JP2002148301A - 部分放電検出装置 - Google Patents

部分放電検出装置

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JP2002148301A
JP2002148301A JP2000343872A JP2000343872A JP2002148301A JP 2002148301 A JP2002148301 A JP 2002148301A JP 2000343872 A JP2000343872 A JP 2000343872A JP 2000343872 A JP2000343872 A JP 2000343872A JP 2002148301 A JP2002148301 A JP 2002148301A
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partial discharge
signal
gas
detecting
signal processing
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Shigeo Fujii
茂雄 藤井
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部分放電の発生原因を検出し、より正確で、
迅速な判定を可能とする部分放電検出装置を得る。 【解決手段】 高電圧充電部を絶縁性ガスと共に金属容
器1内に収納して成るガス絶縁電気機器に絶縁状態にて
設けられた浮遊電極4を介して電圧信号を入力し、この
電圧信号を処理しガス絶縁電気機器の内部に発生する部
分放電を検出する部分放電検出装置において、ガス絶縁
電気機器の内部に発生する広範囲の部分放電信号のエン
ベロープ波形を飽和させない広入力増幅器8A、波形変
換部9と、エンベロープ波形のピーク値を検出し部分放
電発生原因を特定する部分放電原因判定部22とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ガス絶縁電気機
器(以下、ガス絶縁開閉装置を例に説明する)の内部に
発生する部分放電を検出する部分放電検出装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図4は、例えば特開平8−297149
号公報に示された従来の部分放電検出装置を示す構成図
である。図において、ガス絶縁開閉装置は金属容器1内
に収納され、この金属容器1は絶縁スペーサ2によって
電気的に分割されて、長手方向に連結されている。金属
容器1内には、図示しない送電線路に電気的に接続され
ている中心導体3が絶縁スペーサ2によって支持されて
いる。なお、金属容器1は図示しない接地線によって接
地されている。
【0003】4は絶縁スペーサ2に設けられた浮遊電
極、5はこの浮遊電極4と金属容器1との間に存在する
第1の浮遊容量としてのコンデンサ、6はこのコンデン
サ5の両端に接続された信号引込線、7はこの信号引込
線6に接続された検出部で、増幅器8、波形変換部9、
信号検出部10、パルス信号出力部11、E/O変換回
路12から構成されている。13は検出部7と監視部1
4とを接続する光ファイバで、監視部14はO/E変換
回路15とレベル判定部16とから構成されている。
【0004】次に、動作について説明する。中心導体3
に高電圧が印加されると、中心導体3と浮遊電極4との
間に存在する第2の浮遊容量とコンデンサ5とが分圧器
を構成し、コンデンサ5の両端に分担電圧を発生する。
そして、この分担電圧には、ガス絶縁開閉装置内で部分
放電が発生するとその部分放電に起因する高周波信号が
重畳され、検知部7に入力される。この高周波信号は、
増幅器8で増幅された後、波形変換部9でエンベロープ
波形に変換される。
【0005】信号検出部10では、予め設定された基準
レベルを越えるエンベロープ波形信号の立ち上がりタイ
ミングを出力し、パルス信号出力部11は信号検出部1
0からの信号を入力すると、予め設定された幅のパルス
信号を出力し、E/O変換回路12で光パルス信号に変
換する。光パルス信号は0/E変換回路15で電気信号
に変換され、レベル判定部16で部分放電が発生したか
どうか判定される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】部分放電信号は、その
原因により検知部に入力する信号振幅が1mV程度から
数百mVに及ぶ。しかし、最も短絡に至りやすい部分放
電は、絶縁スペーサ内部の欠陥によるもので、振幅が1
mVから数十mV程度の場合である。一方、振幅が10
0mVを超える場合は、中心導体とその付近のガス中に
存在する異物間との放電であるが、この場合はやがて異
物が燃え尽きるなどの理由で短絡につながるケースは少
ない。
【0007】従来の部分放電検出装置は、微少信号(例
えば振幅1mV)を検出するため、増幅器のゲインを大
きくする必要があった。そのため、ある程度の振幅(例
えば20mV)を持った信号は増幅器により増幅される
と飽和してしまい、エンベロープ波形も飽和してしま
う。従って、ある程度の振幅以上の部分放電信号の場
合、予め信号検出部で設定される基準レベルが同一とな
り、絶縁スペーサの欠陥によるものなのか、異物による
ものなのか区別できないという問題点があった。また、
振幅を検出できないため、信号検出部で設定される基準
レベルとの大小比較にとどまり、部分放電の原因推定が
できないという問題点があった。
【0008】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、エンベロープ信号を飽和させ
ずに部分放電を正確に検出することができる部分放電検
出装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る部
分放電検出装置は、高電圧充電部を絶縁性ガスと共に金
属容器内に収納して成るガス絶縁電気機器に絶縁状態に
て設けられた浮遊電極を介して電圧信号を入力し、上記
電圧信号を処理し上記ガス絶縁電気機器の内部に発生す
る部分放電を検出する部分放電検出装置において、上記
ガス絶縁電気機器の内部に発生する広範囲の部分放電信
号のエンベロープ波形を飽和させない信号処理手段と、
上記エンベロープ波形のピーク値を検出し部分放電発生
原因を特定する部分放電発生原因判定手段とを備えたも
のである。
【0010】請求項2の発明に係る部分放電検出装置
は、請求項1の発明において、上記信号処理手段の出力
に基づいて所定幅のパルスを検出する検出手段と、該検
出手段の検出結果と上記部分放電発生原因判定手段の判
定結果とに基づいて部分放電を判定する部分放電判定手
段とを備えたものである。
【0011】請求項3の発明に係る部分放電検出装置
は、高電圧充電部を絶縁性ガスと共に金属容器内に収納
して成るガス絶縁電気機器に絶縁状態にて設けられた浮
遊電極を介して電圧信号を入力し、上記電圧信号を処理
し上記ガス絶縁電気機器の内部に発生する部分放電を検
出する部分放電検出装置において、上記ガス絶縁電気機
器の内部に発生する広範囲の部分放電信号のエンベロー
プ波形を飽和させない第1の信号処理手段と、上記ガス
絶縁電気機器の内部に発生する広範囲の部分放電信号の
エンベロープ波形を飽和させない第2の信号処理手段
と、上記第1および第2の信号処理手段からのエンベロ
ープ波形の振幅情報に基づいて部分放電発生箇所を特定
する部分放電発生箇所判定手段とを備えたものである。
【0012】請求項4の発明に係る部分放電検出装置
は、請求項3の発明において、上記第1の信号処理手段
の出力に基づいて所定幅のパルスを検出する第1の検出
手段と、上記第2の信号処理手段の出力に基づいて所定
幅のパルスを検出する第2の検出手段と、上記第1およ
び第2の検出手段の検出結果と上記部分放電発生箇所判
定手段の判定結果とに基づいて部分放電を判定する部分
放電判定手段とを備えたものである。
【0013】請求項5の発明に係る部分放電検出装置
は、高電圧充電部を絶縁性ガスと共に金属容器内に収納
して成るガス絶縁電気機器に絶縁状態にて設けられた浮
遊電極を介して電圧信号を入力し、上記電圧信号を処理
し上記ガス絶縁電気機器の内部に発生する部分放電を検
出する部分放電検出装置において、上記ガス絶縁電気機
器の内部に発生する広範囲の部分放電信号のエンベロー
プ波形を飽和させない信号処理手段と、上記信号処理手
段の出力に基づいて所定幅のパルスを検出する第1の検
出手段と、上記信号処理手段の出力に基づいて所定幅の
パルスを検出する第2の検出手段と、上記第1および第
2の信号処理手段の出力に基づいて必要な振幅の信号の
み選別する選別手段とを備えたものである。
【0014】請求項6の発明に係る部分放電検出装置
は、請求項5の発明において、上記選別手段は排他的論
理和検出部からなるものである。
【0015】請求項7の発明に係る部分放電検出装置
は、請求項1〜6のいずれかの発明において、上記信号
処理手段は広入力増幅器と信号検出部とからなるもので
ある。
【0016】請求項8の発明に係る部分放電検出装置
は、請求項7の発明において、上記広入力増幅器として
ログアンプを用いたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、この発明
の実施の形態1によるガス絶縁開閉装置の部分放電検出
装置を示す構成図である。なお、図1において、図4と
対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明を省略
する。図1において、7Aは信号引込線6に接続された
検出部で、広入力増幅器8A、波形変換部9、信号検出
部10、パルス信号出力部11、E/O変換回路12か
ら構成されている。広入力増幅器8Aは例えばログアン
プである。21は波形変換部9の出力波形を入力するA
/D変換器で、部分放電原因判定手段としての部分放電
原因判定部22に変換データを出力している。なお、広
入力増幅器8Aと波形変換部9は信号処理手段を構成
し、信号検出部10とパルス信号出力部11は検出手段
を構成する。
【0018】部分放電原因判定部22は例えばマイクロ
プロセッサであり、A/D変換器21のデータを取り込
み、波形変換部9の出力信号振幅を検出し部分放電発生
原因を判定して、その結果をE/O変換回路23、光フ
ァイバ24、O/E変換回路25を介して部分放電判定
手段としてのレベル判定部16Aに送信する。14Aは
監視部であって、この監視部14AはO/E変換回路1
5、レベル判定部A16およびO/E変換回路25から
構成されている。
【0019】レベル判定部16Aは、上述の如く信号検
出部10、パルス信号出力部11、E/O変換回路1
2、光ファイバ13および0/E変換回路15を介して
得られるパルスによる検出結果と、部分放電原因判定部
22により判定された部分放電発生原因の両者から総合
的に判断する。
【0020】次に、動作について説明する。中心導体3
に高電圧が印加されると、中心導体3と浮遊電極4との
間に存在する第2の浮遊容量とコンデンサ5とが分圧器
を構成し、コンデンサ5の両端に分担電圧を発生する。
そして、この分担電圧には、ガス絶縁開閉装置内で部分
放電が発生するとその部分放電に起因する高周波信号が
重畳され、検知部7Aの広入力増幅器8Aに入力され
る。例えばログアンプである広入力増幅器8Aは、入力
信号振幅の対数値を出力するため、広入力範囲にわたり
出力の飽和が起きない。そのため波形変換部9のエンペ
ロープ出力も飽和することなく、信号検出部10および
A/D変換器21に入力される。
【0021】信号検出部10では、上述の如く予め設定
された基準レベルを越えるエンベロープ波形信号の立ち
上がりタイミングを出力し、パルス信号出力部11は信
号検出部10からの信号を入力すると、予め設定された
幅のパルス信号を出力し、E/O変換回路12で光パル
ス信号に変換する。光パルス信号は0/E変換回路15
で電気信号に変換され、レベル判定部16Aに供給され
る。
【0022】一方、例えばマイクロプロセッサである部
分放電原因判定部22では、A/D変換器21のデータ
を取りこみ、逆対数変換することにより広入力増幅器8
Aの入力である部分放電信号振幅を求め、その求めた振
幅即ちピーク値を元に部分放電の発生原因が絶縁スペー
サ2の欠陥かガス中の異物かを判定する。部分放電発生
原因判定部22は原因の判定結果を出力し、その判定結
果はE/O変換回路23、光ファイバ24、O/E変換
回路25を介してレベル判定部16Aにいたる。
【0023】レベル判定部16Aは、O/E変換回路1
5の出力側に得られるパルスによる検出結果と、O/E
変換回路25の出力側に得られる部分放電発生原因判定
結果から総合的に判断し、その判断結果を出力する。例
えば、レベル判定部16Aは、O/E変換回路15の出
力側に得られる検出結果は部分放電であっても、発生原
因が異物によるものと判断した場合、最終的な判断を異
物が燃えると類推される時間待った後、現象が継続する
ようであれば、部分放電が発生したと出力する。逆に、
レベル判定部16Aは、O/E変換回路15の出力側に
得られる検出結果で部分放電と判定され、かつ放電の発
生原因が絶縁スペーサ2の欠陥と判断した場合は、即部
分放電と最終結果を出力することにより、より正確で、
迅速な部分放電検出が可能となる。
【0024】このように、本実施の形態では、広範囲の
部分放電信号レベルのエンベロープ波形を飽和させない
ようにし、そのエンベロープ波形のピーク値を検出し部
分放電発生原因を特定して最終的な部分放電を検出する
ようにしたので、正確で、迅速な部分放電検出が可能と
なる。
【0025】実施の形態2.図2は、この発明の実施の
形態2によるガス絶縁開閉装置の部分放電検出装置を示
す構成図である。なお、図2において、図4と対応する
部分には同一符号を付し、その詳細説明を省略する。図
において、101は金属容器で、(n+1)個の金属ス
ペーサ102−1〜102−nでn個のガス区分に分け
られている。金属容器101内で部分放電が発生した場
合、金属容器101の両端に取り付けられた浮遊電極1
04および104A、浮遊容量としてのコンデンサ10
5および105A、信号引込線106および106Aを
介して検知部7Bの広入力増幅器18A、8Aに入力さ
れる。
【0026】広入力増幅器8A、波形変換部9、信号検
出部10、パルス信号出力部11、E/O変換回路12
の信号伝送ルート、および広入力増幅器18A、波形変
換部19、信号検出部110、パルス信号出力部11
1、E/O変換回路112の信号伝送ルートの処理は実
質的に図1の場合と同様である。なお、広入力増幅器8
Aと波形変換部9は第1の信号処理手段を構成し、信号
検出部10とパルス信号出力部11は第1の検出手段を
構成し、広入力増幅器18Aと波形変換部19は第2の
信号処理手段を構成し、信号検出部110とパルス信号
出力部111は第2の検出手段を構成する。
【0027】波形変換部9の出力はA/D変換器21に
入力され、変換データは部分放電発生箇所判定部26に
取り込まれる。同様に波形変換部19の出力はA/D変
換器121に入力され、変換データは部分放電発生箇所
判定手段としての部分放電発生箇所判定部26に取り込
まれる。部分放電発生箇所判定部26は、A/D変換器
21および121のデータを基に、部分放電発生原因お
よび発生ガス区分を検出し、その結果をE/O変換回路
27、光ファイバ28、O/E回路29を介して部分放
電判定手段としてのレベル判定部16Bへ送信する。レ
ベル判定部16BはO/E変換回路15の出力側に得ら
れる検出結果、上記実施の形態1で述べた発生原因結果
の他、発生ガス区分を総合的に判断する。
【0028】次に、動作について説明する。(n+1)
個に分割された金属容器101のm番目のガス区分で信
号振幅Voの部分放電が発生した場合、浮遊電極104
での振幅V104=(α・L・β)m×Vo、浮遊電極10
4Aでの振幅V104A=(α・L・β)n-m×Voとな
る。ここで、αは部分放電信号の金属スペース102一
枚当たりの減衰率、βは絶縁ガス中での単位長さ当たり
の減衰率、Lは一ガス区分の長さであり、それぞれガス
絶縁開閉装置装置の構成、ガス成分・ガス圧力で決まる
値である。
【0029】上記振幅V104の信号は、浮遊容量コンデ
ンサ105、信号引込線106を介して広入力増幅器1
8Aに入力される。例えばログアンプである広入力増幅
器18Aで対数化された出力は、波形変換部19でエン
ベロープ波形に変換される。波形変換部19、信号検出
部110、パルス信号出力部111、E/O変換回路1
12、光ファイバ113、O/E変換回路115の信号
伝送ルートの処理は図1の場合と同様である。
【0030】また、波形変換部19のもう一つの出力は
A/D変換器121に入力される。例えばマイクロプロ
セッサである部分放電発生箇所判定部26では、A/D
変換器121のデータを取りこみ、逆対数変換すること
により広入力増幅器18Aの入力振幅V104を求める。
【0031】同様に、上記振幅V104Aの信号は、浮遊容
量コンデンサ105A、信号引込線106Aを介して広
入力増幅器8Aに入力される。例えばログアンプである
広入力増幅器8Aで対数化された出力は、波形変換部9
でエンベロープ波形に変換される。波形変換部9、信号
検出部10、パルス信号出力部11、E/O変換回路1
2、光ファイバ13、O/E変換回路15の信号伝送ル
ートの処理は図1の場合と同様である。
【0032】波形変換部9のもう一つの出力はA/D変
換器21に入力される。例えばマイクロプロセッサであ
る部分放電発生箇所判定部26では、A/D変換器21
のデータを取りこみ、逆対数変換することにより広入力
増幅器8Aの入力振幅V104Aを求める。
【0033】上述の関係式Vl04=(α・L・β)m×V
o、V104A=(α・L・β)n-m×Voにおいて、先に
述べた通り、α、L、βおよびnは既知であり、
104、V1 04Aは検出できるため、未知の変数mとVo
は、連立方程式を解くことにより求めることができる。
部分放電発生箇所判定部26では、検出した信号振幅V
104、V104Aと上記の関係式から求めたmである部分放
電発生ガス区分と、Voである放電信号振幅から実施例
1の要領で部分放電の発生原因を検出し、その結果をE
/O変換回路27、光ファイバ28、O/E変換回路2
9を経てレベル判定部16Bに出力する。レベル判定部
16Bは上記実施の形態1の要領で部分放電であるか否
かを判断するとともに、部分放電と判断した場合は、地
絡に至る前に電圧供給を停止し、発生ガス区分を検査す
るよう上位に出力することにより、事故や装置の破損防
止と、検査箇所に絞り込みによる復旧作業の短縮を実現
できる。
【0034】このように、本実施の形態では、広範囲の
部分放電信号レベルのエンベロープ波形を飽和させない
ようにし、そのエンベロープ波形のピーク値を元に部分
放電発生箇所を特定して最終的な部分放電を検出するよ
うにしたので、正確で、迅速な部分放電検出を行うこと
ができ、部分放電判断時には、地絡に至る前に電圧供給
を停止し、発生ガス区分を検査するよう上位に出力する
ことにより、事故や装置の破損防止と、検査箇所に絞り
込みによる復旧作業の短縮を実現できる。
【0035】実施の形態3.図3は、この発明の実施の
形態3によるガス絶縁開閉装置の部分放電検出装置を示
す構成図である。なお、図3において、図4および図1
と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明を省
略する。図3において、7Cは信号引込線6に接続され
た検出部で、増幅器8A、波形変換部9、信号検出部1
0,10A、パルス信号出力部11,11A、選別手段
としての排他的論理和検出部30およびE/O変換回路
12から構成されている。
【0036】なお、広入力増幅器8Aと波形変換部9は
信号処理手段を構成し、信号検出部10とパルス信号出
力部11は第1の検出手段を構成し、信号検出部10A
とパルス信号出力部11Aは第2の検出手段を構成す
る。波形変換部9の出力側は、異なる基準レベルが設定
された信号検出部10および10Aに接続されている。
【0037】信号検出部10および10Aは、その検出
出力をそれぞれ同一の機能を有するパルス信号出力部1
1および11Aに出力する。パルス信号出力部11およ
び11Aの出力は排他的論理和検出部30で処理され、
その結果はE/O変換回路12、光ファイバ13を介し
て監視部14のO/E変換回路15、レベル判定部16
へと伝送される。
【0038】次に、動作について説明する。中心導体3
に高電圧が印加されると、中心導体3と浮遊電極4との
間に存在する第2の浮遊容量とコンデンサ5とが分圧器
を構成し、コンデンサ5の両端に分担電圧を発生する。
そして、この分担電圧には、ガス絶縁開閉装置内で部分
放電が発生するとその部分放電に起因する高周波信号が
重畳され、検知部7Cの広入力増幅器8Aに入力され
る。広入力増幅器8Aは、入力信号振幅の対数値を出力
するため、広入力範囲にわたり出力の飽和が起きない。
そのため波形変換部9のエンペロープ出力も飽和するこ
となく、信号検出部10および10Aに入力される。
【0039】信号検出部10は、絶縁スペーサの欠陥で
発生する部分放電信号(例えば振幅数mV)入力に対し
て検出できる基準レベルが設定されている。一方、信号
検出部10Aは、異物により発生する部分放電信号(例
えば振幅100mV)入力に対して検出できる基準レベ
ルが設定されている。この状態で、絶縁スペーサの欠陥
が原因で部分放電が発生すると、信号検出部10、パル
ス信号出力部11を経た経路ではパルス出力する。一
方、信号検出部10A、パルス信号出力部11Aを経た
経路ではパルス出力しない。排他的論理和検出部30
は、二つの入力のうち、一入力のみパルスがあった場合
に出力する。そのため、絶縁スペーサが原因で部分放電
が発生した場合、排他的論理和検出部30はパルス出力
し、E/0変換回路12、光ファイバ13、O/E変換
回路15を経て、レベル判定部16で判定出力される。
【0040】また、異物が原因で部分放電が発生する
と、信号振幅が大きいため、信号検出部10、パルス信
号出力部11を経た経路でも、信号検出部10A、パル
ス信号出力部11Aを経た経路でもパルス出力する。こ
の場合、排他的論理和検出部30は、二つの入力ともに
パルスがあるため出力しない。そのため、異物が原因で
部分放電が発生した場合、排他的論理和検出部30はパ
ルス出力せず、レベル判定部16でも判定出力しない。
【0041】このように、本実施の形態では、必要な振
幅の信号のみ選別する、つまり、絶縁スペーサの欠陥に
のみ判定出力することにより、従来と比較してより正確
な部分放電検出が可能となる。さらに、上記実施の形態
1のように例えばマイクロプロセッサのような高価な部
分放電原因判定部がないため安価となる。
【0042】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、高電圧充電部を絶縁性ガスと共に金属容器内に収納
して成るガス絶縁電気機器に絶縁状態にて設けられた浮
遊電極を介して電圧信号を入力し、上記電圧信号を処理
し上記ガス絶縁電気機器の内部に発生する部分放電を検
出する部分放電検出装置において、上記ガス絶縁電気機
器の内部に発生する広範囲の部分放電信号のエンベロー
プ波形を飽和させない信号処理手段と、上記エンベロー
プ波形のピーク値を検出し部分放電発生原因を特定する
部分放電発生原因判定手段とを備えたので、正確で、迅
速な部分放電検出ができるという効果がある。
【0043】また、請求項2の発明によれば、上記信号
処理手段の出力に基づいて所定幅のパルスを検出する検
出手段と、該検出手段の検出結果と上記部分放電発生原
因判定手段の判定結果とに基づいて部分放電を判定する
部分放電判定手段とを備えたので、より正確で、迅速な
部分放電検出ができるという効果がある。
【0044】また、請求項3の発明によれば、高電圧充
電部を絶縁性ガスと共に金属容器内に収納して成るガス
絶縁電気機器に絶縁状態にて設けられた浮遊電極を介し
て電圧信号を入力し、上記電圧信号を処理し上記ガス絶
縁電気機器の内部に発生する部分放電を検出する部分放
電検出装置において、上記ガス絶縁電気機器の内部に発
生する広範囲の部分放電信号のエンベロープ波形を飽和
させない第1の信号処理手段と、上記ガス絶縁電気機器
の内部に発生する広範囲の部分放電信号のエンベロープ
波形を飽和させない第2の信号処理手段と、上記第1お
よび第2の信号処理手段からのエンベロープ波形の振幅
情報に基づいて部分放電発生箇所を特定する部分放電発
生箇所判定手段とを備えたので、正確で、迅速な部分放
電検出を行うことができると共に、事故や装置の破損防
止と検査箇所に絞り込みによる復旧作業の短縮を実現で
きるという効果がある。
【0045】また、請求項4の発明によれば、上記第1
の信号処理手段の出力に基づいて所定幅のパルスを検出
する第1の検出手段と、上記第2の信号処理手段の出力
に基づいて所定幅のパルスを検出する第2の検出手段
と、上記第1および第2の検出手段の検出結果と上記部
分放電発生箇所判定手段の判定結果とに基づいて部分放
電を判定する部分放電判定手段とを備えたので、より正
確で、迅速な部分放電検出を行うことができると共に、
事故や装置の破損防止と検査箇所に絞り込みによる復旧
作業の短縮を確実に実現できるという効果がある。
【0046】また、請求項5の発明によれば、高電圧充
電部を絶縁性ガスと共に金属容器内に収納して成るガス
絶縁電気機器に絶縁状態にて設けられた浮遊電極を介し
て電圧信号を入力し、上記電圧信号を処理し上記ガス絶
縁電気機器の内部に発生する部分放電を検出する部分放
電検出装置において、上記ガス絶縁電気機器の内部に発
生する広範囲の部分放電信号のエンベロープ波形を飽和
させない信号処理手段と、上記信号処理手段の出力に基
づいて所定幅のパルスを検出する第1の検出手段と、上
記信号処理手段の出力に基づいて所定幅のパルスを検出
する第2の検出手段と、上記第1および第2の信号処理
手段の出力に基づいて必要な振幅の信号のみ選別する選
別手段とを備えたので、正確で、迅速な部分放電検出を
行うことができると共に、構成の簡略化、コストの低廉
化を図ることができるという効果がある。
【0047】また、請求項6の発明によれば、上記選別
手段は排他的論理和検出部からなるので、構成の簡略
化、コストの低廉化に寄与できるという効果がある。
【0048】また、請求項7の発明によれば、上記信号
処理手段は広入力増幅器と信号検出部とからなるので、
広範囲の部分放電信号レベルのエンベロープ波形を飽和
させないようにして、正確で、迅速な部分放電検出に寄
与できるという効果がある。
【0049】さらに、請求項8の発明によれば、上記広
入力増幅器としてログアンプを用いたので、広範囲の部
分放電信号レベルのエンベロープ波形を確実に飽和させ
ないようにすることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す構成図であ
る。
【図2】 この発明の実施の形態2を示す構成図であ
る。
【図3】 この発明の実施の形態3を示す構成図であ
る。
【図4】 従来の部分放電検出装置を示す構成図である
【符号の説明】
1,101 金属容器、4,104 浮遊電極、7A,
7B,7C 検知部、8A,18A 広入力増幅器、
9,19 波形変換部、10,10A,110信号検出
部、11,11A,111 パルス信号出力部、12,
23,27,112 E/O変換回路、13,24,2
8 光ファイバ、14,14A,14B監視部、15,
25,29,115 0/E変換回路、16,16A,
16Bレベル判定部、21,121 A/D変換器、2
2 部分放電原因判定部、26部分放電発生箇所判定
部、30 排他的論理和検出部。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高電圧充電部を絶縁性ガスと共に金属容
    器内に収納して成るガス絶縁電気機器に絶縁状態にて設
    けられた浮遊電極を介して電圧信号を入力し、上記電圧
    信号を処理し上記ガス絶縁電気機器の内部に発生する部
    分放電を検出する部分放電検出装置において、 上記ガス絶縁電気機器の内部に発生する広範囲の部分放
    電信号のエンベロープ波形を飽和させない信号処理手段
    と、 上記エンベロープ波形のピーク値を検出し部分放電発生
    原因を特定する部分放電発生原因判定手段とを備えたこ
    とを特徴とする部分放電検出装置。
  2. 【請求項2】 上記信号処理手段の出力に基づいて所定
    幅のパルスを検出する検出手段と、該検出手段の検出結
    果と上記部分放電発生原因判定手段の判定結果とに基づ
    いて部分放電を判定する部分放電判定手段とを備えたこ
    とを特徴とする請求項1記載の部分放電検出装置。
  3. 【請求項3】 高電圧充電部を絶縁性ガスと共に金属容
    器内に収納して成るガス絶縁電気機器に絶縁状態にて設
    けられた浮遊電極を介して電圧信号を入力し、上記電圧
    信号を処理し上記ガス絶縁電気機器の内部に発生する部
    分放電を検出する部分放電検出装置において、 上記ガス絶縁電気機器の内部に発生する広範囲の部分放
    電信号のエンベロープ波形を飽和させない第1の信号処
    理手段と、 上記ガス絶縁電気機器の内部に発生する広範囲の部分放
    電信号のエンベロープ波形を飽和させない第2の信号処
    理手段と、 上記第1および第2の信号処理手段からのエンベロープ
    波形の振幅情報に基づいて部分放電発生箇所を特定する
    部分放電発生箇所判定手段とを備えたことを特徴とする
    部分放電検出装置。
  4. 【請求項4】 上記第1の信号処理手段の出力に基づい
    て所定幅のパルスを検出する第1の検出手段と、上記第
    2の信号処理手段の出力に基づいて所定幅のパルスを検
    出する第2の検出手段と、上記第1および第2の検出手
    段の検出結果と上記部分放電発生箇所判定手段の判定結
    果とに基づいて部分放電を判定する部分放電判定手段と
    を備えたことを特徴とする請求項3記載の部分放電検出
    装置。
  5. 【請求項5】 高電圧充電部を絶縁性ガスと共に金属容
    器内に収納して成るガス絶縁電気機器に絶縁状態にて設
    けられた浮遊電極を介して電圧信号を入力し、上記電圧
    信号を処理し上記ガス絶縁電気機器の内部に発生する部
    分放電を検出する部分放電検出装置において、 上記ガス絶縁電気機器の内部に発生する広範囲の部分放
    電信号のエンベロープ波形を飽和させない信号処理手段
    と、 上記信号処理手段の出力に基づいて所定幅のパルスを検
    出する第1の検出手段と、 上記信号処理手段の出力に基づいて所定幅のパルスを検
    出する第2の検出手段と、 上記第1および第2の信号処理手段の出力に基づいて必
    要な振幅の信号のみ選別する選別手段とを備えたことを
    特徴とする部分放電検出装置。
  6. 【請求項6】 上記選別手段は排他的論理和検出部から
    なることを特徴とする請求項5記載の部分放電検出装
    置。
  7. 【請求項7】 上記信号処理手段は広入力増幅器と信号
    検出部とからなることを特徴とする請求項1〜6のいず
    れかに記載の部分放電検出装置。
  8. 【請求項8】 上記広入力増幅器としてログアンプを用
    いたことを特徴とする請求項7記載の部分放電検出装
    置。
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