JP2002148009A - 信号測定方法および雑音除去機能を有する位置測定方法 - Google Patents

信号測定方法および雑音除去機能を有する位置測定方法

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JP2002148009A JP2000343546A JP2000343546A JP2002148009A JP 2002148009 A JP2002148009 A JP 2002148009A JP 2000343546 A JP2000343546 A JP 2000343546A JP 2000343546 A JP2000343546 A JP 2000343546A JP 2002148009 A JP2002148009 A JP 2002148009A
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】発生源からの空間的に広がりを持つ物理量の測
定信号に含まれる雑音を抑圧することが可能な信号測定
方法を提供する。 【解決手段】大きさを測定すべき信号成分と雑音成分が
線形に重畳している少なくとも2個の測定対象物理量の
それぞれを、測定対象物理量を感知してその大きさに比
例する信号を出力する検出手段により検出して得た測定
量の内の第1の測定量と第2の測定量のそれぞれの信号
成分が同一の時間変化をし、第1の測定量と第2の測定
量のそれぞれの雑音成分が同一の時間変化をするとき
に、第2の測定量中の雑音成分の大きさに対する第1の
測定量中の雑音成分の大きさの比である雑音成分比を、
第2の測定量に乗じたものを第1の測定量から差し引い
たものを参照信号として、目的の測定対象物理量の測定
量を同期検波して、測定対象物理量中の信号成分の大き
さを測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発生源からの磁
界,電界,電磁界など空間的に広がりを持つ物理量(フ
ィールド)が雑音を含む場合に、雑音を除去して信号成
分を測定する信号測定方法に関するものであり、また、
雑音の影響を低減してその発生源の位置を測定する位置
測定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の一つの関連技術としては、生体
磁気の測定において外来雑音を低減する場合の方法があ
る。生体磁気の測定においては、図17のように磁気的
にシールドされた環境において複数個の(SQUIDな
どの)磁気センサを配置し、人体から発生する磁界を測
定する。試験体が発生する磁界は図の磁気センサ3で検
出するが、試験体以外のものから発生する外来磁界が同
時に磁気センサ3により検出されてしまうために、試験
体が発生する磁界を得るためには磁気センサ3の出力か
らこの外来磁界に由来する成分を取り除く必要がある。
【0003】このための方法として、磁気センサ1を試
験体から離れた位置に配置しておき、試験体がないとき
の磁気センサ1と磁気センサ3の出力の相関関係を求め
ておく。このとき、磁気センサ1を試験体が発生する磁
界(通常極めて微弱)が無視できるほど試験体から離し
ておく。磁気センサ3の出力から予め測定した前記の相
関関係に基づき磁気センサ1の出力を差し引いて外乱磁
界に由来する成分を除去すれば、外乱の影響を受けずに
試験体から発生する磁界を測定することができる。
【0004】また、別の方法では、試験体から発生する
磁界を測定するための磁気センサ3以外に、磁気センサ
1と磁気センサ2を試験体が発生する磁界(通常極めて
微弱)が無視できるほど試験体から離して設置してお
き、磁気センサ1と磁気センサ2の出力から外乱磁界の
空間的な勾配を求め、これにより磁気センサ3の位置に
おける外乱磁界の大きさを推定して、磁気センサ3の出
力から差し引く方法がある。
【0005】以上の従来の方法をまとめると、何れの方
法も、雑音信号のみを検出することができる場所に第1
の検出手段を設置し、第1の検出手段で検出した雑音信
号と目的の信号を測定するための第2の検出手段を設置
した場所での雑音信号との相関関係を予め測定するかあ
るいは予測して、第1の検出手段で検出した信号をもと
に、第2の検出手段の出力信号に含まれる雑音信号を予
測して差し引くという手順で雑音を除去している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】検出すべき信号の時間
変化など信号の特性が既知であっても、信号の強度に比
べて雑音の強度が大きい場合には最適フィルタや適応フ
ィルタなどで十分な雑音除去効果が得られない場合があ
る。例えば、信号が単純な正弦波であり、これに高レベ
ルで広帯域な周波数スペクトラムをもつ不規則信号が重
畳していて、不規則信号が信号の周波数帯に大きな電力
を有している場合、信号の大きさを精度良く知ることは
通常のフィルタリングでは困難である。
【0007】1つの方法として、信号と同期した参照信
号があれば、参照信号の位相を基に同期検波し、検波出
力を長時間積分すれば、雑音と信号とが完全に同位相で
なければ雑音を効果的に取り除くことができる。しか
し、このような参照信号がいつでも得られるとは限ら
ず、このような場合、従来は信号の正確な検出が不可能
であった。
【0008】例えば、このような状況としては以下のよ
うな例がある。非開削工法の1つに水平ドリリング工法
と呼ばれる工法があるが、同工法では直径が100mm
以下の細径のパイプを地中に押し込んで堀り進むため
に、通常の小口径推進工法で行われているような精密な
位置測定機器を掘削先端付近に用意することはできな
い。そこで、通常、ドリルヘッド内に置いたコイルで交
流磁界を発生させ、この磁界を地上のコイルなどの磁気
センサで検出してその位置を測定する方法が採用されて
いる。
【0009】この方法は簡便であるが、コイルが発生す
る磁界はダイポール磁界であるためにコイルからの距離
が遠くなると急速に減衰してしまうために、位置測定を
行っている近辺に例えば電力線などの磁気雑音発生源が
あると、信頼性のある測定が困難になるという欠点があ
る。コイルは電池を電源として駆動されており、コイル
が発生する磁界と同位相の参照信号を得る手段は備えて
いない。ドリルパイプの中に通した信号線により参照信
号を取り出す方法も有り得るが、作業効率が大幅に低下
することのほか、掘削の進行に合わせて地上の磁気セン
サまでさらに信号線を延ばしていく必要があり、作業性
が悪いことなどから実用的ではない。
【0010】他の雑音低減手段の1つである特定の外来
雑音の除去を対象とするフィルタは、外来雑音の統計的
な性質が工事現場ごとに異なるために、実用的でない。
また、外来雑音の多くは1回の位置測定のために許され
る高々1分程度の時間では十分定常とは言えず、定常過
程とみなせるほど長時間の位置測定を行い、作業効率の
低下と引き替えにするのでない限り適応フィルタの適用
も実用的とは言えない。
【0011】このような理由から水平ドリリング工法で
は外来雑音の影響を受けにくい位置測定装置の実現が困
難であった。
【0012】本発明が対象とするのは、次の条件,
を有する場合である。 目的である信号の他に雑音が存在し、検出手段の出力
に雑音が含まれる。 空間的な制限から雑音のみを信号として検出可能なる
ように検出手段を配置することができず、従来の雑音除
去法を適用することができない。あるいは従来の方法の
ように雑音のみを検出するような検出手段の配置は可能
であるが、目的である信号を測定すべき地点が固定され
ていないために、実用的でない。
【0013】本発明の目的は、従来技術が有する上記の
欠点を考慮し、発生源からの空間的に広がりを持つ物理
量の測定信号に含まれる雑音を抑圧することが可能な信
号測定方法を提供することにある。さらに、本発明の他
の目的は、同様な状況下で非開削工法のための外来雑音
の影響を受けにくいその発生源の位置測定方法を提供す
ることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明では、以下の手法により問題を解決してい
る。原理的には同じであるが、本発明で問題点を解決す
るために使用している手法について、測定状況を2つに
分けて説明する。まず、測定対象物理量を空間的に異な
る2箇所以上の地点で測定する場合について説明する。
検出手段により測定対象物理量を検知して得た各測定量
が、何れも信号成分と雑音成分とを含んでいるが、次の
ような場合、すなわち、(1)各測定量に含まれる信号
成分は時間的に同じ時間変化をする場合、(2)各測定
量に含まれる雑音成分は時間的に同じ時間変化をする場
合、(3)各測定量の内の少なくとも2個の測定量に含
まれる雑音と信号の大きさの比が異なる場合、に、雑音
と信号の大きさの比が異なる2個の測定量である測定量
1と測定量2に対し、測定量2に含まれる雑音の大きさ
に対する測定量1に含まれる雑音の大きさの比(成分
比)を求め、測定量1から測定量2に成分比を乗じたも
のを差し引いた参照信号を作る。測定量1と測定量2に
含まれる信号の大きさは未知であるが、参照信号は信号
と同じ時間変化をする。従って、この参照信号により目
的の測定量を同期検波すれば、その測定量に含まれる信
号の大きさを測定することができる。
【0015】ここで、成分比を求めるためには、2つの
手法を用いる。第1の方法は、信号がない場合に雑音成
分の大きさを求めておく方法である。この方法は測定対
象物理量を検出するための検出手段の位置が空間的に固
定されている場合に特に有効である。第2の方法は、雑
音成分が信号線成分の周波数成分を持たない周波数帯域
に周波数成分を有する場合に用いる方法で、測定量1と
測定量2の該周波数帯の雑音成分を取り出して成分比を
求める。この方法は、測定対象物理量を検出するための
検出手段により移動しながら測定を行う場合に特に有効
である。
【0016】また、上記の説明は測定対象物理量がスカ
ラであるかのように説明したが、じつはベクトル量の任
意の成分であっても構わない。
【0017】次に、測定対象物理量がベクトル量である
場合について説明する。説明の都合上、測定対象物理量
である信号が形成するベクトルを信号ベクトル、測定対
象物理量である雑音が形成するベクトルを雑音ベクト
ル、信号ベクトルと雑音ベクトルが重畳されて形成され
た測定対象物理量を測定ベクトルと呼ぶことにする。
【0018】但し、以下の説明文章中ではすべてのベク
トルについて「ベクトル」の表示は用いるがベクトル記
号表示をしない記号を用いることにする。
【0019】検出対象物理量がベクトル量であり、信号
ベクトルの各成分が時間的に同一の変化をし、かつ、雑
音ベクトルの各成分が時間的に同一の変化をする場合
に、実質的に同一の場所で検出手段により検出した測定
ベクトルの2成分を測定量1と測定量2とするとき、信
号ベクトルと雑音ベクトルが平行あるいは反平行でない
限り、測定量1と測定量2に含まれる雑音成分と信号成
分の大きさの比が異なるようにすることができる。測定
量1と測定量2に対して第1の場合と同様な処理を行え
ば雑音を除去した信号を得ることができる。
【0020】さらに、人工的に発生した磁界を検出して
その大きさ等から位置を測定する位置測定法で用いる磁
気センサの出力に上記の信号測定方法を適用すれば、外
来雑音の影響を受けにくい位置測定法を実現することが
できる。
【0021】
【発明の実施の形態】測定すべき物理量がベクトルであ
り、信号ベクトルvs に雑音ベクトルvn が重畳してい
る。信号ベクトルvs 、雑音ベクトルvn ともに単位ベ
クトルの時間関数倍の形に表すことができる。つまり、
信号ベクトルvs の方向の単位ベクトルをvs0、その時
間変化を与える時間関数をfs (t) 、雑音ベクトルvn
の方向の単位ベクトルvn0、その時間変化を与える時間
関数をfn (t) とすると、
【数1】 と表される。測定対象物理量は信号ベクトルvs に雑音
ベクトルvn から構成されており、その合成ベクトルを
測定ベクトルvm と呼ぶことにすれば、
【数2】 である。
【0022】同一の地点で得た測定ベクトルに本発明を
適用する場合には、信号ベクトルv s に雑音ベクトルv
n が平行でも反平行でもないとする。つまり、適当な定
数Kを用いて
【数3】 とすることはできないとする。
【0023】雑音ベクトルの異なる2成分、例えば、第
j成分に対する第k成分の成分比をrとするとき、次の
演算を行う。
【数4】 定義により、
【数5】 である。ここでは、下付添字の…,k等は当該ベクトル
のk番目の成分を指している。演算結果である参照信号
s (t) は信号ベクトルvs の時間変化を与える時間関
数fs (t) に比例する。
【0024】信号ベクトルvs の時間変化を与える時間
関数fs (t) と雑音ベクトルvn の時間変化を与える時
間関数fn (t) が無相関であれば、参照信号fr (t) と
測定ベクトルvm の測定したい成分vm,i との積をと
り、その低周波数成分の平均をとることにより、測定ベ
クトルvm の測定したい成分vm,i 中の信号成分の大き
さ、つまり信号ベクトルvs の第i成分の大きさvs,i
<|fs (t) |>を得ることができる。ここで、<P>
T は量Pの平均時間Tの平均を表す。また、|P|は量
Pの絶対値を表す。
【0025】上記の処理は、信号ベクトルvs の時間変
化を与える時間関数fs (t) の遅れ時間0の自己相関を
計算していることになるから、信号ベクトルvs の時間
変化を変える時間関数fs (t) と雑音ベクトルvn の時
間変化を与える時間関数fn(t) が無相関という条件が
満たされれば、原理的には、信号ベクトルvs の時間変
化を与える時間関数fs (t) と雑ベクトルvn の時間変
化を与える時間関数f n (t) がともに非定常信号であっ
ても構わない。ただし、信号ベクトルvs の時間変化を
与える時間関数fs (t) が非定常の場合には、平均時間
内の信号の平均振幅が得られることになる。
【0026】信号ベクトルvs の第i成分の大きさv
s,i <|fs (t) |>T を得るためには、参照信号fs
(t) の振幅を用いる必要がある。これは勿論既知の量で
ある。この手間を省くために、参照信号fr (t) の振幅
を調整して予め決めた値とすることもできる。
【0027】以上の説明はベクトルの2個の成分に対し
て行ったが、ベクトルの成分が3個の場合も全く同様で
ある。ベクトルの成分が3個の場合には、信号ベクトル
sの成分比と雑音ベクトルvn の成分比の違いが大き
く、雑音ベクトル根vn の成分比の絶対値が小さくなる
ような2個の成分を選ぶことにより、演算の精度を上げ
ることが可能である。
【0028】異なる地点で得た2個の測定ベクトル
m1,vm2
【数6】 に本発明を適用する場合には、測定ベクトルvm1を構成
する雑音ベクトルvn1の、例えば、第j成分vn1,jに対
する雑音ベクトルvm2の第k成分vn2,kの成分比をrと
するとき、次の演算を行う。
【数7】
【0029】定義により、
【数8】 である。ここで、下付添字の…,k等は当該ベクトルの
k番目の成分を指している。また、vs0,1,j、vs0,2,k
はそれぞれ、測定ベクトル1の方向を与える単位ベクト
ルの第j成分,測定ベクトル2の方向を与える単位ベク
トルの第k成分を表している。
【0030】以上の説明は、測定対象物理量をベクトル
として行ったが、ベクトルの次数を1とすればスカラ量
にも適用することができることは当然である。
【0031】(成分比の誤差の影響)一般には、上記の
成分比rには誤差が含まれる。つまり、真の比をr0
対して、誤差Δr が付け加わっている。
【数9】 このとき、参照信号fr (t) は
【数10】 となり、信号ベクトルvs の時間変化を与える時間関数
s (t) 以外に雑音ベクトルvn の時間変化を与える時
間関数fn (t) に比例する成分が含まれることになる。
【0032】式(12)で与えられる誤差を含む参照信
号fr (t) と目的のベクトル成分v m,i との積をとり、
その結果を時間平均する。信号ベクトルvs の時間変化
を与える時間関数fs (t) の相関時間と雑音ベクトルv
n の時間変化を与える時間関数fn (t) の相関時間に比
べて平均時間が十分に長ければ、結果として、
【数11】 が得られる。式(13)の結果は誤差を含むが、誤差Δ
rが十分に小さければ実用上十分な雑音除去効果が得ら
れる。
【0033】さらに除去効果を高めるために、本発明で
は参照信号に以下の処理を施すことが可能である。
【0034】(参照信号の矩形波化)式(12)のよう
に参照信号fr (t) が雑音ベクトルvn の時間変化を与
える時間関数fn (t) に比例する成分を含む場合、その
影響は参照信号fr (t) の振幅が変化するための影響と
参照信号fr (t) の位相がずれるための影響とに分けて
考えることができる。参照信号fr (t) を位相を変えず
に矩形波化すれば振幅変化による影響を軽減することが
できる。
【0035】参照信号fr (t) を矩形波化するために
は、元の参照信号fr (t) を十分に増幅して、適当なレ
ベルで振幅制限するか、又は参照信号fr (t) の平均値
を閾値として、信号レベルが閾値より高い場合には所定
の大きさの正値を与え、閾値より低い場合には同一の大
きさの負値を与える方法を用いることができる。何れの
方法も数式的には、
【数12】 なる演算を行うことと等価である。ここで、aは定数で
あり、fr,rect(t) は矩形波化された参照信号である。
【0036】(参照信号の周期の調整)参照信号f
r (t) が雑音ベクトルvn の時間変化を与える時間関数
n (t) に比例する成分を含む場合、参照信号fr (t)
を単に矩形波化しても、参照信号f r (t) の位相がずれ
る影響が残る場合がある。
【0037】信号ベクトルvs の時間変化を与える時間
関数fs (t) が周期信号である場合、該矩形波化した参
照信号fr (t) を予め定めた所定の長さの時間区間に分
割し、各時間区間内で参照信号fr (t) の周期が一定に
なるように参照信号fr (t)の周期を調整することによ
り位相がずれる影響を軽減することができる。このため
には、検出手段の出力信号をデジタル値化して処理する
ことが有効である。
【0038】例えば、矩形波化参照信号fr,rect(t) を
所定の長さの時間区間 [tk ,tk+ 1], tk+1 −tk
Δtk として、時間区間 [tk ,tk+1]内での矩形波化
参照信号fr,rect(t) の周期を平均化することである。
ここで、時間tk ,tk+1 は時間区間の境界を与える。
また、時間区間[ tk ,tk+1]の長さΔtk は、矩形波
化参照信号fr,rect(t) 正の期間と負の期間の個数が同
時間区間内で整数値になるように決める。
【0039】また、矩形波化参照信号fr,rect(t) の各
周期を当該周期を含む予め定めた所定の個数の周期の平
均となるように矩形波化参照信号fr,rect(t) の周期を
調整することによっても同様な効果が得られる。
【0040】つまり、矩形波化参照信号fr,rect(t) の
k番目の周期をPk とするとき、周期Pk の前後にそれ
ぞれNP ,Ns 個の周期をとり、合計NP +Ns +1個
の周期の平均周期長<Tk >を周期Pk の周期長とする
ことである。すなわち、
【数13】 とすることである。ただし、Tj はj番目の周期の周期
長である。ここでいう周期とは便宜的に矩形波化参照信
号fr,rect(t) の連続する1個の正の期間と負の期間の
組と考える。実際には、勿論、連続する負の期間と正の
期間の組であっても良いし、正の期間と負の期間を同等
に扱って半周期を単位としても構わない。
【0041】(雑音ベクトルvn の成分比の求め方)本
発明では特に以下の2種類の求め方が有効である。第1
の方法は、信号ベクトルvs が存在しない状態で、雑音
ベクトルvn の成分比rを求める。例えば、2個の測定
ベクトルvm1,vm2に対して測定ベクトルvm1の第j成
分に対する測定ベクトルvm2の第k成分の成分比を求め
る場合、各成分の絶対値の平均から比を求める。
【数14】 なる演算を行う。両者は信号成分が無いので同じ量を表
す。ここで、雑音ベクトルvm1の第j成分vn1,jに対す
る平均時間Tj と雑音ベクトルvm2の第k成分v n2,k
対する平均時間Tk は一般に異なっても構わない。
【0042】あるいは、各成分の2乗の平均値の比の平
方根を取る演算
【数15】 による方法が可能である。勿論、測定ベクトルvm1とv
m2が同一のものであっても構わない。ただし、この場合
j≠kであることが必要なのは当然である。
【0043】第2の方法は、雑音ベクトルvn の時間変
化を与える時間関数fn (t) が、信号ベクトルvs の時
間変化を与える時間関数fs (t) がほとんど周波数成分
を持たないような周波数帯域 [fr1,fr2],fr2−fr1
=Δfratio に、周波数成分を持つときに適用する方法
である。
【0044】成分比rを求める測定ベクトルvm1とvm2
の2個のベクトル成分vm1,jとvm 2,k とから周波数帯
域 [fr1,fr2] に含まれる周波数成分um1,jとum2,k
を抜き出し、式(16)あるいは(17)のvn1,jとv
n2,kの代わりに用いる。すなわち、
【数16】 とすればよい。
【0045】上記の式(18)および(19)によって
成分比を求める手続きの流れを図1および図2に示す。
式(16)および(17)によって成分比を求めるため
の手続きの流れは、図1および図2においてフィルタを
除いた流れをベクトル成分v m1,jとvm2,kに適用すれば
よい。
【0046】なお、フィルタの通過周波数帯域に関して
は、次の如き構成が可能である。 (1)信号が周波数成分を実質的に持たない帯域に固定
する。 (2)測定の環境、すなわち、雑音の状況に応じて中心
周波数と帯域幅のいずれかあるいは両方を適宜変えられ
るようにする。 (3)雑音成分が最大となる周波数帯域になるように動
的に変える機能を持たせる。
【0047】(信号測定処理の流れ)本発明による信号
測定のための処理の流れの1例を図3と図4に示す。図
中、PQM−1,PQM−2,…,PQM−Mは測定対
象物理量、QDM−1,QDM−2,…,QDM−Mは
測定対象物理量を検出するための検出手段、RMPは式
(16)あるいは(17)によって成分比NCRを求め
る成分比測定手順、PRD−0,PRD−3,PRD−
4,…,PRD−Mは2信号の積の演算を行う乗算手
段、ADDは2信号の和の演算を行う加算手段である。
AVR−3,AVR−4,…,AVR−Mは低域フィル
タリング、平均処理あるいはその両方を行う平均化手段
である。WFTは参照信号REFの振幅の調節,矩形波
化などを行う波形整形手段である。
【0048】図3は信号がない状態で予め成分比を求め
ておく方法を示すブロック図である。図中の波線より上
に示されている処理が、成分比NCRを求める処理の流
れである。測定対象物理量−1(PQM−1)、測定対
象物理量−2(PQM−2)をそれぞれ検出手段−1
(QDM−1)、検出手段−2(QDM−2)に入力し
て検出し、成分比測定手順RMPにより成分比を求め
る。
【0049】信号を測定するためには、この成分比NC
Rを検出手段−2(QDM−2)の出力に乗算手段PR
D−0で乗じて検出手段−1(QDM−1)の出力から
加算手段ADDにより減ずる。加算手段ADDの出力を
波形整形手段WETで整形して参照信号REFとする。
目的とする測定対象物理量である測定対象物理量−3
(PQM−3)、…測定対象物理量−M(PQM−M)
をそれぞれ検出手段−3(QDM−3)、…検出手段−
M QDM−Mで検出し、その出力に乗算手段PRD−
3、…乗算手段PRD−Mで参照信号REFを乗じ、乗
算手段PRD−3、…乗算手段PRD−Mの出力に平均
化手段AVR−3、…AVR−Mで平均処理すれば、目
的の信号が得られる。ここで、成分比NCRを得るため
に使用している測定対象物理量−1(PQM−1)、測
定対象物理量−2(PQM−2)が目的とする測定対象
物理量−3(PQM−3)、…測定対象物理量−M(P
QM−M)と同じであっても構わない。
【0050】図4では、予め成分比NCRを求めておく
のではなく、信号成分が実質的に存在しない周波数帯域
に雑音成分が周波数成分を持つことを利用して、信号の
測定を行うと同時に成分比NCRを求めている。勿論、
成分比NCRの測定と信号の測定を時間的に分けて行っ
ても構わない。図中、BPF−1,BPF−2は帯域フ
ィルタである。図3の処理との本質的な違いは、検出手
段−1(QDM−1、検出手段−2(QDM−2)の出
力に帯域フィルタ−1(BPF−1)、帯域フィルタ−
2(BPF−2)を配置して、測定対象物理量−1(P
QM−1)、測定対象物理量−2(PQM−2)に含ま
れる雑音成分の当該周波数帯域の成分を取り出している
ことである。
【0051】成分比NCRの測定は、信号の測定と同時
に行うことも別の時間に行うことも可能であることは前
述の通りである。さらに、図4の手順によれば、成分比
NCRが信号の測定に要する時間に比べて十分に緩やか
に時間的に変化する場合にも、成分比測定手順RMPで
行う平均処理の平均時間を適当に選ぶことにより雑音を
有効にかつ効率的に除去することが可能である。
【0052】(磁界測定を利用する位置測定方法の基本
事項)本発明の実施例を説明するための参考として、磁
界源を利用する位置測定方法に関する基本的な事項につ
いて説明する。磁界を利用して位置を測定する方法は、
原理的には同じであるが、形態的に磁界発生源の位置を
求める方法と磁界を検出する磁界検出手段の位置を求め
る方法とに大別される。
【0053】(磁界発生源の位置を求める方法)磁界発
生源の位置を求める方法では、磁界発生源は単一で小さ
な形状である場合がほとんどである。この場合、磁界発
生源の位置と姿勢を同時に求めるためには6個の未知数
を決める必要があり、位置または方向が異なる最低6個
の磁界の大きさが必要である。勿論この方法では、磁界
を検出する6個の磁界検出手段の位置と姿勢が既知であ
ることが前提である。なお、ここでいう位置とは、例え
ば大地に固定された適当な座標系でのx座標,y座標,
z座標である。また、姿勢とは同座標系でのx軸,y
軸,z軸に関する回転角である。
【0054】別の方法で磁界発生源の姿勢の情報の一部
が分かっていれば、その分だけ測定する磁界の個数を減
らすことができる。磁界発生源の姿勢を知る方法として
は、地球の重力方向を参照する方法がある。この方法で
は磁界発生源の鉛直方向に対する傾き、すなわち鉛直方
向に直交し、互いに直交する2軸の周りの回転角を知る
ことができるので、前記3個の回転角の内の2個の値を
知ることが可能である。しかし、鉛直方向に関する回転
角を知ることはできない。鉛直方向を参照して2個の回
転角を知ることができる場合、測定磁界は最低4個でよ
い。
【0055】原理的には、磁界発生源がどのような空間
的な分布の磁界を発生するのかが既知であり、相対的な
位置と相対的な姿勢の関係は少なくとも一部が既知でれ
ば複数個の磁界発生源であっても構わない。例えば、磁
界発生源が2個であると、1個の磁界検出手段で得られ
る磁界の情報は2倍になるとともに、磁界発生源に関す
る未知数も2倍の12個になる。相対的な位置と相対的
な姿勢の関係が全く未知である場合には、12個の磁界
の大きさ、すなわち6個の磁界測定手段が必要となり、
個々の磁界発生源を測定するのと変わらないことにな
る。2個の磁界発生源の相対的な位置が既知であれば、
未知数は9個になるので、最低5個の磁界測定手段で9
個の磁界を測定すればよい。また、2個の磁界発生源の
相対的な位置と姿勢が全て既知であれば、未知数は6個
になるので、最低3個の磁界測定手段で6個の磁界を測
定すればよい。
【0056】(磁界検出手段の位置を求める方法):磁
界検出手段の位置を求める場合には、磁界検出手段は、
例えば、1個の3軸磁気センサのように1個の位置で複
数の磁界を検出するものにすることが多い。この場合も
未知数は磁界検出手段の位置および姿勢角の6個であ
る。従って、相対的な位置と姿勢が既知である2個の磁
界発生源があれば、1個の3軸磁気センサにより6個の
磁界を測定してその3軸磁気センサの位置と姿勢角を決
めることが可能である。ここで、3軸磁気センサとは互
いに直交する3方向の磁界を空間的にほぼ同一の位置で
検出することができるようなセンサである。
【0057】鉛直方向を基準として3軸磁気センサの姿
勢角の内の2個を測定する場合にも、求めるべき未知数
は4個になるが、磁界発生源が発生する磁界だけから3
軸磁気センサの位置を得るためには2個の磁界発生源が
必要になる。ただし、磁界発生源を1個だけとして、何
らかの仮定あるいは地磁気の方向から残りの姿勢角を求
めて、3個の磁界から位置を得る方法もある。
【0058】逆に相対的な位置関係が既知の6個の磁界
検出手段と1個の磁界発生源を用いることも可能であ
る。さらに、鉛直方向を基準としてこれらの磁界検出手
段群の2個の姿勢角を測定する場合には、磁界検出手段
の個数を4個とすることが可能である。
【0059】以上の何れの方法においても、磁界発生源
や磁界検出手段の個数は多くても構わない。そのときに
は例えば最小2乗法のような最適解を求める手法により
位置を決めればよい。また、これらの位置測定法では交
流磁界と静磁界の何れかを用いることもできるが、静磁
界を用いる場合には磁界発生源から人為的に発生させた
磁界と地磁気を区別するための手段が必要である。この
方法としては通常、人為的に発生する磁界の方向を反転
させて2回磁界を測定し、2個の測定結果の差分をとる
方法が一般的である。
【0060】(位置測定法に関する実施例1)前項(磁
界検出手段の位置を求める方法)で説明した、位置測定
法の内で交流磁界を用いる方法の何れに対しても本発明
の信号測定法を適用することが可能である。すなわち、
1個以上の磁界発生源により人為的に発生した交流磁界
を1個以上の磁界検出手段で検知して、検知した磁界の
大きさおよび磁界検出手段の位置の少なくとも一方を変
えたときのその大きさの変化から、磁界発生源の位置も
しくは磁界検出手段の位置を算出又は探知する位置測定
法において、信号成分に対する雑音成分の大きさの比が
異なる2個以上の磁界成分を検知するように該磁界検出
手段を配置し、磁界検出手段で検知した測定量に対して
本発明の信号測定方法を用いることにより、雑音除去機
能を有する位置測定方法とすることが可能である。
【0061】本発明による雑音除去機能を有する位置測
定方法の一般的な構成の例を図5に示す。図中、MFS
−1,MFS−2,MFS−3,…,MFS−k,…,
MFS−nは磁界発生源(磁界発生源−1,磁界発生源
−2,磁界発生源−3,磁界発生源−k,…,磁界発生
源−n)、MFD−1,MFD−2,MFD−3,…,
MFD−j,…,MFS−mは磁界検出手段(磁界検出
手段−1,磁界検出手段−2,磁界検出手段−3,磁界
検出手段−j,…,磁界検出手段−m)、QPS−1,
QPS−2,QPS−3,…,QPS−j,…,QPS
−mは測定量(測定量−1,測定量−2,測定量−3,
…,測定量−j,…,測定量−m)、ADM−3,…,
ADM−j,ADM−mは姿勢検出手段(姿勢検出手段
−3,…,姿勢検出手段−j,…,姿勢検出手段−
m)、PLD−3,…,PLD−j,…,PLD−mは
同期検手段(同期検波手段−3,…,同期検波手段−
j,…,同期検波手段−m)、RSGは参照信号発生手
段、PCMは位置計算手段である。
【0062】磁界発生源MFS−1,MFS−2,MF
S−3,…,MFS−k,…,MFS−nは、例えば交
流電流が流れるコイル,電線,ループ状の電線や機械的
に回転する磁石などであり、所定の周波数の交流磁界を
発生する。この交流磁界は情報を載せるための振幅変
調、位相変調、周波数変調などを受けてもよい。磁界検
出手段MFD−1,MFD−2,MFD−3,…,MF
D−j,…,MFD−mは空芯あるいはコアのあるコイ
ルやフラックスゲート磁束計など交流磁界を検知して検
知した磁界の大きさに比例する信号又は情報を出力する
ことができるものであれば何でもよい。姿勢検出手段A
DM−3,…,ADM−j,…,ADM−mは加速度セ
ンサ,傾斜センサ,回転センサ,ジャイロなどであり、
それぞれ磁界検出手段MFD−3,…,MFD−j,
…,MFD−mと所定の姿勢で固定されており、これら
磁界検出手段の姿勢を検出する。位置計算手段PCMは
同期検波手段PLD−3,…,PLD−j,…,PLD
−mにより得られた信号磁界の大きさと姿勢検出手段A
DM−3,…,ADM−j,…,ADM−mにより得ら
れた磁界検出手段MFD−1,MFD−2,MFD−
3,…,MFD−j,…,MFD−mの姿勢角から、磁
界発生源MFS−1,MFS−2,MFS−3,…,M
FS−k,…,MFS−n又は磁界検出手段MFD−
1,MFD−2,MFD−3,…,MFD−j,…,M
FD−mの位置を算出する。NFSは雑音磁界発生源で
あり、本発明の目的にかかわるが、構成要件ではない。
【0063】参照信号発生手段RSGは、図6および図
7に構成例を示すようなもので、信号対雑音比が異なる
2個の測定量PQS−1(測定量−1)およびPQM−
2(測定量−2)を入力として、信号成分の時間変化に
比例する参照信号REFを作り出す。
【0064】図6の構成で、参照信号発生手段RSGは
破線で囲まれた部分である。磁界である測定対象物理量
PQM−1(測定対象物理量−1)およびPQM−2
(測定対象物理量−2)がそれぞれ磁界検出手段MFD
−1,MFD−2で測定量PQS−1,PQS−2に変
換される。切り替えスイッチMSWは成分比測定と参照
信号発生を切り替えるもので、図6は成分比測定の場合
の構成である。参照信号を発生する場合には2個のスイ
ッチを下側の端子に、すわなち、測定量を乗算手段に伝
えるように切り替える。
【0065】成分比測定手段RMMは式(16)または
(17)に従い、成分比を求める処理をするもので、ハ
ードウェアで構成されたものでも、ソフトウェアにより
構成されたもの、又は両者を混合して用いるものでも構
わない。求められた成分比の値はハードウェア的あるい
はソフトウェア的に記憶され、参照信号REFの発生に
用いられる。
【0066】参照信号REFの発生は、測定量−2(P
QS−2)に乗算手段PRDで成分比rを乗じて加算手
段ADDにより測定量−1(PQS−1)より減ずるこ
とにより、測定量中の信号成分と同相の時間変化をする
信号を作り出すことによって行う。また、必要に応じ
て、波形整形手段WFTで矩形波化などの処理を施し参
照信号REFとする。
【0067】図7の構成では、参照信号REFの発生と
成分比rの測定を同時に行うことが可能である。図6と
同様に破線で囲まれた内部が参照信号発生手段RSGで
ある。参照信号REFの発生と成分比rの測定を同時に
行うために、帯域フィルタBPF−1(帯域フィルタ−
1)、BPF−2(帯域フィルタ−2)により、それぞ
れ測定量PQS−1,PQS−2中の特定の周波数帯域
の成分を取り出す。この周波数帯域の決め方に関して
は、次のように処理することができる。 (1)信号が周波数成分実質的に持たない帯域に固定す
る。 (2)測定の環境、すなわち、雑音の状況に応じて中心
周波数と帯域幅のいずれかあるいは両方を適宜変えられ
るようにする。 (3)雑音成分が最大となる周波数帯域になるように動
的に変える機能をもたせる。
【0068】図6および図7の参照信号発生手段RSG
の構成要素はソフトウェアで構成されたもの、ハードウ
ェアで構成されたもの、両者が混在したものの何れであ
っても構わない。同期検波手段PLD−3,…,PLD
−j,…,PLD−mは、図8に1構成例を示すような
もので、測定量PQS−1,PQS−2,PQS−3,
…,PQS−j,…,PQS−mに参照信号REFを乗
じて、低域フィルタリング、平均等の処理を行い、これ
ら測定量中の参照信号REFと同相の信号検出をする。
【0069】図8は同期検波手段PLDの1構成例であ
る。同期検波手段PLDは破線に囲まれた部分である。
図において、磁界である測定対象物理量PQMを磁界検
出手段MFDで検出して測定量PQSを求める。乗算手
段PRDを用いて参照信号REFを測定量PQSに乗じ
た磁界の低周波数成分を低域フィルタLPFで取りだ
し、積分器ITGで平均して信号SIGを求める。ここ
で、低域フィルタLPFは必ずしも必要でない。図8中
の同期検波手段PLDの構成要素はソフトウェアで構成
されたもの、ハードウェアで構成されたもの、両者が混
在したものの何れであっても構わない。
【0070】(位置測定法に関する実施例2)図9は本
発明による雑音除去機能を有する位置測定装置の実施例
の構成であり、磁界発生源の位置を測定するものであ
る。MFSは磁界発生源、ADMは姿勢検出手段、FR
Mはフレームである。本実施例では、磁界検出手段MF
D−1,MFD−2,MFD−3、姿勢検出手段AD
M、参照信号発生手段RSG、同期検波手段PLD−
1,PLD−2,PLD−3、位置計算手段PCMは何
れもフレームFRMに固定されている。磁界発生源MF
Sの位置の測定は、フレームFRMを移動して、磁界発
生源MFSが発生する磁界が特定の条件を満足する場
所、例えば、ある水平面内で特定の方向の磁界強度が最
大になる場所を探索し、その位置とそこでの磁界強度か
ら磁界発生源MFSの位置を参照あるいは推定する。
【0071】磁界検出手段−1(MFD−1)と磁界検
出手段−2(MFD−2)は参照信号を発生するためと
位置測定の両方に使用されているから、参照信号発生手
段は図7のような構成のものであることが必要である。
姿勢検出手段ADMは必ずしもハードウェアとして備え
ている必要はない。フレームFRMを移動する測定者が
フレームRFMの姿勢を所定の方向に保つことにより同
等の機能を果たしても良い。また、磁界検出手段MFD
は最低2個で十分である。この場合、磁界検出手段−3
(MFD−3)を除いたものとなり、構成要素数が少な
い利点がある。
【0072】(位置測定法に関する実施例3)図10は
空間的に離れた複数個の位置に磁界検出手段を設置して
磁界発生源MFSの位置を測定する本発明の実施例であ
る。図10は空間的に離れた3箇所に磁界検出手段をお
く場合の構成である。図中、UMM−1,UMM−2,
UMM−3は磁界検出手段として用いられる単位測定手
段である。PMMは位置測定手段であり、信号受信手段
SRXと位置計算手段PCMとにより構成されている。
本実施例では磁界検出手段を空間的に離れた複数の位置
に置くために、信号送出機能を有する単位測定手段UM
M−1(単位測定手段−1),UMM−2(単位測定手
段−2)、UMM−3(単位測定手段−3)を用いてい
る。これにより、位置測定手段PMM中の信号受信手段
SRXとの間で信号の授受を行う。
【0073】単位測定手段UMMの構成例を図11およ
び図12に示す。図11の例では単位測定手段UMM
は、磁界検出手段MFD−1,MFD−2,MFD−
3、姿勢検出手段ADM、参照信号発生手段RSG、同
期検波手段PLD−1,PLD−2,PLD−3、信号
送出手段STXから構成されている。磁界検出手段MF
D−1,MFD−2,MFD−3は独立な磁界を検出す
ることが可能であれば、必ずしも互いに直交する方向の
磁界を検出するように配置する必要はないが、典型的に
は本発明のように磁界検出手段MFD−1,MFD−
2,MFD−3は互いに直交する異なる3方向の磁界強
度を実質的に同一の地点で検出する3軸磁気センサを構
成する。姿勢検出手段ADMは、磁界検出手段MFD−
1,MFD−2,MFD−3と固定されており、これら
の姿勢角を検出する。信号送出手段STXは、同期検波
手段PLD−1,PLD−2,PLD−3の出力および
姿勢検出手段ADMの出力を電磁界信号,電圧信号,電
流信号,あるいは光信号として送出する機能を持つ。
【0074】図12は直交する2つの方向の磁界を検出
するための単位測定手段UMMである。そのために、図
11の構成に比べて磁界検出手段MFD−3および同期
検波手段PLD−3 が無い。
【0075】図10中の信号受信手段SRXは単位測定
手段UMM中の信号送出手段STXから送られてくる同
期検波手段PLD−1,PLD−2,PLD−3の出力
(図11の構成の場合)あるいは同期検波手段PLD−
1,PLD−2の出力(図12の構成の場合)および姿
勢検出手段ADMの出力を受信して位置計算手段PCM
に渡す。
【0076】図13は、単位測定手段が単位測定手段−
1(UMM−1)、単位測定手段−2(UMM−2)の
2個の場合の実施例である。
【0077】独立な6個の磁界の大きさが必要な場合に
は、図10の実施例で図12の構成の単位測定手段UM
Mを使用するか、図13の実施例で図11の構成の単位
測定手段UMMを使用するかすればよい。勿論、図10
の構成で図11の構成の単位測定手段UMMを使用して
も全く支障はない。
【0078】さらに、図10および図13の実施例で
は、図14の構成の単位測定手段UMMを図11の構成
の単位測定手段UMMの代わりに用いることができる。
【0079】図14の単位測定手段UMMでは、2個の
磁界検出手段,磁界検出手段−1(MFD−1)及び時
間検出手段−2(MFD−2)は空間的に別の場所に置
かれている。これらの磁界検出手段の姿勢を検知するた
めの姿勢検出手段、姿勢検出手段−1(ADM−1),
姿勢検出手段−2(ADM−2)が、それぞれ磁界検出
手段−1(MFD−1),磁界検出手段−2(MFD−
2)に固定されている。磁界検出手段−1(MFD−
1)の出力信号と姿勢検出手段−1(ADM−1)の出
力信号、および、磁界検出手段−2(MFD−2)の出
力信号と姿勢検出手段−2(ADM−2)の出力信号
は、それぞれ検出信号処理手段SPMに入力され、図1
1および図12の場合と同様な処理を受ける。
【0080】(位置測定法に関する実施例4)図15は
磁界発生源の2個の姿勢角に関する情報を利用すること
ができるために、独立な4個の磁界の大きさが必要な場
合の実施例である。この場合、図12の構成の単位測定
手段UMMを用いればよい。勿論、図11の構成の単位
測定手段UMMを用いても支障はない。
【0081】(位置測定法に関する実施例5)図16
は、相互の位置および姿勢が既知である2個の磁界発生
源を用いて磁界検出手段の位置を測定する場合の測定方
法を実施するための構成である。磁界発生源−1(MF
S−1)と磁界発生源−2(MFS−2)は、(1)周
波数が異なる磁界を発生する、(2)異なる符号でコー
ディングされた磁界を発生する、(3)異なる時間に磁
界を発生する、などの方法により、それぞれの磁界発生
源が発生する磁界を識別することができるような仕方で
交流磁界を発生する、磁界検出手段MFD−1,MFD
−2,MFD−3は互いに直交する異なる3方向の磁界
強度を実質的に同一の地点で検出する3軸磁気センサを
構成する。
【0082】(位置測定法に関する実施例6)図17
は、相互の位置および姿勢が既知である2個の磁界発生
源を用いて磁界検出手段の位置を測定する場合の測定法
の別の構成である。本実施例では磁界強度を測定する部
分と、位置を計算する部分を空間的に離れた場所に置い
ている。
【0083】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、磁界や電界などを媒介として物理量の測定を行う
場合の雑音の除去に広く適用可能であり、地下埋設電力
線などのように、測定に影響を与える雑音電流が近くに
ある場合にも、精度の高い位置測定が可能となり、水平
ドリリング等を磁気的雑音が多い都市部で行う場合に掘
削位置の測定を行うことが可能となるため、実用的効果
は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法に用いる信号ベクトルと雑音ベクト
ルが存在するときの成分比を求める処理手順を説明する
ためのブロック図である。
【図2】本発明方法に用いる信号ベクトルと雑音ベクト
ルが存在するときの成分比を求める処理手順を説明する
ためのブロック図である。
【図3】本発明方法において雑音のみが存在するときに
成分比を求めておく手順を説明するためのブロック図で
ある。
【図4】本発明方法において、信号成分が存在しない周
波数帯で雑音を検出して成分比を求める手順を説明する
ためのブロック図である。
【図5】本発明による雑音除去機能を有する位置測定方
法を実施するための構成例を示すブロック図である。
【図6】本発明に用いる参照信号発生手段の1例を示す
ブロック図である。
【図7】本発明に用いる参照信号発生手段の他の例を示
すブロック図である。
【図8】本発明に藻位置いる同期検波手段の構成例を示
すブロック図である。
【図9】本発明による雑音除去機能を有する位置測定方
法を実施するための他の構成例を示すブロック図であ
る。
【図10】本発明による雑音除去機能を有する位置測定
方法を実施するための他の構成例を示すブロック図であ
る。
【図11】図10に示す本発明による雑音除去機能を有
する位置測定方法で使用する単位測定手段の1構成例を
示すブロック図である。
【図12】図10に示す本発明による雑音除去機能を有
する位置測定方法で使用する単位測定手段の他の構成例
を示すブロック図である。
【図13】本発明による雑音除去機能を有する位置測定
方法を実施するためのさらに他の構成例を示すブロック
図である。
【図14】図10又は図13の構成例で使用する単位測
定手段の構成例を示すブロック図である。
【図15】本発明による雑音除去機能を有する位置測定
方法を実施するためのさらに他の構成例を示すブロック
図である。
【図16】本発明により磁界検知手段の位置を測定する
ための構成例を示すブロック図である。
【図17】本発明により磁界検知手段の位置を測定する
ための他の構成例を示すブロック図である。
【図18】従来の生体磁気の測定における雑音除去方法
を説明するための略図である。
【符号の説明】
PQM−1〜PQM−M 測定対象物理量1〜M QDM−1〜QDM−M 検出手段1〜M RMP 成分比測定手順 NCR 成分比 PRD−0〜PRD−M 乗算手段0〜M ADD 加算手段 WET 波形整形手段 REF 参照信号 AVR−3〜AVR−M 平均化手段−3〜M SIG−3〜SIG−M 信号−3〜M BPF−1,BPF−2 帯域フィルタ1,2 MFS−1〜MFS−n 磁界発生源1〜n MFD−1〜MFD−m 磁界検出手段1〜m PQS−1〜PQS−m 測定量−1〜m RSG 参照信号発生手段 PLD−1〜PLD−m 同期検波手段−1〜m PCM 位置計算手段 RMM 成分比測定手段 LPF 低域フィルタ ITG 積分器 FRM フレーム NFS 雑音磁界発生源 SRX 信号受信手段 PMM 信号測定手段 ADM 姿勢検出手段 UMM−1〜UMM−3 単位測定手段−1〜3 UMP−1〜UMP−2 単位測定手段対1〜2 SPM 検出信号処理手段 STX 信号送出手段
フロントページの続き Fターム(参考) 2F063 AA04 AA35 BA17 BC02 BD01 CA08 DA01 DA05 DD02 DD06 GA52 KA01 LA06 LA07 LA16 LA18 LA19 LA22 LA23 LA24 LA25 LA30 2G017 AA03 AB01 AB04 AC02 BA15 4C027 AA10 CC01 FF00 FF02 FF05 GG00 GG13 KK07

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大きさを測定すべき信号成分と雑音成分
    が線形に重畳している少なくとも2個の測定対象物理量
    のそれぞれを、該測定対象物理量を感知してその大きさ
    に比例する信号を出力する検出手段により検出して得た
    測定量の内の第1の測定量と第2の測定量のそれぞれの
    信号成分が同一の時間変化をし、該第1の測定量と第2
    の測定量のそれぞれの雑音成分が同一の時間変化をする
    ときに、 該第2の測定量中の雑音成分の大きさに対する該第1の
    測定量中の雑音成分の大きさの比である雑音成分比を、
    該第2の測定量に乗じたものを該第1の測定量から差し
    引いたものを参照信号として、 目的の測定対象物理量の測定量を同期検波して、該測定
    対象物理量中の信号成分の大きさを測定することを特徴
    とする信号測定方法。
  2. 【請求項2】 前記測定対象物理量を空間的に異なる2
    箇所以上の場所で検出して前記測定量を得ることを特徴
    とする請求項1に記載の信号測定方法。
  3. 【請求項3】 前記測定対象物理量がベクトル量の1個
    以上の成分であり、該測定対象物理量が信号ベクトルと
    雑音ベクトルとの和により構成され、 該信号ベクトルが該信号ベクトルの方向を与える単位ベ
    クトルの、該信号ベクトルの時間変化を与えるスカラ量
    倍として表され、 前記雑音ベクトルが該雑音ベクトルの方向を与える単位
    ベクトルの、前記信号ベクトルとは完全に同一でない雑
    音ベクトルの時間変化を与えるスカラ量倍として表さ
    れ、かつ、 前記信号ベクトルの方向と前記雑音ベクトルの方向とが
    平行でないときに、 前記測定対象物理量を感知してその成分の大きさに比例
    する信号を出力する検出手段により、必ずしも同一の空
    間的な位置で測定されたものではない該測定対象物理量
    の空間的に直交する2個以上の成分の大きさに比例する
    測定量を得て、 第1の課程では、雑音ベクトルの方向を与える単位ベク
    トルの第1の成分の大きさで該第2の成分の大きさを割
    った量である雑音成分比を前記測定対象物理量の第1の
    成分に関する測定量に乗じて該測定対象物理量の第2の
    成分に関する測定量から差し引くことにより、前記信号
    ベクトルの時間変化をするスカラ量に比例する参照信号
    を得て、 第2の課程では、該参照信号を測定対象物理量の検出対
    象である測定量に乗じたものを平均することにより、該
    参照信号の振幅を基に該測定対象物理量の検出対象成分
    中の信号成分の大きさを知ることを特徴とする請求項1
    又は2に記載の信号測定方法。
  4. 【請求項4】 前記信号ベクトルの時間変化を与えるス
    カラ量が周期的信号であることを特徴とする請求項1か
    ら3までのいずれかに記載の信号測定方法。
  5. 【請求項5】 前記信号成分が振幅変調あるいは周波数
    変調あるいは位相変調を施された信号であることを特徴
    とする請求項1から3までのいずれかに記載の信号測定
    方法。
  6. 【請求項6】 前記参照信号の平均レベルを閾値とし、
    該参照信号の信号レベルが該閾値より高い場合には所定
    大きさの正値を与え、閾値より低い場合には同一の大き
    さの負値を与えるか、又は信号を十分に増幅して所定の
    正値および同じ大きさの負値で切りつめるかにより、 該参照信号を矩形波化したものを改めて矩形波化参照信
    号として該矩形波化参照信号を測定対象物理量の検出対
    象である測定量に乗じたものを平均することにより、該
    矩形波化参照信号の振幅を基に該測定対象物理量の検出
    対象成分中の信号成分の大きさを知ることを特徴とする
    請求項1から3までのいずれかに記載の信号測定方法。
  7. 【請求項7】 前記参照信号の信号ベクトルの時間変化
    が周期的であり、該矩形波化参照信号を予め定めた所定
    の長さの時間区間に分割し、各時間区間内で前記参照信
    号の周期が一定になるように該参照信号の周期を調整す
    ることを特徴とする請求項6に記載の信号測定方法。
  8. 【請求項8】 前記参照信号の信号ベクトルの時間変化
    が周期であり、該矩形波化参照信号の各周期を同周期を
    含む予め定めた所定の個数の周期の平均とするように該
    参照信号の周期を調整することを特徴とする請求項6に
    記載の信号測定方法。
  9. 【請求項9】 該雑音成分比を信号成分が無いときの測
    定対象物理量から求めておくことを特徴とする請求項1
    から6までのいずれかに記載の信号測定方法。
  10. 【請求項10】 該信号成分の時間変化を与えるスカラ
    量の周波数成分が十分に低レベルである周波数領域に、
    該雑音成分の時間変化を与えるスカラ量が周波数成分を
    有するときに、前記周波数領域における測定対象物理量
    の成分比により該雑音成分比を求めることを特徴とする
    請求項1から8までのいずれかに記載の信号測定方法。
  11. 【請求項11】 前記周波数帯域が予め固定されている
    ことを特徴とする請求項10に記載の信号測定方法。
  12. 【請求項12】 前記周波数帯域が可変であることを特
    徴とする請求項10に記載の信号測定方法。
  13. 【請求項13】 前記周波数帯域を雑音成分が最大にな
    るように動的に選択する機能を有することを特徴とする
    請求項10記載の信号測定方法。
  14. 【請求項14】 該測定対象物理量が磁界あるいは磁束
    密度であることを特徴とする請求項1から13までのい
    ずれかに記載の信号測定方法。
  15. 【請求項15】 少なくとも1個の磁界発生源により人
    為的に発生した交流磁界を少なくとも1個の磁界検出手
    段で検知して、検知した磁界の大きさおよび磁界検出手
    段の位置の少なくとも一方を変えたときの該大きさの変
    化から磁界発生源の位置あるいは磁界検出手段の位置を
    算出あるいは探知する位置測定のために、 信号成分に対する雑音成分の大きさの比が異なる複数の
    磁界成分を検知するように該磁界検出手段を配置し、該
    磁界検出手段で検知した測定量に対して請求項1から1
    4のいずれかに記載の信号測定方法を適用することによ
    り雑音除去機能を有せしめたことを特徴とする雑音除去
    機能を有する位置測定方法。
  16. 【請求項16】 該磁界発生源が1個であり、前記複数
    の磁界検出手段を各磁界検出手段の相対的な位置と姿勢
    を変えずに移動することができ、かつ、空間的に直交す
    る複数の方向の磁界を検知することができるようにフレ
    ームに固定し、 該フレームを移動しながら、該フレームに固定された磁
    界検出手段で該磁界発生源が発生する交流磁界の大きさ
    および該大きさの変化を検知して、前記磁界発生源の位
    置を探知することを特徴とする請求項15に記載の雑音
    除去機能を有する位置測定方法。
  17. 【請求項17】 該磁界発生源が1個であり、 少なくとも相異なる2個の地点のそれぞれに3個以下ず
    つ少なくとも6個の磁界検出手段を配置し、かつ、各地
    点に配置された磁界検出手段が検出する磁界の方向がベ
    クトル的に互いに1次独立であるように配置し、 前記磁界発生源が発生する磁界を該磁界検出手段で検知
    して、磁界検出手段の姿勢と磁界検出手段で検知した磁
    界の大きさから、該磁界発生源の位置と姿勢とを算出す
    ることを特徴とする請求項15に記載の雑音除去機能を
    有する位置測定方法。
  18. 【請求項18】 該磁界発生源が1個であり、 少なくとも相異なる2個の地点のそれぞれに3個以下ず
    つ少なくとも4個の磁界検出手段を配置し、かつ、各地
    点に配置された磁界検出手段が検出する磁界の方向がベ
    クトル的に互いに1次独立であるように配置し、 該磁界発生源が発生する磁界を該磁界検出手段で検知し
    て、前記磁界検出手段の姿勢と該磁界検出手段で検知し
    た磁界の大きさおよび磁界発生源の姿勢から、該磁界発
    生源の位置を算出することを特徴とする請求項15に記
    載の雑音除去機能を有する位置測定方法。
  19. 【請求項19】該磁界発生源が非開削工法で用いられる
    掘削ヘッド内あるいは掘削ヘッドの近傍に設置されてい
    るものであり、同磁界発生源の位置を測定することを特
    徴とする請求項16,17又は18に記載の雑音除去機
    能を有する位置測定方法。
  20. 【請求項20】 相互の位置関係および姿勢関係の少な
    くとも一方が既知である該磁界発生源が2個以上あり、 ベクトル的に1次独立である3方向の磁界を検知するた
    めの少なくとも3個の磁界検出手段で前記磁界発生源発
    生源が発生する磁界を検知して、該磁界検出手段の姿勢
    と該磁界検出手段で検知した磁界の大きさおよび前記磁
    界発生源の位置から、該磁界検出手段の位置を算出する
    ことを特徴とする請求項15に記載の雑音除去機能を有
    する位置測定方法。
  21. 【請求項21】 異なる時間に交流磁界を発生するかあ
    るいは周波数が異なる交流磁界を発生することにより、
    互いに識別可能な交流磁界を発生することができ、か
    つ、相互の位置関係あるいは姿勢関係の少なくとも一方
    が既知である該磁界発生源が2個以上あり、各磁界発生
    源が発生する交流磁界を個々に識別できるような仕方で
    各磁界発生源により交流磁界を発生させ、 ベクトル的に1次独立な3方向の磁界を検知するための
    少なくとも3個の磁界検出手段で、個々の磁界発生源が
    発生する磁界を検知して、該磁界検出手段で検知した磁
    界の大きさおよび磁界発生源の位置から、磁界検出手段
    の位置を検出することを特徴とする請求項15に記載の
    雑音除去機能を有する位置測定方法。
  22. 【請求項22】 前記磁界検出手段が非開削工法で用い
    られる掘削ヘッド内あるいは掘削ヘッドの近傍に設置さ
    れているものであり、該磁界発生源の位置を測定するこ
    とを特徴とする請求項20又は21に記載の雑音除去機
    能を有する位置測定方法。
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