JP2002146322A - 接着剤組成物とそれを用いた接着部材と半導体搭載用基板と半導体装置 - Google Patents

接着剤組成物とそれを用いた接着部材と半導体搭載用基板と半導体装置

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JP2002146322A
JP2002146322A JP2000349740A JP2000349740A JP2002146322A JP 2002146322 A JP2002146322 A JP 2002146322A JP 2000349740 A JP2000349740 A JP 2000349740A JP 2000349740 A JP2000349740 A JP 2000349740A JP 2002146322 A JP2002146322 A JP 2002146322A
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Japan
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adhesive composition
adhesive
semiconductor
modified polyamideimide
polyamideimide resin
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JP2000349740A
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English (en)
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Hiroyuki Kawakami
広幸 川上
Teiichi Inada
禎一 稲田
Tetsuo Iwakura
哲郎 岩倉
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体搭載用基板に熱膨張係数の差が大きい半
導体素子を実装する場合に必要な耐熱性、耐湿性を有
し、その使用時の揮発分を抑制できる接着部材を形成で
きる接着剤組成物とその接着剤組成物を用いた接着部材
と半導体搭載用基板並びに半導体装置を提供すること。 【解決手段】(A)エポキシ樹脂と、(B)(e)芳香
族ポリイソシアネート(f)酸無水物基を有する3価の
ポリカルボン酸及び(g)下記一般式(I)又は(I
I) 【化1】 (式中、a及びbはそれぞれ0〜80の整数で、a+b
は1〜80であり、a/bの比は1/0〜0/1であ
る。 【化2】 (式中、c及びdはそれぞれ0〜80の整数で、c+d
は1〜80であり、c/dの比は1/0〜0/1であ
る。)で表されるジカルボン酸の混合物を非含窒素系極
性溶媒を含有する溶媒中で反応させた変性ポリアミドイ
ミド樹脂を含有してなる接着剤組成物と、その接着剤組
成物を用いた接着部材と、その接着部材を備えた半導体
搭載用基板と、半導体装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接着剤組成物とそ
れを用いた接着部材と半導体搭載用基板と半導体装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の発達に伴い電子部品の
搭載密度が高くなり、チップスケールパッケージやチッ
プサイズパッケージ(以下CSPと略する)と呼ばれる
ような、半導体チップサイズとほぼ同等なサイズを有す
る半導体パッケージや半導体のベアチップ実装など、新
しい形式の実装方法が採用され始めている。
【0003】半導体素子をはじめとする各種電子部品を
搭載した実装基板として最も重要な特性の一つとして信
頼性がある。その中でも、熱疲労に対する接続信頼性は
実装基板を用いた機器の信頼性に直接関係するため非常
に重要な項目である。
【0004】この接続信頼性を低下させる原因として、
熱膨張係数の異なる各種材料を用いていることから生じ
る熱応力が挙げられる。これは、半導体素子の熱膨張係
数が約4ppm/℃と小さいのに対し、電子部品を実装
する配線板の熱膨張係数が15ppm/℃以上と大きい
ことから熱衝撃に対して熱ひずみが発生し、その熱ひず
みによって熱応力が発生するものである。
【0005】従来のQFPやSOP等のリードフレーム
を有する半導体パッケージを実装した基板では、リード
フレームの部分で熱応力を吸収して信頼性を保ってい
た。
【0006】しかし、ベアチップ実装では、はんだボー
ルを用いて半導体素子の電極と配線板の配線板パットを
接続する方式やバンプと称する小突起を作製して導電ペ
ーストで接続する方式を採っており、熱応力がこの接続
部に集中して接続信頼性を低下させていた。この熱応力
を分散させるためにアンダーフィルと呼ばれる樹脂を半
導体素子と配線板の間に注入させることが有効であるこ
とが分かっているが、実装工程を増やし、コストアップ
を招いていた。また、従来のワイヤボンディングを用い
て半導体素子の電極と配線板の配線パットを接続する方
式もあるが、ワイヤを保護するために封止材樹脂を被覆
しなければならず、実装工程を増やしていた。
【0007】CSPは他の電子部品と一括して実装でき
るために、日刊工業新聞社発行表面実装技術1997−
3月号記事「実用化に入ったCSP(ファインピッチB
GA)のゆくえ」中の5ページ表1に示されたような各
種構造が提案されている。その中でも、インターポーザ
と呼ばれる配線基板にテープやキャリア基板を用いた方
式の実用化が進んでいる。これは、前述表の中で、テセ
ラ社やTI社などが開発している方式を含むものであ
る。これらはインターポーザと呼ばれる配線基板を介す
るために、信学技報CPM96−121,ICD96−
160(1996−12)「テープBGAサイズCSP
の開発」やシャープ技報第66号(1996−12)
「チップサイズパッケージ(Chip Size Pa
ckage)開発」に発表されているように優れた接続
信頼性を示している。
【0008】これらのCSPの半導体素子とインターポ
ーザと呼ばれる配線基板との間には、それぞれの熱膨張
差から生じる熱応力を低減するような接着部材が使われ
ることが好ましい。かつ、耐湿性や高温耐久性も要求さ
れる。さらに、製造工程管理のしやすさから、フィルム
タイプの接着部材が求められている。
【0009】フィルムタイプの接着剤は、フレキシブル
プリント配線板等で用いられており、アクリロ二トリル
ブタジエンゴムを主成分とする系が多く用いられてい
る。
【0010】プリント配線板材料として耐湿性を向上さ
せたものとしては、特開昭60−243180号公報に
示されるアクリル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソシア
ネート及び無機フィラーを含む接着剤があり、また特開
昭61−138680号公報に示されるアクリル系樹
脂、エポキシ樹脂、分子中にウレタン結合を有する量端
末が第1級アミン化合物及び無機フィラーを含む接着剤
がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、高温で長時
間処理した後の接着力の低下が大きいことや、耐電食性
に劣ることなどの欠点があった。特に、半導体関連部品
の信頼性評価で用いられるPCT(プレッシャークッカ
ーテスト)処理等の厳しい条件下で耐湿性試験を行った
場合の劣化が大きかった。
【0012】特開昭60−243180号公報、特開昭
61−138680号公報に示されるものでは、PCT
処理等の厳しい条件下での耐湿性試験を行った場合に
は、劣化が大きかった。
【0013】これらプリント配線板関連材料としての接
着剤を用いて半導体素子を配線基板に実装する場合に
は、半導体素子とインターポーザと呼ばれる配線基板の
熱膨張係数の差が大きくリフロー時にクラックが発生す
るために使用できなかった。また、温度サイクルテスト
やPCT処理等の厳しい条件下での耐湿性試験を行った
場合の劣化が大きく、使用できなかった。
【0014】本発明は、半導体搭載用基板に熱膨張係数
の差が大きい半導体素子を実装する場合に必要な耐熱
性、耐湿性を有し、その使用時の揮発分を抑制できる接
着部材を形成できる接着剤組成物とその接着剤組成物を
用いた接着部材と半導体搭載用基板並びに半導体装置を
提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下のことを
特徴とする。 (1)(A)エポキシ樹脂と、(B)(e)芳香族ポリ
イソシアネート(f)酸無水物基を有する3価のポリカ
ルボン酸及び(g)下記一般式(I)又は(II)
【0016】
【化5】
【0017】(式中、a及びbはそれぞれ0〜80の整
数で、a+bは1〜80であり、a/bの比は1/0〜
0/1である。
【0018】
【化6】
【0019】(式中、c及びdはそれぞれ0〜80の整
数で、c+dは1〜80であり、c/dの比は1/0〜
0/1である。)で表されるジカルボン酸の混合物を非
含窒素系極性溶媒を含有する溶媒中で反応させた変性ポ
リアミドイミド樹脂を含有してなる接着剤組成物。 (2)(A)エポキシ樹脂と(B)変性ポリアミドイミ
ド樹脂が、5/95〜90/10(質量部)である
(1)に記載の接着剤組成物。 (3)フィルム化した(B)変性ポリアミドイミド樹脂
の引張弾性率が、25℃で2GPa以下である(1)ま
たは(2)に記載の接着剤組成物。 (4)(B)変性ポリアミドイミド樹脂のガラス転移温
度が、300℃以下である(1)または(2)に記載の
接着剤組成物。 (5)接着剤組成物の硬化物の弾性率が、−60℃で2
000MPa以下である(1)〜(4)のうちいずれか
に記載の接着剤組成物。 (6)(A)エポキシ樹脂と、(B)(e)芳香族ポリ
イソシアネート(f)酸無水物基を有する3価のポリカ
ルボン酸及び(g)下記一般式(I)又は(II)
【0020】
【化7】
【0021】(式中、a及びbはそれぞれ0〜80の整
数で、a+bは1〜80であり、a/bの比は1/0〜
0/1である。
【0022】
【化8】
【0023】(式中、c及びdはそれぞれ0〜80の整
数で、c+dは1〜80であり、c/dの比は1/0〜
0/1である。)で表されるジカルボン酸の混合物を非
含窒素系極性溶媒を含有する溶媒中で反応させた変性ポ
リアミドイミド樹脂を含有してなる接着剤組成物を用い
た接着部材。 (7)(A)エポキシ樹脂と(B)変性ポリアミドイミ
ド樹脂が、5/95〜90/10(質量部)である接着
剤組成物を用いた(6)に記載の接着部材。 (8)フィルム化した(B)変性ポリアミドイミド樹脂
の引張弾性率が、25℃で2GPa以下である接着剤組
成物を用いた(6)または(7)に記載の接着部材。 (9)(B)変性ポリアミドイミド樹脂のガラス転移温
度が、300℃以下である接着剤組成物を用いた(6)
または(7)に記載の接着部材。 (10)接着剤組成物の硬化物の弾性率が、−60℃で
2000MPa以下である接着剤組成物を用いた(6)
〜(9)のうちいずれかに記載の接着部材。 (11)支持部材の半導体搭載面に、(6)〜(10)
のうちいずれかに記載の接着部材を備えた半導体搭載用
基板。 (12)支持部材の半導体搭載面に、(6)〜(10)
のうちいずれかに記載の接着部材を備えた半導体搭載用
基板に、半導体素子を接着固定した半導体装置。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明に使用するエポキシ樹脂
は、分子内にエポキシ基を有するものであればどのよう
なものでもよく、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビ
スフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エ
ポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ
樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾー
ルノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラ
ック型エポキシ樹脂、ビフェノールのジグリシジリエー
テル化物、ナフタレンジオールのジグリシジリエーテル
化物、フェノール類のジグリシジリエーテル化物、アル
コール類のジグリシジルエーテル化物、及びこれらのア
ルキル置換体、ハロゲン化物、水素添加物などがある。
これらは併用してもよく、エポキシ樹脂以外の成分が不
純物として含まれていてもよい。
【0025】本発明において、ハロゲン化ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノールF型エ
ポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノールS型エポキシ樹
脂等のテトラブロモビスフェノールA等のハロゲン化ビ
スフェノール化合物とエピクロルヒドリンを反応させて
得られるべきエポキシ樹脂のようにエーテル基が結合し
ているベンゼン環のエーテル基に対してオルト位が塩
素、臭素等のハロゲン原子で置換されているエポキシ樹
脂を使用したときに、本発明の処理液によるエポキシ樹
脂硬化物の分解及び/又は溶解の効率が特によい。
【0026】本発明で使用するエポキシ樹脂用硬化剤
は、エポキシ樹脂を硬化させるものであれば、限定する
ことなく使用でき、例えば、多官能フェノール類、アミ
ン類、イミダゾール化合物、酸無水物、有機リン化合物
およびこれらのハロゲン化物などがある。
【0027】多官能フェノール類の例として、単環二官
能フェノールであるヒドロキノン、レゾルシノール、カ
テコール,多環二官能フェノールであるビスフェノール
A、ビスフェノールF、ナフタレンジオール類、ビフェ
ノール類、及びこれらのハロゲン化物、アルキル基置換
体などがある。更に、これらのフェノール類とアルデヒ
ド類との重縮合物であるノボラック、レゾールがある。
【0028】アミン類の例としては、脂肪族あるいは芳
香族の第一級アミン、第二級アミン、第三級アミン、第
四級アンモニウム塩及び脂肪族環状アミン類、グアニジ
ン類、尿素誘導体等がある。
【0029】これらの化合物の一例としては、N、N−
ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチ
ル)フェノール、2、4、6−トリス(ジメチルアミノ
メチル)フェノール、テトラメチルグアニジン、トリエ
タノールアミン、N、N’−ジメチルピペラジン、1、
4−ジアザビシクロ[2、2、2]オクタン、1、8−
ジアザビシクロ[5、4、0]−7−ウンデセン、1、
5−ジアザビシクロ[4、4、0]−5−ノネン、ヘキ
サメチレンテトラミン、ピリジン、ピコリン、ピペリジ
ン、ピロリジン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジメ
チルヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ジイソブ
チルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジフェニルアミ
ン、N−メチルアニリン、トリ−n−プロピルアミン、
トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、
トリフェニルアミン、テトラメチルアンモニウムクロラ
イド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラメ
チルアンモニウムアイオダイド、トリエチレンテトラミ
ン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルエ
ーテル、ジシアンジアミド、トリルビグアニド、グアニ
ル尿素、ジメチル尿素等がある。
【0030】イミダゾール化合物の例としては、イミダ
ゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メ
チルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−フェ
ニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−
ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシル
イミダゾール、4、5−ジフェニルイミダゾール、2−
メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、2−
ウンデシルイミダゾリン、2−ヘプタデシルイミダゾリ
ン、2−イソプロピルイミダゾール、2、4−ジメチル
イミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾー
ル、2−エチルイミダゾリン、2−フェニル−4−メチ
ルイミダゾリン、ベンズイミダゾール、1−シアノエチ
ルイミダゾールなどがある。
【0031】酸無水物の例としては、無水フタル酸、ヘ
キサヒドロ無水フタル酸、ピロメリット酸二無水物、ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等がある。
【0032】有機リン化合物としては、有機基を有する
リン化合物であれば特に限定せれずに使用でき、例え
ば、ヘキサメチルリン酸トリアミド、リン酸トリ(ジク
ロロプロピル)、リン酸トリ(クロロプロピル)、亜リ
ン酸トリフェニル、リン酸トリメチル、フェニルフォス
フォン酸、トリフェニルフォスフィン、トリ−n−ブチ
ルフォスフィン、ジフェニルフォスフィンなどがある。
【0033】これらの硬化剤は、単独、或いは、組み合
わせて用いることもできる。
【0034】これらエポキシ樹脂用硬化剤の配合量は、
エポキシ基の硬化反応を進行させることができれば、特
に限定することなく使用できるが、好ましくは、エポキ
シ基1モルに対して、0.01〜5.0当量の範囲で、
特に好ましくは0.8〜1.2当量の範囲で使用する。
【0035】また、本発明の熱硬化性エポキシ樹脂組成
物には、必要に応じて硬化促進剤を配合してもよい。代
表的な硬化促進剤として、第三級アミン、イミダゾール
類、第四級アンモニウム塩等があるが、これに限定され
るものではない。
【0036】市販のものでは、例えば、エピコート80
7(油化シェルエポキシ株式会社製、商品名),エピコ
ート815(油化シェルエポキシ株式会社製、商品
名),エピコート825(油化シェルエポキシ株式会社
製、商品名),エピコート827(油化シェルエポキシ
株式会社製、商品名),エピコート828(油化シェル
エポキシ株式会社製、商品名),エピコート834(油
化シェルエポキシ株式会社製、商品名),エピコート1
001(油化シェルエポキシ株式会社製、商品名),エ
ピコート1004(油化シェルエポキシ株式会社製、商
品名),エピコート1007(油化シェルエポキシ株式
会社製、商品名),エピコート1009(油化シェルエ
ポキシ株式会社製、商品名)、DER−330(ダウケ
ミカル社製、商品名),DER−301(ダウケミカル
社製、商品名),DER−361(ダウケミカル社製、
商品名)、YD8125(東都化成株式会社製、商品
名),YDF8170(東都化成株式会社製、商品名)
等のビスフェノールA型エポキシ樹脂、エピコート15
2(油化シェルエポキシ株式会社製、商品名),エピコ
ート154(油化シェルエポキシ株式会社製、商品
名)、EPPN−201(日本化薬株式会社製、商品
名)、DEN−438(ダウケミカル社製、商品名)等
のフェノールノボラック型エポキシ樹脂、EOCN−1
02S(日本化薬株式会社製、商品名),EOCN−1
03S(日本化薬株式会社製、商品名),EOCN−1
04S(日本化薬株式会社製、商品名),EOCN−1
012(日本化薬株式会社製、商品名),EOCN−1
025,EOCN−1027(日本化薬株式会社製、商
品名)、YDCN701(東都化成株式会社製、商品
名),YDCN702(東都化成株式会社製、商品
名),YDCN703(東都化成株式会社製、商品
名),YDCN704(東都化成株式会社製、商品名)
等のo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、Epo
n 1031S(油化シェルエポキシ株式会社製、商品
名)、アラルダイト0163(チバスペシャリティーケ
ミカルズ社製、商品名)、デナコールEX−611(ナ
ガセ化成株式会社製、商品名),デナコールEX−61
4(ナガセ化成株式会社製、商品名),デナコールEX
−614B(ナガセ化成株式会社製、商品名),デナコ
ールEX−622(ナガセ化成株式会社製、商品名),
デナコールEX−512(ナガセ化成株式会社製、商品
名),デナコールEX−521(ナガセ化成株式会社
製、商品名),デナコールEX−421(ナガセ化成株
式会社製、商品名),デナコールEX−411(ナガセ
化成株式会社製、商品名),デナコールEX−321
(ナガセ化成株式会社製、商品名)等の多官能エポキシ
樹脂、エピコート604(油化シェルエポキシ株式会社
製、商品名)、YH−434(東都化成株式会社製、商
品名)、TETRAD−X(三菱ガス化学株式会社製、
商品名),TETRAD−C(三菱ガス化学株式会社
製、商品名)、ELM−120(住友化学株式会社製、
商品名)等のアミン型エポキシ樹脂、アラルダイトPT
810(チバスペシャリティーケミカルズ社製、商品
名)等の複素環含有エポキシ樹脂、ERL4234(U
CC社製、商品名),ERL4299(UCC社製、商
品名),ERL4221(UCC社製、商品名),ER
L4206(UCC社製、商品名)等の脂環式エポキシ
樹脂などを使用することができ、これらの1種又は2種
以上を併用することもできる。
【0037】本発明で用いられる(e)成分の芳香族ポ
リイソシアネートとしては、例えば、4,4−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、トリシレンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニル
エーテルジイソシアネート、4,4−[2,2−ビス
(4−フェノキシフェニル)プロパン]ジイソシアネー
ト、ビフェニル−4,4−ジイソシアネート、ビフェニ
ル−3,3−ジイソシアネート、ビフェニル−3,4−
ジイソシアネート、3,3−ジメチルビフェニル−4,
4−ジイソシアネート、2,2−ジメチルビフェニル−
4,4−ジイソシアネート、3,3−ジエチルビフェニ
ル−4,4−ジイソシアネート、2,2−ジエチルビフ
ェニル−4,4−ジイソシアネート、3,3−ジメトキ
シビフェニル−4,4−ジイソシアネート、2,2−ジ
メトキシビフェニル−4,4−ジイソシアネート、ナフ
タレン−1,5−ジイソシアネート、ナフタレン−2,
6−ジイソシアネート等が挙げられる。これらは単独
で、あるいは組み合わせて使用することができる。必要
に応じてこの一部をヘキサメチレンジイソシアネート、
2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、4,4−ジシクロヘ
キシルメタンジイソシアネート、トランスシクロヘキサ
ン−1,4−ジイソシアネート、水添m−キシレンジイ
ソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族、脂
環式イソシアネート及び3官能以上のポリイソシアネー
トに置き換えて使用してもよく、経日変化を避けるため
に適当なブロック剤で安定化したものを使用してもよ
い。
【0038】本発明で用いられる(f)成分の酸無水物
基を有する3価のカルボン酸の誘導体としては、例え
ば、下記一般式(III)又は(IV)で示される化合
物が好ましく用いられる。酸無水物基を有する3価のカ
ルボン酸の誘導体であれば特に制限はないが、耐熱性、
コスト面等を考慮すれば、トリメリット酸無水物が特に
好ましい。
【0039】
【化9】
【0040】(ただし、両式中Rは水素、炭素数1〜1
0のアルキル基又はフェニル基を示し、Yは−CH2
−、−CO−、−SO2−又は−O−を示す。) また、これらの他に必要に応じて、テトラカルボン酸二
無水物(ピロメリット酸二無水物、3,3,4,4−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3,4,
4−ビフェニルテトラカルボン酸二無水 物、1,2,
5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,
3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸二無水物、1,
4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、
3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水
物、4,4−スルホニルジフタル酸二無水物、m−ター
フェニル−3,3,4,4−テトラカルボン酸二無水
物、4,4−オキシジフタル酸二無水物、1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス(2,3
−、又は3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無
水物、2,2−ビス(2,3−又は3,4−ジカルボキ
シフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス[4,
(2,3−又は3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェ
ニル]プロパン二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘ
キサフルオロ−2,2−ビス[4−(2,3−又は3,
4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無
水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン二無水
物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ−
[2,2,2]−オクト−7−エン−2:3:5:6−
テトラカルボン酸二無水物、脂肪族ジカルボン酸(コハ
ク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、スベリ
ン酸、セバシン酸、デカン二酸、ドデカン二酸)、芳香
族ジカルボン酸(イソフタル酸、テレフタル酸、フタル
酸、ナフタレンジカルボン酸、オキシジ安息香酸)など
を使用することができる。これらの使用量は、(e)成
分及び(f)成分の総量に対して50モル%未満とする
ことが好ましい。
【0041】本発明で用いられる(f)成分の上記一般
式(I)又は(II)で表されるジカルボン酸として
は、例えば、Nisso PBシリーズ(日本曹達株式
会社製、商品名)、Hycar RLPシリーズ(宇部
興産株式会社製、商品名)、HC−polymerシリ
ーズ(チオコール社製、商品名)、Telagenシリ
ーズ(General−Tire社製、商品名)、Bu
taretzシリーズ(フィリップスペトロリウム社
製、商品名)等が挙げられる。このジカルボン酸は数平
均分子量が1,000〜7,000のものが好ましく用
いられる。またe/fの比及びf/gの比は0.9/
0.1〜0.1/0.9のものが好ましく用いられ、特
に有機溶剤に対する溶解性の点で0.5/0.5〜0.
1/0.9のものを用いることが好ましい。
【0042】上記一般式(I)又は(II)で表される
ジカルボン酸において、ジカルボン主鎖の各構造単位は
ランダムに存在している場合も含んでいる。
【0043】本発明においては、また、必要に応じて前
記(e)、(f)及び(g)成分に加えて(d)ダイマ
ー酸を反応させることができる。(d)成分のダイマー
酸としては、例えば、下記一般式(V)で表される不飽
和脂肪酸の重合によってつくられる2量体及びその水素
化物を使用することができる。
【0044】
【化10】
【0045】これらは単独でも組み合わせても使用する
こともできる。また、ダイマー酸は、通常、トリマー酸
及びモノマー酸を少量含有しているが、そのまま変性ポ
リアミドイミド樹脂の原料として使用して特に問題は無
い。
【0046】市販されているダイマー酸としては、例え
ば、ハリダイマーシリーズ(ハリマ化成株式会社製、商
品名)、Empolシリーズ(白水ヘンケル株式会社
製、商品名)等が挙げられる。
【0047】本発明において(e)成分の酸無水物基を
有する3価のカルボン酸の誘導体と(f)成分の一般式
(I)又は(II)で表されるジカルボン酸及び(g)
成分ダイマー酸の反応割合は、(e)成分/[(f)+
(g)]成分(モル比)を0.1/0.9〜0.9/
0.1とすることが好ましく、0.2/0.8〜0.8
/0.2とすることがより好ましく、0.3/0.7〜
0.7/0.3とすることが特に好ましい。0.1/
0.9未満では耐熱性等が低下する傾向があり、0.9
/0.1を超えると、接着性が低下する傾向がある。
【0048】本発明において(g)成分を使用する場合
は、(f)成分と(g)成分の使用量は、(f)成分/
(g)成分(モル比)を0.1/0.9〜0.9/0.
1とすることが好ましく、0.2/0.8〜0.8/
0.2とすることがより好ましく、0.3/0.7〜
0.7/0.3とすることが特に好ましい。0.1/
0.9未満では、溶媒に対する変性ポリアミドイミド樹
脂の溶解性が低下するため作業性が低下する傾向があ
り、0.9/0.1を超えると、保存安定性が低下する
傾向がある。
【0049】本発明における(A)成分と(e)成分、
(f)成分及び(g)成分の使用量は、カルボキシル基
及び酸無水物基に対するイソシアネート基の比率を0.
7〜1.5とすることが好ましく、1.0付近とするこ
とがより好ましい。0.7未満又は1.5を超えると、
樹脂の分子量を高くすることが困難となる傾向がある。
【0050】本発明の変性ポリアミドイミド樹脂の製造
法における反応は、非含窒素系極性溶媒を含有する溶媒
中で、遊離発生してくる炭酸ガスを反応系より除去しな
がら加熱縮合することにより行われる。
【0051】反応に使用される非含窒素系極性溶媒とし
ては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメ
チルエーテル、γ−ブチロラクトン、スルホラン等が好
ましく用いられるが、高揮発性であって低温硬化性を付
与できるγ−ブチロラクトンが最も好ましい。非含窒素
系極性溶媒は溶媒中に50重量%以上含有されているこ
とが好ましい。
【0052】また、γ−ブチロラクトンとシクロヘキサ
ンをγ−ブチロラクトン/シクロヘキサノンの重量比が
好ましくは99/1〜50/50となるように併用する
と反応中におけるワニスの濁り、ゲル化を防止すること
ができる。この重量比は97/3〜60/40とするこ
とがより好ましく、95/5〜70/30とすることが
特に好ましい。99/1未満では合成スケールアップに
伴い、加熱合成中に合成系内が不均一になりワニス濁り
又は一部ゲル化が生じ易くなる傾向がある。また50/
50を超えるとアミドイミド生成反応を阻害し、樹脂の
分子量を高くすることが困難となる傾向がある。
【0053】溶媒の使用量は、生成するポリアミドイミ
ド樹脂の1.0〜5.0倍(重量比)とすることが好ま
しい。1.0倍未満では、合成時の粘度が高すぎて、撹
拌不能により合成が困難となる傾向があり、5.0倍を
超えると、反応速度が低下する傾向がある。
【0054】反応温度は、80〜200℃とすることが
好ましく、100〜180℃とすることがより好まし
く、120℃〜160℃とすることが特に好ましい。8
0℃未満では反応時間が長くなりすぎ、200℃を超え
ると溶媒の揮散が著しくなる。反応時間は、合成スケー
ルの規模、採用される反応条件により適宜選択すること
ができる。
【0055】本発明に使用される変性ポリアミドイミド
樹脂の数平均分子量(GPC法で測定し、標準ポリスチ
レンによる検量線を用いて算出)は、4,000〜3
0,000とすることが好ましく、5,000〜28,
000とすることがより好ましく、5,000〜24,
000とすることが特に好ましい。数平均分子量が、
4,000未満では、耐熱性等が低下する傾向があり、
30,000を超えると、溶媒に溶解しにくくなり、合
成中に不溶化しやすい。
【0056】また、本発明で使用される変性ポリアミド
イミド樹脂の酸価(KOHmg/g)は、1〜60であ
ることが好ましく、3〜50であることがより好まし
く、5〜50であることが特に好ましい。酸価が1未満
では、耐熱性等が低下する傾向があり、60を超える
と、粘度安定性が劣る傾向がある。
【0057】また、合成終了後に、樹脂末端のイソシア
ネート基を、アルコール類、ラクタム類、オキシム類等
のブロック剤でブロックすることもできるエポキシ樹脂
と変性ポリアミドイミド樹脂の比率は、10/90〜9
0/10(質量部)であり、好ましくは10/90〜8
5/15(質量部)であり、さらに好ましくは15/8
5〜85/15(質量部)である。エポキシ樹脂と変性
ポリアミドイミド樹脂の比率がこの範囲以外だと耐熱性
に劣る傾向がある。
【0058】エポキシ樹脂と変性ポリアミドイミド樹脂
を混合する際、変性ポリアミドイミド樹脂をあらかじめ
溶媒に溶解させて溶液状にしておくこともできる。この
時使用する溶媒としては、特に制限がなく、例えば上記
変性ジカルボン酸及びポリアミドイミド樹脂の合成で使
用した溶媒などを使用することができる。
【0059】本発明に使用される変性ポリアミドイミド
樹脂をフィルム化した場合の引張試験における引張弾性
率が25℃で2GPa以下であり、好ましくは0.2G
Pa〜1.8GPaである。引張弾性率が2GPaを超
えると、得られる接着部材の室温付近での弾性率低下効
果が十分でなく、温度サイクルテストを行った際の劣化
が大きくなる傾向がある。
【0060】また、本発明に使用される変性ポリアミド
イミド樹脂をフィルム化した場合の熱機械分析における
ガラス転移温度(Tg)が300℃以下であり、好まし
くは50℃〜300℃であり、さらに好ましくは50℃
〜250℃である。Tgが300℃を超えると、密着性
が低下する傾向がある。
【0061】本発明の接着剤組成物を硬化した接着剤硬
化物の貯蔵弾性率は、−60℃で2000MPa以下で
あり、1〜2000MPaであるのが好ましい。貯蔵弾
性率の測定は、動的粘弾性測定装置DVE−V4(レオ
ロジ社製、商品名)を使用し、接着剤硬化物に引張り荷
重をかけて、周波数10Hz、昇温速度5〜10℃/m
inで−70℃から250℃まで測定する温度依存性測
定モードで行った。貯蔵弾性率が−60℃で2000M
Paを超えると、半導体素子と支持部材の熱膨張係数の
差によって発生する熱応力を緩和させる効果が小さくな
り、剥離やクラックを発生する傾向が大きくなる。
【0062】本発明の接着剤組成物には、その強度、可
とう姓、耐熱性等を向上する目的で、官能基を含む高分
子量成分を配合することもできる。官能基を含む高分子
量成分としては、エポキシ樹脂と非相溶であるグリシジ
ルアクリレート又はグリシジルメタクリレート0.5〜
6質量%を含むエポキシ基含有アクリル共重合体である
ことが好ましい。
【0063】グリシジルアクリレート又はグリシジルメ
タクリレート0.5〜6質量部を含むエポキシ基含有ア
クリル共重合体としては、特に制限がなく、HTR−8
60P−3(帝国化学産業株式会社製、商品名)等を用
いることができる。官能基モノマーが、カルボンカルボ
ン酸タイプのアクリル酸や、水酸基タイプのヒドロキシ
メチル(メタ)アクリレートを用いると、橋架け反応が
進行しやすく、ワニス状態でのゲル化、Bステージ状態
での硬化度の上昇による接着力の低下等の問題があるた
め好ましくない。また、官能基モノマーとして用いるグ
リシジル(メタ)アクリレートの量は、2〜6質量%の
共重合体比とする。2質量%以下だと接着力が低下する
可能性があり、6質量%以上だとゲル化する可能性があ
る。残部はエチル(メタ)アクリレートやブチル(メ
タ)アクリレートまたは両者の混合物を用いることがで
きるが、混合比率は、共重合体のガラス転移温度(以下
Tgと略す)を考慮して決定し、Tgは−10℃以上で
あることが好ましい。Tgが−10℃未満であるとBス
テージ状態での接着剤層のタック性が大きくなり取り扱
い性が悪化する可能性がある。
【0064】重合方法は特に制限が無く、パール重合、
溶液重合等を使用することができる。
【0065】エポキシ基含有アクリル共重合体の重量平
均分子量は、30万〜300万であることが好ましく、
50万〜200万であることがより好ましい。重量平均
分子量が30万未満だと、シート状、フィルム状での強
度や可とう性の低下やタック性が増大する可能性があ
り、300万を超えると、フロー性が小さく配線の回路
充填性が低下する可能性がある。
【0066】エポキシ基含有アクリル共重合体の配合量
は10〜400質量部が好ましい。この配合量が10質
量部未満だと、弾性率の低減及び成形時のフロー性抑制
効果が少ない傾向があり、400質量部を超えると、高
温での取り扱い性が低下する傾向がある。
【0067】また、本発明の接着剤組成物には、硬化促
進剤を添加することもできる。硬化促進剤には、特に制
限が無く、各種イミダゾール類を用いることができる。
イミダゾール類としては、2−メチルイミダゾール、2
−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル
−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−
フェニルイミダゾリウムトリメリテート等が挙げられ、
これらは1種又は2種以上を併用することもできる。
【0068】硬化促進剤の添加量は、1分子内に3個以
上のグリシジル基を含有し、常温で液状である多官能エ
ポキシ樹脂及び硬化剤との総量100質量部に対して
0.1〜5質量部が好ましく、0.2〜3質量部がより
好ましい。添加量が0.1質量部以下だと硬化性が劣る
傾向があり、5質量部以上だと保存安定性が低下する傾
向がある。
【0069】本発明の接着剤組成物には、その可とう性
や耐リフロークラック性向上のため、エポキシ樹脂と相
溶性がある高分子量樹脂を添加することができる。エポ
キシ樹脂と相溶性がある高分子量樹脂としては特に制限
が無く、例えば、フェノキシ樹脂、高分子量エポキシ樹
脂、超高分子量エポキシ樹脂等を使用することができ
る。
【0070】エポキシ樹脂と相溶性がある高分子量樹脂
の使用量は、エポキシ樹脂に対して、40質量%以下と
するのが好ましい。40質量%を超えると、エポキシ樹
脂層のTgを低下させる可能性がある。
【0071】また、本発明の接着剤組成物には、その取
り扱い性向上、熱伝導性向上、溶融粘度の調整及びチキ
ソトロピック性付与などのため、無機フィラーを添加す
ることもできる。無機フィラーとしては特に制限が無
く、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシ
ウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグ
ネシウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、ほう
酸アルミウイスカ、窒化ほう素、結晶性シリカ、非晶性
シリカなどを使用することができ、これらは、1種又は
2種以上を併用することもできる。熱伝導性向上のため
には、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ほう
素、結晶性シリカ、非晶性シリカ等が好ましい。溶融粘
度の調整やチキソトロピック性の付与の目的には、水酸
化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグ
ネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ア
ルミニウム、結晶性シリカ、非晶性シリカなどが好まし
い。無機フィラーの使用量は、接着剤組成物100体積
部に対して1〜20体積部が好ましい。1体積部未満だ
と添加効果が充分では無く、20体積部を超えると、接
着剤層の貯蔵弾性率の上昇、接着性の低下、ボイド残存
による電気特性の低下等の問題を起こす可能性がある。
【0072】また、本発明の接着剤組成物には、異種材
料間の界面結合を良くするために、各種カップリング剤
を添加することもできる。カップリング剤としては、シ
ラン系、チタン系、アルミニウム系などが挙げられる
が、シラン系カップリング剤が最も好ましい。
【0073】シラン系カップリング剤としては、特に制
限は無く、例えば、ビニルトリクロルシラン、ビニルト
リス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエト
キシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキ
シプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エ
ポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミ
ノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N
−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメト
キシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、
N‐フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプ
ロピルメチルジエトキシシラン、3−ウレイドプロピル
トリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキ
シシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3
−アミノプロピル−トリス(2−メトキシ−エトキシ−
エトキシ)シラン、N−メチル−3−アミノプロピルト
リメトキシシラン、トリアミノプロピル−トリメトキシ
シラン、3−4,5−ジヒドロイミダゾール−1−イル
−プロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプ
ロピル−トリメトキシシラン、3−メルカプトプロピル
−メチルジメトキシシラン、3−クロロプロピル−メチ
ルジメトキシシラン、3−クロロプロピル−ジメトキシ
シラン、3−シアノプロピル−トリエトキシシラン、ヘ
キサメチルジシラザン、N,O−ビス(トリメチルシリ
ル)アセトアミド、メチルトリメトキシシラン、メチル
トリエトキシシラン、エチルトリクロロシラン、n−プ
ロピルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシ
ラン、アミルトリクロロシラン、オクチルトリエトキシ
シラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエ
トキシシラン、メチルトリ(メタクリロイルオキエトキ
シ)シラン、メチルトリ(グリシジルオキシ)シラン、
N−β(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル
〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕アンモニウム
クロライド、γ−クロロプロピルメチルジクロロシラ
ン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−
クロロプロピルメチルジエトキシシラン、トリメチルシ
リルイソシアネート、ジメチルシリルイソシアネート、
メチルシリルトリイソシアネート、ビニルシリルトリイ
ソシアネート、フェニルシリルトリイソシアネート、テ
トライソシアネートシラン、エトキシシランイソシアネ
ートなどを使用することができ、これらの1種又は2種
以上を併用することもできる。
【0074】チタン系カップリング剤としては、特に制
限は無く、例えば、イソプロピルトリオクタノイルチタ
ネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチ
タネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニ
ルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリ
ルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェ
ート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチ
タネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホス
フェート)チタネート、イソプロピルトリス(n−アミ
ノエチル)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオ
クチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス
(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ
(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス
(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ジクミルフ
ェニルオキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチル
パイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、テ
トライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチ
タネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ(2−エ
チルヘキシル)チタネート、チタンアセチルアセトネー
ト、ポリチタンアエチルアセトネート、チタンオクチレ
ングリコレート、チタンラクテートアンモニウム塩、チ
タンラクテート、チタンラクテートエチルエステル、チ
タンチリエタノールアミネート、ポリヒドロキシチタン
ステアレート、テトラメチルオルソチタネート、テトラ
エチルオルソチタネート、テタラプロピルオルソチタネ
ート、テトライソブチルオルソチタネート、ステアリル
チタネート、クレシルチタネートモノマー、クレシルチ
タネートポリマー、ジイソプロポキシ−ビス(2,4−
ペンタジオネート)チタニウム(IV)、ジイソプロピル
−ビス−トリエタノールアミノチタネート、オクチレン
グリコールチタネート、テトラ−n−ブトキシチタンポ
リマー、トリ−n−ブトキシチタンモノステアレートポ
リマー、トリ−n−ブトキシチタンモノステアレートな
どを使用することができ、これらの1種又は2種以上を
併用することもできる。
【0075】アルミニウム系カップリング剤としては、
特に制限は無く、例えば、エチルアセトアセテートアル
ミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトイス(エ
チルアセトアセテート)、アルキルアセトアセテートア
ルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムモノアセ
チルアセテートビス(エチルアセトアセテート)、アル
ミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウ
ム=モノイソプロポキシモノオレオキシエチルアセトア
セテート、アルミニウム−ジ−n−ブトキシド−モノ−
エチルアセトアセテート、アルミニウム−ジ−イソ−プ
ロポキシド−モノ−エチルアセトアセテート等のアルミ
ニウムキレート化合物、アルミニウムイソプロピレー
ト、モノ−sec−ブトキシアルミニウムジイソプロピレ
ート、アルミニウム−sec−ブチレート、アルミニウム
エチレート等のアルミニウムアルコレートなどを使用す
ることができ、これらの1種又は2種以上を併用するこ
ともできる。
【0076】カップリング剤の添加量は、その効果や耐
熱性およびコストから、樹脂の合計100質量部に対
し、0.1〜10質量部とするのが好ましい。
【0077】さらに接着剤組成物には、イオン性不純物
を吸着して、吸湿時の絶縁信頼性をよくするために、イ
オン捕捉剤を添加することもできる。イオン捕捉剤とし
ては、特に制限が無く、銅がイオン化して溶け出すのを
防止するため銅害防止剤として知られる化合物、例え
ば、トリアジンチオール化合物、ビスフェノール系還元
剤などを使用することができ、ジルコニウム系、アンチ
モンビスマス系マグネシウムアルミニウム化合物等の無
機イオン吸着剤を使用することもできる。
【0078】イオン捕捉剤の添加量は、添加による効果
や耐熱性、コストなどから、1〜10質量部とするのが
好ましい。
【0079】本発明の接着部材は、本発明の接着剤組成
物を溶剤に溶解あるいは分散してワニスとし、支持体フ
ィルム上に塗布、加熱し溶剤を除去することによって得
ることができる。
【0080】前記支持体フィルムとしては、ポリテトラ
フルオロエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレー
トフィルム、ポイエチレンフィルム、ポリプロピレンフ
ィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリイミドフィ
ルムなどのプラスチックフィルムを使用することがで
き、これらプラスチックフィルムは表面を離型処理して
使用しることもできる。支持体フィルムは、使用時に剥
離して接着剤層のみを使用することもできるし、支持体
フィルムとともに使用し、後で除去することもできる。
【0081】前記ワニス化の溶剤としては、特に制限は
なく、フィルム作製時の揮発性等を考慮し、メチルエチ
ルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、2−エ
トキシエタノール、トルエン、キシレン、ブチルセルソ
ルブ、メタノール、エタノール、2−メトキシエタノー
ルなど比較的低沸点の溶媒を使用するのが好ましい。ま
た、塗膜性を向上させるなどの目的で、ジメチルアセト
アミド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリド
ン、シクロヘキサノン、ジメチルスルホキシド、ジエチ
レングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコ
ールジメチルエーテル、γ−ブチロラクトン、スルホラ
ンなど比較的高沸点の溶媒を加えることもできる。
【0082】本発明の接着剤組成物に無機フィラーを添
加した際のワニスの製造には、無機フィラーの分散性を
考慮して、らいかい機、3本ロール、ボールミル及びビ
ーズミルなどを使用するのが好ましく、これらを組み合
せて使用することもできる。また、無機フィラーと低分
子量物をあらかじめ混合した後、高分子量物を配合する
ことによって、混合する時間を短縮することも可能とな
る。また、ワニスとした後、真空脱気等によってワニス
中の気泡を除去することもできる。
【0083】支持体フィルムへのワニスの塗布方法とし
ては、公知の方法を用いることができ、例えば、ナイフ
コート法、ロールコート法、スプレーコート法、グラビ
アコート法、バーコート法、カーテンコート法等が挙げ
られる。
【0084】接着剤層の厚みは、各々25〜250μm
が好ましいは、これに制限されるものでは無い。25μ
mより薄いと応力緩和効果が乏しくなる傾向があり、2
50μmより厚いと経済的でなくなる。
【0085】また、本発明の接着部材における接着剤層
は、所望の厚さを得るために、2枚以上を貼り合わせる
こともできる。この場合には、接着剤層同士の剥離が発
生しにような貼り合わせ条件が必要である。
【0086】本発明の接着部材における接着剤層をコア
材の両面に接着させて使用することもできる。コア材の
厚みは、5〜200μmの範囲内であることが好ましい
が、制限されるものでは無い。
【0087】コア材に用いられるフィルムとしては、特
に制限は無いが、好ましくは、耐熱性熱可塑フィルムで
あり、更に好ましくは、軟化点温度が260℃以上の耐
熱性熱可塑フィルムである。軟化点温度が260℃未満
の耐熱性熱可塑フィルムをコア材に用いると、はんだリ
フローなどの高温時に接着フィルムが剥離する可能性が
ある。更には、液晶ポリマーを用いた耐熱性熱可塑フィ
ルム、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルイ
ミド、ポリエーテルスルホン、全芳香族ポリエステル、
ポリテトラフルオロエチレン、エチレン−テトラフルオ
ロエチレンコポリマー、テトラフルオロエチレン−ヘキ
サフルオロプロピレンコポリマー、テトラフルオロエレ
チレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルコポリマ
ーなどが好適に用いられる。また、耐熱性熱可塑フィル
ムは、接着剤層の弾性率低減のため、多孔質フィルムを
用いることもできる。
【0088】コア材の両面に形成される接着剤層は、接
着剤組成物を溶剤に溶解ないし分散してワニスとするこ
とができる。このワニスをコア材となる耐熱性熱可塑フ
ィルム上に塗布、加熱して溶剤を除去することにより接
着フィルムを耐熱性熱可塑フィルム上に形成することが
できる。塗布方法としては前述の方法等を使用すること
ができる。この工程を耐熱性熱可塑フィルムの両面につ
いて行うことにより、コア材の両面に接着剤層を形成し
た接着部材を作製することができる。この場合には、両
面の接着剤層同士がブロッキングしないようにカバーフ
ィルムで表面を保護することが好ましい。しかし、ブロ
ッキングが起こらない場合には、経済的な理由からカバ
ーフィルムを用いないことが好ましく、制限を加えるも
のではない。
【0089】また、接着剤組成物を溶剤に溶解ないし分
散してワニスとしたものを、前述の支持体フィルム上に
塗布、加熱し溶剤を除去することにより接着剤層を支持
体フィルム上に形成し、この接着剤層をコア材の両面に
貼り合せることによりコア材の両面に接着剤層を形成し
た接着部材を作製することもできる。この場合には、支
持体フィルムをカバーフィルムとして用いることもでき
る。
【0090】本発明の半導体搭載用基板としては、ダイ
パットを有するリードフレーム、セラミック基板や有機
基板など基板材質に限定されることなく用いることがで
きる。セラミック基板としては、アルミナ基板、窒化ア
ルミ基板などを用いることができる。有機基板として
は、ガラスクロスにエポキシ樹脂を含漬させたFR−4
基板、ビスマレイミド−トリアジン樹脂を含漬させたB
T基板、さらにはポリイミドフィルムを基材として用い
たポリイミドフィルム基板などを用いることができる。
【0091】配線の形状としては、片面配線、両面配
線、多層配線いずれの構造でも良く、必要に応じて電気
的に接続された貫通孔、非貫通孔を設けても良い。さら
に、配線が半導体装置の外部表面に現れる場合には、保
護樹脂層を設けることが好ましい。
【0092】接着部材を支持部材へ張り付ける方法とし
ては、接着部材を所定の形状に切断し、その切断された
接着部材を支持部材の所望の位置に熱圧着する方法が一
般的ではあるが、これを限定するものではない。
【0093】本発明の半導体装置の構造としては、半導
体素子の電極と支持部材とがワイヤーボンディングで接
続されている構造、半導体素子の電極と支持部材とがテ
ープオートメーテッドボンディング(TAB)のインナ
ーリードボンディングで接続されている構造等がある
が、これらに限定されるものではなく、何れの場合でも
効果がある。
【0094】半導体素子としては、IC、LSI、VL
SI等一般の半導体素子を使用することができる。
【0095】半導体素子と配線基板の間に発生する熱応
力は、半導体素子と支持部材の面積差が小さい場合に著
しいが、本発明の半導体装置は低弾性率の接着部材を用
いることによりその熱応力を緩和して信頼性を確保す
る。これらの効果は、半導体素子の面積が、支持部材の
面積の70%以上である場合に非常に有効に現れるもの
である。また、このように半導体素子と支持部材の面積
差が小さい半導体装置においては、外部接続端子はエリ
ア状に設けられる場合が多い。
【0096】
【実施例】以下、本発明を実施例によって詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0097】(合成例1)攪拌機、冷却管、窒素導入管
及び温度計を備えた四つ口フラスコに、(a)成分とし
ての4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート 1
5.0g(0.06モル)、(b)成分としての無水ト
リメリット酸 5.76g(0.03モル)(c)成分
としてのNissoPB C−1000(日本槽達
(株)製商品名、一般式(I)のa/b=0.112/
0.888)57.93g(0.03モル)及びγ−ブ
チロラクトン 165.25gを仕込み、160℃まで
昇温した後、5時間反応させて、数平均分子量が18,
600の樹脂を得た。得られた樹脂を、γ−ブチロラク
トンで希釈し、不揮発分25質量%の変性ポリアミドイ
ミド樹脂溶液(PAI−1)を得た。
【0098】(合成例2)実施例1と同様のフラスコ
に、(a)成分としての4,4’−ジフェニルメタンジ
イソシアネート 12.0g(0.048モル)及びト
リレンジイソシアネート 2.208g(0.012モ
ル)、(b)成分としての無水トリメリット酸 5.7
6g(0.03モル)、(c)成分としてのNisso
NissoPB C−1000(日本槽達(株)製商品
名、一般式(I)のa/b=0.112/0.888)
57.93g(0.03モル)及びγ−ブチロラクトン
163.59gを仕込み、160℃まで昇温した後、
2時間反応させて、数平均分子量が10,100の樹脂
を得た。得られた樹脂を、γ−ブチロラクトンで希釈
し、不揮発分25質量%の変性ポリアミドイミド樹脂溶
液(PAI−2)を得た。
【0099】(合成例3)実施例1と同様のフラスコ
に、(a)成分としての4,4’−ジフェニルメタンジ
イソシアネート 6.25g(0.025モル)、
(b)成分としての無水トリメリット酸 2.4g
(0.0125モル)、(c)成分としてのHYCAR
CTB 2000×162(宇部興産(株)製商品
名、一般式(I)のa/b=0.88/0.12)7
3.81g(0.0125モル)及びγ−ブチロラクト
ン 173.17gを仕込み、160℃まで昇温した
後、6時間反応させて、数平均分子量が12,700の
樹脂を得た。得られた樹脂を、γ−ブチロラクトンで希
釈し、不揮発分25質量%の変性ポリアミドイミド樹脂
溶液(PAI−3)を得た
【0100】(合成例4)合成例1と同様のフラスコ
に、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート5
1.0g(0.204モル)、無水トリメリット酸 3
8.4g(0.2モル)及びN−メチル−2−ピロリド
ン 187.74gを仕込み、130まで昇温した後、
4時間反応させて、数平均分子量が17,000の樹脂
を得た。得られた樹脂をN,N−ジメチルホルムアミド
で希釈し、不揮発分 25質量%、酸価 32.0KO
Hmg/gのポリアミドイミド樹脂溶液(PAI−4)
を得た。
【0101】上記合成例で得られた変性ポリアミドイミ
ド樹脂溶液及びポリアミドイミド樹脂溶液(PAI1〜
4)をガラス板上に塗布し、90℃で480秒乾燥した
後、空気雰囲気下160℃で60分加熱して得た塗膜
(膜厚:30μm)の特性を下記の方法で測定した。表
1に示す。 (1)ガラス転移温度(Tg) 熱機械分析装置(セイコー電子(株)製 TMA−12
0)で測定した。 測定モード:エクステンション 測定スパン:10mm 荷 重:10g 昇温速度 :5℃/min 雰 囲 気:空気 (2)引張弾性率 万能試験機(オリエンテック社製 テンシロンUCT−
5T型)で測定した。
【0102】測定温度:25℃ 引張速度:5mm/min
【0103】
【表1】
【0104】(実施例1)エピコート828(油化シェ
ルエポキシ(株)製商品名、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、エポキシ当量190)25質量部、合成例1で
得られた変性ポリアミドイミド樹脂溶液(PAI−1)
300質量部(樹脂単体として75質量部)及びキュア
ゾール2PZ−CN(四国化成工業(株)製商品名、1
−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール)0.2質
量部を攪拌混合し、真空脱気した。この接着剤ワニス
を、厚さ75μmの離型処理したポリエチレンテレフタ
レートフィルム上に塗布し、120℃で15分間加熱乾
燥して、膜厚が75μmのBステージ状態の接着フィル
ム(F−1)を得た。
【0105】(実施例2)YD8125(東都化成
(株)製商品名、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エ
ポキシ当量175)20質量部、合成例1で得られた変
性ポリアミドイミド樹脂溶液(PAI−1)320質量
部(樹脂単体として80質量部)及びキュアゾール2P
Z−CN(四国化成工業(株)製商品名、1−シアノエ
チル−2−フェニルイミダゾール)0.2質量部を攪拌
混合し、真空脱気した。この接着剤ワニスを、厚さ75
μmの離型処理したポリエチレンテレフタレートフィル
ム上に塗布し、120℃で15分間加熱乾燥して、膜厚
が75μmのBステージ状態の接着フィルム(F−2)
を得た。
【0106】(実施例3)実施例1において、合成例1
で得られた変性ポリアミドイミド樹脂溶液(PAI−
1)を合成例2で得られた変性ポリアミドイミド樹脂溶
液(PAI−2)にした以外は全く同様の操作を行い、
Bステージ状の接着フィルム(F−3)を得た。
【0107】(実施例4)実施例2において、合成例1
で得られた変性ポリアミドイミド樹脂溶液(PAI−
1)を合成例2で得られた変性ポリアミドイミド樹脂溶
液(PAI−2)にした以外は全く同様の操作を行い、
Bステージ状の接着フィルム(F−4)を得た。
【0108】(実施例5)実施例1において、合成例1
で得られた変性ポリアミドイミド樹脂溶液(PAI−
1)を合成例3で得られた変性ポリアミドイミド樹脂溶
液(PAI−3)にした以外は全く同様の操作を行い、
Bステージ状の接着フィルム(F−5)を得た。
【0109】(実施例6)実施例2において、合成例1
で得られた変性ポリアミドイミド樹脂溶液(PAI−
1)を合成例3で得られた変性ポリアミドイミド樹脂溶
液(PAI−3)にした以外は全く同様の操作を行い、
Bステージ状の接着フィルム(F−6)を得た。
【0110】(比較例1)実施例1において、合成例1
で得られた変性ポリアミドイミド樹脂溶液(PAI−
1)を合成例4で得られた変性ポリアミドイミド樹脂溶
液(PAI−3)にした以外は全く同様の操作を行い、
Bステージ状の接着フィルム(F−7)を得た。
【0111】(比較例2)エピコート828(油化シェ
ルエポキシ(株)製商品名、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、エポキシ当量190)45質量部、ESCN1
95(住友化学工業(株)商品名、o−クレゾールノボ
ラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量195)15質量
部、プライオーフェンLF2882(大日本インキ化学
工業(株)製商品名、ビスフェノールAノボラック樹
脂)40質量部、キュアゾール2PZ−CN(四国化成
工業(株)製商品名、1−シアノエチル−2−フェニル
イミダゾール)0.5質量部及びNUC A−187
(日本ユニカー(株)製商品名、γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン)0.7質量部からなる組成物
に、メチルエチルケトンを加えて攪拌混合し、真空脱気
した。この接着剤ワニスを、厚さ75μmの離型処理し
たポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、1
40℃で5分間加熱乾燥して、膜厚が75μmのBステ
ージ状態の接着フィルム(F−8)を作製した。
【0112】得られたB−ステージ状の接着フィルム
(F−1〜7)の両面に50μmのポリイミドフィルム
(宇部興産(株)製、商品名:ユーピレックスS)をホ
ットロールラミネーターを用いて、温度100℃、圧力
0.3MPa、速度0.3m/minの条件で貼り合わ
せ、その後、180℃の温度で1時間硬化させた。18
0℃で1時間硬化させた接着剤硬化物の貯蔵弾性率を動
的粘弾性測定装置(レオロジー社製、DVE−V4)を
用いて測定(サンプルサイズ:長さ20mm、幅4m
m、膜厚80μm、昇温速度5℃/min、引張りモー
ド、10Hz,自動静荷重)した。
【0113】また、得られたBステージ状態の接着フィ
ルム(F−1〜8)を用いて、半導体チップと厚み25
μmのポリイミドフィルムを基材に用いた配線基板を接
着部材で貼り合せた半導体装置サンプル(片面にはんだ
ボールを形成)を作製し、耐熱性を調べた。耐熱性の評
価方法には、耐リフロークラック性と温度サイクル試験
を適用した。耐リフロークラック性の評価は、半導体装
置サンプルを85℃、85%RHの恒温恒湿槽中で168
時間処理した後、サンプル表面の最高温度が240℃で
この温度を20秒間保持するように温度設定したIRリ
フロー炉にサンプルを通し、室温で放置することにより
冷却する処理を2回繰り返したサンプル中のクラックを
目視と超音波顕微鏡で観察した。クラックの発生してい
ないものを○とし、発生していたものを×とした。耐温
度サイクル性は、サンプルを−55℃雰囲気に30分間
放置し、その後125℃の雰囲気に30分間放置する工
程を1サイクルとして、1000サイクル後において超
音波顕微鏡を用いて剥離やクラック等の破壊が発生して
いないものを○、発生したものを×とした。
【0114】評価結果を表2に示す。
【0115】
【表2】
【0116】表2から、本発明の接着剤組成物を用いた
半導体装置サンプルは、耐リフロークラック性及び耐温
度サイクル性で全て良好であるのに対し、比較例1及び
2は、接着剤組成物の低温での貯蔵弾性率が大きいた
め、半導体素子とポリイミドフィルムを基材に用いた配
線基板との熱膨張係数の差によって発生する熱応力を緩
和させる効果が小さく、温度サイクル試験において、剥
離やクラックが発生したものと思われる。さらに、比較
例2の接着剤組成物は、比較例1と比較しても低温での
貯蔵弾性率が非常に大きいため、接着剤硬化物自体の内
部応力によってリフロー時にクラックが発生したものと
思われる。
【0117】
【発明の効果】以上に説明したとおり、本発明によっ
て、半導体搭載用基板に熱膨張係数の差が大きい半導体
素子を実装する場合に必要な耐熱性、耐湿性を有し、そ
の使用時の揮発分を抑制できる接着部材を形成できる接
着剤組成物とその接着剤組成物を用いた接着部材と半導
体搭載用基板並びに半導体装置を提供することができ
る。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J004 AA13 AA16 AB05 BA02 CA04 CA05 CA06 CC02 CE01 DB01 DB02 FA05 FA08 4J040 EC031 EC032 EC041 EC042 EC061 EC062 EC071 EC072 EC151 EC152 EH031 EH032 GA07 JA09 JB02 KA16 KA17 KA23 LA01 LA02 LA06 LA07 LA08 MA02 MA04 MA10 MB03 NA20

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)エポキシ樹脂と、(B)(e)芳香
    族ポリイソシアネート(f)酸無水物基を有する3価の
    ポリカルボン酸及び(g)下記一般式(I)又は(I
    I) 【化1】 (式中、a及びbはそれぞれ0〜80の整数で、a+b
    は1〜80であり、a/bの比は1/0〜0/1であ
    る。 【化2】 (式中、c及びdはそれぞれ0〜80の整数で、c+d
    は1〜80であり、c/dの比は1/0〜0/1であ
    る。)で表されるジカルボン酸の混合物を非含窒素系極
    性溶媒を含有する溶媒中で反応させた変性ポリアミドイ
    ミド樹脂を含有してなる接着剤組成物。
  2. 【請求項2】(A)エポキシ樹脂と(B)変性ポリアミ
    ドイミド樹脂が、5/95〜90/10(質量部)であ
    る請求項1に記載の接着剤組成物。
  3. 【請求項3】フィルム化した(B)変性ポリアミドイミ
    ド樹脂の引張弾性率が、25℃で2GPa以下である請
    求項1または2に記載の接着剤組成物。
  4. 【請求項4】(B)変性ポリアミドイミド樹脂のガラス
    転移温度が、300℃以下である請求項1または2に記
    載の接着剤組成物。
  5. 【請求項5】接着剤組成物の硬化物の弾性率が、−60
    ℃で2000MPa以下である請求項1〜4のうちいず
    れかに記載の接着剤組成物。
  6. 【請求項6】(A)エポキシ樹脂と、(B)(e)芳香
    族ポリイソシアネート(f)酸無水物基を有する3価の
    ポリカルボン酸及び(g)下記一般式(I)又は(I
    I) 【化3】 (式中、a及びbはそれぞれ0〜80の整数で、a+b
    は1〜80であり、a/bの比は1/0〜0/1であ
    る。 【化4】 (式中、c及びdはそれぞれ0〜80の整数で、c+d
    は1〜80であり、c/dの比は1/0〜0/1であ
    る。)で表されるジカルボン酸の混合物を非含窒素系極
    性溶媒を含有する溶媒中で反応させた変性ポリアミドイ
    ミド樹脂を含有してなる接着剤組成物を用いた接着部
    材。
  7. 【請求項7】(A)エポキシ樹脂と(B)変性ポリアミ
    ドイミド樹脂が、5/95〜90/10(質量部)であ
    る接着剤組成物を用いた請求項6に記載の接着部材。
  8. 【請求項8】フィルム化した(B)変性ポリアミドイミ
    ド樹脂の引張弾性率が、25℃で2GPa以下である接
    着剤組成物を用いた請求項6または7に記載の接着部
    材。
  9. 【請求項9】(B)変性ポリアミドイミド樹脂のガラス
    転移温度が、300℃以下である接着剤組成物を用いた
    請求項6または7に記載の接着部材。
  10. 【請求項10】接着剤組成物の硬化物の弾性率が、−6
    0℃で2000MPa以下である接着剤組成物を用いた
    請求項6〜9のうちいずれかに記載の接着部材。
  11. 【請求項11】支持部材の半導体搭載面に、請求項6〜
    10のうちいずれかに記載の接着部材を備えた半導体搭
    載用基板。
  12. 【請求項12】支持部材の半導体搭載面に、請求項6〜
    10のうちいずれかに記載の接着部材を備えた半導体搭
    載用基板に、半導体素子を接着固定した半導体装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018076494A (ja) * 2016-10-31 2018-05-17 荒川化学工業株式会社 セラミック基材用接着剤組成物、接着材付きセラミック基材、及び積層体

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JP2018076494A (ja) * 2016-10-31 2018-05-17 荒川化学工業株式会社 セラミック基材用接着剤組成物、接着材付きセラミック基材、及び積層体

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