JP2002145064A - 鉄道線路の侵入物検出装置 - Google Patents
鉄道線路の侵入物検出装置Info
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- JP2002145064A JP2002145064A JP2000346136A JP2000346136A JP2002145064A JP 2002145064 A JP2002145064 A JP 2002145064A JP 2000346136 A JP2000346136 A JP 2000346136A JP 2000346136 A JP2000346136 A JP 2000346136A JP 2002145064 A JP2002145064 A JP 2002145064A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 検出精度が高く、設置が容易で適応性に富ん
だ侵入物検出装置を提供する。 【解決手段】 円錐鏡20を利用した広角度距離測定装
置10により所定の撮像領域を焦点距離を変えながら撮
像し、距離画像を生成する。距離画像からなる基準画像
と現在画像との比較に基づいて、前記所定の撮像領域へ
の侵入物を検出する。
だ侵入物検出装置を提供する。 【解決手段】 円錐鏡20を利用した広角度距離測定装
置10により所定の撮像領域を焦点距離を変えながら撮
像し、距離画像を生成する。距離画像からなる基準画像
と現在画像との比較に基づいて、前記所定の撮像領域へ
の侵入物を検出する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は鉄道線路の侵入物検
出装置に関し、特に画像処理技術を用いるものに関す
る。
出装置に関し、特に画像処理技術を用いるものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】鉄道のプラットフォームから鉄道線路
に、手荷物・旅客などが転落した場合や、侵入規制状態
の踏切に車両や通行人が入り込んでいる場合には、鉄道
が進入・通過する前に撤去・移動ないし救助することが
必要である。この目的から、電気接点を利用した落下物
検知マットをプラットフォームに沿う領域の線路面に敷
設する方法がある。また、線路や踏切に光束遮断式の検
出装置を設け、侵入規制状態にあるときに発光側から受
光側(検出側)への光束が遮断されることで侵入物と判
断する方法もある。
に、手荷物・旅客などが転落した場合や、侵入規制状態
の踏切に車両や通行人が入り込んでいる場合には、鉄道
が進入・通過する前に撤去・移動ないし救助することが
必要である。この目的から、電気接点を利用した落下物
検知マットをプラットフォームに沿う領域の線路面に敷
設する方法がある。また、線路や踏切に光束遮断式の検
出装置を設け、侵入規制状態にあるときに発光側から受
光側(検出側)への光束が遮断されることで侵入物と判
断する方法もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、落下物検知マ
ットは、これをプラットフォームの全長に亘って敷設す
る必要があって大がかりである。また、感度を上げると
少量の積雪など通行の障害にならないものによっても反
応してしまい、その一方、感度を下げれば小さな手荷物
などの軽量物に反応しなくなるという欠点もある。
ットは、これをプラットフォームの全長に亘って敷設す
る必要があって大がかりである。また、感度を上げると
少量の積雪など通行の障害にならないものによっても反
応してしまい、その一方、感度を下げれば小さな手荷物
などの軽量物に反応しなくなるという欠点もある。
【0004】また、光束遮断式の検出器では、広い領域
をカバーすることが困難で死角が生じ易く、また受光側
(検出側)と発光側との光軸合わせを行う必要があって
煩雑である。また、踏切の路面にループコイルを設置
し、その上を鉄製の車両が通過したときの誘起起電力を
利用して車両を検出する方法もあるが、この場合には二
輪車を検出するのが困難である上、人が侵入した場合に
も検出できない。
をカバーすることが困難で死角が生じ易く、また受光側
(検出側)と発光側との光軸合わせを行う必要があって
煩雑である。また、踏切の路面にループコイルを設置
し、その上を鉄製の車両が通過したときの誘起起電力を
利用して車両を検出する方法もあるが、この場合には二
輪車を検出するのが困難である上、人が侵入した場合に
も検出できない。
【0005】そこで本発明の目的は、検出精度が高く、
設置が容易で適応性に富んだ侵入物検出装置を提供する
ことにある。
設置が容易で適応性に富んだ侵入物検出装置を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の本発明は、所定の
撮像領域を焦点距離を変えながら撮像した基準画像を取
得する基準画像取得手段と、前記所定の撮像領域を前記
基準画像の焦点距離に対応する焦点距離で撮像し現在画
像を取得する撮像手段と、前記基準画像と前記現在画像
とに基づいて、前記所定の撮像領域への侵入物を検出す
る侵入物検出手段と、を備えてなる鉄道線路の侵入物検
出装置である。
撮像領域を焦点距離を変えながら撮像した基準画像を取
得する基準画像取得手段と、前記所定の撮像領域を前記
基準画像の焦点距離に対応する焦点距離で撮像し現在画
像を取得する撮像手段と、前記基準画像と前記現在画像
とに基づいて、前記所定の撮像領域への侵入物を検出す
る侵入物検出手段と、を備えてなる鉄道線路の侵入物検
出装置である。
【0007】第1の本発明では、基準画像取得手段は、
所定の撮像領域を焦点距離を変えながら撮像した基準画
像を取得する。撮像手段は、当該撮像領域を前記基準画
像の焦点距離に対応する焦点距離で撮像し現在画像を取
得する。侵入物検出手段は、前記基準画像と前記現在画
像とに基づいて、前記所定の撮像領域への侵入物を検出
する。したがって第1の本発明では、焦点距離を変えな
がら撮像して得られた基準画像と現在画像とに基づい
て、距離情報を含んだ侵入物の検出を行うことができ
る。
所定の撮像領域を焦点距離を変えながら撮像した基準画
像を取得する。撮像手段は、当該撮像領域を前記基準画
像の焦点距離に対応する焦点距離で撮像し現在画像を取
得する。侵入物検出手段は、前記基準画像と前記現在画
像とに基づいて、前記所定の撮像領域への侵入物を検出
する。したがって第1の本発明では、焦点距離を変えな
がら撮像して得られた基準画像と現在画像とに基づい
て、距離情報を含んだ侵入物の検出を行うことができ
る。
【0008】第2の本発明は、第1の本発明の鉄道線路
の侵入物検出装置であって、前記基準画像と前記現在画
像との少なくともいずれか一方に基づいて、焦点距離に
応じて表示方法を変化させた距離画像を生成する距離画
像生成手段を更に備えたことを特徴とする鉄道線路の侵
入物検出装置である。
の侵入物検出装置であって、前記基準画像と前記現在画
像との少なくともいずれか一方に基づいて、焦点距離に
応じて表示方法を変化させた距離画像を生成する距離画
像生成手段を更に備えたことを特徴とする鉄道線路の侵
入物検出装置である。
【0009】第2の本発明では、現在画像と基準画像と
の少なくともいずれか一方に基づいて、焦点距離に応じ
て表示方法を変化させた距離画像を生成するので、距離
情報を含んだ検出を行うことができると共に、生成した
距離画像を用いて現在画像と基準画像の比較を行うこと
により、複数の現在画像または基準画像をそのまま用い
る場合に比して処理負荷を軽減できる。
の少なくともいずれか一方に基づいて、焦点距離に応じ
て表示方法を変化させた距離画像を生成するので、距離
情報を含んだ検出を行うことができると共に、生成した
距離画像を用いて現在画像と基準画像の比較を行うこと
により、複数の現在画像または基準画像をそのまま用い
る場合に比して処理負荷を軽減できる。
【0010】第3の本発明は、第1または第2の本発明
の鉄道線路の侵入物検出装置であって、前記侵入物に合
焦する部分の焦点距離に基づいて前記侵入物の位置を特
定する位置特定手段を更に備えたことを特徴とする鉄道
線路の侵入物検出装置である。
の鉄道線路の侵入物検出装置であって、前記侵入物に合
焦する部分の焦点距離に基づいて前記侵入物の位置を特
定する位置特定手段を更に備えたことを特徴とする鉄道
線路の侵入物検出装置である。
【0011】第3の本発明では、位置特定手段により前
記侵入物の位置を特定するので、プラットフォームのよ
うに長尺な領域についても侵入物の対処を的確に行うこ
とができる。
記侵入物の位置を特定するので、プラットフォームのよ
うに長尺な領域についても侵入物の対処を的確に行うこ
とができる。
【0012】第4の本発明は、第1ないし第3の本発明
のいずれかの鉄道線路の侵入物検出装置であって、前記
撮像手段を複数備え、これら複数の撮像手段は前記所定
の撮像領域を互いに異なる位置から撮像すると共に、前
記複数の撮像手段の出力に基づいて、前記侵入物の形状
を特定する形状特定手段を更に備えたことを特徴とする
鉄道線路の侵入物検出装置である。
のいずれかの鉄道線路の侵入物検出装置であって、前記
撮像手段を複数備え、これら複数の撮像手段は前記所定
の撮像領域を互いに異なる位置から撮像すると共に、前
記複数の撮像手段の出力に基づいて、前記侵入物の形状
を特定する形状特定手段を更に備えたことを特徴とする
鉄道線路の侵入物検出装置である。
【0013】第4の本発明では、複数の撮像手段が当該
撮像領域を互いに異なる位置から撮像すると共に、形状
特定手段が、複数の撮像手段の出力に基づいて侵入物の
形状を特定する。したがって、撮像手段が単一である場
合に比して、侵入物の形状に関してより多くの情報を得
ることができ、特に侵入物が長尺な場合に好適である。
撮像領域を互いに異なる位置から撮像すると共に、形状
特定手段が、複数の撮像手段の出力に基づいて侵入物の
形状を特定する。したがって、撮像手段が単一である場
合に比して、侵入物の形状に関してより多くの情報を得
ることができ、特に侵入物が長尺な場合に好適である。
【0014】第5の本発明は、鉄道線路への侵入物を検
出して侵入物信号を出力する検出手段と、前記侵入物信
号と、前記所定の撮像領域を通行する列車の運行情報
と、に基づいて、緊急性の有無を判定する緊急性判定手
段を備えたことを特徴とする鉄道線路の侵入物検出装置
である。
出して侵入物信号を出力する検出手段と、前記侵入物信
号と、前記所定の撮像領域を通行する列車の運行情報
と、に基づいて、緊急性の有無を判定する緊急性判定手
段を備えたことを特徴とする鉄道線路の侵入物検出装置
である。
【0015】第5の本発明では、緊急性判定手段が、当
該撮像領域を通行する列車の運行情報に基づいて緊急性
の有無を判定するので、緊急性の有無に応じた的確な対
処を行うことができる。
該撮像領域を通行する列車の運行情報に基づいて緊急性
の有無を判定するので、緊急性の有無に応じた的確な対
処を行うことができる。
【0016】第6の本発明は、鉄道線路への侵入物を検
出して侵入物信号を出力する検出手段と、前記侵入物信
号と、前記所定の撮像領域を通行する列車の運行情報と
に基づいて、前記侵入物が列車であるか否かを判別する
列車判別手段を備えたことを特徴とする鉄道線路の侵入
物検出装置である。
出して侵入物信号を出力する検出手段と、前記侵入物信
号と、前記所定の撮像領域を通行する列車の運行情報と
に基づいて、前記侵入物が列車であるか否かを判別する
列車判別手段を備えたことを特徴とする鉄道線路の侵入
物検出装置である。
【0017】第6の本発明では、当該撮像領域を通行す
る列車の運行情報に基づいて、列車判別手段が侵入物が
列車であるか否かを判別するので、列車でない侵入物に
対して的確な対処を行うことができる。
る列車の運行情報に基づいて、列車判別手段が侵入物が
列車であるか否かを判別するので、列車でない侵入物に
対して的確な対処を行うことができる。
【0018】なお、第5および第6の本発明における検
出手段は、第1ないし第3の本発明のように撮像手段を
利用したものでもよく、それ以外の手段によるものでも
よい。
出手段は、第1ないし第3の本発明のように撮像手段を
利用したものでもよく、それ以外の手段によるものでも
よい。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1実施形態に
係る侵入物検出システムの全体構成を示す。同図に示す
侵入物検出システムは、プラットフォームに沿う鉄道線
路の所定視野を撮像し距離画像を出力する広角度距離測
定装置10と、得られた画像データに基づいて移動物体
を検出する移動物体検出装置30と、検出された移動物
体が列車であるかの判別や緊急性の判断などを行う状況
判断装置40と、判断結果を送受信する通信装置50
と、列車制御系60とを含んで構成される。
係る侵入物検出システムの全体構成を示す。同図に示す
侵入物検出システムは、プラットフォームに沿う鉄道線
路の所定視野を撮像し距離画像を出力する広角度距離測
定装置10と、得られた画像データに基づいて移動物体
を検出する移動物体検出装置30と、検出された移動物
体が列車であるかの判別や緊急性の判断などを行う状況
判断装置40と、判断結果を送受信する通信装置50
と、列車制御系60とを含んで構成される。
【0020】図2において、広角度距離測定装置10
は、光学系2、焦点可変レンズユニット制御部4、画像
処理部6、中央制御部8、および出力部9を含んで構成
される。光学系2は円錐鏡20、主レンズ22、焦点可
変レンズユニット24、および電子カメラ26を含んで
構成される。
は、光学系2、焦点可変レンズユニット制御部4、画像
処理部6、中央制御部8、および出力部9を含んで構成
される。光学系2は円錐鏡20、主レンズ22、焦点可
変レンズユニット24、および電子カメラ26を含んで
構成される。
【0021】円錐鏡20は外側面を鏡面に構成され、そ
の中心軸の周り全方位からの光を中心軸方向に反射する
ことができる。円錐面は直線を母線とするものでもよい
が、本実施形態では外側に凸の母線(例えば放物線)に
よって構成された円錐面を用いることにより、中心軸方
向から見た円錐鏡の反射像における仰角−俯角方向の画
角を拡大している。中心軸方向から見た反射像におい
て、円錐鏡20の周縁に近い部分は、円錐鏡20の底面
寄り(すなわち、図2のように円錐鏡20をその底面を
上にして設置した場合には、上寄りないし遠方)の部分
の反射像であり、円錐鏡20の中心に近い部分は、円錐
鏡20の頂点寄り(同じく、図2の場合には下寄りない
し近辺)の部分の反射像である。
の中心軸の周り全方位からの光を中心軸方向に反射する
ことができる。円錐面は直線を母線とするものでもよい
が、本実施形態では外側に凸の母線(例えば放物線)に
よって構成された円錐面を用いることにより、中心軸方
向から見た円錐鏡の反射像における仰角−俯角方向の画
角を拡大している。中心軸方向から見た反射像におい
て、円錐鏡20の周縁に近い部分は、円錐鏡20の底面
寄り(すなわち、図2のように円錐鏡20をその底面を
上にして設置した場合には、上寄りないし遠方)の部分
の反射像であり、円錐鏡20の中心に近い部分は、円錐
鏡20の頂点寄り(同じく、図2の場合には下寄りない
し近辺)の部分の反射像である。
【0022】主レンズ22と焦点可変レンズユニット2
4とは、それぞれの光軸が円錐鏡20の中心軸に一致す
るように配置され、当該中心軸方向から見た円錐鏡20
の反射像を電子カメラ26に結像させる。本装置では、
撮像される反射像のピント(合焦状態)に基づいて円錐
鏡20周辺の対象物までの距離を測定する。そこで、高
い距離分解能を得るため、主レンズ22と焦点可変レン
ズユニット24の被写界深度が浅く設定されている。こ
こでは、被写界深度を浅くするために、主レンズ22に
はF値の小さい明るいレンズを用い、また、光彩絞りを
設けない構成としている。
4とは、それぞれの光軸が円錐鏡20の中心軸に一致す
るように配置され、当該中心軸方向から見た円錐鏡20
の反射像を電子カメラ26に結像させる。本装置では、
撮像される反射像のピント(合焦状態)に基づいて円錐
鏡20周辺の対象物までの距離を測定する。そこで、高
い距離分解能を得るため、主レンズ22と焦点可変レン
ズユニット24の被写界深度が浅く設定されている。こ
こでは、被写界深度を浅くするために、主レンズ22に
はF値の小さい明るいレンズを用い、また、光彩絞りを
設けない構成としている。
【0023】焦点可変レンズユニット24は、主レンズ
22の補助レンズとして使用されるレンズユニットであ
り、主レンズ22と焦点可変レンズユニット24とがな
す焦点距離を可変できる。焦点距離を変化させることに
より、電子カメラ26の結像面上において合焦する対象
物までの距離(物点距離)が変化する。すなわち、焦点
可変レンズユニット24の焦点距離を変化させることに
より、電子カメラ26の結像面上には、円錐鏡20から
の距離が異なる対象物に合焦した反射像が投影される。
22の補助レンズとして使用されるレンズユニットであ
り、主レンズ22と焦点可変レンズユニット24とがな
す焦点距離を可変できる。焦点距離を変化させることに
より、電子カメラ26の結像面上において合焦する対象
物までの距離(物点距離)が変化する。すなわち、焦点
可変レンズユニット24の焦点距離を変化させることに
より、電子カメラ26の結像面上には、円錐鏡20から
の距離が異なる対象物に合焦した反射像が投影される。
【0024】電子カメラ26は、固体撮像素子を用いて
構成され、当該固体撮像素子上に結像される反射像を電
気的な映像信号に変換して出力する。固体撮像素子は、
例えば、入射光量を対数変換した出力信号として取り出
すことができるタイプのCMOSイメージセンサなどの
ダイナミックレンズの大きなものが好適である。
構成され、当該固体撮像素子上に結像される反射像を電
気的な映像信号に変換して出力する。固体撮像素子は、
例えば、入射光量を対数変換した出力信号として取り出
すことができるタイプのCMOSイメージセンサなどの
ダイナミックレンズの大きなものが好適である。
【0025】焦点可変レンズユニット制御部4は、焦点
距離を制御するための制御信号を生成し、これにより焦
点可変レンズユニット24の焦点距離を制御する。焦点
可変レンズユニット24は、この制御信号により達成さ
れたレンズ焦点距離を焦点可変レンズユニット制御部4
に通知し、焦点可変レンズユニット制御部4はこれを焦
点距離情報として画像処理部6へ伝達する。また焦点可
変レンズユニット制御部4は、その制御可否や応答状態
などの制御状態を中央制御部8へ通知する。
距離を制御するための制御信号を生成し、これにより焦
点可変レンズユニット24の焦点距離を制御する。焦点
可変レンズユニット24は、この制御信号により達成さ
れたレンズ焦点距離を焦点可変レンズユニット制御部4
に通知し、焦点可変レンズユニット制御部4はこれを焦
点距離情報として画像処理部6へ伝達する。また焦点可
変レンズユニット制御部4は、その制御可否や応答状態
などの制御状態を中央制御部8へ通知する。
【0026】画像処理部6は、電子カメラ26から映像
信号を入力され、またレンズユニット制御部4から焦点
距離情報を入力され、これらに基づいて、反射像の各点
に映る対象物までの距離を画像データとする距離画像を
生成する。生成された距離画像は出力部9へ出力され
る。
信号を入力され、またレンズユニット制御部4から焦点
距離情報を入力され、これらに基づいて、反射像の各点
に映る対象物までの距離を画像データとする距離画像を
生成する。生成された距離画像は出力部9へ出力され
る。
【0027】中央制御部8は、焦点可変レンズユニット
制御部4に対して出力する制御信号および画像処理部6
に対して出力する画像処理制御信号により、焦点可変レ
ンズユニット制御部4および画像処理部6の動作を制御
し、また焦点可変レンズユニット制御部4からの制御状
態信号に基づいて、焦点可変レンズユニット24の制御
可否を検知し、広角度距離測定装置10の全体の動作状
態を監視する。
制御部4に対して出力する制御信号および画像処理部6
に対して出力する画像処理制御信号により、焦点可変レ
ンズユニット制御部4および画像処理部6の動作を制御
し、また焦点可変レンズユニット制御部4からの制御状
態信号に基づいて、焦点可変レンズユニット24の制御
可否を検知し、広角度距離測定装置10の全体の動作状
態を監視する。
【0028】次に、広角度距離測定装置10の動作およ
び測定原理について説明する。図3は、電子カメラ26
から出力される円錐鏡20の反射像を示す。図におい
て、矩形の画像32内に映る円形の部分が、円錐鏡20
の反射像34である。
び測定原理について説明する。図3は、電子カメラ26
から出力される円錐鏡20の反射像を示す。図におい
て、矩形の画像32内に映る円形の部分が、円錐鏡20
の反射像34である。
【0029】反射像34上の任意の点Pが円錐鏡20上
のどの点に対応するか、そしてその対応点での円錐鏡2
0の鏡面がどの方向を向いているかはそれぞれ既知であ
るので、点Pに映る対象物が円錐鏡20に対してどの方
向に位置するかを特定することができる。すなわち、対
象物の方位角θは、反射像34の中心点Oと点Pとを結
ぶ線分OPの向きから特定され、また円錐鏡20に対す
る対象物の相対的な高さ位置ないし仰角は、線分OPの
長さLに応じて決定される。
のどの点に対応するか、そしてその対応点での円錐鏡2
0の鏡面がどの方向を向いているかはそれぞれ既知であ
るので、点Pに映る対象物が円錐鏡20に対してどの方
向に位置するかを特定することができる。すなわち、対
象物の方位角θは、反射像34の中心点Oと点Pとを結
ぶ線分OPの向きから特定され、また円錐鏡20に対す
る対象物の相対的な高さ位置ないし仰角は、線分OPの
長さLに応じて決定される。
【0030】いま、焦点可変レンズユニット24の焦点
距離ξFを、最小値から最大値まで変化させると共に、
その変化の過程における例えば5段階(3m、5m、1
0m、20m、40m)の焦点距離ξFのそれぞれにつ
いて、電子カメラ26により反射像34を撮影する。画
像処理部6は、各焦点距離ξFに対応する反射像34の
それぞれについて、ピントが合っている部分(合焦領
域)を検出すると共に、合焦領域内の点に対して、その
ときの焦点距離ξFを、当該点に映る対象物の測定距離
ξΘとして決定する。
距離ξFを、最小値から最大値まで変化させると共に、
その変化の過程における例えば5段階(3m、5m、1
0m、20m、40m)の焦点距離ξFのそれぞれにつ
いて、電子カメラ26により反射像34を撮影する。画
像処理部6は、各焦点距離ξFに対応する反射像34の
それぞれについて、ピントが合っている部分(合焦領
域)を検出すると共に、合焦領域内の点に対して、その
ときの焦点距離ξFを、当該点に映る対象物の測定距離
ξΘとして決定する。
【0031】そして画像処理部6は、図4及び図5に示
すように、このステップを、焦点可変レンズユニット2
4の焦点距離ξFを最小値から最大値まで変化させなが
ら実行し、これにより、反射像34内の全ての点につい
て、測定距離ξΘを求める。そして、反射像34内の全
ての点についてその測定距離ξΘを対応づけて記憶し、
さらに、各点の測定距離ξΘに応じて表示方法を変化さ
せた1フレームの距離画像を生成する。表示方法の変化
は色彩におけるものであってもよく、また明度における
ものであってもよい。なお、図4において物体44は合
焦領域50に含まれているため、生成された距離画像に
はこの焦点距離において撮像された物体44の反射像が
採用されるが、図5において物体44は合焦領域52に
含まれていないため、生成された距離画像にはこの焦点
距離において撮像された物体44の反射像は採用されな
いことになる。
すように、このステップを、焦点可変レンズユニット2
4の焦点距離ξFを最小値から最大値まで変化させなが
ら実行し、これにより、反射像34内の全ての点につい
て、測定距離ξΘを求める。そして、反射像34内の全
ての点についてその測定距離ξΘを対応づけて記憶し、
さらに、各点の測定距離ξΘに応じて表示方法を変化さ
せた1フレームの距離画像を生成する。表示方法の変化
は色彩におけるものであってもよく、また明度における
ものであってもよい。なお、図4において物体44は合
焦領域50に含まれているため、生成された距離画像に
はこの焦点距離において撮像された物体44の反射像が
採用されるが、図5において物体44は合焦領域52に
含まれていないため、生成された距離画像にはこの焦点
距離において撮像された物体44の反射像は採用されな
いことになる。
【0032】図6において符号10aないし10fで示
される広角度距離測定装置10は、プラットフォーム7
0の周囲に複数個設置される。それぞれの広角度距離測
定装置10の視野AないしFは、他の少なくとも一つの
広角度距離測定装置10の視野と互いに重複するように
設定される。
される広角度距離測定装置10は、プラットフォーム7
0の周囲に複数個設置される。それぞれの広角度距離測
定装置10の視野AないしFは、他の少なくとも一つの
広角度距離測定装置10の視野と互いに重複するように
設定される。
【0033】広角度距離測定装置10a,10c,10
d,10fは、図7に示すようにプラットフォーム70
の張り出し部70aの下面に設置され、また広角度距離
測定装置10b,10eは、線路80に関してプラット
フォーム70とは反対側の地面に設置される。前者は後
者に比して高い位置に設置されるが、他の構成例とし
て、図8に示すように、全ての広角度距離測定装置10
を同じ高さに設置してもよい。
d,10fは、図7に示すようにプラットフォーム70
の張り出し部70aの下面に設置され、また広角度距離
測定装置10b,10eは、線路80に関してプラット
フォーム70とは反対側の地面に設置される。前者は後
者に比して高い位置に設置されるが、他の構成例とし
て、図8に示すように、全ての広角度距離測定装置10
を同じ高さに設置してもよい。
【0034】再び図1において、移動物体検出装置30
aないし30fは、広角度距離測定装置10aないし1
0fのそれぞれに対応して一つずつ設けられている。移
動物体検出装置30は、後述するとおり、広角度距離測
定装置10から距離画像として入力される現在画像を、
予め撮像されている基準画像と比較し、その差分値に基
づいて移動物体を検出して、その視野内での位置および
距離の情報を状況判断装置40に出力する。また状況判
断装置40からの要求に応じて、検出された侵入物の大
きさや形状などに係る情報を状況判断装置40に送信す
る。また移動物体検出装置30は、広角度距離測定装置
10に対して、その動作を制御するための制御出力を行
う。
aないし30fは、広角度距離測定装置10aないし1
0fのそれぞれに対応して一つずつ設けられている。移
動物体検出装置30は、後述するとおり、広角度距離測
定装置10から距離画像として入力される現在画像を、
予め撮像されている基準画像と比較し、その差分値に基
づいて移動物体を検出して、その視野内での位置および
距離の情報を状況判断装置40に出力する。また状況判
断装置40からの要求に応じて、検出された侵入物の大
きさや形状などに係る情報を状況判断装置40に送信す
る。また移動物体検出装置30は、広角度距離測定装置
10に対して、その動作を制御するための制御出力を行
う。
【0035】状況判断装置40は、周知のサーバコンピ
ュータから構成されており、移動物体検出装置30から
入力される移動物体の位置および距離の情報に基づい
て、プラットフォーム70における移動物体の絶対位置
を算出し、また、その移動物体が列車であるか侵入物で
あるかの判別や緊急度の決定などを行う。また状況判断
装置40は、算出した侵入物の絶対位置情報と、緊急度
情報と、緊急停止を要する列車に対しての緊急停止信号
とを生成して、通信装置50に出力する。また状況判断
装置40から移動物体検出装置30へは、より詳細な情
報送信の要求や、特定された侵入物自体を今後無視す
る、更新情報を要求する、情報更新頻度を変更するなど
の制御出力を行う。
ュータから構成されており、移動物体検出装置30から
入力される移動物体の位置および距離の情報に基づい
て、プラットフォーム70における移動物体の絶対位置
を算出し、また、その移動物体が列車であるか侵入物で
あるかの判別や緊急度の決定などを行う。また状況判断
装置40は、算出した侵入物の絶対位置情報と、緊急度
情報と、緊急停止を要する列車に対しての緊急停止信号
とを生成して、通信装置50に出力する。また状況判断
装置40から移動物体検出装置30へは、より詳細な情
報送信の要求や、特定された侵入物自体を今後無視す
る、更新情報を要求する、情報更新頻度を変更するなど
の制御出力を行う。
【0036】また、状況判断装置40からの侵入物の絶
対位置情報と、緊急度情報とは、駅務室などに備えられ
た駅員端末42にも出力され、これらの情報に応じて駅
員端末42の表示画面には警報表示が、また駅員端末4
2の音声出力装置からは警報音や音声アナウンスが、そ
れぞれ出力されるように構成されている。
対位置情報と、緊急度情報とは、駅務室などに備えられ
た駅員端末42にも出力され、これらの情報に応じて駅
員端末42の表示画面には警報表示が、また駅員端末4
2の音声出力装置からは警報音や音声アナウンスが、そ
れぞれ出力されるように構成されている。
【0037】通信装置50は、状況判断装置40からの
侵入物の絶対位置情報と緊急度情報とを、列車制御系6
0に送信する。また、列車の位置・速度・到着番線など
の列車制御情報を、状況判断装置40に送信する。ま
た、緊急停止信号を列車制御系60に送信する。
侵入物の絶対位置情報と緊急度情報とを、列車制御系6
0に送信する。また、列車の位置・速度・到着番線など
の列車制御情報を、状況判断装置40に送信する。ま
た、緊急停止信号を列車制御系60に送信する。
【0038】列車制御系60は、連動装置や緊急停止信
号機などの列車運行制御器から構成されており、列車の
運行を制御する。
号機などの列車運行制御器から構成されており、列車の
運行を制御する。
【0039】以上のとおり構成された侵入物検出システ
ムにおける動作について、以下に説明する。
ムにおける動作について、以下に説明する。
【0040】図9は、移動物体検出装置30において実
行される処理であって、移動物体の検出に関するものを
示す。この処理ルーチンは、移動物体検出装置30に含
まれる図示しないCPUのクロック周波数に対応した所
定周期、あるいは予め設定された所定の撮影時間ごとに
実行される。
行される処理であって、移動物体の検出に関するものを
示す。この処理ルーチンは、移動物体検出装置30に含
まれる図示しないCPUのクロック周波数に対応した所
定周期、あるいは予め設定された所定の撮影時間ごとに
実行される。
【0041】まず、予め各広角度距離測定装置10の担
当する視野(例えば視野A)を上述のとおり焦点距離を
異にして撮像して得られた距離画像を、基準画像として
読み込む(S2)。この基準画像は、同じデータを常に
使用してもよく、また、毎日の起動時に更新したもの
や、例えば1時間おきに更新したものを使用してもよ
い。また、例えば照度や天候の変化に応じて、あるいは
目視による侵入物不存在確認後に、マニュアル操作によ
り撮像したものを使用してもよい。
当する視野(例えば視野A)を上述のとおり焦点距離を
異にして撮像して得られた距離画像を、基準画像として
読み込む(S2)。この基準画像は、同じデータを常に
使用してもよく、また、毎日の起動時に更新したもの
や、例えば1時間おきに更新したものを使用してもよ
い。また、例えば照度や天候の変化に応じて、あるいは
目視による侵入物不存在確認後に、マニュアル操作によ
り撮像したものを使用してもよい。
【0042】次に、広角度距離測定装置10により、同
じ視野Aを、基準画像を撮像した際の複数の焦点距離に
対応する焦点距離で再度撮像して得られた距離画像を、
現在画像として入力する(S4)。
じ視野Aを、基準画像を撮像した際の複数の焦点距離に
対応する焦点距離で再度撮像して得られた距離画像を、
現在画像として入力する(S4)。
【0043】次に、基準画像と現在画像との差分値を算
出する(S6)。
出する(S6)。
【0044】次に、差分が存在する画素を残して他の画
素に係る画像データを消去し、これにより既存物を除去
して移動物体に係る画像データを抽出する(S8)。
素に係る画像データを消去し、これにより既存物を除去
して移動物体に係る画像データを抽出する(S8)。
【0045】次に、差分値が異常であるかを判断する
(S10)。この判断は、天候の変化(例えば、基準画
像の撮影時には晴天だったのに対し、現在画像の撮影時
には曇っている等)など、侵入物以外の要因による画像
データの変化に対応して定められている許容値を、差分
値が上回っているかに基づいて行われる。異常でない場
合には否定判断され、状況判断装置40に対する正常出
力が行われる(S18)。
(S10)。この判断は、天候の変化(例えば、基準画
像の撮影時には晴天だったのに対し、現在画像の撮影時
には曇っている等)など、侵入物以外の要因による画像
データの変化に対応して定められている許容値を、差分
値が上回っているかに基づいて行われる。異常でない場
合には否定判断され、状況判断装置40に対する正常出
力が行われる(S18)。
【0046】異常の場合には、ステップS8で抽出され
た移動物体に係る画像データに基づいて、その広角度距
離測定装置10に対する移動物体の方位と距離を算出す
る(S12)。また、算出した距離と当該画像データの
寸法や反射像内での位置とに基づいて、移動物体のおお
よその形状と大きさを算出する(S14)。そして、算
出した移動物体の方位・距離・形状・大きさの情報を、
状況判断装置40に対し出力して(S16)、本ルーチ
ンを終了する。
た移動物体に係る画像データに基づいて、その広角度距
離測定装置10に対する移動物体の方位と距離を算出す
る(S12)。また、算出した距離と当該画像データの
寸法や反射像内での位置とに基づいて、移動物体のおお
よその形状と大きさを算出する(S14)。そして、算
出した移動物体の方位・距離・形状・大きさの情報を、
状況判断装置40に対し出力して(S16)、本ルーチ
ンを終了する。
【0047】図10および図11は、状況判断装置40
における処理を示す。図10は、そのうち緊急性の判断
に係る処理を示す。まず、移動物体検出装置30aない
し30fで処理された広角度距離測定装置10aないし
10fからの信号が状況判断装置40に入力され(S2
2)、全ての広角度距離測定装置10についての信号が
入力されると(S24)、次に、運行情報として通信装
置50から入力されている列車の位置・速度・到着番線
などの列車制御情報が読み込まれる(S26)。
における処理を示す。図10は、そのうち緊急性の判断
に係る処理を示す。まず、移動物体検出装置30aない
し30fで処理された広角度距離測定装置10aないし
10fからの信号が状況判断装置40に入力され(S2
2)、全ての広角度距離測定装置10についての信号が
入力されると(S24)、次に、運行情報として通信装
置50から入力されている列車の位置・速度・到着番線
などの列車制御情報が読み込まれる(S26)。
【0048】次に、入力された列車制御情報に基づい
て、次に、現在移動物体が検出されている番線に列車が
入線しているかが判定され(S28)、入線している場
合には、該当する番線の広角度処理測定装置10に対応
する画像データを無視する処理が行われる(S30)。
て、次に、現在移動物体が検出されている番線に列車が
入線しているかが判定され(S28)、入線している場
合には、該当する番線の広角度処理測定装置10に対応
する画像データを無視する処理が行われる(S30)。
【0049】入線していない場合には、当該移動物体が
列車でなく侵入物であると考えられるため、次に、入力
された信号に基づいて演算が行われ、各広角度距離測定
装置10からの相対値として入力される侵入物の位置情
報が、構内における位置座標に変換されることにより、
侵入物の構内における絶対位置が特定される(S3
2)。侵入物の絶対位置は、例えばそれが存在する番線
と、プラットフォーム70の上り方面の端部からの距離
とによって特定される。なお、プラットフォーム70の
端部からの距離に代えて、号車番号を用いてもよい。
列車でなく侵入物であると考えられるため、次に、入力
された信号に基づいて演算が行われ、各広角度距離測定
装置10からの相対値として入力される侵入物の位置情
報が、構内における位置座標に変換されることにより、
侵入物の構内における絶対位置が特定される(S3
2)。侵入物の絶対位置は、例えばそれが存在する番線
と、プラットフォーム70の上り方面の端部からの距離
とによって特定される。なお、プラットフォーム70の
端部からの距離に代えて、号車番号を用いてもよい。
【0050】そして、ステップS32で特定された侵入
物の絶対位置と、列車制御情報とに基づいて、緊急性が
判断される(S34)。この緊急性の判断は、侵入物が
存在する番線への列車の入線が、例えば5分以内に予定
されているかに基づいて行われる。
物の絶対位置と、列車制御情報とに基づいて、緊急性が
判断される(S34)。この緊急性の判断は、侵入物が
存在する番線への列車の入線が、例えば5分以内に予定
されているかに基づいて行われる。
【0051】肯定の場合には、緊急停止を要する列車に
対しての緊急停止信号を生成して、通信装置50に出力
する(S36)。通信装置50は緊急停止信号を列車制
御系60に送信し、これにより列車制御系60の緊急停
止信号機に列車に対する緊急停止信号が表示され、また
列車が緊急停止信号に従わない場合には、連動装置が適
宜に作動して、侵入物が存在する番線への列車の入線を
防ぐ。また、駅員端末42への警報出力が行われ(S3
8)、駅員端末42の表示画面には警報表示が、また駅
員端末42の音声出力装置からは警報音や音声アナウン
スが、それぞれ出力される。
対しての緊急停止信号を生成して、通信装置50に出力
する(S36)。通信装置50は緊急停止信号を列車制
御系60に送信し、これにより列車制御系60の緊急停
止信号機に列車に対する緊急停止信号が表示され、また
列車が緊急停止信号に従わない場合には、連動装置が適
宜に作動して、侵入物が存在する番線への列車の入線を
防ぐ。また、駅員端末42への警報出力が行われ(S3
8)、駅員端末42の表示画面には警報表示が、また駅
員端末42の音声出力装置からは警報音や音声アナウン
スが、それぞれ出力される。
【0052】ステップS34で否定の場合、すなわち緊
急性なしと判断された場合には、ステップS36がスキ
ップされ、駅員端末42への警報出力が行われて(S3
8)、本ルーチンを終了する。
急性なしと判断された場合には、ステップS36がスキ
ップされ、駅員端末42への警報出力が行われて(S3
8)、本ルーチンを終了する。
【0053】以上のとおり、本実施形態では、広角度距
離測定装置10により所定の撮像領域を焦点距離を変え
ながら撮像した基準画像と、この基準画像の焦点距離に
対応する焦点距離で撮像した現在画像とに基づいて、前
記所定の撮像領域への侵入物を検出する。したがって本
実施形態では、距離情報を含んだ侵入物の検出を行うこ
とができる。
離測定装置10により所定の撮像領域を焦点距離を変え
ながら撮像した基準画像と、この基準画像の焦点距離に
対応する焦点距離で撮像した現在画像とに基づいて、前
記所定の撮像領域への侵入物を検出する。したがって本
実施形態では、距離情報を含んだ侵入物の検出を行うこ
とができる。
【0054】また本実施形態では、焦点距離に応じて表
示方法を変化させた距離画像を生成するので、距離情報
を含んだ検出を行うことができると共に、生成した距離
画像を用いて現在画像と基準画像の比較を行うことによ
り、複数の現在画像および基準画像を用いる場合に比し
て、処理負荷を軽減できる。
示方法を変化させた距離画像を生成するので、距離情報
を含んだ検出を行うことができると共に、生成した距離
画像を用いて現在画像と基準画像の比較を行うことによ
り、複数の現在画像および基準画像を用いる場合に比し
て、処理負荷を軽減できる。
【0055】また本実施形態では、広角度距離測定装置
10の取得した画像データに基づいて侵入物の位置を特
定するので、プラットフォーム70のように長尺な領域
についても侵入物の対処を的確に行うことができる。
10の取得した画像データに基づいて侵入物の位置を特
定するので、プラットフォーム70のように長尺な領域
についても侵入物の対処を的確に行うことができる。
【0056】また本実施形態では、状況判断装置40
が、撮像領域である視野AないしFのそれぞれにおける
侵入物の位置と、当該撮像領域を通行する列車の運行情
報とに基づいて緊急性の有無を判定するので、緊急性の
有無に応じた的確な対処を行うことができる。
が、撮像領域である視野AないしFのそれぞれにおける
侵入物の位置と、当該撮像領域を通行する列車の運行情
報とに基づいて緊急性の有無を判定するので、緊急性の
有無に応じた的確な対処を行うことができる。
【0057】また本実施形態では、状況判断装置40
が、撮像領域である視野AないしFのそれぞれを通行す
る列車の運行情報に基づいて、侵入物が列車であるか否
かを判別するので、列車でない侵入物に対して的確な対
処を行うことができる。
が、撮像領域である視野AないしFのそれぞれを通行す
る列車の運行情報に基づいて、侵入物が列車であるか否
かを判別するので、列車でない侵入物に対して的確な対
処を行うことができる。
【0058】また本実施形態では、視野AないしFのそ
れぞれについて、複数の広角度距離測定装置10が互い
に異なる位置から撮像すると共に、状況判断装置40
が、これら複数の広角度距離測定装置10の出力に基づ
いて侵入物の形状を特定する。したがって、広角度距離
測定装置10が単一である場合に比して、侵入物の形状
に関してより多くの情報を得ることができ、特に侵入物
が長尺な場合に好適である。
れぞれについて、複数の広角度距離測定装置10が互い
に異なる位置から撮像すると共に、状況判断装置40
が、これら複数の広角度距離測定装置10の出力に基づ
いて侵入物の形状を特定する。したがって、広角度距離
測定装置10が単一である場合に比して、侵入物の形状
に関してより多くの情報を得ることができ、特に侵入物
が長尺な場合に好適である。
【0059】なお、第1実施形態において、移動物体が
複数検出された場合に、その複数の移動物体に係る情報
を、移動物体検出装置30において移動物体ごとに配列
して処理する構成としてもよい。例えば移動物体検出装
置30に移動物体の個数を計数するためのソフトウェア
カウンタからなる移動物体カウンタを備えることとし、
ある広角度距離測定装置10について移動物体カウンタ
による計数値がmである場合に、図11に示すように、
まず移動物体カウンタ値を初期化し(S42)、次に各
移動物体についての上記各種情報を入力し(S44)、
この入力をi=mになるまで(S46)、移動物体カウ
ンタ値をインクリメントしながら繰り返し(S48)、
最後にその広角度距離測定装置10についての全ての移
動物体に係る情報を配列して出力する(S50)。この
ような構成とした場合には、ある広角度距離測定装置1
0について複数の移動物体が検出された場合にも、それ
ぞれの移動物体について位置を特定できる。
複数検出された場合に、その複数の移動物体に係る情報
を、移動物体検出装置30において移動物体ごとに配列
して処理する構成としてもよい。例えば移動物体検出装
置30に移動物体の個数を計数するためのソフトウェア
カウンタからなる移動物体カウンタを備えることとし、
ある広角度距離測定装置10について移動物体カウンタ
による計数値がmである場合に、図11に示すように、
まず移動物体カウンタ値を初期化し(S42)、次に各
移動物体についての上記各種情報を入力し(S44)、
この入力をi=mになるまで(S46)、移動物体カウ
ンタ値をインクリメントしながら繰り返し(S48)、
最後にその広角度距離測定装置10についての全ての移
動物体に係る情報を配列して出力する(S50)。この
ような構成とした場合には、ある広角度距離測定装置1
0について複数の移動物体が検出された場合にも、それ
ぞれの移動物体について位置を特定できる。
【0060】また、第1実施形態においては、状況判断
装置40において、侵入物の位置を特定してから当該番
線における緊急性の有無を判断する構成としたが(S3
2およびS34)、この構成に代えて、列車が進入する
番線について必ず侵入物の有無を確認する構成としても
よい。例えば図12に示すように、まず列車運行情報に
基づいて、列車が所定時間内に侵入する番線の情報が読
み込まれ(S52)、次に、当該番線に侵入物が存在す
るかが判断される(S54)。存在する場合には、次に
同じく列車運行情報から、当該番線への列車の進入時刻
が読み込まれ(S56)、次に、その侵入時刻までの残
り時間が所定の基準時間(例えば5分間)と比較され
(S58)、余裕時間がない場合には緊急性ありの判断
が行われて(S60)、上記ステップS36及びS38
と同様の列車停止信号発信および駅員への指令出力が行
われる。他方、ステップS54で否定(当該番線に侵入
物が存在しない)またはステップS58で肯定(余裕時
間がある)の判断がされた場合には、緊急性なしの判断
が行われ(S62)、上記ステップS38と同様の駅員
への指令出力のみが行われる。この場合にも、上記第1
実施形態と同様の効果を得ることができる。
装置40において、侵入物の位置を特定してから当該番
線における緊急性の有無を判断する構成としたが(S3
2およびS34)、この構成に代えて、列車が進入する
番線について必ず侵入物の有無を確認する構成としても
よい。例えば図12に示すように、まず列車運行情報に
基づいて、列車が所定時間内に侵入する番線の情報が読
み込まれ(S52)、次に、当該番線に侵入物が存在す
るかが判断される(S54)。存在する場合には、次に
同じく列車運行情報から、当該番線への列車の進入時刻
が読み込まれ(S56)、次に、その侵入時刻までの残
り時間が所定の基準時間(例えば5分間)と比較され
(S58)、余裕時間がない場合には緊急性ありの判断
が行われて(S60)、上記ステップS36及びS38
と同様の列車停止信号発信および駅員への指令出力が行
われる。他方、ステップS54で否定(当該番線に侵入
物が存在しない)またはステップS58で肯定(余裕時
間がある)の判断がされた場合には、緊急性なしの判断
が行われ(S62)、上記ステップS38と同様の駅員
への指令出力のみが行われる。この場合にも、上記第1
実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0061】なお、広角度距離測定装置10の設置高
は、その視野(撮像領域)の広さに影響するほか、その
検出精度にも影響する。これを図13および図14につ
いて説明すると、広角度距離測定装置10は光学系2の
焦点深度を利用して距離を測定するため、その距離分解
能(ひいては、距離検出精度)が距離に依存するとこ
ろ、図13のように設置高が高い場合には、近距離にあ
る物体90aについては、それが存在する場合としない
場合とにおける距離差d1は距離分解能r1より大きい
ため検出できるが、遠方にある物体90bについては、
距離差d2が距離分解能r2より小さいため、これを侵
入物として検出できないことになる。
は、その視野(撮像領域)の広さに影響するほか、その
検出精度にも影響する。これを図13および図14につ
いて説明すると、広角度距離測定装置10は光学系2の
焦点深度を利用して距離を測定するため、その距離分解
能(ひいては、距離検出精度)が距離に依存するとこ
ろ、図13のように設置高が高い場合には、近距離にあ
る物体90aについては、それが存在する場合としない
場合とにおける距離差d1は距離分解能r1より大きい
ため検出できるが、遠方にある物体90bについては、
距離差d2が距離分解能r2より小さいため、これを侵
入物として検出できないことになる。
【0062】これに対して、図14のように設置高が小
さい場合には、同じ距離に存在する物体に対しても俯角
が小さくなるため、遠方にある物体90bについても、
距離差d4が距離分解能r2より大きくなり、これを侵
入物として検出可能となる。また、近距離にある物体9
0aについても、距離分解能r1と距離差d3の比率d
3/r1が図13の場合に比して大きくなるため、検出
精度が高くなる。
さい場合には、同じ距離に存在する物体に対しても俯角
が小さくなるため、遠方にある物体90bについても、
距離差d4が距離分解能r2より大きくなり、これを侵
入物として検出可能となる。また、近距離にある物体9
0aについても、距離分解能r1と距離差d3の比率d
3/r1が図13の場合に比して大きくなるため、検出
精度が高くなる。
【0063】すなわち、俯角が小さい場合には、物体が
存在する場合としない場合との距離差が、俯角が大きい
場合に比して大きくなるため、同じ距離分解能の装置に
よる場合にも、俯角が大きい場合に比して高精度の距離
測定を行うことができる。したがって、設置高が低い場
合には、設置高が高い場合に比して高精度の距離測定が
実行できるといえる。
存在する場合としない場合との距離差が、俯角が大きい
場合に比して大きくなるため、同じ距離分解能の装置に
よる場合にも、俯角が大きい場合に比して高精度の距離
測定を行うことができる。したがって、設置高が低い場
合には、設置高が高い場合に比して高精度の距離測定が
実行できるといえる。
【0064】この性質を利用し、要求される距離測定精
度に応じて、設置高を選択することとすれば、視野Aの
全領域において、要求される距離測定精度を満たすよう
に各広角度距離測定装置10の設置高を決定することが
できる。他方、設置高が低い場合には、その分だけ視野
Aが狭くなり設置間隔の変更の必要が生じるので、設置
高の決定には要求される視野の広さをも考慮することが
必要である。この設置高や設置間隔の決定のための処理
は、状況判断装置40を利用して行ってもよく、また他
のコンピュータを利用して行ってもよい。
度に応じて、設置高を選択することとすれば、視野Aの
全領域において、要求される距離測定精度を満たすよう
に各広角度距離測定装置10の設置高を決定することが
できる。他方、設置高が低い場合には、その分だけ視野
Aが狭くなり設置間隔の変更の必要が生じるので、設置
高の決定には要求される視野の広さをも考慮することが
必要である。この設置高や設置間隔の決定のための処理
は、状況判断装置40を利用して行ってもよく、また他
のコンピュータを利用して行ってもよい。
【0065】次に、第2実施形態について説明する。第
2実施形態は踏切への侵入物の検出に本発明を適用した
ものである。
2実施形態は踏切への侵入物の検出に本発明を適用した
ものである。
【0066】図15は、本発明の第2実施形態に係る侵
入物検出システムの全体構成を示す。同図に示す侵入物
検出システムは、踏切内の所定視野を撮像し距離画像を
出力する広角度距離測定装置110と、得られた画像デ
ータに基づいて移動物体を検出する移動物体検出装置1
30と、検出された移動物体が列車であるかの判別や緊
急性の判断などを行う状況判断装置140と、判断結果
を送受信する通信装置150と、踏切制御器系160
と、列車制御系165を含んで構成される。
入物検出システムの全体構成を示す。同図に示す侵入物
検出システムは、踏切内の所定視野を撮像し距離画像を
出力する広角度距離測定装置110と、得られた画像デ
ータに基づいて移動物体を検出する移動物体検出装置1
30と、検出された移動物体が列車であるかの判別や緊
急性の判断などを行う状況判断装置140と、判断結果
を送受信する通信装置150と、踏切制御器系160
と、列車制御系165を含んで構成される。
【0067】広角度距離測定装置110の構成および測
定原理、ならびに移動物体検出装置130・状況判断装
置140・通信装置150の構成は、上記第1実施形態
におけるものと同様である。踏切制御器系160は、軌
道回路・踏切制御器・踏切警報器を含み、列車制御系1
65は、列車集中制御装置や遠隔制御装置などや、列車
の通信機を含む。
定原理、ならびに移動物体検出装置130・状況判断装
置140・通信装置150の構成は、上記第1実施形態
におけるものと同様である。踏切制御器系160は、軌
道回路・踏切制御器・踏切警報器を含み、列車制御系1
65は、列車集中制御装置や遠隔制御装置などや、列車
の通信機を含む。
【0068】図16において符号110aおよび110
bで示される広角度距離測定装置110は、踏切に交差
する道路の領域である踏切道170を跨いだ2カ所に、
互いに対向して設置される。それぞれの広角度距離測定
装置110の視野G,Hは、他方の広角度距離測定装置
110の視野と互いに重なり合うように設定される。ま
た広角度距離測定装置110a,110bの設置高は、
図17に示すように遮断機の遮断桿より低い高さとす
る。なお本実施形態では広角度距離測定装置110を2
カ所に設置する構成としたが、一つの踏切に3つ以上の
測定装置を設置してもよい。
bで示される広角度距離測定装置110は、踏切に交差
する道路の領域である踏切道170を跨いだ2カ所に、
互いに対向して設置される。それぞれの広角度距離測定
装置110の視野G,Hは、他方の広角度距離測定装置
110の視野と互いに重なり合うように設定される。ま
た広角度距離測定装置110a,110bの設置高は、
図17に示すように遮断機の遮断桿より低い高さとす
る。なお本実施形態では広角度距離測定装置110を2
カ所に設置する構成としたが、一つの踏切に3つ以上の
測定装置を設置してもよい。
【0069】この第2実施形態における処理について説
明する。図18は、移動物体検出装置130において実
行される処理であって、移動物体の検出に関するものを
示す。図18において、まず、予め各広角度距離測定装
置110の担当する視野(例えば視野G)を上述のとお
り焦点距離を異にして撮像して得られた距離画像を、基
準画像として読み込む(S72)。この基準画像は、同
じデータを常に使用してもよく、また、毎日の起動時に
更新したものや、例えば1時間おきに更新したものを使
用してもよい。また、例えば照度や天候の変化に応じ
て、あるいは目視による侵入物不存在確認後に、マニュ
アル操作により撮像したものを使用してもよい。
明する。図18は、移動物体検出装置130において実
行される処理であって、移動物体の検出に関するものを
示す。図18において、まず、予め各広角度距離測定装
置110の担当する視野(例えば視野G)を上述のとお
り焦点距離を異にして撮像して得られた距離画像を、基
準画像として読み込む(S72)。この基準画像は、同
じデータを常に使用してもよく、また、毎日の起動時に
更新したものや、例えば1時間おきに更新したものを使
用してもよい。また、例えば照度や天候の変化に応じ
て、あるいは目視による侵入物不存在確認後に、マニュ
アル操作により撮像したものを使用してもよい。
【0070】次に、広角度距離測定装置110により、
同じ視野Gを、基準画像を撮像した際の複数の焦点距離
に対応する焦点距離で再度撮像して得られた距離画像
を、現在画像として入力する(S74)。
同じ視野Gを、基準画像を撮像した際の複数の焦点距離
に対応する焦点距離で再度撮像して得られた距離画像
を、現在画像として入力する(S74)。
【0071】次に、基準画像と現在画像との差分値を算
出する(S76)。
出する(S76)。
【0072】次に、差分が存在する画素を残して他の画
素に係る画像データを消去し、これにより既存物を除去
して移動物体に係る画像データを抽出する(S78)。
素に係る画像データを消去し、これにより既存物を除去
して移動物体に係る画像データを抽出する(S78)。
【0073】次に、差分値が異常であるかを判断する
(S80)。この判断は、天候の変化(例えば、基準画
像の撮影時には晴天だったのに対し、現在画像の撮影時
には曇っている等)など、侵入物以外の要因による画像
データの変化に対応して定められている許容値を、差分
値が上回っているかに基づいて行われる。異常でない場
合には否定判断され、状況判断装置140に対する正常
出力が行われる(S88)。
(S80)。この判断は、天候の変化(例えば、基準画
像の撮影時には晴天だったのに対し、現在画像の撮影時
には曇っている等)など、侵入物以外の要因による画像
データの変化に対応して定められている許容値を、差分
値が上回っているかに基づいて行われる。異常でない場
合には否定判断され、状況判断装置140に対する正常
出力が行われる(S88)。
【0074】異常の場合には、ステップS78で抽出さ
れた移動物体に係る画像データに基づいて、その広角度
距離測定装置110に対する移動物体の方位と距離を算
出する(S82)。また、算出した距離と当該画像デー
タの寸法や反射像内での位置とに基づいて、移動物体の
おおよその形状と大きさを算出する(S84)。そし
て、算出した移動物体の方位・距離・形状・大きさの情
報を、状況判断装置140に対して出力して(S8
6)、本ルーチンを終了する。
れた移動物体に係る画像データに基づいて、その広角度
距離測定装置110に対する移動物体の方位と距離を算
出する(S82)。また、算出した距離と当該画像デー
タの寸法や反射像内での位置とに基づいて、移動物体の
おおよその形状と大きさを算出する(S84)。そし
て、算出した移動物体の方位・距離・形状・大きさの情
報を、状況判断装置140に対して出力して(S8
6)、本ルーチンを終了する。
【0075】図19は、状況判断装置140における処
理を示す。まず、踏切の近傍(例えば600メートル手
前側)の線路に設置された列車検出装置からの信号に基
づいて、列車の接近が検知されているかが判断される
(S92)。また、遮断機からの信号に基づいて、遮断
桿の降下が終了しているかが判断される(S94)。こ
れらステップS92およびS94で否定の場合には、両
者が肯定になるまで、装置が待機状態となる。
理を示す。まず、踏切の近傍(例えば600メートル手
前側)の線路に設置された列車検出装置からの信号に基
づいて、列車の接近が検知されているかが判断される
(S92)。また、遮断機からの信号に基づいて、遮断
桿の降下が終了しているかが判断される(S94)。こ
れらステップS92およびS94で否定の場合には、両
者が肯定になるまで、装置が待機状態となる。
【0076】次に、移動物体検出装置130aおよび1
30bを経由した広角度距離測定装置110a,110
bからの信号が状況判断装置140に入力され(S9
6)、全ての広角度距離測定装置110についての信号
が入力されると(S98)、次に、各広角度距離測定装
置110からの信号に基づき、侵入物があるかが判定さ
れる(S100)。否定の場合には、測定装置からの情
報をクリアして、再び待機状態となる。
30bを経由した広角度距離測定装置110a,110
bからの信号が状況判断装置140に入力され(S9
6)、全ての広角度距離測定装置110についての信号
が入力されると(S98)、次に、各広角度距離測定装
置110からの信号に基づき、侵入物があるかが判定さ
れる(S100)。否定の場合には、測定装置からの情
報をクリアして、再び待機状態となる。
【0077】肯定の場合には、次に、入力された信号に
基づいて演算が行われ、各広角度距離測定装置110か
らの相対値として入力される侵入物の位置情報が、踏切
道170内における位置座標に変換されることにより、
侵入物の踏切道170内における絶対位置が特定される
(S102)。侵入物の絶対位置は、例えばそれが存在
する線路と、踏切道170における上り方面の端部から
の距離とによって特定される。
基づいて演算が行われ、各広角度距離測定装置110か
らの相対値として入力される侵入物の位置情報が、踏切
道170内における位置座標に変換されることにより、
侵入物の踏切道170内における絶対位置が特定される
(S102)。侵入物の絶対位置は、例えばそれが存在
する線路と、踏切道170における上り方面の端部から
の距離とによって特定される。
【0078】肯定の場合には、緊急停止を要する列車に
対しての緊急停止信号を生成して、通信装置150に出
力する(S104)。通信装置150は緊急停止信号を
踏切制御器系160および列車制御系165に送信し、
これに応じて、踏切制御器系160では当該踏切に備え
られた踏切警報器のブザーやサイレンなどが作動し、ま
た列車制御系165では緊急停止信号機に列車に対する
緊急停止信号が表示される。なお、踏切警報器の作動に
伴い、踏切制御器系160からは踏切警報器の作動信号
が入力される。
対しての緊急停止信号を生成して、通信装置150に出
力する(S104)。通信装置150は緊急停止信号を
踏切制御器系160および列車制御系165に送信し、
これに応じて、踏切制御器系160では当該踏切に備え
られた踏切警報器のブザーやサイレンなどが作動し、ま
た列車制御系165では緊急停止信号機に列車に対する
緊急停止信号が表示される。なお、踏切警報器の作動に
伴い、踏切制御器系160からは踏切警報器の作動信号
が入力される。
【0079】以上のとおり、第2実施形態では、広角度
距離測定装置110の取得した画像データに基づいて侵
入物の位置を特定するので、上記第1実施形態と同様
に、踏切道170における侵入物の対処を的確に行うこ
とができる。特に第2実施形態では、当該侵入物がどの
線路に亘って存在しているのかが特定できるので、これ
により侵入物の影響範囲が特定できる利点がある。
距離測定装置110の取得した画像データに基づいて侵
入物の位置を特定するので、上記第1実施形態と同様
に、踏切道170における侵入物の対処を的確に行うこ
とができる。特に第2実施形態では、当該侵入物がどの
線路に亘って存在しているのかが特定できるので、これ
により侵入物の影響範囲が特定できる利点がある。
【0080】また本実施形態では、踏切道170の全領
域について、複数の広角度距離測定装置110が互いに
異なる位置から撮像(視野GおよびH)すると共に、状
況判断装置140が、これら複数の広角度距離測定装置
110の出力に基づいて侵入物の形状を特定する。した
がって、広角度距離測定装置110が単一である場合に
比して、侵入物の形状に関してより多くの情報を得るこ
とができ、特に侵入物が長尺な場合に好適である。
域について、複数の広角度距離測定装置110が互いに
異なる位置から撮像(視野GおよびH)すると共に、状
況判断装置140が、これら複数の広角度距離測定装置
110の出力に基づいて侵入物の形状を特定する。した
がって、広角度距離測定装置110が単一である場合に
比して、侵入物の形状に関してより多くの情報を得るこ
とができ、特に侵入物が長尺な場合に好適である。
【0081】なお、上記各実施形態では、基準画像およ
び現在画像を、それぞれ1フレームの距離画像として出
力する構成としたが、基準画像と現在画像の少なくとも
一方が、複数の焦点距離に対応した複数の画像からなる
セットであってもよい。また、上記各実施形態では、単
一の撮像領域について複数の広角度距離測定装置10,
110を用いて撮影する構成としたが、本発明は単一の
撮像領域について単一の撮像手段で撮像する構成であっ
てもよい。
び現在画像を、それぞれ1フレームの距離画像として出
力する構成としたが、基準画像と現在画像の少なくとも
一方が、複数の焦点距離に対応した複数の画像からなる
セットであってもよい。また、上記各実施形態では、単
一の撮像領域について複数の広角度距離測定装置10,
110を用いて撮影する構成としたが、本発明は単一の
撮像領域について単一の撮像手段で撮像する構成であっ
てもよい。
【0082】また、上記各実施形態では、単一の広角度
距離測定装置10,110を用いて基準画像と現在画像
との両者を撮像することとしたが、基準画像と現在画像
とを互いに別個の広角度距離測定装置を用いて撮像し、
両者の画像データの座標系を変換した上で両者を比較す
る構成としてもよい。また、侵入物の形状や大きさを特
定する構成に加えて、侵入物に係る画像データを所定の
基準パターンと比較することにより侵入物の種類を判別
する構成としてもよく、かかる構成も本発明の範疇に属
するものである。
距離測定装置10,110を用いて基準画像と現在画像
との両者を撮像することとしたが、基準画像と現在画像
とを互いに別個の広角度距離測定装置を用いて撮像し、
両者の画像データの座標系を変換した上で両者を比較す
る構成としてもよい。また、侵入物の形状や大きさを特
定する構成に加えて、侵入物に係る画像データを所定の
基準パターンと比較することにより侵入物の種類を判別
する構成としてもよく、かかる構成も本発明の範疇に属
するものである。
【図1】 第1実施形態に係る侵入物検出システムの全
体構成を示すブロック図である。
体構成を示すブロック図である。
【図2】 広角度距離測定装置の構成例を示すブロック
図である。
図である。
【図3】 広角度距離測定装置の測定原理を示す説明図
である。
である。
【図4】 広角度距離測定装置の測定例を示す説明図で
ある。
ある。
【図5】 広角度距離測定装置の測定例を示す説明図で
ある。
ある。
【図6】 第1実施形態における広角度距離測定装置の
配置を示す平面図である。
配置を示す平面図である。
【図7】 第1実施形態における広角度距離測定装置の
配置を示す側面図ある。
配置を示す側面図ある。
【図8】 第1実施形態における広角度距離測定装置の
他の配置例を示す側面図ある。
他の配置例を示す側面図ある。
【図9】 第1実施形態における広角度距離測定装置及
び侵入物検出装置の動作を説明するフロー図である。
び侵入物検出装置の動作を説明するフロー図である。
【図10】 第1実施形態における状況判断装置の動作
を説明するフロー図である。
を説明するフロー図である。
【図11】 状況判断装置における移動物体情報の配列
に係る動作を説明するフロー図である。
に係る動作を説明するフロー図である。
【図12】 状況判断装置における緊急性の判断に係る
動作を説明するフロー図である。
動作を説明するフロー図である。
【図13】 広角度距離測定装置を高い設置高で設置し
た場合の作用を示す説明図である。
た場合の作用を示す説明図である。
【図14】 広角度距離測定装置を低い設置高で設置し
た場合の作用を示す説明図である。
た場合の作用を示す説明図である。
【図15】 第2実施形態に係る侵入物検出システムの
全体構成を示すブロック図である。
全体構成を示すブロック図である。
【図16】 第2実施形態における広角度距離測定装置
の配置を示す平面図である。
の配置を示す平面図である。
【図17】 第2実施形態における広角度距離測定装置
の配置を示す正面図ある。
の配置を示す正面図ある。
【図18】 第2実施形態における広角度距離測定装置
及び侵入物検出装置の動作を説明するフロー図である。
及び侵入物検出装置の動作を説明するフロー図である。
【図19】 第2実施形態における状況判断装置の動作
を説明するフロー図である。
を説明するフロー図である。
10,110 広角度距離測定装置、30,130 移
動物体検出装置、40,140 状況判断装置、50,
150 通信装置、60,165 列車制御系、 70
プラットフォーム、80 線路、160 踏切制御器
系。
動物体検出装置、40,140 状況判断装置、50,
150 通信装置、60,165 列車制御系、 70
プラットフォーム、80 線路、160 踏切制御器
系。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 7/18 H04N 7/18 D Fターム(参考) 5B057 AA16 BA02 BA15 CA12 CA16 DA06 DB02 DC31 5C054 AA01 FC01 FC12 FD02 FF06 GB01 GB12 HA18 5C087 AA02 AA03 AA08 AA19 DD03 DD08 DD15 EE12 EE14 GG02 GG07 GG10 GG19 5H161 AA01 BB13 FF07 MM12 NN10 PP01 PP06 PP11 PP12 PP14 PP15 5L096 BA02 BA08 CA02 DA03 HA03 HA07
Claims (6)
- 【請求項1】 所定の撮像領域を焦点距離を変えながら
撮像した基準画像を取得する基準画像取得手段と、 前記所定の撮像領域を前記基準画像の焦点距離に対応す
る焦点距離で撮像し現在画像を取得する撮像手段と、 前記基準画像と前記現在画像とに基づいて、前記所定の
撮像領域への侵入物を検出する侵入物検出手段と、 を備えてなる鉄道線路の侵入物検出装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の鉄道線路の侵入物検出
装置であって、 前記基準画像と前記現在画像との少なくともいずれか一
方に基づいて、焦点距離に応じて表示方法を変化させた
距離画像を生成する距離画像生成手段を更に備えたこと
を特徴とする鉄道線路の侵入物検出装置。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の鉄道線路の侵
入物検出装置であって、 前記侵入物に合焦する部分の焦点距離に基づいて前記侵
入物の位置を特定する位置特定手段を更に備えたことを
特徴とする鉄道線路の侵入物検出装置。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の鉄
道線路の侵入物検出装置であって、 前記撮像手段を複数備え、これら複数の撮像手段は前記
所定の撮像領域を互いに異なる位置から撮像すると共
に、 前記複数の撮像手段の出力に基づいて、前記侵入物の形
状を特定する形状特定手段を更に備えたことを特徴とす
る鉄道線路の侵入物検出装置。 - 【請求項5】 鉄道線路への侵入物を検出して侵入物信
号を出力する検出手段と、 前記侵入物信号と、前記所定の撮像領域を通行する列車
の運行情報と、に基づいて、緊急性の有無を判定する緊
急性判定手段を備えたことを特徴とする鉄道線路の侵入
物検出装置。 - 【請求項6】 鉄道線路への侵入物を検出して侵入物信
号を出力する検出手段と、 前記侵入物信号と、前記所定の撮像領域を通行する列車
の運行情報とに基づいて、前記侵入物が列車であるか否
かを判別する列車判別手段を備えたことを特徴とする鉄
道線路の侵入物検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000346136A JP2002145064A (ja) | 2000-11-14 | 2000-11-14 | 鉄道線路の侵入物検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000346136A JP2002145064A (ja) | 2000-11-14 | 2000-11-14 | 鉄道線路の侵入物検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002145064A true JP2002145064A (ja) | 2002-05-22 |
Family
ID=18820053
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000346136A Pending JP2002145064A (ja) | 2000-11-14 | 2000-11-14 | 鉄道線路の侵入物検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002145064A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013117758A1 (de) * | 2012-02-10 | 2013-08-15 | Bombardier Transportation Gmbh | Vermessung von abständen eines schienenfahrzeugs zu seitlich des schienenfahrzeugs angeordneten gegenständen |
JP2019040389A (ja) * | 2017-08-25 | 2019-03-14 | 独立行政法人自動車技術総合機構 | 障害物検知装置、障害物検知方法、及び、障害物検知プログラム |
CN109658397A (zh) * | 2018-12-12 | 2019-04-19 | 广州地铁集团有限公司 | 一种轨道巡检方法及系统 |
CN114802354A (zh) * | 2022-05-30 | 2022-07-29 | 中铁电气化局集团第三工程有限公司 | 用于轨道施工区间的侵入检测系统、方法及预警系统 |
-
2000
- 2000-11-14 JP JP2000346136A patent/JP2002145064A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013117758A1 (de) * | 2012-02-10 | 2013-08-15 | Bombardier Transportation Gmbh | Vermessung von abständen eines schienenfahrzeugs zu seitlich des schienenfahrzeugs angeordneten gegenständen |
JP2019040389A (ja) * | 2017-08-25 | 2019-03-14 | 独立行政法人自動車技術総合機構 | 障害物検知装置、障害物検知方法、及び、障害物検知プログラム |
CN109658397A (zh) * | 2018-12-12 | 2019-04-19 | 广州地铁集团有限公司 | 一种轨道巡检方法及系统 |
CN114802354A (zh) * | 2022-05-30 | 2022-07-29 | 中铁电气化局集团第三工程有限公司 | 用于轨道施工区间的侵入检测系统、方法及预警系统 |
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