JP2002144211A - ワイヤソー加工装置 - Google Patents

ワイヤソー加工装置

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JP2002144211A JP2000373530A JP2000373530A JP2002144211A JP 2002144211 A JP2002144211 A JP 2002144211A JP 2000373530 A JP2000373530 A JP 2000373530A JP 2000373530 A JP2000373530 A JP 2000373530A JP 2002144211 A JP2002144211 A JP 2002144211A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 圧電材料をワイヤソーで切断したときのウェ
ハの厚みが均一で、高い平行度と切断精度を実現可能な
ワイヤソー加工装置を提供する。 【解決手段】 三角形の各頂点にワイヤガイドローラ1
03が配置された構造のワイヤソー加工装置において、
ワイヤガードローラ101,102間に複数のワイヤガ
イドレール109〜112を設け、切断中、ワイヤを挟
んでワイヤガイドレールがワーク106〜108を櫛歯
状に噛み合うような構造とし、工程中にスラリー液を循
環供給するように設けられた温度制御用スラリータンク
115内に沈殿した砥粒を、超音波振動を印加して攪拌
し、スラリー濃度が均一で、かつスラリー液温が一定な
スラリーを供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は脆性材料である水晶、タン
タル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、四方酸リチウム、
ランガサイト、圧電セラミックス、磁気ヘッド基板、光
学材料をワイヤソーで研磨切断加工する製造装置に関
し、特に高安定性・高品質が要求される移動体通信分野
での携帯電話機用や光通信分野における各種基準信号発
信源として使用される機能部品の心臓部である水晶発振
器やSAWフィルタに使用される圧電板等の製造装置の
特に切断装置に関するものである。本発明を適用して製
作された圧電板は、基板平行度や切断角度が極めて高精
度であることから、後工程であるラッピング工程や研磨
工程が容易で、この圧電板を使って得られる各種圧電デ
バイスの中でも、特に水晶では周波数温度特性に優れた
ものが量産できる。本発明により製造された圧電板は、
製造偏差が少なく、かつ外部環境の変動に対しても良好
な高安定・高性能の圧電振動子やSAWデバイス等を再
現性よく生産できる高精度圧電板や磁気ヘッド基板や光
学材料を提供できることにある。
【0002】
【従来の技術】超小型・高安定性が要求される移動体通
信機器や光通信機器等の分野において、水晶発振器は必
須のデバイスとしてその地位を確立している。これまで
の水晶発振器には、温度補償型水晶発振器(TCX
O)、ディジタル温度補償型水晶発振器(D−TCX
O)、電圧制御型水晶発振器(VCXO)等があり、切
断角度のバラツキの少ない水晶板を選別して、水晶振動
子を実現し、この水晶振動子とLSIと抵抗・コンデン
サ等の受動部品と組み合わせて、各種高機能水晶発振器
を実現している。他の圧電材料であるタンタル酸リチウ
ム、ニオブ酸リチウム、四方酸リチウム、ランガサイト
等も、移動体通信機器や光通信機器内にフィルタや振動
子として数多く使用されている。圧電セラミックスは材
料の低廉化の特徴を生かし、規格のラフな民生機器や圧
電ジャイロとしての用途に採用され広く使用されてい
る。ところで、これら圧電デバイスを構成する基本材料
として使用されている圧電材料には、水晶原石やインゴ
ットであるタンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、四
方酸リチウム、ランガサイト等の単結晶や多結晶である
圧電セラミックスを所定の切断角度で高精度に切り出す
わけである。これまで一般に圧電材料はマルチブレード
で長時間かけて切断されていたが、最近では、切断後に
得られる圧電板の収率の高さや角度精度や平行度の良好
で、かつ高速切断が可能なワイヤソーでの切断方法が圧
電板や磁気ヘッドや光学部品等の材料分野への適用が主
流となってきている。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】急速な各種通信機器
の小型化、軽量化、高機能化、低コスト化の要請に対し
て従来の技術で実現してきた圧電板では対応が困難な状
況下になってきた。これまでの圧電板加工方法の主眼
は、マルチブレードからワイヤソーに移ってきてはいる
が、まだまだ多くの問題を含有している。特に、切断後
の10mm〜20mm程度の水晶板を得る場合、
0.1mm〜0.3mmのブレードを使うマルチブレー
ドでは厚みのバラツキは250±20μmが製造の実力
値である。切断形状は切断時の後半になるに従って厚み
が厚くなるテーパ形状となる。このため、どうしても両
面ラッピングでの平行度修正が必要となる。一方、ワイ
ヤ径0.06mm〜0.16mmを使うワイヤソーで切
断される切断溝幅はワイヤ両サイドに砥粒が存在する状
態で形成されるので、切断溝幅はワイヤ径に最大作用砥
粒径の2倍を加えた値となる。ワイヤソーでワークを切
断するとき問題となるのは、ワイヤガイドの溝形状の磨
耗で起こる溝位置精度の劣化の問題やワイヤ形状の磨耗
の問題でワーク内のウエハのバラツキが大きくなること
と切断面のうねりの問題である。ワイヤソーで同じ水晶
ランバード原石を切断した場合、10mm〜20mm
程度の水晶板での面内の厚みバラツキは一桁小さく2
50±2μmとなる。バンドソーと同様に切断後の厚み
が大きくなるテーパ形状となるが、この主たる要因は、
切断加工が進むに従って、ワイヤが磨耗していくことと
沈殿により砥粒濃度が減少し研磨液中に懸濁されている
最大作用砥粒径が減少することでワイヤ両サイドに径の
大きな砥粒は浸入し難くなり、作用砥粒径がさらに小さ
くなり、切断溝幅が狭くなることで、切断形状はテーパ
形状となる。ワイヤソーで切断された10mm〜20
mm程度の圧電板では±2μm程度の厚みのバラツキ
は避けられない。ラッピングの修正時間は確かに短縮さ
れるが、ラッピング工程が省ける程に十分な平行度は得
られない。平行度の良い圧電板が得られれば、修正後の
ラッピング時間の短縮やラッピング工程の省略ができれ
ば、さまざまな利点が期待できる。
【0004】
【問題を解決するための手段】本発明のワイヤソー加工
装置で得られる切断後の圧電板の厚みバラツキを極力小
さくするために、 1.多数本のワイヤをワイヤガード溝が形成されたワイ
ヤガイドローラ間にワークである圧電材料を設置してワ
イヤを押付けながらワイヤを一方向走行または往復走行
させながら砥粒と油剤とを懸濁したスラリーを供給して
ワークを研磨切断加工する三角形の各頂点にワイヤガイ
ドローラが配置された構造のワイヤソー加工装置におい
て、該ワイヤガイドローラ間に複数個のワイヤガードレ
ールを設け、切断中、ワイヤを挟んでワイヤガイドレー
ルがワークを櫛歯状に噛み合うような構造とし、スラリ
ー液を循環供給する工程中に設けられた温度制御用スラ
リータンク内に沈殿した砥粒をスラリー液に超音波振動
を印加することにより超音波振動でスラリーを攪拌しな
がらスラリー濃度が均一でかつスラリー液温が一定にな
るようなスラリー供給をおこなうことを特徴とする。切
断後のウエハの厚み分布が切断するワーク内で均一にな
るような手段として、1項で得られたウエハの厚み分布
を補正する方法を採用した、 2.ワイヤガードローラのローラやワイヤガードロレー
ルのレールの各々のワイヤガード溝のピッチ間隔を切断
後のウエハの厚み分布が該ワーク内で均一になるような
不等間隔ピッチ構造としたことを特徴とする。
【0005】本発明のワイヤソー加工装置は、ワークで
ある圧電材料をワイヤソーで切断したときのウエハの厚
みが均一で高い平行度と高い切断精度が実現できるよう
に考えだした発明である。基本は、ワイヤソーのワイヤ
張力をあげ、切断加工が進むに従って、ワイヤが磨耗し
ていくことと沈殿により砥粒濃度が減少し研磨液中に懸
濁されている最大作用砥粒径が減少することでワイヤ両
サイドに径の大きな砥粒は浸入し難くなり、作用砥粒径
がさらに小さくなり、切断溝幅が狭くなることで、切断
形状はテーパ形状となることを避けるために重点を置き
考えだした発明である。ワイヤソーの原理そのものは1
960年代にフランスで開発された。その後、各種改良
が進められ、ワイヤ走行方法や振動印加法や上下同時加
工方式等がある。本発明は、従来開発された各種方式に
限定されることもなく広く圧電材料の切断加工用として
適用できる技術である。対象とする加工物である圧電材
料(脆性材料である水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ
酸リチウム、四方酸リチウム、ランガサイト、圧電セラ
ミックス)や磁気ヘッドや光学材料等の高精度加工を必
要とする材料をワイヤソーで研磨切断加工する際に、最
とも適した圧電板や磁気ヘッドや光学部品の製造方法の
確立を目指したものである。以下、圧電材料の特に、厚
み振動を利用した高精度の研磨切断加工が要求されるA
T−cut水晶を主体にして、説明する。
【0006】本発明のワイヤソー加工装置による圧電板
の製造方法は、研磨切断であることから、切断面の加工
変質層やチッピングが小さく、切断した圧電板の厚み精
度とテーパ形状は数百Å〜数千Å以下であり、遊離砥粒
による精度の高い研磨切断方法である。かつ、平行度の
優れた切断加工法のため、切断角度も高精度のX線で測
角した程度の角度精度10″以下に近いAT−cut水
晶板が得られる。
【0007】本発明のワイヤソー加工装置で得られる切
断のウエハのバラツキに関し、加工ワイヤガードローラ
のローラやワイヤガードロレールのレールの各々のワイ
ヤガード溝のピッチが切断後のウエハの厚み分布が該ワ
ーク内で均一になるような不等間隔ピッチ構造としたこ
とで、ウエハの厚さ装置全体に起因するバラツキを強制
的に補正できることから厚みのバラツキの極めて少な
い、かつ平行度の高いウエハが得られることから、これ
まで後工程でテーパ形状の修正を必ず必要としたラッピ
ング工程が省略できる。また高精度な平行度を有するウ
エハが得られることから角度バラツキが表裏で同じ値が
得られることから、加工が比較的困難であった複雑な角
度精度が要求される圧電板の需要にも対応しうる。
【0008】
【実施例】次に本発明のワイヤソー加工装置について、
一実施例につき図面を参照にして説明する。図1は、本
発明の実施例のワイヤソー装置本体部の概略図である。
図2はワイヤ走行時の切断溝での切断加工モデル図であ
る。図3は、本発明の他の適用例の不等間隔ピッチの断
面図である。図4は、本発明のワイヤソー加工装置で得
られる切断後のウエハの厚みのバラツキを従来のワイヤ
ソー加工装置で得られるものと比較したものである。
【0009】本発明のワイヤソー加工装置による実施例
では図1に示すワイヤガイドローラ101,102,1
03を三角形の各頂点に配置してなるワイヤソー加工装
置の動作を説明する。まず、前工程であるX線角度測定
機でワーク:圧電材料106,107,108を所定の
切断角度が得られるように、台座105に固定剤等で動
かないようにワーク106,107,108を固定す
る。X線角度測定機から台座105を取外し、本ワイヤ
ソー加工装置のワイヤガイドローラ101と102間の
固定ワイヤガイドローラ間に複数個のワイヤガードレー
ル109,110,111,112が設けられた、図1
に示すようなワイヤを挟んでワイヤガイドレール10
9,110,111,112がワークを櫛歯状に噛み合
うような構造にワークが配置されるようにする。スラリ
ー供給管114より供給されたスラリーをスラリー供給
口113より、ワイヤガイドレール間のワイヤ104上
に滴下させながら、同時にワイヤガイドローラ101,
102,103を高速回転させ、ワーク106,10
7,108の切断を開始する。スラリー中の砥粒の沈殿
状態と砥粒濃度の測定をスラリー供給用循環系超音波攪
拌タンク115内のセンサ116で検出し、マイクロコ
ンピュータ117にデータを送る。ワイヤの磨耗量は、
センサ118で測定後、収集データをマイクロコンピュ
ータ117に送る。すべてのセンサ情報から、あらかじ
めプログラム設定されたスラリー中の砥粒沈殿状態とス
ラリー濃度が基準レベル以内の場合は、超音波振動をス
ラリーに印加しない。データが基準レベルを超えた場合
は、砥粒の沈殿とスラリー濃度の変化が起こったとし
て、砥粒による厚さロスを補正するために、決められた
時間の超音波振動をスラリー液に印加することで、沈殿
した砥粒の攪拌をおこなう。砥粒攪拌工程作業や砥粒の
濃度安定化の為に、温度制御超音波振動槽115は、ス
ラリー濃度均一化のために超音波を適時印加する。長時
間に渡る超音波の印加はスラリー液温度を上昇させるた
め温度制御することで、常にスラリー温度を規定の温度
内に冷却する機能を有している。ワーク106,10
7,108が完全切断されるまで、切断を継続していく
訳であるが、この間、砥粒攪拌を超音波振動により適時
おこなうことで、切断溝の幅の変動や切断面のうねりを
抑えることができることから、厚みの均一化された水晶
板を得ることができる。
【0010】従来のワイヤガイドローラを三角形の頂点
に配置した構造のワイヤソーは、四角形にワイヤガイド
ローラを配置したものより、ワイヤガイドローラ間のワ
イヤ張力は強いが、切断後のウエハのうねりは大きく、
精度的に劣る。しかしながら、本発明のワイヤソー加工
装置は、多数本のワイヤをワイヤガード溝が形成された
ワイヤガイドローラ間にワークである圧電材料を設置し
てワイヤを押付けながらワイヤを一方向走行または往復
走行させながら砥粒と油剤とを懸濁したスラリーを供給
してワークを研磨切断加工する三角形の各頂点にワイヤ
ガイドローラが配置された構造のワイヤガイドローラ間
に複数個のワイヤガードレールを設け、切断中ワイヤを
挟んでワイヤガイドレールがワークを櫛歯状に噛み合う
ような構造とし、従来の上下同時加工方式と異なり、ワ
ークの取付けも容易で構造的にシンプルな方法で、ワイ
ヤ張力を向上させている。スラリーを循環供給する工程
中に設けられら温度制御用スラリータンク中に沈殿した
砥粒をスラリーに超音波振動を印加することにより超音
波振動でスラリーを攪拌しながらスラリー濃度が均一で
かつスラリー液温が一定になるようなスラリー供給をお
こなうことを特長とする。また、ワイヤガードローラの
ローラやワイヤガードロレールのレールの各々のワイヤ
ガード溝をピッチが切断後のウエハの厚み分布が該ワー
ク内で均一になるような不等間隔ピッチ構造としたこと
を最大の特長とする。圧電板として規格の厳しい水晶の
場合に、切断角度も高精度のX線で測角した程度の角度
精度10″に近い水晶板が実現できることが大きな特長
である。
【0011】図2はワイヤ走行時の切断溝での切断加工
モデル図である。ワーク201をワイヤソーにより形成
された切断溝202であり、ワイヤ203の両サイドに
砥粒が存在する状態で切断溝202は形成されるので、
図2からも明らかなように、切断溝幅はワイヤ径に最大
作用砥粒径204の2倍を加えた値となる。切断中、ス
ラリー中の大きな砥粒は早く沈殿し、切断加工が進むに
従って、ワイヤが磨耗していくことと沈殿により砥粒濃
度が減少し、研磨液中に懸濁されている最大作用砥粒径
が減少すると考えられる。また沈殿により砥粒濃度が減
少すると、ワイヤ両サイドに径の大きな砥粒は浸入し難
くなり、作用砥粒径がさらに小さくなる。このように、
最大作用砥粒径が砥粒の沈殿により小さくなるため、切
断溝幅が減少する。このように最大作用砥粒径が砥粒の
沈殿により小さくなるため、切断溝幅が減少する。本発
明では、砥粒の沈殿を抑圧し、スラリー濃度を均一化す
る方法として、超音波振動をスラリー液に印加すること
で、常に最大作用砥粒径が研磨加工工程中に存在するこ
とから、切断形状はテーパ形状となることが避けられ
る。スラリー濃度中の砥粒の均一化をはかり流動性を増
すことで、切断面のうなり等を防止することもできる。
これらのことから、本発明のワイヤソー加工装置による
圧電板の製造方法は、研磨切断であることから、切断面
の加工変質層やチッピングが小さく、切断した圧電板の
厚み精度とテーパ形状は数百Å〜数千Å以下であり、精
度の高い切断方法となる。かつ、切断角度も高精度のX
線で測角した程度の角度精度10″に近い水晶板が得ら
れる。他の結晶材料についても、同様な効果が得られ
る。
【0012】図3は、本発明の他の適用例で、ワイヤガ
イドローラやワイヤガイドレールのレールの各々の三角
形状の断面が不等間隔ピッチとした溝の断面図である。
材料は、耐磨耗性の高いナイロン、ポリエチレン等の比
較的加工の容易なプラスチック301が使われている。
溝加工303は、高精度NC旋盤が使われるが、汎用旋
盤を使って高精度チェザーバイトで多数の溝を一度に加
工している。プラスチックの溝が鏡面仕上げされること
で、ワイヤ302と母材質プラスチックの接触時の磨耗
が少なくてすみ、耐久性が増すので、プラスチックとい
えども鏡面研磨加工が望ましい。加工ワイヤガードロー
ラのローラやワイヤガードロレールのレールの各々のワ
イヤガード溝のピッチが切断後のウエハの厚み分布が該
ワーク内で均一になるように不等間隔ピッチ構造とした
ことで、ウエハの厚さ装置全体に起因するバラツキを強
制的に補正できることから厚みのバラツキの極めて少な
い、かつ平行度の高いウエハが得られることから、これ
まで後工程でテーパ形状の修正を必ず必要としたラッピ
ング工程が省略できる。また高精度な平行度を有するウ
エハが得られることから角度バラツキが表裏で同じ値が
得られることで、加工が比較的困難であった複雑な角度
精度が要求される圧電板の需要にも対応しうる。
【0013】図4は、本発明のワイヤソー加工装置で得
られる切断後のウエハの厚みのバラツキを従来のワイヤ
ソー加工装置で得られたものと比較したものである。4
01は、通常の等間隔ピッチを有するマルチワイヤソー
で50×30.5×25mmのニオブ酸リチウムインゴ
ットをワイヤ径φ0.12mmを砥粒GC#1200で
ピッチ0.5mmで60枚切断したときの、厚みのバラ
ツキを示した点が401である。厚み分布は±5μmで
ある。一方、この厚みバラツキを補正するように、ワイ
ヤピッチを不等間隔に変更し、本発明を適用したものが
402の点である。インゴットの両端部で多少のバラツ
キが見られるが、0.5μm以内のバラツキにおさまっ
ている。
【0014】
【発明の効果】以上のとおり、本発明のワイヤソー加工
装置は、ワークである圧電材料をワイヤソーで切断した
ときのウエハの厚みが均一で高い平行度と高い切断精度
が実現できるように考えだした発明である。基本は、ワ
イヤソーのワイヤ張力をあげ、切断加工が進むに従っ
て、ワイヤが磨耗していくことと沈殿により砥粒濃度が
減少し研磨液中に懸濁されている最大作用砥粒径が減少
することでワイヤ両サイドに径の大きな砥粒は浸入し難
くなり、作用砥粒径がさらに小さくなり、切断溝幅が狭
くなることで、切断形状はテーパ形状となることを避け
ることができる。本発明のワイヤソー加工装置による圧
電板は、研磨切断であることから、切断面の加工変質層
やチッピングが小さく、切断した圧電板の厚み精度とテ
ーパ形状は数百Å〜数千Å以下であり、遊離砥粒による
精度の高い研磨切断方法である。かつ、平行度の優れた
切断加工法のため、切断角度も高精度のX線で測角した
程度の角度精度10″以下に近いAT−cut水晶板が
得られる。また、従来のワイヤソーで得られる切断後の
ウエハのバラツキに関しても、本発明はシステム全体と
して補正する方法で、ワイヤガードローラのローラやワ
イヤガードロレールのレールの各々のワイヤガード溝の
ピッチが切断後のウエハの厚み分布が該ワーク内で均一
になるような不等間隔ピッチ構造としたことで、ウエハ
の厚さ装置全体に起因するバラツキを強制的に補正でき
ることから厚みのバラツキの極めて少ない、かつ平行度
の高いウエハが得られる。したがって、これまで後工程
でテーパ形状の修正を必ず必要としたラッピング工程が
省略でき、その工業的価値は極めて高い。なお、本発明
の圧電板の製造方法で得られる水晶振動子は、圧電材料
として、水晶を主体に説明したが、他の圧電材料である
タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、四方酸リチウ
ム、ランガサイト、圧電セラミックスや磁気ヘッドや光
学部品についても同様であり、言及するまでもない。る
までもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例のワイヤソー装置本体
部の概略図である。
【図2】図2はワイヤ走行時の切断溝での切断加工モデ
ル図である。
【図3】図3は、本発明の他の適用例の不等間隔ピッチ
の断面図である。
【図4】図4は、本発明のワイヤソー加工装置で得られ
る切断後のウエハの厚みのバラツキを従来のワイヤソー
加工装置で得られるものと比較したものである。
【符号の説明】
101 ワイヤガイドローラ 102 ワイヤガイドローラ 103 ワイヤガイドローラ 104 ワイヤ 105 台座 106 ワーク:圧電材料 107 ワーク:圧電材料 108 ワーク:圧電材料 109 ワイヤガイドレール 110 ワイヤガイドレール 111 ワイヤガイドレール 112 ワイヤガイドレール 113 スラリー供給口 114 スラリー供給管 115 温度制御超音波振動槽 116 センサ 117 マイクロコンピュータ 118 センサ 201 ワーク 202 切断溝 203 ワイヤ 204 最大作用砥粒径 301 ワイヤガイドローラ(ワイヤガイドレー
ル) 302 ワイヤ 303 切断加工溝 401 従来のワイヤソー(等間隔ピッチ)での
ウエハの厚みバラツキ 402 不等間隔ピッチでのウエハの厚みバラツ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数本のワイヤをワイヤガード溝が形成さ
    れたワイヤガイドローラ間にワークである圧電材料を設
    置してワイヤを押付けながらワイヤを一方向走行または
    往復走行させながら砥粒と油剤とを懸濁したスラリーを
    供給してワークを研磨切断加工する三角形の各頂点にワ
    イヤガイドローラが配置された構造のワイヤソー加工装
    置において、該ワイヤガイドローラ間に複数個のワイヤ
    ガードレールを設け、切断中、ワイヤを挟んでワイヤガ
    イドレールがワークを櫛歯状に噛み合うような構造と
    し、前記スラリーを循環供給する工程中に設けられた温
    度制御用スラリータンク内に沈殿した砥粒をスラリーに
    超音波振動を印加することにより超音波振動でスラリー
    を攪拌しながらスラリー濃度が均一でかつスラリー液温
    が一定になるようなスラリー供給をおこなうことを特徴
    とするワイヤソー加工装置
  2. 【請求項2】ワイヤガードローラのローラやワイヤガー
    ドロレールのレールの各々のワイヤガード溝のピッチ間
    隔を切断後のウエハの厚み分布が該ワーク内で均一にな
    るような不等間隔ピッチ構造としたことを特徴とする特
    許第1項請求範囲のワイヤソー加工装置
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CN102079113A (zh) * 2010-11-25 2011-06-01 保定天威英利新能源有限公司 解决硅锭破方质量问题的设备和方法
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JP2012101310A (ja) * 2010-11-09 2012-05-31 Yasunaga Corp ワイヤソー装置及びこれを用いたウエハの製造方法

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