
イバー12とで構成されており、サンプル側の光は、こ
れらの構成要素中を通過する。第1の光路を通過した光
は、サンプル側光スキャニング機構3を経てサンプル1
3に向けて照射される。サンプル13に照射された光の
散乱光または反射光は、再びサンプル側光スキャニング
機構3、シングルモードファイバー12を経て、光サー
キュレーター4へ戻される。光サーキュレーター4は、
第1の光路を通り戻って来たサンプル13からの散乱光
または反射光を、シングルモードファイバー11の方へ
は向かわせずに、シングルモードファイバー14から成
る第3の光路へ選択的に導く。そして、第3の光路を通
過した光は、さらに第2光カップラー5へ導かれる。
【0028】一方、第1光カップラー2を介して参照側
に分岐された光は、シングルモードファイバー15と、
光路長スキャニング機構8と、シングルモードファイバ
ー16と、AOM9と、シングルモードファイバー17
とから成る第2の光路を経て、第2光カップラー5へ導
かれる。光路長スキャニング機構8においては、時間の
経過とともに光路長が変化し、また、AOM9では、光
の中心周波数がfだけシフトを受けるようになってい
る。なお、第2光カップラー5には、光の分配比が1:
1のものが使用されている。
に分岐された光は、シングルモードファイバー15と、
光路長スキャニング機構8と、シングルモードファイバ
ー16と、AOM9と、シングルモードファイバー17
とから成る第2の光路を経て、第2光カップラー5へ導
かれる。光路長スキャニング機構8においては、時間の
経過とともに光路長が変化し、また、AOM9では、光
の中心周波数がfだけシフトを受けるようになってい
る。なお、第2光カップラー5には、光の分配比が1:
1のものが使用されている。
【0029】第3の光路からの光と第2の光路からの光
は、第2光カップラー5で合成されて干渉し、干渉した
光がシングルモードファイバー18、シングルモードフ
ァイバー19を通り、それぞれ第1ディテクター20、
第2ディテクター21に導かれて、光の強度が検出され
る。ここで、第1ディテクター20と第2ディテクター
21は、差分ディテクター6を構成しており、また、第
2カップラー5には、光量分配比が1:1のものを使用
しているため、干渉信号を検出するときには、直流成分
が除去され、干渉信号の成分のみが出力される。
は、第2光カップラー5で合成されて干渉し、干渉した
光がシングルモードファイバー18、シングルモードフ
ァイバー19を通り、それぞれ第1ディテクター20、
第2ディテクター21に導かれて、光の強度が検出され
る。ここで、第1ディテクター20と第2ディテクター
21は、差分ディテクター6を構成しており、また、第
2カップラー5には、光量分配比が1:1のものを使用
しているため、干渉信号を検出するときには、直流成分
が除去され、干渉信号の成分のみが出力される。
【0030】差分ディテクター6から出力された干渉信
号は、干渉信号のビート周波数に特性を合わせたバンド
パスフィルター7を通ることによってノイズ成分が除去
されてヘテロダイン検出されたあと、プロセッサー22
で2次元画像が構築され、断層画像がモニター23に表
示される。
号は、干渉信号のビート周波数に特性を合わせたバンド
パスフィルター7を通ることによってノイズ成分が除去
されてヘテロダイン検出されたあと、プロセッサー22
で2次元画像が構築され、断層画像がモニター23に表
示される。
【0031】次に、サンプル側スキャニング機構3を構
成する光学系について図2(a)、(b)を用いて説明す
る。サンプル側スキャニング機構3を構成する光学系
は、光ロータリージョイント(以後、ORJと称す)2
4と、シングルモードファイバー25と、先端光学系2
6とで構成されている。先端光学系26は、さらに屈折
率分布レンズ(以後、GRINレンズと称す)27と偏
向プリズム28とで構成されている。また、シングルモ
ードファイバー25、GRINレンズ27及び偏向プリ
ズム28は、シース29によって外部から保護されてい
る。
成する光学系について図2(a)、(b)を用いて説明す
る。サンプル側スキャニング機構3を構成する光学系
は、光ロータリージョイント(以後、ORJと称す)2
4と、シングルモードファイバー25と、先端光学系2
6とで構成されている。先端光学系26は、さらに屈折
率分布レンズ(以後、GRINレンズと称す)27と偏
向プリズム28とで構成されている。また、シングルモ
ードファイバー25、GRINレンズ27及び偏向プリ
ズム28は、シース29によって外部から保護されてい
る。
【0032】ORJ24は、シングルモードファイバー
12からの光をシングルモードファイバー25へ導くと
ともに、シングルモードファイバー25、GRINレン
ズ27及び偏向プリズム28を回転させることができる
ように構成されている。図2(b)は、ORJ24を回転
させたときの光の射出方向および図示省略したサンプル
からの光がサンプル側スキャニング光学系3に取り込ま
れる方向の変化を示している。ある時刻において、偏向
プリズム28が実線で示した位置にあるとすると、光は
の方向に射出され、また同じの方向からの光が先端
光学系26に取り込まれる。ある時間が経過すると、偏
光プリズム28はORJ24の回転軸を中心として回転
し点線で示した位置に向きを変える。それにしたがっ
て、光はとは別のの方向に射出され、また同じの
方向からの光が先端光学系26に取り込まれるようにな
る。さらに時間が経過すると、偏光プリズム28はさら
に回転してまた元の位置(実線で示した位置)に戻る。
このようにORJの回転に伴ない光の射出方向および取
り込まれる方向が変化するので、サンプルの観察部位を
円周方向にスキャンすることができる。なお、サンプル
側スキャニング光学系3は、上記以外であっても、光を
照射する位置をスキャンできるものであれば、どのよう
なものでも良い。
12からの光をシングルモードファイバー25へ導くと
ともに、シングルモードファイバー25、GRINレン
ズ27及び偏向プリズム28を回転させることができる
ように構成されている。図2(b)は、ORJ24を回転
させたときの光の射出方向および図示省略したサンプル
からの光がサンプル側スキャニング光学系3に取り込ま
れる方向の変化を示している。ある時刻において、偏向
プリズム28が実線で示した位置にあるとすると、光は
の方向に射出され、また同じの方向からの光が先端
光学系26に取り込まれる。ある時間が経過すると、偏
光プリズム28はORJ24の回転軸を中心として回転
し点線で示した位置に向きを変える。それにしたがっ
て、光はとは別のの方向に射出され、また同じの
方向からの光が先端光学系26に取り込まれるようにな
る。さらに時間が経過すると、偏光プリズム28はさら
に回転してまた元の位置(実線で示した位置)に戻る。
このようにORJの回転に伴ない光の射出方向および取
り込まれる方向が変化するので、サンプルの観察部位を
円周方向にスキャンすることができる。なお、サンプル
側スキャニング光学系3は、上記以外であっても、光を
照射する位置をスキャンできるものであれば、どのよう
なものでも良い。
【0033】次に、光路長スキャニング機構について図
3を用いて説明する。光路長スキャニング機構8は、第
1光カップラー2からの光を導くシングルモードファイ
バー15と、第1コリメータレンズ30と、第1の光学
要素31と、第1中空モータ32と、光の通過する位置
によって光路長が異なる第2の光学要素である階段形状
プリズム33と、第3の光学要素34と、第2コリメー
タレンズ35と、光取り出し用のシングルモードファイ
バー16とで構成されている。
3を用いて説明する。光路長スキャニング機構8は、第
1光カップラー2からの光を導くシングルモードファイ
バー15と、第1コリメータレンズ30と、第1の光学
要素31と、第1中空モータ32と、光の通過する位置
によって光路長が異なる第2の光学要素である階段形状
プリズム33と、第3の光学要素34と、第2コリメー
タレンズ35と、光取り出し用のシングルモードファイ
バー16とで構成されている。
【0034】第1の光学要素31は、第1楔形状プリズ
ム36と、第1正レンズ37とで構成されている。第1
楔形状プリズム36は、第1の駆動手段である第1中空
モーター32の中央部に取り付けられており、第1中空
モーター32の駆動により回転させられるようになって
いる。
ム36と、第1正レンズ37とで構成されている。第1
楔形状プリズム36は、第1の駆動手段である第1中空
モーター32の中央部に取り付けられており、第1中空
モーター32の駆動により回転させられるようになって
いる。
【0035】第2の光学要素34は、第2正レンズ38
と、第2楔形状プリズム39と、第2の駆動手段である
第2中空モーター40と、位相制御手段41とで構成さ
れている。第2楔形状プリズム39は、第2中空モータ
ー40の中央部に取り付けられており、第2中空モータ
ー40の駆動により回転させられるようになっている。
と、第2楔形状プリズム39と、第2の駆動手段である
第2中空モーター40と、位相制御手段41とで構成さ
れている。第2楔形状プリズム39は、第2中空モータ
ー40の中央部に取り付けられており、第2中空モータ
ー40の駆動により回転させられるようになっている。
【0036】階段形状プリズム33は、段の境界部分は
略直線状でかつ互いに略平行に形成されている。なお、
第1楔形状プリズム36は、第1正レンズ37の前側焦
点位置近傍に配置され、第2楔形状プリズム39は、第
2正レンズ38の後側焦点位置近傍に配置されている。
略直線状でかつ互いに略平行に形成されている。なお、
第1楔形状プリズム36は、第1正レンズ37の前側焦
点位置近傍に配置され、第2楔形状プリズム39は、第
2正レンズ38の後側焦点位置近傍に配置されている。
【0037】また、第1コリメータレンズ30の光軸
と、第1楔形状プリズム36を取り付けている第1中空
モーター32の回転軸と、第1正レンズ37の光軸と、
第2正レンズ38の光軸と、第2楔形状プリズム39を
取り付けている第2中空モーター40の回転軸と、第2
コリメータレンズ35の光軸は、ほぼ一直線上に揃って
配置されている。以後、この直線を改めて光軸と称する
ことにする。
と、第1楔形状プリズム36を取り付けている第1中空
モーター32の回転軸と、第1正レンズ37の光軸と、
第2正レンズ38の光軸と、第2楔形状プリズム39を
取り付けている第2中空モーター40の回転軸と、第2
コリメータレンズ35の光軸は、ほぼ一直線上に揃って
配置されている。以後、この直線を改めて光軸と称する
ことにする。
【0038】第1楔形状プリズム36及び第2楔形状プ
リズム39は、ガラスでできている。また、第1楔形状
プリズム36は、光の射出面36bが入射面36aに対
し傾斜しており、この射出面36bで光を屈折させるよ
うに形成されている。また、第2楔形状プリズム39
は、光の入射面39aが射出面39bに対して傾斜して
おり、この入射面39aで光を屈折させるように形成さ
れている。また、第1楔形状プリズム36及び第2楔形
状プリズム39は、夫々中空モーター32,40に取り
付けられているため、中空モーター32,40を回転駆
動させることにより、第1楔形状プリズム36の後ろ側
の面(射出面)36bの向き、第2楔形状プリズム39
の前側の面(入射面)39aの向きが時間とともに変化
するようになっている。
リズム39は、ガラスでできている。また、第1楔形状
プリズム36は、光の射出面36bが入射面36aに対
し傾斜しており、この射出面36bで光を屈折させるよ
うに形成されている。また、第2楔形状プリズム39
は、光の入射面39aが射出面39bに対して傾斜して
おり、この入射面39aで光を屈折させるように形成さ
れている。また、第1楔形状プリズム36及び第2楔形
状プリズム39は、夫々中空モーター32,40に取り
付けられているため、中空モーター32,40を回転駆
動させることにより、第1楔形状プリズム36の後ろ側
の面(射出面)36bの向き、第2楔形状プリズム39
の前側の面(入射面)39aの向きが時間とともに変化
するようになっている。
【0039】次に、光路長スキャニング機構内での光の
経路について図3及び図4を用いて説明する。図3と図
4は、第1楔形状プリズム36が回転したときの光の通
過する経路の時間変化と第1楔形状プリズム36の方向
ベクトルU及び第2楔形状プリズム39の方向ベクトル
Vの時間変化を示した説明図である。なお、第1楔形状
プリズム36の方向ベクトルおよび第2楔形状プリズム
39の方向ベクトルとは、それぞれ光軸を基点とする、
光軸に対して傾いている面(射出面36b、入射面39
a)の法線ベクトルのことをいう。図4は図3の状態か
ら楔形状プリズム36,39が180度回転したときの
状態を表す説明図である。
経路について図3及び図4を用いて説明する。図3と図
4は、第1楔形状プリズム36が回転したときの光の通
過する経路の時間変化と第1楔形状プリズム36の方向
ベクトルU及び第2楔形状プリズム39の方向ベクトル
Vの時間変化を示した説明図である。なお、第1楔形状
プリズム36の方向ベクトルおよび第2楔形状プリズム
39の方向ベクトルとは、それぞれ光軸を基点とする、
光軸に対して傾いている面(射出面36b、入射面39
a)の法線ベクトルのことをいう。図4は図3の状態か
ら楔形状プリズム36,39が180度回転したときの
状態を表す説明図である。
【0040】第2の光路のシングルモードファイバー1
5からの光は、第1コリメータレンズ30で略平行にさ
れた後、第1楔形状プリズム36によって屈折される。
第1楔形状プリズム36は第1正レンズ37の前側焦点
位置近傍にあるため、第1楔形状プリズム36を介して
屈折された主光線は、第1正レンズ37を介して略光軸
に沿う方向に曲げられる。また、第1楔形状プリズム3
6から射出された光は、同時に階段形状プリズム33近
傍にフォーカスされる。そして、階段形状プリズム33
を通過した光は、第2正レンズ38で略平行な光に戻さ
れると同時に進行方向が曲げられて、第2楔形状プリズ
ム39に入射する。第2楔形状プリズム39に入射した
光は第2楔形状プリズム39を介して光軸とほぼ平行な
方向に曲げられた後、コリメータレンズ35を介してシ
ングルモードファイバー16に結合される。
5からの光は、第1コリメータレンズ30で略平行にさ
れた後、第1楔形状プリズム36によって屈折される。
第1楔形状プリズム36は第1正レンズ37の前側焦点
位置近傍にあるため、第1楔形状プリズム36を介して
屈折された主光線は、第1正レンズ37を介して略光軸
に沿う方向に曲げられる。また、第1楔形状プリズム3
6から射出された光は、同時に階段形状プリズム33近
傍にフォーカスされる。そして、階段形状プリズム33
を通過した光は、第2正レンズ38で略平行な光に戻さ
れると同時に進行方向が曲げられて、第2楔形状プリズ
ム39に入射する。第2楔形状プリズム39に入射した
光は第2楔形状プリズム39を介して光軸とほぼ平行な
方向に曲げられた後、コリメータレンズ35を介してシ
ングルモードファイバー16に結合される。
【0041】その際、第1楔形状プリズム36の回転に
伴ない、プリズム内に入射した光の屈折方向が変化する
ため、光の経路は時間とともに変化する。例えば、時刻
t0のときには、光は、図3に示すように、階段形状プ
リズム33の厚さが厚い部分(ア)を通るが、第1楔形
状プリズム36の回転に伴なって、光路は変化し、第1
楔形状プリズム36が180度回転したときには、光
は、図4に示すように、階段形状プリズム33の厚さが
薄い部分(イ)を通るようになる。第1楔形状プリズム
36が1回転したときの階段形状プリズム33における
光の通過位置を追跡すると、図5の点線部分に示すよう
な円運動の軌跡を辿る。なお、図5では階段形状プリズ
ム36を前側から見たときの円運動の軌跡を示してい
る。
伴ない、プリズム内に入射した光の屈折方向が変化する
ため、光の経路は時間とともに変化する。例えば、時刻
t0のときには、光は、図3に示すように、階段形状プ
リズム33の厚さが厚い部分(ア)を通るが、第1楔形
状プリズム36の回転に伴なって、光路は変化し、第1
楔形状プリズム36が180度回転したときには、光
は、図4に示すように、階段形状プリズム33の厚さが
薄い部分(イ)を通るようになる。第1楔形状プリズム
36が1回転したときの階段形状プリズム33における
光の通過位置を追跡すると、図5の点線部分に示すよう
な円運動の軌跡を辿る。なお、図5では階段形状プリズ
ム36を前側から見たときの円運動の軌跡を示してい
る。
【0042】また、本実施例では、位相制御手段41
が、第2楔形状プリズム39を取り付けている第2中空
モーター40に取り付けられていて、回転の位相を第1
中空モーター32に同期させており、第1楔形状プリズ
ム36と第2楔形状プリズム39の方向ベクトルU,V
が、常に同一平面上に位置するようにしている。さら
に、第2楔形状プリズム39は、第2正レンズ38から
の光が光軸に平行な方向に曲げられるような角度に楔の
角度が決められている。
が、第2楔形状プリズム39を取り付けている第2中空
モーター40に取り付けられていて、回転の位相を第1
中空モーター32に同期させており、第1楔形状プリズ
ム36と第2楔形状プリズム39の方向ベクトルU,V
が、常に同一平面上に位置するようにしている。さら
に、第2楔形状プリズム39は、第2正レンズ38から
の光が光軸に平行な方向に曲げられるような角度に楔の
角度が決められている。
【0043】本実施例では、第2正レンズ38からの光
が光軸に平行な方向に曲げられるようにするための条件
を満たす一例として、第1正レンズ37と第2正レンズ
38に同じ焦点距離のレンズを使用し、さらに、第1楔
形状プリズム36と第2楔形状プリズム39に同一材
料、同一の形状のものを使用し、互いに入射側と射出側
の面の向きを反対(面対称)にして配置している。
が光軸に平行な方向に曲げられるようにするための条件
を満たす一例として、第1正レンズ37と第2正レンズ
38に同じ焦点距離のレンズを使用し、さらに、第1楔
形状プリズム36と第2楔形状プリズム39に同一材
料、同一の形状のものを使用し、互いに入射側と射出側
の面の向きを反対(面対称)にして配置している。
【0044】ところで、本実施例では、階段形状プリズ
ム33は、光透過性の材料(例えば、光学用樹脂、ガラ
スなど)でできており、断面形状が、図6に示すよう
に、位置によって厚さが段階的に変化する形状で形成さ
れている。そして、本実施例の階段形状プリズム33
は、段と段の間隔がΔpで、および1段あたりの厚さの
差がΔdで一様に変化するように形成されている。
ム33は、光透過性の材料(例えば、光学用樹脂、ガラ
スなど)でできており、断面形状が、図6に示すよう
に、位置によって厚さが段階的に変化する形状で形成さ
れている。そして、本実施例の階段形状プリズム33
は、段と段の間隔がΔpで、および1段あたりの厚さの
差がΔdで一様に変化するように形成されている。
【0045】ここで、階段形状プリズム33の階段の面
に垂直な光が面Aから面Bの間を通過するときの光路長
について考える。ただし、面Aは、階段形状プリズムの
厚さが最も厚い面を含んだ平面、面Bは、階段形状プリ
ズムの後ろ側の面を含む平面である。図6において、
の部分を通る光と、の部分を通る光に対して階段形状
プリズムの厚さの差がΔdあるの部分を通る光との光
路長差ΔLは、次式(1)のようになる。 ΔL=(N−1)Δd …(1) ただし、Nは階段形状プリズムの屈折率である。したが
って、光は階段形状プリズム33上を円運動する際に、
厚さが1段変わるごとにΔLずつ光路長が変化し、全体
としては光が1周する間にある幅でもって光路長がスキ
ャンできる。
に垂直な光が面Aから面Bの間を通過するときの光路長
について考える。ただし、面Aは、階段形状プリズムの
厚さが最も厚い面を含んだ平面、面Bは、階段形状プリ
ズムの後ろ側の面を含む平面である。図6において、
の部分を通る光と、の部分を通る光に対して階段形状
プリズムの厚さの差がΔdあるの部分を通る光との光
路長差ΔLは、次式(1)のようになる。 ΔL=(N−1)Δd …(1) ただし、Nは階段形状プリズムの屈折率である。したが
って、光は階段形状プリズム33上を円運動する際に、
厚さが1段変わるごとにΔLずつ光路長が変化し、全体
としては光が1周する間にある幅でもって光路長がスキ
ャンできる。
【0046】図7は本実施例の構成において楔形状プリ
ズム36を1回転させたときの光路長の変化状態を示す
グラフである。横軸に第1楔形状プリズム36の回転の
位相、縦軸に光路長スキャニング機構8の光路長をとっ
ている。図中の符号I、II、III、IVは、図5中の符号
I、II、III、IVの位置に光が通過したときの光路長に
対応している。図7に示すように、位相が0度から18
0度では、光が通過する部分の階段形状プリズム33の
厚さが増加していくため、光路長も増加し、位相が18
0度から360度の間では、光が通過する部分の階段形
状プリズム33の厚さが減少していくため、光路長も減
少する。
ズム36を1回転させたときの光路長の変化状態を示す
グラフである。横軸に第1楔形状プリズム36の回転の
位相、縦軸に光路長スキャニング機構8の光路長をとっ
ている。図中の符号I、II、III、IVは、図5中の符号
I、II、III、IVの位置に光が通過したときの光路長に
対応している。図7に示すように、位相が0度から18
0度では、光が通過する部分の階段形状プリズム33の
厚さが増加していくため、光路長も増加し、位相が18
0度から360度の間では、光が通過する部分の階段形
状プリズム33の厚さが減少していくため、光路長も減
少する。
【0047】なお、階段形状プリズム33の形状は、次
の条件式(2)を満たすのが望ましい。 Δd/(N−1)< Lc ……(2) ただし、Lcは低コヒーレンス光源のコヒーレンス長で
あり、低コヒーレンス光源のスペクトルの中心波長をλ
0、半値全幅をΔλとすると、 Lc= 2(ln2)λo2/(πΔλ) の関係がある。この条件は、光路長をスキャンしたとき
に情報の欠落部分が発生しないようにするための条件で
ある。低コヒーレンス光源を使って光を干渉させた場
合、奥行き方向の情報に関しては、サンプル側と参照側
の光路長が合ったところからほぼ±Lc/2の範囲の情
報が干渉信号から得られ、それより大きな範囲の情報は
得られない。階段形状プリズムの1段あたりの段差Δd
が上記式(2)を満たさない場合、段が1段変わったとき
に光路長の変化量がLcを超えてしまうので、情報の欠
落部分が発生する。
の条件式(2)を満たすのが望ましい。 Δd/(N−1)< Lc ……(2) ただし、Lcは低コヒーレンス光源のコヒーレンス長で
あり、低コヒーレンス光源のスペクトルの中心波長をλ
0、半値全幅をΔλとすると、 Lc= 2(ln2)λo2/(πΔλ) の関係がある。この条件は、光路長をスキャンしたとき
に情報の欠落部分が発生しないようにするための条件で
ある。低コヒーレンス光源を使って光を干渉させた場
合、奥行き方向の情報に関しては、サンプル側と参照側
の光路長が合ったところからほぼ±Lc/2の範囲の情
報が干渉信号から得られ、それより大きな範囲の情報は
得られない。階段形状プリズムの1段あたりの段差Δd
が上記式(2)を満たさない場合、段が1段変わったとき
に光路長の変化量がLcを超えてしまうので、情報の欠
落部分が発生する。
【0048】以上、本実施例によれば、光路長スキャン
機構中の稼動部材は第1楔形状プリズム36と、第2楔
形状プリズム39と、第1中空モーター32と、第2中
空モーター40であるが、これらの部材は回転運動する
ため、従来のレトロリフレクターを往復運動させる構成
のものに比べて、非常に小さな力で動かすことができ、
光路長スキャンの高速化が実現でき、その結果、高速動
作が可能で、高SN比のOCTシステムを実現すること
ができる。
機構中の稼動部材は第1楔形状プリズム36と、第2楔
形状プリズム39と、第1中空モーター32と、第2中
空モーター40であるが、これらの部材は回転運動する
ため、従来のレトロリフレクターを往復運動させる構成
のものに比べて、非常に小さな力で動かすことができ、
光路長スキャンの高速化が実現でき、その結果、高速動
作が可能で、高SN比のOCTシステムを実現すること
ができる。
【0049】実施例2 第2実施例は、第1実施例の光路長スキャニング機構に
ついての変形例である。図8は、第2実施例の光路長ス
キャニング機構の概略構成図である。なお、その他の構
成は実施例1と同様であるので、OCTシステム全体の
概略構成図は省略する。
ついての変形例である。図8は、第2実施例の光路長ス
キャニング機構の概略構成図である。なお、その他の構
成は実施例1と同様であるので、OCTシステム全体の
概略構成図は省略する。
【0050】本実施例の光路長スキャニング機構8は、
シングルモードファイバー15と、第1コリメータレン
ズ30と、楔形状プリズム36及び第1正レンズ37と
からなる第1の光学要素31と、中空モーター32と、
光の通過する位置によって光路長が異なる第2の光学要
素である階段形状プリズム33と、第2正レンズ38、
コーンレンズ42及び第3正レンズ43とからなる第3
の光学要素34’と、シングルモードファイバー16と
で構成されている。楔形状プリズム36は、駆動手段で
ある中空モーター32の中央部に取り付けられており、
中空モーター32の駆動により回転させられるようにな
っている。
シングルモードファイバー15と、第1コリメータレン
ズ30と、楔形状プリズム36及び第1正レンズ37と
からなる第1の光学要素31と、中空モーター32と、
光の通過する位置によって光路長が異なる第2の光学要
素である階段形状プリズム33と、第2正レンズ38、
コーンレンズ42及び第3正レンズ43とからなる第3
の光学要素34’と、シングルモードファイバー16と
で構成されている。楔形状プリズム36は、駆動手段で
ある中空モーター32の中央部に取り付けられており、
中空モーター32の駆動により回転させられるようにな
っている。
【0051】また、楔形状プリズム36は、第1正レン
ズ37の前側焦点位置近傍に配置され、コーンレンズ4
2は、第2正レンズ38の後側焦点位置から少し後ろ側
に配置されている。
ズ37の前側焦点位置近傍に配置され、コーンレンズ4
2は、第2正レンズ38の後側焦点位置から少し後ろ側
に配置されている。
【0052】本実施例では、楔形状プリズム36は、ガ
ラスでできており、光の射出面36bが入射面36aに
対して傾斜して形成されている。楔形状プリズム36
は、中空モーター32に取り付けられているため、中空
モーター32を回転駆動させることにより、楔形状プリ
ズム36の後ろ側の面(射出面)36bの向きが時間と
ともに変化するようになっている。第3の光学要素3
4’中のコーンレンズ42は、入射面42aが円錐形状
に形成され、射出面42bが平面形状に形成されたガラ
スで構成されている。その他、本実施例の階段形状プリ
ズム33は、第1実施例の階段形状プリズム33と同様
の形状に形成されている。
ラスでできており、光の射出面36bが入射面36aに
対して傾斜して形成されている。楔形状プリズム36
は、中空モーター32に取り付けられているため、中空
モーター32を回転駆動させることにより、楔形状プリ
ズム36の後ろ側の面(射出面)36bの向きが時間と
ともに変化するようになっている。第3の光学要素3
4’中のコーンレンズ42は、入射面42aが円錐形状
に形成され、射出面42bが平面形状に形成されたガラ
スで構成されている。その他、本実施例の階段形状プリ
ズム33は、第1実施例の階段形状プリズム33と同様
の形状に形成されている。
【0053】次に、本実施例における光路長スキャニン
グ機構内での光の経路について説明する。本実施例で
は、第2の光路のシングルモードファイバー15からの
光は、コリメータレンズ30を介して略平行にされた
後、楔形状プリズム36により屈折される。このとき、
楔形状プリズム36は、中空モーター32によって回転
させられるため、光の屈折方向が時間とともに変化す
る。また、楔形状プリズム36は、第1正レンズ37の
前側焦点位置近傍にあるため、楔形状プリズム36で屈
折された主光線は、第1正レンズ37で略光軸方向に曲
げられる。また、楔形状プリズム36を出射した光は、
同時に階段形状プリズム33近傍にフォーカスされる。
グ機構内での光の経路について説明する。本実施例で
は、第2の光路のシングルモードファイバー15からの
光は、コリメータレンズ30を介して略平行にされた
後、楔形状プリズム36により屈折される。このとき、
楔形状プリズム36は、中空モーター32によって回転
させられるため、光の屈折方向が時間とともに変化す
る。また、楔形状プリズム36は、第1正レンズ37の
前側焦点位置近傍にあるため、楔形状プリズム36で屈
折された主光線は、第1正レンズ37で略光軸方向に曲
げられる。また、楔形状プリズム36を出射した光は、
同時に階段形状プリズム33近傍にフォーカスされる。
【0054】ここで、階段形状プリズム33における光
の通過位置は、楔形状プリズム36の回転に伴なって光
の屈折方向が変化するため、実施例1と同様に図5の点
線部分で示すように円運動をする。階段形状プリズム3
3を通過した光は、第2正レンズ38を介して略平行な
光に戻されると同時に進行方向が曲げられて、コーンレ
ンズ42に入射する。コーンレンズ42に入射した光
は、屈折して光軸と略平行な方向に向きが変えられた
後、第3正レンズ43を介してシングルモードファイバ
ー16に結合される。楔形状プリズム36の回転によっ
て経路が変化させられた光は、コーンレンズ42と第3
正レンズ43とによって、光を常にシングルモードファ
イバー16の端面に集光するため、シングルモードファ
イバー16から常に光を取り出すようにすることができ
る。
の通過位置は、楔形状プリズム36の回転に伴なって光
の屈折方向が変化するため、実施例1と同様に図5の点
線部分で示すように円運動をする。階段形状プリズム3
3を通過した光は、第2正レンズ38を介して略平行な
光に戻されると同時に進行方向が曲げられて、コーンレ
ンズ42に入射する。コーンレンズ42に入射した光
は、屈折して光軸と略平行な方向に向きが変えられた
後、第3正レンズ43を介してシングルモードファイバ
ー16に結合される。楔形状プリズム36の回転によっ
て経路が変化させられた光は、コーンレンズ42と第3
正レンズ43とによって、光を常にシングルモードファ
イバー16の端面に集光するため、シングルモードファ
イバー16から常に光を取り出すようにすることができ
る。
【0055】また、光路長の変化に関しては、本実施例
では第1実施例と同様に、光が階段形状プリズム33を
通過する位置は、時間の経過とともに円周上を移動して
変化する。従って、階段形状プリズム33を通過する光
は時間の経過とともに厚さが異なった部分を通ることに
なり、上記式(1)にしたがい楔形状プリズム36の回転
に伴なって、光路長が段階的に変化する。
では第1実施例と同様に、光が階段形状プリズム33を
通過する位置は、時間の経過とともに円周上を移動して
変化する。従って、階段形状プリズム33を通過する光
は時間の経過とともに厚さが異なった部分を通ることに
なり、上記式(1)にしたがい楔形状プリズム36の回転
に伴なって、光路長が段階的に変化する。
【0056】本実施例によれば、稼動部材の楔形状プリ
ズム36、中空モーター32が回転運動をするため、従
来のレトロリフレクターを往復運動させるものに比べ
て、非常に小さな力で動かすことができ、光路長スキャ
ンの高速化が実現できる。また、本実施例によれば、稼
動部材である楔形状プリズム36、中空モーター32が
1個所に設けられており、第1実施例のように2つの楔
形状プリズムの回転の位相を合わせるための制御をおこ
なわなくて済むので、構成が簡単にできるだけでなく、
楔形状プリズムを回転駆動させるためのモーターが1つ
で済み、原価を低減させることができる。
ズム36、中空モーター32が回転運動をするため、従
来のレトロリフレクターを往復運動させるものに比べ
て、非常に小さな力で動かすことができ、光路長スキャ
ンの高速化が実現できる。また、本実施例によれば、稼
動部材である楔形状プリズム36、中空モーター32が
1個所に設けられており、第1実施例のように2つの楔
形状プリズムの回転の位相を合わせるための制御をおこ
なわなくて済むので、構成が簡単にできるだけでなく、
楔形状プリズムを回転駆動させるためのモーターが1つ
で済み、原価を低減させることができる。
【0057】実施例3 第3実施例は、第2実施例の第2の光学要素である階段
形状プリズム33を図9に示す階段形状プリズム33’
にそのまま置きかえた変形例である。図9は第3実施例
の第2の光学要素である段階形状プリズムを示す図であ
り、(a)は断面図、(b)は楔形状プリズムが回転したと
きの階段形状プリズムにおける光の通過位置を追跡した
状態を光の入射側から見た図である。図10は本実施例
の楔形状プリズムの回転の位相に対する光路長の変化状
態を示すグラフである。横軸は楔形状プリズム36の回
転の位相、縦軸は光路長を示している。また、図中の符
号I、II、III、IVは、図9(b)の符号I、II、III、IV
位置に光が通過したときの光路長に対応している。な
お、その他の構成は第2実施例と同じであるので図示は
省略する。
形状プリズム33を図9に示す階段形状プリズム33’
にそのまま置きかえた変形例である。図9は第3実施例
の第2の光学要素である段階形状プリズムを示す図であ
り、(a)は断面図、(b)は楔形状プリズムが回転したと
きの階段形状プリズムにおける光の通過位置を追跡した
状態を光の入射側から見た図である。図10は本実施例
の楔形状プリズムの回転の位相に対する光路長の変化状
態を示すグラフである。横軸は楔形状プリズム36の回
転の位相、縦軸は光路長を示している。また、図中の符
号I、II、III、IVは、図9(b)の符号I、II、III、IV
位置に光が通過したときの光路長に対応している。な
お、その他の構成は第2実施例と同じであるので図示は
省略する。
【0058】本実施例の階段形状プリズム33’は、段
の境界部分は略直線状でかつ互いに略平行になっている
とともに、中央部が最も厚くなっており、周辺に向かう
につれて厚さが段階的に減少するように形成されてお
り、厚さが最も厚くなっている中央部33’aと、図8
における楔形状プリズム36が回転したときに円運動す
る光の軌跡の中心とが一致するようにして配置されてい
る。このように配置すると、階段形状プリズムを通過す
る光の軌跡は、図9(b)に示すように、Iの位置から出発
して円周上を回転していき、II、III、IVの位置を経て
再びIの位置の戻ってくるようになる。
の境界部分は略直線状でかつ互いに略平行になっている
とともに、中央部が最も厚くなっており、周辺に向かう
につれて厚さが段階的に減少するように形成されてお
り、厚さが最も厚くなっている中央部33’aと、図8
における楔形状プリズム36が回転したときに円運動す
る光の軌跡の中心とが一致するようにして配置されてい
る。このように配置すると、階段形状プリズムを通過す
る光の軌跡は、図9(b)に示すように、Iの位置から出発
して円周上を回転していき、II、III、IVの位置を経て
再びIの位置の戻ってくるようになる。
【0059】また、楔形状プリズム36を回転させたと
きの光路長は、図10に示すように、位相が0度から9
0度の間では、光が通過する部分の階段形状プリズム3
3’の厚さが増加していくので光路長も増加し、位相が
90度から180度の間では、光が通過する部分の階段
形状プリズム33’の厚さが減少していくので光路長も
減少する。また、位相が180度から270度の間で
は、光が通過する部分の階段形状プリズム33’の厚さ
が増加していくので光路長も増加し、位相が270度か
ら360度の間では、光が通過する部分の階段形状プリ
ズム33’の厚さが減少していくので光路長も減少す
る。
きの光路長は、図10に示すように、位相が0度から9
0度の間では、光が通過する部分の階段形状プリズム3
3’の厚さが増加していくので光路長も増加し、位相が
90度から180度の間では、光が通過する部分の階段
形状プリズム33’の厚さが減少していくので光路長も
減少する。また、位相が180度から270度の間で
は、光が通過する部分の階段形状プリズム33’の厚さ
が増加していくので光路長も増加し、位相が270度か
ら360度の間では、光が通過する部分の階段形状プリ
ズム33’の厚さが減少していくので光路長も減少す
る。
【0060】本実施例によれば、稼動部材は(第2実施
例と同様に)、楔形状プリズムと、中空モーターであ
り、これらは回転運動するため、従来のレトロリフレク
ターを往復運動させるものに比べて、非常に小さな力で
動かすことができ、光路長スキャンの高速化を実現する
ことができる。また、本実施例によれば、楔形状プリズ
ムが1回転すると2往復の光路長スキャンが得られるの
で、光路長のスキャンを第2実施例に比べてより高速化
することができる。
例と同様に)、楔形状プリズムと、中空モーターであ
り、これらは回転運動するため、従来のレトロリフレク
ターを往復運動させるものに比べて、非常に小さな力で
動かすことができ、光路長スキャンの高速化を実現する
ことができる。また、本実施例によれば、楔形状プリズ
ムが1回転すると2往復の光路長スキャンが得られるの
で、光路長のスキャンを第2実施例に比べてより高速化
することができる。
【0061】ところで、厚さが段階的に変わる階段形状
の光学ブロックの各段の境界の高い部分を結んだ面を傾
斜面と定義すると、例えば、図9に示す階段形状プリズ
ム33’は、傾斜面を符号S1,S2と2つ持ってい
る。傾斜面を複数持った階段形状の光学ブロックとして
は、階段形状プリズム33’以外に、例えば、図11や
図12に示すようなものがある。図11,12におい
て、中央部に描かれたものは、前側から見た階段形状ブ
ロックをあらわしており、その周囲に描かれたものは、
階段形状ブロックを夫々の側面から見た形状をあらわし
ている。なお、図中、符号S1〜S4は傾斜面を示して
いる。これらのブロックは傾斜面をおのおの4つずつ持
っており、これらの階段形状ブロックに階段形状プリズ
ム33’を置きかえると、光路長のスキャンは楔形状プ
リズム36が1回転すると4回行われることになる。従
って、一般的には、傾斜面が複数ある階段形状の光学ブ
ロックを用いれば、楔形状プリズムが1回転する間の光
路長スキャン回数を増やすことができるため、光路長ス
キャニング機構の光路長スキャンをより高速化すること
ができる。
の光学ブロックの各段の境界の高い部分を結んだ面を傾
斜面と定義すると、例えば、図9に示す階段形状プリズ
ム33’は、傾斜面を符号S1,S2と2つ持ってい
る。傾斜面を複数持った階段形状の光学ブロックとして
は、階段形状プリズム33’以外に、例えば、図11や
図12に示すようなものがある。図11,12におい
て、中央部に描かれたものは、前側から見た階段形状ブ
ロックをあらわしており、その周囲に描かれたものは、
階段形状ブロックを夫々の側面から見た形状をあらわし
ている。なお、図中、符号S1〜S4は傾斜面を示して
いる。これらのブロックは傾斜面をおのおの4つずつ持
っており、これらの階段形状ブロックに階段形状プリズ
ム33’を置きかえると、光路長のスキャンは楔形状プ
リズム36が1回転すると4回行われることになる。従
って、一般的には、傾斜面が複数ある階段形状の光学ブ
ロックを用いれば、楔形状プリズムが1回転する間の光
路長スキャン回数を増やすことができるため、光路長ス
キャニング機構の光路長スキャンをより高速化すること
ができる。
【0062】実施例4 第4実施例は、第2実施例の第2の光学要素である階段
形状プリズム33を円周方向に沿って厚さが段階的に等
間隔で変化する形状の光学ブロック33”に置き換えた
変形例である。図13は本実施例の光学ブロック33”
を前側から見た図である。図において、内側と外側の円
は光学ブロック33”の輪郭をあらわしており、2つの
円の間に半径方向に描かれた実線は、厚さが変化する境
界部をあらわしている。図14は光学ブロック33”に
おける中心を通る基準線Lからの角度θに対する光学ブ
ロックの厚さの変化状態を示すグラフである。その他の
構成は第2実施例と同じであるので図示は省略する。
形状プリズム33を円周方向に沿って厚さが段階的に等
間隔で変化する形状の光学ブロック33”に置き換えた
変形例である。図13は本実施例の光学ブロック33”
を前側から見た図である。図において、内側と外側の円
は光学ブロック33”の輪郭をあらわしており、2つの
円の間に半径方向に描かれた実線は、厚さが変化する境
界部をあらわしている。図14は光学ブロック33”に
おける中心を通る基準線Lからの角度θに対する光学ブ
ロックの厚さの変化状態を示すグラフである。その他の
構成は第2実施例と同じであるので図示は省略する。
【0063】光学ブロック33”は、図14に示すよう
に、角度θが0度から90度までの間は角度θに対して
等間隔で段階的に厚くなっていき、θが90度を超える
と再び0度のときと同じ厚さになり、それからθが18
0度になるまで再び角度θに対して等間隔に段階的に厚
くなっていく。そして、θが180度を超えるとθが0
度のときと同じ厚さになり、θが270度になるまで再
び角度θに対して等間隔で段階的に厚くなっていく。そ
して、θが270度を超えると厚さはθ=0度のときの
同じ厚さになり、それからθが360度になるまで等間
隔で段階的に厚くなっていく。
に、角度θが0度から90度までの間は角度θに対して
等間隔で段階的に厚くなっていき、θが90度を超える
と再び0度のときと同じ厚さになり、それからθが18
0度になるまで再び角度θに対して等間隔に段階的に厚
くなっていく。そして、θが180度を超えるとθが0
度のときと同じ厚さになり、θが270度になるまで再
び角度θに対して等間隔で段階的に厚くなっていく。そ
して、θが270度を超えると厚さはθ=0度のときの
同じ厚さになり、それからθが360度になるまで等間
隔で段階的に厚くなっていく。
【0064】なお、光学ブロック33”は、光学ブロッ
ク33”の円周の中心と光軸とがほぼ一致するようにし
て配置する。光は図13において紙面の上方から光学ブ
ロック33”に入射することになる。
ク33”の円周の中心と光軸とがほぼ一致するようにし
て配置する。光は図13において紙面の上方から光学ブ
ロック33”に入射することになる。
【0065】本実施例のように、円周方向に厚さが段階
的に等間隔で変化する形状の光学ブロックを使用する
と、光路長が変化する割合を一定にすることができる。
そのため、OCTの2次元または3次元の断層画像をプ
ロセッサ上で構築するときに、位置の座標変換のアルゴ
リズムを簡単に構築できるというメリットがある。
的に等間隔で変化する形状の光学ブロックを使用する
と、光路長が変化する割合を一定にすることができる。
そのため、OCTの2次元または3次元の断層画像をプ
ロセッサ上で構築するときに、位置の座標変換のアルゴ
リズムを簡単に構築できるというメリットがある。
【0066】実施例5 第5実施例は、第2実施例の第2の光学要素である階段
状プリズム33を形状が異なる光学ブロック33'''に
置き換えたものである。図15(a)は光学ブロック3
3’’’の断面図で、図15(b)は光学ブロック3
3’’’を前側から見た図である。図15(a),(b)で
は、外側の線は光学ブロック33’’’の輪郭をあらわ
しており、内側の線は屈折率が異なる部分の境界線を示
している。図16は、光学ブロック33’’’の屈折率
分布を示したグラフであり、横軸に光学ブロック3
3’’’のY方向位置、縦軸に屈折率を取ってある。光
学ブロック33’’’は厚さが均一で、Y方向の位置が
Δp変わると屈折率がΔnずつ段階的に増加するように
構成されている。
状プリズム33を形状が異なる光学ブロック33'''に
置き換えたものである。図15(a)は光学ブロック3
3’’’の断面図で、図15(b)は光学ブロック3
3’’’を前側から見た図である。図15(a),(b)で
は、外側の線は光学ブロック33’’’の輪郭をあらわ
しており、内側の線は屈折率が異なる部分の境界線を示
している。図16は、光学ブロック33’’’の屈折率
分布を示したグラフであり、横軸に光学ブロック3
3’’’のY方向位置、縦軸に屈折率を取ってある。光
学ブロック33’’’は厚さが均一で、Y方向の位置が
Δp変わると屈折率がΔnずつ段階的に増加するように
構成されている。
【0067】ところで、厚さがD0、屈折率がNの光学
ブロックに光が通るときの光路長Lは、次のように表さ
れる。 L = N・D0 本実施例では、光学ブロック33’’’は、厚さがD0
で一定で、1段あたりの屈折率差がΔnであるので、光
路長は通過する段が変わるごとにΔn・D0ずつ変化す
ることになる。
ブロックに光が通るときの光路長Lは、次のように表さ
れる。 L = N・D0 本実施例では、光学ブロック33’’’は、厚さがD0
で一定で、1段あたりの屈折率差がΔnであるので、光
路長は通過する段が変わるごとにΔn・D0ずつ変化す
ることになる。
【0068】また、本実施例では、楔形状プリズム36
の回転に伴なって、光学ブロック33’’’を通過する
光は、図15(b)の点線で示した円の上を移動する。従
って、楔形状プリズム36が1回転したときの光路長
は、図17に示すように、段階的に変化する。ただし、
図17では、横軸は楔形状プリズム33’’’の回転の
位相、縦軸は光路長を取ってある。
の回転に伴なって、光学ブロック33’’’を通過する
光は、図15(b)の点線で示した円の上を移動する。従
って、楔形状プリズム36が1回転したときの光路長
は、図17に示すように、段階的に変化する。ただし、
図17では、横軸は楔形状プリズム33’’’の回転の
位相、縦軸は光路長を取ってある。
【0069】本実施例によれば、稼動部材は、楔形状プ
リズム33’’’と中空モーター32であり、これらは
回転運動するため、従来のレトロリフレクターを往復運
動させるものに比べて、非常に小さな力で動かすことが
でき、光路長スキャンの高速化を実現することができ
る。
リズム33’’’と中空モーター32であり、これらは
回転運動するため、従来のレトロリフレクターを往復運
動させるものに比べて、非常に小さな力で動かすことが
でき、光路長スキャンの高速化を実現することができ
る。
【0070】実施例6 本発明の光路長スキャニング機構及びそれを用いた光学
装置の第6実施例を図18〜21を用いて説明する。図
18は第6実施例のOCTシステムの概略構成図であ
る。本実施例のシステムは、マハツェンダー型干渉計を
基本としている。図19は、本実施例の光路長スキャニ
ング機構の概略構成図である。図20は図19の光路長
スキャニング機構を前側から見た図、図21は図20の
A−A’断面図である。本実施例は、第1実施例と比べ
て、OCTシステムの光路中にAOMが設けられてな
く、また、光路長スキャニング機構の内部構成が異なっ
ている。その他については、第1実施例とほぼ同様に構
成されている。
装置の第6実施例を図18〜21を用いて説明する。図
18は第6実施例のOCTシステムの概略構成図であ
る。本実施例のシステムは、マハツェンダー型干渉計を
基本としている。図19は、本実施例の光路長スキャニ
ング機構の概略構成図である。図20は図19の光路長
スキャニング機構を前側から見た図、図21は図20の
A−A’断面図である。本実施例は、第1実施例と比べ
て、OCTシステムの光路中にAOMが設けられてな
く、また、光路長スキャニング機構の内部構成が異なっ
ている。その他については、第1実施例とほぼ同様に構
成されている。
【0071】本実施例のOCT光学装置では、低コヒー
レンス光源1から出射された光は、シングルモードファ
イバー10を通り、第1光分岐器である第1光カップラ
ー2へと導かれ、第1光カップラー2を介してサンプル
側経路(第1の光路)と参照側経路(第2の光路)とに
光路が分岐されて導かれる。
レンス光源1から出射された光は、シングルモードファ
イバー10を通り、第1光分岐器である第1光カップラ
ー2へと導かれ、第1光カップラー2を介してサンプル
側経路(第1の光路)と参照側経路(第2の光路)とに
光路が分岐されて導かれる。
【0072】第1の光路は、シングルモードファイバー
11と、光サーキュレ−ター4と、シングルモードファ
イバー12とで構成されており、サンプル側の光は、こ
れらの構成要素中を通過する。第1の光路を通過した光
は、サンプル側光スキャニング機構3を経てサンプル1
3に向けて照射される。サンプル13に照射された光の
散乱光または反射光は、再びサンプル側光スキャニング
機構3、シングルモードファイバー12を経て、第2の
光分離器である光サーキュレーター4へ戻される。光サ
ーキュレーター4は、第1の光路を通って戻って来たサ
ンプル13からの散乱光または反射光を、シングルモー
ドファイバー11の方へは向かわせずに、シングルモー
ドファイバー14から成る第3の光路へ選択的に導く。
そして、第3の光路を通過した光は、さらに光合成器で
ある第2光カップラー5へ導かれる。
11と、光サーキュレ−ター4と、シングルモードファ
イバー12とで構成されており、サンプル側の光は、こ
れらの構成要素中を通過する。第1の光路を通過した光
は、サンプル側光スキャニング機構3を経てサンプル1
3に向けて照射される。サンプル13に照射された光の
散乱光または反射光は、再びサンプル側光スキャニング
機構3、シングルモードファイバー12を経て、第2の
光分離器である光サーキュレーター4へ戻される。光サ
ーキュレーター4は、第1の光路を通って戻って来たサ
ンプル13からの散乱光または反射光を、シングルモー
ドファイバー11の方へは向かわせずに、シングルモー
ドファイバー14から成る第3の光路へ選択的に導く。
そして、第3の光路を通過した光は、さらに光合成器で
ある第2光カップラー5へ導かれる。
【0073】一方、第1光カップラー2を介して参照側
に分岐された光は、シングルモードファイバー15と、
光路長スキャニング機構8’と、シングルモードファイ
バー16とから成る第2の光路を経て、光合成器である
第2光カップラー5へと導かれる。光路長スキャニング
機構8’においては、時間の経過とともに光路長が変化
する。また、第2光カップラー5には、シングルモード
フャイバー14およびシングルモードファイバー16か
らシングルモードファイバー17,18へ光の分配比が
1:1になるものが使用されている。
に分岐された光は、シングルモードファイバー15と、
光路長スキャニング機構8’と、シングルモードファイ
バー16とから成る第2の光路を経て、光合成器である
第2光カップラー5へと導かれる。光路長スキャニング
機構8’においては、時間の経過とともに光路長が変化
する。また、第2光カップラー5には、シングルモード
フャイバー14およびシングルモードファイバー16か
らシングルモードファイバー17,18へ光の分配比が
1:1になるものが使用されている。
【0074】第3の光路からの光と第2の光路からの光
は、第2光カップラー5で合成されて干渉し、干渉した
光がシングルモードファイバー17,18を通り、それ
ぞれ第1ディテクター20、第2ディテクター21に導
かれて、光の強度が検出される。ここで、第1ディテク
ター20と第2ディテクター21は、差分ディテクター
6を構成しており、また、第2カップラー5には、光量
分配比が1:1のものを使用しているので、干渉信号を
検出するときには、直流成分が除去され、干渉信号の成
分のみが出力される。
は、第2光カップラー5で合成されて干渉し、干渉した
光がシングルモードファイバー17,18を通り、それ
ぞれ第1ディテクター20、第2ディテクター21に導
かれて、光の強度が検出される。ここで、第1ディテク
ター20と第2ディテクター21は、差分ディテクター
6を構成しており、また、第2カップラー5には、光量
分配比が1:1のものを使用しているので、干渉信号を
検出するときには、直流成分が除去され、干渉信号の成
分のみが出力される。
【0075】差分ディテクター6から出力された干渉信
号は、干渉信号のビート周波数に特性を合わせたバンド
パスフィルター7を通ることによってノイズ成分が除去
されてヘテロダイン検出されたあと、プロセッサー22
で画像構築され、断層画像がモニター23に表示され
る。
号は、干渉信号のビート周波数に特性を合わせたバンド
パスフィルター7を通ることによってノイズ成分が除去
されてヘテロダイン検出されたあと、プロセッサー22
で画像構築され、断層画像がモニター23に表示され
る。
【0076】本実施例のサンプル側スキャニング光学系
3は、第1実施例と同様に構成されており、サンプルの
観察部位を円周方向でスキャンすることができるように
なっている。
3は、第1実施例と同様に構成されており、サンプルの
観察部位を円周方向でスキャンすることができるように
なっている。
【0077】次に、光路長スキャニング機構について図
19を用いて説明する。本実施例の光路長スキャニング
機構8’は、第1光カップラー2からの光を導くシング
ルモードファイバー15と、第1正レンズ44と、回転
盤45と、回転盤45を回転させる手段であるモーター
46と、第2正レンズ47と、光を取り出して第2光カ
ップラー5へ導くためのシングルモードファイバー16
とで構成されている。
19を用いて説明する。本実施例の光路長スキャニング
機構8’は、第1光カップラー2からの光を導くシング
ルモードファイバー15と、第1正レンズ44と、回転
盤45と、回転盤45を回転させる手段であるモーター
46と、第2正レンズ47と、光を取り出して第2光カ
ップラー5へ導くためのシングルモードファイバー16
とで構成されている。
【0078】回転盤45には、図20に示すように、光
透過部の厚さが位置により異なり、かつ屈折面を有する
光学要素48nが複数個(ここでは、481〜488の8
つ)取り付けられている。光学要素481,482,…4
88は、回転盤45の回転中心45aから等距離かつ等
間隔に、回転盤45の回転方向に沿って厚さが変化する
ような向きにして、取り付けられている。
透過部の厚さが位置により異なり、かつ屈折面を有する
光学要素48nが複数個(ここでは、481〜488の8
つ)取り付けられている。光学要素481,482,…4
88は、回転盤45の回転中心45aから等距離かつ等
間隔に、回転盤45の回転方向に沿って厚さが変化する
ような向きにして、取り付けられている。
【0079】また、光学要素48n(n:1〜8)は、
図21に示すように、光の入射面Siに対し、射出面S
oが傾斜して形成されており、回転盤45の回転方向に
沿って厚さが変化するようなっている。さらに本実施例
では、入射面Siは、回転盤45の回転方向に対して高
さが変わらないように配置されている。
図21に示すように、光の入射面Siに対し、射出面S
oが傾斜して形成されており、回転盤45の回転方向に
沿って厚さが変化するようなっている。さらに本実施例
では、入射面Siは、回転盤45の回転方向に対して高
さが変わらないように配置されている。
【0080】シングルモードファイバー15、第1正レ
ンズ44は、図20,21に示すように、回転盤45が
回転したときに、光学要素481〜488が通過する回転
盤の周辺箇所P1に光が当たるように配置されている。
また、第2正レンズ47、シングルモードファイバー1
6は、周辺箇所P1のところに光学要素48nが位置し
た時に、シングルモードファイバー15からの光が、シ
ングルモードファイバー16に光学的に接続されるよう
に配置されている。
ンズ44は、図20,21に示すように、回転盤45が
回転したときに、光学要素481〜488が通過する回転
盤の周辺箇所P1に光が当たるように配置されている。
また、第2正レンズ47、シングルモードファイバー1
6は、周辺箇所P1のところに光学要素48nが位置し
た時に、シングルモードファイバー15からの光が、シ
ングルモードファイバー16に光学的に接続されるよう
に配置されている。
【0081】次に、本実施例の光路長スキャニング機構
の作用について図22〜図24を用いて説明する。図2
2はある時刻tにおける回転盤45の位相の変化状態を
示す説明図であり、(a)は、時刻t0(このときの回転盤
の位相を0とする)のときの回転盤45の正面図、(b),
(c)は、時刻t0からそれぞれ所定の時間が経過したとき
の回転盤45の正面図である。図23は、図22の要部
断面図であり、実線でかかれている部分は図22(a)の
状態における要部断面図である。図24は、本実施例の
光路長スキャニング機構の回転盤45を1回転させたと
きの光路長の変化を示すグラフである。横軸に回転盤4
5の位相、縦軸に光路長スキャニング機構8’の光路長
をとっている。
の作用について図22〜図24を用いて説明する。図2
2はある時刻tにおける回転盤45の位相の変化状態を
示す説明図であり、(a)は、時刻t0(このときの回転盤
の位相を0とする)のときの回転盤45の正面図、(b),
(c)は、時刻t0からそれぞれ所定の時間が経過したとき
の回転盤45の正面図である。図23は、図22の要部
断面図であり、実線でかかれている部分は図22(a)の
状態における要部断面図である。図24は、本実施例の
光路長スキャニング機構の回転盤45を1回転させたと
きの光路長の変化を示すグラフである。横軸に回転盤4
5の位相、縦軸に光路長スキャニング機構8’の光路長
をとっている。
【0082】光路長スキャニング機構の回転盤45を1
回転させたときの光路長の変化について説明すると、図
24に示すように、時刻t0において、シングルモード
ファイバー15から射出された光は、第1正レンズ44
を介して光学要素481近傍にフォーカスされ、さら
に、光学要素481の入射面Siから入射し、その面で
屈折させられたあと、光学要素481の射出面Soに対
してほぼ垂直に出射し、さらに第2正レンズ47を介し
て、シングルモードファイバー16に結合される。この
ときの光路長は図24のに示す長さに相当する。
回転させたときの光路長の変化について説明すると、図
24に示すように、時刻t0において、シングルモード
ファイバー15から射出された光は、第1正レンズ44
を介して光学要素481近傍にフォーカスされ、さら
に、光学要素481の入射面Siから入射し、その面で
屈折させられたあと、光学要素481の射出面Soに対
してほぼ垂直に出射し、さらに第2正レンズ47を介し
て、シングルモードファイバー16に結合される。この
ときの光路長は図24のに示す長さに相当する。
【0083】時間が経過し、時刻がt0+Δtになる
と、回転盤45が回転して、光学要素481は、図22
(a)に示す位置より図22(b)に示す位置にずれる。図2
3の点線でかかれている部分はこのときの断面図であ
る。このときもシングルモードファイバー15から射出
された光は、第1正レンズ44で光学要素481近傍に
フォーカスされ、光学要素481の入射面Siから入射
し、その面で屈折させられたあと、光学要素481の射
出面Soに対してほぼ垂直に出射し、さらに第2正レン
ズ47を介して、シングルモードファイバー16に結合
される。このときの光路長は図24のに示す長さに相
当する。
と、回転盤45が回転して、光学要素481は、図22
(a)に示す位置より図22(b)に示す位置にずれる。図2
3の点線でかかれている部分はこのときの断面図であ
る。このときもシングルモードファイバー15から射出
された光は、第1正レンズ44で光学要素481近傍に
フォーカスされ、光学要素481の入射面Siから入射
し、その面で屈折させられたあと、光学要素481の射
出面Soに対してほぼ垂直に出射し、さらに第2正レン
ズ47を介して、シングルモードファイバー16に結合
される。このときの光路長は図24のに示す長さに相
当する。
【0084】時刻t0と時刻t0+Δtのときの相違点
は、時刻t0のときは、光が、光学要素481の入射面S
iの下部から入射していたのに対して、時刻t0+Δt
のときは、光学要素481の入射面Siの上部から入射
しており、時刻t0+Δtのときのほうが時刻t0のとき
と比べて光学要素481の媒質中を通る距離が短くなっ
ている点である。ところで、物理的な長さが一定でも、
媒質の厚さに差がある場合には、光路長は第1実施例の
式(1)にしたがって変化する。したがって、本実施例の
場合には、図24に示すように、時刻t0+Δtのとき
のほうが(で示す光路長)光時刻t0のとき(で示す
光路長)に比べて光路長が短くなる。
は、時刻t0のときは、光が、光学要素481の入射面S
iの下部から入射していたのに対して、時刻t0+Δt
のときは、光学要素481の入射面Siの上部から入射
しており、時刻t0+Δtのときのほうが時刻t0のとき
と比べて光学要素481の媒質中を通る距離が短くなっ
ている点である。ところで、物理的な長さが一定でも、
媒質の厚さに差がある場合には、光路長は第1実施例の
式(1)にしたがって変化する。したがって、本実施例の
場合には、図24に示すように、時刻t0+Δtのとき
のほうが(で示す光路長)光時刻t0のとき(で示す
光路長)に比べて光路長が短くなる。
【0085】さらに時間が経過し、時刻がt0+Δt’
になると、回転盤45がさらに回転して、光学要素48
1は、図22(c)に示す位置にずれる。この時刻になる
と、シングルモードファイバー15から射出され、第1
正レンズ44を通過した光は、光学要素481を通らず
に回転盤45に当たって遮断されてしまうため、シング
ルモードファイバー16に結合されなくなる。このとき
は、図24のに相当する。
になると、回転盤45がさらに回転して、光学要素48
1は、図22(c)に示す位置にずれる。この時刻になる
と、シングルモードファイバー15から射出され、第1
正レンズ44を通過した光は、光学要素481を通らず
に回転盤45に当たって遮断されてしまうため、シング
ルモードファイバー16に結合されなくなる。このとき
は、図24のに相当する。
【0086】さらに時間が経過すると、シングルモード
ファイバー15から射出され、第1正レンズ44を通過
した光は、光学要素481の隣りの光学要素482を通過
するようになり、再びシングルモードファイバー16に
結合されるようになる。光が光学要素482を通過して
いる間、光路長は光学要素481を通過したときと同様
に回転盤45の回転に伴なって光路長が次第に短くな
り、さらに時間tが経過すると、光は光学要素482か
ら再び外れて、シングルモードファイバー16に結合さ
れなくなる(図24のに相当する)。
ファイバー15から射出され、第1正レンズ44を通過
した光は、光学要素481の隣りの光学要素482を通過
するようになり、再びシングルモードファイバー16に
結合されるようになる。光が光学要素482を通過して
いる間、光路長は光学要素481を通過したときと同様
に回転盤45の回転に伴なって光路長が次第に短くな
り、さらに時間tが経過すると、光は光学要素482か
ら再び外れて、シングルモードファイバー16に結合さ
れなくなる(図24のに相当する)。
【0087】この過程は、光学要素483〜488でも繰
り返され、回転盤45が1回転して光学要素481がも
との位置に戻ってくる。以上の過程は、回転盤45が1
回転する毎に繰り返される。
り返され、回転盤45が1回転して光学要素481がも
との位置に戻ってくる。以上の過程は、回転盤45が1
回転する毎に繰り返される。
【0088】以上のように、本実施例によれば、複数の
厚さが位置によって異なり、かつ屈折面を有する光学要
素48nが取り付けられている回転盤45を、回転盤を
回転させる手段であるモーター46によって回転させる
ことにより、光路長スキャニング機構の入り口と出口と
の間で光路長を回転盤45が1回転する間に複数回スキ
ャンすることができる。このため、厚さが位置によって
異なり、かつ屈折面を有する光学要素の数を増やすこと
により、回転盤を回転駆動させるモーターの回転数を上
げなくても、OCTの光路長スキャンレートを上げるこ
とができる。
厚さが位置によって異なり、かつ屈折面を有する光学要
素48nが取り付けられている回転盤45を、回転盤を
回転させる手段であるモーター46によって回転させる
ことにより、光路長スキャニング機構の入り口と出口と
の間で光路長を回転盤45が1回転する間に複数回スキ
ャンすることができる。このため、厚さが位置によって
異なり、かつ屈折面を有する光学要素の数を増やすこと
により、回転盤を回転駆動させるモーターの回転数を上
げなくても、OCTの光路長スキャンレートを上げるこ
とができる。
【0089】また、本実施例では、光路長が変化してい
るときの光路長変化の時間に関する割合は一定になって
いる。ところで、光路長Lが時間的に変化するときに光
が受けるドップラーシフト周波数fは、時刻をtとする
と次のように表される。 f = dL/dt しかるに、本実施例では、光路長変化の時間に関する割
合dL/dtが一定になっているので、光路長スキャニ
ング光学系を出ていく光のドップラーシフト周波数も一
定になる。このため、第2光カップラー5においてサン
プル側の光と干渉させたときにビート周波数が一定にな
り、電気系でヘテロダイン検出をするときのバンドパス
フィルターの帯城幅を狭めることができ、SN比を向上
させることができる。
るときの光路長変化の時間に関する割合は一定になって
いる。ところで、光路長Lが時間的に変化するときに光
が受けるドップラーシフト周波数fは、時刻をtとする
と次のように表される。 f = dL/dt しかるに、本実施例では、光路長変化の時間に関する割
合dL/dtが一定になっているので、光路長スキャニ
ング光学系を出ていく光のドップラーシフト周波数も一
定になる。このため、第2光カップラー5においてサン
プル側の光と干渉させたときにビート周波数が一定にな
り、電気系でヘテロダイン検出をするときのバンドパス
フィルターの帯城幅を狭めることができ、SN比を向上
させることができる。
【0090】なお、上記実施例では、厚さが位置によっ
て異なり、かつ屈折面を有する光学要素48nを回転盤
45に取り付けていたが、回転盤45自体に、厚さが位
置によって異なり、かつ屈折面を有する光学要素48n
になる部分が一体に成形されていてもよい。図25は厚
さが位置によって異なり、かつ屈折面を有する光学要素
が一体に成形された回転盤45’の正面図である。回転
盤45’には厚さが位置によって異なり、かつ屈折面を
有する光学要素部48’n(n:1,2…8)が一体に
成形されている。図26は、図25のA−A’断面図で
ある。光学要素48’1は、厚さが回転盤45’の回転
方向に沿って一定の割合で変化し、入射面Siに対し
て、射出面Soが傾斜して形成されている。他の光学要
素48’2〜48’8も同様な断面形状に形成されてい
る。
て異なり、かつ屈折面を有する光学要素48nを回転盤
45に取り付けていたが、回転盤45自体に、厚さが位
置によって異なり、かつ屈折面を有する光学要素48n
になる部分が一体に成形されていてもよい。図25は厚
さが位置によって異なり、かつ屈折面を有する光学要素
が一体に成形された回転盤45’の正面図である。回転
盤45’には厚さが位置によって異なり、かつ屈折面を
有する光学要素部48’n(n:1,2…8)が一体に
成形されている。図26は、図25のA−A’断面図で
ある。光学要素48’1は、厚さが回転盤45’の回転
方向に沿って一定の割合で変化し、入射面Siに対し
て、射出面Soが傾斜して形成されている。他の光学要
素48’2〜48’8も同様な断面形状に形成されてい
る。
【0091】なお、厚さが位置によって異なり、かつ屈
折面を有する光学要素48’nが一体に成形された回転
盤45’は、成形したときにその光学要素48’nの部
位で光が透過するように、例えば、アクリル、PMMA
などの光透過性樹脂や光学ガラスのように光が透過する
材料を用いて製造されている。
折面を有する光学要素48’nが一体に成形された回転
盤45’は、成形したときにその光学要素48’nの部
位で光が透過するように、例えば、アクリル、PMMA
などの光透過性樹脂や光学ガラスのように光が透過する
材料を用いて製造されている。
【0092】実施例7 第7実施例は、第6実施例の光路長スキャニング機構の
回転盤の部分の変形例である。その他の部分について
は、第6実施例と同様である。
回転盤の部分の変形例である。その他の部分について
は、第6実施例と同様である。
【0093】本実施例の光路長スキャニング機構につい
て、図27を用いて説明する。図27は、第7実施例の
光路長スキャニング機構を横から見た概略構成図であ
る。本実施例の光路長スキャニング機構8’は、第1光
カップラー2からの光を導入するシングルモードファイ
バー15と、第1正レンズ44と、回転盤49と、回転
盤49を回転させる手段であるモーター50と、第2正
レンズ47と、光を第2光カップラーへ取り出すための
シングルモードファイバー16とで構成されている。
て、図27を用いて説明する。図27は、第7実施例の
光路長スキャニング機構を横から見た概略構成図であ
る。本実施例の光路長スキャニング機構8’は、第1光
カップラー2からの光を導入するシングルモードファイ
バー15と、第1正レンズ44と、回転盤49と、回転
盤49を回転させる手段であるモーター50と、第2正
レンズ47と、光を第2光カップラーへ取り出すための
シングルモードファイバー16とで構成されている。
【0094】本実施例では、回転盤49は、第1回転盤
51と、第2回転盤52とで構成されている。第1回転
盤51には、第6実施例の回転盤45と同様に、図28
に示すように、光透過部の厚さが位置により異なり、か
つ屈折面を有する光学要素53n(n:1、2…8)が
複数個(ここでは、8個)取り付けられている。なお、
図28は第1回転盤51の正面図である。光学要素53
1〜538は、第1回転盤51の回転中心51aから等距
離かつ等間隔に、第1回転盤51の回転方向に沿って厚
さが変化するような向きに、8つ取り付けられている。
51と、第2回転盤52とで構成されている。第1回転
盤51には、第6実施例の回転盤45と同様に、図28
に示すように、光透過部の厚さが位置により異なり、か
つ屈折面を有する光学要素53n(n:1、2…8)が
複数個(ここでは、8個)取り付けられている。なお、
図28は第1回転盤51の正面図である。光学要素53
1〜538は、第1回転盤51の回転中心51aから等距
離かつ等間隔に、第1回転盤51の回転方向に沿って厚
さが変化するような向きに、8つ取り付けられている。
【0095】また、光学要素53nは、図29に示すよ
うに、入射面Siに対して、射出面Soが傾斜した形状
に形成されており、第1回転盤51の回転方向に対して
厚さが変化するように取り付けられている。さらに本実
施例では、光学要素53nの入射面Siは、第1回転盤
51の前側の面Sjと回転方向に対して高さが変わらな
いようにして配置されている。以後、本実施例の説明に
おいては、この高さが変わらない面をSa面とし、その
反対側の凹凸がある側の面をSb面と称することにす
る。
うに、入射面Siに対して、射出面Soが傾斜した形状
に形成されており、第1回転盤51の回転方向に対して
厚さが変化するように取り付けられている。さらに本実
施例では、光学要素53nの入射面Siは、第1回転盤
51の前側の面Sjと回転方向に対して高さが変わらな
いようにして配置されている。以後、本実施例の説明に
おいては、この高さが変わらない面をSa面とし、その
反対側の凹凸がある側の面をSb面と称することにす
る。
【0096】一方、第2回転盤52は、図30に示すよ
うに、両面とも回転方向に対して平らな形状をしてい
る。回転盤49は、図31に示すように、第1回転盤5
1のSb面に第2回転盤52を接合して構成されてい
る。これにより、回転盤49の外側面は回転方向に対し
て平らな形状にすることができる。
うに、両面とも回転方向に対して平らな形状をしてい
る。回転盤49は、図31に示すように、第1回転盤5
1のSb面に第2回転盤52を接合して構成されてい
る。これにより、回転盤49の外側面は回転方向に対し
て平らな形状にすることができる。
【0097】シングルモードファイバー15、第1正レ
ンズ44は、第6実施例と同様に、図28に示すよう
に、回転盤49を回転させたときに、光学要素531〜
538が通過する回転盤49の周辺部分P1に光が当た
るように位置を合わせて配置されている。また、周辺部
分P1のところに光学要素53nが位置した時に、シン
グルモードファイバー15からの射出光が、シングルモ
ードファイバー16に光学的に接続されるように、第2
正レンズ47と、シングルモードファイバー16が、第
6実施例と同様に配置されている。
ンズ44は、第6実施例と同様に、図28に示すよう
に、回転盤49を回転させたときに、光学要素531〜
538が通過する回転盤49の周辺部分P1に光が当た
るように位置を合わせて配置されている。また、周辺部
分P1のところに光学要素53nが位置した時に、シン
グルモードファイバー15からの射出光が、シングルモ
ードファイバー16に光学的に接続されるように、第2
正レンズ47と、シングルモードファイバー16が、第
6実施例と同様に配置されている。
【0098】本実施例の光路長スキャンは、回転盤49
をモーター50に取り付けて回転させることにより行な
う。光路長スキャンの原理は、第6実施例と同様に、第
1回転盤51に取り付けられた光学要素53nを光が通
過する際に、第1回転盤51の回転に伴なって光学要素
53n中の屈折率が変化して光路長が変化することによ
っておこなわれる。なお、第2回転盤51は、入射面と
射出面とが平行であるので、光路長の変動には影響を与
えない。
をモーター50に取り付けて回転させることにより行な
う。光路長スキャンの原理は、第6実施例と同様に、第
1回転盤51に取り付けられた光学要素53nを光が通
過する際に、第1回転盤51の回転に伴なって光学要素
53n中の屈折率が変化して光路長が変化することによ
っておこなわれる。なお、第2回転盤51は、入射面と
射出面とが平行であるので、光路長の変動には影響を与
えない。
【0099】ところで、前述したように本実施例では、
回転盤49の外側面は回転方向に対して凹凸がなく、平
らな形状をしている。このため、本実施例によれば、第
6実施例と比較して、回転盤を回転させたときの空気抵
抗による損失(以後、風損ということとする)を減らす
ことができる。そして、風損の減少により、モーター6
9の負荷を減らすことができ、回転盤49の高速回転が
実現できる。したがって、本実施例によれば、光路長ス
キャンニング機構の光路長のスキャンレートを第6実施
例よりも一層高くすることができる。なお、本実施例で
は、厚さが位置によって異なり、かつ屈折率を有する光
学要素を第1回転盤に取り付けた構成をとっているが、
厚さが位置によって異なり、かつ屈折率を有する光学要
素を第1回転盤に一体成形した構成のものでも同様の効
果が得られる。
回転盤49の外側面は回転方向に対して凹凸がなく、平
らな形状をしている。このため、本実施例によれば、第
6実施例と比較して、回転盤を回転させたときの空気抵
抗による損失(以後、風損ということとする)を減らす
ことができる。そして、風損の減少により、モーター6
9の負荷を減らすことができ、回転盤49の高速回転が
実現できる。したがって、本実施例によれば、光路長ス
キャンニング機構の光路長のスキャンレートを第6実施
例よりも一層高くすることができる。なお、本実施例で
は、厚さが位置によって異なり、かつ屈折率を有する光
学要素を第1回転盤に取り付けた構成をとっているが、
厚さが位置によって異なり、かつ屈折率を有する光学要
素を第1回転盤に一体成形した構成のものでも同様の効
果が得られる。
【0100】実施例8 第8実施例は、第7実施例の光路長スキャニング機構の
回転盤の部分の変形例である。それ以外の部分について
は第7実施例と同様である。
回転盤の部分の変形例である。それ以外の部分について
は第7実施例と同様である。
【0101】本実施例の光路長スキャニング機構につい
て図32を用いて説明する。図32は本実施例の光路長
スキャニング機構を横から見た概略構成図である。本実
施例の光路長スキャニング機構8’は、第1光カップラ
ー2からの光を導入するシングルモードファイバー15
と、第1正レンズ44と、回転盤54と、回転盤54を
回転させる手段であるモーター55と、第2正レンズ4
7と、光を第2光カップラー5へ取り出すためのシング
ルモードファイバー16とで構成されている。回転盤5
4は、第1回転盤56と第2回転盤57とで構成されて
いる。
て図32を用いて説明する。図32は本実施例の光路長
スキャニング機構を横から見た概略構成図である。本実
施例の光路長スキャニング機構8’は、第1光カップラ
ー2からの光を導入するシングルモードファイバー15
と、第1正レンズ44と、回転盤54と、回転盤54を
回転させる手段であるモーター55と、第2正レンズ4
7と、光を第2光カップラー5へ取り出すためのシング
ルモードファイバー16とで構成されている。回転盤5
4は、第1回転盤56と第2回転盤57とで構成されて
いる。
【0102】第1回転盤56には、図33に示すよう
に、光透過部の厚さが位置により異なり、かつ屈折面を
有する光学要素58nが複数個(581〜588の8つ)
取り付けられている。なお、図33は第1回転盤56を
前側から見た正面図である。光学要素581〜588は、
第1回転盤56の回転中心56aから等距離かつ等間隔
に、第1回転盤56の回転方向に対して厚さが変化する
ような向きに、8つ取り付けられている。
に、光透過部の厚さが位置により異なり、かつ屈折面を
有する光学要素58nが複数個(581〜588の8つ)
取り付けられている。なお、図33は第1回転盤56を
前側から見た正面図である。光学要素581〜588は、
第1回転盤56の回転中心56aから等距離かつ等間隔
に、第1回転盤56の回転方向に対して厚さが変化する
ような向きに、8つ取り付けられている。
【0103】また、光学要素58nは、図34に示すよ
うに、光の入射面Si1に対して、光の射出面So1が
傾いた形状に形成されており、第1回転盤56の回転方
向に対して厚さが変化するように取り付けられている。
さらに本実施例では、入射面Si1は、第1回転盤56
の外側に接した面Sj1の回転方向に対して高さが変わ
らないように配置されている。この面をSa1面とし、
その反対側の凹凸がある側の面をSb1面と称すること
にする。一方、第2回転盤57は、第1回転盤56を裏
返した構成となっている。
うに、光の入射面Si1に対して、光の射出面So1が
傾いた形状に形成されており、第1回転盤56の回転方
向に対して厚さが変化するように取り付けられている。
さらに本実施例では、入射面Si1は、第1回転盤56
の外側に接した面Sj1の回転方向に対して高さが変わ
らないように配置されている。この面をSa1面とし、
その反対側の凹凸がある側の面をSb1面と称すること
にする。一方、第2回転盤57は、第1回転盤56を裏
返した構成となっている。
【0104】第2回転盤57には、図35に示すよう
に、光透過部の厚さが位置によって異なり、かつ屈折率
が異なる光学要素59nが複数個(ここでは、591〜5
98の8つ)取り付けられている。なお、図35は第2
回転盤57を前側から見た正面図である。光学要素59
1〜598は、第2回転盤57の回転中心57aから等距
離かつ等間隔に、第2回転盤57の回転方向に沿って厚
さが変化するような向きに、8つ取り付けられている。
に、光透過部の厚さが位置によって異なり、かつ屈折率
が異なる光学要素59nが複数個(ここでは、591〜5
98の8つ)取り付けられている。なお、図35は第2
回転盤57を前側から見た正面図である。光学要素59
1〜598は、第2回転盤57の回転中心57aから等距
離かつ等間隔に、第2回転盤57の回転方向に沿って厚
さが変化するような向きに、8つ取り付けられている。
【0105】また、光学要素59n(n:1〜8)は、
図36に示すように、入射面Si2に対して、射出面S
o2が傾斜した形状に形成されており、第2回転盤57
の回転方向に対して厚さが変化するようなっている。さ
らに本実施例では、射出面So2は、第2回転盤57の
外側に接した面Sp1の回転方向に対して高さが変わら
ないように配置してある。この面をSb2とし、その反
対側の凹凸がある側の面をSa2と称することにする。
図36に示すように、入射面Si2に対して、射出面S
o2が傾斜した形状に形成されており、第2回転盤57
の回転方向に対して厚さが変化するようなっている。さ
らに本実施例では、射出面So2は、第2回転盤57の
外側に接した面Sp1の回転方向に対して高さが変わら
ないように配置してある。この面をSb2とし、その反
対側の凹凸がある側の面をSa2と称することにする。
【0106】また、本実施例の回転盤54は、第1回転
盤56と、第2回転盤57とを、図37に示すように、
第1回転盤56に設けられた各光学要素58nの位置と
第2回転盤57に設けられた各光学要素59nが夫々同
じ位置で重なり、かつ、第1回転盤56のSa1面側と
第2回転盤57のSb2面側が外側になるように接合し
て、構成されている。これにより、回転盤54の外側面
は回転方向に沿って平らな形状にすることができる。
盤56と、第2回転盤57とを、図37に示すように、
第1回転盤56に設けられた各光学要素58nの位置と
第2回転盤57に設けられた各光学要素59nが夫々同
じ位置で重なり、かつ、第1回転盤56のSa1面側と
第2回転盤57のSb2面側が外側になるように接合し
て、構成されている。これにより、回転盤54の外側面
は回転方向に沿って平らな形状にすることができる。
【0107】また、光の入射位置は、図37に示すよう
に、回転盤54を回転させたときに、光学要素581〜
588が順に通過する回転盤54の周辺箇所P1にあわ
せられている。また、P1のところに光学要素58
n(n:1〜8)が位置した時に、シングルモードファ
イバー15からの射出光が、シングルモードファイバー
16に光学的に接続されるように、シングルモードファ
イバー15と、第1正レンズ44と、回転盤54と、第
2正レンズ47と、シングルモードファイバー16とが
配置されている。
に、回転盤54を回転させたときに、光学要素581〜
588が順に通過する回転盤54の周辺箇所P1にあわ
せられている。また、P1のところに光学要素58
n(n:1〜8)が位置した時に、シングルモードファ
イバー15からの射出光が、シングルモードファイバー
16に光学的に接続されるように、シングルモードファ
イバー15と、第1正レンズ44と、回転盤54と、第
2正レンズ47と、シングルモードファイバー16とが
配置されている。
【0108】本実施例では、光路長スキャンは、回転盤
54を回転させる手段であるモーター55に取り付けて
回転させることにより実現させている。図38は光学要
素58nおよび光学要素59nが回転盤54の回転に伴な
って動いたときの光の経路が変化する状態を示す説明図
である。光学要素58nおよび光学要素59nの位置は、
ある時点において実線で示したの位置にあり、その時
の光は符号W1のところを通っているものとする。時間
が経過すると光学要素58nおよび光学要素59nは、点
線で示したの位置に移動し、光は符号W2のところを
通るようになる。光路W1とW2とを比較すると、光路
W2の方が、長さが短く、また、光が光学要素58n,
59nなどの光透過性媒質中を通る割合が小さくなって
いる。このため、の状態に比べての状態のほうがス
キャニング機構の光路長が短くなる。
54を回転させる手段であるモーター55に取り付けて
回転させることにより実現させている。図38は光学要
素58nおよび光学要素59nが回転盤54の回転に伴な
って動いたときの光の経路が変化する状態を示す説明図
である。光学要素58nおよび光学要素59nの位置は、
ある時点において実線で示したの位置にあり、その時
の光は符号W1のところを通っているものとする。時間
が経過すると光学要素58nおよび光学要素59nは、点
線で示したの位置に移動し、光は符号W2のところを
通るようになる。光路W1とW2とを比較すると、光路
W2の方が、長さが短く、また、光が光学要素58n,
59nなどの光透過性媒質中を通る割合が小さくなって
いる。このため、の状態に比べての状態のほうがス
キャニング機構の光路長が短くなる。
【0109】このように、厚さが位置によって異なり、
かつ屈折面を有する光学要素を本実施例のように配置に
しても、回転盤54を回転させることにより光路長スキ
ャンをおこなうことができる。また、本実施例では、光
が、光路長を変化させる作用のある厚さが位置によって
異なり、かつ屈折面を有する光学要素を2回通るように
したので、厚さが位置によって異なり、かつ屈折面を有
する光学要素の円周方向の移動量に対する光路長の変動
の度合を第7実施例よりも大きくすることができる。従
って、本実施例によれば、第7実施例と同じ光路長スキ
ャン幅を得るためには、厚さが位置によって異なり、か
つ屈折面を有する光学要素の円周方向の長さが短くて済
む。
かつ屈折面を有する光学要素を本実施例のように配置に
しても、回転盤54を回転させることにより光路長スキ
ャンをおこなうことができる。また、本実施例では、光
が、光路長を変化させる作用のある厚さが位置によって
異なり、かつ屈折面を有する光学要素を2回通るように
したので、厚さが位置によって異なり、かつ屈折面を有
する光学要素の円周方向の移動量に対する光路長の変動
の度合を第7実施例よりも大きくすることができる。従
って、本実施例によれば、第7実施例と同じ光路長スキ
ャン幅を得るためには、厚さが位置によって異なり、か
つ屈折面を有する光学要素の円周方向の長さが短くて済
む。
【0110】その結果、回転盤に搭載する厚さが位置に
よって異なり、かつ屈折率を有する光学要素の数を同じ
にした場合には、回転盤の直径を小さくできる。また、
回転盤の直径をそのままにする場合は、回転盤に搭載す
る厚さが位置によって異なり、かつ屈折面を有する光学
要素の数を増やすことができるので、モーターの回転ス
ピードはそのままで光路長スキャンレートを速くした
り、光路長スキャンレートはそのままでモーターの回転
スピードを遅くしたりすることができる。
よって異なり、かつ屈折率を有する光学要素の数を同じ
にした場合には、回転盤の直径を小さくできる。また、
回転盤の直径をそのままにする場合は、回転盤に搭載す
る厚さが位置によって異なり、かつ屈折面を有する光学
要素の数を増やすことができるので、モーターの回転ス
ピードはそのままで光路長スキャンレートを速くした
り、光路長スキャンレートはそのままでモーターの回転
スピードを遅くしたりすることができる。
【0111】さらに、本実施例では、回転盤54の外側
面は円周方向に沿って凹凸がなく、平らな形状をしてい
る。このため、本実施例によれば、第7実施例と同様
に、回転盤を回転させたときの空気抵抗による損失(風
損)を減らすことができる。そして風損の減少により、
回転盤を回転させるモーターの負荷を減らすことがで
き、回転盤の高速回転が実現できる。したがって、本実
施例によれば、光路長スキャン装置の光路長のスキャン
レートをより一層高くすることができる。なお、本実施
例の光路長スキャンニング機構では、厚さが位置に対し
て異なっており、かつ屈折面を有する光学要素を第1回
転盤および第2回転盤に取りつけて構成したが、厚さが
位置によって異なり、かつ屈折面を有する光学要素が、
第1回転盤や第2回転盤に一体に成形された構成のもの
でも同様の効果が得られる。
面は円周方向に沿って凹凸がなく、平らな形状をしてい
る。このため、本実施例によれば、第7実施例と同様
に、回転盤を回転させたときの空気抵抗による損失(風
損)を減らすことができる。そして風損の減少により、
回転盤を回転させるモーターの負荷を減らすことがで
き、回転盤の高速回転が実現できる。したがって、本実
施例によれば、光路長スキャン装置の光路長のスキャン
レートをより一層高くすることができる。なお、本実施
例の光路長スキャンニング機構では、厚さが位置に対し
て異なっており、かつ屈折面を有する光学要素を第1回
転盤および第2回転盤に取りつけて構成したが、厚さが
位置によって異なり、かつ屈折面を有する光学要素が、
第1回転盤や第2回転盤に一体に成形された構成のもの
でも同様の効果が得られる。
【0112】実施例9 第9実施例は、第6実施例のOCT光学装置の光路長ス
キャニング機構の変形例である。図39は本実施例の光
路長スキャニング機構の概略構成図である。本実施例の
光路長スキャニング機構は、第1光カップラー2からの
光を導入するシングルモードファイバー15と、シング
ルモードファイバー15を通る光を第1の経路と第2の
経路とに分岐させる光分岐手段である第3光カップラー
60と、回転盤45と、回転盤45を回転させる手段で
あるモーター46と、第3光カップラー60で分岐され
た光を合流させる光合流手段である第4光カップラー6
1と、第3光カップラー60から第1の経路に分岐され
た光を回転盤45上に導く第1の光伝達手段であるシン
グルモードファイバー62及び第1正レンズ63と、第
2の経路に分岐された光を回転盤45上に導く第2の光
伝達手段であるシングルモードファイバー64及び第2
正レンズ65と、第1の光伝達手段からの光を第4光カ
ップラー61に伝達する第3の光伝達手段である第3正
レンズ66及びシングルモードファイバー67と、第2
の光伝達手段からの光を第4光カップラー61に伝達す
る第4の光伝達手段である第4の正レンズ68及びシン
グルモードファイバー69とで構成されている。
キャニング機構の変形例である。図39は本実施例の光
路長スキャニング機構の概略構成図である。本実施例の
光路長スキャニング機構は、第1光カップラー2からの
光を導入するシングルモードファイバー15と、シング
ルモードファイバー15を通る光を第1の経路と第2の
経路とに分岐させる光分岐手段である第3光カップラー
60と、回転盤45と、回転盤45を回転させる手段で
あるモーター46と、第3光カップラー60で分岐され
た光を合流させる光合流手段である第4光カップラー6
1と、第3光カップラー60から第1の経路に分岐され
た光を回転盤45上に導く第1の光伝達手段であるシン
グルモードファイバー62及び第1正レンズ63と、第
2の経路に分岐された光を回転盤45上に導く第2の光
伝達手段であるシングルモードファイバー64及び第2
正レンズ65と、第1の光伝達手段からの光を第4光カ
ップラー61に伝達する第3の光伝達手段である第3正
レンズ66及びシングルモードファイバー67と、第2
の光伝達手段からの光を第4光カップラー61に伝達す
る第4の光伝達手段である第4の正レンズ68及びシン
グルモードファイバー69とで構成されている。
【0113】本実施例では、回転盤45は第6実施例で
用いたもの(図20参照)と同一のものを使用してお
り、回転盤45には光透過部の厚さが位置により異な
り、かつ屈折面を有する光学要素481〜488が回転盤
45の回転中心45aから等距離かつ等間隔に8つ取り
付けられている。また、正レンズ63と正レンズ64は
材料、形状が同じものを使用しており、さらに、正レン
ズ66と正レンズ68も材料、形状が同じものを使用し
ている。
用いたもの(図20参照)と同一のものを使用してお
り、回転盤45には光透過部の厚さが位置により異な
り、かつ屈折面を有する光学要素481〜488が回転盤
45の回転中心45aから等距離かつ等間隔に8つ取り
付けられている。また、正レンズ63と正レンズ64は
材料、形状が同じものを使用しており、さらに、正レン
ズ66と正レンズ68も材料、形状が同じものを使用し
ている。
【0114】本実施例の光学系は、次のようにして配置
されている。図40は回転盤45を前側から見た正面
図、図41は図40のA−A’断面図、図42は図40
のB−B’断面図である。図40に示すように、回転盤
45を回転させたときに、光学要素481〜488が順に
通過する回転盤45の周辺箇所P1に光が当たるように
シングルモードファイバー62、第1正レンズ63の位
置が位置合わせされている。また、回転盤45が回転し
て、光学要素48nが(n:1〜8)が周辺部分P1の
ところに位置した時に、図41に示すように、シングル
モードファイバー62からの射出光が、シングルモード
ファイバー67に光学的に接続されるように、第3の正
レンズ66、シングルモードファイバー67が配置され
ている。
されている。図40は回転盤45を前側から見た正面
図、図41は図40のA−A’断面図、図42は図40
のB−B’断面図である。図40に示すように、回転盤
45を回転させたときに、光学要素481〜488が順に
通過する回転盤45の周辺箇所P1に光が当たるように
シングルモードファイバー62、第1正レンズ63の位
置が位置合わせされている。また、回転盤45が回転し
て、光学要素48nが(n:1〜8)が周辺部分P1の
ところに位置した時に、図41に示すように、シングル
モードファイバー62からの射出光が、シングルモード
ファイバー67に光学的に接続されるように、第3の正
レンズ66、シングルモードファイバー67が配置され
ている。
【0115】次に、シングルモードファイバー64およ
び第2正レンズ65は、シングルモードファイバー62
および第1正レンズ63が配置された位置に対して回転
盤64の回転軸に関して157.5度回転させた位置に
配置されている。これにより、シングルモードファイバ
ー62と第1正レンズ63とを介して回転盤45に入射
する光の回転盤45近傍での経路と、シングルモードフ
ァイバー64と第3の正レンズ65とを介して回転盤4
5に入射する光の回転盤45近傍での経路とは、回転盤
45に関して回転対称な関係になる。ここで、シングル
モードファイバー64と第2正レンズ65を介して入射
する光の回転盤45上の位置をP2と称することにす
る。第4の正レンズ68、シングルモードファイバー6
9は、回転盤45が回転して、光学要素48nがP2の
ところに位置した時に、シングルモードファイバー64
からの射出光が、シングルモードファイバー69に光学
的に接続されるように、シングルモードファイバー6
4、第2正レンズ65、第4の正レンズ68、シングル
モードファイバー69が配置されている。
び第2正レンズ65は、シングルモードファイバー62
および第1正レンズ63が配置された位置に対して回転
盤64の回転軸に関して157.5度回転させた位置に
配置されている。これにより、シングルモードファイバ
ー62と第1正レンズ63とを介して回転盤45に入射
する光の回転盤45近傍での経路と、シングルモードフ
ァイバー64と第3の正レンズ65とを介して回転盤4
5に入射する光の回転盤45近傍での経路とは、回転盤
45に関して回転対称な関係になる。ここで、シングル
モードファイバー64と第2正レンズ65を介して入射
する光の回転盤45上の位置をP2と称することにす
る。第4の正レンズ68、シングルモードファイバー6
9は、回転盤45が回転して、光学要素48nがP2の
ところに位置した時に、シングルモードファイバー64
からの射出光が、シングルモードファイバー69に光学
的に接続されるように、シングルモードファイバー6
4、第2正レンズ65、第4の正レンズ68、シングル
モードファイバー69が配置されている。
【0116】次に、本実施例の光路長スキャニング機構
の作用について図40〜44を用いて説明する。なお、
図43は、図40から少し時間が経過して、回転盤64
の位相が22.5度ずれたときの回転盤45の正面図、
図44は、回転盤45の回転の位相に対する光路長の変
化状態を示すグラフである。本実施例では、シングルモ
ードファイバー15を通過した光は、第3光カップラー
60で第1の経路と第2の経路とに分岐される。第1の
経路に分岐された光は、シングルモードファイバー6
2、正レンズ63を通り、回転盤45の円周上の点P1
に到達する。第3光カップラー60を介して第2の経路
に分岐された光は、シングルモードファイバー64、正
レンズ65を通り、回転盤45上の点P2に到達する。
の作用について図40〜44を用いて説明する。なお、
図43は、図40から少し時間が経過して、回転盤64
の位相が22.5度ずれたときの回転盤45の正面図、
図44は、回転盤45の回転の位相に対する光路長の変
化状態を示すグラフである。本実施例では、シングルモ
ードファイバー15を通過した光は、第3光カップラー
60で第1の経路と第2の経路とに分岐される。第1の
経路に分岐された光は、シングルモードファイバー6
2、正レンズ63を通り、回転盤45の円周上の点P1
に到達する。第3光カップラー60を介して第2の経路
に分岐された光は、シングルモードファイバー64、正
レンズ65を通り、回転盤45上の点P2に到達する。
【0117】回転盤45が図40に示す状態にあるとき
は、回転盤45上のP1に到達した光は、光学要素48
1、正レンズ66を通り、シングルモードファイバー6
7に結合され、その光は、更に第4光カップラー61を
通って、シングルモードファイバー16に到達する。し
かし、回転盤45上のP2に到達した光は、回転盤64
で遮断されるため、シングルモードファイバー69には
結合されない。
は、回転盤45上のP1に到達した光は、光学要素48
1、正レンズ66を通り、シングルモードファイバー6
7に結合され、その光は、更に第4光カップラー61を
通って、シングルモードファイバー16に到達する。し
かし、回転盤45上のP2に到達した光は、回転盤64
で遮断されるため、シングルモードファイバー69には
結合されない。
【0118】回転盤45が回転するにしたがい、第6実
施例で説明したように、P1に到達した光が光学要素4
81を通過できる間は、光路長が次第に短くなる。この
とき、P2に到達した光は依然として回転盤45で遮断
される。さらに回転盤45が回転して、図43に示す状
態になると、P1に到達した光は回転盤45で遮断され
るため、シングルモードファイバー67に結合されなく
なる。一方、P2に到達した光は、光学要素485、正
レンズ68を通って、第13シングルモードファイバー
69に結合され、その光はさらに第4光カップラー61
を通って、シングルモードファイバー16に到達する。
そして、P2に到達した光が光学要素485を通ってい
る間は、回転盤45の回転に伴なって光路長は次第に短
くなっていく。回転盤45が更に回転すると、今度はP
1に到達した光が光学要素482を通るようになり、P
2に到達していた光は回転盤45で遮断されるようにな
る。
施例で説明したように、P1に到達した光が光学要素4
81を通過できる間は、光路長が次第に短くなる。この
とき、P2に到達した光は依然として回転盤45で遮断
される。さらに回転盤45が回転して、図43に示す状
態になると、P1に到達した光は回転盤45で遮断され
るため、シングルモードファイバー67に結合されなく
なる。一方、P2に到達した光は、光学要素485、正
レンズ68を通って、第13シングルモードファイバー
69に結合され、その光はさらに第4光カップラー61
を通って、シングルモードファイバー16に到達する。
そして、P2に到達した光が光学要素485を通ってい
る間は、回転盤45の回転に伴なって光路長は次第に短
くなっていく。回転盤45が更に回転すると、今度はP
1に到達した光が光学要素482を通るようになり、P
2に到達していた光は回転盤45で遮断されるようにな
る。
【0119】以上のように、本実施例では、光路長スキ
ャンは、P1を通る光とP2を通る光が交互に入れ替わ
って行われる。図44は、その様子をあらわしたもの
で、横軸に回転盤64の回転の位相、縦軸に光路長をと
っている。グラフ中の実線で示されている部分はP1を
通ってきた光による光路長変化、点線で示されている部
分がP2を通ってきた光による光路長変化を表してい
る。図を見て分かるように、本実施例では、回転盤64
が1回転する際の光路長スキャンの回数を第6実施例と
比較して2倍にすることができる。また、光出力が常に
得られるようにすることが可能になる。
ャンは、P1を通る光とP2を通る光が交互に入れ替わ
って行われる。図44は、その様子をあらわしたもの
で、横軸に回転盤64の回転の位相、縦軸に光路長をと
っている。グラフ中の実線で示されている部分はP1を
通ってきた光による光路長変化、点線で示されている部
分がP2を通ってきた光による光路長変化を表してい
る。図を見て分かるように、本実施例では、回転盤64
が1回転する際の光路長スキャンの回数を第6実施例と
比較して2倍にすることができる。また、光出力が常に
得られるようにすることが可能になる。
【0120】一般的にはP1を通ってくる光とP2を通
って来る光とを交互に入れ替えて光路長スキャンを行う
には、第2の光伝達手段によって回転盤上に導かれる光
の回転盤近傍での経路は、第1の光伝達手段によって回
転盤上に導かれる光の回転盤近傍での経路を回転盤の回
転軸に関して次式(3)に規定する角度α回転させたとき
に一致するようにすれば良い。 α(度)=(2k−1)・360(度)/2m (k=1,2,3,…m) ……(3) ここで、mは回転盤に取り付けられた光透過部の厚さが
一定ではない光学要素の数である。例えば、本実施例の
ように回転盤45に取り付けられた、光透過部の厚さが
位置によって異なり、かつ屈折率を有する光学要素48
nの数が8個の場合には、αは、22.5度、67.5
度、112.5度、157.5度、202.5度、24
7.5度、292.5度、337.5度が当てはまる。
って来る光とを交互に入れ替えて光路長スキャンを行う
には、第2の光伝達手段によって回転盤上に導かれる光
の回転盤近傍での経路は、第1の光伝達手段によって回
転盤上に導かれる光の回転盤近傍での経路を回転盤の回
転軸に関して次式(3)に規定する角度α回転させたとき
に一致するようにすれば良い。 α(度)=(2k−1)・360(度)/2m (k=1,2,3,…m) ……(3) ここで、mは回転盤に取り付けられた光透過部の厚さが
一定ではない光学要素の数である。例えば、本実施例の
ように回転盤45に取り付けられた、光透過部の厚さが
位置によって異なり、かつ屈折率を有する光学要素48
nの数が8個の場合には、αは、22.5度、67.5
度、112.5度、157.5度、202.5度、24
7.5度、292.5度、337.5度が当てはまる。
【0121】以上のように本実施例の構成によれば、光
を2分割して光路長スキャンを交互におこなうようにし
たため、光路長スキャニング機構の出力側で光を常に出
力させることができ、第6実施例と比べてさらに光路長
のスキャンレートを2倍に速くすることができる。な
お、上記各実施例においては、光路長スキャニング機構
を第3の光路に配置して、参照側の光路長を可変にした
OCTシステムを構成したが、光路長スキャニング機構
を第1の光路又は第3の光路に配置してサンプル側の光
路長を可変にしたOCTシステムを構成してもよい。
を2分割して光路長スキャンを交互におこなうようにし
たため、光路長スキャニング機構の出力側で光を常に出
力させることができ、第6実施例と比べてさらに光路長
のスキャンレートを2倍に速くすることができる。な
お、上記各実施例においては、光路長スキャニング機構
を第3の光路に配置して、参照側の光路長を可変にした
OCTシステムを構成したが、光路長スキャニング機構
を第1の光路又は第3の光路に配置してサンプル側の光
路長を可変にしたOCTシステムを構成してもよい。
【0122】以上説明したように、本発明による光路長
スキャン機構及びそれを用いた光学装置は、特許請求の
範囲に記載された特徴のほかに下記に示すような特徴も
備えている。
スキャン機構及びそれを用いた光学装置は、特許請求の
範囲に記載された特徴のほかに下記に示すような特徴も
備えている。
【0123】(1)前記第1の光学要素は、第1の楔形
状プリズムと第1の正レンズとで構成され、前記駆動装
置は前記第1の楔形状プリズムを回転駆動させる装置で
あることを特徴とする請求項1に記載の光路長スキャニ
ング機構。
状プリズムと第1の正レンズとで構成され、前記駆動装
置は前記第1の楔形状プリズムを回転駆動させる装置で
あることを特徴とする請求項1に記載の光路長スキャニ
ング機構。
【0124】(2)前記駆動装置は、モーターであるこ
とを特徴とする上記(1)に記載の光路長スキャニング
機構。
とを特徴とする上記(1)に記載の光路長スキャニング
機構。
【0125】(3)前記第3の光学要素は、第2の正レ
ンズと、第2の楔形状のプリズムと、前記第2の楔形状
プリズムを回転駆動させる第2の駆動装置と、前記第1
の楔形状プリズムの回転の位相と前記第2の楔形状プリ
ズムの回転の位相を同期させる位相制御手段とで構成さ
れていることを特徴とする上記(2)又は(3)に記載
の光路長スキャニング機構。
ンズと、第2の楔形状のプリズムと、前記第2の楔形状
プリズムを回転駆動させる第2の駆動装置と、前記第1
の楔形状プリズムの回転の位相と前記第2の楔形状プリ
ズムの回転の位相を同期させる位相制御手段とで構成さ
れていることを特徴とする上記(2)又は(3)に記載
の光路長スキャニング機構。
【0126】(4)前記第3の光学要素は、第2の正レ
ンズと、コーンレンズと、前記第2の正レンズとは別の
第3の正レンズと、シングルモードファイバーとで構成
されていることを特徴とする請求項1、上記(1)〜
(3)のいずれかに記載の光路長スキャニング機構。
ンズと、コーンレンズと、前記第2の正レンズとは別の
第3の正レンズと、シングルモードファイバーとで構成
されていることを特徴とする請求項1、上記(1)〜
(3)のいずれかに記載の光路長スキャニング機構。
【0127】(5)前記第2の光学要素は、位置によっ
て厚さが段階的に変化する階段形状の光学ブロックであ
ることを特徴とする請求項1、上記(1)〜(4)のい
ずれかに記載の光路長スキャニング機構。
て厚さが段階的に変化する階段形状の光学ブロックであ
ることを特徴とする請求項1、上記(1)〜(4)のい
ずれかに記載の光路長スキャニング機構。
【0128】(6)前記階段形状の光学ブロックは、傾
斜面を複数持った光学ブロックであることを特徴とする
上記(5)に記載の光路長スキャニング機構。
斜面を複数持った光学ブロックであることを特徴とする
上記(5)に記載の光路長スキャニング機構。
【0129】(7)前記第2の光学要素は、位置によっ
て屈折率が段階的に変化する光学ブロックであることを
特徴とする請求項1、上記(1)〜(4)のいずれかに
記載の光路長スキャニング機構。
て屈折率が段階的に変化する光学ブロックであることを
特徴とする請求項1、上記(1)〜(4)のいずれかに
記載の光路長スキャニング機構。
【0130】(8)前記光学ブロックの段の境界部分は
略直線状でかつ互いに略平行になっていることを特徴と
する上記(5)〜(7)のいずれかに記載の光路長スキ
ヤニング機構。
略直線状でかつ互いに略平行になっていることを特徴と
する上記(5)〜(7)のいずれかに記載の光路長スキ
ヤニング機構。
【0131】(9)前記光学ブロックは、円周と垂直な
方向に厚さまたは屈折率が段階的に変化する形状の光学
ブロックであることを特徴とする上記(5)又は(7)
に記載の光路長スキャニング機構。
方向に厚さまたは屈折率が段階的に変化する形状の光学
ブロックであることを特徴とする上記(5)又は(7)
に記載の光路長スキャニング機構。
【0132】(10)前記光路長スキャニング機構が、
上記(1)〜(8)のいずれかに記載の光路長スキャニ
ング機構であることを特徴とする請求項2に記載の光学
装置。
上記(1)〜(8)のいずれかに記載の光路長スキャニ
ング機構であることを特徴とする請求項2に記載の光学
装置。
【0133】(11)前記光学要素は、前記回転盤が回
転する円周方向に対して厚さが変化するように前記回転
円盤に付設または成形されていることを特徴とする請求
項3に記載の光路長スキャニング機構。
転する円周方向に対して厚さが変化するように前記回転
円盤に付設または成形されていることを特徴とする請求
項3に記載の光路長スキャニング機構。
【0134】(12)前記光学要素は、前記回転盤が回
転する中心から等距離に、等間隔に複数付設または成形
されていることを特徴とする上記(11)に記載の光路
長スキャニング機構。
転する中心から等距離に、等間隔に複数付設または成形
されていることを特徴とする上記(11)に記載の光路
長スキャニング機構。
【0135】(13)前記光学要素の少なくとも1面の
高さと、前記回転盤のうちの少なくとも1面の高さとが
同じであることを特徴とする上記(11)又は(12)
に記載の光路長スキャニング機構。
高さと、前記回転盤のうちの少なくとも1面の高さとが
同じであることを特徴とする上記(11)又は(12)
に記載の光路長スキャニング機構。
【0136】(14)光透過部の厚さが位置により異な
り、かつ屈折面を有する光学要素と、回転盤と、前記回
転盤を回転させる手段とで構成され、前記回転盤は、第
1の回転盤と第2の回転盤が接合させられて構成され、
前記第2の回転盤は、前記第1の回転盤と接合させられ
た側と反対側の形状が前記回転盤の回転方向に対し平ら
であり、前記第1の回転盤は、前記光学要素が複数付設
または成形され、かつ前記第2の回転盤と接合させられ
た側と反対側の面の高さと、前記光学要素の少なくとも
1面の高さが同じになっていることを特徴とする光路長
スキャニング機構。
り、かつ屈折面を有する光学要素と、回転盤と、前記回
転盤を回転させる手段とで構成され、前記回転盤は、第
1の回転盤と第2の回転盤が接合させられて構成され、
前記第2の回転盤は、前記第1の回転盤と接合させられ
た側と反対側の形状が前記回転盤の回転方向に対し平ら
であり、前記第1の回転盤は、前記光学要素が複数付設
または成形され、かつ前記第2の回転盤と接合させられ
た側と反対側の面の高さと、前記光学要素の少なくとも
1面の高さが同じになっていることを特徴とする光路長
スキャニング機構。
【0137】(15)前記第2の回転盤の前記第1の回
転盤と接合している側の面は、前記回転盤の回転方向に
対し平らであることを特徴とする上記(14)に記載の
光路長スキャニング機構。
転盤と接合している側の面は、前記回転盤の回転方向に
対し平らであることを特徴とする上記(14)に記載の
光路長スキャニング機構。
【0138】(16)前記第2の回転盤は、前記光学要
素が複数付設または成形され、かつ、前記第1の回転盤
と合体させられた側と反対側の面の高さと、前記光学要
素の少なくとも1面の高さが同じになるように複数付設
または成形され、かつ、前記第2の回転盤に付設または
成形された前記光学要素の位置は、第1の回転盤に付設
または成形された前記光学要素と前記回転盤の回転方向
に対して同じ位置にあることを特徴とする上記(14)
に記載の光路長スキャニング機構。
素が複数付設または成形され、かつ、前記第1の回転盤
と合体させられた側と反対側の面の高さと、前記光学要
素の少なくとも1面の高さが同じになるように複数付設
または成形され、かつ、前記第2の回転盤に付設または
成形された前記光学要素の位置は、第1の回転盤に付設
または成形された前記光学要素と前記回転盤の回転方向
に対して同じ位置にあることを特徴とする上記(14)
に記載の光路長スキャニング機構。
【0139】(17)光を第1の経路と第2の経路とに
分岐させる光分岐手段と、光透過部の厚さが位置により
異なっており、かつ屈折面を有する光学要素と、前記光
学要素が複数付設または成形された回転盤と、前記回転
盤を回転させる手段と、光を合流させる光合流手段と、
前記光分岐手段で第1の経路に分岐された光を前記回転
盤上に導く第1の光伝達手段と、前記光分岐手段で第2
の経路に分岐された光を前記回転盤上に導く第2の光伝
達手段と、前記第1の光伝達手段から導かれた光を前記
光合流手段に導く第3の光伝達手段と、前記第2の光伝
達手段から導かれた光を前記光合流手段に導く第4の光
伝達手段とで構成されていることを特徴とする光路長ス
キャニング機構。
分岐させる光分岐手段と、光透過部の厚さが位置により
異なっており、かつ屈折面を有する光学要素と、前記光
学要素が複数付設または成形された回転盤と、前記回転
盤を回転させる手段と、光を合流させる光合流手段と、
前記光分岐手段で第1の経路に分岐された光を前記回転
盤上に導く第1の光伝達手段と、前記光分岐手段で第2
の経路に分岐された光を前記回転盤上に導く第2の光伝
達手段と、前記第1の光伝達手段から導かれた光を前記
光合流手段に導く第3の光伝達手段と、前記第2の光伝
達手段から導かれた光を前記光合流手段に導く第4の光
伝達手段とで構成されていることを特徴とする光路長ス
キャニング機構。
【0140】(18)前記第1の光伝達手段によって前
記回転盤上に導かれる光の前記回転盤近傍での経路と、
前記第2の光伝達手段によって前記回転盤上に導かれる
光の前記回転盤近傍での経路とは、前記回転盤の回転軸
に関して回転対称な関係であることを特徴とする上記
(17)に記載の光路長スキャニング機構。
記回転盤上に導かれる光の前記回転盤近傍での経路と、
前記第2の光伝達手段によって前記回転盤上に導かれる
光の前記回転盤近傍での経路とは、前記回転盤の回転軸
に関して回転対称な関係であることを特徴とする上記
(17)に記載の光路長スキャニング機構。
【0141】(19)前記第2の光伝達手段によって前
記回転盤上に導かれる光の前記回転盤近傍での経路は、
前記第1の光伝達手段によって前記回転盤上に導かれる
光の前記回転盤近傍での経路を前記回転盤の回転軸に関
して次式(3)で規定する角度αで回転させたときに一致
することを特徴とする上記(18)に記載の光路長スキ
ャニング機構。 α(度)=(2k−1)・360(度)/2m (k=1,2,3,…m) ……(3) ただし、mは前記回転盤に付設または成形された光透過
部の厚さが位置によって異なり、かつ屈折面を有する光
学要素の数である。
記回転盤上に導かれる光の前記回転盤近傍での経路は、
前記第1の光伝達手段によって前記回転盤上に導かれる
光の前記回転盤近傍での経路を前記回転盤の回転軸に関
して次式(3)で規定する角度αで回転させたときに一致
することを特徴とする上記(18)に記載の光路長スキ
ャニング機構。 α(度)=(2k−1)・360(度)/2m (k=1,2,3,…m) ……(3) ただし、mは前記回転盤に付設または成形された光透過
部の厚さが位置によって異なり、かつ屈折面を有する光
学要素の数である。
【0142】(20)前記光路長スキャニング機構は、
上記(11)〜(19)のいずれかに記載の光路長スキ
ャニング機構であることを特徴とする請求項4に記載の
光学装置。
上記(11)〜(19)のいずれかに記載の光路長スキ
ャニング機構であることを特徴とする請求項4に記載の
光学装置。
【0143】
【発明の効果】以上のように本発明の構成を取ること
で、高速にスキャニングが可能な透過型光路長スキャニ
ング機構を実現できる。また、高速の光路長スキャニン
グ機構をもちいて、高速動作が可能で、高SN比である
OCTシステムを得ることをができる。
で、高速にスキャニングが可能な透過型光路長スキャニ
ング機構を実現できる。また、高速の光路長スキャニン
グ機構をもちいて、高速動作が可能で、高SN比である
OCTシステムを得ることをができる。
【図1】本発明の第1実施例にかかる光路長スキャニン
グ機構を用いたOCT光学装置のシステムの概略構成図
である。
グ機構を用いたOCT光学装置のシステムの概略構成図
である。
【図2】第1実施例のOCT光学装置のシステムに設け
られたサンプル側スキャニング光学系の概略構成図であ
り、(a)は光軸方向に沿う部分断面図、(b)は断面図であ
る。
られたサンプル側スキャニング光学系の概略構成図であ
り、(a)は光軸方向に沿う部分断面図、(b)は断面図であ
る。
【図3】第1実施例の光路長スキャニング機構の概略構
成図である。
成図である。
【図4】図3の光路長スキャニング機構の状態説明図で
ある。
ある。
【図5】第1実施例の光路長スキャニング機構に用いら
れている楔形状プリズムが回転したときの階段形状プリ
ズムにおける光の通過位置を追跡した状態を階段形状プ
リズムの前側からみた説明図である。
れている楔形状プリズムが回転したときの階段形状プリ
ズムにおける光の通過位置を追跡した状態を階段形状プ
リズムの前側からみた説明図である。
【図6】本実施例の光路長スキャニング機構に用いる階
段形状プリズムの断面図である。
段形状プリズムの断面図である。
【図7】本実施例のような構成における楔形状プリズム
の回転の位相に対する光路長の変化状態を示すグラフで
ある。
の回転の位相に対する光路長の変化状態を示すグラフで
ある。
【図8】第2実施例の光路長スキャニング機構の概略構
成図である。
成図である。
【図9】第3実施例の第2の光学要素である段階形状プ
リズムを示す図であり、(a)は断面図、(b)は楔形状プ
リズムが回転したときの階段形状プリズムにおける光の
通過位置を追跡した状態を光の入射側から見た図であ
る。
リズムを示す図であり、(a)は断面図、(b)は楔形状プ
リズムが回転したときの階段形状プリズムにおける光の
通過位置を追跡した状態を光の入射側から見た図であ
る。
【図10】第3実施例の楔形状プリズムの回転の位相に
対する光路長の変化状態を示すグラフである。
対する光路長の変化状態を示すグラフである。
【図11】第3実施例の楔形状プリズムに適用可能な傾
斜面を複数持った階段形状の光学ブロックの一変形例を
示す説明図である。
斜面を複数持った階段形状の光学ブロックの一変形例を
示す説明図である。
【図12】第3実施例の楔形状プリズムに適用可能な傾
斜面を複数持った階段形状の光学ブロックの他の変形例
を示す説明図である。
斜面を複数持った階段形状の光学ブロックの他の変形例
を示す説明図である。
【図13】第4実施例の光学ブロックの正面図である。
【図14】本実施例の光学ブロックにおける中心を通る
基準線Lからの角度θに対する光学ブロックの厚さの変
化状態を示すグラフである。
基準線Lからの角度θに対する光学ブロックの厚さの変
化状態を示すグラフである。
【図15】第5実施例の光学ブロックを示す図であり、
(a)は光学ブロックの断面図、(b)は光学ブロックの正面
図である。
(a)は光学ブロックの断面図、(b)は光学ブロックの正面
図である。
【図16】第5実施例の光学ブロックの屈折率分布を示
すグラフである。
すグラフである。
【図17】第5実施例の楔形状プリズムの回転の位相に
対する光路長の変化状態を示すグラフである。
対する光路長の変化状態を示すグラフである。
【図18】第6実施例のOCT光学装置のシステムの概
略構成図である。
略構成図である。
【図19】図18における光路長スキャニング機構の部
分の詳細説明図である。
分の詳細説明図である。
【図20】図18における光路長スキヤニング機構を前
側から見た図である。
側から見た図である。
【図21】図20のA−A’断面図である。
【図22】第6実施例における、ある時刻tにおける回
転盤の位相の変化状態を示す説明図であり、(a)は、時
刻t0のときの回転盤の正面図、(b),(c)は、時刻t0か
らそれぞれ所定の時間が経過したときの回転盤の正面図
である。
転盤の位相の変化状態を示す説明図であり、(a)は、時
刻t0のときの回転盤の正面図、(b),(c)は、時刻t0か
らそれぞれ所定の時間が経過したときの回転盤の正面図
である。
【図23】図22の要部断面図である。
【図24】第6実施例の光路長スキャニング機構の回転
盤を1回転させたときの光路長の変化を示すグラフであ
る。
盤を1回転させたときの光路長の変化を示すグラフであ
る。
【図25】第6実施例における、厚さが位置によって異
なり、かつ屈折面を有する光学要素が一体に成形された
回転盤を前側から見た図である。
なり、かつ屈折面を有する光学要素が一体に成形された
回転盤を前側から見た図である。
【図26】図25のA−A’断面図である。
【図27】第7実施例の光路長スキャニング機構を横か
ら見た図である。
ら見た図である。
【図28】本実施例における第1の回転盤を前側から見
た図である。
た図である。
【図29】図28のA−A’断面図である。
【図30】第7実施例における第2の回転盤の斜視図で
ある。
ある。
【図31】第7実施例における回転盤の説明図である。
【図32】第8実施例の光路長スキャニング機構を横か
ら見た図である。
ら見た図である。
【図33】第8実施例における第1の回転盤を前側から
見た図である。
見た図である。
【図34】図33のA−A’断面図である。
【図35】第8実施例における第2の回転盤を前側から
見た図である。
見た図である。
【図36】図35のA−A’断面図である。
【図37】第8実施例の光路長スキャニング機構におけ
る光の経路を示す説明図である。
る光の経路を示す説明図である。
【図38】第8実施例における光学要素が回転盤の回転
に伴なって動いたときの光の経路が変化する状態を示す
説明図である。
に伴なって動いたときの光の経路が変化する状態を示す
説明図である。
【図39】第9実施例の光路長スキャニング機構の概略
構成図である。
構成図である。
【図40】第9実施例における回転盤の正面図である。
【図41】図40のA−A’断面図である。
【図42】図40のB−B’断面図である。
【図43】図40から少し時間が経過して、回転盤の位
相が22.5度ずれたときの回転盤の正面図である。
相が22.5度ずれたときの回転盤の正面図である。
【図44】回転盤の回転の位相に対する光路長の変化状
態を示すグラフである。
態を示すグラフである。
【図45】内視鏡に応用したOCTシステムの一従来例
を示す概略構成図である。(マイケルソン干渉型)
を示す概略構成図である。(マイケルソン干渉型)
【図46】OCTの干渉信号に関する説明図である。
(マハツェンダー干渉型)
(マハツェンダー干渉型)
【図47】マハツェンダー型干渉計を構成したOCTシ
ステムの一従来例を示す概略構成図である。
ステムの一従来例を示す概略構成図である。
1,101,121 低コヒーレンス光源 2,123 第1光カップラー 3 サンプル側光スキャニング機
構 4,103,125 光サーキュレーター 5,131 第2光カップラー 6,139 差分ディテクター 7,117 バンドパスフィルター 8,8’,107,133 光路長スキャニン
グ機構 9 AOM(音響光学素子) 10,11,12,14,15,16,17,18,1
9,25,62,64,67,69,102,104,
106,110,113,115,122,124,1
26,127,130,132,134,135,13
6シングルモードファイバー 13,112,129 サンプル 20,114,137 第1ディテクター 21,116,138 第2ディテクター 22 プロセッサー 23 モニター 24 ORJ(光ロータリージョイ
ント) 26,111,128 先端光学系 27 GRINレンズ(屈折率分布
レンズ) 28 偏向プリズム 29 シース 30,35 コリメータレンズ 31 第1の光学要素 32 第1中空モーター 33 階段形状プリズム(第2の光
学要素) 34,34’ 第3の光学要素 36 第1楔形状プリズム 37,44,63 第1正レンズ 38,47,65 第2正レンズ 39 第2楔形状プリズム 40 第2中空モーター 41 位相制御手段 42 コーンレンズ 45,45’,49,54 回転盤 46,50,55 モーター 48n(n:1〜8),48’n(n:1〜8),53n
(n:1〜8),58n(n:1〜8),59n(n:1
〜8) 光学要素 51,56 第1回転盤 52,57 第2回転盤 60 第3光カップラー 61 第4光カップラー 66 第3正レンズ 68 第4正レンズ 105 光カップラー 108 レンズ 109 ミラー 118 復調器
構 4,103,125 光サーキュレーター 5,131 第2光カップラー 6,139 差分ディテクター 7,117 バンドパスフィルター 8,8’,107,133 光路長スキャニン
グ機構 9 AOM(音響光学素子) 10,11,12,14,15,16,17,18,1
9,25,62,64,67,69,102,104,
106,110,113,115,122,124,1
26,127,130,132,134,135,13
6シングルモードファイバー 13,112,129 サンプル 20,114,137 第1ディテクター 21,116,138 第2ディテクター 22 プロセッサー 23 モニター 24 ORJ(光ロータリージョイ
ント) 26,111,128 先端光学系 27 GRINレンズ(屈折率分布
レンズ) 28 偏向プリズム 29 シース 30,35 コリメータレンズ 31 第1の光学要素 32 第1中空モーター 33 階段形状プリズム(第2の光
学要素) 34,34’ 第3の光学要素 36 第1楔形状プリズム 37,44,63 第1正レンズ 38,47,65 第2正レンズ 39 第2楔形状プリズム 40 第2中空モーター 41 位相制御手段 42 コーンレンズ 45,45’,49,54 回転盤 46,50,55 モーター 48n(n:1〜8),48’n(n:1〜8),53n
(n:1〜8),58n(n:1〜8),59n(n:1
〜8) 光学要素 51,56 第1回転盤 52,57 第2回転盤 60 第3光カップラー 61 第4光カップラー 66 第3正レンズ 68 第4正レンズ 105 光カップラー 108 レンズ 109 ミラー 118 復調器
Claims (4)
- 【請求項1】 屈折面を少なくとも1面有する第1の光
学要素と、 前記第1の光学要素の屈折面の向きを時間とともに変化
させる駆動装置と、 光の通過する位置によって光路長が異なる第2の光学要
素と、 前記駆動装置が動作したときと動作しないときのいずれ
の場合においても特定の同じ位置に前記第1の光学要素
からの光を導くようにした第3の光学要素とを有して構
成されていることを特徴とする光路長スキャニング機
構。 - 【請求項2】 コヒーレンス長が短い光を発生させる光
源と、 前記光源からの光を第1の光路と第2の光路とに分岐し
て導く第1の光分岐器と、 前記第1の光路の先端部に設けられたサンプル側光スキ
ャニング機構と、 前記第1の光路を通る前記サンプル側光スキャニング機
構からの戻り光を第3の光路に分岐して導く第2の光分
岐器と、 前記第2の光路からの光と前記第3の光路からの光とを
合成して干渉させる光合成器と、 前記干渉光を電気信号に変換するディテクターと、 前記ディテクターで検出された信号をヘテロダイン検出
する電気処理機構と、 前記第1の光分岐器から前記光合成器に至るまでの光路
中に設けられた、少なくとも請求項1に記載の構成要件
を備えた光路長スキャニング機構と、 前記第1の光路中、第2の光路中又は第3の光路中の少
なくとも1箇所に設けられた光位相変調器とで構成され
ていることを特徴とする光学装置。 - 【請求項3】 光透過部の厚さが位置により異なり、か
つ、屈折面を有する光学要素と、 前記光学要素が複数付設または成形された回転盤と、 前記回転盤を回転させる手段とで構成されていることを
特徴とする光路長スキャニング機構。 - 【請求項4】 コヒーレンス長が短い光を発生させる光
源と、 前記光源からの光を第1の光路と第2の光路とに分岐し
て導く第1の光分岐器と、 前記第1の光路の先端部に設けられたサンプル側光スキ
ャニング機構と、 前記第1の光路を通る前記サンプル側光スキャニング機
構からの戻り光を第3の光路に分岐して導く第2の光分
岐器と、 前記第2の光路からの光と前記第3の光路からの光とを
合成して干渉させる光合成器と、 前記干渉光を電気信号に変換するディテクターと、 前記ディテクターで検出された信号をヘテロダイン検出
する電気処理機構と、 前記第1の光分岐器から前記光合成器に至るまでの光路
中に設けられた、少なくとも請求項3に記載の構成要件
を備えた光路長スキャニング機構とで構成されているこ
とを特徴とする光学装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000352561A JP2002148556A (ja) | 2000-11-15 | 2000-11-15 | 光路長スキャニング機構及びそれを備えた光学装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000352561A JP2002148556A (ja) | 2000-11-15 | 2000-11-15 | 光路長スキャニング機構及びそれを備えた光学装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002148556A true JP2002148556A (ja) | 2002-05-22 |
Family
ID=18825442
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000352561A Withdrawn JP2002148556A (ja) | 2000-11-15 | 2000-11-15 | 光路長スキャニング機構及びそれを備えた光学装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002148556A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003107071A1 (ja) * | 2002-06-18 | 2003-12-24 | 科学技術振興事業団 | 光攪拌器 |
JP2011504244A (ja) * | 2007-11-06 | 2011-02-03 | ライカ ミクロジュステムス ツェーエムエス ゲーエムベーハー | 音響光学的構成素子の制御装置および制御方法 |
US9229294B2 (en) | 2010-05-06 | 2016-01-05 | Leica Microsystems Cms Gmbh | Apparatus and method for operating an acousto-optical component |
CN108681062A (zh) * | 2018-04-23 | 2018-10-19 | 中国科学院合肥物质科学研究院 | 一种hcn激光干涉仪高速中频调制系统 |
CN112567266A (zh) * | 2018-09-10 | 2021-03-26 | 维宁尔美国公司 | 用于车辆的检测系统 |
US12044800B2 (en) | 2021-01-14 | 2024-07-23 | Magna Electronics, Llc | Scanning LiDAR system and method with compensation for transmit laser pulse effects |
US12092278B2 (en) | 2022-10-07 | 2024-09-17 | Magna Electronics, Llc | Generating a spotlight |
-
2000
- 2000-11-15 JP JP2000352561A patent/JP2002148556A/ja not_active Withdrawn
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP1515175A4 (en) * | 2002-06-18 | 2006-08-09 | Japan Science & Tech Corp | LIGHT AGITATOR |
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CN112567266B (zh) * | 2018-09-10 | 2024-03-01 | 维宁尔美国有限责任公司 | 用于车辆的检测系统 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080205 |