JP2002148142A - 液晶用視野角拡大フィルムの検査方法 - Google Patents
液晶用視野角拡大フィルムの検査方法Info
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Abstract
らずに迅速かつ確実に行う。 【解決手段】 視野角拡大フィルム24と偏光板25と
を張合わせたワーク21の検査を、検査装置20のガラ
ス板26にワーク21を載せた状態で、光電センサ投光
部22からの光を偏光フィルタ23を通してガラス板2
6側から照射し、光電センサ受光部27で受光して光量
を計測する。光電センサ受光部27は、たとえばワーク
21が正常なときに光量が小さくなり、異常なときに光
量が大きくなる方向に配置する。しきい値設定器29
に、正常と異常とのしきい値と、異常とワークなしとの
しきい値を設定すれば、3つの状態を比較器28の出力
で判別して検査することができる。
Description
野角を拡大するために用いる液晶用視野角拡大フィルム
の検査方法に関する。
電子機器などをはじめとして広く用いられている。液晶
表示器では、表示する画像のコントラストが正常にみえ
る視野角の範囲が比較的狭いことが大きな問題となって
いる。液晶表示器では、液晶の有する光学的な異方性、
特に偏光特性が印加される電界によって大きく変化する
ことを利用して表示が行われる。しかしながら、液晶材
料には複屈折の現象が伴い、複屈折率は入射光の角度に
応じて変化する。このため、液晶表示器の表面から比較
的大きな角度で傾いた状態で表示を見ようとしても、複
屈折現象によって正常な画像を見ることができなくなっ
てしまい、視野角の拡大は困難である。
めに、視野角拡大フィルムを用いる構成を示す。図5
(a)は基本的な液晶表示器の構成を示し、図5(b)
は基本的な液晶表示器で視野角を拡大するための構成を
示し、図5(c)は液晶がないときの状態を示す。図5
(a)に示すように、液晶表示器の基本的な構成は、2
枚の偏光フィルタ1,2で液晶セル3を挟み、光源4か
らの光を液晶セル3でスイッチングして表示を行う。液
晶セル3としては、捩れネマティック(TN)型が多く
利用されている。TN液晶セルでは、電圧が印加されて
いないOFF状態で、液晶分子の捩れに沿って光の偏光
方向が90°回転する。したがって、液晶セル3の両側
の偏光フィルタ1,2の偏光方向が90°異なるように
しておけば、液晶セル3に電界を印加するときに、光源
4からの光を偏光フィルタ1、液晶セル3および偏光フ
ィルタ2を通過した光を見ることができなくなる。この
光は、特に液晶セル3の複屈折率が入射角に応じて変化
するために、液晶セル3に電界を印加して本来なら光が
透過しない方向にも、光抜けが生じてしまうので、視野
角が減少してしまう。
を防いで、視野角を拡大するために視野角拡大フィルム
5を用いる構成を示す。視野角拡大フィルム5は、液晶
セル3が有する正の複屈折率を補償するような負の複屈
折率を有し、複屈折現象に伴う視野角の減少を抑制し
て、拡大した視野角を得ることを可能にする。
晶表示器で視野角を拡大することが可能な原理を示す。
図6では、視野角拡大フィルム5ともう1枚の視野角拡
大フィルム6とで、液晶セル3を挟んで光学的に補償し
ている。液晶セル3に使用されているTN液晶7は、光
学的に正の1軸性屈折率楕円体を有し、入射角に応じて
複屈折率が変化する。視野角拡大フィルム5,6には、
ディスコティック液晶8,9が含まれ、負の1軸性複屈
折率楕円体を有している。液晶セル3の中で、TN液晶
7は連続的に光軸の傾斜を変えた配向をとっている。視
野角拡大フィルム5,6中のディスコティック液晶8,
9も、TN液晶7の傾斜に対応して連続的に光軸の傾斜
を変化させることによって、視野角拡大フィルム5,6
は液晶セル3の複屈折率の変化を光学的に補償し、視野
角を著しく拡げることができる。
野角拡大フィルム5は、図5(b)に示す偏光フィルタ
1,2の組合わせに対して所定の方向性を有する。視野
角拡大フィルム5を製造する段階では、組合わされる液
晶セル3に合わせて組合わせなければならない。組合わ
せが適切であれば、図5(c)に示すように、液晶セル
3がない状態で、特定の方向へ光抜けが生じる状態とな
る。
で、視野角拡大フィルム5と偏光フィルタ2との組合わ
せが適切であるか否かを検査するための検査装置10の
構成を示す。検査装置10は、製造されたワーク11
を、目視で検査するために用いる。検査のための光源
は、平面的に発光する面光源12であり、面光源12の
表面に図5の偏光フィルタ1に相当する偏光板13が張
られている。ワーク11は、図5の視野角拡大フィルム
5に相当する視野角拡大フィルム14と偏光フィルタ2
に相当する偏光板15とを接合している。偏光板13と
偏光板15とは、偏光方向が90°ずれたクロスニコル
の状態とし、複数の検査方向16,17から目視して、
図5(c)に示すような特定の角度で光抜けが生じるか
否かで、ワーク11の良否判定を行う。
装置10を用いる視野角拡大フィルム14と偏光板15
とを張合わせたワーク11の検査は、目視で行うので、
作業者の違いによる検査結果のばらつきや、作業者を必
要とすることによる生産性の低下を避けることができな
い。
って所定の方向への補償特性が得られているか否かの検
査を目視によらずに可能とし、迅速かつ確実な良否判定
を行うことができる液晶用視野角拡大フィルムの検査方
法を提供することである。
なる2枚の偏光フィルタ間に液晶層を挟んで形成される
液晶表示器で、液晶層の複屈折率が入射角に応じて変化
するのを補償し、視野角を拡大させるために偏光フィル
タと組合わせて用いる液晶用視野角拡大フィルムについ
て、所定の方向への補償特性が得られているか否かを検
査する方法であって、光源側に1枚目の偏光フィルタを
配置し、該1枚目の偏光フィルタと偏光方向が所定の角
度だけ異なるように、2枚目の偏光フィルタおよび液晶
用視野角拡大フィルムの組合わせを該1枚目の偏光フィ
ルタを通過した該光源からの光の経路に配置し、該液晶
用視野角拡大フィルムおよび該2枚目の偏光フィルタを
通過した光の光量を、所定の方向で計測して、計測した
光量を予め設定されるしきい値と比較し、所定の方向へ
の補償特性が得られているか否かを検査することを特徴
とする液晶用視野角拡大フィルムの検査方法である。
ムは、偏光方向が異なる2枚の偏光フィルタ間に液晶層
を挟んで形成される液晶表示器で、液晶層の複屈折率が
入射角に応じて変化するのを補償し、視野角を拡大する
ために偏光フィルタと組合わせて用いられる。液晶用視
野角拡大フィルムの検査のために、光源側に1枚目の偏
光フィルタを配置し、1枚目の偏光フィルタと偏光方向
が所定の角度だけ異なるように2枚目の偏光フィルタお
よび液晶用視野角拡大フィルムの組合わせを配置して、
1枚目の偏光フィルタを通過した光源からの光が通過す
るようにする。液晶用視野角拡大フィルムおよび2枚目
の偏光フィルタを通過した光の光量を、所定の方向で計
測すると、光学的補償が正常になされている場合と正常
になされていない場合とで異なる光量で計測することが
できる。計測した光量を予め設定されるしきい値と比較
し、比較結果に応じて補償特性が得られているか否かを
検査するので、人の目視によらずに液晶用視野角拡大フ
ィルムの補償特性についての検査を行うことができる。
向は、前記所定の方向への補償特性が得られているとき
光量が小さく、該補償特性が得られていないとき光量が
大きくなり、前記液晶用視野角拡大フィルムおよび前記
2枚目の偏光フィルタの組合わせがないときには光量が
さらに大きくなるように、予め設定されることを特徴と
することもできる。
偏光フィルタを通過した光の光量を計測する方向とし
て、補償特性が得られているときに光量が小さく、補償
特性が得られていないとき光量が大きくなり、液晶用視
野角拡大フィルムおよび2枚目の偏光フィルタの組合わ
せがないときには光量がさらに大きくなるような方向を
設定するので、所定の補償特性が得られていることを光
量の減少と対応させて判定することができる。液晶用視
野角拡大フィルムの表面にセパレータなどの余分な被膜
や異物が付いているようなときであっても、光量が増大
するので、液晶用視野角拡大フィルムと偏光フィルタと
の組合わせ状態ばかりではなく、検査対象がない場合も
含めて、余分な被膜等が付いている状態の検査も併せて
行うことができる。
向は、前記所定の方向への補償特性が得られているとき
光量が大きく、該補償特性が得られていないとき光量が
小さくなるように、予め設定されることを特徴とするこ
ともできる。
ィルタの組合わせが適切であれば、計測する光量が大き
くなり、補償特性が得られていなければ計測する光量が
小さくなるので、補償特性が得られているか否かを目視
によらずに迅速かつ確実に検査することができる。
しての検査装置20の概略的な構成を示す。検査対象と
なるワーク21に対し、光源となる光電センサ投光部2
2から光を1枚目の偏光フィルタ23に導き、さらにワ
ーク21を構成する視野角拡大フィルム24および偏光
板25を通るように導く。ワーク21は、透明なガラス
板26に載せた状態で検査を行っているけれども、ガラ
ス板26は無くてもよい。本実施形態では、ワーク21
およびガラス板26を、光電センサ投光部22から投光
される光の経路に対して傾斜させる。ワーク21を通過
した光は、光電センサ受光部27で受光し、光量を計測
する。光電センサ受光部27が受光する光の方向は、ワ
ーク21での視野角拡大フィルム24と偏光板25との
張合わせ方向が正常であれば光量が小さく、正常でなけ
れば光量が大きくなる方向とする。ワーク21には、製
造段階で光学的な補償特性を有する方向を示す表示がな
されるので、この表示が所定方向となるようにセットす
る。偏光フィルタ23は固定されているので、ワーク2
1が正常な方向にセットされれば、光電センサ受光部2
7は所定の光量で計測結果を導出する。
の検査を行うときの検査基準を示す。光電センサ受光部
27からは、受光量に対応する電気的出力が得られる。
光電センサ受光部27からの電気的出力は、比較器28
に入力され、しきい値設定器29に設定されているしき
い値と比較され、比較結果に基づいて検査が行われる。
しきい値設定器29は、2種類のしきい値を設定する。
光量が小さく、第1のしきい値未満であれば、ワーク2
1は正常であると判断する。光量が第1のしきい値を超
えて大きく、第2のしきい値未満であれば、ワーク21
の張合わせ方向などが誤っている異常であると判断す
る。光量が第2のしき値よりも大きくなるときには、ワ
ーク21がないなどの異常が生じていると判断する。こ
のように2つのしきい値を用いることによって、ワーク
なしの異常と、ワーク21が正常である場合と、ワーク
21が異常である場合とを分けることができる。
斜角度を調整することによって、図2に示すような正常
なときに光量が小さく異常なときに光量が大きくなるよ
うな検査と、前述の正常なときに光量が大きく異常なと
きに光量が小さくなるような位置での検査とを行うこと
ができる。また図1で、光電センサ受光部27の位置
を、ワーク21が正常なときに光量が大きく、ワーク2
1が異常となるときに光量が小さい位置に設定しても、
しきい値を適切に設定することによって、ワーク21の
正常と異常とを検査することができる。
部27を、図2に示すようにワーク21が正常なときに
光量が小さく異常なときに光量が大きい方向と、前述の
異常なときに光量が小さく正常なときに光量が大きい方
向とに配置して、同時に光量を計測し、両方の計測結果
で正常と判定するときのみワーク21が正常であると判
定することによって、一層確実な検査を行うことができ
る。
検査装置30の概略的な構成を示す。本実施形態の検査
装置30は、図1に示す実施形態の検査装置20と構成
の大部分を共通とし、共通な構成部分には同一の参照符
を付して重複する説明を省略する。本実施形態では、偏
光の軸角度の検査を行う。
対象とするワーク21の断面構成を示す。前述のように
ワーク21は、視野角拡大フィルム24および偏光板2
5を張合わせて形成される。偏光板25は、PVAと略
称されるポリビニルアルコール(Poly Vinyl Alchol)フ
ィルム30と、TACと略称されるトリアセチルセルロ
ース(Tri Acethyl Cellulose)フィルム31,32によ
って形成される。PVAフィルムは、加熱しながら延伸
され、ヨウ素や2色性染料の溶液に接触させて、ヨウ素
分子や染料分子を延伸方向に並べて偏光特性を得てい
る。TACフィルム31,32は、PVAフィルム30
の表面の保護膜として用いられる。さらにワーク21と
して、偏光フィルタ25の表面側には、プロテクトフィ
ルム(保護フィルム)であるPfフィルム33が用いら
れる。Pfフィルム33の材料は、ポリエチレン(P
E)やポリエチレンテレフタレート(PET)などが一
般的である。
ディスコティック液晶層40が配向層41を介してTA
Cフィルム42と接合された状態で形成される。ディス
コティック液晶層40の厚みは約2μmであり、TAC
フィルム42の厚みは100μmである。配向層41の
厚みは、ディスコティック液晶層40の厚みに比較して
も非常に小さい。TACフィルム42の表面には、糊層
43が付着し、さらにその表面にセパレータ44が張付
けられている。
タ44を剥がした状態で図2に示すような正常な範囲の
光量となる。セパレータ44を張付けた状態のままで
は、光量が減少し、異常と判断される。ただし、セパレ
ータ44を張付けた状態に対応してしきい値を設定して
おけば、セパレータ44が張付けられており、かつ視野
角拡大フィルム24と偏光板25との張合わせ方向が正
常であることを確認することもできる。セパレータ44
の有無を判定するために第3のしきい値を設定しておけ
ば、セパレータ44が剥離されている場合に、光量がそ
の第3のしきい値よりも小さくなり、セパレータ44の
有無も含めて検査を行うことが可能となる。
電センサ投光部22を用い、光量計測を光電センサ受光
部27で行っているけれども、光源には各種の点光源、
線光源あるいは面光源を用いることができる。また、光
量の計測も、CCDカメラなどを用いて行い、撮像した
画像信号の輝度情報を光量に対応させて判定を行うこと
ができる。
野角拡大フィルムと偏光板との組合わせを通過した光の
光量を計測して、光量に従って組合わせが所定の光学特
性が得られるようになされているか否かを検査すること
ができる。作業者の目視による検査ではなく、光量の測
定によって検査を行うことができるので、迅速かつ正確
に検査を行うことができ、生産性の向上を図ることがで
きる。
と偏光フィルタとの組合わせによって所定の補償特性が
得られているときには光量が大きくなり、所定の補償特
性が得られていないときには光量が小さくなる方向で光
量を計測すれば、液晶用視野角拡大フィルムと偏光フィ
ルタとの組合わせが正常でない場合ばかりではなく、他
に異常があっても光量が小さくなり、容易に検査を行う
ことができる。
と偏光フィルタとの組合わせが適切であれば光量が大き
くなり、適切でなければ光量が小さくなる方向で計測す
れば、肉眼の目視によらなくても所定の補償特性が得ら
れているか否かの検査を迅速に行うことができる。
概略的な構成を示す簡略化した断面図である。
大フィルム24を含むワーク21の正常または異常の判
断基準を示すグラフである。
の概略的な構成を示す簡略化した断面図である。
である。
角を拡大する構成を示す図である。
補償状態を示す模式的な断面図である。
示す簡略化した断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 偏光方向が異なる2枚の偏光フィルタ間
に液晶層を挟んで形成される液晶表示器で、液晶層の複
屈折率が入射角に応じて変化するのを補償し、視野角を
拡大させるために偏光フィルタと組合わせて用いる液晶
用視野角拡大フィルムについて、所定の方向への補償特
性が得られているか否かを検査する方法であって、 光源側に1枚目の偏光フィルタを配置し、 該1枚目の偏光フィルタと偏光方向が所定の角度だけ異
なるように、2枚目の偏光フィルタおよび液晶用視野角
拡大フィルムの組合わせを該1枚目の偏光フィルタを通
過した該光源からの光の経路に配置し、 該液晶用視野角拡大フィルムおよび該2枚目の偏光フィ
ルタを通過した光の光量を、所定の方向で計測して、計
測した光量を予め設定されるしきい値と比較し、所定の
方向への補償特性が得られているか否かを検査すること
を特徴とする液晶用視野角拡大フィルムの検査方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000340325A JP2002148142A (ja) | 2000-11-08 | 2000-11-08 | 液晶用視野角拡大フィルムの検査方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000340325A JP2002148142A (ja) | 2000-11-08 | 2000-11-08 | 液晶用視野角拡大フィルムの検査方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002148142A true JP2002148142A (ja) | 2002-05-22 |
Family
ID=18815261
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000340325A Pending JP2002148142A (ja) | 2000-11-08 | 2000-11-08 | 液晶用視野角拡大フィルムの検査方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002148142A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2000
- 2000-11-08 JP JP2000340325A patent/JP2002148142A/ja active Pending
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