JP2002145974A - プリント配線板用積層板の製造方法 - Google Patents

プリント配線板用積層板の製造方法

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JP2002145974A
JP2002145974A JP2000342387A JP2000342387A JP2002145974A JP 2002145974 A JP2002145974 A JP 2002145974A JP 2000342387 A JP2000342387 A JP 2000342387A JP 2000342387 A JP2000342387 A JP 2000342387A JP 2002145974 A JP2002145974 A JP 2002145974A
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Minoru Kakiya
稔 垣谷
Yoshiyuki Takeda
良幸 武田
Kenichi Ohori
健一 大堀
Akira Murai
曜 村井
Yasuyuki Hirai
康之 平井
Shinichi Kamoshita
真一 鴨志田
Norihiro Abe
紀大 阿部
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  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プリント配線板の高密度化をすすめるのに際し
て必要とされる微細回路の形成が可能であり,またハロ
ゲン系およびアンチモン系難燃剤を含まないで難燃性U
L94V−0を満足し,実用耐熱性を有するプリント配
線板用積層板を提供すること 【解決手段】(a)分子中にジヒドロベンゾオキサジン環
を有する化合物,及び(b)ジヒドロベンゾオキサジン
環あるいはその開環後生成するフェノール性水酸基と反
応性を示す化合物,及び(C)めっき触媒を必須成分と
することを特徴とする積層板用樹脂組成物の製造方法に
よる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板用
積層板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板の高密度化に伴い,アデ
ィティブ法によるプリント配線板の製造方法が注目され
ている。配線板の回路幅が小さくなった場合,従来法で
あるサブトラクティブ法では回路側面のエッチングいわ
ゆるサイドエッチがあり,高密度化に限界がある。また
スルーホール形成においてもサブトラクティブ法ではス
ルーホールパットが必要であり,高密度化に限界があ
る。さらにスルーホールのアスペクト比が大きくなった
場合,サブトラクティブ法ではスルーホールの厚み方向
中心部付近においてのめっきつきまわり性が著しく低下
し,スルーホールの小径化においても限界がある。
【0003】また,安全性の面からプリント配線板用積
層板を含む電気絶縁材料に対して,高い難燃性が求めら
れおり,これまでは主に臭素系難燃剤を使用することに
より難燃化を図ってきた。
【0004】しかしながら,近年環境汚染や毒性の面か
ら使用物質規制の動きが強まってきており,なかでもダ
イオキシン等の有機ハロゲン物質の毒性等の問題から,
ハロゲン含有物質の低減,削減が強く求められている。
また,アンチモン化合物についてもアンチモンの発癌性
等の問題から,低減,削減の要求が高まっている。
【0005】ハロゲン系またはアンチモン系難燃剤以外
の難燃剤を用いて難燃化する手法として,従来の技術で
は,エポキシ系の樹脂に無機水和物,リン酸エステル等
を多量に添加することにより難燃化を図ってきた。その
ため,耐熱性が低下し,特に無電解めっきプロセスでの
長時間吸湿による耐熱性の低下が著しい等の問題が多
く,実用化は困難であった。
【0006】そのため,ハロゲン系およびアンチモン系
難燃剤を含まないで難燃性UL94V−0を満足し,プ
リント配線板の高密度化をすすめるのに際して必要とさ
れる微細回路の形成が可能なアディティブ法プリント配
線板用材料の提供はこれまで成されていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで,本発明はプリ
ント配線板の高密度化をすすめるのに際して必要とされ
る微細回路の形成が可能であり,またハロゲン系および
アンチモン系難燃剤を含まないで難燃性UL94V−0
を満足し,実用耐熱性を有するプリント配線板用積層板
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は,前記目的を達
成するために鋭意研究を重ねた結果,ジヒドロベンゾオ
キサジン環を有する化合物は芳香族成分が多く,かつ窒
素含有化合物であるため難燃性に優れており難燃化が容
易であり,低吸水であることから無電解めっき処理等の
長時間の吸水処理後の実用耐熱の確保が可能なこと,ま
た積層板中にめっき用触媒を含有せしめることによりア
ディティブ法プリント配線板用積層板が得られること等
の知見を利用し,さらにこれらの知見に基づき種々研究
を進めて本研究を完成するに至ったものである。
【0009】本発明は以下(1)〜(6)に記載の製造
方法に関する。 (1) (a)分子中にジヒドロベンゾオキサジン環を有
する化合物,及び(b)ジヒドロベンゾオキサジン環あ
るいはその開環後生成するフェノール性水酸基と反応性
を示す化合物,及び(C)めっき触媒を必須成分とする
ことを特徴とする積層板用樹脂組成物の製造方法 (2) 請求項1記載の(b)ジヒドロベンゾオキサジ
ン環あるいはその開環後生成するフェノール性水酸基と
反応性を示す化合物がフェノール類とトリアジン環を有
する化合物とアルデヒド類との重縮合物であることを特
徴とする積層板用樹脂組成物の製造方法 (3) (1)〜(2)のいずれかに記載の積層板用樹
脂が無機水和物,窒素系化合物,リン系化合物のうち少
なくとも1種類以上含有することを特徴とする積層板用
樹脂組成物の製造方法 (4) (3)に記載の無機水和物が水酸化アルミニウ
ムであることを特徴とする積層板用樹脂組成物の製造方
法 (5) (1)〜(4)のいずれかに記載の積層板用樹
脂組成物において各ハロゲンの含有量およびアンチモン
含有量がそれぞれ0.25重量%以下であることを特徴とす
る積層板用樹脂組成物の製造方法 (6) (1)〜(5)のいずれかに記載の積層板用樹
脂組成物をワニスとして基材に含浸,乾燥してなるプリ
プレグおよびプリプレグを加熱加圧してなるプリント配
線板用積層板の製造方法
【0010】
【発明の実施の形態】(a) ジヒドロベンゾオキサジ
ン環を有する熱硬化性樹脂としては,ジヒドロベンゾオ
キサジン環を有し,ジヒドロベンゾオキサジン環の開環
反応により硬化する樹脂であれば特に限定されるもので
はなく,フェノール性水酸基を有する化合物,ホルマリ
ン,1級アミンから化1により合成される。
【化1】 (式中のR1はアルキル基,シクロヘキシル基またはフ
ェニル基(アルキル基もしくはアルコキシル基で置換さ
れたフェニル基を含む)である。)
【0011】フェノール性水酸基を有する化合物とし
て,多官能フェノール, ビフェノール化合物,ビスフ
ェノール化合物,トリスフェノール化合物,テトラフェ
ノール化合物,フェノール樹脂があげられる。多官能フ
ェノールとしてはカテコール,ヒドロキノン,レゾルキ
ノールがあげられる。ビスフェノール化合物としては,
ビスフェノールA,ビスフェノールFおよびその位置異
性体,ビスフェノールSがあげられる。またフェノール
樹脂としてはレゾール樹脂,フェノールノボラック樹
脂,フェノール変性キシレン樹脂,アルキルフェノール
樹脂,メラミンフェノール樹脂,ベンゾグアナミンフェ
ノール樹脂,フェノール変性ポリブタジエン等があげら
れる。
【0012】1級アミンとしては,具体的にメチルアミ
ン,シクロヘキシルアミン,アニリン,置換アニリン等
があげられる。
【0013】本発明においてフェノール性水酸基を有す
る化合物と1級アミンとの混合物を70℃以上に加熱し
たアルデヒド中に添加して,70〜110℃,好ましく
は90〜100℃で20〜120分反応させ,その後1
20℃以下の温度で減圧乾燥することにより,合成する
ことが出来る。
【0014】(b)のジヒドロベンゾオキサジン環ある
いはその開環後生成するフェノール性水酸基と反応性を
示す化合物の官能基としては,(a)の分子中にジヒド
ロオキサジン環を有する樹脂中に残存するフェノール性
水酸基とも反応性を示すものであるものが好ましい。具
体的な化合物としては,フェノール性水酸基を有する化
合物,2官能以上のエポキシ樹脂が挙げられる。
【0015】好ましくは分子中にジヒドロベンゾオキサ
ジン環を有する樹脂と反応性を示し,Tg,耐熱性等の
耐熱性等の低下がなく難燃性の向上が見込まれるフェノ
ール類とトリアジン環を有する化合物とアルデヒド類の
重縮合物である。
【0016】そこで,(b)ジヒドロベンゾオキサジン
環を有する化合物あるいはその開環生成物と反応性を示
す化合物を示す化合物を(a)分子中にジヒドロベンゾ
オキサジン環を有する樹脂との合計量に対して3〜60
重量部配合することにより、機械特性を低下させずに硬
化性を向上させることができる。(b)の配合量が60
重量部超えると機械特性の低下、吸水率の増加等の問題
が発生する。また,3重量部以下であるとTgが大幅に
低下する等の問題が発生する。
【0017】(C)のめっき触媒としてはとしては金,
白金,銀,ニッケル,銅,パラジウム,ロジウムコバル
ト,すず等の金属粉末またはこれらの酸化物,硫化物,
水酸化物,過酸化物,アミン塩,硫酸塩,硝酸塩,有機
キレート化合物,有機酸塩等の微粉末がある。これらの
単体または化合物を用いる。これらの単体または化合物
を各種の無機充填剤の表面に吸着させてめっき触媒とし
て用いてもよい。この際の充填剤の種類としては微粉末
であれば特に限定はしないが,主なものとしてはシリ
カ,アルミナ,アルミノシリケート,ゼオライト等があ
る。微粒子の大きさとしては平均粒径が0.1〜100μm程
度が望ましい。0.1μm未満であると取扱が困難とな
り,100μmを超えると,樹脂への均一な分散が困難
となる。
【0018】無機水和物としては 水酸化マグネシウ
ム,水酸化アルミニウム等がある。好ましくは,難燃性
が良好であり,酸・アルカリに対して安定である無機水
和物である。水酸化アルミニウムは水酸化マグネシウム
やその他の無機水和物に比べ水和水の数が多く,難燃性
が良好であり,また酸・アルカリに対しても比較的安定
であり好適である。
【0019】無機水和物の配合量は難燃性を高めるうえ
では多いほど良いが,前期(a)と(b)の合計量に対し
て0〜150重量部にすることが好ましい。これは無機
水和物の添加量が増加するに従い樹脂への均一分散,混
合が困難になるためである。窒素系化合物としてはメラ
ミン,メラミンシアヌレート,シアヌル酸,硫酸メラミ
ン,リン酸メラミン等の有機フィラ及びフェノール類と
トリアジン環を有する化合物とアルデヒド類の重縮合物
等が挙げられる。
【0020】リン系化合物としてはトリフェニルホスフ
ィン等のホスフィン類,リン酸エステル,亜ホスホン酸
エステル,亜リン酸エステル,ホスファゼン,リン酸メ
ラミン等を使用することが出来る。
【0021】窒素系化合物、リン系化合物の合計添加量
は,難燃性を高めるうえでは多い程良いが,前記(a)
と(b)の合計量に対して0〜100重量部とする。こ
れは窒素系化合物、リン系化合物の合計量が100重量
部を超えると吸水率が大きくなり,耐熱性が低下し,さ
らにガラス転移温度が低下して,高温時の信頼性等が低
下するためである。
【0022】熱硬化性樹脂の硬化反応を有効なものとす
るために,適正な硬化剤,促進剤について鋭意検討した
結果,イミダゾール類が有効であることを見出した。ワ
ニスの硬化時間,成形性の点から添加量は樹脂固形分に
対して0.1〜5wt%,好ましくは0.2〜1.5w
t%である。
【0023】本発明の熱硬化性樹脂は溶剤に溶解してワ
ニスとし,基材に塗布,含浸する。
【0024】次に積層板の製造方法について述べる。め
っき用触媒をワニス中に均一分散・混合し,ガラス布も
しくはガラス不織布に含浸乾燥させプリプレグを作製す
る。積層板はプリプレグを必要枚数重ね合せ積層成形す
ることにより得られる。
【0025】本発明に使用した,ジヒドロベンゾオキサ
ジン環を有する化合物は芳香族成分が多くかつ窒素含有
化合物であるため難燃性に優れており難燃化が容易であ
ること,また低吸水であることから無電解めっき処理等
の長時間の吸水処理後の実用耐熱の確保が可能なこと,
また積層板中にめっき用触媒を含浸せしめることにより
アディティブ法プリント配線板用積層板が得られること
等の知見を利用し,さらに,ジヒドロベンゾオキサジン
環が開環したものと反応性を有する化合物の選択および
非ハロゲン系難燃剤を組み合わせることにより,難燃
性,耐熱性および他特性バランスの優れたアディティブ
法プリント配線板用積層板を得ることが可能である。
【0026】
【実施例】以下,本発明の実施例およびその比較例によ
って本発明をさらに具体的に説明するが,本発明はこれ
らの実施例に限定されるものではない。
【0027】(実施例1) 〔1〕ジヒドロベンゾオキサジン環を有する樹脂の合成 (1)フェノールノボラックの合成 フェノール1.9kg,ホルマリン(37%水溶液)
1.15kg,しゅう酸4gを5リットルフラスコに仕
込み,還流温度で6時間反応させた。引き続き,内部を
6700Pa以下に減圧して未反応のフェノールおよび
水を除去した。得られた樹脂は軟化点89℃(環球
法),3核体以上/2核体比=89/11(ゲルパーミ
エーションクロマトグラフィーによるピーク面積比)で
あった。
【0028】(2)ジヒドロベンゾオキサジン環の導入 上記により合成したフェノールノボラック樹脂1.7k
g(ヒドロキシル基16molに相当)をアニリン1.
49kg(16molに相当)と80℃で5時間撹袢
し,均一な混合溶液を調整した。5リットルフラスコ中
に,ホルマリン1.62kgを仕込み90℃に加熱し,
ここへノボラック/アニリン混合溶液を30分間かけて
少しずつ添加した。添加終了後30分間,還流温度に保
ち,然る後に100℃で2時間6700Pa以下に減圧
して縮合水を除去し,反応しうるヒドロキシル基の95
%がジヒドロベンゾオキサジン化された熱硬化性樹脂を
得た。
【0029】〔2〕メラミン変性フェノール樹脂の合成
例 フェノール94部に41.5%ホルマリン29部,およ
びトリエチルアミン0.47部を加え, 80℃にて3
時間反応させた。メラミンを19部加えさらに1時間反
応させた後,常圧下にて水を除去しながら120℃まで
昇温し,温度を保持したまま2時間反応させた。次に常
圧下にて水を除去しながら180℃まで昇温し,減圧下
にて未反応のフェノールを除去し,軟化点136℃のフ
ェノールとメラミンの反応物であるメラミン変性フェノ
ール樹脂を得た。
【0030】[3]めっき触媒の合成例 めっき触媒としてα−アルミナ(AKP−100 住友
化学工業株式会社,商品名)100gを800mlの水
に加え,30分間攪拌,分散させた後,塩化パラジウム
0.35gを溶解した塩酸溶液を添加し,30分間攪拌し
た。その後次亜リン酸ナトリウム0.42gを含む水30ml
を加え,30分攪拌し,濾過,水洗を数回繰り返し行な
った後,乾燥,粉砕した。
【0031】上記により合成したジヒドロオキサジン環
を有する樹脂に対し,フェノールノボラック(日立化成
工業製HP−850N),カップリング剤としてエポキ
シシラン,硬化促進剤として1−ベンジル−2−メチル
イミダゾールを表2に示す配合で,MEK,2−エトキ
シフェノール,DMFの混合溶剤で希釈したワニス(有
機樹脂固形分100重量部)に対し,めっき触媒を固形
分に対し5重量部となるように混合した。
【0032】(実施例2)上記により合成したジヒドロ
オキサジン環を有する樹脂に対し,フェノールノボラッ
ク(日立化成工業製HP−850N),カップリング剤
としてエポキシシラン,硬化促進剤として1−ベンジル
−2−メチルイミダゾールを表2に示す配合で,ME
K,2−エトキシフェノール,DMFの混合溶剤で希釈
したワニス(有機樹脂固形分100重量部)に対し水酸
化アルミニウム(粒径3μm)50重量部,めっき触媒
を固形分に対し5重量部となるように混合した。
【0033】(実施例3)上記により合成したジヒドロ
オキサジン環を有する樹脂に対し,メラミン変性フェノ
ール樹脂,カップリング剤としてエポキシシラン,硬化
促進剤として1−ベンジル−2−メチルイミダゾールを
表2に示す配合で,MEK,2−エトキシフェノール,
DMFの混合溶剤で希釈したワニス(有機樹脂固形分1
00重量部)に対し水酸化アルミニウム(粒径3μm)
50重量部,無電解めっき触媒を固形分に対し5重量部
になるように混合した。
【0034】(実施例4)上記により合成したジヒドロ
オキサジン環を有する樹脂に対し,メラミン変性フェノ
ール樹脂,カップリング剤としてエポキシシラン,硬化
促進剤として1−ベンジル−2−メチルイミダゾールを
表2に示す配合で,MEK,2−エトキシフェノール,
DMFの混合溶剤で希釈したワニス(有機樹脂固形分1
00重量部)に対し水酸化マグネシウム(粒径1μ)を
50重量部,無電解めっき触媒を固形分に対し5重量部
加え均一に分散するように混合した。
【0035】(比較例1)ビスフェノールA型エポキシ
樹脂(エポキシ当量450)に対しジシアンジアミド
0.6当量,1−ベンジル−2−メチルイミダゾールを
エポキシ樹脂100重量部に対して0.3重量部加えた樹
脂ワニス(固形分100重量部)に対し,水酸化アルミ
ニウム50重量部,無電解めっき触媒を固形分に対し5
重量部加え均一に分散するように混合した。
【0036】(比較例2)上記により合成したジヒドロ
オキサジン環を有する樹脂に対し,メラミン変性フェノ
ール樹脂,カップリング剤としてエポキシシラン,硬化
促進剤として1−ベンジル−2−メチルイミダゾールを
表1に示す配合で,MEK,2−エトキシフェノール,
DMFの混合溶剤で希釈したワニス(有機樹脂固形分1
00重量部)に対し水酸化アルミニウム(粒径3μm)
50重量部となるように混合した。
【0037】実施例1〜4,比較例1〜2で得たワニス
を厚さ0.2mmのガラス布に樹脂分46%になるように
塗布,乾燥してプリプレグを得た。このプリプレグを所
定枚数重ね185℃,圧力3MPa 120分加熱,加
圧して0.2mm厚,0.6mm厚,1.6mm厚の3種類の厚みの積層
板を得た。
【0038】以上の試験用プリント配線板を無電解銅め
っき液中で析出した銅の厚みが1μmになるまでの時
間,260℃での吸湿はんだ耐熱性,および耐燃性を調
べた。また,1.6mm厚の試験用プリント配線板を1枚重
ねでφ0.25のスルーホールを50穴形成した後,15μ
m無電解めっき処理を行なった。各50穴スルーホール
の内壁を顕微鏡にて観察し,めっきボイドの発生の有無
を評価した。その結果を表2に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】 *1 UL−94に準拠する。 *2 吸湿はんだ耐熱性:121℃、2130hPaの
プレッシャークッカー処理装置内に3時間保持後の試験
片(50mm×50mmの片面半銅付き)を,260℃
に加熱されたはんだ槽に30秒間沈め、ふくれ及びミー
ズリングの発生の有無を肉眼にて観察した。表中の各記
号は、○:変化なし、△:ミーズリングまたは目浮き発
生、×:ふくれ発生を意味する。 *3 JIS−6481に準拠する。
【0041】
【発明の効果】ジヒドロベンゾオキサジン環を有する化
合物を使用した実施例1〜4は,エポキシ樹脂を使用し
た比較例1に比べ,高い難燃性を有し,吸湿はんだ耐熱
性が良好である。特にフェノール類とトリアジン環を有
する化合物とアルデヒド類との重縮合物であるメラミン
変性フェノール樹脂および無機水和物として水酸化アル
ミニウムを使用した実施例3は,全板厚でUL94V−
0の難燃性を示す。無電解めっき触媒を配合されていな
い比較例2はめっき付速度の大幅な低下およびめっきボ
イドの発生が顕著である。
【0042】以上の効果によりプリント配線板の高密度
化をすすめるのに際して必要とされる微細回路の形成が
可能であり,またハロゲン系およびアンチモン系難燃剤
を含まないで難燃性UL94V−0を満足し,実用耐熱
性を有するプリント配線板用積層板を提供することが可
能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村井 曜 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館事業所内 (72)発明者 平井 康之 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館事業所内 (72)発明者 鴨志田 真一 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館事業所内 (72)発明者 阿部 紀大 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館事業所内 Fターム(参考) 4F072 AB28 AB29 AD19 AE07 AF02 AF27 AG03 AH02 AL13 4J002 CC281 DA076 DA116 DE096 DG026 EU187 EU197 EV187 EW017 EW047 EW067 EW127 EW157 FD137 FD206 4J033 FA01 FA02 FA04 FA06 FA11 HB03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)分子中にジヒドロベンゾオキサジン環
    を有する化合物,及び(b)ジヒドロベンゾオキサジン
    環あるいはその開環後生成するフェノール性水酸基と反
    応性を示す化合物,及び(C)めっき触媒を必須成分と
    することを特徴とする積層板用樹脂組成物の製造方法
  2. 【請求項2】請求項1記載の(b)ジヒドロベンゾオキ
    サジン環あるいはその開環後生成するフェノール性水酸
    基と反応性を示す化合物がフェノール類とトリアジン環
    を有する化合物とアルデヒド類との重縮合物であること
    を特徴とする積層板用樹脂組成物の製造方法
  3. 【請求項3】請求項1〜2記載の積層板用樹脂が無機水
    和物,窒素系化合物,リン系化合物のうち少なくとも1
    種類以上含有することを特徴とする積層板用樹脂組成物
    の製造方法
  4. 【請求項4】請求項3記載の無機水和物が水酸化アルミ
    ニウムであることを特徴とする積層板用樹脂組成物の製
    造方法
  5. 【請求項5】請求項1〜4記載の積層板用樹脂組成物に
    おいて各ハロゲンの含有量およびアンチモン含有量がそ
    れぞれ0.25重量%以下であることを特徴とする積層板用
    樹脂組成物の製造方法
  6. 【請求項6】請求項1〜5記載の積層板用樹脂組成物を
    ワニスとして基材に含浸,乾燥してなるプリプレグおよ
    びプリプレグを加熱加圧してなるプリント配線板用積層
    板の製造方法
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