JP2002146201A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JP2002146201A
JP2002146201A JP2000344936A JP2000344936A JP2002146201A JP 2002146201 A JP2002146201 A JP 2002146201A JP 2000344936 A JP2000344936 A JP 2000344936A JP 2000344936 A JP2000344936 A JP 2000344936A JP 2002146201 A JP2002146201 A JP 2002146201A
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resin composition
resin
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graphite fiber
ultrafine graphite
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JP2000344936A
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Kiyoshi Sugie
潔 杉江
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 合成樹脂のもつ優れた特性を保持しつつ、レ
ーザーマーキング性の極めて優れた樹脂組成物を得る。 【解決手段】 合成樹脂(A)および有効量の極細グラ
ファイト繊維(B)からなる樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザー光でマー
キング可能な樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、特
定の極細グラファイト繊維を有効量配合してなる、レー
ザー光によりコントラストのはっきりとした鮮明なマー
キングを行うことができる樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂成形品表面へのマーキングを施す方
法としてインキを用いた印刷が一般に行われている。こ
の場合、樹脂成形品表面へのインキの密着性を向上させ
るために成形品表面の離型剤成分等を除去する必要があ
り、その洗浄にフロンが用いられてきた。しかしなが
ら、フロンによるオゾン層の破壊が地球的規模で問題と
なっており、環境保護の観点から使用禁止等の規制が行
われ革新的な代替手段の開発が望まれている。フロン洗
浄プロセスに代わる技術は、同時に印刷コストを低減で
きるものでなければならず、印刷の精密細線化ニーズに
こたえるものでなければならない。
【0003】一方、最近レーザー光によるマーキングが
簡便かつ効率的に印字が施せることから注目を集めてい
る。樹脂成形品表面にレーザーマーキングを効果的に施
すためには、樹脂をあらかじめレーザー光に感光しやす
いように改質しておく必要がある。樹脂組成物中にレー
ザー光や熱を吸収する充填剤を配合し、レーザー光照射
時に効率よく分解・発泡させることによってマーキング
性の改良が行われている。例えば、特開平1−2547
43号公報にはYAGレーザーによるプラスチックスの
マーキング性の改善手段に酸化チタン又はこれとカーボ
ンブラックを配合する技術が開示されている。また、特
開平4−246456号公報には高熱伝導度のカーボン
ブラック及び/又はグラファイトを添加することによっ
てコントラストの良いマーキングを得る技術が開示され
ている。しかしながら、カーボンブラックを用いた場
合、レーザー光照射部分の成形品表面の白色度が低下
し、得られるコントラストは十分とはいえず更なる改良
が求められていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の事情を
背景としてなされたものであり、その目的は、新規なレ
ーザーマーキング性樹脂組成物、特に、レーザー光によ
りコントラストに優れ鮮明なマーキングを施すことので
きるレーザーマーキング性樹脂組成物を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討の
結果、合成樹脂に特定の極細グラファイト繊維を少量配
合することによってレーザー光を照射して得られるマー
キングが極めて良好なコントラストを有することを見出
し、本発明に到達した。
【0006】本発明によれば、上記目的は、合成樹脂
(A)及びレーザーマーキング性を発現するに十分な量
の直径が100nm以下の極細グラファイト繊維(B)
からなる樹脂組成物によって達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳述する。
【0008】[合成樹脂]合成樹脂(A)は、熱可塑性
樹脂および熱硬化性樹脂のいずれでもよい。
【0009】熱可塑性樹脂としては、例えば芳香族ポリ
エステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセタ
ール、ポリオレフィン、ポリスルホン、ポリエーテルス
ルホン、ブロック共重合体及びランダム共重合体が好適
な対象となる。これらのうち、芳香族ポリエステル、ポ
リカーボネート、芳香族ポリカーボネート、ポリアミド
がさらに好ましく、芳香族ポリカーボネート、ポリアミ
ドが特に好ましい。
【0010】芳香族ポリエステルとしては、主たるジカ
ルボン酸成分としてテレフタル酸または2,6−ナフタ
レンジカルボン酸あるいはこれらのエステル形成性誘導
体を用い、主たるジオール成分として炭素数2〜10の
ジオール又はそのエステル形成性誘導体を用いて得られ
る線状飽和ポリエステルが好ましい。例えばポリエチレ
ンテレフタレート(以下「PET」と略称することがあ
る)、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート(以下「PBT」と略称することがあ
る)、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリシクロ
ヘキサン1,4−ジメチレンテレフタレート、ポリエチ
レン2,6−ナフタレンカルボキシレート(以下「PE
N」と略称することがある)、ポリブチレン2,6−ナ
フタレンカルボキシレート(以下「PBN」と略称する
ことがある)等が挙げられる。これらの中で特にPE
T、PBT、PEN、PBNが好ましい。ここで「主た
る」とは、全ジカルボン酸成分又は全ジオール成分に対
して80モル%以上をいい、好ましくは90モル%以上
である。さらに、ジカルボン酸成分あるいはジオール成
分の一部を他の共重合成分で置き換えたものでも良い。
かかる共重合可能なジカルボン酸成分としては、芳香族
ジカルボン酸、例えばテレフタル酸(主たるジカルボン
酸がテレフタル酸である場合を除く)、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸(主たるジカルボン酸が2,6−ナフ
タレンジカルボン酸である場合を除く)、イソフタル
酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン
酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェノキシエ
タンジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、ジ
フェニルスルホンジカルボン酸等、脂肪族カルボン酸、
例えばコハク酸、アジピン酸、セバシン酸等、脂環族ジ
カルボン酸、例えばシクロヘキサンジカルボン酸、テト
ラリンジカルボン酸、デカリンジカルボン酸等が例示さ
れる。共重合可能なジオール成分としては、例えばエチ
レングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリ
コール、ヘキサメチレングリコール、デカンジオール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノール
A、ビスフェノールS、ビスヒドロキシエトキシビスフ
ェノールA等が例示される。また、本発明で用いられる
芳香族ポリエステルは実質的に成形性を損なわない範囲
で多官能化合物、例えばグリセリン、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール、トリメリット酸、ピロ
メリット酸等を共重合して含有してもよい。
【0011】ポリカーボネートとしては、二価フェノー
ルより誘導されるものであり、その分子量が平均分子量
で表して10,000〜100,000、好ましくは1
5,000〜60,000の芳香族ポリカーボネートが
好ましい。通常二価フェノールとカーボネート前駆体と
を溶液法又は熔融法で反応させて得られる。二価フェノ
ールとしては、例えば2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン(以下「ビスフェノールA」とい
う)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
ル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホ
ン等が挙げられる。これらのうちビス(4−ヒドロキシ
フェニル)アルカンが好ましく、なかでもビスフェノー
ルAが特に好ましい。
【0012】ポリアミドとしては、例えば環状ラクタム
の開環重合物、アミノカルボン酸の重縮合物、二塩基酸
とジアミンとの重縮合物などが挙げられ、具体的にはポ
リアミド6、ポリアミド66、ポリアミド46、ポリア
ミド610、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリ
アミド12などの脂肪族ポリアミド、ポリ(メタキシレ
ンアジパミド)、ポリ(ヘキサメチレンテレフタルアミ
ド)、ポリ(ヘキサメチレンイソフタルアミド)、ポリ
(テトラメチレンイソフタルアミド)などの脂肪族−芳
香族ポリアミド、およびこれらの共重合体や混合物を挙
げることができる。これらの中で特に脂肪族ポリアミ
ド、就中ポリアミド46が好ましい。ポリアミド46樹
脂の好ましい態様は特開昭56−149430号公報及
び特開昭56−149431号後方に記載されている。
本発明でポリアミド46を用いる場合、ポリアミド46
は、m−クレゾールを用い35℃で測定したときの極限
粘度数が0.80〜1.90、更には0.90〜1.5
0の範囲にあることが望ましい。1.90を越える極限
粘度数のポリアミド46を用いた場合には成形時の流動
性が悪く、得られる成形品の外観の光沢が失われるのみ
ならず、その機械特性、熱特性のばらつきが大きくなる
ため好ましくない。一方、0.80よりも低い極限粘度
数では、成形時の機械強度が低下する欠点を生じる。
【0013】ポリアセタールとしては、例えばホモポリ
マー、コポリマー及びブロックコポリマーなどが挙げら
れる。
【0014】ポリオレフィンとしては、例えばポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチルペンテン−
1、アイオノマー、ABS、ポリスチレンおよびAS樹
脂などが挙げられる。
【0015】ポリスルホン及びポリエーテルスルホン
は、当業界でよく知られている方法で製造することがで
きるものであるが、例えば実質的に無水の状態で特定の
液状有機スルホキシド又はスルホン溶剤の存在下に二価
フェノールのアルカリ金属複塩とジハロベンゼノイド化
合物との実質的に問うモルの一段反応によって得られ
る。該ポリマーは、二段法でも製造することができる。
この方法では、まず二価フェノールを、最初の反応溶剤
中で、アルカリ金属複塩、アルカリ金属水素化物、アル
カリ金属水酸化物、アルカリ金属アルコキシドまたはア
ルカリ金属アルキル化合物との反応により、その場でア
ルカリ金属塩に転化する。好ましくは、アルカリ金属水
酸化物が用いられる。実質的な無水状態を確実にするた
めに、存在する、又は生成した水を除去した後、二価フ
ェノールのジアルカリ金属塩をほぼ化学量論量のジハロ
ベンゼノイド化合物と混合し反応させる。該高分子量ポ
リマーを確保するために、系は実質的に無水状態でなけ
ればならず、好ましくは反応混合物中、水は0.5重量
%以下である。該ポリマーは、個々のスルホンに応じて
適当な溶剤中で適当な温度で測定して例えばメチレンク
ロライド中25℃で測定すると、約0.4〜1.5まで
の換算粘度を有する。ポリスルホン及びポリエーテルス
ルホン樹脂の好ましい態様は特開昭56−151750
号公報に記載されている。
【0016】ブロック共重合体及びランダム共重合体と
しては、例えばポリスチレン系熱可塑性エラストマー、
ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニ
ル系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エ
ラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポ
リアミド系熱可塑性エラストマー、フッ素ポリマー系熱
可塑性エラストマー、アイオノマー系熱可塑性エラスト
マーが挙げられる。これらの中で特にポリエステル系熱
可塑性エラストマーが好ましい。
【0017】熱硬化性樹脂としては、エポキシ、不飽和
ポリエステル、フェノール、ユリア、メラミン、ポリウ
レタン及びシリコーン樹脂等が挙げられる。
【0018】[極細グラファイト繊維]本発明の樹脂組
成物は、直径が100nm以下の極細グラファイト繊維
を含有する。この極細グラファイト繊維を含有すること
により鮮明なコントラストを有するマーキングをレーザ
ー光照射により達成できる。
【0019】極細グラファイト繊維はレーザーマーキン
グ性を発現するに十分な量で含有される。この量は、樹
脂組成物の全重量を基準にして、例えば0.0001〜
10重量%であり、好ましくは0.001〜5重量%で
ある。
【0020】極細グラファイト繊維とは、極細グラファ
イトフィブリルと称することもあり、グラファイト構造
の炭素からなり、繊維状またはフィブリル状の形態をと
るものをいう。
【0021】極細グラファイト繊維の直径は、好ましく
は3.5〜70nmの範囲にあり、さらに好ましくは7
〜25nmの範囲にある。また、極細グラファイト繊維
は繊維長/直径のアスペクト比が少なくとも5であるの
が好ましく、少なくとも50であるのがより好ましく、
少なくとも100であるのが更に好ましく、少なくとも
1000であるのが特に好ましい。極細グラファイト繊
維の長さは好ましくは約10cm以下、より好ましくは
約5cm以下である。直径100nm以下の極細グラフ
ァイト繊維であればいずれも本発明の樹脂組成物に用い
ることができる。
【0022】本発明における極細グラファイト繊維は、
規則的に配列した炭素原子の実質的に連続な複数層から
なるシーズ領域とコア領域からなりシーズ領域の複数層
とコア領域とは実質上同心円状に配置されている構造を
有することが好ましい。極細グラファイト繊維のコア領
域は中空であってもよく、シーズ領域の厚さは繊維直径
の0.1〜0.4倍の範囲にあることが好ましい。極細
グラファイト繊維は、グラファイトウィスカーであって
もよい。
【0023】上記極細グラファイト繊維は、例えば、
3.5〜70nmの粒子径を有する鉄、コバルト又はニ
ッケル含有粒子と好適な気体状炭素含有化合物例えばベ
ンゼン、トルエン等とを約850〜1200℃の温度、
1/10〜10気圧の圧力で10秒から180分接触さ
せることにより製造することができる。炭素含有化合物
と金属含有粒子との乾燥重量の比は少なくとも約10
0:1とするのが好ましい。
【0024】[添加剤]本発明の樹脂組成物には、所望
により本発明の目的を損なわない範囲で、他の添加剤、
例えば核剤、結晶化促進剤、離型剤、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、難燃剤、帯電防止剤、
着色剤等の添加剤、強化材として炭酸カルシウム、酸化
チタン、長石系鉱物、クレー、ホワイトカーボン、カー
ボンブラック、ガラスビーズ等のごとき粒状又は無定形
の充填剤;カオリンクレー、タルク等のごとき板状の充
填剤;ガラスフレーク、マイカ、グラファイト等のごと
き燐片状の充填剤;ガラス繊維、炭素繊維、ウォラスト
ナイト、チタン酸カリウム等のごとき繊維状の充填剤等
の無機充填剤、更に又衝撃改良剤、流動性改良剤等の改
質剤を含有せしめることができる。
【0025】本発明の樹脂組成物は、合成樹脂(A)と
所定量の極細グラファイト繊維(B)を任意の配合方法
により配合して得ることができる。通常、これらの配合
成分は均一に分散させることが好ましく、その全部もし
くは一部を同時にあるいは別々に、例えばブレンダー、
ニーダー、バンバリーミキサー、ロールあるいは押し出
し機等の混合機で混合し均一化させる方法を用いること
ができる。更に予めドライブレンドした混合物を押出し
機で熔融混練して均一なスレッドとして押出し、次いで
所望の長さに切断して粒状化する方法を用いてもよい。
【0026】本発明の樹脂組成物が熱可塑性合成樹脂組
成物である場合、一般の熱可塑性樹脂用成形機によって
通常の方法で極めて容易に成形することができる。
【0027】本発明の樹脂組成物が熱硬化性合成樹脂組
成物である場合、熱硬化性樹脂と所定量の極細グラファ
イト繊維(B)を任意の配合方法により配合して得られ
る混合物を所定の金型に入れて加熱加圧する等の方法で
所望の成形品とすることができる。
【0028】[レーザーマーキング性]本発明の樹脂組
成物はレーザー光の照射を受けることにより、レーザー
光の照射を受けた部位が明瞭に発泡あるいは分解を起こ
して周辺の非照射部位と明瞭なコントラストを示す性質
を有する。従って、本発明の樹脂組成物は、この性質を
利用して、例えば本発明の樹脂組成物からなる成形品に
レーザー光を直接照射して所望の印字あるいは印画をな
すことができる。あるいはまた、本発明の樹脂組成物か
らなるタグあるいはプレートにレーザー光を照射して所
望の印字あるいは印画を形成し製品に貼付することによ
ってこれら製品を識別管理することができる。
【0029】
【実施例】以下実施例により本発明を詳述する。なお、
実施例中の各種指数の評価は以下の方法によった。実施
例中の「部」は重量部を意味する。
【0030】[マーキング]レーザー照射はYAGレー
ザー(NEC製レーザーマーカーSL475E2)を用
い、マーキングを行った。マーキング条件は、レーザー
の出力電流:18〜22A、レーザーパルス周波数:1
〜3kHzで行った。
【0031】[コントラストの評価]マーキングのコン
トラストの評価は、レーザー光を照射した発色表面部と
非照射部の明度差(ΔL*)及び発泡状態で評価した。
明度差の評価は東京電色製カラーアナライザーTC−1
800MK−IIを用いて行った。また、発泡状態は均
一で微細な発泡が形成されているか否かを目視で確認す
ることによって行った。均一で微細な発泡が形成されて
いる場合は○、それ以外の発泡状態あるいは発泡してい
ない場合は×で表した。
【0032】[組成物原料]実施例に用いた組成物の原
料は下記のとおりである。「IV」は極限粘度数を表
す。 ポリブチレンテレフタレート(以下「PBT」): 帝人(株)製 TRB−J(IV:0.875) 帝人(株)製 TRB−K(IV:0.72) ポリエチレンテレフタレート(以下「PET」): 帝人(株)製 TRF(IV:0.71) ポリアミド46(以下「PA46」): DSM製、KS200、IV:1.2 セルロース・アセテート: 帝人(株)製、テネックス ポリプロピレン(以下「PP」): 三井化学(株)製、ノーブレンEB−J ABS: 三井化学(株)製、サンタックST−30 ポリエチレン(以下「PE」): 三井化学(株)製、Hi−zex Power2100
JP ポリメチルメタクリレート(以下「PMMA」): 旭化成工業(株)製、デルペット80N ポリオキシメチレン(ポリアセタールと同義、以下「P
OM」): ポリプラスチックス(株)製ジュラコンM90−44
(黒) ポリプラスチックス(株)製ジュラコンM90−44
(白) エラストマー: 帝人(株)製、TR−EK シリコンゴム: 東芝シリコン(株)製、TSE221−6U エポキシ樹脂: Dow Chemical製、EPON828(88w
t%)+EPOXYHARDNER24(12wt%) 難燃強化PBT:下記の成分(組成比:wt%)からな
る組成物。
【0033】TRB−K(55.9)/T−124(2
0.0)/FR−1025(12.5)/NA1030
(7.5)/CD076(0.3)/エバフレックスA
713(2.0)/PKNN(0.5)/Irg101
0(0.2)/NaH2PO4・2H2O(0.1)/W
E1(0.4)/CR80(0.5) TRB−K:帝人(株)製、PBT(IV=0.72) T−124:日本電気硝子(株)製、ガラス繊維 FR−1025:三洋貿易(株)、臭素系難燃剤 NA1030:日産化学工業(株)、5酸化アンチモン CD076:旭硝子フロロポリマーズ、テトラフルオロ
エチレン エバフレックスA713:三井・デュポンポリケミカル
(株)、EEA PKNN:林化成(株)、タルク Irg1010:日本チバガイギー(株)、酸化防止剤 NaH2PO4・2H2O:日本化学工業(株) WE1:ヘキストインダストリー(株)、離型剤 CR80:石原産業(株)、酸化チタン 非難燃強化PET:下記の成分(組成比:wt%)から
なる組成物。
【0034】TRF(67.07)/T−122H(3
0.0)/タルク3A(2.0)/KFO(0.33)
/NAPA(0.1) TRF:帝人(株)製、PET(IV=0.71) T−122H:日本電気硝子(株)製、ガラス繊維 タルク3A:日本タルク(株) KFO:ヘキストジャパン(株)、離型剤 NAPA:日本油脂(株)、パルミチン酸ナトリウム 極細グラファイト繊維(以下「MGF」): Hyperion Catalysis Intern
ational製 BN−1100 直径:15nm、コア層直径:5n
m、長さ:10〜20μm カーボンブラック(以下「CB」): 電気化学(株)製、デンカブラック、平均粒径:40μ
【0035】[実施例1〜5および比較例1〜4]表1
に記載の各種原料を所定の割合で予め均一にドライブレ
ンドした後、スクリュー径44mmのベント付き二軸押
出し機を用いてシリンダー温度180℃〜310℃、ス
クリュー回転数160rpm、吐出量40kg/hにて
熔融混練し、スレッド状に押出し、冷却後切断して成形
用ペレットを得た。次いでこのペレットを用いて射出容
量145cm3、型締力80tの射出成形機にて射出圧
力800kg/cm2、冷却時間15秒及び、全成形サ
イクル28秒の条件でレーザーマーキング用のテストピ
ースを成形し、レーザーマーキングに供した。レーザー
マーキング条件として、例えば実施例4の場合は出力電
流20.5A、周波数2kHzでマーキングを行った。
これらの実験結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】表1記載の通り、実施例1〜5の樹脂組成
物は、何れも良好な明度差(ΔL*)を示し、マーキン
グ部分には微細で均一な発泡が形成されていることがわ
かる。一方、比較例1〜4の樹脂組成物は、明度差が小
さくマーキングは不鮮明で発泡の状態も不均一であっ
た。
【0038】[実施例6〜12、比較例5]表2に記載
の各種原料を所定の割合で予め均一にドライブレンドし
た後、スクリュー径44mmのベント付き二軸押出し機
を用いて、シリンダー温度180℃〜260℃、スクリ
ュー回転数160rpm、吐出量40kg/hにて熔融
混練し、スレッド状に押出し、冷却後切断して成形用ペ
レットを得た。次いでこのペレットを用いて射出容量1
45cm3、型締力80tの射出成形機にて射出圧力7
00kg/cm2、冷却時間15秒、及び全成形サイク
ル28秒の条件でレーザーマーキング用のテストピース
を成形し、レーザーマーキングに供した。これらの実験
結果を表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】表2記載の通り、実施例6〜12の樹脂組
成物は何れも鮮明な明度差(ΔL*)を示し、マーキン
グ部分には微細で均一な発泡が形成された。他方、比較
例5は、明度差が小さくマーキングは不鮮明で発泡の状
態も不均一であった。
【0041】[実施例13〜14]表3に記載の各種原
料を所定の割合で予め均一にドライブレンドした後、シ
リコンゴムの場合は、シリコンゴムを50×50×5m
mの金型に入れて160℃、60分間保持して硬化さ
せ、レーザーマーキング用のテストピースを得て、レー
ザーマーキングに供した。また、エポキシ樹脂の場合
は、エポキシ樹脂を20×20×2mmの金型に入れて
100℃、2時間保持して硬化させ、レーザーマーキン
グ用のテストピースを得て、レーザーマーキングに供し
た。これらの実験結果を表3に示す。
【0042】
【表3】
【0043】表3記載の通り、実施例13〜14記載の
組成物は何れも鮮明な明度差(ΔL *)を示し、マーキ
ング部分には微細で均一な発泡が形成された。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、レーザー光によりコン
トラストの良好な鮮明なマーキングを施すことのできる
樹脂組成物を提供することができる。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂(A)及びレーザーマーキング
    性を発現するに十分な量の直径が100nm以下の極細
    グラファイト繊維(B)からなる樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 合成樹脂(A)が熱可塑性樹脂又は熱硬
    化性樹脂である請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 合成樹脂(A)が、芳香族ポリエステ
    ル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセタール、
    ポリオレフィン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホ
    ン、ブロック共重合体及びランダム共重合体よりなる群
    から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂である請求
    項2に記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 合成樹脂(A)が、エポキシ、不飽和ポ
    リエステル、フェノール、ユリア、メラミン、ポリウレ
    タン及びシリコーンよりなる群から選ばれる少なくとも
    1種の熱硬化性樹脂である請求項1に記載の樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】 極細グラファイト繊維(B)の直径が
    3.5〜70nmの範囲にある請求項1に記載の樹脂組
    成物。
  6. 【請求項6】 極細グラファイト繊維(B)を、樹脂組
    成物の全重量を基準に0.0001〜10重量%含有す
    る、請求項1に記載の樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 極細グラファイト繊維(B)を、樹脂組
    成物の全重量を基準に0.001〜5重量%含有する、
    請求項1に記載の樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 極細グラファイト繊維(B)の繊維長/
    直径のアスペクト比が少なくとも5である、請求項1に
    記載の樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 極細グラファイト繊維(B)が、規則的
    に配列した炭素原子の実質的に連続な層の複数層からな
    るシーズ領域とコア領域からなり、そしてシーズ領域の
    複数層とコア領域とが繊維軸に実質的に同心的に配置さ
    れている構造を有する請求項1に記載の樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 極細グラファイト繊維(B)のコア領
    域が中空である請求項1に記載の樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 極細グラファイト繊維(B)のシーズ
    領域の厚さが繊維直径の0.1〜0.4の間にある請求
    項1に記載の樹脂組成物。
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