JP2002143806A - 廃棄物処理方法及びその装置 - Google Patents

廃棄物処理方法及びその装置

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JP2002143806A
JP2002143806A JP2000347700A JP2000347700A JP2002143806A JP 2002143806 A JP2002143806 A JP 2002143806A JP 2000347700 A JP2000347700 A JP 2000347700A JP 2000347700 A JP2000347700 A JP 2000347700A JP 2002143806 A JP2002143806 A JP 2002143806A
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Japan
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waste
dioxins
calcium hydroxide
organic chlorine
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JP2000347700A
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English (en)
Inventor
Atsushi Hirayama
敦 平山
Toru Shiomitsu
徹 塩満
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な手段でダイオキシン類等をそれが
再合成されなくなるまで分解し、それによって、不活性
ガス雰囲気、急冷、流動床式焼却炉等を使用せずとも容
易に廃棄物からダイオキシン類等を除去無害化できる方
法と装置を提供する。 【解決手段】 上記課題は、ダイオキシン類等の有害有
機塩素化合物によって汚染された廃棄物を加熱処理して
無害化する際に、該有機塩素化合物の酸化分解促進剤と
して水酸化カルシウムを添加し、酸素濃度5%以上の雰
囲気中300℃以上で加熱することを特徴とする廃棄物
処理方法と、その装置によって解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイオキシン類等
の有害有機塩素化合物を含有する廃棄物の処理方法及び
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、廃棄物焼却設備においてダイオキ
シン類等の極めて毒性の有機化合物が生成され、これに
よる環境汚染が問題になっている。
【0003】その対策も、活性炭に吸着させる等種々開
発されており、分解促進剤としてアルカリ金属化合物や
アルカリ土類金属化合物を加えてダイオキシン類を熱分
解する方法も知られている。
【0004】特開平5−137812号公報には、有機
塩素化合物を含有する被処理物中にアルカリ金属化合物
および/またはアルカリ土類金属化合物を混入し、しか
る後に有機塩素化合物を熱分解することを特徴とする有
機塩素化合物の熱分解方法が開示されている。アルカリ
土類金属化合物は無機酸塩又は有機酸塩であり、熱分解
は300℃で窒素ガス雰囲気で行っており、熱分解ガス
はアルコールコールドトラップで急冷している。
【0005】特許第2512665号公報には、ごみ焼
却処理施設から排出される焼却灰を加熱して該焼却灰に
含まれる有機塩素化合物を分解する焼却灰処理方法にお
いて、前記焼却灰を石灰の存在下に350〜550℃に
加熱し、次いで250℃以下に急冷することを特徴とす
る焼却灰処理方法が開示されている。石灰は生石灰、消
石灰のいずれでもよいとしている。急冷は分解ガスの再
結合を防止するためである。
【0006】特開平7−265461号公報には、芳香
族ハロゲン化合物に汚染された固体状の物質に、水分が
5%以上ある状態で、アルカリ性物質と金属とを添加、
混合し、300℃〜450℃に加熱することを特徴とす
る芳香族ハロゲン化合物の分解方法が開示されている。
この方法は、アルカリと金属と水を反応させて水素を発
生させ、この水素を芳香族ハロゲン化合物のハロゲンと
置換反応させるものである。
【0007】特開2000−176398号公報には、
廃棄物を流動層式焼却炉で焼却し、流動層式焼却炉で焼
却した際に生成される灰を流動層式反応器に供給し、灰
の温度が略250〜500℃に保持されるように加熱空
気を流動層式反応器に供給して流動層を形成し、略1時
間以上流動加熱することにより灰の有害物質を分解除去
することを特徴とする灰の無害化処理方法が開示されて
いる。この方法は、焼却炉にCaを加えて灰のpHを1
1〜13にするとともに灰中の未燃カーボンの残存量を
0.2〜1.0%にすることによって灰のダイオキシン
生成ポテンシャルを低く押さえてダイオキシンを排除す
るものである。CaはCaO、CaCO 、Ca(O
H)等である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】これらの方法における
分解促進とは、分解促進剤(例えば水酸化カルシウム、
酸化カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム等)が有機塩素化合物中の塩素と反応す
ることによる脱塩素化反応を促進させるものであり、ダ
イオキシン類を骨格から分解するものではない。また、
ダイオキシン類を生成する源物質となりうる有機化合物
すべてが分解されるものではない。従って、主灰および
飛灰を加熱処理する際に不活性ガス雰囲気で行う、もし
くは加熱後に急激に冷却することでダイオキシン類の再
合成を防止するための設備および処理が不要となる。
【0009】前記特開2000−176398号公報に
は、Ca(OH)を出口煙道で加えることも示されて
いるが、Ca(OH)は400℃で酸化カルシウムへ
の分解が始まることを考慮すると反応器に灰が送り込ま
れた時点では酸化カルシウムに変わっている筈である。
この方法は、未燃カーボン量を1.0%以下にするため
に焼却炉に流動床式のものを用いることを必須としてい
る。
【0010】本発明の目的は、簡単な手段でダイオキシ
ン類等をそれが再合成されなくなるまで分解し、それに
よって、不活性ガス雰囲気、急冷、流動床式焼却炉等を
使用せずとも容易に廃棄物からダイオキシン類等を除去
無害化できる方法と装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するべく鋭意検討の結果、廃棄物に水酸化カルシウ
ムを加えて含酸素雰囲気で一定温度以上で加熱を続ける
とダイオキシン類等を再合成を生じない程度まで分解で
き、それによって前記の目的を達成できることを見出し
た。
【0012】すなわち、アルカリ金属やその化合物、ア
ルカリ土類金属やその化合物に脱塩素反応を促進させる
効果があることは公知の事実であるが、水酸化カルシウ
ムを用いるとその効果に加え有機化合物自身の分解反応
を促進させることができる。結果として、ダイオキシン
類及びその前駆物質、源物質となりうる有機化合物全て
に対し分解作用が働くため再合成が防止でき、不活性ガ
ス中での操作や急冷設備が必要となる。飛灰に添加して
加熱処理する際に、同じアルカリ土類金属の化合物(水
酸化カルシウム、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、水
酸化マグネシウム)で比べてみると、全有機化合物に対
する分解作用は水酸化カルシウム添加時に顕著に現れ
た。この時の全有機化合物の分解率は、飛灰と流通させ
る空気との割合や反応温度、水酸化カルシウムの添加量
によってばらつくが、概ね60〜80%程度である。
【0013】また、水酸化カルシウムを添加し加熱する
際の酸素濃度を変化させて実験を行ったところ、酸素濃
度0%では分解が起こらなかった。このことより、有機
化合物の分解は酸化分解反応が支配的であると考えられ
る。分解率は酸素濃度5%以上で最大値になるため、5
%以上で加熱する。この時の添加量は5wt%以上、望
ましくは10wt%以上で効果的である。
【0014】更に、温度を変えて同様の試験を行ったと
ころ、250℃では全有機化合物の分解率の低下が確認
された。このことより、充分な分解率を得るためには、
加熱温度を300℃以上にする。
【0015】ダイオキシン類等の有害有機化合物によっ
て汚染された廃棄物に水酸化カルシウムを添加し、酸素
濃度5%以上の雰囲気中300℃以上で加熱することに
より、ダイオキシン類を含む全有機化合物を分解させダ
イオキシン類の低減を図るとともに、ダイオキシン類再
合成に寄与する有機化合物をも分解させるため、不活性
ガス中での操作や急冷設備が不要となる。加えて、ダイ
オキシン類以外の有害有機化合物まで分解できる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の処理対象物である飛灰は
特に限定されないが、例えばごみ焼却設備から排出され
る飛灰や主灰である。これらの未燃カーボンの含有量も
特に制限されず、未燃カーボン含有量が1.0〜4.0
重量%のストーカ炉のものであってもよい。
【0017】廃棄物に添加される水酸化カルシウムの添
加量は廃棄物100重量部に対して5〜25重量部程
度、好ましくは5〜11重量部程度、好ましくは10〜
25重量部程度が適当である。
【0018】この水酸化カルシウムが添加された廃棄物
を加熱処理する炉は、ダイオキシンの逃出しを阻止する
ために密閉型が好ましい。内部は特に流動層型でなくと
もよく、単に充填するのみあるいはゆるく攪拌する攪拌
機が付設されている程度でよい。
【0019】加熱の際の雰囲気ガスは酸素濃度5%以上
であり、5〜20%程度でよい。この酸素濃度を維持す
るために空気供給管と排出管を加熱炉に接続しておくこ
とができる。
【0020】加熱温度は300℃以上、300〜500
℃程度、好ましくは300〜450℃程度、特に好まし
くは400〜450℃程度が適当である。加熱時間は有
機化合物が分解されてダイオキシンが再合成されなくな
る程度までであり、300℃では60分間以上、好まし
くは60〜90分間程度、400℃では30分間以上、
好ましくは30〜60分間程度、450℃では15分間
以上、好ましくは15〜30分間程度である。
【0021】本発明に好ましい加熱温度と時間の関係を
図1に示す。図1における加熱温度x(℃)と加熱温度
y(min)の関係を式に表すと次の通りである。10
−17−0.3x+150≦y≦−0.002x
+1.1x−60
【0022】本発明により、規制値以下のダイオキシン
濃度にされた廃棄物はそのまま大地へ戻し、又は有効利
用できる。
【0023】
【実施例】実施例1 未燃カーボン1.1重量%を含有する飛灰に対し10w
t%の水酸化カルシウム、酸化カルシウム、炭酸カルシ
ウム、水酸化マグネシウムをそれぞれ添加し、酸素濃度
20%の空気雰囲気中420℃で30min加熱した。
【0024】加熱後の飛灰の全有機化合物の含有量を測
定して、全有機化合物分解率を求めた結果を表1に示
す。
【0025】
【表1】
【0026】有機化合物分析法:固体中及び加熱時のガ
スを全量捕集し、JIS 0050に準じて有機化合物
の全量を定量分析し、物質収支より分解率を計算。
【0027】実施例2 上記の飛灰に対し10wt%の水酸化カルシウムを添加
し、空気の酸素濃度を0〜20%まで変え、420℃,
30min加熱した。
【0028】加熱後の飛灰の全有機化合物の含有量を測
定して、全有機化合物分解率を求めた結果を図2に示
す。
【0029】
【発明の効果】本発明により、廃棄物に含まれるダイオ
キシン等を容易に分解除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における加熱条件の好ましい範囲を示
すグラフである。
【図2】 本発明の実施例で得られた雰囲気ガスの酸素
濃度と全有機化合物の分解率の関係を示すグラフであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 319/24 B09B 3/00 303H F23J 1/00 ZAB 303L 304G Fターム(参考) 2E191 BA12 BB00 BC01 BD12 3K061 NA01 NA05 NA09 4D004 AA36 AA37 AB06 AB07 CA24 CA32 CA34 CB04 CB21 CB31 CC01 CC11 DA03 DA06 DA10 4H006 AA05 AC13 AC26 BA06 BA29 BB61 BC10 BC37 BE30

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイオキシン類等の有害有機塩素化合物
    によって汚染された廃棄物を加熱処理して無害化する際
    に、該有機塩素化合物の酸化分解促進剤として水酸化カ
    ルシウムを添加し、酸素濃度5%以上の雰囲気中300
    ℃以上で加熱することを特徴とする廃棄物処理方法
  2. 【請求項2】 前記廃棄物が廃棄物焼却炉の主灰および
    /または飛灰であることを特徴とする請求項1記載の廃
    棄物処理方法
  3. 【請求項3】 ダイオキシン類等の有害有機塩素化合物
    によって汚染された廃棄物を酸素濃度5%以上の雰囲気
    中300℃以上で加熱処理して無害化する加熱処理装置
    と、前記加熱処理装置に該有機塩素化合物の酸化分解促
    進剤として水酸化カルシウムを添加する水酸化カルシウ
    ム添加装置とからなることを特徴とする廃棄物処理装置
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